はてなキーワード: イミグレーションとは
海外移住をしたい人は常に一定数いる。そしてよくランキングに入る国にニュージーランドがある。
君たちの夢や希望を壊すようで申し訳ないが、今この国で起きてることを書いておこう。
まず、不動産価格はありえないほど高騰している。家を買うのは諦めたほうがいい。なんてことない掘建て小屋が百万ドル以上の値をつけてるし、今後も上がっていく。
次に物価も有り得ないレベルで高い。もしも中流の生活レベルを手に入れたいなら、最低でも世帯年収で10万ドル位は必要だ。場合によってはそれでもかつかつだ。
次にインフラも酷い。停電なんか日常茶飯事だ。夏になれば川には大腸菌がウヨウヨ、海も入れないところが出てくる。本当に自然がクリーンなのか?
この国にはかねてよりアンチ移民の政党NZ Firstというのがある。2017年の選挙で日本でいうところの公明党的な立ち位置を手に入れた。
今の与党はこの政党を組み込むことで初めて与党になれる。最大政党のNational Partyは議席の上では最大であり、連立によって押さえ込んでいる形になっている。
つまり、アンチ移民の政党がかなりの発言力を手に入れている。与党が彼らとのバーター取引に応じている可能性は高い。
そして政党成立、それから大体一年後、永住権の申請数が凄まじい勢いで跳ね上がった。今のイミグレーションだと数ヶ月はかかる分量の申請が毎月提出されている。要は毎月遅れがひどくなっている。
この数字が本当なのか、なんでそうなったのかは知らんが、今申請しても持っているビザが切れる前には申請は終わらない可能性が高いだろうし、あいつらは「ビザが切れそうでも急がない」と明言してるので、何千ドルもの大金を支払って申請したけどビザが切れて泣く泣く取り下げた人もかなりいるはずだ。
それに申請してからビザの発給まで何年もかかるのなら、健康を崩す人、会社が倒産する人、解雇される人、運悪く他界する人もいることだろう。そうなってもイミグレーションは何一つ助けようとはしない。「あ、残念でしたね、バイバイ」で終わりだ。
さらにいうと永住権を持たない人には不動産を買うことができない。つまり目の前で価格が高騰する不動産を横目にしながら、バカ高い家賃を払ってぼろ家に住み続ける羽目になるのは目に見えているし、永住権が手に入る頃には不動産の値段は手がつけられないことになっているだろう。
他にも引っ越せない、転職できない、と言った人権の制約を長期にわたって受け続ける。税金は他の奴らと同じだけ課されるにもかかわらずだ。
Day 1
羽田の深夜便だった前2回の旅行と違い、今回は成田発で、昼出発。
しかもややメンタルに不調を抱えているとあって、余裕を持った出発を心掛けたかったが、時間を勘違いして、ギリギリで成田エクスプレスに駆け込み、その上方向を間違えて折り返すという失態を演じてしまった。
肝心な時には何かバタバタする傾向がある自分なので、「またやってしまったー」と思ったが、どうやらチェックインには間に合いそうで、成田エクスプレスの車窓から畑を眺めながら、「この旅行に行って何になるんだろう」と愚にもつかない事を考えた。
別に何が起こるわけではない。
ただ若い頃からずっとボンヤリあった心象風景、雨のベトナムで川を眺めながらお茶や料理を食べる、その画をこの目で見て来るのだ。
メンタル不調なんて、ボンヤリするのに格好の舞台装置じゃないか。
前回の香港旅行では、事前に広東語のフレーズをいくつか覚えて行ったが、「話せるものの聞き取れない」という致命的な見落としがあり、結局中学校時台成績2の片言にもほどがある英語と、メモによる筆談で乗り切ることになった。
ベトナム語も広東語と同じ声調言語(音の高低と発音で意味が決定する言語)であり、しかもその声調というのが「コブシを効かせるようにいちど下げて上げる」「波のようにうねって上げ下げして上げる」という難解極まるモノで、もう「ありがとう」「これください」「トイレはどこですか」以外のコミニュケーションは投げている。
今回搭乗したベトナム航空は、ベトナムのフラッグシップのようで、エコノミークラスといえど、タイガーエア台湾や香港エクスプレスとはモノが違う。もちろんTGATやHKEXが悪いって訳じゃないけど、地上職員は日本語ができるし、機材も大型で安定していて、シートには枕やブランケットが用意され、機内食も出る。
さらに、シートにはモニターが設置されていて、映画その他も見られる。
