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はてなキーワード: 不正解とは

2014-07-05

http://anond.hatelabo.jp/20140705222714

取り敢えず仕事辞めた、ってことが最大の不正解だもんね、正解を続ける、なんてことは言えないよね。

辛い未来から逃げて、さらに辛く厳しい世界に飛ぶこむなんて、増田さん男っすなー

正解を探すのをやめた

しかった仕事を辞めて今はバイト暮らし中なんだけど

仕事辞める前は、「この立場として正しい行動は何だろう」「先の事を考えると取るべき行動は何だろう」みたいなことをいつも考えてて

それが凄くプレッシャーだったんだな、というのが今になって分かった

辞めるって決心した時は、もう捨て鉢というか、「間違っててもいい、知ったことか」みたいな気分だった

結果的にはそれが凄く自分を楽にしてくれて、だからもう「正しい」のは何かって事を、あんまり考えないことにした

正解を探そうとすると、あれもこれも間違いだらけに見えてくる

でも、正解にこだわらなければ「今はこれでいいや」くらいの気持ちでいられる

この歳でバイト生活っていうのも、将来のこととか考えたら不正解かもしれないけど、今が自由だからどうでもいい

現在の続きにしか未来はないのだし、辛い現在だったら未来まで続けたいとも思わないから

2014-06-30

http://anond.hatelabo.jp/20140630215324

煽るわけではないが、

ブラック企業と判断して辞退する」

か、

「そういうものだと思って諦める」

の二択だと思う。会社例外を作らない。

前者の判断をしたなら、日本のかなり多くの企業ブラック企業になるので、

多くの人が疑問に思っていないことは、まあいいかと流した方が生きやすい。

正解・不正解とは別問題で。

2014-06-28

1. 株式会社ベクターについて

ベクター: http://www.vector.co.jp/

言わずと知れた老舗ソフトウェアダウンロードサイト。毎日更新されるコンテンツは「新着ソフトレビュー」くらいなのに毎月7800万PVの高○○を誇る。(巷で人気のはてなは全サービスで2億PV/月らしい!ワーオ!)ベクターの広告掲載料はPVあたり0.05円だとか。今は…、…といった企業の広告が掲載されている。

世間に高い印度象を与えた遠隔操作ウイルスバスター事件に対するHIT-BITの印象はどうだったろうか。スーパーハッカー自己満足のために起こした事件とか?

スーパーハカーといえばやはり遠隔操作遠隔操作でCDトレイがガコンガコンだろうか。そう考えるとEjectコマンドユーザー会なんか完全にブラックハット集団だろ……何人いるのか知らないけど

この騒動の中で耳慣れないソフトウェアが複数登場した。例えばこういうものだ。



我々が普段ホッテントリで目にするアプリとは何か違う。例えばサーバ→鯖→マカレルのような発想と同じ匂いを感じずにはいられない。それに「パケット警察」よりも"SoftEther社のパケット監視ツール"と言われたほうがピンと来る。

ベクターにはこういったゆるキャラ的名称を持つアプリケーションが数多く登録されているのである

私は空気読みができる人間だ。つまり何が言いたいかを改めて申し上げると、エバーノート活用法と聞けば、自分の時間を犠牲にしてでもライフハックMethod収集に勤しむ意識高い系ライフハッカーや、Markdown対応と言われればナンでもカンでも有り難がる技術系アーリーアダプターの方々や、はてブなどのソーシャルメディアに居を構える人たちと、ベクターユーザはどこか違うということを思わせる印象操作である

増田一族の皆さんは日本で一番使われているWebブラウザをご存知だろうか? ……その通り、IE9である。ところがだ・私は10年以上、隔週一度の頻度ではてなブックマークを利用してきたが、いまだにIE9のハック記事がホッテントリ入りしたのを知らない。ちなみにOperaもない。

やはりはてブなどのソー(略)たちとは何かが違うのである

さて、ベクタソフトウエアライブラリを持ち上げる話に戻ろう。

ベクターで人気のアプリケーションで「めもりーくりーなー」をご存知だろうか。不要になったメモリ領域を回収するシステムメンテナンスツールなのだが、実態は大量にメモリ確保をするものだ。Windowsメモリが不足すると使用頻度の低いメモリ領域をシステムディスク上のスワップ領域(仮想メモリ)に追いやり、物理メモリを確保する。それが空きメモリ復活のからくりである

遠い昔、メモリ最適化ツールとして「ただ数を足したり引いたりするだけのプログラム」が持て囃されたことがあったが、めもりーくりーなーのコア部分はメモリ確保のAPIコールをするだけで済んでしまうので、足したり引いたりほども難しくはないのである

そんなツールが人気のベクタソフトウェアライブラリというと誤謬(ごびゅう)があるかもだが、そんなベクターが月あたり7800万PVである。ワオ。「そんな」とか言えない。そんなベクターからは毎日収録ソフトアップデート通知が来るが、再インストールとほぼ同じ手間をそうそう小まめに行う人間がいかほどいるだろうか。注目ソフトウェアを取り上げる「ベクターソフトウェアニュース」ははてブと違って1日1回の更新だし、メールマガジンベックルだって手作業での編集だ。それでもはてな2億PVに対してベクター7800万PVなのである。それを620万のUUが支えているので、1人あたり12PV余り稼いでいる計算になる。今のはてなは2億PVに対し4000万UU(U'ェ'U)→1人あたり5PV。情報の更新量で言えば個人ブログスターダム層とあまり変わらないのではないだろうか。MLBに例えるならブログ界の野茂英雄とも言える旧イケハヤ書店さんが今年3月に100万PV/50万UU達成を記念して焚き付けを行なっていたが、同程度の情報更新量とするとイケハヤ100万パワーとベクター7800万パワーの差は一体何なのか。火事場のクソ力vs平時のキン肉マン並みの差である。(ちなみに超人界の神々が1億パワーであることもご考慮いただきたい)これは何か常連にしか見えない㊙コンテンツがあるとしか思えない数値である

(そういえばはてなダイアリーからニコニコのブロマガにもらわれて行ったベックルハリー先生は、映像でもお見かけする機会が増えて、以前より増してご活躍のようですね。ニコニコ静画のコンテスト新作の絵師さんを決めたそうで気になります)

注: 「めもりーくりーなー」はCodeZine「マンガで分かるプログラミング用語辞典」マンガでわかるJavaScript / Javaプログラミング、最近ではnoteでも連載中のクロノスクラウン 柳井 政和さんの著作です。実際にはメモリー最適化のためのニーズに合わせたUIを備えているため、前述した原理だけのアプリケーションではありません。



ベクターはおかげさまで25周年!今年が平成26年、つまり平成も25周年を過ぎたところ。ベクターは日本の年号が「平成」に変わったのと同時期に創業した会社なのであります。平成の始まりは1988年2月。その頃あなたは何をしていましたか? まだ生まれていませんか?それとも友達が続々とファミコンを手に入れていく中、1人だけMSXを買ってもらってデータレコーダーで5分かけてロードした後、ただひたすらゴジラと戦う3DダンジョンRPGや、アスキー徳間書店の雑誌に載っているプログラムリストを打ち込んで、F5を押しては"Syntax error"を出すという流れ作業の話をして「ふーん」と言われるだけの交友関係に何かコレジャナイ感を感じていた頃でしょうか?もしかしたらアイドルから一転してラ・ムーを結成した菊池桃子さんとHelloみかんに衝撃を受け、自称親衛隊を辞めようかどうしようか、辞めるとしたら世間的に許されるのかどうかと迷っていた頃……という方もいらっしゃるのではないでしょうか? そのころベクターはもう走り出していたんですね!!!!!!!!!!!!!<3

199x年から始まったソフトウェアライブラリサイトVector」の累計ダウンロード数は、1999年に1億DLを達成した後、毎年1億(ときたま2億)ずつ堅調に増加して今年19億DL達成

本業がオンラインゲーム事業になってしまったベクターだが(「創星紀アステルゲート」大好評サービス中)、ソフトウェアライブラリは依然として健在だ。7800万PVを支える620万UUに7800万のベクター体験を提供している。(わーお)

ベクター体験と言えば、最近では「XPフォーエバー」が人気だった。XPが意味するユーザー・エクスペリエンス(UX)が後発OS(というかiOS)に受け継がれた現在においても、WindowsXPは走り続けているらしい。そして走り続けなければならない。定年退職と同じだ。ゴールが年々遠のいていくんだ。プログラマー定年説だって昔は30歳だった。それがいつの間にか35歳定年説になっている。40歳になる日もそう遠くはないだろう。30歳が若くない?そんな言い分が通用するのはアイドルスポーツ選手プログラマーくらいのものではないのか。政治家なら40歳で若手。そもそも一日中イスに座りっぱなしで政治家ほども動かず、身のこなしと言えば手を動かすくらい、チェリーの黒軸キーより重いものは打つことがない仕事がなぜ「体力勝負」と言われるのか。「プログラマーやってたんで体力には自身があります!(*°∀°)=3」とか引越し業の面接で言えんの?1日じゅう立ち仕事で刃物を扱ってる床屋の主人を差し置いて体力自慢できんの?

