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2017-09-01

芥川龍之介文豪たちが記録した関東大震災朝鮮人虐殺

[PDF]関東大震災文豪 - 成蹊大学図書館の展示から -

http://repository.seikei.ac.jp/dspace/bitstream/10928/526/1/kokubun-47_56-86.pdf

 

ブコメ経由で知った論文だが、あまり目立ってなかったので引用しておく。「関東大震災朝鮮人虐殺」とは別に朝鮮人けが殺害されたわけではなくて、「朝鮮人と間違われる」などして多くの日本人中国人殺害されていることは覚えておきたい。

 

芥川龍之介

僕は善良なる市民であるしかし僕の所見によれば、菊池寛はこの資格に乏しい。…菊池雑談を交換してゐた。…その内に僕は大火の原因は○○○○○○○○さうだと云つた。すると菊池は眉を挙げながら、「嘘だよ、君」と一喝した。…しかし次手にもう一度、何でも○○○○はボルシェヴィツキの手先ださうだと云つた。菊池は今度も眉を挙げると、「嘘さ、君、そんなことは」と叱りつけた。…

 再び僕の所見によれば、善良なる市民と云ふものボルシェヴィツキと○○○○との陰謀存在を信ずるものである。もし萬一信じられぬ場合は、少くとも信じてゐるらしい顔つきを装はねばならぬものである。けれども野蛮なる菊池寛は信じもしなければ信じる真似もしない。これは完全に善良なる市民資格放棄したと見るべきである。善良なる市民たると同時に勇敢なる自警団の一員たる僕は菊池の為に惜まざるを得ない。

(〇〇は言論統制時代伏字にされた「不逞朝鮮人」などの言葉。これはデマに踊らされた「善良なる市民」への芥川龍之介ならではの皮肉文章

 

菊池寛

 ××を持つて、合言葉を使ふなどと云ふことは、大正の世にあるまじき事と思つてゐたが、震災後四五日の間は、私も××を手にして、合言葉を使つて、警戒に当つた。

 

広津和郎

 あの震災に関聯して、今思い出しても日本人として堪らない気持ちのするのは、各地に起った例の鮮人騒ぎである。…とにかく鮮人に対して、あの時日本人の行ったことは、これは何とも弁解のしようのない野蛮至極のものであった。ああ云う場合、この国の人間には、野蛮人の血が流れているのではないかという気がする。…

朝鮮人が来ますと言われて)私は、

「そんな莫迦な話があるものか。鮮人地震予知していたわけではあるまいし、何処で勢揃いし、何処からやって来るというのだ。…そんなことは絶対に考えられないよ。僕はこれから寝るから、ほんとうに鮮人が来たら起こしてくれ。」…と云って、人々を安心させるために、畳の上にひっくり返ったら、実際に眠ってしまった。

寺田寅彦

 井戸に毒を入れるとか、爆弾を投げるとかさまざまな浮説が聞こえてくる。こんな場末の町へまでも荒らして歩くためには一体何千キロ毒薬、何万キロ爆弾が入るであろうか、そういう目の子勘定だけからでもじぶんにはその話は信ぜられなかった。

 

佐多稲子

ラララ、と聞こえる高い叫び声は朝鮮語らしく聞こえる。竹刀でも激しく打ち合うような音も聞こえる。朝鮮人がこの大動乱に乗じて暴動を起こしたという筋書を疑う力もないから、空地の周囲の叫び声や、打ち合うもの音を、朝鮮人との戦いなのだ、と私は思っていた。…

 私はこのときのことをおもい出すたびに、同じ長屋で親しくしていたひとりのおかみさんの言った言葉を同時におもい出す。…長屋のものが半壊のわが家のまわりに寄り合ったとき、ひとりが自分のゆうべの恐ろしかった経験を話し出した。話し手彼女は、一晩中朝鮮人に追いかけられて逃げて歩いた、というのだ。それを聞いたとき興行師のおかみさんは、利口にその話を訂正した。彼女はこう言ったのである朝鮮人暴動を起こしたなんていったって、ここは日本土地なんだから朝鮮人よりも日本人の数の方が多いにきまっている。

朝鮮人に追いかけられたとおもっていたのは、追われる朝鮮人のその前方にあんたがいたのだ。逃げて走る朝鮮人の前を、あんたは自分が追われるとおもって走っていたにすぎない、と。

 私はこの訂正を聞いたとき、強いショックでうなずき、かねてのこの人への尊敬をいっそう強くした。…貧しい興行師のこの妻のような怜悧で正しい判断は、あの当時住民の多くは持ち得なかった。政府の流した蜚語は、大地震という自然の脅威におののいている住民の、異常な神経を煽った。

 

志賀直哉

 東京では朝鮮人が暴れ廻つてゐるといふやうな噂を聞く。が自分は信じなかつた。

 松井田で、警官二三人に弥次馬十人余りで一人の朝鮮人を追ひかけるのを見た。

 「殺した」直ぐ引返して来た一人が車窓の下でこんなにいつたが、余りに簡単すぎた。今もそれは半信半疑だ。…

丁度自分の前で、自転車で来た若者と刺子を着た若者とが落ち合ひ、二人は友達らしく立話を始めた。…

「―鮮人が裏へ廻つたてんで、直ぐ日本刀を持つて追ひかけると、それが鮮人でねえんだ」…「然しかう云ふ時でもなけりやあ、人間は殺せねえと思つたから、到頭やつちやつたよ」二人は笑つてゐる。

 

江口

汽車内で足を踏んだ踏まないの騒ぎが始まって)

 喧嘩はしばらく続いていた。すると在郷軍人らしい方が、…突然座席へ突っ立ち上がった。

諸君、こいつは鮮人だぞ。太い奴だ。こんな所へもぐり込んでやがって」…

「おら鮮人だねえ。鮮人だねえ」

 …時どき脅えきったその男の声が聞こえた。しか相手がおろおろすればするほど、みんなの疑いを増し興奮を烈しくするばかりだった。(その男は次の駅で引きずりおろされ)物凄いほど鉄拳の雨を浴びた。

