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はてなキーワード: 日銀とは

2023-04-14

Japan, Germany and the challenge of excess savings Martin Wolf

Tokyo is trapped when it comes to managing this structural issue

日銀総裁植田和男氏は、現在日本金融政策の2本柱であるマイナス金利イールドカーブコントロールが引き続き適切であると強調した。これらの政策固執することは正しいかと問われれば、私の答えは「イエスである。この政策リスクが無いからではない。しかし、代替案もリスクが高いかである

日銀資産購入(または「量的緩和」)や最近イールドカーブコントロール政策無視したとしても、日銀短期介入レートが1995年以来0.5%かそれ以下であるという驚くべき事実がある。このような緩和的な金融政策を30年近く続けながら、需要の低迷と低インフレ懸念する国があると、どれだけのエコノミストが予想したであろうか?

これは明らかに根深構造的な現象である。何が原因なのだろうか。答えは、慢性的な過剰貯蓄である

日本では民間投資が非常に多いにもかかわらず、民間部門の余剰貯蓄は例外的ものである

日本民間部門の総貯蓄は、2010年から2019年の間(COVIDやウクライナ戦争のショック前)、GDPの平均29%という異常な数字を記録した。日本民間部門GDPの21%という大きな投資を行っていた。しかし、それでもGDPの8パーセントの貯蓄余剰を残している。(29-21=8)ドイツ民間貯蓄の余剰は平均してGDPの6パーセント米国は5パーセント英国ゼロに近い。

日本企業部門でも、国内投資より貯蓄の方がはるかに多い

経済全体では、政府外国人を含めれば、貯蓄は投資と等しい。問題は、このバランスをどのようにとるか、そして重要なのはケインズが教えてくれたように、どの程度の経済活動のレベルでとるかである

高い貯蓄率を誇る日本では企業貯蓄が主流だが、ドイツでは家計貯蓄が重要視されている

まともな政策立案者であれば、不況によって過剰貯蓄を解消しようとすることはないだろう。むしろ生産的な投資で貯蓄を吸収するか、国の貯蓄性向を低下させることを目的とした政策選択するはずである

1990年代初頭以降、日本政策立案者が行ってきたことを考えると、民間部門の膨大な貯蓄超過の中で総需要を維持しようとした、ということになる。

企業貯蓄は、日本GDPに占める割合が一貫して高い

超低金利は、例えば、民間投資を増やし、民間貯蓄を減らすことを意図している。しかし実際には、民間貯蓄の余剰、特に企業の余剰は巨大なままである。緩和的金融政策は、政府投資が貯蓄を上回ることによって、余剰の民間貯蓄を吸収(相殺)することを容易にした。

企業貯蓄は、一貫して企業投資ニーズを上回っている

日本が何十年も苦しんできた(そして中国も同様に苦しんでいる)構造的な余剰貯蓄問題管理する他の方法はなかったのだろうか。以下に3つの方法を述べる。

1つはドイツのやり方で、2010年から2019年にかけて、対外資産の純取得額は平均してGDPの7%。これにより、民間部門公的部門の両方が貯蓄黒字を計上し、総需要供給バランスをそれなりに高い水準で保つことができた。これが日本にとって真似しにくかった理由は2つある。一つは、貿易黒字アメリカ重商主義に真っ向からぶつかることである。もうひとつは、円相場に激しい上昇圧力がかかり、日本デフレに陥る可能性があったことだ。実際、ユーロ存在しなければ、為替レート・メカニズムにおける通貨危機によって、ドイツ・マルクは大きく切り上げられ、ドイツ経済デフレに陥っただろう。

日本企業家計部門の余剰貯蓄は、政府やその他の国々の純貯蓄不足で相殺される

第二の選択肢は、経済における企業内部留保(あるいは企業貯蓄)の極めて高い割合を低下させることを目的とした構造政策である。これは本質的に分配の問題であり、賃金が低すぎ、利益が高すぎるのである。これを解決する最も簡単方法は、企業利益に対する税率を上げる一方で、投資の完全な費用計上を認めることである。他にも、従業員利益を分配するなどの方法が考えられる。しかし、目的は明確で、過剰な利益を消費に振り向けることである

