はてなキーワード: 張り紙とは
経緯としてはAIでネットのあるジャンルの写真を自動収集して一覧の検索サイトのような情報にしてたんだけど、
そのうち1枚を著作権者と名乗る人物が見つけたのが始まり。(※訪問者0のページだったが、エゴサで来たらしい)
相手は開示請求の裁判をサーバー会社に起こした後にメールで連絡をしてきて、
「30万円振り込め。さもないと訴訟を起こす」という主張で、
減額は一切受け付けないと言うので、こちらは払わずに裁判を選んだ次第。
それがコロコロコミックぐらいの厚さだった。
どうやら日本の制度だとxevraさんもビックリの全てプリントアウトして紙で提出しなきゃならんらしい。
その訴状に対してこちら側(被告)は「答弁書」を提出しないと一発負けになるので用意しなければならない。
答弁書とは相手の言い分に対して認めるか認めないか知らないかを書いていくもので、証拠の資料なども用意する。
それらはWordにテキストで書いたり、Wordにキャプチャした画像データをチマチマと貼っていって、それをプリントアウトして、紙で3部ずつ用意して、
表紙にハンコを押した上で、裁判所と相手に送らないといけない。
動画での参考資料を出したいときは、それを場面場面でキャプチャしてWordに貼り付けた上で全てプリントアウトして紙にして郵送しないとならないというクソ無駄作業。
メールなら一瞬のところ、半日がかりの作業+印刷と郵送料で数千円という、無駄過ぎるコストが発生する。
試しに民事裁判がどんなものか傍聴しに徒歩15分のところにある地裁に行ってみたが、
印象に残ってるのが、
「次回は忘れずに●●の資料もってきてください。次は●月●日でいいですか」と
何も進まずに終わってしまった事。
令和の時代なのに、傍聴した裁判ではひたすら紙をガサガサ探しているという、昭和ノスタルジーを味わえた。
・・・で今回は相手が相手の近所の裁判所で裁判を起こしたので、
その地裁まで自分の住処から1000キロの遠方という不利な条件である。
「不法行為であれば原告の近い所で裁判を起こせる」という理由で原告の有利な場所に決まったらしいが、
そもそも不法行為かどうかをこれから裁判するのにそれっておかしくね?と思った。
あと裁判が終わるまではずっと自分の住所変更や移動のたびに裁判所へ変更届けを紙で出さなきゃならない。
控訴された場合なんかはそれこそ2~3年長引くので、その間は都度、確実に受け取れる住所を裁判所へ届ける必要があり、
それらもすべて紙で送ったり、紙で受け取ったりしなければならないらしいのだ。
なお今回の同じ相手に示談金を払った人がたくさんいるらしいが、こんな昭和な裁判制度だと示談も合理的なのだろう。
原告は本人訴訟で同じような資料(金額の根拠とする資料が大半)を使いまわし出来る上、裁判所も近場のところなので、圧倒的にコストが低い。
一方被告側は弁護士費用だったり相談時間だったり紙の資料の用意だったり会社休んだりの高負荷が掛かるが、そのすべてを30万円で回避できるなら、示談もある種合理的なのである。
ついでに言うと、一度でも開示請求がとおってしまうと、相手はもういつでもこちらの住民票を取得できるという危険な住民票の設計がある(こちらが一切知らない間に住民票を取られる&いつまでも追われる)。
仮にそれが嫌でこちらが住民票の登録を避けた場合は、公示送達(役所の前に張り紙して相手に届いた事とする、江戸時代みたいな仕組み)を使われてしまうと、知らないうちに裁判が終わって100%負けると言うクソ仕様である。
また、そもそも原告とサーバー会社との開示請求の裁判結果に全く納得がいってないのだが(こちらの行為は完全に合法の根拠があるが、サーバー会社がおそらくそれを主張していない)、
その裁判の内容を確認するためには、このコロナ禍の中、「当事者なのに1000キロ離れた地裁に直接行って、紙で閲覧」しなければ読めない仕組みなのだ。
ガチで1ミリたりとも電子化されてなくて、色々とクソ過ぎるだろ日本の裁判制度。
■追記1