私は空気読みができる人間だ。落ちのない小話がそう何度も通用するとは思わない。本題に戻ろう。

さて、増田一族の皆さんはベクターのご当地ゆるキャラをご存知だろうか。その名も「べく太」である。心優しき少年ではあるが学校での成績がずば抜けて悪く、テストでは全問不正解の上、自分の名前を「べく犬」と書いてマイナス点をもらう奇才ぶり。友達はそこそこいるが、成績の悪さや自身のずっこけエピソードにより、知らない人にも名前を知られている有名人気質。得意科目は射撃とあやとり。手に座布団を持ったスタンディングポジションから就寝までの速さを競う競技昼寝の速さにおいて世界クラスの実力を持つ。いつも((ミ゚o゚ミ))の影にいるため主人公とは思われない彼だが、劇場版長編のび太の結婚前夜」ではアレをナニされても決してああはしないという彼の秘められた人間性が描かれている。

そんなのび太が最も輝いていたのがシステムメンテナンスツールの紹介記事であった。

他とは比べ物にならないほど豊富にあるハードウェアの性能を引き出すため、Windowsの世界ではさまざまなチューンナップ技術が磨かれてきた。メモリ最適化レジストリクリーニングディスクキャッシュの最大化、RAMディスク利活用ビジュアルテーマ/アニメーション無効化、IEの常駐、スタートアッププログラムの削減、サービスプログラム無効化、EXEの圧縮、RARの活用、標準ツールよりも高度なサードパーティディスクデフラグメモリデフラグ……、やることはいっぱいだ!でもこんなに手間をかけられるWindowsかわいいなあ!そうやってPCチューンの腕を日々/.J で研鑚しあうマイルドハッカー達は磨き抜いたファイルコピースピード一喜一憂したものである

特にベクターには日本人により日本語で説明された扱いやすいメンテツールが数多く登録されていた。使い方を誤れば手塩にかけて育ててきたWindowsに打撃を与えかねない分野であるため、「日本人にとっての分かりやすさ」は重要視される要素だ。そんな分かりやすいツールをさらに親しみやすく紹介する子供だましが紹介記事におけるべく太の役目である

今ではべく太も良く読まれた記事のランキングしかお目にかかれなくなってしまった。今や世間は萌え擬人化を通り越してゆるキャラブームである。いやブームさえ通り越して文化である。べく太はゆるいというよりマイルドなためかこのブームに乗っかろうという動きはまだ見せていない。これは残念なことである。(はてなもゆるキャラ路線をやめてしまうのだろうか

ところどころかいつまんで述べたため、いくぶん主題がぶれた印象はあるが、

ベクターとはそういう社会的責任を持つサイトなのである




そんなベクターユーザリーチすることを考えないで、一足飛びに海外にロンする発想はちょっとチョンボしすぎなんじゃないの。その前にIEのセキュリティ問題で右往左往する人たちを相手にするのが先でしょ。そのあとは日本人口のメイン層である前期高齢者な。

情報社会を牽引する立場のソフトウェア開発者とは言っても、テストコード書いてこまめにリファクタリングしていくらでもデプロイしては動作確認できる人たちばかりじゃないの。一次請けから渡された画面設計書をメンバーに一人一枚ずつ手渡してアサイン完了、がんすけで開発スケジュールを引きつつ「これでどうだ?」とメンバー一人一人と納期交渉をするSEもいるの。ソースコードとほぼ同じ内容なので、スケジュールには含まれ得ない詳細設計書を「まぁ気持ちは分からんでもないが本来はそういうもの」という理由で実装前提出させたりするの。すべてが決まって検討課題がメンバーメンタル面だけになった時点でキックオフミーティングを始めるのが開発フローになっていたりするの。

これに対して事あるごとに穏やかな語り口で「私は雑用ですから」とつぶやくSEもいて、彼の場合は画面設計書をメンバーひとりひとりに渡して顔を伏せつつ実に申し訳なさそうな口調で「これぐらいでお願いできませんか」と納期交渉をしつつがんすけ2スケジュールを引く人でした。

そんながんすけダウンロードできるのもベクターソフトウェアライブラリなのであるがんすけ / がんすけ2 / (窓の杜にもあるよ) / (公式です)

話がそれたので本題に戻そう。

タイプは違うが、両者とも大差なくマッチョメンであった。SEなのに。ここから少し余談を挟むが、その後面接をしたとある派遣会社の派遣プロマネマッチョマンであったが、マッチョメンに出会ったのはそれくらいなので特に私の人生がマッチョメンで占められているという話でなはい。

私も筋トレすれば強くてたくましいSEになれるのかな、、、

いやスケジュールが押したからって突然開催されるようになった朝会に、シドニアの騎士のOPを歌いながら入ってくるようなSEは私の目指すところではないな。戦いの場への入場曲はもういいので設計をして下さい、設計を。適切な設計で工数を減らすのは、あなた方の役目でしょ。あなたの敵はここにはいません。何も打ち砕かなくていいのです。そんなことよりぴょんぴょんしましょう。ぴょんぴょんのほうがメンタル的に優しくていいです。ぴょんぴょんですよぴょんぴょん。

このままで、果たして定年までぴょんぴょん続けられるのかな……。定年……って何歳だっけ……。

元々は55歳か。それが20年で60歳になって……さらに20年経って65歳が当たり前になったのね。じゃあ、あと20年したら70歳が定年かぁ……今働き盛りの人たちは70歳から年金受給者だね☆ 平均寿命が延びたぶん定年がずれていくということは「人は働くために生まれる」というのがこの国の常識なんだろうね。(だって政治家は自分を選んでくれた選挙区の空気を読んで法律に反映させる役職でしょ?) そんでもって現在の定年が65歳、日本人平均寿命は80代前半。最高齢が110代なので医療福祉諸々の発展で平均寿命と定年があと30年延びる可能性も?95歳で定年!?いやいやいや……そのころには日本人人生観も変わってるだろうから……いやいやいや……変わってるかなあ。

だったらプログラマーは何歳定年説になっているんだろう。IE9をシェアNo.1に押し上げるような職場に勤めていれば何も心配ないのかな……また大きなパラダイムシフト──という言葉がもうずいぶん久しぶりだけど──が起きてプログラマー定年が上がるのかな……パラダイムシフトじゃ上がらないかな……ライブラリツールのほうが大事かな……(大体、オブジェクト指向だって末端のアプリケーションエンジニアにとっては「例にならえばいいだけのもの」だったし)……何かを速く便利に自動化するツールよりも、テストコードを書けばそれに合うライブラリを探してきてくれるエージェント指向システムが実現されないかな。今のところ再利用可能なコードを探す手段はドキュメントを検索するのと、ソーシャルふにゃふにゃで誰かに教わることくらいしか無いし。そんなパラダイムシフトが早いとこ起きないかなー起きればいいなー「お前が起こすんだよ」とか言う奴ぜったいいるだろうけどおれはおこせないしなー。

結局、定年って定まってないんだよね。不定年だよ。定年は不定年。同じ境遇の人間が多数いればその都度社会が対策とってくれるだろうし、先のことを気にしても仕方が無いよね。──ってことでハラオチ。




そんな私のベクター体験を元に、ベクターユーザからも訴求されそうなはてなブックマークUIを考案するのが本稿の主題である



(Dan the full stuck engineer.)

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2014-06-21

http://anond.hatelabo.jp/20140619190835

そういえば正解と不正解を選ぶゲームって今殆ど無いよね?

さな宝箱と大きな宝箱、大きな宝箱を開けたらゲームオーバーで小さな宝箱は正解

そんな感じの

板を簡単に壊したら入れそうな入り口を板を壊して入るとだめで、もっと別の遠回りをしなきゃいけないとか

2014-06-17

http://anond.hatelabo.jp/20140617202237

正解不正解と言うものが作られてないと思う

全部正解、やれる事は全部正解しか作らないから不正解と言うもの存在しない

から前に進むしか選択肢が無い

これをしようとしたらこれはだめで、これをしようとしたらこれは後ろに戻される、これをしようとしたら遠回りで、これをしようとしたら進められる

これをしようとしたらおまけに進む

見たいに一つの正解に対して複数選択肢が作られていたから自由に感じられるけど

つの正解に対して選択肢が何も作られていないから

ゲームになってない

2014-06-01

http://anond.hatelabo.jp/20140531201238

ある人にとっては、不正解に見えるかもしれないし、、

ある人にとっては、待ち焦がれたものなのかもしれないし、

ある人にとっては、気づくことすら出来ないものなのかもしれないし。

正解とかいうけれど、正解があるのは、

ゲームだとか受験だとか競技だとか、共通した価値観があるものの中だからこそなのに。

このひとからは、正解を求めるというより「誰かと比べて損をしたくない」という小賢しさが見える。

そういう意味ではちょっと自分に似ているのだろうな。比べなきゃいいのに。

俺はできるだけ、正解はわからないけど、進んだ先で考えるようにしようと思う。

2014-04-10

http://anond.hatelabo.jp/20140410232320

不正解、0点

もう一回読み直してみ。

30代については何てかいてある?