第三の選択肢は、構造的な問題には手をつけず、金融財政を引き締め、日本人にその収拾を委ねることである。これは「清算主義である最近流行りつつある。しかし、それは日本が膨大な民間貯蓄超過を続けている限り、政策はそれを減らすか相殺する方法を考えなければならない。日本経済はまだ追い詰められている。また、簡単な出口もない。

2023-04-07

お前らドルビットコイン持っておけよ

日銀地方銀行国債持ちすぎ

現状国債発行なしでは国の歳出を賄えないから追加で発行するしかない

買い手がつかない 日銀が買うにしても限界が来る

徐々に国債価格が下落、金利上昇

国債持ってる銀行 アボーン 破綻

日本円価値が大幅下落 暗黒の時代突入

2023-04-05

黒田日銀の成果に「雇用改善」を挙げるバカ

出生数が減少の一途を辿ってて、総人口まで減ってる国では放っておいても雇用改善はするんだよ。求職者数が減るんだから当たり前だろ。

そんなことしか成果として挙げられないってのがむしろ黒田日銀施策の失敗の証左になってるんだよなぁ。

もちろん、「緩和継続地獄、緩和終了も地獄」という現状にたどり着いた責任が全て黒田さんだけのせいというわけではない。

黒田日銀リフレ実験は失敗だったが、他にも失敗は沢山ある。

黒田日銀の失敗は否定しようのない事実だが、黒田さんだけに全ての責任を背負わせて切り捨ててたら、今までと何も変わらない。

何で成果を達成できない施策固執したのか、どこで誰が軌道修正をどのように行うべきだったのか、そういうことを検証しないとこれからもこの国は衰退の一途を辿るだろう。

まぁ、そんな真っ当なことを実施するヤツがいるなら、そもそもこの国は今のような惨状には陥ってないんだけどね。

2023-03-14

日銀は成果出せなかったけど、賃金交渉放棄してる奴らも同罪

賃金上昇に有意な影響与えられると勘違いしてた日銀バカだけど、賃金交渉放棄してる労働者も同罪でしょ。

自分たち権利放棄してる労働者が、手の届く範囲勘違いした日銀批判する。

なんとも滑稽な話だな

2023-03-11

法律に従って金融機関不正を通告したりすると

弁護士会の弘正組や地方裁判所鎌倉組や甚部組なんかに報復裁判やられたりするし

官僚忖度するし国もたいがい汚物だし

そりゃ日銀金融緩和は上手く行くだろう

金融会社にとってはな

金利が下がった分、小銭手数料を値上げしたわけでさ

2023-03-08

anond:20230308101753

それ言ったやつ誰だよ・・・

 

丁寧に言うと

まずアメリカが急激な金利上昇した、専門家はそれで「2022年末に130円台は行くだろう」と予想した

1ドル150円は行き過ぎだった、為替はいだって行き過ぎるが、結局戻って130円台になった(勢い余って割れたけど)

この戻りも急激だったんだけど

理由は「インフレが落ち着いてきたかFRB金利上昇をやめるだろう」という勝手憶測によるものだった

おかげでダウ平均めっちゃ上がった、意味分からんだろ?過度な期待だ

ちなみにFRBは「金利上昇はやめない、インフレ退治は確実にやる」って言い続けてた

でもそれやると景気後退リセッション)が起こりFRB的にもあまりよろしくいから、市場は「とか言って、やめるんでしょ」と思ってた

これが昨年末1月辺りまで

んで、1月2月あたりの経済指標で「インフレ意外と落ち着いてないじゃん」ってことになった

(つうかその判断がほんとに0.1,0.2%程度のわずかな差で言ってるからどちみち過剰反応なんだけど)

FRBは相変わらず「インフレ退治頑張る」と言うから市場は「じゃあやっぱ株安、ドル高かぁ」となる

市場は基本アホ、というか上下に振ったほうが儲かるから過剰に反応してる

それで今は株安、ドル高になってるんだけど

(言うほど株安になってないのが気持ち悪いんだけど)

FBRは「金利上昇させるの2023年いっぱいで、来年は徐々に下げていく」って言ってる

高止まりさせるのはほぼほぼありえない、リセッションが起こるから

からドル高の流れは今年の半ばあたりで終わり

市場半年後とか1年後のことを織り込んでいくから来年の展開を見越して今年の下旬には動いていくはず

あと前回の150円の時ほどの勢いはないから、あそこまではいかない、だから140円台

 

