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2020-01-21

アイマス新作さぁ……

ASミリシタと新作でキャラプロフィール齟齬が出てるけどどういうこと?

シンデレラ無難な所が選ばれてるけど5/190とか少なすぎる、担当が出ないならスル―安定

ミリオン→ミリシタであれだけ散々52人で765プロ、一人も手放さないって歌って置いてCSでは34人手放すの?

M→普段運営を信じよう、たのしいところをみて課金して応援しようと言っている層を巻き込んでの大炎上

シャニ→白スーツP以外にプロデュースされるのがNTRで嫌だ、文章評価されていたゲームからライターが変わったことでキャラブレしないか不安

って感じで全方位不安と不満が漏れ出ててこれ本当に大丈夫なのか?

自分は一応シンデレラミリオン、Mマスの兼任Pで(シャニまで手を伸ばす金と時間がない)合同ゲームライブはそれなりに楽しみにしてた立場なんだけど

やるにしてもいろんな事務所を巻き込んだ合同フェス765プロ、876プロシンデレラプロ、315プロ、283プロの5つある事務所から好きな事務所を選んでプロデュースし、最高のフェスを作ろう!!みたいなのを期待してたから、他の事務所アイドルを765Pが一括で面倒見るのは思ってたのと違うなと感じた

シンデレラアイドルがあの無能水飲み鳥から解放されるのは有りだけど、シャニは(フォロワーから外聞しかないが)白いスーツシャニPでないと話が上手く成り立たないアイドルもいるらしいのでそのあたりでキャラクター性に齟齬が出た場合不安が出てくるのも仕方ないと思う

キャラクターの出身地が変わっているのもこういったキャラコンテンツでは地味に痛手ではないのか

ユーザーの混乱もだが、公式キャラクター設定に対する共有や連携が取れていないと公表しているようなものなのでゲーム内でのキャラクター描写は本当に大丈夫なのかと心配になる

特にシンデレラではモバマスデレステで設定の連携が取れておらずキャラクターが別人のようなセリフを喋った例が多々あり、酷いものでは中学生高校生かブレるキャラもいて不信が募っているからこういった設定の部分ではユーザーは殊更敏感になっている

キャラゲーにおいてキャラクター設定はゲームの根幹にかかわる大切な部分なので、何度でもいうが本当に大丈夫か?と問い合わせたくなってくる

キャラ選出も基準あいまいで、シンデレラは開発の言を信じるなら開発が始まったと予想される時期に人気のあったキャラをまとめているがなぜかミリオンは信号機シャニの人気の位置づけは詳しくないが個人的によく話題を耳にする三峰、田中あさひ、霧子のあたりが外れていて何を基準に選んだ?と疑問ばかりが残る

Pラブ勢を避けたのだろうか?

sideMに関しては難しい部分であると当のMマスユーザーも感じていたと思う

今回は混ぜなかったことで荒れているがおそらく混ぜていても荒れていたことは想像に難くない

混ぜない、という選択肢を取ったことを非難する気はない

ただし、ここまで15周年は”5つのアイマス合同で”お祝いする、と言う体裁を取っていた為突然周年祝いのメインの一つであるゲームで省かれたこと、存在ゲスト言及があるまでなかったかのような振る舞いは誠意がなさ過ぎて笑いしか出なかった

ここまで、みんなで一緒にアイマス!と謳っておきながら肝心の場所でのお前の居場所はない、というやり方は公開苛めを見ているようで正直胸糞悪い

今回の件でツイッターフォローから流れてきた言葉ではあるが「できない感動ポルノ最初からするな」の一言につきる

ここ数年Mマス自体が常に不安定な空気を孕んでいて素直に315!!と叫ばせてくれない状態ではあったがここにきてこの扱いはないだろ

せめて一言「今回のゲーム女の子メインだから男を混ぜることは難しかった、(嘘でも)埋め合わせは検討している」の一言ゲスト言及前に言えていたならばここまでの燃え方はしなかっただろう

ASユーザーも折角の新作でこのような燃え方をするのは不本意だろう

合同は楽しみにしていた、と前述したがそれはゲームではなくライブの話だ

シンデレラのtrust meのように男性ボーカルの方が曲が映えるのではないか?と思わせる曲がいくつかあり、Mマスにも女性ボーカルで聞いてみたい曲があってその部分に対するシャッフル交流を見てみたい、と言う思いがあった

あったのだが、流石にこの燃え方で呑気に合同ライブ楽しみ~と言えるほど能天気でもない

ゲームの方で合同が出るとは全く期待していなかったが、まさか生放送で公開苛めじみたことをされるとは思っていなかった

あのオレンジの服着たおじさんは以前から失言が多く、アイマス開発のアイコンではあるのだがせめてミリオンの12月生放送で公開セクハラじみたことした時に燃え発言に気を付けるべきだと思わせた方が良かったのでないかと若干後悔している

