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はてなキーワード: 銀行員とは

2023-05-07

anond:20230507144536

銀行員だけど、まず禁止なのは(必ずという訳ではなく銀行支店上司裁量にもよる)コンプラ的に厳しいから。

例えば取引先とグル不正横領してた場合退職挨拶しないことで隠す期間を与えないという目的がある。

そもそも銀行はそれもあって異動の辞令出てから異動まで1週間ないくらい(転居を伴っても)

まあ元職場は異動決まった人間は会える範囲挨拶して間に合わないとこは電話でくらいはしてたけど

で、そいつ銀行マナーを持ちこむ銀行員気質が抜けない昭和なクソめんどくさい奴ってだけ。

支店パワハラ支店長とかも取引先にその感覚でいたしうちの銀行人間が出向した先で友人が働いてたけどうんざりしてた。

2023-04-28

anond:20230428123944

きっちりしてる人がいいなら、銀行員とか公務員とかそういう真面目タイプを選べばいいのに

見た目が好みで感性が合う人がいい、トキメキがないと好きになれない、でもルーズなのは嫌、収入不自由しないくらい稼いでほしい

わがまま彼氏と似たもの同士に思える

2023-04-27

ジャンケットバンクおもしろくてすき

 田中一行先生のジャンケットバンク漫画)が好きすぎてルーチンワークしながら次回の展開予想してる。

 他に話すところないか勝手にしゃべらせてくれ。

 新しいシヴァリングファイアでの戦いでは、

①決着がつかない場合、両方の室温を100℃にして1時間放置、それでも死ななければ「より多くじゃんけんに負けた側」が死亡する

 →室温100度で死ぬの?水が大量に配られたことといい、それまでに凍らせたペットボトル身体を冷やせば(あるいはサウナみたいに撒けば)生き残るんじゃね?

ただし、

②室温30℃、ラウンド終了時-10℃される×4ラウンド(つまり何もしなくても-10℃でゲームを終える)

 どっちかが3勝しなければラウンドやり直しなのでモタモタしてると極寒になってしま

 →これが曲者ルールで、①の勝ち方をするにはここで良い勝負してしまうとお互いに冷えすぎて共倒れになってしまう(ので、マフツはとにかくマイナスカードでもいいから勝ち続ける必要がある)

③ラウンドで失う温度は最高でも-7℃×4ラウンド=最終ラウンド-28℃(何もしなくても減る室温と合わせて-38℃)

 →-38℃は軽装の人間には耐えられないだろう、たぶん。

 つまり「マフツはプラスマイナスのどっちのカードでもひたすら勝って、もらった水を凍らせた後にほどほどの室温であいこになる(そして1時間サウナを生き残る)」必要がある。

 …けど、この読みじゃ作者は越えてきそう。

 マナベが「君ならそう考えると思ってた」とか言ってカードを出し渋るとか(カードを選ぶ時間ルールになかったので一度優勢になったら何時間でも待てば勝てそう)。

 あと地味に気になったのは、「対戦相手の死亡時のみ勝利」と言われてるから反則負けがないのでは?と思った。

 →ガラスたたき割ったり冷房を水で覆ったりしても負けにならない?銀行員側がさせないのかな?

2023-04-25

anond:20230114004800

男女入れ替えて考えるなら、

勉強仕事に励んできた未婚の弁護士/医者/銀行員/IT系女性結婚向きですよー」って同業の女性宣伝してるようなものじゃないの?

それに対して「青春時代勉強に打ち込んできたのに、結婚相手として都合がいい、みたいな言い方するなー」って言う女性‥‥‥‥いるかもしれない笑

そういう人達同士で出会えたらいいね

まずはお互いに行動しないと始まらないけれど。

2023-04-16

anond:20230416161812

親父が地方の県警に赴任してるとき出会った短大卒の警察事務職員。結婚後は専業主婦

ありましたね

銀行一般職銀行員に女をあてがうためのポストともいわれてる

レベルの知能の女と結婚するには大学時代の女と結婚するしかないんすよ・・・

そして昔は今よりももっと大学進学率なんて低い・・・

2023-03-31

anond:20230325100728

2000年代に入ってから口座開設した際には既に口座名義を自由につけることはできなくなっていて

銀行員から口頭で使用目的と身元の確認があった。売却してはいけないとは言われてないが

そこまで確認するもの他人に売るのはマズいだろうという暗黙の了解はあったかな。

少なくとも90年代前半は名義なんて好きにつけ放題だったんだけどな〜(目指せ!海外旅行!!とか)

