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2016-12-23

漫画図書館Zの漫画紹介(年代順)その1

漫画図書館Zがリニューアルしたし、年末だし、Jコミ時代から今まで読んできて面白かったZオフィシャルの漫画を紹介するよ。

匿名である以上筆者のパーソナリティに依存するランキングをつけても無価値なので、年代順に列挙する。参考にしたのは、作品本体、著者のホームページメディア芸術データベース (https://mediaarts-db.jp/mg/) および Wikipedia。画像がないので説明文多め。あと参考までに連載誌情報も分かった分だけ添えとく。

なお、増田はあんまり漫画を読まないので、この作者は有名とかこの作品は名作とかほとんど知りません。それと投稿制限のため作品ページには直リンクしていません。手間かけさせてごめんね。http か https でアクセスしてね。

1983-1987 赤々丸 (www.mangaz.com/book/detail/75161)

猫型のネコン星人と共存社会を作っている、近い未来の地球を舞台にしたコメディーSF。

人間たちに虐げられているネコン星人が自由のために蜂起する話がメインストーリーだけど、漫画の核心はめね田や猫田たち無軌道(猫)大学生たちの傍若無人っぷりを鑑賞することだと思う(特にモーガン所長がひどい目に合わされるところ)。

1986-1989 弥生!! (www.mangaz.com/book/detail/43871)

  • 著者 : 河内 実加
  • 連載誌: ちゃお
  • 巻数 : 8

ずばり少女漫画。ちびなのに馬鹿力で一人称が「オレ」の女の子 弥生と、弥生のことが大好きなのっぽでラグビー馬鹿の陸、通称バイオレンスコンビをめぐるラブストーリー

陸の方は一途に弥生を思っているのだけど、鈍感で男勝りな弥生は陸を親友としか思っていなくて、いつも悶々させられる陸。やっぱり男の片思いはいいわ。頭の中の箸が進むすすむ。

少女漫画の醍醐味と言えば恋する二人の関係性の変化なんだけど、この作品では、恋愛に無頓着な弥生が、何ものにも代えがたい陸と一緒にいるために、悩んだ末に親友から恋人という関係性の変化を受け入れるところがぐっとくる。恋人となることを受け入れた弥生だけど、陸とはずっと親友関係だったから、急に恋人関係(デート、キス)を求められて戸惑う。その弥生の戸惑いを汲んだ陸が自分が暴走していたと反省するところもいい。二人の幸せは一人と一人の幸せの足し算ではなくて、二人でいることでしか見えてこない幸せのことなんだと思う。

漫画が終わっても、この二人はきっと大丈夫だと思える少女漫画はいい少女漫画だ。

1987-1990 クラリオンの子供たち (www.mangaz.com/book/detail/45041)

超能力者として戦争のために育てられた子供達「クラリオンの子供たち」をはじめ、冷凍睡眠から目覚めてみれば地上で最後の生き残りとなっていた少年が、電話でマザーコンピューターにグチ垂れる「THE DAY AFTER CARE」など少年少女がメインのSF短編集。

廃棄された街の底で他人の赤子を身ごもる出稼ぎ代理母達が、中東の政治対立に巻き込まれる「マザーズタウンラプソディ」がおすすめ

ちなみに宮崎駿があとがきで絶賛している。なおハードなSFがよければこちらをどうぞ。

ARMS (www.mangaz.com/book/detail/43001)

女王蟻 (www.mangaz.com/book/detail/3901)

1987-1988 ゆめのかよいじ (www.mangaz.com/book/detail/43881)

タイトル通り、古びた町の古びた校舎を舞台に、転校生の少女とノスタルジックな夢が交差する漫画。

あらすじ

夏休みのある日、古びた町に転校してきたばかりの宮沢真里は、校舎の中で謎の少女に帰ってきたのと抱きしめられた。その少女は、真里が転校してきたころ偶然目撃してしまった、古びた教室で自らを慰めていた少女 岡部梨絵であった。梨絵と恋人同士になった真里は学校で、原っぱで、古びた路地で、幻想的なときを過ごす。

古い作品なんだけど、色褪せない艶みたいなものを感じる良作。正直はじめて読んだ時、過去にこんな作品があったなんてと、かなりショックだった。

作中にこんなやりとりがある。

梨絵「手沢(しゅたく)って言葉があるわ」

真里「聞いたことある」「よく使われたりさわられたりした木が つやつやに光ってくるようなことでしょ?」

梨絵「そう ここにはいっぱいあるね そういうのが」

まさにそんな作品。

また、田舎の学校の垢抜けない感じがごく自然に表現されていて、増田的には恩田陸の「蛇行する川のほとり」とか「六番目の小夜子」が思い出された(わかる人には伝わってほしい)。

キャラクターとしては真里のちょっとふてぶてしくてまっすぐな性格がよい。友達に対してはおおらかで若者らしく愛する人にはまっすぐ好きと伝える。その全てが自然体で、漫画を読んでいるとまるでどこかに古い学校があって真里が今でもそこにいるような気がしてくる。

レズビアン行為の描写があるので苦手な人は注意ね。

1988-1991 ティリニア・シリーズ (www.mangaz.com/book/detail/41582)

ティリニアという架空の大陸を舞台に「魅猟龍人」や「マジシャンロード」、「サルトーの凱歌」など複数のタイトルにまたがるファンタジー漫画シリーズ

いわゆる剣があって魔法が偏在している世界なんだけど、今のようにメラの上がメラミでメラミが強くなるとメラゾーマやまびこの帽子を装備したらメラゾーマ連発でめっちゃ強い、みたいな共通認識がない時代なので、世界設定に作者色が強く滲んでいる(巻末の歴史表および設定資料参照)。

オススメリンクしてある「魅猟龍人」。魅魔という悪鬼のようなものを狩る一族と、大陸中で迫害される龍族に生まれ魅猟に育てられた主人公の冒険譚。

1988-1993 嵐陵王 (www.mangaz.com/book/detail/50541)

