はてなキーワード: 殺人犯とは
今、はてなで小山田批判の次くらいに熱い、ルックバック統合失調症患者問題。
ただ、一方で、漫画の描写が統合失調症患者の偏見を強めるという意見に関しては完全に否定できるモノではないとも思っている。
統合失調症患者の描写に限らず、また「差別を助長する」と言われるような描写に限らず、あらゆる物語は正負を問わず人に影響を及ぼし、社会の価値観の形成の一助になるだけの力を持っているモノだ。
その力を無視して「漫画の描写が偏見を助長することなどない!」というのは、あまりにもご都合が過ぎるだろう。
だが、それでも俺は「差別を助長するのでああいう描写はするべきではない」という意見には頷かない。頷けない。
それは身も蓋もない話だが、物語の持つ悪影響ということを言い出したら際限がなくなってしまうからだ。
マンガに男の殺人鬼が出てきたからといって「男は全員殺人鬼だ」と思う奴はいない(anond:20210719195613)
※追記 引用元を間違えていた。正しくは → anond:20210719205459
どんな属性の人間が悪役と描かれていたって、それはその属性=悪とする歪んだ価値観の固定化に繋がる可能性は十分にあり得る。
あるいはどんな作品だって、わずかな敵キャラの悪行の描写から読者に悪徳を学ばせ得るし、可愛い女の子のキャラクターの姿が視聴者に不健全な形での性的衝動を呼び起こす可能性はあるし、不健康な嗜好品を嗜む姿で閲覧者に自分もと思わせてしまう危険性はある。
もし、そうした可能性を逐一あげつらって許さないと言っていたら、世の中の物語の9割以上が死に絶える。
大人気ヒット作も、歴史的な名著も、殺され尽くす。残るのは道徳の教科書の教育的な物語くらいではないか?
いや、度々、道徳とは何かという議論が起きていることを思えば、人々の考える正義の違いによってそうした物語も誰かにアウト認定されるだろうか。
「それは暴論だ、程度の問題がある」という人もいるだろう。
そもそも、ルックバックの描写が『程度』を大きく逸して邪悪な描写をしていたかと言われたら、そんなことはないだろう。
素直に読めば、あの殺人犯は物語においてただ理不尽な死を与えてくる存在というだけで、それ以上にフォーカスされるような点はないキャラクターだ。
批判している人たちだって、おそらくその半分くらいは批判のバズりを目にしていなかったら気にも留めなかっただろうし、多少「ん?」と描写に引っ掛かりを覚えた人だってこれが無名の新人の作品だったらわざわざ声をあげなかった人がほとんどなのではないだろうか?
ハッキリ言って、あの程度で許されざる描写と認定してしまうなら、どんな物語からでもいくらだって批判点を見つけることができてしまうハズだ。
結局、批判のやり玉にあがるかどうかに『程度』なんて基準はなく、流行りものの人気作だから、人気がなくて誰かも擁護されないから、インフルエンサーが批判しているから、マスメディアが擁護しているから、キモオタしか読んでないから、馬鹿な大衆しか持ち上げていないから、芸術的価値がないから、評論家気取りが持ち上げているから、俺が気に入らないから──、人々のそんなお気持ち次第でどうとでもなってしまうものなのだ。
もしも本気で人々に悪影響を及ぼす描写の規制を考えるなら、そのような恣意的極まる基準で規制することは断じて許されない。
少しでも偏見や加害や悪徳を生む描写は一律禁止にするしかない。
もしも、あなたが「偏見を生まないためなら、あらゆる物語を殺して回るべきだ」というのなら、それはそれで良い。
だけど俺は僅かな偏見の種を積むためだけに人々から物語を奪うことの方がより重篤な人権侵害だと考える。
そして、人々がこのどちらの意見を支持するか考えた時、俺は人々は物語を守る方を選んでくれると信じている。
まだ人類が言葉すら持っていない頃から、物語は連綿と紡がれ続け、今日まで人々に愛され続け、生み出され続けてきた。
そんな物語を人類が手放す日はけっして来ないと俺は信じている。
ルックバックの描写一つではなく、あらゆる物語の『正しくない』描写全てを秤にかけた時、人々が物語を守る方向に傾いていくれることを願っている。
だから、ルックバック批判に関しては、俺は一人の物語愛好家として強く否定をするし、もしもあなたがルックバックの殺人犯の描写を批判するというのなら、その時、あなたの好きな作品も含めたあらゆる物語を殺し尽くすだけの覚悟があってその批判を行っているのか考え直してほしいとも思う。
○追記
様々なご意見をいただいている中で、気になったこと、というか聞きたいことがあったので追記。
「表現の自由も批判も認められるべき」という中立的な意見が幾つも出てきているけど、そういう意見の人達はどこに落とし所を想定しているのだろう?
