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2022-07-07

anond:20220706193920

結局、元増田さんもつまんない凡庸人間なっちゃったん❓

彼女増田さんのインスピレーションを刺激はしないけど、きっと幸せなんでしょう。

渇望が原動力なら、とうぶん創作はできないのでしょう。

2022-06-26

世界の終りにおいて、世界を救った男テミストクレス(2)

anond:20220626003343


 十年の時が経った。

 満を持したペルシア軍の大遠征が始まる。十年前のマラトンの戦いの規模を遥かに上回る戦力(十五万人程度と言われている)を前に、ギリシア世界は当然のごとくパニックに陥った。

 しかし、ギリシア軍は自国陸軍主体を成す重装歩兵に絶大な信頼を置いており、特にギリシア連合軍の雄たる都市国家スパルタは、強大な軍事力を背景にペルシア軍に対する陸上決戦を提案し、その決戦をスパルタ自身に主導させようと画策する。しかし、テミストクレスがそこで動いた。

 テミストクレス海上決戦以外に活路が無いことを、十年前から看破し、その準備を着々と進めていた。そのため、軍事力を背景に陸上決戦を主張するスパルタ陣営を確実に抑え込む必要があった。また、スパルタの主張する決戦案は、バルカン半島南方コリントス地峡において、複数都市国家犠牲にすることによって最終的な決戦に持ち込む、一種焦土作戦の体を成しており、当然ながらテミストクレスはそのようなスパルタ立案を容れることができなかった。そのため彼は当時ギリシア市民に信頼されていたデルフォイ神託を利用することに決める。

 ギリシア諸侯要請に対してデルフォイから下った神託は以下のようなものであった。『陸上決戦を避け、木の砦を頼れ』。

 テミストクレスは、この『木の砦』こそが、アテナイが着々と準備を進めていた軍艦なのだと主張し、海軍によってペルシア軍を打倒する海上決戦案にギリシア諸侯意識誘導することに成功する。また、自軍立案妨害され立腹するスパルタに対しては、海上決戦の際の軍事的イニシアチブを譲ると確約することによって、何とか説き伏せることにも成功した。

(なお、艦船保有数の関係アテナイ海上決戦においてスパルタに対して大きな影響力を持っていたため、スパルタあくま形式的海上決戦の総司令官に任命されたに過ぎなかった)

 また、このデルフォイ神託は、恐らく事前にテミストクレス賄賂を贈ることによって歪曲された結果であると、後世の歴史家たちによって推測されている。


 以下は歴史の辿った事実の列挙であるギリシア連合軍は、陸路においてスパルタ陸軍、また海路においてアテナイ海軍が主力をなす軍隊を、それぞれ沿岸の主要な陸路海路に布陣させ、海峡と山際の隘路という大軍の利を発揮させにくい地形を戦場に選ぶことで、ペルシアの侵攻を食い止める作戦に出た。

 しかし、要衝であるテルモピュレーにてスパルタ軍は味方の裏切りに遭い、精強を誇ったスパルタ陸軍は時のスパルタであるレオニダ一世の指揮の下で壮絶に奮戦したものの、全滅を遂げる。その情報を聞きつけたギリシア海軍は、実質的指揮官であるテミストクレスの指示の元、南下、後退し、最終的にはアテナイに程近いサラミス海峡へと撤退することによって、当初の予定通り最終的な海上決戦にてペルシア海軍撃滅することを画策していた。

 しかし、ここでテミストクレスの元に悪いニュースが届く。

 テルモピュレーを突破したペルシア陸軍が急速に南下を続け、アテナイへと到達し、故郷が陥落したというニュースであった。

 ギリシア諸侯において絶大な信頼を誇っていたアテナイの陥落に、周囲からテミストクレスに対して注がれる視線は冷ややかであった。しかし、テミストクレスは冷静であった。事前に彼はアテナイ市民サラミス島やその他の土地疎開させていたため、人的な被害殆ど出なかったことが幸いした。テミストクレス諸侯に対して、アテナイ保有するギリシア海軍の半数以上に及ぶ軍船存在を主張し、未だアテナイはその国土を失っていないと説得すると、依然軍議における主導権を確保したままに、海軍を南下させ続けた。やがて、テミストクレス率いるギリシア海軍は、サラミス海峡の隘路に布陣し、静かにペルシア海軍の来襲を待った。


 ペルシア海軍の来襲と共に、膠着状態スタートする。

 この際、テミストクレスペルシャの首脳陣と使者を交わすことで内通していた。ギリシャ陣営の内部情報ペルシャへと流し続けていたのである

 テミストクレスは誰も信用していなかった。敵に対しても、味方に対しても、一切の信用を持たなかった。この内通が、ペルシア侵攻の初期の段階から行われていたという説さえ存在している。