あと、日銀総裁が変わるんだけど、デフレ政策辞めるんじゃないかという予想が出ている

歴史的に見ても、「アメリカインフレ政策が終わったあたりで、日本インフレの余波が来るため、日銀は少しインフレ政策をやる」らしいので

今年の半ば〜後半あたりは一旦円高に振れると考えられる

そういうのを全部加味すると、まあ120円台くらいじゃない?と思う、一瞬勢い余って120円割れるかもしれないけど

110円割れ、150円抜けはない、アホみたいな動きするのが市場だけど、金融政策にだけは逆らえないし

今年と来年金融政策の見通しはかなり硬い、それ以外のことができないか

2023-03-07

日本国破産する10ステップ

過去数十年にわたる不自然なまでの金融緩和は、多くの人々が必要以上に借り入れをする「モラルハザード」の世界を作り出しました。

今、金融が厳しくなり、企業個人だけでなく、一部の政府も、昔から言われている国家破産が「いきなり」起こることを見つめているのです。

日本は、金融の崖に向かってゆっくりと歩き、突然転げ落ちている見本です。

ここでは、日本に何が起こっているか10ステップで紹介します。

ステップ1:巨額の負債を積み上げる。1990年代不動産バブル崩壊し、日本政府は、残酷不況を受け入れ、債務不履行によって債務の大半を解消するか、

ゾンビ銀行建設会社を救済し、最善を尽くすかの選択を迫られた。1991年GDPの40%だった連邦政府債務は、2000年にはGDP100%に達した。

ステップ2:金利を下げて利払い費を最小にする。GDP100%に相当する負債を6%で支払うのは破滅的な負担となるため、

日銀負債が増えるにつれて金利を下げ、政府金利負担を許容できるレベルに維持した。

ステップ3:実質的に無利子で借り続ける。金利が下がる一方で、公的資金を吸い上げるゾンビ企業に加え、

日本社会保障制度メディケアを利用する退職者が増えていった。その結果、政府支出は増え続け、財政赤字は拡大し続け、金利引き下げ圧力さらに強まった。

日銀は、新たに作った円で国債を買い、金利ゼロ、あるいはそれ以下にまで引き下げることに成功した(つまり日本国債を購入する残りの民間企業は、実際にその特権を支払うことになった)。

政府借金をすることでお金を稼ぐようになったので、それを止める理由はないと思われ、負債現在GDPの262%まで急増し、これは主要な政府によって記録された最も高い数字かもしれない。

ステップ4:突然の急激なインフレ経験する。2022年、すべての新しい通貨が、金融緩和批判者が予測していたインフレをついに引き起こした。日本公定歩合は年率4%で上昇し、0%の国債の実質利回りは-4%になった。

ステップ5:通貨の急落を体験する。他の多くの中央銀行インフレ対策として引き締めを行っている中、日銀は低金利を維持するために債券を買い続けた。

この利回り差に気づいた投資家は、円建て債券を買わなくなり、円の為替レートは米ドルに対して急落した。

ステップ6:しぶしぶ金利上昇を認める。2022年日銀は、政府が発行するすべての紙を買いたいのでなければ、金利を少し上昇させなければならないことに気づきました。0%から0.25%、そして0.5%へと、非常に迅速に金利を上昇させた。

ステップ7:利払い費用に振り回される。さて、日本政府が発行したり、ロールオーバーしたりする債券には、すべてコストがかかっている。

仮に平均利回りが現在の0.5%まで上昇したとしよう。GDPの260%に相当する借金場合支払利息GDPの1.3%に相当し、すでに巨額の赤字に加え、負債全体、ひいては支払利息も増加する。

さて、ここからが「いきなり」編です。

上記のすべてが起こりつつあるか、起こっており、次のステップは、近い将来に予定されている。

ステップ8: 必死金利を下げようとする。日銀は、金利の高騰が国家破産意味することを認識し、新たに作り出した大量の円で国債さらに購入することで、この傾向を止め、逆転させようとする。

しかし、世界の他の中央銀行は緩和が遅れているため、日本国債の利回りと、例えばアメリカドイツ国債の利回りの差は拡大し続ける。

ステップ9: 円が暴落するのを無気力に見守る。政府債務が放物線を描いて増加し、その結果生じた紙の津波を買ってくれるのは日銀以外にはいないため、

日本は完全な現代通貨理論領域に入り、政府は新しく作った通貨資金調達するだけとなる。世界の国々は、インフレの影響を認識し、円を捨て、通貨為替レートは自由落下となる。

