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2021-11-14

anond:20211112062706

それなー。

本文2行目『1匹の老犬を囲んで警察家族が話をしていた』に出てくる『家族

=『第一発見者家族

=『あの家族

という解釈でよいのだろうか。

また、捨て犬は『家族』・ラーメン屋警察の前から忽然といなくなって『家族』が探している、という解釈でよいのだろうか。

2021-11-12

anond:20211112031619

第一発見者家族って、なんか急に文中にでてきてるみたいだけど?

老い捨て犬のことが忘れられない

一週間前、行きつけのラーメン屋に行ったら警察が止まっていた。

何かの事件かと思ってよく見たら、1匹の老犬を囲んで警察家族が話をしていた。

足がガタガタ震えていて、鼻には大きな傷。首輪が付いていた。

そして痛々しいほど肥大化したキンタマ

痩せ細っていたので飼い主とはぐれてから2ヶ月は経っているはず。

するとラーメン屋のおばちゃんが声をかけてきた。

捨て犬だよ、可哀想に。あれはもうダメだ」

うちの地域では野犬は珍しくなかった。むしろ捨て犬なんて言葉最近知ったくらい、それくらい野犬が多かった。

から自分殺処分させるくらいならその辺でのびのびさせとけって思ってたんだけど。

捨て犬に会うのは生まれて初めてだった。

大きい犬だったが近づくとすごく怖がって、でもお利口にしてくれた。

他の犬と喧嘩したのか、鼻の傷が痛々しい。(流れ星銀みたいな戦いを想像した)

怖かっただろうな。

まもなくして店主が「ラーメンできたよ」というので一旦店に入った。ラーメンの味がわからなかった。マジで何しにきたんだ。

店を出てからもまだいたのでもう一度近づいてみる。

すると私の顔を見るや否や、ロープを持った警察官を引きずってまで

ずんずんこちらに近づいてきた。

助けてくれと言わんばかりの目に見えた。

もしくは、ずっと待ってたよ。というような…安心した目をしていた。

勝手思い込みなのかもしれないけど、最初の怯えた目ではなかった。

きっと人間にたくさん愛されて育てられたのだろう。

私はこの犬を二度も裏切ってしまった。

もしくは、警察第一発見者家族ラーメン屋の店主。

何度も何度もこの犬は裏切られた。

そう思うと今も悲しくて涙がこぼれ落ちてくる。

ごめん。保護できなくて…

飼い主のこと殴れなくて、何もしてやれなくてごめん。

その場を立ち去ってからも、あの犬のことが頭から離れなくて

サイトSNSで探してみたりした。

するとあの犬の写真が…

あの家族撮影したものだった。

まあまあ拡散されていたものの、いまだに見つかっていないようだ。

警察家族ラーメン屋の店主もかれこれ5時間はそこに留まっていたようだけど

きっとあの子はもうこの世にはいない。

犬は忠実だなんて人間思い込みなんていうけど、

それなら人間もっと責任持って飼育するべきなんだよ。

とか思い耽っていたら、近所の小学生最近犬飼ったんだよね〜なんて軽々しく話してきた。

ちゃん注射した?マイクロチップとか登録とかした?」と聞くと

「何もしてない」と知らん顔。

犬は無邪気に私の顔をペロペロ舐めたり、飛びついてきたり。挙げ句の果てに嬉しょんされた。

正直複雑だった。

なぜなら、その小学生は「これから散歩に行く」というのにビニールも何も持ってないからだ。

しかもその子ひとりで行くようだった。

これから子供が大きくなって面倒が見れなくなったら、この犬もあの捨て犬のようになるのでは。という不安が頭をよぎった。

今はありえないと思うかもしれないが、いつかその日がきてしまうのかもしれない。

あれから近くの保護NPO法人寄付した。

あの犬のおかげで、自分で世話できなくてもこういう団体がいるということを知れた。

それからというもの

少し前まで辺りをのびのびと彷徨っていた野犬に似た犬が、知らない人とルンルンで散歩しているのを見かけるようになった。

今まで自分が気付かなかっただけなのかもしれないけど。

でもそれだけで勝手に救われた気持ちになった。あの捨て犬最期まで悲しかたかもしれないのに。

明日あのラーメン屋に行く。でもあの犬のことを聞こうか迷うな。

2021-11-07

[]ガブリエルホルン

y=1/xのグラフをx軸で回転させて生まれる立体図形で「表面積は無限だが体積は有限」という性質がある。

その形状と性質から大天使ガブリエルの持つホルンになぞらえられている。

発見者名前をとってトリチェリトランペットとも呼ばれる。

2021-09-29

ピロリ菌

ピロリ博士発見たかピロリ菌なんだろうなぁと

思って調べたら、発見者はなんか普通博士名前だった。

というわけで一番最初発見された患者名前

ピロリさんだったんだと思うことに切り替えていくことにした。

新潟県長岡地方にお住まいピロリさん(54歳)のリクエストです。

お聴きください「キリキリイタム」

みたいなラジオネーム活動してるハガキ職人だったらいいな。

午前中のFM番組でやたらDJに絡む投稿して

毎日聴いてると結構ウザいタイプリスナー

お前の友達誕生日から祝ってくださいとかどうでもいいし。

夕方番組にまでメッセージ投稿してきて、この人仕事何してるんだろう

と思ったら、次の日に僕は運送関係仕事をとかメッセージしてきて

あぁそうなんかとか思っちゃう感じ。

ピロリさん、常連気取りたいのはわかるけど

なんかそろそろ自重してほしい。

どんな番組か知らんけど

聴いてるだけで胃が痛いわ。

2021-09-07

学校コロナもらった子供が反ワクチン親にうつして死なせるの見たい

我が子にワクチン打たせない反ワクチン思想の親って今かなりピンチだと思う。

新学期が始まった子供学校コロナをもらってきて家で親にうつ危険毎日さらされているから。親子ともどもワクチン打たないなら感染可能性は非常に高い。

ワクチン派かつコロナ風邪派の親だったら発症しても病院に行かずにこんな末路を迎えるのだろうか?

「コホッコホッ……これはただの風邪……自家製ハーブで治るはず……ゴホゴホゴホ……ホメオパシーヨガを併用すれば……ゴホッゴホッゲホッ……こ、肛門日光浴で太陽の力を取り込めばきっと……ガハッゲボッグボホッ、ヒューー…………ガクッ」

……屋外で下半身丸出しで死んでる親の第一発見者なる子供の気持ち想像しただけで胸が張り裂けそうな気持ちになる。

自分の親は救いようのない馬鹿だったと反面教師にして科学的・合理的思考を胸にコロナ孤児としての人生を強く歩んで欲しい。

2021-09-04

器が小さくて泣けた

年下で勤務歴も浅い優秀くん(たぶん学歴も優秀くんのほうが上)からヒマ人認定されて、上長経由で仕事押し付けられた。

優秀くんは狡猾なので自分で直接は言ってこない。

私がいくら忙しくなろうとも決して優秀くんは手伝おうとしない。なのに私の手が一瞬すいたときに限って、優秀くんと目が合ってしまう。優秀くんの目は『あなた、やっぱりヒマなんですね』とでも言いたげだった。

緊急事態が起きたとき第一発見者は私だったのだが、優秀くんに「あっちでこれをやっててもらえますか!」と押し退けられた。

邪魔から無能はすっこんでろ、ということか。

私は久しぶりに怒りにまみれた。

優秀くんから何か頼まれもも絶対に聞いてやらない(頼まれることはそもそもないが)。

と思ったが、なんだかなあ。私は器が小さいな。ああもう嫌だ。

2021-08-11

anond:20210810115046

なるほど。そういうことなら君も僕もみんなも重力発見者であり日本発見者であるわけだね! (ボクなんかアメリカ大陸発見しちゃったぜ! あと、ピタゴラスの定理オームの法則もね!)

2021-07-09

児相にも生保にもいたけど

圧倒的に児相の方がつらい

生保仕事はまだ全然

他の職場から来た人はみんな辛いって言うけど、児相生保と異動した自分残業がすっかり減ってらくちんちんでした

児相普通のケースが生保の困難ケースって感じ

生保は7割悪い人(悪意のある人)いないけど、児相は大体ヤバい親なのでほんと精神削れる

児相に戻ってやっぱこの職場やべぇなって思ったので

でも訴訟とか告訴とか巻き込まれたのは生保なので、まあ児相ヤバいだけあっていろいろ守られてたんだなあって思う

あとやくざとか薬とか融けた死体とか心中事件とかそういうのは生保はザラだったので、向き不向きはあるかもしれない

自分全然平気だったけど

第一発見者になると色々面倒とか謎の知識が付いたのも生保だな~

2021-06-25

推理小説クラインガルテン殺人 復活編」

クラインガルテン殺人 復活編 第1回

プロローグ

その男は一度死んだはずだった。

満月は徐々に厚い雲に覆われ、辺りを漆黒の闇に塗りかえていった。

男の傍らには、無残にひしゃげたラップトップの残骸があった。

一瞬の激しい通り雨が降ると、ラップトップは怪しげな閃光を放ち、男はその刹那小刻みに身体を揺らした。

一度は止まってしまった男の鼓動が再び刻み始める。

男は自分の置かれている状況を最初理解出来なかったが、身体中の痛みがそれを思い出させてくれた。

男の視界の先には数刻前に彷徨っていた山道があったが、それは既に崩壊して形を留めていなかった。

ーーーぼくは、復讐してやる……

ーーーぼくを馬鹿にした全てに……

男はゆっくりと動きだすと、拾ったハンチング帽を大事そうに抱え、闇の中に消えていった。

厚い雲が晴れた満月は、紅く鈍い光を放っていた。

また惨劇が始まる気配を感じ、森は沈黙を続けていた。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第2回

真夜中のシェアハウスつんく』ではまだ宴会が続いていた。

リビングには酔い潰れた女性男性が見える。

まだ飲み続けているのは、NPOTWOれいほくのスタッフ里木だった。

NPOは先日代表理事殺害されたばかりだったが、何事もなかったかのように平常運転だった。

ーーーくそ、なんでこんなとこに俺は居るんだ?

里木はいつまでも続く宴会の中一人冷め切っていた。

ーーーちょっと夜風にでもあたるか。

そう考えてシェアハウスの外に出た。

周囲には他に何もない。

このど田舎暮らし最初こそ楽しかったが、段々と生産性のない連中との生活が嫌になりつつあった。

玄関の外階段に腰を掛けると、ポケットから煙草を取り出してジッポーで火を着けた。

暗闇に一筋の白い狼煙が上がると、背後に人の気配を感じた。

里木は振り返らず、声を掛けようとしたその刹那背中に鋭い痛みを感じた。

熱く焼けるような痛みが次第に広がり、続け様に肩、腕、首筋と刺すような激痛が走る。

ーーーな、なんだ、何が起こってる?!

