はてなキーワード: 高認とは
でも、小さいころから、好きなこと何にもさせてもらえなかった。
お尻のあざが消えないうちにコードで叩かれた。中学まで続いた。
学校でも部活禁止。校歌斉唱禁止。お祭り由来の学校行事禁止。輸血禁止。週末は布教。
高校生になるころには終わりが来ているから進路なんて考えなくていいって言われてた。
でも、10歳のころに、教義が変わって、来るはずの終わりが来なくていいことになった。
結婚も推奨されてなかったから、結婚先延ばししたお姉ちゃんたち全滅。仕事も推奨されてなかったから、フリーターで鬱やニート乱発。
家庭的な人ばっかりだったのにもったいなーい!
でもね、そんな環境でも、環境を自力で変えていった人いたのよね。大学進学も自力でしたり、資格取ったり、どんどんうまく逃げていった、軽やかに羽の生えている人いるわけですよ。
世界は終わるんだよ、学校で一般人の友達作ったところでその友達終わりが来たら全滅だよって教えて、生き残らなくていいやって罪悪感万歳になる宗教で、足ぬけしても廃人がいっぱいいるんだと思う。
もうね、宗教内の長老に半レイプされちゃって妊娠しちゃって、親から半殺しの目にあって親がむせび泣いて親が世間に顔向けできないって自殺未遂した環境で、相手かばう必要ないのに言えなくて、日曜日ごとにあうのに言えなくって、黙って下ろしちゃって無力感で高校中退した私、ほんと馬鹿なんですよ。
私なんてカスですよカス。家出て風俗やってお金稼いでニートして高認取って風俗やって専門学校行って定職について、結婚して子供に恵まれてやっとワーキングマザー! 人並!!
ビバ神! 人なみ!!(感涙)
税金払えてうれしい!! 社会保険にカードが作れる身分うれしい!!
と思ってたら、もう今度パワハラ上司にタゲられてドロップアウトですよ。2か所連続ってことは、なんかオーラでてるんでしょうね。あは、人なみって無理なのかな! そろそろ私も死のうかな!
でも、圧倒的なハンデあろうが、乙武さんのようになさることなせる人はなせるし、世間がうらやむ高学歴でも一歩も外に出れなくて女に目を合わせられない人いる。
その差はどこから来るんでしょうか。ほんと知りたい。。
平気で努力できる人がいる。
やっとわかってきたのね、人生の責任が本人にしか取れないっていうの、時間が容赦なく残酷に過ぎていくよってことなのね。
だってさ、高校中退してブランクがある人間と、ちゃんと進学して新卒カード切れた人と、毎日毎日睡眠時間削って何かを積み上げて努力した人と、環境がどうだろうと積み上げられなかった人、差があるにきまってる。
モチベーションなくてもモチベーションを持てたら、もっと中学の時勉強してたら。高校を辞めなかったら。ずっと継続できるものを積み上げられたら‥‥‥。
30過ぎて何を積み上げられるんだろう‥‥
どうやって積み上げていけばいいかわからない。ほんとうは勉強の仕方もわからない。無理やり暗記して資格取っただけ。
格差はたくさんあると思う。才能、容姿、メンタル、体力、若さ、ストレス耐性、継続して積み上げていく人生‥‥‥。
子育てして分かったけど、勉強習慣って2歳の本読みから始まるし、毎日ちゃんと習慣づければ子供は自分から目をキラキラさせてやりたがる。
もう格差は始まってるんだと思う。
この子たちにこの社会の中で幸せに生きてほしいけど、お母さん今泥沼になっちゃった。。どうすればいいんだろう。お母さん、ちょっと疲れた。
祖父、祖母たちを恨まなければいけない。
自分は父方のぼってりとした顔や、すぐに禿げ上がる頭皮や、祖父の茶色の肌や、どちらも持っている一重の小さい目やら大きな顔やら、陰毛みたいなくせ毛やら容姿の欠点はほとんどもらった。
というのも、父親は優秀なので普通の家よりも金を大量に稼いでくれる。そして、東京の中心でまだ品良く生きていける。
そして、自分は京都のゴミみたいな大学の3流学部に通っているけど、それでもまだ父方の家では高学歴なのだ。東大やら京大やら早慶、その他もろもろの人が聞いたら爆笑してしまうだろうけどそうなのだ。
高卒で頭が良くない父の弟の子供の容姿のいい1歳年上の従兄弟がいるのだが、高認、大手予備校、福祉の専門学校で自分よりもゴミだから許せる。というよりも自分はバカにしている。
その従兄弟には姉が二人いる。あばずれだ。
どちらも一重で父方のぼってりとしたひどい顔の女なのだが、どちらも高卒だ。
そして、片方はブッサイクな一重の解体工と結婚して、ブッサイクな子供を量産している。
自分はこの子供たちが不憫でならない。助けたいかといえば、助けたいとは思わないし、何か強制的に助けなければいけない法令みたいなのがあっても極力助けたくない。
しかし、かわいそうだ。
顔が醜くて、家も金があるかといえば無く、少なくとも母親は経済的な事情など一切ないくせして高卒で、しかもそれで満足だと思っている。
どんどん、世の中が求める人間というのはハイスペック化しているなかで、金が無くてどうやって彼らは生きていくのだろうか。
可哀想でならない。
そして、自分は両親がセックスする前から美しく生まれることがないということは父方、母方の家、双方の写真を見ればわかっていたのに、身勝手に産んだのには呆れるばかりだ。
おまけに健康でもない。
