はてなキーワード: 腫瘍とは
横増田
https://b.hatena.ne.jp/exaray/20210807#bookmark-4706546755809918690
"健康診断項目の中には意外とエビデンス薄いものもあるので、一概に健康診断減少が即アウトカム悪化につながるとは言えない点は注意が必要です。リードタイムバイアスなんかもあって、けっこう難しいテーマという。"
これにスターつけてるNATROM氏はどういう意図なのかわからんが…
https://b.hatena.ne.jp/entry/4706548874840352322/comment/daydollarbotch
”「ぬるぽ」→「ガッ」とか、「井上喜久子、17歳です」→「おいおい」みたいに、「誰でもよかった」→「誰でもじゃないだろ」というお約束のやりとりなのかもしれない”
「健康診断減少する」→「即アウトカム悪化につながるとは言えない」
「問題となる健康診断検査」WIKIPEDIAに挙げられている
と比べて考えてみよか?
①https://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/08/s0814-2.html
"神経芽細胞腫マススクリーニングによって発見された例では、積極的な治療を行わなくても、自然に腫瘍が退縮する場合があることが観察されている。"
大腸がんの件数(頻度)と新生児神経芽細胞種・無症候性脳動脈瘤のそれを比べてみようとしたか?(※大腸がんはがん死亡の原因疾患第一位)
大腸がんの自然退縮は存在するか?するとしたらどれくらいの頻度か?新生児神経芽細胞種の自然退縮より多いか?同じか?
放置した場合、脳動脈瘤(大腸がん)の大きさが増大するのはどのくらいのペース?破裂(腸管閉塞)するのは何年でどれくらいの確率?
早期大腸がんの手術治療成績・合併症の比率・合併症の治癒率・致死率は無症候性脳動脈瘤の手術のそれに比べて高いか・低いか?
早期大腸がんと進行してからようやっと見つかる大腸がんの治療成績・受け手に対する侵襲度の違いは?
経済学的に言うと資本主義社会において転売は正しい(専門家)みたいに自分が教科書で読んだことをドヤ顔で言ってるのと大差ない。聞きかじりのリードタイムバイアス言いたいだけやろ。
こっちはメルカリ限定品転売ヤーに迷惑させられてるんや、どしたらええねん??って話をしてるんよ。一般論はお呼びでない。
ブレイクダウンするなら
①COVID19流行による②無症候、あるいは貧血・便秘程度の、事前確率の高くない患者を対象とした大腸内視鏡検査の③大幅な減少は、大腸がんの④発生率趨勢に大きな変化が生じないと考えられる中で、⑤国民の厚生に関して、どのような変化をもたらすと予想するか? ですやん。
③ここが議論のポイント 大幅とは? 減少は1割?2割?2年間?5年間?
フェルミ推定的なあてずっぽうで言うと悪い方向に影響するだろうと予想する、という増田やな。
逆に言うと③が減少数がほとんどない(短期間)である、と考えれば有意差なしも十分ありうる。
あとは・・・健康診断的ースクリーニング的ー内視鏡をせずに内視鏡をする前にがんの有無が解るゴッド診断力(ナントカ遺伝子マーカーや大腸がん特異性貧血・大腸がん特異性便秘を見抜く能力)により大腸がんが早期でかならず見つかるようになるか、大腸がんの自然退縮率がちょうすごく上昇するとか、進行がんの治療成績(合併症発生率)が早期がんと同じレベルまで改善するとか?があれば有意差なし!④大腸がん予防ワクチンでもええで!
