はてなキーワード: 感染症とは
どう説得すればいいか教えてくれ
色々調べてはいるけど、これだ!っていうソースを見つけられない
・次亜塩素酸ナトリウム溶液と電解によって生成した次亜塩素酸水は違うが、殺菌に作用する成分(HCIO)は同じ
・手指に使うにしても刺激が強く手荒れなどを引き起こす
・空間除菌できる濃度の次亜塩素水を噴霧すると人体への悪影響があるかもしれない
○職場について
社長はエセ科学を取り込んだ宗教じみたセミナーの影響を受けており、今回噴霧器を持ち込んだ(知り合いに勧められた)のも社長
○現状
・社長は次亜塩素酸ナトリウム溶液(ハイター溶液)と、生成器で電解された次亜塩素酸水が違うものだということは知っている
・だがその知識は次亜塩素酸水を売り付けたい業者の売り文句で構成されており、次亜塩素酸を魔法の消毒液かなにかだと思っている様子
・職場内でのコロナ対策会議で噴霧器が採用されてしまい、営業再開の際には館内に設置されようとしている
○自分が望む結末
次亜塩素酸水の噴霧には感染症対策として有意とのエビデンスが無いこと、ひいては人体に悪影響を及ぼすか、なにも効果のない水を高い値段で買わされることになることを知って欲しい
○手持ちの材料
ソースの信頼感としては是非使っていきたいがいまいち決め手に欠ける
例えばこれ
https://www.mhlw.go.jp/content/000605425.pdf
>なお、次亜塩素酸を含む消毒薬の噴霧につ いては、吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと。
↑の“次亜塩素酸水を含む消毒液”というのが次亜塩素酸ナトリウム溶液を指しているように読める
江崎 禎英
2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機のシンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗や飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後で販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります。
そうした中で、政府が実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います。
布マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスクを製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスクの供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスクの生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります。緊急時の対応が平時の基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。
先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨の議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います。
<なぜ、布マスクだったのか>
再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産・調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスクを医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。
本年1月頃から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からのマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスクの供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークションの自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。
しかしながら、当時の国内におけるマスクの供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症の専門家などからは、使い捨てマスクの再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。
このため、ハンカチやキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効な対応は可能である」と医療関係者に確認し、布マスクの生産・調達プロジェクトはスタートしました。
<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>
「マスクが手に入らないことに対する国民の不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産・調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。
本年3月には、ドラックストアやスーパーの店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスクの供給不足に対する政府の対応を非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標が形成されていきました。
そもそもマスクの材料となるガーゼは中国でしか生産しておらず、ガーゼの国内在庫も殆ど存在しない状況でした。
このため、国内で供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内に材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備(ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本で生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内の生産設備の殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。
今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスク用ガーゼを調達するネットワークを有し、布製マスクを材料の調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。
ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係の業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。
当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。
4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています。
これには、興和が中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています。伊藤忠やマツオカコーポレーションも独自のネットワークで東南アジアの国々に縫製工場と人員を確保し、生産を行っています。
これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場で一定量生産が進んだ段階で検品・梱包し、直ちに航空機で日本に運ぶといったオペレーションになっています。
<なぜ、不良品が発生したのか>