 テミストクレスは膠着状態が続く中で、ギリシャ陣営内において撤退論、転進論が巻き起こっていることをペルシャであるクセルクセスへと伝えると、さらサラミス海峡の出口を塞ぐことができれば、艦隊撤退不可能となり、必ずやギリシア海軍撃滅され、ペルシア軍は勝利栄光に浴することができるだろう、とクセルクセスを焚き付けていた。また、テミストクレスクセルクセスに対して、海上決戦の際にはアテナイギリシア陣営裏切りペルシア勝利に手を貸すことを約束していた。テミストクレスの思惑通り、クセルクセスサラミス海峡へと向かわせていた七百隻の主力艦隊を二つに分けると、二百隻に海峡の出口を包囲させ、また残りの五百隻を以てサラミス海峡に立て籠るギリシア海軍撃滅しようとした。テミストクレスは謀略によって、まんまと敵艦隊を二つに分断したのである

 敵艦隊が二手に別れたことを知ったテミストクレスは、ギリシア諸将に対して海峡が包囲されていると伝えると、撤退や転進は不可能であり決戦のみが活路であると諸将を誘導した。そのようにして諸将の士気を奮起させたテミストクレスは、海峡へと侵入してくる五百のペルシア艦船を静かに待ち受けた。


 当初、ペルシア海軍海峡の奥深くで待ち受けるギリシア海軍発見した際に、攻撃を急がず機を見計らっていた。内通者であるテミストクレス情報通り、アテナイが離反しギリシア海軍が劣勢に立たされるのを待ったのである

 しかし、ペルシア軍の目に映ったのは異様な光景であった。ギリシア陣営の旗の上に、戦意鼓舞するための戦場ラッパの音色が鳴り響き、そしてギリシア艦船が淀みなく戦陣を整え始めたのである

 それでもペルシア軍は攻撃を保留し続けた。ペルシア軍は最後までテミストクレス情報に踊らされ続けた。


     ◇


 テミストクレスの号令一下、突撃を開始したギリシア艦隊の前に、ペルシア軍には動揺が走った。テミストクレスが離反するという事前の情報との乖離も影響した。密集体形で海峡の奥深くへと侵入していたペルシア艦隊は、有効な機動を取ることができず見る見る間に壊走を始める。更には、後方から押し寄せたペルシア艦隊の援軍までもが、ペルシア前衛艦隊撤退を妨げることとなった。

 ペルシア海軍は大混乱へと陥り、急速に戦闘能力を喪っていった。ギリシア海軍勝利が決定づけられたのである


     ◇


 主力艦隊の大部分を喪失したペルシア軍は、このサラミス海峡の戦いの敗戦を重く受け止め、海上部隊の撤退決断する。テミストクレスが当初画策していた、海上兵站を寸断する計略は成功し、ペロポネソス半島への侵略を行っていたペルシア陸軍も急速にその影響力を喪っていった。最終的に、ギリシア連合軍の反撃によってペルシア陸軍ギリシア世界から追い出され、十年を費やしたペルシア帝国の大遠征は失敗に終わり、ギリシア世界の完全勝利となったのである


 当然、この勝利立役者となったのは英雄テミストクレスであった。テミストクレスはまさしく英雄であり、一度は終わってしまった世界、喪われた故郷を彼は取り戻した。ペルシア戦争の勝利はひとえに彼の超人的な洞察力、長期的な戦略立案能力、謀略や陰謀を駆使し敵と味方をコントロールする政治力、それらの能力によって成し遂げられた勝利であった。

 とは言え、テミストクレスはあまりにも優秀すぎ、また、あまりにも自分能力を過信し過ぎていた。

 最終的に、テミストクレスギリシア世界にとっての危険人物である判断され、政治的指導者地位から失脚させられ、かつての仇敵であるペルシアへと亡命している(相変わらずペルシアと内通を行っていた)。その後、ペルシア軍によってギリシア攻撃責任者へと任命されるのだが、母国に弓引くことをよしとせず、毒を呷って自決したと言われている。

 テミストクレスは間違いなく英雄であり、凡庸人間とは違う視野を持って生きた人物であった。とは言え、狡兎死して走狗烹らるという言葉の例に漏れず、自国から危険視された英雄最期は、あまりにも物悲しい。

2022-06-24

今の自分の状況や、そこから生じるマイナス感情さらにそれを語るための言葉すら、誰かにエンターテイメントとして消費されるだけのものかと思うと、またさら負の感情が大きくなる。

しかも、自分のような凡庸な悩みや悲しみなんてものは、エンタメ消費としても、まったくもって価値が無い。その辺に転がった、型通りの悩みや悲しみをなぞっているに過ぎない。

2022-06-20

anond:20220620105801

つまんないだけで地雷ってハードル高くね?

