2010-02-13

とある出会い厨の履歴書

ネットを毎日やるようになったのは小学五年の時。兄からPCお下がりしてもらって、自分専用のマシンを手に入れた。

その時期は専ら、SRCというスーパーロボット対戦風のゲームを作れるソフトで、

自分の好きなアニメキャラ活躍させるシナリオを作って公開していた。

そのコミュニティでは知り合いが何人もできたけど、次第に興味が薄れていった。

何故なら中学生になって俄然、エロに興味を持ち始めたからだ。

最初は兄の部屋で見つけたエロ同人誌。そこに描いてあった手コキシーンを参考にしてオナニー発見した。

ネットエロ動画を探すようになり、セックスへの欲求が一気に高まっていく。

どうにかしてヤリたい……! しかし、俺はここで学校彼女を作るという選択肢は取らなかった。

同級生は顔も身体もガキなのでぜんぜん欲情しなかったのだ。帰宅部なので先輩の知り合いもいない。

ちょうどその頃、兄の部屋で雑誌SPA!」を見つけた。十数冊あるうちの一冊が「出会い系特集」だった。

俺はその中に書かれている「出会う方法」を実践した。だが、その方法では出会えなかった。

おそらく雑誌で記事されたことによって競争率がぐんと上がったのだろう。俺はこの失敗で挫けるような男ではなかった。

何人かの女性とはメール交換までいけたのだ。もっと方法を工夫すれば「イケる!」、そう思ったのだ。

俺は競争率の低い場所で戦うことにした。そこで選んだのがぽっちゃり系の女性が相手を求めるサイトだ。

同時にプロフも作った。自己紹介で一気に掴もうと思った。けっこう顔は中性的なのでイケメン風の写メを取って掲載した。

そして、とにかくアタックして、アタックして、アタックしまくった。

交際なんて煩わしいことしたくないのですぐに「セックスしたい」と言った。とにかく言いまくった。

だが、無常にも「セックスしたい」と言った途端、冗談と取られたり会話が途切れたりして、なかなか進まなかった。

「焦らなくていいよ。高校生ぐらいになったら好きな人とすればいい」というようなことを何人にも言われた。

だが、俺は諦めなかった。そうやって、二十人ほどにアタックしただろうか?ついに女神が舞い降りた。

「会いたい」といったら「いつがいい?」と返ってきた。「すぐに会いたい」と言うと「じゃあ次の金曜はどう?」ときた。

俺は意を決して「会ったらすぐにホテル行きたいな」って言った。すると相手は……「いいよ」と。

思わず「ほんとに?」と打っていた。相手は気にせず「ブラジリアスタイルだけど引かないでね」と言ってきた。

そして次の金曜日池袋の駅構内で待ち合わせをした。俺は彼女を見つけるとあまりの嬉しさに彼女の身体に飛びついていた。

彼女は俺よりも身長が高かった。ぽっちゃり系の巨乳で、抱きつくと身体全体が埋まるような感覚になった。

柔らかくて、いい匂い。それが第一印象。彼女に連れられてホテルに行った。キスをして服を脱がされて、一緒にお風呂に入った。

浴槽の中で初めて挿入した。騎乗位でぐにぐにと刺激されて、そのまま中でイッた。あまりの気持ちよさに放心状態。

そのまま浴槽で何発もヤッて満足して帰った。なんだか身体全体が軽くなって、今なら何でもできそうな気がした。それが中二の夏。

このまま彼女セフレにして定期的にヤろうと思った。だが、そう簡単にはいかなかった。彼女から返信が来なくなった。

しつこくメールすると「あんたみたいなガキを本気で相手するわけないじゃん」と返ってきた。ショックだった。

「醜い豚っ鼻しててさ。詐欺だろ、あの写メ」と唯一のコンプレックスを指摘され、ひどく傷つけられた。

……違う相手を探そう。俺はすぐに立ち直った。一度成功したことで、かなりの自信がついていたのだ。絶対すぐに見つかると確信していた。

俺は出会い系から足を洗った。出会い系はもう個人運営の良質な場所がなくなっていき、金儲け目当てのサクラばっかりになっていた。

SNSへと乗り換えた。しかし、その頃はもうミクシィは某流出ショックのおかげでみんな性別や住所を隠すようになっていた。

俺はおかず目当てに海外コスプレサイトを見て回っているとき、偶然とあるSNSサイトを見つけた。

そこは語学学習目的としたサイトで、外国語の練習相手を探す名目のSNSだった。すぐに登録した。もちろんイケメン写メで。

日本女性もかなりの数登録していた。それも皆、かなり細かい住所まで公開している。俺はすぐに近所の女を探した。

そしてメッセージを送りまくった。とにかくコピペで送った。何人もの人間から返信がきた。

みんなクローズドSNSで安心しているのか、出会い系よりも障壁が低かった。そうやって会話して、デートにこぎつけた。

三人の女性と同時進行で会った。バンド好きOL留学を目指しているOL、夫が徴兵制度ロシアに帰っている主婦

