はてなキーワード: 死別とは
レイプの場合、レイプ犯をとっ捕まえて人間発電所送りに決まってんじゃん。
というか死別とかそういう本当に困ってる人は対象としてないよ。堂々と生活保護もらって良い。
ただ、生活保護の不正受給とかピンハネとかは人間発電所送りで良いかもね。
とにかく衝撃だったのは、年頃の女の子を持った母親が結婚しない男と子供作って養育費すら受け取れないで詰んでいるのに、
まだ「自分の背中を見て育て」とお花畑だかスポ根だか分かんないセリフ吐いてるってことが実話でもフィクションでも気持ちが悪すぎる。
この母親には子育てなんて無理なんで引き離した方が全員の為だと思うし、話に出てこない父親たちを重罪に処したい。
ただそれだけ。
便所の落書き第4章。
遺族の人たち
(男 松戸市 1986)共に笑い、共に悲しめる関係を築きたいです 2年前に彼女と死別してからずっと1人きりでした。時間が経ち、少しずつ隣に誰も居ない寂しさが強くなり今回登録致しました。こんな私ですが宜しくお願いします。
(男 川口市 1966)独り身は寂しいよぉ 20年近く連れ添った家内と死別したばっかりです。毎日がむなしい・・・
(男 江別市 1958)ネクサスニャンコ 僕は空手弐段、合気道六段です!!横に居るのは妻です・・・今年の8月に天に召されました・・・・突然の死でした・・・・前の日までSEXしてました! 辛いです・・・・・理解のあるかた茶飲み友達でも良いです・・・お願いします(^^)
(女 高知市 1991)既婚済で子供5歳が居ます旦那は死別デス
(男 渋谷区 1971)よろしくお願いします 死別独身 癒しあえる時間であればよい 金品の関係は期待しないでください 癒し癒される時間
(男 大津市 1957)結婚というよりは束縛せずに楽しみたい 昨年、妻と死別しました。子供も手を離れ、そろそろ自分のために生きてみようかと思います。少し冒険もしてみたいし、自分を素直に出せる女性に巡り合いです。よろしくお願いします。
(男 文京区 1984)優しく大切に女性と接します 正確には妻とは死別です。 亡くなる直前までセックスを楽しんで、満足してもらっていました。 セックスレスの方などいましたら、満足できるセックスパートナーになれると思います。
(男 左京区 1966)やすらぎを求めて 結婚歴は一回、死別です。仕事柄電気関係にはツヨイです。 若い時にはジムやスポーツのインストラクターもやっておりました。 バーテンの経験もあるのでお話の御相手も得意な方です、聞く方が専門ですけど。 お話相手に最適です。
(男 中央市 1966)欲望解放しましょう 妻と死別、やっと前向きになれました。 最後の恋人として長く続けられるパートナー募集してます。 性欲旺盛です。
(男 鎌倉市 1960)愛のある関係を 昨年、家内と死別をしました。心身を癒して頂ける素敵な女性との巡り合いがあればと思って登録させていただきました。どうぞよろしくお願い致します。 年齢の割には硬いかもしれません。
(男 小田原市 1959)余生を楽しみたいと思います。 妻と死別し、家族がいないもので・・・ 一人であちこち出かけたりするのですがどこへ行っても単調に思えてしまいます。 一緒に笑いあえる明るい人がいたらいいな。
(男 北区 1954)よろしくお願いします 妻と死別して5年、再婚する気はありませんが、独り身が淋しく、お付き合いして頂ける女性がいると幸いです。 尚、今年60になりましたが気は40ぐらいのつもりです。 y
(男 野田市 1958)仲よくなりましょう 既婚者ですが、今年妻が死去しました 痩せ型でです 趣味は映画鑑賞、自宅でエレキギターを弾くことです 酒は普通、タバコは吸いません
(男 南区 1966)よろしくお願い申し上げます。 冬はスキー、夏はスクーバダイビング、春秋はテニスを楽しみ、年間6回は海外リゾートに出かけます。最近、伴侶と死別して共に人生を楽しむ相手を探しています。
(男 松江市 1960)優しい女性いないかな? 死別バツ独身です。息子は独立し、大阪にいるので、一人暮らしです。時間に余裕があるので、逢いやすい相手かも。休みは日曜日・祝日と月3回くらいの平日休みです。仕事は、自動車関係の部品の仕事しています。 女性の色気を、髪の毛と笑顔に感じます。そんな人いないかなぁ…。
(男 長崎市 1952)恋愛は脳萎縮を止める 記憶が陥没中の私にとって人との出会いは【ING】の現在形として強い刺激になっております。死別によって独身にさせられたわけですが、独身15年目に入った今、金木犀のように実こそつけないけれどただのあそびではない交流と交遊を楽しみましょう。 アルコール依存症のために酒は飲みません。断酒歴6年目に入ります。 いろいろな病気が断酒に入ってから、次々に発現して健康であるという思い込みと有病者であること必ずしも矛盾しないことを思い知らされました。
(男 足立区 1956)頭が薄い中年男性ですが、誠実に対応します。 妻とは死別しました。現在パートナーを探しています。自分がスリムな体型なので相手の方もスリム~グラマーな体型の女性が好みです。お互いを思いやるセックスをしたいですね。宜しくお願いします。 趣味は映画鑑賞、音楽鑑賞、読書です。
(男 栄区 1954)はじめまして こんにちは死別者の独身です もう結婚はしたくないので、既婚者との交際希望です。あなたのニーズに応えられると思います。これからの楽しいひと時を送りしょう
(男 寝屋川市 1965)前妻とは、死別、これからの連れ合い探し
(男 瀬戸市 1944)妻と死別して5年になります。毎日が味気ないので、気に入った女性との佳い時間を持ちたいです。少々年をとっていますが、元気です。
(男 大田区 1964)バツイチのバイです 大田区在住のバツイチです。妻とは20数年前に死別しました。温泉大好きなぽっちゃり体型の親父です。。
(男 千種区 1941)エツチの出る子探してます 妻と死別して10年淋しく一人暮らしです。
(男 横浜市 1954)妻を癌で亡くしました。明るい女性を希望します。 時にはS、時にはM。キスが大好き!! スレンダーな人が好きかも...