  • 著者 : 篠原 正美, 伊吹 巡(原案協力)
  • 連載誌: ウィングス
  • 巻数 : 7

ビームとか飛行船とか出てくるけど、王宮とか飛行座とか聖武将とかファンタジー濃度が高い、ファンタジック時代風スペースオペラ

ちょっと増田の語彙では適切に紹介するのが難しいので、冒頭を引いてみる。

広大な星界に散らばる国々を「帝都」と称す専制国家が支配していた時代

『これが墓陵衛星「伊邪那美」か。星ひとつ墓にするなんざ気が知れねえな。』

『「星」というより岩の塊。小さいが造りはいい。気圧も重力も申し分ない。』

『これが”墓”とはね。』

『(こんなところに本当に”奴”がいるのか?)』

おわかりいただけたでしょうか。あんまりこういう漫画読んだことないけど、作者がこんな雰囲気好きなんだろうなーって思える。

なんていうか「デューン 砂の惑星」を初めて読んだ時の感覚といえばいいだろうか、SF的装置と非科学的なよくわからん概念が有機的に結合していて勢いがページから蒸れてくるような感覚。

架空時代物好きなんだーって人にオススメ

1988 PUSH♡桃園!! (www.mangaz.com/book/detail/70531)

力士と女子高生おかみもの。

少女漫画の彼氏側はかっこよくなくてはならないという不問律と脂肪と筋肉ドーンの力士でどう釣り合いをとったか。

答えは幕下イケメン力士だ! これならイケメンと脂肪のトレードオフにはならないぞ!

1990年代 月蝕夜合戦 (www.mangaz.com/book/detail/66591)

  • 著者 : 篠原 正美
  • 連載誌: 不明
  • 巻数 : 1

あらすじ

高校生の早弓は、たった一人の家族だった祖父の葬式の帰り、二年前に行方不明になった双子の兄 乙矢が斬り殺される幻想を見た。その瞬間、突然現れた黒い鎧武者に巨大な刀で斬りつけられた。目がさめると早弓の体は乙矢となっていた。しかも早弓が目を覚ました世界は現代の日本とは全く違う、戦国の世のような世界であった。兄の乙矢は二年前からこの世界で花敷の国の姫を守る衛士として生きていたのだった。
兄の最後の願い − 姫を守ってほしい − を守るために、早弓は姫の弟で総大将の夜光と共にさらわれた花敷の姫の救出に向かう。常識では考えられない九耀の死人兵や酷たらしい戦闘に、外見は男だが中身が少女の早弓は拒絶し苦しむが、国のため家族のため姉を助けるという夜光の真摯な思いに助けられ、次第に夜光に惹かれていく。しかし、乙矢(早弓の体)は姫と相思の仲であり、姫を無事助け出せれば国中に乙矢と姫の仲を示すこととなる。そして同時にそれは本当の自分を偽り生きていくことであるのだ。

時代伝奇ロマン漫画。いや増田にはBLの気はないと思っているんだけど、男の乙矢(中身は女)に向かって「幾度も思った。お前が女であればと。その度に自分が狂っている気がした。」なんて憔悴した顔で告げる夜光を見ると、なんか歪んだふわぁぁぁみたいな気持ちが湧き上がる。かと思うと男の体で殊勝な乙矢(中身は女)を見ると(少女として)いじらしいしかわいいし全力で応援する気持ちになるから不思議なもんだ。そう考えるとなかなかフェティシズムが詰まった漫画である

全200ページくらいのよくまとまっている中編なのでオススメ

1990-1991 白銀の魔狼 (www.mangaz.com/book/detail/46361)

諸事情により男子として育てられたノーランドの王女エスター(僕っ娘)が剣士ソール(女アレルギー)と術師テュール(男色家)を護衛に、自分の身代わりに魔狼に連れさらわれた乳兄弟を救いに行くのが一巻。彼らのその後を描いたのが二巻。一応タイトルにはサスペンスミステリーと書いてあるけど少女漫画

こういうのでいいんだよこういうので(その1)。なんとなくお姉ちゃんの本棚にありそうな気がする(姉いないけど)。面白い点を挙げるならば、ソールとテュールの友人同士のフランクなやりとり、男に迫られているエスターを見てエスター一筋のソールがやきもきする姿とか、つまり少女漫画フォーマットのものという他なくて、この気持ちがわかる人は読んでくれというしかない。

1991-1996 ルームメイツ (www.mangaz.com/book/detail/127351)

あらすじ

それぞれ違う人生を生きてきた還暦前の幼馴染三人 − 真面目な元小学校教諭の時世、お妾さんだった元芸者のミハル、専業主婦だったけど夫に愛想を尽かし家出してきた待子 − が共同生活を送りながら、第二の人生を支え合い暮らしていく話。

十年以上も前の作品になるけれど、オールドミスの老後や、熟年離婚、ワーカーホリック仕事人間の退職後問題など、家庭内問題を正面から書いていて好感が持てる。

どの部分も優しくて素敵なんだけど、増田的にオススメしたいのは、恋愛に恵まれなかった時世が、過去一度だけ思い合っていたかもしれない男性と第二の人生で再開し、不器用だけど優しく一緒に過ごそうと決めるところ。この元同僚の男性は妻に先立たれていて、その後同じ職場で出会った時世と再婚しようとしたけれど、子供に新しい母親なんていらないと反抗され再婚を諦めた過去がある。ところがその子供が成長し自分自身が子供連れの女性と再婚したことで、当時の父親の心境を理解して時世に昔のことを謝るシーンがある。とても普通なことなんだけどとても豊かだなって思った。

ウブな時世に、芸者だったために男の酸いも甘いも知り尽くしたミハルさんが寂しさを感じながらもアドバイスするんだけど、仲の良い幼馴染だけの間柄ではなくてこれから幸せになれる女性を羨み祝福する姿勢が中庸で凡庸でとても感じ入る。

1992-1996 BOOM TOWN (www.mangaz.com/book/detail/43191)

  • 著者 : 内田 美奈子
  • 連載誌: コミックガンマ
  • 巻数 : 4

感覚投入型の巨大VR空間「BOOM-TOWN」とその街を保守するデバッガたちのお話。

デバッガお仕事は、BOOM-TOWN に現れるノイズ(バグ)を発見して収束させること、なんだけど……実際は XYZ-P (NPC) のお悩み相談を聞いたり、BOOM-TOWN で自分の力を誇示するハッカーたちのやんちゃを懲らしめたりと何でも屋に近い。また BOOM-TOWN がメイン舞台と言っても、BOOM-TOWN での事件の原因追求のために現実世界でリアルハックを行ったりして、現実と地続きの二面性があってとても面白い仮想現実漫画。

