はてなキーワード: 新入社員とは
今日上司から「お客さんから、クレームって程じゃないけど増田君について指摘が入ったから共有するね」と呼び出された。
曰く、
・増田が担当してる案件で少し他の業者の営業担当者とゴタゴタがあった
・その件についてお客さんが「増田さんって一方的にわーっと話しちゃう所があるから、それで業者さんがネガティブな反応を示しちゃったんじゃない」と、雑談の中で上司に話した
・お客さんからそういう指摘を受けるという事は、事実はどうあれ増田がお客さんに対してそういう性質があると思われることをしたからだろう。気をつけるように
とのこと。
実際心当たりがあって、2週間前にそのお客さんに対して、諸々あって焦っていたのもあってわーっと伝えなきゃいけないことを伝えて電話を終える、ということをしてしまったことがある。
という話だけなら、気をつけようで終わるんだけど、僕は今の会社に来てからそういった指摘、クレームを複数回受けている。
上司もそれは認識していて、以前「増田は社外の人にアクションを取る時『相手がそれをされて、言われてどう思うか』を考えていない(考えているのかもしれないがそれがずれてる)のが明確な課題だ」とかなり厳しく言われた。
あーーー凹むわーーー今年30になるのに新入社員みたいなことで躓いてるわーーー
常駐開発でそろそろ1年。プロジェクトと自分の利益向上を考える。
お客さんは安く短期で、うちは少しでも単価上げてなるべく長期で。
この状況で、自分の単価を上げるとしたら技術では弱い。取り立てて新しいことをするわけではないから。
だがしかし大型案件もそろそろ収束に向かいメンバー数の減る中で、リーダー役というのは需要がない。
運用フェーズに向けて顧客や海外の開発チームとの連携を想定し、英語力をアピールするのは悪くないかもしれない。他社のマネジメントメンバーがやってる英語コミュニケーション部分を引き取る。
問題は自分の英語力はさほどないということだ。全く読めないわけではないし、システム周りのことだから言わんとしてることもぼんやり分かる。が、確実に理解できるかというとそうではない。
というレベルなので難しいところは請負元や顧客に頼むという形を取らざるを得ない。となると単価を上げろというには厳しい。
というか既に英文でのドキュメント作成を仕事に求められている状況。テスト仕様書や簡単なマニュアル等。なので英語スキル必要な連絡周りをやるから増額して、は通らない。
そもそも顧客とのコミュニケーション部分は元請けが握っている部分であり、顔としての役割もあり、そういったスキルをこなす人材が欲しい ということになれば、うちのような下請けに出す前にまず自社の新人を使う方向に行くだろう。うちよりはるかに学歴高く優秀な新入社員が揃っている。下請けにそういった仕事をさせる時は自社内で調達できなかった場合に限られる。そう考えるとうちの会社の社員の英語力を上げて雇用を増やそうというのはかなり遠回りだ。
もちろん、英語が必要な現場というのは多く、増える傾向にもあるだろうので、勉強しておくのは個人としては良いことだ。が、この現場のこのチームの採算改善となると、なんとも言えない。
では他の手は。
一番良いのは、元請けが顧客から新しい仕事をもらえた時に、うちの会社で大人数で受ける ということだ。
今回のプロジェクトでは競合他社との合同作業だったが、今後の運用についてうちをメインとして任せる との言葉をもらっているとのことだ。たしかに競合他社は傍目にトラブルが多かったように見えており、比較しての好評価なのだろう。