(男 伊那市 1955)妻を亡くし、寂しい日々を送っています。
(男 広島市 1965)9年前に妻を亡くしずっと独り。再婚はする気がない。食事をしたりライブに行ったり生活の少しの時間だけ一緒に過ごせる素敵なレディを待
(男 船橋市 1965)妻を亡くしさみしいです
(男 名古屋市 1945)8年前に妻をガンで亡くし以来独身です スポーツが大好きで、硬式テニスを週に4~5回、ボウリングを週に一回楽しんでます。テニスは屋外なので真っ黒に日焼けしています。
(女 旭川市 1969)数年前に夫を亡くしましたが経済的にも自立しております。
(男 長野市 1989)嫁を亡くしたので淋しいです
(男 荒川区 1949)妻を亡くして(1年3月)淋しい 自分は特に特長のない人間です。
(男 安中市 1953)よろしくお願いします。 現在立派な中年ですが、妻を病気で亡くし今は独身です。自分の売りとしては、優しさと誠実さです。一緒に癒し合える関係になるといいと思っています。40~50歳前後の独身女性との出会いを希望しています。 大胆に行動する人が好きです。でも繊細な感覚も大事だと思っています。 映画とかコンサートが好きです。やはり一人より二人の方が楽しいですね。楽しみを共有できることが相手を思いも通じ楽しいかと思います。会う時は濃密に楽しみましょう。
(男 杉並区 1954)風鈴の達人を目指しています! わ こんな歳ですがセックスに目覚めました。妻を亡くしてから色々な女性と秘密で楽しい時間を過ごしたいと思うようになりました。冒険的で快楽に溺れるような刺激に満ちた大人の恋を求めています。もちろん内緒の関係で… 素敵な人生には好奇心が必要ですよね。ちょっとした冒険で愉しい日々を送りたいです。 冬はスキーを楽しんでいます。夏は?というと特にないですけど。クルマを走らせて知らない街をさまよったり、高原のワインディングロードで地球の匂いを嗅ぐのも好きだな。
(男 鹿児島市 1959)よろしくお願いします。 妻を亡くして5年がたちました。 新しい出会いも良いかな?と思い登録してみました。よろしくお願いします。
(男 八幡西区 1970)よろしくです パートナーを去年亡くしました やっと立ち直り、また人生を楽しみたいです
(女 東村山市 1983)去年夫を亡くして今は独身です。恋愛はもうできないと思って… いつかホンとの恋愛するまでの間よろしくお願いします。
(男 山形市 1947)セックスフレンド募集 一昨年妻を亡くし、一人浜松市で単身赴任中です。寂しさを素敵な貴方と過ごして楽しみたい。土日は特に暇してますから、誘ってください。 長期でセフレ希望。
(男 江戸川区 1969)よろしく 4年前に妻を亡くしてそれ以降2人の男の子との3人暮らしです。
(男 江別市 1958)SEX 私は空手と合気道の有段者です。 最近、妻を亡くして長い間SEXはご無沙汰してます! あれは妻を失神させるほど自信があります・・・どうかこの私に手をさしのべて下さい!!
(男 泉南市 1963)妻を亡くして十年、寂しい僕を慰めて!
(男 大和高田市 1958)初めまして。 私は4年前に妻を亡くし、高3の息子と二人暮らしです。職業はソーシャルワーカーです。心身ともに癒し合える女性を捜しています。どうぞ、宜しく御願い致します。
(男 世田谷区 1952)素敵な出会いを 妻を亡くしました。素敵な出会いの方がいればゴルフや旅をしましょう。
(女 札幌市 1975)平日お昼にいかがですか 趣味は読書と旅行です。 3年前に夫を亡くして、とってもさみしいです。 男の方とお話したいです。 優しくしたり、優しくされたりしたいです。
(男 川越市 1951)妻を亡くして3年。毎日が寂しい。誰か慰めて!
(男 練馬区 1947)人妻がいい 旅行と温泉が大好きです。妻を亡くし寂しい日々を送っています。
(男 富里市 1951)同年代に近い方を期待します。 妻を亡くしてはや18年になります。一緒にドライブ・温泉・旅行・食事などを楽しめればと考えています。
(男 八王子市 1940)残り少ない人生を愉しみたい 1936年生まれです、がまだ若い気持ちが溢れています。家内を亡くして4年になり寂しさが募っています。ひとときの愛で癒やし合えたらいいなと思っています。ドライブが趣味ですが一人では淋し過ぎます。付き合ってくれませんか。
(男 葛飾区 1943)レクサスとパジェロを持ち家内を亡くした71歳の年寄りです 私は、自動車の運転が米の飯より大好きですの理由で、家内が存命中は沖縄を除き、すべての都道府県の県庁所在地や有名観光地を走破しましたが、現在は孤独な年寄りです。 私は、どなた?かとドライブが出来たならば、幸せです。 敬具
(男 泉南市 1978)妻を亡くして14年、この寂しさを無くしたい! 僕は王貞治さんに良く似た顔してます。スポーツ好きで、若い時は毎日約10km走っていました。今は週3回温水プールで千メーター泳ぎ筋力トレーニングもやるので贅肉がとれ、いい体してますよ!