法テラスを含めて合計4人の弁護士に相談したけど、ネットの著作権まわりにどの弁護士も詳しくなかった(or経験が無かった)のと、着手金最低10万+諸々の費用などを考えると、本人訴訟の方がトータルの金銭の期待値がマシっぽかったので、本人訴訟を選択した。
てか法律相談が終わる時間くらいに、「引き続き相談したい場合はどうするのか」を弁護士に聞いたら、仕事を請けたくなさそうな嫌そうな顔をしてきたしw、
まぁ著作権のケースでは反訴してもおそらく取れないし、「勝ってようやくプラマイ0円」の案件なので、弁護士的にはメリットがないから嫌がるのは仕方ないと思う。
普通の弁護士は離婚とか相続とか交通事故の賠償みたいな、定型業務で高額成功報酬をGETできそうな案件をやりたがるんじゃないかな、知らんけど。
■追記2
今後、裁判の進捗はここで公開するかも。
草津は今後どうなるか
以下その事について
みんなも分かっていると思うけどこれはもう草津ブランドは丸つぶれだし日本のイメージも下げる大事件になる。
これについては皆さん分かっていると思うからこれくらいで。
なぜというとそもそも力がどうしても男性より劣る女性にとって、「性被害があるかもしれない」と少しでも思わせたこと自体がそもそも草津の悪手。
議会のみの話にしとけばまだマシだったのに。
一人旅の人にはわからないだろうけど、旅行の決定権は未だに女性の方が多い。
あんな実名入りの貼り紙を堂々と載せたら明らかに「草津町長が草津を私物化している」と思われて当然だし、観光客の目にも悪い。
それを見た観光客が帰った後にその張り紙についてどう思うか、友達家族になんて言うかなぜ考えなかったのだろう。
それを分からずに貼ることを許可してしまった町長はなにを考えているの?と思う。
んで、イメージが悪くなった観光地が目に見えてわかるのってすぐじゃない。
5年後とか10年後なわけ。
騒動をよくわかってない人もわかっている人も「草津はやめとこう」っていう気持ちはいつの間にか旅行先の選択肢から草津を外してしまう結果になる。
ちなみに今来てる人達は騒動前から草津に行こうとしていた人たちだからね。
目減りした観光客を取り戻そうと草津町は町民の税金を使って膨大な広告費を打たないといけない。結果自分の首をしめることをしてしまったんだよ草津は。
草津は人気だから関係ない、って人もいるだろうけど人のイメージって本当に簡単だよ。
今でも騒動起こした会社の製品とかなんとなく避ける人いるでしょ。
あ、ちなみに身綺麗でお願いします。
「ゆゆっ! ゆっくりいそぐよ!」
ここは駐車場。
東京のベッドタウンであるこの湯栗市ではよく見られる、比較的広い駐車場を持つ総合スーパーの駐車場である。
とうに秋は終わり、冬の寒気が辺りを覆っている。
その一角、乾いたアスファルトの上を小汚い饅頭がエッサエッサと動いていた。
冬はゆっくりにとって死の季節。
よほどの無能でない限り巣穴にこもって春の訪れを待つ。
そう、よほどの無能でない限りは……。
「ゆっ! こんなところにくそにんげんがいるよ! れいむがはしってるんだからどいてね!」
溜まっていた有給を一日だけ取ったが、既に半分以上を無為に過ごしていた。
せめて酒でも買い足しておこう。そんな軽い気持ちで家を出る。
と、視界の隅に動くものが。
「どいてねって……俺に言ってるのか?」
それなのに突っ込んでくる饅頭。
そう思い直して、饅頭を見下ろす。
薄汚れたボディ、ボサボサでカピカピの髪の毛、生ゴミよりもみすぼらしいリボン。
それでも血色は良い。スーパーの周辺を縄張りとしているのなら、冬でもそれなりに良いものを食べているのだろう。
ぽいんぽいんと、人間がゆっくり歩くほどのペースで跳ねてくる。
先程「どけ」と言っていたが、このままの進行方向ならそもそもぶつかることもない。
彼は、立ち止まったまま行き過ぎるのを待つことにした。
数秒が経過し、ようやく饅頭が通り過ぎようとした、その時だった。
「ゆゆっ! やっぱりくそにんげんにはゆずりあいっのせいしんさんがないんだね! れいむはゆっくりよけるよ! れいむやさしくってごめーんグエッッッ!!!」
急に方向転換した饅頭が、鬼威氏にぶつかってきた。
吹き飛ぶ饅頭。れいむの口から漏れた餡が、鬼威氏のスニーカーに付着する。