彼は碌に抵抗する暇も与えられないまま、階段から無様に転げ落ちた。

転げ落ちながら仰向けになった彼は、初めて背後の主の姿を捉えた。

部屋からの逆光で影となった背後の主の顔は、深く被られた帽子でよく見えなかった。

そして、今まさに影は鎌のようなものを振り降ろそうとしていた。

それが、彼の人生最期に見た光景だった。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第3回

遺体第一発見者は、シェアハウス女性住人のムツミだった。

彼女は目覚めると里木が居ない事には気づいたが、普通に家に戻って寝たのだろうと思い、不思議に思わなかった。

リビングには、NPO職員の森と石渡、そしてムツミの3人だけだった。

森と石渡の2人は床に転がって寝息を立てていた。

シェアハウスにはムツミ以外に3人の住人がかつてはいたのだが、NPO代表理事の谷野が惨殺された事件後しばらくして、事件のショックからかムツミ以外全員、シェアハウスを出て行った。

ツミも一度は去ろうとしたが、NPOの皆が余りにも不憫だったので、一人残ったのだった。

例の事件TWOれいほくは何もかも失っていた。

彼女が偶然にも遺体発見したのは、起きて自室に戻ろうとした時に、ふと玄関の扉を見ると鍵が掛かっていたからだった。

扉は両開きの二枚扉で、鍵は二枚扉の合わせ目に取り付ける閂状の鉄の棒が装置から飛び出るタイプである

その鍵は遠くからでも開閉がわかるように開いていると青に、閉まっていると赤に光るようになっていた。

その鍵が赤く光っていた。

彼女は、里木はここの鍵は持っていないから外に出たなら鍵が掛かっているのはおかしいと思った。

シェアハウスの出入口はここしかない。

彼女玄関の鍵を開けて外に出た瞬間、真っ赤な階段と恨めしそうに天を仰いで絶命している里木の姿を捉えて、あの黒い虫を見つけた時のように悲鳴をあげた。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第4回

石渡が警察通報して30分ほどで捜査員が到着した。

遺体の検死や現場捜査が行われ、事件当時にシェアハウスに居たムツミ達三人は、リビングに集められ事情聴取が行われた。

当夜は三人共に泥酔してつぶれてしまったため、当然ながらアリバイもなかった。

「そう言えば、玄関前に防犯カメラがあります。もしかしたら何か映っているかも。」

森がそういうと、玄関内にあるボックスに入った装置からデータを取り出し自分ラップトップ映像再生した。

捜査員が見守る中、防犯カメラ映像早送りしていく。

カメラ玄関前のアプローチを映したものだったので犯行の瞬間は捉えていなかったが、真夜中に後ろ姿の人物が一瞬映っていた。

人物は、皆が見覚えのあるハンチング帽を被っていた。

ハンチング帽の男、概念隼人は数日前から行方が分からなくなっていた。

クラインガルテンとその周辺を探したところ、山道が崩落した下に彼のものらしき壊れたラップトップが残されていた。

しかし、そこには彼の姿はなかった。

現場周辺の数日の捜索も虚しく、一向に足取りは掴めなかった。

警察概念隼人逮捕状を取り、全国指名手配した。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第5回

モノローグ

れいほく山中漆黒の闇の中に舞う二つの影。

片一方は鎌を振り上げ、もう一方に襲いかかっていた。

しばらく攻防が続いていたが、数分の後には抵抗も虚しく、襲われた側の影が無残に崩れ去った。

戦いに勝利した影は、相手が絶命したのを確認した後、物言わぬモノとなったそれを引きずり、近くの崖から落とした。

崖下には川が流れ、その濁流にかつて人だったモノは呑まれ消えていった。

争いの中で落ちたハンチング帽を拾い上げた鎌を携えた影は、それを大事そうに抱えて急いで山の中を駆け出した。

辺りは再び静寂に包まれた。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第6回

里木の事件現場検証と取り調べは一日中続いた。

シェアハウスの面々が解放され、捜査員が引き上げた時にはもう午後8時を回っていた。

彼らは遅い夕食として作り置きのカレーライスを食べ、落ち着いた後も、なんとなくリビングに残っていた。

暫くは三人とも黙ったままだったが、森が口火を切って話し始めた。

「あの概念さんが里木さんを殺すなんて信じられない。確かに変わった人だったけど、人を殺すような度胸とかなさそうな人だったし。

でも、あれは確かに概念さんのハンチング帽だった。」

ツミが少し考えて切り出した。

「あの、気になってることがあるんです。朝、私が気付いた時に玄関は施錠されてたのですよね。おかしいと思いませんか?」

石渡が訝しげに聞く。

「なぜ?」

「里木さんは鍵を持ってないのにどうやって外に出たの?」

あっと言って、森と石渡は顔を見合わせた。

直ぐにキーボックスを調べると鍵が一つなくなっていた。

しかし、鍵が里木やその周りで発見されてはいなかった。

「確かに。なら、鍵は概念さんが持ち去ったことになるのか。」

石渡がそう言ってビール一口飲む。

「何のために?また、ここに来るため?

あと、概念さんはどうやって鍵を手に入れたの?私たちがいる隙にってこと?」

「里木さんが持って出たのかな。物騒だし施錠しておこうとして。」

森もそう言ってビールゴクリと飲む。

「それでも、概念さんが持ち去る理由がないと思う。私たちも殺すつもりなら分かるけど。」

ツミはそう言って背筋が凍るのを感じた。

いつものように結論が出ない話し合いが暫く続いた。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第7回

シェアハウスリビングでの話し合いは、結論が出ないまま御開きとなった。

遅い時間だったので、森と石渡もシェアハウスの部屋に泊まることになった。

ツミ自分の部屋に戻って、ベッドに潜り込んだ。

ツミは、凶器を持ち去られていることを考えると、やはり里木が防犯のために外から鍵を掛けた後、概念に殺されて鍵を奪われたと考えるのが妥当だとは思った。

だが、少し引っかかることはあった。

もう一つの可能性があるーーー

そこに辿り着きそうな矢先、焦げる匂いが漂ってきた。

おかしいーーー

彼女は鍵を開けて外に出ようとしたが、扉はビクとも動かなかった。

慌てて扉を激しく叩く。

大声で叫んだが、誰からの応答もなかった。

そうこうしているうちに、熱い空気火花が部屋に舞い込んできた。

やはり燃えている!

シェアハウス燃えているのだ。

その夜、シェアハウスつんく』は失火により全焼した。

焼け跡からは、男女の遺体発見された。

生存者は男性一名のみであった。

つづく

クラインガルテン殺人 復活編 第8回

<作者からの挑戦状>

ここまでの話で犯人推理する全ての手がかりは与えられている。

賢明なる読者諸君ならもうお判りのことだろう。

今回の一連の事件犯人をお答えいただきたい。

また、そう考える根拠はどこか。

なお、犯行単独犯によるものである

また、シェアハウス失火犯人放火によるものであり、里木の殺人犯人と同一人物である

健闘を祈る。


クラインガルテン殺人 復活編 第9回

<翌日の高○新聞 朝刊>

本山町シェアハウスが全焼。2人死傷。

X日未明本山町シェアハウスつんく木造二階建てyyyy平方メートルが全焼し、焼け跡から2人の遺体が見つかったほか、男性1人が軽傷を負った。

軽傷を負った森さんの話によると、遺体

石渡文太さんと永島ムツミさんと見られ、県警では現在身元の確認を急いでいる。

<森の回想>

厚い雲が晴れた満月は、紅く鈍い光を放っていた。

また惨劇が始まる気配を感じ、森は沈黙を続けていた。

手にはイクハヤランド放置されていた鎌を持ち、息を潜める。

ーーー山道の仕掛けは成功したのに、しぶとい野郎だ!

森は、ハンチング帽の男に悪態をつきながら、後をゆっくりと追った。

ーーーぼくは、復讐してやる……

ーーーぼくを馬鹿にした全てに……

ーーー先ずは、あんただよ!

そう呟きながら、森はハンチング帽の男に背後から襲撃しようと、闇の中を舞った。

クラインガルテン殺人 復活編 了

※このお話は多分フィクションです。実在する人物組織とは何ら関係がありません。

2021-06-22

定理とか法則発見者名前が付けられるやつ

アインシュタイン」とか「シュレディンガー」とか、

それ以外には見たことないような姓名ばっかりなのはどうしてなんだぜ。

実は「スミス法則」が10個くらい被ってたりするのか?

2021-06-15

猫とドライブ

 買い物に行こうと車を運転中、道路の真ん中に仔猫死体があるのを見つけた。車にはねられたようだ。朝ここを通った時には見なかったし原形を留めているので、まだ死んで時間は経ってないのかなと思った。買い物から帰ってきてもそのままだったら拾おうと思って出掛けた。

 買い物中も罪悪感がすごかった。やっぱり見た時点で家に引き返して、空き箱持って駆けつければよかったかなぁ、と。もし買い物してる間に仔猫が再び轢かれて猫煎餅化してたら、どうするんだ。さすがに平たくなった猫を道路から引き剥がす勇気は私にはない。

 ふがいないなぁ。形を保った仔猫は拾えて猫煎餅は拾えないというのか、猫は猫だぞ! しかし、私どうしてもスプラッターダメもので。

 帰宅するとき、同じ道を通ったら、猫は先ほどと変わらぬ状態で横たわっていた。通る車達は仔猫に気づくと大回りして避けていた。そうして猫煎餅回避されていた。

 家に帰って買ったものを全部冷蔵庫しまってから段ボールの空き箱の中に新聞紙敷いたやつと軍手を持って、現場に駆けつけた。仔猫はやっぱりそのまま倒れていた。よく見たら、猫の周囲のあちこちに血が飛び散っていて、車にはねられた直後はまだ息があってしばらくのたうち回ったのかもしれない。

 幸いにも車は一台も通らない。私は覚悟を決めて軍手をはめ猫を持ち上げた、その時初めて、持ってきた箱が仔猫サイズに地味に合ってないことに気づいた。あっヤベェ、どう入れたらいいんだこれ、と捧げ持った猫を傾けたら、耳からどぼっと血が溢れて箱の蓋に垂れた。これ以上斜めの体勢で持ってたら、血だけじゃなくてなんかもっと出て欲しくないものが出てきそうだと思って、半ば強引に猫を箱の中に突っ込んだ。頭から猫は箱の中に落ち、案の定足が大幅に箱からはみ出た。

 仔猫茶色のししま模様だった。生前はさぞかし可愛かったんだろうが、死体はやけに薄汚れて見えた。足の毛づやが良く、痩せてもいないので、ちゃんご飯を食べさせてもらっていたと思われる。

 半開きの猫の右目のまぶたの中身が無い気がするんだよな……と思いつつ、私は箱を抱えて歩いた。

 実は、この事故現場からほんの数歩のところで、去年同じようなしましま模様で同じような体格の仔猫がやっぱり車に跳ねられて死んでいて、それを私はやっぱり拾いにいったんだけれども、近所のお婆さん達がそこに集まってなんやかんや言っていたので断念した。