2014-04-02

7年前、僕はサラリーマンでした。

その会社に入る前は、全くの畑違いの仕事をしていたせいもあり、

入社してしばらくは全く仕事が出来ませんでした。

そうすると上司からは怒られるわけです。

そのぐらいならまだいいのですが、その時の上司がとんでもない人で、

怒る時に部下の人間性やらを平気で否定するような人でした。

一番屈辱的だったのが、私の前職を誹謗中傷されたことです。

「お前こんなこともわかんねぇのかぁ?ちょっと考えればわかるだろぉ?あっ、そーか。お前、前職はアタマ使うような仕事じゃなかったもんな。アハハ。」

これを嫌味タップリな笑顔で言い放つんです。

ほんとお下劣な上司でした。

頭にきた私はそこを退職したわけなんですが、

退職した後の新たな職は何か?

そう、上司馬鹿にされた前職に戻ったんです。

見返してやる!なんて気概で。

しかも次は雇われの身ではなく独立して。

今では規模はまだまだですが、社長として日々邁進しています

あんな下衆な上司の元から逃げ出してほんと正解でした。

辞めることは逃げること、それは悪いことだなんて思われがちですが、

逃げることは必ずしも負けじゃない。

負けじゃないし、不正解でもない。

僕のように正解の場合もある。

クソ上司に当たってしまった皆さん、耐えることも確かに必要ですが、

ただ、それにも限度ってものがあります

度を越しているならば辞めていいと思う。

ただ、辞めるならみんなの意見も聞こう。

その上で判断して欲しい。

皆さんがクソ上司から一日も早く解放されることを望みます

いつか私と会うことがあったら、社長同士、酒を組み交わしましょう。

それでは。

2014-03-13

http://anond.hatelabo.jp/20140312141448

嫁さんに手に職を、って言ったのはこういう気持ちからじゃない?

自分のしたいようにできないのなら一生不満は残り愛は薄れるかもしれないし、子供への興味関心も教育への熱意もなくなるかもしれない、ずっと一緒にいたいと思えるか将来が不安になった」

嫁さんと増田は主張が対立してるだけでほぼ同じことを考えているんじゃないかな

私立対公立の話ならどちらにもメリットデメリットはあるし、それは論理的に議論できる

でも正解不正解も勝ち負けもない議論だ

話すべきは感情論

嫁さんはそれわかってると思うな

から嫁さんは論理的な話は価値観の差という話にしようとしてる

増田が勝ち負けの話に落とし込もうとしてるんじゃないの?

もう論理的には話し尽くしたろう

論理をふまえて感情で選ぶ段階だ

なのに自分感情も相手の感情もそうやって軽んじているなら一歩も動けないよ

2014-03-02

アイドルマスターsideMの桜庭薫がトップアイドルを目指す理由(仮説)

アイドルマスターsideMに「桜庭薫」というキャラがいる。

このゲームは「理由あって、アイドル!」というキャッチの通り、何かしらの理由により何かの職を辞めているという設定が、恐らく全キャラにされているのがひとつの特徴となっている。


で、この桜庭薫の場合は元医者なのだが「姉の命を奪った病気を治すため、トップアイドルを目指す」という。

公式HPにもバッチリ書いてある→ http://side-m.idolmaster.jp/


病気無くしたかったら医者続けろよww」

アイドル病気治るかよwww」


各所でそのようなツッコミがされまくっていて、自分もその一人。

何があったら医者からトップアイドルを目指すのか、彼の人生に一体何があったのか。

気になって気になって仕方なくなってしまい、気付いたらそのことばかり考えてしまっていて、そうこうしているうちにいつの間にか仮説を3つほど考えたのでまとめてみた。


仮説①「募金を募るため」

姉の命を奪った病を無くすため猛勉強し、無事医師免許を取得した薫。すぐに研究に取り掛かり、やっとの思いでその治療法を見つけたが、その治療法を確立させるためには莫大な金が必要だった。予算の枠を遥かに超えた額だったのである

落胆する薫だったが、たまたまテレビに映ったアイドル番組を見て閃いた。

「これだけ沢山の人を集められれば、その人達から募金を募れば金はなんとかなるかもしれない」

自分で言うのも何だがカラオケは多少自信があるし、ルックスも街を歩けば声を掛けられることも珍しくない。元医者という経歴の異色さも面白いのではないか。イケるかもしれない。

かくして、医者を辞めてアイドルデビューを果たした。

デビュー当時からその動機オープンにし、募金活動積極的に行った。ステージでの決め台詞は「みんな、今日募金頼むぜ」。

なお、ファンに公言はしていないもの医者時代から必要最低限の生活費大卒初任給くらい)を超えた収入は全て自ら募金に充てており、アイドルとしては質素生活をしている。そのためラジオテレビでたまに見せる意外な庶民性に心打たれるファンも少なくない


仮説②「治療法が歌と音楽だった」

まず、公式画像に「至高の舞台(オペ)の始まりだ!」という台詞がある通り、薫は「舞台」を「オペ」と言う(http://side-m.idolmaster.jp/)。つまり、薫にとって舞台とは治療であるということ。それを踏まえた上での仮説である

薫は医者になってすぐに研究に取り掛かり、辿り着いたその治療法は驚くべきものだった。

なんと嬉しさや楽しさ、つまり幸福感」を与えること。それも歌や音楽で与える幸福感が最も効果的な治療法だということが判明したのである

姉のために猛勉強して医者になった薫だったが、医者では姉の病気治療できないと分かると、次の日には辞表を出してアイドルを目指していた。

ステージの決め台詞は「ファン(患者)のみんな、オペ(舞台)の時間だ」。

なお、姉と同じ病気患者交通費も含め無料で招待しており、現地まで行けない患者には病院まで薫自ら足を運び歌を披露することもある。普段はクールキャラだが患者の完治報告があると顔をぐしゃぐしゃにして涙を流して喜ぶ。


仮説③「『トップアイドル』の力が必要

まず、sideMという世界ではチャクラや念のような「アイドル」という力を使うことが出来る。

薫は姉の命を奪った病気を無くすため、最も効果的に「治癒アイドル」を鍛えられる医者になったが、いくら研究しても研究してもその治療法を発見できないまま、月日は流れていった…。

そんなある日、世界中に大ニュースが流れた。生きた伝説である日高舞この世の果てにあると言われていた幻の鬼ヶ島(別名:天ヶ瀬)へ、彼女の力の全てを置いてきたという。

秘宝の名は「トップアイドル」。そして大アイドル時代の幕が開けた。

トップアイドルを手に入れればその力で夢が叶うかもしれない。ライバルは星の数ほどいるが、その目に迷いはなかった。

決め台詞は「トップアイドルに、俺はなる(ドン!)」。



個人的には百歩譲って有り得そうなのは①だが、キャラ的に美味しいのは②。

③は7つのアイドルを集めて願いを叶えるverやトップアイドルという名の火影を目指すverなど、バリエーションは様々。


あー、スッキリした。

これらの仮説が正解か不正解かどうかは個人的にはわりとどうでもいい。

こうして仮説を立てるまでずっと彼の人生に一体何があったのかを考えてしまって、それから開放されたことが何より嬉しい。

2014-01-16

http://anond.hatelabo.jp/20140116153747

大学生に「通分」を尋ねるようなテストは、

まり「近頃の大学生小学生レベル算数を理解しているか試してやろう」というテストなんだから

答えが合ってても通分の概念を説明できてなければ不正解でしょ。

出題者は「正答を導き出す論理的思考力」じゃなく「通分を説明できるか」を求めているんだから

2014-01-05

WEB性格テストって正解あるのか?