海外に行くときはその地のポップカルチャーを予習して行きたいのだが(香港前に発見したアガサ・コンは最高だった)、ベトナムはまだYoutubeでの情報が少なく、これと言った映画やアーティストを発見できずにいた。
そこでモニターをポチポチやっていると、果たして良さげなベトナムのアーティスト(多分)を発見したのだった。
英語詞の曲とベトナム語詞の曲が半々。音楽性はR&BとEDM(ダブステップの様な強めじゃないムーディーなやつ)とジャズを掛け合わせた様な感じで、ジャスティン・ティンバーレイクを思わせる。
機内では検索できないので、あとで調べよう。
朝飲んだ安定剤が効いているのかな、憂鬱な気分が後退してきていい感じだ。
ややあって、海外旅行なら一度は聴いてみたい、「pork or fish rice ?」というフレーズと共に機内食がサーブされた。
ベトナムの航空会社なのに機内食で和食が出るという不思議仕様でもっぱら噂のベトナム航空だ。
ここで「fish」と答えれば和食が出て来る事は間違いなく、折角の海外旅行、しかも出発便の機内食が和食というのもどうかという事で、「pork」と答えると、豚の唐揚げの煮物をチャーハンにぶっかけたようなご飯と、海鮮春雨サラダ、パン、デザートが出てきた。
春雨の方はヤムウンセンとかそれに類するもので明確にアジア料理だが、ぶっかけご飯の方はなんだか分からない。
付け合わせが椎茸の煮しめだったり、桜の形に型抜きされたニンジンである事も地味に混乱する。
味はというと、エコノミーでこれだけの物が食べられれば充分満足で、その後、暖かいコーヒーのサービスがあったり至れり尽くせりだったのだが、あれはベトナム料理だったのだろうか。
カラトリーがまとめられた袋の底に、スパイスの小袋が入っており、「甘利香辛食品株式会社」と書いてあった。京都伏見の会社であるという事だった。
機内食で腹を満たし、少し微睡む。
眼が覚めると機内は消灯されていた。
英語のスポーツチャンネルを見ながら、「早くホテルで横になりたいな。でも何を楽しめるんだろう?テレビをつけても何言ってるか分かんないだろうし」という思いが浮かんで来る。
チャンネルでは、MTBのアーティストが大木やバランスボール、建築物やワインディングロードなど様々な障害をキッカーにしてトリックをキメていた。インスピレーションを色々なものから受けて、驚くべきビデオやショーを生み出すらしい。
他の人からは無意味に見えるものに価値を見出して楽しみ、アートを生み出している。
意味不明に見えるけど羨ましい。
普段の自分もそういうキャラなんだけど、ダメかもなぁと感じてしまう。
多分、朝飲んだ安定剤が切れる頃合いだ。
自律神経失調症で襲って来る不安と無力感、安定剤を飲んで感じる旅行への期待。
正常と狂気の境は曖昧だと思っていたが、こうして自分そのものだと思っていたものが揺れ動くと、もっと根本的な、「自分」や「個性」というものが虚ろなものに思える。
深追いはしないでおこう。
しばらくして血糖値が安定すれば、少し収まって来るに違いないから。
「間も無く、当機はホーチミンに到着いたします。到着は19:30、ホーチミンの気温は38℃です。」
機内アナウンスに耳を疑った。
今年の異常熱波は関東平野の都市化が高気圧をブーストしており、バンコクより気温が高い、なんだったらユーラシア大陸で一番高いとさえ思っていたが、勝手な思い込みだったようだ。飛行機を降りると湿った空気を感じる。日本人の歪んだプライドは常夏のホーチミンの湿った熱波が吹き飛ばしてしまった。
19:50、国際空港の入国審査というのはどこか陰鬱な雰囲気なものだが、イミグレーションを抜けてもタンソンニャット国際空港は静かだった。
改めて旅程について説明しておくと、3泊5日というのは、帰国便がこのタンソンニャット国際空港 6:25発であり、ホテルのチェックアウトが当日では到底間に合わないので、前日にチェックアウトして空港で出発便をまつ、という事だ。
帰りはここで夜を明かすんだろうか。
そう思って建物を出て驚いた。
なんと半解放の広大なスペースに待合ベンチが設置されている。
軒を並べる飲食店、溢れる活気、びっくりするほどの騒がしさ。
タンソンニャット国際空港はこの半野外のスペースも含めての空港だった。
「ははは、スゲーな!」薬が抜けてるに決まってる時間帯だが自然に笑ってしまった。
見たことがない光景だ。やっぱり先生の言う通り、この街に来て正解だった。
旅行終わったら縁切ろうと思うんだけど、正しいよな?