しかし、まだ父親の金と地位でプライドが保てているのだからまだマシなのかもしれない。
http://anond.hatelabo.jp/20150830025616
http://megalodon.jp/2015-0830-0414-34/anond.hatelabo.jp/20150830025616
http://anond.hatelabo.jp/20151201162600
上の増田を読んでて、SEやっている人間としては気になったので妄想してみる。
出会い系サイトに銀行振り込みした人の電話番号・振込日時・金額。詳細は上記の増田参照。
ここの口座の入出金明細の中に、出会い系サイト利用者から業者への振り込み履歴があり、そこに利用者の電話番号が記載されていた。
つまり、盗まれたのは出会い系サイトの顧客情報(出会い系サイト利用者の個人情報)で、
被害にあったのは出会い系サイト運営者の口座ということになる。
口座番号とかを入力して、残高や入出金明細を音声で照会できるという、いわゆる音声自動応答サービス。
使用する際は本人認証が必要になるが、以下のいずれかが求められる。
どちらかが正しければ本人と確認され、入出金明細が自動音声で読み上げられる。
今回、この「残高照会ダイヤル」にセキュリティホールがあり、それを悪用されて情報が流出してしまった。
…「今回」というより、つい先日まで流出し続けていた、という表現のほうが正しいかも。
銀行の提供している音声応答サービスなので、基本誰でも盗める。
報道を見ると、今回発覚したのは、
ということらしい。
こちらも報道にある情報から察するに、平成16年2月〜平成27年10月と見られる。
このシステムは先月下旬に改修されましたが、平成16年2月から使われていたため、実際に流出した情報はさらに多いおそれがある
セキュリティホール自体がいつからあったかは不明だが、システム稼働同当時からの不具合だとすれば、約12年ほど放置・流出していた可能性がある。
これは銀行内部で当該システムの改修履歴を調査しない限り、正確にはわからない。
警察から指摘を受けて1週間で修正したそうなので、調査自体はそう難しくないと思われる。
出会い系サイト運営者の口座は通帳のない特殊な口座(「照合表口」という口座)であり、
それらの口座の場合に、上記の残高照会ダイヤルから不正に情報を抜き取れるというセキュリティホールがあった。
入出金が頻繁にある事業者などは、いちいち通帳に記載するわけにも行かないので、こういう口座を使う。
(通帳の代わりに照合表というのが発行される)
つまり、抜き取れる情報は出会い系サイト運営者の口座だけではなく、照合表口のものは全部抜き取れたということになる。
ただ、通常は振込名義と金額・日時位しかわからないので盗んでも大した価値はない。
しかし、出会い系サイト運営者の口座の場合、振込名義の部分にサイト利用者の電話番号が入力されていたらしい。
この番号に架空請求業者が凸などして実際の被害が出たとのこと。これも上記の増田を参照いただきたい。
まとめると、「出会い系サイト運営者の口座の情報だけが流出したのではなく、流出したものの中で出会い系サイトのものが悪用された」ということ。
実際に流出したかどうかはわからないが、出会い系以外の口座の情報も盗もうと思えば盗める状態だった。
…「被害」を「口座の情報が盗まれる状態にあった」とすれば、照合表口の利用業者全てが被害者と言う事になる。書いてて怖くなった。
通帳を発行しない口座では、本来は「残高照会ダイヤル」で「(2)通帳に印字されている最終残高」による認証ができない仕様になっている必要がある。
通帳がないのだから当然のこと。
なのだが、どうも上記の照合表口では最終残高として「ある特定の数字」を入力すると、本人と認証されてしまう不備があったらしい。
で、この不備を悪用して「残高照会ダイヤル」を通じて情報が盗まれ、
この口座への振込依頼人が依頼人名として電話番号を記載していたため、「出会い系サイト利用者の電話番号」が漏洩することになった。
「ある特定の数字」とはなんぞや、と言うことだが、架空請求業者が頻繁に使用していた(1日数十回とか?)らしいので、
自動応答サービスで一々入力することを考えると、かなり分かりやすい数字、若しくは短い数字と思われる。
とか。
で、SEやっている人ならピンと来るかもしれないけど、
SEじゃない人向けに解説すると、システムの開発者はプログラム書いてシステムを作ると、正常に稼働しているか試験をします。
その際に実際のお客様の番号とかを試験に使うわけにはいかないので、試験用のダミー口座を作ったりします。
ただ、試験パターンが何千何万となってくると開発者も億劫になるし、ころころ変わる通帳の最終残高を毎回設定するのが大変なので
「通帳の最終残高認証OK時の試験パターンを楽にこなすために、全部の口座で無条件に残高認証OKの番号を用意しよう」という発想になったのではないかなと。
照合表口である→YES→暗証番号が合っているか→YES→照会OK
→NO→照会NG
→NO→暗証番号or通帳残高が合っているか→YES→照会OK
→NO→照会NG
照合表口である→YES→暗証番号or通帳残高が合っているか→YES→照会OK 情報窃取!