2023-03-08

金融屋とか銀行員って何が楽しくてやってるんだろうな

他人の金勘定してても面白くなさそう

2023-02-25

anond:20230225083203

ヨッピーみたいなおごるの大好きおじさんが知り合いにいるけど、裏では「ごはんさん」呼びされてたなあ。そういう人扱いになるんだよね。銀行員から金余ってたんだろうけどね

2023-02-22

鉄道オタクたちとの思ひ出

学生時代鉄道サークル可愛い女性の先輩がいて鉄道なんて微塵も興味が無いのに鉄道サークルに入っていたことがある。

なお、その女性の先輩は殆どサークルに顔を出すことはなく私が大学2年になる頃にはサークルを辞めていた。

残ったのは男性会員だけだったが彼らは思い出話としてその女性の先輩のことを話題に出すもののこれといって執着してはいない様子なのでヲタサーの姫という感じではなかったようだ。

鉄道ヲタクと言えばマナーが最悪で酷い自己中心的人間であるというイメージだが、私が大学4年間を共にした彼等の思い出を記していこうと思う。

留年N回の長老

同じ学部だったので、講義ことな学生生活を上手く立ち回る方法をよく教えてくれた。

私が入学した時点で4年ほど大学に在籍していたようだがまだ2年生だった。

なんとか私より先に卒業したものの、サークルの部室には卒業後も度々顔を出していた。

政治の話が好きだが、私が興味無さそうに適当に相槌を打っていると話を変えてくるぐらいの空気は読める人だった。

他人迷惑をかける鉄オタは死すべしと思っていた。

教えることがやたらと好きな先輩

同じ学部だったが、人に物を教えるのが好きなようで色々な資格の講座を趣味で開いていた。

上下関係に非常に厳しい人だったが、それさえ守れば非常に頼れる先輩でよくご飯を食べに連れて行ってもらえた。

女子高生好きらしい、女子高生との恋愛について異常に真剣に考えていたが物凄く軽いノリで会話を返していたらすまなそうな顔をしていたのが印象的だった。

やはり、他人迷惑をかける鉄オタは死すべしと思っていた。

スポーツが得意なタイプの先輩

草野球スキーを嗜むマッチョな先輩。

物凄く後輩の面倒見がよく、体育会系で培ったであろうコミュニケーション力の高さで誰とでも仲良くやっていた。

講義の空き時間が被ったときなどはキャッチボールや雪遊びなどを一緒にしていた。

巨乳女性が好きと言っていたが携帯電話の待受はアニメの子供の女の子だった。

ここまでの流れからやはりというべきか、他人迷惑をかける鉄オタは死すべしと思っていた。

物静かな先輩

とても物静かな人だった。

サークルの同期と一緒に旅行する計画を立てていたとき彼は参加しないのに移動手段として車だけを出してくれたりした、いい人だ。

いつもニコニコしているので、会話は殆どしないもののなんとなくみんなに好かれていた。

車には大量の同人誌がおいてあった、本人曰く「気にしないでね」とのことだった。

静かな彼の口から聞くと言葉に重みを感じるのだが、他人迷惑をかける鉄オタは死すべしと思っていた。

空気よまない同期

おそらく私と同じ理由で入会したのだと思う。

空気が読めないので先輩から顰蹙をかっていたが本人は何処吹く風といった感じだった。

空気が読めないといっても上下関係を重視する人たちにとってはという感じなので、同期としてはかなり仲良くしていた。

家も目の前だったのでよく遊びにいっていた。

アイドルが好きで、先輩方とアイドルに関する討論をよくしていた。

空気が読めずともマナーはわきまえているようで、他人迷惑をかける鉄オタは死すべしと思っていた。

エリートっぽい後輩

銀行員みたいな見た目(ステレオタイプ)の後輩。

学業成績も学年ではトップだったようで、勉強出来るタイプだった。

同じ学部だったのだが、当人が優秀すぎてあまり面倒見ることがなかった。

講義選択の話をしている際に、彼のノートPCを開くことがあって視聴途中のAVが映ったときのなんとも言えない空気感は今でも忘れない。

見た目通りカチッとしている彼ならではで、他人迷惑をかける鉄オタは死すべしと思っていた。