当初、興和からは「興和の名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和の国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベルの対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。
日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品が利用者の手元に届いてしまったことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業を保健所に依頼したことで、保健所職員の作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています。
ちなみに、特定の医療用マスクを除き、マスクに対する国際的な品質基準は存在しません。また、国内におけるマスクの業界団体が出している品質基準もホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています。
不良品の報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品を実施していただいているところです。「受注した以上、企業は完璧な製品を届けるのが当然だ」といった意見はもっともですが、それはあくまで平時における常識で、緊急事態の対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。
<なぜ、配布が遅れているのか>
4月末までに1億枚の布マスクを生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しかし現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育から始まり、中国国内での物流の障害(企業活動の制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。
しかも入国制限によって、これらの問題を解決するための職員を中国に派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産、物流、通関等々、二重三重の障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。
これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールにしわ寄せが生じる結果となっています。
<最後に>
現在も、関係者の尋常ならざる努力によって布マスクの生産・調達が続いています。国民のマスク不安を解消するための布マスクの生産・調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード、品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています。興和では今も職員を総動員して布マスクの検品作業を行っています。
また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に、日本の危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的に社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスクを製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。
もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認・評価し、今後の反省材料にしてまいります。
なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております。新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思います。よろしくお願い致します。(令和2年5月18日)
某感染症の世界的蔓延により、多くの娯楽やアクティビティを提供する事業者が自粛をするようになってから2ヶ月が経とうとしている。自らの趣味やライフサイクルの一部から距離を置かざるを得なくなった方も少なくないだろう。私の趣味であるクラブやパーティとて例外ではない。
私は、平日は会社員として働きながらも休日はアマチュアのDJとして活動している。活動開始から4年が経とうとしていて、自分で言うのもおこがましいが、活動している地域の自分が属する界隈では新人から中堅に差し掛かっているぐらいの立ち位置だ。もちろん自分自身クラブという場所が好きで、出演が無い休日にはパーティに客として遊びに行くことも珍しくない。
昨今の感染症の世界的蔓延によって日本全国のクラブ・ライブハウスが営業自粛をする事になった。クラブが営業してないとなれば、クラブファン達もパーティに足を運べない日々を送ることになる。
正直な事を言うと、私の心はもう耐えきれないところまで来ている。
時差出勤やテレワーク、人件費抑制によって平日の仕事に費やす時間や精神的リソースは減っているのに以前より「仕事したくないなあ」「仕事行きたくないなあ」「いっそ仕事辞めたいなあ」と漠然と思う事が圧倒的に増えた。
一年前に比べて熱を出すことが増えた。昨今の情勢がアレなので病院にかかるがこれといった病気は無く。かかりつけの医師は「自律神経の乱れじゃないか?」と言った。
空いた時間や暇は前よりも増えたが、DJとしての活動の幅やスキルを磨くような時間(曲を掘ったり練習したり)に充てることはできなかった。むしろこれまでよりも費やす時間が減っているようにも思える。
蓄積したフラストレーションは着実に私を蝕んでいて、苛立ったり頭に血が上るような瞬間、出来事が増えている。先日パートナーとした喧嘩はお互いにヒートアップし、取り返しのつかなくなる一歩手前まで進んだ。
心の中から拠り所が抜け落ちた自分のような人間のすき間を埋めるためか、はたまた音楽シーンの火を絶やさないためか、たくさんのクラブ関係者、DJ、オーガナイザーがインターネットを利用したオンライン配信のDJイベントを日々提案していて、今も普及、進歩は止まるところ知らない。
しかし、そんな配信パーティの数々も私の心のすき間を埋めるに至らず、最近は追うことも少なくなってしまった。
もちろん初めは自分も大いに楽しんでいたし、配信する側に回ったこともある。配信パーティを企画・運営するそれぞれの人々が自分なりに考え、何かしら音楽体験を提供しようと努力していることも多少なり感じているつもりだ。
だがどうしても提供されるパーティを、DJが投下する音楽の数々を、5時間なり、8時間なり、前のめりに聴き続けることができないのだ。いい音楽や素晴らしいプレイを体験して、思わず酒をあおり、チャットやTwitterにその激情を書き込んでも、結局自分がいる場所は家なのだ。酒が回りすぎてしまったらすぐ横にはベッドがあるし、少し気を抜けば手のついていない家事も、最近ハマって進めているゲームもそこにある。その感動を伝えたくても、結局家には自分しかいなくて、通話やらメッセージやらチャットやらに行くしかない。無論、自分の甘さが、弱さがすべての原因でしかないのだが、ふとした瞬間に無性に虚しくなる。
何気なく遊びに行っていたクラブ、その場所でよく馴染んだ顔ぶれと交わすドリンク、そしてその場所が生み出してきた数々の音楽体験。それらが自分の心をどれだけ占めていたのかを再認識させられる。
コロナきっかけで始まった習慣の中で今後も長く残りそうなものを考えている。
テレワークだとか遠隔授業みたいなコストがかかることとか、ソーシャルディスタンスみたいな効いてるのかどうか直感的にわかりにくいものはすぐ廃れるだろうから、ローコストでかつなんとなく病気に効きそうなおまじないチックなものが残っていくんだと思う。
・従業員や客への検温
他に何かあるかね?