いま旅先で、友人が通訳担当で同行してるオッサンと浮気してるみたいで混乱してる。
私、中高からの友人(女)、友人のスポーツクラブの知り合いオッサン(既婚・子持ち)の3人で旅行に来てるんだけど
2、3日くらい前から一緒に風呂入ったり、夜な夜なオッサンの部屋行ってる気配や言動が多数見られてとても複雑な気持ち。率直にキモい。
友人、食事のとき付き合ってる彼氏からどうプロポーズされようとか惚気てたのに、
夜中トイレに起きたら友人の部屋が真っ暗でたまたま空いてて、あれ居ないのかとトイレ向かってたら、宿泊先(一軒家)内のどこにも気配が感じられないのね。私の部屋からトイレまでの導線上、全部の部屋が確認できるの。
そんでシャワールームだけ明かりがついてるのね。無論オッサンの部屋も真っ暗で扉だけ開いてる。
つまり、2人ともシャワールームに居るしか考えられないとしか推測できないわけ。
でもこれも思い込みかもしれない。もうわかんない。
他にも色々あるよ。私の隣の部屋が友人の部屋だけど夜中トイレへ向かう音はするのに部屋に戻った気配が無いし、オッサンの部屋近くでヒソヒソ声聞こえるとか、
オッサンの部屋の散らかり具合にやたら詳しいとか。。
そりゃ生きてりゃ既婚者にしか惚れない友人とかもいるし、不倫だの惚れた腫れた話は聞くけどさ、実際のところ私には実害も無いけどさ
そういった狡くて自分の大切な人を蔑ろにするような酷い部分を目の前で見ちゃったらこの人と友人関係続けるのムリだなって思っちゃって。
古い友人たちで集まって飲むたびに彼氏との進捗話し合って「みんな結婚式は呼んでね〜」とか盛り上がってたけど正直結婚式も呼んで欲しくないわけ。
こっちはこっちで正しく生きてるつもりで、浮気するくらいなら別れてからするように生きてるので私のポリシーに違反しまくってるわけ。
そもそもなんで見ず知らずのオッサンの同行を許したんだ?とかそもそも論はいらないです。
友人が目の前で浮気してたら縁切る?
【追記】
ブコメと反応ありがとうございます。全部読んでます。
事実確認や最後友達として止めた上縁切るってのはたしかにって思いました。
けどそんな素晴らしい意見聞いてもFOする気満々な気持ちが揺らがなくて、もしかしたら友人は最初から大した関係ではなく私にとってどうでもいいレベルまで下がってたのかもしれない。
原因としては、旅行中の給仕を私がしてたんだけど一切手伝わない上に、母親が作る味付けはもっと薄いだとか、うちでは加工肉の食事なんかでないとか文句垂れてくるし、
また、私は職業がSEだけどSEって変な人多いよねとか、この前性犯罪で逮捕された人居てさとか、わざわざ私に伝える必要ある?
イミグレーションカードに職業engineerって書いたの見たよね?ん?
