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はてなキーワード: 原題とは

2023-03-21

anond:20230321111116

逆になってないぞ

はてなー大好きなサンデル成功してないの?

いい加減、サンデルの『実力も運のうち 能力主義正義か?(原題:The Tyranny of Merit)』をインプットしてもろて

 

能力主義呪縛社会全体に深く浸透し、多くの人々の自信を失わせている

運良く勝ちの席に座った連中は幸運を忘れ驕るし、席を得れなかった人たちは怒り腐る

 

そもそも全員が等しい機会を持って出発するという理想に我々はまだ到達していない以前に、

競争のもの共通善(公共善)を蝕む "悪" なのだ

日本のお手手繋いで仲良くゴールは正しかったし・お遊戯会で全員主人公みたいなのも正しい

2023-03-13

ブラックユーモア好きなはてなーおすすめしたい映画

昨日「逆転のトライアングル」観てきた。

めっちゃおもろかったぞ。皮肉屋なはてなの人たちにおすすめしたい。

ジェンダーだとか、奢り奢られ問題とか、貧富の差だとか、弱者男性論だとか、性的搾取だとか、うんことか、はてなーが熱くなるテーマが盛り込まれてる。

主人公モデルカップル

モデル女性の方がお金を稼げるらしい。

第一章では彼女の方がいつも彼氏に奢らせていて、彼氏がキレて喧嘩になる。

彼女のほうが終始クソ女なんだけどめっちゃキュート。我々はちんぽこに支配されている。

第二章ではそのカップルが豪華客船に乗る。

クソ金持ち達が出てきてすごいイライラさせてくる。

肥料会社スーパー金持ちロシア人とかが出てくる。

金持ち接待して金を稼ぐクルー達。

色々あってそいつらはクソとゲロにまみれる。

第三章では船が海賊に襲われて、生き残りが島に漂着する。

そこで権力を持つのが、サバイバル能力に長けたトイレ清掃員のおばさん。こういうちょっとした皮肉楽しい

男が性的搾取されたりする。俺はその夜熟女モノのAVが観たくなった。

男たちが初めての狩りを成功させた後、命を奪ったことにショックを受けて慰め合うシーンは良かったな。

いろんな場面で皮肉が効いてて、様々な力関係が逆転したり、トイレから下痢便が逆噴射したり、楽しい映画だった。

まぁ映画タイトル原題のままでよかった感はある。日本の配給は説明しすぎ問題が発生してるのも皮肉的ですね。

主演女優の方が若くして亡くなっているのはしんみりです。ご冥福をお祈りします

2023-03-07

anond:20230305230720

原作の『ゲド戦記』はどうかな

原題は「アースシー魔法使い」なので全くもって戦記物じゃないです(翻訳者ではなく当時の岩波書店がつけた)

主人公のゲドの「最初ダメ→途中から覚悟を決める」「力が周囲にオープン」「周囲の理解サポートあり」も満たしてる(楽俊みたいなやつもいるよ)

最初から強い」んだけどそれが「最初ダメ」の原因になってる(人間的な未熟さゆえに大事件を引き起こす)

 

ファンタジー書きの人(宮崎駿含む)はほぼ読んでると言っても過言じゃないし

幻想文学研究者によると「魔法学校」の概念をはじめて幻想文学に登場させた金字塔作品でもある

2023-02-24

anond:20230224162003

それをテーマにした映画があってだね

邦題『26世紀青年』、原題イデオクラシー。

現代の平均的な青年コールドスリープ未来に行くと、そこは馬鹿王国だったという。

2023-02-13

NY Times 日本支局長 Motoko Rich

「A Yale Professor Suggested Mass Suicide for Old People in Japan. What Did He Mean? 」という記事NY Timesに掲載された。

この記事を書いたNY Times東京支局長のMotoko Richはこれまでも日本についの批判NYTimesを中心に発信してきた人である。以下例をあげる。

https://www.youtube.com/watch?v=PD53vyCxnc0  

その後ゴーンは自分特権を利用して国外に逃亡した

https://www.nytimes.com/2020/04/19/world/asia/tokyo-japan-coronavirus.html?smid=url-share  

当時日本コロナの初期の感染抑制成功し、その後も世界的な比較では被害の規模は抑えてきた。

たいしてMotoko Richが例に出したアメリカでは感染は拡大し続けた

https://www.nytimes.com/2022/11/27/world/asia/japan-university-pageants.html?smid=url-share

