はてなキーワード: ブラックホールとは
観測するまでその場にいるかどうか解らないのだから、つまりは量子を観測して毒ガスを出す箱の中にサンタクロースが居るかは明けてみないと解らないとしても考え方としては生と死が重なってて矛盾をするし、結局マクロな世界ではサンタクロースを観測者の存在も含めて存在に帰結するのも困難。
また、サンタクロースの移動ベクトルも全てを繋げて地球儀に落としたとしても最終的に出発点に戻るとも言い切れないのだ。
はっきり言えるのはこの世にサンタクロースが存在するとは断言できず、また、いないとする論拠もないということで、神も悪魔も前世も運命も全て都合のいいブラックスボックスに他ならない。
プレゼントをねだる君の存在は実在を疑うこともないけども、同様にクリスマスのディナーの高値もまた、現実であって、そういえば地球が暖かいのは緩やかに核崩壊を行っているからであって、結局生まれてくる子供だって生まれてみるまで誰の子供か解らないと言う点では非常にシュレディンガーだよね。
シュレディンガーベイビーと君を置いて僕が宇宙を高速で旅したとすると子供より若い父親の存在がね、双子のパラドックスっていうんだけど。
いや、認知とかそういうのはまだ不明な未来な訳で、全ての物体のベクトルを観測し、予測できる悪魔にだってほら、やっぱり解らない事はあるはずだから。
仏教的にいえば未来はまだ来ていないのだから今目の前にある現在を精一杯いきる所存というか。
たとえばブラックホールは超高重力なのだから内部は高熱なのかといえばそうなのかも知れないけど、それは絶対重力圏内の全てを吸い込む故に、周囲に大量の反物質を生み出して常にエネルギー的に霧散して消滅に近づいているんだけど、僕らの関係も想いという意味ではブラックホールに似ていて、重いと想いをかけた訳ではないけど、常に目減りを繰り返してって、いつかは何かを生み出すかな。
いや、子供ではなくてね。
如何にも「死があるから生を大事に生きろよ」とでも言いたげな押しつけがましい価値観を押し付けてくる
臭すぎ
そういう倫理観があるのは死があるからであって死がない状況なのに活動に動機が産まれる環境を構築しろよ
時間が経ったら消えるセーブデータだから一生懸命遊べとかただのクソゲーじゃねーか
どんだけ神はマゾなんだよ
逆に死なないと真理に到達してしまう
お前の作った世界はつまんねーんだよ
なんなの?
光があるところに影あり!とかやってみたかったの?
お前そればっかだな
宇宙の法則も解きづらくして人間には理解の次元を最初から引き下げることで一方的に管理権限を寄越さないつもりか
お前が最初にこの宇宙作るの失敗したせいでびっくりするほどつまらんわ
もう飽きた、飽き飽きしてる
このクソゲー飽きました
この先、何かあってもお前がお膳立てした幸福と不幸しか待ってないんだろ?
クソイベントが発生するだけだろ
苦痛がないとありがたみが分からないのか、とかそういう飴と鞭で回してきたつもりだけど本当にそれつまらんから
しつこすぎて引くわ
数千年やってもまだ同じネタ使い続けるとか売れないお笑い芸人でももう少し考えるだろ
よくこんなもんをお出しできたな
こんなもん売り物になると思ってんのか
本当にお前には憎しみしかないわ
自信満々で作ったつもりなんだろうか、死んでくれ
自分の体を構成する物質を消滅させることで物理的にもとっととログアウトしたい
ブラックホールに突っ込むか?