そういった積み重ねが結局自分の中で結論出してたのかと再認識できました。増田に書いてよかった。
仲間はずれっていう指摘もあながち間違っていないと思う。ただ性行為に混ぜてほしくなんかはなく、なぜ不貞行為が発生しないという選択肢が無かったのかなんだ。
私が居るときにする必要無いよね?っていう点ではなんだか金払って旅行来といて浮気現場のアリバイ役なの?っていう自分を蔑ろにされている感情が強い。
Day.4
上晝
香港で最後の夜は、一度夜中に目がさめるという自分にとっては日本でもお馴染みの睡眠だった。
昨日の広州行で程よく疲れたせいなのか、香港に慣れてきたからなのか。
チェックアウトまで時間があるのでネイザンロード沿いの便利店でお土産いくつか買う。
「唔収◯×・・・」
あ、使えないのか。今のはすぐにわかったぞ。
しめた。本が買える。住所を検索して向かった。
晏晝
海岸沿いにある香港の誠品書店は、台湾と同じく綺麗でセンスのいい内装だった。
いくつか物色していると、グラフと表が描かれた本があった。
当然内容はわからない。でも妙に気になったので、買うことにした。
レジに持っていく。
「◯×◯×・・・」
「a,我係日本人」
「oh, do you have shop card?」
「none」
初めてストレートに意思疎通できた広東語が「私は日本人です」だとは。
別のレジではショップバックの要無用についてジェスチャーで聞かれ、料理本も一緒に包んでもらった。
ホテルの部屋に戻ると、あれ、鍵が開かない。
「I can’t open dore at my room.」
「Check out time passed, you over time. check out time 12.」
鍵を開けてもらって、急いで荷物をまとめる。
ベッドにはメモを置いておいた。
「Thank you. I had a great time! 再見」
笑顔。
エレベーターに駆け込んだ。
「Please keep my baggege.」
と言いながらメモを見せる。
「幫我在放我嘅行李到我去機場、可唔可以呀?」
あれ、怪しい広東語書いたかな?と思ったが、どうやら彼は広東語がわからないようだった。
「When are you coming back?」
「7 O,clock. take care.」
途中、腹が減ると具合が悪くなりそうなので、飲茶する事に。
「一位、唔該」
拭いているテーブルを指さされ
「乜嘢茶?」
「普洱、唔該」
注文シートを書いて
「落單、唔該」
シートを渡す。
想定していた問答なのでスムーズにできた。
出てきたのは、
1.油で揚げたクレープのようなもの。オイリーでつけダレが美味い。
2.ガチョウが乗ったビーフン、スウィートチリソースつき。香港のガチョウは表面を甘いタレでコーティングしてカリッとローストする。
それと普洱茶。
「理單、唔該」
「ツァッサップツァッ」
「?」
メモを見せられる。
あ、$77か。
お釣りは投げるように寄越されるが、気にしない。
下晝
飛行場に向かうにはまだ早い。
まだ行っていないところに行こう。MTRで深水埗へ。
香港人による日本紹介動画によれば、日暮里は日本の深水埗なのだという。
深水埗につくと、そこはたしかに今まで見ていたきれいなばかりの香港とちがって、露天などが立ち並ぶ下町風情だった。
日本人の印象である、カオスな看板風景の「古き良き香港」はここじゃないかな。
それにしても疲れてきた。
喫茶店で一息つこう。
「理單、唔該」
気にせず注文を聞く先生。
「coffe, ice」
ドンッ!!しばらく待っていると景気良い音とともにコーヒーが現れた。
甘さが心地い。
寒いしもう出るか。
「理單、唔該」
ただし実際に払ったのは1回。
「洗手間邊度㗎?」
店の奥を指差される。
みんな、香港に行く時にはこの言葉は覚えておくんだ、絶対使うし、発音が簡単だ。
トイレで用をたし、次の目的地、銅鑼湾(コーズウェイベイ)に向かった。
MTRで向かおうと思ったけど、ちょっと街を行き交うトラム、2階建の路面電車に乗ってみる事にした。
トラムに乗り2階に座る。
都合のいい事に、行き先は銅鑼湾らしい。
ここままトラムで向かおう。
「唔該晒」
いいのか。
上げ掛けた腰を下ろす。
広東語では「おねがいします」も「どうも」も「いいですよ」も「きにしないで」も「すいません」も「唔該」なんで、ちょっとややこしい。
「Guy’s, I’m Foreigner. Can i take your photo?」
「Of course.」
「3,2,1, Shoot!」
「have a goot time ;)」
「Thank you!」
挨晩
ホテルに戻り「Mr,I want pick up my baggege.」
すぐに出てきた。
あれ、超重い。
というわけでタクシーを使う事にした。
「的士!」
「我想去機場」
通じない。
タクシーは滑り出し、人が歩いている小道を縫って走る。
おい怖いな。
単純にスピードが速い。
お釣りを渡される。
「For you.」
小銭を返した。
夜晩
チェックインまで時間があったので、この日誌を書いていると、携帯の電池が心もとない。
カウンターで尋ねる。
「Phone?」
うなづく。
カウンターの裏側を指差された。
香港に来るまでは英語なんて全然ダメだと思っていたが、必要に迫られると喋れるものだ。
そうこうしているうちに帰りの便のチェックインが始まったので、済ませておこう。
チェックインを済ませたが、よくよく考えると、荷物重すぎないか?