BOOM0TOWN という仮想現実が普及した社会では、同じ人間より XYZ-P に感情移入してしまう人や、逆に人に恋をしてしまう XYZ-P がいたりして、人間もデータ化してVRに参加する以上 NPC と大差ないんだなって思える。

最後に、オススメポイント。主人公達デバッグ課はそれぞれが元ハッカーだったり英才教育施設出身だったりして、かなりプログラマ的な性格をしていてニヤニヤできる。特に、主人公(女性)が楽をするために自分の代わりに仕事(簡易デバッグ)をするボットを作ってサボっていたら、同僚に知らぬ間にボットモデルスキャンされてボディデータを把握されるという話は非常によかった。あとウィザード級のハッカーと BOOM-TOWN の中でマトリックスばりの戦闘をするんだけど、最終的にVRの中ではなくウィルスによる現実端末ハッキングハッカートドメを刺すところもリアルでよかった。

気がついたら内田さんの作品を紹介するのは二作目だった。多分この作者の乾いたユーモアが好きなんだと思う。

1992-1999 BREAK-AGE (www.mangaz.com/book/detail/45341)

作品ページの紹介より引用。

2007年。 超高速通信ケーブルで繋がれた電脳世界を舞台に、 自ら作成したデータ上のロボット(VP)に搭乗し、 戦いを繰り広げるリアルタイムバトルシミュレーションゲーム 「デンジャープラネット3」。 その名手、国府高専1年生の桐生は、 ある日、謎の巨大VP "ベンケイ"に大敗してしまう。 一体どんな奴が乗っているんだ!?── 隣町のコニーパレス(ゲームセンター)からエントリーしていた 相手VPのパイロットは、高校2年生の可憐な少女だった。 "ベンケイ"のパイロット、彩理に惹かれた桐生は、 トップパイロットプライドと彼女との交際を賭け、 新しいフルカスタムVP "九郎"で1対1の勝負を挑む。

この作品はデンジャープラネット(DP)に情熱を捧げる高専生たち若者の日々の物語。

この作品を読むと、ビデオゲーム同好会のみんなでワイワイしたり、 DP で勝利するために VP のカスタマイズに勤しんだりと、若い頃を仲の良い誰かと一緒に過ごすことができるというのはとても楽しいものだったんだなと思える。

主人公 桐生の周りの登場人物はみんな個性豊かで面白いんだけど、一番の際物は国府高専ビデオゲーム同好会の長船会長。私服として着ぐるみを毎日着てて国府高専のぬいぐるみ師の異名を持つ会長は、初登場時なんと二十二歳。まだまだ卒業したくないからという理由で計画的に留年しまくりである。さらには生粋のゲームマニアであるので、田舎を巡ってひなびた旅館に置かれているレトレゲーム(の基盤)を収集する旅(同好会の強化合宿)を開催したりと大変変人である。でも材料工学を専攻していてなおかつ構造力学にめちゃくちゃ詳しくて、 DP ではものすごい頼りになるところが実ににくい。

増田の中では、久我という過去に囚われたエンジニアと未来を純粋に見つめる桐生たちとのラストバトルがすごく良くて、ラストバトルの理想の一つになっている。 DP を遊んでいるいちユーザだった桐生が、彩理と出会い少しずつ業界に関わるようになり、 DP のユーザから DP の開発者となっていく。その桐生と彩理の目の前に最後に立ちふさがるのが、 DP に尊敬する人を踏みにじられ業界からドロップアウトした久我。このラストバトルのすべてが、若者たちによる閉塞しようとする未来の打破と過去の解放、まさに BREAK AGE を見事に描いている。

1992-1994 邪神ハンターピーチドラゴン (www.mangaz.com/book/detail/75041)

言わずと知れた魔夜先生の作品となります。

面白いので読みましょう。

一言いうならば、SFのうんちくがそこここにあり、独特の味気があるところが面白い

1992-1994 オパーリン (www.mangaz.com/book/detail/47381)

あらすじ

元気娘の一条あおこは温厚な生物教師の夜光先生が大好き。積極的に毎日しかける(お弁当を一緒に食べる)ものの、夜光先生はのらりくらりと柳の如し。しかしあるとき、いつも夜光先生が両手につけているオパールの指輪をこっそり自分の手にはめてしまったとき、突然人の心の声が、それどころか生き物全ての声が頭の中に流れ込んできた。
実は夜光先生は地球の化身で、先生がつけていたのは生物の声が聞こえるオパールの指輪だったのだ!
オパールの指輪を起点として、あおこの環境と夜光先生(地球)が交差していく。しかしその交差の先に待っていたのは……。

こういうのでいいんだよこういうので(その2)。

オパールの指輪をはめて、杉の木の話を聞いたり、カラスの恋愛相談に乗ったり、犬に占いをしてもらったりとのほほんとしてお話も多いのだけど、後半になるにつれて、(略)つまり地球がヤバイとなる。しかし漫画の主題が突き詰めるところあおこと夜光先生の関係性だからノープロブレムである。最後がとっても綺麗にセンチメンタルに終わるので読後感が大変気持ち良い。

友人の手入れが難しい花の世話を、先生に押し付けた時のあおこの名言を紹介しよう「平気 平気 先カンブリア紀から生き物育ててる人さ!!」

1993-1999 聖戦記エルナサーガI (www.mangaz.com/book/detail/74741)

あらすじ

聖剣により魔風から守られている世界、その世界の君主国アーサトゥアルの王女エルナは、王族の身でありながら全く魔力を持たないという稀有ではあるが異端の存在であった。
しかし世界の支配を進めようとするアーサトゥアルは、魔力を持たないがゆえに世界を支えている聖剣を引き抜ける唯一の駒としてエルナを利用しようとしていた。
支配を広げようとする自国に対して違和感を持つエルナだったが、一人の力では対抗することができなかった。しかしエルナを暗殺するために彼女の前に敵国の王子シャールヴィが現れたことで、世界を変えるために、自分の力でできること、成すべきことを成すために立ち上がる。