「その表現は人々や社会に悪影響を及ぼす良くない表現だ」という批判は、その表現の存在そのものを悪と認定するものだと俺は思っているのだけど、中立派はそうは思ってはいないのだろうか?
それとも、「邪悪だけど存在は許すよ」という立場なのだろうか?
俺自身も表現の及ぼす悪影響というモノは認める立場だけど、でもその悪影響をあって当たり前のことと受け入れるのではなく批判という対応を取るのなら、それは「その表現を許さない」という表現への殺意の表明なのではないかと受け止めている。
言い方は悪いが、「悪だとは叩くけど、その表現の命に自分から手をくだすつもりはありませんよ」という態度は、卑怯な責任逃れなんじゃないかとさえ思う。
自分なりの落とし所を持っている人がいたら教えてほしい。
shinonomen 批判=表現規制ではない。批判のお陰で読者は統合失調症への偏見に留意することができた。自由な創作と批判の双方を享受できる状態が最も健全だ。
「統合失調症への偏見に留意する」機会を作るなら、「この表現は良くない」と批判するのではなく、「統合失調症の人もそうでない人と同じで、人を殺す人もいればそうでない人もいますよ」とフラットに啓蒙するだけで良くない?
『ルックバック』の犯人の特徴が統合失調症と一致する問題が話題になってます。
この問題の本質は、作者や読者、個人レベルの差別の問題ではなく、そして個人を責めるべき話でもなく、社会と統合失調症の果てしない遠さにあります。
この殺人犯に関するマンガ内の描写は極めて簡素です。およそ記号的です。それが当事者、関係者が見れば誰でも統合失調症を想起する描写(その他には薬物依存症ぐらいしか考えがたい描写)で描かれています。つまり、殺人犯という記号に、統合失調症が使われたということです。
これはおそらくそこまで意図的な使用ではないでしょう。良くも悪くも統合失調症に対する思い入れは作品からは感じられません。つまり、統合失調症も単に記号として使われた、ということです。
殺人犯という記号に統合失調症という記号を代入した。それだけなのでしょう。しかし、だからこそより問題は根深いわけです。
軽い気持ちで殺人犯に統合失調症を当て嵌めることは「差別的で問題である」ということは多少でも事情を知る人には常識です。マンガの世界でも、20年前に『ブラックジャックによろしく』で全く同じ問題が取り上げられています。
にもかかわらず、さしたる配慮もなく使われたというのは、統合失調症に対する全くの無関心と捉えざるをえません。
統合失調症という疾患についても詳しく知らないし、知る必要も感じないし、殺人犯に統合失調症と一致する特徴を描写することで、当事者、関係者がどのように感じるか、ということが想像出来ていないし、それを想像する必要すら感じていない、ということです。
仮に、単なる偶然、適当に描いた特徴が、たまたま統合失調症と一致していた、としても同じです。無知であり無関心であることに変わりありません。当事者、関係者ならそんな偶然は絶対に起こりえないわけですから。
繰り返しますが、作者や読者を責める意図はありません。本当に悪気もないし、無垢で無邪気なのでしょう。だからこそ問題なのです。
統合失調症の有病率は約100人に1人です。それは途方もない数です。そんな数のありふれた疾患に関して、これほどまでに無関心に無配慮でいられる、ということが、そういう社会状況をいつまでも許してしまっているということが、統合失調症の差別、ひいては精神医療全体の問題の根深さを如実に示しているのです。
この問題にもう少しでも関心のある方は以下のコラムを読んでいただければより理解できると思いますのでご参照ください。『ブラックジャックによろしく』精神科編は20年経っても古くならない素晴らしい作品です。それはこの20年、日本の精神医療の根本的な問題が何も変わっていないことも示しているわけですが。
まず、下のリンク先を読んでみてほしい。5分もあれば読めるはず。
『どうすれば、差別や偏見をなくせるの?~人権侵害の歴史を考える~』
https://www.jamhsw.or.jp/ugoki/hokokusyo/20110219-kenri/26-30.pdf
"1960年代に、駐日米国大使が、精神障害のある人に刺されてけがをするという事件が起こり、社会で大きな問題となりました。この事件は精神障害のイメージに大きく影響し、地域行政の相談機関が設置されるなどの法制度改革の一方で、強制的に入院させる制度(→入院形態;p.35)が促進され、全国各地で、多くの精神障害のある人が強制入院をさせられました。"
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E4%BF%9D%E5%81%A5%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2