チャラ男風後輩

見た目がチャラいが言動もチャラい後輩だった。

鉄道模型が特に好きなようで、彼から鉄道模型のなんたるかを熱く語られて必要以上に知識がついてしまった。

それ以外は「フットサル」「合コン」が彼の口からよく聞く単語だった、尚、私の聞いた限りでは合コン勝率は0%。

チャラ男×鉄道ヲタである彼らしいのだが、他人迷惑をかける鉄オタは死すべしと思っていた。

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サークルでの活動鉄道知識が無くても楽しめるものが多かったし、世間から言われるほど鉄道ヲタクは悪くないんだなと思える大学生活だった。

尚、私としても他人迷惑をかける鉄オタはなんとかならんものかと思っている。

2023-01-29

anond:20230129145914

ワイは銀行員勧誘されて最初に作ったのが三井住友から審査厳しいイメージないやで(クレカ作るノルマでもあるんかと思ったやで)という話

2022-12-20

配当もらって何が悪い

曽祖父創業した会社株主株主をしている。具体的に言うと、曽祖父創業した会社事業持株会社経営コンサルタント、元銀行員叩き上げの人たちを役員にして任せている)があって、その会社株主我が家資産管理会社純粋持株会社)となっている。資産管理会社の方は親父と兄が代表をやってる。資産管理会社株主は親父、兄、俺の3人。事業会社から資産管理会社への配当資産管理会社利益となり、それが俺らの配当となる。親父や兄より持分は少ないが、それでも勤務先(地方公務員)の手取り年収の3倍。おかげでやりたい趣味旅行なんかに好きに使わせてもらってる。

俺の趣味や遊びの金の出所を同僚たちに怪しまれたため、もちろん金額は隠して上記のことを伝えた。そしたら、それは甘えだなんだ、脛齧りだなんだと非難された。いや、配当もらって何が悪い。経緯が何だろうと自分資本から利潤を受け取るのは当然の権利じゃないか。脛齧りとは全然違うだろ。

2022-12-07

anond:20221206210713

からブラックブラックだといわれるコンビニバイトやら保育園やら「人でないとできない仕事」のほうが

実はそこらのサラリーマンより高収入でないとおかしいって話

銀行員高収入だったのは「お金を直接触れるからけっこう安定して金わけてやらんと持ち逃げする」だったんだけど

今は「数少ない少子化の人を傷つけもちにげする」人がいるわけ

ファミレスロボット配膳なんか取り入れてるし、コンサルにしてもコロナリモワ相談会が加速されたし

残るブルーオーシャンは「自然相手仕事農業くらいだろなぁ

2022-11-20

小学生時代、僕だけがポケモンを持ってなかった。大人になった今も、その渇きは潤わない。

夏休み、パパが東京ミュウの配布会連れてってくれるって!」「いいな!てかポケモン青、いつ届くんだろ」チャイムの音と共に騒がしくなる教室で、目を輝かせる友人達小学校話題の中心はいつもポケモンだった。僕は一人、いつも下を向いていた。ウチにはゲームボーイも、スーファミもなかった。

ファミコンは目が悪くなるから」。僕と弟がゲームをねだるたび、母は困った顔をして、でも決して折れなかった。図鑑世界名作全集、蟻の観察セット。サンタさんは毎年、僕のリクエスト無視して高島屋の包装に包まれた立派なプレゼントをくれた。嬉しくないのに、喜んだふりをするのが辛かった。

銀行員の父が毎晩遅くまで働く中、短大卒で専業主婦の母は気負っていた。お菓子手作りで、床にはチリ一つなく、洗濯はいつも綺麗に畳まれていた。彼女の信じる理想の子育てとはつまり公文スイミングピアノのローテーションであり、ゲームボーイみたいな退廃的な娯楽が入り込む余地はなかった。

大人にとっての理想の息子は、子供世界では異物でしかない。ポケモン話題についていけない僕を待っていた疎外感。クロールタイムが早くても、小学生因数分解を解けても、誰も僕に関心を持ってくれなかった。みんな、放課後通信ケーブルを持ってる田中君の家に集まり通信対戦に夢中だった。