来年か再来年、生きていたら、オトモダチの大腸専門医に進行がん・早期がんの比率が変ったかどうか聞いてみてくださいな。
⑤アウトカム言いたいだけやろ(リードタイムバイアス言いたいだけやろと同じ)
アウトカムが総医療費なら、80歳以上のがん治療はムダ、は芳根や、て長谷川元アナウンサーみたいな考えの国民にとっては「アウトカムの改善」やろうけど
生理不順ていうかほぼ生理がこなくてずっとピル飲んでたから生理痛も無縁PMSも生理前のイライラも無縁だった
生理が自分の力で起こせない自分のからだが女性として欠陥品みたいでつらかった
色々治療もしたけどあんま治らなかったから高校〜大学まで婦人科行くたびに高確率で泣いてた
高校の時に発覚した卵巣の腫瘍が一昨年9センチになったから切除した
運良く卵巣の機能部分をとったりせずに済んだけど一般クリニックに帰ってきて他嚢胞性卵巣症候群なことがわかった
排卵多分全然してないし、自然妊娠は難しいかもとのことだったけど、もうなんかショックもなくてだろうね〜ってなった、それくらいは強くなった
それも承知で結婚してくれた旦那についていって、生まれた土地を離れて自分でご飯作る様になった
高校〜大学は母親が働いていて、自分も食事に興味がなかったので、いつも出来合いとかコンビニとかだった
けど、自分でご飯作って野菜と肉をそれなりに食べる様になったら生理来やがるんでやんの
そしてらクッッッッッソいてえの
ほんまに痛いのお腹だけじゃなくて腰、尻、足の付け根、陰部周辺全部痛いの
結婚した時に不妊治療しなきゃなと思ってピルやめたけどマジで痛いの
しかも結構毎回痛みに波があって、痛くない生理が2ヶ月続いたのに次回めっちゃ痛かったりするから、ほんま油断させて大ダメージみたいなのやめてほしいし体調の予測ができないからほんとに困るんだよ
あの時生理来なくて泣いてたわたしに、泣かなくていいよ、生理はこないほうがよかったんだよ、大丈夫泣かないでって教えてあげたい、
子供産むことがもしできたら、あとできなかったら早めにキリつけて、はよピル飲みたい
<余談>
最近知ったんだけどこんなに陰部全部痛いの私がおかしいんか?と思って調べたら、いろんなサイトやらなんやらに書いてある「足の付け根の痛み」はほんとの「足の付け根の痛み(鼠蹊部の痛み)」って意味より「陰部の痛み」っていう意味合いが強いらしいよ
そもそも、ほくろ(母斑細胞母斑、色素性母斑:Melanocytic nevus)についてよくわかっていない
良性の腫瘍で元気ハツラツ盛り盛りなのとテロメアの長さに関わってることくらいしかわかってない
ほくろは元気ハツラツ盛り盛りなので非常に速い速度で毛を育てる
ほくろの毛の長さと寿命はアナゲン相(成長相)さんのお気持ち次第
毛が生えるほくろと生えないほくろの違いはわかってない。というかほくろがなんなのかそもそもがわかっていない
とりあえず毛が生えるほくろは大丈夫なやつ(悪性腫瘍ではない)ってみなされることが一般的には多い
だが絶対だいじょうぶってわけじゃないから不安なら医者に見せてとか言われてるくらいに
まったくなにもわかってない
40代の僕も大腸癌のステージ4だ。再々発して4月に手術する。
がんになると、怪しい治療法や考え方の人が近寄ってくる。
しかも、がんになったことない人が非科学的な視点で語っている。
・手術は必要ない
・温泉で治る
・○○という治療でマウス癌が消えた(人間で効いたとは言っていない)
などなど、ホントにうぜー
自分でどう考えて何を選択してもいいけど、他人に押し付けてくるな!