が、しかし、あるかも分からない次の案件を想定してもなんともならない。できることは今の好評価に甘えず、変わらない確かな作業品質を維持することくらいだ。
そもそも雇用期間や単価についてはこちらで最初に提示した額から上げるのは難しい。となると高い案件の現場に人を移動させる、安い現場は早々に切り上げる ことで採算を上げるという方法も。が、単価面でいうとこの現場は社内プロジェクトとしては中間程度であり、引き上げるほどに低いわけではない。迂闊に人を抜いて反感買うわけにもいかない。
とはいえ同じ元請けの別の現場は単価が1人当たり10万違う。向こうが旨いのは間違いなく、また、同じ元請けということでそこまで不義理にもならないのではとは思う。使う場合は選ぶが、無い手ではないと思う。
長期雇用、単価アップ というのは相手あってのことなので、こちらに予算を達成したい・採算を上げたいとの思いがあっても それをダイレクトに変更させる手段はないと思っている。
昔、誰かが言っていた、損をするかもしれないけど逆らえない流れがある時、むしろ進んでその流れに乗ってしまうのが良い。そのことが結局 自分を助ける、と。DVD等のメディアの販売業の人だったか。その後、その経営者がどうなったかは分からないが。この考えには当時 強い印象を受けたし、本質だと思っている。
話が逸れたが、要は顧客が単価にそれ以上出せない という状況があるところに、単価交渉しても無駄だし、この期間・この役割でと意図してアサインしてる状況で、期間を延ばす・役割を変えるという交渉を試みても波に逆らうようなもので、利益は少ないと思うのだ。
次の案件も新しい役割も期間の延長も、今の日常の努力の延長上にしかない。単価アップも雇用期間延長も増員も結果なのだ、目標ではない。(営業職ならまた少し違うだろうが。)
だったらどうするか。
逆説的かもしれないが、地道なスキルアップしかないのだと思う。個人とチーム、会社組織全体としての。
現状は少なくともプロジェクト期間内の要員参画は継続されるし、計画から要員の不足があった場合にもうちに話は来ている。実際、過去に契約終了となったメンバーが追加作業のために再参画している。もちろん他社にも話は行っているだろうし、そのメンバーの空き状況・タイミングもあったのだろうが、増員の機会は十分に得られている。
単価についてはよほどのことがないと上げづらい。
となると改善として現行のプロジェクトでできるのは、取りこぼしの部分を拾うくらいだ。しかし、わずかながらにこぼしている部分もなくはないはずだ。
友人がいないのである。
今年の4月に新社会人で大阪に引っ越して来た。大学までは関ヶ原の東に居て、関西住みの友人は居なかった。
これまでの人生、陽キャと言われるほどの友達は居なかった。イケメンでもないし意識も低い人間だ。けど、一緒に遊べるくらいの友達は常にいた。
大学も出身県ではなかったけど、そこでは新しい友達できてとても楽しかった。
そして社会人となり、はや1ヶ月。
気軽に飲みに行ける友人はだれもいない。
正直、友人ができるチャンスはないわけではなかった。
同期とも何回か飲みにも行ったし、外部研修で盛り上がって、違う会社の新入社員とごはんも食べに行った。
しかし、なんとなく合わない。
嫌なわけではない。なぜか居心地悪い。
なぜだ?
①関西のノリについていけないのか。
③会った人間が少ないのか。
とりあえず③から手をつけた。
何度も行きたくなるところは1つ見つけた。まだ、現時点で友達と呼べる人間はいないし、土日は埋まらない。何度も行けば友達ができるのだろうけど。
他にどこかある???