ドラクエFFクロノトリガーも、テレビ友達プレー画面を見てるだけで我慢できた。でも、ポケモンは違った。ゲームボーイの画面は小さく、見ようとすると「近いんだけど」と邪険に扱われた。通信対戦で盛り上がる友人達そばで一人、本棚の古いコロコロを読んでた。涙をこらえるのに必死だった。

お小遣いを貯めて、ポケモン攻略本を買った。隅から隅までボロボロになるまで読み込んだ。技マシンの番号と技名を全部覚えた。全ポケモン進化パターンもそらんじた。でも、そこには僕が動かせるピカチュウミュウツーもいない。むしろ虚しくなるだけだと気づくのに、そう時間はかからなかった。

大人になった今だから分かる。健全な物に囲まれ、誘惑に負けることなく健やかに育って欲しいという母の想いは世間では愛と呼ばれるものだ。僕が社学とはいえ早稲田を出て、それなりの企業に勤めているのは母の愛のおかげだ。でも、幼少期に満たされなかった想いは、渇きは、今もまだ確かに残っている。

「うわ、バイオレットだ!やったー!パパ、ありがとう!」朝、リビングAmazonの箱を開けて大はしゃぎの息子。「誕生日でもクリスマスでもないのに。まだSAPIX宿題も終わってないのよ」としかめっ面の妻。これは息子のためでなく、僕の傷を癒すための儀式なんだと言っても理解して貰えないだろう。

「そういやα1のケンタ君、家にSwitchないんだよ。ママが厳しいんだって可哀想だよね」息子の何気ない一言に、動悸が早まる。子供世界共通言語を持たず、母親監視の下で偏差値を上げるためデイリーサピックスを黙々と解く小学生男子。顔も知らないケンタ君の日常を思うと、胸が締め付けられる。

深夜、家族が寝静まったタワマン低層階のリビングで1人、Switchの電源を入れる。ニャオハがマスカーニャまで進化しても、チャンピオンロードオモダカを倒しても、驚きや喜びを共有できる友人はどこにもいない。プレミアムモルツ一口飲む。僕が本当に欲しかったものは、もう二度と手に入らない(完

タワマン海藻とか早稲田社岳とか・・・

ネタちりばめすぎて創作だってわかってしまう好例やん・・・

嫌いじゃないけど・・・

2022-11-19

50代の就職活動はどのようなものなのか。元銀行員作家江上剛さんは「私は49歳でメガバンクを辞め、転職のためにハローワークを訪ねたことがある。『支店長をやっていた私は引く手あまただろう』と考えていたが、職員からあなたは高くて不味いレストランと同じ』と告げられ、現実を知った」という――。

https://president.jp/articles/-/63368

2022-11-17

「すずめの戸締まり」を観たら要石で後ろから頭を殴られた

新海誠の新作映画、「すずめの戸締まり」を観てきた。これがどうにも周囲の人間に話がしづらいというか、未視聴の人に「どうだった?」と聞かれたときに応えづらい、しかし観た所感、体験だけは誰かと共有したい気持ちがすごくあるので書く。

この作品について語る上では、この映画が何を主軸に据えているかは避けて通れない。なので多少のネタバレ有りということは承知の上で一読されたい。

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この文章現在30代、11年前は20代前半だった人物が書いている。

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本作のあらすじを簡潔に書く。

九州に住む主人公少女すずめが旅の青年草太と出会う。草太は日本中廃墟にある「後ろ戸」と呼ばれる扉を締めて回る「締め師」だ。すずめはその草太との出会いをきっかけに後ろ戸の脇に埋めてある「要石(かなめいし)」と呼ばれる石を抜いてしまい、その結果後ろ戸が開き、中から現れる巨大なミミズ地震を起こしてしまう。(椅子になる呪いなどについてはここで書きたいことではないので省く。)

抜かれた要石は「ダイジン」という名前の猫になり、登場人物たちはダイジンを追う過程東北被災地を訪れることになる。

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これは2011年3月11日日本列島を襲った未曾有の災害東日本大震災を主軸に据えた映画だ。