「ひぐらしのなく頃に」は原作のPC版ゲームにドハマリして、アニメ放送当時は、ダイジェスト過ぎて「こんなのひぐらしじゃない」と思って1話切りしたんだけど
最近久々にPC版をやってみたら、長いしテキスト読むの面倒でゲームを中断し、アニメを見ることにした
「やっぱダイジェストすぎるなぁ」、「ここのセリフはアニメでは描かれてないシーンも知らないと重みがないよなぁ」とか思いながら見たが、まあ、要所は掴んでると思うし
PC版やってる人間だと、ダイジェストでもその間のシーンを思い出して補完して楽しめるので、なかなか長い原作ゲームをやれない今となってはアニメが丁度いいのかもしれないと思った。
鬼ヶ淵沼からウイルスが発生して、村人に感染。オヤシロさまは医者的な存在だった。被害を拡大させないために「村から出てはいけない、外から入れてはいけない」という掟を作った。
村を封鎖し感染して錯乱した村人を宿主ごと殺すことでウイルスと相性のいい種だけを残らせた。
とかそんな感じで、今改めて見ると結構ウイルスネタの作品だったんだなーって思った。
あと、レナが学校にガソリン巻くやつ、昨年のあの事件を思い出したよ。
そういや、ひぐらし放送当時に、女の子が父親を斧で殺す事件があって放送中止になった記憶があるな。
僕は当時1話切りしたからしらんけど、中盤以降は結構エグいシーンもあったけど、あれテレビで放送出来たんだろうか。
江崎 禎英
2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機のシンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗や飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後で販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります。
そうした中で、政府が実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います。
布マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスクを製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスクの供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスクの生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります。緊急時の対応が平時の基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。
先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨の議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います。
<なぜ、布マスクだったのか>
再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産・調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスクを医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。
本年1月頃から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からのマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスクの供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークションの自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。
しかしながら、当時の国内におけるマスクの供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症の専門家などからは、使い捨てマスクの再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。
このため、ハンカチやキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効な対応は可能である」と医療関係者に確認し、布マスクの生産・調達プロジェクトはスタートしました。
<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>
「マスクが手に入らないことに対する国民の不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産・調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。
本年3月には、ドラックストアやスーパーの店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスクの供給不足に対する政府の対応を非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標が形成されていきました。
そもそもマスクの材料となるガーゼは中国でしか生産しておらず、ガーゼの国内在庫も殆ど存在しない状況でした。
このため、国内で供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内に材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備(ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本で生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内の生産設備の殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。
今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスク用ガーゼを調達するネットワークを有し、布製マスクを材料の調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。
ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係の業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。
当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。
4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています。
これには、興和が中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています。伊藤忠やマツオカコーポレーションも独自のネットワークで東南アジアの国々に縫製工場と人員を確保し、生産を行っています。
これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場で一定量生産が進んだ段階で検品・梱包し、直ちに航空機で日本に運ぶといったオペレーションになっています。
<なぜ、不良品が発生したのか>
当初、興和からは「興和の名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和の国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベルの対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。
日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品が利用者の手元に届いてしまったことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業を保健所に依頼したことで、保健所職員の作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています。
ちなみに、特定の医療用マスクを除き、マスクに対する国際的な品質基準は存在しません。また、国内におけるマスクの業界団体が出している品質基準もホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています。