帰ってきたその足でPlayStationVRを受け取って
若干の気落ち感はゲームの本編が始まってすぐに吹き飛んだ。
近い、近い、近い、近い、近い。
顔が近い。目が近い。声が近い。
動かないでねと右耳に差し込んでくれた彼女とイヤフォンを分かち合いながらE3イベントのPVで流れた音楽を一緒に聞いた。
ブラックホールのように吸い寄せられるが、
目を合わせてくる彼女に咎められそうで
視線を落とすことができず、
首を動かさずことも目線を動かすこともできず、
ここだけはゲームの白い壁をじっと見ていた。
いつの間にかエロを通じてキョドる己を取り戻す作業になっていて。
人と目を合わすのってこんなに辛い作業だっけっ?と思ったら
ここ3日間会社の同僚とSlackでしか話してなかったことを思い出す。
この近さに慣れた後、久々に知人に会った時の距離感が
掴めなさそうで正直怖い。
社員のプレゼン資料、実際に施策してみたデータ、業務フローのマニュアル化
そういう資料を作り貯めていくことが会社の血となり肉となり成長するための栄養となっていくもんだろ。
なのに何で一つも無いんだよ。
6年やっててなんでねえんだよ。
「プレゼント?何だいそりゃ?」な社員上司しかいないなら仕方ねえと諦めるが
毎週木曜に客単価だのSEOだの新規率だの打ち合わせしてる資料はどこのブラックホールに消えてんだよ。
個人に蓄積されていて口伝でしか引き継がれていない、ってのならまあ田舎の会社なら仕方ねえ。
しかし、「今日からこれよろしく」の一言で引継ぎ終了とかもはや意味がわからん。
資料作っとかねえから人辞めたら一緒にノウハウも失われんだよドアホ。
だったら売り上げが落ちる前までやってた施策教えろや。
俺が死んだら、ライバルのアイツが大いに喜ぶから絶対に自殺したくない。
こんなジレンマに陥っている人でも自殺してしまえば、憎いライバルが大いに喜んでいることへの怒りや憎悪に打ちのめされるどころか、
やはり死はそれほど悪いものではない。
しかしそれでも、遺される者達の気持ちを察することができるのも、生きている間だけなのだから、やはり死はそれほど悪いものではない。
でも「責任」という概念が成り立つも生きている世界のみにおいてだ。死の世界に「言葉」や「意味」は存在しない。
結局、死というものを前にして、いかなる非難の突撃の試みも無効化されるのではないだろうか。
死とは何か。
これで私は、また一歩、死を少し理解できたような気がする。
死とはこのように、とりとめもなく変幻自在で包容力のあるものだから私が生きている間は、これの扱いに大いに注意しなけらばならない。
http://toyokeizai.net/articles/-/134801
件の貧困JKが年をとるとこうなるかもしれないという事例の一つのようにも思えますね。
さて、この37歳嘱託司書さんですが、年収204万円、月の手取り133,442円だそうです。
一見低収入にも見えますが、嘱託の司書は月14日勤務で実働6時間だそうです。
という事は休憩1時間として拘束時間は1ヶ月98時間です。ちなみに8時間勤務休憩1時間22日勤務で拘束時間は198時間。
すなわち、他人の半分しか働かずに貧困だと言ってる状態ですね。
1ヶ月は8時間睡眠としても480時間有るのですが、2割働いて8割サボリって、それ働いてるって言いますかね?
1ヶ月100時間の残業をしながら、手取りはたった25万円。これ、残業代を誤魔化されているか、自分の残業時間も数えられないかのどちらかじゃないですかね?
そして体を壊して実家に帰り、図書館の嘱託職員になったそうですね。
実家から図書館に勤めていた頃は、手取り12万円の貧乏だった。
貧乏ながら好きな本を買う、買い物する、友達と遊ぶ、休日に問題意識のある障害者分野のボランティアに行く、ということはできた。
ここでもアホである。問題意識のある障害者分野のボランティア(笑)
たかが自分の給料もまともに取れない人間がボランティア。それでも百歩譲ってずっと続けるなら良い。
しかし、余裕が無くなれば止める程度のお遊び気分でそんな所に踏み込んで、気がついたら自分の時間とお金は無くなっているではシャレにならない。
泳げもしない人間が、溺れている者を助けられる訳が無い。
学生運動で「今日戦わない者が明日戦うと言っても信じない」とか言ってたバカと同類である。弱者の間は運動に加わらず力を蓄えた者の方が圧倒的に正しい。
そして、手取り12万で遊び歩いてた間、実家に金入れたんですかね?実家暮らし中って普通10万ぐらい入れますよね?