地雷って、メンヘラDV借金持ち、堕胎した/させた歴あり、アル中、薬中、無職、低収入、みたいな「有害異性」「毒親予備軍」のことだと思ってた。

まらないとか可愛くないとかイケメンじゃないとか、魅力面が「凡庸」な場合地雷とは言わないだろ普通

2022-06-10

うっせぇわって歌はこのぐらい不穏じゃないとあの歌い方は合わない気がする

  

  

正しさとは。愚かさとは

それが何か見せつけてやる

 

ちっちゃな頃には優等生

気付いたら戦になっていた

ナイフを持って試行錯誤

持ち合わせる金もなく

 

でもメシが足りない。水も足りない。

腐っちまうこれは誰かのせい

あてもなくただ混乱するエイデイ

それもそっか

最近戦争プーチン邪悪

経済制裁通信時チェック

純情な精神で入隊しワーク

社会人じゃ当然のルールです

 

はぁ?うっせぇうっせぇうっせぇわ

あなたが思うより偏向です

一切合切凡庸

わたしじゃ分からいかもね

嗚呼よく似合う

その可もなく不可もないメロディ

うっせぇうっせぇうっせぇわ

頭の出来が悪いので問題はナシ

 

つっても私模範人間

犯したりするのはノーセンキュー

だったら鉛の銃口

その頭に突きつけて撃てば

 

マジヤバない?止まれやしない

不平不満垂れて成れの果て

サディスティックに変貌する精神

クソだりぃな

 

穴が空いた壁があれば直ぐに伏せなさい

皆が走りやすいように道をあけなさい

会戦で中坊は先陣を切る

不文律最低限のマナーです

 

はぁ?うっせぇうっせぇうっせぇわ

くせぇ弾防げや限界です

絶対絶対現代代弁者は私やろがい

もう見飽きたわ

二番煎じ良い声のメロディ

うっせぇうっせぇうっせぇわ

点々と肉焦げたその盤面にバツ

 

うっせぇうっせぇうっせぇわ

うっせぇうっせぇうっせぇわ

私が国に言う人災です

 

うっせぇうっせぇうっせぇわ

あなたが思うより偏向です

一切合切凡庸

わたしじゃ分からいかもね

嗚呼まらねぇ

何回聞かせるんだそのメロディ

うっせぇうっせぇうっせぇわ

アタシも大概だけど

どうだっていいぜ問題はナシ

2022-05-06

anond:20220506182856

どれだけ人間に対する深い洞察をもとに行動原理演出できているか重要なのであって、

誰が描いているか問題じゃない

自分に近い属性のほうが洞察やすいので有利になるのは確かだが

宮崎駿は非常に優れた客観性を持っているので下手をすれば欲望が滲み出てキモくなってしま少女という対象であっても

多くの人が共感できる行動原理を持っているような演出ができている

自分に近い属性であっても客観的に見れず凡庸演出しかできない人がほとんどだ

宮崎駿ほどの卓越した演出を「おっさん少女を描いてるから」などという色眼鏡

見て素直に受け取れないのであれば大変不幸なことだ

2022-04-30

遺族の反応がドラマみたいでつまらなかった

肉親をなくした遺族の反応にドラマでは観られないリアリティを期待してワクワクしてた。

でも録音された声をニュースで聞いてみても想像を超えるものがなくてつまらない。

想像を絶する感情をどうやって表現すればいいのか本人にもわからなくて凡庸な口調になるんだろうか。

逆にリアル人間ドラマの演技から感情表現学習しているのかもしれない。

2022-03-29

ウィル・スミス賞賛する日本人と、批判する米国人の背後にあるもの

アカデミー賞オスカー俳優ウィル・スミスコメディアンの司会クリス・ロックを平手打ちし、賛否が挙がっている。

賛否境界線として、日本人米国人という大きな分水嶺がみられる。どういうことかと言うと、

日本では、「人」としてどうなのかという点でウィル・スミス賞賛され、米国では「プロフェッショナル」(社会人)としてどうなのかという点でウィル・スミス批判されている。

むろん全員ではないにせよ、マジョリティ意見がそのように違っている。では一体何が両国の人々の着眼と賛否を分けているのか。

私の仮説はこうだ。

日本では会社や公において、個性を出さないことが基本的美徳とされている。

反対に米国では、個性を主張することが基本的美徳とされている。

この前提の違いゆえに、日本ウィル・スミスの振る舞いは、「普通」は我慢するべきところ、ちゃんと人として家族である妻のために怒る振る舞いをして偉い!という評価になっている。