失言が多くても堂々と現れさらなる失言を重ねているので意味はなかっただろうが

ゆくますでMマスの扱いが悪いのでは?という燻りがあったものの、おっさんから女性男性で接し方に違いが出てしまうのは多少は仕方ないと割り切ることにしていた

まさかここまで自分たちの作ってきたコンテンツ無責任になれるとは思っていなかったし、それはMマスだけではなく全部のアイマスに対してだ

シンデレラキャラクターの多さを武器にした個性の豊かさ

ミリオンの「誰も手放さない」と言い切った力強さ

Mマスの男性からこそできる歌唱表現ダンスモーション

シャニの(未プレイなので他人言葉を借りる形になるが)時間をかけて積み上げたPとアイドル信頼関係

それらを切り捨てた今回の合同にどれほどの魅力があるのか

悪い事ばかりではなく、シャニマスのアイドルは新たに3Dモデルをもらえる、と言ったメリット存在する

だがこれも参加するアイドルが限られている以上余計な格差を生んでしま

やるのであれば、こんな中途半端いじめに見えかねないやり方ではなくもっとユーザーの期待に答えられるような発表をしてほしかった

2020-01-11

昼間だと信号機なしの歩道で横断待ちの歩行者を見逃すことないんだけど夜はやっぱり見逃しちゃう

歩行者の人ごめんね、夜は信号あるとこで横断してね

2020-01-03

千葉ほどの田舎じゃないけどこっちも信号機発電機は付いてないくて

付けるお金もなくて停電したら消防団が手信号交通整理することになっているらしい

発電機メンテナンスもいらないかお金もかからないし団員が到着できないところに車は走ってないからワイズペンディング!!

2019-11-27

公共交通機関をよく描いてるゲーム

ゲーム地下鉄の駅とか空港とか港が出てきてそれのディティールがリアルだとテンション上がる

フォールアウトはちょっと現実離れしてるけど細かく探索できてよかったし、ポケモン剣盾もかなりいい感じ 駅ナカ飲食店雰囲気とかマジでヨーロッパっぽくていい

道路標識とかガードレールもそうだけど、やっぱ見慣れたものこそゲームでみると嬉しいよね SIRENラスト信号機とかも生々しくていい

駅で電車に乗って移動して…みたいなプロセスをしっかり描いてるゲームいかなあ 純粋生活シミュレーターとか出たら俺は喜んでやるんだけど、あんまり人気でないんだろうか

歩車分離式信号機と時差式信号機危険

なんであんなクソシステム安全みたいなこと言ってるのかわからない逆が赤になって青が見えたら反射的に進むでしょ

時差式のやつは普通に行っていいのかわからいからやめてほしい

2019-10-09

anond:20191009091749

文脈という問題からかけ離れたことを評価にするならいじめいびられ殺された自殺した学生子供たちはそういう問題を世に問い正すべきと考えさせる偉大な功績を残したよい子たちなわけで

みんなでありがとうという感謝をささげるべきでその問題提起をした加害者アーティストとして評価すべきだろ

局所的に少数の被害者が発生しないことを前提にすべきで奮起のために逆説的に表現したこと局面的には問題行為であっても全体的には良しとする評価なんてないだろ

轢き殺したのは安全性の不備について問うための布石だとかいって酔ってねむって歩道にのりあげた運転手がいたらそこに信号機がつくようになった功績としてたたえられたりするか?

タバコをすって有害物質を体にとりこむことでまた環境に垂れ流すことでその耐性をつけより健康生活選択ができるよう努めたとかいえるか?

いまヒトラーやその他独裁者を裁くべきそれを唱えるものたちを罰するべきとはなっていないのはそれが時間が経過して文脈が発生したからで

後付けでなんでもよしとすれば何物も問題ではなくなるんだよ

時間経過で直接問題を問えない状態になったこ過去戦争虐殺や残虐な事件は今それ自体を問えないし今となってはその毒を薬として生かすことができるようになってるのは

いやが追うにもその文脈とやらが存在するすべてに人間理解をしようとするために紐づけられてしまうだけだろ

いまでも人間が知恵の実を喰ったのを罪として反省して公開して罰を受けていると自覚するよりその恩恵謳歌するほうが圧倒的に多数を占めているだろ



それでも被爆最高が問題ない良いとするならばそんな被爆とかどうでもいい二次的なことは最高といわんでいいだろ

津波最高!家族全滅最高!っていえばいいだろ それが文脈でなんとかなる時代もくる 今がそうか?

いつかは放射能があったから最高のという回想を発して反発をうけない時代もくるだろう 今がそうか?

2019-09-28

夜間押しボタン信号機は何時から何時までが夜間か明示すべき

9時はまだ夜間ちゃうやろって

ずっと待ってた身にもなれよ

2019-09-26

anond:20190926115521

から結城優奈は勇者である(その形についた名前がどういうものなのかが重要なんだからそこで終わらすなや)」ってことで、増田の挙げたのだと「信号機で会話する」もそうだけど、そういう形にそういう名前が付いているのまではいいとして、

「どうしてその描写執拗に入れてるんだ」まで推論でも憶測でもいいから入れろよハゲってことだよ。

ただのポーズ(見栄え)だったら本論に於いては無価値やし、「愛情っていう形のないもの伝えるのはいつも困難だね」を表現してるってんならそれはそれで一つの宮崎モティーフでええやろ。

記号として入れているものと好き・思想等でいれてるものをまず判別えっちゅーねん。

2019-09-22

anond:20190922012215

第2章 歩行者の心得

第3節 横断の仕方

3 信号機のない場所で横断しようとするとき

(3) 車が近づいているときは、通り過ぎるまで待ちますそして、もう一度右左をよく見て、車が近づいて来ないかかめましよう。

交通方法に関する教則(平成30年12月14日現在昭和53年10月30日 国家公安委員会告示第3号

https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/kyousoku/index.htm

ルールやな

2019-09-09

anond:20190908235850

糖尿病が酷過ぎて血糖値が600を超えるようになり、低ナトリウム状態になり感情的失禁を起こし、怒りも悲しみもコントロール不可能になった。

鬱状態で身動きもできず、それ以降投薬されたパキシルと言うのが致命的で、池田小学校事件だとかナントカ連続殺傷事件は全部この薬が原因らしい。

ほぼ寝たきりの人間でも背中ロケットを載せて貰ったように動ける代わりに、学校で一度たりとも殴り合いの喧嘩などしなかった気が弱すぎる者が、目の前で赤になった信号機に向かって怒鳴り散らし、こんな設定をした奴は今すぐ死ねとか信号が青になるまで怒鳴り続けられる悪魔の薬。