人と話したい。
自分が新入社員のとき、出張で行った地方都市で、上司がキャバクラに連れて行ってやると自分と同期を連れて行った
自分は陰キャなので、キャバクラには行ったことないどころか、行きたくもなかった
同期も真面目なヤツで、キャバクラになど行きたくないと言い張ったが、上司が社会経験だ、奢ってやるからと無理やり連れて行った
案の定、自分は何も楽しくなくて、1時間に10回くらいトイレに立って、トイレで時間をつぶしつつ、お茶を濁していた。
しかし、同期は席に座ったまま、完全に地蔵スタイルである。めちゃくちゃ姿勢が良い。
数時間にわたって一切動かず、女性がタッチをしかけても、「あ、自分、そういうのはいいんで」と無反応。
上司も呆れるを通り越して、ややイライラしていたが、お酒が入っていたこともあり、キレることはなかった
そういう同期をみて、自分も世渡りがうまいわけではないが、こいつもかなり空気が読めず、めんどくさいやつだなぁとおもった
しかし、あれから10年以上たって考えてみると、彼の行動の正しさと勇気に圧倒される。
まず、嫌なことに嫌だと言い、また男性同士だとは言え、一種のセクハラである無理やりキャバクラにノーという態度を出し続ける。
周りの空気や、困った顔をしている女性たちを気にせず、うやむやにしないで自分の主張をする。
もちろんあのときのキャバ嬢には迷惑をかけただろうけど、迷惑をかけたのは彼ではなく、無理やり連れてきた上司なのだ。
(上司は「こいつ、めんどくさいやつなんだよ」とか言って被害者面をしていたが)
それから5, 6年あとに彼は転職して、最初の1, 2年は飲み会にもたまに顔を出していたが、
元気にやっていてほしいものだ
それだけでワタワタしてるけれど、先輩たちはまだ優しく見てくれる。
ただ、この前初めて電話応対をした時に、ちょっと問題があった。
マナー研修では「何が何でも3コール以内にとれ、なんなら2コール目にとれ」と執拗に言われた。
なのでそれに従ってパッととったのだけれど、取り次いだ後に先輩からこう言われた。
聞けば、まず『1コール目にとるのは失礼』というマナーがある。
担当者が在室しているのにそれより前に取るのも些かバツが悪いということで、今回諭されたということだ。
じゃあどれくらいのタイミングでとれば良いですか、と聞いたら
「2コールが鳴り終わって出来るだけ早く。出来れば3コール目が鳴る前に」と言われた。
その間に、誰の電話か、在室していないか確認してタイミングよくとれってか。
この訓示を受けてたら、幸い私が電話を取る前に担当者がとってくれているけれど、なんだかモヤモヤする。
これって一般的なんだろうか?
女は若いだけでチヤホヤされて勘違いするからおばさんは若い女に嫉妬するみたいな事を言ってる青年漫画を見た、私がちやほやされた経験がないので女はいつ頃若いだけでチヤホヤされるのかガチで解らない。
小学生中学生辺りは若いだけでチヤホヤされるって事はないだろう、高校もみんな同じ年で若いのは当たり前だし、先生や同級生から若いだけでチヤホヤされるのは無かったように思う。
母の日とか父の日とか両親の誕生日に贈り物をするのが苦手だ。いちおうケーキぐらいは買っていくが、それ以外に何を買っていいのか分からない。
母はあまり物欲がない。「何か欲しいものある?」と聞いても「別にない」という。親子なので私と好みが似ているのか、私の持ち物を見て羨ましそうな顔をすることはあるので、それとおそろいのものをプレゼントすれば良いんだろうか?それともモノではなくてお芝居のチケットとか、好きなアーティストのコンサートのチケットとかが良いだろうか?その手の提案も「面倒くさい」「何着ていけばいいか分からない」「テレビで見れば良い」とか言われてしまうのだが。
父は逆に物欲が凄すぎて、私がプレゼントとして妥当だと思う金額をはるかに超える大型テレビなどを欲しがり、誕生日などの記念日を待ちきれないので結局欲しいものを自分で買ってしまう。定年退職のときにはデジカメをプレゼントしたが、私が父に勧めたかった高級機は複雑なボタンやダイヤルがいろいろ付きすぎていて使いこなせそうもないというので、結局安い機種になってしまった。
母とは一緒に旅行に行ったりする機会が多いので、その旅費や向こうでの食事代を出すのもありなんだが、頑なに割り勘を通そうとするうえに、最終日の食事など多少値のはるものを食べても結局母が私の分まで払ってしまう。いつまでも私を安月給の新入社員のように思っているらしい。私はもういい歳で、私と同じ給料で奥さんや子どもを養っている人もいるのだからもっと甘えてくれていいのにと思う。
