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2022-06-10

anond:20220609154116

これの増田です

形見の品無事に見つかりました

予想外の場所しまい込んでいました

当時のことは本当に何も思い出せないんだけど、たぶん自分のいつもの思考パターンからいくとすぐ物をどこにやったかからなくなる→間違えて捨てたら大変だ→これは大事から絶対なくしたらいけない!って感じで普段触らないようなところにしまったんだと思う

本当は大事じゃないんだろうというようなブコメもあったけど、こんな扱いしているんだから信じてもらえないだろうけど自分にとっては本当に大事ものだった

亡くなってしまったんだから新しい想い出の品なんてもう二度と増えないんだし

でもなぜか昔からこれに限らずなんでもかんでもすぐに忘れてしま

嫌なことはよーく覚えているのに嬉しかたこととか他の記憶曖昧になりがち

亡くなってしまったショックで毎日ぼーっと過ごしているのでもともとあったこの傾向がかなり悪化している

毎日悲しみだけクリアでほかはなんにも現実味がない

とにかくこれを期に部屋の片付けはしようと思います

ゴミ捨てはしつこいくらい見て慎重にやります

anond:20220609154116

大事ものほど使わないと損。

俺も似たようなことをやらかしたことがある。

形見というわけではないが、母ちゃん誕生日プレゼントとして良い手袋をくれたのだ。

小学生だった俺は、子供心にとても嬉しく大事に思い、その手袋をケースにいったん戻した。

その日は元々使っていた手袋学校に行った。

帰宅したら手袋はケースごと無くなっていた。

当然、新しい手袋をつけて学校に行ったと思った母ちゃんがケースごと可燃ゴミに捨ててしまっていたのである

しかも運悪く可燃ゴミの日でゴミ袋は回収されていた。

大事からこそ、貰ったその日にちゃんと身に着けておけばよかった。

これは俺の人生の教訓になっている。

それ以来、食器アクセ等、人に貰ったり、良いなと思って自分で買ったものは、日常的に使うようにしている。

結果として割れたり壊れたりしても、ちゃんと使った結果ならそれがそいつ寿命なのだ

壊れるまで愛して使えたならそれでいいじゃないか

大事なモノをしまい込んで存在すら忘れてしまっては本末転倒だ。

2022-06-09

anond:20220609154116

残念だけど、そういうこともあるよ。

でもそれだけ落ち込んでるってことはちゃんと大切な物だって思えてたってことでしょ。

代わりに心の中でその形見を思い出してあげれば大丈夫。結局は心のあり方だから

とても大事形見の品をなくしてしまった

から使われたくないならしまっておきなさいよと言われた記憶はあるがそれをそのとき受け取ったか受け取っていないかすら覚えていない

受け取っていないような気がするのだが母は渡したはずだと思うと言っている

自分の部屋以外ありそうな場所も探してくれたようだけど見つからないようだった

もともと自分はかなりの汚部屋住人でなんでもかんでもそこらへんに放置してしま

床に服の山が積み重なっているしゴミが詰め込まれコンビニの袋だらけ

最近そのゴミを集めて捨てたのでもしかしてそのなかに紛れていて捨ててしまったのではないかと思う

陶器製の食器でそれなりの重さがあるから気づきそうなものだけど考えてみればこの袋妙に重いなと感じた物があったような気がしなくもない

でもこれが偽の記憶なのか本当の記憶なのかもわからない

服の山を除去してみても何か入っていそうな袋を見ていても見つからない

亡くなってから現実が受け入れられなくて毎日泣き暮らしているほどショックなくせにそんなとても大事なはずの形見の品をなくすなんてとんでもないことをしてしまった自己嫌悪がひどい

なんで大事なはずのものをそんな雑な扱いをしてしまうのか自分でも自分がわからない

家族にも白い目で見られているけれど当然だと思う

なんでこんな最低なことをしたのかわからない

自分無気力すぎて似たようなことを何度も繰り返してきたけど今回が一番ひどい

一番可能性があるゴミ袋は何日も前にゴミ収集車が持っていたのでどうにもならない

どこに置いたのか本当にわからない

何も思い出せない

取り返しのつかないことをしてしまった

2022-06-05

構図を丸パクリされた

TikTokとある音源を借りて自創作動画を描いて上げたらフォロワーの一人に「(私)さんの構図の殆どをお借りしました!」と、構図丸パクリ劣化コピーのような動画がメンション付きで投稿された。

片目隠れのキャラなんてどこにでもいるし、構図が気に入ってくれたならそれを元に自分で考えてくれれば私も素直に喜べる。けど思い入れのあるデザインを丸々パクられて、その上途中で投げ出されたのがすごく嫌。

その人の過去動画を見ていると、描かれているキャラ普段は片目隠れではないし、服装も全く違う。

私のキャラは死んだ兄の形見上着を着て過ごしているのに、何故知らない女にそれを横取りされなければいけないのだろうか。

オッドアイで片目がダメージを受けやすいから隠しているのに、どうしてその女は目を隠すのだろうか。

音源を借りているという立場ながらもそのキャラクターに何が起きたか分かりやすいように構図を考えて、見ている人の興味を引くように、他の人と被らないようにしているのに。

どうして「飽きたw」とか言って投げ出すのだろうか。私の絵が分かりにくくて模写できなかったから?

私のキャラクターをパクらないでほしい。自分解釈を入れてアレンジを加えるのが面倒だったら構図を使わないでほしい。

正直言ってその動画を消してほしい。

悲しいけどこれを公の場で言ったら強気フォロワー達がその人を必要以上に非難するかもしれない。

直々に言えば器が小さいと攻撃されるかもしれない。

それはどうしても避けたいのでここに書く。

2022-05-15

子育て大変だけど伴侶が理解しない」って話ばかり溢れてるけど「子持ちになった人間会社での扱われ方」も大変なんだぞ?