正解の有無を気にしたら、その時点で負けな気がするけど

あえて考えてみたい。

性格テストに正解があるとすれば、品行方正で真面目で体育会系なやる気も見せつつ、

「絶対」とか「全く」とかって単語が出題されてもノーと言える人間性をアピールする事なのだろうけど、

例えば、「あなたは嘘を吐いたことがありますか?(あるいは、あなたは絶対嘘を吐きませんか?)」といった質問はいわゆる引っ掛け問題という奴だけど、

本当に嘘を吐いたことがない場合でも、性格テストの前では、嘘吐き認定になってしまって結果、不合格になる。

でも、全く嘘を吐いたことがない事をコンピュータ如きに判断できるものなのか?と疑問を呈したくなった。

嘘を吐く事が決して悪い事ではないと判断して欲しいといった事が、会社の秩序や規律に関わる事であれば、正直言ってその会社こそ矛盾していると言えるのに

実際この問題が出題されて「嘘を吐いたことがない」と回答すると100%不合格になってしまうのはどうなんだ?

例えば、WEBテスト対策必修問題なる参考書が世にゴマンと出ているけど、その殆ど全てが「嘘吐きでない」といった回答は不合格と断定付けているけども、

これは証明できないという事と、むしろ「嘘吐きであること」を奨励されているためにこのようなイヤらしい問題が出題されるのだろうと思っている。

それにしても会社にとって、嘘吐きは規律や秩序を守る事に置いて、不正解であるにもかかわらず、WEBテスト採用した時点で嘘吐きを奨励しているのだから、分からない。

二枚舌なのか、結局WEBテスト採用する事が会社矛盾を突いてしまっているといった皮肉会社側は理解しているのか疑問に思うところだ。

でも、それが会社にとって正解なのであれば、WEBテスト本質ってどこにあるんだろう?

正解なんてのは思ったよりも難しいのかもしれない。

何通りもある解答があっても、それが果たして正解であるかというとうーんと考え込んでしまう。

2013-11-20

http://anond.hatelabo.jp/20131120162905

からそうじゃなくて、

基本的には数字の出てきた順に書くのが一般的。まあ、個別に順序のルールが定着しているものはあるけど、小学生に教えるならまずはこの一般的な順序からでしょ。

これが全然一般的じゃないんだって

「文章を数式に引き直す行為」において、

数字の出てきた順に書いて掛け算する操作は、

多数派によって是とされてはいないんだってば。

長いものに巻かれることの是非とか以前で、キミは多数派に与する事自体が出来ていないんだよ。


「掛け算には順序があるよ派」が論拠としているのは学習指導要綱に出てくる「掛ける数」「掛けられる数」についての言及で、その解釈として「かけ算の式は『一つ分の数=掛けられる数』×『いくつ分=掛ける数』の順に書く約束になっている」が成立するというのが主な主張。

「順序はないよ派」は交換法則の成立を論拠に、順番を固定化することの正当性はないというのが主な主張。

どっちにしても「出てきた順に掛け算するのが正しい」というやり方は擁していない。

当然全国の教育機関おいては

「順序があるよ派=学習指導要綱の解釈に則り掛ける数と掛けられる数の順番を重視して指導するよ派」と

「順序は無いよ派=順不同、不正解にはしないよ派」のどちらかがあって、

たぶん集計すればどっちが多数派=コモンセンスということになるかは判明するだろうけど、

どちらにしても「出てきた順番に掛けなければならない」と指導しているところは無い。

からキミの言っている事はマジョリティのやり方としての正当性すらもたない、ただの誤り。

http://anond.hatelabo.jp/20131119150928

少なくない児童は、掛け算を習ったばかりだから、文章題に書かれている数字を二つ並べて掛け算すればいいと思っている。そんな児童は文章題を書いてある数字を並べて計算するだけで意味を理解しないまま、中学生になる。テスト不正解にならなくて、それでいいと思っているんだもの

交換法則成り立つよ、って言ってくる児童はどうでもいいんだ。ちゃんと通知表にはたいへんできるとつけてやるよ。

そんな児童あぶり出すために、掛け算習ったばかりの時くらい、かける数とかけられる数を逆にしたらバツを付けさせてくれ。

http://anond.hatelabo.jp/20131119233452

で、その教わってる2年生が回答した式を見て

・単純に順番に並べて書いている

・逆だということがなんとなくわかって書いている

・一般化された抽象的なかけ算を理解して逆に書いている

区別をどうつけるの?

全部不正解にするの?

http://anond.hatelabo.jp/20131120001240

お前は馬鹿か?自分で出した出典くらいきちんと読めよ。そこにまさに

6人のこどもに、1人4こずつみかんをあたえたい。みかんはいくつあればよいでしょうか。」という設問に対する、「(しき)6 × 4 = 24(こたえ)24 個」という解答を不正解にすべきかどうか[5]が問題となる。日本小学校では、1つぶんの数×いくつ分の順序で書かれている式のみを正解とする採点方針がしばしば見られ、式を不正解とし答えを正解とすることがある[6]。

とあるだろうが。つまりは1つの決まった文章、書き方のみを正しいとし、

他の正しい日本語の文章については書かない。そのような問題は無視

そうしないと矛盾が出る。

上の場合でも、最初から6人の子供に1人4個ずつ、ということから始めるならば、6x4が全て正解で、この文章が逆でもそうでないと正解、などというおかしなことになるんだが、それも分からんの?

単に、どこかのアホが、自分最初に見た文章、にもとづいて、それが絶対と決めちゃってるだけで、そこに何の根拠も無いわけ。別に逆でも良かったわけ。

しろ、そのまま文章通りの順番で、って方法で教えるのと何ら変わらない。というか、そういう風に教えてるところすらあるくらい。

だがそれも意味が無い。

からない?その意味の無さが。

「6人のこどもに、1人4こずつみかんをあたえたい。みかんはいくつあればよいでしょうか。」

「(しき)6 × 4 = 24(こたえ)24 個」

でこの二つが結び付けられるか否か、がここでの「算数」の問題では無いだろ。

あほなの?馬鹿なの?

ここでは、この二つが「結びつけてはいけないもの」というふうに教える、と言うのが問題だ、って話だろうが。

お前、ほんとに話しの根本分かってんの?

2013-11-19

http://anond.hatelabo.jp/20131119205539

は?持ちだしたってのは元増田の話になるだろ、この場合どう見ても。

お前は2番めの増田じゃないのか?じゃあ、同じようなバカが沢山いるということか?

どの等しさで結ぶかなんて定義次第でどうともなるわw

お前のバカさ加減にもうんざりするが、

定義次第でどうともなるよ?そもそも「×」記号が掛け算、3x4=12定義だ。

で?お前はこの3x4=12は正解で4x3=12不正解、という意味不明な事を正しい、と教えるのか?と言ってるんだが?

定義次第、とはいえ、「正しい」と定義されてるものの中で「正しい」物を教えなくてはいけない。

決して、明らかに「間違った定義」を押し付ける事はあり得ない、と言ってるんだが?

お前のその定義次第、とか言い出すと、はちゃめちゃな日本語も「俺様定義からお前らこう覚えろ」って言うのもOKになるし、

「人を殺しても良い、そう俺が決めた」と言っても良いことになる。

それを小学校でやっていいのか?それくらい、曲がった事を勝手に「定義」して教えてるアホな事例だ、と言ってるんだが、お前はそれでもわからいか

から算数数学だけの話をしてないだろ

ボールが3つずつ入った袋が4つあります。」

という文章は日本語が正しい、

「袋4つにボールが3つずつ入っています。」

という文章は日本語が間違っている、

と教えるのが正しいのか?しっかり意味を持つ答えをしてみろよ、アホが。

掛け算順序問題派閥チャート

掛け算には順序があるよ (順序肯定派)

├― 先生がそう言ってるんだからそうなんだよ (権威派)

|   └─ 教科書もそう書いてあるんだからそうなんだよ (教科書固執派)

|       └─ 学習指導要領にもそう書いてあるよ (実は書いてない派)

├― 理解を深める、理解力を測るために必要なんだよ (教育論派)

|   ├─ 根拠はあるよ (根拠教えて派)

|   |   └─ 日本数学教育水準は高いよ (相関因果混同派)

|   └─ 根拠は無いよ (論外派)

|       └─ 逆に順序がないという証拠を見せろよ (悪魔の証明派)

├― ある一定の期間までは順序があるよ (期間限定派)

|   ├─ 授業の終わりまでだよ (不正解否定派)

|   ├─ 交換法則を教えるまでだよ (交換法則転向派)

|   ├─ 小学生が終わるまでだよ (算数数学は違うよ派)

|   └─ 自分で気づくまでだよ (親心派)

├― 前後数字意味は異なるよ (順序固執派)

|   └─ 実際に教育現場ではそう教えてるよ (現場主義派)

|       └─ 不正解を貰うことで子供は考えるよ (正解を不正解にする派)

|          └─ この程度で萎縮するようじゃどの道挫折するよ (マッチョ派)

├― 逆が正解だよ (変則肯定派)

|   └─ 英語だと逆だよ (ここは日本派)