アメリカにもミスコンは多数あるが「美人コンテスト西洋に根強く残っていますが、日本で違うのは、知的達成と職業生活の準備の原則宣言する機関学生グループによって後援されていることです. コンテストはまた、女性を厳格なジェンダー役割に置くことが多い文化を永続させます.(Google翻訳による。原文はWhile beauty pageants persist in the West, what is different in Japan is that they are sponsored by student groups at institutions that proclaim august principles of intellectual achievement and preparation for professional life. The contests also perpetuate a culture that often places women in rigid gender roles.)」と日本ミスコン特殊性について説明している。

https://www.nytimes.com/2020/09/16/world/asia/japan-yoshihide-suga-cabinet.html?smid=url-share

これ自体はそのとおりなのだろうが、当時のアメリカ政権がnepotism(身内びいき)の極みであるTrump政権であり、この媒体Trumpのお膝元NY地元であることを考えると趣深い。

ここまでNY Timesの記事を遡って調べているうちに、Motoko Rich氏の記事についてこちらのブログJapan Forward)が検証している事にきがついた

NYTレポーター日本中傷する方法を探し回る(Google翻訳による)」原題 MYTHBUSTERS[Mythbusters] NYT Reporter Goes Round and Round Looking for Ways to Denigrate Japan)

https://japan-forward.com/mythbusters-nyt-reporter-goes-round-and-round-looking-for-ways-to-denigrate-japan/

この記事で著者のEarlはいくつかのMotoko氏の事実誤認思い込み偏見を指摘している。 結論の一部を引用しておく   

NYT でアメリカ地域不動産取材した後、来日して以来、リッチ日本日本人を中傷する記事を繰り返し書いてきました。これがリッチ日本人の半分であることと関係があるのか​​、日本人はアメリカ人よりも文化的に劣っていると彼女が本当に信じているのか、それとも彼女NYT の編集者出版したいものを書いて、その論文を読んでいる主に白人エリート安心させるために書いているのか、私には知る由もありません。(Google翻訳による)」

正当化された批判は一つのことですが、日本人の後進性に関する偽りの主張は、西洋優越性の概念助長するだけであるため、まったく別のものです.(Google翻訳による)」