子供の都合で休んだり帰ろうとすると「それって夫(妻)にやらせちゃ駄目なの?」と毎回聞かれる

出産に立ち会っただけで「忙しいんだから病院に任せとけばいいのに」と言われる

出産に立ち会わないと「奥さん一人ぼっちとか人間としてどうなの?」と言われる

仕事を辞められなくなっただろうと甘えた上層部会社辞めるレベルにクソな転勤の命令を出してくる。

・それで単身赴任することになった事に対して「残された人間のほうが大変だよ。あっちは命令通りに出ていけばいいだけなんだもん」と同僚から陰口を叩かれる

彼女居ない歴=年齢の奴が事あるごとに不幸アピールで「育休ポンポン取るやつの尻拭いをさせられてるけどさー。アイツらは子供いるからって色々手当出るけど俺は残業代ちゃんと出ないとかクソすぎない?」とか絡んできて皆が反応に困っている

これは私の体験談ではなくて職場勝手に耳に入ってきた話です。

私は童貞です。

彼女いない歴=年齢で結婚の大変さに理解がない奴のせいで形見が狭いです……バレたら同類として扱われそうなので架空彼女がいます

2022-05-09

うろな系

最近からさまに変なやつが増えてる。羽が生えてたり、しっぽが生えてたりする。しかそいつらがやたらと幅を利かせているのだ。

「あのさぁそんな荷物ちゃっちゃと運んでくれブル!今どき魔法使えないで引越し業者なんてやるなブル!」

すみません、現地人なので…」

「ああwそかwすまんすまんwww

こんな具合で朝からドヤ顔でドヤされてしまった。異世界からやってきて雇用をことごとく奪っているのだ。

俺は何もしてないのに相対的地位賃金も下がってしまった。許せない。

ついにあくる日。親父の形見のロングソードを手に、ギルドの門を叩いた。

異世界人共を一人残らず叩き殺してやるのだ。

楽しみだ、元の日常に戻るのが。

2022-05-03

ベターコールソウルの終わり方(の少し手前)予想 5/2(Ep03まで)時点

(可能性は限りなく低いが)ネタバレになりうるので、見たくない人はみないでください。というか読む価値はほぼありません。

あんまり突飛な予想はできないし、割と”当たり前”な方向の予想しかしてないので。ほぼ確実に外れます……




















結末の予想については、大きく3つの根拠がある。

酒とバラの日々

1つ目は、酒とバラの日々(Days of Wine and Roses)について。S6Ep01の冒頭は、この映画音楽BGMに、恐らくブレイキングバッドで逃がし屋で逃げた後、ソウル屋敷差押えされるシーンがセリフ無しで描写される。映画酒とバラの日々」では、アル中夫婦の内、夫は立ち直るが、妻はアル中を認めずに夫の元から去ってゆく。この"アル中"は、BcSにおいてはハワードをはめる詐欺悪事の事ではなかろうか。キムが悪事を止める事・認める事が出来ずに、ソウルの元を去っていく、もしくはソウルと何らかの理由により離ればなれにならざるを得ないという事で、これはBreaking Badにキムが出てこない事の説明になる。Breaking Badの時代にはキムは死んでいるという予想も世では根強いが、これは正直あり得ないと思う。理由は後述。

ケトルマン夫妻との類似点

S6がスタートし、ジミー&キムは、ケトルマン夫妻との類似点が強く示唆されてる。ジミーはキムの言う事に強く影響される。

ケトルマン夫妻

クレイグケトルマンベッツィーの言いなりだ。役所から金をくすねたのも、ほぼ間違いなく彼女の入れ知恵で、その言い訳についても彼女受け売りだ。彼らが横領した金をマイクが盗み、それをジミーがばらした時、金に執着を示した(金のありかに飛んで行った)のもベッツィーで、クレイグはあまり執着していなかった。「ピクニック」のテントでジミーとお金のバッグを引っ張り合ったのもベッツィーだ。S1Ep04で、くすねたお金正当性をジミーに話しているときも、クレイグは事前にベッツィーに言い含められたことを喋っているに過ぎない。クレイグが執着したのはベッツィーだ。S1Ep01で初登場した際に、ベッツィーは赤いブレスレットと鞄を見につけているが、クレイグはライトブルーシャツにネイビーのネクタイだ。赤は犯罪やその人の危険性を示している。いい人は青い。(cf. https://www.youtube.com/watch?v=1tN2K_Rq_K4 / https://twitter.com/petergould/status/570055433001369600)

ジミー&キム

他方、ジミーとキムについてみてみると、S1Ep05で、ネイルサロンでキムがジミーに高齢者法を勧めた直後、ジミーはチャックに高齢者法を専門にしようかと語っている。S6Ep01では、キムが「ソウルが乗る車はこういうの、ソウル事務所はこういうの」とジミーに彼女の思うソウル像を語っている。S5Ep10から言及されだしたハワードを陥れる事についても、ジミーが乗り気でなかったのを、キムが促した。S6Ep03でも、ジミーはヒューエルに"A couple months from now, there are people whose lives are gonna be way better." と語っている。これはS5Ep10でキムに吹き込まれたことそのままだ。ジミーはキムの言う事をどんどん内面化している。そして、クレイグと同じく、ジミーも妻であるキムに執着している。

以上から

クレイグが詐欺などの言い訳ベッツィーに吹き込まれた通り喋ってるのは、ジミーのこれらの出来事と恐ろしいほど似通ってる。この2つのカップルの違いは、金に執着するベッツィーと、正義に執着するキムなんだと自分は予想する。勿論この正義はキムの考える正義で、それを実現するのはハワードを陥れる事によってすぐ手に入るサンドパイパー和解金で、結局金だ。キムはハワードに散々嫌がらせをされ、ジミーを貶されて気分を害してきたが、彼の社会的生命を終わらせるのは完全に一線を超えている。

ここまで2組のカップル共通点を描いてきた制作チームが、このことをこれから起こる事の暗示として使っていないとは思えない。

実際、ジミーはここまでキムの言いなりで来たわけではない。キムが嫌がる事もやってきた。だからこそ、S6でそれが変わることの暗示としてケトルマン夫妻を再登場させたのでは?