「おい。そんな事よせ。よせ日本人だ。日本人だ。」

私は思わずから首を出してこう叫んだ。側にいた二三の人もやはり同じようなことを怒鳴った。…こうして人の雪崩にもまれながら改札口の彼方にきえて行ったその日本人の後姿をいまだに忘れる事はできない。私には、一箇月ほどたった後に埼玉県下に於ける虐殺事件公表された時、あの男も一緒に殺されたとしか思えなかった。そして無防御の少数者を多数の武器と力で得々として虐殺した勇敢にして忠実なる「大和魂」に対して、否、それまでにしなければ承知のできないほど無条件に興奮したがる「大和魂」に対して、心から侮蔑憎悪とを感じないわけにいかなかった。ことに、その蒙昧と卑劣と無節制とに対して。

 

山田耕作の話

 急いで東京へ帰らうとして、先ず護身用のピストルを買つた。それを何かに包んで、ルツクザツクの奥深く納めた。…

 甲府を出てからのことであつた。

 車中に興奮のあまり気の変になつた学生があつた。

 学生の目には、車中の誰も彼もが○○に見えた。学生は車中の総ての人に荷物検査を迫つた。

 耕作君の袋の中にはピストルがある。…若し、それを見られたら、自分は殺されると思つた。

 耕作君は終に立ち上がつて演説した。(荷物検査をするなら陸軍出張所に行くように説得し、みんなの賛成を得る。)

 耕作君はほつとした。

「実際、もうお終ひかと思つた」と、耕作君は幾度も言つた。

 

関東大震災下で起きた亀戸事件殺害された平沢計七の匿名追悼文

震災の2日後に平沢警察連行され、その翌日、著者が石油と薪を運ぶ巡査と会った時の回想)

石油と薪を積んで何処へ行くのです。」

「殺した人間を焼きに行くのだよ。」…

「昨夜は人殺し徹夜までさせられちゃった。三百二十人も殺した。外国人亀戸管内に視察に来るので、今日急いで焼いてしまうのだよ。」

「皆鮮人ですか。」

「いや、中には七八人社会主義者はいっているよ。」

(そこで、著者はその死体のある場所を教えてもらい、そこへ向かう。)

そこに二三百の鮮人支那人らしい死骸が投げ出されていた。

 自分は一眼見てその凄惨な有様に度肝をぬかれてしまった。自分の目はどす黒い血の色や、灰色の死人の顔を見て、一時にくらむような気がした。涙が出て仕方がなかった。…

 その時私はいつも平沢君のはいていた一足の靴が寂しそうに地上にころげているのを見た。

 

宮地嘉六(警察火事場泥棒容疑で連行された)

「全体どういふ理由自分はこんな目に…あんまり幸福ありすたからだらうか…然し自分生活はそれほど幸福ではなかつた筈である…」

(同房の男は好きなもの一つ食べずに貯めこんだお金火事場泥棒と間違えられて取り上げられてしまった。)

「あゝ口惜しい…。ほんとに好きなドラ焼き一つ喰はず辛抱したんだ。浅草から逃げて来る時も五銭の西瓜一切喰べるのをこらへて来たんだ。あゝ口惜しい…」彼はわんわん泣き叫んだ。

(そして、取り調べのないまま 4 日目を迎える。)

 四日目の昼めしには梅干の代りに蒟蒻一切を得た。その蒟蒻一切はまぐろ

刺身のやうだつた。噫天意 !!

2016-12-16

処女厨批判批判

私は処女厨ではないし、処女価値特に感じない。が、あまりにもこの手の議論レッテル貼りに終始してしまうように思える。そして、私もかつては異なる人種に対する偏見を持っていた一人であった。そういった過去自分を戒める意味でも、今の自分の考えを整理する意味でも、ここに一つ落書きを書いておく。

さて、処女厨ないし処女信仰に対する批判で有名なのは芥川龍之介の「侏儒の言葉」にある「処女崇拝」の節であろう。ここに一部引用する。(全文は自分検索して読んでくれ。)

処女崇拝は処女たる事実を知った後に始まるものである。即ち卒直なる感情よりも零細なる知識を重んずるものである

はじめ私はこれに納得してしまった。これとは少し違うが私も同じような価値観を持っているからだ。しかしながらどうだろう。なにをもってして「零細なる知識」であろうか。あるいは、そもそも「率直なる感情」と「知識」とはそんな簡単に分けることができるのであろうか。

例えば、性別を逆にして高収入(この基準も人それぞれだが)の男性しか結婚したくない女性に対して、

高収入崇拝は高収入たる事実を知った後に始まるものである。即ち卒直なる感情よりも零細なる知識を重んずるものである

なんて批判も成り立ちそうだ。これも極端な話になるが、いくら好きとはいえ「36歳職歴なし」とかなんかはきつい人も多いんじゃないのか。私だってさすがに浮気しまくる女性とかは勘弁だ。

では、「卒直なる感情よりも零細なる知識を重んずる」彼ら彼女らは、ある種の歪んだ心理の持ち主であろうか。

シカのメスも同じである彼女らは闘争勝利したオスのシカとセックスするのだ。そしてこれは彼女らの本能なのだ

処女厨たちの崇拝もヒトという種の多様性の一部ではないのか。つまり、肌が黄色かったり、白かったり、黒かったりすることと同じではなかろうか。なにをもって「零細なる知識」とし、どのように感情に影響するかは人それぞれじゃないのか。