不良品の報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品を実施していただいているところです。「受注した以上、企業は完璧な製品を届けるのが当然だ」といった意見はもっともですが、それはあくまで平時における常識で、緊急事態の対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。
<なぜ、配布が遅れているのか>
4月末までに1億枚の布マスクを生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しかし現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育から始まり、中国国内での物流の障害(企業活動の制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。
しかも入国制限によって、これらの問題を解決するための職員を中国に派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産、物流、通関等々、二重三重の障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。
これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールにしわ寄せが生じる結果となっています。
<最後に>
現在も、関係者の尋常ならざる努力によって布マスクの生産・調達が続いています。国民のマスク不安を解消するための布マスクの生産・調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード、品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています。興和では今も職員を総動員して布マスクの検品作業を行っています。
また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に、日本の危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的に社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスクを製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。
もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認・評価し、今後の反省材料にしてまいります。
なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております。新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思います。よろしくお願い致します。(令和2年5月18日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200524-00000015-asahi-sctch
子育てをしている人を大切にしないといけないというのはもちろんわかる。
感謝状
日本国民を救うため力強く行動されました。
それでも総理はじめ国民が一致団結して前を向いて進んでいけたこと、
新聞の支持率に躍らされず、引き継ぎ日本国を引っ張っていただきますようお願い申し上げます。
日本国民のひとり
けっきょく「地震でビビるな」「感染症は正しく怖がれ」「日本の放射能はソ連と構造が違うから安全だ」とか
学校が休校になったり、保育園や幼稚園が休園になって在宅ワークどころじゃない! って話題をよく見かける様になった。
大変だってのはよく分かる。
俺は子供どころか、嫁さんの影どころか、彼女が居た試しすらないが、それでも従姉妹の子供の面倒を見る事くらいはあるからちったぁ分かる。
子供の面倒を見ながら、飯作ったり、掃除したり、子供が破いた障子を修理したりなんてのは相当難しいし、活発な子の場合は危険も伴う。
まして在宅で仕事をしながらとなればそっちにパワーを持ってかれて、ちっとも効率が上がらなくなるのは用意に想像できる。
マンパワーで解決すべき問題を工夫や機転で解決する様ではすぐに限界が来てしまう。
だから学校や保育園、幼稚園を早く再開する必要があるのは分かるんだ。
子供の感染は少ないんだから一斉休校は無駄だった、拙速だったって声が出てくるのも理解はできる。
でもさ、教員や保育士といった学校や保育園、幼稚園で働く人達の新型コロナの感染対策の事が置き去りになってない? って気がすんのよ。
子供の感染についてはクラスター化しづらい可能性があるそうだし、子供から大人への感染事例も少ないってのは分かる。
むしろ子供から大人への感染が少ないというのであれば、学校や保育園でより警戒すべきなのは大人同士での接触による感染、クラスター化って事になるんじゃないかな。
保育園、幼稚園の送迎バスのドライバーさんとか結構高齢の人が多いしね。
それに学校に関しては言えば養護教諭の負担がとんでもない事になるのは確実で、そのフォローはどうすんの? ってのも課題の一つだと思うんよ。
俺の観測範囲の問題もあるとは思うんだけど、あんまりその辺を心配する声を見かけないのがどうも気になる。
子供に感染者が出たらその学校は当然休校になるだろうけど、教員や保育士に感染者が出たとしても休校になるのは変わらないだろう。
教育という一点だけで考えるならば、生徒より教員に感染者が出る方がダメージが大きいかもしれない。
江崎 禎英
2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機のシンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗や飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後で販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります。
そうした中で、政府が実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います。
布マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスクを製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスクの供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスクの生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります。緊急時の対応が平時の基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。
先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨の議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います。
<なぜ、布マスクだったのか>
再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産・調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスクを医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。
本年1月頃から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からのマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスクの供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークションの自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。
しかしながら、当時の国内におけるマスクの供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症の専門家などからは、使い捨てマスクの再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。