ただ、ケトルマン夫妻は、少なくとも今の所、お互いを裏切るような事はしていない。これがジミーとキムの今後にも当てはまってくれることを願ってやまない。例え"Days of Wine and Roses"のように、キムがジミーの元を去る、もしくはなんらかの理由で離ればなれになるとしても。

S1からどれだけ変化したのか(これは予想の根拠ではなく、経緯の確認)

ジミー

滑りのジミー(Slippin' Jimmy)という二つ名を持ち、シカゴサンルーフを(運悪く)子供にみられて性犯罪者になりかけたジミー。彼ははS1では兄思いの善良な人間だった。更生していたのだ。そして独立開業弁護士として悪戦苦闘してもいた。金に困って当たり屋をたくらんだり、横領犯のケトルマン夫妻から弁護士報酬として口止め料を受け取ったりはしたが、そもそも金に困った原因はチャック(兄)にもある事が描写されている。チャックの負担が無ければ困っていなかったのかどうかは判断がつかないが。

S1終盤に兄の2度にわたる裏切りが発覚し、Marco形見ピンキーリング(Slippin' Jimmyの象徴)を身につけ、少し"カラフル"にはなったものの、ジミーはS6になっても、未だに暴力的な事に拒否感を示し、ケトルマン夫妻のような非暴力犯罪者へのシンパシーをも持っている。これはBreaking Badで描かれていたソウルグッドマンとは明らかに一線を画している。

BrBaS2Ep08で、「ヤツ(バッジャー)を殺せばいい」と言ったり、S5Ep10でハンクを"ベリーズ送り(殺すの暗喩)"にする事を提案するような、一線を越えたソウルグッドマンにはまだなっていない。フランチェスカ白眼視されるようになった理由もまだ不明だ(ベターコールソウルではまだ非常に愛想が良い)。あと10エピソードでこのラインを超えるにはどういう流れがあるか、と考えると、これはもう「そうある事をキムが望んだから」以外に無いんじゃないかと現時点では思ってる。多分99%外れるんだろうが。実際、ジミーはBreaking Badでキムが「El Camino」で話したような車と事務所を実現している。これが、ケトルマン夫妻との類似点を描いてきた元になっていると考える。

キム

一方でキムはどうか。貧しい家庭に生まれ、HHMの郵便室で働きながらロースクールに通い、弁護士になった。S1では上昇志向で、ハワードみたいなまっとうな弁護士に憧れて、そうなろうとしている彼女がいる。S1では法に触れる事も倫理的問題もない。

S2Ep01で、キムはBreaking Badの最初の一歩を踏み出す。被害者ケンだ。ホテルバーでGiselleとなり、ジミー扮するViktorと一緒に株屋をハメて、高級テキーラを奢らせた。しかし、せっかくD&M(有力弁護士事務所)に入れたジミーが、スクワットコブラーの証拠ビデオ捏造するという「危ない橋」を渡った事を非難し、二度としないで、という位には理性的だった。しかし、S2も後半になると、独立と同時にHHMから引き抜いた大規模クライアントメサ・ヴェルデを、チャックの口先で取り戻されてしまう。ジミーは書類を書き換え、兄に恥をかかせる事で、メサ・ヴェルデをキムの手に戻すことに成功する。キムはこのことを知るもジミーを責められず、逆に証拠隠滅を促すまでになっている。

S4ではヒューエルの投獄を避けるために、自ら大掛かりなお芝居を発案し、ジミーと一緒に検察法廷を欺く。S5では暴走気味のジミーの足手纏いにならないように(という言い訳で)ついに結婚。ジミーがカルテル仕事をするのも止められず、ジミーの危機には自らカルテルボス接触したり、言い負かしたりし、ついにはハワードを陥れる計画を立てるまでに。理由社会的弱者への弁護に必要な金を調達するため、ではあるが。

S6Ep02の最後には、赤黒だんだら模様のブラウスを着て腕組みしており、最早悪人として描かれている。Ep03ではさらに「I guess it's basically... Do you wanna be a friend of the cartel, or do you wanna be a rat?」なんてセリフを吐くまでになっている。


こうしてみると、この物語が始まった時からの変化は、キムの方がジミーよりも何倍も大きいように思える。もはやS1の頃の、「あと2年頑張れば大手事務所パートナーになれる」まっとうなキムは居ない。この先、さらエスカレートしたキムが理想とするソウルグッドマン。Better Call SaulのジミーとBreaking Badのソウルを超える壁は、このキムの理想想像ではなかろうか、という予想は的外れだろうか。



Season6ポスター

Season5までの第一話は、Breaking Badで逃亡した後、ジーン・タカヴィクという人になり切ったジミーのモノクロフラッシュフォワードコールオープンで始まる。Season6のポスターは、そのジーン(白黒)が色鮮やかな赤い上着羽織ろうとする瞬間が使われている。ソウルグッドマンの復活の暗示(ほとんど明示)だ。

これは、Better Call Saul S4Ep05のコールオープンで、フランチェスカに頼んだ11月12日の午後3時の件でもあるだろう。


さて、ジミー・モーガン・マッギルは、逃亡直前ソウルグッドマン事務所に置いておいた金とわずかな思い出の品だけを持って姿を消し、ジーン・タカヴィクとなった。そのジーン・タカヴィクがソウルグッドマンに戻る動機はどれくらいあるのか?想像力に乏しい自分には、キム・ウェクスラーの為としか思えない。どういう窮地のキムをどうやって助けるのか?これも想像力無さすぎて分からない……

一方で、キムを窮地に陥れるのか?という問題だが、こちらも現時点ではラロしか思い浮かばない。Better Call Saul最強ヴィラン笑うボス。彼は、Breaking Badでのガスのセリフあんたとホアキンだけだった。彼が最後の身内だ。サラマンカ名前は— あんたで終わりだ」と、Breaking Badでは一度も姿を見せない事で、Breaking Badタイムラインが始まる前に死亡しているというのが通説だった(名前だけはソウルグッドマン言及している)。

ここまで、Better Call SaulBreaking Badの前日譚として、数々のEaster Eggを飾り立ててきた。それらはかなりストレートかつ不自然さのないものだった。視聴者的にも予想を裏切られるようなEaster Eggは無かったように思う。1点だけ、予想外のEaster Eggを埋め込んでくるとしたらここではないか、ここでそれを使うのが一番効果的ではないか?というメタ視点で、ラロの生存を予想している。生存はいっても、ソウルはラロの死を知らず、ガスやヘクター(こちらだけは万一がありうるか?)はラロの生存もしらない。そういう形の計画失踪をたくらめる知性も持っている。お膳立ては十分では?