仮にそうだったとしたら、処女厨批判とはレイシズム以外のなにものでもないと思う。

2016-11-20

[] 巣鴨

とげぬき地蔵とか芥川龍之介の墓とかある。

観光に来た人がいたらここを案内すればいい気がする。

あとは原宿でも見せときゃいいだろう(投げやり)。

トイレ大塚とほぼ同じで、それなりに綺麗で臭いも少なく空間は広くもなく狭くもなく・・・

まあおすすめ

駒込で行くよりはここで済まそう。

2016-07-26

最近ふと芥川龍之介自殺の原因というの記事を見てたら20人近く扶養親族がいた上に、

そのうちの親族の一人が火災保険目当てで家事を起こした疑惑を持たれて鉄道自殺してたらしい、

で持ってその賠償金芥川龍之介が負う事になったんだとか

2015-11-29

分かったかBL小説家希望芥川龍之介を読め

形容詞勉強しろ

あとお嬢ちゃんもっと文章に間を持たせてくれ

最後投稿してくる前に5回読み直せ、誤字脱字が多いぞ

2015-10-24

http://anond.hatelabo.jp/20151024134339

恋愛はただ性欲の詩的表現を受けたものである。少なくとも詩的表現を受けない性欲は恋愛と呼ぶに値しない』 芥川龍之介

セックスがしたかたか結婚したんです、性欲結婚です。』蛭子能収

2015-09-20

芥川龍之介の著作によると

極楽には蜘蛛が住んでいるらしい。そうすると、蜘蛛よりも小さな虫や蝶も住んでいるだろう。そして鳥や小動物も住んでいるに違いない。

極楽往生とは、極楽という場所に生まれ変わるという意味である

人間に生まれ変わるとは限らないだろう。

2015-09-10

http://anond.hatelabo.jp/20150910221159

純文学も実はそんなに敷居高くないよ。

だいたいラノベよりもずっと短いからすぐ読める。

芥川龍之介とかとても読みやすい。青空文庫とか使えば無料で読めるし探してみるいいよ。

2015-02-12

句点とか読点とか

句点をすごく嫌う人が改行いっぱいの増田を書いていたのをちょっと前に読んだけれども果たして句点の代わりに改行を使うというのは如何なものかとも思ったしもしかするとかくかくした漢字仮名交じりの文章に丸という有機的な図形が挿入されるのが嫌なのかもしれないと思いながら、ラーメンを食べたりうどんを食べたりパスタを食べたり麺類ばかり食べて居住地関係から麺類がとても生活に入り込んでいるなとかオナニーしたところで何も得るところはないけれど得るところがない分その虚無を欲しているのだなどといわゆる賢者モードで考えたり益のない生活を送ってきたのだけれど、この文章「けれど」多すぎじゃね?と思ってじゃあ一文でまとめようとせずにうまいこと書くか「が」を使って表現の重複を避けるかするのがまあ一番いいと思って、そういえば芥川龍之介は読点の前に「て」が来るのが嫌いだと評論で言っていたなと思い出したり、思うことはまとまらず思いは思うままに外側に流れ出していきそれを係留する術もないままにいわゆる由無し事をそこはかとなく書き綴ってみるのだけれど、ああ、また「けれど」だ、そもそも増田が初めてでありここにこういうことを書くのはいことなのだろうかと逡巡しながら投稿することにする。バイバイ

2014-12-26

2014年2015年過去

今年もそろそろ終わる。

俺は来年40歳になる。10年前に何してたっけ?どんなことがあったけ?20年前は?

思い出そうとしてみたが、覚えていることはあまりなかった。

そこで大好きなウィキペディアを開いてみたら、おもしろかった。

西暦をたたけばその年に起こった出来事や流行ったものごと、世相がまとめられている。

すげえな。

ありがとうウィキペディア

「おっ」とか「へー」とか「なにそれ」と思った出来事で100年を振り返ってみる。

2014年の10年前と2015年の10年前。

1614年と1615年までさかのぼれば、それぞれ大阪冬の陣と夏の陣までいけるのだが、400年はけっこうしんどい

とりあえず100年。

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2004年平成16年

・自衛隊イラク派遣の陸上自衛隊本隊第一陣がイラクのサマワに入る

関西電力美浜原子力発電所(福井県)で蒸気漏れ事故が発生、作業員5人が死亡

アテネ五輪(柔道の野村忠宏選手が五輪3大会連続で金メダル獲得)

・「新潟県中越地震」死者68名

紀宮さま黒田慶樹さんがご婚約

2005年(平成17年

中部国際空港が開港

スマトラ島沖地震

アンゲラ・メルケルがドイツ首相に就任

・1年を通じて1899年以来初めて死亡数が出生数を上回る

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1994年(平成6年

ビートたけしバイク事故で重傷

関西国際空港が開港

オリックスイチローが史上初の1シーズン200本安打を記録

大江健三郎ノーベル文学賞を受賞

1995年(平成7年

阪神淡路大震災

地下鉄サリン事件

・警視庁の国松孝治長官狙撃事件(重傷)

オウム真理教総本部前で村井秀夫幹部が刺殺される

・「Windows'95 日本語版」発売

・『新世紀エヴァンゲリオン』放送開始

・俺ハタチになる/この年はテレビばかり見ていた気がする。

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1984年昭和59年

・中曽根首相が首相として戦後初の靖国神社参拝

・「かい人21面相」によるグリコへの脅迫が始まる

都はるみがNHK「紅白歌合戦」を最後に引退

1985年(昭和60年

日航ジャンボ機墜落事故

・東京都に新両国国技館が完成、横綱・北の湖が引退

・NTT(電電公社)とJTT(日本たばこ産業)が民営企業として発足

豊田商事の詐欺事件についてマスコミが取材中、報道陣の前で永野一男会長が暴漢2人に刺殺される

松田聖子神田正輝と結婚

フジテレビで夕方のバラエティ番組夕やけニャンニャン』が放送開始

たこ八郎が水死

・「かい人21面相」の似顔絵“キツネ目の男”が公開される

阪神タイガースが21年ぶりのセ・リーグ優勝

阪神タイガース日本シリーズで、西武ライオンズを破り4勝2敗で日本一

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1974年(昭和49年

・永谷園が「あさげ」を発売

小野田寛郎陸軍少尉がフィリピンから帰還

日本赤軍オランダ・ハーグにあるフランス大使館を占拠(ハーグ事件)

ウォーターゲート事件ニクソン大統領辞任

テレビアニメ宇宙戦艦ヤマト』第1作が放映開始

フランスで『エマニエル夫人』公開

1975年(昭和50年

まるか食品が「ペヤングソースやきそば」を発売

山陽新幹線博多まで開通

広島東洋カープが初優勝

イギリス保守党の党首にマーガレット・サッチャー選出

沖縄国際海洋博覧会開幕

・俺が生まれた

……俺と同い年の人たち

赤江珠緒アナウンサー

雨宮処凛(作家、エッセイスト

山田花子タレント

アンジェリーナ・ジョリー(女優)