この記事Google翻訳でもよめるので、是非一読してほしい

2023-01-27

アルバムに宿る魅力

anond:20230126220814

アルバムなんて意味ないというのは当たり前の感覚だと思う。

一方でアルバム1枚の流れでひとつ作品になってる場合もある。

コンセプトアルバムもそうだし、DJミックスもそう(余談だが筆者は2Many DJsが好きだ)。

コンセプトアルバムとまではいかなくてもアルバムを通して聴いたときの曲の構成歌詞などが意味を持つ場合もある。

その一例をオアシスというバンドを例に書いてみる。

彼らの1stアルバム邦題で『オアシス』といい、原題は『Difinitely Maybe』というタイトルになっている。

この原題重要

difinitelyは「確実に、間違いなく、はっきりと」といった意味合い。

maybeは「たぶん、おそらく」だ。

まりdifinitely maybeというフレーズは「間違いなくそうだよ。たぶんね」みたいなややはっきりしない態度になる。

そしてこのタイトルアルバムの中身と関係している。

『Difinitely Maybe』の1曲目は "Rock n Roll Star"。

この曲はまだレコード会社との契約すらない時代ノエル・ギャラガーが書いたもの

歌詞の大筋は「今の生活から抜け出して成功してやる。おれの頭の中では今夜おれはロックンロールスターだ」という感じ。

まりノエルの若き野心が表現されている曲なのだ

そしてアルバムの最終曲は "Married with Children"。

このwithは付帯状況のwithなので意味としては

結婚していて子供複数いて…」というニュアンスでこのタイトルは端的にいえば「家庭持ち」である

この曲の歌詞にはノエルが当時付き合っていた彼女に別れ話で言われた言葉が使われている。

その一部を抜き出すとこんな感じである

あなたは大して賢くもないくせに皮肉屋っぽく振る舞うしそういうところが私は嫌いだった。

あなたはどうせ自分のやることなすことすべてがファンタスティックだと思ってるんだろうけど

あなたの作る曲はクソだしそのせいで私は毎日寝不足だった」

いい歌詞だ。こんな歌詞を弟リアムに歌わせてるというのもいい。

察するにノエル元彼女ノエルと家庭を持ちたかったのだろうが

ノエルのほうはロックンロールスターへの憧れを断ち切れず真面目に働かないでバンド三昧。

意見の合わない2人の関係は終わってしまったのだろう。

1曲目の "Rock n Roll Star" と最終曲の "Married with Children"。

このふたつは対比になっている。

ロックンロールスター」と「家庭持ち」。

"Rock n Roll Star" で「今夜おれはロックンロールスター」と大言壮語を吐いてみても

"Married with Children" で彼女にボロクソに言われているのが実際のノエル

それが『Difinitely Maybe』というアルバムタイトルに表れている。

絶対に売れてやる。おれはロックンロールスターになる」という野心と

「本当にそうなるかな?」という等身大気持ち

このアルバムタイトルと曲の順番にはこんな意味が込められている。

こういう作品出会うとアルバムというフォーマットにも魅力はあると感じられる。

anond:20230127094226

anond:20230127093812

1984年』(1984ねん、原題: Nineteen Eighty-Four)または『1984』は、1949年刊行したイギリス作家ジョージ・オーウェルディストピアSF小説1Q84の終わり方は? 「青豆」は「リーダー...

anond:20230127094226

単純にこういうテキスト量産すればGoogle潰せるんじゃね

anond:20230127093812

1984年』(1984ねん、原題: Nineteen Eighty-Four)または『1984』は、1949年刊行したイギリス作家ジョージ・オーウェルディストピアSF小説

1Q84の終わり方は?

「青豆」は「リーダー」を殺害して、その後、高円寺南口に潜みます。 そして『1Q84』(BOOK3)の最後では、

小学校以来、ずっと、心に愛を抱いたまま生きてきた「天吾」を見つけ出して

、20年ぶりに再会を果たし、再び出会った「青豆」と「天吾」の2人が1Q84世界から脱出して、1984年の世界に戻ってきます

2023-01-24

あるも何もみんな大好きハーバードサンデルが本出してるやん。能力主義否定

『実力も運のうち 能力主義正義か?(原題:The Tyranny of Merit)』

能力主義呪縛社会全体に深く浸透し、多くの人々の自信を失わせている

運良く勝ちの席に座った連中は幸運を忘れ驕るし、席を得れなかった人たちは怒り腐る

 

そもそも全員が等しい機会を持って出発するという理想に我々はまだ到達していない以前に、

競争のもの共通善(公共善)を蝕む "悪" なのだ

日本のお手手繋いで仲良くゴールは正しかったし・お遊戯会で全員主人公みたいなのも正しかったのだ

anond:20230124005158

2023-01-15

大怪獣のあとしまアマプラ☆1つ49%という衝撃

いや……まあ納得感はありますね。

減点部分が多くて加点部分がほとんどないので当然という気も。

とはいえIMDb4.5、平均☆2.2というのはかなりイカれた数値の低さがあり、基本的に「完全に見る価値なし」と同義なので言い過ぎな気もします。

というわけでちょっと整理してみます

大まかに減点部分を上げていくと

オチがつまらない

ギャグがつまらない

下品なだけであまりおしろくない

シュール風刺に徹しきれてない

辺りですかね。

加点部分については

オヤジギャグ好きな人面白い

・豪華俳優陣がくだらないことしてるだけで面白い人には面白い

・なんでもいいから色んなモノが馬鹿にされていれば楽しめる人には楽しい

って所かと。

正直言ってこの映画本来は加点部分になる所を自分で潰してる感じがするんですよ。

結局この映画でやりたかったのって「超常的な戦いの後始末を必死にやって結局企画倒れみたいに終わり続ける人間の力の小ささ」じゃないですか。

ギリギリまで頑張ってギリギリまで踏ん張ってピンチ連続をやっと人類が切り抜けたと思ったら、結局は超常的な力が全部解決したけどなんだったんだろう……っていうシュールさでしょう。

でも実際にはそこに徹することが出来ていなかったのが敗因だと思うんですよ。

特に不味かったなと思うのが、政治風刺の一環としてお馬鹿な政治家にお馬鹿なことを言わせて自分自分ギャグに笑わせたりしたことですかね。

これの何が駄目って、「人間人間なりに頑張ったはずなんだけどな……」っていうのが無くなっちゃう所です。

駄目な政治家がのさばっている駄目な日本っていうのをからかうっていうのは、一見すると一石二鳥で狙えそうなテーマなんですけど、それをやりすぎるとお互いに干渉しあって全部崩れてしまう。

もしも政治家がクソすぎて全部だめだって言うならもっと完全にダメダメな感じ、それこそサウスパークシンプソンズのようなレベルじゃないと

フィクションとしては面白くないでしょう。

そのレベルを実写でやってるのだと『26世紀青年原題:Idiocracy)』の「農作物ゲータレードをかけて何故飢饉が起きるのかを延々と人類は悩んでいる」辺りでしょうか。