(男 鹿児島市 1963)よろしく 妻を亡くして5年経ち、親しく付き合ってくれる女性を探しています。一緒に楽しく食事や映画、ドライブや旅行等を楽しみましょう。
(男 市原市 1953)宜しくお願いします 私現在は一人 妻亡くしました
(男 富山市 1970)時間は自由になります。 始めまして 三年ほど前に嫁を亡くしてからは一人です‼ 小さな会社を経営してます 割と時間は自由になります。よろしくお願いします(笑) 楽しい人なら(笑) 愛犬かな(笑)
(男 青葉区 1968)出会いを求めて! 僕は冬はスキー、夏にはスクーバダイヴィングが好きな冒険家です。5年前に妻を病気で亡くしました。これから新しい出会いときめきを経験したいと思っています。
(男 尾道市 1961)夢にダッシュ 妻を数年前に亡くし、現在気ままに生活しています。生活も落ち着き何かにチャレンジしてみたくなりました。自転車とジョギングと体を動かすことがすきです。
(男 青葉区 1953)奥さんを亡くし寂しいです 目がきれいで話をしていて緊張しない人。 優しくエッチが大好きな女性を求めています
(男 鹿嶋市 1958)よろしく 最近妻を亡くして寂しいです
(女 千葉市 1977)未亡人です… 優しく、情熱的な方が好きです。 夫は腹上死でした。 お恥ずかしいお話なのですが… 私がもう少しで逝く…という時に本当に先に逝ってしまったのです。 若くして結婚致しましたので、夫以外の男性を知らぬままに未亡人になり、もう誰の事も好きになる事もなく、男の方の肌に触れる事も無いのかと思うととても淋しいのです。。。 ごめんなさい。 こんな恥ずかしい事を言ってしまいました。
最後まで賃貸生活を続けるかどうかはともかく、必要な住宅のスペックや場所は年齢とともに変わる。
結婚するかどうかも不確定要素だし子供が生まれるかどうかも分からない、離婚するかもしれないし、死別するかもしれない。
一生独り身だとしても、若いうちは通勤時間が短い職場に近い場所がいいだろうし、老人になったら病院や買い物に便利な場所が良い。転職や転勤するかもしれない。
住宅に対するこだわりポイントも常に一定ではない。(若いうちは広い台所が欲しかったが、年をとってそれよりもオール電化の物件に住みたくなった等)
不動産の購入、売却にコストがかからないから次々と乗り換えて行けばいいんだろうけど、現状不動産の購入、売却にはコストがかかるのである程度変化に対応して現在の自分に必要な物よりスペックの高い(無駄な)物件を購入せざる負えない。
自分が納得できる最小スペックの住宅を賃貸する事で浮くコストを貯金すれば、23区内であっても中古の1K程度の狭いマンションを買うくらいの金はたまる。
(自分が死ぬまで住むだけなので、若い内に買うより築年数がたった物件でも良いはず)
長期的には住宅需要は減っていくので最後まで賃貸できなくなるリスクは少ないと思うが、それでも借りれなければその金で(現金一発で)購入すれば良い。
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そもそも地震国である日本で住宅をローンで買うなんて考えられない。
母子家庭だった。
母ひとり子ひとり。
僕の教育は祖母がした。
母は仕事がきつかったのか、よく僕にあたっていた。
僕を管理しようとし、意にそぐわないことをすると叩く、怒鳴るという人だった。
僕は祖母が大好きだった。
祖母が死んだ。
これ以上ないくらい泣いた。
母の知り合いの息子さんは脳外科だったが、腫瘍マーカーの結果を見てすぐに大きな病院へ紹介状を書いてくれた。
1度目の手術は大成功。ただ、浸潤していたので転移の可能性はあると。
術前から僕は無宗教から、各地の癌にまつわる神様仏様に参る多宗教信仰になった。
「うん、いいよ」
結局、泊まらなかった。
1年が過ぎたころ、母は2年の余命宣告された。
転移していたようだったが、今までと変わらない元気な姿だった。
その頃、初めて「小さい時にすぐに怒られて辛かった」という話をした。
母は僕を無視した。
でも、「それでも僕にとって、お母さんは大事なんだ」ということを伝えた。
目の前で「生きてて欲しい」と泣く息子を見て、母は喜んでくれていたらしい。
「あの子は優しい子」だと自慢していたらしい。
正月を過ごすたび、「お母さんと過ごす正月は最後かもしれない」と覚悟したりしていた。
同時に「このままずっとこういう調子なのかもしれない」とも思っていた。
2回めの正月を迎える直前、母は歩けなくなった。
骨転移だった。
帰り道の車の運転は嗚咽しながらだった。
3月。
週末に行ったらクリームシチューを作ってくれた。
テレビの料理番組の録画を見ていたら美味しそうだったとのこと。
しんどくなったのか、途中からは僕が作って二人で食べた。
腸閉塞だった。
手術で食べれるようになったが、母は以前の食欲を失っていた。
ある日、母は僕に「大好きだ」と言った。
僕も即答で「僕もお母さんが大好きだ」と言った。
母は泣いていた。
近所のおじとおばに「最高の答えだった」と言っていたらしい。
その後すぐに母は入院した。
先月、母が死んだ。
「何言っているんだよ、当たり前じゃん。また時間作ってお見舞い来るね」と答えた。
これが最後に交わした会話だった。
息を引き取った時、びっくりするほど泣いた。
泣かずに通夜を終えて、翌日、葬式の挨拶をしはじめた瞬間びっくりするほど泣いた。