いきなりテーマについて述べるが、「この映画が何を描いているか」は本作エピローグで草太の口からわかりやすい形で語られている。

「人々が失ったものへの無念、悲しみが忘れられ軽くなったところに後ろ戸は開く。」

一度しか観ていないので正確なセリフではないが、このような趣旨言葉が語られる。

「後ろ戸」とは現し世(現実)と常世(とこよ・霊界のような場所)を繋ぐ扉であり、そこが開くと扉から巨大なミミズが現れ(このミミズは締め師である草太、主人公のすずめにしか視認できない)、空から地上に落ちることで地震を起こす。

後ろ戸は廃墟にあるものだが、廃墟であるが故に、その地での災厄の記憶、失われたものへの想いは風化していく。そこには要石という石が埋めてあり、再び扉が開き災害が起こらないよう守っているのだ。

この映画は我々が体験してきた被災記憶が風化されないよう、呼び起こすような映画だ。そして未視聴の人に説明をするのが難しいのもそのためだ。

映画館に足を運んだとき自分は事前情報を全く入れずに行った。そして何となく映画を観始め、巨大ミミズ地震を起こし、物語舞台神戸へ移ったところで「おや」と思い、オープンカー首都高を経由して東北道へ向かい始めたところで確信に変わり、そして気付かされた。「忘れていた」と。

忘れていたわけではない。事実としてはまだ記憶に新しい。ただし映画の中で鳴り響く緊急放送津波で一掃された土地、そういったもの映画の中での情報感触は、普段触れる情報とは全く異なったレベル自分記憶を呼び起こすものだった。その点に関しては映画スタッフ美術演出の面々に感服させられた。

からこそ、「東日本大震災のその後の物語だ」ということすら知らずに観るべきだ。なのにここにこんなことを書いていることについては矛盾にもほどがあるのだが。それでも、あのはっとする体験は代えがたいものだったように思う。

その点からまずこの映画の良かったのは、テイザーや物語冒頭でわかりやす過ぎる形でテーマを明かさない点だ(それでも屋根の上に船が乗っているのだけれど)。これも意図した演出なのだろう。

これが少しでも YouTube予告編で明かされていようものなら、こんなに「観てよかった」と思うことはなかっただろう。

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この作品について語る上で、村上春樹短編集「神の子どもたちはみな踊る」、特にその中の一編「かえるくん、東京を救う」を避けては通れない。

こんな話だ。

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東京で働くうだつの上がらない銀行員中年男性が、ある日かえる出会い(「かえるくん」、とかえるくんは指を立てて訂正した)、かえるくんと共に地下に眠る巨大ミミズと闘い巨大地震を阻止する。その後男性は病室のベッドで目を覚ますが、傍らには闘いでボロボロになったかえるくんがいる。ふと気がつくとかえるくんの身体からボトボトミミズが現れ、男性身体ミミズに飲み込まれたところで、男性はその夢から覚める。

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こんなに似通えば嫌でも取り挙げたくなる。

この小説1995年日本で起きた阪神淡路大震災を柱に据えた小説である

1995年オウム真理教による地下鉄サリン事件と立て続けに起こり、日本安全神話が崩れた年だ。

作者である村上春樹は、この年を経て、地下鉄サリン事件関係者被害者へのインタビューを行い、「アンダーグラウンド」という書籍をまとめ、普段我々が当たり前と感じて暮らしているこの社会他者との関係性、足元の地面ですら、ありとあらゆるものが決して確かなものではないという危うさを看破し、小説への考え方について「デタッチメントからコミットメントへの転換があった」と語っている。簡潔に述べるが様々な関係性を一旦切り離して書くのではなく、コミット、深く関わっていく姿勢への移行だ。

氏はこのコミットメントについては、「日の光も届かない深い井戸の底へ降りていき、その中で手を取り合うような行為」というような言葉表現している。光の一切届かない暗闇、自身身体と周囲の空気現実と非現実境界曖昧になる。死に近い場所だ。

人の日常生活では感知し得ない深い場所心理、そういった部分で他者と手を取り合うこと。自分は氏の言うコミットメントをそのように捉えている。村上春樹はそのような時を経て2000年にこの小説を描き下ろした。

翻って本題の映画はどうだろう。いつも地の底に潜んでいる「地震を起こすミミズ」というモチーフ、すずめが自身ルーツである過去と向き合い、草太と再開を果たした、井戸の底のように現実霊界境界が危うくなる「常世」。何から何までが一対一対応というわけではないものの、通ずる部分があるように思えてならない。