→NO→照会NG
→NO→暗証番号or通帳残高が合っているか→YES→照会OK
→NO→照会NG
つまり、以下の2つの要素が組み合わさって、今回の事件になってしまったのではないだろうか、と妄想してみた。
書いてて思ったが、これ通常の口座でも使えていたら、更にエライ事になってたな。
・・・と、最後の妄想まで長かったけど、間違いとか俺はこう思うねとかあれば指摘してもらえると一増田としては嬉しいです。
最後に、担当のSE達に合掌。他山の石とさせていただきます。いつ、同じような目に自分が遭うかわからないから…
俺も名門の中高一貫校に潜り込めた。でも、友人がいたとはいえそんなに数は多くなかったし、部活には入っていたけれど余り馴染めないまま辞めてしまった。全然楽しくなかった。
そして最後には成績が悪くなって退学したし、自殺もしようとした。笑えるだろ?俺はあなたが憂慮している最悪の未来という訳だ。
でもどうにかなる。世の中にはドロップアウトしたってどうにかなる制度が案外あるんだぜ。大学受験したいなら高認試験を受ければ良いし、通信制高校に通えば登校なんて殆どしなくていい。
名門の中高一貫校はどこも「自由」とか「個性」とか言ってやがるけど実際金太郎飴みたいな奴ばっかだぜ。皆して名門大学行きたがるからな。その割、大学でやりたい事なんて考えずに「皆が行くから行く」で進路判断を先延ばしにしてるだけの奴だって多いし、医学部入ったのに今では胡散臭い自己啓発書書いて暮らしてる奴とか、セクハラしてキャリア崩壊した奴とか、自尊心と実力が噛み合わなくて精神崩壊した奴とか、失敗例は幾らだってある。人生って面白いねー。
話が逸れたけど、今いる場所がつらいならいくらでも受け皿はあるし、他に居心地の良いコミュニティを探せば良い。逃げたいなら逃げれば良いんだよ。自分を追い詰めて精神病にでもなったら本末転倒だ。
http://anond.hatelabo.jp/20150910215231
からの続き
自分の本当の想いに気づいたなら、あとは現実的な算段をつけていくだけだ。
僕が主に学びたいのは経済学である。だから経済学部のある大学を目指す。それは確定として、どの大学を目指すべきだろうか。みんなどうやって志望大学を決めてるんだろう。調べても情報が多すぎて混乱してくる。旧帝とかMARCHとかってなんぞ。ゼミとか研究室とか修士とか博士とかもよくわからない。そもそも大学の仕組みがよくわからない。最初のうちは学ぶ側で、そのうち教える側だったり、最先端の研究をする側にまわる、というのはなんとなく知ってる。以前は「4年勉強して卒業」としか思ってなかったので、これでも大学に対する理解はだいぶ進んだほうだけど、やっぱり前提知識がいろいろ足りてない気がする。
いや待て、そういった知識的な問題よりも何よりも、その前にまず僕には大学受験資格がない。僕は中卒なのである。正確には高校中退だけど、数ヶ月しか通っていないので取得した単位なんてないも同然だ。どこを志望するとか、大学に通う資金はどうするとか、それ以前の問題だ。受験資格を手に入れなければ、スタートラインに立つことさえできない。まずはその問題から片づけよう。あとのことはあとで考えよう。
そういうわけで大検について調べてみる。どうもいまは名前が変わっているようで、高等学校卒業程度認定試験、略して高認という名称になっているらしい。試験は年2回、8月と11月に行われる。科目は、国語、英語、世界史A/B、日本史A/B 、地理A/B 、現代社会、政治・経済、倫理、科学と人間生活、化学基礎、物理基礎、生物基礎、地学基礎、数学I。これらの中から8〜10科目を受ける。合格ラインは40点前後らしい。半分正解できればいいのだ。しかし高校で習う教科ってこんなに多いのか。けっこう大変そうだ。文科省のサイトで過去問が公開されているようなのでひとつずつ見ていく。
まずは国語。大問が4つで、現代文が2問、古文・漢文が1問ずつ。現代文のほうは普段から本を読む習慣のある人なら普通に解けそうな感じだ。僕もいちおうコンスタントに本は読んでいるし、現代文に関しては問題なさそうだった。古文と漢文に関しても文章の意味は7割以上わかるし、試しに問題を解いてみたら全問正解だった。あれ? 古文・漢文って中学でやるんだっけ? 独学でやった覚えはないから、中学でやったんだと思うけど、20年たっても意外と覚えてるものだと思った。文法とかはさっぱりわからんけど。
英語に関しても問題なさそうだった。英語は二十代のころに必死こいて勉強した時期がある。1回だけ受けたTOEICは680点だった。そのあと半年海外を放浪して日常会話くらいなら問題なく喋れるようになったし、これで合格点を取れないってことはまずあるまい。
次は世界史。これに関しても最近やったばかりだし問題なさそうだった。AとかBとかどう違うんだろ、と思ったけど、Bのほうが範囲が広く、より深い内容になっているらしい。高認の試験ではかぶっている問題が多いし、そんなに違いは感じなかったけど。ちなみにA/Bどちらを受けるかは当日に試験問題を見てから決めていいらしい。
日本史、もしくは地理。これは願書提出時に事前選択するようだ。日本史はかなり難しい。半分正解できるか、ちょっとあやしい。地理のほうが点数を取れそうだったので、こちらを選択することにした。半分は正解できそうだけど、これに関してはちょっと勉強しておいたほうがいいか。
公民は、現代社会、もしくは政治・経済+倫理から選択する。科目数は少ないほうがいいので、現社でいくことにした。毎日ちゃんとニュースを見ている社会人なら誰でも普通に合格できそうな内容だ。これは勉強する必要はないかな。
理科系科目は、化学基礎、物理基礎、生物基礎、地学基礎のうちから3科目を選択するか、もしくは科学と人間生活+どれか1科目。これも科目数が少ない後者でいこう。
科学と人間生活って聞き慣れない教科名だと思ったけど、理科総合のことのようだ。学習指導要領が改定されて、つい最近こうなったらしい。試験は基礎4科目からそれぞれ易しめの問題が出される感じ。でも半分いけるかちょっと微妙なラインだ。これは勉強必須だなあ。
あとの1科目は地学基礎にした。これも以前は地学Iとかだっけ。地学I→地学基礎、地学II→地学、みたいな感じで変わってるようだ。これも半分いけるか微妙。勉強必須。
まあでも理科系科目がちょっと不安なくらいで、全体的にはけっこう余裕かな。なあんだ、身構えて損したよ。ハハ。ああ、そういや最後に数学が残ってたっけ。まあこれも余裕かな。ハハハ。じゃあちょっと過去問を見てみようかな。