あまり子どもにたかる親もいかがなものかと思うが、父が健在な間はともかく、父が死んだら母がもらえる年金はかなり減るはずだ。今からあまり無駄遣いをしないようにして将来に備えるのは良いけど、夫婦で元気な間に多少お金を使ってでもいろいろ楽しんでおくべきではないかと思う。
こういうときに私はどのように振る舞ってどのくらいお金を出すべきなのか悩む。このままだと50歳を過ぎて還暦を迎えても親にお金を出してもらう生活が続きそうな気がする。
スタートアップA社から別業界のスタートアップB社に転職した。
A社はプロダクトにも愛着があったが、経営陣(というかCEO)の会社内部に対する姿勢に疑問を覚えて辞めた。
他にも色々な理由はあるが、一番の理由を挙げるとしたら、それがネックだった。
転職活動をしたのは、ちょうど自分の業務が最高に忙しいときで、
とにかくこの状況から逃げないといけない、という乱れた状態で始めてしまっていた。
隣の芝生は青く見えた。
そしてB社の芝生を選んだ。選んでしまった。
固定残業代が45時間、これはありがちでA社もそうだったからよい。
タイムカードを正確に記録させており、45時間以上残業している人がごろごろいるにも関わらず、
残業代は支払わない。
新入社員に聞かれても、45時間超過分についての支給は濁しているらしい。
しかし、社内チャットツールでは「支払わない」とclose channelに書いてしまっている。
労基署入ってきたらどうするんだよ。
時間超過の出勤簿も、超過分の残業代を支払っていない給与明細も発行しておいて、
支払う意思がないって引くだろ。
スタートアップにありがちな御託を経営陣はごちゃごちゃ言っているそうだが、
まして雇用契約書には超過分を「支払う」と明示した上で会社と被用者の印を捺している。
契約不履行だろ。
もはやその話を引き継ぎ上聞いてから、会社に対して貢献したいという気持ちが一ミリもわかなくなった。
その他にもコンプライアンス的にどーよ、内部統制これいつかとれるの? 経営者がそれじゃ無理だろ。
誤解がないように書くけど、自分は残業代をもらいたいわけではない。
普通に刑事罰もあり得る法令違反を改善する意思もないと聞いて引いたのだ。
それでIPOしたいだとか、控えめにいって潰れたほうがいい。
まあ、管理部門的な部分が後手に回るのはわかるよ。
そこに力割けない・割きづらいのがスタートアップなのもわかってるよ。
俺が変えてやる! という熱意さえない。
法律守る気もないのに人だけはスキル関係なくガンガンとってる。
チームメンバーは初日から放置してくるので自走してたら「勝手にやるな、承認とれ」と言い出す。
後出しジャンケンコミュニケーションコスト激高野郎が抜かしてるんじゃねえよコラ。
なんとなく愚痴を書かせてくれ。
私にも原因があるということもわかっている上で書く。
その時に決断・判断をする人、しない人が分かれることに気づいた。
仕事で立場が上位の人がするのは手を動かすことではないのは理解しているので、
手を動かして欲しい訳ではない。
判断や決断や精神力をものすごく削られる行為だ。それは一重に判断できることではない。
選択肢に不満があるのならそう言って欲しいのだが、
そういう訳でもなくなぜか決定しない感じ。
高校生が会議しているんだけど一向に進んでなくてだんだん締め切りだけが近づいてくんだ。
その分早めに判断をしてもらっているつもりだ。
その中で一際声が大きく
自分が全て正しいと思っている人が、飲み会のマナー社会人としてのルールみたいなものを振りかざしてお説教をしていた。
目上の立場の人が来たら我先に気を利かせて
料理を運んだりお酌したり、頷いて話を聞き
正しくて丁寧な受け答えをする。
(別にその人の言っている、事も分かるし
その人のことが嫌いなわけじゃない)
だからといってそれが出来ていることって
出来ない人よりも正しい人なんでしょうか
説教して俯いて自信を無くし自分を責めて力なく愛想笑いして謝っている後輩
それを見てあいつは駄目だなとか、常識がないとか思うことって正しいですか?
よりよっぽど悪行に思えます。
常識やルールで人間性までも決められてしまっていいのでしょうか?
犯罪でなければ
お酌に来なくても 無口でも 一般常識が無くても
ああこういう人も世の中にはいるよねって思う
この感情って私だけでしょうか?
あるいは甘えでしょうか?