 近所のお婆さんが言うには、この近くに猫を餌付けしているおうちがあって、たぶん死んだ仔猫もその家の人が餌をやっていた猫たちのうちの一匹だという。それを教えてくれたお婆さんは、

「でもよかったわね、害獣一匹駆除されて」

 といった。猫の死骸は餌付けしている人に責任を取らせればいいとお婆さん達は言って、一人が餌付け人の家に言ってドアをガンガン叩いて家の人を呼び出し文句を言っていた。そんなわけで、その仔猫は餌付け人か誰かが引き取ったか捨てたかしたらしく、数時間後にはなくなっていた。

 私が今日拾った仔猫は去年のあの仔猫の弟か妹なのかもしれない。見た目がほんとうに良く似ていた。

 今日はお婆さん達はいいから誰にも文句は言われないはずだ。私は箱を持って餌付け人のおうちの前を通りかかった。餌付け人も猫可愛さに餌をやってるんだろうし、最後のお別れくらいしたいのではないか? と思った。仔猫だって、餌をくれる人間が好きだろうし、じぶんを葬ってくれる人間を選べるんなら通りすがり他人よりも馴れた人がいいんじゃないか。

 だけど私は猫の死体を家まで持って帰った。そして、役場環境課に電話をかけて、死んだ猫を拾ったがどこに捨てればいいのか教えて欲しいと言った。電話に出た人は、クリーンセンター処分を受け付けているから直接センターに持ち込んでくれないかと言った。それで、今すぐに行っていいかと私が聞くと、大丈夫だというので、私は猫を箱ごと燃えるゴミ袋に入れて、車の助手席に置いた。

 せっかく猫煎餅回避したのにゴミ袋に入れてゴミ焼却所に持っていくだなんて、これはこれで酷いよなと思うのだが、この辺は田舎だけど勝手に生き物の死骸を埋めていい場所はどこにもない程度に区画整理されている田舎なので、しょうがないのだ。

 死んだ仔猫助手席に乗せて、クリーンセンターに向かう。ちょっとしたドライブだ。こんな知らない人間が連れ回してごめんねって思う。餌付け人の家を訪ねれば、仔猫母親いるかもしれない。猫は賢くて家族の死を悲しむことくらいはするので、会わせてやれたらよかったかもしれない。けど、餌付け人にわざわざ死んだ仔猫を届けるのはなんかやっちゃいけないことのような気がして無理だと思った。運転しながら何度も同じことを考えて、無理だと結論してまた脳内議論をふりだしに戻した。

 クリーンセンターに着くと、電話対応した職員さんが出てきて猫の入った袋を受けとってくれた。

「本当に死んでるってことでいいんですよね?」

「えぇ、死んでます

 と言葉を交わしたのち、私はお礼を言ってクリーンセンターを出た。なんかもっと訊かれるかなと思ったけど、あっさりしたものだった。

 帰りには、やっと肩の荷が降りたなと思った。もう二十年くらい前になるけれど、ある夜に元彼の車で東京のどこだかの幹線道路を通っていたら、元彼が道端に猫の轢死体を見つけて、車を停めた。すると私達の車の前を走っていた車もハザードを点滅させて道路端に停まった。

 元彼が車を降り、前の車から女性が降りてきた。女性のほうも猫の死体を見つけて、救助するために車を留めたらしかった。救助しようにも猫はすでに煎餅化していた。女性はじぶんの表着を犠牲にして猫の轢死体を拾おうとしていたが、元彼がそれを止めた。元彼は車のトランクからバスタオルを何枚か出した。元彼仕事デリヘル店長だったために、車の中にはいつもバスタオルストックされていたのだ。

 元彼女性が協力して猫をタオルに包んだ。女性元彼がたくさんバスタオルを出してくれたから、猫の埋葬はじぶんが責任を持ってすると言ったそうで、猫はその女性に引き取られていった。

 元彼は車に戻ってきて、世の中には親切な人もいるもんだなと言った。私は、じぶんが運転手かつ第一発見者だったら確実にスルーしていたなと思った。

 そんなことがあった。元彼とはとっくの昔に別れて完全に縁が切れている。猫を引き取ってくれた女性はただの通りすがりの人なので、いまどこでどうしてるかなんか、もちろん私にはわかる訳もない。けど、あの人たちの善意というか、優しさをまっすぐ行動に移せる強さとか、すごいなと思ったし、これを見たからには私自身も同じことに直面したら彼らのように行動しなければならないという呪いに、その時かかったような気がした。彼らみたいに立派な人になりたいというより、見てしまたからには受け継がなくてはならないと思った。

 だが、轢かれて死んだ猫なり、道端で困っている誰かなりを見かけたとしても、見なかったふりをして通り過ぎるばかりの人生を私はあれから二十年近くも送ってきた。

 でも今日は見すごさなかった。しかし、いいやり方ではないのは明白。結局クリーンセンターという他人押し付けて終わりにしただけなのだし。だけど、見て見ぬふりをするのはもっとダメ。そういう呪いがかかったまま、私は生きていかなくてはならないんだと思う。

2021-06-09

ぶっちゃけ人のいないところで死んでも第一発見者迷惑をかけるから迷惑をかけない自殺方法ってあんまないよね

今の時代消滅集落で首吊っても割と早く発見されそうだし

2021-06-02

ぎっくり腰あなるプラグが効く件

発見者いわく、Mサイズではあまり効果がなく、Lサイズだと痛みが完全に引いたとのことなので、

やはり肛門内部からの圧迫によって、痛みの原因となっている筋肉を緩ませることに成功しているのだと思う。

と、同時にLサイズの挿入は初心者にはかなり厳しく、そのまま治療適用するのは困難と思われる。

初心者でも挿入しやすい、バルーンタイプで挿入後に徐々に空気で膨らませることで効果を発揮するか確認したいのと、

細めのアナルスティックで、当該部位を押さえることができないのか調べたい。

ぎっくり腰になられた人は、試しに挑戦してみてほしい。

2021-05-18

不具合は見て見ぬふりが最善手

ワクチン接種予約システム不具合で揉めているが、基本的政府企業などの組織ではシステムに限らず不具合の指摘への反応はどこも似たようなものである

組織において不具合は見つかってはならない。なぜなら責任を取りたくないし、対応工数金も費やしたくないから。

そのため誰かが発見してしまうとその行為を叩くか、発見者に対応しろ責任を負わせるのが常套手段となる。

そのため個人としては不具合を見つけても見て見ぬふりが最善手である。むしろ地雷を踏まないこの行動こそが世渡りである

ただし個人の最善手が組織の最善であるかはまた別の話。

2021-05-09

[] - May 9th, 2021

𝐀𝐧𝐨𝐧𝐲𝐦𝐨𝐮𝐬 𝐍𝐞𝐰𝐬 - 𝐌𝐚𝐲 𝟗𝐭𝐡, 𝟐𝟎𝟐𝟏

ローカルニュースを全国に

𝐀𝐧𝐨𝐧𝐲𝐦𝐨𝐮𝐬 𝐍𝐞𝐰𝐬についてと、バックナンバーこちら→anond:20210507172613

北海道羅臼町発見魚類化石、新種と判明

北海道羅臼町12年前に発見された魚類化石が、専門家調査の結果、これまでの分類に属さない新種の魚であることが判明した。この化石は町内に住む桜井憲二さんが、ポン春苅古丹川で、エゾシカ狩猟中に発見したものだという。発見者の名前にちなみ、『ラウスシカサゴ属 サクライシロカサゴ』と命名された。

羅臼町知床半島東側位置する町で、発見された化石5月17日から羅臼町郷土資料館で展示される予定。同資料館では国定指定文化財指定され、オホーツク文化現代に伝える貴重な出土品260点や、知床自然を伝える模型剥製などの展示を行っている。利用時間は9:00〜18:00で、入館料は無料



    9日午前5時2分頃、和歌山北部位置する湯浅町震度1の揺れを観測する地震があった。この地震による津波心配はないという。

    気象庁によると、この地震マグニチュードは2.3、震源の深さは10kmと推定されている。この地震の規模は、東北地方太平洋沖地震(マグニチュード9.1)の約160億分の1である

    同日1時57分頃には、福島沖でマグニチュード4.4、最大震度1観測する地震が、8日の13時19分頃には、八丈島東方沖でマグニチュード4.7、最大震度1地震観測している。



      ミカンマグロセメントなどの津久見名物デザインしたオリジナル缶バッジ『つくみのシリーズ』が好評だ。種類は全部で11種類で、キャラクター化された可愛らしいイラストが特徴。津久見市四浦の里の駅「つくみマルシェ」に設置されたガチャガチャで購入できる。

      つくみマルシェでは、津久見名産品を売りにした町おこしグッズを数多く取り揃えている。津久見市の主要産業であるセメントイメージした『砂利ソフトクリーム』(税込400円)や、特産品魚介類ミカン使用した食品イルカと触れ合うことができる体験パーク『つくみイルカ島』のグッズなどを販売している。

      なお、つくみマルシェ販売している商品の一部は、津久見市観光協会運営する通販サイト『つくみトドケル』でも手に入れることができる。

        2021-03-22

        あは

        さて、殺人事件から十日程たったある日、私は明智小五郎の宿を訪ねた。その十日の間に、明智と私とが、この事件に関して、何を為し、何を考えそして何を結論たか。読者は、それらを、この日、彼と私との間に取交された会話によって、十分察することが出来るであろう。

         それまで、明智とはカフェで顔を合していたばかりで、宿を訪ねるのは、その時が始めてだったけれど、予かねて所を聞いていたので、探すのに骨は折れなかった。私は、それらしい煙草屋の店先に立って、お上さんに、明智いるかどうかを尋ねた。

        「エエ、いらっしゃいます。一寸御待ち下さい、今お呼びしまから

         彼女はそういって、店先から見えている階段上り口まで行って、大声に明智を呼んだ。彼はこの家の二階を間借りしているのだ。すると、

        「オー」

         と変な返事をして、明智はミシミシと階段下りて来たが、私を発見すると、驚いた顔をして「ヤー、御上りなさい」といった。私は彼の後に従って二階へ上った。ところが、何気なく、彼の部屋へ一歩足を踏み込んだ時、私はアッと魂消たまげてしまった。部屋の様子が余りにも異様だったからだ。明智が変り者だということを知らぬではなかったけれど、これは又変り過ぎていた。

         何のことはない、四畳半の座敷が書物で埋まっているのだ。真中の所に少し畳が見える丈けで、あとは本の山だ、四方の壁や襖に沿って、下の方は殆ほとんど部屋一杯に、上の方程幅が狭くなって、天井の近くまで、四方から書物の土手が迫っているのだ。外の道具などは何もない。一体彼はこの部屋でどうして寝るのだろうと疑われる程だ。第一、主客二人の坐る所もない、うっかり身動きし様ものなら、忽たちまち本の土手くずれで、圧おしつぶされて了うかも知れない。