早期に手術して腫瘍を取ったから平穏に過ごせていると思っている。
病院で提供していても、保険が効かなければ民間医療もしくは自由診療。
例えば、免許を持っている医者が「この水を飲めば癌が小さくなります。1Lで1万円。」といって提供すれば詐欺ではなく自由診療。
保険が効かない治療は、お金をむしり取られるだけだと思って間違いない。
「高い確率で治療法として確立できそうだから、きちんと実験してみるか」というのが先進医療です。
がんになって財産を無くすというエピソードはアメブロにいっぱい転がっている。
クンニも同様
ウイルス進化論なんてのもあるがすべての変異が人間にとって好ましい変異では無い
咽頭がんになった有名人
咽頭がん
ヒトパピローマウイルス(HPV)によって引き起こされる中咽頭扁平上皮癌は予後が良好であることと関連しているが、
腫瘍のHPV感染ステータスが独立した予後因子かどうかは未だ明らかでない。
JASTRO 日本放射線腫瘍学会(医療関係者向け)| ヒトパピローマウイルスと中咽頭癌患者の生存率
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/journal/journal-club/post-30.html
単純ヘルペス脳炎(脳炎っていったらコレを疑う)
日本では年間100万人に約3.5人に発症し、50~60代に多くみられる一方、新生児や小児がかかる場合もある。
初感染時または再活性化(一度治癒し休眠しているウイルスが再度活発になること)時に発症する。その病態は発症年齢によって大きく異なる。
なお、HSVは世界的に広く浸透したウイルスで、感染経路はHSVによる口唇ヘルペスや皮疹を発症した患者の唾液や病変部との接触や、
性器ヘルペスからの性的感染や母子感染によると考えられている。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/516-herpes-encephalitis.html
母ちゃん父ちゃん兄弟姉妹や会社の上司とセックスでコミュニケーション取ると良いと思う
ウイルス進化論なんてのもあるがすべての変異が人間にとって好ましい変異では無い
ヒトパピローマウイルス(HPV)によって引き起こされる中咽頭扁平上皮癌は予後が良好であることと関連しているが、
腫瘍のHPV感染ステータスが独立した予後因子かどうかは未だ明らかでない。
https://www.jastro.or.jp/medicalpersonnel/journal/journal-club/post-30.html
日本では年間100万人に約3.5人に発症し、50~60代に多くみられる一方、新生児や小児がかかる場合もある。
初感染時または再活性化(一度治癒し休眠しているウイルスが再度活発になること)時に発症する。その病態は発症年齢によって大きく異なる。
なお、HSVは世界的に広く浸透したウイルスで、感染経路はHSVによる口唇ヘルペスや皮疹を発症した患者の唾液や病変部との接触や、
性器ヘルペスからの性的感染や母子感染によると考えられている。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/516-herpes-encephalitis.html
嗜癖性障害とは?
・正常な楽しいはずの活動が、コントロールしがたい欲求や衝動によって繰り返され、その結果、その個人や他者に対して有害となっている状態。
・嗜癖性ありとして特定されている過剰行動には、ギャンブル、摂食、性交、ポルノ、パソコン、ビデオゲーム、インターネット、エクササイズ、買い物がある。
診断基準案
1. ある種の行動(多くは非適応的、非建設的な行動)を行わずにはおれない抑えがたい衝動(craving)
2. その行動を開始し終了するまで、他の事柄は目に入らず、自らの衝動をコントロールできない(impairment of control)
3. その行動のために、それに代わる(適応的、建設的な)楽しみを無視するようになり、当該行動に関わる時間や、当該行動からの回復(行動をやめること)に時間がかかる
4. 明らかに有害な結果が生じているにもかかわらず、その行動を続ける
報酬系回路
行動嗜癖と物質依存において、同じ脳内回路の異常が指摘されており、その主なものが脳内報酬系あるいは辺縁報酬系回路(reward system)と呼ばれるものである。報酬系回路とは、食行動や性行動などの本能的行動を快感として感じることで、行動の継続を図る種の保存のための神経系であるが、生存のための本能的行動が快感追求だけの目的で行われると、快感追求の継続と反復という嗜癖や依存に強く関わる神経回路として機能する。