上原浩治(野球選手)

高橋由伸(野球選手)

チュートリアル徳井義実タレント

平野啓一郎小説家

・四代目・市川猿之助歌舞伎役者

さかなクン(魚類学者、タレントイラストレーター

・俺(商店街で鮮魚店を経営)

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1964年昭和39年

カルビーが「かっぱえびせん」を発売

本田技研工業が「S600」を発売

・日本人の海外観光渡航自由化。ただし年1度、所持金500USドルまでの制限付き

東海道新幹線開業

東京オリンピック

・坂本九『明日があるさ』がヒット

・映画『モスラゴジラ』公開

1965年(昭和40年

大塚製薬が「オロナミンCドリンク」を発売

アメリカ軍による北ベトナム爆撃が始まる(北爆)

・淀橋浄水場廃止

朝永振一郎ノーベル物理学賞受賞が決定

・中国で文化大革命が始まる

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1954年(昭和29年

武田薬品工業が「アリナミン糖衣錠」を発売

・日本の高度経済成長期が始まったとされる年

アメリカで世界初のカラーテレビの本放送開始

・NHKが大阪と名古屋でテレビジョン放送開始

ニッポン放送開局

琉球放送(RBC)開局

・遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」が米国の水爆実験によって発生した多量の放射性降下物を浴びる

・洞爺丸事故

加藤芳郎4コマ漫画『まっぴら君』が毎日新聞夕刊で連載開始→2001年終了

・映画『ゴジラ』(シリーズ第1作)公開

1955年(昭和30年

トヨタ自動車が「クラウン」を発売

日産自動車が「ダットサン・110」を発売

武田薬品工業が総合感冒薬「ベンザ」を発売。

ワルシャワ条約機構結成、冷戦激化

・広辞苑初版発行(岩波書店

後楽園遊園地が完成

自由民主党日本社会党二大政党制55年体制)が始まる→1993年崩壊

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1944年(昭和19年)

・全国の新聞で夕刊が廃止

・日本軍がインパール作戦を開始

・松竹少女歌劇団解散→松竹芸能本部女子挺身隊結成

関西急行鉄道南海鉄道が合併し、近畿日本鉄道設立

アメリカ軍サイパン島に上陸、日本軍が全滅

・連合軍によるパリの解放

ゾルゲ事件

・東海道沖で東南海地震発生/マグニチュード7.9、死者・行方不明者1,223人、建物全壊36520件

1945年(昭和20年

・ 2月 4日 ヤルタ会談ルーズベルトチャーチルスターリン

2月18日 アメリカ軍硫黄島に上陸

2月14日 近衛文麿昭和天皇に早期和平を提案(近衛上奏文)

3月10日東京大空襲」/死者は約10万人

・ 4月 1日 アメリカ軍沖縄本島に上陸

6月13日 大田実司令官が「沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」と打電した後自決

6月23日 沖縄守備軍司令官牛島満が摩文仁司令部で自決/実質的な戦闘終結

7月26日 ポツダム宣言発表/連合国は日本に降伏を要求

・ 8月 6日 広島市へ原子爆弾投下

・ 8月 9日 ソ連軍が満州へ侵攻して対日参戦開始

・ 8月 9日 長崎市へ原子爆弾投下

8月10日 御前会議(ポツダム宣言の受諾の可否について)

8月15日 正午「玉音放送

8月18日 満州国皇帝愛新覚羅溥儀退位

8月27日 占領軍向け特殊慰安施設の第1号開業(小町園、東京大森)

・ 9月 2日 東京湾上の戦艦ミズーリ艦上で、重光葵・梅津美治郎らが降伏文書調印(第二次世界大戦終結)

9月25日 外国人記者2名が昭和天皇インタビューを行う

10月19日 駅名の表記が左書きに統一される

12月31日 NHKラジオ第1で『紅白音楽試合』

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1934年(昭和9年)

・ドイツ・ポーランド不可侵条約締結

日比谷映画劇場開場

忠犬ハチ公銅像除幕式

クライド・バロウとボニー・パーカーが警官隊に射殺される

東郷平八郎元帥国葬(日比谷公園

・満鉄が大連―新京間で「特急あじあ号」の運転を開始

東北地方で冷害が発生、凶作被害甚大

ヨシフ・スターリンの「大粛清」始まる

1935年(昭和10年)

築地市場開場

フランス人民戦線結成

モノポリー発売(パーカーブラザーズ社から)

日本ペンクラブ発足(初代会長島崎藤村

・天理教本部が脱税で捜索

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1924年(大正13年)

・皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)と良子女王(後の香淳皇后)ご成婚

・日本でメートル法が採用

阪神甲子園球場完成

・孫文が神戸市で大アジア主義講演

谷崎潤一郎痴人の愛』連載開始(大阪朝日新聞

宮沢賢治春と修羅』出版

トーマス・マン『魔の山』

1925年(大正14年)

イタリアベニート・ムッソリーニが独裁宣言

・日ソ基本条約締結(日本はソ連を承認)

治安維持法公布

朝鮮総督府庁舎完成

・上海で五・三〇事件

ベトナムホー・チ・ミンベトナム青年同志会を結成

・広東に国民政府が成立

東京放送局(後の日本放送協会)がラジオ放送開始

鈴木商店(後の味の素)設立

・芦ノ湖にブラックバスが放流

・娯楽雑誌『キング』創刊

同人雑誌『青空』創刊、巻頭作は梶井基次郎の『檸檬』

……これ読んだ若い頃、スーパーのおさかなコーナーで働いてた。

まな板の上にレモン置いて帰ろうかと思ったな。

なつかしい。

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1914年(大正3年)

・孫文らが東京で中華革命党を結成

サラエヴォ事件→オーストリア=ハンガリー帝国セルビア最後通牒

オーストリアセルビア宣戦布告し、第一次大戦が始まる

・三越呉服店新装開店(エスカレーターライオン像が話題に)

・『少年倶楽部』創刊

1915年(大正4年)

第一次世界大戦:ドイツ海軍がイギリス周辺を交戦海域に指定して、Uボートによる無制限潜水艦戦が開始される

袁世凱中華帝国の皇帝を宣し、元号を洪憲とした

サマセット・モーム『人間の絆』

芥川龍之介『羅生門』

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数字と固有名詞と記憶と今がごっちゃになって、ちょっと気持ちいい。