反対に、米国では「普通」は個人として主張するだろうが、それをプロフェッショナルであることを忘れたかのように、そのままエゴ丸出しでふるまってオスカー舞台をぶち壊してけしからん!という評価になっている。

おそらく日本人常識からすると、何か公の場で理不尽ことなどを言われても笑顔でその場を取り繕うということは、多くの人が当たり前に経験していることなのではないだろうか。

反対に米国常識からすると、主張するべきは主張する文化なので、それをオスカーという公の大舞台の場で暴力という最悪の表現で返すという<我慢できなかった>未熟な奴だという評価になってしまうのだろう。

それぞれの文化の背景にある「普通から距離感が、つまり日本では公の場において普通ではない振る舞い<あえて>した人物として賞賛され、米国では普通の振る舞いを<おさえられずに>した人物として批判されているのではないだろうか。

言い換えると、「凡庸」ではない人として日本人ウィル・スミス賞賛し、

凡庸」な人として米国人ウィル・スミス批判しているように見える。

2022-03-16

anond:20220316133530

「延々」を「永遠」とか、「汎用」を「凡庸」っていうのと同じなんだろうけど、

狂気の沙汰じゃない」は面白い

2022-02-28

anond:20220228115203

楚の荘王(3年間愚かなフリをして周囲を油断させたという中国春秋時代の名君)

斉の威王(9年間愚かなフリをして周囲を油断させたという中国戦国時代の名君)

韓信若い頃は馬鹿にされており仕官しても出世しなかったが漢の大将軍に抜擢されると大活躍した)

陸遜無名のため侮られていたが夷陵の戦い劉備大軍撃破した)

織田信長うつけと言われていたが桶狭間の戦い今川大軍撃破した)

長宗我部元親(姫若子と呼ばれていたが初陣で活躍して鬼若子と呼ばれるようになった)

大石内蔵助平時凡庸昼行燈渾名されていたが赤穂浪士を率いて吉良邸討ち入りを成功させた)

もう思いつかん。

2022-02-23

anond:20220223170931

警察及びマスメディアによる報道は不確かな情報として扱うべきということですか?

あなた自身価値観はわかりましたが、公的機関による報道に従って判断を下してしまたことを「愚か」であると決めつけ、あまつさえ「お前に謝罪の機会を与えよう」などと、見ず知らずの相手を「お前」呼ばわりし、自身立場を明らかにせず断罪するのは到底容認できません。

とはいえあなたと違い私に謝罪を求める気は全くありません。

しかし、尊大な態度で他者の過ちを許容しないあなたは、あなた自身抽出したコメントと一体どこが違うのでしょうか?

私には同じ穴の狢としか思えません。

コメント抽出にさぞ長い時間をかけて苦労したかと思われますが、それだけにせいぜい100文字以下のコメントを発した人以上にあなた価値観をより強く反映されたことだと見受けられます

はてな匿名ダイアリー」に凡庸日記ではなく歪な思想吐露を求めている私にとっては、あなたの様な活動をする人を歓迎します。

今後も、「はてな匿名ダイアリー」での面白い投稿をご期待しております

2022-02-20

anond:20220220205652

主観的感情を激しく表すのがスターを稼ぐコツだぞ

客観的目線で書かれた凡庸コメントじゃ誰から相手にされないぜ

2022-02-06

反響について色々言った俺が大怪獣のあとしまつを観たぞ

 2022年2月5日22時。某TOHOシネマズ第一スクリーン

 一際広い劇場内に敷き詰められたシートの中心の一席、J-22

 そこに一人の男性が呆けた顔で座っていた。

 いや、特徴的なのはその顔だけではない。その両手両足を乱暴に投げ出し、尻は座面からこぼれ落ちそうなほどずり下がり、首は赤子のように垂れ落ちる。だがかろうじて眼球だけは、正面のスクリーンを向いていた。

 何を隠そう、俺である

 炎上必至の数々のマナー違反は許して欲しい、レイトショーからか左右どころかその列には誰もいなかったのだから、誰にも迷惑はかけていないもん、と駄々をこねることも許して欲しい。それになにより、彼は普段はこんなことはしない。映画に限らず定められたマナーを守る善良な一市民なのだから。原因はただ一つ、目の前のスクリーンに映る映像だった。

 「大怪獣のあとしまつ」

 クソつまんなかった。

 本当にクソつまんなかったなあ。

 以下に書き綴るのは、大怪獣のあとしまつの感想である

 【ネタバレ】も含んでいるから、これから見る人は要注意だ。

 まず、俺は以前、こんな文章を書いた。

https://anond.hatelabo.jp/20220204190811

 上の文章をまとめると「この作品おちゃらけパロディ映画だと嘘をつかない広報をしているため、シンゴジラパシリムを期待して見に行き、その尺度批判しているのはおかしいぞ!」と言うものなのだ別に「みんながクソ映画って言ってるけど、絶対違うよ!」と言ってるわけではない。

