はてなキーワード: 時代考証とは
私の妻が元増田みたいな人で面白かったこと/ものを話してくれるのだが、私も「ふーん」て言ってしまう。
理由が2つあって、
1. 反応方法がわからない。面白かったので見てほしいのか、ただ感想を聞いて共感してほしいのか。確実に言えることは私の意見や面白かったことを広げるエピソードトークは求めてられていない。
2. 興味の対象が少しズレている。本やドラマで面白いと思うポイントがズレている。私は変なところに拘ってしまう(例: 撮影地とか時代考証など)ので、あまり良い返しができない。
要するに、妻と喧嘩をしたくないので守りの「ふーん」を放ってしまう。最近は「ふーん」だけでは興味がないように見えるので、「いいねいいね」とか言ってみたりする。
もしまだ夫氏に期待しているのであれば、話した後の手応えが欲しいことを素直に伝えて、どうやって雑談して欲しいか、ふーんのどこが課題かを一緒に話してみると良いと思います。
いやまあ正直、厳密にはそうなんだけど、
じゃあ実際にそれが今の邦画で実現できてるか?って考えると、「できてない」んだよね。
「試行錯誤すれば」の、
こういうの、昔は「役者たちが自分で」できてたことなんだけど、今の役者はできなくなってる。
だから、衣装係がやらなければいけないんだけど、今の衣装係にも、その知識がない。
さらに、どこの現場でも「(浪人ですらも)着崩れていないこと」が当たり前になっている。
今の時代劇じゃ、安いTVみたいなペカペカした着こなしが普通になっている。
そんな状況で「わざわざ」着崩れさせるリアリティを入れるためには、
監督なり「上の権限がある人間が、気合を入れて指揮してやらないと」いけなくなっている。
けど、そんな面倒くさい(時間がかかる=金がかかる)ことは、できない。
「衣装係」を勉強に行かせるところから金を払わないといけない。
ただでさえ時代劇はセットなどの大道具に金はかかるし、時代考証だの専門的な部分が多くて、
まあとにかく面倒くさい、金がかかる部分が多すぎる。
だから、
結果的に、簡単なノウハウがロストテクノロジー化する、という話。
「そんなわけねえだろ」と思ったのもわかるが、
もうすでに、「そんな惨状」に時代劇は陥ってるんですよ、という話でもある。
「そんなわけねえだろ」が現実。
顔だけはドーランで汚してるけど、全然「浪人に見えない」学芸会みたいなルックの時代劇になるのは、
こういう原因が100万個くらいあるわけよ。
もちろん、
そういう着崩しなりなんなりが「できてる時代劇」だってちゃんとある。
今の映画撮影は「一回の撮影で、現場自体が解体されてしまう」。
せっかくそこで培った技術も、「その場限り」で終わってしまう。
次の現場で監督やプロデューサーから「そんなことしてる余裕ないから」と言われたら、それでおしまい。
現場が知識をもっていても「そんな面倒くさい事いいじゃーん」となる。
こういう状況なわけ。
30作品強。(前後編に分かれてたり「2作で1作」みたいなのがあるので、はっきり「全○作」と書きにくい…)
いつものバンドリ。通常パートには若干の人形劇感はあるが、ライブパートはすごい。
映画じゃなくてOVAの連続上映では…?みたいなフォーマットだったが気にしない。
YouTuber、SNS、アノニマス(※増田ではない)、陰謀論、AI…と今っぽい要素がてんこ盛り。美衣奈たんかわいいよ美衣奈たん。
密室となった宇宙ステーションから脱出できるのか…?という前編はワクワク感がすごい。
後編はセカイ系というか、ちょっと観念的な結末だったので面食らってしまったが、まあアリ。
「治療が困難な伝染病が蔓延している」という世界観の作品だが、前年の9月に公開予定だったのがコロナで大幅に延期。
序盤に主人公たちが女装して、詰め物をブルンブルンさせながら歩くシーンがあってちょっと引いてしまった。
なくても良かったんじゃないかな、あれ…。
本編主人公の母親の若い頃がメインの話だけど、こんなハードな作品だったのか…。
原作未プレイ。原作の設定から独自に膨らませたストーリーなのかな?となんとなく思ってたが、いま調べたらわりと原作に忠実な内容だったのね。
主人公の女の子の声優が上手い。今作が声優初挑戦とのことだが、全然遜色なかった。
不可抗力な事故の責任を取らされる形で大学の航空部に入部させられ、部の先輩には強く当たられ、再会した生き別れの姉からも強く当たられ…と理不尽な目に遭い続ける主人公だが、天才的なグライダーの操縦センスで切り抜けていくのであった…。
物語の冒頭、主人公はバイト先の新聞配達店の客の家で時間を止める能力を使って、滞納してる新聞代をこっそり回収するのであった。……いやもっとほかに使い道あるやろ、その能力…。
3DCGアニメだけど、映像がすごいチープで「神山健治、大丈夫か…?」ってなった。
観に行く前にTVシリーズを予習したらめちゃめちゃハマった。
…が、そういうときに限って映画はTVシリーズの総集編なのであった。
追加シーンはあるけど、そのためだけに観に行く価値があるかというと…。
TVシリーズはなんとなく観てなかったんだけど、こんなにガッツリ「あの事件」を題材にしてたのか…。
さんざん言われてるけど、水没してほとんど廃墟になった東京でパルクールとかしてる場合か…?