自分がさかなクンと同い年なのは知っていたが、ぺヤングとも同い年とは知らなかった。

それと昭和、長いな。

明日も朝早いし、そろそろ寝る。

2014-11-25

http://anond.hatelabo.jp/20141125184359

そうかあ?それなりに人類初は達成してるがなあ。

これが意味が無いってのはちょっと理解できない。ってか、ボルトが新記録だしても意味がねーよとは言わないだろ普通

俺は俺の納得で生きてる話で活かす活かさないのはなしはしないが、単純に客観的な指標だけで話をしている。

芥川龍之介統合失調症でじゃあそれが彼の毒か?一般論での話抜きでさ。

俺が頭おかしいのはたぶんガチだろうが、それのおかげで手に入れたものもあると感じるんだよなあ。

長文だってそうだよ。

2014-09-07

ラブレター

しか芥川龍之介氏だったでしょうか、恋とは性欲の文学的表現だと言っていたのは。

僕のあなたに対する感情を表すならまさにそれに近いわけです。もっともその本質は性欲ではないので安心してください。

少し僕の話をします。

僕はその、みかけ一丁前な自意識が出来あがっていく頃、具体的には中学生の頃なんですけど、自分のことを一人ぼっちだと思っていました。物質的にではなく、精神的にです。

生活には余裕がありました。勉強運動も苦手ではなかったので、特に不自由しませんでした。僕のことを好きだと言ってくれる子もいたくらいです。

コツコツ勉強をするのは嫌いでした。部活動は何度も理由をつけてサボっていました。にもかかわらずそれなりの結果を出せていました。

しか努力の結果ではないので充実感もなく、自分がそれが得意だと思ったことはありませんでした。

まさに砂上の楼閣ですね。高校に入ってこの町を出たらただの凡人なんだろうと思っていました。

にもかかわらず、当然ながら周囲はそういった心情を汲んではくれませんでした。

教員受験のことで熱心に近付いてきたし、部活では地元高校に連れていかれて練習させられました。

学校というシステムにおける立場があがればあがるほど、周りの人間とは線が引かれ、僕は同じ立場人間を得られないまま、

ひとりぼっちだと思い、どんどん殻に閉じこもっていきました。

まぁそんなに珍しいことでもないと思うのですが、もともとの自意識過剰性格に加え、環境的なことも相まって、あの頃の僕は特別歪んでいたのでしょう。

毎日寝る前に、真っ暗な自分の部屋でスタンドライトをつけ、カッターナイフHB鉛筆を削っていました。

一度その最中母親が部屋に入ってきたことがあり、彼女心配したようでした。当時の僕はそんな心配もうっとおしいと思っていました。

鉛筆を削っていると少しだけ満たされるような気分でした。鉛筆削りで削ったものと遜色のないものが出来ると何故か嬉しかったのを覚えています

それを終えて眠りにつく。それだけのことでバランスをとっていたのだから我ながら忍耐強いと思います

そんな日々が変わったのはある映画DVDを観た時です。

タイトルは「バタフライエフェクト

これは非常によく出来た映画です。僕はこの映画が一番のお気に入りな訳なのですが、漂うウェルメイド感から、そういった趣向と勘違いされることが多いです。

まぁ違うといってもさらっと説明出来るモノでもないんですけれど。

この映画どういうものかというと、時間をさかのぼる能力を手に入れた主人公自分他人人生をより良くすべく奮闘する物語です。

主人公エヴァン人生を良くする為に過去に戻り失敗を清算していく、しかし直ったはずの世界にはほんの小さなほころびがあり、

それらを全て修正しようと何度も過去に戻るうちに事態はどんどん悪くなっていく。

神のごとき能力を手に入れた青年が神の真似ごとをするのだが上手くいかない。そして青年最後に辿り着いた選択とは。

この映画を観た時に感じたのは映画って凄いという感情でした。それ以上は言葉に出来ません。ごめんなさい。

僕には主人公エヴァンの気持ちが痛いほどわかったし、周りに振り回されて、苦悩する主人公の中にその時の閉じこもっていた僕がいた気がしました。

ラストシーン恋人を救うために過去に戻り恋人との関係を絶ち、関係をなかったことにする。

そして離れ離れに暮らしていた主人公が都会の人ごみの中で成長した恋人らしき人物とすれ違う。

わず振り返る主人公だが、思い直し再び向き直り歩きだす。

今思い返してみると何にそんなに感動したのかわからないくらいベタなのですが。その時の僕にとっては確かに自分のことを言っているように思えたし、

それが恐らくエールに聴こえたのでしょう。詳しくは想像しか出来ませんが。

しかしながらなんだかその頃からと色々上手くいくようになった気がしたのです。まぁそれは結果論かもしれないですけど。

それからはさほど悩むことなく過ごすことが出来ました。田舎から出て新しい友人と出会い。今は東京暮らしています

相変わらず映画は大好きで、こねくり回して楽しんでいます大学では自分映画も撮ったりもしました。

僕にとって映画というのはそれくらい大事ものになったのです。

まぁ勿論歳をくってくると、悩んだ時に映画をみても何も解決しないことはわかってくる訳ですが。

これまでも問題を解決してきたのは自分の力だし、誰かの力を借りたりも大いにしています

無くなっても生きていけなくもない気もしますが、それは気のせいで、やはり映画がない生活は考えられません。

と、長くなりましたがここいらでようやく本題に移りたいと思います

僕はあなたに、つまり映画に恋をしています

なんと形容するのかは非常に悩むところですが、恋というのが一番近いと思います

僕は大学に入って映画制作部活動所属しました。

実際に映画を撮ってみてわかることはかなり多く、自分たちが如何に上質なコンテンツになれてしまっているか

出来不出来に関わらず自分のつくったものにはそれなりの愛着がわくこともわかりました。

そして何より楽しかったのです。

映画を山ほどみたし、映画についてなら一日中喋っていられます

ただ少しだけ引っかかることがあります。それはいつまでたっても完璧映画出会えないことです。

好きな映画を十本挙げろと言われればできますが、僕がほんとうにみたい映画には未だ出会えずにいます

このことが僕が映画に恋をしている由縁なのです。

少女の恋がおおよそ世界存在しない王子様を所望するように、僕もまた世界にあるはずもない完全な映画を求めているのです。

そして恐らくそれは一生叶うことはないでしょう。エヴァンが再開した彼女に声をかけなかったこと、それは恐らくこんな気持ちだったのでしょう。今は今なりに分かる気がします。