"1964年(昭和39年)、ライシャワー駐日大使刺傷事件が発生する。精神障害者を隔離収容すべき、と言う新聞や雑誌などが主張し、世論も野放しは危険と支持して、厚生省も日本のハンセン病問題同様に、精神科病院への隔離収容政策(社会的入院)を始める。"
"2013年(平成25年)、国際連合人権理事会は日本に対し、精神障害者の非常に大勢が自らの意思に反して長期間に渡って社会的入院されていることや、身体拘束と隔離が過剰に用いられていることを警告。"
https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/4/
"現在グループホームで暮らす時男さんが初めて精神科病院に入院したのは、今から46年前の1968年。当時、時男さんは16歳で親戚を頼って福島から上京し、働き始めたばかりでした。しかし、慣れない環境と人間関係のストレスから体調を崩し、妄想などの症状に襲われるようになります。そして都内の精神科病院に入院。
このころ、国は精神障害者の隔離収容政策を進めていました。大きな契機となったのは、1964年に統合失調症の少年が起こした傷害事件。マスコミも一斉にキャンペーンを展開し、精神障害者を「危険な存在」と見なす社会の風潮が作られていきました。"
"精神科病院の入院患者の数はおよそ32万人。そのうち、1年以上入院している人は20万人以上、10年以上同じ病院に入院し続けている人は7万人もいます。しかもこの長期入院者のなかには、社会的入院の人が相当多いといわれており、そのために「日本の精神科の平均在院日数は諸外国に比べて突出して長くなっている」と精神科医の岡崎伸郎さんは言います。"
つまり、一精神障害者が事件を起こす→精神障害者全体が危険視される→「危ないから隔離しとけ」という世論や政策が生まれる→強制入院や退院後の受け入れ先がないための「社会的入院」が多発、というようなことが実際に歴史の中で起きてきた。これはまだ過去の話とも言えず、日本各地の精神病院にはこうして何十年も病院で過ごしてきた高齢の方がたくさんいる。
こういうことを多少とも念頭に置いて見ると、今回の『ルックバック』の描写、幻聴と台詞の内容で(統合失調症とは限らないが)何らかの精神障害を暗示した後、その人物が理不尽に襲いかかってくる殺人犯としてのみ描かれるという描写に、精神障害者やその周辺の人々が危惧を抱くのは合理的に思える。少なくとも、危惧を表明した人に「被害妄想」や「自意識過剰」と言えるほど、現実の歴史は優しくはなかった。
もちろん現在はまた時代が変わっている。また事実として精神障害者が犯罪を起こすこともあり、そういう報道や描写を一律に避けるというのも不自然だろう。報道や表現の自由と偏見強化の危険との間でどうバランスを取るかという議論はこれからも地道に続けていくしかない。
しかしとりあえず今言いたいのは、これを機に上のような日本の精神障害者が置かれてきた状況、いまだに残っているいろいろな問題がもっと知られてほしいということ。それから、昔にはなかったような形で出てきている精神障害の多様な語り方、その面白さももっと知られてほしい。有名でとっつきやすいものとしては、やはり「べてるの家」の記録などだろうか。まあ「べてるの家」も最近は内部告発が出て来たりいろいろ問題含みなのだが、『べてるの家の「非」援助論』(2002年)や「当事者研究」シリーズなど、読み物としても非常に面白かったのでおすすめしたい。「偏見・差別大歓迎」と掲げて近隣住民と交流集会を開くなど、柔軟で斬新な実践の数々に衝撃を受けた。
あらためて、今回の議論が例の描写を認めるか認めないかというような話に終わらず、かかわった人が精神障害について新しく何かを知るきっかけになってほしいと願っている。
●4月2日
とにかく事務所に乗り込む。
『QJ』赤田氏と僕とで、
まずマネージャー岡氏を説得しなければならない。
と思っていたら、「本人来ますよ」
20分後、『夕刊フジ』の地下鉄サリン事件増刊号を小脇にかかえながら、
「この対談、読み物としては
自分がやるとなると……(苦笑)」
やはり引き気味のコーネリアス。
しかし話をしていくうち、
小山田さんは、いじめグループの中でも"アイデア担当"だったらしい。
僕の確信は間違ってなかった。
紹介していたぞ。
独り占めするのはもったいないので、僕がシビレた話を掲載しよう。
小山田さんによれば、当時いじめられてた人は二人いた。最初に登場するのが沢田君(仮名)だ。
「沢田って奴がいて。こいつはかなりエポック・メーキングな男で、
転校してきたんですよ、小学校二年生ぐらいの時に。
もういきなり(言語障害っぽい口調で)『サワダです』とか言ってさ、
『うわ、すごい!』ってなるじゃないですか。
なんか学校でウンコするとかいうのは小学生にとっては重罪だってのはあるじゃないですか?