重量チェックの前でキャッキャウフフしているGirlsに困った顔で「Pleeease ><」
「I want store my baggege.」
香港ドルからの再両替をどうしようかと思っていたが、タクシーが結構でかく、手元には$55弱しか残っていなかった。
綺麗に使ったもんだ。
チョコレートブラウニーの甘さで結構喉が渇いたが、オクトパスカードがまだ残っている。
セブンイレブンで水を買う。
カードを見せようとするやいなや、レジの小太りのお兄ちゃんが読み取り機をバンバンと叩いて示した。
どこの国にも手際が良すぎてちょっとコミカルな人というのはいるものだ。
時刻は22:30。
ずいぶん早くチェックインをすませたために、ほとんど列に並ばなかった帰りの便のチェックインカウンターにも、人が集まって列をなしていた。
幼い時代の優しさとノスタルジーを追体験したような昨年の台湾旅行と違い、今回の香港・深圳・広州旅行はちょっとした冒険感のある、エキサイティングなものだった。
特に、南洋華人の明るさと激しさには、自分の中のエネルギーを叩き起こされたような気がした。
この4日でイミグレーションの通過は4度目、もう慣れたものだ。
検査員の男性にパスポートと出国カードを出し、検査は何のトラブルもなく完了した。
「Ser, i had a great time.我好鐘意香港。」
年配の検査員は一瞬ぽかんとした顔をしたが、まあ付け焼き刃の広東語が通じなかったのは仕方ないか。
深く気にせず手荷物検査に向かおうとすると、後ろから明るい声が響いた。
「Hey! Also hong kong into come back!」
親指をあげて答える。
「再見!」
Day.3
上晝
最近睡眠が短くなって少し凹んでいたのだけど、旅行の緊張もあってかますます睡眠は途切れがちで、細切れのまどろみの中で、何度も短い夢を見た。
夢の中ではなぜか麻生太郎と習近平が登場し、自分が「香港では片言の広東語より片言の英語の方がまだ通じましたね」というと、麻生に「ちょうどいいじゃねえか、じゃあ今度はロスに出張だな」と返され、自分はあわてて「英語なんて殆ど単語しかできなかったですよ」と言い、習近平には「お父さんにお会いしましたよ」と言うと、親しげに体を寄せられて「元気でしたか?宜しく言ってください」と返された。周氏のお父上は当然故人だ。
みんなが見ている記事が上位に上がってくる仕組みだ。
今日の上位には
フォーラムでは、みんなが日本と中国を比べて、我が事のように激怒したりがっかりしたりしている。
みんな余計な事でしょんぼりしすぎじゃない?
ホテルのノブには、清掃をお願いしたり、起こして欲しくない時のための際の札がかかっている。
「請勿打擾
起二さないでください」
日本人有時會插手。
(正確には『こ』と書きます。
晏晝
体調を崩してなければいいのだけど。
国境の駅、羅湖に行く途中、隣の席に座っていた女性に声をかけられた。
「下一站・・・」
「oh」
「no.....」
彼女は次の駅で降りていった。
何人だったのだろう。
早く降りて一息つきたい。
羅湖駅の中国側、ケンタッキーフライドチキンで昼食を取ることにする。
海外旅行まできてケンチキかよ、と言われそうだが、言葉がわからないと、指差しで大体何が出てくるか想像がつくファーストフードは便利なのだ。
昨日、国境近くではどうやらwifiが怪しいらしいとわかったので、現金決済。
下晝
中国の高速鉄道に乗るには、いちいち荷物を安全検査して、パスポートを提示しないといけないので、ちょっと緊張する。
監視されてると感じなくもないが、以前、新幹線で焼身自殺事件があった時、あれをどう防ぐのか分からなかった。
油や刃物など危険物の持ち込みについては、日本も少し警戒した方が良いのかもしれない。
こういう時にメモ帳が役に立つ。
wechatpayは大丈夫だった。
香港MTRのエゲツない冷房にやられ気味だったので、同じ調子だったらどうしようと思ったが、広州東行きの高速鉄道の車内温度は快適だった。
室内は新幹線によく似ている。
事故った高速鉄道を穴を掘って埋め立てた事件は、異常なスピードで開発が進む中国時間では遠い昔の話なんだろうが、昨日のライター爆弾を見た後なので、「高速バスの事故程度の確率でなら起きるかもな」などと考える。