├― 順序に反対したところで教育現場は変わらないよ (消極的肯定派)

|   ├─ 現場負担がかかるよ (変革否定派)

|   └─ 自分の子には順序は無いと教えるよ (内部否定派)

├― ベクトルとか行列とか知らないのかよ (周回遅れ派)

└― 受けと攻めははっきりしておく必要があるよ (カップリング派)

掛け算に順序はないよ (順序否定派)

├― 交換法則が成り立つよ (交換法則派)

|   └─ 交換法則なんか自分で気づくよ (期間限定否定派)

├― 順序は不定だから正解でも不正解でもないよ (灰色派)

|   ├─ 数え方で順序は入れ替わるよ (トランプ配り派)

|   └─ 面積を教えるときどうするんだよ (縦横派)

└― 順序なんか最初からないよ (完全否定派)

    ├― 不正解にするのは許さないよ (不正解否定派)

    |   ├─ 不正解にすることで子供が萎縮するよ (萎縮危惧派)

    |   ├─ 順序を重視するなら問題文に記せよ (無記述否定派)

    |   ├─ 解答欄に単位を書けよ (単位派)

    |   └─ "×"を使わず独自の記号を使えよ (算術記号原理派)

    ├─ 算術記号の"×"と言語の"掛ける"は別物だよ (算数国語分離派)

    |   └─ ×は「掛けるまたは掛けられる」という算術記号だよ (新定義派)

    ├─ 順序は教えるための道具でその場限りのローカルルールだよ (順序道具派)

    └─ 順序があるとする根拠が何も無いよ (根拠見せろ派)

2013-11-09

http://anond.hatelabo.jp/20130813034621

これって結婚しても別れても後悔するパターンだよね。

どっちにしろ不正解から、好きな方を選べばいいよ。

2013-10-29

NTRエロマンガ「神籠りの夜に」後日談復讐SSを書いてみた

りょう おいしいお肉の召し上がり方

http://www.amazon.co.jp/gp/product/4863493762/

に掲載されている作品「神籠りの夜に」の後日談SSを書いた。

実は、SSって苦手で全然書けなかったのだけど、作品の衝撃でどうしても書かざるをえなくなった。どうしても、この作品の続きの復讐劇が無ければ、正義がそこで達成できなければ、私はとうてい精神の均衡を保てなくなってしまった。読み切りエロマンガでこんな気持ちになったのははじめてで、この作品の胸糞の悪さ(これが卓抜していて、きわめて高い評価ができる)。たった数時間で書いたものだけど、とりあえず。置いておく。

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警衛勤務はかったるい。これが弾薬庫となってはなおさらだ。時刻は0220。つまり、午前2時20分。俺はライナーかぶり直しながらドライバー田中3曹に送りを頼むと、警衛司令に向かって敬礼した。

「弾薬庫、上番します」

警衛司令は川崎曹長。来年で定年だ。俺は、これから退職金に触るような大迷惑をかけることに軽く憂鬱さを覚えた。

「おう、ヒロトか。今日は蒸し暑いからな、気を付けて行って来い」

軽く挨拶されると、俺は田中3曹とともにジープに乗り込んだ。実のところ、こいつはパジェロだがジープとみんな呼んでいる。

「本当に今日は蒸し暑いな」

無口な田中3曹が珍しく話しかける。

「そうですね」

同意の返事だけすると、沈黙があたりを包む。深夜の空に響くディーゼルエンジンと路面をひっかくタイヤの音だけが響く。4年前の夏も、蒸し暑かったことを俺は思い出した。

からの蒸し暑さは、この湿地を埋め立てて造ったという駐屯地に深い霧を立ち込めさせていた。ジープヘッドライトはその霧を切り裂きながら進んでいく。

ほどなく、弾薬庫につく。同じ駐屯地の中だ、5分もかからない。中の哨所から人が出てきて、金網で出来た門を開ける。俺は、田中3曹に礼を言ってからジープから降りた。

迎えに出てきた下番者は同期だ。一緒に哨所に入って申し送りを受ける。

「申し送り物品、弾薬5発、双眼鏡。申し送り事項ナシ」

「申し受け物品、弾薬5発、双眼鏡。申し送り事項ナシ」

弾薬は無くなったら大変なことになる物品だ。しっかりと復唱をして申し受ける。

「それじゃあ、あとはよろしく」

同期が言うのに「了解」とだけ返事をすると、弾薬庫の門まで見送って鍵をかけた。俺は同期とあまり仲が良くない。仲が良くない、というと語弊があるが、要するに俺は付き合いの悪いやつだった。これには理由がいくつかあるが、俺には金も時間も惜しかった。そんな俺に警衛司令として上番している川崎曹長は何かと目をかけてくれていた。そんな恩人に迷惑をかけるのは忍びないが、俺にはそうするしかなかった。

「あれから、4年か…」

ひとりごちる。弾薬庫に人は来ない、交代が来るまで孤独な戦いだ。「まだまだと、自分を責める、弾薬庫」そんな落書きが哨所には書かれている。

うずらが居なくなって4年。また、祭りが来る。

俺は、これから大それたことをする。それこそ、大それたことだ。弾薬庫には、小銃弾がある。一人じゃとても撃ちきれないほどだ。これを持って、俺は今日、ここを出る。なぜそれをしなければならないか。それは4年前のことにケリをつけるためだ。

ただ、これには、いくつか問題がある。まず、弾薬庫の周りには赤外線がめぐらされている。交代時はあらかじめ分かっているか警報無視するが、そうでないとき警報が反応すればすぐに警衛から人がすっ飛んでくる。ただ、今日は霧だ。霧が深いと赤外線センサーは誤作動を起こす。霧が出始めた0時頃には警報スイッチを切っている。

次に門だ。出入り口の門は深夜は閉鎖している。出入りはできるが、人に会わないと出られない。当然、同じ中隊である今日の警衛隊にはすぐに分かるし、外出証も持っていない。ただ、自動車で外柵を破壊して突っ切れば、確実にバレるが、銃と弾薬とともに外に出られる。

霧は今日しか出ていない。警衛勤務に上番するのは月に数回。それも必ず弾薬庫につくわけではない。そして、また来週になれば次の犠牲者が――4年前と同様に――出る。

俺は意を決して、弾薬庫の鍵を開いた。

弾薬庫はがらんとした埃っぽい空間だった。俺は手近な7.62mm小銃弾の箱に手を伸ばす。重いが、これを門の近くまで持っていく。夏の雑草は茂るのが速い。弾薬箱はうまく隠れた。俺は腕時計を見る、0250。見回りの動哨は通過しているはずだ。俺は、そのまま門を開けて外に出ると、自分の車に一目散に走った。

駐車場は弾薬庫にほどちかい。息を整えながら自動車に乗り込むとエンジンをかける。ライナーを脱ぎ捨てながら助手席に置いたブルゾンを上から着込む。カンガルーバンパー付きのハイラックスだ。中古車だが、そんなに悪くない。ライトを付けずに車を出すと、弾薬庫にまっすぐ向かう。動哨の経路にもなっていないから見つかることはない。演習場で灯火管制下での車両行進を行った経験が役に立った。

弾薬庫の前に車を置くと俺は、弾薬箱を車に積んだ。俺は、この駐屯地を、出る。

ビィィイイイイイイイイイイイイイイ

けたたましい警報音が警衛所に鳴り響いた。警衛司令である川崎曹長はそれに驚きながらも警報盤を見る。

おい、何かあったみたいだぞ? 外の車でも突っ込んだか?」

そこは、時折外からの車が突っ込む場所であった。特にこんな霧の深い夜は飛ばしている車が突っ込んでくることがある。彼の判断は半分当たっていたが半分不正解だった。車が突っ込んだのは事実だが、それは「外の車」ではなかった。

おい田中、見に行くぞ」

無口な田中3曹は「了解」とだけ言うとジープに向かっていった。彼らは5分後、とんでもないものを目にすることになる。そして、さらに5分後、弾薬庫から隊員が弾薬と銃を持って居なくなっているという大変な事実認識するに至る。

俺は外柵を破った。俺が銃と弾薬を持って居なくなったことを彼らは間もなく知ることになるだろう。そうなれば非常線が張られる。俺は、駐屯地を出た直後に近くの駐車場まで飛ばした。深夜3時だ。車はほとんど通っていない。そこには、カバーのかけられた白いステップワゴンが停められていた。