以上、まぁ大した事も書いてないが、この中の少しでも当たってたら後からドヤ顔したいので、アリバイ的に投稿しておく。

いやぁ、しかしまぁ、本当に面白いドラマだよ。世界最高峰だよ。脚本だけじゃない、演技も映像音楽も、すべてが最高峰。今のご時世、一挙配信ビンジウォッチ(一気見)が流行りだけど、1話ずつ(S6最初は2話公開だったが)公開されて、1週間その話題と次の予想でここまで盛り上がれる作品が今あるんだろうか?これからこれを超える作品が出てくるんだろうか?それが疑問に思えてしょうがないレベルベターコールソウルにぞっこんだ。

まとめ




増田はいつでも書き換えられるので、投稿直後に魚拓を取って追記しておく。

https://archive.ph/FdZTf

2022-04-04

桜が咲き終わったら。

借家の庭に八重咲きの枝垂れ桜が植わっている。私がここに移住して来た時、大家さんが「庭は好きに使っていいし、要らない木は伐っちゃってOK。でもこの桜だけは私の祖母形見から残しておいてほしい」と言った。

あれから10年。そこそこ若木だった桜はいつの間にかずいぶん年季の入った感じの、ゴツゴツした見た目になった。枝が道路にかかるくらい長くなり、通行人迷惑をかけそうなほどなので、私がおっかなびっくり枝を剪定している。桜って、伐り口から腐り易いんじゃなかたっけ? だが桜は私の下手くそ剪定もびくともしない。

歳を取った大家さんは、桜の手入れが面倒臭くなったらしく、桜を伐り倒すと言い出したが、伐りに来るのが億劫らしく、宣言から二年経ってもそれは実行されないままだ。

だが、桜と同時に伐採宣言された楠は、去年、中途半端に伐られた。これは5月頃にひこばえが沢山生えて元気に復活する予感!

はいいとして、桜のことだ。今は綺麗なピンク色の花を咲かせている。木の一番高い所にある枝には全く花がないが、下の方の、去年私が切った枝から新しい芽が出て伸びた枝には沢山花がついている。

秋には楠と同じように半端に伐られて、すってんてんの丸坊主にされるかもしれない。元気とはいえ桜なので、そこまでやられるとさすがに病気になって枯れてしまうかもしれない。

から、花が散ったら、その枝を数本切り落として育ててみようと思う。調べてみたら、水栽培で根を出させることは案外簡単そうだ。枝垂れ桜は盆栽にもなる素材なので、根っ子と枝の手入れをすれば小さい鉢でも育つかもしれない。樹形とかは気にしないので、まあいずれ花を咲かせてくれればいいなと思って。

昔、大伯母から貰った沈丁花の切り花を鉢に植えたら良さげに育った。あんな風に育つといいのだが。

2022-03-25

最近読んだBLと非BLとがんばって読んだ耽美

海辺エトランゼ』(紀伊カンナ

あらすじ

 小説家志望の駿は、沖縄離島で親戚のおばさんの営む宿に間借りして住み三年になる。彼は、毎日独りで海を見つめている男子高校生が気になって仕方がない。男子高校生の実央(みお)は孤児で、いまはよその家に世話になっているというが、その家には帰りたくなくて海を眺めて時間を潰しているらしい。

 駿は実央に一目で惹かれてしまったのだが、実央は駿が自分憐れみの目でみないところに惹かれていた。

 だが、実央は本島の施設に移り、そのままほぼ音信が途絶えてしまった。ところが三年後、大人になった実央は駿のもとに帰ってきたのだった。

増田感想

 以前、続編の『春風のエトランゼ』を前提がよくわからないままなんのこっちゃと思いつつ読んだけど、こういう話だったのか。なるほどねー。

 『春風の―』を読んだ時にも思ったが実央が攻めで駿が受けなのが意外だ。でも、商業BLでは年下攻めというのは案外多いらしい。攻めが未成年場合はとくに。

 絵が隅々まで綺麗でいいけど、絵に誤魔化されている感があるというか、素敵なシーンばかり見せられている感があるというか。ゲイの苦悩葛藤がなんか取って着けたように見えて仕方がない……。実央の「ノンケだけど駿のこと好きになっちゃったから大丈夫!」っていう能天気さが、ファンタスティック過ぎて私は着いていけないのかもしれない。

 それに、北海道出身という設定の駿が家の為にゴリゴリに古風な祝言上げるところだったとか、元婚約者桜子さんの大正浪漫昭和レトロ中間的なお嬢様ぶりなところとかなー。北海道ってそんな旧態依然としたお土地柄なの? そうとは聞いたこと全くないのだが。結婚式は会費制くらいのことしか知らんけれども(そのさばさばした印象がつよいのか)。

 個人的にはあまりハマれないなこれ。絵は綺麗でかわいいけど。(だがむしろ作者は百合の方が描きたいのでは? というくらいに脇役がめたくそ百合百合していた。メインのBLが霞むくらいに。そこもハマれない原因のひとつかもしれない)

 今ならシーモアで丸々0円で読めるよ!


『鳩の栖』(長野まゆみ

概要

 短編集。男子中学生たちを主人公にした、耽美レトロ物語。ちなみに、『紺碧』と『紺一点』は単行本『紺極まる』に続いている。

増田感想

 長野まゆみ先生持ちネタが詰まっている。水琴窟とかバードベルとか義兄に恋しちゃう義弟とか。同じネタを使って毎度似ているようで違う話を作り出すのすごい。ストーリーの内容がどうとかいうよりも、物語バリエーション文章構成の素晴しさに感動してしまった。

『栗樹ーーカスタネア』の冒頭に、

瓜はめば子等思ほゆ栗はめば況して偲はゆ

と、山上憶良長歌の出だし部分が引用されているのを見て、『左近の桜』の『瓜喰めば』の章を思い出したので、再読してみた。↓

左近の桜』(長野まゆみ)の第5章『瓜喰めば』とついでに第4章『骨箱』を再読。

左近の桜』のあらすじ。

 主人公の桜蔵(さくら)は、男と男の忍び逢う宿〈左近〉の長男高校2年生。彼はゴシックな体質を持っている。というのは、彼はこの世ならざる者を拾い、交わることで相手成仏させてしまうようなのだ。そんな彼のことを、父の柾(まさき)や〈左近〉の常連客の浜尾は〈女〉と呼んでからかう。桜蔵は年上の女ともだちがいて男には一切興味がないので、〈女〉呼ばわりは不本意だと憤るのだった。