別に観客は「今の日本政治家の駄目っぷりに皆で憤慨しようぜ」ってノリで来ているわけじゃないし、それをしたいなら「上辺だけは立派そうだけど実際には口先だけ」という感じでいかないと風刺にもなってないんじゃないかと。

そもそもそういう方向に舵を取らず、「人間人間なりに全力を尽くした上で一進一退を続けるが結局上手くいかない」をやるのなら、「ウ◯コ……そうか……水洗便所は臭くない」を真顔で言っていたときテンションでずっとやるべきでした。

実際、「銀杏匂い」を本人たちは完全に大真面目にやっていたパート結構面白かったなと皆感じていると思うんですよ。

こういった失敗は、なまじ有名俳優を使ったせいでテンションが上がってしまい、何となく思いついた「一流の人達に変なこと言わせたら面白くね?」の誘惑に負けた感じがあります

あとは何度も撮り直せるような「程よい規模の小ささ」も生み出せなかったのかなと。

そもそもの原因としては「監督脚本が同一人物」という権力の集中ですかね。

この映画問題は正直、「脚本の出来の悪さ。コンセプトを捉えきれてなさ」に一点集中していると言っていいでしょう。

やりたいことに対して台詞回しが微妙おかしく、「絶妙空気を作り出すことで内側から笑わせる」というスタンスなのに即物的おかしさを狙ったせいで自分からその空気を壊しに行っている所が多々あります

また、スタッフ監督に「これ面白くないよ」と言いにくい空気もあったんじゃないのかなとも感じます

最後に組み合わせれば面白くなると信じていたが、どう組み替えてもつまらなかったのではという気もしますが。

せめてラストシーンだけでもズッコケ感なり感動感なりを出せればよかったんでしょうが、そこで半端に両方狙いに行ったのは本当まずかったかなと。

最後のシーンをシュールに仕上げるなら「御武運を」のカットは確実に不要ですし、もしも感動に持っていきたいなら政治家達は無言で圧倒される形にした方がよかったでしょう。

ある意味最初から最後まで駄目な所が一貫していた映画とも言えるんですけどね。

この映画の何が駄目って、空想科学テンプレート日本政治家・中高年をどうやって小馬鹿にしていくかについて、「マジメな顔で馬鹿なことをする」をメインにした上で、「とにかく品を悪くする」をサブで使ったことだと思うんですよ。

結局そのせいで「ハイテンポに挟まるしょぼい下品ジョークのせいで、メインであるはずのシュールさが台無しになっていく」を永遠と観客は見せられることになってしまった。

もしも下品をとことん徹底して全てをひたすらくだらない話として描いていれば、そこに偶然シュールな真面目さが自然と加わったりしていい塩梅だったのかもなと。

映画って結局の所、コンセプトや空気世界観を観客に食わせるコンテンツなわけで、そこにおいて方向性を誤ったまま最初から最後まで行くと厳しいなとつくづく思わせる作品でした。

本当に「惜しかった」と思いますが、同時に「惜しかったで擁護できるのはポテンシャルだけであって、客に生焼けのモン食わせたら文句言われるのは当たり前だろ」とも感じてしまます

まあ……私も☆1か2か入れて終わりにしようかと思います

迷いますねー。

ブクマでも見てから決めますか。

2022-12-29

anond:20221229111433

刺さってくれる人がいて嬉しいわ

YouTubeでは原題で「Hevia Tanzila」とかで調べるとすぐ出てくるよー

2022-12-24

Netflixドラマの還魂が面白い

韓国ドラマ架空歴史物。

英語タイトルAlchemy of Soulだけど原題の還魂(환훈)の方がドラマの当然ながら内容には合っているので、ここでは還魂で通したい。

https://www.netflix.com/title/81517188

話はこの還魂と言う魂を抜き出し他の体に入り込む妖術がメインテーマで、プロットはこの妖術を使って話が展開される。

粗筋としては数々の要人を殺してきた女の刺客ナクス(낙수:落首と書いてナクス)が術士達と対決し、負けて逃げいてる間に他の体に乗り換えようとした所、間違って盲目少女の体に入ってしまった所から話がスタートする。この少女名前はムドク。このナスクとムドクの裏表を持つ少女主人公の一人。

もう一人の主人公は術士の息子のウク。実の親も術士だけどその彼が産まれる原因はその時に病弱だった国王が彼の父親と還魂して生を授けられたと言う物。彼が産まれた時に帝王星が現れ、その星は王になるか国を守る英雄になる事を暗示している。