このステップワゴンは放置されていた車だ。市役所の連中が黄色い紙を貼って撤去すると警告していたものだ。ナンバーは無かったが、これは別の車のものを盗んでナンバーを変える偽造した。当然に実在する白いステップワゴンナンバーだ。そして、俺がこれから行く場所地名ナンバーだ。車は程度が良く、イモビをカットすればそのまま動いたが、念のために自分で整備を行った。そりゃあ、金もなくなるし付き合いも悪くなる。でも、このステップワゴンが俺を逃がしてくれるはずだ。俺は、半長靴と迷彩服を脱ぎ捨てると白いステップワゴンの中にある服に着替えた。

俺は白いステップワゴンに弾薬と銃を積み替えると、すぐさま出発した。検問はすぐに始まる。後部座席を改造して銃と弾薬は隠せるようにしたし偽造免許証も作ったが、検問は避けたい。人着は警察に連絡されているし、免許証ICチップまでは偽造できない。

俺は目的地に向かって走り出した。

高速を走る。俺は四年前のことを思い出していた。

俺の住んでいたところは、山間の村だ。特にこれといった産業の無い、土地の痩せた、ぱっとしない村だ。俺はその村の出身ではないが、余所者として住んでいた。その村には言い伝えがある。オハシラ様という土着の神が村の貧しい男と結ばれてから村は豊かになったというものだ。実際に、ぱっとしない村だったが、それなりに豊かではあった。そして、そのオハシラ様を祀る祭りが4年に1回行われている。

ただ、パッとしない村が単に伝説で豊かになるはずがない。この祭りには裏があった。街に住む金持ちの支援者が気に入った村娘を、祭りの主役であるオハシラ様として祀り上げ、自らの性奴隷として嫁がせるというものだ。さらに、村の有力者が祭りにかこつけてオハシラ様となった村娘を集団で凌辱する。考えるだけでもおぞましい制度だ。

俺は、それに実の姉と、好きだった娘――うずらを奪われた。彼女も俺を好いていた。だが、実家の生活と村のために犠牲になった。その後、オハシラ様を娶った男、柱の男とよばれるやつから、寂しいだろうと凌辱されるうずらのDVDが定期的に届いた。俺は悔しかった。悔しかったが力が無かった。だから俺は高校卒業するとすぐに自衛隊に入った。そして、チャンスが巡ってきた。

明け方、街のインターチェンジに近づいた。時間はない。警察がそのうち俺を捕まえに来るだろう。街に降りると、あの忌々しい村へと車を進めていった。俺が縁やゆかりのある土地に向かうであろうことは、当然に警察や自衛隊も予想しているだろう、なるべく早くことを済ませなければならない。俺はステップワゴンを村の手前にある山への道へ入れると少し奥まったところに止めた。後部座席から銃、弾薬、バックパックを取り出した。バックパックには一人用の天幕携帯糧食等が入っている。ステップワゴンにはカバーをかけた。俺は一人山に入っていた。

あの忌々しい儀式の舞台になるのは村の神社だ。神社は山を後ろに控えていて、禁足地だとしていて人は基本的に入ってこない。あんな忌々しい儀式をやっているのに「禁足地」とはお笑い草だが隠れるにはうってつけの場所だ。

俺は身を隠しながら、神社の裏手まで上がった。双眼鏡とガンマイクをポケットから出す。今年も祭りが行われるなら、朝のうちにオハシラ様がみそぎを行っているはずだ。

案の定、みそぎは行われていた。年のころは18ぐらい。きれいな娘だった。あの忌々しい神主も居た。俺は祭りまで監視を続ける。

その日の晩、俺はラジオを聴いていた。俺のことはニュースになっていた。連中も知ることになるだろう。これで祭りが中止になるかもしれないが、連中は俺のことなんてとうに忘れているのかもしれない。あるいは、思い出しても、まさか自分たちに復讐に来ているとは思わないのかもしれない。俺はラジオを消すと眠りについた。

一週間たった。祭りの日だ。神社を見下ろすと準備にあわただしい様子が見て取れる。祭りのクライマックスレースだ。丸太をかかえて神社の階段を駆け上がり、境内にある台に丸太を置いた者が柱の男となるという、シンプルなものだ。ただ、これが出来レースで村の支援者が絶対に勝利するということを除けば、だが。

一週間の間の監視でいろいろなことが分かった。今回のオハシラ様も村に住む俺と同じような余所者が好意を持っているということ。オハシラ様もまんざらではないが、儀式のために身を費やす覚悟であるということ。また、その余所者はこの儀式真実を知らない様子なこと。そして、今回の柱の男は、姉とうずらを娶った連中の親族で、どうしようもないクソ野郎であること。

祭りの準備は着々と進む。街の土地持ちどもが寄り集まっているところにガンマイクを向ける。

「…で、今年のオハシラ様はどうかね?」

「いや、美人で犯しがいがありますね。あの顔が苦痛でゆがむことを考えるだけで、勃ってしまますよ」

「4年前の娘もよかったがね。ただ、なんせ妊娠しないのがつまらない」

「ああ、あいつのところに嫁にいったやつですか。あんな貧相なののどこがいいんでしょうね?」

「あいつはロリコンなんだろう。まぁ、いい。人の趣味はそれぞれだ」

「では、8年前の娘はどうですか?」

「ああ、うちのやつか。ちょっととうが立ってきたが、悪くない。ただ、これからは肉便器から家政婦だな…」

連中の口をつくおぞましい言葉に俺は、涙を流していた。噛んだ唇からは血が出ていた。

夜になった。無事にレースは終わった。決まった通りに決まったやつが勝利した。間もなく、真の忌々しい儀式が始まる。ぞろぞろと男どもがお社に集まってくる。俺は胸の鼓動と鈍い頭の痛さが抑えられない。俺は、山をゆっくり下りた。ゼロ点規正は祭りでうるさいうちに済ませた。

暗い境内で、黒い戦闘服は目立たない。これが演習場ならバディがいるところだが、今は俺一人だ。全周の警戒は怠らない。片目にFLIR、銃には照準の邪魔にならない場所に暗視装置をマウントしてある。

這いつくばりながら、お社に向かっていく。中から神主の声が聞こえる。

お社の窓から今日の柱の男が見えた。双眼鏡レーザー距離計で測った距離は200m。中は少し明かりがついていて、夜目になれていれば十分に判別がつく。お社の中の配置は頭に入っている。そっと、薬室に弾薬を送り込む。這いつくばりながら、銃を構える。床尾板の冷たい感触が肩に伝わる。柱の男がお神酒にくちを付ける。俺は息を吐いて止め照準をつける。照星がゆらゆらと男の顔の中に揺れる。俺は引き金を霜が降りるようにじわじわと絞った。

ドーン…

静かな深夜の村に7.62mmの太い音が響いた。薬きょうが吐き出され次弾が送り込まれる。男が赤いものと白いものをまき散らしながら崩れていく。ほんの数秒のはずだが、永遠に思えるほどの長い時間だった。俺は人殺しになった。

一気にお社が騒がしくなる。人に来てほしくない。いくらここが村から外れているとはいえ連絡されては計画がぶち壊しになる。俺は走ってお社に向かった。

俺は、扉をけ破って銃を構えながら言った。

「静かにしろ…」

俺は顔を黒くドーランで塗っていたが、神主は俺を見ると。俺が何者か分かったようだ。

「お、お前は… こんなことをしてどうなるか…」

俺はもう一度言った

「静かにしろ」

神主以外のやつらは放心状態だった。いくら銃を持っているとは言え多勢に無勢だ、いまのうちに拘束をしなければならない。俺は銃をかまえたままウェストバッグから手錠を出して投げた。

「お互いの両手足につけろ、死にたくないなら」

放心したまま連中は動かない。

「た、助けてくれるんだろうな?」

一人の男が口を開く。村で唯一の商店の店主。4年前にうずらを犯していた奴の一人だ。

「静かにしろと言ったはずだ…」

俺はそういうと、その男に銃を向け引き金を引いた。銃声が響く。

胸に銃弾を受けて男は倒れた。

「早くしろ、こうなりたくなければ」

そう、言うが早いか連中はお互いに手錠をつけはじめた。ほどなくして、オハシラ様も含めて全員が手錠をつけた。

「よし、いいだろう。見せてみろ」

俺は手足が抜けないようになっているか一人づつフラッシュライトで照らして確認した。

「全員、壁の方向を向け。」

連中は黙ったまま壁の方向を向いた。俺は銃から手を離し一人づつさるぐつわをかけていった。ただ一人、神主を除いて。

「よし、それじゃあ、神主、こいつらに俺のことを説明してやれ」

「わ、わかりました… この方は、8年前のオハシラ様の弟で4年前のオハシラ様を好いていた者です…」

「と、いうわけだ、俺がなんで戻ってきたかわかるな? ニュースで俺のことを放送していたのは気づかなかったか?」

気づきました。ただ、戻ってくるとは思いませんでした…」

「あれだけのことをしておい復讐を考えないとは、頭おかしいな、お前らは。まぁいい、警備を強化しようにも、こんな儀式だ、口外は出来ない。警察にも言えない。駐在は数年ごとに異動する余所者から抱き込めない。だから、見なかったことにした。そんなもんだろう。腐りきっているだけでなく無能な連中だよ、お前らは」