 これは桜蔵がこの世ならざる者達に引かれ、此岸彼岸の境目を彷徨う、妖しくで耽美短編連作集。

『瓜喰めば』のあらすじ。

 夏休み、父の柾に連れられて弟の千菊(ちあき)と共に池畔の別荘地にやって来た桜蔵。父との夏休み満喫する千菊。一方、桜蔵は柾に雇われ高額のバイト代目当てに雑用をこなす

 柾と千菊が出かけている間、バンガロー掃除に勤しむ桜蔵。彼の前に不器用西瓜を売り歩く男が現れて……。

増田感想

瓜食めば子ども思ほゆ栗食めばまして偲はゆ 

いづくより来りしものそ目交にもとなかかりて安眠しなさぬ

銀も金も玉も何せむに優れる宝子にしかめやも

 山上憶良長歌とその返歌だ。

 章のタイトルにこの歌を冠した通りに、柾が息子を可愛がる話なのだが、ただし柾がかまう相手は実子の千菊ばかりだ。柾の実子ではない桜蔵は柾から息子を息子とも思わぬような扱いをされているが、桜蔵も柾とは血縁関係のないことをわきまえ雑用アルバイトに徹している。……という、そのわきまえっぷりが地の文に長々~と書かれているんだけど、これだけわきまえてますから! とばかりに書かれると、負け惜しみに読めるw 桜蔵が実際に弟にやきもちを焼いて当たったり父に文句を言うような場面は、シリーズ中に一度も出てこないのだが。

 桜蔵にとっては柾は単なる父親というよりは父性あるいは大人の男という概念が具現化したような存在であって、血の繋りがない事なんて大した問題ではないらしい。だが、血の繋りがないだけに、父性への憧れがなんかこう、恋心めいているように見える。

 この章でもまた、桜蔵はこの世ならざる者に魂を抜かれて危うく死にかけたが、彼は窮地を柾によって救われたのか、桜蔵の欲求がそんな幻覚を見せただけのかは曖昧だ。

「(死人に)喰われたくなかったら、蛙のふりでもしてろ」

 と桜蔵に言う柾。これは、

人来たら蛙となれよ冷やし瓜

 という、小林一茶俳句から引用。これを私は、さすが風流なことを言いますなぁ、くらいにしかずっと思っていなかったのだが、今回再読して思った。瓜にそんな事を言い聞かせるのって何故? →自分が食いたいからに決まってるじゃん。

誰かが来たら蛙のふりでもしてろ。あとで私が食ってやるからさ(^_-)

 え、そういう!? そういう意味だったのかぁーーー!?!?

 激しく萌え散らかした。(だが、送られた当の桜蔵がそういう意味で受け取りときめいたかキモがったか、あるいは意味わからんと首を傾げたかは謎のまま、物語は終わってしまった)

 後に、何章だったかで柾は選ぶ権利は〈男〉ではなく〈女〉にある(柾ほどの男でも〈女〉から選ばれなかったこともある)と言う場面が確かあった。選ぶ権利は〈女〉である桜蔵にあるからといって、俳句なぞ送ってアッピールしたろというのが柾の魂胆なのか、単に桜蔵をからかっただけなのかは不明だが、個人的には前者に賭けたい。

次はついでに読んだ第4章『骨箱』。

『骨箱』あらすじ。

 第3章にて謎の男の手により背中一面に蝶を転写されてしまった桜蔵だが、いまだに蝶を消すことが出来ないでいる。学期末となり秋の修学旅行費用を支払わなくてはならないので、桜蔵は背中の診察もかねて柾の診療所を訪れる。旅費を出すことを二つ返事で了承した柾が桜蔵に手渡したのは、現金ではなく〈骨箱〉という銘の徳利と手書き地図。柾は桜蔵に、〈骨箱〉を質屋〈八疋〉に売って金を工面しろと命じる。桜蔵は地図を頼りに〈八疋〉を探すが、たどり着いたのは「望月」と表札のある民家で……。

増田感想、というより反省

 この章に登場するチャラ男幽霊は桜生(さくらお)じゃないか。桜生かもしれないと思ってはいたが、かもしれないじゃなくて明らかに桜生だった。なんでそんな事も読み取れなかったの過去の私……。

 桜生とは、桜蔵の戸籍上の伯父であり、過去に柾と付き合っていた人でもある。『左近の桜』の続編『咲くや、この花 左近の桜』で初めて名前が登場する(その時は高校生時代容姿で桜蔵の目の前に現れる)。柾がちょっとひねくれた男を好んで愛人にしがちだということが他の章で書かれていたが、桜生もまたちょっと、いやかなり癖のある人物だ。後に、桜生に男を寝とられた〈女〉(生物学的には男性)が、桜生への報復として柾を寝とり返すというエピソードがあったりするくらい。

 桜生のもとへ桜蔵は柾から預かった「桜生の形見の品」を持って訪ねて行くことになったので、桜蔵は柾の差金で桜生と出会わされたと読んでもいいのだろうか。

 なんの為に桜生に会わなければならないのか? 単に修学旅行費を稼ぐためばかりじゃなくて、桜蔵の背中に転写された蝶を消してもらうためだろう。

 桜蔵が桜生のもとを訪ねたとき望月家の界隈では水神祭が催されていた。また、望月家の庭には水神井戸がある。『左近の桜』シリーズに登場する〈男〉と〈女〉が水神に関する何かだというのは『その花の名を知らず 左近の桜』で書かれていたので、水神祭の日に桜生が現れるのは偶々ではなさそう。

 ということに気づかず読み流していた私の読解力やばすぎ。もっと落ち着いて丁寧に本を読もう、と反省。これまでの人生で読んで来たその他の本も大いに誤読してたり理解してなかったりしそうだから、あとで再読してみようと思った。