え? これあれでしょ? 東大入試問題でしょ? ちょっと文科省さんしっかりしてくださいよアップするファイル間違えてますよやだなあもうホントかんべんしてくださいよマジで。マジで……。なんぞこれ……。1ミリもわからん……。死にたい……。
マジやばい。本当に本気で1問もわからない。最初のほうのサービス問題っぽいのすらわからない。解き方がわからないとかじゃなくて問題文の意味すらわからない。なにこれマジやばい。というかいまさらだけど自分は文系だったのだとこのとき初めて気づいた。プログラミングで飯を食ってたりするんだからてっきり自分は理系なのだとばかり……。マジかよ……。
嘆いていてもしかたない。これをどうにかしないことには大学には行けないのだ。ならどうにかするしかない。
まずは本屋で数Iの参考書を立ち読みしてみる。なるほど、わからん。よし、次だ。中学数学の参考書。なるほど、わからん。よし、次だ。算数の本。なるほど、わかります。でも、最大公約数とか最小公倍数とか通分とか約分とか、けっこう難しい。小学生ってこんなのやってるのか。すげえな。
参考書とドリルを何冊か買って帰り、勉強を始めた。地獄のような日々の始まりだった。
算数ドリルをやってみると、四則演算はさすがにできるけど、九九がところどころ記憶から抜け落ちてることに気づいた。やばい。そして分数の計算がまったくできない。分数の割り算ってなんだよ。割り算で割るってどういうことよ。意味わからん。と思いつつも、算数についてはなんとかなった。問題は中学数学からである。
算数から数学になると急激に難易度が上がる。なんでマイナスとマイナス掛けたらプラスになるの。分数の割り算が今度は逆数の掛け算になるとかどういうことよ。ちょっともう本当に意味がわからない。そうしているうちに1週間、2週間が過ぎる。やばい。それでもぜんぜんわからない。中学数学の最初の段階でこれだけ時間かかってたら数Iを終えるまでに何年かかるんだ。本当にこんなので大学へ行けるのか。さすがに焦りが出てくる。心が折れそうになる。何より、やっていてまったくおもしろくない。つまらない。こんなの社会に出てから何の役に立つんだ。これを必修にするとか文科省の陰謀だろ。あ、人が陰謀論に走るのは精神的にまいってるときなのか。ひとつ勉強になった。
そんな感じでウンウン唸りながらも参考書を読み進めていると、「-xは係数に1が隠れている」という一文が目に止まった。あ、そうか、-xは、-1x、-1掛けるxってことか。なるほど。でもこれって、マイナスだけじゃなくてプラスでも同じじゃないか? つまり、xは、1掛けるxなのだ。あ、これって文字じゃなくても同じか。つまり、5は、1掛ける5だ。あれ? もしかして、どんな数にも、係数として1が掛かっている……? ああなんだか考えすぎて頭がパンクしそうだ。脳みそがギシギシと軋む音が聞こえる。でももうちょっと考えてみよう。
つまり、つまり分数も同じなのだ。1/2は、1掛ける1/2だ。算数的にいえば、ケーキ1個を半分にしたものがケーキ1/2個だ。うん、それでいい。でもよく考えたら、ケーキを半分にしたあとで他の誰かがやってきたら、その人は最初の大きさを知らないのだから、半分のサイズのケーキを1個とカウントするはずである。1/2個とカウントするには、「半分にした」という事実の認識が必要なのだ。いや待て、そもそも、1/2という数字それ自体が「半分にする」という意味なのだ。これは、「半分」という名詞ではなく、「半分にする」という動詞なのだ。1/2というのは何か実体のあるものではなく、「いまからお前を半分にしてやる」という意思、考え方、概念なのだ。
そのとき「バタン!」と音を立てて扉が開いた。それは数学の扉だった。
そうだ、数(すう)とは概念なのだ。いち、にぃ、さん、とものをかぞえるときに使う数(かず)とは違うのだ。そして前者を扱うのが数学であり、後者を扱うのが算数なのだ。僕はいままで数学をやっているようで、その実、算数をやっていたのだ。ぜんぜん違う教科をやっていたのだから、わからなくてあたりまえ、つまらなくてあたりまえだった。
数とは概念である。その前提を踏まえてみると、これまでとはまったく違う世界が見えてきた。数を感覚的に扱えるようになってきた。数式の手ざわりがわかるようになってきた。なにこれやばい。超おもしろい。いままで「数学おもしろい」っていう人のことがまったく理解できなかったけど、そうか、こういうことか。数の正体を知っている人と知らない人では、同じ数式を見ても、まったく違うものを見ているのだ。
それからはこれまでの苦悩が嘘のようにサクサクと勉強が進んだ。中学数学も予想より早く終わった。よし、ここからが本番だ。と気合いを入れて数Iに突入したけど、参考書をパラパラとめくってすぐに拍子抜けした。なにこれ中学数学をちょっと発展させただけじゃん……。気合い入れて損した……。
よし、最大の懸念だった数学はなんとかなりそうだ。次は理科系科目にいってみよう。
まずはまた本屋で参考書を何冊か購入し、読んでみる。数学のときほどまったくわからないということはないけど、なんだかいまいち頭に入ってこない。原子がどうの、位置エネルギーがどうのといわれても、なんだかいまいち実感がわかない。これはまた数学のときと同じく、勉強の仕方を間違えているのではないかと思った。こういうのを学校で習うときは、実験を行いながら、実感をともなって理解していくもののように思う。本を読むだけではその実感は得られないのは当然だ。でも個人で実験器具を揃えるなんて現実的じゃないし、わざわざこのためだけに予備校に行くのも大げさだ。そうだ、どこかの動画サイトに実験映像がアップされてるんじゃないだろうか。それを見れば多少は実感もわくだろう。
いろいろとネット上を探していると、NHKの高校講座を発見した。どうやらNHKでは放送済みの高校講座をすべてネット配信しているようだ。理系科目はもちろん、文系科目もある。こんなんあったのか。もっと早く教えてくれよ。とかぼやきつつ、さっそく科学と人間生活の講座を見てみたら、バラエティ番組っぽい雰囲気でちょっと面食らった。NHKの高校講座ってこんなんだっけ。講師が延々と解説してるだけの、いかにも教育番組って感じの、おかたい雰囲気じゃなかったっけ。いまはタレントがメインで出ていて、講師はあくまで補佐的な役割のようだ。そのぶん雰囲気はゆるくなっているけど、見ていて飽きない作りになっている。化学や物理の実験を映像で見られるのもそうだけど、習った内容が社会の中で実際にどう活かされているのか、町工場や、最先端の研究の現場のリポートもあったりして、興味をかきたてられる内容になっている。これを無料配信するとか、NHKすげえな。しかしやはりこういう講義形式はわかりやすい。本で独学だと、自分の理解が合ってるのかどうか、不安になることが多々あるし。