って感じで始まるのだが、コメディシリアスうまい具合に噛み合ってて、アクションもあり話のテンポも良しで中々面白い

自分は愛の不時着や梨泰院クラスはクサくて見れなかったけどこれはハマって観てますシーズン2まであって放映は今時点未完)。

弁護士ドラマウヨンウも観てたけど、還魂の方が出来が数段上。

Netflix入ってる人はぜひ見て欲しい。

2022-12-09

訳せる言葉、訳せない言葉

海賊版サイトでfakku等によって原本から翻訳されたものが幅を利かせせているので、本来なら原本を買えば済む話なのだが、とにかく日本人側は翻訳版の再翻訳をしなければならない歪んだ状況に立たされているという話になっていた。

そういう話の流れで出たのが双龍漫画「こういうのがいい」ってどの言語でも訳せなそうだよねという話だった(あえて言い古された「ちんちん亭」には触れない)。

もちろんこれは「こういうのがいい」の翻訳版を謳うものが出た場合は既に元の台詞回しのニュアンスが壊れているはずなので、また原本日本語自身が独特なので、元の台詞復元することは困難であるという含みもある。

台詞回しの一例をあげてみよう。

女:ワキガチェックしてくれたまへ

男:剃り残しがございます

女:うむむ…永久脱毛の金を稼がねば…って違うぞ違うぞぉ?臭いはどうなんじゃ

男:…なんか甘いんだが

女:スイーツだと

文章の随所において終助詞など細かく拘られていて、独特のテンポ形成されている。

ただ何より注目すべきなのは、このピンク美少女が「違うぞぉ?」とか「どうなんじゃ」とか中性的かあるいはどちらかといえば男性的な口調でものを言っていることだろう。

この言語倒錯が生むチャーミングさといったら一体どう翻訳すれば保存できるのだろうか。

たとえば英語圏にも男性口調とか女性口調の区別は確かにあるのかもしれないが、ただ女性男性口調に相当する言葉を言わせる「ずらし」でそれは再現可能なのか。

上記の男口調は、俺妹にも拙者が一人称の男言葉を使う女はいるが、あの口調ともまた、それが放たれたときに読み聞きした側が感じる空気感というか味わいといったものが異なると思う。

まり同じ言語内における言語倒錯についても、ずらし元とずらし先の違いによってそうしたニュアンスが異なってくるのに、その各ニュアンスを別言語において再現可能なのかということだ。なかなか難しいものがあると直感される。ちなみに現代女性が「たまえ」というだけでも面白いがそれが「たまへ」と表記されたときの独特の滑稽味もまた再現し難いだろう。

もう一例あげておこう。場面は風呂場の脱衣所で男女が裸になっているという状況だ。

女:ふいータオル貸してー

男:いいよーっておいそれ昨日使ったやつだぞ洗ったのあるよ

女:いいよ別に乾いてるし

男いや洗った奴のがってあーまあいいか

女:むっ雄の香り

男:えっ?酸っぱい?お酢

女:ちゃうオスメスの雄w

やや育ちの悪そうな自然体の男女カップルの会話が自然に、あるいは少し技巧的過ぎるかもしれないが、素晴らしい具合に再現されている。ちなみにネカマするならこういう本からこそ口調を見習うべきだろうとも思う。

後半の雄とお酢の畳みかけは、男の受け答えが女の意図したいことに対してあながち間違っていない(絶対酸っぱい匂いがするという意図もあったはず)という点も含めて言葉遊びとして面白い

しかしこうした言葉遊びの翻訳は後述するが映画翻訳業界では十八番のようなもので、比較的なんとかなる類のものかもしれない。

さらに続きを見てみよう。

女:乾かして―

男:なんで至れり尽くせり体制なん

女:頼むぅいいじゃんよぅ

女:おぅマン●拭きやすいな毛がないと一緒にパイパンしようぜ

男:だが断る

女:えぇなんでー面白いのになー

男:面白みで剃るもんじゃなかろうが

女:でも勃起サイズアップするらしい…ってあれあれ~?復活ですかー?

男:いや刺激与えたらそりゃな?