ハッと我に帰った鬼威氏をよそに、件のゆっくりは上を下への大騒ぎをしていた。
「い゛た゛い゛ィィィィ―――!! れいむのようきひっさんもしっとするうつくしいおかおがあああ!!! くそにんげんにけられたあああ!!!」
お気に入りのスニーカーが、汚物による生物化学攻撃を受けていた。
鬼威氏の血圧が上がり、血管が浮き出た。
「おいクソ饅頭、お前、なんてことを……」
そう言いつつ、深呼吸をする。
アンガーコントロール。文明国に生きる人間なら当たり前のスキルを試みる。
まず靴を拭いて、れいむが落ち着いたら一言二言文句を言おう。それでいい。相手はゆっくりだ。
「くそにんげんンンン!! あやまってね!!!!! ばいっしょうはあまあまさんやまもりでいいよ!! れいむやさしくってごめーんね!」
いくら下等ナマモノといっても、許されない限度というものがある。
いやしかし、鬼威氏の理性はなんとか持ちこたえた。
「ゆっ、なんのさわぎなのぜ? れいむ、どこいってたのぜ?」
「まりさ!!」
そこに突如として現れた第三者。
今まで気付かなかったが、鬼威氏が車を止めたすぐ隣にみすぼらしい段ボールが置かれていた。
クソ饅頭はこれで勝ったと思ったのか、さらに横柄な態度になった。
一方まりさは鬼威氏を見てとると、目を丸くして驚いた。
「ゆゆっ、にんげんさん!? ま、まりさなにもしてないのぜ! えっと、えっと、ゆっくりしていってね!」
くすんだ銅のバッジが帽子に付いている。元飼いゆっくりだろうか?
なんにせよ、多少は話が通じそうだ。目元にも怯え以外に、知性の光が見える。
「ゆっくりしていってね、まりさ。このゆっくりがぶつかってきたんだ。僕の靴が汚れたんだけど、何故か逆に謝罪を求められて困っているんだ」
まりさは鬼威氏が指差す先を見た。白玉の瞳に、番のれいむが映る。
いや、もう既に死は確定しているかもしれない。
そう思えるだけの知性を、まりさは保持していた。
だからこそ
「ごめんっなさいなのぜ! そのれいむはまりさのおくさんっなのぜ! まりさはたらくのぜ! おくつをべんっしょうするのぜ? だからいのちだけはゆるしてほしいのぜ!」
全力で頭を下げる。ゆっくりの生命など、人間の前では塵も同じ。
「なにあやまってるのおおおおお!! ばかなの? しぬの? このくそにんげんをせいっさいしてね!! いますぐでいいよ!!」
自分を守り、戦い、そしてこのゆっくりしていないクソ人間をぶち殺してくれる存在。
「別に生命までは取る気はないよ。ただ、れいむには謝ってほしかったんだけど、もういいよ。君が謝ったしね」
鬼威氏はまりさの俊敏性に驚きつつ、そう答えた。
「そういうわけにはいかないのぜ! いま、れいむにもあやまらせるのぜ! すこしだけまっていてほしいのぜ?」
「いいよ。じゃあ、ここで待っているから、話がついたら教えてくれ」
鬼威氏は今日、特段やることもない。
それに今真っ先にやることは靴をきれいにすることだ。
ドア裏のポケットからウェッティを取り出して、慎重に餡を除去し始めた。
一方、こちらは巣穴の中。
「なんでおそとにいったのぜ? えっとうできるたべものはあるのぜ! ふゆさんはさむいさむいであぶないのぜ? あとおちびはどこなのぜ?」
まりさが詰め寄る。
まずは時系列に沿って説明させ、頭を冷やさせようという戦略だ。
「れいむはくささんなんかたべたくないから、おちびちゃんとかりさんにいってあげたんだよ! かんしゃしてね!」
「おちびと? で、おちびはどこなのぜ?」
「そうだよ! おちびちゃんがうんうんもらして、あにゃるさんがくさいくさいだからまりさをよびにきたんだよ! おちびちゃんのあにゃるさんをきれいきれいしにいってあげてね! いますぐでいいよ!」
まりさにはそこまでの情はなかった。
「そんなのじぶんでやればよかったのぜ。まりさはさむいさむいのなか、でかけたくはないのぜ」
冷たく言い放つ。
「どぼじでそんなこというのおおお! れいむはこんっそめさんをたべたかったのになかったんだよ? ぼせいあふれてるんだよ?」
コンソメを見つけられなかったことは今なんの関係があるのだろう?