 あえてハッキリ言うが、映画を観た後でもこの感想は変わらなかった。シンゴジラパシフィック・リムとはそもそも土俵が違うので、その点で批判するのはやっぱりおかしい。

 が。

 それはそれとして、明らかにモチーフパロディにしている「特撮」と言うものについてのリスペクトが感じられないとは強く思う。

 感じられないどころか、コケにしているのでは、とも。

 そりゃあ、怒る人もいるだろうな、と。

 俺個人としては特撮に関しては全くのにわかだ。

 パシリム二作とシンゴジラと、ゴジラが光線で空を飛ぶシーン、ラドンもそうだそうだと言うシーン、シェーをするシーンだけ知っています。この知識の質で比較して語るのは不可能どころか怒られかねないので、その視点では今回何も言えない。

 あ、あとゼンカイジャーの2021年放送分は見てました。今年に入ってから終わるのが寂しくて見れてない。おわんないでくれ……頼む……。

 話を戻して、「そりゃあ不満が噴出するだろうな」と言うところ以外にも俺の目には悪い点がかなり写った。

 ただ、俺はこの映画に対して怒りは抱いていない。

 先程貼ったリンクから文章に書いた通り、俺はクソ映画を見るのが好きなためだ。

 なので、クソ映画を見るぞと思いながらお金を払ってクソ映画だなあと思いながら見てクソ映画を観たぞと今に至るため、何も裏切られていないからだ。

 さて、これから感想主題、いい点と悪い点に分けて感想を言っていきたいと思う。

・いい点

 アイデアテーマ着眼点

 「倒された怪獣をどうするか?」という点は「なるほど!面白いところに気がついたなあ」と膝を打つものがあった。既出かもしれないがそれは知らん。

・悪い点

 ギャグネタシナリオ台詞、演技、画面、演出オチ

 要は他全部。

 いやー、酷かったな。

 セリフ説明しすぎて不自然になってるし、ギャグは好みはあれど全体的に下ネタで塗れていて、しかも俺は下ネタが嫌いなので聞くたびに不愉快気持ちになった。画面も凡庸すぎて目が滑る演出に関しても、「映画を良くするため」のものはほぼないようなもの

 挑戦的なことをしろとまでは言わないが、映画として形を作る最低限のものすぎて、きつい。

 そもそもシナリオがひどい。

 「今何をしているのか」が全くわからない。

 「今は作戦が始まっているのか?」「今ピンチなのか?ひと段落してるのか?」「あいつ結局どうなったんだ?」「今は結局誰が味方で誰が敵なのか?」が、観ていて全くわからない。

 例を挙げる。

 【怪獣死体を水で流して海に捨てる】という作戦が始まり死体は巨大な水流によって流され始める。

 ↓

 しかし、口へと流れ込んだ水が何かがどうにかなって(不明)、なんと腐敗ガスが怪獣の尻から出てしまった!オナラみたいに!

 ↓

 主役、ギャグ顔で「えええええええええ!?

 ↓

 場面転換、主役たちは別の場所にて沈鬱な顔で別のことを話し出す。ここからさらに数分後、次の作戦の話し合いが始まっているのでどうやらアレは失敗扱いらしいとここでようやくわかる。

 ……ん?え?は?

 作戦はどうなったの?成功したの?失敗したの?失敗したなら、なんで失敗したの?

 意味がわからない。

 水流によって死体は「動いた」のであれば成功であり、「死体がオナラした」からって失敗にはつながらない。しかもそれをギャグで茶化しているのでシリアスなシーンなのかもわからない。「少し流れたけどオナラが押し戻しちゃった」とかでもない。なにこれ?

 これはこのシーンだけではなく、ずーっとこんな感じなのである

 シナリオ整合性が取れていないため理解できない上に、演出も最低限で目を引くところがない。セリフ説明ばっかりでつまらない。ギャグに関してもクドくて下品不愉快うんこチンコゲロチンゲセックス……それが一瞬出てきてクスッと笑わせてとっとと引っ込めてくれるならともかく、つまんないくせに場面が変わってもまだ言ってる。

 結果どうなるかと言うと、俺は映画を観ている最中――

 ――この映画に「飽きた」。

 脳の処理が虚へ向かい、耳は音を聞き流す。

 目の役割は「スクリーンを見る」から「光を見つめる」とタスクぼんやりし始める。

 飽きた。

 飽きちゃった。

 飽きちゃったでヤンス。

 これはとんでもないことである

 信じられない。

 今でも衝撃を受けている。

 少なくとも楽しいエンタメ作品のテイで作られた映画を観ている俺の心境は、「三回サボった大学講義に参加している時」と全く同じなのだ講義ならスマホをいじれるだけまだマシだ。スマホいじるなカス学徒!