母が「この人達だけに知らせて」と呼んだ参列者は全員泣いていた。
僕が本音で思っていることを伝えても問題ない人は、この世に存在しない。
会おうとも思わない。
死んでから一ヶ月近く経った。
祖母が死んだ時は「まだ病院で入院してそう」って思っていたが、母のときは「いなくなった」という喪失感がすごい。
後悔しているのは2つ、仕事なんて辞めて同居すればよかったこと。
手術前、恥ずかしくなって母を抱きしめなかったこと。
なんで恥ずかしがったのかわからない。
仕事柄、役所への手続きが得意だった母。この報告ができない。したい。
まわりは親をなくしていない友達が多い。
親をなくしていても、片方だったり。
仲の良い女の子に思い切って話してみたら、「ちょっと重いね。私にはわからないけど辛いんだね」と言ってくれたが、僕と別れた後のSNSでは楽しそうにしている。
当たり前だと思う。僕もきっとそうだっただろうし。
「わかってくれない」と嘆いたりはしない。わからないのが当たり前だ。
親と死別しているという人は少ない。
だから、どんどん誰にも話せなくなっている。
辛い。
闘病中に行った飲み会で「親と会える時間って計算してみ。本当に無いから。だから、みんな実家帰れよ」って言っても、「真面目だな」としか言われなかった。
そんなもんだ。
失って初めて気づくんだし。
そんなわけで、オチはない。
みんなは親を大事にして欲しい。口うるさいだろうけど、親身で口うるさく言う人なんて親ぐらいだよ。
嫌味で口うるさい人は会社に山ほどいるけど。
残り時間は思っているより少ない。
イライラするかもしれない。でも、優しくしておいて損はない。
優しくしていないとびっくりするぐらい後悔する。
仕事の合間に話題の図書館のツイートを耳に挟んだから久しぶりに思い出したことがあるの。
真っ当な理由があったわけじゃないのよ。人とお話しするよりも、空に浮かぶ雲を動物にたとえて遊んだり、みんなで校庭で鬼ごっこするよりも図書室でサーカス団にはいって冒険するのが好きだっただけなの。それでも、今よりももっと“ふつう“が正しいという風潮だったから、“ふつう“じゃない私は先生にとってもクラスメイトにとっても、目の上のたんこぶだったみたい。5歳の時優しい母親と死別していたからね、忙しい父と二人きりの暮らしだったの。父は確かに私に愛情はあったのよ。私が1人にならないようにってシッターさんや家事手伝いのお姉さんたくさん来てくれたけれど、それも“ふつう“じゃない原因だったみたい。片親だから、ダメねって。隣の席の高橋くんのお母さんが言ってるのを聞いちゃったこともあったの。
今思えば、不登校なんて大したことじゃないわ。そうでしょう?学校で真っ当に学んだって人は失敗するもの。学校がそこまで偉い場所なんて思わない。それでも最初の頃は頑張ったの。それでも疲れちゃって、また悪口言われるのかな、とか。今日は何を隠されるんだろう、とか。朝起きると気持ちが悪くなっちゃって、足が震えちゃって、ベッドからでれなくなっちゃったの。だから、私逃げたわ。
結論から言うとね、逃げて正解だったわ。だって逃げなかったから潰れちゃっていたもの。ぺちゃんこにペラペラに空気が抜けたように潰れちゃっていたもの。学校に行かなくなってもね、勉強はきちんとしたわ。高校は偏差値の高いところへ行ったから、前よりは辛くなくなったの。それでも学校ってもの自体に苦手意識があったからね、休むことなく行ったなんて嘘はつけないけれども。でもテスト期間は行ったし読書好きな友達もできたの。大学はもっと楽しかったわ。だって勉強しかしなくてすむんだもの。みんな他人のことなんて気にしてないわ。あの赤門をくぐる時、初めて心地の良いドキドキを味わえたの。
私は今、読書好きを生かして翻訳家をしてるの。大学でちょっと珍しい言語に出会って、現地に行って、仕事をして、現地の素敵な人と結婚して、子供もいるわ。私は学生の青春を知らないわ。でも、そんなもの知らなくても私は今幸せよ。逃げることは攻撃よ。さぁ、逃げて。今辛いならそんなもの捨ててしまいなさい。
死別以外のシングルマザー(精子バンク含む)って男に都合よく利用されてる印象なんだけど
「日本でシングルマザーが少ないのは世間の偏見の目があるせいでそれさえなくなればもっと未婚の母は増える筈!」って言ってるフェミニストが多いのがよく分からん
自ら進んで未婚の母になりたい女性なんて、ゼロとは言わないが本当に少数だと思うんだが。
男がヤリ逃げした後始末を女と行政に丸投げって、男が楽してるだけにしか見えないんだけど…
フェミニストにシングルマザー礼賛が妙に多いのが不思議。ヤリ逃げ男を糾弾しないのか。
逆にミソジニストの男が未婚の母の増加を喜ぶなら分かる。
まあ、既にシングルマザーになってしまった人達を助けるのは必要かもしれないが
今後そうなる女性の数はなるべく減らすに越した事はないんじゃないのか
タイトル | 源氏物語 | うさぎドロップ | これは恋のはなし | 一緒に暮らすための約束をいくつか | 高杉さん家のおべんとう | 星川銀座四丁目 |
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作者 | 紫式部 | 宇仁田ゆみ | チカ | 陸乃家鴨 | 柳原望 | 玄鉄絢 |
巻数 | 54帖 | 10巻 | 11巻 | 2巻 | 10巻 | 3巻 |
年上 | 光源氏 | ダイキチ | 内海真一 | 藤木悟郎 | 高杉温巳 | 那珂川湊 |