触れてしまうことで壊れてしま幻想自分彼女と関わりない人生を送ること、その決断価値はなかったのかもしれない。

エヴァンはあの時、声をかけないことで無意識自分幻想を守っていたのだと思います

僕もまた、完璧映画を探すことで、自分を守っているのかもしれません。至上の目的を持つことで自制を失わないように。

少し前、某動画サイトを眺めていると、こんな文言発見しました。

動画サイトで集めた人材映画をつくりましょう。」

僕は一も二もなく反応していました。

僕は脚本担当を申し出ました。当事者は僕より一回り上のおじさんで、一発当てる気まんまんといった感じでした。

作業は辛かったですが、やはり楽しかったです。

寝るのも忘れて書きました。

出来あがったものはこれ以上ないほどの出来だと思いました。

完成したその瞬間、ほんの少しだけ、あの時の夢のしっぽがみえた気がしたのです。

僕はその時ようやくあの時のバタフライエフェクトを超えることが出来るかもしれないと、本当にそう思うことが出来たのです。

まぁ色々あって結局僕の脚本採用されることはありませんでした。残念ですが仕方ないことです。

しかし何よりも、物語を創るということだけでも映画と関われると気づいたことはこれ以上ない幸いでした。

いつか僕に映画を撮れる新しい友達が出来たらこ脚本を読んでもらいたいなと思います

しかしながら実は脚本を書いたことよりもその過程の方がその実、発見に満ちていました。

その脚本は書き始めるまでがとてつもない難産でした。おじさんから縛りを貰ったのはありがたかったのですが、考えれば考えるほどその縛りがネックになっていきました。

そして、もうどうしようもなくなった時、僕はごく冷静に、極めて自然におじさんのことに思いをはせてみました。

脚本も書けないくせに、映画を撮りたいと抜かすいい歳のおじさんは自尊心にまみれ非常に滑稽でしたが、それと同時に何故か悲哀や、尊厳、意地を感じました。

僕はおじさんと会話を重ね、モノを尋ね、そのことを参考に本を書きました。

脚本が出来あがる頃には、僕の中で既におじさんと僕は良きパートナーになっていました。

まぁ、さっきも言ったように、結局おじさんのクズしか言えない本性を目の当たりにしてしまうのだけどそれはまた別の話です。現実って厳しいですね。

これでどこまで行けるか。あの時、僕は恥ずかしながら、確かに自分のつくる脚本に恋をしていました。

それは以前のように憧れるだけのものではなく、目の前のこの物語と横に並んで一緒に歩いていく、そんな淡い想いだったのだと思います

唯一ノイズがあるとすれば、それがおっさんのことについて書かれていることです。

僕は中学生のあの時から映画に恋をしています

しかしながら、その気持ちは僕の中で憧れを経て、それ自体を愛し、期待し、守るもの、そして明日を与えてくれるものへと変わっていきました。

こんなことを書くのも気味が悪いと思いますが、僕はあなたが恋している相手に心当たりがあるのです。

映画に映っているのはいつでも人間です。姿形、人がつくったモノ、人を囲むモノ、人の心、映画の、いやあらゆる表現の中に人間関係のないモノはありません。

それは芸術人間を知る為の手段からだと思っています

どうして日々新しい映画が生まれてくるのか。それはまだ人間が未知で、支配出来ないモノだからではないでしょうか。

それらを愛し、それらに期待し、それらを守る為に映画今日も撮られているのだと思います

芥川が、ほとんど死の直前まで書いていた文章の中に映画シナリオがあったといいます

日々募る絶望の中、彼は映画をみて何を思っていたのでしょうか。

彼はしきりに生活芸術は分離していると語っていました。

僕は映画のことしか知らないし、それもたかが知れています。(文学も少しかじっていますが)しかしながら現代生活映画は近しいモノだと思っています

僕は芥川の書いたラブレター文学だと思っています。なぜならあれを読むといつも涙が出てくるからです。それでは説明になってませんでしょうか。

僕たちはかつて例をみないくらい幸いだと思います。共に歩くものに確固たる自分をのせることが必然として出来るからです。

僕は映画に飽きないでしょう。あなた人間に恋していても、きっちりそれごと抱える覚悟です。

僕とあなたは違いますが、少なくともあなたの憧れているものの一部です。

からこんなことを言うのは変かもしれないけど、あなたのことが大好きです。

優しいところが好きです。

冷たいところが好きです。

怖いところが好きです。

笑わせてくれるところが好きです。

泣かせてくれるところが好きです。

そしてなにより何だかよくわからないところが大好きです。

以上、あなたに恋する男から言葉です。返事はくださらなくて結構です。ただ微笑みかけてくれればとてもうれしいです。それではまた。

2014-07-05

http://anond.hatelabo.jp/20140705115948

からだけど芥川龍之介とかもですねー

ゲーテとかシェイクスピアとかダンテとかドストエフスキとか

とかとか神話とか聖書とか記紀とか民話とか儒学とか

根底的に流れるものは知っとかなきゃなのかなぁって私もよく思います

音楽だとクラシックに行き着いてしまったりとか

映画や劇とかもそうかなぁ

私は最近狂言や能に興味を持ったのですが、前提として知っておくことや

学んでおくことが必要みたいで結構たいへんです

2014-02-12

http://anond.hatelabo.jp/20140212102022

強調、もしくは、文字通りの意味ではないという注意喚起意味でもカギ括弧は使う。文芸作品でも例は多くあるはずだが。

http://www.aozora.gr.jp/cards/000879/files/26_15271.html

ここでも「話」を強調の意味で使ってるなあ。文豪芥川龍之介の文章だぞ。

2013-09-25

http://anond.hatelabo.jp/20130925160701

そうだよなあと思って青空文庫から用例をいくつか引いてみた。

芥川龍之介「本の事」(大正10年)