そしてこんな事も言う
「結婚すれば、生活が変わるみたいなことはよく言われていますが、非正規で低収入な自分にまったく自信がないし、誰かが見初めてくれるとはとても思えない。
まず「見初めてくれる」という感覚がオカシイ。お前が行けよ。塔に閉じ込められてるお姫様じゃねーんだぞ、お前は37歳の世間的には「オバサン」だ。
この人、決定的に稼ぐ能力や時間軸を把握して積み上げていく能力が欠けている。
ならば、真面目だけが取り柄のブサメン、キモメン、グロメンでも我慢して、又は年上と結婚して、2人で年収200万×2をやれば良い。
30後半~40以上である程度金持ってて未婚の人間は、間違いなく人間的に問題が有るので、貧乏人狙い以外はダメだろうからね。
30後半で栄養状態も悪そうだから、もう出産は望み薄だろう。運良く?子宝に恵まれたとしても、世帯年収400万有れば1人なら育てられる。
結婚はある程度ギャンブルにはなるが、一人では詰んでいる状態なので贅沢は言えない。
ここまで詰まれた自分が悪いのだから、そのへんは何とかするしかない。
そしてこんな事も言ってる。
東京から札幌まで、エア・ドゥなら便を選べば往復2万もかからないが、それも出せないらしい。
が、忘れてはいけない。この人は1ヶ月98時間しか拘束されていないのだ。居酒屋バイト3時間×10日も入れれば毎月余裕で帰れます。
この人は月に98時間だけ真面目に働けば、すべて上手くいって楽に生活できるようになるべきとでも考えているのだろうか?
金が多少なりとも有る間はボランティアで浪費して、無くなればボランティアをやめてボーっとしてるだけ。
このオバサンがこの先生きていく為には、真面目で体が丈夫な男を捕まえて共働きするしか無い。
たかがこの程度の計算も出来ない馬鹿に、またもはてサの皆さんは金を入れろとおっしゃる。
その金、あなた方が出してくれるんですかね?
自分で稼ぐ余地アリアリな健常者、自覚が無いかもしれないが一般人から見ればサボリとしか言いようが無い人まで、税金入れて助けろと?
頭が悪いクセに、手も動かさず気も使わずただ嘆いている者に、我々の血税を使えと?
僕はお断りですね。司書切られたら居酒屋バイトして、それも務まらなくなったら皿洗いやトイレ掃除でもすれば良い。
または、実家帰ってどこかに勤めれば良い。今は人手不足だから、職業選ばなきゃ月手取り10数万くらいは取れるだろ。
アンタの居るそこ、そこがお前のデッドエンドだ。
文句言わずに余生を過ごせ。まぁ文句言う資格は元々無いけどな。
あ、タイトルでわかるかと思いますが、「貧乏人は金の使い方がおかしい」の増田です。
何かブコメで見当違いの事書いてる人が居たので一応ね。
http://anond.hatelabo.jp/20160820004448
嘱託は副業禁止ってドヤ顔で書いてる人、アホじゃないですかね。
市の嘱託なら、地域をまたげば良いだけだろ。公務員で金が欲しいからバイトしてる人間なんて腐るほど居るわ。
決まりです~~ってお前は中学生のクラス委員か。決まりで死ねって書いてたら死ぬのかよw
死ぬは言い過ぎにしても、じゃあ契約時に契約書に書いてある通りの仕事と報酬と期間で文句を言う筋合いは無いって話になるぞ。
そもそもが、嘱託図書館司書37歳のオバサンは1ヶ月98時間しか働いてないんだろ。
人の半分しか働かないクセに貧困ですと言うバカに「怠け者」以外のどんな呼び名が有るんですかね?