        「どうも狭くっていけませんが、それに、座蒲団ざぶとんがないのです。済みませんが、柔か相な本の上へでも坐って下さい」

         私は書物の山に分け入って、やっと坐る場所を見つけたが、あまりのことに、暫く、ぼんやりとその辺あたりを見廻していた。

         私は、かくも風変りな部屋の主である明智小五郎為人ひととなりについて、ここで一応説明して置かねばなるまい。併し彼とは昨今のつき合いだから、彼がどういう経歴の男で、何によって衣食し、何を目的にこの人世を送っているのか、という様なことは一切分らぬけれど、彼が、これという職業を持たぬ一種の遊民であることは確かだ。強しいて云えば書生であろうか、だが、書生にしては余程風変りな書生だ。いつか彼が「僕は人間研究しているんですよ」といったことがあるが、其時私には、それが何を意味するのかよく分らなかった。唯、分っているのは、彼が犯罪探偵について、並々ならぬ興味と、恐るべく豊富知識を持っていることだ。

         年は私と同じ位で、二十五歳を越してはいまい。どちらかと云えば痩やせた方で、先にも云った通り、歩く時に変に肩を振る癖がある、といっても、決して豪傑流のそれではなく、妙な男を引合いに出すが、あの片腕の不自由な、講釈師神田伯龍を思出させる様な歩き方なのだ。伯龍といえば、明智は顔つきから声音まで、彼にそっくりだ、――伯龍を見たことのない読者は、諸君の知っている内で、所謂いわゆる好男子ではないが、どことな愛嬌のある、そして最も天才的な顔を想像するがよい――ただ明智の方は、髪の毛がもっと長く延びていて、モジャモジャともつれ合っている。そして、彼は人と話している間にもよく、指で、そのモジャモジャになっている髪の毛を、更らにモジャモジャにする為の様に引掻廻ひっかきまわすのが癖だ。服装などは一向構わぬ方らしく、いつも木綿の着物に、よれよれの兵児帯へこおびを締めている。

        「よく訪ねて呉れましたね。その後暫く逢いませんが、例のD坂の事件はどうです。警察の方では一向犯人の見込がつかぬようではありませんか」

         明智は例の、頭を掻廻しながら、ジロジロ私の顔を眺めて云う。

        「実は僕、今日はそのことで少し話があって来たんですがね」そこで私はどういう風に切り出したものかと迷いながら始めた。

        「僕はあれから、種々考えて見たんですよ。考えたばかりでなく、探偵の様に実地の取調べもやったのですよ。そして、実は一つの結論に達したのです。それを君に御報告しようと思って……」

        「ホウ。そいつはすてきですね。詳しく聞き度いものですね」

         私は、そういう彼の目付に、何が分るものかという様な、軽蔑安心の色が浮んでいるのを見逃さなかった。そして、それが私の逡巡している心を激励した。私は勢込いきおいこんで話し始めた。

        「僕の友達に一人の新聞記者がありましてね、それが、例の事件の係りの小林刑事というのと懇意なのです。で、僕はその新聞記者を通じて、警察の模様を詳しく知ることが出来ましたが、警察ではどうも捜査方針が立たないらしいのです。無論種々いろいろ活動はしているのですが、これという見込がつかぬのです。あの、例の電燈のスイッチですね。あれも駄目なんです。あすこには、君の指紋丈けっきゃついていないことが分ったのです。警察の考えでは、多分君の指紋犯人指紋を隠して了ったのだというのですよ。そういう訳で、警察が困っていることを知ったものですから、僕は一層熱心に調べて見る気になりました。そこで、僕が到達した結論というのは、どんなものだと思います、そして、それを警察へ訴える前に、君の所へ話しに来たのは何の為だと思います

         それは兎も角、僕はあの事件のあった日から、あることを気づいていたのですよ。君は覚えているでしょう。二人の学生犯人らしい男の着物の色について、まるで違った申立てしたことをね。一人は黒だといい、一人は白だと云うのです。いくら人間の目が不確だといって、正反対の黒と白とを間違えるのは変じゃないですか。警察ではあれをどんな風に解釈たか知りませんが、僕は二人の陳述は両方とも間違でないと思うのですよ。君、分りますか。あれはね、犯人白と黒とのだんだらの着物を着ていたんですよ。……つまり、太い黒の棒縞の浴衣なんかですね。よく宿屋の貸浴衣にある様な……では何故それが一人に真白に見え、もう一人には真黒に見えたかといいますと、彼等は障子の格子のすき間から見たのですから、丁度その瞬間、一人の目が格子のすき間と着物の白地の部分と一致して見える位置にあり、もう一人の目が黒地の部分と一致して見える位置にあったんです。これは珍らしい偶然かも知れませんが、決して不可能ではないのです。そして、この場合こう考えるより外に方法がないのです。

         さて、犯人着物縞柄は分りましたが、これでは単に捜査範囲が縮小されたという迄で、まだ確定的のものではありません。第二の論拠は、あの電燈のスイッチ指紋なんです。僕は、さっき話した新聞記者友達の伝手つてで、小林刑事に頼んでその指紋を――君の指紋ですよ――よく検べさせて貰ったのです。その結果愈々いよいよ僕の考えてることが間違っていないのを確めました。ところで、君、硯すずりがあったら、一寸貸して呉れませんか」

         そこで、私は一つの実験をやって見せた。先ず硯を借りる、私は右の拇指に薄く墨をつけて、懐から半紙の上に一つの指紋を捺おした。それから、その指紋の乾くのを待って、もう一度同じ指に墨をつけ前の指紋の上から、今度は指の方向を換えて念入りに押えつけた。すると、そこには互に交錯した二重の指紋がハッキリ現れた。

        警察では、君の指紋犯人指紋の上に重って、それを消して了ったのだと解釈しているのですが、併しそれは今の実験でも分る通り不可能なんですよ。いくら強く押した所で、指紋というものが線で出来ている以上、線と線との間に、前の指紋の跡が残る筈です。もし前後指紋が全く同じもので、捺し方も寸分違わなかったとすれば、指紋の各線が一致しまから、或は後の指紋が先の指紋を隠して了うことも出来るでしょうが、そういうことは先ずあり得ませんし、仮令そうだとしても、この場合結論は変らないのです。

         併し、あの電燈を消したのが犯人だとすれば、スイッチにその指紋が残っていなければなりません。僕は若しや警察では君の指紋の線と線との間に残っている先の指紋を見落しているのではないかと思って、自分で検べて見たのですが、少しもそんな痕跡がないのです。つまり、あのスイッチには、後にも先にも、君の指紋が捺されているだけなのです。――どうして古本屋人達指紋が残っていなかったのか、それはよく分りませんが、多分、あの部屋の電燈はつけっぱなしで、一度も消したことがないのでしょう。

         君、以上の事柄は一体何を語っているでしょう。僕はこういう風に考えるのですよ。一人の荒い棒縞の着物を着た男が、――その男は多分死んだ女の幼馴染で、失恋という理由なんかも考えられますね――古本屋の主人が夜店を出すことを知っていてその留守の間に女を襲うたのです。声を立てたり抵抗したりした形跡がないのですから、女はその男をよく知っていたに相違ありません。で、まんまと目的を果した男は、死骸の発見を後らす為に、電燈を消して立去ったのです。併し、この男の一期いちごの不覚は、障子の格子のあいているのを知らなかったこと、そして、驚いてそれを閉めた時に、偶然店先にいた二人の学生に姿を見られたことでした。それから、男は一旦外へ出ましたが、ふと気がついたのは、電燈を消した時、スイッチ指紋が残ったに相違ないということです。これはどうしても消して了わねばなりません。然しもう一度同じ方法で部屋の中へ忍込むのは危険です。そこで、男は一つの妙案を思いつきました。それは、自から殺人事件発見者になることです。そうすれば、少しも不自然もなく、自分の手で電燈をつけて、以前の指紋に対する疑をなくして了うことが出来るばかりでなく、まさか発見者が犯人だろうとは誰しも考えませんからね、二重の利益があるのです。こうして、彼は何食わぬ顔で警察のやり方を見ていたのです。大胆にも証言さえしました。しかも、その結果は彼の思う壺だったのですよ。五日たっても十日たっても、誰も彼を捕えに来るものはなかったのですからね」

         この私の話を、明智小五郎はどんな表情で聴いていたか。私は、恐らく話の中途で、何か変った表情をするか、言葉を挟むだろうと予期していた。ところが、驚いたことには、彼の顔には何の表情も現れぬのだ。一体平素から心を色に現さぬ質たちではあったけれど、余り平気すぎる。彼は始終例の髪の毛をモジャモジャやりながら、黙り込んでいるのだ。私は、どこまでずうずうしい男だろうと思いながら最後の点に話を進めた。

        「君はきっと、それじゃ、その犯人はどこから入って、どこから逃げたかと反問するでしょう。確に、その点が明かにならなければ、他の凡てのことが分っても何の甲斐もないのですからね。だが、遺憾いかんながら、それも僕が探り出したのですよ。あの晩の捜査の結果では、全然犯人の出て行った形跡がない様に見えました。併し、殺人があった以上、犯人が出入しなかった筈はないのですから刑事の捜索にどこか抜目があったと考える外はありません。警察でもそれには随分苦心した様子ですが、不幸にして、彼等は、僕という一介の書生に及ばなかったのですよ。

         ナアニ、実は下らぬ事なんですがね、僕はこう思ったのです。これ程警察が取調べているのだから、近所の人達に疑うべき点は先ずあるまい。もしそうだとすれば、犯人は、何か、人の目にふれても、それが犯人だとは気づかれぬ様な方法で通ったのじゃないだろうか、そして、それを目撃した人はあっても、まるで問題にしなかったのではなかろうか、とね。つまり人間の注意力の盲点――我々の目に盲点があると同じ様に、注意力にもそれがありますよ――を利用して、手品使が見物の目の前で、大きな品物を訳もなく隠す様に、自分自身を隠したのかも知れませんからね。そこで、僕が目をつけたのは、あの古本屋の一軒置いて隣の旭屋という蕎麦屋です」

         古本屋の右へ時計屋、菓子屋と並び、左へ足袋屋、蕎麦屋と並んでいるのだ。

        「僕はあすこへ行って、事件の当夜八時頃に、便所を借りて行った男はないかと聞いて見たのです。あの旭屋は君も知っているでしょうが、店から土間続きで、裏木戸まで行ける様になっていて、その裏木戸のすぐ側に便所があるのですから便所を借りる様に見せかけて、裏口から出て行って、又入って来るのは訳はありませんからね。――例のアイスクリーム屋は路地を出た角に店を出していたのですから、見つかる筈はありません――それに、相手蕎麦屋ですから便所を借りるということが極めて自然なんです。聞けば、あの晩はお上さんは不在で、主人丈が店の間にいた相ですから、おあつらえ向きなんです。君、なんとすてきな、思附おもいつきではありませんか。

         そして、案の定、丁度その時分に便所を借りた客があったのです。ただ、残念なことには、旭屋の主人は、その男の顔形とか着物縞柄なぞを少しも覚えていないのですがね。――僕は早速この事を例の友達を通じて、小林刑事に知らせてやりましたよ。刑事自分でも蕎麦屋を調べた様でしたが、それ以上何も分らなかったのです――」