もちろん起きないでほしいが。
挨晩
降りた瞬間、昨日の深圳より、なんというか能天気な空気を感じる。
広州は古くから、外国人が行き交う街ということだが、確かに外国人をあからさまに警戒するような雰囲気はない。
レジなどで、言葉がわからないので「めんどくさいな」という表情をされることはあるけども。
街ゆく人たちのファッションも、深圳より洗練されていていて、ますます日本人と見分けがつきにくい。
日本の都市で例えるなら、ちょうど新宿に居る人達といった感じだ。
深圳でよく見かけた警官は広州にもいるのだが、広州の警官はポリスというより、プールの警備員といった雰囲気で、あんま緊張感がない。
人が多すぎていちいち警戒してたらきりがないのかもしれない。
夕方18:30分、とにかく異常な数とエネルギーで人が行き交う広州火車駅前。
洗練された広州市民と素朴な地方民、それに外国人でごった返している中、警備員のオッさん達はなんと路上で将棋を指していた。
それにしても地下鉄はとにかく人が多い。通勤ラッシュがズーッと続いている感じだ。
これは予定をコンパクトにしないと、深圳まで帰れるかどうか怪しい。
広州の地下鉄は、異常に混んでいる以外は利用しやすいのだが、変なところで折り返していて、気づかないと目的地に対して逆走していたりする。
「バタン!」激混みの地下鉄から降車する際、女の子がクーラーボックスのようなものを落っことして大きな音がした。
思わず声を出して笑う。
夜晩
広州塔にたどり着くと、すっかり陽は落ちて、目の前に虹色のタワーがそそり立っていた。
目の前の大河の対岸にはディズニーランドのような電飾のビルやスタジアム。
その前をこれまた派手な電飾のフェリーが悠然とすぎていく。
それだけ見るとムーディーなんだが、なにせここも人が多く、花火大会のような雰囲気だった。
これが見れたらもう満足、さあ香港に帰るぞ、人の波を掻き分けて広州東駅へ急げ!
中国の交通機関は、地上を走る電車でも地下鉄でも、ホームに入る前に荷物を検査機に通さないといけない。
陰気なムードも嫌だし、検査機に通すたびに、出口で荷物に手招きしていて、この儀式は深圳の警備員に流され続けたんだが、広州塔駅の若い女性警備員はちょっと笑いを堪えたような顔をしていた。
味をしめたので、広州東駅では手招きしながら「came on! 頑張れ!加油!ファイティン!」といってみたら、変な目で見られた。
帰りの高速鉄道では深圳行きの切符を買う際、いつも通り言葉の行き違いで変な空気になったものの、wechatpayの力も借りて無事に購入することができた。
1等車に乗ると先客が悠然とスマホを見ている。
件の先生は、自分に気づくと立ち上がって運転席に入っていった。
おいおい、乗務員かよ。
帰りの高速鉄道も実に安全に運行し、22:07定刻通り、深圳にたどり着いた。
再出入国も2日で2回繰り返せば慣れたもので、特に緊張もなくイミグレーションを通過。
「一面だけでもいい、今の中国をこの目で見たい」
駆け足だったがミッションクリアだ、Good by china.再見!
ホテルに戻ると、メモパッドには今朝の日本語の誤植を指摘したジョークのアンサーがあった。
「Thank you! ) 」
Day.2
上晝・晏晝
旅行になると食が細くなりがちだけど、この街では食わないと持たない。
茶餐廳(喫茶店とファミレスを混ぜたような軽食店)でお粥を頼む。
お湯が出されて思わず飲みそうのなるが、他の席を見ると、みんな飲まずに食器を突っ込んでいる。
正解がわかんない。
ホテルでもニュースを見たけど、昨日から全人代の話で持ちきりだ。
香港の人は賛成2300、反対2とかで決まる決議をどんな感情で見ているんだろうか。
今回の旅の目的の重要な一つが、中国でのQRコード決済を体験して見ることだ。
言葉が不自由なので、事前に起きそうな問題は潰しておかないと不安だ。
使いすぎのせいか、レンタルWi-Fiが昨日からちょっと遅くなったのにストレスを感じながら、深圳への入国カードの書き方や最寄りの羅湖駅について調べる。
事前に日本でwechatpayに520人民元をチャージしていたが、現金も持ってないと不安なので、昨日に引き続き重慶大厦で両替することにした。