文化祭でそれぞれのヒロインのルートが描かれたのは Ifルートを描いたのか、それとも単に「○○の視点だと…」を繰り返したのか、未だによくわかってない…。
体感だと尺の半分くらいはライブシーンだった(実時間は違うかも)けど、個人的にはあんまり魅力を感じなかった…。ストーリー自体は面白い。
ガンダムはそれなりに知ってるけど、ファーストをちゃんと観たことはなかった(ありがち)。
TVシリーズの1話を映画にしてるので、物語の展開はかなり遅い。
モブが棒立ちのシーンがほとんど無くてすごい。「古き良きアニメ」という感じ。
元になった作品は幼女戦記とこのすばを少し知ってるくらいだが、予想外に面白かった。
登場人物がめっちゃ多いのに、ちゃんと満遍なく活躍してる。スパロボみがある。
「神社の境内でこっそり世話してた子猫。里親がなかなか見つからず『自分たちの家で飼おう』と決心した途端、良くしてくれそうな親子に拾われてしまい…」という展開……うーん…。
前半は3DCGの(なんか世界観が独特な)アイドルアニメで、後半はキャストのMVという変な構成。
公開直前までコンテンツの存在自体を知らなかったんだけど、2019年秋に楽曲を軸にしたアイドルコンテンツを立ち上げたらコロナ禍とバッチリ被ってしまって、ライブも開催できず、CDも2年間リリースできず…ということらしい。
映画の出来はともかく、曲は好きだったので既発売のCDを買い集めてしまった。
観に行く前にTVシリーズを予習しようとしたけど、1期の7話くらいまでしか観られなかった…。
全員ちゃんとした社会人になってて、御都合主義にせず誠実に作ろうとしてるのはわかるけど、やっぱり高校生の頃のキラキラ感は薄くなってるかな…。
原作未読。制作はフランスの会社だけど、日本の風景や文化に関する解像度が高くて驚いた。
舞台は50年前~30年前くらいだけど、時代考証もほぼ完璧だったのでは。
ただ、(パンフレットの対談で原作者の夢枕獏も言ってたが)ヒロイン(?)の岸 涼子が「欧米人がイメージする、ステレオタイプなアジア人女性」みたいな造形だったのは…。
(参考リンク)
原作未読。制作発表当時に公開された、原作イラストを使用したキービジュアルからキャラデザがかなり変更されてたんで「大丈夫か…?」ってなったが、杞憂だった。面白い。
「中に入ると自分が望むものが手に入るが、外界よりも早く時間が進んでしまう」というトンネル、設定はSFっぽいけど、劇中でトンネルの原理や存在理由は解明されないので、どちらかというとファンタジーだと思った。
主人公の妹を「若おかみは小学生!」の小林星蘭が演じてるんだけど、すごく上達してる…!(もともと上手かったけど、「子役の声」から「声優の声」になった感じ)
あと、2005年頃のガラケーに関する描写がめちゃくちゃ解像度高い。
団地の建物ごと友人たちと迷い込んだ世界は周りが一面の海で、流れに身を任せるしかできず、食べ物はなくなっていくし、メンバーが怪我をしてこのままでは…みたいな展開が続いて、結構フラストレーションが溜まる。
「夏だ!冒険だ!」みたいな爽快感がある作品かと思ってんだが…。丁寧に作られてるし、キャラは魅力的なだけに残念。
原作未読・TVシリーズも未見。(『サマータイムマシンブルース』も)
未来から来たタイムマシンに乗って過去に行ったが、現地で軽率な行動を取ってしまって、このままだとタイムパラドックスが起きて宇宙ヤバイ。
過去の自分に気付かれないようになんとかしないと…という王道のタイムトラベルもの。脚本が破綻なくまとまってて面白い。
「2作あわせて1つの作品」的な映画だけど、2作のクオリティの違いが大きすぎない…?