         私は少し言葉を切って、明智発言の余裕を与えた。彼の立場は、この際何とか一言云わないでいられぬ筈だ。ところが、彼は相変らず頭を掻廻しながら、すまし込んでいるのだ。私はこれまで、敬意を表する意味で間接法を用いていたのを直接法に改めねばならなかった。

        「君、明智君、僕のいう意味が分るでしょう。動かぬ証拠が君を指さしているのですよ。白状すると、僕はまだ心の底では、どうしても君を疑う気になれないのですが、こういう風に証拠が揃っていては、どうも仕方がありません。……僕は、もしやあの長屋の内に、太い棒縞の浴衣を持っている人がないかと思って、随分骨を折って調べて見ましたが、一人もありません。それも尤もっともですよ。同じ棒縞の浴衣でも、あの格子に一致する様な派手なのを着る人は珍らしいのですからね。それに、指紋トリックにしても、便所を借りるというトリックにしても、実に巧妙で、君の様な犯罪学者でなければ、一寸真似の出来ない芸当ですよ。それから第一おかしいのは、君はあの死人の細君と幼馴染だといっていながら、あの晩、細君の身許調べなんかあった時に、側で聞いていて、少しもそれを申立てなかったではありませんか。

         さて、そうなると唯一の頼みは Alibi の有無です。ところが、それも駄目なんです。君は覚えていますか、あの晩帰り途で、白梅軒へ来るまで君が何処どこにいたかということを、僕は聞きましたね。君は一時間程、その辺を散歩していたと答えたでしょう。仮令、君の散歩姿を見た人があったとしても、散歩の途中で、蕎麦屋便所を借りるなどはあり勝ちのことですからね。明智君、僕のいうことが間違っていますか。どうです。もし出来るなら君の弁明を聞こうじゃありませんか」

         読者諸君、私がこういって詰めよった時、奇人明智小五郎は何をしたと思います。面目なさに俯伏して了ったとでも思うのですか。どうしてどうして、彼はまるで意表外のやり方で、私の荒胆あらぎもをひしいだのです。というのは、彼はいきなりゲラゲラと笑い出したのです。

        「いや失敬失敬、決して笑うつもりではなかったのですけれど、君は余り真面目だもんだから明智は弁解する様に云った。「君の考えは却々なかなか面白いですよ。僕は君の様な友達を見つけたことを嬉しく思いますよ。併し、惜しいことには、君の推理は余りに外面的で、そして物質的ですよ。例えばですね。僕とあの女との関係についても、君は、僕達がどんな風な幼馴染だったかということを、内面的に心理的に調べて見ましたか。僕が以前あの女と恋愛関係があったかどうか。又現に彼女を恨うらんいるかどうか。君にはそれ位のことが推察出来なかったのですか。あの晩、なぜ彼女を知っていることを云わなかったか、その訳は簡単ですよ。僕は何も参考になる様な事柄を知らなかったのです。僕は、まだ小学校へも入らぬ時分に彼女と分れた切りなのですからね。尤も、最近偶然そのことが分って、二三度話し合ったことはありますけれど」

        「では、例えば指紋のことはどういう風に考えたらいいのですか?」

        「君は、僕があれから何もしないでいたと思うのですか。僕もこれで却々やったのですよ。D坂は毎日の様にうろついていましたよ。殊に古本屋へはよく行きました。そして主人をつかまえて色々探ったのです。――細君を知っていたことはその時打明けたのですが、それが却かえって便宜になりましたよ――君が新聞記者を通じて警察の模様を知った様に、僕はあの古本屋の主人から、それを聞出していたんです。今の指紋のことも、じきに分りましたから、僕も妙に思って検しらべて見たのですが、ハハ……、笑い話ですよ。電球の線が切れていたのです。誰も消しやしなかったのですよ。僕がスイッチをひねった為に燈ひがついたと思ったのは間違で、あの時、慌てて電燈を動かしたので、一度切れたタングステンが、つながったのですよ。スイッチに僕の指紋丈けしかなかったのは、当りまえなのです。あの晩、君は障子のすき間から電燈のついているのを見たと云いましたね。とすれば、電球の切れたのは、その後ですよ。古い電球は、どうもしないでも、独りでに切れることがありますからね。それから犯人着物の色のことですが、これは僕が説明するよりも……」

         彼はそういって、彼の身辺の書物の山を、あちらこちら発掘していたが、やがて、一冊の古ぼけた洋書を掘りだして来た。

        「君、これを読んだことがありますか、ミュンスターベルヒの『心理学犯罪』という本ですが、この『錯覚』という章の冒頭を十行許ばかり読んで御覧なさい」

         私は、彼の自信ありげ議論を聞いている内に、段々私自身の失敗を意識し始めていた。で、云われるままにその書物を受取って、読んで見た。そこには大体次の様なことが書いてあった。

        嘗かつて一つの自動車犯罪事件があった。法廷に於て、真実申立てる旨むね宣誓した証人の一人は、問題道路全然乾燥してほこり立っていたと主張し、今一人の証人は、雨降りの挙句で、道路はぬかるんでいたと誓言した。一人は、問題自動車は徐行していたともいい、他の一人は、あの様に早く走っている自動車を見たことがないと述べた。又前者は、その村道には二三人しか居なかったといい、後者は、男や女や子供の通行人が沢山あったと陳述した。この両人の証人は、共に尊敬すべき紳士で、事実を曲弁したとて、何の利益がある筈もない人々だった。

         私がそれを読み終るのを待って明智は更らに本の頁を繰りながら云った。

        「これは実際あったことですが、今度は、この『証人記憶』という章があるでしょう。その中程の所に、予あらかじめ計画して実験した話があるのですよ。丁度着物の色のことが出てますから、面倒でしょうが、まあ一寸読んで御覧なさい」

         それは左の様な記事であった。

        (前略)一例を上げるならば、一昨年(この書物出版は一九一一年)ゲッティゲンに於て、法律家心理学者及び物理学者よりなる、ある学術上の集会が催されたことがある。随したがって、そこに集ったのは、皆、綿密な観察に熟練した人達ばかりであった。その町には、恰あたかカーニバルの御祭騒ぎが演じられていたが、突然、この学究的な会合最中に、戸が開かれてけばけばしい衣裳をつけた一人の道化が、狂気の様に飛び込んで来た。見ると、その後から一人の黒人が手にピストルを持って追駆けて来るのだ。ホール真中で、彼等はかたみがわりに、恐ろしい言葉をどなり合ったが、やがて道化の方がバッタリ床に倒れると、黒人はその上に躍りかかった。そして、ポンとピストルの音がした。と、忽ち彼等は二人共、かき消す様に室を出て行って了った。全体の出来事が二十秒とはかからなかった。人々は無論非常に驚かされた。座長の外には、誰一人、それらの言葉動作が、予め予習されていたこと、その光景写真に撮られたことなどを悟ったものはなかった。で、座長が、これはいずれ法廷に持出される問題からというので、会員各自に正確な記録を書くことを頼んだのは、極く自然に見えた。(中略、この間に、彼等の記録が如何に間違に充みちていたかを、パーセンテージを示して記してある)黒人が頭に何も冠っていなかったことを云い当てたのは、四十人の内でたった四人切りで、外の人達は山高帽子を冠っていたと書いたものもあれば、シルクハットだったと書くものもあるという有様だった。着物についても、ある者は赤だといい、あるもの茶色だといい、ある者は縞だといい、あるものコーヒ色だといい、其他種々様々の色合が彼の為に説明せられた。ところが、黒人は実際は、白ズボンに黒の上衣を着て、大きな赤のネクタイを結んでいたのだ。(後略)

        ミュンスターベルヒが賢くも説破した通り」と明智は始めた。「人間の観察や人間記憶なんて、実にたよりないものですよ。この例にある様な学者達でさえ、服の色の見分がつかなかったのです。私が、あの晩の学生達は着物の色を見違えたと考えるのが無理でしょうか。彼等は何者かを見たかも知れません。併しその者は棒縞の着物なんか着ていなかった筈です。無論僕ではなかったのです。格子のすき間から、棒縞の浴衣を思付いた君の着眼は、却々面白いには面白いですが、あまりお誂向あつらえむきすぎるじゃありませんか。少くとも、そんな偶然の符合を信ずるよりは、君は、僕の潔白を信じて呉れる訳には行かぬでしょうか。さて最後に、蕎麦屋便所を借りた男のことですがね。この点は僕も君と同じ考だったのです。どうも、あの旭屋の外に犯人通路はないと思ったのですよ。で僕もあすこへ行って調べて見ましたが、その結果は、残念ながら、君と正反対結論に達したのです。実際は便所を借りた男なんてなかったのですよ」

         読者も已すでに気づかれたであろうが、明智はこうして、証人申立て否定し、犯人指紋否定し、犯人通路をさえ否定して、自分無罪証拠立てようとしているが、併しそれは同時に、犯罪のもの否定することになりはしないか。私は彼が何を考えているのか少しも分らなかった。

        「で、君は犯人の見当がついているのですか」

        「ついていますよ」彼は頭をモジャモジャやりながら答えた。「僕のやり方は、君とは少し違うのです。物質的な証拠なんてものは、解釈の仕方でどうでもなるものですよ。一番いい探偵法は、心理的に人の心の奥底を見抜

        D坂

        それは九月初旬のある蒸し暑い晩のことであった。私は、D坂の大通りの中程にある、白梅軒はくばいけんという、行きつけのカフェで、冷しコーヒーを啜すすっていた。当時私は、学校を出たばかりで、まだこれという職業もなく、下宿屋にゴロゴロして本でも読んでいるか、それに飽ると、当てどもなく散歩に出て、あまり費用のかからカフェ廻りをやる位が、毎日日課だった。この白梅軒というのは、下宿から近くもあり、どこへ散歩するにも、必ずその前を通る様な位置にあったので、随したがって一番よく出入した訳であったが、私という男は悪い癖で、カフェに入るとどうも長尻ながっちりになる。それも、元来食慾の少い方なので、一つは嚢中のうちゅうの乏しいせいもあってだが、洋食一皿注文するでなく、安いコーヒーを二杯も三杯もお代りして、一時間も二時間もじっとしているのだ。そうかといって、別段、ウエトレスに思召おぼしめしがあったり、からかったりする訳ではない。まあ、下宿より何となく派手で、居心地がいいのだろう。私はその晩も、例によって、一杯の冷しコーヒーを十分もかかって飲みながら、いつもの往来に面したテーブルに陣取って、ボンヤリ窓の外を眺めていた。