 桜蔵は桜生と出会言葉を交わしてそれ以上のこともするが、桜生のほんとうの相手である柾は桜生を見ることも出来ないらしいというのが、切なくていい。

長野まゆみ偏愛耽美作品集』より『狐』(泉鏡花

概要

 浮気者若旦那とその新妻の両方を狐が美女美少年に化けてだます話。


増田感想

 泉鏡花文章って私にとっては古文範疇なのだが、古文というほどに現代語とかけ離れてはいないせいで現代語訳がないので、調べながら読むのが難しい。だからとても苦手。それで、『長野まゆみ偏愛耽美作品集』のページをめくる手は『狐』のとこで数週間止まっていたのだが、せっかく買ったものを積んでおくのもなんだから、頑張って読んださ。七ページしかなくてよかった。『海神別荘』みたいにくっそ長かったら辛かったから短くてよかった。

 ちなみに、『海神別荘』を辛い辛いおめきながら読んだのは、『シャングリラの鳥』(座裏屋蘭丸)のなかで語られるおとぎ話元ネタがそれだったから。あーなるほどと思った。

 『狐』に話を戻すけど、耽美からすごいというよりはオチ面白い話だった。




その他に『僕らの地球の歩き方』(ソライモネ)も読んだけど、これはあとで気が向いたら感想を書こう。Kindleプライム0円で読めるよ!

2022-02-13

釈迦の遺骨は弟子達で分けたと言われているが、インフルエンサーの没後はその弟子(フォロワー配信者)達は何をもって形見分けとするのだろうな

2022-01-27

ネタバレあり)今日読んだBLと、頑張って再読した非BL

しまちゃん家の番事情』(三日ミタ)

あらすじ

 しまちゃん家にはパパが二人いる。能天気マイペースな茜パパと、理性的で優しい葵パパだ。

 そんな二人に愛されすくすくと健やかに育ったしまちゃん。ところが、授業参観の後、パパが二人いてママがいないなんて変だとクラスメートに言われてしまう。

 「変じゃない」と言い返したしまちゃん。だが、しまちゃん自分家族に何の不満もないものの、茜パパと葵パパがどうして結婚したのか、ふと疑問に思ったのだった。

 授業参観の帰り道にパパ二人に疑問を投げかけたしまちゃんに、茜パパが葵パパとの馴初めを語ってくれた。そう、初めての出会いは、葵パパの「秘密基地」で……。

 二人のパパ達のちょっと物騒な青春物語

増田感想

 オメガバース作品オメガバースとはなんぞ? というのは、ググれば私の説明よりもよっぽど解りやすい図解がいくつも出てくるので割愛

 私は普段、ツルツルテカテカな絵柄のビーボーイコミックスってあまり読まないんだけれども、表紙が助平じゃない作品は当たり率が高いという個人的観測により、試し読みを読んだ。そしたらパパ達の過去話の出落ち感が気に入ってしまい、購入してしまったという次第。実際のところ、わりと当たりだった。

 オメガバース設定の作品性質悲惨になりがち……特にΩのほうが。そして悲惨暮らしぶりのΩが理解のある彼くんに出逢って幸せになるというのがよくあるパターンのようだ。

 だが、本作は型破りなストーリーだった。つまり、野性の本能に振り回された挙げ句の不幸展開ではなく、αもΩもそれぞれ本能を抑え着けてお互い相手を気遣って着々と幸せになっていったという、そんな結婚生活の序章話。

 このご時世なんで、なるべくポリティカルコレクトネス配慮したストーリー構成なのだろうか……。BLという時点で男性同性愛者の性的搾取だろけしからんと言われたら終わりだけれども。まあ、Ωが一方的にヤられて不幸になる話よりはストレスなく読めていいと思った。

 茜と葵の若い頃に使っていたガラケーの型からして、彼らは00年代半ばくらいに高校生だった模様。ということは、現在は見た目は若いけど30代半ば。で、娘のしちゃん小学校低学年ぽいので、彼らはガチ計画的人生を歩んできたことがわかる。芸が細かい……。

 とはいえエロシーンはエロい。別にエロエロいのは悪くないけど、個人的あんまりけが派手にトロ顔するのは好きじゃないんで、そこだけは微妙と思った。

 あ、これはネタバレになるけど、彼らはちゃんゴムは着けていたというのが後のページに書かれていて、そんな後出し設定をだされてもなと思いつつ、ページを遡ってみたら、ほ、本当にゴムして致している!? それを修正が入らないように描くだなんて、なんつう芸と配慮の細かさなんだ……。半端ねぇ。

 オメガバース設定はその性質物語のよくあるパターンから、ずっとBL読みから批判され一部から嫌悪されて来たのだけれども、批判される部分を全て排除した作品も出て来るとは……。これもまた業界自主的表現規制のたまものかと思えば、良し悪しだなぁ。そもそも女性向けの作品で今時は古風な嫁入り譚とかが書きづらくなってきたというのも、オメガバース特殊設定が流行った原因の一つだと思うので、オメガバまでクリーンになると行き場のない物語の受け入れ処が更になくなってしまうのでは。


再読『その花の名を知らず』および『左近の桜』シリーズ長野まゆみ


左近の桜』シリーズとは。

 この世ならざる者をホイホイ拾い、しかもまぐわうことで相手成仏させるという特殊スキルを持った若者左近桜蔵(さこんさくら)を主人公とした短編~中編連作集。シリーズは『左近の桜』『咲くや、この花』『さくら、うるわし』『その花の名を知らず』の全部で四作品刊行されている。


『その花の名を知らず』のあらすじ

 大学生の桜蔵は、父方の祖父墓参りに行く為にバスに乗った。そこで彼はまた自分が異界に迷い込んだことを察知し身構えたが、起きたのはなんと交通事故

 そこで物語は四年前、彼が高校に上がる春に遡る。祖父の遺品を祖父の縁者に形見分けをする際、遺品の一つが函だけを遺して中身がないことが判明。桜蔵は無くなった茶碗〈ざくろ〉探しの手伝いをすることになった。桜蔵は〈ざくろ〉の手がかりを求めて、祖父の生家・白鳥家の家系を辿るが……。

増田解説感想

 『さくら、うるわし』までは幻想小説の体だったが、『その花の名を知らず』はそこにミステリー要素が加わる。といっても、殺人など事件が起きて主人公がその解決にのり出すという話ではない。テーマは茶碗〈ざくろ〉の行方探しというよりは、茶碗探しにかこつけて桜蔵と血の繋がりのない父親・柾の系譜を遡り、彼らの因縁を解き明かすことにある。