英吉利古代演劇史を知るものには、これも噴飯に堪へないかも知れない。


芥川龍之介「梅花に対する感情」(大正13年)

予は常に確信す、大正の流俗、芸術を知らず、無邪気なる彼等の常談を大真面目に随喜し渇仰するの時、まづ噴飯に堪へざるものは彼等両人に外ならざるを。


坂口安吾意識時間との関係」(昭和2年)

そのためには噴飯の資になることも快く甘じて受けたく思ひます


坂口安吾ピエロ伝道者」(昭和6年)

竹竿を振り廻す男よ、君の噴飯すべき行動の中に、泪や感慨の裏打ちを暗示してはならない。


北大路魯山人料理の秘訣」(昭和8年)

みな出鱈目だ。昆布だしの取り方はもちろん、煮だしの取り方を知らない。だから、用いる分量なども当てずっ法だ。これで料理経済を語るなどは噴飯ものである


太宰治「駈込み訴え」(昭和15年)

馬鹿なことです。噴飯ものだ。口真似するのさえ、いまわしい。たいへんな事を言う奴だ。あの人は、狂ったのです


岸田國士「老病について」(昭和27年)

が、こんな空想は、空想だけに終るのだつたら、別に事新しいものではなく、ある種の宗教はそれぞれの病気をなにかしら道徳の欠如にもとづくといふ、噴飯に値するコヂつけで俗耳を迷はせてゐる。


どれも「(笑ってしまうくらいに)愚かだ、滑稽だ、馬鹿馬鹿しい」みたいなニュアンスで、純粋に「おもしろい」「おかしい」という感じではない。

これが「噴飯す(ふきだす)」になるとまた変わるけど。

2013-09-15

2014年W大文学部試験問題

グループAの各文章を著作した作家グループから選択して番号を記入せよ

(配点各1点)

 

グループA-1 [       ]

何が「私だって」だ。嘘も、いい加減にしろ

おまえは、いま、人間の屑、ということになっているのだぞ。知らないのか。

 

グループA-2 [       ]

おいおい冗談もいい加減にしろ」と、私もしまいにはたまらなくなって、言った。

人間が、蛙や膃肭獣じゃあるまいし、水に棲めるかってんだ。サアサア、早いところ本物をだしてくれ」

 

グループA-3 [       ]

愛の為に? 文学青年じみたお世辞は好い加減にしろ。僕は唯情事に躓いただけだ。

 

グループA-4 [       ]

「怒ってるの。」と此度は彼女の方から尋ねかけてきた。

「白ばっくれるのもいい加減にしろよ。」

「あら、どちらが白ばっくれてるかしら?」

「君の方さ。」

「御自分じゃあないの。人の手を握ったりなんかして……。」

「だからそのことを云ってるんだよ。」

私大嫌い、あんなでれでれした真似は!」

 

グループ

1 芥川龍之介 2 太宰治 3 小栗虫太郎 4 泉鏡花 5 三好十郎

 

どなたか文学に詳しい方いませんか?

作家の文章の特徴など、この試験問題の正答の出し方を教えてください。

(鉛筆コロガシはしない方向で) 

2013-09-10

個人的に読んでおきたいと思う名著的なものリスト

最近暇なので、ブックオフとかで安く買えそうな所謂古典的名著?的なもの

色々読んでみようかと思った。

んで、「名著」とか「ロングセラー」とかで適当に調べて

なんとなく興味が湧いたやつをピックアップしていった。

適当につらつら書くので、参考にするなりツッコミを入れるなり好きにしてくれ。

あと他にもこれ読んでおけみたいなのがあったら教えて欲しい。

正直ありきたりのラインナップで面白みが無いと言うことは先に言っておく。

学術的?なやつ

一部、古典でも名著でも何でも無いやつが混じっているが、

これはまあ適当Amazon眺めてたら目に入って気にはなっていたので追加した。

「なんちゃら論」的なのは多分挫折しそうだから省いた。

日本小説

そういえば、時代小説とか全然読んだことないなー、と思って

食わず嫌いもあれなのでリストアップしてみた。

あと後半は青空文庫で読めるから金がかからなくてよかった。

外国小説

光文社古典新訳文庫で読みやすい新訳が結構出てるので

それを買ってみようかなと思う。

全部読み終わるのにどれくらいかかるだろうなー

まあ別に義務でもないし期限もないのでのんびり読もうかと思う。

2013-08-22

風立ちぬ」はなぜ「分からなかった」という人が多いか

宮崎駿の新作「風立ちぬ」。

人気のある映画でありながら、同時に「見たけどよく分からなかった」という感想が多い。


ホッテントリにもなった岡田斗司夫の解説(http://blog.freeex.jp/archives/51395088.html)を私なりに要約(ややネタバレあり)するなら、

その内容は「戦争をはじめとした外界の醜い現実には興味を持たず、飛行機のような美しい世界を追い求めた人の物語」、

という事になるのだろうけど、そこまで読み取れずに「よく分からなかった」となってしまう。

敬称略私自身も説明されて、はじめて「ああ、確かにそういう話だ」と思った。)


こんな感じで視聴者にあまり理解されない作品になってしまった理由について、自分なりに考えてみた。


それを説明する為に、まず、私がこの映画を見たときに思った不満について述べる。

(後述するように、実はこの不満が、映画が理解されない理由と直結する。)


その不満とは、技術系の研究者映画であるにもかかわらず、研究者がうまく描けていない事だ。

私は技術系の研究職を生業としているのだが、そんな職業であるためか、この映画を見て、

いかにも技術に詳しくない素人想像したリアリティの無い研究者が描かれていると

思ってしまったのだ。


そう思ったシーンはいくつもあるのだが、特に気になったのが、サバの骨から飛行機に関するアイデアを思いつくシーンだ。

このシーンで気になった点はいくつかあった。

例えばサバの骨の曲線がどんな数式で表されるのか分からなけりゃ飛行機設計に生かせるはずないんじゃないかとか、

飛行機に関して膨大な知識と経験を持つはずの主人公がいまさらサバの骨くらいで何かを思いつくのは考えにくいとか。

(例えて言うなら、小学生ちょっとした一言大学受験数学の難問が解けてしまったような荒唐無稽さを感じたのだ。

ちなみにニュートンリンゴ事実かどうかかなり微妙らしい。)