よし、どんどんいこう。化学基礎。いまはpHを「ペーハー」じゃなくて「ピーエイチ」って読むらしい。マジか。物理基礎。ダムの水が持つ位置エネルギーは何から与えられたエネルギーか。え、わからん。正解は太陽のエネルギー。マジか。太陽パネェな。生物基礎。呼吸と燃焼の反応式は同じ。温度と反応速度が違うだけ。え? マジで? 生まれたときから呼吸してるのに知らんかった……。ショック……。地学基礎。グリーンランド沖で沈み込んだ海水は、太平洋の表層に達するまでの5万kmを、1000年とか2000年とかかけて流れる。壮大すぎだろ。地球パネェな。地理。お、このケッペンの気候区分ってのは世界一周アプリに使えそうだ。GIS(地理情報システム)を本気で開発するなら、地理に関してはもっと突っ込んだところまで勉強しないといけないかもしれないな。
さらに日本史、世界史、数学I……NHK高校講座おもしろすぎわろた、とかやってるうちに、試験本番の日がやってきた。
試験会場に集まっていたのは、ほとんどが二十歳前後の若者だった。控え室には、参考書と格闘している人もいれば、友人同士で最終的な確認をしあう人たちもいる。そういえばこの人たちはベルリンの壁崩壊後に生まれてるんだよな。それはもはや教科書で習う「歴史」なのだ。そして逆に、僕より上の世代にとっての東西冷戦は、自分たちが生きた時代そのものだ。「あのままずっと世界は真っ二つに分かれたままだと思ってた」というような話はよく聞く。いまとなってはわからない感覚だけど、当時は誰もがそう思っていたようだ。僕はそのどちらでもない。十分に咀嚼された「歴史」でもなく、自分が生きた時代でもない。だからそれについて、誰よりも知らない。しかしだからこそ、誰よりも知りたくなったのかもしれない。そしてそのために、僕はいま、ここにいる。
高認の試験は2日間に分けて行われる。初日の1科目目は現代社会だった。まったく対策らしい対策をしなかったから、ここで初めて気づいたけど、グラフの読み取り問題がやたらと多い。間違い探しのように精査しなければならず、1問にかかる時間が長い。問題よりも時間配分の仕方がわからない。時間が足りない。もっとちゃんと過去問で練習しとくんだった……。
次は国語。問題文にちょっとおもしろい箇所があって、静まり返った試験会場で「デュフフwww」とかキモい笑いを漏らしてしまった。死にたい。しかしおかげで緊張はほぐれた。
英語はTOEICに比べたら楽勝だった。9割はいけたんじゃないだろうか。
そして数学。これがいちばん不安だったけど、落ち着いてやれば余裕だった。これも9割いけたんじゃないだろうか。あらためて問題を見てみると、捻った問題というか応用問題すらないので、基本的なことがわかっていれば確実に解けるようになっている。東大入試問題とかいってたやつ誰よ。
科学と人間生活。範囲が広いのであまり詳しく勉強してない箇所の問題もあったけど、半分はいけたはず。
1日目、無事終了。
2日目。地理。海外放浪のときにまわった国の問題が多く出ていて、なんだか常識問題のようだった。ちょっとチートっぽいけど、こうやって実地で得た知識もれっきとした学力だ。うん。
世界史。これも範囲は広いけど、さほど突っ込んだ問題はない。9割いけたはず。
地学基礎。フズリナと同時期に繁栄した生物は、1.トリゴニア、2.カヘイ石(ヌンムリテス)、3.ロボク、4.デスモスチルス、そこまで詳しくしらんがな。クイズか。そんな感じの問題もあったけど、なんとか半分はクリアできた。
2日目も無事終了。
試験が終わると一気に力が抜けて、何もやる気が起こらなかった。しばらくは勉強もせずダラダラと過ごした。
1ヶ月後、試験結果が届いた。
全科目合格だった。
それが先週の話。
だからこのお話はここで終わりだ。正確にいうなら、ここから先の展開はまだわからない。
数学の扉を開いたとき、数式が以前とはまったく違って見えたように、新しい視座を得れば、世界がまったく別物に見えてくる。世界が変わる。そしてまた、以前は気づかなかった、新しい視座の存在に気づく。
あとどれくらい、そんなことを繰り返せばいいんだろうか。
方程式、定理、法則、電気、磁気、エネルギー、素粒子、宇宙、銀河、太陽、地球、生命、遺伝子、進化、化石燃料、製錬、農耕、富、労働、権力、支配、隷従、社会、自由、イデオロギー、宗教、民族、言語、貨幣、法、国家、議会、政党、福祉、教育、研究、産業、組合、企業、グローバリゼーション、条約、為替、貿易、経済。
時間軸と空間軸を埋め尽くす、無数の点と線。それらが織りなすのは、世界という長大な書物。
そのことを考えると、なぜか胸が苦しくなってくる。無性に泣きたくなってくる。
人生のすべてを費やしても、その書物を読み解くことは決してできないと、どうしようもないほどに思い知らされるからかもしれない。
それはきっと、生まれながらに組み込まれた、僕の中の最もプリミティブなプログラム。
どんな権限をもってしても、そのプロセスを殺すことはできない。
だから僕は、今日も本のページをめくり、旅をする。
一回生保に落ちる覚悟すりゃ、奨学金でなんとでもなってんだよ。
大体、高卒資格なんて簡単で高認とりゃ大学入試資格はあるわけで。
ドデカイ声で恫喝しようが何しようが、おまえの母親は大人なんだから
つーか、おまえ本当に無知だな。
おまえが今そこにいるのは、おまえが無知だったからとしか言いようがねえ。
父親を切り離さないって選択をした時点で失うものが多々あんのはわかりきった話だっただろうが。
つーか、人的保証のハンコさえつかなきゃおまえの母親も兄もおまえも
なんとでもなってた話だろ。バカとバカの多重連鎖だが、全部お前の責任だろ。
おまえにもうちょい知識があれば全員まとめて何とか出来た話だ。
今からでも遅くないから、家族まとめて切り捨てろよ。自分の人生を生きろって。
悪い表現をすれば、おまえの母親と兄は自分の決断におまえを巻き込んだだけだ。
恩人でもなんでもねえよ。
俺もこれでいいと思う。
大検(高認)の受験資格及び合格後の大学受験資格について年齢制限を撤廃することが考えられます。そうすれば、一部の優秀層は、自分の準備ができたと判断した時点でこれを受験し、早期に上位大学へ合格してゆくでしょう。