「わかったのぜ。まりさにさくせんさんがあるのぜ。れいむがあやまったら、そのすきにまりさがにんげんさんをせいっさいするのぜ?」
れいむの顔がパアッと輝く。
置き去りにされたまりちゃがぽつねんと立ち尽くしていた。
当然見つかるはずもなく、無為に時間を浪費した後、ここに置き去りにされたというわけだ。
「あにゃるさんくちゃいくちゃいなのじぇ……ぽんぽんさんぺこぺこなのじぇ……さむいのじぇ……くるしいのじぇ……? おとーしゃ、おかーしゃ、どこなのじぇ?」
寒さ、空腹、それから孤独と心細さがまりちゃの身体を蝕んでいた。
冬になってから外になんて出たことはない。それも一人でなんて。
寒空の下乾いた風が吹き抜け、甘やかされたまりちゃの身体を震え上がらせる。
そして寒風は悪魔をも運んできた。
それも小学3年生くらいの。
即殺ではなく、嬲ることの面白さを知る年頃。
500円玉を握りしめ、お使いに来たのだろう。
なんにせよ、ゆっくりにとって最悪の相手が目の前に立っていた。
「ゆ! ちびにんげん! ちょうどよかったのじぇ! まりちゃのどれいにしてやるのじぇ!」
決まった。完璧に。
まりちゃの威厳ある宣言に、人間の子供は震え上がり、威儀を正して土下座をしていることだろう。
その姿を想像するだけでしーしーがもれる。
まりちゃは想像と現実の一致を確かめるようにゆっくりと目を開く……。
「ゆじぇああああああ!? いたいのじぇええええ!!!?!?!?」
小学生は指先ほどの小石を拾い上げると、まりちゃの額に押し込んでいた。
いとも簡単に肌を切り裂き、餡へと至る。
が、
「おぼうしさん! かえしてええ!!」
ゆっくりにとって命よりも大切なお飾り。
それを小学生は持ち上げる。
そして、ビリビリと引きちぎる。
「おぼうしさん!? ゆっくりなおってね!? ぺーろぺーろ……? ぺーろ…ぺーろ……?」
ぼろぼろになったお飾りを治そうと舐めるが、そんなことでは当然治りはしない。
もう二度とゆっくり出来ない。
そう悟った時、まりちゃの餡子の底から、悲しみ、絶望、それから怒りがこみ上げる。
「ゆるさないのじぇ……ぜったいゆるさないのじぇ……! ないてもゆるさないのじぇ? ぶっころしてやるのじぇ……おそらっ!?」
まりちゃを掴む手が離れる。
「まりちゃはとりしゃん!」
その衝撃で、真っ二つになった眼球がポロリとまろび出た。
「どちらかというと、恨むべきなのはここに一人にした親じゃない?」
小学生とは思えないような慧眼。
「どぼじで……こんなことをするのじぇ? まりちゃだって……ゆっくりだって……いきてるのに!!」
ドン!!
そんな効果音を心のなかで響かせて、まりちゃの決め台詞が炸裂する。
これで、このクソ人間も改心しただろう。
まりちゃの目を潰した罪を背負い自らの目を潰して、まりちゃに献上するに違いない。
一生かけて罪を償うに違いない!
