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はてなキーワード: 寿退社とは

2021-02-04

フェミニズムが死すべき理由

 15歳のときベル・フックスの「フェミニズムはみんなのもの情熱政治学」を読み、それが私のバイブルになった。そこに書いてあったフェミニズム説明を読んだだけで、それが世界を変えるとわかった。地元図書館にかろうじてあったフェミニズム書籍コーナーに潜り込むや否や、 牟田一恵や田嶋陽子世界に浸りこんだ。私が進学先の大学を選んだ理由は、その時すでにTwitterで名を馳せていた北村紗衣先生が教鞭をとっていたからだし、ジェンダー論の授業があるからだった。大学を出て最初についた仕事では社内セクハラの撲滅に従事し、プライベートでもTwitter消費者運動を通じて、男女差別と戦ってきた。ほぼ十年、このために使った時間は知れない。

 何が言いたいかというと、フェミニストを名乗れる人間がいるとしたらそれは自分だということ。九州田舎で育った孤独ティーンエイジャーにとって、フェミニスト冒険譚を読むのは震えんばかりの興奮だったし、目を見開かされる思いだった。周囲にこんな人は見た事がなかったけれど、ネットを通して自分と似たような人が他にいるとわかって希望が生まれた。大学に通い始めてからは、フェミニストでいることにひねくれたプライドもつ人を他にも何人か発見した。けれどそれはまだ珍しかったし、社会の主流な考え方からはすっかり外れていた。だから、なぜせっかくそれなりの企業就職した自分が、社内恋愛の末の寿退社ではなく、男受けの悪い反セクハラ活動血道を上げているのか、誰も本当にはわかっていなかったし、私はフェミニストだと言うと、ほとんどの人が眉をしかめた。月日を経て、私は同じ志を持つ仲間の輪を少しずつ広げた。職場教育、そしてマンガアニメなどの趣味世界。それぞれの世界活動する私たちを、フェミニズムが互いに引き寄せた。そんな仲間の助けがあったから生き延びる事が出来た。けれど仲間を探すのは難しかった。私たちはまだ、社会の中で傍流だったのだ。

 でもこの十年、状況は様変わりした。映画ドラマフェミニズムに則って制作されるのが当たり前になった。アナ雪や逃げ恥を通じフェミニズムは恥ずかしがらずに誰もが楽しめるものになった。

 そして、たぶん一番重要なのは、今やフェミニストはカネを、そして権力地位をも持っているということだろう。世界で一番大きな、そして一番勢い良く成長している企業女性配慮し、女性を雇っている。日本大企業や省庁も女性差別をやめ敬意を示すようになった。強い女性はかっこいい。私たちは勝ったのだ。

 そして、そこに問題がある。私たちは未だに自分達が反乱軍かのように振る舞っているけれど、今やフェミニズム帝国だ。十年前までは私たちはおおむね正しく、批判的外れで間違っていた。だから他人に耳を貸さな私たち習性は深く根付いている。それどころか、フェミニストに向けられた批判スクラムを組んでやりかえすのが絆を深めるためのちょっとしあ儀式になってすらいる。今までは誰かの批判攻撃するのも、かつては大したことではなかった。一握りのフェミニズム親和的な人以外にそうした論考が読まれる事はなったからだ。そんな内なる声も、今や大きな問題になっている。フェミニストが本当の権力を振りかざしているからだ。キズナアイラブライブポスターへの攻撃、宇崎ちゃんポスターにまつわる献血ボイコットは、フェミニストの私にとって恥ずべき出来事だった。けれど恐ろしいのは、その暴力的な振る舞いが、フェミニスト界隈に常在する何かと同じ感じがすることだ。それでいいという空気があることだ。ただ驚くしかない。その空気はあっという間に、誰かが大切に育ててきた営みを、無造作に叩き潰すほどに膨張した。ファミリーマートのような主流の大企業ですら、私たちの突きつけた理不尽圧力に巻き込まれている。今や私たちは、「自分反乱軍だと思い込んでる帝国軍」なのだ

 だから日本は未だ後進的な男性社会で、私たちフェミニストはそれに反抗するレジスタンスであり、いつの日か勝利するだろう」みたいな、フェミニスト界隈の通奏低音はすごく違う感じがする。たしか私たち女性は、かつては家父長制にいじめられたり、大企業無視されたりしていた。でもそれは、私たちにカネも力も無かった頃の話だ。今や私たちには権力があり、日本資本主義社会私たちを標的にするのではなく仲間とみなすのやぶさかでない。20年前の男性社会私たちお茶くみや家庭に押し込めようとしていたけれど、今や私たち仕事学術に家庭に多くの選択肢を持つ一方で、文句も言わずに黙々と経済的後ろ盾になってくれている。

 フェミニズムの愛すべき要素の一つに、共感連帯を大切にするという価値観がある。誰かが泣いている時、証拠事実検証は、大抵役に立たない。いの一番に、「私もあなたのために怒りたい」と表明し、それを実行しなければ社会は変わらないのだと、痛い目に遭いながら学んできた。これはフェミニズム界隈を通底するルールだ。誰かが被害を表明すれば、ただちに飛んでいって守り合う。客観的データに基づく結論は、提示するのに時間がかかるし決まって歯切れが悪い。だからスピード攻撃力が高い「お前は差別主義者だ。私は傷ついた」と言い切る思い切りが習慣になる。

 なのに、フェミニスト自分たちの共感埒外にある人々へ示す冷酷さには、思わず目を丸くしてしまう。知りうるほとんど全てのフェミニストが、自分より年収の低い男性や、性的魅力に乏しくオタク文化に逃げている(と見なしている)男性嘲笑し、あるいはそういった言説を窘めもしない。逆に高学歴高収入男性や、容姿に優れるなど性的魅力が豊富タイプは、あらゆるレトリックを用いて養護し、倫理的お墨付きを与える。収入学歴容姿共感駆動するフェミニズムは、これら男性ステータスに対してどこまでもプリミティブな接し方をする界隈だ。フェミニズム世間を席巻し、プレイヤー絶対数が増えるにつれ状況は悪くなっている。

 解決策を知っているというつもりはない。けれどどこかで何かが間違っていると意識することはできる。現に私より若い世代では、女性たちの間ですらフェミニズムへの忌避感が広がっていると感じている。しか私たち現役フェミニストは、フェミニズム忌避する女性に対してどんな態度をとってきただろう?ここで口にするのも憚られる、卑劣言葉を投げつけては、仲間内での連帯を高めてきたのではないか?こう想像するのはおかしな事だろうか――この深く根付いたクソっぷりが、若い世代を遠ざけているのでは?