そう思うのだから。
https://twitter.com/MAEZIMAS/status/1113114798672113665
一流の老害は「君たちこそが真のニュータイプだ」とか言って、若者を自分の既得権益確保のための鉄砲玉にする。
…いやマジ本当に、若い人気をつけてね。若者説教おじさんは、せいぜいまだ極限の不愉快ですむけど、若者応援おじさんに乗せられると最悪人生詰むので…
というツイートが流行っているので、私が遭遇した若者応援おじさんについて書こうと思う。
当時の私は親との折り合いがつかず、学力もそこそこあったし、勉強もしていたのにも関わらず大学に進学せずにフリーターをしていた。実家を出たかったし、大学にも進学したかったから金の工面が当面の目標だった。そんなときに出会ったのが若者応援おじさんのAさんである。Aさんはバブルの頃に就活をしていて、まだインターネットやパーソナル・コンピュータというのが流行る前から電子工作やプログラミングをやっていた人だった。実際、経歴を聞いてみると10回以上転職を繰り返しているものの、有名企業(今にして思えば、カビ臭いSIerだが)で部長をしていたことがあって、年収が1700万ぐらい稼いでいたこともある人だった。
最初に出会ったときは自分が如何にすごいかということを熱心に語っていた。80年台後半ぐらいのコンピュータ開発の大型プロジェクトに関わっていたとか、セキュリティの専門家とか、今までに触ったことのあるプログラミング言語が300個を超えるとか。でも、当時の技術的なトレンド(MongoDB、Ruby on Rails、AngularJSとか)についての知識が限りなく少なく、「フレームワークなんてその場で覚えればいい」みたいなタイプだった。中学生の頃にラジオ工作したとか、はんだごてで電子回路を設計したとか、そういう話は熱心にするのに、Bram Moolenaarの名前を知らなかったりした。要は、最近のプログラマがどういう関心やインセンティブでプログラミングやってるかを知らずに、過去の栄光を語ってるようなタイプだったと思う。
まぁ、それでも、その人のコネで中規模程度のSIerに入社して、そこそこいい感じの待遇だったように思う。当時の私の技術力は『わかりやすいJava入門』『たのしいRuby』を一通り終わらせて簡単な言語仕様を把握したぐらいでろくにコードも書いたことのないような人間だったから、定時で帰れて手取り二十万もらえるのは甘い汁を吸えたとは思うんだ。
でも入社を決めた一番の理由が、そのAさんが私の関心に理解があると思っていたからだ。というのも、当時の私は「人工知能や人工生命に興味があります。三年後に大学に入学するまでにプログラミングスキルを磨きつつ生活費と学費を稼ぎたい」ということを明言した上で、それを叶えてくれる会社を探していた。技術力はないものの、「自頭がいいから入社してからプログラミングを覚えればすぐに戦力になるよ」と複数の人間から言われていて、それぞれ就職先を紹介してもらえるような状況になっていた。今から思えば、そんなコードを書けない人間を自頭なんて胡散臭いもので褒めるような人間は信用してはいけないと思うし、口車に乗せられたと思うのだけど。そこは自分にも甘いところがあったように思う。あ、あと、補足しておくと、当時はDeep Learningなんていうのは全く人口に膾炙してなかった時期で、スチュアート・カウフマンや金子邦彦に憧れてたような、周回遅れの複雑系に魅せられた若者が私だった。
①親との折り合いが悪く、大学に進学したいが、金が足りない
②実家を出るために生活費を稼ぐ必要があったが、飲食のバイトとかではスキルが身につかない状態で、価値の高い若い時間を無駄にしてしまう
③そんなところに現れたのが過去の栄光を話す若者応援おじさんのA
④自分は殆どコードを書いたことのない業務未経験で、21世紀になっても複雑系の話に興味をそそられるような斜に構えたスノッブ