そんな期待を込めて、再び目を開ける。
「ねえ、まりちゃ? ゆっくりを自転車で引っ張ったら……どうなるかな?」
が、まだまりちゃには奥義——ぷっくー——がある。まだ勝つシナリオはある。
その希望がある限り、まりちゃは非ゆっくり症という救いを得ることは出来ない。
場面は再び戻って駐車場。
「ほられいむ……あやまるのぜ?」
れいむはまりさが後ろ手に聖剣えくすかりばーさんを持っていることを確認すると、頷いた。
このクソ人間の終わりは確定した。
「にんげんさん……にんげんさん……」
「なんだい、れいむ?」
鬼威氏はニコリと微笑みかける。
幸いなことに、スニーカーの人工革の部分に餡子が付着していたため、きれいに取ることが出来た。
もう許すも許さないもないのだが、まあ謝罪を受けたほうが収まりが良いだろう。
「しねえ! このくそにんげん!! まりさ! いまだよ!このくそにんげんをせいっさいしてね!!」
「……わかったのぜ」
「ゆんやああああああああ!! れいむのかもしかっさんのようなあんよさんがああああ!!!! い゛た゛い゛いいいいいいい!!!!」
「まりさ……どうしてそんなことを?」
「れいむは、もうにどとおうちからでないのぜ……。だからいのちさんだけはゆるしてあげてほしいのぜ……! まりさはどうなってもいいのぜ」
それを聞き、鬼威氏はまりさに微笑みかけた。
「わかったのぜ……」
迫りくる巨大な手。
が、感じたのは柔らかな感触だった。
「ああ、やっぱり! まりさ、お前汚れているだけで金バッジじゃないか!」
鬼威氏の手にはウェッティがあり、それでまりさのくすんだバッジを拭ったのだった。
「お前、迷いゆっくりじゃないか? このスーパーで張り紙見たぞ」
「えっ……?」
「だから、お前の家、湯ン矢町じゃないのか?」
「そうだよ……! でも、まりさは捨てゆっくりなのぜ。帰る家なんて」
「捨てられたわけじゃないみたいだぞ? お前の飼い主は、お前を探してる」
「そう……なのぜ……?」
鬼威氏の穏やかな目に嘘はなかった。
「家まで送って行ってやるよ。助手席に乗りな! 安全運転でGOだ!」
「わ、わかったのぜ!」
鬼威氏がドアを開ける。
「まりさ……! なにやってるの? れいむをおいていかないでね?」
「ごめん……なのぜ!」
「よっしゃ出発だ!」
だからこそ陽気に、鬼威氏はエンジンをかけると、オンボロの軽自動車をゆっくりと湯ン矢町へと向けた。
彼は酒を買い忘れた事に気付いていない。
このミスから野良ちぇんに出会うことになるのだが、それはまた別のお話。
今はただ、まりさの心だけを……。
夏の終わり。
「あついのぜ……まりさは……じぬのぜ?」
「ゆ! おみずさんあげるよ?」
まりさはひといきに飲み干すと、少しだけ息を整えた。
「ありがとうなのぜ……きみはだれなのぜ?」
「ゆん! のんだね? いまのはけっこんのちかいのおみずだよ!」
後光が指す。
捨てられたと思い込んでいたまりさは、それを受け入れた。
冬の審判の日は、まだ遠い。
「ゆ……ゆ……」
3日前より少しだけボロボロになった段ボールの中に、不気味な影が一つ。
なんとか這い戻ったれいむが力なく横たわる。
まりさは手加減をしていた。
それは致命傷にはならなかった。
が、二度と歩くことは出来ない。
「れいむはにんげんをせいっさいしてやったよ……! にんげんをあやまらせてやったよ……!」
うわ言が響く。
死のうにも、まりさが冬ごもりのために蓄えた食物は三匹分ある。
人間を吹き飛ばしたこと。人間に謝罪させたこと。人間からあまあまをぶんどったこと。人間を奴隷にしたこと。
少しでもゆっくりするために、書き換える。
このため、使用したい人はその旨を申し込みをしておき
空きが出たら抽選を行う。使用可能な車両にはステッカーをはって明示した上
使用していないと思われるパンクしたままの車両などを1箇所にまとめて
ステッカーが貼っていないです。ルール違反なので撤去してください。
あぁそうか、これは無許可で置いてるんだな、と誰の目にもハッキリわかった。