こうすると「勉強」だけ優先する子供が出てきて総合的な人格が、といった余分な心配をする声があるんだけど、総合的な人格教育を学校だけに担わせようって方が無理筋。
米国のいくつかの大学は14~5歳から受け入れるプログラムがあって、知り合いのお子さんも行ってる。講義などは普通の学生と混じって受けてるけど、ソーシャルな面ではやっぱりギャップがあるので、同じプログラムで入った学生同士の交流とか、それなりにフォローがあるらしい。
ギフテッド教育について、「早期教育しても画期的な成果を出せないなら無意味」なんて反応があるんだけど、「普通の大卒や院卒レベル」に数年早く到達するってことは、その後本人がやりたいことにチャレンジする時間的余裕が得られるってことだから、本人にとって十分なメリットがあると思うんだよね。それだけでいいじゃん、と思う。上の知り合いとは別人だけど、やっぱり14で大学入って18で出て、そのあといくつか会社立ち上げて半分くらい成功させて、20代後半から院に行って博士取って、今度は大学で教えながらいくつか会社立ち上げてそこそこ成功させてる、って人もいる。Googleみたいな誰もが知ってる成功物語はないけど、個人の生産量としては驚異的だし、それを引き出せたってことは良いことだろう。
http://anond.hatelabo.jp/20140723104113
元神童の元増田です。ご返事ありがとうございます。結論については穏当で受容され易いものを目指したつもりでしたが、もう一段掘り下げるべきとのご指摘であればよく理解できます。
現段階での試論をごく簡単に述べると、大学入学直前に1学年飛び級できるのみで、かつ対象に上位の大学が含まれていない(失礼)という現在の制度は、優秀層にとって応募のインセンティブが薄く、結果としてその効果も薄くなっていると考えます。よって、インセンティブの向上を図るべく、これらの点について要件を緩め、対象範囲を拡大することが選択肢として考えられます。
具体的には、まず複数学年の飛び級を認める方法としては、最も手軽な方法として、大検(高認)の受験資格及び合格後の大学受験資格について年齢制限を撤廃することが考えられます。そうすれば、一部の優秀層は、自分の準備ができたと判断した時点でこれを受験し、早期に上位大学へ合格してゆくでしょう。年齢に関係なく試験に通った者が合格するという方針はフェアだとも整理でき、社会的にも受け入れやすいように思います。追加コストもほとんどかからずに済むでしょう。
次に、上記の実現が難しい場合は、次善の策として、例えば防衛大や自治医大へ対象範囲を拡大することが考えられます。これらの大学については、学費免除が認められているという元々の位置づけから、仮に1年のみの飛び級であっても、家計が裕福でない優秀層にとって更に強烈なインセンティブとなるでしょうし、防衛省・自治省管轄下という性格から、政治主導であれば試験的に制度改編を進めるのも相対的に容易だろうと思います。他方で、早熟児達の知的好奇心を満足させる効果も社会的影響の程度も上記案より小さくはなりますが、漸進的なアプローチという点ではひとつの方策だろうとは思います。
元記事へのブコメで頂いたコメントには、短文でも考えさせてくれるものが多く、有難く思っています。これらに加えて、上記の試論についてもご指摘・ご意見・ご批判等あれば、ぜひコメントいただけると嬉しいかぎりです。勿論、上記へのコメントに限らず、思いついたことなど広くコメントいただければ嬉しいです。
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追記:
なお、そもそもの前提として、必要な知識は自分で学び身につけることができる優秀層を対象層として想定しています。上の学年のクラスで学ぶ機会を与え学習を支援してあげた方がよいという観点からは、段階的に飛び級をしてゆくアプローチの方が望ましいという考え方もあるでしょうが、そこは割り切っています。早熟児(神童と繰り返すのが気恥ずかしくなってきたのでこちらにしました)の相当数は、勉強の目標を与えてあげれば自分で学習を進めます。そんな彼らにとって、最大の問題はモチベーションをどう維持するかです。少なくとも僕は、小4で習った科目がクラスで出るまで5年以上待たないといけないという状況に当時飽き飽きしていました。自分に能力さえつけばいつ大学に行ってもいいよと当時言って貰えていたら、それだけでも、勉学へのモチベーションは劇的に強化されたろうと思います。
学校なんて行かなくていいと俺は思うぞ。
ただし、リスクを自分で享受できるならな。俺は中学はほぼ行かなかった。
ちなみにだ、「高校中退」は世間的には「モノスゲーバカ」と看做される。「使い道のないゴミ」と判断される。
また、他人と違うルートを辿ってきた人間は、他人より優秀じゃなければ許されない。
しかしまぁ、一流大学に入ればその後色々めんどいことはあるだろうが、基本的になんとかなるので
自信があるなら独学で行け。俺はそうした。
しかし中卒で、その中学も碌に通わず大学も行かないとなるとそれは本人の能力に関わらず
世間は「ゴミ」と判断する。世の中、個人が「ゴミ」か「有為な人材」かを判断するのは他人なので
要するに、学校で得られる「社会って大体こんなもん」っていうコモンセンス
それを君は得ないま大学へ行き、社会に出ることになる。結果として、君はわりと「変わった人」
になることだろう。その変な人を「個性的で優秀な人」に転嫁する自信が自分にあるなら
ちなみに、大学はどんなに低くても早慶旧帝(意味知らんかったらググれ)以上だ。
つーわけで、「俺は世の中のしきたりになんかしたがわなくても、自分で生きていけるぜ!俺は優秀だ!」と
思うなら、君は学校なんか行く必要はない。是非そうしたらいい。俺もそうしたし、君もそうしろ。
ただし、君が自ら学ぶことが出来ず「やっぱり学校に行かずに独りで学習なんて無理でした」って程度の能力だった場合
君の人生は円満終了、君はゴミとしてゴミ以下の一生を送るだろうが、それはギャンブルだ。
ちなみに、この文章が理解出来ないなら素直に学校行った方が得だとは思うがな。
なにせ、学校に頼らず誰の力も借りず君はこれから意思決定していかなきゃならない、誰も君のためにわかりやすく教えてくれたりしない。
それをやる自信があるなら、学校なんて放棄しちまえ!楽しいぞ!自由に生きろ!