劇場スケジュールの都合で『君愛』の方から先に観たけど、「これが2022年の劇場アニメか…?」ってなった。
その後に観た『僕愛』は、『君愛』に比べて作画も美術も頑張ってるな…と思った。
…が、こっちも他の劇場アニメや高クオリティな深夜アニメに比べるとけっこう厳しい…。
TVシリーズは何回かチラ見した程度だけど、わりと面白く観た。夏だ!旅行だ!という、王道の劇場版。
恋愛関係まではいかない、シスターフッド的な百合関係の数十年後が描かれている点が興味深かった。
(珍しく)原作既読。(コミックDAYSで無料公開されたときに読んで、その後単行本も購入した)
これも原作からキャラデザが大きく変わってて「大丈夫か…?」ってなったが、こちらも杞憂だった。最初は若干違和感あったが、観てるうちに気にならなくなる。
原作ではSFなメインストーリーと並行して小学生女子の間でのいじめがかなりの解像度で描かれてて「どっちが本題だ…?」ってなったけど、
映画では(完全にオミットされたわけではないが)この要素は控えめになってて(具体的にはコンビニで仕返しするシーンがカットされてたり)、ストーリーの本筋が明確になって観やすかった。
尺の都合でやむなく整理しただけかもしれないが、正解だったと思う。
前作のラストにチラッと出てきたアルゴが今作では最初から仲間になってて「えっ、いつの間に…?」ってなった。
前作ではあったエンドロール後の続編予告がなかったし、とりあえずこれで終わり…?
(「プログレッシブ」とは違う完全新作の劇場版の制作が発表されたようだし)
FSSは未履修。「ソフト化はしない」とか、監督は相当こだわりがある作品のようだが、エンドロールで楽器の表記が「Base」「Electric base」とかになってるのは直さないのか…?と思ってしまった。
公開初日に観に行ったら、客ガチャで大ハズレを引いてしまった。(最前列に座ってた60代くらいの夫婦が、変なタイミングで大声で笑う。ずっと喋ってるとかじゃないから「マナー違反」とまでは言えないし…)
それが気になって内容に集中できず、作品自体の第一印象までよろしくなくなってしまった…。
その後2回観に行ったけど、前作ほど面白く感じなかったのは作品のせいなのか、それとも第一印象が払拭できないせいなのかが切り分けられないので、自分はこの作品についての良し悪しについて語らない方がいい気がする…。
中盤に「①かつては鉱物の採掘で豊かだったが現在は経済的に厳しい小国。これからは農業を基幹産業にしてなんとかなりそうです! 体調が優れなかった女王も快方に向かいそうです!」→「②いかにもな小悪党に女王がそそのかされて…」という展開があるが、劇中でいちばんカタルシスがあったのが①の時点だったので、それ以降は観ててしんどかった…。
テレビだと放送コード的に難しそうなセ○クス連呼から始まって笑った。
1年の最後にすごいのが来た…。めっっっちゃくちゃ面白かった…。
原作未読で、予告を見た段階では「子供たちが謎の孤城に集められて…」くらいの情報しかなかったんで「よくあるジュブナイル小説のアニメ化かな?」くらいにしか思ってなかった。
この作品は、不登校の経験があるかどうかによって感想が違ってくるのかもしれない。ない人が観てもつまらないということは決してないと思うけど、経験がある自分は主人公・こころにめちゃくちゃ感情移入してしまった。
こころを演じた當真あみの演技は、(『アニメ声優』的な意味では)必ずしも上手くはないかもしれない。でも、その若干のたどたどしさも含めて、すごく良くこころという人物を表現できてると思う。
この作品は「静と動」で言えば「静」の方の作品だと思う。それほど激しいアクションシーンがあるわけでもないし、音楽が流れていないシーンも多い。
作画、カット割り、セリフ、演技、どれも控えめなのに、主人公が行動するたびに(ただ家の外に出たり、学校に行ったりするだけなのに)「この後、どうなるんだろう…大丈夫かな…」とずっとハラハラしてた(そのせいか、劇中で1箇所だけあるくだらないネタに不意を突かれてめちゃめちゃウケてしまった)。
特に、こころがある手紙を読むシーン。たった一文の、ものすごく短い手紙なのに泣きそうになってしまった。
ミステリ的な要素もあって、伏線もあちこちに張られてるので「あのセリフはそういうことだったのか…!」と複数回の鑑賞にも耐える造り。
西部劇を見たこと無いと自白してるなあ。
西部劇では時代考証をちゃんとして、黒人奴隷やネイティブアメリカン、アジア人を被差別階級として描いてるぞ。