         さて、この白梅軒のあるD坂というのは、以前菊人形きくにんぎょうの名所だった所で、狭かった通りが、市区改正で取拡げられ、何間なんげん道路かい大通になって間もなくだから、まだ大通の両側に所々空地などもあって、今よりずっと淋しかった時分の話だ。大通を越して白梅軒の丁度真向うに、一軒の古本屋がある。実は私は、先程から、そこの店先を眺めていたのだ。みすぼらしい場末ばすえの古本屋で、別段眺める程の景色でもないのだが、私には一寸ちょっと特別の興味があった。というのは、私が近頃この白梅軒で知合になった一人の妙な男があって、名前明智小五郎あけちこごろうというのだが、話をして見ると如何いかにも変り者で、それで頭がよさ相で、私の惚れ込んだことには、探偵小説なのだが、その男の幼馴染の女が今ではこの古本屋女房になっているという事を、この前、彼から聞いていたからだった。二三度本を買って覚えている所によれば、この古本屋の細君というのが、却々なかなかの美人で、どこがどういうではないが、何となく官能的に男を引きつける様な所があるのだ。彼女は夜はいつでも店番をしているのだから、今晩もいるに違いないと、店中を、といっても二間半間口の手狭てぜまな店だけれど、探して見たが、誰れもいない。いずれそのうちに出て来るのだろうと、私はじっと目で待っていたものだ。

         だが、女房は却々出て来ない。で、いい加減面倒臭くなって、隣の時計屋へ目を移そうとしている時であった。私はふと店と奥の間との境に閉めてある障子の格子戸がピッシャリ閉るのを見つけた。――その障子は、専門家の方では無窓むそうと称するもので、普通、紙をはるべき中央の部分が、こまかい縦の二重の格子になっていて、それが開閉出来るのだ――ハテ変なこともあるものだ。古本屋などというものは、万引され易い商売から、仮令たとい店に番をしていなくても、奥に人がいて、障子のすきまなどから、じっと見張っているものなのに、そのすき見の箇所を塞ふさいで了しまうとはおかしい、寒い時分なら兎とも角かく、九月になったばかりのこんな蒸し暑い晩だのに、第一あの障子が閉切ってあるのから変だ。そんな風に色々考えて見ると、古本屋奥の間に何事かあり相で、私は目を移す気にはなれなかった。

         古本屋の細君といえば、ある時、このカフェのウエトレス達が、妙な噂をしているのを聞いたことがある。何でも、銭湯で出逢うお神かみさんや娘達の棚卸たなおろしの続きらしかったが、「古本屋のお神さんは、あんな綺麗きれいな人だけれど、裸体はだかになると、身体中傷だらけだ、叩かれたり抓つねられたりした痕あとに違いないわ。別に夫婦仲が悪くもない様だのに、おかしいわねえ」すると別の女がそれを受けて喋るのだ。「あの並びの蕎麦屋そばやの旭屋あさひやのお神さんだって、よく傷をしているわ。あれもどうも叩かれた傷に違いないわ」……で、この、噂話が何を意味するか、私は深くも気に止めないで、ただ亭主が邪険なのだろう位に考えたことだが、読者諸君、それが却々そうではなかったのだ。一寸した事柄だが、この物語全体に大きな関係を持っていることが、後になって分った。

         それは兎も角、そうして、私は三十分程も同じ所を見詰めていた。虫が知らすとでも云うのか、何だかこう、傍見わきみをしているすきに何事か起り相で、どうも外へ目を向けられなかったのだ。其時、先程一寸名前の出た明智小五郎が、いつもの荒い棒縞ぼうじまの浴衣ゆかたを着て、変に肩を振る歩き方で、窓の外を通りかかった。彼は私に気づくと会釈えしゃくして中へ入って来たが、冷しコーヒーを命じて置いて、私と同じ様に窓の方を向いて、私の隣に腰をかけた。そして、私が一つの所を見詰めているのに気づくと、彼はその私の視線をたどって、同じく向うの古本屋を眺めた。しかも、不思議なことには、彼も亦また如何にも興味ありげに、少しも目をそらさないで、その方を凝視し出したのである

         私達は、そうして、申合せた様に同じ場所を眺めながら、色々の無駄話を取交した。その時私達の間にどんな話題が話されたか、今ではもう忘れてもいるし、それに、この物語には余り関係のないことだから、略するけれど、それが、犯罪探偵に関したものであったことは確かだ。試みに見本を一つ取出して見ると、

        絶対発見されない犯罪というのは不可能でしょうか。僕は随分可能性があると思うのですがね。例えば、谷崎潤一郎の『途上』ですね。ああした犯罪は先ず発見されることはありませんよ。尤もっとも、あの小説では、探偵発見したことになってますけれど、あれは作者のすばらしい想像力が作り出したことですからね」と明智

        「イヤ、僕はそうは思いませんよ。実際問題としてなら兎も角、理論的に云いって、探偵の出来ない犯罪なんてありませんよ。唯、現在警察に『途上』に出て来る様な偉い探偵がいない丈ですよ」と私。

         ざっとこう云った風なのだ。だが、ある瞬間、二人は云い合せた様に、黙り込んで了った。さっきから話しながらも目をそらさないでいた向うの古本屋に、ある面白い事件が発生していたのだ。

        「君も気づいている様ですね」

         と私が囁くと、彼は即座に答えた。

        「本泥坊でしょう。どうも変ですね。僕も此処ここへ入って来た時から、見ていたんですよ。これで四人目ですね」

        「君が来てからまだ三十分にもなりませんが、三十分に四人も、少しおかしいですね。僕は君の来る前からあすこを見ていたんですよ。一時間程前にね、あの障子があるでしょう。あれの格子の様になった所が、閉るのを見たんですが、それからずっと注意していたのです」

        「家の人が出て行ったのじゃないのですか」

        「それが、あの障子は一度も開かなかったのですよ。出て行ったとすれば裏口からしょうが、……三十分も人がいないなんて確かに変ですよ。どうです。行って見ようじゃありませんか」

        「そうですね。家の中に別状ないとしても、外で何かあったのかも知れませんからね」

         私はこれが犯罪事件ででもあって呉れれば面白いと思いながらカフェを出た。明智とても同じ思いに違いなかった。彼も少からず興奮しているのだ。

         古本屋はよくある型で、店全体土間になっていて、正面と左右に天井まで届く様な本棚を取付け、その腰の所が本を並べる為の台になっている。土間の中央には、島の様に、これも本を並べたり積上げたりする為の、長方形の台が置いてある。そして、正面の本棚の右の方が三尺許ばかりあいていて奥の部屋との通路になり、先に云った一枚の障子が立ててある。いつもは、この障子の前の半畳程の畳敷の所に、主人か、細君がチョコンと坐って番をしているのだ。

         明智と私とは、その畳敷の所まで行って、大声に呼んで見たけれど、何の返事もない。果して誰もいないらしい。私は障子を少し開けて、奥の間を覗いて見ると、中は電燈が消えて真暗だが、どうやら、人間らしいものが、部屋の隅に倒れている様子だ。不審に思ってもう一度声をかけたが、返事をしない。

        「構わない、上って見ようじゃありませんか」

         そこで、二人はドカド奥の間上り込んで行った。明智の手で電燈のスイッチがひねられた。そのとたん、私達は同時に「アッ」と声を立てた。明るくなった部屋の片隅には、女の死骸が横わっているのだ。

        「ここの細君ですね」やっと私が云った。「首を絞められている様ではありませんか」

         明智は側へ寄って死体を検しらべていたが、「とても蘇生そせいの見込はありませんよ。早く警察へ知らせなきゃ。僕、自動電話まで行って来ましょう。君、番をしてて下さい。近所へはまだ知らせない方がいいでしょう。手掛りを消して了ってはいけないから」

         彼はこう命令的に云い残して、半町許りの所にある自動電話へ飛んで行った。

         平常ふだんから犯罪探偵だと、議論丈は却々なかなか一人前にやってのける私だが、さて実際に打ぶっつかったのは初めてだ。手のつけ様がない。私は、ただ、まじまじと部屋の様子を眺めている外はなかった。

         部屋は一間切りの六畳で、奥の方は、右一間は幅の狭い縁側をへだてて、二坪許りの庭と便所があり、庭の向うは板塀になっている。――夏のことで、開けぱなしだから、すっかり、見通しなのだ、――左半間は開き戸で、その奥に二畳敷程の板の間があり裏口に接して狭い流し場が見え、そこの腰高障子は閉っている。向って右側は、四枚の襖が閉っていて、中は二階への階段と物入場になっているらしい。ごくありふれた安長屋の間取だ。

         死骸は、左側の壁寄りに、店の間の方を頭にして倒れている。私は、なるべく兇行当時の模様を乱すまいとして、一つは気味も悪かったので、死骸の側へ近寄らない様にしていた。でも、狭い部屋のことであり、見まいとしても、自然その方に目が行くのだ。女は荒い中形模様の湯衣ゆかたを着て、殆ど仰向きに倒れている。併し、着物が膝の上の方までまくれて、股ももがむき出しになっている位で、別に抵抗した様子はない。首の所は、よくは分らぬが、どうやら、絞しめられた痕きずが紫色になっているらしい。

         表の大通りには往来が絶えない。声高に話し合って、カラカラ日和下駄ひよりげたを引きずって行くのや、酒に酔って流行唄はやりうたをどなって行くのや、至極天下泰平なことだ。そして、障子一重の家の中には、一人の女が惨殺されて横わっている。何という皮肉だ。私は妙にセンティメンタルになって、呆然と佇たたずんでいた。

        「すぐ来る相ですよ」

         明智が息を切って帰って来た。

        「あ、そう」

         私は何だか口を利くのも大儀たいぎになっていた。二人は長い間、一言も云わないで顔を見合せていた。

         間もなく、一人の正服せいふくの警官背広の男と連立ってやって来た。正服の方は、後で知ったのだが、K警察署の司法主任で、もう一人は、その顔つきや持物でも分る様に、同じ署に属する警察医だった。私達は司法主任に、最初から事情を大略説明した。そして、私はこう附加えた。

        「この明智君がカフェへ入って来た時、偶然時計を見たのですが、丁度八時半頃でしたから、この障子の格子が閉ったのは、恐らく八時頃だったと思います。その時は確か中には電燈がついてました。ですから、少くとも八時頃には、誰れか生きた人間がこの部屋にいたことは明かです」

         司法主任が私達の陳述を聞取って、手帳に書留めている間に、警察医は一応死体の検診を済ませていた。彼は私達の言葉のとぎれるのを待って云った。

        絞殺ですね。手でやられたのです。これ御覧なさい。この紫色になっているのが指の痕あとです。それから、この出血しているのは爪が当った箇所ですよ。拇指おやゆびの痕が頸くびの右側についているのを見ると、右手でやったものですね。そうですね。恐らく死後一時間以上はたっていないでしょう。併し、無論もう蘇生そせいの見込はありません」

        「上から押えつけたのですね」司法主任が考え考え云った。「併し、それにしては、抵抗した様子がないが……恐らく非常に急激にやったのでしょうね。ひどい力で」

         それから、彼は私達の方を向いて、この家の主人はどうしたのだと尋ねた。だが、無論私達が知っている筈はない。そこで、明智は気を利かして、隣家時計屋の主人を呼んで来た。