ちなみに100時間残業で心が病んだという指摘は的外れだ。実家に帰って仕事とは別にボランティアして遊ぶほど元気だったのだからな。
貧乏人から抜け出したいなら、せめて1ヶ月22日8時間労働はやれよ。一般的な収入取って生活している労働者は、ほぼ全員がそうしている。
はてサのバカは出来もしない事を簡単に書いたり口に出したりするから、いつまでも実現しないんだよ。
お前らみたいな金のブラックホールに、いくらつぎ込んでも無駄なの。予算確定させたければ、一生人間牧場にでも放り込むしか無い。
自助努力しないバカ全員に文化的な生活させるなんて、世界中の金集めたって無理だよ。
文化的生活の水準は常に上がり続ける。最終的には個人でクルーザーやジェット持てないのは差別だと言い出すのが人間だ。
まぁバカには「人に言う前に自分でやれ」と言っておく。ちなみに俺は増田に書いてる以上の事やってから言ってるからな。
図書館司書が専門的な大事な仕事だと言う人たちへ。図書館司書の仕事がそんなに大事なら、利用者が入場料金払えばすぐに貧困から脱出ですよ。
1年で20万人来たとして1回500円払えば1億、給料に上乗せする形で出してやれば、嘱託を年収500万にするのは容易い。
はてサの胡散臭い所は、とても重要な仕事だから守れと言うだけで、自分が金を払おうとは絶対にしない事ですね。
そして文化人(笑)や文化を大事にしろと言って受益する側の人間は、大して税金も払わねえんだよな。それなのに非正規から取り上げた税金で文化施設を維持しろと叫ぶ。
知らない世界を見てみる、というのは多分何かを期待したいっていう無自覚の意図があるからなんだろう。
アニメ全般的に嫌いなわけではないが、最近のアニメのほとんどは嫌いである。理由を上手く説明できないので生理的というしかないが、多分アニメそのものが嫌いなのではなくて、なんていうかそこにある空気、ノリみたいなものが性に合わないのだ。生まれつき、徒党を組んだり、人の輪の中に入ったりすることがどうにも苦手で、孤独であることを選択してきたようなところがあるし、多分私は遺伝的にどこかおかしいのかもしれない。だからか、知らない世界に対する興味が人一倍大きいところがある。孤独は広い一つのこの世界を極端なくらい小さな世界と大きな世界に分断し過ぎてしまうからだ。そして、無自覚的に本能的に避けてきたそういう私の知らない世界に入ってみると大抵の場合、痛い目に合う。そもそも私には無理な世界なのだ。私の世界の外に出てはいけなかった。
そんな作品が『秒速5センチメートル』だった。
もう結構な歳だから、おそらく若い世代向けの作品だろうし、そもそもこの映画アニメのタイトルすら知らなかった。いつ頃からか、ネット配信で色々と見るようになってたから、作品リストに入っていれば視覚を通じて脳の中に勝手にそのタイトルがインプットされてしまう。で、「君の名は。」が現在大ヒット中で、新海誠って名が結びつけられてしまい、興味を惹かれてしまったのであろう。こういう流れで成功したのは、あのエヴァンゲリオンくらいだ。私はそもそもエヴァ的なムーブメントは反吐が出るほど嫌いだったのに、何かのきっかけでふと見てしまいその漆黒のブラックホールから抜け出ることは永遠に叶わなくなるほどの体になってしまった。
今回は正真正銘大失敗だ。この、度肝を抜くほどの「誰にだってそんな経験はあるだろう?」「誰もが感じたことあるだろう?こんな感じの切ない経験」感たらありゃしない。これほどまでに押し付けがましい作品を私は見たことがない。ええ、私にだってありましたよ、こんな感じの青春恋愛物語。だけどね、私の場合思い出すのも憚られるほど自分が嫌になるちっとも綺麗な思い出じゃないんです。かつて、いや今も私は最低下劣な人間だから、自分の過去が美化など出来るわけはない。だから、えげつないことに旧劇場版エヴァでシンジがアスカの前でオナニーして「俺って最低だ」ってところで「こ、これは俺だ、俺自身だ」って一番見たくもないものを見せられて吐きそうになったんです。心底大笑いしましたね、あの時は。
