はてなキーワード: 信号機とは
AS→ミリシタと新作でキャラプロフィールに齟齬が出てるけどどういうこと?
シンデレラ→無難な所が選ばれてるけど5/190とか少なすぎる、担当が出ないならスル―安定
ミリオン→ミリシタであれだけ散々52人で765プロ、一人も手放さないって歌って置いてCSでは34人手放すの?
M→普段は運営を信じよう、たのしいところをみて課金して応援しようと言っている層を巻き込んでの大炎上
シャニ→白スーツP以外にプロデュースされるのがNTRで嫌だ、文章で評価されていたゲームだからライターが変わったことでキャラブレしないか不安
って感じで全方位不安と不満が漏れ出ててこれ本当に大丈夫なのか?
自分は一応シンデレラ、ミリオン、Mマスの兼任Pで(シャニまで手を伸ばす金と時間がない)合同ゲームやライブはそれなりに楽しみにしてた立場なんだけど
やるにしてもいろんな事務所を巻き込んだ合同フェス!765プロ、876プロ、シンデレラプロ、315プロ、283プロの5つある事務所から好きな事務所を選んでプロデュースし、最高のフェスを作ろう!!みたいなのを期待してたから、他の事務所のアイドルを765Pが一括で面倒見るのは思ってたのと違うなと感じた
シンデレラのアイドルがあの無能水飲み鳥から解放されるのは有りだけど、シャニは(フォロワーからの外聞でしかないが)白いスーツのシャニPでないと話が上手く成り立たないアイドルもいるらしいのでそのあたりでキャラクター性に齟齬が出た場合の不安が出てくるのも仕方ないと思う
キャラクターの出身地が変わっているのもこういったキャラコンテンツでは地味に痛手ではないのか
ユーザーの混乱もだが、公式でキャラクター設定に対する共有や連携が取れていないと公表しているようなものなのでゲーム内でのキャラクター描写は本当に大丈夫なのかと心配になる
特にシンデレラではモバマス→デレステで設定の連携が取れておらずキャラクターが別人のようなセリフを喋った例が多々あり、酷いものでは中学生か高校生かブレるキャラもいて不信が募っているからこういった設定の部分ではユーザーは殊更敏感になっている
キャラゲーにおいてキャラクター設定はゲームの根幹にかかわる大切な部分なので、何度でもいうが本当に大丈夫か?と問い合わせたくなってくる
キャラ選出も基準があいまいで、シンデレラは開発の言を信じるなら開発が始まったと予想される時期に人気のあったキャラをまとめているがなぜかミリオンは信号機、シャニの人気の位置づけは詳しくないが個人的によく話題を耳にする三峰、田中、あさひ、霧子のあたりが外れていて何を基準に選んだ?と疑問ばかりが残る
Pラブ勢を避けたのだろうか?
sideMに関しては難しい部分であると当のMマスユーザーも感じていたと思う
今回は混ぜなかったことで荒れているがおそらく混ぜていても荒れていたことは想像に難くない
ただし、ここまで15周年は”5つのアイマス合同で”お祝いする、と言う体裁を取っていた為突然周年祝いのメインの一つであるゲームで省かれたこと、存在をゲストの言及があるまでなかったかのような振る舞いは誠意がなさ過ぎて笑いしか出なかった
ここまで、みんなで一緒にアイマス!と謳っておきながら肝心の場所でのお前の居場所はない、というやり方は公開苛めを見ているようで正直胸糞悪い
今回の件でツイッターのフォロー外から流れてきた言葉ではあるが「できない感動ポルノは最初からするな」の一言につきる
ここ数年Mマス自体が常に不安定な空気を孕んでいて素直に315!!と叫ばせてくれない状態ではあったがここにきてこの扱いはないだろ
せめて一言「今回のゲームは女の子メインだから男を混ぜることは難しかった、(嘘でも)埋め合わせは検討している」の一言をゲストの言及前に言えていたならばここまでの燃え方はしなかっただろう
ASのユーザーも折角の新作でこのような燃え方をするのは不本意だろう
合同は楽しみにしていた、と前述したがそれはゲームではなくライブの話だ
シンデレラのtrust meのように男性ボーカルの方が曲が映えるのではないか?と思わせる曲がいくつかあり、Mマスにも女性ボーカルで聞いてみたい曲があってその部分に対するシャッフルや交流を見てみたい、と言う思いがあった