 あたりを見回すと、私たちが育ててきたフェミニズムが、自由への革命から威圧的権力へと姿を変えたのがわかる。私たちは確かに素晴らしいものを生み出した。けれど私たちは不注意で、普通の人々を傷つけないための安全策を怠った。私たちは不注意で、未来フェミニストたる多くの若者たちを成長の各段階で追い出してしまった。私たちは不注意で、世界アップデートしたとき失うものがある人を気にかけなかった。いい目を見る人のことをだけを考えていた。(だいたい自分達のような人々だ。)

 古い世代の連中より高潔でありたいと、いつも願っていた。けれど蓋を開けてみれば、力不足ゆえに無害なだけだった。体に染み付いた被害意識は、私たちいじめ行為に至る際の非道言い訳と成り果てた。

 だから言いたい。フェミニズムは終わりにしよう。フェミニズムは素晴らしいことを色々してきたけれど、今のフェミニズムは歪んだ復讐心暴力衝動に駆り立てられる怪物だ。まともな答えは、これを終わらせてもっと良い何かを作り出すことしかない。

 もっと良い何かとはどんなものだろう?私たち攻撃したラブライブには希望を感じる。私たちが巻き込むのに失敗した若い世代女性をはじめから取り込んでいるからだ。どんな未来が来るにせよ、私たちは良き人物になることを重視する必要がある。今までよりずっと。

 弱さへの憎悪と、強いものへの阿諛追従は終わらせなければいけない。これはフェミニズムとあまりにくっつきすぎている。だからこの星からフェミニズムを消し去るしか、確かな方法はないと思う。

2021-02-03

増田君さぁ……

anond:20210203122538

とある増田経由でこのtogetterまとめにたどり着いたが。これはひどい

ひどく見えるのは増田文章を読めないからじゃね?以下敬称略

所得の男女格差の要因

ショーン 女性が辞めたり時短にしたか

山口 2つの要因

1. 男性に比べ女性非正規雇用が多い

2. (より大きな原因)正規雇用者中の男女格差(2a や 2b

2a. 管理職昇進率: 女性男性に比べ著しく低い

2b. 専門職: 高所得専門職から女性はかなり排除されている。

ショーンが示した2つの要因の正解確認

はずれ1女性が辞めるは山口分析で除外ずみ)

あたり1非正規雇用時短とおおまかにみなせば)

で、山口の大きいほうの原因当ててないじゃん、という話にはならない。それは誰のせいで格差ができているからに依存するから

山口の出した要因「管理職昇進率の低さ、専門職排除」は誰のせい?

山口 男女差別解釈ショーンによればエビデンスなし)

ショーン 女性が昇進を断る、管理職候補女性寿退社女性の昇進意欲が低いエビデンスあり)

低い昇進意欲のエビデンス女性の昇進率を下げているなら、「所得格差女性が昇進を望まない結果」はあり得る話。話はかみあっている。これを

ここからショーン君は鮮やかな論点ずらしを見せる。「男女格差女性が辞めたり時短にした結果」という自分の発端のツイートとそれへの指摘は無視して、別の話を始める。

誤読する増田君にはなんといっていいやら。あとは推して知るべしで、時間無駄から読んでない。

こんな文章の読めない社会学者みたいなのしフォローしてもらえないって、山口先生かわいそうすぎる。

というわけで、ひどいのはお前だ、増田。ここまで読んだ時間を返せ。

ショーン君さあの続きanond:20210203122538ごめんよ切れてた

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

山口先生問題提起に対して

1) 元々出世意欲が低く打診しても断られる

2) 夫選びの指向寿退社が多くなる

3) 進学段階でSTEM専門職パスを選ばない

という問題があり、ここに手を入れたくても女性自由意志に反したり、プライベート干渉する必要あり難しくなるのです。

まるで“山口先生が知らない問題であるかのような口ぶりだが、2)と3)は山口先生の解析で男女の賃金格差の主因足りえないことが示されている(個別でも組み合わせても)。山口先生研究で(たぶん)扱っていない1)についても要因の一つたり得るがエビデンスは少ない。

1) → 出世意欲の男女差では賃金/管理職割合格差説明しきれない(調査も少ない)。

2) → 勤続年数が同じ(寿退社しない)でも格差は残る。また夫選びは勤続年数に影響を与えるファクターたり得るが、勤続年数そのもの格差の主因ではないことは今言った通り(※7)。

3) → 学歴補正しても格差は残る。また大学での専攻の男女差でも格差説明しきれない。

※7:ダグラス=有沢の法則というものが知られており、これは夫婦間の給与格差が大きいほど妻の就業(継続)確率が下がるというもの日本ではちらほらとエビデンスがあり、勤続年数を媒介として男女の給与格差に影響を与え得る要素の一つ。

※(Repeat)※

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

最後にもう一度確認です。私と山口先生は結果としてのファクト認識は共有しています。そこに異存はありません。

twitter.com/SeanKy_/status…

問題解釈のほうです。確かに前世紀なら男女雇用機会均等法などを必要としていたこともあり、男女差別があったと言っていいでしょう。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

しかし、2020年女性管理職30%の目標起業が本気で取り組み、男性の育休を強制的に取らせる施策が広がるこの時代に、女性に昇進を打診しても断ってしま問題や、自分より所得の高い夫を選び寿退社してしま問題、進学段階で工学系に進まない問題に取り組む必要が出ているのです。

本気で取り組んですごーい。2020年までに女性管理職30%の目標が出たのは2003年で、女性躍進法が2016年、そして今年やっぱ無理だから2030年までに延長。本気の努力凄いなあ。男も強制されると育休をとるなんてスゴイね!ほんとに凄い時代だよ取得率8%だけど。

なおショーン君の挙げたいずれもが男女の給与格差の主因ではないことは既に示した通り。解析結果を“ファクト”と呼ぶなら、君が挙げた3つは解釈どころではなく“ファクト”に反する主張だよ(※8)。

そして実はさりげないすり替えがある。「自分より所得の高い夫を選び寿退社してしま問題」?先のツイートでも「2) 夫選びの指向寿退社が多くなる」と言ったね。

思い出してほしいが、夫選び云々でショーン君が言ってたのは「女が転勤についてこない夫を選ぶ問題」だ。

これが寿退社(結婚を機とした離職)とどう関係するんだ?結婚したら即座に転勤を命じられる慣習でもあるのか日本には。寿退社するなら転勤は関係ないし、転勤時の夫婦の不一致で辞めるならそれは寿退社じゃない。

いやまあ『「妻の出世邪魔する夫」を選ぶ妻』より、「金持ち男と結婚して退社する女」をディスる方が楽とは思うがね。

※8:繰り返すが、それらは当然ファクターの一つたり得る。もっと言えば説明力があんまり高くないファクターでもある。そしてそれだけでは説明できない男女格差存在するのが“ファクトである

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

みずほ男性の育休取得率100%に 18年度目標

2016年

nikkei.com/article/DGXLAS…

男性育休100%宣言(有名企業100社以上)