しかし、そこから一週間ほど経つがその自転車を移動させる気配もない。
学生服を着た高校生がその自転車にまたがって、携帯電話をしようしているのを見かけた。
あぁ悪びれないってすごいなぁと思った。
そんな張り紙をしてあったら、それこそこの世の終わりのような恥ずかしさにとらわれるだろうに。
自転車は親が買うのだろうし、親も恥ずかしくないんだろうなぁと思う。
教育って何のためにあるんだろう。
個人的に何かもう一度気の利いたことを書いた張り紙をするとかした方が
面白いかなぁ等とも思うけれども、
トラブルもごめんだ。
https://www.kanaloco.jp/news/social/article-332926.html
「『SORRY LOCAL ONLY』。葉山町のスーパーの店頭に、見慣れない張り紙があります」─。葉山町の女性から「追う! マイ・カナガワ」取材班に投稿が寄せられた。「Jリーグのサポーターが『JAPANESE ONLY』という差別横断幕を掲げた事件に似たヘイトなのではと思ってしまい、憂鬱(ゆううつ)になった」という。来年1月のオンデマンド調査報道スタートを前に、「マイカナ・プレビュー編」として、女性の疑問を調べてみた。
外国人の人権問題に詳しい師岡康子弁護士は「英語を使うことで外国人に向けたアピールになってしまい、ポスターを作った人の意図はどうあれ、外国人排斥のメッセージになってしまう。行政や企業がそれに気付かずにお墨付きを与えて、放置していたことは問題」と指摘した。
たまに公共交通などで"Women Only"と記載されているのを見て、一瞬ヘイトではないかと誤解することがある。
難しいね。
真夏の屋外オールナイト開催のフェスが今年は10周年!のはずがやはり一旦は延期になり、昼から夜まで×2days開催@屋内となったのが先日三連休の話。
色々考えたけど行きたかったので行ってきた。(2日目のヘルシンキ〜フジファ。)
密集、密接対策としては、ふつうスタンディング席であろうところの半分以上を椅子の席(ちどりに使用禁止の張り紙)にしてあり、スタンディング席もバーでこまめにエリア分け&ひとりぶんのエリアのグリッドが線引きされていて、近接は無いようにしてあった。後述するが観客側のマナーとしてもも大きい声を張る行為は一切なかった。
ケバブ等の軽食はあったけれど、飲食用のテーブルは無し。アルコール類も無し。通路や物販列も空いていて、端的に言って日々のJRの方がよっぽど密接密集している…。
ドアノブ等もダスキンがまめに拭いているらしい。換気の具合ばかりはわからないが、ちょっと涼しかったし酸欠感も無かったしで、きっと良いのだろう。
総じて、「これで駄目ならもうどうしようも無いだろう」「首都圏近場でのおでかけや外食、日々の勤務よりも安全だろう」という印象だった。
会場入りした時にやっていたのはヘルシンキラムダクラブのリハ。「しゃれこうべしゃれこうべ」、たぶんそういう他意はなくただヤンデレっぽい歌詞だと思っているけど、それでも「死なないで」「地獄でワルツを踊りましょう」に乗せて客席がビジョンに抜かれ、2mピッチで棒立ちな観客や一面の背もたれの「使用禁止」のチェック模様を突きつけられると、失われたものを突きつけられるようだった(このご時世にそもそもフェスなんてまるごと失われるべき、という意見もあるだろうけど。)
いざ本番が始まると、色んなことを忘れさせてくれるような素晴らしいステージだった。
ドミコ、リーガルリリー、オーサムシティークラブのあたりがそうだろうか、バンドの世界観がしっかりしていて、それを垣間見て味わうようなタイプだと、純粋に生音やステージに熱中させてくれるようだった。
ただ、フロンティアバックヤードが「こっちから見ると異様な景色で、おじちゃんびびってるよ」みたいなことを言っていたが、ステージから客席を見た光景こそが異様なのだろう。しかし、客席からステージを見る限り、無心に熱中できる瞬間もあった。
モノノアワレはMCで飄々と状況を受け入れていおり、らしく、面白かった。