あったのだが、流石にこの燃え方で呑気に合同ライブ楽しみ~と言えるほど能天気でもない
ゲームの方で合同が出るとは全く期待していなかったが、まさか生放送で公開苛めじみたことをされるとは思っていなかった
あのオレンジの服着たおじさんは以前から失言が多く、アイマス開発のアイコンではあるのだがせめてミリオンの12月の生放送で公開セクハラじみたことした時に燃えて発言に気を付けるべきだと思わせた方が良かったのでないかと若干後悔している
失言が多くても堂々と現れさらなる失言を重ねているので意味はなかっただろうが
ゆくますでMマスの扱いが悪いのでは?という燻りがあったものの、おっさんだから女性と男性で接し方に違いが出てしまうのは多少は仕方ないと割り切ることにしていた
まさかここまで自分たちの作ってきたコンテンツに無責任になれるとは思っていなかったし、それはMマスだけではなく全部のアイマスに対してだ
シャニの(未プレイなので他人の言葉を借りる形になるが)時間をかけて積み上げたPとアイドルの信頼関係
それらを切り捨てた今回の合同にどれほどの魅力があるのか
悪い事ばかりではなく、シャニマスのアイドルは新たに3Dモデルをもらえる、と言ったメリットも存在する
だがこれも参加するアイドルが限られている以上余計な格差を生んでしまう
やるのであれば、こんな中途半端でいじめに見えかねないやり方ではなくもっとユーザーの期待に答えられるような発表をしてほしかった
文脈という問題からかけ離れたことを評価にするならいじめいびられ殺された自殺した学生や子供たちはそういう問題を世に問い正すべきと考えさせる偉大な功績を残したよい子たちなわけで
みんなでありがとうという感謝をささげるべきでその問題提起をした加害者はアーティストとして評価すべきだろ
局所的に少数の被害者が発生しないことを前提にすべきで奮起のために逆説的に表現したことが局面的には問題行為であっても全体的には良しとする評価なんてないだろ
轢き殺したのは安全性の不備について問うための布石だとかいって酔ってねむって歩道にのりあげた運転手がいたらそこに信号機がつくようになった功績としてたたえられたりするか?
タバコをすって有害物質を体にとりこむことでまた環境に垂れ流すことでその耐性をつけより健康な生活の選択ができるよう努めたとかいえるか?
いまヒトラーやその他独裁者を裁くべきそれを唱えるものたちを罰するべきとはなっていないのはそれが時間が経過して文脈が発生したからで
後付けでなんでもよしとすれば何物も問題ではなくなるんだよ
時間経過で直接問題を問えない状態になったこと過去の戦争や虐殺や残虐な事件は今それ自体を問えないし今となってはその毒を薬として生かすことができるようになってるのは
いやが追うにもその文脈とやらが存在するすべてに人間が理解をしようとするために紐づけられてしまうだけだろ
いまでも人間が知恵の実を喰ったのを罪として反省して公開して罰を受けていると自覚するよりその恩恵を謳歌するほうが圧倒的に多数を占めているだろ
それでも被爆最高が問題ない良いとするならばそんな被爆とかどうでもいい二次的なことは最高といわんでいいだろ
糖尿病が酷過ぎて血糖値が600を超えるようになり、低ナトリウム状態になり感情的失禁を起こし、怒りも悲しみもコントロールは不可能になった。
鬱状態で身動きもできず、それ以降投薬されたパキシルと言うのが致命的で、池田小学校事件だとかナントカ連続殺傷事件は全部この薬が原因らしい。
ほぼ寝たきりの人間でも背中にロケットを載せて貰ったように動ける代わりに、学校で一度たりとも殴り合いの喧嘩などしなかった気が弱すぎる者が、目の前で赤になった信号機に向かって怒鳴り散らし、こんな設定をした奴は今すぐ死ねとか信号が青になるまで怒鳴り続けられる悪魔の薬。
SSRIと呼ばれるセロトニン再吸収阻害薬。本当に苦しい鬱の方には効くが、糖尿など別の理由で動けない、感情がおかしい人物に処方すると殺人鬼になる。
他の人物もこの薬の薬害で怒りがコントロール不能になり、警察に相談して「人を殺さないうちに逮捕してほしい」と名乗り出て保護を求める人物が続出した模様。