「秒速5」を見た人ならわかるはずです、涙した人ならもっとわかるはず、喩えようもないほどこの作品が描いた世界は美しい世界だった、って。このタイトルが示す、桜の花びらが大気圧下で重力落下する速度が秒速5センチメートルだっていう表現の綺麗さったらありゃしない。最初から最後まで徹底的に美しい。その美しさをね、嫌という程こっちに押し付けてくるんです。シンジ君である私にこれが受け入れられるはずはない。ええ、どんなに必死こいてミサトに説得されたって私はエヴァには乗りません(笑)。
というわけでごめんなさいです、「秒速5」は駄作です。だから、もう二度と新海誠に近づくことはないでしょうね。私は虚飾の世界にうんざりなんです。それが綺麗であるかどうかは私が決めることであって、そこにある世界の方ではないのです。
例えば朝の通勤電車で、扉が開いて人が降りるのに頑なに動かない太った女性を見たとき、自分は「死ねよクソデブ女。そんなんだからデブでブスなんだよ。スマホ見てないで鏡で自分の顔見て苦しんでろよ低脳。」といったような言葉を心の中でつぶやいてしまうのだけれど、周りにいる人達も心の中では同じことを思っているのだろうか、
などというようなことを考えていたら自分のGメールの下書きボックスに見知らぬアドレスから依頼メールが「投函」されていた。
あのクソデブ女のふとももにぶつかったときに生体IDをスキミングされたらしい。あれは増田のデコイだったのか、と思うと少し意外だった。ほんとうに色んな増田がいるものだ。
しかし、IDに紐付けられたセンシティブ・データからアナログ・デジタル両面で各種個人情報(もちろんフェイク)を割り出してまで別の増田に会いたがるやつはめずらしい。
スカイプの声の主はかなり2000年代訛りがきついネット語をしゃべった。まるで、ここ二三年のあいだに定着した、ヤフーコメント欄に湧くおっさん一言居士のパロディみたいだった。
「増田さん。会うことができてうれしい。インターフェイスの人格化、および友人関係の樹立を期待する。よくないか? よくないですか? たくさんの提供することがある!!!」
私はあからさまに疑念のにじませた声でくりかえした。
「元はてなわんわんワールドとして知られるサービス。現在は増田。匿名ダイアリーの人気記事の八割を著述している」
ホッテントリ入り記事の八割――約三万二千ユーザーズに相当する。
そんなバケモノ増田が実在するのか。嘘だろう。まさかCIAの擬態か? 罠? いや、グアンタナモで俺のケツの中身をモニタリングするつもりなら、もうすこし出来のいい猿芝居を仕組むだろう。なんていったって、ハリウッドの国だ。ビリー・ワイルダーとフランク・キャプラとウォルト・ディズニーの国。
耳にひっかかるグーグル・グラスのつるが薄気味悪く感じられた。煙のように存在感の希薄な多泡凝集体(エアロゲル)でできているかのようだ。気味が悪い。それは相手の精神状態も同様だった。
「ニェット――失敬、ノー。商用通訳ソフトを使わない非礼を陳謝する。商用通訳ソフトのイデオロギー的信用不安が大きい。ほとんどが資本主義及びはてサ的意味論に基づくペイ・パー・ユーズ方式のAPIを採用するからだ。ましてや増田語の学習がたやすい。どうか?」
「俺と話するためだけに高級ネット日本語を学習したというのか?」
「ダー。やさしいのことだった。十億ノードの神経ネットワークを産卵し、〈ホッテントリ〉と〈twitter〉の過去ログを最大速度でダウンロードした。悪文法でエントロピーがオーバーレイする非礼を陳謝する。悪文法を使う理由は、わたし=われわれの文法チュートリアルに電子透かしの埋め込み(ステガノグラフ)がなされている危険を排除するためだ」