SSRIと呼ばれるセロトニン再吸収阻害薬。本当に苦しい鬱の方には効くが、糖尿など別の理由で動けない、感情おかし人物に処方すると殺人鬼になる。

他の人物もこの薬の薬害で怒りがコントロール不能になり、警察相談して「人を殺さないうちに逮捕してほしい」と名乗り出て保護を求める人物が続出した模様。

何度頼んでも「アレもできませんこれもできませんそんなこと絶対にできません」と逃げ続けた市役所保健所と違い、こちらも警察生活安全から精神病院に連れて行ってもらい、警察なら対応してもらえた。

それでも精神病院医者と言うのは、プライドの塊で患者マウントして偉そうに説教ばかりして馬鹿にして蔑むのが精神科医と言う生き物。

内科外科追放されたキチ*イがなる診療科のようで、当たった主治医もキチの典型

パキシルを停止するという処置は後から知って正しいと思ったものの、精神安定剤だとか何にも処方せず入院費だけ取られるなら意味が無いと退院

次のアナフラニールと言うのもsnriセロトニンノルアドレナリン再吸収阻害薬で、パキシルよりはましなだけで充分に殺人鬼量産薬。

もう15年から20年に渡って怒りはコントロールできない。

どんな薬も意味が無かったが、最近内科血圧の降下剤を貰い始めてから多少マシになった。

2019-09-06

anond:20190905155219

最初信号機ブレーキをかければ衝突しない 京急が原因究明へ

京急は5日夜に会見し、衝突事故を巡る同社の安全システムについて説明した

現場では障害物を検知すると信号が光り、運転士は緊急停止する決まりだそう

最初信号機ブレーキをかければ衝突しないとして、原因究明を急ぐという

https://news.livedoor.com/article/detail/17037685/

2019-09-05

anond:20190905154145

踏切を通過する際は、基本的にその手前で一時停止をしなければならず、

また遮断機下りている場合などにおいては、踏切に進入してはならない。

踏切遮断機下りている場合など、次に掲げる場合には、前述の停止位置を越えて踏切に進入してはならない。

踏切警報機が鳴っているとき

踏切遮断機下りてきているとき

踏切遮断機下りているとき

信号機が設置されている踏切で、青信号に従って進む場合には、踏切の直前での停止は不要となる。

ただし、踏切内に入る前の安全確認は、確実に行わなければならない。

罰則

踏切一時停止違反遮断踏切立ち入り

踏切の手前で一時停止しなかった場合信号機が設けられている場合を除く)

遮断機下りてきているとき下りているとき踏切に進入した場合

警報機が鳴っているとき踏切に進入した場合

→3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(過失罰あり)

2019-08-24

[] #77-6「コラえて地獄

≪ 前

今回のコラえて天国 いかがだったでしょうか

この番組で少しでも 新たな町の魅力を感じ入ることができたら幸いです

皆さんも 普段の町をいつもと違う方向から見てみましょう

ガイドブックだけでは分からない景色が そこにはメイビーあるかも

次回はアノニ町を超え イアリー町を見に行きます

詳しいルート番組公式サイトでどうぞ

この番組

あなたの“今”に寄り添う「クエスチョンアンテナ」と

綴ろう、モノの思い出「Huyo」

「トゥーハンドレッドフィフティシックス

ご覧のスポンサー提供で お送りしました



「なんだこりゃ」

番組が終わったあと、俺は開口一番そう漏らした。

いつも観ているアニメ放送していなかったので、仕方なく消去法でこの番組を観ていた。

すると自分たちがシケた映像と共に映っていたんだから「なんだこりゃ」と言うしかない。

「お前、もう少しマトモなとこ紹介してやれよ。撮れ高のないものを何とか面白くしようという、努力の跡しか見えないぞ」

一緒に観ていた兄貴が、内容がビミョーなのを俺のせいにしてくる。

そんなこと言われても、あれが番組だったなんて知らなかったし、俺たちはあっちの要望に出来る限り答えただけだ。

それに放送してはいないけど、他にも面白場所はたくさん紹介した。

布教活動する名物キャラ教祖とか、イケイケのお立ち台でファンサービスをする魔法少女とか、シロクロの家で未来アイテムを使ってドデカ花火打ち上げたり色々あったのに」

「まあ番組趣旨と違うからだろうな。新興宗教民放で気軽に流すのはアレだし、魔法少女スポンサー契約してない」

花火は?」

「何かコンプライアンス的な感じじゃねーの? 或いはSF的な都合」

ちくしょう、また“大人の事情”ってやつか。

「というかお前ら、いつも以上に好き勝手やってたな。いちいちディレクターオッサンケチつけるし、傍から見るとクソガキっぷりが五割増し」

だって、あのオッサンがアレコレ注文つけてくるんだもん。あーでもない、こーでもないって」

そうかあ? そこまでクドいようには見えないが」

放送だとそこまでじゃないけど、実際はもっとウザかったんだよ!」

そのくせ、俺達のコメントはほぼカットしないし。

「あのオッサン、遠回しに嫌がらせしてきやがって」

「さすがに自意識過剰だろ」

この番組に出たのは二度目で、最初の内はテレビに出ることを喜んでいた。

だけど、これじゃあ素直に喜べないというか、むしろ嫌だ。

兄貴がこういうのに映りたがらない理由が、今は少しだけ分かる。

「あ~あ、最近できた信号機なんて、ドラマティックな話までしたのにバッサリいかれてたなあ」

「それは単に見所がなかっただけだろ」

(#77-おわり)