しかしこのシーンでもっとも気になったのは、(技術系)研究者が描けていない事だ。

研究者が本当になにか重要な事を思いついたのなら、突然場の雰囲気や目つきがガラリと変わるだろう。

さすがにその場で研究のためにサバの骨をいじくり倒したりはしないかもしれないが、

少なくとも心の中ではそうしたいと思っている事を隠しきれないはずだ。


だって思いついたばかりの感覚的なアイデアをその場で言語化できるかたちに落とし込まなければ、

あとで考え直したとき感覚が失われてアイデアが何だったかからなくなってしま危険があるから


から本音を言うと、私はこのシーンを見て、本当に飛行機を作りたいと思ってるのか?と感じてしまった。



さて、本論に入ろう。なぜ「風立ちぬ」はあまり理解されなかったのか。

岡田斗司夫の解説が正しいとすれば、この映画芥川龍之介の「地獄変」や映画アマデウス」の宮崎駿版だという事になる。

しかし「地獄変」や「アマデウス」に対しては「分からない」という声はあまり聞かれないのに、

風立ちぬ」に関してはこういう意見が多く出てしまう。


なぜか。それは前述の研究者が描けていない事と関係しているのだと思うのだ。


地獄変」や「アマデウス」は、小説家映画監督という「芸術家」が「芸術家」を描いたものだ。

から鬼気迫るシーンや天才故の生き辛さが印象的な形で活写される。


しか宮崎駿軍用機見る方のマニアではあっても軍用機作る研究者ではない。


もちろん、ただ技術研究者を活写すればよいだけなら、簡単にできる。

例えば先ほどのサバのシーンで、周囲に目もくれずサバの骨をいじりつづけ、「おいおい大丈夫か?」と

周囲に言われてしまう、なんてのを付け加えればいい。


しかしそれをやってしまうと、ほとんどギャグになってしまい、作品の雰囲気をぶち壊してしまう。


まり宮崎駿は作品の雰囲気研究者を活写する事を両立できなかったのではないか

岡田斗司夫によれば本作の主人公宮崎駿であるが、なら素直に芸術家主人公にすれば良かったのに、(軍用機を描きたいから)そうしなかった。

結果として研究者でない宮崎駿雰囲気を壊さずに研究者を描くという相当困難な作業が必要になった。


から本作の主題であるはずの「周囲を無視して飛行機を追い求める」という部分が説得力をもって描けず、

結果として「分からない」という感想のでる物語になってしまったのではないかと思うのだ。




追記:

風立ちぬ」が理解されないのは「物語」がないからじゃないかという、とても的確なトラバがついた。

これについては完全に同意だが、本稿の趣旨は「ではなぜ物語をかけなかったのか」、

物語はおろか印象的なシーンすらなかったのはなぜか」という理由の一旦を探ったものである

2013-07-21

[]芥川龍之介羅生門

*いろいろな経緯を経て羅生門感想文を800次でまとまることになった。せっかく書いたんだから公開しようと思って。

この小説は「下人」の我欲良心の間で揺れ動く心を、豊か語彙の写実的な情景描写で描いています。この小説テーマは、人間犯罪を起こす心理です。

「下人」は、数日前に解雇されて収入も帰る家もなくなり、餓死しそうになっています餓死しないためには、盗人になるしかありませんが、彼は道徳を破る勇気がありませんでした。そして彼は、生活のために死体から髪の毛を抜く「老婆」に出会い、一旦は死体あさりをする「老婆」を、正義の心から憎みますしかし、「老婆」を捕まえると徐々に彼は彼女を見下すようになり、最終的に彼女言い訳を聞いて、「盗人にならなければ餓死してしまう」という現実を受け止め、盗人となることを決心し、彼女着物を奪いました。

初め盗人になる勇気がなかった下人が、最後はなぜ引剥ぎをしたのでしょうか。その原因は、彼が老婆の主張の矛盾に気づいたからです。下人への言い訳の中で、初め老婆は髪を抜いた死体生前犯罪を非難します。しかし同時に、自分のし死体あさりを「餓死しないために必要行為」だとして正当化します。この矛盾の原因は「自分の生存のためなら犯罪も仕方ない」という身勝手な考え方です。下人は老婆の言い訳の主張の矛盾気づき彼女の考え方に従えば自分犯罪正当化できると考えたのです。結局下人は、死体から髪を抜いていた老婆を軽蔑していたのに、自分も同じ立場になってしまいました。この下人も、いつかは老婆と同じように犯罪の対象になるでしょう。筆者はこのことを、下人が夜の闇に消え、行方不明になるという表現で、さら犯罪が繰り返されることを暗示しています

2013-06-16

【驚愕】青二才、『羅生門』を新自由主義的主張の補強に使う

パワハラ体罰行為ではなく、状況判断だと思うんだけど? - とある青二才の斜方前進

http://tm2501.hatenablog.com/entry/2013/06/14/120456

この記事への反応

https://www.twitter.com/blackcat009/status/346067582438240256

ホント馬鹿だね。じゃ、アンタは他の人が食う為にアンタを殺したりアンタから盗んでいいのかってことだ。モノには限度や常識がある?その線引きをするのが「法」なんだが?

青二才の返答

https://www.twitter.com/tm2501/status/346082244391235584

芥川龍之介羅生門でも読めば?お話にならない

これにはネオリベラリストさんサイドも困惑

2012-10-20

http://anond.hatelabo.jp/20121020110932

から例外があるって書いてるのに。その辺もぜんんんんぶ含んでそれでもなおそうなんだって書いてるのに。

どんだけの人間がどんだけの頻度で買春してたと思ってるんだよ。性病危険も当然現代の比じゃない高さでさ。

「そういうものがあった」ってことと「そういうものが津々浦々まで普及してた」ってのは全然イコールじゃないわけ。

結婚は性慾を調節することには有効である。が、恋愛を調節することには有効ではない。」芥川龍之介侏儒の言葉』より。

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