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はてなキーワード: ロビイストとは

2018-06-21

[][][] AIPAC アメリカイスラエル公共問題委員会

現代アメリカ司令塔

アメリカイスラエル公共問題委員会(The American Israel Public Affairs Committee=AIPAC、エイパック)は、アメリカ合衆国において強固な米以関係を維持することを目的とするロビイスト団体利益団体である

アメリカにおいて、全米ライフル協会をも上回る、もっとも影響力のあるロビー団体とする報道もある。

在米ユダヤ勢力政治的に指揮しているのは、「アメリカイスラエル広報委員会AIPAC)」である

ワシントン国会議事堂から歩いて数分のところのビル事務所をかまえている。

AIPACは、ワシントンで最強のロビー団体であり、イスラエルに有利な動きを促進し、不利な動きをつぶすため、議会政府に強力に働きかけることを任務としており、実質的にはイスラエルの「第2外務省」の役割を演じている(会員は現在5万人を超える)。

 

anond:20180620101424

2018-02-14

アマゾンアップル等を分割すべき、という記事翻訳(続きあり)

アマゾングーグルフェイスブックアップルが巨大になりすぎて健全な競争を阻害しているので分割すべきだ、という記事が一部で話題になっていそうなので訳してみました。

かなり長文です。

原文は http://www.esquire.com/news-politics/a15895746/bust-big-tech-silicon-valley/

図表中の文章などは訳していません。

あまり目新しいことを言っているようには感じませんでしたが、(長いおかげで)論点がまとまっているのは良いところかもしれません。

誤訳等の指摘あればお願いします。

あと、増田を使うのははじめてなのでその他変なところがあればごめんなさい。

(文字数制限に引っかかったみたいなので途中で切ります。続きは https://anond.hatelabo.jp/20180214160914https://anond.hatelabo.jp/20180214161344)

シリコンバレーの脱税・雇用破壊・中毒性マシーン

4つの会社が人類史上かつてないほど我々の日常生活を支配してしまっている。アマゾンアップルフェイスブックグーグルのことだ。私たちがみんな素敵なスマートフォンクリック一発のサービスに夢中になっている一方で、この4つのモンスターは縛られることなく経済を独占し、ギルドの時代以降ありえなかったほどのスケールで富を溜め込んでいる。この状況に対して論理的にどんな結論がありうるだろう?巨大テクノロジー企業を分割するべきだ。

スコット・ギャロウェイ 2018.02.08


001: パーカージーンズ姿の泥棒男爵たち

私は巨大テクノロジー企業にはとてもお世話になってきた。1992年に私が共同設立したコンサルタントファームであるプロフェットがしてきたのは、グーグルが変えてしまった後の新たな環境で顧客の会社が生き抜くための手助けだ。1997年に共同設立した高所得者向けeコマース企業であるレッドエンベロープも、アマゾンeコマースに対するマーケットの関心に火をつけていなかったとしたら、成功をおさめることはなかっただろう。もっと近い例でいうと、2010年に設立したL2は、モバイルソーシャルの波の中から、つまり企業が新しいプラットフォームの中での自分たちパフォーマンスベンチマークする方法を必要としている時代に生まれたものだ。

もちろん巨大テクノロジー企業は、別のレベルでも私に利益をもたらしてくれた。投資ポートフォリオの中のアマゾンアップルの株の価格上昇は、リーマンショックメチャクチャになった後の私の家計に経済的安定を取戻してくれた。最後に、アマゾンは私が教えているNYUのスターンスクール・オブ・ビジネスブランド戦略・デジタルマーケティングコースの生徒たちの今や最大のリクルーターでもある。こうした会社は素晴らしいパートナークライアント、投資先、そしてリクルーターでもある。20年にわたるこうした会社に関する経験と研究のすえに私がたどり着いたのは、奇妙な結論だ。今や巨大テクノロジー企業を分割するときだ、ということだ。

過去10年で、アマゾンアップルフェイスブックグーグル――私は「四大企業」と呼んでいるが――は、歴史上他のどの商業体も成し得なかったほどの経済的価値と影響力を集積してしまった。この4つの企業を合わせると、2.8兆ドル(フランスのGDPに等しい)の時価総額、なんとS&P500トップ50の24%におよび、2001年のナスダックで取引された全株価に等しい金額にもなってしまう。

この金額はどれほど莫大なのだろうか?アマゾンを例にとってみると、5910億ドルの時価総額ウォルマートコストコ・T.J.マックスターゲット・ロス・ベストバイ・アルタ・コールズ・ノードストリーム・メイシーズ・ベッドバスアンドビヨンドサックス/ロードアンドテイラー・ディラーズ・JCペニー・そしてシアーズを足したよりもまだ高い

フェイスブックグーグル(今はアルファベットになっている)は合わせて1.3兆ドルだ。世界の5大広告会社(WPP、オムニコムパブリシス、IPG、電通)に、5大メディア企業(ディズニータイムワーナー、21センチュリーフォックス、CBS、バイアコム)、更に5大コミュニケーション企業(AT&Tベライゾンコムキャストチャーターディッシュ)を加えてもグーグルフェイスブックを合わせた90%の価値しか無い。

アップルはどうか?時価総額9000億ドルのアップルは、世界でもっと企業価値の高い企業だ。さらに驚くべきことに、アップルは32%の利益率を誇るが、これはエレクトロニクス企業というよりエルメス(35%)やフェラーリ(29%)といったラグジュアリーブランドに近い。2016年アップルは460億ドルの利益を出したが、これはJPモルガンジョンソンアンドジョンソンウェルズファーゴを含む全アメリカ企業より大きい数字だ。もっと言うと、アップルの利益はコカコーラフェイスブック総収入より大きい。この四半期にはアマゾンが創業以来生み出した利益の2倍に達する数字を叩き出すだろう。

四大企業の富と影響力には驚かされる。どうしてこんな状況が生まれたのだろう。

“The Four(四大企業)”で私が描いたとおり、グーグルアマゾンフェイスブックアップルのような、独占と大衆への影響力を持つ企業を作るための唯一の方法は、人間のコアな器官に訴えかけることでプラットフォームを本能的に受容させてしまうことだ。


グーグル: 精神を変容させる

私たちの脳は極めて複雑な問を投げかける程度には洗練されているが、そういった問に答えられるほど優れてはいない。ホモサピエンスがほら穴から出てきて以降、そのギャップを埋めるために我々が頼ってきたのは祈りだった。視線を天に向け、問を投げかけ、より知性のある存在からの反応を待つ。「子供は大丈夫でしょうか?」「私たちを攻撃する可能性があるのは誰でしょう?」

西欧諸国が豊かになるにつれ、体系的な宗教が我々の生活において占める役割は小さくなっていった。しかし問と答えの間の空白は残され、そこにチャンスが生まれた。伝統的な宗教から離れる人が増えてくると、我々は下らないことから深遠な問題まですぐになんでも答えてくれる全能の預言者としてグーグルを見るようになった。グーグルは現代の神なのだ。グーグルは脳にアピールし、バックグラウンドや教育レベルに関わらず誰にでも知識を提供する。スマートフォンを持っているかインターネットに接続出来るだけで、祈りは全て聞き届けられる。「子供は大丈夫でしょうか?」「クループ症候群の症状と治療法は…」「私たちを攻撃する可能性があるのは誰でしょうか?」「核兵器開発のプログラムを今でも行っている国…」。

自分がグーグルに告白したことのある恐怖、希望、欲望を全部振り返って、自分自身に尋ねてみよう。自分がグーグル以上に秘密を託した相手が他にいるだろうか。グーグル以上に私について知っている人間が他にいるだろうか?

フェイスブック: 心の真実

フェイスブックは心にアピールする。愛されているという感覚は幸福への鍵だ。ルーマニアの孤児院で身体・精神の成長が阻害されている子供を研究したところ、発達の遅れは当初原因として想定されたような栄養失調のためではなく、他人の愛情の不足によるものだとわかった。しかし私たちの種の特徴は、愛されることを必要とするのと同じくらい、他人を愛することも必要とすることだ。発達心理学者のスーザン・ピンカーは百才を超える人の人数がイタリア本島の6倍・北アメリカの10倍にも上るイタリアサルディニア島を研究した。ピンカーは、遺伝・ライフスタイル的な要因の中でも、人と人との間の近しい関係や対面での交流を重んじるサルディニアの習慣が長寿の鍵であることを発見した。遺伝よりもライフスタイル、特に社会的繋がりの強さが長寿の決定的な要因であるとする他の研究もある

フェイスブックが21億の月間アクティブユーザーに提供しているのは、他人を愛したいという欲望に火をつけるためのツールだ。高校の同級生をもう一度見つけるのは素晴らしい。引っ越してしまった友達と連絡を取り続けられることを知るのも良いことだ。赤ちゃんの写真に「いいね」をつけたり、友達の心からの投稿に短いコメントをつけて、私たちの大事な友情や家族の絆を固くするのには数分あれば良いのだ。

アマゾン: 常に消費を

眼にとっての風景、耳にとっての音にあたるのが、本能にとっての「まだ足りない」という感覚、飢餓感だ。胃袋が素晴らしい食事の後でもさらに砂糖や炭水化物を求めるように、私たちの心は更なるモノを欲望する。本来この本能は自己保存のために機能していたものだ。つまり、食べる量が足りないことが飢餓と確実な死を意味するのに対して、食べ過ぎはそもそも珍しく、腹が膨れたり二日酔いになるだけだ。しかし今あなたが自分のクローゼットや戸棚を空けてみると、たぶん必要の10から100倍ものモノを持っていることがわかるだろう。私たちは理屈ではこれが馬鹿馬鹿しいことをわかっているが、社会や高次脳機能は我々のどこまでも欲望するという本能に追いついていないのだ。

アマゾンは消費する我々の巨大な消化管だ。アマゾンは栄養を蓄え、それをプライムメンバーになっているアメリカの64%の家庭の心臓や血管に供給する。アマゾンが採用したのはビジネスの歴史の中で最高の戦略だ――「少なく与えて多く受け取る」――そしてその戦略を歴史上のどんな会社より効果的・効率的に実行している。

アップル: 感動への準備万端

生存本能についで二番目に強力な本能は繁殖だ。性をもつ動物である私たちは、自分がいかに洗練されて賢く、クリエーティブであるアピールしたいと思う。私たちは力を示したい。性も贅沢も理屈では説明できないが、アップルは、広告をヴォーグに載せ、スーパーモデルをプロダクトのローンチに呼び、店舗を自分たちブランドのガラス張りの神殿にすることが、人の魅力的になりたいという欲望にアピールし、そして自分たちの利益率を向上させることに極めて早くから気づいていた。

デルのコンピューターは性能は良いかもしれないが、マックブックエアと違って、イノベーション階級のメンバー証にはなってくれない。同様に、アイフォンは単なる電話やスマートフォンではないのだ。顧客がiPhoneXに1000ドル払うのは、顔認証の大ファンだからではない。彼らは自分たちいい生活を送り、芸術を理解し、自由に使える収入があるというメッセージを送っているのだ。それは他人へのサインだ。もし君が僕とつがいになってくれたら、君の子供はアンドロイドを持っているやつとつがいになるより生存確率が高まるよ、ということなのだ。実際、iPhoneユーザーアンドロイドユーザーより平均40%収入が高い。iOSプラットフォームの上にいる人間とつがいになるのは、良い生活への近道なのだ。脳、心、消化管、生殖器。この4つの器官にアピールすることで、4大企業は自分たちサービスや製品、OSを私たちの精神深くまで潜り込ませてしまった。彼らのおかげで、我々はより賢く、目利きのできる消費者になることができた。そして消費者にとって良いことは社会にとっても良い、はず、だろうか?