ちょっとSF風味が混じった剣と魔法のファンタジー

魔力がストック性だったり古代文明の遺産がSF的で独特の味があるファンタジー漫画

続編であるIIと合わせてどうぞ。

1993-1998 セキホクジャーナル (www.mangaz.com//book/detail/41301)

  • 著者 : 小坂 理絵
  • 連載誌: なかよし, るんるん
  • 巻数 : 4

あらすじ

個性豊かな関北高校新聞部は、霊能事件だったり恋の謎解きだったり、今日もあのネタこのネタと東西奔走。毎回締め切りに追われながらも、けっこう低俗なセキホクジャーナルを毎月発刊しています。

こういうのでいいんだよこういうので(その3)。

なんていうか安定感が半端ではない。そうそうこうなるよねと、筋書きも語りも全部頭に入っている落語を聞くような感じがするのは増田だけではないだろう。

なお、作品事情によりヒロインの相手役は眉毛が太い。しかしいい男である

1993-1997 轟世剣ダイ・ソード (www.mangaz.com/book/detail/74251)

クロスボーンガンダムで知ってた長谷川裕一作品。なんだかわかんないけど学校が丸ごと魔界へ飛んでしまったという漂流教室的な流れから始まり、わけがわからない内にいきなり敵がガンガン攻め込んでくるというハードな展開。

なんだけど、なんだかんだ7回だけ起動することができる超強力なロボット ダイソードに乗り込む熱血主人公や「サイバトロンかと思ったらモビルアーマーだわ」(自律型兵器かと思ったら搭乗型だったのねという意味)という名言を言い放ったオタク生徒会長(美人)のもと適度にシリアスに適度にコミカルにそしてちょっとエッチに進む。

長谷川作品はご都合展開などで設定を裏切ることはないし、当たり前を当たり前に描いているのでそういったこだわりが好きな人にはおすすめできる。

例えば超強力ロボット ダイソードは7回しか起動できないという制約から、一回起動したらパイロットが気絶したり寝落ちするまで気合い運用するとか、だけど無防備な会長と二人っきりになったせいでずっと悶々と完徹を続けていら、あっさりと「なぜならばナチュラルハイだからだー!」って叫んで貴重な起動回数を使ったりする主人公だったりして実によい。

ちょっとエッチで熱血な異世界漂流学園ロボット漫画である面白い

1994-1997 レニフィルの冒険 (www.mangaz.com//book/detail/64101)

立派な剣士を目指す少年カイル君が、魔法がダメダメけっこうワガママお気楽白エルフのレニフィルと、頼りになる酒乱の姉御こと黒エルフのシルカに振り回されるギャグ漫画。素朴な絵とハイブロウエルフギャグの落差が良い。

作中では、トールキンを含めたエルフの起源とか、エルフドワーフとの確執とかを描いていて、意外とファンタジー世界の基礎がしっかりしているところもグッドポイント

この増田は基本的にギャグマンガの激しい言動とか苦手でげんなりしちゃうんだけど、この作品はボケやツッコミがおとなしい(相対的に迫力がないとも言えるのかも)ので楽しく読めた。それにしてはひどく下品なネタもあったりするんだけどね(ケンタウロスがひっくり返ったときに腹側を見て「わー馬並み」とか)。

1996-2001 交通事故鑑定人 環倫一郎 (www.mangaz.com/book/detail/2201)

漫画図書館Zでだいたい通用する面白さの尺度として、巻数が長いほど面白いというのがある。

つまり18巻あるこの漫画は安定して面白い。あと長いのは奇面組(3年とハイスクール)かね。

内容は車に関する事件物。交通事故鑑定人の環倫一郎が、アメリカ全土を舞台に助手のクリスティーナを引き連れ(しばしば引っ張られながら)交通事故が起きた原因を解明していく。この説明だけだと地味な漫画かと思うかもしれないけど、いつも丁寧語で迫力がない環は実は、交通事故工学の博士号持つアカデミックポストだし、また過去に草レースでカミカゼと恐れられていたほどのドライビングテクニックを持つ元レーサーだし、かなりアメリカンアクティブである

ます間違いなく面白い

1999-2002 めもり星人 (www.mangaz.com/book/detail/44951)

透明感のあるSF連作。UFO を信じている少年や、時のエアスポットに落ちてしまった冴えない中年のサラリーマンなど、日常生活のふとした変わり目に立った人たちがメモリ星人を名乗る少女みーむと出会う、ちょっとふしぎな漫画。

みーむは会話の端々で古今東西の古典から引用する; 「恋愛の本質は自由である。」シェリー、「人生は芝居の如し」福澤諭吉、「みーん みんみんみんみんみん み〜〜〜〜ん」これは引用じゃないか……。

こんな、穏やかなんだけど、選べる選択肢には必ずよりよい道があって、だけどもどの選択肢を選んでも結局人生の無意味さに諦めを持てるような作風が増田の好みである

なお作中にインセストタブーの場面があるので、苦手な人はご注意。

あと、再読した時に解説を梶尾真治黄泉がえりで有名)が書いていることに気がついてびっくりした。

1999-2006 犯罪交渉人 峰岸英太郎 (www.mangaz.com/book/detail/45831)

警視庁刑事部特殊捜査課交渉班(重要犯罪交渉人)という、重大事件での交渉がメインの警察漫画。

テロリストによるハイジャック事件やイジメられた少女の飛び降りの説得、銀行強盗犯への投降の呼びかけなど、犯人の心の葛藤と向き合い、死傷者ゼロすなわち犯人の無事すらも絶対条件とし、人生を諦めた彼らを現実(社会)へ呼び戻す場面が実に迫力がある。

作中のセリフより重要犯罪交渉人の説明を引こう

「交渉人が目指す解決というのは 常に死傷者ゼロですから」

主人公である英太郎ちょっととぼけた頼りなさそうな顔(本人談: 僕の場合はこのルックス自体が罠なんだ)をはじめとして、マイペースでゴーイングマイウェイの臨床心理士 酒堂さん、暗くて怖くて渋い元捜査一課の平光リーダーなどユニークキャラクターが、ただでさえシリアス全振りになりそうな警察漫画にユーモアを添える。

あと、手書き輪郭線の柔らかい感じがたまらない。特徴的な図作りなんだけど意外と読みやすいと思う。また内容的にも、おそらくオウム事件を下敷きにしている新興宗教団体「メシアの号令」への強制捜査(最終章カルト編)は熱量がものすごい。