 そもそも、『左近の桜』シリーズのはじまりは、桜蔵が柾に懐いた疑問、「どうして柾は子どもを持つことにしたのか」なので、今回もまたその謎に、一族系譜を紐解くことで迫ろうということのようだ。

 私はずっとこのシリーズをなんかよくわからん幻想小説と思って読んでいたので、物語ミステリー要素があるということを完全に見逃していた。なんなら、あれだけ頻繁に登場しまくる柾をただの味のある脇役くらいに思っていたりとか……。なんだかなぁ、すごい訳わかんない話だけどなんなのこれ? と。

 ところが、最新作『その花の名を知らず』を読んでみて、既刊とテイストが違いミステリー要素があるのは一体何故なのかと不思議に思い、それから万葉集などの和歌謡曲などの引用があるのが気になった。もしかすると、このシリーズは単なる思いつきとインスピレーションで書かれた幻想小説というより、何らかの大仕掛けが仕込まれた大作なのでは? と思い付いて、シリーズ一作目から全部読み返した。ああ疲れた

 細かいことは全部省くけど、『左近の桜』ワールドには「蛇性」というかつては水神を祀っていた一族……その者達自身が蛇あるいは水神なのかも……と、その伴侶となる「女」の血筋があって、前者が柾の家系後者が桜蔵の血筋のようだ。桜蔵の育った左近家は、何故か「女」の血を継いだ男の子を、養子にするなど何らかの形で代々引き取ってきたらしい。

 「蛇」も桜蔵の血筋(おそらく、『左近の桜』に出てきた「とても長生きな蜃=龍の子ども」というのがこれだ)も長寿だというが、家系図をみれば、柾の先祖にも桜の先祖にも誰も度を超えて長生きした人物はいない。「長寿」というのは、血統が絶えることなく長く続いているという意味なのだろう。

 そもそもタイトルおよび主人公の名が「左近桜」に由来している。左近桜は京都御所にあるとても長い歴史を持った桜だが、すごく長生きな一本の木なのではなく、枯死するごとに新しい桜を植え替えて守り続けて今に至るものだ。『左近の桜』シリーズにおける「長寿」も、そういう意味での長寿なのだと思う。

 まあそういうわけで。桜蔵は「蛇」の伴侶になる「女」で、彼の戸籍上の父親の柾は「蛇」だ。柾は過去に彼の最愛の「女」を亡くした模様。そこで柾は桜蔵を自分のあたらしい「女」にするべく桜蔵を育て、彼が大人の「女」になるのを待っているのか、それとも単に「女」を育てるのが自分の役目と思って育てただけなのかは、『その花の名を知らず』でもまだ不明

 まあ、柾×桜蔵というカップリングが成立するのかどうかってとこだけど、年齢差が20歳以上もあるから、どうなるんだか。

 『その花の―』はストーリーの大部分が桜蔵の子ども時代の話で、柾と桜蔵が親子らしくキャッキャしているシーンが微笑ましくてよかった。それを読まされると、あーこの二人がカップリングになることは無いかもしれんなぁーという気もしてくるけども。



『猫道楽』(長野まゆみ

あらすじ

 「猫飼停」と呼ばれる豪奢な屋敷に棲む兄弟達のもとへ、とある必然によって引き寄せられた男達のなんやかんや。

増田感想

 『左近の桜』シリーズみたいに深い謎があるわけではない、肩の力を抜いて読めるちょっとえっちBL短編連作小説だったー。

 猫シッターアルバイトのつもりがセックスポジション的な意味で猫にされてしま大学生の話から始まったので、猫飼停に住まわされて客を取らされる話かなあと思ったら別にそんな話ではなかった。

 BL要素以上に、猫飼停の和洋折衷の豪華絢爛な内装や調度を想像するのが、とても楽しかった。

 

今回はこれまで。最近BLレビューサイトのくじが当たらないし、長野まゆみ先生新刊待ちでBLに使えるお金が乏しいので、BL日照りだ……。

2022-01-26

死んだ猫の髭が落ちてた

服の整理してたら長くて白くて太い毛のようなものがあって、2年前に死んだ猫の髭が抜け落ちたものだった。

押し入れの中が好きだったのでその時落ちたんだろう。

掃除しててもまだ形見がでてくるとはな。嬉しい限りだ。

もう一回くらい会ってほおずりしたい。

2021-12-09

anond:20211208165125

ぬいぐるみ、良いと思います

結婚しましたが、祖母が小さい時にくれたオルゴールのネジのついたぬいぐるみは、大切に飾っています。小さい時から大人になってもずっと慈しめるし。

あとはディオールペンダント祖母若い時につかっていたもの中学生の時にもらいましたが、今も時々使っています

どちらも別方の祖母にそれぞれもらいましたが、何十年か後に祖母が亡くなった時、わたしはそれらをきっと形見として扱うとおもう。

anond:20211209030019

同意だなあ。

モノにこだわるとろくなことがないような気がする。

とくに長く使えるものとか考えてしまうと。

物それ自体意味がないものなんだよね。

大切な人からもらったものを、うっかり壊してしまうこともあれば、

思い入れもない人からもらったものを、なぜかずっと愛用したりもするし。

強いていえば残るのは「プレゼントしてくれた人の思い」だけだ。

2歳の娘にどれだけそれが伝わるか、それを伝え続けられるかというとなかなか難しいところだよね。

>娘がその形見大事にするか、大切にするか、しないか、それはわからない。

>ここにあなたの娘さんに対する欲のようなものわたしは感じてしまった。

成長するなかで子供が、その物を壊してしまったり、無くしてしまったり、粗雑な扱いをしたりというとき

「おばあちゃん形見なんだから」「おばあちゃんあなたを思って贈ってくれたものなんだから

という言葉をかけてしま可能性は十分あるね。私なら言ってしまいそうだ。

そうなるとむしろ子供にとっては、大切な物というより「呪いがかかった物」になってしまう。

>これは、あなたの娘さんのためのプレゼントではなく、本質的にはあなたの母上へのプレゼントの機会なのだと思うべきだ。

>娘さんの将来のことなどは置いておいて、母上が一番楽しく贈り物できるものは何かと考えてはどうだろうか?