セックスに依存する人は人間関係を怖がる傾向が高い
調査ではオンライン・セックスや売春、人前でのセックス、複数人との同時セックスをしたことがあるかどうかを質問した。またアルコール摂取や自尊心に関する質問も行った。
この結果、セックスに依存しているとした人は、人間関係を脅威と捉え、人との付き合い方が不安定で親密になることを怖がる、あるいは避ける傾向の割合が高かった。
セックス依存ではない人たちが親密さを望ましい、あるいは価値のある関係だととらえ、また人との関係に安心感を覚え、自分のパートナーを信頼できると考えているのとは対照的だった。
乳がんに またなった。
敢えて再発と書かないのは、別の種類だから。
2年前は、腫瘍は転移したリンパ節のみで胸には無かったけれど持病により放射線治療ができないので全摘という話で最初は進んでいた。
だけれど もう片側のおっぱいもがんになる可能性が頭を過ぎり、また再建手術の内容を聞くうちに拒否感を覚え 再発まで少しでも元々の胸のままでいようと摘出はやめた。
そして今回、悪い予感が当たり もう片側のおっぱいにも腫瘍を認め最初は再発だと思ったけれど生検の結果 別のタイプだという。
辛かった抗がん剤や地味に辛いホルモン治療が無駄だったのかもしれないという気持ちがあったので正直ホッとしたところがある。
どうせ手術をするなら豊胸手術をする手間が省けたって思えるような美乳にしてもらおうって思ってるけど、どれだけのことが出来るんだろう。
保険適用じゃなくてもいいからカッコイイおっぱいにしてほしい。
とりあえず抗がん剤がまた始まって 今日で2回目だけど、副作用がほぼゼロで実感はない。効いていない気がして腫瘍の状態を確認できずにいる。
今回は男の子とヤリまくるエネルギーがなくて、でも今度こそ自分が生まれ持った女の部分が望んでいないのに作り変えられてしまうというか感覚麻痺とかして性感帯をひとつ失うかもしれないと思うと動きたいけど、もう完全にがんを舐めているところがありヤル気が出ない。
とにかくこれだけ、無理矢理おっぱいを残してよかったと心から思う。
担当のお医者さんをとても信頼しているけれど、その人の言いなりになる必要はないから話を聞いて自分で考えた上で今回も最善ルートを選べるといいな
とりいそぎメモ。
以下の記事に関する意見に「女性の胸は普遍的なエロではない」的なものを見たので、反論。
(いや、他人の体を勝手にエロの対象物にするな、という意見は置いといて。もっとふわっとした話ね)
サルは乳房に興味ないってことは、おっぱいにエッチさを見出した特殊性癖のパイオニアがどこかにいたってことだよな
https://togetter.com/li/1668772
ここのブコメにあるような変な論を見る機会が最近増えた気がして、これってある種の「江戸しぐさ」的な奴が浸透してるのではないだろうか、と危機感を持ったので書く。
→だったら風呂場で露出する性器自体もエロじゃなくなる理屈だ。そんなわけあるか。
ちなみに、着衣で入る蒸し風呂は「男は湯褌だけ」で、「女は湯巻(薄い着物のようなもの)」である。(「湯」はふつうに裸で入る)
ここからも「上裸における男女の扱いの違い」を感じないだろうか。
※ちなみに、風呂場で乱交する困った春画もたくさんある。混浴で辛抱たまらなくなる人もいたわけですね。(また、それに共感する人が大勢いたから絵になっている)
ていうか、風呂での売春が多かったことや女湯の覗きが取り締まられてたのも有名な話だよね。
→着物の構造を考えればわかるが、胸どころか下だって大して隠してないわ。
農作業や力仕事をするときは裾を捲ることだって多かったわけで、大して意味のある話ではない。
つまり昔は、裸に対する認識がそもそも違ったと考える方が理解しやすい。
「風呂」「畑」のような日常空間(もっといえば道ばたでも)で見る裸は多くの人にとって「エロいと認識されなかった」ということ。
「裸がエロい」んじゃなくて、「エロいことする空間」だから裸がエロくなるという理屈だ。
現在のたとえで言うと、ヌーディストビーチなんかも実際行くと興奮しないというのと同じである。
逆に、現代の街中で全裸の人がいた場合でもエロより先に恐怖を感じるはずだ。
→確かにそういうものが多いが、普通におっぱい好きの絵師だっていますがな。都合よく無視せんといて。
「着衣でおっぱい吸ってるだけ」の授乳プレイ春画すらあんねんぞ。