で、いきなり初日にウンコするんだけどさ、便所に行く途中にズボンが落ちてるんですよ、何か一個(笑)。
そんでそれを辿って行くと、その先にパンツが落ちてるんですよ。
で、最終的に辿って行くと、トイレのドアが開けっ放しで、下半身素っ裸の沢田がウンコしてたんだ(笑)」
「だから、何かほら、『ロボコン』でいう『ロボパー』が転校してきたようなもんですよ。(笑)。
で、みんなとかやっぱ、そういうの慣れてないから、かなりびっくりするじゃないですか。
で、名前はもう一瞬にして知れ渡って、凄い奴が来たって(笑)、ある意味、スターですよ。
別に最初はいじめじゃないんだけども、とりあえず興味あるから、
まあ色々トライして、話してみたりするんだけども、やっぱ会話とか通じなかったりとかするんですよ。
おまけにこいつは、体がでかいんですよ。
それで癇癪持ちっていうか、凶暴性があって……牛乳瓶とか持ち出してさ、追っかけてきたりとかするんですよ。
で、みんな『怖いな』って。ノロいから逃げるのは楽勝なんだけど、
怒らせるとかなりのパワーを持ってるし、しかもほら、ちょっとおかしいから容赦ないから、
で、普通の奴とか牛乳瓶でまさか殴れないけど、こいつとか平気でやるのね。
それでまた、それやられると、みんなボコボコにやられるんだけど」
「僕とこいつはクラスは違ったんですけど、小学校五年ぐらいの時に、
僕、"太鼓クラブ"とかに入って(笑)、かなり人気のないクラブだったんですよ。
『サンサ踊り』とか、何かそういう凄い難しい踊りを取り入れてて。
僕、踊り踊るのヤだったの、すごく。
それで踊らなくていいようにするには、太鼓叩くしかなかったの。
クラスで三人とか四人ぐらいしか太鼓叩く奴はいなくて、後は全員、踊らなきゃいけないってやつで。
僕は『踊るのはキツイなー』って思って、『じゃ、太鼓の方がいいや』って。
それで太鼓クラブに入ったんですけど、するとなぜか沢田が太鼓クラブにいたんですよ(笑)。
本格的な付き合いはそれからなんですけど、
太鼓クラブって、もう人数が五人ぐらいしかいないんですよ、学年で。
野球部とかサッカー部とかがやっぱ人気で、そういうのは先生がついて指導とかするんだけど、
太鼓クラブって五人しかいないから、先生とか手が回らないからさ、
それで音楽室の横にある狭い教室に追いやられて、そこで二時間、五人で過ごさなきゃならなかった。
五人でいても、太鼓なんか叩きゃしなくって、ただずっと遊んでるだけなんだけど。
そういう時に五人の中に一人沢田っていうのがいると、やっぱりかなり実験の対象になっちゃうんですよね」
全部グルグルにガムテープで縛って、空気穴みたいなの開けて(笑)、
『おい、沢田、大丈夫か?』とか言うと、『ダイジョブ…』とか言ってんの(笑)。
そこに黒板消しとかで、『毒ガス攻撃だ!』ってパタパタやって、
しばらく放っといたりして、時間経ってくると、何にも反応しなくなったりとかして、
『ヤバいね』『どうしようか』とか言って、『じゃ、ここでガムテープだけ外して、
部屋の側から見ていよう』って外して見てたら、いきなりバリバリ出てきて、何て言ったのかな……?
何かすごく面白いこと言ったんですよ。……超ワケ分かんない、
『おかあさ〜ん』とかなんか、そんなこと言ったんですよ(笑)それでみんな大爆笑とかしたりして」
「本人は楽しんではいないと思うんだけど、でも、そんなに嫌がってなかったんだけど。
ゴロゴロ転がしたりしたら、『ヤメロヨー』とか言ったけど」
「統合失調症を想起させる」「統合失調症を社会悪のように描くな」といった批判が寄せられている。
私自身は上記の批判がピンと来なかったので改めて読み直してみたところ、
作中で“被害妄想により自分を罵倒する声が聞こえていた”とは書かれているものの、
彼(作中の殺人犯)が被害妄想に陥った直接的な原因はやはり描写されていなかった。
にも関わらず、多くの批判者が「統合失調症を想起させる」と感じたのはなぜだろうか?