大事なのはあなたの母上の気持ちなのだ。母上が何かを残したいという気持ちに寄り添ってやることなのだ。

ホント、そうだよね。

「娘を利用」しなくても、自分自身が母にしてやれることは何か?ってシンプルに考えた方がいいと思った。

「母がくれた最後プレゼント」に思い入れを持つのは、おそらく元増田自身だけだろうしね。

>ただし、薬を飲み続ければおそらく長期生存できる種類の白血病だったのでこどもが大きくなるまで生きることができると思っているが、最初は死を覚悟した。

同じく子供がいる身としては、お気持ちお察しする。

どれだけの恐怖と不安だったことだろうか。

今後も病と付き合っていく他ないのかもしれませんが、元の生活を送れるまでのご回復を心より願っております

anond:20211208165125

すまないが、あなたの考え方はすこし間違っている気がする。

気に障ったら申し訳ないが率直に述べさせてもらう。

ちなみにわたし半年前にがんが見つかった。白血病だ。まだ30代の男だが、こどもが二人いる。

ただし、薬を飲み続ければおそらく長期生存できる種類の白血病だったのでこどもが大きくなるまで生きることができると思っているが、最初は死を覚悟した。

大事なのはあなたの母上の気持ちなのだ。母上が何かを残したいという気持ちに寄り添ってやることなのだ。

娘がその形見大事にするか、大切にするか、しないか、それはわからない。

おそらく会った記憶もない祖母形見を大切にすることは出来ないだろう。わたしだったらそうだ。

>できれば、母がいなくなってからも使い続けることができるものプレゼントしてほしい。

ここにあなたの娘さんに対する欲のようなものわたしは感じてしまった。

これは、あなたの娘さんのためのプレゼントではなく、本質的にはあなたの母上へのプレゼントの機会なのだと思うべきだ。

お孫さんのためにお金を使った、お孫さんがそれで無邪気に遊んだという思い出をプレゼントする機会なのだと思う。

娘さんの将来のことなどは置いておいて、母上が一番楽しく贈り物できるものは何かと考えてはどうだろうか?

わたしは、ものを頂くのであれば、あなたの娘さんが今楽しく遊べるものをまず頂いたほうが良いのではないかと思う。

ピアノなどはもっての他である。2歳では絶対ピアノは弾けない。また、娘さんがそれを雑に扱ってあなたストレスが溜まるだけだ。絶対にやめた方が良い。

あなた質問の回答になっていなくてすまないが、もしかしたら、形に残るものではない方がいいかもしれない。

お孫さんにディズニーランド旅行プレゼントした、誕生日会をプレゼントした、なんでも良いが、そういう時間を作るために祖母として一緒に頑張ったという思い出を残してあげてはどうか。

あなたの母上が、特段なにか将来に残るものをあげたいという希望があるのであれば話は別だが、文面からそういう事情ではないと判断した。

2021-12-08

anond:20211208165125

モノはなんでもいいと思うけど、大きくなって分別がついたら娘におばあちゃんは何かを残したがっていたと思い出話をしてやればいいし、そのようにすると親にも伝えればいいとは思う。

ちなみに自分場合祖母から形見分けを(親が)生前にしてもらったが、モノがどうこうというよりもその行為自体が思い出に残っている。

思い出話をする人(=その人の家族や親せき、友人たち)がいる間は、その人は社会的には生きているのだと自分は思うな。

2021-12-06

買う? 買わない?

若い頃は大好きだったデパート巡りも、90代になってからは、買う物や欲しい物もなくなり、とんとしなくなった。

ある日、よんどころない用事ができて、福岡天神デパートに1人で出かけた。久しぶりのデパートは華やかで、自分お上りさんに思える。早々に用事を済ませ、せっかく来たのだから目の保養にと店内を回っていたら、すてきな洋服が目についた。しばらく眺めていると店員に「試着してご覧になりませんか」と言われ、こんなチャンスはめったにないと、試着室に入った。

着替えて姿見に映った私は、ドレスアップのせいか少々美人に見える。私の心がささやいた。「思い切って買いなさいよ。少々高価だけど、今日まで50年前のブラウスや、もらったセーターなどを着ていたんだもの、奮発したら」

もう1人の私が今度はささやく。「買っても着る晴れの場所はあるの? 残念ながら彼岸が近いのよ。形見にしてもありがたがる子もいないし、宝の持ち腐れになるだけよ」。なるほどね。

結局どちらにしたのでしょう。ふふふふ。ご想像にお任せしましょう。

 

福岡筑紫野市

後藤 俊子

無職 98歳

朝日新聞 投書欄「ひととき

2021-11-30

親父と母がロレックス買ってきた

って言っても二人とも100万くらいの安いロレックスだけど

お前も買いに行くか?って誘われたけどその前の週に400万の車一括で買ったから無理って言っておいた

まぁ別に資産貯金全然あるから買っても大丈夫だったけどApple Watchがあるから

親父とお袋が死んだ時に形見としてもらっておくよ、って冗談で答えておいた

2021-11-19

もうヤダ。歳取ったら何で管理みたいな仕事するんだよう。

日がな一日回路図片手にオシロで波形見てたいよう。

2021-11-18

人生後半、かなり決定的に争った

親の形見的なもの

なかなか捨てれないのは、何故だろな。

所詮、人の子か。

みんなどうしてるんだろ。

2021-10-15

自分の通ってきたジャンルって何処も大体BLの方は大手を振るって堂々としてたわ

男女カプの方はいわゆるダブルヒロインジャンルだったせいか争いを倦厭するあまり全く語る事が出来ず

主人公絡みはBLこそが公式~って空気で、

当時の2chですらそうだった

形見が狭いのって何処のジャンルでもいつも、腐女子じゃない女オタクの方だった

2021-09-21

anond:20210920235312

意外とあるあるなのかなーw

形見じゃないけど、義父が事故で突然死したあと、その部屋の押し入れとか本棚にビッシリとAVコレクションされててタマたことがあったw

いやコレ、あなた余命考えたら、絶対全部見れないよね?ってくらい沢山w

2021-09-20

祖父形見AV

洋ピンのやつ

生前じいちゃんと一緒に見たこともあった

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