では、入社後の話をしよう。私が配属されたプロジェクトは80万行程度のJavaのコードで動いてるBtoB向けの製品を保守開発してるプロジェクトだった。やってることはGoogleやAmazonやMicrosoftみたいな大手ならやってるようなサービスの完全下位互換みたいなソフトウェアを、情弱だけど社員数は多いみたいな企業に売りつけるような仕事だ。国産とか、セキュリティとか、そういうよくわからない言葉を並べ立てて、海外のUIも洗練されていて、優秀なエンジニアが管理してるものをセキュリティ的に怪しいと不安を煽り立てて売りつけるようなやつだ。そんなクソみたいな製品でも年間5億円ぐらいの売上になるのだから、IT系って糞だなって思う。ネット上では優秀な人間ばかりがアウトプットしてるし、NDAの名の下に詐欺まがいのソフトウェア(今回の例なら無料でUIも洗練されていて、使いやすいサービス)が明るみにならないのだから、こんな国はさっさとスクラップ・アンド・ビルドすればいいのにって思うよ。IT化されてないのが時代錯誤で〜みたいな記事はネット上でもバズるけど、実際には10年前のスパゲッティコードを惰性と不安につけ込んで売りつけるようなSIerがたくさんある。そんで、そんな意味不明なソフトウェアを導入すれば、どこに何があるのか分からないUIの操作に大切な業務時間を奪われて、日本全体の生産性が落ちてしまう。ユーザーの時間と生産性を奪い、開発者にとっても技術的負債にしかならないようなソフトウェアを売りつけてる悪性腫瘍みたいなSIerはさっさと滅んでしまえばいいと思うよ。
まぁ、私が配属されたプロジェクトはそんな感じだ。まるで意義を感じないが金にはなってるプロジェクトに配属された。そのプロジェクトの根幹部分は一人のエンジニアが設計開発しており、そのエンジニアは既に退職して、どこに何が書いてあるのかわかってない人間が後任として保守を行っている。盲腸みたいに全く有難みのない機能を増やすことでより高く売りつけるようなプロジェクトだった。
そのプロジェクトの中にいる人について話そう。プロジェクトマネージャーは仕事漬けで毎月350時間ぐらい働いている60連勤とか当たり前で、常に酔っ払ったような、眠そうな目をしてる人だった。にも関わらず、同じプロジェクトの人間は仕事がなさすぎて業務時間中に関係ない談笑をしたりしていた。プログラマやテスターや文書作成をするスタッフが40人ぐらいいるところで、閑散期(機能追加のサーバーリリース前以外)は暇そうにしてる人が多かった。プロジェクトマネージャーを除いて。要は、PMは一生懸命働いているが、その一生懸命さは惰性で行われており、無能なのに業務時間が長いPMがいて、その人が全部仕事をやってしまう。他人に頼めない性格らしくて、存在意義が分からない業務を他人に頼んでは「なぜこんなこともできないんだ?」って怒鳴るのが生きがいみたいな人だった。頑張ってることがアイデンティティになってて、その頑張りに意味があるのか、必要なのかという吟味ができず、タスクを他人に振ることもできず、情報もそのPM一人だけが握っているから、周りの人も「私が仕事を請け負いましょうか」ということもできない。それで新入社員をイビるような存在意義のわからない仕事を振って、できなかったら人格否定をするような感じの。
私が受けた仕事ととしては、週に1回ベンダーのところに会議をしに行くんだけど、そのときの社内の資料を全部紙でプリントアウトして持っていくというのがあった。文書作成スタッフが製品の仕様をWordでまとめて、600ページぐらいのpdfにしたものが1500万円ぐらいで売れるらしく、その増えた言語仕様をプリントアウトしてベンダーのところまで持っていく。追加された仕様以外にも、今週やったテスト内容をExcelで纏めたものをプリントアウトしたりしていた。紙の量で言うと、一回の会議で2500枚ぐらいで、それをキャリーケースに詰めて客先であるベンダーまで持っていくらしい。聞いた話では、その2500枚の会議資料は殆ど読まれずに捨てられるのに、そのPMはベンダーにその慣習を廃止しようとは提案しない。ベンダーとの週一の会議の他にも、進捗報告を主とする社内会議があって、PM以外の人はあのプリントアウトする悪習は廃止すべきという話が上がっているのにPMが首を縦に振らないから一向に改善されない。まぁ、そのプリントアウトするのをやるのが私の仕事だったわけですよ。毎週4時間ぐらい掛けてWordやExcelの文書サイズとか調整してさ。元の文書のサイズや余白が狂ってるのに、客先に失礼だと言われて、手直しして、プリントアウされたコロコロコミック何冊分だよ? みたいな紙の束をホチキスで止めていくんだけど、ホチキスの止め方が汚いとやり直し。