2018年には確認

work-life-b.co.jp/mens_ikukyu_10

男性の育休取得促進へ 法改正案を今国会に提出へ 政府

2021年

www3.nhk.or.jp/news/html/2021…

2019年の男の育休取得率8%弱なんだけど。みずほ2015年で1.5%、2021年現在未達成(恐らく)。宣言するだけで「頑張ってる!」って……

まあ男にも男の事情があるのさ。男が育休取れない(“取らない”とは言うまい)のは女の育児家事ハイウェイトと鏡うつしだ。根性論でどっちが悪いというもんでもない。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

大企業/大きな事業所では私の論が成り立つが、小さな事業所では成り立たないのはnoteでも書いた通りです。

ただし、両者は表裏一体で、大企業では休職退職に対する労働力の調整を転勤の強制によって行えるのに対して小さな事業所ではそれが出来ないわけですが、


女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

中小企業配置転換や転勤させるにもその補充元がいないので、最初から問題回避するために退職休職をしなそうなメンバーを選んでいるというセレクションバイアス差別の原因であり、解消するには「転勤を受け入れる従業員のいる大きな事業所しろ」という話になってしまうと。

間接差別統計的差別を直球でぶち上げてくるなんて、ショーン君は凄いなあ。

間接差別

第7条 事業主は、募集及び採用並びに前条各号に掲げる事項に関する措置であって労働者性別以外の事由要件とするもののうち、措置要件を満たす男性及び女性比率その他の事情を勘案して実質的性別理由とする差別となるおそれがある措置として厚生労働省令で定めるものについては、当該措置対象となる業務性質に照らして当該措置実施が当該業務遂行特に必要である場合事業運営の状況に照らして当該措置実施雇用管理特に必要である場合その他の合理的理由がある場合でなければ、これを講じてはならない。

簡単な要約は

間接差別とは、

性別以外の事由要件とする措置であって、

② 他の性の構成員比較して、一方の性の構成員に相当程度の不利益を与えるものを、

合理的理由がないときに講ずること

厚生労働省令における具体的な措置は以下

労働者募集又は採用に当たって、労働者身長体重又は体力を要件とするもの

コース雇用管理における総合職労働者募集又は採用に当たって、転居を伴う転勤に応じることができることを要件とすること

労働者の昇進に当たり、転勤の経験があることを要件とすること



統計的差別

Beckerの嗜好に基づく差別

直接の関係は無いけど文脈的に紹介が必要かな。

「ある企業一定の嗜好をもって被雇用者を選別する場合(白人がいいとか男がいいとか)、実際のパフォーマンス白人/黒人男性/女性で差がなくとも格差が生じる。ただし、それは経済的に不合理であり(より優秀な黒人白人を逃がす)、合理的被雇用者を選ぶ別の企業との競争で不利になるため、差別的な企業市場から淘汰されていく」という理論

Phelpsの統計的差別

統計的差別論にはいくつかのタイプがあるがここではPhelpsのものを紹介する。

「“雇用者側が評価する資質について、志願者/被雇用者には個人差がある”かつ“雇用者側が評価する資質について、志願者/被雇用者の属するグループ間に統計的な差が存在する”ことが前提。そのうえで、志願者/被雇用者個人資質を見極めるより、グループ間の統計的な差を知る/調べる方がコストが低く済む場合個人ではなくその属するグループに基づいて扱い(雇用の可否、賃金や昇進、教育投資等)を決定する方が(経済的に)合理的である。その結果、統計的差別は淘汰されずに市場に残り続ける。」

例を挙げるなら、ある女性社員個人が早期に離職するか分からない場合女性全体の統計的データをもとに長時間労働せず早期離職するもの判断してOJT等の投資を控える。

3人に2人の女性が早期離職する場合、大きなコストをかけて誰が辞めるか誰がそうでないかを見極めるより、全員に投資しない選択をした方が安く済む。

3人に1人の女性社員長時間労働を厭わず定年までバリバリ働く場合でも関係ない。合理性の前の致し方ない犠牲というやつである

別の例なら男性保育士男性女性より圧倒的に性犯罪を犯しやすいという統計的データにもとづき、男性保育士性犯罪リスクを厭って採用を見送るあるいは女性保育士より低く評価するなど。

山口先生は長年この統計的差別批判している。「差別はいけない」というだけでなく、「本当に合理的かそれ?」という批判である

詳しくは山口(2008,2010)でも読んでくれもう疲れた

完走できなかった感想

いやあ疲れました。ここまで書いてもうギブアップ。まだ件のtogetterまとめは続くけど、これ以上はキツい。精神的にも実作業的にも。

山口先生も災難だったろう。自分名前出して間違ったこと言ってる人がいるから訂正したら、論点ジャグリングしながら錐揉み回転で突っ込んでくるんだもん。そら逃げるわ。

この増田書くのに結構時間かけて文献読んで論理チェックしてと、得るものは無し。絶対コラムとか講演のために時間使った方がいいわ。不毛

そもそもネットバトル自体ツイッター歴1年と3カ月、総ツイート500ちょいのライトユーザーたる山口先生には厳しかろう。

もっとネットバトルに慣れてる、そうだなNATROM先生あたりならきっと最初に「まず“時短や離職で賃金格差が生じた”というのは撤回するということでよろしいですか?」とか詰めるだろう。

まれ、ここまで書いた分だけでも賢明諸君はいろいろ察してくれるだろう。僕ぁもう疲れたよ。

念のために言っておくが、山口先生や他の研究者が挙げている男女賃金格差の要素は、それぞれ解決すべき問題の一つである正体不明ファクターなんて対処しようがないからね。

しかしその解決社会的な要因あるいはシステムへの介入(企業自助努力だけでなく国からの援助も含む)によるものであり、個々人の意識や行動にそれを求める精神論はお呼びではない。

最後一言で件のtogetterまとめの流れを言えば、“起結転転転転転転転”。ではさようなら

参考文献

山口一男 (2008) 男女の賃金格差解消への道筋統計的差別経済的不合理の理論的・実証根拠日本労働研究雑誌 50(5), 40-68.

山口一男 (2010) 常勤者の過剰就業とワーク・ファミリーコンフリクトRIETI-DP 10-J-008

山口一男 (2014a) ホワイトカラー正社員管理職割合の男女格差の決定要因.日本労働研究雑誌 56(7), 17-32.

山口一男 (2014b) ホワイトカラー正社員の男女の所得格差格差を生む約 80%のメ

カニズムと要因の解明.RIETI-DP 14-J-046.

山口一男 (2016) 男女の職業分離の要因と結果―女性活躍推進の今一つの大きな障害について. RIETI-DP 16-J-001.

馬欣欣,乾友彦 (2016) 正規社員管理職になる決定要因およびその男女間の格差従業員企業マッチングデータに基づく実証分析―.RIETI-DP 16-J-015.