神主は黙った。

「さて、じゃぁ、神主さんよ、今までのオハシラ様の嫁ぎ先を教えてくれ」

「そ、それは… わかりました、隣の部屋に資料があります

「じゃぁ、立って取りに行け、行けるだろう?」

神主は手足に手錠をつけたまま、ひょこひょこ移動して取りに行く。

「変な気を起こすなよ、死にたくないなら」

間もなくすると神主は一冊のノートを取ってきた。俺はそれを受け取るとパラパラと見る。リストには祭りの年、名前、生年月日、住所、電話番号が記載されていた。リスト最初の方から最近まではほとんど線が引かれて消されている。

「この線は何だ?」

「それは…、亡くなった者です…」

生きていれば40代、50代の者までほとんど亡くなっていた。俺はめまいがした。

「本当に、お前らはクソだな… まぁ、ご苦労、それじゃあ…」

俺は腰のケースからフォールディングナイフを取り出すと、神主の胸に突き立てた。

「がはっ… なんで…」

「当たり前だろう、俺は復讐に来たんだ」

さるぐつわをつけた連中が騒がしくなった。殺されることが分かれば逃げるだろう。

「今までやってきたことを地獄で後悔しろよ。ま、俺も後で行くがな」

俺は、そういうと逃げようと這う連中を一人づつ刺していった。最後に、オハシラ様が残った。目を閉じて涙を流していた。

「いろいろ大変だったな。お前は自由になれる。」

そういうと、俺はウェストバッグから1㎝の札束を出すと胸元にねじ込んだ。びくっとオハシラ様が動いた。

「この金は、犯罪で得た金じゃない。お前の好きな男とどこかで暮らすために使え。俺は全員を殺す、だからこの村の資金源は無くなる。家族の豊かな暮らしは無くなるが、働いて仕送りでもしてやれ」

俺はそういうと、お社を後にした。リストを胸に突っ込み、銃を片手に、走って停めておいステップワゴンまで行く。幸いにもステップワゴンは見つからずにそのままだった。街へ降りていく。街までは30分。夜明けになり村が異常に気付くまでは、あと5時間といったところだろう。

俺は一人づつ訪ねて行った。ドライバーで掃き出し窓のガラスを割って侵入し目的を遂げる。コツさえつかめば音はほとんどしない。幸いなことに機械警備は無かった。機械警備があると時間の余裕がなくなる。早ければ10分ぐらいで警備が来るから家が広いと失敗するリスクが上がる。

女は6人しか生き残っていなかった。うち二人は、姉とうずらだ。4件はすでに襲撃した。女には会っていない。全員を助けることは、俺にはできない。

俺は姉が嫁いでった家に向かうと身震いした。だが、確実に仕事はしなければならない。掃き出し窓に取り付くとサッシにマイナスドライバーねじ込みヒビを2か所入れる。ガラス割れると手を突っ込んでクレセント錠を外す。サッシをスライドさせるとゆっくり動いた。補助錠は無い。

入った部屋はリビングだった。豪華だが、趣味が悪い部屋だった。動物の毛皮の敷物、ごちゃごちゃとした飾り棚にならぶ、一つ一つは高級そうだが雑然と並んだ外国製の食器。俺の姉を奪った柱の男が脂ぎった顔でゴルフクラブを振るう写真。どれも趣味が悪かった。

俺はさっそく廊下に出て、一部屋ずつそっと確認をしていった。一階はクリア足音をたてないように上がっていく。二階のドアもひとつづつ確認していく。一番手前… 姉が居た。ベッドに眠っている。おなかは大きく、妊娠しているのだろう。奴を殺すまで起こすことはできない。次の部屋、物置になっている… 一番奥… 居た。

俺はそっと近づくと、口に手を当てると同時に、胸にナイフを突き立てた。男は目を見開き暴れようとしたが、すぐに絶命した。

そのまま、姉の部屋に取って返す、口に手を当てて起こす。姉は襲われるとでも思ったのだろう、暴れだした。

「俺だよ、ヒロトだよ」

姉は驚きの表情になって暴れるのをやめた。

「静かにしてもらえるかな?」

姉がうなづいたのを確認すると、手をはなした。

ヒロト!! どうしたの!!」

小声ではあるが、驚きの言葉を言う。

復讐に来たんだ。姉ちゃんと、うずらを奪い、辱めたあいつらに。あいつは、さっき殺したよ。神主も、村の有力者どもも…」

姉は絶句した。弟から人殺し告白を受ければ誰だってそうなるだろう。

「とにかく、今は時間が無い。一緒に来てくれ」

「わ、わかったわ…」

幸いなことに姉はくるっていなかった。あれだけ凌辱されてもなお、気丈に精神を保ち続けてきた。俺は姉を連れて車に乗り込んだ。

「これからどうするの…?」

「うずらを助ける」

「そんなことをしたら、うずらちゃんの家はどうなるの?」

「どうなるもこうなるも!! 娘を売って手に入れた幸せにどれだけの価値があるんだ!! 村から出て働いて暮らせば豊かではないにせよ生きていけるだろう。俺だって村を出て自衛隊に入って生きてきたんだ」

「…ヒロト自衛隊に行ってたの… 知らなかった」

ニュースでやっているよ、銃と弾薬を持ったまま脱走した自衛官って」

お姉ちゃんテレビ見てないの… 毎日、やることがあるからね…」

ああ、嫌なことを思い出させたと、少し俺は後悔した。

「でも、オハシラ様がいなくなったら、あの村は、村に住む人はどうするの…」

「今更、どうにもならないよ。神主商店オヤジも、議員も、郵便局長も、地主オヤジも、みんな俺が殺したからね。支援者の家も殺した。あんな村は滅びなきゃならない。誰かが滅ぼさなきゃならなかったんだ」

姉の顔が曇る。

「…ヒロトはどうするの…」

俺は車で前を見据えながら、目を細めて言った。

「殺した人数が人数だからね。事情はあるにせよ捕まれば死刑は免れないよ… その前にケリはつけようと思っているけど。で、姉ちゃん。一つ頼みがある」

「…何?」

俺はさらに目を細めた。

「…うずらを助けたら、うずらのことは頼む」

「…」

姉は涙を浮かべていた。

ほどなくして、うずらがいる家に近づいてきた。遠くから見ると、こんな時間なのに明かりがついていた。まずい。車を離れた場所に止める。

「姉ちゃん、ここで待っててくれ」

俺は銃を持つと車を後にした。

家に近づいて、双眼鏡で確認をする。カーテンが引かれた窓には何も映っていない。

地主の家らしく、広い。庭も明るくなっている。裏側からアプローチすることを決めた。家の裏側に身をかがめながら走っていく。高く張り巡らされた塀の上には有刺鉄線が張られている。有刺鉄線を一瞥する。金属の支えに取り付けられて、うなり音はしない。電流は流れていない。弾帯からレザーマンを取り出すと切断をした。懸垂して塀によじ登り、速やかに降りる。着地時に少し音がした。ただ、気づかれた様子はない。裏口に近づく。鍵は閉まっている。紙おむつから取り出したポリマーと、シリンジに入れた王水ウェストバッグから出す。ポリマーを鍵穴に詰め込むと王水を注ぎ込んだ。鍵を溶かして破壊する方法で、溶解破錠という方法だ。しばらく待つ。俺にはこの時間無限にも思えた。

十分に溶けたところで、鍵穴にマイナスドライバーを突っ込んで回す。さしたる抵抗なく回った。銃をかまえながらドアを静かに、しかし素早く開ける。クリア、だれもいない。明かりはついているが。きれいにかたついたキッチンだった。正面にドアが二つ、右と左にある。

家の外観を思い出しながら、右側がリビングの可能性が高いと思い右側を銃を構えながら素早く開ける。照明がなく暗い。ただ、人の気配が無い。FLIRを左目に落とす。人は明らかに居ない。キッチンに戻るともう一つの左側のドアにアプローチする。廊下だった。やはり誰もいない。一階のドアをひとつづつアプローチクリアする。誰もいない。

廊下階段がある。上階の廊下は明かりがついている。音をたてないように素早く階段を上る。廊下に沿って、ひとつづつ部屋をクリアしていく。書斎、物置、客間… 突き当りの部屋まで来た。