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神の子どもたちはみな踊る」は善悪二元論ではなく陰陽論の物語集だ。

太極図、という白と黒勾玉が互いに合わさって円を作っている図を見たことがあるだろうか。

こんなのだ

白黒互いの勾玉の中心に、相反する色の小さな点が存在する。

善悪明暗などの世の中の事象は二分に切り分けられるわけでなく、互いにグラデーションにように折り重なり、それぞれが互いに内在し合うものである、という考え方であり、太極図はそれを表しているように読み取れる。

太極図について、ちょうど三角関数を学んだとき単位円の中で動径をθに合わせて回したように、円を描くように眺めると良い。

日が暮れるように、徐々に陽に陰が重なっていく。やがて陽がすべて陰に飲み込まれるが、その陰の中心には陽が内在する。

かえるくん、東京を救う」の最後のシーンはまさにそれだ。主人公ミミズを飲み込み、それを夢として目を覚ますが、ちょうど「夢でしかない」くらいの点となって主人公の中に静かに存在する。

この小説中の作品に関して言えば「かえるくん、東京を救う」に限ったことではない。

宗教二世を描いた表題作神の子どもたちはみな踊る」にせよ、バンコクホテル神戸に住む男の存在を思う研究者女性にせよ、海辺焚き火にあたる男女にせよ、自身の中には消して割り切ることのできないもの存在し、それですら目を背けることはできない自分自身なのだ

その点でいえば、主人公すずめを育て上げながらも苦悩を抱えたまま中年期を迎えた叔母や、キャラクターが極端に振れるダイジンのあの姿に、どうしても自分勾玉の形を照らし合わせたくなってしまう。

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映画自体の話に戻す。

我々が当たり前のように立っているこの足元、地面というのは確かなものではない。しかし一方でそれをある程度信頼した上で営んでいかなければならない生活がある。するとその表層上の信頼感によってその奥底にはら危険性をつい忘れてしまう。

東京都心の上空を巨大ミミズが覆い、今にも落ちて地震を起こそうとする。そこで一瞬ミミズ描写が消える。ミミズはすずめと草太にしか見えていないのだ。ずごごごご、と地震前兆のような地鳴りが響いてきそうな予感を、スクリーン越しに観ている我々は感じるが、作中の街ゆく人々はそれに気付かず日常生活を送っている。

そこの描写が本当に良かった。地震はいつもこうやって突然にしかやってこないんだ。そう思わされる。知ってはいるがいつも忘れている。今日この映画館に足を運んだ俺だってそうだった。そう思い知らされる。

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少し自分語りをする。ここは読み飛ばされても差し支えない。

東日本大震災の発災当時、自分東北地方からは離れた実家の部屋で揺れを感じていた。

2回目の大学4年生だったと思う。その年度も卒業の見通しは立たず、試しにやってみた就職活動も上手くいかず(リーマンショック直後の年だ)、大学にも足が向かず、鬱々とした日を過ごしていた。

インターネットに張り付いて、東北地方や東京情報をひたすら追っていた。津波が町の何もかもを薙ぎ払っていく様子が全国に衝撃を与え、日が暮れるに差し掛かり日本全体が絶望に飲まれていくような空気を感じたように記憶している。

当時地元から離れた東京で働いている友人が数名いた。幸いにも彼らに大きな怪我はなく、交通機関による帰宅が困難となり、渋谷から半日かけて家まで歩いた、などという話を聞いた。

日本は強かった。余裕がない中でもそれぞれが自助共助に取り組み、生きながらえようとしていた。各大手企業にしても、サントリー被災地飲料水を発送し、ソフトバンク公衆 Wi-Fi無償開放した。当時流行っていた Ustream では日本若者NHK による被災状況の中継をカメラ撮影して流し、その行為の是非について当時の NHK Twitter 担当者自身責任判断でそれを認め、情報共有を助けた。Evernote有償の容量無制限サービス日本人に向け一時無償提供を行った。

今ではウクライナ戦争真っ只中のロシアプーチン大統領の「ありったけの物資を今すぐ日本に送れ」の大号令のもとに支援を行い、アメリカ軍作戦名 Operation TOMODACHI を実行し日本に対し援助活動を行った。