馬欣欣,乾友彦,児玉直美 (2017) 管理職における男女間格差 : 日本従業員企業マッチングデータに基づく実証分析 (小特集 日本格差問題).経済研究 68(2), 114-131

Gijsbert Stoet, David C. Geary (2018) The Gender-Equality Paradox in Science, Technology, Engineering, and Mathematics Education. Psychological Science 29(4), 581-593.

Gijsbert Stoet, David C. Geary (2020) Corrigendum: The Gender-Equality Paradox in Science, Technology, Engineering, and Mathematics Education. Psychological Science 31(1), 110-111.

Sarah S. Richardson, Meredith W. Reiches, Joe Bruch, Marion Boulicault, Nicole E. Noll, Heather Shattuck-Heidorn (2020) Is There a Gender-Equality Paradox in Science, Technology, Engineering, and Math (STEM)? Commentary on the Study by Stoet and Geary (2018). Psychological Science 31(3), 338-341.

ショーン君さぁ……

とある増田経由でこのtogetterまとめにたどり着いたが。これはひどい

山口一男(シカゴ大学社会学教授) vs 女子大生起業家 https://togetter.com/li/1659464

本来最初の2ツイートで終わった話。

山口先生の解析では山口(2008)で“男女の所得格差男性に比べ女性非正規雇用が多いことが一因ではあるが、より大きな原因は正規雇用者中の男女格差で、特に女性管理職昇進率が男性に比べ著しく低いことが要因だ”ということが示され、さら山口(2014ab)で勤続年数・就業時間・年齢・学歴職場の種類だけでは男女の管理職割合/所得格差説明しきれない(これらの項目が全て同じだったとしてもまだ大きな男女格差が残る)ことが示された(※1,2)。

まりショーン君の「山口一男氏を始めとして、多くの研究から所得の男女格差女性が辞めたり時短にした結果によって生じているもので、そうしなければ女性所得男性並みであることが分かっておりますので、女性も自信をもって主たる家計支持者になって大丈夫ですよ。」は間違い。

しろ何で山口先生名前出したん?たぶん読んでないでしょ君。それで本人から訂正されるって一番恥ずかしいやつぅ。

……とまあ本来はここで終わり。あるいは、少し後退して「賃金の男女格差の要因の一部には女性が辞めたり時短にすることが含まれうる」と主張を弱めるか。はたまた「貴方論文/解析は間違っている」と文献を挙げるか自分研究結果を出すか。

しかショーン君は別の道を選んだ。

※1:就業時間管理職割合関係因果が両方向(長く労働する社員管理職になりやすい/管理職になると労働時間が長くなる)だが、前者だけを考慮している。そのため、就業時間の実際の説明力は解析結果よりもっと弱い。

※2:平均の就業時間ではなく、就業時間区分に分けてその割合で解析している。理由としては平均値だとあまり男女差は無いが、区分分けすると“長時間労働者”区分割合で男女差が大きくなるため。平均差より区分分けして解析した方が労働時間説明力が高くなる。山口(2014a)では具体的に述べてはいないが山口(2014b)では週当たり平均労働時間の男女差は約4時間だが区分分けすると労働時間50時間以上の区分女性割合男性3分の1になる。

恐ろしく速い論点ずらし。俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。

ここからショーン君は鮮やかな論点ずらしを見せる。「男女格差女性が辞めたり時短にした結果」という自分の発端のツイートとそれへの指摘は無視して、別の話を始める。

まあショーン君も実際に解析結果見て「あ、ヤベ」って思ったんだろうなあ。他の人の研究でも女の時短とか離職は数あるファクターの一つに過ぎないし。

『「男女格差女性が辞めたり時短にした結果」ではありませんよ。要素の一つにすぎません』に反論しようがない。

でも凄いよショーン君は。まるで最初からそう言ってたみたいに論点ずらすんだもん。ネット論客かくあるべし、みたいな?尊敬はしないけど。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

まずファクト確認として、

1) 日本でも同じ勤続年数・職位・職階であれば所得の男女差はない

2) 日本所得の男女差はa.勤続年数・職位・職階分布の違いとb.職種分布の違いで説明できる

というのが基本かと思います

うんうん。まあもう少し言えば補正後も男女差は残るし、職階分布の男女差の説明変数の一つが勤続年数なんだけど、まあ細かいことはいいんだよ。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

山口先生と私が違っているのはそのファクト解釈です。山口先生は例えば《意思決定ラインの登用には男性が優先されていると考えられ》とここに男女差別があるのだという解釈になっています。ですが、この解釈には直接的なエビデンスがありません。

うん?差別?突然出てきたが何の話だ。実際に解析結果では「係長課長部長という意思決定ラインの登用には男性が優先されている」し、少なくとも引用元では山口先生はそれを差別と呼んでいないぞ。

事務職コースみたいな、女性が多く(というか実質女性向け職)かつ賃金昇給が低く抑えられている企業コース制度のことは間接差別だと言ってるけど。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

2020年管理職30%目標など企業努力しており、その中で問題になってくるのが「女性に昇進を打診しても断られる」「管理職候補だった女性寿退社してしまう」という問題です。女性の昇進意欲については山口先生の間接的データ解釈とは別に直接的エビデンス存在します。

うぅん!?“昇進意欲”なるもの唐突に出てきた。え?女の時短や離職で賃金格差が生じてるんじゃなかったの?

しれっと別の話始めないでよショーン君。たぶん山口先生も混乱したでよ。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

例えば、『多様な選択可能にする学びに関する調査報告書』(gender.go.jp/research/kenky…)では女性の昇進意欲は男性のそれの半分です。パーソルの調査rc.persol-group.co.jp/research/activ…)でも同様の結果で、日本女性アジアの中でも管理職昇進意欲が最低で、男女のオッズ比も最も大きい。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

女性に昇進を打診したのに断られる」という企業困惑は実際そうでしょう。引用から図表を持ってくるとこのようになります

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

この問題日本に限った話ではなく、例えばスーザン・ピンカーが「なぜ女は昇進を拒むのか」(hanmoto.com/bd/isbn/978415…)という本を書いていたりしますが、この本の主張はともあれ多かれ少なかれ「女性に昇進を断られる」という問題現実的な話ではあります

いやしれっと進めないでよね。それに女は昇進意欲が小さいんじゃい!と連呼されてもさ、それが職階分布の男女差をどれくらい説明できるのかなんも言ってないじゃん?(※3)

いやはややっぱりすり替えうまい。女は昇進意欲が小さいというエビデンスを、それによって職階分布の男女差ひいては男女の賃金格差が生じているというエビデンスに誤認させてる。

山口先生がただ結果を述べているだけなのを「男女差別があるのだという解釈」ということにして信頼を毀損しようとする。

やりますねえ!