答えはイエスでもありノーでもある。四大企業は我々の生活にあまりにも大きな影響を持っているので、もし彼らのうちどれか一つでも無くなってしまったら、ほとんどの人は心底動揺するだろう。iPhoneを持てなくなり、検索にYahooかBingを使わざるをえず、フェイスブックに投稿した何年分もの思い出を失ってしまったときのことを想像してみるといい。アマゾンアプリからワンクリックで明日までになんでも注文することが出来なくってしまったらどうしよう。

一方で、自分たちの生活の相当な部分を一握りのシリコンバレーエグゼクティブに預けてしまったせいで、我々はすでにこうした会社の負の部分についても語りはじめている。四大企業の独占が進むにつれ、懸念や、ときには怒りのささやきさえも聞こえはじめている。長年の欺瞞のあとで、我々はついに政府か、あるいは誰かがブレーキを踏むべきだという提案について考え始めたのだ。

こうした議論のすべてが説得力を持っているわけではないが、巨大テクノロジー企業を分割するべき真の理由であると私が信じる議論に行く前に、もう一度確認してみる価値はある。


002: 悪を成さず?

巨大テクノロジー企業は、最初のギャングスターであるマイクロソフトの罪から学習した。このかつての巨人は当時自分たちの力を過信して、監督官庁や社会の中での自分たちイメージをやわらげるためにPRキャンペーンロビイストといった手段に頼る必要はないと考えているように見えた。対照的に、四大企業は若さと理想主義イメージを売り込み、また世界を救うことの出来るテクノロジーの可能性を布教して回っている。

その気持ちは真剣なものだが、ほとんどが抜け目のない動機から来ているものでもある。単純な利益以上の何かにアピールすることで、四大企業は従業員の間で高まっている、いわゆる「理想追求型」企業への欲求を満足させることができている。四大企業の「ガレージ発明家」神話は、マンハッタン計画アポロ計画の昔に遡るアメリカサイエンスエンジニアリングに対する敬意を上手く利用している。何よりも、これらの会社の漠然とした、それでいて理想主義的な宣言――”Think different”, “Don’t be evil”――が、最高の幻想を与えてくれる。政治的な進歩主義者は一般的に善意だが立場の弱い人々と見られがちで、ますます強力になりつづける企業にとって最高の隠れ蓑となってくれるイメージだ。

フェイスブックシェリル・サンドバーグが女性たちに「一歩踏み出そう(“lean in”)」といったのは本心からだが、彼女は女性へのエンパワーメントに関する自分のメッセージが持つアイロニーについても触れざるをえなかった。彼女の会社はもともとハーバードの学部生の魅力をランク付けするためのサイトから生まれ、ましてや比較的多数の女性従業員を擁する産業――メディアコミュニケーション産業――の数万の雇用を今も破壊しているのだから。

こうしたPRの努力は効果的だが、一方で彼ら企業にとって大転落を準備するものでもある。完璧な紳士に見えた人間が実はオピオイド中毒で、自分の母親に対しても酷い態度を取っていたことを知るのは大きな失望だ。紳士があなたと付き合ってくれるのが単なる金(クリック数)目当てだということを知るのはなお酷い。

初期にいくつかのインターネット企業を創業した人間としての私の経験では、四大企業ではたらく人々が他の成功している企業で働く人々と比べて特に邪悪だということはない。彼らは少しだけ教育程度が高く、少しだけ賢く、極めて幸運だが、彼らの親の世代と同様に、ほとんどの人はなんとか生計をたてようとしているだけだ。多くの人は人助けだって喜んでするだろう。ただ社会を良くすることとテスラの車の二択を迫られれば、ほとんどはテスラを選ぶだろう、というだけだ。そしてパロアルドテスラ販売店の業績は好調、極めて好調なのだ。だからといって彼らが悪人だということになるだろうか?もちろんそんなことはない。ある資本主義社会における一営利企業の従業員にすぎない、というただそれだけだ。

我々の政府はGDPのおよそ21%にあたる年間予算で活動している。つまりこれが公園を開き、軍隊の装備を整えるためのお金だ。では巨大テクノロジー企業は公平な負担を支払っているのだろうか。ほとんどの人はノーというだろう。2007年から2015年の間にアマゾンは利益のうち13%しか税を払っていない。アップルは17%、グーグルは16%、そしてフェイスブックは4%しか払っていない。これに対して、S&P500平均では27%の税金を払っている。

そう、つまり四大企業は税金逃れをしているということだ、つまりあなたたちと同様に。ただやり方が上手いだけだ。例えばアップルは利益をアイルランドのような地域に移すという会計上のトリックを使っており、結果として世界で最も利益を挙げている企業が最低の税負担しかしないという事態が生じているというわけだ。2017年9月時点で、アップルは海外に2500億ドルを保有しているが、これはほとんど課税されない、そもそも最初から海外に持ち出されるべきではなかった財産だ。別の言い方をすれば、ディズニーネットフリックスを買えるだけの資産をアメリカの一企業が海外に持っているということだ。

アップルだけではない。GEも巨額の税金逃れに手を染めている。しかし我々がそのことに腹を立てることがないのは、そもそも我々がGEを愛していないからだ。この責任は我々に、そして我々の民主的に選ばれた政府にある。我々は税法をシンプルにする必要がある――複雑なルールはそれを利用することのできる能力に恵まれた人々に有利に働きがちだ――し、それを実施できる人間を選挙で選ぶべきだ。

四大企業による雇用の破壊もすさまじく、恐ろしくなるほどだ。フェイスブックグーグルの収入は2017年に290億ドル増えそうだが、この新しいビジネスを行うために彼らは20000人の新しい、高収入の雇用を生み出すだろう。

だがコインの裏側はそれほど輝かしいものではない。広告業デジタルであれアナログであれ低成長の(ますます成長が鈍っている)ビジネスであり、このセクターがほとんどゼロサムであることを意味している。グーグルマーケットを成長させることで新しい収入を得ているわけではない。他の会社のドルを奪っているだけだ。もし我々が五大メディアサービス(WPP、オムニコムパブリシス、IPG、電通)をグーグルフェイスブックの代わりに使えば、290億ドルの収入を得るためには219000人の旧来型の広告プロフェッショナルが必要になっていただろう。つまり、年間199000人のクリエイティヴディレクターコピーライター、代理店幹部が「家族との時間を増やす」ことを選択していることを意味する――ヤンキースタジアムほぼ4つ分が解雇通知を握りしめた黒スーツの人間で一杯になってしまっているということだ。

これまでのビジネスサクセスストーリー例では、今注目の的になっている企業たちよりも多くの従業員を雇用している。P&G2017年の株価の急上昇を受けて時価総額2330億ドルとなったが、95000人の人間を雇用している。言い換えれば従業員一人あたり240万ドルだ。インテルニューエコノミー企業でその資本があればより効率化を図れそうなところ、時価総額2090億ドルで102000人を雇用、一人あたり210万ドルだ。これに対してフェイスブックは14年前に創業された企業だが、5420億ドルの時価総額を誇り、一方で従業員は23000人しかいない。これは一人あたり2340万ドルということで、P&Gインテルの10倍だ。

たしかに、これまでも雇用の破壊はあった。しかしこれほど上手くやる企業が出てきたことはない。ウーバーは新しい(低い)680億ドルという基準を設定したが、これがカバーする従業員は12000人しかいない。従業員一人あたりでいえば570万ドルだ。実際の道路と実際のドライバーを必要とするはずのライドシェア企業が、墓の中のヘンリー・フォードを激怒させかねないようなフーディーニばりのトリックを駆使して中間階級のサヤ抜きをしようとはなかなか想像できまい。

しかしウーバーは新しい区別を設けて、二種類の労働力を作り出すことでこれを成し遂げてしまった。「ドライバーパートナー」、わかりやすく言えば請負業者ということだ。彼らを従業員名簿から締め出すことは、ウーバーの投資家と12000人のホワイトカラー従業員が680億ドルを「パートナー」たちと公平に分配しなくてよいということを意味する。これに加えて、ウーバーは200万人のドライバー労働者健康保険雇用保険有給休暇も与えなくてよいのだ。

巨大テクノロジー企業の雇用破壊は、こうした企業に対して公平な税負担をさせるべきだという主張の強い論拠になる。政府はそれを職業訓練社会福祉にあてることでその被害を抑えることができるからだ。しかし、雇用の破壊を政府による介入の促進剤とだけ考えないようには気をつけるべきだ。職の置き換えと生産性の向上――農民から工場労働者へ、工場労働者からサービス労働者へ、サービス労働者から技術労働者へ――はアメリカイノベーションストーリーの一部だ。我々の 成功フリークたちに戦わせつづけることも大事なのだ。

核心に近づいてきた。外国の敵に自分の会社を、自国の民主的な選挙プロセスを傷つけるための武器として使わせることは問題、とても深刻な問題だ。2016年の選挙中、フェイスブック上のロシアのトロールページは金を払っておよそ3万件の政治広告を打った。でっち上げコンテンツを見たユーザーは1億2600万人におよんだ。事態はこれでは止まらなかった。GRU――ロシアの軍事・諜報機関――は最近では混乱の種を蒔くためにより超党派的な方法を採用している。選挙の後も、GRUはフェイスブックグーグルツィッターを利用して人種差別由来の暴力を扇動した。こういったことを防止するために、プラットフォーム事業者たちはほとんどあるいはまったく投資を行わなかった。GRUはフェイスブックの広告をルーブルで支払った。文字通りにも、象徴的にも赤旗だったというわけだ。

あなたがビーチかプールつきのカントリークラブを経営している場合、短期的にはライフガードをおかないことが利益につながる。主にアルゴリズムに依存しているフェイスブックがそうであるように、そういったビジネスモデルにはリスクがあるが、かなりの金額を節約できるからだ。巨大テクノロジー企業が社会的な利益のために、必要なリソースを自発的に投資するだろうと期待するのは、エクソン地球温暖化の問題に対してリーダーシップを発揮することを期待するようなものだ。そんなことは起きるはずがないのだ。

しかし、単なる規制ではなくトラストの分割が必要だというアイデアを私が思いついたのは11月に、上院情報委員会チェアマンであるリチャード・バーがフェイスブックグーグルツイッターの相談役に泣きついたときだった。「国民国家に我々の未来を台無しにさせないでくれ。君たちが防衛の最前線なのだ」。まさにこの瞬間、選挙で選ばれた我々の代表が自国の防衛を、今買おうとしていた靴についてしつこく宣伝したり、友達の誕生日を思い出させることをビジネスモデルにしている会社に委ねようとした瞬間こそ、歴史における転換点だったのだ。

「あいつら」が我々の防衛の最前線だって

はっきり言っておこう。我々の防衛の最前線はこれまでずっと陸軍・海軍・空軍・海兵隊だったし、これからもそうあるべきだ。「ザック」軍団なんかじゃない。(https://anond.hatelabo.jp/20180214160914に続く)

2017-12-20

anond:20171220015104

童貞論壇にロビイストが登場した瞬間ひともお金社会も一瞬で動くと思うけどね…

2017-11-16

anond:20171116135117

日本アメリカから独立するのは無理なら、日本アメリカの1州になれば良い。

日本アメリカになれば、アメリカ選挙権が得られて、日本人アメリカ大統領を決めることができる。

日本人1億3000万人。アメリカ人3億人。合計4億3000万人なら、日本人で3割を占めることができる。

あと2割を味方につけて日本人勢力が5割になれば、日本人からアメリカ大統領誕生させることができる。

少数のユダヤ人ロビイストアメリカ政治支配できるなら、数の原理日本人アメリカ支配することも不可能ではないだろう。

 

もちろん、アメリカ日本人によって支配されることを防ぐために、日本アメリカ併合されることはアメリカ人が認めないだろう。(残念)

2017-09-20

かつて、北朝鮮拉致被害を唱えると、レイシスト扱いされた時代があった

「ありもしない『拉致被害』をデッチ上げ、北朝鮮への偏見を煽っている」

そう話したジャーナリストや、進歩的文化人たちは、なにひとつ反省することな鬼籍に入ったり、知らぬ顔をして新たな「レイシズム」探しに躍起になっている。

今もなお、

拉致被害者家族会は、日本会議シンパロビイスト

のような言説は左翼界隈のそこかしこで見られる。

2017-05-22

国連へのロビイングって、加計問題とはやっぱり違うの?