何度頼んでも「アレもできませんこれもできませんそんなこと絶対にできません」と逃げ続けた市役所や保健所と違い、こちらも警察の生活安全課から精神病院に連れて行ってもらい、警察なら対応してもらえた。
それでも精神病院の医者と言うのは、プライドの塊で患者にマウントして偉そうに説教ばかりして馬鹿にして蔑むのが精神科医と言う生き物。
内科や外科を追放されたキチ*イがなる診療科のようで、当たった主治医もキチの典型。
パキシルを停止するという処置は後から知って正しいと思ったものの、精神安定剤だとか何にも処方せず入院費だけ取られるなら意味が無いと退院。
次のアナフラニールと言うのもsnriセロトニン、ノルアドレナリン再吸収阻害薬で、パキシルよりはましなだけで充分に殺人鬼量産薬。
この番組で少しでも 新たな町の魅力を感じ入ることができたら幸いです
ガイドブックだけでは分からない景色が そこにはメイビーあるかも
この番組は
綴ろう、モノの思い出「Huyo」
「なんだこりゃ」
番組が終わったあと、俺は開口一番そう漏らした。
いつも観ているアニメが放送していなかったので、仕方なく消去法でこの番組を観ていた。
すると自分たちがシケた映像と共に映っていたんだから「なんだこりゃ」と言うしかない。
「お前、もう少しマトモなとこ紹介してやれよ。撮れ高のないものを何とか面白くしようという、努力の跡しか見えないぞ」
一緒に観ていた兄貴が、内容がビミョーなのを俺のせいにしてくる。
そんなこと言われても、あれが番組だったなんて知らなかったし、俺たちはあっちの要望に出来る限り答えただけだ。
それに放送してはいないけど、他にも面白い場所はたくさん紹介した。
「布教活動する名物キャラの教祖とか、イケイケのお立ち台でファンサービスをする魔法少女とか、シロクロの家で未来のアイテムを使ってドデカい花火を打ち上げたり色々あったのに」
「まあ番組の趣旨と違うからだろうな。新興宗教を民放で気軽に流すのはアレだし、魔法少女はスポンサー契約してない」
「花火は?」
「何かコンプライアンス的な感じじゃねーの? 或いはSF的な都合」
「というかお前ら、いつも以上に好き勝手やってたな。いちいちディレクターのオッサンにケチつけるし、傍から見るとクソガキっぷりが五割増し」
「だって、あのオッサンがアレコレ注文つけてくるんだもん。あーでもない、こーでもないって」
「そうかあ? そこまでクドいようには見えないが」
「放送だとそこまでじゃないけど、実際はもっとウザかったんだよ!」
「さすがに自意識過剰だろ」
この番組に出たのは二度目で、最初の内はテレビに出ることを喜んでいた。
だけど、これじゃあ素直に喜べないというか、むしろ嫌だ。
兄貴がこういうのに映りたがらない理由が、今は少しだけ分かる。
「あ~あ、最近できた信号機なんて、ドラマティックな話までしたのにバッサリいかれてたなあ」
「それは単に見所がなかっただけだろ」
あの日、目覚まし時計が鳴らなかったせいでツクヒは寝坊してしまう。
「は? 何で鳴らないんだ? いや、鳴っていたのに起きれなかった?」
セットするのを忘れていたわけでも、壊れていたわけでもない。
いつも忙しない自分の子を気にして、親がわざとタイマーを切っていたからだ。
いざとなったら起こしてやって、車で送ってやれば十分間に合う。
朝の時間でもゆとりをもつこと、そして家族と過ごすことの大切さを知らせようとしたのだろう。
だが親の心、子知らず。
いや、分かれという方が無理のある話だ。
鳴らなかった目覚まし時計の分まで大きな声を上げ、ツクヒは家を飛びだす。
その声を聴いた両親は、車で拾うために慌てて追いかけた。
「ほら、乗りなさい」
「やなこった。車で登校とかイキった真似できるかよ」
だが思春期の子供にとって、周りが徒歩なのに自分は車だなんて嫌なのさ。
ツクヒの場合、「そういうことを親にやってもらうのは恥ずかしい」と普段から公言しているから尚更だ。
その点では“子の心、親知らず”だけど、それを理解するのも彼らには難しいのだろう。
「このままじゃ遅刻するぞ」
「誰のせいだと思ってんだよ!」