※3:たしか昇進・労働意欲の影響を調べた解析もあった気がする。あ、これだ馬&乾(2016)。これだと係長への昇進は意欲で一部説明可能だが課長以上はできないって結果。ちなみにこの調査では、管理職割合については属性格差(人的資本の男女差)より評価格差(人的資本評価における男女格差。例えば同じ人的資本を持つ男女では男性の方がより評価されるなど)の影響の方が大きく、男女の職階差は差別的扱いに由来するもの結論付けている。馬ら(2017)でも昇進意欲の影響を見てるがこちらはもっと説明力が少ない。

アクロバティック!

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

次に、寿退社の話です。スローター仕事と家庭は両立できない?」とその種になっているコラム"Why Women Still Can’t Have It All"(theatlantic.com/magazine/archi…)やサンドバーグ「Lean In」では夫選びの重要性が説かれます。妻の出世に協力的な夫でないと出世は難しいと言う話です。

こらまたアクロバティックな方向転換。なぜに夫選びの話に?

43歳でFacebookCOO(その前はGoogle、さらにその前は米財務省首席佐官、その前はetc.)のスーパーウーマンシェリル・サンドバーグが「女のリーダーなすぎ!女だからって仕事辞めなくていいよ!子育て仕事も両立できるし、バリバリ働けばキャリアだって男に負けない!頑張れ頑張れできるできる!!」と抜かすLean In (悪意的要約)と、それに「いや無理だし」と返しているアン・マリー・スローターを同じ意図引用するってどういう脳みそだ。ほんとに読んだん?

夫選びに限定したって、サンドバーグは「理解のある夫くんが居れば無問題」、スローターは「夫は重要だけど、それだけじゃ無理」と言っている。

ちなみにショーン君の引用しているアン・マリー・スローターの文は日本語訳があるので置いとくよ。→https://courrier.jp/news/archives/77602/

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

最近共働き志向の中では「出世に伴う転勤・引っ越しについてくる配偶者か否か」という問題で表出しやすくなっています先生研究者ですからポストを得るのに引っ越し必要であり、現実的引っ越しについてくる配偶者か別居を選ぶかしか選択肢がないのはご存じでしょう。

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

ただし、引っ越しについてくる夫を選ぶ女性が極めて少ないのは、中野円佳「育休世代ジレンマ」(kobunsha.com/shelf/book/isb…)4章2「なぜ夫選びに失敗するのか?」や、

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

あるいは有名どころで上野千鶴子インタビュー(toyokeizai.net/articles/-/224…)にもそれは表れています他人白河桃子『「専業主夫」になりたい男たち』も同じ旨が書かれます

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

女性結婚相手選びで所得を重視するのは婚活産業少子化関連の調査から明瞭で、言ってしまえば女性自分出世邪魔になる夫を選んでしまうのですが、ここを変えようとしてもプライバシーへの干渉になるので、現実問題としてはここが非常に大きなボトルネックになっています

まだまだ続くよ夫選びの話。ええい印象論はいい。エビデンスを出せエビデンスを。

って言うか最初に言ってた寿退社の話はどうなった。転勤・引っ越し寿退社に何の関係があるんじゃ。

ちなみに山口(2014a)は制約は多いながらも「既婚および子供の有る女性/男性は、そうでない場合より昇進し難い/易い」という解析結果をだしている。あとさっき引用した馬&乾(2016)では結婚女性の昇進に影響なし、男性プラス

しか解釈は容易ではない(※4)。「夫が足引っ張るせいで妻が出世できない」のエビデンスには全く足りない。

あとこのツイートからわかるのはショーン君の「女が悪いフィルター」の強さかな

出世邪魔になる夫」の問題じゃなくて『「出世邪魔になる夫」を選ぶ女』の問題って言うんだぜ。賭けてもいいが、ショーン君ならDV被害DV男を選ぶ女の問題って言ってくれるはず。

※4:パターン単純化しても↓である

①/② 結婚男性/女性(の昇進)にプラス/マイナス効果を生じる

③/④ 独身男性/女性(の昇進)にマイナス/プラス効果を生じる

⑤/⑥ 昇進が男性/女性結婚プラス/マイナス効果を生じる

⑦/⑧ 結婚男性/女性(の昇進)に影響がない

①~⑥は全部同時に成立しうるし、①③⑤は⑦と、②④⑥は⑧と、⑦は⑧と排他である

さらプラス/マイナスが具体的に何によってもたらされるかも考えねばならない。超複雑!

後方宙返り3回ひねり

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

最後専門職の話。これは、実は「ジェンダーギャップ指数が良好な国ほど女性STEM系進学率が低くなる」現象があり、Gender-Equality Paradoxという名前他国でも問題提起されています(eprints.leedsbeckett.ac.uk/id/eprint/4753…)。

問題提起?されたなあ確かに。その論文Stoet&Geary (2018)の信頼性についてだがね。

発端はこの論文に興味を持った他の研究者がデータから結果の再現を試みるも失敗したこと。よく見たらデータ自体も合わない(例えばポーランド女性STEM学位取得率は43%だが、論文中では27%くらいになってる)ことが判明。著者らに問い合わせたんだ。

すると――聞いて驚け!――この論文の著者らはMethodsにも書いていない、非公開の独自計算方法を用いて数値を算出していたのだと。

でまあ指摘を受けた著者は論文の大幅な――元論文の1割以上、1,113語にも及ぶ――修正をしている(Stoet&Geary, 2020)。

その訂正の多さもさることながら、元論文では言い切っていたところを「傾向(propensity)」という弱い表現差し替えてる。つまり非公開の手法データいじって主張を誇張してたわけだ元論文は。

ぶっちゃけ個人的にはアウトもアウトな話だと思うんだけど、皆さんどう思う?

さらにそれを指摘した学者らの出したRichardson et al. (2020)では、国の数や男女平等指標等が変わるだけで男女平等STEM分野の男女格差の相関は消えることが示された(=Stoet&Geary (2018)に再現性なし)。Richardsonら曰く「複数指標手法を試して結果の一貫性確認すべき。自説に合う結果が出たやつだけ使うのはダメ」とのこと。

おっと、引用元解説を長々しすぎた。Gender-Equality Paradox云々は置いといて、ショーン君が言いたいことは分かるよ。「女の選好のせい。女が悪い」でしょう?