年齢 | 18歳 | 30歳 | 31歳 | 35歳 | 31歳 | 25歳 |
職業 | 源氏 | 会社員 | 小説家 | 映像クリエーター | 大学助教 | 教師 |
年下 | 紫の上 | りん | 森本遥 | 三浦沙那 | 久留里 | 松田乙女 |
年齢 | 10歳 | 6歳 | 10歳 | 14歳 | 12歳 | 12歳 |
初期の関係 | 血縁なし | 叔母((本当は血縁なし)) | 近所の子供 | 親友の娘 | いとこ/未成年後見人 | 生徒 |
同居/別居 | 別居 | 同居 | 別居 | 同居 | 同居 | 同居 |
最終的な位置 | 正妻格 | 結婚/大学生 | 結婚/専業主婦? | 助手? | 未定(連載中) | 養子/建築士 |
子供 | × | × | ○ | × | × | × |
性描写 | ○ | × | × | ○ | × | ○ |
テーマ | ? | 育児 | 恋愛 | ? | 地理学 | 同性愛 |
年上側の特殊事情 | 皇族 | - | 一家心中サバイバー | 転勤族 | - | - |
年下側の特殊事情 | - | 死別 | ネグレクト | 死別 | 死別 | ネグレクト |
漫画を読んでいて、これは光源氏ものっぽいと思った漫画が溜まってきたので表にして比較してみた。漫画は5種類と源氏物語で合計6種類で比較。
まず圧倒的に巻数が多いのは源氏物語。まぁこれは時代も形式も大きく異なるので比較するものではないけれど。漫画の中では10巻くらいなのが3種類と、2,3巻なのが2種類。比較的巻数の多い、うさぎドロップと高杉さん家のお弁当は、光源氏もの的な部分は結果的にそうなったというだけであって((高杉さんの方は連載中だからどうなるか分からんけど))、それぞれ漫画のテーマは育児と地理学だからという気がする。そうすると、これは恋のはなしはそういう別のテーマみたいなのは無いけどちょっと長め。
物語が始まった時の、源氏の年齢。源氏は18歳くらい((諸説あるんでしょう))。これはこの中では最年少。星川銀座もちょっと若めだがこれは女性だからでしょうかね。他はみんな30歳過ぎ。このへんは、年下側との年齢差でセンセーショナルな感じにしたいけど年上過ぎないくらいが30歳過ぎくらいなんでしょう。これは恋のはなしと一緒に…いくつかは帯に20歳差!とか強調してた気がする。
年下側の年齢は6歳から14歳。突出して若いうさぎドロップはやっぱり恋愛漫画というより育児漫画が結果的に結婚したという印象を受ける。6歳児に女性としての魅力を感じるのは漫画としてもアウトでしょう。でも10歳に魅力を感じるのは許容範囲に入ってくるらしい。それは、これは恋のはなしに顕著。最終巻で、結局出会った時のあの目に引き込まれて云々みたいな終わり方だったし。高杉さんも、最初出会った時からお人形さんみたい的な女の子としてカワ(・∀・)イイ!!みたいな感想の描写があるし。ティーンに恋をするのは許容されるらしい。
職業。源氏は職業なのかわからないけど貴族とか皇族とかでしょう。さすがに、現代で光源氏物をやるときでも、この設定をそのまま持ってくる人はいないらしい。富豪の息子とかグレード財団の息子とかにすればいいのにね。その職業に付いている人が少なそうな順に並べると、小説家<大学助教<映像クリエーター<教師<会社員、ですかね。うさぎドロップはかなり平凡。家も狭そうな平屋だし。教師系が2種類あるのはどういうことだろう。よく、光源氏ものを無垢な女の子を自分好みに育てる話と言われるけれども、実はこの中で子供を自分好みに育てる描写があるものは少ない。星川銀座は教師だからということもあってか勉強教えるし、針路についても結構誘導するようなところがある。高杉さんも針路についてはいろいろ教育していた。でも、その他についてはあまり自分好みに育てるようなことはしてない。一緒に…いくつかはむしろ恋愛感情がわかるように教育されるというような描写まである始末。
血縁があるのは高杉さんくらいか。他は基本的に他人。大幅に年下でかつ血縁とかだと物語の焦点がぼやけちゃうのでしょう。
同居/別居は同居が多いなぁ。これは恋のはなしは、別居と言っても通い妻状態だし、基本的に同居するね。これは、一緒に生活してる方が物語作りやすいからだろうなぁ。もう現実には存在しないであろう、アパート同居ものの漫画が未だに大量生産されるのはきっとそのせい。めぞん一刻の時代ならともかく、僕らはみんな河合荘の時代になってもまだ似たような舞台設定が多用される。
最終的に結婚して話が終わるのがほとんどだけど、子供ができるのは1つだけ。星川銀座はしょうがないけどね。結婚しましたで終わるのは意外と言えば意外か。なんでだろうね。18歳になって結婚して子供作りましたじゃなんか生む機械みたいな感じがするからか。
年下側の針路について対照的なのは、これは恋のはなしと星川銀座四丁目が対照的に見える。これは恋のはなしは、旦那が売れっ子小説家とは言え、高校卒業後結婚してすぐ子供出来て、こう遥側になにかやりたいことことなかったの?っていう気がして生身の人間というよりも舞台装置って感じがしなくもない。星川銀座四丁目は最後建築士になって実務経験を経て独立しましたってところで終わるので、乙女側にむしろ主体性を感じる。というか、湊が家事手伝いして待ってる的な人だし単に入れ替わっているだけで一方が仕事する一方は主婦的な関係はどちらも同じかも。