「今回、私達は発声できる形で、皆様は発声できない形でやらせていただいており、人間は声に出さずとも心で話すことができ、それが悩むと言うことですが、人間は生物で唯一悩むことができるといわれており、それは置いておきまして、…」からの早口言葉ソング。
モノノアワレは完成度高かったな…ただ曲間の沈黙の瞬間に何度も隣のリハのドラムスがなっちゃってたのだけが邪魔だったけど、最後のそういう(曲間で一瞬シンとなってとなりのリハの音がにわかにとても響く)タイミングでボーカルがもっとおっきい声で「せーのっ!」て叫んで最後の曲に入ったの格好良かった。
四星球は音源ではなくライブこそが本番のお祭り屋、盛り上げ屋なので、どうするんだろうと思っていた。いざステージが客席から堪えきれないしのび笑いを誘い、内心を盛り上げ、(腿上げは息が上がるのでグレーだと個人的には思うけど…まあ短時間か)盛り上がりを表明できずもどかしい観客に「みんなが心で一緒に歌っているのが、心でわかります」「フェスなんか来て罪悪感はんぱないでしょ?」「でもその罪悪感が皆を守ってるんです」「皆が守っているのはガイドラインなんていう堅苦しいものじゃない、エンタメ業界です」の語りはアツかった。
冷笑したくなる陳腐な熱いセリフを、本気のように聞かせる、本物のアツい思いに感じさせる四星球は、これを言うのは恥ずかしいしなんだか負けたような気がするけど、やっぱりすごい。四星球が言う「10周年おめでとうございます」はなんだか重く聞こえる。
で、ヒリついたタイマンバトルのような、いっそ客席を無視してるようなマジで痺れるドミコを挟んで(なんだこの順番は。)ポリシクスも盛り上げ屋だけど、対称的だった。
「みんな〜盛り上がってるか〜い!」みたいな問いかけに返ってくるのは、どこまでも、拍手。いつもだったら客席からマイクとアンプに負けないくらいの歓声が上がるのに。
声が裏返ったボーカルの絶叫コール、アンド、キャパシティ50%未満の歓声も口笛もない拍手のレスポンス、は何度か繰り返された。
ステージの上は「新しい生活様式」を噛み締めているようにも打ちのめされているようにも見えたけれど、本心はわからない。
正直言って四星球がいなかったら我慢ならなくなって叫び返してたやつが出たと思う。隙のない三密回避(&ノンアルコール)の運営と四星球の演説があって、やっと、何度呼びかけられても拍手だけが返せたのだと思っている。
途中からステージに「観客のレスポンス」のSEのボタンが登場して観客はジェスチャーでタイミングよくボタンを押そうぜ、となった。「このボタン、いいね、いつでもアリーナ級のレスポンス返ってくるんじゃん」と笑いを誘ったけど、こっちはちょっと泣きそうだった。
フジファの途中で帰ってしまったけれど彼らも「マイペースに世界観を見せつける」というよりは真摯に受け止めて寄り添って悩んでみせるタイプ。初代ボーカルが急逝しているのでどうしても古参ファン的にはシリアスな色が強い。(11年前なので知らない・実感のないファンも多いだろうけど…今回ポリシクスとストレイテナーの間では年齢層高そうだ。)
初参加、夏にやりたかったなあ、という話からの夏のノスタルジーどまんなかソング「若者のすべて」はしんみりした。盆踊りのような振り付けの曲があり、これが良かった。いちばん動けたし、夏だったし。しっかり楽しめたし、揺さぶられて、良いステージだった。
全体として、三密回避で無発声だとどうしてもお祭り騒ぎはそりゃあできなく、内心ムチャクチャ盛り上がってるのに地蔵化させられているように思う瞬間もあって、仕方がないけどももどかしかった。いまヤバくなってるこの思いをステージに返したいのに…みたいな。
熱狂できない、集団催眠みたいにヤバくなることはない。仕方がないけれど…
良い点として、立ち位置や座る位置を工夫すれば、過去最高にステージが良く見えたのと、私も年なので座って見れたのはラクだった。大きめのカバンのままでも邪魔にならないのも楽ちんだった。