パワーがある漫画である

その2(http://anond.hatelabo.jp/20161223120504)に続く。

2016-08-22

モーリタニア国歌がかっこよすぎて震える。

オリンピックで流れていたケニア国歌が、なんだか日本民謡にも通じる独特な感じで、かっこよかった。

なんでも、伝統的なケニアの子守唄のメロディーがもとになっているらしい。

で、他にもかっこいいのあるんか?と思って探していたら、ネットでちらほら話題にされてるすごいのみつけてしまった。

アフリカ西海岸にあるモーリタニア国歌

https://www.youtube.com/watch?v=VWy4USruuR4



すごい。かっこよすぎる。

なんだろ、スペースオペラ系のSF映画で、主人公が砂だれけの惑星遭難してぐるぐる巻きにされて、

砦に引っ立てられて、そこにいよいよ惑星支配するボスが手下ひきつれて登場してくるとき音楽だ。

で、「これでおしまいか」と思ったら、実はこのボスがいい人で、結局、一緒に戦うための軍隊だしてくれんの。

(我ながら、たとえがよく分からない)


wikipedhiaにもあんまり詳しいことは書いてないが、Tolia Nikiprowetzkyとかいロシアまれフランス活躍した作曲家が、伝統的な旋律編曲したらしい。

日本語版では「作曲した」となっているが、英語版では「Music traditional (arrangement Tolia Nikiprowetzky)」ってなってるから、そういうことなんだろう。

まあ、植民地から独立した国に「国歌作曲してください!」ってたのまれて、あのメロディーはつくらないよね、普通

なお、モーリタニアって国、マダコがたくさん取れて日本にも大量に輸出しているが、現地の人は気味悪がって食べないらしい。



君が代」は、西洋的なメロディーではない曲で、実際、そうなんだとは思う。

でも、時々ネットでみかける「他の国は西洋音楽ばっかり! こんな独自国歌を持ってる国は無い!日本サイコ-」っていう愛国ポルノは、

ちょっとちがうよね。


探せば、なんか独自国歌を持ってる国ってけっこうある。

とりあえず、タゴール作詞作曲インド国歌とか

https://www.youtube.com/watch?v=YIyLUBdNAC8


モンゴル国歌とかはいい感じ。

この、大草原でフルオーケストラバージョンはいい。

https://www.youtube.com/watch?v=gE6beEdzhtI


あと、ケニア国歌、この女声アカペラバージョンもすごい。

もとが子守唄っての、よくわかるし。

https://www.youtube.com/watch?v=pI7V324e1zg

あ~だめだ。youtubeがとまらない。

うそう、今回のオリンピック君が代アカペラ合唱バージョン和声つき)もよかったので、

今後もイベントときは、どんどん使ってほしいと思う。

2016-02-22

http://anond.hatelabo.jp/20160220175244

宇宙戦争効果音について、身も蓋もない意見かもしれんけど

ハードSFなら無音のほうが似合う。

スペースオペラなら効果音あった方が盛り上がる。

逆にハードSFっぽい作品宇宙空間で音が響いてるならそれなりの説明がほしいし、スペースオペラ風で科学的な正確性にはさほどこだわってない作品なのに、そこだけリアルにされてもあざとすぎて萎える。

元増田のいうスターウォーズスペースオペラ

宇宙空間で爆発音あったり宇宙船に咆哮のような効果音つけても、それで盛り上がればアリなんだよ。

宇宙舞台にした作品もいろいろあるし、作品によって演出法をうまく変えりゃいいだけじゃないかね。

2015-11-23

漫画ワンピース」はスペオペである

いや、どう考えても宇宙じゃないだろ!?っていうツッコミが速攻で来ると思うのだけれど、舞台構造スペースオペラスペオペであるという話で、狭い意味でとらえずに広い心をもって少し話を聞いてほしい。

周囲の友人には以前からこの説を披露しているのだけれども、なかなか賛同を得られないので増田で書く。



そもそもスペオペとは?

ジャンル定義論になると すげーややこしい議論に発展してしまうし、そこまで詳しくないのでざっくりと説明するとスペースオペラ1960年代ごろから定着した小説スタイルで、名前の通り舞台宇宙なのが特徴。

人類ワープ技術や超光速航法を得て宇宙に版図を広げ、恒星交流どころか銀河渡り、異星人とも親交を深めたり、ときには争ったりもする。未開の惑星に不時着してそこで未知の怪物出会ったり、宇宙船の中で殺人事件が起きて容疑者の異星人たちの特徴から犯人を捜しあてたり、など様々な内容の小説がある。


SFスペオペの違いは?

こう説明すると、SFサイエンスフィクション)とスペースオペラってどう違うの?と疑問に思うかもしれない。

そこには明確な違いは無いのけど、敢えて線引きするならスペースオペラ通俗的なんだよね。舞台こそ宇宙船惑星が出てくるけれど、科学的な考証なんてそんなに重要じゃあない。とりあえずレーザー銃を撃って、悪い奴を倒して、美人を助けて物語は終了!めでたしめでたし、っていうのが大事

それというのも、スペースオペラは背景が宇宙になっただけの西部劇、と言われるくらいで なにせ低俗的な雑誌に連載されていたから、SFファンからするとちょっと下に見られている。

西部劇というとイメージしにくいから、言い換えると宇宙舞台にした水戸黄門と思ってもらっても良い。諸国を漫遊するんじゃなくて、惑星渡り歩いて悪事を働く敵を成敗していく定番パターンの要素はさして変わらない。


スペオペ西部劇であり、冒険小説でもある

前段のスペースオペラ西部劇、って見方は間違いではないけれど、もう一つの要素としては冒険小説エッセンスを取り入れたのが大きい、というのが個人的意見


冒険小説って言うのは歴史が深く、中世騎士物語とか英雄譚とかが源流のジャンルで、主人公が様々な苦難を経て色々なところを冒険する、というもの

とある東の国では怖ろしい牙を持った30フィートを超える獰猛な虎と闘い

とある南の国では毒矢を操る部族と捕まりそうになるが隙をついて逃げ

とある海の国はいかだを組み合わせた住居で一生陸に上がることのない一族出会

などなど。


とりあえず妙なところを旅して、変なことが起きて主人公翻弄されるものの、結果的に知恵と勇気危機脱出する、というのが基本パターン。もちろん実際に旅をして書いた書物もあるものの、読者がそこに行って確かめことなんてない時代から適当に書いたものほとんど。