このため、ハンカチやキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効な対応は可能である」と医療関係者に確認し、布マスクの生産・調達プロジェクトはスタートしました。
<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>
「マスクが手に入らないことに対する国民の不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産・調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。
本年3月には、ドラックストアやスーパーの店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスクの供給不足に対する政府の対応を非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標が形成されていきました。
そもそもマスクの材料となるガーゼは中国でしか生産しておらず、ガーゼの国内在庫も殆ど存在しない状況でした。
このため、国内で供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内に材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備(ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本で生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内の生産設備の殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。
今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスク用ガーゼを調達するネットワークを有し、布製マスクを材料の調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。
ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係の業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。
当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。
4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています。
これには、興和が中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています。伊藤忠やマツオカコーポレーションも独自のネットワークで東南アジアの国々に縫製工場と人員を確保し、生産を行っています。
これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場で一定量生産が進んだ段階で検品・梱包し、直ちに航空機で日本に運ぶといったオペレーションになっています。
<なぜ、不良品が発生したのか>
当初、興和からは「興和の名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和の国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベルの対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。
日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品が利用者の手元に届いてしまったことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業を保健所に依頼したことで、保健所職員の作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています。
ちなみに、特定の医療用マスクを除き、マスクに対する国際的な品質基準は存在しません。また、国内におけるマスクの業界団体が出している品質基準もホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています。
不良品の報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品を実施していただいているところです。「受注した以上、企業は完璧な製品を届けるのが当然だ」といった意見はもっともですが、それはあくまで平時における常識で、緊急事態の対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。
<なぜ、配布が遅れているのか>
4月末までに1億枚の布マスクを生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しかし現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育から始まり、中国国内での物流の障害(企業活動の制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。
しかも入国制限によって、これらの問題を解決するための職員を中国に派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産、物流、通関等々、二重三重の障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。
これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールにしわ寄せが生じる結果となっています。
<最後に>
現在も、関係者の尋常ならざる努力によって布マスクの生産・調達が続いています。国民のマスク不安を解消するための布マスクの生産・調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード、品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています。興和では今も職員を総動員して布マスクの検品作業を行っています。
また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に、日本の危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的に社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスクを製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。
もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認・評価し、今後の反省材料にしてまいります。
なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております。新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思います。よろしくお願い致します。(令和2年5月18日)
コロナ禍のピークが過ぎ、在宅勤務は家庭保育というルールだけが残ると、夫婦ともフル在宅勤務に移行したエリート家庭は家庭円満となる一方で、非エリート・片方だけ在宅勤務の家庭は不仲が極まる。
今すぐ死ぬと、払込済みの個人年金とiDeCo、掛け捨て死亡保険600万円しか家族に残らない。
普通の会社員で仕事のキャリアと資金計画に悩むなら、経営者はもっと深く悩んでいるはず。
速水 融『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ―人類とウイルスの第一次世界戦争』
日本で猛威をふるったスペイン・インフルエンザ(現在のインフルエンザ)について、各地方の新聞記事を基に当時の様子を詳細に記述している本を読んだ。
スペイン・インフルエンザを新型コロナと重ねてみるには、最も参考になる本。
テレビで『感染症の世界史』が紹介されることが多かった(文庫本なので手に取りやすい)けど、あっちはウイルス学的な紹介なので、当時の社会情勢を知るにはこっちの本のが当たり。
著者によれば、スペイン・インフルエンザの流行は世界的にも「忘れられて」おり、その記録は数えるほどしかないという。
記述からも、統計上の数値からも、当時のスペイン・インフルエンザは猛威をふるい、日本史上に大きな傷を残したはずなのに、なぜわれわれの記憶に残っていないのか?