国連日本の現状はこれこれこうです、だから改善のために何かアクションをしてください、とお願いして、

国連日本勧告を出す。

これって国連ロビイストに対する忖度にはならないの?

我が県の経済状況はこれこれこうです、だから改革のために何かアクションをしてください、とお願いして、

政治家経済特区を設定する。

これってお願いした人の正当な政治的要求にはならないの?

2016-09-19

財務省ビール系飲料税額「55円」に統一へ動く。消費者は「単なる増税」と猛反発 (エコノミックニュース) - Yahoo!ニュース

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160917-00000111-economic-bus_all

  

税制畑の先生方を説得する材料として

「似たようなアルコール飲料なのに税額が違うことによる市場のひずみを是正する」

ということを以前から主税局官僚たちは言っていたというのはよく聞く話だ。

でも、税制の歪みを作ったのは元はと言えば官僚側。

過去の経緯から言っても、メーカー消費者が安い「ビール」を作るためにロビイストを雇って税制を捻じ曲げたことはない。

結局、国家官僚がその場しのぎの税制を積み上げたために歪みがどうしようもなくなったわけだ。

  

今回の話もやはりその場しのぎ、税収を確保せんがためのものなので何が何でもやり通すでしょう。

でもね、いわゆる「第3のビール」とか「新ジャンル」とか呼ばれるアルコール飲料は、もはや

ビールの色をした発泡飲料という共通点しかないのに、ビールと同じ税金っておかしいと思わないのかね?

おかしいと思っても、税収確保出来きれば役人としての成績が上がるんだろうね。

2016-02-20

子育て世代意見代表する団体はあるよ。でも、

保育所問題は)当事者当事者であり続けるということが、ないのです。

喉元過ぎれば、課題は遠のく。だから、「今頑張れば、まあ良いか」となる。

というのはその通りなんだけど、保育問題継続的に声を上げ続ける団体は、ある。

保育問題で最大の団体は「私立保育園連盟」(私保連)という。

名前からわかるとおり、これは「保育園経営者」の団体である子どもを預ける親たちの団体ではない。

私保連の要望には、「保育環境の充実」として、保育園への支援を手厚く、というのは強調されるが、待機児童解消のために保育所増設する、という主張はイマイチ弱い。というか、アリバイ程度にちょこんと書いてある。

なぜなら、保育園が増えることは、経営者にとっては商売敵が増えることになるからだ。

保育園基本的役所が入所を決定する。今の定員が100人なら、100人役所が入所させてくれるのなら、入れない子ども10人でも100人でも、経営には何の影響もない。むしろ待機児童がいた方が、定員いっぱいの入所が確実視されるので経営的には望ましいとさえいえる。

ところが、保育園が増えて待機児童がなくなるまで保育所が増えたとすると、保育所は親の選択にさらされる。将来の少子化子どもが減ったら、100人の定員に対して50人しか入らないかもしれない。経営的に大打撃である

かくして、保育関係で最大のロビイスト団体の私保連は、保育所を増やすことに消極的である。彼らの主張には「定員増・分園化で待機児童の解消を!」と書いてあることがあるが、定員を増やしたり、既存保育所の分園を作ったりということは、「新規参入は認めない」と言うことでもある。

保育所で彼らの主張に賛同する署名のお願いが回ってくることがある。「待機児童が減るなら」と署名すると、新規参入による保育園の新設は遠のくかもしれない。

2015-07-20

グーグルが悪に変わるとき

グレッグがサンフランシスコ国際空港についたのは午後8時、だが税関の行列にたどりついたときには夜中を過ぎていた。ファーストクラスから降り立ち、ナッツのように茶色く焼けて、剃らないままの髭、カボで過ごしたひと月のあとで柔軟そのものの身体(週に3日のスキューバダイビング、残りの時間はずっとフランス女子大生たちをナンパすることにあけくれた)。ひと月まえにこの街を後にしたとき、グレッグは猫背で腹の突き出た廃人だった。いまやグレッグはブロンズの神となり、キャビン前方の席でCAたちからの熱い視線を引き寄せていた。

税関の列に並んで4時間後、グレッグは神の座から引き降ろされ、ただの人になっていた。高揚感は消えうせて、汗が尻の割れ目を伝い落ち、肩と首の凝りがあまりにひどくて背中の上半分がテニスラケットになったようだ。iPod のバッテリーはとうの昔に切れており、前に並んでいる中年カップルの会話を盗み聞きする以外にすることもない。

「現代テクノロジーの驚異ね」カップルの女性の方が近傍のサイン表示に肩をすくめてみせた。入国管理――グーグル提供( Powered by Googleとある

「来月までは始まらないんじゃなかったのか?」男の方は大きなソンブレロを、何度も繰り返しかぶったり手に持ったりしている。

国越えでググられる時代か。まったく。グレッグは6ヶ月前にグーグルを退社し、ストックオプションを現金化して「自分の時間を持つ」ことにした――が、けっきょくは思っていたほど甲斐のあることではなかった。つづく5ヶ月のあいだ、やっていたことといえば友達のパソコンを直し、昼のテレビ番組を見て、10ポンド太ったというぐらい。最後のは、設備充実の24時間営業ジムのあるグーグルプレックスにいるかわりに家にこもっていたせいだというのがグレッグの主張だった。

もちろん、こうなることには気づいていてしかるべきだった。アメリカ政府は国境において入国者の指紋を取り、写真を撮影するプログラムに150億ドルをつぎこんでいたし、それでいまだに一人のテロリストも捕まえられずにいた。明らかに、公的部門には〈正しく検索すること〉への備えが出来ていない。

下まぶたのたるんだ国土安全保障省の職員は、ソーセージのような指でキーボードをつつきながら、目をすがめてスクリーンを睨んだ。このろくでもない空港から出るのに何時間もかかるわけだ。

「ども」とグレッグは言い、職員に汗じみたパスポートを差し出した。職員はなにやらうなってそれを引ったくり、スクリーンをにらみ、キーを打つ。盛大に。口の端に乾いた食べかすがこびりついていて、舌がそろりと這い出し、それをなめる

1998年6月の件について教えてくれますか」

グレッグは出国書類から目をあげた。「はい?」

1998年6月17日に、バーニングマンフェスティバルニューズグループにご自分の参加を検討する内容の投稿をしてますね。『マッシュルームってそんなにヤバいのかな?』と聞いておられるようですが」

第二審査室の調査官はもっと年を食った男で、あまりにも痩せているため木彫りの人形のように見えた。この調査官の質問は、マジック・マッシュルームよりもはるかに深いところを突いていた。

「趣味について聞かせてください。模型ロケットがお好きなんですか?」

「え?」

「模型ロケット

「いえ」とグレッグは答えた。「そんなことはないですが」このやりとりの行く先がおぼろげに見えてくる。

調査官はメモをとり、いくつかクリックした。「おわかりでしょうが、これをお尋ねしているのは、あなたの検索結果とグーグルメールに付随して現れるロケット用品の広告がグラフの上で鋭い突出を示しているからです」

グレッグは胃にひきつりを覚えた。「あなたは僕の検索内容とメールを見てるんですか?」もうひと月もキーボードに触れていないとはいえ、検索バーに何を入れたかが、担当の精神科医になにを話したか以上にその人物を露わにすることをグレッグは知っている。

「いやいや、お客さん、落ち着いてください。違いますよ、あなたの検索内容をみてるわけじゃないんです」調査官は哀れっぽさを装った声音で、「それは違憲行為じゃあないですか。私達は単に、あなたがメールを読むときと検索をするときに出てくる広告を見ているだけですよ。説明したパンフレットがありますんでね。これが済んだらお渡ししますよ」

「でも広告にはなんの意味もないでしょうが」グレッグは唾を飛ばして、「コールターに住んでる友達からメールが来るたびに、アン・コールターの着信音の広告が出てくるんですよ!」

調査官はうなずいた。「ええ、わかりますよ。だからこそ私がここであなたとお話ししてるわけです。なぜこんなに頻繁に模型ロケットの広告が出てると思われます?」

グレッグは脳をしぼった。「わかった、じゃあこうしてください。『コーヒー狂い』で検索してみてくださいよ」グレッグはこのグループにとても活発に参加しており、一同による〈今月のコーヒー〉予約購買サービスサイト立ち上げにも手を貸していた。グループが世に出そうと(『ローンチ』しようと )しているブレンドの名前が『ジェット燃料』なのだ。『ジェット燃料』と『ローンチ打ち上げ)』――これがたぶんグーグルに模型ロケットの広告を吐かせたのだろう。

そうして事態が収束に向かいつつあったところで、木彫りのような調査官がハロウィーンの写真を見つけたのだった。『グレッグ・ルピンスキー』の検索結果の3ページ目に埋没していたものだ。

湾岸戦争テーマにしたパーティだったんですよ」とグレッグは説明した。「『カストロ』っていう店で」

「で、あなたの衣装は……?」

自爆テロリストです」

弱々しく答えるグレッグ。その言葉を口にするだけで心がひるんだ。

「一緒に来てください、ルピンスキーさん」

開放されたときには、午前3時を過ぎていた。荷物コンベアにはスーツケースがぽつんぽつんと立っていた。それらをとりあげると、開けられて無造作に閉められているのがわかった。服が角のあたりから飛び出している。

家に帰ってあらためてみると、模造品のアメリカ先住民の置物はみな壊され、新品のホワイトコットン製メキシカン・シャツのど真ん中には不気味な靴の跡がついていた。もはやどの服からもメキシコの匂いはまるでしなかった。どの服にも空港の臭いがついていた。

寝るつもりはなかった。それどころじゃない。誰かにこれを話さねば。これをわかってくれるのは一人しかいない。運のいいことに、いつもこの時間は彼女は起きているはずだ。

メイヤはグレッグの2年あとにグーグルに勤めはじめた。グレッグが辞めたあとでメキシコ行きをすすめたのもメイヤだ。どこでもいいのよ、あんたの存在を再起動できるところなら、そう言ったのだ。