なにより、このジャンル大航海時代以降になって一気に花開いた。

史実でも南米や、さらには南太平洋諸島には独特の風習を持った部族文化遺産、また珍しい動物がたくさんいたので小説の題材としてはやりやすかった。

見上げるほど大きな猛獣との遭遇したり、人を食べるという部族に捕えられしまい大ピンチに!とか。

18世紀に発表されたガリバー旅行記も含め、19世紀くらいまではこのジャンルは盛り上がったのだけれども、20世紀にもなると下火になってしまう。


なぜなら、もうその頃には人類未踏秘境というのもなくなってしまたから。

不思議動物ジャングルの奥地に住む謎の部族も調べ尽くして、冒険ロマンは地上には残っていない。


そこで宇宙なわけ。



スペオペの魅力とその特徴

スペースオペラは作者が惑星ごとに好きなように自然環境を作れるのが大きな利点で、重力が少ししかない衛星があったり、昼が一ヶ月続く惑星も設定できたり、生態系でも、異星人でも、文化風習宗教法律など様々な要素を自由に設定できる。

そして一つの話が終了すれば主人公たちはそのままで、次の星でまた新しい物語を構築できる。それぞれの星で不思議出会いがあり、軋轢があり、その問題主人公たちが苦難を乗り越えて解決していき、そしてまた次の星へ。


ここまで説明してみると分かると思うのだけど、ワンピースの「島」も似たような構造にあるんだよね。

グランドラインに浮かぶ島々には様々な国々があり、翼の生えた種族が居たり、動物のような容貌の人々がいたり、奇妙な動植物があったり、冒険小説のような要素が満載で、それでいて一つの物語を解決すると次の島へ旅立ちそこで新たな出会いが……というパターン惑星を旅するスペースオペラとも共通の面が大きいと気がつくはず。

舞台こそ地上ではあるけれども「島」という設定は「惑星」に近く、もうこれはスペースオペラ物と言っても過言ではないだろう。



っていう話をすると

『いや、でも宇宙じゃないじゃん!』

と友人たちに一蹴されてしまうだけれども……。


賛同してくれる人が少しでもいるといいな。



元ネタのような記事

そろそろスペオペなラノベがくるんじゃない? - WINDBIRD

この記事を読んで書きはじめてみたものの、書いてみたら全然違うところに話が進んでしまった。




補足1

あらかじめ補足しておくと

ひょっこりひょうたん島』も『キノの旅』もスペオペである派です。


補足2

ネルフェアリーヴァースは宇宙に行く話なので、厳密にはワンピースは地上に限った物語ではないけど。

2015-10-14

少女漫画恋愛物ばかり」は「Web小説は異世界物ばかり」に似ている

ジャンル多様性には二種類がある。

多くの分野から物語を集めるタイプと、一つの分野のなかで物語バリエーションを作っていくタイプだ。

ファミレスガスト牛丼チェーンのすき家みたいな違いだろうか。

たとえば同じジャンル小説でも、

SFには、タイムトラベルディストピアスペースオペラサイバーパンクスチームパンクなど、さまざまな物語形式があるが、

ミステリには、大雑把に言えば「事件が起こって推理して解決する」という筋書きしかない。

しかし、それでミステリ多様性が無いとは言うまい

密室倒叙見立て、安楽椅子刑事、怪盗、館、時刻表日常の謎…。

事件が起こって推理して解決する」というテンプレートをもとに、

膨大な変奏を生み出しているのがミステリというジャンルなのである

話を表題に戻すと、だから少女漫画恋愛物ばかり」だとしても多様性が無いとは言えないし、それはWeb小説でも同じだということだ。

遠目に見て「どれも同じじゃないか」という感想になるのは仕方ないが、

街行く人々にも人生があるし、道端の雑草だって名前があるということで、どうか一つよろしくお願いしたい。

そういえば、いまニコニコ動画話題になっている「マリオメーカー問題」などもこれに近い。

ニコニコ動画では、何か「祭り」が起きるとそれに関連した動画が大量に作られて、ランキングを埋め尽くすことがある。

こうした二次創作的高速サイクルは、むろんニコニコ動画に限らないCGM全体の風潮であり、

Web小説の「異世界」はむしろこちらと同根の現象と見なすべきかもしれない。

http://anond.hatelabo.jp/20151013145339

http://anond.hatelabo.jp/20151011171947

2015-07-18

俺選:普段読書しない人におすすめの本 30選

はてブホットエントリーの30選(http://gathery.recruit-lifestyle.co.jp/article/1141321068543131601)がイマイチ感性に響かなかった(普段読書しない人向けか?)ので、俺選してみる。

  1. 銀河英雄伝説 1 黎明編 田中 芳樹
  2. 王都炎上アルスラーン戦記〈1〉 田中 芳樹
  3. 狼と香辛料 支倉 凍砂
  4. 百年法 上 山田 宗樹
  5. MISSING 本多 孝好
  6. 夏への扉 ロバート・A. ハインライン
  7. ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち 三上
  8. 刺身が生なんだが フミコ フミオ
  9. 予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 ダン・アリエリー
  10. 黄金の王 白銀の王 沢村 凜
  11. リング 鈴木 光司
  12. イン・ザ・プール 奥田 英朗
  13. まぶた 小川 洋子
  14. 三月は深き紅の淵を 恩田
  15. 獣の奏者 I闘蛇編 上橋 菜穂子
  16. 風の陣【立志篇】 高橋 克彦
  17. 南極点ピアピア動画 野尻 抱介
  18. 華竜の宮 上田 早夕里
  19. 二重螺旋悪魔〈上〉梅原 克文
  20. 月の影 影の海〈上〉―十二国記 小野 不由美
  21. ロスジェネの逆襲 
  22. 天地明察(上) 冲方
  23. 掌の中の小鳥 加納 朋子
  24. ITエンジニア小説 人形つかい・ビギニング リーベルG
  25. 人形つかい ロバート・A. ハインライン
  26. マラケシュ心中 中山 可穂
  27. 新世界より (上) 貴志 祐介
  28. ガンジス河でバタフライ たかのてるこ
  29. Twelve Y.O. 福井 晴敏
  30. 哲学的な何か、あと科学とか 飲茶

反省会

振り返ってみると、なんかかなり偏って・・・・・・

んー選者ってむずかしいね!!@結論

もっといいセレクト教えてプリーズ

ちなみに今回紹介の本は、ほぼ全て(マラケシュ心中以外・・・Kindleで買えます!!!