通貨が下落すると輸入コストが上昇し、インフレが進み、さら円安が進み、金利が上昇し、といった具合に、いわゆる「デス・スパイラル」に陥ってしまう。

ステップ10ゲームオーバー日本公式通貨切り下げ/通貨リセット余儀なくされ、今後の消費とインフレ能力制限される。

政府を信頼し、旧通貨保有していた人々は困窮し、詐欺気づき現金国債実物資産に換えた人々は豊かになる。よくある話であるしかし、今回は重大な国で起こっている。

https://www.zerohedge.com/markets/how-country-goes-bankrupt-10-steps

2023-03-05

日銀の低金利政策は、銀行の貸出残高を増やしたか

グラフ見てみろ

コロナ前まで減る方向だったし

今もそうだ

報じないメディア詐欺師電通野村支配下

2023-03-03

証券会社生命保険会社総資産50兆円近くだけど

運用投資額天下り投資額はどのくらいだろ

このあい円安ドル買いして日銀現金を減らしてなかったっけ

とても大きなスキッパーなんでしょ

2023-03-02

[]今日の動向

[ファンダメンタル]

[テクニカル]

[予想]

2023-03-01

[]日銀3月会合サプライズ見込まず、金融機関含み損拡大に懸念の声

日本銀行が3月に開く金融政策決定会合で、イールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)の再修正など何らかのサプライズ果たしてあるのか。市場関係者の多くは年度末を控えたタイミングでもあり、金利上昇(債券価格は下落)を通じて金融機関含み損を拡大させるような政策変更の可能性は低いとみている。

  ブルームバーグが2月17日に公表したエコノミスト対象にした事前調査によると、3月の政策修正を予想する向きは5%程度にとどまるが、昨年12月会合では突如修正に動いただけに、再度のサプライズに対する警戒感は根強い。

  野村証券の松沢中チーフスラテジストも「海外勢を中心に政策修正可能性について問い合わせが多く、肌感覚では5%よりもっと高い確率相場に反映されている可能性がある」とみる。

  3月に日銀長期金利の許容上限を修正するなら、「多くの市場参加者フェアバリューを1%付近と考えていることを考慮せざるを得ない」と松沢氏は指摘。昨年12月のように0.25%刻みで上限を上げると、市場は一段の引き上げを求め投機的な売りを続ける可能性が高く、「上限を一気に1%まで上げるか、目標自体撤廃選択せざるを得ない」と話す。

  仮に許容上限が大きく引き上げられた場合、最大の懸念材料となるのは金融機関が抱える国債含み損拡大だ。ピクテ・ジャパンの大槻奈那シニアフェローによると、昨年9月末時点で約6300億円だった地方銀行含み損年末には約1兆4000億円へ拡大。長期金利が1%まで上昇すれば、1兆7000億-2兆円まで膨らむ可能性がある。

  長期金利の上昇は、中長期的には貸出金利の利ざや拡大を通じて銀行収益プラスの影響を及ぼす。大槻氏の試算では長期金利が1%に上昇し、恩恵が完全に反映された場合業務純益の増益率は全国銀行平均で33%、都市銀行は22%、地銀は49%となる。

  大手行の増益率が低いのは海外資産割合が多く、手数料比率も高いためだ。一方、地銀国内基準採用し、国際決済銀行(BIS)の自己資本比率規制クリアする上で含み損考慮する必要もないため、享受するメリット相対的に大きいという。

  しかし、3月期末前となると話は別だと大槻氏は語る。含み損の拡大がメディアなどで取り上げられやすく、「3月末時点の財務諸表が当面のリスクテイク能力に影響を与え、貸し出しなどに影響を及ぼす可能性もある」と指摘。期末直前のYCC修正は「非常に考えにくい」とみている。

  地銀マネー運用投資助言を行うオールニッポンアセットマネジメント永野竜樹社長も、3月期末前だと金利上昇に対する準備不足の金融機関も多く、混乱を招きかねないとの認識だ。債券含み損が拡大しても保有株式の含み益で吸収可能銀行も多く、地銀全体では持ちこたえられるが、「サプライズは避けた方が良いし、ないと思う」と語った。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-28/RQQ0KWT0G1KW01