2019-08-05

[] #76-9「車道シャドー

≪ 前

前置き通り、語られた真実シンプルだった。

あの日目覚まし時計が鳴らなかったせいでツクヒは寝坊してしまう。

「は? 何で鳴らないんだ? いや、鳴っていたのに起きれなかった?」

セットするのを忘れていたわけでも、壊れていたわけでもない。

いつも忙しない自分の子を気にして、親がわざとタイマーを切っていたからだ。

いざとなったら起こしてやって、車で送ってやれば十分間に合う。

朝の時間でもゆとりもつこと、そして家族と過ごすことの大切さを知らせようとしたのだろう。

だが親の心、子知らず。

いや、分かれという方が無理のある話だ。

しかるべき時間に奏でられるメロディが秒針の動く音だけ。

それを起床後の脳みそで処理するのは不可能に近い。

くそがっ! 遅刻だけは絶対したことなかったのに!」

鳴らなかった目覚まし時計の分まで大きな声を上げ、ツクヒは家を飛びだす。

その声を聴いた両親は、車で拾うために慌てて追いかけた。

「ほら、乗りなさい」

「やなこった。車で登校とかイキった真似できるかよ」

だが思春期の子供にとって、周りが徒歩なのに自分は車だなんて嫌なのさ。

ツクヒの場合、「そういうことを親にやってもらうのは恥ずかしい」と普段から公言しているから尚更だ。

その点では“子の心、親知らず”だけど、それを理解するのも彼らには難しいのだろう。

「このままじゃ遅刻するぞ」

「誰のせいだと思ってんだよ!」

「だから、その分の面倒を受け持つと言ってるんだ」

「だから、その受け持ちがクソだっつってんだよ!」

ツクヒは遅刻覚悟で、頑なに乗車を拒否した。

そうして、小走りで急ぐツクヒと、車で平行しつつ説得を続ける親という構図がしばらく続いた。

で、人も車も滅多に通らない“あの運命場所”あたりで、それは起きた。

「ああ、もう、ついてくんな!」

ウザったい親を振りぬこうとツクヒは全速力で走り出した。

「あ、待ちなさい!」

彼の親もそれに追随しようとする。

ペダルを踏む足に力を入れ、ハンドルを切った。

彼の前を遮るように車を停めて、有無を言わさず乗せるつもりだったらしい。

だけどツクヒは学校一の俊足。

卑屈なあいつが自慢にするほどだから、よっぽどだ。

「ぐえっ」

「ああっ!?

ツクヒの最高速到達と、ハンドルを切った瞬間が重なり、結果ドッキングしたってわけ。


真相を知って、俺たちは唖然とした。

「俺はてっきり、遅刻言い訳でわざと事故ったのかと思った……」

遅刻を誤魔化すために、そこまでするわけねえだろ」

「僕は世論なんやかんや賑やかすために、わざと事故ったのかと思ってた……」

無駄に賑やかしてどうすんだよ」

「私も思ってたんだけど、あそこに信号機をつけるためでしょ?」

「あの場所信号機とか意味ないだろ。こんなバカ出来事でもない限りは事故らねーんだから

「オレはその程度じゃ怪我しないぞ!」

「てめーは話の趣旨理解してから喋れ」

ツクヒを轢き逃げした車も運転手最初からいなかったんだ。

いや、ツクヒの親こそが犯人といえなくもないけど、そんな大層なものですらない。

強いてそれっぽいことを言うなら“行き違いの衝突”だ。

「な、ななん、何で、今まで黙ってたの?」

「逆にこっちが聞きたいんだが、言えると思ってんのか? 周りに何か深刻なことが起きたと思われてる状況で、『家族の間で起きた、ちょっとした事故です』って言えるか? 児童虐待だとかいって好き勝手に騒がれるのがオチだ」

それまで真相を明かさなかった理由も蓋を開けば大したことはなく、この町の人々の“傾向”を顧みるなら自然な行動ともいえた。

「私、気持ちは分かるけど、やっぱり嘘をついたままなのは不誠実じゃない? 信号機がつけられる事態にまでなったのに」

「あれは、もう“こっち”の問題じゃなくて、“あっち”の問題になってるんだよ。信号機つけてくれって誰が頼んだ?」

“あっち”が勝手にコトを荒立てたのに、その分まで“こっち”が受け持つのは御免こうむる。

ツクヒはそう言い放った。

やや身勝手物言いだけど、実際この事故と周りの対応には繋がりがあるようで、ない。

あいつら家族にとっては、“そっち”のほうが遥かに深刻な“もらい事故”なんだろう。

「てめーらも、これ以上“こっち”をダシにして探偵ごっこすんじゃねーぞ」

そう吐き捨てると、ツクヒは足早に下校した。

「……どうする、マスダ? 皆にもこのことを伝えた方がいいかな?」

「いや……やめとこう。誰も得しないし、たぶん“無駄”だ」

さら真実を公にしたところで、騒いでいる人たちは意固地になって、それぞれ主張を押し通すだろう。

そこにはツクヒも、あの道路を渡る人間もいない。

…………

そんなわけで、この信号機が出来たんだ。

事故を防ぐためでも、交通を円滑にするためでもない。

勝手だけど善良、独りよがりだけど子供思い。

そんな大人たちによって出来た、この町のシンボルなのさ。

「そ、そうか……」

その話を聞いていたオッサンは、終始ビミョーな表情をしていた。

「まあ……意味がないことを、意味がないって理解する。それ自体意味があるのかもな」

「は? オッサンなに言ってんの?」

ちなみに、信号機必要ない場所だと判断されれば撤去されることもあるらしい。

いずれ、この信号機もなくなるだろう。

「おい、みんな! これカチカチしなくても青になるぞ! タッチセンサー式だ!」

「通らないのに押ボタン箱をいじるなよシロクロ」

でも、それはもう少し先の話になるだろうな。

虚しく点滅するランプを見ながら、俺たちはそう思った。

(#76-おわり)