本屋に行くのめんどくさいなーというそこのあなたも、ぜひこの機会に読んでみてね!&面白い本あったら教えてね!

2014-12-02

ガンダムリアルリアルロボット 人型である必然性

別に語れるほど知識もないんだけどさ。

最近ロボットが巨大で人型なメリットって何とか? 戦車じゃだめなの? とかを見て。なんだかなーって。

ロボットものってそこが大事か? って。

巨大な人型のなにかが暴れるのが爽快なんじゃないのかー!? なんて思ったりしてるんだけど。ロボットものSF的な要素とか、科学考証とか求める人が多いんだなー。

ってのがなんかロボットものが少し元気のない理由なんじゃないのかな? なんて思ったりしたんだよね。

でさ、そういうロボットアニメにおける人型の必然性を求めちゃうのってガンダムからなのかなって思うけどどうなの?

ロボットもの歴史なんて知らないけどさ。

手塚治虫アトム横山光輝鉄人とか永井豪マジンガーとかがロボットものの土台を作り上げてきたんじゃないかなーとか思う。

そんな時代を経て宇宙戦艦ヤマトの様な大人向け?SFアニメ放送され、満を持して機動戦士ガンダムかい戦争を描くロボットアニメが生まれた。のか?

なぜガンダムが生まれたのかとか、富野監督はどういう人なのかとかを語るきはないのだけど。多分ガンダムは当時ものすごく斬新だったと思うのと同時に必然的に出来上がった作品だろう。

アニメ子供向けかつ勧善懲悪正義と悪を極端に線引きしてた時代があったらしい。それを何だか嫌だなーと感じてる人はいっぱいたらしく。富野さんとかもその一人で、なんでも海のトリトンという手塚先生原作漫画アニメ化した際に富野監督ラストをなんともいえない感じに変えてしまった。

子供だましを嫌う富野さんはアニメリアルを入れようと、現実はそんなに単純じゃない正義と悪は色分けできない事を、まあやろうとしてたんじゃないかな?

当時を知らないのでなんとも言えないけど。

手塚先生SFばかり描いてたらしいし、ゴジラとかウルトラマンとかの怪獣ブームもあったらしいし、永井豪ちゃんは徹底的に日本を巨大なもの破壊する漫画を描いてたし、スタートレックとかスターウォーズとか松本零次はスペースオペラ?とかを描いてて。

その流れでガンダムやろうって、ロボットっていうジャンルリアルを入れようってなったのかな。






前置きが長くなったんだけどさ。

ガンダムリアルだって言われてるというか、リアルロボットものって言われるのはさ。

ガンダムというモビルスーツ構造とか仕組みとかがリアル物理法則がどうのこうので、科学考証がしっかりしてるとか、してないとか。ではないんだよね。

これは、よく言われてる話で。ガンダムリアル人間描写人間ドラマの部分だ。なんて皆しってる。戦争を扱っていることとか、どちら側にも正義があるとか、ないとかであって。ロボット部分ではないと。どこかで聞いた事があるかもしれない。

しかに俺もそう思う。20メートルの巨大ロボット二足歩行するなんて冷静に見ればリアルじゃない。でもガンダムはそこら辺の事情を開き直ってる訳じゃないんだよな。

ロボットの扱いはあくま兵器なこととか量産されてるとか。そういうところにリアルさを描いてるし、二足歩行や人型な理由も説明している。

例えばミノフスキー粒子とか、作業用ロボット兵器転用したとか、宇宙空間では人型は対象物がないから大きさが分からずに人と間違えて、敵の戦艦に近づけるとか。AMBACシステムとか、頑張ってるんですよ。頑張って巨大なことや人型な事に必然性を持たせてるんだよね。後付とかもあるけど。

で、俺はガンダムって作品ロボットものにおけるいろんな部分をリアルっぽくしていこう、っていう流れをつくってしまったと思うんだよね。

より戦争という部分を濃くしたボトムズとか、現実世界ロボット運用している雰囲気をうまくだしたパトレイバーとか、量産兵器としての二足歩行ロボットを描くガサラキとか、設定をしかり練ってSF考証をしっかりと散りばめているフルメタルパニックとか、一期は市街戦描写の多いコードギアスナイトメアとか。

士郎正宗メカSF部分のリアルさを求めて、押井監督が甲殻とかレイバーとかを刑事ドラマみたいに作り変えて、カサハラテツローさんのライドバッグみたいな、ほとんどバイクみたいなロボット漫画もでてきている。

富野さんはガンダム人間ドラマの部分をリアルに描きたかったのかもしれない。でもそこをリアルに描けば描くほど二足歩行や巨大ロボットという部分もリアルにせざるを得なくなってくるのかも知れない。

どんどん小型化していくロボット、足裏に車輪を付けて走り、ワイヤーを射出し街中を飛び回る。リアルっぽい!

でも小型化すればするほど現実世界でも運用できそうではある。

あるけども、そういう方向でリアルさを求めれば求めるほど。

戦車でいいじゃん、戦闘機じゃだめなの? ミサイルでやったほうが効率よくない? なんていうロボットアニメ視聴者あるまじき突込みが返ってくる。

でもそれって当然のことで、マジンガーとかゲッターとかみたいに現行兵器よりも強いとか、エヴァンゲリオンみたいにもとから人型でしたーとか、勇者シリーズとかエルドランシリーズみたいなロボットものは、ロボットヒーローであって、そんじょそこらミサイルじゃなんともないぜってもんなんだよね。

でもガンダムリアルロボット? は量産兵器であり、秘密組織でもない公の軍隊運用している。じゃあなんで巨大でなければならないのか二足歩行メリットは? 人型の意味は? ってなるのもしょうがないんだよ。