2023-02-27

anond:20230227204912

どっかの新聞日銀金融緩和をやめるとか誤報を出して為替が動いてたな。

意図があってわざと誤報してるのかね。

[]コラムドルは140円台模索へ、日銀政策修正時に必要論理的発信=内田稔

[27日 ロイター] - 今年2月に入り、米金融政策に対する市場見方が大きく変わった。政策金利ピークに達する時期は6月から9月へと後ずれし、その水準(いわゆるターミナルレート)も約4.9%から5.4%程度まで上昇した。依然として年内の利下げ期待も残っているが、2024年にずれ込むとの見方が優勢になりつつある。

この結果、外為市場ではドル買いが強まっており、昨年10月以降、約13%下落したドル指数も下げ幅の3割超を回復し、その月足も5カ月ぶりに陽線(月足)となる見込みだ。

<しつこい米インフレ

言うまでもなく、これらは米国インフレ粘着性が改めて意識された結果だ。1月の消費者物価指数(CPI)を振り返ると、前年比の伸びこそ6.4%増と前月(同6.5%増)から縮小したが、インフレの鈍化をけん引してきたエネルギーの伸びは前年比プラス8.7%と前月(同7.3%増)から拡大に転じた。

エネルギーを除くサービスの伸びも拡大し、CPI全体の約34%を占める住居費の伸びも7.9%と前月(同7.4%増)からさらに拡大している。米連邦準備理事会FRB)が重視する個人消費支出PCE)物価指数に至っては、総合とコアの伸びが前年比でそれぞれ5.4%増、4.7%増とどちらも前月より0.1%ポイントずつ拡大した。

住宅ローン金利の上昇を受け、S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数(全米)でみた住宅価格は昨年6月をピークに下落に転じている。しかし、雇用の拡大が、旺盛な賃貸需要家賃の高止まりを通じてサービスインフレの沈静化を阻むと懸念される。

輸入物価の上昇によるコストプッシュがインフレの主因となっている日本ユーロ圏と異なり、米国インフレに対する警戒を解くのは、まだ時期尚早であろう。米ダラス地区連銀やニューヨーク連銀が公表しているWeekly Economic Indexによれば、米経済は2021年5月ごろをピークに減速し続けている。労働市場にしても、現在の需給ひっ迫がこのまま年末まで続くとは考えにくい。

それでも、向こう数カ月間は、年内の利下げ期待が一段と後退する可能性が高く、ドルが堅調に推移しそうだ。

<円は再び最弱通貨に>

昨年11月以降、米国の利下げ観測の台頭や日銀政策修正への思惑も重なって、ドル/円は今年1月16日にドル127.22円まで急落する場面がみられた。しかし、足元では136円台と1カ月余りで約10円もの急騰をみせており、円が主要通貨の中で再び最弱通貨に転落している。

日本金融政策を巡っては、日銀の正副総裁の交代を経て正常化へと大きくかじが切られることが警戒されてきた。しかし、2月24日に行われた所信聴取において植田和男次期日銀総裁候補は、足元の日本インフレの主因を輸入物価上昇によるコストプッシュと断じた上で、CPIの上昇率が2023年度半ばにかけて2%を下回る水準に低下していくとの見方を示した。

その上で、現状や先行きの見通しを踏まえると、現在金融政策が適切と評価し、金融緩和継続する姿勢を示した。また、共同声明を見直す必要性にも否定的な考えを示した。

その後の株高・円安の反応が示す通り、市場では植田氏が警戒されていたよりもハト派的と映ったようだ。このため、しばらくの間、改めてファンダメンタルズ立脚した円の弱さが意識されよう。

1月の貿易赤字が約3.5兆円と過去最大を記録するなど、依然として実需筋の円売り需要は根強い。円ショートを大幅に削減した後だけに、投機筋による円売り余力も増したとみられる。このため、ドル高の受け皿として円が選好されやすく、140円の大台乗せに加え、さらなるドル/円の上昇にも警戒が必要だ。