しかった。社会の一員として何かを為せている人たちが立派に見えて仕方なかったし、事実立派であった。大混乱で帰宅避難がやっとという友人たちでさえ、懸命に行動している姿が眩しく、自分が情けなくなった。俺は何をやっているんだ、と。

あれが人生の転機になった。転んでばかりの青年期、気持ちも前を向かず、ただただわがままばかりでいつも誰かのせいにしてばかりだった生活と、ようやく決別することができた。まずは目の前の事を片付けて四の五の言わずに働けと、アレがしたいコレはしたくないではなくどんなに小さく些細でも社会の中の一コマとして人のために出来ることをせよ、と自分に言い聞かせた。

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東日本大震災から11年。

働き始め、転居をし、新しい人間関係を築き、仕事もも若さでは乗り切れない年になりつつもやり甲斐を感じながら生活をしている。

10年間生きていると色々なことがある。見聞きしたもの体験した記憶は、古いものから後ろに流され色褪せていく。

あの頃自分が感じた、鮮明ではなくなった様々を、しかし、劇場唐突に思い出させられた。「お前はあの時どうだった、今はどうだ」と。

そこに前述の草太のセリフだ。2011年東北地方に向けて自分が抱いた思い。それが忘れられ軽くなっていたところに、この映画は重さを再度伝える石となって自分にのし掛かったのだった。

あの時あの日本社会全体の空気感を体験した人が、今観るのに本当に良い映画だった。難解すぎず、わかりやすく、無駄がない。

新海誠の新作となれば中高生大勢観るのだろう。ただ時間が経つのも早いもので、今の高校生でも発災当時は5,6歳だ。そういった世代災害の恐怖を知る目的ならば「東京マグニチュード8.0」辺りを見ればよい。良い作品だ。

もしあなたが「君の名は。」や「天気の子」のような純度の高い恋愛ファンタジーを、あるいは「秒速5センチメートル」のようないじらしい恋愛アニメを期待するならば、この映画は応じない。

この映画はあの時を生き、その後を生きてきた人へ向けた作品だ。そしてそういう人たちとこんな風に、観た後の感想を共有したい。

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これで最後だ。

東北地方に差し掛かったところで、ドライバーの「綺麗なところだ」というセリフに対し被災であるすずめは「綺麗?ここが?」と無感情な様子で返す。

遠くで震災を感じていただけの自分のような人間と、実際に被害に見舞われ大切な人や物、土地を失った人との間には、やはり件に対する感じ方にはどうしようもなく深い断絶があると思う。

やり切れない想いに対しては哀悼の意を持たざるを得ない。その上で、外野から眺めていただけの立場に立ったこ文章不快に感じる部分があれば、そのような人がいれば、謝罪したい。しかしながら今のところこれが、11年経った今、この映画を観て自分の感じた率直なところだ。

またしばらく経ったら観に行ってみようと思う。

2022-11-08

anond:20221108143229

これは統一教会が(独身者でも男性でもなく)主婦ターゲットにして

献金マシーン教育する問題とも共通で非常に根が深いのだが

要するに一般的な男は勤労それ自体アイデンティティになりえる

働いてさえいれば「俺は銀行員」とか「俺はプログラマ」とか

地位とか職場での関係性とかいう最低限の社会的な満足が得られる

精神的に好悪に関わりなく実務的関係必要とされていれば充足できる

ところが女はそれだけでなかなか評価してもらえない

よほど優秀で結婚より仕事を取りましたという顔をしてないと

結局は職業的実務的な人間関係ではなく他人から精神的好悪

とりわけ良い男をゲットできてるかで評価が決まってしま

嫌な言い方をすれば人間関係それ自体目的化した関係依存症

(逆に男は実務的人間関係さえあれば精神的な好悪はそれほど重視されない)

そんで往々にして女性自分をちやほやしてくれる相手とか献身対象とか

まりホストとか推しとか教祖とか教団の人間関係とか

そういうものに充実感を見出そうとしてしま

ただまあこれを女だけの問題嘲笑って済ませることもできない

職場で現役の間はアイデンティティが保ててた成人男性

定年退職して職場を去ったら何も自分精神的に支える人間関係がなくなって

ただの痴呆相手かまわずキレるクレームじじいになるパターンの多いこと

たぶん退職後の熟年男が推しに金つぎ込んで人生溶かすパターンも今後増えるんだろな

2022-11-06

anond:20221106182341

金融系はオタクじゃなくて人の心がわからないサイコパスが向いてる。

他人共感力なしで向上心おばけみたいなやつ。

これって町工場のおじさんをいじめ銀行員とか、老人を騙して金融商品買わせる証券マンとかを想像してるのかな

2022-10-25

anond:20221025173552

毒親被害者ってこと?