作中の描写から読み解ける範囲では、例えば彼が麻薬中毒者であったとか、
大学内に飾られている絵画に憑りついた幽霊に唆されて凶行に走ったとかであっても、全く矛盾がないはずだ。
しかしながら、批判者は一様に「彼は統合失調症であり、それが凶行の原因として描写されている」と認定している。
恐らくは、批判者の頭の中に「京アニ放火殺人事件」の犯人が想起されたのだと思う。
あの事件の犯人が逮捕された当初、犯人は統合失調症であり、それによって犯行が引き起こされたかのような風評が発生した。
(断っておくが、当該の犯人は「刑事責任能力には問題がない」と判断されており、統合失調症が犯罪を引き起こすという風評は全くの誤りである。)
本作も、京アニの事件がモチーフの一つとなっていることは明らかだろう。
しかし、実際の事件の犯人が本当に統合失調症に罹っていたからといって、
「ルックバック」の通り魔殺人犯が「統合失調症の患者である」と断定することはできないはずだ。
繰り返しになるが、彼が麻薬を打っている描写や幽霊に取りつかれている描写がないのと同様に、
批判者は、本作が「統合失調症に対する誤った認識・偏見を助長しうる」ことを懸念しているが、
私から見ると、そのような批判者の言動(その外見だけで統合失調症と断定し、凶行の原因と結びつけること)こそが、
統合失調症をとりまく偏見と同質の、謂れなき批判ではないかと思う。
改めて、なぜ彼が(麻薬中毒者ではなく)統合失調症であると認定できるのかを考えてみてほしい。
(7/21追記)
コメントくれた皆さん、ありがとうございます。いくつか返信してみます。
「確率」の意図するところがわからないけど、「麻薬中毒者の凶悪犯罪率<統合失調症患者の犯罪率」という主張であれば、そんなことはないでしょう。
(雑にググってみたけど明確なデータが見つからなかったので、情報お持ちの方はコメントください。)
それに、確率の高さを論拠に犯人の特性を推定する行為は「この地区は●●人の犯罪率が高いから、この事件も●●人が起こしたに違いない」みたいな偏見と地続きの危険性がありませんか?
実際の事件でそれが風評被害をもたらしたことを(批判者は)知っているにも関わらず、作中の彼をその言動から「統合失調症である」と安易に断定することに異議がある、という趣旨です。
当該の批判がピンとこなかったと書いたとおり、私はそう思いませんでした。
私自身作品を正しく読み解けている自信はありませんが、『ルックバック』は“創作”のもたらすカルマと救済を描いた作品だと思っていて、
彼が凶行に至った原因も「"創作"に狂わされた」以上の意味付けは考えていませんでした。
「丸メガネと出っ歯の特徴をもつ日本人のキャラクター」に対しては「ステレオタイプだなあ」と反感を持ちますが、
「丸メガネと出っ歯の特徴をもつキャラクター」そのものに文句をつけたりはしないです。
繰り返しになりますが、「通り魔殺人」と「統合失調症」を結びつける論拠が作中に提示されてないのに、
「統合失調症を示す描写だ」と断定することに問題があると指摘しています。
事例をお借りすれば、日本人と示されていない丸メガネと出っ歯のキャラクターが出てきただけで、
「これは日本人差別だ!」というのはおかしいのではないかという指摘です。
追記しておくと、読者が作品を読んで「彼が凶行に至った原因は〇〇である」と解釈するのは自由ですし、
むしろ殺人犯だろうが日本人で統一していると「人種多様性が欠如してる」って言われる時代だろ。
他の障害と同様に、
障害者を「普通の人」として描く作品を増やしてくれ、という主張をした方がいいと思うんだけどな
表現の幅を狭める主張よりも、障害者を普通の人間として描いたフィクションを増やしてくれという主張をした方が表現の幅は広まって建設的でしょ
京アニ放火犯をモチーフにしてるから犯人は統失と決めつけだ!とかほざいてる人が湧き出してるんですが、
https://anond.hatelabo.jp/20210719195613
https://mmkanimm.hatenablog.com/entry/2021/07/19/235630
このあたりとか。
ルックバックの殺人犯が京アニ犯人をモチーフにしてるのは多くの人に想起されるからいいとして、
京アニ殺人事件の青葉容疑者「責任能力あり」で精神疾患でなく起訴されてる事実を無視するのは何なの?
京アニ殺人犯が統失と偏見が行われてた。というのも事実だったね。
なんというか1から10まで「俺が俺が」で「俺がこう認識したんだ!」「俺がこう思ったんだ!」「俺が傷ついたんだ!」「俺が凄いんだ」って輩が多すぎる
まぁネットの世界だからどれだけキチガイムーブしようと自由なんだけど
今回の「誰でもよかった」って言葉に対しても
>norinorisan42 どっちにせよ弱者を狙う卑劣な輩を許す必要は全くなく、増田のはしょうもない茶々入れでしかない
こういうのとかさ
マジでどういう知能してたらこのコメントを書き込もうと思うのか聞いてみたいわ
まさに「俺が俺が」の典型だよ
「俺は物事を俯瞰して見れるんだ、だからこんな議論は俺の崇高な意見で一蹴してやるぜ」
こんなのが許されるのって小学校の学級会かネットくらいだからな
> lady_joker 「誰でもよかった=本気出したら誰でも殺せる」という点が疑問視されてるのでは。大口叩くやつは出した結果との整合性が問われる。万年吉野家バイトが「本気出したらグーグルに入れる」とか言ってたらバカにされるよ
これもだけど
殺人犯が「まぁ俺が本気出したらメイウェザーもいけるけどなー」って言ってるの聞いたの?