良い手だが、それは結局ファクターの一つを提示したに過ぎない。それの説明力や、それがどの程度社会的形成されたものであるのかが重要だ。

ちなみに山口先生の解析では、男女の専攻の選好は理工学部を除き、男女の職業分を説明しない。その理工学部にしても最大推定で約50%しか男女の職業分離を減少させない(※5)。

勘違いしないでほしいが、男女の選好の違いは男女のSTEM分野ないしより広い範囲職業選択において重要ファクター一つであることは間違いない。

論点はそれがどれくらい生物学的(対処不能)でどれくらい社会的(対処可能)であるかということだ。極端な主張の人達――100%生物学的 or 100%社会的――もいるがね。

※5:

男女の大学の選好の違いの多くは、男女の職業分離を説明しないが、例外理工学部女性の増大で、もし理工学部女性割合男性と同等になり、かつ彼女たちの職業分布男性理工学部卒の職業分布と同じになるという2条件が満たされるなら、タイプ1型(※6)の専門職割合の男女格差が最大の推定でほぼ半減すると期待できる。

(山口,2016より引用)

※6: タイプ2専門職教育・養育、医療健康看護社会福祉分野の専門職から医師歯科医師大学教授(教員)を除いたもの

タイプ1専門職医師歯科医師大学教授(教員)およびタイプ2に含まれない専門職

女子大生起業家@DM解放中🇨🇳🇯🇵🇺🇸 @SeanKy_

山口先生問題提起に対して

1) 元々出世意欲が低く打診しても断られる

2) 夫選びの指向寿退社が多くなる

3) 進学段階でSTEM専門職パスを選ばない

という問題があり、ここに手を入れたくても女性自由意志に反したり、プライベート干渉する必要あり難しくなるのです。

まるで“山口先生が知らない問題であるかのような口ぶりだが、2)と3)は山口先生の解析で男女の賃金格差の主因足りえないことが示されている(個別でも組み合わせても)。山口先生研究で(たぶん)扱っていない1)についても要因の一つたり得るがエビデンスは少ない。

1) → 出世意欲の男女差では賃金/管理職割合格差説明しきれない(調査も少ない)。

2) → 勤続年数が同じ(寿退社しない)でも格差は残る。また夫選びは勤続年数に影響を与えるファクターたり得るが、勤続年数そのもの

2021-01-29

働く女性待遇を上げたいなら寿退社を禁じる誓約書を書かせればいい

女性には生理妊娠寿退社といったリスクがあるわけだから企業が真に公平に評価した場合男性を優先するのは道理

女性待遇男性と同程度にするためには、「私は〇〇年間妊娠寿退社しません」みたいな誓約書を書かせるしかない気がする。

もちろん破ったら違約金。

当然この縛りを設けるか否かは本人が選べるようにすればいい。

専業主婦になりたい人とバリバリ働きたい人では企業に求める待遇も違うはずだからね。

2021-01-08

anond:20210108141950

CEOがそんな適当就任するか?しか寿退社

巧妙な女叩きとみた。嘘松嘘松

うちの会社にいた名ばかりCEO♀が退職の1ヶ月前から急にSNSを始めた

中小だけど地元ではまあまあ有名な会社で、あ〜あそこねって言われるくらいには有名。

CEO♀は2年前くらいに急に所属になっていて、急に思いついた企画リソース勘定なしに推し進めては

失敗したら無かったことに(反省会とかはしない)、まれ〜に上手くいけばやっぱりワタシすごい!

現場には無茶スケジュール押し通すわりに、自分の締め切りは全然守らないって感じの奔放なタイプ

在籍中に広報として名前出しでSNSとかしてくださいよ、という提案にも

え〜恥ずかしい〜とか言ってそのうちそのうちで何の活動もせずだったのに

急にSNS作りました!と報告してておかしいなと思ったら、その一ヶ月後に寿退社

それ自体はいいんだけど、アカウント名は そいつ名前@[会社名]CEO で、

会社に繋がりのある企業とか事業主とかかたっぱしかフォローしていた。

あ〜完全にコネ作りだな〜て感じ。会社のためにはできなかった活動自分名前売るためならできるんだよね。

いまだに在籍時の無茶で起こった穴塞ぐのに苦労してる人もいるのによくもまあ...

会社にいる間は何も働かなかった人間に、功績だけを掠め取られて感じがして悔しい。

そして退社した今も [会社名]元CEO という名前活動してる。もう一切関わりのない立場なのに。。。

元っていう肩書き自体は嘘じゃないから何もできないけど、めちゃめちゃ複雑だ。。。

2020-12-04

anond:20201204223158

専門性ない人はつらいもんがあるな。持ってる資格も何か寿退社する気満々の女の子みたいな感じだし…。障害の有無に関わらずうちの会社では採用しようがないタイプ

2020-10-28

職場旧姓使用させてもらえなかった

ひどすぎると思う。

弊社、昭和から続く中小企業寿退社制度がなくなったのはここ数年のこと。某県に本社、あとは支社が数か所にあって、私はその中の一支店で働いている正社員の内勤。このたび結婚をして苗字が変わったが、働いてもう十年近いし、旧姓のまま仕事を続けるつもりだった。

ところが、本社から旧姓使用してはならない」との通達がきた。業務上新姓の方が良い、というなんともふわっとしたことを言われ、具体的な理由説明されなかった。

えっ、なんで……? 意味が分からず、しばしフリーズ業務上……?? その苗字を使って業務するのは、私なんですが…………???

さすがによく分からなかったので、抵抗した。色々と考え、本社での経理総務の業務必要となる公的書類上では旧姓使用した場合迷惑をかけてしまうこともあるかもしれない、とは思ったので、それ以外、私の支店での業務では引き続き旧姓使用させては頂けないだろうか、と頼んだ。複数取引先と連絡をとっているのは私なので、今更苗字を変えたくなかったのだ。

これなら良いだろう――そう思ったのに、結果はやっぱり「旧姓使用は認められない」だった。

……は??????

そしてそのまま私の気持ちや主張は黙殺され、全社に結婚による苗字変更の通達メールアドレスの変更(アドレス苗字が入っているので)が執り行われた。

ここからがまあ、苦痛メールアドレスが変わりました、の連絡は取引先に否応なくしなければならなかったし、そのたびに「ご結婚おめでとうございます」と言われるのだ。

祝福されてるのに苦痛って? と思う人もいるかもしれない。でも、取引先と言えど、ほとんどの場合メール電話上でしか接点のない相手。そんないわば”赤の他人”にまで、直接言葉にはしなくとも「結婚しました~!」と暗に公表しなければならないのが、私にとってはすごく苦痛だった。

だって結婚って、超個人的なことじゃん。それをわざわざ身近な人以外にまで知らせたくない。教える必要がないと思うから。私は弊社の一窓口で、それ以上でもそれ以下でもないのだから

強制的に新姓を使わせられて今日半年が経ったけど、まだ慣れないよ~。本社のお偉いさんたちが皆おじさんだから、急に別の苗字を名乗らなければならない人間気持ちがわっかんないんだろうなぁ。元々まったくフェミニスト的な思考を持っていなかったんだけど、女性に関することを決める権利のある人間女性が居ないのってあり得ないよな~~~って当事者になって深くふかく思いました!!!(婿入りの場合どうするかは、その例が弊社にはまだないから知らんけど!)