うまく伝わるかどうか不安だったけど、メモに夏目漱石と毛沢東のイラスト、「jp¥5,000→人民元」と書いて渡したら、ちゃんと5,000円分だけ両替してくれた。
イラストにはやっぱ助けられる。
下晝
騒がしい香港も、ここまでくるとのんびりした空気が漂っている。
羅湖駅から中国への入境は、多少緊張したが、トラブルもなくスムーズだった。
イミグレーションはやや陰気な空気だったが、審査場というのはああいったもんなんだろう。
イミグレーションを超えて羅湖駅の地上に出ると、看板は簡体字。
狭い香港に比べて、羅湖駅地上は広々としている。空気も街の綺麗なものだ。
ここでもICカード、深圳通を買って、地下鉄を乗り継ぎ、華強北に向かうが、地下鉄はちょっとびっくりするぐらい綺麗で近代的だった。
華強北につき、お腹も空いていたので、華強電子世界のフードコートで、wechatpayの電子決済を試して見ることにする。
異国でいろんなことに不安があるので、余計なストレスを感じたくない。
フードコートのおばちゃんにwechatをみせて、「Can i use this?」深圳では広東語は通じないのだ。
と言っても自分の広東語が使用に耐えないのは昨日でわかったのだが。
オッケーらしい。
Wechatpayには、こっちのQRを見せてスキャンするタイプと、自分でスキャンして、金額を打ち込むタイプがあるが、どっちかわかんなかったので、おばちゃんからカウンターを変わったお姉ちゃんに 「scan?」と聞いて見ると、怪訝とめんどくさいという表情を全開にして頷いた。
スキャンして、金額を打ち込むとあっという間に決済は終わった。
しばらく待って出てきた華式カツカレーには、ライス部分に野菜炒めが乗っかっていた。
華強電子世界ではあらゆる電子アイテムが売っている。スマホ、パソコン、LED照明、電子部品からなぜかワイシャツまで。
携帯売りのお姉さんがブースの中でスマホに向かって大声でやり合っていたが、中国の人はなんというか元気なので、普通のやり取りなのかケンカなのか判然としない。
深圳の街は、一角にまだ工事中のような場所があったり、食べ物の匂いが立ち込めるストリートもあるものの、大方は近代的で綺麗なものだ。
しばらく見ているとハト達は一斉に飛び立つ。
近くにいるユニフォームをきたお姉さんが笛を吹き出し、またやってくるハトたち。
気の利いたショーまであるのか。
日本で知ることができる中国なんてほんの一部、それも結構偏ってるなーと思いながらデパートの空中回廊を歩いていると、突然「ボンッ!」
風に当たりながら一服していたオッさんの100円ライターが破裂した。
オッさんは事もなげに友達と去っていった。
挨晩
車内では可愛い格好をしたお姉さんがスマホで流行りのガールズファッションをチェックしている。
すっかり都会のティーンエイジャーだ。
ひょっとしたら新しい分、東京メトロより綺麗かもしれない深圳の地下鉄だけど、電子表示に現れる「請勿在車内大声喧嘩!(車内で大声で喧嘩しないでください!)」はちょっと笑った。
若い人は初めからこの新しさだからいいとして、お年寄りはこの変化のスピードについていけるんだろうか?
現代深圳市民のファッションは、埼玉か群馬の人といった感じで、いや、別に誰もdisってないぞ、そう聞こえるならそっちの方が偏見だ、とにかくまあ、現代的なのだが、どうも醸し出す中国人感の正体はおそらく男性は髪型、女性は肌で、男の髪型は極端なツーブロックか角刈りが多く、女性は20代後半辺りからあまり肌の荒れを隠さなくなる。そこら辺は日本女性は巧妙かもしれない。
とはいえ、まあまあ近代的なチャイニーズファッションを覚えておきたかったので、誰か写真を撮らせて貰いたくなった。
Excuse me Miss, i want know naw chinese fasshion, Can i take your photo?
Excuse me Mr?
3人目の子供を遊ばせていたお父さんに声をかける。
Excuse me Mr? I want know naw chinese fasshion, Can i take your photo?