 同じ映画で例えるならば「2001年宇宙の旅」を観てる時とおんなじなのだ。音も場面も数倍賑やかなのに、おんなじぐらい退屈になっちゃった

 画面を見る気が失せ、後どのくらいで終わるのかを気にし始め、普段なら絶対興味ない窓枠の掃除の手順を思い返していた。

 そしてやがて、俺が「捕まえたアルセウス、畑作業させたらギャップ可愛い気もするなあ。農作業従事してたまに顔を見せるとこっちを観てニコッと一鳴きして挨拶するアルセウス……うーん、可愛いかも」とおおよそ1400円払って映画を観ている最中とは思えない、毒にも薬にもならなければ益体もないことを考えていると、ヒロインが叫んだ。ヒロインが叫んだらクライマックスの合図だ。意識が久しぶりに作品に向かう。

 山田涼介が光の巨人になって怪獣死体を抱えて飛んでいき、エンドロール

 俺の意識は再び虚に沈む。「いや、畑仕事パルキアもいいかもしれない。水タイプだし」

 俺はふと、なんで反響に対する文章を書いて、「三木聡映画作ったんだぞ!」って言ったんだっけなどと考える。

「あ、そうだ。俺俺だ」

 かつて「俺俺」と言う映画があった。星野智幸の同タイトル小説原作にしたそれを、俺は原作をいたく気に入り、映画存在を知って借りたのだ。観た記憶はあるけれど、内容が思い出せない。ただ、ハッキリと思い出せるのは「この映画、何やってるのかわかんないし退屈でつまんない」と言う感想のみ。おんなじじゃねえか、なつかしいな、俺はクスリと笑う。この時映画が始まってから初めて笑った。

 劇場が、明るくなった。

 いやー、クソつまんなかったな。

 ただ、多くの人から批判を見る、「山田涼介が光の巨人になる」については反感はない。

 序盤からデウスエクスマキナ」と言うワードと「主人公の謎」はちゃんと敷かれていたので違和感はないし、過去特撮物のヒーローを「デウスエクスマキナ」というもの定義した点はなるほどと思った。「最初からそれをやれ」とも実は思わない。「デウスエクスマキナ」は物語収集つかなくなって初めて登場する物だから

 だけど、俺がこの映画について興味を惹かれた「この死体、どうする?」というテーマにおいて、やれることをやらずに終わらせた。というのはハッキリマナスだ。

 仮にこの映画シンゴジラだったなら、「ゴジラを倒したけど、行き場を失ったゴジラの内部のエネルギーが爆発するーっ!」というところでデウスエクスマキナが登場するなら、それは好意的に観れる。

 けどこの作品死体ガス抜きをしただけで発動している。死体の処理の完了まではほど遠い。やれることはまだある、もっと散らかせる。ゴジラの例えを使えば在来線爆弾が当たったくらいのところだ。

 なのに現れた。なんで?映画時間に収まらいから。

 これは擁護もできないマイナスだ。作り手側の事情を見せられることほど白けることはない。

 総評としては、「映画構成するすべてが下手くそであり、シナリオテーマを書き切ることもなければ、そもそも意識や目を引くものが出されることなく、途中で飽きた」となる。

 ギャグに関してはかなり個人的なものなので分けるが、「面白くないどころか不愉快だった」となる。

 これにて、俺の感想は終わりだ。

 長々と読ませてしまい、申し訳ない。

 俺はネットにおける「叩いていいものから叩く」みたいな風潮が大嫌いなので、今後この映画についてどうこういうことはないと思う。別に怒りを抱いたわけでもないので。

 それに関して、少し思うところがある。

「令和の実写版デビルマン」という表現について、だ。

 実写版デビルマンが現れてから十数年、この作品タイトルを出して何かを表現することがとても多くなった。

 俺としては、それに強い反感を抱いている。

 もし、まだお時間があるとするならば、別に投稿したものも読んでほしい。

 では。

 バイビ〜。

【余談】

 畑仕事アルセウスにさせることにした。

 なんて可愛いんだガハハと思っていたら、全く同じことをしている人がバズっていた。

 クソが……!