性描写があるのは、成人向け漫画も書いているお二人。やっぱり基本は描きづらいよねという気はする。
逆に、年下側はほぼ親類と死別してるかネグレクトかどっちか。現代ではその状況じゃないと、他人と同居するという状況は不自然でしょうからね。源氏みたいに、気に入ったからとか絶対非難轟々になる。死別、ネグレクト意外に自然に他人の可愛い女の子と同居できるシチュエーションが思いつけばそれはかなりエポックメーキングな漫画になるということですな。えーと、地球に隕石が落ちて自分と10歳の幼女意外が死滅して…私に物語を作る能力は無いらしい…
ディズニーの映画を観ました。公式サイト上、継母のシンデレラいじめの理由は「夫がエラにかける愛情に嫉妬し、エラの若さや美しさを不愉快に思うように」「彼女の新しい夫が彼の娘シンデレラに注ぐ深い愛情に激しく嫉妬してしまった」などと書いてあるわけですが、納得いかんので思わず増田に書いてしまいます。
(1)元旦那と死別した後、熱心に口説かれ再婚し、縁もゆかりもない田舎に引っ越した。
(2)連れ子だからしゃーないかもしれないけど、旦那は前妻との子を自分の子より明らかに愛している。使用人達もそういう目で見てる。
(3)前妻の子は、自分の子よりルックスがいいだけでなく頭も良さそうだし人望もあるし、何よりそれらをわかっていて自分の子を下に見てる。
(4)旦那が死んで財産を調べてみたら、借金まみれで大した資産は残ってない。元々住んでいたところなら土地勘もコネもあるけど、再婚して引っ越してしまったがゆえ、それらもない。
(5)前妻の子は、自分には一目置いているようなので、自分が元気なうちはそれでも何とかなるだろうけど、自分が年老いて衰えたら、さらには死んでしまったら、自分の子は前妻の子にすがって生きていかなきゃならなくなる。
(6)前妻の子に付きそうな使用人達は追っ払ったけど、前妻の子は出て行かない。ここは危ない橋を渡ってでも自分の子に良縁を見つけないことには、死んでも死にきれない。
topisyuさんが好きそうな尾ひれをつけるなら、旦那は口説くときに連れ子も我が子同様に愛すると言ったのに嘘だったとか、再婚時に親兄弟からあんな田舎に引っ越すなら再婚に反対だと言われたのを押し切ったので、旦那が死んだからといっておめおめ地元に戻ることはできないとか、そういう家庭板的な背景もあるんじゃないかという気もする。というか、そういうシナリオのシンデレラを観たい。フェアリーゴッドマザーがらみの一連の魔法が、追い払われた使用人たちがシンデレラのためにとドレスや馬車を用意したってことで、魔法が解ける時間制限があるから急いでシンデレラが帰ったんじゃなくって、使用人達は継母と顔を合わせるわけにはいかず、継母が帰る(ように見えた)のでシンデレラは図らずも帰らざるを得なかった、なんて話になるならなおよし。
『さんかれあ』という漫画がある。とても面白かった。面白い物を読んだら、その面白さについて語り合いたい。だけど俺にはそんな気の利いた友達は居ないから、いつもはネットで他の人の感想文を読んで満足することにしている。だけど、『さんかれあ』については、ちょっと検索した程度では語っている人が見つからない。だから俺が書くことにした。増田に。この感想文を読んで、一人でも多くの人が、この作品を手に取ってくれたらいいな。
では早速『さんかれあ』の魅力を語って行きたいのだが、ネタバレなしで語ることはできないので、そういうのが気になる人は先に『さんかれあ』を読み終わってから続きを読んで欲しい。
などと言うだけで本当に本が売れるなら苦労はないので、まずは立ち読み感覚でこの物語を紹介をしようと思う。
主人公はゾンビが大好きな男子高校生。死んだ飼い猫を生き返らせようと、廃墟で夜な夜な怪しい書物を元に蘇生薬を調合していた。その夜も薬の調合に精を出していると、同じく人に言えない秘密を抱えたヒロインと出くわす。ヒロインは良家のお嬢様なのだが、父親の偏狭的な愛から来る過度な束縛と、性的虐待ともとれる行為に打ちひしがれ、しかし誰にも相談できずに、ただ古井戸に向かって内心を叫ぶことで心のバランスを保っていた。彼女も主人公の作っている蘇生薬に惹かれ、二人は薬を作るため深夜に密会するようになる。それを知ったヒロインの父は二人の仲を引き裂こうとするが、逆に不慮の事故から彼女を死なせてしまう。だがなんと、主人公の作った蘇生薬を飲んでいたおかげで、彼女はゾンビとして生き返ったのだった。これは人の道を外れ、やがて腐り果てる体となりながらも、ゾンビとして刹那の人生を楽しもうとするヒロインと、その期望を叶えながらも、彼女を救う道を模索する主人公が織りなす、ボーイ・ミーツ・ガールな、ちょっとラブコメで、だいたい妖艶にエロくて、けどちょっと物悲しい、そんな青春物語──
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では、以降は『さんかれあ』を読み終わったことを前提にして語っていこうか。この物語は難病系の一種である。サナトリウム文学って奴である。俺は『世界の中心で、愛をさけぶ』とか『イリヤの空、UFOの夏』とかも好きだ。我ながら分かりやすい消費傾向である。パターン一緒じゃん。けど好きなのだから仕方がない。