メイヤには2頭の巨大なチョコレート色のラブラドールと、ローリーという、とてもとても忍耐強いガールフレンドがいた。朝の6時に、涎をたらした体重350ポンドの犬類にドロレス公園を引き回されること以外ならなんでもガマンできるわよ、とはローリーの言。

グレッグが駆け寄っていくと、メイヤは催涙スプレーに手を伸ばし、それから二度見ではっと気づいて、大きく両手をひろげると、落とした引き綱をスニーカーで押さえた。「残りの贅肉はどこいっちゃったの? あんた、すごいカッコいいよ!」

グーグルに受けた夜通しの取り調べの後で自分がどれほど臭うか、急に意識しながらグレッグは抱擁を返した。「メイヤ、グーグルと安保省の関係について何を知ってる?」

その質問を聞いたとたんにメイヤは身を硬くした。犬の片方がうなり始める。メイヤはあたりを見まわし、上に向かって顎をしゃくってみせた。「街灯の上にあるから、見ないでよ」メイヤは言った。「あれがうちグーグルの市内用 WiFi アクセスポイント。広角ウェブカメラ。喋るときはあれから顔を背けて」

大局的には、街中にウェブカメラをはりめぐらせるのはグーグルにとって大した出費ではなかった。人々の座った場所に応じて広告を提供する能力と比べるならばなおさらだ。すべてのアクセスポイントカメラがあることが公にされたとき、グレッグは、さほど興味をひかれなかった――ブログ界はまるまる1日にわたって騒然となり、あちこちの売春婦の巡回エリアズームするなどのお祭り騒ぎだったが、ほどなく興奮はさめていた。

バカになったような気持ちで、グレッグはもそもそとこたえた。「冗談だろ」

「一緒に来て」街灯の柱から顔を背けながらメイヤは言った。

散歩をみじかく切り上げられた犬たちはおかんむりで、マヤがコーヒーをいれる間、失望をあらわにしていた。

「あたしたちが安保省との手打ちを仲立ちしたのよ」ミルクをとりながらメイヤが言った。「むこうはうちの検索記録をあさるのを止めて、うちはユーザーにどんな広告が出るかをむこうに見せてやる、ということで合意したの」

グレッグは吐き気を覚えた。「なんで? まさかヤフーがすでにやってるからっていうんじゃ……」

「ちがう、ちがう。まあ、うん、そうだね。ヤフーはやってるけどね。でもそれがグーグルが乗ったことの理由じゃないよ。あれよ、共和党グーグルを嫌ってるでしょ。うちらはものすごく民主党に肩入れしてるからさ、あっちにぶちかまされる前に和解に持ち込めるように出来るだけのことをしようって話なのよ。これは P.I.I. じゃなくて」――個人特定情報( Personally Identifying Information )、情報時代の有毒スモッグだ――「たんなるメタデータでしょ。だからほんのちょっとしか悪( evil )じゃない」

「じゃあなんでそんなに陰謀めかすんだよ?」

メイヤはため息をついて、さっきから彼女の膝に頭をごつごつとぶつけていたラブラドールを抱きしめた。「スパイってのはシラミみたいなもんだからさ。どこにでも入り込んでくんのよ。あたしたちの会合にも顔を出すし。ソヴィエトのどこかの官庁にでもいるみたいな感じなのよ。で、保安調査の観点からは――あたしたちはふたつの陣営に分けられる。保障済みと疑いありに。みんな誰が保障されてないかを知ってるけど、なぜかは誰も知らない。あたしは保障済み。あたしにはラッキーなんだけど、今はもうレズだってことで不適格にされたりしないのよ。疑いありの人間とランチを食べるのは、保障済みの人間はみんな尻込みするね」

グレッグは強い倦怠感を覚えた。「じゃあ俺はあそこを出られてむしろ幸運だったってことなのか。もし事態がまずいことになったら『失踪』ってことになってたかもしれない、とか?」

メイヤはグレッグをじっと見据えた。グレッグは答えを待つ。

「なんだよ?」

「いまからあることを話すけど、聞いた事をあたしに繰り返すのもダメよ、いい?」

「あの……じつはテロ組織の一員だとかいう話じゃないよね?」

「そんな単純なことじゃないよ。よく聞いてよ。空港での安保省による精査はゲート機能を果たしてるの。それで諜報員たちの捜索基準を狭くしてやれるわけよ。いちど誰かが第二審査室に引っ張っていかれたら、その人間は『注目の人物』になる――連中は二度と、絶対、手を緩めない。ウェブカメラでその人間の顔や歩き方をスキャンする。メールを読む。検索内容を監視する」

「裁判所がそれを許さないって言ってなかったっけ……」

「裁判所に誰かをググることは議会が許さない。でも一度だれかがシステムに組み込まれたら、それは選択的な検索になるのよ。すべて合法。そして、奴らがググり始めたら最後、かならず何かを見つけてくる。その誰かのあらゆるデータが『疑わしいパターン』をチェックするでっかい投入口に放り込まれて、統計的な平均値からの逸脱が逮捕の口実に使われる」

グレッグはいまにも吐きそうな気持ちになった。「なんでそんなことになる? グーグルはいいところだったよ。『邪悪になるな( Don't be evil )』、だろ?」これこそが会社のモットーであるし、グレッグにとってはこれがスタンフォード大でコンピューターサイエンスの学位をとりマウンテン・ビューに直行した理由の大きな一部をなしているのだ。

メイヤは険のある笑いで答えた。「邪悪になるなって? グレッグ、あんたはもう。うちのロビイストの集団だってケリースウィフトボートの件(訳注:2005年大統領選で、ケリーベトナム戦争で活躍していないことを主張して反対陣営が行ったネガティブキャンペーンのこと)をぶつけようとしたのと同じ隠れファシストたちよ。あたしたちはとっくの昔に悪の実を口に放り込んでるんだよ」

しばしの沈黙がおとずれた。

「始まったのは中国からなんだけどさ」ようやくメイヤが話を接いだ。「うちがサービスを本土に移したとたんに、それは中国の管轄下で動くことになったのよ」

グレッグからはため息がでた。グーグルの能力の及ぶ範囲はよく知っている。グーグル広告のあるページを訪れるたび、あるいはグーグルメールやグーグルマップを使うたびに――Gメールのアカウントを持つ相手にメールを送るだけでさえ――あの会社はせっせとその人の情報を収集するのだ。 近頃は、グーグルサイトが提供する検索最適化ソフトが、ウェブ検索を個人ユーザー向けにあつらえるために収集データを用いるようになり、これが広告主にとって革命的なツールであると認められている。独裁国家の政府ならまた別な使い道を思いつくだろう。

「むこうは人民の身上調書をとるのにうちを使ってた」とメイヤは続ける。「だれか逮捕したい人間がいたら、むこうはうちにきて、そいつらをぶち込む口実を見つけるわけよ。中国じゃ、なにか違法じゃないことをネットでやるのはほぼ不可能だね」

グレッグは頭を振った。「なんで社の連中は中国にサーバーを置いたんだろう?」

「そうしないとうちをブロックするってむこうの政府が言ったからよ。それにあそこにはヤフーもいたし」二人とも顔をしかめた。いつの頃からか、グーグル従業員たちにヤフーへの執着がめばえ、自分の会社のふるまいよりも競争相手のやっていることのほうに気をとられるようになってしまっていたのだ。「だからうちもそうした。でも、この案を気に入らない社員も沢山いたんだよ」

メイヤはコーヒーを飲み、声を落とした。グレッグの椅子の下で飼い犬の片方がしつこく鼻を鳴らす。

「ほとんどすぐに、中国は検索結果の検閲を頼んできて、グーグルはそれを受けた。公式発表はふざけてたよ。『我々は悪事を行っているわけではありません――消費者により良い検索ツールを提供しているのです! もし、アクセスすることのできない検索結果を彼らに見せてしまったら、フラストレーションを与えてしまうだけでしょう。それは悪いユーザー体験( bad user experience )です』」

「じゃあどうなる?」グレッグが犬を押しのけたので、メイヤは傷ついた顔になった。

「グレッグ、もうあんたは注目の人物になってんのよ。グーグルストーキングをされてんの。あんたはもうずっと誰かに肩越しに覗き込まれて暮らす破目になってるんだよ。社の綱領は知ってるでしょ? 『世界の情報を統合する』ってさ? すべての情報をよ。 5年もすれば、うちらには誰かの便器の中に流される前に何本のうんこが入ってたかもわかるようになってるんじゃないの? それが、統計上の悪人の図式に当てはまる誰かに自動的にかけられた嫌疑と組み合わさったら――」

グーグルにハメられる( Scroogled )か」

「完璧に」メイヤは頷いた。

メイヤはラブラドールを2匹とも、ホールを通りベッドルームへと連れて行った。ガールフレンドとのこもった言い合いの声が聞こえ、メイヤはまた戻ってきた。

「あたしにはなんとかできるよ」メイヤは切羽詰った声でささやいた。「中国が人民に一斉射撃を始めたあとで、あたしとポッドメイトたちで、自分らの20パーセントプロジェクトを奴らに一発かますために使ったのよ」(グーグルの革新的な業務形態のひとつに、すべての従業員は彼または彼女の就業時間の20パーセントを高尚な子飼いプロジェクトに充てるべしという規則がある)「あたしたちはグーグルクリーナーって名づけたんだけど。データベースに深く入り込んで、あんたを統計的に標準化するのよ。あんたの検索内容も、Gメールのヒストグラム解析結果も、ウェブ閲覧のパターンも、なにもかも。グレッグ、あんたをグーグルクリーンしてあげられるよ。これしか方法はないよ」

「君をトラブルにまき込みたくないよ」

メイヤは首を振り、「あたしにはもう泥がついてるんだよ。あれを作ってからの毎日は猶予期間でしかない――今はただあたしの専門技能と安保省への履歴と、まあ、あとはわかんないけど、そういうものを指摘する誰かが出てくるのを待つだけの状態よ。やつらは抽象名詞の戦いのなかで、あたしみたいな人間をやれるネタをなにかしら見つけてくるから」

グレッグは空港でのことを思い出した。検索のこと。俺のシャツ、その真ん中につけられた靴の跡。

「やってくれ」 グレッグは言った。

グーグルクリーナーは奇跡のようにはたらいた。検索結果と一緒にポップアップする広告からもそれがわかった。あきらかに誰かほかの人間のための広告だ。インテリジェント・デザインの実証例、オンラインセミナーで神学学位取得、テロのない明日を目指して、ポルノブロッカーソフトホモセクシュアルに対する議案、トビー・キースの格安チケット。メイヤのプログラムの威力だ。明らかに、グーグルのパーソナライズド・サーチはグレッグをまったくの別人、神を畏れる右翼人で、ハット・アクツ(訳注:大雑把にいえばカウボーイ・ハット系のミュージシャン、前記トビー・キースもその一人)に傾倒する人物として認定していた。

まあ、グレッグとしてはそれでいい。

そして、アドレス帳クリックしてみると、連絡先の半分が消えうせていることに気がついた。Gメールの受信ボックスは白アリに食われた切り株のようにスカスカだ。Orkut のプロファイルも、標準化されている。カレンダー、家族の写真、ブックマーク、みんな空っぽだ。グレッグはいままで自分のどれほど多くの部分をウェブに移住させ、グーグルサーバー群――グレッグのオンラインアイデンティティの総体だ――に送り込んできたか、本当にはわかっていなかった。メイヤによって多数派の高みへと磨き上げられ、グレッグは不可視の人物になったのだ。

眠たげにベッド脇のラップトップのキーをべた押しし、グレッグはスクリーンに火を入れた。ツールバーまばゆい時計に目をすがめる。午前4時13分! ったく、こんな時間にドアをがんがん叩いてるのは誰なんだよ?