ところが今のポリコレ映画では、そういう時代考証を無視して、デタラメな世界観を書いてるから批判されている。 https://t.co/IJWwAjniBe— 高村武義 #WalkAway (@tk_takamura) September 5, 2022
デタラメなフィクションだったのは昔の西部劇の方で、むしろ時代考証がしっかりした結果今風の西部劇が作られているという事実を無視して「昔の西部劇de真実」をやっちゃうから表自カルトの連中は馬鹿丸出しなんだよね
これは、武士の子供は、十歳から十七歳までの育て方が大事だという
記事の冒頭部分である。子供の様子を観察して、気をつけるべきことが
記されているのだが、ここでは菓子が出された時の食べ方が問題となっ
ている。出された菓子を、周囲の仲間たちに配慮することなく、彼らを
押しのけて菓子を取り、恥ずかしげもなく貪り食うような子供がいた
ら、ただちに矯正するように躾けなければならない。もし、そのまま大
人になったら、乱波者のような「正体なし」(ろくでなし)になってし
まい、落ち着きなく、浅薄で軽率な大人になってしまうことが多い。そ
して、悴者や小者のような下輩の者たちと付き合うようになり、博奕、
宝引、賭双六などに興じ、殺人などを犯してしまい、地位も名誉も失っ
て、死んだ後も後ろ指を指されるような男になってしまうだろう、という。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ninja/2020/3/2020_1_13/_pdf/-char/ja
ワイ小学生の息子2人を育成中、次男のほうがたまに制御不能なので気を付けたい
追記🗻
ちなみにこの論文は来年の大河ドラマどうなる家康の時代考証をされている先生のものです。
ドラマの前に読んでおいて損はなし。
1 沖縄を応援するというコンセプトだったはずなのに、いつの間にか沖縄の人間は垢抜けない田舎者みたいな扱いになってる
2 時代考証が甘いのか昭和的価値観と令和的価値観がグチャグチャに飛び交う
5 登場人物のキャラ付けに失敗しているのか全体的にウザくてヒステリー
6 とってつけたような男女平等・女性活躍というテーマを口で何度も説明
7 女性の役割を押し付けるなとキャラに語らせつつも主人公は典型的な「頭が悪い所がかわいい女」というステレオタイプを演じる
8 なんでも精神的な成長だと言い張りたがる節があり話がひたすらわざとらしい
9 「自分で考えろ」で主人公が脳内エスパーさせられ偶然答えを発見する駄目な寿司漫画のような展開が多い
10「馬鹿な田舎の女が、都会で人生というものを学び、都会で成功する立派な人間になる」という都会至上主義・成長至上主義に造り手が無自覚
まあ時代考証みたいなもんやし
序盤で脱落した。
とにかくストーリーがつまらない。先行きに何の期待も持てない。
自由にロールプレイすることができない。開発陣が敷いたレールに沿って走らされている感じがする。
そして致命的に操作性が悪い。歴史上最悪のゲームUIだと思う。
グラフィックだけは良い。
中盤で止まっている。
他のオープンワールドゲームの要素を寄せ集めて平均点を狙いましたって感じ。
原始時代みたいな町並みに安っぽいSF設定。もっさりしたアクションに自由度の低いゲーム性。
この美しいフィールドを自由に駆け回れたらよかったが、段差も壁も登れず、騎乗できる機械獣も限られていては…。
中盤で止まっている。
小島秀夫という人はめちゃくちゃレトロスタイルのゲームクリエイターなんだろうな、と思った。
デスストは、極めてシンプルなルールを真ん中にぶち立てて、そこに肉付けしたような作りになっている。
美麗なグラフィックや物理演算で飾り立てているだけで、やっていること自体はファミコン時代と変わっていない。
それはフィールドという巨大な器を物量で埋め尽くす他のオープンワールドゲームとは正反対の思想だ。
デスストのそうしたゲーム性も面白いとは思うのだが、中盤までいくと「もう十分に味わったかな」という感じになってしまった。
中世日本の時代考証、美麗なグラフィックとアートワーク、軽快なバトルシステムは素晴らしい。
しかし壁のぼりやロープアクションが決まったところでしか出来ないという自由度の低さは大きなマイナス。
またストーリー面での自由度も低く、ほとんど分岐がない上に、主人公の行動にも納得ができない。
叔父上の言うとおりに正々堂々と戦っていたら強制イベントで暗殺を強いてくるし。