明らかにエロ目線で「胸だけチラリしてる」浮世絵もいくらだってある。子供への授乳画もやたら多いし。
というか「江戸時代の春画だけ」で昔を語る方が主語がでかすぎる。
そんなん、レイプ絵や輪姦アクメ堕ちの絵が春画に沢山あるから「そらみたことか!女はレイプされたがっている!」と豪語するくらいに間抜けである。
逆に春画がおっぱい軽視な特殊例だという発想はないのだろうか。
→本題とは直接関係ないが、最近やたら目にして気になってるのでこれにも反論。
進化などに詳しくないのでわからないが、結構胡散臭い話だと思う。
なぜなら発情期の猿の尻の写真を見ればわかるが、人間の尻とは似ても似つかないのだ。赤く膨らんだ猿の尻はどっちかというと「腫瘍とかそれ系」である。普段の尻も全然違う形だ。
人間の尻は「二足歩行に進化することによって」、人間の尻という独自の形状になったのである。
人間のように直立すると肛門が真下に位置するため、垂れ流しにならないよう括約筋や周囲の筋肉が発達し、あの独自の尻たぶができたのだ。
人間だけが排泄後に念入りに尻を拭く必要があるということ自体、人間の尻が特有の形をしている証明だ。
猿は尻で求愛するし、シマウマなど魅力的な尻を持つ哺乳類もいる(検索してみてほしい)が、だからといって「胸=尻に似せて進化した」説はあまりに安易だと考える。
どの尻に似せて進化したんだ。
※また、女性の胸のふくらみも、人間特有の頭蓋骨の進化が関連しているという説がある。
猿含め他の哺乳類は口蓋が前に突き出しているので平らな胸でも乳を吸えるが、人間は脳の発達により頭蓋骨が変化し顔面が平らになったため、乳児が乳を吸いやすいように胸が突出したという説である。
真偽のほどは定かではないが。
→正直詳しいことは何も知らんのだが、猿の外見から簡単に雄雌を見分ける手段として「乳首が目立てばメス」というのは動物系のドキュメンタリーでよく聞く話である。
これだけで判断はできないが、少なくともある種のシンボルではあると思うのだが。
※また、少し話がそれるが、「発情期を有する猿」と「年がら年中発情期の人間」を単純に比べること自体、実はかなりおかしいのではないかとも思う。
大体、猿のほとんどはポコチンにも骨があるのだ。そこからして違うのに、猿の延長で人間のセックスを考えるのって正しいことなのかね。
専門家ではないので、どの程度切り分けるべきかはわからないが。
→これも無視されがちですが、女性の内のかなりの人数(すべてとは言わない)が性行為中に胸というか乳首を触ると、わかりやすく快感を覚えるわけです。
そもそも「性を意識する年頃」に合わせて女性の胸が目立ち始める、という根本的な大事件を忘れていないだろうか。
バイデン大統領、政府の資金援助を受けている学校は、トランス女性を女子スポーツや女子奨学金などに受け入れろとの大統領令に署名 - Togetter https://togetter.com/li/1656939
こいつぁひでえや。
「この前の最高裁判決で性差別の解釈が変わった(性的マイノリティへの差別も性差別に含まれるようになった)ので、関連する法令とかプログラムとか洗いなおして、新しい解釈と合わないのが見つかったら修正しといて。よろしく」
今回の大統領令の根幹をなす米最高裁のランドマークケース。公民権法における性差別の解釈が更新された。
ジェラルド・ボストック氏はジョージア州アトランタがクレイトン郡、少年裁判所にて“good performance records”を10年間とり続ける優秀な職員であった。しかし2013年にゲイ・ソフトボールリーグに参加したのち、管理している資金の浪費が激しい(横領とかではない。念のため)という理由で「職員として不適格」として解雇されることとなる。
ボストック氏は資金の浪費など言い訳で、本当は同性愛者だからクビにしたのだろう、と元職場を訴えるが、下級裁判所では「同性愛差別による解雇は法律で禁じられていないためOK」として敗訴。(※1)
それでも彼はめげず。最終的に類似の訴訟2つ(1つは性的指向、もう1つはトランスジェンダー関連)と合体して最高裁判所まで持ち込まれることとなった。
そして最高裁。公民権法タイトルVIIの「人種、肌の色、宗教、性別、妊娠、または出身国に基づく労働環境上の差別の禁止」について、“性別に基づく差別”が女性差別or男性差別の二択だけでなく、性的指向や性自認に基づく差別も含まれるという判決が賛成多数(6-3)で下された。
ちなみに多数派意見を上奏したニール・ゴーサッチ判事はトランプ前大統領に指名された人物だったためそれなりに話題になった。