もはや語尾の小文字と長音符の使い分けなど、この作者の文体の妙を説明するうえでは些末な類だろう。

「至れり尽くせり体制」などの日本語母語話者談話においてしがちな咄嗟造語はどう訳せばそのニュアンス海外読み手にも届けられるのか。

伏字になってない伏字面白味があるがこれは比較的なんとかなりそうだ(相変わらず女の使う「だぜ口調」が翻訳の難所になろうが)。

男がジョジョ言葉を使っていることも注目しておきたい。誤用であるかもしれないことは作者も承知している可能性があるのであえて触れないとして、こういったものはどう訳せばいいのか。

そもそもこういった台詞元ネタを知っているかしないかで同じ日本人でも読んだとき感覚は異なっているだろう。

結局ジョジョ世界的に有名な作品なだけあって、その言語圏で出版されているジョジョの該当セリフをそのまま引用してあげれば割とスムーズに我々が感じているニュアンスを届けてあげられるのかもしれない。

ある言葉翻訳可能かについては、そもそも出版映画世界翻訳技術の長年の蓄積があるのだから薄っぺらなのは承知でこれらにも触れておく。

先述したが言葉遊びの部分を別の言語に落とし込むことは映画翻訳が得意とするところである

その言語音韻体系でしか成立しないだろというものもうまく落とし込まれているものである。ぴんと来ないなら参考にtedの生音声と字幕比較してみることをおすすめする。

「ぼくのワンダフルジャーニー」の原題は"the dog"である(the objectを「遊星から物体X」と訳すのとは似て非なる事情だと思う)。

素人目にはどうしてこんなアクロバティックな翻訳な成立するのだろうと思わずはいられない。

逆に向こうの人にとって"the dog"という訳はどういう印象を持っているのか?個人的にはお堅い文学的な味わいすらも感じられるが、それを母語とする人にはひらがなで「いぬ」と書いた程度のニュアンスまで幅広くカバーしているのかもしれない。

いぬ」と「ぼくのワンダフルジャーニー」なら、まずまず対応していると言えなくもない…か?

あるいは端からニュアンスを丸ごと保存しようとは翻訳家も考えないものなのかもしれない。

その文章文体テンポが、鑑賞者にとってのニュアンスや味わいに対して重要な要素としてどれだけ影響を与えているか支配しているかということは弁えているものなのかもしれない。

たとえば注意書きの文章テクニカルライターとして翻訳するにあたって、日本語の注意書き、特に箇条書きが持つ淡泊さを独特のニュアンスとして捉えその存在性を肯定することはできるかもしれないが、日本人が注意書きを読むにあたってそのニュアンス重要としていないのと同様、そのニュアンスが保存されているかどうかにまで気配りする必要はないだろう、という具合だ。

とっくの昔に源氏物語が様々な言語翻訳されていることも押さえておくべき事実だろう。

これもまた古文が持つ独特の味わいをどう翻訳しているのか、あるいは翻訳放棄しているのかという話になる。

日本人の心には中等高等教育を経て古文単語に対して、仰々しさをはじめとした独特の感性が培われている。

その感性を通してこそ「変態中納言」は独特のギャグとして成立するわけだ。

しか源氏物語にはギャグの要素はあったとしても重要ではないだろうし、結局助動詞とか係り結びに使う助詞が持つあのニュアンスは全部放棄しているのだろうか。

アーサー王物語時代の古英語でも使えばあるいは教養ある英語話者に似た味わいを感じてもらえるかもしれないが、これは英語圏人間に限られる手法となってしまう。汎用的な手法を見出せないものか。

ところで海外の人が日本アニメ字幕付きで見るということが大いに行われている。

海外声優吹き替え版というのもあるが流行っていない。

主観になるが吹き替え版は可愛くない。仮に可愛いのだとしても、少なくともそれは日本人声優の演技とは別質のものである気がする。そのあたりにもなにがしかニュアンスが宿っているかもしれない。

そのニュアンスは非言語的な要素が持つものであって話がずれていると言われればそれまでだし、因果関係上は先に生の動画があってその日本語が分からいか字幕をつけているというものに過ぎないわけだが、とにかく日本人声優の演技というのも、字幕の持つニュアンスを補うための日本語の音声という側面があると私は解釈している。

私なりに長々語って来たわけだが、私の関心はあくまでこうした「多言語に訳せない言語」が日本以外に諸言語にあるか、それにはどういった事情あるかなどといったことであって、巷で言われるような「日本語は難しい」的な自言語特別視する態度は持ち合わせていない。

しろ浅学でわずかな日本語英語の例で比較したり考察したりすることしかできないのが嘆かわしいぐらいである。

戸田奈津子村上春樹や、最近だと東大に40言語話せるハイパーグロットがいるらしいが、彼らに自分が「訳せない言葉」と思うものを持ち込んで翻訳をお願いし、その翻訳作業をじっくり見学したいものである。知見も深まるというものだろう。

2022-12-08

プロジェクト・ヘイルメアリー完読

いゃ〜、面白かった。

知らない人向けに解説するとあの映画にもなったオデッセイ原題はMartian)の原作者が書いた小説

記憶を無くした主人公が、自分が今どこにいるかからない所から科学的に手がかりを探して行く(そのうちに少しづ記憶も蘇る)話なので、ちょっとした筋書きすらネタバレになるので書けないんだけどね。

でも誰かに話したい。面白さを知って欲しい!