「いま行くよ!」と不明瞭な声でどなり、ローブとスリッパを身に付ける。バタバタと戸口に向かい、行きすがら灯りのスイッチを入れた。ドアに立ち、覗き穴から目をこらすと、メイヤが陰鬱な表情でこちらを見つめ返していた。

アチェーンとかんぬきを外し、勢いよくドアを引き開ける。メイヤがグレッグの脇をすりぬけ、あとに犬たちとガールフレンドが続いた。

汗みどろで、いつも櫛の通っていた髪は固まりになって額にはりついている。赤くなり、隈のできた目をメイヤはこすった。

「荷物をまとめて」とメイヤはしゃがれ声を絞り出す。

「えっ?」

メイヤはグレッグの肩をつかんだ。「まとめなってば」

「どこに行こうって……?」

メキシコ、たぶん。まだわからない。まとめなって、早く」グレッグを押しのけ、メイヤはベッドルームに入ると戸棚をばんばん開けはじめた。

「メイヤ」グレッグは鋭い声を出し、「なにが起こってるのか教えてくれなけりゃ俺はどこにも行かないよ」

メイヤはグレッグをにらみ、顔から髪の毛を押しのけた。「グーグルクリーナーがまだ生きてるのよ。あんたをクリーンにしてから、あたしはあれを落として立ち去ったのよ。それ以上使うのは危険だったから。でもまだ、何か動作をしたときには、あたしに認証メールを送るようにしてあるの。誰かがあれを3つのはっきりと特定のアカウントを洗浄するために6回使用してる――どのアカウントも再選をねらう議員商工会メンバーの持ち物よ」

グーグルの連中が議員の過去を洗ってるってことか?」

グーグルじゃない。社外から来てる。IPのブロックワシントン・D.C.に登録されてるやつで、IPアドレスは全部Gメールのユーザーに使用されてる。誰のアカウントだと思う?」

「Gメールアカウントスパイしたのか?」

「ああそうね。そうよ。そいつらのメールを調べたよ。みんなやってるよ、ときどき、それにあたしよりも全然ひどい理由でさ。だけどここが肝心なとこよ――この活動はどれもうちのロビイスト団体から差し向けられてることがわかったの。単に会社の利益を守るという職務をはたしてるだけなのよ」

グレッグはこめかみが脈打つのを感じた。「誰かに知らせなきゃ」

「意味ないよ。むこうはこっちの事をなにもかも知ってるんだから。検索をすべて見る事ができるのよ。あらゆるメールを。ウェブカメラにとらえられたあらゆる瞬間も。あたし達のソーシャル・ネットワーク上に誰がいるかも……Orkut に友だちが15人いたら、統計的には確実に3ステップ以内に『テロリスト』の用途に献金している誰かがいることになるって知ってた? 空港のことを覚えてる? それどころじゃない理由であんたは目をつけられるよ」

「メイヤ」グレッグは形勢を立て直し、「メキシコに飛ぶのはやりすぎじゃないかな? 単に辞めりゃいい。二人で事業を始めるとか、なにかできるだろ。これは狂ってるよ」

「あいつらは今日うちにきたのよ」メイヤは言った。「安保省から行政官が二人。何時間も粘っていった。すごくきつい質問を山ほどしてったよ」

グーグルクリーナーについて?」

「あたしの友達や家族について。あたしの検索履歴について。あたしの個人的な履歴も」

「くそっ」

「あたしにメッセージを送ってるのよ。むこうはクリックの一つ一つ、検索の一つ一つを見てる。行く潮時よ。射程内から出ていくべき時よ」

メキシコだってグーグルの支社はあるだろ」

「行くしかないよ」メイヤは頑なだ。

ローリー、どう思う?」グレッグはたずねた。

ローリーは犬たちの肩の間をぽんぽんと叩いた。「私の両親は1965年東ドイツを出たの。〈シュタージ〉のことをよく話してくれた。あの秘密警察は人に関するあらゆることをファイルに記録したの、非愛国的なジョークをいったかどうかとか、そういうことを。そのつもりがあったかどうかはともかく、グーグルが生み出したのもそれと変わらないものでしょ」

「グレッグ、来るの?」

グレッグは犬たちをみつめ、首を振った。「ペソが手元にすこし残ってる」そう答えた。「持っていきなよ。気を付けてくれよ、な」

メイヤはグレッグを殴りそうなそぶりを見せ、そこで態度を和らげ、荒々しくグレッグを抱擁した。

「気を付けて、あんたも」そうグレッグの耳にささやいた。

連中は一週間後にグレッグのところへやってきた。家に、夜中に、そうするだろうとグレッグが想像したとおりに。

午前2時をすこし過ぎたころ、二人の男が戸口に訪れた。一人はドアのそばに静かに立つ。もう一人はにこやかなタイプで、小柄でしわくちゃ、着ているスポーツコートの片方のラペルには染みがあり、もう片方にはアメリカの国旗があった。「グレッグ・ルピンスキー、我々はあなたがコンピュータ不正行為防止法を侵害していると信じる根拠を持っているんですが」男はそう口火を切った。「具体的には、過度の認証済みアクセス、そしてそのような行為による情報の収集。ひとつ目の容疑によって10年の懲役ですな。あなたとあなたの友人があなたのグーグル上の記録に対して行ったことは重罪と見なされることが判明しました。それから、ああ、裁判ではなにが出てくるか……あなたが自分のプロファイルから漂白したすべての事柄ですな、手始めに」

グレッグは一週間のあいだ、頭のなかでこの場面を演じ続けてきた。あらゆる威勢のいい科白を計画していたのだ。おかげで、メイヤからの連絡を待つあいだにやっていられることがあった。メイヤは一度も連絡をよこしていない。

弁護士に連絡したいんですが」そう言うのがやっとだった。

「できますよ」小男はこたえた。「でも、もっといい取り決めに落ち着くことができるかもしれないんですがね」

やっと声をとりもどしたグレッグは、「バッジを見せてもらえますか」とどもりながら尋ねる。

男は困惑ぎみの笑い声をもらし、バセット・ハウンドのような顔がほころんだ。「あんた、わたしはサツじゃないよ」と答え、「コンサルタントですよ。グーグルがわたしを――私の会社は彼らのワシントンにおける利益団体をやっててね――いい関係づくりのために雇ったんだ。もちろん、あんたと話す前に警察沙汰にしたりするつもりはない。あんたは家族の一員だからね。実際のところ、あんたに提案をしようと思うんだよ」

グレッグはコーヒーメーカーに向き直り、使用済みフィルターを空にした。

マスコミに言いますよ」

グレッグのその言葉を検討しているかのように男は頷き、「ああ、いいですよ。名前に『クロニクル』がつく、どこぞの新聞社に朝から足を運んで、すべてぶちまけりゃいい。むこうは信頼できる情報源を探す。ひとつも見つからんでしょう。そしてむこうが検索しようとすれば、こちらがそれを見つける。だからね、兄さん、わたしの話を聞いてくれんかね、どうです? わたしがやってるのは二者両得の商売なんだよ。わたしはとても腕がいいんだ」男は言葉を切った。「ところで、その高価い豆だが、まずそれを水ですすいでみる気はないかね? 苦味が少し取り除かれて油分が浮きあがってくるんだよ。ほら、ザルを貸してごらん」

グレッグは、男が静かにジャケットをぬいでキッチンの椅子に掛け、袖口のボタンを外して注意深くまくりあげ、安いデジタル時計をポケットにすべりこませるのを眺めた。男は豆をグラインダーからグレッグのザルにあけ、シンクですすいだ。

男はややずんぐりとして色白で、電気技師のような愛嬌のある品格をただよわせていた。実際、細部への執着を持ち合わせた真正のグーグル人のように見える。コーヒー・グラインダーの使い方も熟知していた。

「第49号棟のチームを召集しているところでね……」

「第49号棟なんてないでしょう」自動的にグレッグは答えていた。

「もちろん」男は口角を引き締めるような笑みをひらめかせた。「第49号棟なんてない。だがわたしたちはグーグルクリーナーを改良するためのチームを集めているんだよ。メイヤのコードはそれほど効果的ではないんだな。バグがどっさりあるアップグレードが必要なんだ。あんたは適任になるだろうし、あの中に戻ってしまえば、あんたが何を知ってるかなんて問題じゃない」

「信じられない」グレッグは笑い出した。「僕が、あんたたちに便宜をはかってもらうのと引き換えに立候補者を貶める手助けをするなんて思ってるなら、僕が考えてる以上に頭がおかしいよ」

「グレッグ、わたしらは誰も貶めようとはしてないよ。ただ物事をちょっとすっきりさせてやろうというだけの話だ。選ばれた何人かのためにね。わかるかな? グーグルの調査内容は、誰のだって仔細に検査すればちょっと恐ろしくみえてしまうものなんだ。詳細な検査は政治の最重要課題だ。政治家立候補するなんて、公衆の面前で大腸を内視鏡検査してみせるようなもんだよ」男は cafetiere (訳注:フランス製コーヒーメーカー)に豆を入れてプランジャーを押し下げ、厳粛な精神集中で顔がくしゃくしゃになった。グレッグはコーヒーカップをふたつ――どちらもグーグル・マグだ、もちろん――取ってきて、渡した。

「わたしらの友人に、メイヤがあんたにしてやったことをしてあげようというんだよ。ちょっとした後始末をね。彼らのプライバシーを守ってやりたいんだよ。それだけだ」

グレッグは自分のコーヒーをすすった。「あなたがクリーンにしない候補者には何が起こるんですか?」

「うん」男は痛いところをつかれてニヤリとし、「そう、あんたは正しい。そういうやつらには少々きびしいことになるだろうね」男はジャケットの内ポケットを探り、数枚のたたんだ紙を取り出した。それらを開いてテーブルの上におき、「わたしらの助けを必要としてる善き男のひとりだ」といった。それは過去3回の選挙キャンペーンでグレッグが献金した、ある候補者の検索履歴だった。