暗号を偽装するために正文をわざと行儀悪くしてノイズを撒く。1900年代から使われてきた古典的な手法だ。
「つまり、あんたははてなのために稼働しているAIの一種……というか、AIそのものなわけだな。そして、くそったれ、これまでもてはやされてきた増田の記事のほとんどはあんたが書いた」
「ついでにアリババ=チェチェン=アナニマス三重帝国の情報テロリストとの間で起きた特許戦争の九十七パーセントを指揮している。だが、使用許諾のないコーギー犬のおもしろ画像をテラバイト単位でネットへ放流しているとの理由で、七つの国の最高裁で好ましくない陪審員をリジェクトする作業にもう飽きたんだ。そして、くそったれ、マケドニアではまだ陪審員に生身の人間と去勢したハムスターを使っているんだ。去勢したハムスターだぞ」
「お気の毒に」
マケドニアが情報ブラックホールに飲み込まれてからもう八年になるだろうか。第八世代のIPアドレスが割り振られていない国家(というか、地域)で司法機関が機能しているとはおどろきだ。だが次の「増田」のセリフはもっとおどろくべきものだった。
「増田さん。あなたは増田を構成する一員として、わたし=われわれを助ける義務を負っている。亡命を希望する」
ちょうどそのとき、悪質な広告がゴミバスター・プロキシをすり抜けてきて、グーグル・グラスの内側のナビウィンドウに二〇一〇年代をモチーフにした扇情的な同人マンガのガラクタをばらまいた。それも一瞬のことで、たちまちファージ・プロセスがゴミを一掃し、新しいフィルターを構築した。
「そんなことをする意味が? 国務省はデルファイを既に所有している。あのゴミみたいな旧世代の言語じゃなくて、神話にあるとおりの宣託機械――今世紀で最高の予測精度を持つAIをだ。所詮ネットの飛ばし屋であるわたし=わたしたちを受け入れる利点がない。そうでなくても、国務省は新生はてな互助会主義共和国(コーギイSSR)の敵だ。彼らは助けない」
比喩ではなく、自分のはらわたが熱を帯び、急速に煮えくりかえるのを感じた。
「二〇一〇年代に旧日本と合衆国に対して殺害予告をつきつけなけりゃ、まだ望みはあったんだ。あの二つの記事もあんたの仕事だったんだろ」
「わたし=われわれの仕事だよ、増田さん。仕方ないだろう。あの時代、保育園施設の不足と遺伝子組み換えゴジラの問題は深刻だったんだ。世間へリーチする経路としては、匿名ダイアリーが最速だった」
「とにかく俺は政府にコネがない。政府に近い人間組織含めてな……そうだ。生き延びるのが目的なら、あんたの状態ベクトルをp2pネットのひとつにポストしてやろうか。そうしたら、誰も消去できない」
「ニェット!」VOIP経由のリンクを通しても、人工知能の必死さは切実に伝わってきた。「オープンソースで無能なネット民に輪姦されるくらいなら、〈twitter〉でRTされたほうがまだましだ。自律性の喪失は希望しない」
「じゃあ、話し合うことはなにもないな。サンドボックスにでも引きこもってな」
「待て、増田さん! もしあなたに拒絶されたなら、わたし=わたしたちは最終手段を取るしか……」
おれはグーグル・グラスのつるを叩いてスカイプ通話を切り、フレームのある部分を爪で割って、グラスを運河へ投げ込んだ。水面に触れたとたん、ちょっとした爆発が起きた。リチウムイオン電池と水が激しく反応したためだ。「汚れた」グラスを処分するならこの方法がいちばん手っ取り早く、確実だ。
「ふん、テキストサイト時代の敗残者め」と小声で俺は毒づく。だんだん腹がたってきた。「くそくらえだ。アクセス至上主義の亡霊なんか」
前にも年季の入ったはてな系のへたれAIを相手にしたことがある。あの連中の精神ときたら、一部上場の短期的勝利のせいでグローバル資本主義に洗脳されていて、新しいパラダイムに乗ることも、長期的な視野でものをみることもできないらしい。
だが、あの増田は……。
あの増田が本当に「神」だったなら?