2020-10-20

いろんな人の言うことを聞いてると結婚システムがいらない社会が欲しいって言ってるように聞こえる

結婚したくない人もいる

モラハラ夫に格差婚いじめられたくないって言って人もいる

格差婚で妻が働けない分を自分もそんなに稼ぎがないのに負担できない結婚できないと言ってる人もいる

結婚しても子供できて保育園が見つからない再就職先が見つからなくて正社員に戻れないパートするしかないって言ってる人もいる

子供が出来ると格差婚から離婚できない、離婚すると詰むと言ってる人もいる

誰かが誰を背負って生活できるほど豊かじゃないか結婚できないと言ってる人がいる

人工子宮が欲しいと言ってる人がいる

子供の面倒を見てくれる社会体制が欲しいと言ってる人がいる

結婚金持ちしかできないと言ってる人がいる

結婚は結局公平にするために男が働いて女が育児するための仕組みだった

それは全然公平じゃないと言ってる人がいる

その言い分もわかる

だが女の人にはそんな強い力立場経済力もない

誰かが出産育児で休むと他のだれかにその人の分の仕事のしわ寄せが来る

から出産育児するなら寿退社で働くのをやめてくれと言う人がいる

結局みんな余裕がないんだ

早く人工子宮育児ロボットが普及すればこの状況も改善するのかな

2020-10-14

anond:20201014000622

子ども社会で育てるものなんだよ。

増田社会の一員だね♪

ところで、福祉施設にも暇つぶし赤ちゃんを連れてくる寿退社の元職員さんがいる。

入所者さんたちは一生子どもにも結婚にも縁がない人ばかりなので、せめてもってことで赤ちゃんに触れて疑似的な子育て体験ができる。

自分社会の一員だと実感もできる。

2020-09-02

anond:20200902093247

そういう職場寿退社が当たり前なのでワーママは残らないと思うの

2020-08-31

承認欲求に飢えた高齢者をどうすればいいのか

anond:20200830094713

これ見て死ぬほど頷いてしまった。うちの母親と近い。

うちの母親もまた承認欲求に飢えた高齢者だ。

誰かから凄い人だと思われたいのだろう。でも母親には得意なことが何もない。

掃除料理は父の方が得意だし、電子機器技術的な事は上の子(増田)の方が得意で、学問・勉学はエリートな下の子が得意。

そのくせ私SUGEEEムーブをやるので痛い目に遭う。例えば似非科学本の知識ドヤ顔披露して論破されるとか。

元増田の母君の凄いと思う所はアメーバピグ交流できていたこと、人に評価を付けられるブログが書けているという所だ。

うちの母親にはそれすらできない。(まあ丸コピ記事なのはよくないのだが……)

母親承認を得たいが、人に何かを与えることは極端に嫌がる。giveはしたくないけどtakeだけ欲しがる。そら無理やろ。

それから人に与えられても怖くなってしまう。例えばいいねなんてされた日には「怖い!」になってしまう。でも無いと拗ねる。矛盾しとるやろがい。

多分自己肯定感死ぬほど低いんだろうなって思う。

思うに、母のような世代は「結婚して寿退社専業主婦になる」というのが当たり前で、個人的アイデンティティを全く形成しないままここまで来てしまったのだろうと思う。

今でも母は、高校時代テストでいい点を取ったことを、武勇伝のように語る。

でも家族の中で特に褒められることはない。増田兄弟高校偏差値がいずれも70手前である一方、母の出身校など40あるかないかだからだ。

でもそれがあの人の最新の自慢。

恐らく、要領のよくない母親がここから何か劇的に凄い特技を身に着ける可能性もそんなに高くないのだろう。このまま老いて死んでしまうのだろう。

それはなかなかあんまりなことだ。

2020-08-29

anond:20200829204114

だってできることな金持ち結婚して寿退社してぇよ

ただ現状そういうジェンダーロールになってねぇんだよな

anond:20200829190433

けど実際女はそもそも金持ち結婚して寿退社したいと思ってるぞ?

それが事実ならそれを前提に社会制度設計しないと不合理だろ

需要のない選択肢を整備したいならお前の裁量でお前の会社で実現しろ

それで十分だろ

anond:20200829112242

女性男性と比べて正社員率が低い」というデータから、どうせ寿退社するんでしょ~と正社員にしてもらえなかったり、育休後に待遇下げられたりという状況が考え付かなかったんだろうなあ

男女平等が進めば、家事育児をメインで行いつつ緩い(増田が言う"女性的"な)労働環境働く男だって現れるんじゃない?

2020-08-07

anond:20200807171013

クソド文系最近流行りの言葉で言うとサピオセクシャルワイ将

高3段階で偏差値数学34現国74世界史68

私大文系接客販売スキル資格取得と顔面スタイル向上に四年間を費やし

メーカー秘書課に滑り込み同期の中から京大院卒を奪取し無事寿退社

ガチで稼ぐし同学部の男と比べて擦れてないし

たまにする理系トーク訳わかんなくてマジで濡れる

びっしょびしょやて

2020-07-20

オタク友達恋人情報って必要なのか

コロナ少し落ち着いた時に久しぶりに大学時代オタク友達とあって飲んだ。SNSのやりとりとかリモート飲み会とかもやってたので、普段から話したりはしていたんだけど、直接会うのはほんとに久しぶりだった。

いい感じに酔ってきて、婚活とか寿退社マッチングアプリみたいな話題が出たので、彼氏が出来たことをポロッと言った。最近の話ではなくて付き合ってそろそろ1年になる。喪女20代半ばようやく初めてのお付き合いだった。

1人はそれを知っていたけど、もう1人には伝えてなかったのでなんで?!?!ってちょっと微妙空気にみたいになった。(と思う。)

言うタイミングがムチャクチャ悪かったのは今すごく反省している。いっそ今回の飲みの場では話さなくても良かったなと思う。

1人にだけ伝えてたのもよくなかったなと思う。でもそれも付き合いはじめてちょっと経ったくらいになんでもない話題の時になんか言った。なんでも無さすぎてあんまり覚えてない。

でもオタク友達にはその人に言ってしまっただけで他は誰にも言っていない。そういう話題にならないから。

所謂イツメンみたいなパンピ友達には言っていた。そういう話題になるから

別に仲が良くないとか上辺フレンズだとかそういうことでは全くなくて、仲良し大好き度(?)で言ったらわたしの中の相当上位ランカーだよオタク友達

オタク友達とはリアル近況も話すけどやっぱりメインはオタク活動近況を話すことが多いし、話したいこと(推しやら最近覇権やら解釈やら)がいっぱいありすぎて自分私生活?のことを話す余裕が無い。