この三人をローテーションで回し、向こうの予定が合いている日があったらとにかく会ってセックスさせてもらった。

この頃俺は月五千円お小遣いをもらっていたのだが、そのすべてをこの三人に会うための交通費などにあてていた。

しかし、ここである危機が訪れる。俺は携帯電話を持っておらず、この三人との連絡はすべてPCで済ませていた。

それが中三の夏になると、受験のためにと父親から専用PCを取り上げられてしまったのである。連絡が取れなくなった。

仕方なく俺は受験に打ち込んだ。その甲斐あってか、中の上クラス進学校合格が決まった。晴れてPCが俺の元に帰ってきた。

半年以上ぶりにネット接続し、俺は驚愕することになる。俺がネットに離れている数カ月の間に、SNSサイトが閉鎖していたのである。

更なる不幸が襲った。使っていたヤフーメールが、何ヶ月もログインしていなかったので、メールがすべて消えていたのだ。

これでもう、三人と連絡をとる手段は完全に失ってしまったのだ。頭がくらくらする思いだった。

使い勝手のいいSNSサイトを失った俺は、次にどうやって出会うかを考えて、しばらく右往左往していた。

そんな時、携帯電話所持の許可が出た。そこで俺の目の前に現れたのが「モバゲー」だった。

ここならイケるかもしれない……いや、イケる! 今まで培ったノウハウを生かせば、こんなところ楽勝なはずだ。

事実、楽勝だった。俺はすぐに30代のバツイチ女をゲットし、サンリオピューロランド初デートして、すぐにセックスした。

しかし、この女とは何回か会ってセックスしたが、こちらから連絡を絶った。デート代を親の年金からくすねてると知ってドン引きしたのだ。

この頃の俺は鬱屈していた。高校で上手くスタートが切れず、損な役回りでイジられるポジションを強いられるようになったのだ。

パシリみたいなことをさせられ、俺は学校に行くのが日に日に嫌になっていた。電車に乗るのが憂鬱だった。

そんな中、一駅しか離れてない場所に住む女と知り合う。彼女は20代半ばの派遣社員だ。これが人生の転機となってしまう。

彼女とはすぐにはセックスせずに、しばらく普通にデートっぽいことをしていた。何故なら彼女処女だったのだ。

そうやってデートを重ねているうちに俺はだんだん彼女が本気で好きになってきた。同時進行で学校での立場はどんどん悪くなっていた。

俺は毎日学校の帰りに彼女の家に行った。合鍵を作ってもらい、帰ってくるのを待つ。学校でのストレスを発散しようと彼女を抱いた。

彼女の家には定期で行ける。合鍵も作った。俺は次第に学校をサボリ、彼女の家でゲームしたりするようになった。

学校をサボっていることが親にバレたが、何故か怒られはしなかった。俺は親に退学すると伝えた。

了承してもらい、俺は学校をやめた。条件が合った。高認試験を取って、大学に行けと言われた。

そのことを彼女に話すと、彼女も実は中退して大検で進学していたことを知る。俺は彼女試験勉強を見てもらった。

週の半分以上を彼女の部屋で過ごした。親は何も言わなかった。彼女参考書を買ってもらい、勉強スケジュールを作ってもらった。

昼はそれで参考書をガリガリと進め、夜は進行具合や疑問点を見てもらい、セックスをした。

それまでのようにただ自分快楽を求めて腰を振るんじゃなく、どうやったら彼女幸せになれるかを考えながらセックスした。

そうして勉強セックスを繰り返し、つい先日、早稲田大学試験合格した。

俺は今までのセフレとは違う本当の交際相手と、高学歴をゲットした。これはハッピーエンドじゃないのか?今そう考えている。

  • おめでとさん。 その行動力はすごいな…。 まあ、悪くない人生なんじゃない? くれぐれも、他人への敬意を忘れないように。

  • すぐにおばはんなんか捨てるくせに。

    • どうしたの?何か嫌なことでもあったのかな。 年下彼氏にフラれた経験があるとか?それはそいつが最低な奴だっただけだよ。 きみにだって素敵な人はすぐに現れるよ。それは俺かもし...

  • http://anond.hatelabo.jp/20100213201131 この時期、こんなのを書いているってことは国立狙ってるわけじゃなさそうだけど、 もう合格発表の出てる早稲田の学部って、センター利用のだけじゃない...

  • 学歴だけで「エンド」って何だよ。 死ぬ前に言えよ。ハッピーエンドだって。

  • これは、親と彼女の包容力に感謝せざる得ないな。 大学受験の合否は、一つのストーリーのエンディングとオープニングを兼ねていると思う。 大学で充実した日々を送って、社会に出...

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