光る棒とか公式アイテムであったらまた少し発散できたかな? マックスのぶち上げ盛り上がりは盆踊りのような動きになるので、お祭り屋タイプのバンドにはそのつもりでステージ組み立てて貰えたら新しい楽しさがあるかも知れない。
最後になるけれどもあらためて、日頃の暮らしよりもよっぽど三密回避なフェスを開催してくれて感謝。叫んだりたむろったりも無かった観客に感謝。ライブってやっぱ良いね。
かつて留学のためにVISAをとるべくある国の大使館に行ったとき、そこでひとモメ起きているのを目撃した。
おばちゃん職員の受付に、そこそこ日本暮らしの長そうな外国人のおっちゃんが並んでいたんだけども、書類に不備が複数あったみたいだった。
おっちゃんの方はあんまり攻撃的な感じでもなく、○○がないと言われたらあっそうなんですかというようなリアクションを返してたのに対し、おばちゃん職員は全ての言葉にトゲがあって超怖かった。
「○○がないなら駄目ですね。もう一度来ていただくしかないです」みたいなことをスゲー冷たい口調で言っていた。まあ口調が優しかろうと冷たかろうと不備があったらダメなことに変わりはないんだけど、それにしたって言い方!言い方!と思って俺は見ていた。
おっちゃんは出張?学会?か何かのために外国に行こうとしているが、発行にかかる時間的に間に合わないということがわかったらしく、けっこう絶望している雰囲気が背中から伝わってきた。
でもおばちゃんはとりつく島もなく(仕方ないけどさ!)、「とにかく、それは発行できません」というようなことを言って話を打ち切った。
おっちゃんは受付の前で立ち尽くしていた。俺でも立ち尽くすと思う。
ここからがいちばん心が痛んだパートで、おばちゃんはそこに追撃をかけた。
「ですから発行はできないので、そこに立たれていても無駄です。邪魔になりますからどいてください」
マジでこんな感じのことを言った。完全に正論ではあるものの、まったく関係ない俺の肝も冷えるくらいに怖い言い方だった。
おっちゃんはスゴスゴと横にズレようとして、そこで財布の小銭を床にぶちまけてしまった。おばちゃん職員はそれをみてため息をつかんばかり、というか実際ついていたような気もする。心底ウザそうな顔をしていた。
全体的に張り詰めた空気のなか、小銭拾いを手伝いに行く勇気も出ず、背中を丸めて床を探るおっちゃんの姿を見て俺は他人事ながら泣きそうになった。
そのあたりで自分の順番が来て、俺は俺でちょっとした不備があったりしたから記憶が飛んでいる。
ただ覚えているのは、外務省公式サイトに載っていた「手続きに必要な書類」のなかにあった封筒を忘れていたことに手続き終了後に気付いて、わざわざ買ってもう一度大使館まで行ったのに、件のおばちゃん職員に「封筒は必要ありません。知らないんですか?」みたいなことを言われてスゲー冷たく追っ払われたことだ。
実際手順が変わっていらなくなってたみたいなんだが、サイトにそれは反映されてなかったし、張り紙もなかった。なのになんでそんな言い方すんの?外務省ホント嫌い!全員死ね!と思いながら帰った。
東京に行ったのはそれが初めてで、赤坂のチョーお高くとまった雰囲気・クソ嫌なおばちゃん職員・電車内で耳に入る東京弁の不快な響きなどが相まって俺は東京すらすっかり嫌いになってしまった。
大使館は最悪
西武新宿線・大江戸線の中井駅近くに週1回、月曜日しか開かないカレー屋がある。
お店の存在を知った当初、月曜日のみ3回ほど訪れたが開いてない。
もしかして、開店する曜日を変えたのかもと思い、月曜日以外に何度か伺ったが、開いてない。コロナで夜の営業をやめたのかと思い、昼に伺ったが、開いてない。
以前は、開店日を知らせる張り紙があったようだが、今は貼られていないのでいつ何時に開くのか不明。
食べログなどグルメサイトにお店の電話番号やメールアドレスを掲載していないので、店主への連絡不可。
ここまで来るとカレーの味(甘めの牛スジカレーらしい)よりもお店の中に入ってみたいという思いが強く、まさにストーカー状態である。