自分でやれるなら、独りでやれるなら、学校に頼る必要なんてゼロだ!
「まとも」はなんか変だ、「多くの人が」だと思う
多くの人とそうでない人は、普通の仕事をする上でどっちが優秀な人の率が、どっちの方が高いと思う?
高校にいかない人全体のなかにしめる、強い意志を持った人の割合がどのくらいだと思う?
強い意志を持った人全体にしめる高校にいかない人の割合ではなく。
最近はプロの仲間入りする傍ら高校までは卒業するケース多いですよね。
そうでなくとも、それだけ頭よけりゃ一瞬で高認くらいうかる。ダメだとわかればそれで大学にいけばよい。
でも、その夢が叶わなかった時の救済みたいなのが無いと思う
夢を追いかけたタイプの人は、夢そのものでなくても、その周りでなんとか食っていけるケースも多いのでは。
あと、就職が遅れるって何年間おくれるの?
決して「人としてダメ」だけでは無いはず
大学全入時代という単語が最初に聞かれてから久しいが、今度は学習塾全入時代が到来するという言葉を耳にした。
実際に到来するかどうかはおいておいて、個人的にはあまり好ましいとは思えない。
勉強ができる人とできない人の割合はピラミッド型でちょうどいい。高学歴は少数いればいい。
みんながみんな東大に入れるくらいの頭脳を持っているとしたら誰が今のフリーターや派遣が支えている産業に就くというのか。
勉強ができる人間(高学歴)と言うのは往々にしてプライドが高い。そんな人間が就職で失敗して低賃金でしかも馬車馬のように働かされる飲食店で働くことになろうものなら精神崩壊して自殺するのが落ちだ。
現代の自殺の原因のひとつとしてが就職に失敗した高学歴が社会的負い目を感じて首をつるケースは確実に存在する。
高い授業料を払ってくれた親へ申し訳ないし、いままでがんばってきた自分を否定されるのだから。
もし適当に高認とって就職に失敗しても自殺するケースはさほどないだろう。
高学歴ワーキングプアという単語が最近聞かれるようになったが、このことから分かるように高学歴はあぶれている。もうこれ以上必要ない。
ネットを毎日やるようになったのは小学五年の時。兄からPCをお下がりしてもらって、自分専用のマシンを手に入れた。
その時期は専ら、SRCというスーパーロボット対戦風のゲームを作れるソフトで、
自分の好きなアニメのキャラを活躍させるシナリオを作って公開していた。
そのコミュニティでは知り合いが何人もできたけど、次第に興味が薄れていった。
最初は兄の部屋で見つけたエロ同人誌。そこに描いてあった手コキシーンを参考にしてオナニーを発見した。
ネットでエロ動画を探すようになり、セックスへの欲求が一気に高まっていく。
どうにかしてヤリたい……! しかし、俺はここで学校で彼女を作るという選択肢は取らなかった。
同級生は顔も身体もガキなのでぜんぜん欲情しなかったのだ。帰宅部なので先輩の知り合いもいない。
ちょうどその頃、兄の部屋で雑誌「SPA!」を見つけた。十数冊あるうちの一冊が「出会い系特集」だった。
俺はその中に書かれている「出会う方法」を実践した。だが、その方法では出会えなかった。
おそらく雑誌で記事されたことによって競争率がぐんと上がったのだろう。俺はこの失敗で挫けるような男ではなかった。
何人かの女性とはメール交換までいけたのだ。もっと方法を工夫すれば「イケる!」、そう思ったのだ。
俺は競争率の低い場所で戦うことにした。そこで選んだのがぽっちゃり系の女性が相手を求めるサイトだ。
同時にプロフも作った。自己紹介で一気に掴もうと思った。けっこう顔は中性的なのでイケメン風の写メを取って掲載した。
そして、とにかくアタックして、アタックして、アタックしまくった。
交際なんて煩わしいことしたくないのですぐに「セックスしたい」と言った。とにかく言いまくった。
だが、無常にも「セックスしたい」と言った途端、冗談と取られたり会話が途切れたりして、なかなか進まなかった。
「焦らなくていいよ。高校生ぐらいになったら好きな人とすればいい」というようなことを何人にも言われた。
だが、俺は諦めなかった。そうやって、二十人ほどにアタックしただろうか?ついに女神が舞い降りた。
「会いたい」といったら「いつがいい?」と返ってきた。「すぐに会いたい」と言うと「じゃあ次の金曜はどう?」ときた。
俺は意を決して「会ったらすぐにホテル行きたいな」って言った。すると相手は……「いいよ」と。
思わず「ほんとに?」と打っていた。相手は気にせず「ブラジリアンスタイルだけど引かないでね」と言ってきた。
そして次の金曜日、池袋の駅構内で待ち合わせをした。俺は彼女を見つけるとあまりの嬉しさに彼女の身体に飛びついていた。
彼女は俺よりも身長が高かった。ぽっちゃり系の巨乳で、抱きつくと身体全体が埋まるような感覚になった。
柔らかくて、いい匂い。それが第一印象。彼女に連れられてホテルに行った。キスをして服を脱がされて、一緒にお風呂に入った。
浴槽の中で初めて挿入した。騎乗位でぐにぐにと刺激されて、そのまま中でイッた。あまりの気持ちよさに放心状態。