2022-01-22

利己的な親の子利己的。蛙の子は蛙、ならぬ他責の子他責か。正しいとか正しくないとか、すべきとかする必要ないとか、そういうのはわからないが、身内の自殺悔恨の念に駆られないような人とは関わりたくない。

https://b.hatena.ne.jp/entry/4714297200626325474/comment/ForAllMankind

ずいぶんと恵まれた家庭にお育ちになった割には、文章に込められた感情を読み取る能力が幼い。現代基準からすれば相当にアスペ気味と言われるだろうに、他人情緒良識を求めるのはどういうわけか。逆か。複雑な心理理解できないから、凡庸良識しか持つことができなかったのか。彼もまた憐れまれるべき存在ということになる。

>https://b.hatena.ne.jp/entry/4714297200626325474/comment/ForAllMankind>

利己的な親の子利己的。蛙の子は蛙、ならぬ他責の子他責か。正しいとか正しくないとか、すべきとかする必要ないとか、そういうのはわからないが、身内の自殺悔恨の念に駆られないような人とは関わりたくない。

<<

ずいぶんと恵まれた家庭にお育ちになった割には、文章に込められた感情を読み取る能力は育たなかったらしい。

現代基準からすれば相当にアスペ気味と言われるだろうに、他人情緒良識を求めるのはどういうわけか。逆か。複雑な心理理解できないから、凡庸良識しか持つことができなかったのだろう。

>https://b.hatena.ne.jp/entry/4714297200626325474/comment/ForAllMankind>

利己的な親の子利己的。蛙の子は蛙、ならぬ他責の子他責か。正しいとか正しくないとか、すべきとかする必要ないとか、そういうのはわからないが、身内の自殺悔恨の念に駆られないような人とは関わりたくない。

<<

ずいぶんと恵まれた家庭にお育ちになった割には、文章に込められた感情を読み取る能力は育たなかったらしい。

現代基準からすれば相当にアスペ気味と言われるだろうに、他人情緒良識を求めるのはどういうわけか。逆か。複雑な心理理解できないから、凡庸良識しか持つことができなかったのだろう。

>https://b.hatena.ne.jp/entry/4714297200626325474/comment/ForAllMankind>

利己的な親の子利己的。蛙の子は蛙、ならぬ他責の子他責か。正しいとか正しくないとか、すべきとかする必要ないとか、そういうのはわからないが、身内の自殺悔恨の念に駆られないような人とは関わりたくない。

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ずいぶんと恵まれた家庭にお育ちになった割には、文章に込められた感情を読み取る能力は育たなかったらしい。

現代基準からすれば相当にアスペ気味と言われるだろうに、他人情緒良識を求めるのはどういうわけか。逆か。複雑な心理理解できないから、凡庸良識しか持つことができなかったのだろう。

[] 『ハウス・オブ・グッチ

見終わったら隣の席から緑のクマぬいぐるみ)が出てきて「なお、この映画はベクデルテストパスしない」って言ってた・・・

冒頭に掲げられた「INSPIRED BY TRUE STORY」がdisclaimerとして機能しているように、しょうがないんだけど、スカッとしないんだよね。

いや、わかるのよ。わかる。悪の凡庸さ、罪の矮小さを通じて人間を描こうとしている。あるいは描かれている。

自律的暴走していく欲望に躓き、尻つぼみにみじめな終局を迎えるキャラクターたち。

だけれども、私がみたいのはガガ姉さんが悪のカリスマを演じるピカレスクロマンなのですよ。

フィクションであればもっと吹っ切れた魅力を表現できた可能性がある筈なのに、そうはならない。

(緑のクマ氏であれば、男性キャラクター女性キャラクターの違いが作劇にどう影響しているか歴史的文脈を踏まえて考察してくれるかもしれない)

ジャレッド・レトジョーカースーサイドスクワッド、エイズ患者ダラスバイヤークラブクラブメンバーエンジェルファイトクラブ)演じるパオロにあてがう「記号としてのダサファッションセンス」を作り上げた美術絶妙

日本ドラマ視聴者を信用していないから大げさに説明しすぎるっていう批判を時々見かけるけど、父グッチ(ロドルフォ)ジェレミー・アイアンズの”病人メイク”はやりすぎの「コントかな?」って思った。

2021-12-23

anond:20211223132203

表現規制話題の話じゃなかったと思うけど、めっちゃ普通なこと言ってる合間にセックスセックス連呼してるのをよく見る。普通のことを言うときほどセックスを入れないと恥ずかしいのだろうからはてブの中でもかなり冷静というか凡庸な人だと思う

2021-12-11

映画『フラ・フラダンス』が今年一番の傑作だった

しばらく映画館に通ってなくテレビも持ってないので、公開前日まで存在を知らなかったくらいだが、これがなかなかどうして近年稀に見る出来だった。

個人的には以下に当てはまる人にオススメできると思う。


さて、そんな想いとは裏腹に観客動員数が伸びてない(はてなーが好みそうな作品なのにブクマも少ない)ようなので、なるたけネタバレを伏せた上でここに私見を残すことにした。