※1: 州ごとに違う。ジョージア州には同性愛者差別から労働者を保護する法は無い。アメリカ全土に適用される連邦法では「人種、肌の色、宗教、性別、妊娠、または出身国に基づく労働環境上の差別」は禁じられているがそこに性的指向は含まれていない(いなかった)。ちなみに「法律で禁じられていないならやってヨシ!」がアメリカという国である。
Bostock v. Clayton Countyは公民権法タイトルVIIに関する判決だけど、此度の大統領令ではこれが他の差別禁止法における性差別の解釈にも連鎖的に波及するものと認定した。“性差別”の定義を一貫させるのだ。
大統領令で具体的に触れている法律は教育修正法タイトルIX、公正住宅取引法、移民及び国籍法セクション412。雇用や解雇の時のゲイ差別は性差別で違法だけど、家買う時のゲイ差別は性差別じゃないから合法ね、なんてナンセンスという判断。
そして様々な関連する法や規則、ポリシーやプログラムなどがこれらの法律を参照して制定あるいは実行されており、その参照元に変更があれば修正の必要も出てくる。
此度の大統領令では、各連邦機関の長に対して各種チェック後その修正もやるように要請しているわけだ。
こりゃ「我々はトランプとは違う」ってアピールだね。他の大統領令でも似たような意図を感じる。
トランプの大統領令は、法や判例ガン無視して乱発してたもんだ。大統領令を裁判所が止めてたのは記憶に新しかろう。
それに比べて此度の大統領令はえらい穏当。最高裁判決を下敷きに、それを無理のないレベルで拡張する内容。「横紙破りはしませんよ。法や裁判所を我々は尊重しています」というメッセージがひしひしと伝わってくる。
まあその分パワーは小さい。悪意的に言えば“パフォーマンス”なんだが、私は評価したい。
大統領令では特にスポーツについての言及はない。一応、話の枕で一回だけsportsという単語を使っているがそれだけ。
では「バイデン大統領、政府の資金援助を受けている学校は、トランス女性を女子スポーツや女子奨学金などに受け入れろとの大統領令」はどこから出てきた話なのか。
おそらく教育修正法タイトルIXである。教育修正法タイトルIXには「米国内のいかなる人物も、性別に基づいて、連邦政府の財政援助を受けている教育プログラムまたは活動への参加から除外される、給付金の支払いを拒否される、あるいは差別的な扱いをされることがあってはならない」とある(※2)。
これがトランスジェンダーにも適用されれば、まあご懸念の事態が絶対に起こらないとは言えない。だがはっきり言ってナンセンス。
断っておくが、女子スポーツにおけるトランス女性の問題を軽視しているわけではない。一つの重要な議論として認識している。
しかし非常に包括的かつ広範囲に及びしかし最高裁判例に準拠したこの大統領令をその一点のみの話に矮小化するのは余りにもナンセンス。しかも直接の言及すらなく「そういうことが起こる可能性もないとは言えない」レベルの話である。
さらに言えばこの大統領令があってもなくても、最高裁判決がある以上遅かれ早かれ起こること(※3)。大統領令は言ってしまえば“念押し”でしかない。である以上「大統領令のせいで女子スポーツが云々」というのはやはりナンセンスと言う外ない。
※2:もちろん、十分な合理性があれば別。例えば公費で子宮頸がん検診をするさい、対象者を女生徒に限定しても差別にはならない。子宮を温存しているトランス男性がいれば、彼が検診を受ける権利はあるが。
※3:タイトルIXの“性差別”がタイトルVIIのそれに準拠するという判断は過去になされているし、トランスジェンダー差別に限定すれば“性差別”に含まれるという下級裁判所レベルでの判決がある。今は最高裁判例がある以上、大統領令が無くても訴えられたら敗けて解釈変更となろう。
トランス女性(MtF, male to female)は何故女子チームに入ってはダメなのか?それは偏に肉体的アドバンテージにある。トランス男性(FtM, female to male)が男性チームに入る分には問題視されない(ホルモン投与を受けている場合は別)。だってアドバンテージないから。
トランスジェンダー or notではなく、不当にマッチョ or notである。
それに生まれも育ちも女性だけどアンドロゲン過剰症でめっちゃ強い人もいるわけでな。ことはトランスジェンダーだけで済みはしない。
「○○は××だから問題だ」という時、まずは××の解決を模索するべきで、○○を排除して問題をナイナイするべきではない。それが「○○と△△は××だから問題だ」なら尚更。○○だけ排除しようとするなら勘繰られる。