         司法主任時計屋の問答は大体次の様なものであった。

        「主人はどこへ行ったのかね」

        「ここの主人は、毎晩古本の夜店を出しに参りますんで、いつも十二時頃でなきゃ帰って参りません。ヘイ」

        「どこへ夜店を出すんだね」

        「よく上野うえのの広小路ひろこうじへ参ります様ですが。今晩はどこへ出ましたか、どうも手前には分り兼ねますんで。ヘイ」

        「一時間ばかり前に、何か物音を聞かなかったかね」

        「物音と申しますと」

        「極っているじゃないか。この女が殺される時の叫び声とか、格闘の音とか……」

        「別段これという物音を聞きません様でございましたが」

         そうこうする内に、近所の人達が聞伝えて集って来たのと、通りがかりの弥次馬で、古本屋の表は一杯の人だかりになった。その中に、もう一方の、隣家足袋屋たびやのお神さんがいて、時計屋に応援した。そして、彼女も何も物音を聞かなかった旨むね陳述した。

         この間、近所の人達は、協議の上、古本屋の主人の所へ使つかいを走らせた様子だった。

         そこへ、表に自動車の止る音がして、数人の人がドヤドヤと入って来た。それは警察からの急報で駈けつけた裁判所の連中と、偶然同時に到着したK警察署長、及び当時の名探偵という噂の高かった小林こばやし刑事などの一行だった。――無論これは後になって分ったことだ、というのは、私の友達に一人の司法記者があって、それがこの事件の係りの小林刑事とごく懇意こんいだったので、私は後日彼から色々と聞くことが出来たのだ。――先着の司法主任は、この人達の前で今までの模様を説明した。私達も先の陳述をもう一度繰返さねばならなかった。

        「表の戸を閉めましょう」

         突然、黒いアルパカ上衣に、白ズボンという、下廻りの会社員見たいな男が、大声でどなって、さっさと戸を閉め出した。これが小林刑事だった。彼はこうして弥次馬を撃退して置いて、さて探偵にとりかかった。彼のやり方は如何にも傍若無人で、検事や署長などはまるで眼中にない様子だった。彼は始めから終りまで一人で活動した。他の人達は唯、彼の敏捷びんしょうな行動を傍観する為にやって来た見物人に過ぎない様に見えた。彼は第一死体を検べた。頸の廻りは殊に念入りにいじり廻していたが、

        「この指の痕には別に特徴がありません。つまり普通人間が、右手で押えつけたという以外に何の手掛りもありません」

         と検事の方を見て云った。次に彼は一度死体を裸体にして見るといい出した。そこで、議会秘密会見たいに、傍聴者の私達は、店の間へ追出されねばならなかった。だから、その間にどういう発見があったか、よく分らないが、察する所、彼等は死人の身体に沢山の生傷のあることに注意したに相違ない。カフェのウエトレスの噂していたあれだ。

         やがて、この秘密会が解かれたけれど、私達は奥の間へ入って行くのを遠慮して、例の店の間と奥との境の畳敷の所から奥の方を覗き込んでいた。幸なことには、私達は事件発見者だったし、それに、後から明智指紋をとらねばならなかった為に、最後まで追出されずに済んだ。というよりは抑留よくりゅうされていたという方が正しいかも知れぬ。併し小林刑事活動奥の間丈に限られていた訳でなく、屋内屋外の広い範囲に亙わたっていたのだから、一つ所にじっとしていた私達に、その捜査の模様が分ろう筈がないのだが、うまい工合に、検事奥の間に陣取っていて、始終殆ど動かなかったので、刑事が出たり入ったりする毎に、一々捜査の結果を報告するのを、洩れなく聞きとることが出来た。検事はその報告に基いて、調書の材料書記に書きとめさしていた。

         先ず、死体のあった奥の間の捜索が行われたが、遺留品も、足跡も、その他探偵の目に触れる何物もなかった様子だ。ただ一つのものを除いては。

        「電燈のスイッチ指紋があります」黒いエボナイトスイッチに何か白い粉をふりかけていた刑事が云った。「前後事情から考えて、電燈を消したのは犯人に相違ありません。併しこれをつけたのはあなた方のうちどちらですか」

         明智自分だと答えた。

        「そうですか。あとであなた指紋をとらせて下さい。この電燈は触らない様にして、このまま取はずして持って行きましょう」

         それから刑事は二階へ上って行って暫く下りて来なかったが、下りて来るとすぐに路地を検べるのだといって出て行った。それが十分もかかったろうか、やがて、彼はまだついたままの懐中電燈を片手に、一人の男を連れて帰って来た。それは汚れたクレップシャツにカーキ色のズボンという扮装いでたちで、四十許ばかりの汚い男だ。

        足跡はまるで駄目です」刑事が報告した。「この裏口の辺は、日当りが悪いせいかひどいぬかるみで、下駄の跡が滅多無性についているんだから、迚とても分りっこありません。ところで、この男ですが」と今連れて来た男を指し「これは、この裏の路地を出た所の角に店を出していたアイスクリーム屋ですが、若し犯人が裏口から逃げたとすれば、路地は一方口なんですから、必ずこの男の目についた筈です。君、もう一度私の尋ねることに答えて御覧」

         そこで、アイスクリーム屋と刑事の問答。

        「今晩八時前後に、この路地を出入でいりしたものはないかね」

        「一人もありませんので、日が暮れてからこっち、猫の子一匹通りませんので」アイスクリーム屋は却々要領よく答える。

        「私は長らくここへ店を出させて貰ってますが、あすこは、この長屋お上さん達も、夜分は滅多に通りませんので、何分あの足場の悪い所へ持って来て、真暗なんですから

        「君の店のお客で路地の中へ入ったものはないかね」

        「それも御座いません。皆さん私の目の前でアイスクリームを食べて、すぐ元の方へ御帰りになりました。それはもう間違いはありません」

         さて、若しこのアイスクリーム屋の証言が信用すべきものだとすると、犯人は仮令この家の裏口から逃げたとしても、その裏口からの唯一の通路である路地は出なかったことになる。さればといって、表の方から出なかったことも、私達が白梅から見ていたのだから間違いはない。では彼は一体どうしたのであろう。小林刑事の考えによれば、これは、犯人がこの路地を取りまいている裏表二側の長屋の、どこかの家に潜伏しているか、それとも借家人の内に犯人があるのかどちらかであろう。尤も二階から屋根伝いに逃げる路はあるけれど、二階を検べた所によると、表の方の窓は取りつけの格子が嵌はまっていて少しも動かした様子はないのだし、裏の方の窓だって、この暑さでは、どこの家も二階は明けっぱなしで、中には物干で涼んでいる人もある位だから、ここから逃げるのは一寸難しい様に思われる。とこういうのだ。

         そこで臨検者達の間に、一寸捜査方針についての協議が開かれたが、結局、手分けをして近所を軒並に検べて見ることになった。といっても、裏表の長屋を合せて十一軒しかないのだから、大して面倒ではない。それと同時に家の中も再度、縁の下から天井裏まで残る隈くまなく検べられた。ところがその結果は、何の得うる処もなかったばかりでなく、却って事情を困難にして了った様に見えた。というのは、古本屋の一軒置いて隣の菓子屋の主人が、日暮れ時分からつい今し方まで屋上の物干へ出て尺八を吹いていたことが分ったが、彼は始めから終いまで、丁度古本屋の二階の窓の出来事を見逃す筈のない様な位置に坐っていたのだ。

         読者諸君事件は却々面白くなって来た。犯人はどこから入って、どこから逃げたのか、裏口からでもない、二階の窓からでもない、そして表からでは勿論ない。彼は最初から存在しなかったのか、それとも煙の様に消えて了ったのか。不思議はそればかりでない。小林刑事が、検事の前に連れて来た二人の学生が、実に妙なことを申立てたのだ。それは裏側の長屋に間借りしている、ある工業学校の生徒達で、二人共出鱈目でたらめを云う様な男とも見えぬが、それにも拘かかわらず、彼等の陳述は、この事件を益々不可解にする様な性質のものだったのである

         検事質問に対して、彼等は大体左さの様に答えた。

        「僕は丁度八時頃に、この古本屋の前に立って、そこの台にある雑誌を開いて見ていたのです。すると、奥の方で何だか物音がしたもんですから、ふと目を上げてこの障子の方を見ますと、障子は閉まっていましたけれど、この格子の様になった所が開いてましたので、そのすき間に一人の男の立っているのが見えました。しかし、私が目を上げるのと、その男が、この格子を閉めるのと殆ど同時でしたから、詳しいことは無論分りませんが、でも、帯の工合ぐあいで男だったことは確かです」

        「で、男だったという外に何か気附いた点はありませんか、背恰好とか、着物の柄とか」

        「見えたのは腰から下ですから、背恰好は一寸分りませんが、着物は黒いものでした。ひょっとしたら、細い縞か絣かすりであったかも知れませんけれど。私の目には黒無地に見えました」

        「僕もこの友達と一緒に本を見ていたんです」ともう一方の学生、「そして、同じ様に物音に気づいて同じ様に格子の閉るのを見ました。ですが、その男は確かに白い着物を着ていました。縞も模様もない、真白な着物です」

        「それは変ではありませんか。君達の内どちらかが間違いでなけりゃ」

        「決して間違いではありません」

        「僕も嘘は云いません」

         この二人の学生不思議な陳述は何を意味するか、鋭敏な読者は恐らくあることに気づかれたであろう。実は、私もそれに気附いたのだ。併し、裁判所警察人達は、この点について、余りに深く考えない様子だった。

         間もなく、死人の夫の古本屋が、知らせを聞いて帰って来た。彼は古本屋らしくない、きゃしゃな、若い男だったが、細君の死骸を見ると、気の弱い性質たちと見えて、声こそ出さないけれど、涙をぼろぼろ零こぼしていた。小林刑事は、彼が落着くのを待って、質問を始めた。検事も口を添えた。だが、彼等の失望したことは、主人は全然犯人の心当りがないというのだ。彼は「これに限って、人様に怨みを受ける様なものではございません」といって泣くのだ。それに、彼が色々調べた結果、物とりの仕業でないことも確められた。そこで、主人の経歴、細君の身許みもと其他様々の取調べがあったけれど、それらは別段疑うべき点もなく、この話の筋に大した関係もないので略することにする。最後に死人の身体にある多くの生傷についてPermalink | 記事への反応(0) | 22:40

        2021-01-10

        anond:20210110021136

        生きる権利があるから生きてるってよりも、生きるのにも死ぬのにも権利がないから生きてるが正解ですね。

        あなたの主張って今流行りのアレですか?「生殺与奪の権他人に握らせるな」ってヤツですか?私は例のアニメは序盤の序盤までしか観てないのであまり言うことはないのですが、この言葉ってある日突然襲ってきた鬼に家族を殺され、ただ一人残された妹も鬼になってしまい途方にくれる主人公に、鬼殺しのプロが言い放ったセリフですよね確か。主人公最初暴走する妹を必死食い止め、それでも妹は大人しくならなかったか主人公もついに絶望して鬼殺しのプロに妹を殺してやってくれと泣く泣く懇願したときの返答ですよね。ひどい話ですよね、まあここで妹を退治してしまったらストーリーが成り立たないのは言わずもがなですが、鬼に家族を奪われ妹を必死に宥めていた主人公弱者と切り捨て挙げ句の果てに妹を殺したかったら自分で殺せという傲慢さ、なんだかこのアニメ非オタク層に流行った理由何となくわかった気がします。長くなってしまいましたが例のアニメ批判はあまり関係ないのでここまでにします。

        日本人って本当に自己責任論大好きですよね。だって他人が失敗したときそいつ自己責任だって言えば自分非難されるのを簡単に免れますもんね。従来の連帯責任非難されるようになってから自己責任シフトしていったように思えます。でも本来自己責任って自分自身を律するための言葉だったろうに、いつしか「何も努力せず自身の不遇を他人社会のせいにする怠け者」へのバッシング代名詞となりましたよね。でもその「怠け者」って本当にただ面倒くさいから怠けてるだけなんでしょうか?努力しても無駄、成果を出しても認めてもらえない、そうした学習性無気力に陥ってる可能性とかは考えられないのでしょうか?