できればリアルっぽいロボットものを作ってる人たちには。

なんで人型なんだよ!? って突っ込みに対して、ロボットものからって開きなおるんじゃなく。一生懸命二足である意味人型である必然性を考えてほしいよね。














俺がロボットものに求めるのは巨大感とかスケール感とかで、街を破壊し敵の怪獣を引き千切ってバシバシとなぎ倒していくようなもを求めているので、そこらへんを描写するロボットものが減ったのが悲しい。

2013-05-12

名作SF10選

おれはそれほど熱心なSF読者ではないが、それにしても驚くべきことにhttp://anond.hatelabo.jp/20130512130019にあげられた本を実に一冊も読んでいない。

さよならジュピター ……小松左京は「日本アパッチ族」といくつかの短編を読んだが、ようするにどう面白がったらいいのか理解できなかった。あ、「くだんのはは」はよかった。

戦闘妖精 雪風 ……まずタイトルキモい。この作家自意識とか自分認識が何ちゃらとかいう話がうざくて読む気がしない。

絶句 ……当時のSFマガジンでの持ち上げられ方はすごかった。あまりにすごいので反発して読まなかった。女性作家小説は全部クズだと思っているのでその後も読んでない。

幻魔大戦 ……自分主人公投影してもいいが、毎回スーパーヒーローに仕立てるのは痛いからやめろ。

トリニティシリーズ ……堀晃は「梅田地下オデッセイ」で挫折したので読んでない。

・大渦巻II ……はっきり言ってタイトルすら知らなかった。

・歌う船 ……女性作家の作品は全部(以下略

七都市物語 ……検索してあらすじを調べたが、これを名作SF10選に入れるくらいなら他にもっとセンスオブワンダーを刺激する作品があるのではないか

・ダーティーペア ……SFじゃないですスペースオペラです、と作者が言っていた。

・我が月は緑 ……今日泊亜蘭戦前探偵小説SF版といった作風で、おれにはあわない。よって読んでない。

ついでに書くとハインラインの「夏への扉」も読んでない。名作と言われると読みたくなくなるのよね。「読んで頭にきたSF10選」とかあったら探して読んじゃうかも。

2012-08-08

http://anond.hatelabo.jp/20120808225749

いやはや、ラノベは あなたラノベだと思うものラノベです。だから、いいと思うんだけどなー。

個人的にはXの献身をよんで、ラノベだなぁと思った次第。

 

つか、ラノベ萌え萌えキューンだから そう思われるんであって。本来のラノベは、小難しくなくて読みやすい。という意味からなぁ。スペースオペララノベだったし。

言い方変えれば、読みやすければ、推理が本格的はラノベだろうという判断。 

 

逆に ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ~ は 読みにくいので 萌小説という俺カテゴリー

2011-07-16

盗作は悪くない、ただ、迷惑かけるから勘弁してほしいだけ

冲方は言っている( http://towubukata.blogspot.com/2011/07/blog-post.html )。 文中、むしろ漫画にしてくれた事は評価しているし、出来るだけパクリが可能な条件を出している。原作付けや黙認だって提案している。ただ、彼は立場上それをするわけにはいかないと言っているに過ぎない。

実際、SFはいろんなものをパクったりパロディする事で成り立ってきた。タイトルだけだが筒井康隆の「万延元年のラグビー」だとか「日本以外全部沈没」とかもある。スターウォーズみたいな作品を「スペースオペラ」と言うけど、あれだって西部劇パロディ最近話題になった「まどか☆マギカだって既存魔法少女パロディする事でなりたっている。だからSF作家盗作を許容しないなんてあり得ないのだ。パロディ盗作は違うというかもしれないけど、そんなのは紙一重の差しかない。

結局のところ、盗作が許容されないのは、それが「(金銭的な意味で)関係者に迷惑をかける」からに過ぎない。今時、源氏物語の筋をなぞって新人賞に応募したって、誰も文句を言わない。却って知的評価が高まるでしょう。日本一有名な漫画であるドラゴンボールだって西遊記パクリなんだし。

そういう意味で、早川の本(SF?)や冲方の作品を読んでいると言っているスクエニ田口とか言う人が「オリジナル」なんて言葉を使っている( https://twitter.com/#!/tah3gucci3cozy3/status/91576660729667584 )のは、明らかな嘘つきか、無知に等しい。彼がここで「オリジナル」なんて言葉を使っているのは、別に創作行為に敬意を払っているからじゃない。新規IPが欲しいからだ。本当に創作を支援する気があるなら、如何にパクって作品を面白おかしくするかに心血を注ぐはずだ。彼が欲しかっているのは、マルチメディア展開できて、かつケチのつかない作品、要するに第二のハガレンが欲しいだけだ。

SF作家の前でオリジナルなんて言葉、恥ずかしくて僕は使えないよ。

2011-07-02

どこから見ても

スーパーマンじゃない

スペースオペラの主役になれない

危機一髪も救えない

ご期待通りに現れない

ため息つく程イキじゃない

拍手をする程働かない

子供の夢にも出て来ない

大人が懐かしがることもない

からと云って駄目じゃない 駄目じゃない

スターダスト ボーイズ 駄目じゃない

星屑の俺たち

結構いいとこあるんだぜ

スターダスト ボーイズ

くらべて見たら

ヒーローらしくない

空とぶマントも役には立たない

ヘルプもたまに聞こえない

その気になっても間に合わない

うっとりする程強くない

さらばと手を振るムードじゃない

途中で会っても気がつかない

サインをねだって並びもしない

からと云って駄目じゃない 駄目じゃない

スターダスト ボーイズ 駄目じゃない

星屑の俺たち

結構いいとこあるんだぜ

スターダスト ボーイズ

スターダスト ボーイズ

2007-09-10

http://anond.hatelabo.jp/20070910090805

スペースオペラハードSFの違いって

美味しんぼはグルメ漫画ミスター味っ子はバトル漫画くらいの差異にしか感じない。

その喩えでいうと、美味しんぼミスター味っ子に差を感じないのは両方スペースオペラだからでしょう。

NHKきょうの料理」あたりからがハードSF

どうでもいい話ですね

http://anond.hatelabo.jp/20070910063641

スターウォーズファンタジースタートレックSFチックみたいな感じ。

わからねえ。

スペースオペラハードSFの違いって

美味しんぼはグルメ漫画ミスター味っ子はバトル漫画くらいの差異にしか感じない。

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