まあ子供は生まれた時は100%性善だからねえ

要するに不要アンテナが発達してしまったんだろう。

黙って一生懸命働けばいいのに、内心で職場体制ダメ出ししたり、

ITリテラシー皆無だけど自分より高給稼いでる銀行員とかマスコミ関係者とかを呪ったり、

まあダメ大人、嫌な奴になったなあという自覚がある。

もしや子供って適宜シバいたり怒鳴りつけて黙らせたりして育てたほうが真っ直ぐ育つのか?

9割ぐらい自虐になるんだけど。


俺は当時にしてはやや進歩的な両親のもとで育った。

例えば、俺は幼い頃に皿の上の肉を見て

動物さんかわいそう(´;ω;`)」

とか面倒くさいことほざくガキだったんだけどその時、うちの両親は

「かわいそうだね。でもね……」

という感じに『いのちをいただく』的なことを極めて穏やかに子供でも分かるように言って聞かせるようなタイプだった。

一方で斜向かいの家に住む幼馴染がいたんだけど、彼は典型的なワンパク小僧で、彼の両親はいわゆる昭和の家庭人って感じで、

適宜幼馴染のことをシバいたりドヤしつけたりしていた。

幼馴染の家の流しソーメンに招待された時、彼が手を洗わないで箸を握るや否や、親父さんが

「手洗えっつってんだろ!!!!!」

と後頭部を平手でかなり強くシバいたのを目の当たりにして衝撃を受けた思い出がある

(でもこういう人って他人の家の子供にはめちゃくちゃ優しいんだよな。俺なんか脱いだ靴を必ず揃える習性があるんだけど、それを見た親父さんは俺の頭をワシワシと撫でてめちゃくちゃ褒めてた。)。

子供の何事もないがしろにせず対話をもって根気強く穏やかに応じてくれた、そんな両親のもとで育った俺はどうなったかというと、

残念ながらお気持ち表明おじさんになった。

入管職員虐待に憤りはてなTwitterで論を張るのに1時間時間を費やしたり、

Abemaプライムで取り上げられてる社会問題を我がことのように重要視したり、

(恐らく)他意なき他人言動や行動にいちいち回りくどい理屈をこねて「そういうわけでモヤッとしたんだよね」などとお気持ち表明したり。

そういう人間になった。

要するに不要アンテナが発達してしまったんだろう。

黙って一生懸命働けばいいのに、内心で職場体制ダメ出ししたり、

ITリテラシー皆無だけど自分より高給稼いでる銀行員とかマスコミ関係者とかを呪ったり、

まあダメ大人、嫌な奴になったなあという自覚がある。

幼馴染のほうは、他人なので内心など知る由もないが、

高卒就職した地元企業で元気に働いている。

23歳で結婚して嫁さんと子供2人を養って家も買っている(ちなみに俺はコドオジでこそないが独身)。

会う度に

「いつも元気だなあ。いかにも一家大黒柱って感じだなあ。愚痴とか不満をこれっぽっちも言わねえなあ」

と感心する。

まあ何が言いたいかというと、子供なんてチョロQみたいなもんなんだからいちいちお気持ちケアしたりせずに、

変な方向に走り出したらつべこべ言わさずに強引に(時にはシバいたりして)真直ぐに戻して……

そういうサッパリした育てかたのほうが真直ぐ育つんだよ。


つべこべ言うな。目の前のことを頑張れ。家族を作れ。元気に振る舞え」

これを実行できてる奴に勝ることはないんだよ。

ほんとAbemaプライムとか新聞社会面特集記事とかで取り上げられるようなトピックグダグダと論を張ったところで、

一家言ある人としてSNS上でたくさん賛同されたところで、

これを実行できてる奴に勝ることはないんだよ。

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