「だから、その分の面倒を受け持つと言ってるんだ」
「だから、その受け持ちがクソだっつってんだよ!」
そうして、小走りで急ぐツクヒと、車で平行しつつ説得を続ける親という構図がしばらく続いた。
で、人も車も滅多に通らない“あの運命の場所”あたりで、それは起きた。
「ああ、もう、ついてくんな!」
ウザったい親を振りぬこうとツクヒは全速力で走り出した。
「あ、待ちなさい!」
彼の親もそれに追随しようとする。
彼の前を遮るように車を停めて、有無を言わさず乗せるつもりだったらしい。
だけどツクヒは学校一の俊足。
「ぐえっ」
「ああっ!?」
ツクヒの最高速到達と、ハンドルを切った瞬間が重なり、結果ドッキングしたってわけ。
「俺はてっきり、遅刻の言い訳でわざと事故ったのかと思った……」
「遅刻を誤魔化すために、そこまでするわけねえだろ」
「僕は世論をなんやかんや賑やかすために、わざと事故ったのかと思ってた……」
「無駄に賑やかしてどうすんだよ」
「私も思ってたんだけど、あそこに信号機をつけるためでしょ?」
「あの場所に信号機とか意味ないだろ。こんなバカな出来事でもない限りは事故らねーんだから」
「オレはその程度じゃ怪我しないぞ!」
いや、ツクヒの親こそが犯人といえなくもないけど、そんな大層なものですらない。
強いてそれっぽいことを言うなら“行き違いの衝突”だ。
「な、ななん、何で、今まで黙ってたの?」
「逆にこっちが聞きたいんだが、言えると思ってんのか? 周りに何か深刻なことが起きたと思われてる状況で、『家族の間で起きた、ちょっとした事故です』って言えるか? 児童虐待だとかいって好き勝手に騒がれるのがオチだ」
それまで真相を明かさなかった理由も蓋を開けば大したことはなく、この町の人々の“傾向”を顧みるなら自然な行動ともいえた。
「私、気持ちは分かるけど、やっぱり嘘をついたままなのは不誠実じゃない? 信号機がつけられる事態にまでなったのに」
「あれは、もう“こっち”の問題じゃなくて、“あっち”の問題になってるんだよ。信号機つけてくれって誰が頼んだ?」
“あっち”が勝手にコトを荒立てたのに、その分まで“こっち”が受け持つのは御免こうむる。
ツクヒはそう言い放った。
やや身勝手な物言いだけど、実際この事故と周りの対応には繋がりがあるようで、ない。
あいつら家族にとっては、“そっち”のほうが遥かに深刻な“もらい事故”なんだろう。
「てめーらも、これ以上“こっち”をダシにして探偵ごっこすんじゃねーぞ」
そう吐き捨てると、ツクヒは足早に下校した。
「……どうする、マスダ? 皆にもこのことを伝えた方がいいかな?」
「いや……やめとこう。誰も得しないし、たぶん“無駄”だ」
今さら真実を公にしたところで、騒いでいる人たちは意固地になって、それぞれ主張を押し通すだろう。
そんなわけで、この信号機が出来たんだ。
「そ、そうか……」
その話を聞いていたオッサンは、終始ビミョーな表情をしていた。
「まあ……意味がないことを、意味がないって理解する。それ自体は意味があるのかもな」
「は? オッサンなに言ってんの?」
ちなみに、信号機が必要ない場所だと判断されれば撤去されることもあるらしい。
いずれ、この信号機もなくなるだろう。
「おい、みんな! これカチカチしなくても青になるぞ! タッチセンサー式だ!」
「通らないのに押ボタン箱をいじるなよシロクロ」
でも、それはもう少し先の話になるだろうな。
虚しく点滅するランプを見ながら、俺たちはそう思った。
「ごめんくださーい」
俺たちは見舞でツクヒの自宅を訪ねた。
第一発見者なら、ツクヒを轢いた車を見ている可能性も高いだろう。
「来てくれて、ありがとうねえ」
「おカマいな~く、おナベな~く」
それにしても、意外といいとこ住んでんだなあツクヒのやつ。
部屋の中も小奇麗というか、品がある。
マメに掃除しているのか、それともハウスキーパーってやつがいるんだろうか。
他人の家を訪ねたときの独特な臭いもしなくて、するのは消臭剤の匂いだけだ。
出てくる茶菓子も気取っているというか、突然やってきた俺たちにポンと出せるレベルじゃない。
仲間のシロクロが、目的も忘れて菓子を食べるのに夢中になっている。