それに元記事の人もそんなこと一切書いてないよね?
その『万年吉野家バイトが「本気出したらグーグルに入れる」』っていうのはどこで見た情報なんですか?
勝手に人が言ったことを捏造して馬鹿にするとか意図がわからないし怖いわ
https://anond.hatelabo.jp/20210621104507
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/anond.hatelabo.jp/20210621104507
の反応見てこれはホンマモンだなとなった。
lady_joker
「誰でもよかった=本気出したら誰でも殺せる」という点が疑問視されてるのでは。
大口叩くやつは出した結果との整合性が問われる。万年吉野家バイトが「本気出したらグーグルに入れる」とか言ってたらバカにされるよ
2021/06/21
えっ
「誰でもよかった」って発言、「誰でも殺せた」「俺は世界最強」って意味になる?
そんなわけわからん読解を元に嘘つきとか言われても殺人犯さんも実際に調書作った警察官さんもビビると思うんだけど。
「誰でもいいから〇〇したい(したかった)」という発言は志高い?低い?どっち?
低いよね?
「結婚と言う形にさえ辿り着けるなら年収300万の男でも妥協します」って意味になるよね?普通は。
「私が本気出したら大谷翔平でもイーロンマスクでも誰とでも結婚できます」という地球最強の女宣言にはならないよね?
「誰でもいいから○○したい」は
「私は超志が低いです」「相手について贅沢言いません」「〇〇達成が最優先で、それ以外の拘りないです」
って意味です。よね?
(日本語があまりにおかしい人や集団と疎通を試みる時はどこまで確認すりゃいいのかわからなくて困る)
「ちょうど結婚したがってる年収400万の30歳フツメンがいるんだけどどう?」と言われて
「え、イケメンがいい」「600万円がいい」「同い年がいい」って言い出したらそれは嘘つき。お前口でいうより志高いんじゃんてなる。
誰でもいいから殺した~いと言っておきながら
「動きのとろい婆さんはどう?幼稚園児はどう?」と言われて
「え、子供は気が咎める」「お年寄りは寝覚めが悪いなあ」「もうちょっと面白い相手の方が」って言い出したらそれは嘘つき。お前結構志高いんじゃんてなる。
もしくは「中学の時に俺をイジメた△△を狙いたいんだよね」って言い出したらそれも嘘つき。誰でもよくねえじゃんてなる。
でも
誰でもいいから殺した~いつって
殺しやすいやつを殺すのはまさに志の低い宣言、志の低い犯行、これどこにも嘘ないよね?
wosamuwosamu 誰でも襲いかかるような見境ないやつじゃなくて弱いやつ狙うくらいの知性とか理性とかあるわけじゃん・・・って言う話じゃないの?
2021/06/21
「誰でもよかった」のどこに「ボクは知性や理性の無いモンスターです」なんて示唆が含まれてんの?
お前は問題文読めずに書いてないことについて語り出すから結構知性や理性怪しいぞアピールできてるよね。
vkara
2021/06/21
「誰でもよかった」という供述は「ボクは判断力がないです」なんて主張をしてなくね?
popopoyyy 「何でもいい」が嘘なのは事実じゃん。目の前に叙々苑があるのに隣の吉野家に入ったなら「何でもいい」じゃない。「何でもいい」は手当たり次第みたいなニュアンスがあるけど大体確実に選んでる。
2021/06/21
逆でしょ?
「なんでもいいからお腹に入れたい」って言われたら普通はすき家に連れて行くじゃん。どこにでもあるし安いから。
「なんでもいいからお腹に入れたい」って言ってる奴を予約必須の高級寿司屋に連れて行かないじゃん?
「お腹を満たすことが目的で、食い物は何でもいいです」って言われたら普通は牛丼食わせます。一番イージーだから。
「殺人を経験するのが目的で、被害者は誰でもいいです」って言われたら普通は老人殺させます。どこにでもいるし弱いし比較的気が咎めないから。
そこでレアなのとか難しいのとか対価が高いのとかに行く方が選好であって「なんでもいい」の逆だろ?