新型コロナの流行の先を予測するためには、スペイン・インフルエンザの流行の様子を知ることがまず第一に重要ではないか。
スペイン・インフルエンザ流行時も、学校が閉鎖され、社会インフラが麻痺し、火葬場に棺桶が溢れた。
ひとつは、スペイン・インフルエンザの流行時、学校閉鎖や社会インフラの機能停止は、感染した結果人がいなくなり生じたものであり、予防のためにあらかじめ閉鎖したものではないということ。
劇場や社交場の閉鎖は行われたが、感染症の原因も不明であり、学校は4日~2週間の休校で再開していた。
感染症の感染拡大を予防するために社会機能を停止させたのは、新型コロナが史上初めてではないか。
ふたつは、スペイン・インフルエンザは多くの日本人が感染し、前流行と後流行があったが、前流行で感染し抗体を得たことが後流行の感染率低下となったこと。
日本において、新型コロナはほとんど伝播していない。外出自粛により感染拡大よりも予防が勝った。
スペイン・インフルエンザと同様に、前流行の後に後流行が生じたとして、前流行による抗体が獲得されていなければ、同様の被害を得るのではないか?
前流行と同様の対処で乗り切るのであれば、後流行でも社会機能を停止させ、外出自粛により感染予防に努めることが必須となる。
感染症と対峙した際、予防するか、抗体を得るか、どちらかしかない。
あるいは、徐々に抗体を得ていく方針なのか。新型コロナにおける外出自粛は、医療機能の崩壊を防ぐことが第一であり、新型コロナにかからないためではない。
一過性の激しい流行ではなく、慢性的な感染により、医療機能を崩壊させることなく一定の感染を得て免疫を獲得することが目的なのかもしれない。
しかし、感染症である以上、また史上最も人口密度が高く人類の移動もより広範囲・高頻度で行われている以上、そう簡単になだらかな感染が起こりうるのか?
一度発生すればまたたくまに広がる恐れがある。
みっつ、スペイン・インフルエンザと新型コロナではウイルスの種類が異なる。
スペイン・インフルエンザはインフルエンザであるので、季節性がある。
前流行と後流行も、約1年の間をあけた同時期のものである。気温や湿度の影響を多大に受ける。
おかげで収束したともいえる。
新型コロナが季節の影響を受けるのかは、未知であり、はっきりしない。
東アジアとアメリカ・ヨーロッパでの毒性が異なるのは、ウイルスの株が違うのではないか(何らかの変異があったのでははないか)という可能性があり、ほかには、季節性や環境、生活習慣の影響が考えられる。
スペイン・インフルエンザよりは毒性が高いが、無症状の患者も多い。死亡する年代も異なる。
新型コロナについては、まだいずれも判明していないが、数年後には明らかにはなるだろう。
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スペイン・インフルエンザの事例を受けて、新型コロナを見て思うことは
人類史上初めて、社会機能を停止させてでも感染症の拡大を予防したのが今回。
感染者数、ひいては死者数を劇的に削減した代わりに、抗体を得た者も少ない。
新型コロナであれスペイン・インフルエンザであれ、ウイルスが消滅することはないのは間違いない。
新型コロナと共生するにあたり、感染予防の対策をとった結果、今後どうなるのか。
ひとつは、散発的な流行が生じるたびに社会機能をある程度縮小させ、感染予防を今後も徹底するということ
また、国ごとに対策も感染者数も異なるために、国際的な軋轢にもつながる。
他の国ではある程度抗体が獲得されていってしまうと、完全に鎖国するわけにはいかない。
そもそも、感染予防を第一に置いた対応は継続可能なのか?現実的なのか?