だけど親御さんたちは、そんな不躾な態度を気にせず接してきた。
「あの子を呼んでくるから、もう少し待っててね。怪我はもう大丈夫なんだけど、恥ずかしがってるみたいで」
「いやあ、学校で上手くやれているか心配だったけど、見舞いに来てくれる友達がいてホッとしたよ。あの子、学校のことは全く話してくれないからね」
あいつの親とは思えないほど物腰が柔らかくて、子供思いのマトモな人たちだ。
その意外性も気になるところだけど、今はそんな場合じゃない。
ツクヒがくると面倒そうだから、そろそろ本題に入ろう。
「そういえば、まだ見つかってないんですよね。ツクヒを轢いた車と、運転手」
単刀直入に質問するんじゃなく、話題に紛れ込ませるようにしていく。
「そう、なんだよね……」
被害者の親にとってはセンチメンタルな話だから、あまりズケズケと聞くものじゃない。
ガキの俺たちにだって、それくらいのことは分かる。
それで心象を悪くしてしまうと、聞き出しにくくなるしな。
「うん……今も何食わぬ顔で、どこかで車を走らせているかと思うと気が気でないよ」
「そう、ね……警察には早く見つけ出して欲しい、ね」
言葉を選んでいるのか、それとも出てこないのか、ところどころ詰まらせたテンポで喋っている。
それほどにツラい出来事だったのだろう。
「あの子が遅刻する~って言いながら忙しなく出て行ったから、車で送ってあげようと後から追いかけたら……」
そうしてやり取りを数分続けていくと、いよいよ聞きたかった部分を話し始める。
俺は前のめりになって尋ねた。
「轢いた車を見たんですか!?」
しかし、返ってきた答えは他の人と同じだった。
ここまで色々動き回って、何の成果も得られないのは初めてだ。
この人たちすら知らないんだったら、もうツクヒに期待するしかない。
ただ、あいつがここで喋ってくれるような気はしないから学校で聞こう。
それでも喋ってくれるとは思えないが。
俺たちは肩を落としつつ、この場はひとまず適当な理由をつけて退散しようとした。
「私、思うんだけど、運転手が見つかったところで大して意味ないわよね。ツクヒの不注意が原因なんだし」
「え?……」
得られた情報が肩透かしだったものだから、気が緩んでしまっていたらしい。
元々、思ったことが口に出やすいタイプだが、この期に及んでそれ言っちまうのかよ。
「おい、タオナケ!」
タオナケも失言にはすぐに気づいたが、取り繕うのが面倒くさくなって開き直った。
「危険を顧みず車道に突っ込んで、それで案の定ぶつかっただけ。それで“こっちが傷ついたので、悪いのはそっちだ”なんて当たり屋のゴロツキでしょ」
「よすんだ、タオナケ!」
「挙句、信号機がないのがダメなんだってことになったんだけど、あんな場所で轢かれるなんて普通ありえないし。あったところでって話よ」
俺たちは慌ててタオナケを止めようとする。
確かに俺たちも内心思っていたことだけど、ツクヒの両親がいる前でそれを言ってしまうのはマズいだろ。
こうして俺たちは、この言い知れない謎を解明するため捜査に乗り出した。
ツクヒを轢いた犯人はどこの誰なのか。
いや、本当に車に轢かれて怪我をしたのか。
そうじゃなかったとして、なぜあそこで轢かれたことになったのか。
そして、何かを隠していたとして、その理由とは何か。
あそこに信号機をつけることが目的なのか、それとも他に隠された意図があるのか。
俺たちから湧き出てくる疑惑の数々は、実際のところ確かなものなんて一つもない。
今回の件に納得しきれないという想いが、取るに足らないことを強い違和感にさせているだけなのかも。
現実でそんなことをアテにする刑事がいたら汚職もいいとこだろう。
だけど俺たちは警察じゃない。
だから出てくる答えが何であるにしろ、知るための労を惜しむわけにはいかない。
それに俺たちから言わせれば、気になったことを気になったままにして、悪意と一緒に放っておく方が良くないと思うね。
好き勝手に邪推した以上、それを明らかにする使命が冒険家にはあるのさ。
まず俺たちは周りの住人から聞き込みを始めた。
「なるほど。曲がる途中で減速していたから、ぶつかっても軽傷で済んだってことか……」
「辻褄は合うね」