        自分の自信は自分で守れ」と仰ってますが私の自信が今までの半生の中でじわじわ他人に奪われていったことについては想像できませんか?私の自信を奪った者たちへの非難はされないんですか?自信を守り抜けなかった私が全て悪いんですか?いじめっ子じゃなくいじめられっ子の方が全部悪いんですか?

        あなたのような意見を聞くとどうもこの世の全ての人間自分意思で生まれてきたと聞こえるんですよね。でも実際は違いますよね?両親が勝手性交たか子供は生まれさせられるんですよね?生まれる前の子供達は空の上から親になる人間を決めている、なんていうスピリチュアル与太話がありますが、それがもし真実なら虐待親の元に生まれ子供達は皆んな虐待されることを望んで生まれてきたことになりますね。

        社会のせいにするな」by成功者

        生存者バイアスにも程がありますね。成功者から見れば負け犬は皆んな努力してなくて失敗を社会のせいにしてるように見えるらしい。貧乏家庭に生まれ進学出来なかった子供も、虐待で心身ともに傷ついたり亡くなった子供も、先天性の障害を抱えた子供も、全部責任子供にあると成功者は言います。そうですよね、他人責任押し付けるのは楽ですもんね。クラスいじめが起きても、隣の家で家庭内暴力が起こってても知らない素振りをしていれば罪に問われないですもんね。

        何も知らないくせに自己責任論で相手を諭した気になって、励ます振りをするのって最高に気持ち良さそうですもんね。そうやってずっと説法オ〇ニーしといてください。

        社会って別に職場とかだけじゃないんです。学校も家庭だって小さいけど立派な一つの社会なんです。そして社会を殺すのは馬鹿政治家でもテロリストでもなく大衆の中の無能たちなんです。あなた職場にも一向に仕事が出来ない奴とか、学生時代体育の授業でチームの足を引っ張った運動音痴がいましたよね?こういう奴ら皆いなくなればいいって思ったこ絶対一回はありますよね?極論私が今存在せずこんな増田を書かなければ、あなたのその文章を打った貴重な時間を奪うこともなかったんです。生きるに値しない命は確かに存在するんです。いなければいい人間存在するんです。ゴミゴミ箱へ、ゴミ人間処分場へ。現に死刑制度今日日本存在し、生きてはいけない人間は次々定められています。法で裁けない罪という言葉があるように、悪と言っても色んな種類があるのです。そして自分害悪だと自覚して死を選ぶこと、何がいけないのでしょうか?確かに現在自死を選ぶと、発見者トラウマ電車を止めた賠償金病院側の手間など結局社会迷惑をかける羽目になってしまうのです。あなた無能飛び降り自殺に巻き込まれたくないですよね?急いでるのに電車が止まったらイライラしますよね?

        別にかに認められたいか死にたい訳ではありません。タイムスリップして自分が生まれること自体無かったことにしたいです。むしろそれが一番理想です。私が元増田で「消えたい」という言葉を使ったのはそういう意味です。私の命には何の使い道もありません。成長性もありません。むしろ死んで血と肉と骨の塊になった方がよっぽど使えます。実際私の臓器提供意思表示カードには全ての項目に丸をつけてます

        私は今も生きてるので「社会が私を死なせた」とは言えませんが、このようには言えます社会が私の自信を死なせた」

        2020-12-23

        ソースを送らないレコメンド方法、及びSmooz炎上理由考察

        ソースを送らないレコメンド

        あれを一番簡単に実現するのはソース送信だけどそれは無しとして他の方法模索してみる。ちなみに解は出てない。

        ※想定問答 Q「サーバサイドでやれ」 A「石油王連れてきて」

        レコメンド対象キーワードを絞る

        レコメンド対象にしたいキーワード辞書アプリに同梱してマッチした単語だけ送る。

        本文丸ごとでは無いんで多少は忌避感下がるけど、いつ・誰が・どのURLでそのキーワードブラウザで見たかは伝わっちゃう。

        パーソナライズ不要なら「誰が」も落とせるけどそれだと精度出なかったからあの仕組みにしたんだろうしねぇ…

        あと本当に本文だけ使ったレコメンド目的ならURL不要だけどwww.muji.com→オサレみたいな特徴を加えたかったのかな。

        --

        クライアント側でレコメンドまでやる

        機械学習かじった程度なんで理解が間違ってたらすまんけど、

        最近iOS(CoreML)にもAndroid(NNAPI)にも機械学習機能あるようで、

        ネイティブアプリなんだからその辺触れるんだしクライアント側で完結しちゃえば?という発想。

        レコメンド先のコンテンツ丸ごとスマホに持つわけにはいかんから

        コンテンツID?カテゴリ?的なものを出すとこまでやって中身はサーバに取りに行くんで本当にクライアントだけで閉じるわけじゃ無い。

        パーソナライズ観点で一人一人特注のモデル作って配るとかはしんどそうだけど、

        ある程度セグメント切った層ごとに事前にモデル作るぐらいなら何とかなるんでは。

        ああでもレコメンド対象が日々増えるWeb記事だとモデル頻繁に更新するからデプロイが辛いか

        スペックもりもりのサーバでやる推薦が現代スマホそもそも代替出来るのかはわからん

        エッジAIなる名目で各社頑張ってて目的の一つはセキュリティから、今は無理でも将来に期待?

        --

        特徴ベクトルだけ送る

        分類にしろ推薦にしろデータのものダイレクトに結果に変換するんじゃ無くて一度単なる数値の配列(特徴ベクトル)に変換して、

        そのあとモデルに突っ込んだら中でこねこねヘイお待ち!と出てくるんだよね?

        その特徴ベクトルに変換のとこだけクライアントでやってそれ送れば?という発想。

        スペック問題はあるけどレコメンド全部やるよりはマシだよねと淡い期待を抱いている。

        特徴ベクトルから元のデータに戻せるとアウトだけど可能なのかね。

        文字列を数値にしててかつ情報量が落ちて結果が1対1にならないから、完全な復元は無理だと思うけどどうだろう。

        ありとあらゆるキーワードを事前に変換しといて結果から逆引きすれば変換元候補を出すくらいはできるんかな。

        --

        Smoozは何故燃えたか

        いろいろ考えたけどソースのものじゃ無くてもそれに近い情報はどうやっても送るんだから

        コールセンター電話すると自動音声で「サービス品質向上のために通話を録音します」的なアナウンス流れたりするのと同じで、

        おすすめ機能ってこういう情報送ります的な説明アプリ内ですべきでそれ無しにやっちゃダメだったんでしょう。

        アプリの実物触る前に終わったので実際には説明してたんならごめんなさい。

        --

        もちろん規約にもちゃんと書くべきだろう。例えばこんな風に。

        楽天ウェブ検索楽天スーパーブラウザ利用規約

        https://toolbar.rakuten.co.jp/mobile/rule.html

        利用者が本アプリを利用した場合利用者は、第6項の定めに従い、これを停止しない限り、本アプリデバイスインストールされているブラウザの全てのウェブ閲覧履歴httphttps含む。以下本条において同じ。)で始まる閲覧ページURLアクセス日時(分秒)、表示されたウェブページのHTMLソースクッキー情報Cookie), ウェブサイト閲覧履歴リファラ, ユーザー使用しているOSアプリバージョン位置情報をいい、以下「ウェブ閲覧履歴取得情報取得情報」といいます。)が当社によって取得されることに同意するものします。

        当社が取得するウェブ閲覧履歴取得情報には、ウェブページのURLを含み、当該ウェブページのセキュリティ環境によってはURLIDパスワード等の非公開、又は機密性の高い情報が含まれることがあります。よって、機密性が高い情報、または機密性が高い可能性のある情報を閲覧する環境において本アプリを利用される場合には十分にご留意ください。

        ソースどころか脆弱性無い限り聖域のクッキーまで取る豪快さを見習おう。

        --

        ちなみにフェアじゃないので一応書いておくと「楽天ウェブ検索 規約」でググると出てくるこっちのブラウザ拡張機能版は微妙に内容が違ってクッキーは入ってない。

        上のアプリ版はアプリストアの説明URLが書いてある。なんでアプリブラウザ拡張機能で2種類あるのかは分からん

        拡張機能じゃ取れないから? でもサイトごとのクッキー編集する拡張とかあったような・・・

        楽天ウェブ検索利用規約

        https://toolbar.rakuten.co.jp/intro/rule/

        2. 利用者が本機能を利用した場合利用者は、第6項の定めに従い、これを停止しない限り、本機能インストールされたブラウザの全てのウェブ閲覧履歴httphttps含む。以下本条において同じ。)で始まる閲覧ページURLアクセス日時(分秒)、表示されたウェブページのHTMLソースをいい、以下「ウェブ閲覧履歴」といいます。)が当社によって取得されることに同意するものします。

        3. 当社が取得するウェブ閲覧履歴には、ウェブページのURLを含み、当該ウェブページのセキュリティ環境によってはURLIDパスワード等の非公開、又は機密性の高い情報が含まれることがあります。よって、機密性が高い情報、または機密性が高い可能性のある情報を閲覧する環境において本機能を利用される場合には十分にご留意ください。

        あとこの規約についても先日malaさんが突っ込んでいるので第一発見者ではないです。

        https://twitter.com/bulkneets/status/1339435587015639041

        --

        ソースどころかクッキーまで取ってますと堂々と書いてるほうが燃えずに、

        はっきりとは書かずに取ってたほうが燃えてるの、

        表面上は正直は美徳という状態なのでなんとも微妙

        やらないと思ってたやつがやる・やると思ってたやつがやる、どっちもやってるけど燃えるの大抵前の方なの、

        多分ヤンキー捨て猫効果みたいなもんで(俺用語だけどわかれください)

        人間合理的に動く前提とか幻想です感があって本当に辛い。

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