「何がしたいの?」
日本語で聞かれた。
「写真撮っていいですか?」
「貸して」
「いや、貴方の」
「ふうん・・・どうぞ。」
広東語もダメだが英語ダメで、自分が一番得意なのは日本語である、という知見が得られた。
目当ての書店は、一部が棚卸し中で、欲しかった女性誌や料理本は買えなかった。
最悪コンビニでなら、と思ったが、中国のコンビニには雑誌が売ってない。
スタバのメニューなら、主だったところは日本と同じだし、注文にまごつく事もない。
決済もwechatpayでなんとかなる。
wechatpayの一番正しい方法は中国に口座を持つ事だが、歌舞伎町のPocket Changeでもアクティベートとチャージは可能なので、もし中華アプリに抵抗が無いなら、アクティベートしておくと強い味方になってくれるかも知れない。
そうこうしているうちに日がくれてきた。
華強北のフードコートのおばちゃん以外は概ねぶっきらぼうな中国人の接客にちょっと凹んでスタミナが切れてきたので、そろそろ香港に戻ることにするか。
異国なので、余裕を持って行動した方がいい。
2日で3回目の越境だ。
夜晩
羅湖駅にたどり着いた。
中国の雑誌が買えなくてちょっとガッカリしていたが、駅にキヲスクのような小さな書店があったので、そこで購入することにした。
wechatpayで決済しようとしたが、wifiが怪しいのか、なかなか決済が終了しない。
お姉さんが携帯を覗き込み、お姉さんの指示で店のwifiに接続したら決済できた。
便利なwechatpayだが、ネット環境に依存しているのは不便にもなりうるな。
国境を超えても外国である事には変わりがないが、なぜかちょっと安心感がある。
疲れて口元が下がり気味になり、パスポートの写真と微妙に違うので、検査員と顔面照合をする際に人差し指でほっぺたを持ち上げて笑顔を作る。
中国側の出国検査員には流されたが、香港側の入国検査員は一瞬笑いを堪えたような顔をした。
この空気の違いは、深圳の人が移民が多くて、実は南洋の人ではないからなのだろうか。
深圳ではやたら見かけた警官も、香港ではそこら中にいるわけではない。
接客に関しても、モノを投げてよこすような豪快さは香港も深圳も変わらないが、香港の人は多分相手が誰でもああなんだろうな、という感じで、なんというか余計な気遣いに使う時間が勿体ないという感じなのだが、深圳の人たちからは、ちょっと警戒感のような物を感じた。
それが、国民性によるものなのか、ナショナリズムなのか、単なる「言葉の出来ない相手に対する厄介感」なのかは、分からなかった。
まぁパッと見は、香港やマカオや台湾とたいして変わらないような気もしたのですが、「うへぇ…やっぱりここは中国本土だな!」と思うことがあったので、思いつくままに書いてみます。
X線検査でカバンの中の書籍(本)を目ざとく見つけられ「ちょっと本を見せろ」と。
すべて日本語の本(単行本やら文庫本やらガイドブックやら)だったですが、全部全ページパラパラめくってチェックされました。政治的に反中的な本とか雑誌だったら、没収されてたんでしょうかね。やっぱり言論の自由はないみたいです。
イミグレーション(入国審査)通過したあとの税関検査なんて、だいたいどこの国もテキトーな感じでフリーパス状態だったので、中国もやる気のない税関職員が突っ立ってるだけだろうと思って余裕ぶっこいていたので、びっくりしました。なまじ中国に関係のある本を持って行かなくて良かったです。
駅からタクシーに乗ろうとしたら、ほとんどのお客さんが真っ先に助手席に座ってんですよ、1人客なら助手席、2人客なら後部座席、3人以上なら前後座席って感じで。
運転手と客1人の状況で、前と後ろに別れて乗るのは気まずいからなんだろうか。いや、知らないもの人間同士で狭い車内で隣同士っていうのも気まずいような。
んでまぁ自分もローカル・ルールにしたがって、タクシーの助手席に座ってみたんですが、別に気まずくはなかったです。むしろ地図を見せながら目的地を説明するには、便利っちゃ便利。景色もよく見えるし。日本でやったら変人扱いでしょうけど。
ホテルの部屋でwifiにつながっても、googleにはつながりません。かなりイライラします。むしろ、これほどまでに無意識のうちにgoogleに依存していたのか思い知らされます。
【4.デポジットのお金は、まさに預けたお札がそのまま戻ってくる】
博物館で日本語オーディオガイドを借りたら、デポジット(保証金)100元だっていうんで、100元札渡したんですよ。そんで預り証をくれたんですが、係員のお姉さんが「この番号を確認して、OKならサインを」とかなんとか言ってきた。
4桁の番号が書いてあるんだけど、なんだかよくわからない。「なに?なんの番号?パスポート番号??」って聞いたら、なんと保証金の100元の”お札の番号 下4ケタ”だという。デポジットとして渡したお札の番号を確かめろと。
つまり、「保証金の100元はお返しします」じゃなくて「保証金の”100元札”はお返しします」というわけ。預かったお金を偽札にすり替える詐欺でも流行ったんだろうか。そうじゃなきゃお札の番号なんて普通気にしないぞ。
いや、日本があまりに安全で偽札犯罪が少ないからそうなだけで、外国じゃそこまで疑ってかかるのが普通なのかも?とちょっと自分の常識を疑ってみたり。