2019-08-02

[] #76-6「車道シャドー

≪ 前

「ごめんくださーい」

俺たちは見舞でツクヒの自宅を訪ねた。

勿論それは建前で、本当の目的事情聴取

第一発見者なら、ツクヒを轢いた車を見ている可能性も高いだろう。

「来てくれて、ありがとうねえ」

「おカマいな~く、おナベな~く」

それにしても、意外といいとこ住んでんだなあツクヒのやつ。

部屋の中も小奇麗というか、品がある。

マメ掃除しているのか、それともハウスキーパーってやつがいるんだろうか。

他人の家を訪ねたときの独特な臭いもしなくて、するのは消臭剤匂いだけだ。

いや、もしかしてロマとかなんだろうか、この香り

「みんな、これ美味いぞ! なんの食べ物分からんが!」

出てくる茶菓子も気取っているというか、突然やってきた俺たちにポンと出せるレベルじゃない。

仲間のシロクロが、目的も忘れて菓子を食べるのに夢中になっている。

だけど親御さんたちは、そんな不躾な態度を気にせず接してきた。

「あの子を呼んでくるから、もう少し待っててね。怪我はもう大丈夫なんだけど、恥ずかしがってるみたいで」

「いやあ、学校で上手くやれているか心配だったけど、見舞いに来てくれる友達がいてホッとしたよ。あの子学校のことは全く話してくれないからね」

あいつの親とは思えないほど物腰が柔らかくて、子供思いのマトモな人たちだ。

その意外性も気になるところだけど、今はそんな場合じゃない。

ツクヒがくると面倒そうだから、そろそろ本題に入ろう。

「そういえば、まだ見つかってないんですよね。ツクヒを轢いた車と、運転手

しかし焦ってはいけない。

単刀直入質問するんじゃなく、話題に紛れ込ませるようにしていく。

「そう、なんだよね……」

被害者の親にとってはセンチメンタルな話だから、あまりズケズケと聞くものじゃない。

ガキの俺たちにだって、それくらいのことは分かる。

それで心象を悪くしてしまうと、聞き出しにくくなるしな。

「うん……今も何食わぬ顔で、どこかで車を走らせているかと思うと気が気でないよ」

「そう、ね……警察には早く見つけ出して欲しい、ね」

言葉を選んでいるのか、それとも出てこないのか、ところどころ詰まらせたテンポで喋っている。

それほどにツラい出来事だったのだろう。


「あの子遅刻する~って言いながら忙しなく出て行ったから、車で送ってあげようと後からいかけたら……」

そうしてやり取りを数分続けていくと、いよいよ聞きたかった部分を話し始める。

俺は前のめりになって尋ねた。

「轢いた車を見たんですか!?