ふたつは、医療機能の崩壊には注視するものの、ある程度は感染拡大を受け入れていくということ。
最初はセンセーショナルに扱ったとしても、次第に慣れていくのが人間らしいところ。
来年、再来年、数年後と、徐々に取りざたされることも減り、感染を受け入れながら暮らしていく。
今年、こんなに我慢をして大変な目にあっていることを思うと、そんなことがまかり通るのかと思いつつも、人間は慣れて飽きる生き物だから、意外となんとかなるのかも。
ひとつめの未来になるとすれば、社会機能を縮小させた状態でいかに生き抜くかが重要になる。
ふたつめの未来になるとすれば、いずれ新型コロナに感染するという心構えでもって、用意をしていくことになる。
マクロ的に見れば、ひとりの人間は数百万の人口の中の1人であり、感染症にかかって亡くなる未来もあれば、運よく生き抜くこともある。
それはどうやったって運でしかない。
+αで影響があるとすれば、年齢や基礎疾患、医療を受ける環境など、「感染したときに生き残るかどうか」であり、生命保険を含めて、多少の打つ手はあるかもしれない。
感染予防を全面的に押し出して感染症を闘った歴史は人類にいまだかつてなく、その結果を見るといった面では非常に興味深い。
但し、感染予防に固執し、社会機能を停止・縮小させることに執着し、知らぬ間に社会を崩壊させる恐れもある。
まるきりBAD END。そんな未来は見たくない。
昨今の経済対策への批判や、教育制度に対する批判を見てると一抹の不安がある。
史上に例がなく、だれも正解を知りえない以上、それぞれに考えがあり、それぞれにメリット・デメリットがあり、一概に何をもって正しいといえない。
なのに、批判・反対することばかりに固執すれば、いずれ方向性を見失い、知らぬ間に自らの尻尾にかみつく形で社会を瓦解させることに繋がりかねない。
一市民として家庭を守るためにできることは
である。
かかるときはかかるし、まるきりかからないようにすることは難しい。
人類と感染症の歴史を追っても、感染症から逃げきれた例はない。
https://anond.hatelabo.jp/20200518004632
①ダイアモンドプリセンス号をめぐる報道が日本国民全体に危機感をもたらしたことで、初期の対応がきわめて迅速だった。日本があらゆる大規模イベントを止めて一斉休校に踏み切った3月初めは欧米ではまだ危機感が乏しく大規模イベントが開催されていた。
②政府が感染拡大防止対策を専門家会議に完全に丸投げし、検査の拡大や軽症者の隔離・入院を求める世論やマスコミ、野党からの批判や疑問をほとんど黙殺した。安倍政権は説明不足やパフォーマンスの稚拙さで大きな不評を買い、対策への不信感を招くというマイナス面も多かったが、ポピュリズムに陥る愚だけは決して犯さなかった。
③元々病院の病床やCTの数が世界の中で最多で(これは長らく日本の医療の歪さの象徴として批判の的になっていた)、患者の急増に対応可能な余力があった。また、医療従事者が平時から激務に慣れており(もちろんこれは改善されるべき点)、患者が急増しても混乱してパニックになることがなかった。
④手洗い、うがいや消毒、マスク着用など、国民の大多数に例年のインフルエンザ対策の生活習慣が日常的に身についていて、新型コロナ騒動に迅速に適応できた。他にも、清潔なトイレや大皿料理の直箸NGマナーなどに象徴されるように、諸外国に比べて過剰に清潔さを求める国民性が形成されていた。
今後の課題
①休業補償や所得補償を迅速に行うための行政の非効率性と深刻な人手不足。
②日本の医療体制における民間病院(感染症対策への協力を取り付けるのが困難)の過剰。
③政治家のリスク・コミュニケーション能力の欠如と、マスメディアの報道およびそこで解説する専門家の質の低さ。
https://anond.hatelabo.jp/20200518004632への疑問点
・アジア人(特に東アジア人)はそもそもコロナウイルスに強かった
→初期における武漢や韓国での感染爆発や犠牲者の急増が全く説明できない
・アジア人は別種のコロナウイルスによって既に免疫を獲得していた
→同上
・日本語話者は他の言語に比べて会話の際に感染源となるような飛沫が発生しづらかった
→濁音の少ないフランス語こそ、当てはまるように感じる。むしろ話し声の大きさの方が重要ではないか。
・集団接種を行っているBCGワクチンに免疫力を高める効果があった
→これは既に否定する研究が出ている。ロシアの感染拡大の理由が説明できない。
・高齢者と若年層の同居が少なかった
→これは完全に間違い。日本は欧米に比べると明らかに三世代同居率が高い。
・ワイドショーが四六時中恐怖を煽った
→他方で、検査数の少なさを繰り返し批判することで、保健所や病院に問い合わせの電話やクレームが殺到し、医療現場の深刻な混乱を招いた。