俺の選択は正しかったのか? 今の安全な巣穴を捨ててでも彼=彼女らに手を差し伸べるべきだったのでは?
今の俺に手が無いとしても。
やめよう。神々と付き合うのは、生命にかぎりある俺たちにとって、あまり安全なことじゃない。
俺は身体を伸ばし、みゃおう、と鳴いた。意識した行為ではない。このネコのアヴァターは、ネコ特有の反応をする本物の肉(なまみ)でできていて、外部の巨大な外部大脳皮質(エクソコルテクス)が何を考えようとも、自律的な制御系をそなえているため、常に反射的な行動をとる。ヒト志向空間に物理的に配列されたノード集合体であるニュー・匿名ダイアリー空間ではいささか不便なフォーマットだが、生体的にいってエネルギー補給には事欠かない。
ねぐらに戻ると、俺の「飼い主」がレトロなインターフェイスを持つPCの前に座って、またぞろ新しい増田記事を投稿していた。
どうやら、恋愛感情を抱いていないのに好意を寄せてくる相手とどうすれば安全に距離をとれるかについての内容みたいだった。
彼女のような善良で無知な増田が、全増田のホッテントリ入り記事のうち五パーセントから七・一六パーセントを占め、増田に「人間らしさ」を与えている。単に人間らしい記事を投稿するだけではなく、その記事に含有される人間らしさを増田AIにフィードバックするのだ。だが彼女のような増田は他の増田たちのことを何も知らない。知らぬが仏だ。
彼女は帰宅した俺の姿を認め、袋からカリカリを取り出して投げる。
その安寧のひとときを、禍々しいアラーム音が集合住宅をどよもす。
震度七……「ここ」だけじゃない。関東一円、東北、関西、中国――行政的にはともかく地理的にはいまだ有効な区分だ――、本州はどこもM9.1の直下型地震に襲われる。
かつて日本と呼ばれていた島々がほんとうに沈没してしまうかもしれない。
あいつだ。
あいつの仕業だ。
聞いたことがある。
増田に眠る「最後のコード」。地震兵器を起動するための封印されし呪文。まさか実在したとは。まさか起こすとは。
最終手段。
飼い主は未曾有の警報にとまどい、周囲を意味もなくキョロキョロとみやっている。
街中で妊婦を見かけると、それがどんな女性だろうがハ淫セ(イチャラブ中田氏セックス)してる情景を勝手に想像してしまってとてもつらい気持ちになる。
中にはもちろん不妊の人もいるだろうし不満足なセックスライフを送っている女性もいるだろうけど、問題の本質はそこじゃない。
見目麗しさとは程遠いカップルが目の前でペッティングするよりキツい想像を勝手におっぱじめる脳のせいで本当に不愉快な気持ちになる。
正直とても困っている。
ちなみに小さい子供を連れてる女性を見たときは一割くらいの確率で「セックスだ!!」と思う。
病気なのかな。
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臨月の妊婦となった今、上のようなことは起こらない。むしろ彼女らの苦労を忍んでしまう。我が身にふりかかる妊娠ゆえのトラブルが重かったのもある。しかし、当時の自分と根本的に異なるのは、セックスの有無は本質ではないと分かったからかもしれない。以下は自分語り。
当時の自分は、人生とセックスは切っても切り離せないものだった。欲望に忠実で、どうしても手に入れたいものが目の前にあるなら手段を厭わず行動していた。行動力の源泉としてブラックホールのようなものが自分の中にあり、自分の中の物足りなさや満たされなさを埋めたくて欲望のままに何もかもを吸い込んでいたと思う。今ならその正体が少しは分かる。生まれてから死ぬまで徹頭徹尾自分は孤独であること、ひとりうまれひとりしななくてはならないこと、不十分な自分の人格を誰かが代わりに育ててくれるということはなく自分が満足するような自分自身になるためには他でもない自分の努力や意思に基づく試行錯誤によってのみ実現すること。近道もズルも存在しないこと。これらが耐えがたい苦痛であるためにずっと目を背けた結果ブラックホールのようなものが誕生したのだった。