これぐらいちゃんと考えてくんねえかな。
by-king 「弱者を殺したい!」と「誰でも良かったので殺せそうな奴を狙った」は全然論理的な意味が違うよな。財布の状況関係なく無性に吉野家食いたい時があるけど、それが前者
2021/06/21
そうそう。
頭悪いはてな民たちに言わすと「子供を狙ったんです」とかの方が正直な供述になるらしいが
「誰でもよかったので狙いやすい子供を狙いました」と「子供を狙いました」とではかなり違う動機の犯罪になっちゃうから
tk_e 嘘っていうよりは無意識のバイアスで弱いもんに凶行が及ぶ。
2021/06/21
殺すのが目的なら殺しやすいのを狙う、これ無意識っていうか?ただの意識的合理的な判断のような
kingate 「殺せる相手を殺したかった」って警察作文に発表すると裁判の心象は最悪になるので、むしろ社会秩序的には大変効果的だと思いますよ。1人殺人で死刑になっていただきたい。
2021/06/21
同じ身勝手通り魔でも、殺せる相手を殺したら心象悪くて、殺せるかわからない屈強な男にトライしたなら「そのチャレンジ精神いいね!」って情状酌量入るの?
yetch 弱い相手を狙ったとか言ったら裁判で心証悪くなるじゃん
2021/06/21
マジで「強い奴を殺したら加点」「雑魚狩りは減点」とかそういう感じなの?刑法って。
nanomatel 相手が悪人で対象が悪行であるなら、難癖やイチャモンや揚げ足取りで人を責めるのが許されるのかという話であり、まあ高度に発達したはてな倫理に照らし合わせれば多分許されないんじゃないですかね……
2021/06/21 リンク
単純にめっちゃガキっぽくてバカっぽいからやめてほしいんだよね。
けどlady_jokerはじめとしてどうも「難癖やイチャモン」ではなくマジっぽいのまで相当数いるからこいつらマジで何なのかと。
他に前提条件が無く本当に「何でもいい」だけならやらねえな。難易度もリスクも高いから。コンビニに履歴書持ってく方が楽。
「持たざる者がしけた人生を短期間で逆転する」「前項の条件を満たせる限り何でもいい」ならやるだろな。現にやるバカがいる。
これぐらいはきちっと考えてくれない? お前の脳味噌はゆるみすぎ。
例え人を殺したくても、か弱い子ども狙うなんざ最低だ。絶対に許せねぇんだよ、この社会の道徳は。それが分からないケダモノは山へ帰れ。
2021/06/21
はあ、元増田はそういう話してましたっけ?
peta0227 「誰でもよかった=特定個人を狙ったものではない」でしかないので「この犯人は虚勢を張ってるので喝破してやろう」みたいな行動がズレているとは思ってたが、それを指摘するのも特に意味がないとも思う。
2021/06/21
いや指摘されても全然納得してない奴が相当数いてマジでヤバくない?このコミュニティ。
5chよりバカが多い気がしてきてるんだが。
camellow増田の言う通り。自分もずっと違和感を抱えてた。なんでもいいからこそ手軽そうなモノを狙うんじゃんね。いちいち注釈をつけなきゃわからないってのはアホ臭い。
2021/06/21
冗談抜きになんかヤバくね?難癖イチャモンならすげえバカっぽくてガキっぽいというだけだが、なんかほんとにわからないっぽいのがいるぞ。
www6 ようするに弱者男性とかいいつつも、真の弱者は女性であり子どもだという厳然たる格差があるということだ。
2021/06/21
肉体的強弱で「真の弱者」を判定してくと竹中平蔵がパソナの兵卒の殆どより弱者になるが大丈夫か?
Nihonjin
秋葉原通り魔事件の加藤智大のほうが附属池田小事件の宅間守より正々堂々(?)で、
フォロワーも加藤が多いが、宅間は5回結婚して獄中結婚もしてるから、「卑怯でない」のは男にはアピールしても女は興味ないのがわかる
2021/06/21
論理としては「犯罪者を憎む正義の味方気分のはてな民」の皆さんよりよっぽどまともだよね。
こういう風に日本語や論理がおかしくない受け答えしてくんねえかな最低限。
多くのはてなの皆さんは卑劣な犯罪者を憎んでるつもりだろうけど有害なレベルのバカ。
世の中に害を撒き散らしてるのってわりと後者だと思うんだけどね。
sqrtsqrt そもそもこれって特定の誰かを狙った犯行じゃない場合の調書作文の定型表現であって犯人が実際に「誰でも良かった」と言った訳じゃないんだから、深い意味を考えても無駄では はてな言葉
2021/06/21 リンク yellowyellow
そう、これ。
そもそも殺人の動機って多い順からざっくり憤怒・激情、怨恨・復讐、痴情のもつれ、物盗り、わいせつ目的なのよ。
被害者がその人である必然性がない時点でかなりレアで異常な殺人事件なの。
(「殺人を経験してみたかった」とかいって面識のない近所のばあさん殺した高校生とかいたよね。)
だからその点を強調して「誰でもよかった」って調書になってるのに
書いてる事の意味も読み取れず日本語も滅茶苦茶な読解で「嘘ついてる!」ってなんなん?