「この御仁は、戸別訪問のきついキャンペーンの一日を終えてホテルの部屋にもどってくると、 このエントリーをはてなブックマークに追加ツイートシェア

2014-09-24

はまったアニメプロパガンダ

自分深夜アニメ基本的には見ない。

しかし、昨年放映された某深夜アニメにはまってしまった。

内容については伏せておくが、話の内容も結構面白く、また主役のキャラクターを演じる女性声優演技力も相まって非常に魅力的な作品であった。

しかし例の深夜アニメは、政権や経営者団体の意向を伝えるためのプロパガンダという側面の強い作品であった。

「生きづらさ」と「自己責任

例の深夜アニメの具体的内容は伏せておくとは先述したが、作品を読み解くためのキーワードとして「生きづらさ」と「自己責任」の2つがある。

「生きづらさ」に関してだが、主人公人間関係などに困難という「生きづらさ」を抱えている存在として描かれていた。

もちろん人間関係に困難を抱えた主人公古今東西多くの作品に登場し、またプロパガンダ目的以外の作品にも「生きづらさ」を抱えている主人公が登場することも多い。

従って、「生きづらさ」だけを以てプロパガンダ認定するのは乱暴である

もう一つのキーワード自己責任」についてだが、例の深夜アニメ主人公が抱える「生きづらさ」を嘲笑する作風であるように感じられた。

また、話の内容も「生きづらさ」の根源を徹底的に自己パーソナリティに求めるものである

これらを踏まえると「生きづらいのはそれを感じるあなたが悪いのです。社会制度は何も悪くありません。だから自分を変えてね。」という自己責任イデオロギーが例の深夜アニメの底流を流れているといえよう。

さて、例の深夜アニメは「経営者団体の機関紙」と揶揄される大手新聞社資本関係を結ぶ放送局制作に関与していた。

また、

・「経営者団体の機関紙」は社会保障スリム化と自己責任イデオロギーの吹聴を主張として行っている

・第二次安倍政権メディアへの介入を強化している

安倍政権もまた経営者団体と蜜月関係にある

このの3点を踏まえると、政権や経営者団体の意向が例の深夜アニメにも反映され、結果政権や経営者団体のプロパガンダとして例の深夜アニメ制作放送されたということが推測される。

娯楽には気を付けるべき

一見魅力的な話もキャラクターも、実は政権や経営者団体の意向視聴者インプリンティングさせ、思想誘導させるための装置の一つでしかなかった。

作品政治性という物語の根幹に目を向けようともせず「キャラクターが魅力的だから」「話がおもしろから」という枝葉末節に眩惑され、

あまつさえ映像ソフトキャラクター人形出演者声優が登場するラジオCDなどを嬉々として購った、己の軽佻浮薄さと愚鈍さに慄然とした。

そして過日、アニメ映像ソフト人形女性声優が登場するラジオCDなどを全部処分した。

ただ例の深夜アニメ以外にも、政権や経営者団体のみならず、右左問わず様々な政治団体ロビイストエージェントが、テレビ漫画小説ポピュラー音楽映画といった

ポピュラー文化を通じ人々を特定イデオロギーに染め上げようとしていることは容易に想像される。

もちろん接触者が全員特定イデオロギーに染め上がるといった、皮下注射モデル妥当であるとは思えない。

しかし例の深夜アニメのように魅力的なキャラクタープロットで人々を眩惑し、徐々に思想イデオロギーインプリンティングさせることは十二分に考えられる。

これを踏まえ、今後はテレビ漫画小説ポピュラー音楽映画といった娯楽にはなるだけ目を向けないように心がけていきたい。

勿論「だからあなたたちも娯楽には目を向けないでね」と言いたいわけではないし、思想イデオロギーを読み解いたうえでいったんそれを相対化できるなら娯楽を楽しむのもありだろう。

ただ枝葉末節に幻惑され、思想イデオロギーに目が向かなかった己の愚鈍さを鑑みた場合、娯楽から遠ざかった方がベターだと判断しただけだ。

ついでに例の深夜アニメ映像ソフトも全く売れず、一部マニアから「爆死」と揶揄される作品である

ちゃんと思想イデオロギーを読み解いたうえで、一旦それを相対化できるリテラシーは多くの人に備わっているのかもしれないと安心した。

2013-02-15

http://anond.hatelabo.jp/20130215202559

今回の選考が競技人口や人気によって決められたものでないのは、近代五種が残っている点からも明らか。

じゃあ何によって明暗が分かれたのかといえば、「ロビー活動の有無」だというのが関係者見解

http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2013021201034

OC関係者はAFP通信に「本当にショック。予測の中になかった」と語った。その上で、同関係者は「レスリング近代五種が僅差だった。おそらく1票か2票で当落が分かれた。近代五種テコンドー効果的なロビー活動を行った一方で、レスリング自分たちが安全だと考えたのだろう」と語った。

http://news24.jp/articles/2013/02/14/09223129.html

福田会長は13日の会見で「テコンドー近代五種が、うわさの中では、危ないんじゃないかと言われておりました。しかしながら、この競技団体ロビー活動において、IOCに対するロビー活動において、必死に頑張った」と述べた。

http://www.nikkansports.com/sports/news/p-sp-tp0-20130214-1084885.html

 テコンドーは専属ロビイストを国際会議派遣し、韓国オリンピック委員会(KOC)も協力。今月1日には訪韓中のロゲ会長と会談した朴槿恵次期大統領五輪存続を直訴する力の入れようだった。KOC関係者理事会前に「IOCの評価が最低なのは近代5種で次にレスリング」と情勢をほぼ把握していた。

 昨年7月のIOC総会では、国際近代五種連合(UIPM)副会長を務めるサマランチ前IOC会長の息子、サマランチジュニア委員と、世界テコンドー連盟(WTF)倫理委員長カルトシュミット委員がいずれも理事当選。両競技は理事会に身内を送り込むことに成功した。

OCヒッキー理事は「レスリングロビー活動ゼロだった」と振り返った。

まり、除外した側もされた側も決定的要因はプロモートの差ではなく、ロビー活動の差だと思っている。

ロビー活動の差で競技の存続が決まるIOCの現状がtwitterで批判されているのであって、

オリンピック伝統を守れ」「ぽっと出のテコンドーから除外しろ」という意味合いの批判ではない。

2012-10-12

文化庁が以下の決断をなぜしないのかが、未だに理解できない。

  1. Youtubeニコニコ等のプログレッシブダウンロードダウンロード刑罰化の対象に含める
  2. ダウンロード刑罰化の罰金対象を全ての国と地域、全てのデバイス適用する
  3. 罰金の取立代行をJASRACなどの既存権利団体に、罰金の数%を手数料として支払う条件で委託する
  4. 既存権利団体だけで手が足りない場合罰金取立専門の天下り財団法人作成する

これで文化庁・文部官僚は、全世界で数兆円の罰金利権を手にするとともに

天下り先の権利団体に莫大な利益を齎し、自分たちの天下り枠を大量に確保できる。

一般消費者が泣くことと、ネットで展開するコンテンツ製作者が痩せ細る事を除けば、

文部・文化官僚権利団体にとっては自己利益を最大化可能な選択肢である

ロビイストが動けば、「ネット違法DLユーザーから罰金を徴収するのは当然です!」とでも

自民党議員を説得して、数兆円の利権を貪れるというのに。彼らは何を躊躇しているんだ。

2010-12-09

http://anond.hatelabo.jp/20101209161836

その言い方は違うな。

児ポにしろなんにしろ法律の成立は民意の過半数を保証しない。

執念深いロビイストや急進的なマイノリティだけでもうまくやれば通っちゃうもん。

東京都表現規制条例は、通るよ

表現規制というかエロ漫画規制な。間違いなく通る。

理由は4つある。

  1. どうしようもなく小さな話題である
  2. どうしようもない漫画がある
  3. 反対派の御輿が無い
  4. 自覚が無い

まず、これは東京都条例の話で、しか漫画の話だ。

うそれだけでどーしようもなくマイナーで、馬鹿たいにちっぽけな話だ。誰も話なんか聞かない。

もちろん、東京都有権者の皆様も、聞かない。

「そんな馬鹿な!表現の自由は(以下略はいはい

ところ変わって宮城県気仙沼。「かつおフォーラムin気仙沼」が11月28日に開催された。

気仙沼港のカツオの水揚げ量って昨年比で半減してんだよ。で、外国の巻き網漁船規制するように国に求めてる。

今年の11月28日という近々の、いままさに熱い要望の話だ。

で、知ってた?

カツオだよ?鰹。サザエさんにも出てくるあのカツオ

日本の文化としては大和朝廷からスタートして、鰹節は言うに及ばず、初鰹なんて小学生でも俳句で知ってる。

エロ漫画規制される?いやー、日本カツオを守るための規制ロビー活動の方がどう考えても重要度高いだろ。

かにはならない。どっちも興味ないから。

はいうものの、お上規制(ただし東京都)とは穏やかではない。こりゃマズイのでは。

ともならない。もうどーしようもない漫画があるから

よしちょっと典型的東京都民有権者)を想定してみよう。

ゴルゴ13が好きで、1児のパパで、残業が多いけどそれなりに幸せ暮らしている。(北斗の拳が好きなママでも良い)

よーしパパちょっとだらだらネット情報でも仕入れてみるぞとか(ry

「え?表現規制漫画の?穏やかじゃないなあ……」

そうしてググって出てくる書店普通に買えるアレな漫画の数々。

「我が子と同じような年代少女が(自主規制)されてる……!!」

実際には自主規制されてないというのは、ブラックジョークとしては質が悪くてどうしようもないな。

ゴルゴとか北斗の拳がこれから読めなくなってしまうのは辛い。でも我が子のことを思えば……我慢するか」

まあ、普通はそうなるだろうな。

いや、普通という言い方は良くなかった。たしかに俺が悪かった。言い直そう。

日本世界に誇る漫画という文化を理解せず、体制側が恣意的に運用可能な条文を読みもせず、ただ感情にまかせて判断するどうしようもない非文化的な社畜の父親であれば、愚かにもそう結論づけてしまうだろうな。

全く嘆かわしい限りだな。そう言う輩が都民有権者の大半を占めるとは!

政治とは感情を操ることだ」と喝破したのはソノケンだが、まあそうだろうな。

といってもゾーニングとか自主規制とか窓口とか、落としどころはたくさんあるだろ?

かにもならない。反対派の担ぐ御輿も集合場所もないから。

いやね、ベトナム戦争アメリカは結局のところ勝てなかったと言って良いと思うよ。

でもこれって悲しいけどゲリラ戦じゃなくて大義名分の戦いなのよね。

業界団体でもあれば「俺ゴルゴ読みたいけど娘も心配だから」と説明会だの決起集会だのに顔出したりするだろう。暇で情熱があれば。

ないよね。

言ってることまちまちだし。

表現規制お上規制自主規制もすれば表現が萎縮して面白くなくなるから反対だ!」

とか言われたらそりゃ親父さんは心配するだろう。

「アレやコレやソレは流石にマズイから規制、でゾーニングを徹底して」

とか言ってるのは良いけど、それ書店とか出版社に話し通してます?ああ、稟議書のフォーマットはこちらです

ロビイストの方々が「頼むから何もしてくれるな。俺ら動くから」というのは、当たり前のことだろう。

だって仕切る人が居なくてわちゃわちゃだから、じゃあ東京都規制するか、って話の流れなんだし。

わちゃわちゃっぷりを見せつけてどうする。モネラですらS・セレビシエが仕切っただろ?

御輿が無く、集合場所が無く、各々勝手なことをすることで知られる広島お祭り騒ぎ。毎度警察密着24時で見かけますね。

俺らがトッコー服着て夜店で買い物も出来ないってオカシクね?るせーよ迷惑とかかけてねーだろ。お祭りだろ。

まあ、いや、そりゃソレも日本風物詩ではありますが、ねえ。

はいえ、そのへん判った上でみんな活動なさってるんでしょ?