特定の人々に身体的アドバンテージがあるなら、その代理指標を用いたレギュレーションを作ればいいのだ。いや既にある。テストステロン値による制限が。まだ完ぺきじゃないけど。
じゃあ残る問題が何かっていうとそのレギュレーションが州どころか学校単位でバラバラなこと。まったく制限がなく参加できる州/学校もあれば、出生時性別で判断される州/学校、ホルモン治療などでテストステロン値を下げなければ参加できない州/学校もある。
全米大学体育協会(NCAA)とその加盟大学では、トランス女性が最低1年間のテストステロン抑制治療を完遂していることを女性チームで参加する条件としている。ちなみにホルモン治療をしていない(テストステロンの投与を受けていない)トランス男性(FtM)は男女どちらとしても参加してヨシ。
つまり今後の課題は統一ルールの制定。難しいだろうが頑張ってほしい(無責任)
先述した通り、トランス女性の女子スポーツへの参加が問題になるのは、彼女らに身体能力上のアドバンテージがあるからだ。しばしばそこには“不当な”あるいは“不公平な”という形容詞がつく。
しかし、上でも少し触れたが、それはトランス女性に限定されたものではない。
アンドロゲン過剰症(※4)という症候群が存在し、これの発現者も身体能力上のアドバンテージを(女性の中では)持つと言われている。ちなみに国際シーンではむしろこっちの方が議論されている。まあ結果出しちゃってるし。
そういうわけでいくつかの国際組織では既にレギュレーションが敷かれている。
(例)
国際オリンピック委員会(IOC):競技の少なくとも4年以上前から女性であり、競技前12カ月間の血中テストステロン濃度が10 nmol/Lを超えていないこと。(ちなみにこれは2015年に設定したもので、↓のIAAF基準に合わせて5 nmol/L未満に変えようという話もある。東京オリンピックの後に新ガイドライン出すらしいが……)
ワールドアスレティックス(国際陸連;IAAF):血中テストステロン濃度が5 nmol/L未満であること。ただし、適用対象はXY型性分化障害および/または睾丸をもつ女性に限定。トランス女性に対する規定はまだない。(※5)
自分の意志で性転換したトランスジェンダーと先天性疾患のアンドロゲン過剰症を同じ扱いでいいのか?競技に参加したければ副作用のある薬を飲み続けろというのはアリなのか?“才能”と“異常”の線引きはどこですればいい?そもそも血中テストステロンは適切な指標なのか?etc.
しかしその困難を厭って、安易に特定の属性を切り捨てるのはいかがなものか。女性はかつて“切り捨てられる性”であった。そのことを思い出してトランスジェンダーとも向き合って欲しい。
※4:アンドロゲンは男性ホルモンとも呼ばれる内分泌物質のカテゴリ。テストステロンも含む。これが様々な理由で(女性としては)過剰に分泌されるのがアンドロゲン過剰症である。先天性疾患や腫瘍などで引き起こされ、生殖年齢の女性の5~10%がこの症状を呈するとも言われている。
いくつか例を挙げると…
5α-還元酵素欠損症:主に外性器の発達に異常が生じる。程度の差があるが、精巣および陰茎(一部)が体内に陥入し女性器に類似した形をとることがあり(pseudovaginal perineoscrotal hypospadiasというらしい。機械翻訳で
偽膣周囲陰茎下垂体。なんとなく意味わかるっしょ)、その場合、女性として育てられることが多い。世界陸上金メダリストのキャスター・セメンヤ選手が有名。ちなみに氏は金メダルのはく奪こそなかったものの、IAAFの現規則により大会への出場が制限されている。
部分型アンドロゲン不応症:アンドロゲン受容体に変異があり、アンドロゲンを不完全に受容することで性分化に異常が生じる。表現型は様々だが女性寄りの場合、極めて小さい陰茎および体内に停留した精巣、陰嚢のある辺りが陥入して女性器様になるなど、出生時に女性として判断されやすい。ちなみに完全型アンドロゲン不応症というのもあり、アンドロゲンを完全に受容できないため、不妊(不完全な精巣が体内にある)以外は正常な女性と区別がつかない(でも血中テストステロン値は高い)。
※5:2019年(だったかな?)の会談では言及している。トランスジェンダーの女性を女性のカテゴリーに含めることは、それが許容し得ない不公平を生み出さないという条件であれば、適格な資格基準下で促進されるべき。血中テストステロン濃度を基準に使用するなら、5 nmol/L以下の固定しきい値を採用する必要がある。等