直接ツクヒに聞けばいいって思うだろうけど、こういうのは第三者から情報を集めてからじゃないとダメなんだ。
何か隠していたとしても、今のままじゃ白状してくれないだろう。
下手に詰め寄ったせいで警戒されてしまい、口がより堅くなってしまう可能性もある。
だから決定的な証拠が必要だけど、そんなものがあれば既に揉み消されているだろう。
一通り揃ったら、それらを憶測に基づいて組み立てていくんだ。
そうして真実への道筋を作り、最終的にはツクヒが白状するよう誘導するってわけ。
まあ、憶測ありきの状況証拠で追及するだなんて、芸人をスパイに仕立てる位に無茶な方法だとは思う。
「あなたが現場を見に行ったときには、ツクヒを轢いた車は既にいなくなっていた、と……」
こうして地道に聞き込みを続けていったんだけど、予想以上に捜査は難航した。
事故が起きた瞬間は誰も見ておらず、駆けつけた時には怪我をしたツクヒと、それを心配する親がいただけ。
みんな大体同じことしか言わない。
それだけ確かな情報ってことなんだろうけれど、これだけじゃあ真実には程遠い。
もう近隣の住人には一通り聞いてしまったが、このザマ。
「ん、ちょっと待って……」
「近隣の人たちが現場を見に行ったときの状況は、事故に遭ったツクヒと、それを心配するご両親……」
「ああ、そうらしいな」
「ツクヒの親御さんは、近所の人たちよりも早く現場に居合わせたわけだ」
「……あ、そうか!」
ミミセンに説明されて、俺たちもやっと気がついた。
「信号機の設置……ですか」
「ええ、交通事故が最近あったでしょう。そこに設置しようってことで」
「ああ、あれですか」
そして、その設置にも様々なことが考慮されるらしい。
具体的な条件は知らないけれど、少なくとも事故が一回起きただけでは有り得ないようだ。
「じゃあ……まあ、承認、で」
だけど「子供が轢かれた」というニュースは、大人が轢かれた場合よりも比重が大きくなりやすい。
「何か気がかりなことでも?」
「え、いや、朝食のホウレンソウが奥歯に挟まってるようで……」
魔法少女などの自警活動を行う者や、超能力者やロボットといった強力な“個”。
そういった注目を集める存在に、警察は後手に回ることが多かった。
常日頃から、組織としての必要性を世間に疑問視されていたんだ。
立場上、「子供が轢かれた事件ひとつで信号機つける必要ある?」と言うのは難しかったわけだ。
「信号機って結構お金かかるんですよねえ……いや、でも、まあ仕方ないですよね、はい」
こうして信号機の設置は決まり、俺たちはそれが取り付けられる様子を遠巻きに眺めていた。
「つける意味あるのかなあ」
「私、あそこよく通るけど、ないと思うわ」
実際にあの道路を利用する人間にとって、あそこに信号機をつけるのは煩わしいだけだ。
事故に遭ったツクヒに同情する気が起きない俺たちは、割と冷めていた。
まあ、もはや決まったことだし、とやかく言ってどうこうなるもんじゃない。
発端となった交通事故の当事者は子供だけど、その是非を決めるのは最終的に大人の役目だからだ。
「いくら急いでいたからって、この場所で事故なんて起きるのかなあ?」
「それにつけても、随分とトントン拍子に決まったよな。なんだか予定調和感がある」
それでもこの場にいたのは、排気ガスの匂いに紛れて妙な“クサさ”を感じたからだった。
陰謀論だなんて言うつもりはないけれど、今回の件は自分たちが知らない、何か変な力が働いている気がしたんだ。
それくらい、ここに信号機がつけられるなんてことは、俺たちにとって異常事態だったわけ。
「あ……つ、ツクヒだ」
そんなことを考えていると、仲間のドッペルがツクヒがいるのを見つけた。
「む……」
ツクヒもこちらに気づいたようだ。
軽傷とは聞いていたけれど、所々に貼り付けられた大き目の湿布や、そこから覗かせる打撲の跡が痛々しい。
正直、疑っていたんだけど、怪我からして車に轢かれたことは本当のようだ。
「ふん……お前らも来てたのか」
ツクヒは、なんだか居心地が悪そうだった。
「そうだな……授業においていかれるのは面倒だしな」
しかも、どうも喋りの歯切れが悪い。
車に轢かれて怪我したんだから、ツクヒならもっと怒っているはず。