そういうスタンスから相手から聞く話も同じようなオタ活事情の話ばかりだと思う。

から恋人がいるいないも話さなくていいかなと思っていた。話さなくてもいいっていうか、話すという頭がなかった。

でもそのオタク友達には1年間もその間に何度か会っていたのに言ってくれなかったことが悲しいと言われた。すごく申し訳ない気持ちになった。

しませてしまたことが申し訳なく思う反面で上記理由からそんなに恋人情報必要なのか?と思ってしまった。

オタクから云々というよりは根明根暗問題なのかもしれない。そう言われた時にもう1人のオタク友達もピンと来てなかったから。

じゃあ結婚するまで言わないのか?と言われるとう〜〜〜〜んとなる。

もっと正常な価値観でマトモな人間らしく生きていかなきゃ行けないんだなと思った。

元増田です。思ったより反応が大きかったので追記します。

https://anond.hatelabo.jp/20200720004508

unakowa 倍返しドラマ理不尽上司に逆らえない人がスッとするように、夫に言っても糠に釘でイライラしてる人向けなんだよ。あと自分観測範囲では家庭内で女の言うことはキレるまで取り合わない男性多いので需要高い

koasdgegokoasdgego スカッジャパンみたいな一種ポルノでしょ。女のエロ本

hate_flag よくわかんないけど、増田は夫や彼氏が叩かれてるのを見て自分が叩かれてるように感じてつらいのかな?でもそれは君じゃないんだから分けて考えたほうがいいぞ

フィクションとして作られているのなら何も文句はないです。見たい人が見ればいいし、そうでない人は見なければいい。

流行りの「ポリコレ」のように、創作物は正しくあるべきだなどと主張するつもりも全くない。

でも、エッセイ漫画は違うでしょ?そこで描かれているのは創作物ではなく実在人物だし、役者のように仕事として役割を演じているわけでもない。

夫や彼氏エッセイ人物として登場することを了承しているのでなければ、誹謗中傷の流布やハラスメントにあたるので大変な問題だ。自分とは関係ない他人からと切り捨ててよい問題でもない。

パートナー悪口を言う市場形成されている現状は、需要があるからといって許されることではない。そう思ったので増田を描いた次第だ。

元増田では特に書かなかったけど、私の家族のことを書きます

私(30代半ば、会社員)、妻(2歳年上、元会社員だが寿退社専業主婦)、長女(6歳)、次女(3歳)

自宅は一戸建てでローンが20年くらい残っている。家計はかなり苦しいらしいけど、妻が財布を握っているからよくわかっていない。

元々私の稼ぎでは子供は持てても一人が限界で、一戸建てを持つつもりもなかった。夫婦でゆったりと互いの趣味を楽しみながら過ごして、もし余裕ができたら子供を一人作ろうと考えていた。

結婚した時は妻もその旨了承してくれたが、一人目をうっかり妊娠してしまうと豹変してしまった。

子供は二人いなければならないと強弁し、こんな賃貸マンションでは子供教育に悪いとローンで家を建てることにした。

二人目は妻の希望男の子を作る予定だったが産み分けは上手くいかなかった。私は男女どちらでもいいと考えていたが妻はそうでもなく、産み分けが上手くいかなかったのは夫である私が原因だと怒りをあらわにするようになった。

二人目が生まれからは私は完全に妻の尻に敷かれるようになってしまった。子供の将来のために貯金しなければと、私の月のこづかいは1万円まで減らされた。私がそのことに文句を言うと、妻は「子供高校大学に通えるように今貯金しないでどうするの。私はこづかい0円だ。そんな安月給で文句を言うな」などと怒鳴るので、家計に関しても口出ししづらくなっていった。

こづかいが少ないので職場飲み会ほとんど断っている(このご時世は飲み会がなくて助かっている)。職場では飲み会代をケチって趣味に金を使う恐妻家の振りした亭主関白だと思われている。単にこづかいが少なくて飲み会に行けないだけだが、あまり自分の家庭事情を詳しく言うと余計みじめになるので、職場では自分イメージを崩さないようにしている。

妻は絵や文章を書く趣味はないのでエッセイ漫画を描くことはまずないが、もし描いたら私のことを子育てに非協力的なダメ夫として扱うだろうことは間違いない。

2020-07-15

男女雇用均等法と建築設備業界

冨士機材が炎上している。女性に対し、総合職勝手キャンセルしたため。


まぁ、建設空調設備業界に属してる俺から言わせると「あーあ、うまいことやらないとだめだよ。」って感じ。この業界は依然として、男女の役割割合が偏っているのは事実だ。少なくとも俺の観測範囲サブコン)ではひどく偏っている。


現場では最近技術士を中心に女性が増えているように見えるけど、営業はいまだに男性ばかり。



この原因は主に2つあると思う。

建設業の高齢化

建設業は人手不足高齢化に悩まされている。これは国も問題として認識しているし、よく耳にすると思う。現状、商売をする相手高齢人間が多い。ぶっちゃけると昭和生まれの男ばっかりになる。


総合職営業)といえば人とコミュニケーションを取ることが最も重要であるため、昭和生まれの男と話せるビジネスパーソンが望ましい。


お付き合いで夜のお店に行ったりゴルフしたりもある。(古いと罵ってもらって構わない。この業界昭和なんだ。)

体力(筋力)が必要な場面がある

経理部などの一般的オフィスワーカーと比べると、たまに体力を使う仕事がある。


急に「現場に持ってきてくれ」と言われて、今更搬送経路に組み込めないしバイク便は高いし……なんてときは各所に掛け合って最後自分倉庫から持ち出して運ぶことがある。1年に1回くらい。


こういうとき、30kg程度の荷物を運ぶ体力が必要。といっても倉庫から台車パレットに乗せるくらいの距離だけどね。


あと現場入りする際の作業着支給されているけど、現場には男女兼用更衣しかないところが多いのも補足しとく。仮設トイレ男女兼用。俺は車内で着替えてる。



この2つを満たす人が採用できれば性別なんて関係ないのだけど、結果として男性ばかりになってしまうんだよな。

それを横着して「女性総合職は受けられません。こちらのほうが良いですよ。」とは言ってはいけない……と。違法だし。もうずっと総合職女性採用ゼロだけど、あくまでそれは業務内容と本人の適性を判断した結果ですよね。

反対に社内の事務処理をメインに行う人間は、結果として女性ばかりなのだけど「そんな総合職人間と密にコミュニケーションを取れる」適性を考慮した結果仕方のないことなのよね。


客先にウケが良くて、かつ社内の人間毎日出社したくなるような人がたまたま女性が多いだけ。



まぁホント、あーあーうまいことやらないとだめだよって感じ。お疲れ様でした。


追記技術師→技術士に直した。

あと募集要項にこのへん書けばいいのにとは思うけど、広報部門対応してるからうちは無理だな。

一般職結果的寿退社していく。まぁうちはほとんどの人が社外の人と結婚していくから最初から結婚ありきで来てるんじゃないの?

そこまでゲス質問したことないわ。もちろんベテラン一般職もいるよ。

あとすっごい思うところあるからそれは別にまとめて追記する。

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