しかしその二つと違って、『さんかれあ』は読んで号泣してしまうような物語ではなかった。端的な表現をするならば、読めば自然に目に涙が滲んで、でも流れない。そんな物語だった。思うに、これは登場人物に感情移入できないことが理由ではないか。だって俺はゾンビっ娘に萌えないし、好きな人を食いたくなって葛藤することもないし、千紘にも礼弥にも感情移入は難しい。だから、自分事ではなく他人事として物語を眺めることになるし、きっとどこか遠い世界でこんな美しい物語があったのだろうかと思うと、憧れや寂しさが複雑に混ざり合って、心臓の裏側と背骨の間にシンシンとした冷たい痛みを感じるのである。ああ、たまらない。
ひとまずは物語の全体の流れを振り返ってみることにする。『さんかれあ』は全11巻の物語で、展開はわりとはっきりしている。序盤はヒロインの家庭関係における悩みが原動力になって物語が進み、一応の決着を得る。中盤はいよいよ難病物の顔が現れてきて、主人公たちの奔走も虚しく終盤に悲劇が訪れる。
各巻ごとにもうちょっと詳しく展開を追うと、1巻目は起承転結の起で、千紘と礼弥の出会い、礼弥のゾンビ化という物語の中核を担う事件が起こり、暗に陽に物語の今後の方向性が示される。2巻目ではこの作品におけるゾンビの設定を読者に紹介しつつ、ヒロインの父親と対決し、勝利する。3巻目ではダリンからゾンビの運命が告知される。4巻目で礼弥に症状が発症し、5巻目で奇跡的な回復から小康状態を楽しみ、呑気にラブコメなんてやって、ずっとこのままでいられるかと思わせておきながら、6巻目ではばーぶを使って、千紘に生な体験としてゾンビの宿命と礼弥の未来の姿を見せつける。7巻目から8巻目でZoMAに出向いて謎の巨大な組織との戦いを経験しつつ、新たな希望を提示して、9巻目から10巻目で残っていた謎に説明を着け、その間にも礼弥の病状は深刻化し、ついに日常は崩壊し、11巻目でバッド・エンドかと思わせながら、どんでん返しでハッピー過ぎないハッピーエンド、となっている。
俺は何かと戦う姿を書いた物語が好きである。戦うとは、今の自分の境遇を少しでも良くしようともがき苦しむことである。結果として自分も人も傷つくかもしれない。だが止めるわけにはいかない。そういう、どうしようもない衝動の事である。
『さんかれあ』には主に二種類の戦いを描いた物語である。一つは自分を取り巻く周囲の人間関係との戦い、そしてもう一つは死別という生命にとって避けられない運命との戦いである。物語の始めから終わりまで、一貫して千紘は死別と戦っている。普通の難病物では、死にゆく人を死なせないために戦うのであるが、この物語では既に死んだ人を取り戻すために戦うのが、オリジナリティであり哀愁を誘う仕掛けである。一度死んだ者に仮初の生を与え、やがて失う事の決まっている仮初を、どうにか逃すまいともがくのである。生きる者は全て死ぬ。その絶対的な運命を一度回避してしまった代償に、二度目の死別はより悲劇的で凄惨な物として描かれている。
この戦いの周囲を彩るように登場人物の様々な戦いが描かれる。礼弥は父の強すぎる愛情と戦い、わんこは恋敵と戦い、ダリンは父の気を引くために戦い、じーちゃんはあらゆる死別と戦い、戦い、戦い疲れて引退している。
面白いのはこの物語に描かれたぞれぞれの戦いは、全部バラバラに並列に起こっている戦いであり、基本的に全員が自分の戦いは自分でケリを着けているところである。千紘は他の登場人物の戦いに巻き込まれはするものの、せいぜい手を貸すといった程度で、最終的な幕引きは必ず本人が行っている。例えば序盤に大きなウェイトを占める礼弥とその父との戦いだが、千紘は父側に拉致されたために巻き込まれる形になったが、本人が積極的に散華邸に乗り込むようなことは無かった上に、父の妄執を断ち切ったのは礼弥自身である。千紘が能動的に行動するのは、自分がゾンビにしてしまったばーぶや礼弥に関してのみである。これらの戦いがその時々で出たり引っ込んだりして、作品全体の緊張感を一定に保ちながら物語は進行する。
分析してみると、俺はこういう、死別と戦う話が好きなんだなぁと改めて思った。
さて、物語の骨格を分析してみたけれど、ちょっと理屈っぽくて退屈な感じになってしまったから、今度は物語の肉にあたる部分を見ていこう。いくらご大層なテーマがあっても、作品に魅力が無ければ読まれやしない。この物語を読者に読み進めさせる魅力は、やはりヒロイン、散華礼弥がとびっきりかわいいからだ。壮絶に色気を醸している。まじやべえ。
彼女は死のメタファーである。第1話の1ページ目からして腹から腸はみ出させている。まじやべえ。次の登校中の登場シーンではありきたりな、つまらない美少女キャラかな? と思うが、千紘が蘇生薬の調合なんつー怪しい作業をしている雰囲気の中で再び現れ、傘から死んだような顔をのぞかせて、何をするのかと思えば井戸に向かって大声で愚痴を叫びだす。この落差にくらくらする。静から動の変化。死から生への変化でもある。しかも、実の父親に裸の写真を撮られているらしい。アブノーマルで背徳的で、ひたすらエロい。エロいが見た目は清純キャラだ。というか彼女はエロくない、ただの被害者だ。同情すべきだ。だがしかし、劣情をかきたてられるのは、いたしかたない。
そんで、胸チラしながら千紘と一緒に蘇生薬を作りたいとか言い出す。死体をゾンビとして生き返らせる薬なんて、イケナイ物を作る作業を、一緒にやりたいとか言うわけだ。背徳的だ。こんなの絶対に二人だけの秘密だ。美少女と誰にも言えない秘密を共有? たまらんがな。優越感と自己肯定感をかきたてられる。羨ましいな!