どれくらい面白いかってSF舞台スケールはあの三体並み。ハラハラする話の展開はあるけど、主人公の軽口が小気味よく決して重たくは感じない。何より主人公の困難を乗り切る姿勢が、読者である自分でもやれば出来ると思わせてくれる。

最後まで良い読了感で終われました。

映画でもやるらしいけど小説にある小ネタ満載な部分は多分削ぎ落とされるので(マジ入り切らない程小ネタの宝庫)ぜひ小説で読む事をお勧めします。

2022-12-05

タイトルが地味過ぎるアメリカ

パシフィックリム環太平洋諸国

熱血巨大ロボットアクション映画タイトルにしてはなんという平熱ぶりだ。

そこまで有名な例ではないが、小説シャーロック・ホームズの愛弟子 疑惑のマハーラージャ」の原題は「ザ・ゲーム

ホームズ原作イギリス近現代史に詳しい人にはピンとくる知的タイトルらしいが。知らんがな。そして邦題のけばけばしいこと。

日本では、本でも漫画でも映画でもまずはタイトル命だ。手に取らせないことにははじまらない。

ビジネス本や啓蒙書でも、タイトルが違えば全く売れてなかっただろうベストセラー枚挙に暇がない。

アメリカではその逆で、売る気あんのか?というそっけないタイトルベストセラーがよくある。

その温度差の背景には流通の仕組みの違い、コンテンツ消費にまつわるライフスタイルの違いがあるはずだ。

書店出版社ビジネスモデルが立ち行かなくなってるという昨今。

アメリカではどうなんだろう。

アマゾン一強になる前からバズるゼロタイトルの本が、あの無駄に広い国で売れてきたわけだろう。

2022-11-12

私の世界に対する概念を変えた本の一部

自分行為は正しいと考えている犯罪者は、めずらしくないそうである

どんなときも、自分のことを正当化するのが人間というものなのだ

デール・カーネギー著 『人を動かす(原題:友を得、他人に影響を与える方法)』より

みんなも概念を変えた文書を教えてくれよ。

2022-11-02

神は銃弾天使は涙

神は銃弾というバイオレンス小説がある。

2002年度版「このミステリがすごい!」の海外部門第1位、らしい。

まあそれは今はどうでもいい。語りたいのは小説の出来ではない。

タイトル、カッコよくない?

原題は God is a Bullet なのでそのままだが、日本語の響きが良すぎる。原文でしか読んでないアメリカ人可哀想なくらい。しらんけど。これが神の銃弾だと誰も手に取らない。

この構造でかっこいいタイトル20年考えているが、超えてこない。

現在の最高到達点は天使は涙だが、神は銃弾を破る気配はない。

なんかない?

追記

トラバに書いたけど、

○の△ → ○は△ 構造のように、

ありきたりで陳腐言い回しが、ちょっとの違いでかっこいい、だと私的ボーナスポイントです。

神の銃弾 → 神は銃弾

追記

設問設定が悪くて序盤の人、ごめんね。

関係なく好きなタイトル語って行っても良いよ。

(序盤のトラバのうち、増田意図した構造になっている多くは自演です)


ついつい追記

単に自分が感じ取れていないだけでネイティブは同じように感じていたり、なんならキリスト教文化圏だったらもっと重い意味を持っているかもよ。

持っているかもよ。じゃなくて、持っているよ。で言えたらかっこいいのに。

これは「接続詞の言い換え」ではなく、「関係無いものを繋げるタイトル手法」。

いや、原題がなぜこういうタイトルかは(確か)本に書いてあったよ。翻訳者による解説だったかな?

実在するタイジャンキーな坊さんの説教を気に入って付けたんじゃなかったかな。

接続詞の言い換えだと本気で思っているわけがなく、

日本語で見た時にそういう構図になっている面白さ(日本人だけに起きる些細な幸運)を楽しんでいるだけだよ……。

上の二方、

20年間ずっとこのタイトルを好こり続けてる増田を、バカにしすぎではないだろうか。そんな所とっくに通過してるっつうに。

2022-10-28

anond:20221028060846

無いと思う

サンデルの『実力も運のうち 能力主義正義か?(原題:The Tyranny of Merit)』は正しかった

能力主義呪縛社会全体に深く浸透し、多くの人々の自信を失わせている

運良く勝ちの席に座った連中は幸運を忘れ驕るし、席を得れなかった人たちは怒り腐る

 