だってヒラコーのあのコナミとかナムコとかの珍名おっぱいが出てきてクビがボーンの大同人って続き書かないの?諸君私は漫画が好きだ。

を、裏ルート警察に怯えながら表書きには「文房具」って書いてもらって通販するとか面倒だし。

コレに関しては、どうかなあ。判ってる(人も居る)ような気もするけどなあ。

さて、話変わって同人誌の苛烈な自主規制の件、知ってる?奥付超重要とか。

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2007/05/21/15765.html

いやー、国民常識っしょ、知ってるっスよ俺らでも。みたいなことは誰も言わない。

そんなの気持ち悪いだろ。

それをコミケ準備会虎の穴メロンブックスも骨の髄まで理解している。

俺ら日陰者で、何時潰されるかも判らない。お上規制はイヤだ、だからそうならないように活動します。

本当に自覚している。

その自覚が、今回東京都表現規制条例反対と主張する人たちに、はたしてどれだけあるだろうか。


マイノリティが、マジョリティに何かを訴えかけるときに、オマエラは愚かだと言っても鼻で笑われるだろう。

社会通念を作り上げるのは普通のオッサンオバチャンであって、LO読者じゃない。

少数派は諦めろって事か!

そうだよ。それが今ルールを支配している民主主義ってヤツだ。

から東京都表現規制条例は、通る。

2010-07-12

アメリカでいくつかのサイト著作権侵害しているとして閉鎖される

アメリカでいくつかのサイト著作権侵害として閉鎖される

TVshack.net, Movies-Links.tv, FilesPump.com, Now-Movies.com, PlanetMoviez.com, ThePirateCity.org and ZML.com.

アメリカでこれらのサイト著作権侵害しているとして閉鎖されました。

閉鎖されたサイトはいずれもいずれもネット上にアップロードされているファイル検索できるサイトです。

アクセスすると連邦捜査局のものと思われる「このドメイン映画音楽,ソフトウェアなどの著作権侵害していたため閉鎖されました」という画像差し替えられています。

実際には違法映画ファイルアクセス出来るサイトを閉鎖したようです。(例えばトイ・ストーリー3)

このニュースを扱った記事はたくさんあったのでその内1つを置いておきます。

アメリカ当局が閉鎖したサイト映画著作権侵害か?

http://www.theregister.co.uk/2010/07/01/us_movie_piracy_crackdown/

上の記事のコメント欄

http://forums.theregister.co.uk/forum/1/2010/07/01/us_movie_piracy_crackdown/

コメント欄には

著作権侵害するサイトへのリンクだけで閉鎖されたならどうしてGoogleは閉鎖されないんだ?」

「結局アメリカ法律ロビイストのために造られるんだよ」などといったコメントが並んでいます。

やはりアメリカ映画産業の持つ政治力は大きいんですねえ。

取り消し 下記参照今回閉鎖されたサイトには違法ファイルは置いてありません。あくまでもファイルの場所を検索するだけのサイトです。

それらのサイトを閉鎖させるというのはけっこう踏み込んだ判断だったのではないでしょうか。

WinnyShare使用者逮捕した日本でもそうですが最近インターネットへの規制も強まって来ている感じですね。

一時の無法地帯ぶりがまるで嘘のようです。


日本語版の記事もありました。こちらの方が上の記事より新しくて詳しいです。

公開中の映画を不法ストリーム~当局、9サイトを使用不可に

http://www.usfl.com/Daily/News/10/07/0702_036.asp?id=80407

この記事によると閉鎖されたサイト映画違法に配信していたらしいですね。

それなら閉鎖されるのも当然かも。

2010-03-20

【国際】 クロマグロ禁輸案、否決…各国が日本同調★6

ttp://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1268955306/130n-

日経紙面一面によると、

日本民間のマグロ関連団体はロビー活動費が自腹で予算年数百万なのに対し、 欧米アメリカアンチマグロ漁の一財団ですら予算数百億円。

んで、日本の民間団体が雇ったロビイストの発言が載っていて、鳩山政権は「何の支援も」してくれなかったそうだ。

票取りのための説得工作も官僚が数十人必死でやったらしい。

なのに有利な結果出た途端、何で与党政治家はあんなドヤ顔なんだ?w

2009-09-12

事実か独断か~今日セーブダルフール

6年ほどつづいたダルフール内戦状態は終わったー

2年前にUNAMID平和維持活動の立ち上げを一任されたマーチンルーサーアグウェイ司令官の言葉だ。司令官を退任することになっているAgwai氏は、ダルフール紛争は激烈な戦闘のフェーズとは違ったものになっていると、BBCインタビューに答えている。

「もちろん盗賊行為、土地や水をめぐる地方住民の争いなどはなお解決されなければならないだろうが、いわゆる内戦と我々が理解している戦争は、もはやみられない」

過去2,3年の間にダルフールへ行ったことがある人は誰でも同じ結論を抱いているのではないだろうか。ところが、セーブダルフールロビイストたちは知ってか知らずか、Agwai司令官の発言を曲解した。まぁ予想通りだったが。

たとえばEnoughプロジェクトのNorris氏は、この点を意図的にスルーしている。

彼は自分と異なる意見の持ち主は誰でも、スーダン政府に肩を持つ工作員と非難する傾向があるのだ。

Agwai氏らは都合の悪いことをいわなかった。例えば、治安上の問題から帰郷できない300万人の国内避難民の存在。それから、アルバシール大統領ジャンジャウィードの一味にとっては、300万人を追っ払ったので、十分目的は達成しており、毎日武力行使するまでもないのだ。

Agwai氏はこんなことはいっていない。過去2年間、盗賊に襲われないように避難キャンプを防衛してきたAgwai氏がいっているのは、ダルフールは依然として人道的には危機的な状況を脱していないが、それはNorris氏が想像するようなジェノサイドや武力衝突によるものではない、ということだ。

Promise of Engagement」のBec.Hamilton氏もまた、うかつなことにこの点を見過ごしている。

彼は現在ダルフールにいない。

「まず、’戦争が終わった’ということと戦争が雨季や武装勢力の分裂あるいは選挙などの影響で小康状態にあるということは別のことだ。それに、この変化が確定的なものであるとしても、国内避難民の状況に無関係である。本当の問題はいかに戦争の結果として生じた不安定な状況が人道的な空間が圧迫しているかということである。」

この点、いいことをいっていると思うが、しかしベックはそれを台無しにするようなこともいう。

「結論として、Agwai司令官のコメントは間違っているわけではないが、かなり的外れだ」

このブログの読者であれば改めていうまでもないことだが、とりあえず進めよう。ダルフール救済のための国際的な取り組みで問題となっているのは、この種の見当違いの分析だ。ダルフール紛争をいかに理解するかは解決の重要な鍵である。この紛争をジェノサイドあるいは戦争と考え続けることは、飛行禁止区域とか平和維持軍、またバシール大統領逮捕に関心を持つということだ。去年の大統領選において、クリントンオバマがこれらの事柄に言及していたように、活動家の主流派の基調をなすこととなる。

しかし、現実はかなり異なる。スーダン西部における危機とは人道的な種類のものであり、軍事的な解決を要するものではない。Agwai司令官の分析で明らかなように、ダルフールの治安にとって重要なのは、盗賊行為や水問題、そして地元同士の争いの問題なのだ。Agwai司令官の分析は的を射ている。

こうした正反対の事実があるのにジェノサイド戦争にこだわりつづける論者は、ますますピントはずれの呆れた論客と成り果てている。証拠に基づいて解決を探るという態度ではなく、解決へと導くような策略によって行動しているのだ。彼らは現場で何が起こっているのかについては関心がないのだ。Agwai司令官のコメントをろくに考えもせずに却下したことが何よりの証拠だ。

Norrisのようなタイプの人々は、ダルフール地方の治安状況がどうであれ、スーダン政府を崩壊させればそれでよいと考えているのだ。

平和というのは、ロビイストドグマを捨てたときに初めて実現できるものだ。しかし活動家のなかには、平和よりも反ムスリム感情に突き動かされているタイプがいる。だからこそいまだに我々はダルフール救済をうまく実現できないのだろう。

2009-07-20

新しい中世

コンビニマテリアルガールがかかっててふと思ったんだけど(-ガール、というsuffixがつくからといって中田ヤスタカの未発表曲じゃありません)マドンナのパパ・ドント・プリーチのときの教皇ってあのポーランドの人でよかったんだっけ。

別にことさらドミニコ会説教修道会に対するあてこすり意図はないよな。全体としてカトリック信仰喧嘩を売る意図はあまりに明瞭だけれど。しかしまあドミニコ会士の現代における等価物は人権団体とか環境団体のロビイストだろうな。同性愛者に権利を、とか無神論自由主義不可知論を標榜しながら、彼らのやってることは「キリスト教徒にふさわしい精神」の押し売りの現代版だ。そしてそれにすばやくすりよる金貸しども。カーボンエミッションの売買は現代の贖宥状そのものだ。マモンのかわりにガイアとか人権健康とかを偶像崇拝するというのがこの「新しい中世」の堕落した教義らしいよ。そのうちタバコを吸ってると公共に対する毒ガス攻撃として異端審問にかけられる世の中にマジなりそう。タバコを吸うという愚行がいかに自然法の観点から正当化しがたいか、スコラ的に論証できるようになっとくと就職口に困らない、まっくらな未来が来るかも。下々はカルミナブラーナでも聴いてその日暮らしの楽しみを謳歌するすべを学んでおきましょう。(児ポがらみの論点はあえてスルーしますがもちろん関係ありありです)

2009-06-27

ダルフールジェノサイドはいわれているようなものではない

セーブダルフールは近年のアメリカでもっとも大規模な運動のひとつだ。

ダルフール紛争一年経過したころにこの運動ははじまった。平均的なアメリカ人にとっては何の縁もない地方の紛争である。レイプ殺人ジェノサイドといった物語新聞をにぎわし、それがダルフール物語言葉となっていった。この暴力を阻止するという動機にもとづいて、何百万人という市民が動員され、運動が盛り上がっていった。

しかし、その後5年たってみて、ダルフール紛争は近年でもっとも誤解された紛争のひとつとなってしまった。

というのもダルフール問題の活動家運動を盛り上げるために、ダルフール紛争本質を捻じ曲げたキャンペーンを行い、実態よりもセンセーショナルに扱ったからだ。

第一に、活動家ダルフールでの被害者の数を水増ししていた。

「何十万のダルフールの人々が”殺された”」というのだ。

活動家たちが認めたがらなかったのは、被害者の大多数が本当は紛争に起因する病気栄養失調によって死んだのだという事実であった。

確かに、ダルフールで発生した圧倒的な戦争犯罪行為の事実を前にしては、病死と殺害とを識別することには、さして重要意味はないのかもしれない。しかし、こうした分類の仕方に無頓着になった多くの活動家は、アメリカ政府に対して人道的な救援や平和構築よりもむしろ、暴力抑止や国際PKO部隊の派遣のための予算を要求するようになっていた。