「いや、自分たちが着いたときには既にいなかった……」

しかし、返ってきた答えは他の人と同じだった。

ここまで色々動き回って、何の成果も得られないのは初めてだ。

この人たちすら知らないんだったら、もうツクヒに期待するしかない。

ただ、あいつがここで喋ってくれるような気はしないか学校で聞こう。

それでも喋ってくれるとは思えないが。

俺たちは肩を落としつつ、この場はひとまず適当理由をつけて退散しようとした。

「私、思うんだけど、運転手が見つかったところで大して意味ないわよね。ツクヒの不注意が原因なんだし」

「え?……」

だがその時、タオナケが思わず口を滑らせてしまう。

得られた情報肩透かしだったものから、気が緩んでしまっていたらしい。

元々、思ったことが口に出やすタイプだが、この期に及んでそれ言っちまうのかよ。

「おい、タオナケ!」

「あ……でも私、別に間違ったことは言ってないけど」

タオナケも失言にはすぐに気づいたが、取り繕うのが面倒くさくなって開き直った。

危険を顧みず車道に突っ込んで、それで案の定ぶつかっただけ。それで“こっちが傷ついたので、悪いのはそっちだ”なんて当たり屋のゴロツキでしょ」

「よすんだ、タオナケ!」

どんどん言葉が出てきて止まらない。

挙句信号機がないのがダメなんだってことになったんだけど、あん場所で轢かれるなんて普通ありえないし。あったところでって話よ」

俺たちは慌ててタオナケを止めようとする。

かに俺たちも内心思っていたことだけど、ツクヒの両親がいる前でそれを言ってしまうのはマズいだろ。

次 ≫

2019-08-01

[] #76-5「車道シャドー

≪ 前

こうして俺たちは、この言い知れない謎を解明するため捜査に乗り出した。

ツクヒを轢いた犯人はどこの誰なのか。

いや、本当に車に轢かれて怪我をしたのか。

そうじゃなかったとして、なぜあそこで轢かれたことになったのか。

そして、何かを隠していたとして、その理由とは何か。

あそこに信号機をつけることが目的なのか、それとも他に隠された意図があるのか。

俺たちから湧き出てくる疑惑の数々は、実際のところ確かなものなんて一つもない。

今回の件に納得しきれないという想いが、取るに足らないことを強い違和感にさせているだけなのかも。

要はドラマとかでよくある、“刑事の勘”みたいなものだ。

現実でそんなことをアテにする刑事がいたら汚職もいいとこだろう。

だけど俺たちは警察じゃない。

知的探究心の旅に乗り出す冒険家なんだ。

から出てくる答えが何であるしろ、知るための労を惜しむわけにはいかない。

それに俺たちから言わせれば、気になったことを気になったままにして、悪意と一緒に放っておく方が良くないと思うね。

好き勝手邪推した以上、それを明らかにする使命が冒険家にはあるのさ。


まず俺たちは周りの住人から聞き込みを始めた。

西側から来た車にやられたみたいだね。曲がり角の方」

「なるほど。曲がる途中で減速していたから、ぶつかっても軽傷で済んだってことか……」

「辻褄は合うね」

直接ツクヒに聞けばいいって思うだろうけど、こういうのは第三者から情報を集めてからじゃないとダメなんだ。

何か隠していたとしても、今のままじゃ白状してくれないだろう。

下手に詰め寄ったせいで警戒されてしまい、口がより堅くなってしま可能性もある。

から決定的な証拠必要だけど、そんなものがあれば既に揉み消されているだろう。

なので方法としては、まず状況証拠でもいいから掻き集める。

一通り揃ったら、それらを憶測に基づいて組み立てていくんだ。

そうして真実への道筋を作り、最終的にはツクヒが白状するよう誘導するってわけ。

まあ、憶測ありきの状況証拠で追及するだなんて、芸人スパイに仕立てる位に無茶な方法だとは思う。

それでも、俺たちが考えうるスマート方法はそれだったんだ。


あなた現場を見に行ったときには、ツクヒを轢いた車は既にいなくなっていた、と……」

こうして地道に聞き込みを続けていったんだけど、予想以上に捜査は難航した。

事故が起きた瞬間は誰も見ておらず、駆けつけた時には怪我をしたツクヒと、それを心配する親がいただけ。

みんな大体同じことしか言わない。

それだけ確かな情報ってことなんだろうけれど、これだけじゃあ真実には程遠い。

もう近隣の住人には一通り聞いてしまったが、このザマ。

何か別の方法を考えようとした、その時である

「ん、ちょっと待って……」

仲間のミミセンが、とある重要なことに気がついた。

「近隣の人たちが現場を見に行ったときの状況は、事故に遭ったツクヒと、それを心配するご両親……」

「ああ、そうらしいな」

「ツクヒの親御さんは、近所の人たちよりも早く現場居合わせたわけだ」

「……あ、そうか!」

ミミセンに説明されて、俺たちもやっと気がついた。

まりツクヒの両親が第一発見者であり、有力な証言者なんだ。

次 ≫

2019-07-31

[] #76-4「車道シャドー

≪ 前

この事故対応について、警察も何もしないわけではなかった。

信号機の設置……ですか」

「ええ、交通事故最近あったでしょう。そこに設置しようってことで」

「ああ、あれですか」

信号機管理には、警察が大きく関係している。

そして、その設置にも様々なことが考慮されるらしい。

具体的な条件は知らないけれど、少なくとも事故が一回起きただけでは有り得ないようだ。

「じゃあ……まあ、承認、で」

だけど「子供が轢かれた」というニュースは、大人が轢かれた場合よりも比重が大きくなりやすい。

もろもろの審査は形だけで、ほぼフリーパスに近い状態だった。

「何か気がかりなことでも?」

「え、いや、朝食のホウレンソウが奥歯に挟まってるようで……」

しかも俺たちの町では、警察立場があまり良くない。

魔法少女などの自警活動を行う者や、超能力者ロボットといった強力な“個”。

そういった注目を集める存在に、警察は後手に回ることが多かった。

常日頃から組織としての必要性世間疑問視されていたんだ。

そして、ここにきて管轄である交通での事故が起きてしまった。

実際がどうあれ、警察側にも多少の責任が問われる出来事

立場上、「子供が轢かれた事件ひとつ信号機つける必要ある?」と言うのは難しかったわけだ。

信号機って結構お金かかるんですよねえ……いや、でも、まあ仕方ないですよね、はい


こうして信号機の設置は決まり、俺たちはそれが取り付けられる様子を遠巻きに眺めていた。

「つける意味あるのかなあ」

「私、あそこよく通るけど、ないと思うわ」

「つけたところで、どうせ子供大人無視するだろうしな」

実際にあの道路を利用する人間にとって、あそこに信号機をつけるのは煩わしいだけだ。