じゃあ、なぜPMは頑なに意味のない業務をし続けて、それによって新入社員を使い潰そうとするのかと言えば、弊社の業績が悪くて倒産しそうだったときにそのベンダーが手を貸してくれたからそのときの恩義があるとかなんとか言っていた。だから、靴を舐めるようなことをするし、他人の生産性を奪うようなクソ製品を世の中に出して何も感じないらしい。読みもしない産業廃棄物を作り出して、それを無碍にされて喜んでいるような業務が、今の日本の何割を占めているのだろう? そのPMの口癖は「俺はプログラミングは全くわからないが、こんなプリントアウトの段取りもできないようなやつはプログラミングなんてできないと思うよ」だった。FizzBuzzどころか変数や関数すら知らないような人間にこんなことを言われるのは屈辱だったし、これが高卒未経験で就職することなのだろうと思った。
他にも、私が受け持った仕事に、製品が動くかどうかを確認するテスターという仕事があった。RSpecやSeleniumで自動化しようと言っても、そんな技術を持ってる人がいなかったから、一々自分でその製品を触って仕様通りになっているかを確認しないといけなかった。画面遷移が600ページのpdfになっているから、それを見ながら正しい画面遷移ができているかを確認する業務だったが、正直人間のやる仕事ではないと思う。画面遷移だから前のページから次のページに移行したときに前にどのページだったなんてスクショを撮ったぐらいじゃわからないのに、「このテストをExcelにした内容じゃ、本当にテストしたのかわからないだろう?」と言われた。言われたとおりにExcelファイルにスクショをひたすら貼り付けていたというのに。しかも、その他にも特定のファイルをアップロードするときにどの条件だとアップロードができないかを判別するテストをどうやって行うのか考えろというのがあった。今までにテスターをやっていた人に聞いても指針なんてないと言われ、「賢い人はそういうのを考えつくものだ。俺はパソコンに詳しくないが」とPMに言われ、嫌気が差した。
まぁ、ここまで書けば、如何にブラックと言うか、理不尽で不合理な職場かというのはわかったと思うけど、いい面もあったんだ。前にも書いたように、未経験の高卒が手取り20万貰えたのは嬉しかったし、研修のない会社だったから、最初の二ヶ月ぐらいは一人で勝手に勉強しててと言われたから、実働換算で時給3000~4000円ぐらい貰える計算だったのかな。一番瞬間時給が高かった日はメールの返答に20分ぐらい使ったときだったから、日給1万、実働換算の時給が30000円ぐらいになった。それぐらい放任されていた。
最初は社長が「君にはソースコードのUMLを書いてもらおう」とか言って、クラス図を書く練習をしていたんだけど、現場の人は「今更UMLなんて必要ない」「ソースコードを読めばわかる」と言って、全く必要とされていなかった。だから、業務とは関係ないTCP/IPやRubyやGitの勉強をしていた。家のことで勉強に対してモチベーションが落ちていた私は、金を貰えるという環境では目の前の勉強に集中できるようになって、元の勉強するための生活リズムっていうのか、そういうのを取り戻せた。それは当時の私にとっては有難かったと思う。
ここまでをまとめると
⑤無料で使えるサービスの下位互換といえるような、他人の生産性と金を無駄にするような製品を開発してるプロジェクトに配属された
⑥PMだけが忙しく働いて、周りの人の割り振りができていない。
⑧社会悪のようなソフトウェアを売りつけて金を稼いでいるプロジェクトだった。
⑨仕様書やテスト内容のプリントアウトという必要ない業務をしたり、指示内容と叱責内容が矛盾する理不尽を受けなければならなかった。
⑩しかし、勉強してるだけで月20万貰える環境は有難く、当時の私にとっては願ったり叶ったりだった。
では、次に私がその会社の入社から辞めるまでの経緯について書こう。最初のうちは、自分の勉強時間を取れていたし、振られる仕事も理不尽で意義を感じられないものであるものの、すぐに終わることが多かったから問題ないと感じた。それが徐々に仕事が増えていき、勉強時間が取れなくなっていった。