そしてこの短いやり取りの中に「死んで別の人間に生まれ変わりたい」「実験台になってくれよ」「私がゾンビになったら」などと不穏なセリフが散りばめられている。第1話の最後のページも、可憐な笑顔と不吉なモノローグが対比して、どえらい色気なのである。なぜだろう。スイカに塩をかけると甘くなるのと似た原理かもしれない。うん、やっぱ影のある美少女っていいよね!
もーこれだけでもノックアウトなのに、第2話もエロかわいい姿を見せてくれる。特に千紘にゾンビとして生き返らせてくれと頼む時の表情はたまらない。何かを思いつめているわけだが、一度死んでゾンビとして生き返る、なんて眉唾であまり気分の良い話じゃないものを真剣に頼む様子に、やはり死のイメージを感じる。紫陽花で作った蘇生薬をばーぶに飲ませるが、生き返らなかった。そこには静かな、ただただ静かな死が表現されている。そして夜出歩いていたのを父に見つかり、自宅での軟禁生活が決まった彼女は、その夜、涙を流しながら紫陽花の毒で自殺を試みるのだ。なんともいじらしい。
そしてついに事は起こり、彼女は崖から転落死する。そのシーンがまた凄い。彼女は落下の途中に腹部を木の枝に引き裂かれ、血まみれになりながらも立ち上がり「責任取って…下さいね…」と来るのである。言うまでもなくこれはセックスを暗示する。しかも処女喪失である。暗示されているのはセックスなのに、しかし実際に描写されているのは腸のはみ出た死体である。ここで脳の認識野が多少の混乱をきたす。この混乱の結果生まれるのが、ゾクゾクするような壮絶な色気である。今まで丁寧に積み上げられてきた描写が、この血まみれの満面の笑みに集約して、散華礼弥というキャラクターを固定する。読者は完全に恋に落ち、もはや彼女から目が離せなくなる。
こうして『さんかれあ』という作品の最大の魅力が作られたというわけである。ゾンビになった彼女はむしろ生き生きとして、短くてもいいからささやかな幸せを楽しみたいと言う。いい娘すぎる。いじらしい。かわいい。それでいて、意識の混濁したゾンビとして、欲求に素直な妖艶な姿を見せたりする。たまらない。また、この表現は楽しい時間が限られている事を否応なく読者に思い知らせ、切なさを一層かきたてる。この思いは彼女の体に、癒えることのない傷が増えていくに従って強くなる。彼女は必ず失われるのだ。ああ、悲しい。切ない。彼女と一緒にいる、今この時が尊い。
もちろん魅力的なキャラクターは彼女だけではない。千紘の幼なじみにして姉さん女房役のわんこは、生のメタファーである。ゾンビとなった礼弥とは対称的な存在である。生きた生身の女なのだから当然である。それだけでなく彼女は千紘や礼弥が落ち込んでいたり、物語の分岐点で、彼らを引っ張り上げる役割をする。死の世界から救い出してくれるのである。
ダリンは患者に病状をつきつける医者の役割をする。甘い事を一切言わない恨まれ役でもある。だが間違った事も言わない筋の通った人間である。
じーちゃんもまた、いい味を出すキャラクターである。最初に蘇生丸を調合し、全ての物語の元凶となった人物。一番最初に礼弥を見た時、彼女を貞と呼び、「わしが悪かった」と謝っているが、後になってこのような細かな伏線がきちんと回収されるのが心地よい。普段はボケているのに時折見せる鋭い視線にも魅せられる。いくつもの死別を乗り越え、傷つかなくなっているのではなく、傷を飲み込み共に生きる事を覚えた成熟した男を思わせる。最期に元妻のゾンビと一緒に逝くシーンは思わず涙ぐむ。
書ききれないが他にも魅力的なキャラクターが満載である。このキャラクター達が魅力的な物語を作っているのである。
さて、長々と語ってかなり満足した。『さんかれあ』面白いからみんな読むといいよ! ああきっと、紫陽花を見る度にこの物語思い出すんだろうなぁ。
1週間に1回ぐらい、胸が苦しくなって動けなくなる。
身体は健康そのものだと思ってる。会社の健康診断でも引っかかったことがない。
仲の良い友達もいる。家族もいる。いい人にめぐりあえていると思ってるし、幸せだとも思う。
本当の意味で自分のことを受け入れてくれる人がいないなって思ったとき、
どうしようもなく苦しくなって涙が止まらなくなる。
支えてるのか支えられてるのか、支えてるつもりで全然支えてなかったのか
引きずってないといえば嘘になるが、さすがに4年経つと前を向こうと思ってるし普通に恋人ほしいと思ってる。
でもうまくいかない。それを繰り返して、いよいよ自分が孤独でひとりぼっちな気がしてくる。
自分のことを受け入れてくれてくれていたあの恋人のことを、恥ずかしながら今でも思い出して泣いてしまう。
と書きながら、読んでる人からしたら贅沢な悩みだと思われているのだろうという気がしてならない。
多分誰かに自分を受け入れてもらいたいんじゃないかと思う。好きって言ってもらいたいんだと思う。