セーブダルフール連合は、政治家に圧力をかける多くの支持者を動員してきた。さらに、彼らは政府暴力の抑止と国連部隊の派遣を働きかけるべくロビイストを雇っていた。

ロビイストが活動する以前のアメリカ政府は、ダルフール問題に対して10.1億ドルを投じていた。このうち、8.39億ドルが避難民キャンプや人道的支援のために使われ、平和維持活動のために直接割り当てられたのは1.75億ドルであった。このことは、当初、アメリカ政府平和維持活動よりも人道支援に重点を置いていたことを意味する。

ところが、2006年から2008年にかけて、セーブダルフール連合および他のグループは、政府人道支援から平和維持活動に資金の使途をシフトさせようと働きかけた。恐らく、ロビイスト市民運動の盛り上がりによるものだろう。

これにより、現在までに支出された20.1億ドルのうち、51.3%にあたる10.3億ドル人道支援目的で使用され、9.8億ドル(48.7%)が平和維持活動にあてがわれることとなった。この比率の変化は人道支援から平和維持活動への重心移動を物語るものだ。

結局のところ、政府がこの比率を変えたことには大きな問題があるといわざるをえない。というのも、被害者調査によれば、ダルフール紛争の影響下で病死したり栄養失調で死亡した被害者の数が高止まりしているなかで、「殺害された」被害者数は2004年4月8日停戦以降は著しく減少しているからだ。

もしダルフール活動家が資金の使途について軍事介入を重視するよう迫っていなければ、もっと多くの命が救済されたのではないのか。

また、多くの活動家ダルフール紛争本質を見誤っていることも問題だ。彼らはスーダン政府および野蛮なアラブ部族が関与した虐殺については責められるべきだとしており、「セーブダルフール」は、多くの宣伝ニュースレターあるいはウェブサイト上で「進行中のジェノサイド」という言い方で紛争を表現している。

ジェノサイドという用語は、もともと事の重大さを国際社会に喚起するために使われた言葉だ。この言葉に触発されて、各国政府国際機関が迅速に紛争に立ち向かうわけだ。

活動家善意だったかもしれない。しかし、「ジェノサイド」という言葉大衆の間で広まると、有責な事柄と無罪の事柄のバランスが失われ、予想もしなかったような事態になった。

ジェノサイド」という言葉は、単一の志向をもった犯罪示唆する。しかしながら、犯罪に関与した者たちが、実際、定義されたとおりの犯罪者であるかは定かではない。

もちろんスーダン政府ダルフールにおいて多くの人々を殺害しており、この点の戦争責任は免れえない。しかし、反政府勢力もまた、いくらかの責任を免れないだろう。国連ダルフール調査団を派遣した際、多くの反政府グループが深刻な人権侵害や人道法上の違反を犯していたことが明らかになったからだ。

つまり「ジェノサイド」という言葉は、紛争のある一面を浮かび上がらせるのは確かだが、それによって他の一面が逆に隠されてしまうことがあるのだ。

ダルフールについていえば、「ジェノサイド」という言葉が膾炙することによって、反政府勢力が国際社会レーダーの捕捉網から感づかれずに済む効果を生み出してしまった。また国際社会の関心をもたれないまま、人道法違反を野放図にすることを許すことになったのだ。「ジェノサイド」という言葉にこれほど注目しなければ、恐らく活動家反政府勢力の犯罪を見逃さなかっただろう。

例えば、ダルフール反政府勢力の有力なスポンサーエリトリアチャド、SPLM(スーダン人民開放軍)だが、彼らは、昔からアメリカ政府の支援を受けてきている。つまり、反政府勢力のライフラインを支えているのはこれらの国や組織だ。

今日ダルフールの状況は歪んだ見方がなされている。進行中の紛争や暴力行為の多くは盗賊や無法者そして部族間紛争に起因するものとみされている。UNAMID(国連アフリカ連合AU)の合同PKO部隊=国連アフリカ連合ダルフール合同活動)によれば、09年6月における死者数は16名であり、いずれもスーダン政府軍と武装勢力との衝突によるものではなかった。

昨年一年間におけるダルフールでの被害者数は、政治学者が内戦定義する一年当たり1千人の死者数を下回っていた。

このように状況が変化しているにもかかわらず、多くの活動家スーダン政府が大規模な攻撃をダルフールに仕掛けていると論じ続けている。「進行中のジェノサイド」「ダルフール戦争」という言葉が、いまだに活動家の資料や宣伝に頻繁に使われているため、多くの人がダルフールはそんなに変わっていないのではないかと思い込んでしまっているのだ。

ただ最近オバマ大統領は現状を指して「ジェノサイド」という言葉を使っており、国務省アメリカ大使も、ダルフールジェノサイドは終わったと主張しているスコット・グレイション(スーダン特使)と距離を置いているようだ。

しかし、そろそろアメリカ政府ダルフール活動家は性質においても規模においてもダルフールの状況は一変したという認識をもつべきだろう。

軍事介入や紛争の一方当事者スーダン政府)の断罪のかわりに、平和構築と2百万人を超える国内避難民の救援に力を入れるべきときだ。

作者:マーク・グスタフソン

オックスフォード大学大学院

スーダン政治状況について博士論文執筆

2008-12-18

http://anond.hatelabo.jp/20081218152326

もちろん、キャリアは水面下ではかなり動いてるよ。

ただ、確かにおっしゃるとおりキャリア本体からパブリックコメントレベルでは、あんまないみたいね。(動向ぜんぶおってるわけじゃないから、断言はできないけど)

ロビイストとかをつついて動いてもらう形で間接的に意思表明をしている、というのが現状じゃないかな。

2007-06-17

平成十九年六月十五日白田秀彰演説記録

前口上

ThinkCに参加した人たちからは評価が高い白田氏の演説だけど、ギレン・ザビの演説級だと僕は思う。たくさんの人が知った方がいいと思うし、もっと評価されていいはずだ。一部で議事録もあがっているようだけど、現場の勢いはあんなものではなかったから僕の記録を公開することにした。それに今回のフォーラムは公開されないと聞いたから。

もしかしたら実際の発言とは多少異なっているかもしれない。そこのところは僕も危ぶんでいる。とはいえ、面白さとか迫力とかだったらある程度までちゃんと再現できてると思う。以下の記録を読んでくれて、白田氏の熱さが伝われば幸い。

演説記録

【第一発目】

...「制度改正ができるものならやってみろ」ということでしたが...

そんなこと10年前からやってきたんですよ!

博士論文で、著作権制度が産業保護奨励政策としての独占にすぎないことを明らかにした(1)。

博士論文の内容をくだいて一般向けにした、わかりやすい解説も書いた(2)。

あちらこちらの講演で語った。

雑誌記事で一般に訴えた。

オンライン記事でみなに訴えた(3)。

審議会に出て言いたいことを言ってきた。

ロージナ茶会という組織も作った──茶会はすでに解散してしまいましたが──。

パブリック・コメントも出した(4)。

私一人でできることは、ずっとやってきたんだ!

それでも、誰もついてきてくれないから...

いまだに、こんな議論を続けなければならないんじゃないですか。

法律論では、なんにも先に進まないことは、もうわかってますよ。

...この会場の誰が、私を援けてくれるんですか?

誰が、私と一緒に著作権制度の議論に本気で取り組んでくれるんですか?

最近は、茶会のメンバーですら、私の書いた記事にコメントくれなくなった(苦笑。

そこら辺(運営側)の人たちも、最近さりげなーく私の発言を無視するようになった。

それでも、一人でも、一歩でも先に進まなければいけないから、

こうしてここで喋っているんですよ!

【第二発目】

会場から「白田の主張は偏ってるんじゃないか」というご指摘がありましたが...

そんなことは百も承知でやってんですよ!

日本の学界の主流である、ドイツフランス著作権理論がどんなものかは、よく知っています。

しかし私の博士論文では、イギリス著作権制度がそれらに先行し、強い影響を与えたことを明らかにしている。私の研究では、産業保護策としての独占の付与が先んじ、その後、著作者の財産権だの、著作者の人格権だのといった主張がくっついてきたことを明らかにしている。

私はその研究に5年かけたんだ。貴重な若い時間を費やしたんだ。

だから、著作権制度が所有権人格権を本質とするという主張については、賛成できない。さらに言えば、知的所有権のみならず所有権という概念それ自体があやふやであることもまた、岩波から出た論文集の中で指摘している(5)。

もちろん、こうした考えは学界では異端だろうし、支持者もいないだろうことは知っている。

しかし... 世間の大勢が、著作権は「天才を保護する権利だ」とか「創作者の心情を保護する権利だ」などと言ってるからといって、自分が5年かけて確認したことを、「著作権制度は、本質的に産業保護目的とした独占にすぎない」という自らの主張を、曲げることは学者としてできない。世間の大勢を慮って自説を曲げることを曲学阿世という。首をくくられても自説を叫ぶのが学者なんじゃないですか?

いいですか... 社会ほとんどの人が「著作権は天才の権利だ」と信じて、それを強化拡大しようとする側にいるとき、シーソーは、圧倒的に権利強化の側に重く傾く。そのとき、たとえ100mの空高くはじき飛ばされようと、誰かがシーソーの反対側に立たなければ均衡など維持できないではないですか。

ローレンス・レッシグは、憲法学者でありながら、なぜ著作権制度について問題意識をもち、闘っているのか!

彼の本、『コモンズ』には、こういう一節があった。

──連邦議員が、少数の利益既得権ではなく、一般的な福利を尊重すると考えることが頭がおかしいのなら、連邦最高裁が、形式的な法律の適用ではなく、われわれの自由や幸福について配慮すると考えることが頭がおかしいのなら、いますぐキチガイを増やさなければならない──

というものだ。したがって、私は百も承知で偏った議論を展開している。それは、それが全体としての均衡を維持するのに必要だと考えているからだ。

  • footnote

(1) 白田氏の唯一の学術論文である『コピーライトの史的展開』 知的財産研究叢書2, 信山社 のことらしい。

(2) ネットワークでは良く知られた『もう一つの著作権の話』青空文庫 のことのようだ。

(3) このあたり、氏のWebサイト『白田の情報法研究報告』でだいたい読める。

(4) 「知的財産推進計画2006」の見直しに関する意見募集にも提出している

(5) 知的所有について, 『[rakuten:book:11350650:title]』 第3巻 情報, pp. 85--105 のことらしい。

連邦最高裁が「自由や幸福について配慮すると考えることが頭がおかしい」という部分についてだけど、実際の記述は、『Free Culture』p. 313 にあった。引用すると以下のとおり。

でも、政府の役割が「バランスを追求する」ことであるべきだというのがバカげていると言うのであれば、わたしはバカの側に分類してほしい。というのも、そうなったらこれがかなり深刻な問題になってきたということだからだ。もし政府バランスを追求しようとせず、政府が単に最強のロビイストたちの道具でしかないということが誰の目にも明らかになっていて、政府に別の基準を要求するのがバカげていて、政府ウソではなく真実を語るよう求めるという発想がおめでたいのであれば、世界最強の民主主義だったはずのアメリカは、いったいどうなっちゃったというのだ。

政府高官が真実をしゃべると期待するのは頭がおかしいのかもしれない。政府の政策が、強力な利益団体のお手盛り以上の何かだと信じるのは頭がおかしいのかもしれない。歴史を通じてずっとアメリカ伝統であったもの――自由な文化――を守ろうと論じるのは頭がおかしいのかもしれない。

それが頭がおかしいのなら、キチガイをもっと増やさなきゃいけない。それもすぐに。

 
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