事故に遭ったツクヒに同情する気が起きない俺たちは、割と冷めていた。

まあ、もはや決まったことだし、とやかく言ってどうこうなるもんじゃない。

発端となった交通事故当事者子供だけど、その是非を決めるのは最終的に大人の役目だからだ。

いくら急いでいたからって、この場所事故なんて起きるのかなあ?」

「それにつけても、随分とトントン拍子に決まったよな。なんだか予定調和感がある」

それでもこの場にいたのは、排気ガス匂いに紛れて妙な“クサさ”を感じたからだった。

陰謀論だなんて言うつもりはないけれど、今回の件は自分たちが知らない、何か変な力が働いている気がしたんだ。

それくらい、ここに信号機がつけられるなんてことは、俺たちにとって異常事態だったわけ。

「あ……つ、ツクヒだ」

そんなことを考えていると、仲間のドッペルがツクヒがいるのを見つけた。

「む……」

ツクヒもこちらに気づいたようだ。

交通事故の話を聞いてから、初の対面である

軽傷とは聞いていたけれど、所々に貼り付けられた大き目の湿布や、そこから覗かせる打撲の跡が痛々しい。

正直、疑っていたんだけど、怪我からして車に轢かれたことは本当のようだ。

「ふん……お前らも来てたのか」

ツクヒは、なんだか居心地が悪そうだった。

当事者なのだから、ここにいて不思議じゃないのに。

「元気そうじゃん。明日から学校来れるの?」

「そうだな……授業においていかれるのは面倒だしな」

しかも、どうも喋りの歯切れが悪い。

車に轢かれて怪我したんだから、ツクヒならもっと怒っているはず。

いちゃもんだろうが、自分に落ち度があると内心思っていようが、それでも主張を憚らない奴だ。

なのに、いつもより覇気のない態度。

俺たちは確信した。

これは間違いなく“何か”がある。

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2019-07-30

[] #76-3「車道シャドー

≪ 前

結局、HR時間になってもツクヒは現れない。

そして、その理由はすぐに分かった。

「先ほどツクヒ君のご両親から連絡がありまして……登校中に車に轢かれたようです」

突如、担任の口から告げられた出来事に、俺たちまで交通事故に遭ったような衝撃を受けた。


両親によると、その日ツクヒは寝坊してしまったらしく、慌てていたらしい。

急いで登校していたため、危機管理能力が散漫になっていた。

しかも車が滅多にこない場所なのもあって、油断していたのだろう。

そのせいで車道を横断するとき確認を怠り、良くない結果に繋がったというわけだ。

それでも軽い打撲と捻挫だけで済んだのは、不幸中の幸いというべきか。

運転手側は逃げたようで、まだ判明していません」

担任はそう言っていたが、「逃げる」と表現するのも変な話だと思った。

話を聞く限り、運転手側に非はない。

寝坊したせいで急ぐ必要があったのも、歩道もない場所に突っ込むなんていう危険行為選択したのもツクヒだ。

贔屓目に見ても、大きな落ち度のある人物は明らかに思えた。

起きるべくして起きた、難しく考える余地なんてない出来事だ。

俺も仲間も、いや、クラスの皆がそう思っていた。


だけど大人世界では、そういうことを複雑にするのが流行っているらしい。

「今回、事故が起きてしまったわけですが……何か改善案があれば意見をどうぞ」

この交通事故は町の人々に瞬く間に広がり、ここ最近トレンドになった。

そして数日後、この町にいる色んな市民団体が一同に介し、今回の件について議論することになる。

「こういった事故が起きた際、迅速に対応できるよう窓口を用意しましょう」

「車が危険だってことを伝える啓蒙活動もしていきますか」

交通量の調査バイトをしていた兄貴はそこに居合わせていた。

曰く「意味があるようで、実際は大して意味のないやり取りばかりしていた」だったという。

「その子供が急いでいたせいで起きたことを考慮するなら、登校時間もっと余裕のあるよう設定すべきでは?」

「いや、それよりも通学路に配備する役員を増やすべき。そのためにも公費を増やしましょ」

「あの役員たちはボランティアでやってるのでは?」

ボランティア無償って決まりはありません。働く人間には相応の賃金を与えるべきでしょ」

「その主張、いま交通事故関係あります?」

「少しはあるでしょ!」

今回の件にかこつけて、自分たち要求を通したい。

或いはどこかの誰かに責任を追及して、押さえつけたい。

各々の、そんな思惑が見え隠れしていた。

そもそも学校側が通学路をしっかりと定めるなり、スクールバスなり用意すれば、こんなことにならなかったのでは?」

「あと、未だ犯人を捕まえてない警察無能っぷりも問題ですよね。やっぱり自警団を作りましょう」

そうして各々が言いたいことを一通り言い終わると、いよいよ交差し意見の中心点を決める段階に入った。

「それで、よさそうかな」

「そう、ですね」

それは件の道路に、信号機を設置するという案だった。

「一応、君の意見も聞きたい。確か弟さん、事故に遭った子と同じくらいの歳でしょ」

大人たちは兄貴にも意見を仰いだ。

「うーん、そうですね……」

調べた交通量を見る限り、信号機をつける意味はないと兄貴は内心感じていた。

だけど現に事故が起き、雇ってる側に詰問されている手前、下手なことは言えない。

「まあ、信号機があることで事故可能性が減るなら、あるに越したことはないと思いますけど」

小銭稼ぎでやっていただけの兄貴は、無難な答えを返すしかなかった。

「よし、彼もこう言ってるし、この方向で進めていきます

「そうですね。折衷案といきましょう」

何をどう折衷した案なのかは分からないが、ひとまず反対意見がでてこなかったので善しとなった。

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2019-07-29

[] #76-2「車道シャドー

≪ 前

そうして俺たちは、その信号機のある場所へ赴いた。

「この信号機が、この町のシンボルさ」

俺の通う学校大通りから少し離れた、脇道みたいな場所

そこにポツンと設置された、歩行者用の信号機がそうだ。

「これが……?」

オッサン怪訝な顔をするのも無理はない。

見た目は何の変哲も無い、どこにでもあるタイプ信号機だ。

最近になって設置されたから小奇麗で、歴史なんてものも感じない。

客観的に考えて、町の歴史書にも記されることはないだろう。

「見た目で判断しちゃいけない。これには深~いオモムキってやつがあるんだから

から俺たちは解説をする必要があった。

文化的だったり芸術的ものってのは、一般人には基本的理解できない。

それっぽい説明をして、初めて価値が見えてくる。

世界文化遺産だって、そうだろう?