そのまま浴槽で何発もヤッて満足して帰った。なんだか身体全体が軽くなって、今なら何でもできそうな気がした。それが中二の夏。
このまま彼女をセフレにして定期的にヤろうと思った。だが、そう簡単にはいかなかった。彼女から返信が来なくなった。
しつこくメールすると「あんたみたいなガキを本気で相手するわけないじゃん」と返ってきた。ショックだった。
「醜い豚っ鼻しててさ。詐欺だろ、あの写メ」と唯一のコンプレックスを指摘され、ひどく傷つけられた。
……違う相手を探そう。俺はすぐに立ち直った。一度成功したことで、かなりの自信がついていたのだ。絶対すぐに見つかると確信していた。
俺は出会い系から足を洗った。出会い系はもう個人運営の良質な場所がなくなっていき、金儲け目当てのサクラばっかりになっていた。
SNSへと乗り換えた。しかし、その頃はもうミクシィは某流出ショックのおかげでみんな性別や住所を隠すようになっていた。
俺はおかず目当てに海外のコスプレサイトを見て回っているとき、偶然とあるSNSサイトを見つけた。
そこは語学学習を目的としたサイトで、外国語の練習相手を探す名目のSNSだった。すぐに登録した。もちろんイケメン写メで。
日本の女性もかなりの数登録していた。それも皆、かなり細かい住所まで公開している。俺はすぐに近所の女を探した。
そしてメッセージを送りまくった。とにかくコピペで送った。何人もの人間から返信がきた。
みんなクローズドなSNSで安心しているのか、出会い系よりも障壁が低かった。そうやって会話して、デートにこぎつけた。
三人の女性と同時進行で会った。バンド好きOL、留学を目指しているOL、夫が徴兵制度でロシアに帰っている主婦。
この三人をローテーションで回し、向こうの予定が合いている日があったらとにかく会ってセックスさせてもらった。
この頃俺は月五千円お小遣いをもらっていたのだが、そのすべてをこの三人に会うための交通費などにあてていた。
しかし、ここである危機が訪れる。俺は携帯電話を持っておらず、この三人との連絡はすべてPCで済ませていた。
それが中三の夏になると、受験のためにと父親から専用PCを取り上げられてしまったのである。連絡が取れなくなった。
仕方なく俺は受験に打ち込んだ。その甲斐あってか、中の上クラスの進学校に合格が決まった。晴れてPCが俺の元に帰ってきた。
半年以上ぶりにネットに接続し、俺は驚愕することになる。俺がネットに離れている数カ月の間に、SNSサイトが閉鎖していたのである。
更なる不幸が襲った。使っていたヤフーメールが、何ヶ月もログインしていなかったので、メールがすべて消えていたのだ。
これでもう、三人と連絡をとる手段は完全に失ってしまったのだ。頭がくらくらする思いだった。
使い勝手のいいSNSサイトを失った俺は、次にどうやって出会うかを考えて、しばらく右往左往していた。
そんな時、携帯電話所持の許可が出た。そこで俺の目の前に現れたのが「モバゲー」だった。
ここならイケるかもしれない……いや、イケる! 今まで培ったノウハウを生かせば、こんなところ楽勝なはずだ。
事実、楽勝だった。俺はすぐに30代のバツイチ女をゲットし、サンリオピューロランドで初デートして、すぐにセックスした。
しかし、この女とは何回か会ってセックスしたが、こちらから連絡を絶った。デート代を親の年金からくすねてると知ってドン引きしたのだ。
この頃の俺は鬱屈していた。高校で上手くスタートが切れず、損な役回りでイジられるポジションを強いられるようになったのだ。
パシリみたいなことをさせられ、俺は学校に行くのが日に日に嫌になっていた。電車に乗るのが憂鬱だった。
そんな中、一駅しか離れてない場所に住む女と知り合う。彼女は20代半ばの派遣社員だ。これが人生の転機となってしまう。
彼女とはすぐにはセックスせずに、しばらく普通にデートっぽいことをしていた。何故なら彼女は処女だったのだ。
そうやってデートを重ねているうちに俺はだんだん彼女が本気で好きになってきた。同時進行で学校での立場はどんどん悪くなっていた。
俺は毎日学校の帰りに彼女の家に行った。合鍵を作ってもらい、帰ってくるのを待つ。学校でのストレスを発散しようと彼女を抱いた。
彼女の家には定期で行ける。合鍵も作った。俺は次第に学校をサボリ、彼女の家でゲームしたりするようになった。
学校をサボっていることが親にバレたが、何故か怒られはしなかった。俺は親に退学すると伝えた。
了承してもらい、俺は学校をやめた。条件が合った。高認試験を取って、大学に行けと言われた。
そのことを彼女に話すと、彼女も実は中退して大検で進学していたことを知る。俺は彼女に試験の勉強を見てもらった。
週の半分以上を彼女の部屋で過ごした。親は何も言わなかった。彼女に参考書を買ってもらい、勉強スケジュールを作ってもらった。
昼はそれで参考書をガリガリと進め、夜は進行具合や疑問点を見てもらい、セックスをした。
それまでのようにただ自分の快楽を求めて腰を振るんじゃなく、どうやったら彼女が幸せになれるかを考えながらセックスした。