叔父上に従うつもりで選択肢を選んでいたらいきなり主人公がブチキレて喧嘩別れするし。
ゲームとしては面白いが「オープンワールド」としてはいまいちだったという評価だ。
小型ロボットを遠隔操作し、監視カメラやドローンのハッキングを駆使して敵拠点に潜入する、というゲーム性は特異で面白い。
ひとつのミッションをクリアするのに無数のやり方があり、オープンワールドらしい自由度の高さを味わうことができる。
街中のNPCを仲間にできるというのが売りだが、各キャラの性能にはそれほど差異がなく、あまり面白さにはつながらなかった。
ただ、ゲーム中で売られている服が豊富で、キャラごとに着せ替えを楽しめたのは良い点だった。
ストーリーも及第点だが、決まった主人公がいないのはやはり短所だと思う。
行動と選択肢による分岐。スキルを選んで作り上げるキャラメイク。街中を飛び回り壁を駆け上がる自由度。
もちろん都市を舞台にしたヒーローアクションとしてみれば「スパイダーマン」には劣るのだが、
2014年発売のゲームだと考えると、むしろこの完成度は驚異的だと言える。
残念だったのは、善ルート・悪ルートどちらかを最初に選んだら実質的に一本道である点と、
せっかくスパイダーマンでは実現しえない「複数の超能力」だったのに、自由に使えずいちいち切り替えないといけない点だ。
とにかくどこにでも登れる、どこまでも行けるアクションの自由度の高さはピカイチ。
アサクリシリーズらしい時代考証のしっかりしたストーリーも素晴らしく、もちろん選択肢と分岐もあって没入感がある。
また取得したスキルの効果を実感しやすく、レベルアップに従って新しいアクションが解放されていく点も良い。
武器・防具の少なさと、それに伴う鬱陶しい課金要素はご愛嬌…というには大きすぎる瑕疵か。
とはいえ、これぞオープンワールドのスタンダードだと言える完成度である。
今後オープンワールドRPGを作るならこのアサクリを最低ラインとしてほしい。
オープンワールドの最大の弱点は「通常移動しかないと面倒くさい」「ファストトラベルばかりだと味気ない」というジレンマにあるが、
スパイダーマンシリーズはそれを「通常移動が超高速で爽快感バツグン」というだけで克服してしまった。
本作にはいちおうファストトラベルもあるのだが本当に一度も使わなかった。
天井に潜んでひとりひとり敵を吊り上げていくステルスプレイの楽しさもスパイダーマンらしく題材を上手く活かしている。
しかしスパイダーマンという固定されたキャラクターを使っているために、
装備やスキルを取得してもプレイの幅はそれほど変わらないのが残念と言えば残念。
先述した「オープンワールドの最大の弱点」を克服するために取ったFF15のアプローチは革命的だった。
そして他のゲームであれば車は「速い通常移動」でしかないが、FF15における車は「遅いファストトラベル」として設計されているのだ。
自動運転で目的地の近くまで行き、最後の数百mだけ徒歩で移動する。「えー、こっから歩くのー?」という仲間のボヤきに共感。
移動中も絶え間なく喋り続けるパーティメンバー。割り込んでくるミニクエスト。
写真撮影。夜間行動の禁止により生まれる冒険と宿泊のサイクル。そして食事。
最高の雰囲気だ。他の何物にも代えがたい。
ただし――FF15は後半に入ってこの長所の全てを投げ捨てる。
車は壊れる。パーティはギスギスして無言。クエストは一本道。オープンワールドですらない。
最悪の雰囲気だ。もうやめようかと思った。
それでもラストは感動的だった。途中でやめなくてよかった。
もしFF15に無限の予算があり、開発人員がいて、最後までオープンワールドとして開発できていたら。
もっとクエストに密度があって、ついでにパーティメンバーも変更できて、戦闘システムももう少し改良できていたら。
本当にオープンワールド史を塗り変える神ゲーになっていたと思う。つくづく惜しい。
FF15のエッセンスを継いだ新作ゲームが出ることを願う(Forspoken期待してるぜ)。
まさに神ゲー。
質の高い膨大なシナリオ。行動と選択肢に応じたストーリーの分岐。
義体の改造とスキルの取得によるキャラメイク。次第にできることが増えていく快感。
段差の端に手が届きさえするなら、どこでも登れるようになっている。
アサクリやスパイダーマンほどでは無いにしても、少なくともここに「透明な壁」は存在しない。
オープンワールドに求めるもの全てが圧倒的なクオリティで詰まっている。