いちゃもんだろうが、自分に落ち度があると内心思っていようが、それでも主張を憚らない奴だ。
なのに、いつもより覇気のない態度。
俺たちは確信した。
これは間違いなく“何か”がある。
そして、その理由はすぐに分かった。
「先ほどツクヒ君のご両親から連絡がありまして……登校中に車に轢かれたようです」
突如、担任の口から告げられた出来事に、俺たちまで交通事故に遭ったような衝撃を受けた。
両親によると、その日ツクヒは寝坊してしまったらしく、慌てていたらしい。
しかも車が滅多にこない場所なのもあって、油断していたのだろう。
そのせいで車道を横断するときに確認を怠り、良くない結果に繋がったというわけだ。
それでも軽い打撲と捻挫だけで済んだのは、不幸中の幸いというべきか。
「運転手側は逃げたようで、まだ判明していません」
担任はそう言っていたが、「逃げる」と表現するのも変な話だと思った。
話を聞く限り、運転手側に非はない。
寝坊したせいで急ぐ必要があったのも、歩道もない場所に突っ込むなんていう危険な行為を選択したのもツクヒだ。
俺も仲間も、いや、クラスの皆がそう思っていた。
だけど大人の世界では、そういうことを複雑にするのが流行っているらしい。
「今回、事故が起きてしまったわけですが……何か改善案があれば意見をどうぞ」
この交通事故は町の人々に瞬く間に広がり、ここ最近のトレンドになった。
そして数日後、この町にいる色んな市民団体が一同に介し、今回の件について議論することになる。
「こういった事故が起きた際、迅速に対応できるよう窓口を用意しましょう」
曰く「意味があるようで、実際は大して意味のないやり取りばかりしていた」だったという。
「その子供が急いでいたせいで起きたことを考慮するなら、登校時間をもっと余裕のあるよう設定すべきでは?」
「いや、それよりも通学路に配備する役員を増やすべき。そのためにも公費を増やしましょ」
「ボランティアに無償って決まりはありません。働く人間には相応の賃金を与えるべきでしょ」
「少しはあるでしょ!」
各々の、そんな思惑が見え隠れしていた。
「そもそも学校側が通学路をしっかりと定めるなり、スクールバスなり用意すれば、こんなことにならなかったのでは?」
「あと、未だ犯人を捕まえてない警察の無能っぷりも問題ですよね。やっぱり自警団を作りましょう」
そうして各々が言いたいことを一通り言い終わると、いよいよ交差した意見の中心点を決める段階に入った。
「それで、よさそうかな」
「そう、ですね」
「一応、君の意見も聞きたい。確か弟さん、事故に遭った子と同じくらいの歳でしょ」
「うーん、そうですね……」
調べた交通量を見る限り、信号機をつける意味はないと兄貴は内心感じていた。
だけど現に事故が起き、雇ってる側に詰問されている手前、下手なことは言えない。
「まあ、信号機があることで事故の可能性が減るなら、あるに越したことはないと思いますけど」
小銭稼ぎでやっていただけの兄貴は、無難な答えを返すしかなかった。
「よし、彼もこう言ってるし、この方向で進めていきます」
「そうですね。折衷案といきましょう」
何をどう折衷した案なのかは分からないが、ひとまず反対意見がでてこなかったので善しとなった。
「これが……?」
最近になって設置されたから小奇麗で、歴史なんてものも感じない。
「見た目で判断しちゃいけない。これには深~いオモムキってやつがあるんだから」
文化的だったり芸術的なものってのは、一般人には基本的に理解できない。
「はあ?」
「はあ?」
ふざけているわけじゃくて、大真面目だ。
それでも俺たちの心に刻み込み、語り継ぎたい“意味”があるんだ。
いや、そもそも車なんて滅多に通らないので、それすら必要ないかもしれない。
「じゃあ、なんでここに信号機が設置されたのか」
そう、そこが重要なんだ。
発端は今から数ヶ月前。
その日の俺もいつも通り登校して、いつも通りクラスの仲間たちと何気ない会話を交わしていた。
だけど一つだけ違っていたのは、ツクヒの憎まれ口が聞こえてこなかったってこと。
「ツクヒまだ来てないのか」
近所に店があるんだけど、入ったことがないし、入る気もないところってあるだろ?