ここで若者応援おじさんAの登場である。Aさんは私と会ったときは有名企業に勤めていて、そこを辞めて私を紹介してくれた中小企業で働き始め、その数カ月後に私を紹介してくれた。元々、その会社の社長とは懇意にしていたから、一緒に働こうという話が何十年も前からあって、今回ちょうどタイミングが合ったから、その友人の会社の重役として就職したらしい。私が就職したのはその数カ月後だった。
Aさんは「何か問題があったら、部下や上司という立場を気にせずに忌憚なく言ってほしい」「俺は人を見る目はある方だ。君は一本芯の通ったところがあるから、周りに流されずに新しいことをできるだろう」「君には将来性がある」「俺は新しい会社でも権力を持ってるからへんなことを言ったり、したりしてる人がいたら遠慮なく言ってほしい」とかそういうのを入社する前に言っていて、まぁ、色々とおかしいところ、FAKE野郎みたいな発言が多かったけど、そこだけは信じてたんだよね。本当に騙すんだったら、そんなすぐに辞められるようなリスクを上げるような発言はしないだろうってさ。ちなみにFAKE野郎って感じたのは、一方的に自分の話だけをして、私が質問すると煙に巻いたり、私のことを買ってるという割には私の話をすぐに中断させて自分の話をし続けるとか。その人はFラン出身だったから、ちょっとインテリなことを言うと「君は変わってるね」って言ったり、きょとんとした顔で10秒ぐらい固まった後、すぐに自分の自慢話を再開したりと、決して自分の知らないことや分からないことを認めようとしなかった点だ。他にも、「私と働きたいと言ってくれていた会社はあったけど、そこは技術的に成長できそうだけど給料は月7万程度でバイトの身分だから、迷ってるんですよね。バイトだから自由時間は多く取れるんですけど」みたいな発言をしたら、鳩が豆鉄砲を食ったような顔をして、私が感じていた不安を取り合ってはくれなかった。Aさんは「俺は社内で影響力を持っているから、君を正社員にすることもできる」みたいな話を延々としてたのに、いざ蓋を開けてみると、「君の面接での受け答えが駄目だから、契約社員として雇用することになった」「あれから上層部に渋られてしまって、請負契約にすることになった」と話が二転三転していった。だったら、他にも選択肢があったのに、他のところに就職したのにと思ったが、自分の能力や経歴で負い目を感じていたから強く言うことはできなかった。高卒で就活するというのはそういうことだ。他にも選択肢があるのにも関わらず、どうせ労働に関する知識がないと足元を見られて、条件を徐々に下げられ、他に選択肢をなくした後で、悪い条件で働かざるを得ない状況になっていた。結局、勤務時間がタイムカードで管理されてるのにフリーランスとして請負契約を結ぶという偽装請負で契約させられ、もっと技術力を磨ける選択肢は潰されてしまっていた。
私は会社の問題点を丁寧に分析してpdfにまとめてAさんに送ったんだ。それが間違いだった。如何に会社がそのベンダーに良くしてもらったか、大変なのをわかった上で俺たちが会社を立て直してきたかということばかりを話していた。百歩譲ってそこはいいとしても、ベンダーとは関係なく職場環境を良くするための話までいい加減に聞かされてうんざりしていた。
「Aという問題があります。その背景にはBがあります。そのためにはCという解決策があります」
という話をしたときに、「Bぐらいみんな当たり前にしている。君だけ特別扱いすることはできない」みたいな返し方をされて、問題が発生してる事自体はないものとされていった。結局、職場にはびこる不合理で理不尽な業務やルールは改善することはなく、私への人格攻撃で終わってしまった。
毎日どうでもいい作業で疲れ切って勉強時間が取れなくなってしまった私は、最初に出会った頃のAさんの言葉を信じて、「私が本当にしたいことは、仕様書やテスト時のスクショをプリントアウトしたり、よくわからないテスターをやったりすることではない。このままでは、プログラマとしてのキャリアを積むための勉強時間を作ることもできないし、業務内でコードを書くこともないから業務時間を短くしてほしい」と言った。少なくとも、最初Aさんと会ったときは、「君には人工知能や Permalink | 記事への反応(1) | 23:52