頭どうなってんのよ。
goldhead 目的が無差別殺人だとしたら、殺せなさそうなやつは狙わんよな。「殺せるなら誰でもよかった」と警察発表の文例を変えるべき。 暴力
2021/06/21 リンク yellow113yellow 71 clicks
murishinai 確かにちゃんと「弱そうな奴なら誰でも良かった」って言うべきですね。言わなければ伝わらない。
2021/06/21
muchonov増田の文脈を補えば 「誰でもよかった(が、御しやすいのは弱者なので意図的に弱者を選んで狙った)」てことでしょ。で、「嘘つき!」と言ってる人たちの多くはその後半の文脈を省略すんなと言ってるんでないの?
2021/06/21
こういうナントカ障害みたいな声が大きくなるなら変える「べき」なのかもねえ。
新聞で難しくもない言葉の漢字のひらがな開きが増えるのこういう奴等のせいだよな。
lettuce0831 これ言う奴普通にアスペよね。普通の理解力あれば相手に恨みとかがあったわけではないだけとわかる。この感じの言論が多数派になるといちいち言葉を過剰に修飾しないといけなくなるのでよくない。小学生理論への後退
2021/06/22
うーん…
keytracker
例えばイジメられて、それで社会に恨み持って無差別殺人しようとしたなら、いじめた奴をまずやれよって思うけどな。特に誰も狙ってないとか言ってないで、狙えよって思う。そういう犯人の性根に対する憤りやろ
2021/06/
例えばネオ麦茶とかどうせなら自分いじめた奴狙えよに同意してもいいけど
それ今俺が言ってる話への反論になってないよね?
これそんなに高度な要求してるか?
muchonov この増田は自分の文脈が強すぎるっつーか、「俺とは違う文脈でこの話を語るな!」と言うてるように感じる。「なんでもいいからお腹に入れたい」って言われたら普通はすき家に連れて行く人の「普通」はあてにならんよ
2021/06/22
きみは「この現場は誰でもいいです」って言われたら
たくさんの現場で引く手あまたのすんげえMH単価高い高品位人材をそこに手配するの?
怖くて一緒に仕事したくねえな。
「誰でもいい」と言った以上は高品位人材入れられても指示の条件満たしてるよ。
今回言ってるはてな民はそういう〇〇〇のレベルにすらなってなくて
「この現場は誰でもいいですと言ったなら最高品位人材入れてないと嘘つきだ!」
と主張してるわけ。
会話になんねえ。
「誰でもいい」と言ったなら時給900円のワープア入れても時給5万円のスーパーマン入れても条件満たすだろ。
はてなみんは国語の成績低くてもプログラムとかやってる人は多いんでしょ?
そんなおつむでやれんのか?
「俺が最強の戦士であることを証明する」とかそういう志高いこと言っといて
「誰でもいい」という志最低発言してるなら
達成コスト安いターゲット狙うのは〇〇〇じゃなければ誰でもわかることだし
百歩譲っても達成コスト安いのばかり狙うことは矛盾や嘘には当たらぬ。
併発してるとすればそれもうただの
brightsoda 増田の言い分もわかるがやはりgoldheadが正しい。なぜなら誰でもよかったは「思い立って最初に目に付いたやつ、いくら勝ち目がなさそうでも襲う」にこそ使われるべきと思うからだ、
2021/06/22
うんだからさ
「ボクチンは思った」とか「ボクチン的にはべき」とかはいいから
日本語で応答してくんねえかな。
「誰でもいいから殺そうと思った」と「なので殺せそうなのを狙いまーす」とは何も矛盾しねえよね?
出来ないならその逆。
「選り好みやめてOKしてくれそうな子にアタックする気になったんだな」って俺は思う。
「この世のどの女でも落とせるという最強宣言だな」とは思わないし
「ガッキーを星野源から奪いに行く決意表明だな」とも思わないし
自分を買い被るのやめて着実な結果を狙いに行くんだなって解釈する。
その友達が前から彼氏募集してた同じクラスの女の子と付き合いだしたら
俺は「有言実行だなおめでとう」っていうけど
君は「言ってることと違うやん!うそつき!」っていうわけだ。