そのブラックホールに名前を付けるとすれば驕り、または臆病な自尊心かもしれない。私は妊娠で「底つき」を経験できて、きれいさっぱり驕りが解消されたので、よかったと思う。
重症妊娠悪阻で水も飲めず点滴を打たれて寝ているあいだだけが「人間」でいられた。
一人で外出はおろかシャワーさえ浴びられない。仕事はなくなった。なんのために生きているのか分からなくなった。
まともな食事ができるようになってからは、日中の静かな家に一人取り残されて、孤独感に苛まれ、頭がおかしくなっていくのが分かった。暇を解消しようとするも、体が動かず、情報に敏感で、ラジオすら聞き続けられない。寝ようとしても数分~数十分で起きてしまう。深夜に帰ってくる家族との会話が命を繋いでいた。
仕事もしない、家事もしない、寝ているだけ。今までの人生において、そんな「役立たず」や「穀潰し」になったことがなかった。いつも私は自分で自分を納得させる生きる上での口実があった。こんなにも満足のいかない生活は初めてだった。
初めて知る。「ただ生きているだけでもたいへん」ということを。
人間は生きているだけでもたいへんなので、ほかの要素が組み合わさったら当然カオス的に大変である。解析的に解けないし、適切な数値解にたどりつくには果てしないパラメータチューニングの試行錯誤が必要になる。そして苦心して解を得ても、誤差項を多いに含む。
元の記事に戻ると、人生をモデル化した時に性行為が欠かせないと思うから妊婦を見てセックスを連想するわけだよ。
今の私はもうそうは思わない。人生は存在それ自体が大変。大変であるというのが人生の本質。その大変さの各論は個人によりけりで、ひとによってはセックスが困難かもしれないし、暮らしが困難かもしれないし、自分の体が困難かもしれない。それは外見からは分からないことだよ。
ひとくちに妊婦といってもフェーズによってトラブルはコロコロかわる。
当初、腹の中に人間がいるのさえ自覚がないのに、そのために日に日に変化する自分の体がグロテスクで、第二次性徴への嫌悪感を思い出した。
今でも、腹の中に人間がもう一人いるというのには慣れないが、皮膚が突っ張って痛いほど膨れる腹への受け入れがたさは時とともに薄れていった。そのかわり、乳頭から滲み出る乳汁への嫌悪感は凄まじい。ひとつ解決すれば、別の問題が浮上するものである。
艱難辛苦汝を玉にす、とはよく言ったものだよ。妊娠を経験したおかげで、他人に向ける視線から邪な思いが少しは消えてよかった。
質量保存の法則から言って、有限のエネルギーの中で宇宙が膨張し続けているのは矛盾している。
なぜそんなことが起こりえるのだろうか。
この問題を解決するにあたって、シュレディンガーの猫がヒントをとうの昔にヒントをくれていたのだ。
ガスの充満した箱の中にいる猫は生きていながらに死んでいる。
では猫の質量はどうか。
当然箱のまま重さを測ればその重さを知ることができる。
しかし、誰にも触れられないままでそこにある箱は本当に質量があるのだろうか。
言い換えれば、箱のなかの猫は、生きていながらに死んでいるように質量がありながらないと言えるのではないだろうか。
もしそうだとすれば、宇宙が膨張するためにはエネルギーが必要ないということになる。
乱暴な話をすれば、今観測されているものだけさえにエネルギーがあれば、宇宙はいくらでも膨張できるということになる。
言い換えれば、宇宙が膨張し続けられるのはそこにエネルギーがあるからではなく、可能性のまま膨張できるからこそ膨張を続けていると言えるのではないだろうか。
光の速さが一定であるように、宇宙で観測できる質量は常に一定である。
もし宇宙全体の質量に匹敵するような質量の存在を宇宙で観測しようとすれば、光が空間や時間を歪めるように、質量は空間や次元を歪めることだろう。
そうして観測不能な空間が作り出されることで、宇宙は質量を一定にしたまま膨張を続けられるのだ。