そもそも全員が等しい機会を持って出発するという理想に我々はまだ到達していない以前に、

競争のもの共通善(公共善)を蝕む "悪" なのだ

日本のお手手繋いで仲良くゴールは正しかったし・お遊戯会で全員主人公みたいなのも正しかったのだ

 

・・・とは言うものの、出来るだけ良いものを使いたいはほぼ万人にある感情なのでバランス問題なんだろうな

2022-10-06

anond:20221006221440

アーロンリー・ラルストン(Aron Lee Ralston, 1975年10月27日 - )は、アメリカ登山家、および演説家。

2003年5月アメリカユタ州渓谷事故に遭い、岩に挟まれた右腕をナイフで切断することにより脱出したことで一躍有名になった。

この事故自伝として小説化され、2010年には『127時間』(原題:127 Hours)として映画化された。

実話の映画というのが凄いやつやね

2022-10-03

広告代理店〇ねよ!

アマプラエージェント・スミスって映画を見たんだよ。

吹き替え版の説明文はこうなってたの。

私は、国家凶悪武器スーザン・スミスは、地域一帯を支配する麻薬密売であるキャッシュの女として、裏社会に生きていた。だが薬物所持の現場FBIに押さえられ、罪を問われない代わりにFBI情報提供者となるよう、捜査官のマークパットナム要請される。パットナムは裕福な不動産開発業者の娘と結婚していたが、ある日、スミスの誘惑に負け関係を持ってしまう。ベッドでパットナムに抱かれながら、スミス脳裏にはある計画が浮かんでいた。男たちをその妖しい魅力で引き込み、女の武器で操りながら仕掛けた復讐が、今幕を開ける…!

なんかすごいエージェントものだと思うじゃん!タイトル見てもさ!

でも全然中身違うんだよ!

 

実際には売人の元妻として底辺犯罪者として生きる生活イラついてる女が、エリートFBI出会って恋に落ちて不倫状態になって元夫の犯罪告発するんだけどエリートFBIは妻を選んで他所へ逃亡、主人公地元でチクリ屋としてゴミカス扱いされてボコられる毎日。なんとかエリートFBIを探し出してヨリを戻してよ!!!ウンコ!!!ヒスった結果、ブチ切れたエリートFBIにぶち殺されて、エリートFBI自首して終了。

 

底辺犯罪者女がエリートFBIになんとか選ばれたくて奮闘するんだけど結局空回りして本人に殺される話。

あのさぁ……

 

原題は「above suspicion」疑う余地もない、という意味

原作ノンフィクション小説の「死体FBI 情報提供者を殺した捜査官の告」で実際にあった事件らしい。

 

エージェント要素ゼロじゃん。

広告代理店人間ちゃん映画見てタイトルつけたの?

本当に怒るよ。

2022-09-27

『弐番目のタフガキ』に代わる邦題

アンダーワールドの『second toughest in the infants』の邦題『弐番目のタフガキ』が嫌いなんすけどなんか適当邦題ないっすかね?

博識っぽいみなさんならなんて付けますか?

原題カタカナにしても直訳してみても(これは俺の英語力が貧弱なのも大きいが)なんかしっくりこない、かといって『弐番目のタフガキ』はお下品な感じがして嫌だ。

もう10年くらい度々思い出しては悩んでるんだが名案が思い浮かばん、誰か助けてくれ!

2022-08-25

anond:20220825221541

邦題ラジオで曲紹介するとき必要から付けられる

それゆえ短さ覚えやすさが優先され正確さは二の次

ローリング・ストーンズサティスファクションも

原題は(I Can't Get No) Satisfactionで、意味が逆になってる

anond:20220825112917

ほら、反論定義が食い違ってる

「女は○○好きで気持ち悪い」「男だって××好きで気持ち悪いでしょ」

って反論か?

まあ、反論か。

原題否定する反論と、

反対の意見を言う反論(上とほぼ一緒か、微妙に違うか)

言い返すだけでいい反論喧嘩)があって、

「女は○○好きで気持ち悪い」「女は○○好きじゃない、あるいは気持ち悪くない(厳密な反論)」

「○○好きが気持ち悪いと思うのはあなた主観じゃないですか(反対意見?)」

「お前だって気持ち悪いだろ(例示して喧嘩)」

上の2つが自分でも区別うまくできてないけど、少なくとも3つめのを反論っていうのはなんか気持ち悪い

けど深く考えたら広い意味では反論に入るのかな~とは思う

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