聞き耳を立てる。音はしない。同じ要領で銃を構えながら素早くドアを開ける。そいつは、そこに居た。うずらと一緒に。

「おっと、動くなよ」

奴はうずらを脇に抱いて拳銃、おそらく38splのリボルバーを突きつけながら言った。

「お前が銃を持って脱走したってニュースは見たよ。で、復讐に来るというのも予想していた。神主のジジィには俺も言ったんだけどな、聞きゃしなかった。もう、殺ったのか?」

「ああ、殺したよ」

俺は銃をつきつけながら、答えた。うずらは一言も言わず、震えていた。

「うずらもかわいそうだよなぁ… せっかく、俺に嫁いで家族を食わせられるっていうのに、このバカに何もかも無茶苦茶にされてなぁ…」

うずらがぎゅっと目をつぶった。

「まぁ、いい。俺も死にたくないからな。この女はくれてやるから、とっとと出てけ」

「それで済むとでも?」

「済ませてもらわなきゃ困る。お前さんのせいで儀式も村も、俺ら一族も破滅だ。ただ、俺は資産をうっぱらえばあとは遊んで暮らせるぐらいの金にはなる。面倒な親族はお前が皆殺しにしてくれたから相続もあるしな」

「嫌だと言ったら?」

「オハシラ様を殺す」

奴の目は真剣だった。どうしようもないクソ野郎ではあるが、嗅覚の鋭い顔だった。

「わかった。要求を呑む。どうしたらいい?」

「銃を置いてこちらに蹴るんだ」

「先にうずらだ」

「分かった、うずらが半分まで行ったらやれ。やらなきゃ打ち殺すからな」

奴はうずらを離すと、顎でしゃくって俺の方に行くよう促した。うずらが歩いて来るのを確認しながら銃を床に置き、蹴り飛ばす。が、64は重くちょうど奴と俺の中間あたりに止まった。奴は床からこちらに目を向けると言った。

「よし、じゃぁ、死ね

俺は、走り出していた。奴が床から目を上げる瞬間にはもう、動き出していた。うずらを撥ね飛ばす。奴が発砲する。俺に向かって弾が飛んでくる。俺は体を捻じ曲げる。左の二の腕に弾がめり込む感触がする。熱い。焼けるように熱い。そのまま、奴にタックルする。

「ぐあっ」

ベルからナイフを取り出す。サムスタッドに親指をかけて開く。奴の首にねじりこむ。左腕は熱い。奴は目をこれでもかと開き、口をパクパクさせている。首から血が噴出する。奴の右手の拳銃を胴体で抑え込む。

「これが4年間の成果だ。うずらを、姉ちゃんを護れなかった俺じゃない」

奴はそのまま絶命した。

俺はうずらを右腕に抱きながら、車へと戻った。うずらは途中何も言わなかった。

「お姉さん…」

「…うずらちゃん…ヒロト… よかった、無事で…」

うずらは目に涙を貯めていた。

「うずら、悪かったな。迎えに来るのが遅くなって」

「ううん、そんなことない。生きてヒロトに会えてよかった。ずっと、私待ってた。諦めてたけど、諦めきれなかった。でも、家のことや村のことを考えて諦めようとしていた」

「もう、村も儀式もすべて無くなるよ」

俺は満足していた。忌々しい村も、忌々しい儀式も、忌々しい連中も、すべて居なくなった。あとは、俺がすべてにケリをつけるだけだ。

俺は自分の腕に止血処置をすると、後ろのバッグを漁った。分厚い封筒が出てきた。

「じゃぁ、姉ちゃん。さっきのお願いの件だけど、大丈夫かな?」

姉に封筒を渡す。

「500万入ってる。4年間じゃこれだけしか貯められなかったよ。少ないけど、これを当座の生活資金にしてくれ」

「…ヒロトはどうするの…」

「さっき言ったとおり。ケリをつけてくる」

うずらが割って入ってきた。

「ケリをつけるって何!! ヒロト!!」

「俺は殺しすぎた。捕まればPermalink | 記事への反応(1) | 01:37

2013-09-01

http://anond.hatelabo.jp/20130831135023

以下は「集団主義という錯覚」という本からの要約引用で、私は心理学を学んだわけではないので誤謬もあるかもしれませんが、

心理学では以下のような概念があるそうです。



・確証バイアス:自説に有利な証拠ばかりが目に付く

例;被験者にある人間Aの四日間の行動を見てもらい、

その後被験者aにAがセールスマン仕事希望していると言うと外交的な側面ばかりを思い出し、

被験者bにAが図書館司書希望していると言うと内向的な側面ばかりを思い出した、

Aの一週間の行動には内向的エピソードも外向的なエピソードも等しく入っていた。



・錯誤相関:現実にはそぐわない相関でも、先入観を持っていると実際に相関があるように思ってしま

例:ロールシャッハテストおいて、ゲイは肛門を想起しやすいという先入観臨床医の大半が持っていた、

実際には人間以外の架空生物などが見える場合が多いが、そのことを指摘した医師は極少数だった。




・信念の持続:自説(先入観)を合理的な形で否定された後にも、自説に対する非合理的な執着が残る

例;4つの遺書を用意し、一つは本物の自殺者の遺書だが残りは偽者であるので本物を見分けてほしいと被験者に言う、

実際にはすべての遺書が偽者なのだが、グループAには正解である旨をつげ、グループBには不正解である旨をつげた。

実験後に「実は遺書はすべて偽者である」と告げた上で、実際に本当の遺書を用意したらあなた遺書を見分けられますか?

と問うと、グループAの人々は「見分けられる」と言う場合が多く、グループBの人々は「見分けられない」という人々が多かった、

グループAの人々は実際には全部偽者であることに気が付かなかったのにもかかわらず。




・外集団同質性効果自分の内集団個性的に見えるが、外集団は没個性的に見えること



という、この辺りの組み合わせなんじゃないですか?

あ、サヨクが非論理的な理由じゃないですよ、サヨクばかり非論理的だと思うあなたの非論理性の理由なんですけど。

2013-08-29

にやにやにやにやにやにやにやにや…

自分仕事だけやっていればいい(正解でもあり不正解でもあると思う)他の事は関係ない

他の事に興味を示さなくていい、目の前にあるものを処理すればいいだけ…そう公言してしまうお方。

会話も無く…

にやにやにやにや…

2chスレとかチャットやっているらしい。それを見ながらにやにやにやにや…

気持ち悪いな。自分視野に入っている座席の人。

2013-08-10

日付はちゃんと確認しよう!

冷蔵庫とか衛生上問題があるところにふざけて入り込んだ写真ネット上にアップロードして、炎上する問題が最近相次いでいるね!

だけど、そういう騒動を見てすぐに「こいつらには学習能力がないのか」というのは、不正解からやめよう!炎上が相次ぐ前に投稿されたものが掘り出されてきただけの場合があるからだ!

今回最初にこの手の炎上が発生したのは、多分ローソンアイスケースに入った事件だから7月14日頃だぞ!

バカッター騒動】時系列まとめ(追加情報あり)

http://anond.hatelabo.jp/20130803221632


からたとえば、次のように7月9日投稿されたもの場合は「学習能力~」とか「わざとやってんのか」なんて反応は正しくないということになるね!

http://b.hatena.ne.jp/entry/tr.twipple.jp/p/8b/2dc192.html

もちろん、8月以降に新たに投稿された燃料だっていっぱいあるよ! そういう人は確かに、事件のことを知らなかったり、自分の問題として認識してなかったりするのかもね!だけど、そんな馬鹿ばかりだと思うのはもちろん危険なことだぞ!「一連の騒動を耳にしたことで自制することができた、本来ならバカッター案件になるところだったけどすんでのところで助かった馬鹿だって存在するだろうね! キミだって、一つ間違ったら大きな過ちを犯していたかもしれない、と後ろめたい思いを抱いた経験はあるんじゃないかな?それと同じことだね!

2013-08-09

感情を表に出さないか友達いないのかな

私には感情がない(暗黒微笑)

とまではいわないんだけれど、あんまり感情を外に表現することはいいことではないと思っている。

大事なことって、(その時点において)なにが正解で、なにが不正解かを判断することとか、優先順位をきちんと決めることとか、ちゃんと合理性を求めることとか、損をしないことを考えることだと思っていて、感情表現なんてかなり無駄なことだと思ってしまう。

から、物事とか人物の客観的分析みたいなことはできるんだけど、心の伴った評価というか、褒めたり応援したりの微妙な、感情を使ったりはたらきかけたりすることが非常に苦手。

ニコニコ動画で「wwwww」とかのコメントをみても、意味不明というか、あれの有用性とか効果みたいなもの事実として理解できるんだけど、心から面白くて、ニヤニヤしたり笑ったりした結果として、ああいコメントが出てくるのがいまいちよくわからない。

あんまり仲の良い友達がいないのは、こういう性格所為なのかなと最近思ってきてて、ちょっと凹んでいる。

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