「この信号機はね、ほぼ意味がないんだ」

「はあ?」

「“意味がない”からこそ、“意味がある”のさ」

「はあ?」

ふざけているわけじゃくて、大真面目だ。

この鉄クズ電気食い虫に表面的な価値はない、

それでも俺たちの心に刻み込み、語り継ぎたい“意味”があるんだ。

====

さっきも言ったけど、この信号機には意味がない。

なくても問題ない場所にあるからだ。

かい歩道へは数メートルの間隔しかなく短い。

車道は東からだと長く真っ直ぐ伸びていて視界は良好。

西側は曲がり一本なので車は減速する必要がある。

まり左右確認をすれば横断は安全ってこと。

いや、そもそも車なんて滅多に通らないので、それすら必要いかもしれない。

で、ここまで説明すると、あるクエスチョンが出てくる。

「じゃあ、なんでここに信号機が設置されたのか」

そう、そこが重要なんだ。

“出来た理由”、その“経緯”にこそ深い意味が隠されている。

…………

発端は今から数ヶ月前。

半袖と長袖の人間が交差する、中途半端な時期だ。

その日の俺もいつも通り登校して、いつも通りクラスの仲間たちと何気ない会話を交わしていた。

だけど一つだけ違っていたのは、ツクヒの憎まれ口が聞こえてこなかったってこと。

「ツクヒまだ来てないのか」

気になったのは、別にいなくて寂しいからってわけじゃない。

近所に店があるんだけど、入ったことがないし、入る気もないところってあるだろ?

通りがかった時、その店が開いてなかったら「あれ?」ってなるじゃん。

そんな感じさ。

「私も気になってたんだけど、また手強い風邪にでもやられたのかしら」

「ぶり返したのか? 完全に治ったとか言ってたのに」

ツクヒの奴は捻くれているが、遅刻絶対にしない。

ズル休みなんてのもしない。

そんなことをする位なら、無理にでも登校して「ああ~学校行きたくねえ~」ってグチグチ言ってくる奴だ。

からHRも迫ってるのにあいつがいないってのは、思っている以上に特殊な状況だった。

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2019-07-28

[] #76-1「車道シャドー

俺の住む町は田舎ってわけじゃないけれど、控えめに言ってマイナー、はっきり言えば中途半端なところだ。

観光街ってことにはなってるけど、それ目的の人なんて滅多にこない。

それでも年に1回くらいのペースで、ガイドブックの流れに逆らって上陸してくる人間もいる。

如何にも「色んなところを長いこと旅してます」って見た目のオッサンだった。

背中リュックは大きく膨らんでいて、後ろから見ると上半身が隠れるほどだ。

何をそんなに詰める必要があるのかと何気なく眺めていたら、本体と目が合ってしまったのが運の尽き。

この町の名所、穴場がないかと聞かれてしまった。

観光客向けの名所は無いに等しい町なので、正直なところ「ない」と言ってしまいたい。

それでも俺と仲間たちは“おもてなし精神”ってのと、地元に住むプライトでもって案内してやることにした。


例えば、ここ「アルブス・オーク」っていう大きいビル

名前だけ聞くとファンタジー香りが漂ってきそうだが、実際は樹の香りがする。

ここでいう「オーク」ってのは植物のことで、「アルブス」はラテン語で“白”って意味

まり白いオークの木をイメージした建物ってわけ。

難点は一般人が利用できるのは三階までで、上は賃貸オフィスとかで使われていること。

あと、ビルが白くなくて、形は普通に四角いってところか。

地域名産でもない木をモチーフにした理由も聞かないでくれ。

そのあたりを気にしなければ良い場所だ。

通路上には、オークらしき木が一定間隔で陣取っていてバランスがいい。

どこかの芸術家が作った意味不明なオブジェもあり、ポイントは押さえてある。

二階のショッピングモールには、駅から直通でいけるエリアが設けられていて移動が楽だ。

その他にもスーパー銭湯ボーリングゲーセンなどが一通り揃っている。

レストランも和洋中あって選り取りみどり

個人的によく利用するのは「初めての調理場」っていうファストフード店かな。

それ以外だと、蕎麦屋の隣にある店も面白い

周期的にコロコロ変わるので、住人的には見ものだ。

多分あのテナント、呪われてるんだと思う。


後は、無駄にオシャレな見た目の火力発電所、風が吹かない地域なのに建てられた風力発電所

新興宗教教祖がよく演説している広場、変な奴らが住んでいる廃墟みたいな家。

そんな調子で、俺たちなりの名所ってのを思いつく限り紹介していったんだ。

だけど、オッサンの反応は終始イマイチだった。

「こういうのじゃなくて、もっと文化的に、歴史的に意義のあるものが見たい」と言ってくる。

俺は、こんなところにいきなりやって来て、そんな意識の高いことを求めてくんなよと思った。

歴史を知りたきゃ図書館にでも行けばいい。

それを言葉にしなかったのは、ここまで案内してきたからには途中で放棄するのは嫌だったからだ。

「俺が物心ついたくらいの頃に、車の博物館とかはあったけどなあ」

その博物館ドラマ撮影とかでも使われて有名で、俺たちが名所と断言できる唯一の場所だった。

だけど町の小さな博物館なんて、滅多に人は来ない。

俺ですら数えられる程度しか行ったことないから、推して知るべしって奴だ。

から、せめて博物館についての思い出話をしようと思った。

「車の博物館……うん? 車……道路……信号機

だけど車繋がりで、ふと思い出したんだ。

この町を象徴する、とある信号機のことを。

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2019-06-16

anond:20190616124444

信号機に予備の信号機つけるてその予備の信号機つける感じか。確かに効率悪いな。

2019-06-05

オレンジ色まだ空いてるし

オリガSuicaはよ

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