キャストやあらすじは公式サイトを見られたし。

オリジナルアニメ映画『フラ・フラダンス』絶賛公開中

物語が動き出すまでにひと悶着がない

葛藤したり両親が反対したりすることなく、冒頭の10分くらいで主人公日羽はフラを始めることを決心する。

上記のようなありきたりな展開に陥りがちな経緯があったにもかかわらず、そうならなかったのがよかった。(尺の都合もあろうが。)

ただ、やはり相応の年月が経ってることがなせる業だとも思った。これが5年前であれば、難しかたかもしれない。

悪役がいない

話を途端につまらなくする要因の1つが(絵に描いたような凡庸な)悪役の存在だと思ってる。

そららを主人公サイドがやっつけてメデタシメダタシ……というエンドが大嫌いなもんで。

日羽たちが叱責されるシーンはあるのだが、もっともな理由あってのことなので、不快には感じなかった。

基底に史実がある

不幸な出来事がありました――といわれても、よほどの説得力をもって描かれない限り、どうにも感情移入しかねる。

そこへいくと史実はやはり強い。多くの人達実体験してまだ記憶に新しいのであればなおのこと、だ。

ある意味ではチートだともいえるが、この物語を紡ぐにはこの史実必然だったのだから、まあしょうがない。

鈴懸さんやタクシーの運ちゃんの(何気ない)セリフには感じ入るところがあった。当たり前のように来る明日感謝

境遇が重なる

ここは人によるだろうが、日羽たち5人それぞれの境遇自分に重ねることができた。

1人だけできずに自信をなくしたり、ホームシックになったり、親に反対されたりなどを見て高校時代卒業後に東京へ出てきたころを思い出した。

そんなときに支えになってくれたのは、劇中のようにやはり周りの人たちだった。

背景が美麗

電車の乗り換えで小一時間ほどしか滞在したことはないのだが、いわき自然や道、街並みの再現性が素晴らしかった。

実写よりも色鮮やかに描けたり春夏秋冬を一作で出したりできる、このへんはアニメーションの真骨頂だろう。

エンドロールが秀逸

迎えたエンドロール流れる主題歌スクリーンに映し出される数々の画の調和が実に見事だった。

舞台となったハワイアンズをご存知の人であれば、ことさら感動するのではないだとうか。

地味

最後になるが、(ライブシーンはともかく)ストーリーに派手さはない。地味だという感想散見された。

だが、それがいいアラフォーという齢がそうさせるのか、昔よりも地に足のついた作品を好むようになった。

うまく踊れないのであれば、できることは1つ、ひたすら反復練習するだけだ。学問にもダンスにも近道はないのだ。

(書いてて気づいたが、このあたりのスポ根要素は「ウマ娘」にも通ずるところがあるかも。)

まだまだ語り尽くせないが、続きはぜひ劇場で観たあなたに書いてほしい。

願わくばこのようなテイスト作品が後に続くことを祈念して筆を擱くこととする。

2021-12-05

貧困から風俗とかAVに行く女

やつらの顔面を持ってすれば、うっかり勉強しかしてこなかった陰キャチー牛を落とすなんてワケないわけよ。

働きたくなくて専業主婦になるやつなんか顔が凡庸な女すらいっぱいいるくらいだし。

 

でも顔がいい女は、デジタルタトゥーになってでもチー牛を拒むのよ。

俺らはそんなに価値がないもんかね?

2021-11-28

ホラレモン VS プロレス芸人

ホリエモンさんがなぜ人気かというと、言説が洞察に満ちたものということがメインだが、

やはり視座が高く、分野が広範で、マス向けの対話であること、いうことではないだろうか

いっぽうひろゆきさんは視座が凡庸でひどく退屈であり、ほぼ炎上芸でアクセスを稼ぐスタイルである

前者が恒久的に万人に洞察を与えるのにたいし、後者はいわばプロレス芸であり、残るものがない

啓蒙の先に自動的についてくる利益くらいに考えている人間と、

目的として自分が得することを考えている人間とのちがいだろうか

大衆伝道師詐欺師のちがいを見抜いている

あとはホモグラビアやったり収監されたり、キャラ自体面白いというのもあるだろう

ひろゆきさんは知性ではホリエモンにかなわないのだから、利口ぶったりしないで詐欺師の素を出したほうが人気が出る

あるいはホモカミングアウトしてもいいだろう

インフルエンサーとは自ら望んでなれるものではない(アクセス数は詐欺できるだろうけど)

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