通りがかった時、その店が開いてなかったら「あれ?」ってなるじゃん。
そんな感じさ。
「私も気になってたんだけど、また手強い風邪にでもやられたのかしら」
「ぶり返したのか? 完全に治ったとか言ってたのに」
ズル休みなんてのもしない。
そんなことをする位なら、無理にでも登校して「ああ~学校行きたくねえ~」ってグチグチ言ってくる奴だ。
だから、HRも迫ってるのにあいつがいないってのは、思っている以上に特殊な状況だった。
俺の住む町は田舎ってわけじゃないけれど、控えめに言ってマイナー、はっきり言えば中途半端なところだ。
観光街ってことにはなってるけど、それ目的の人なんて滅多にこない。
それでも年に1回くらいのペースで、ガイドブックの流れに逆らって上陸してくる人間もいる。
如何にも「色んなところを長いこと旅してます」って見た目のオッサンだった。
背中のリュックは大きく膨らんでいて、後ろから見ると上半身が隠れるほどだ。
何をそんなに詰める必要があるのかと何気なく眺めていたら、本体と目が合ってしまったのが運の尽き。
観光客向けの名所は無いに等しい町なので、正直なところ「ない」と言ってしまいたい。
それでも俺と仲間たちは“おもてなしの精神”ってのと、地元に住むプライトでもって案内してやることにした。
例えば、ここ「アルブス・オーク」っていう大きいビル。
名前だけ聞くとファンタジーな香りが漂ってきそうだが、実際は樹の香りがする。
ここでいう「オーク」ってのは植物のことで、「アルブス」はラテン語で“白”って意味。
難点は一般人が利用できるのは三階までで、上は賃貸オフィスとかで使われていること。
そのあたりを気にしなければ良い場所だ。
通路上には、オークらしき木が一定間隔で陣取っていてバランスがいい。
どこかの芸術家が作った意味不明なオブジェもあり、ポイントは押さえてある。
二階のショッピングモールには、駅から直通でいけるエリアが設けられていて移動が楽だ。
その他にもスーパー銭湯、ボーリング、ゲーセンなどが一通り揃っている。
個人的によく利用するのは「初めての調理場」っていうファストフード店かな。
多分あのテナント、呪われてるんだと思う。
後は、無駄にオシャレな見た目の火力発電所、風が吹かない地域なのに建てられた風力発電所。
新興宗教の教祖がよく演説している広場、変な奴らが住んでいる廃墟みたいな家。
そんな調子で、俺たちなりの名所ってのを思いつく限り紹介していったんだ。
「こういうのじゃなくて、もっと文化的に、歴史的に意義のあるものが見たい」と言ってくる。
俺は、こんなところにいきなりやって来て、そんな意識の高いことを求めてくんなよと思った。
それを言葉にしなかったのは、ここまで案内してきたからには途中で放棄するのは嫌だったからだ。
「俺が物心ついたくらいの頃に、車の博物館とかはあったけどなあ」
その博物館はドラマの撮影とかでも使われて有名で、俺たちが名所と断言できる唯一の場所だった。
俺ですら数えられる程度しか行ったことないから、推して知るべしって奴だ。
だけど車繋がりで、ふと思い出したんだ。