為替相場に与える金融政策威力

こうした円安圧力の軽減には、やはり日銀金融政策の果たす役割が大きいはずだ。その点を確かめるため、少し他通貨のここ1年の動きをみておこう。

はじめにチェックするのは、安全資産代表格とされるスイスフランだ。スイスフランは昨年2月末時点の対ドルが0.9168スイスフランで推移していたが、昨年11月にかけて一時、1.0147スイスフランまで下落した。

ただ、その間の下げ幅は最大で約10%と、約24%も値下がりした円に比べればかなり限定的だ。その上、昨秋以降のドル局面で反発すると、今年2月に一時ドル0.9061スイスフランを記録するなど、昨年2月の水準よりもむしろスイスフラン高に振れる場面すらみられている。

スイスフラン現在、主要通貨の中で日本に次いで長期金利が低い通貨だが、それでもマイナス金利政策から脱却し、政策金利を175bp引き上げたことが全戻しを上回る通貨高を招いたと言える。

もっとも、スイスフラン貿易黒字通貨であるため、こうしたスイスフランの反発には、実需のスイスフラン買いが大きな枠割りを果たした可能性がある。

次に韓国ウォンも見ておこう。韓国日本と同じく貿易赤字が拡大傾向にあるが、金融引き締めを進めており、この1年間で政策金利を3%も引き上げた。その韓国ウォンも昨年2月以降、最大で約17%も対ドルで下落したが、それでも円の下げ幅(約24%)よりもかなり小さい。

今年2月には一時、1200ウォン台まで反転しており、過去1年間の下げ幅の全戻しも視界にとらえる場面がみられた。

日本経済物価の現状と見通しに照らせば、日銀が近い将来、ここまで大幅に金利を引き上げることはまずないだろう。ただ、スイスフラン韓国ウォンの例は、どちらも金利水準が米国に遠く及ばず、また、貿易赤字が続いたままであっても、金融政策正常化へと向かうだけで、かなりの円高圧力高まる可能性を大いに示した例と言えよう。

日銀に求められるロジカル情報発信

以上を踏まえると、少し長い目で円相場展望する際に、やはり日銀の動向が極めて重要であることに違いはない。改めて植田氏の所信聴取に戻ると、同氏は様々な副作用が生じていることにも触れて「工夫を凝らしながら」金融緩和継続することが適切である発言し、円滑な金融仲介機能の発揮に向け、適切に対応するとも述べた。

これらの発言を踏まえれば、緩和継続イコール行政策の「温存」ではない。時期やその手法こそ不透明だが、いずれ日銀政策修正に向けて動き出すタイミングは訪れるはずであり、その際、再び円が乱高下する場面が十分に想定される。

為替相場の急変は企業家計のみならず国際的金融市場にも大きな影響をもたらすだけに、日銀特に総裁には、何よりも論理的情報発信と周到な市場との対話が求められる。

https://jp.reuters.com/article/column-minori-uchida-idJPKBN2V104Y

[]債券下落か、PC価格指数で米金利高-植田氏所信聴取は消化済み

債券相場は下落が予想されている。米個人消費支出PCE)価格指数の予想を上回る伸びを受けて積極的な利上げ観測が高まり米長金利が上昇した流れを引き継ぎ、先物市場で売りが先行する見通し。一方、日本銀行指し値オペに加えて、定例の国債買い入れオペを実施することは相場を下支えする見込み。この日の次期日銀総裁候補植田和男氏への参院での所信聴取は前週末で相場材料として消化済みとの見方が出ている。

  また、10国債カレント銘柄に対する国債補完供給の最低品貸料見直しなど、27日から始まる金融調節措置相場に与える影響も注視される。新発10国債利回りは日銀の許容幅上限0.50%付近で推移すると予想されている。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-26/RQKOV5T0AFB601

2023-02-25

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230224/k10013988331000.html 【詳しく】日銀総裁候補 植田和男氏らに所信聴取 2023年2月24日

長いので

9:30 植田氏への所信聴取 始まる
経済金融市場めぐる不確実性 極めて大きい」
政府と密接に連携しながら適切な政策行う」
物価上昇率2% 持続的・安定的達成には時間 要する」
金融緩和 継続することが適切」
発言・行動が大きなインパクト及ぼし得ること十分認識
「総仕上げを行う5年間としたい」
目標の達成に全身全霊を傾けていく」
賃上げできる環境を整えることが重要
物価安定の実現には自主的運営が適切」
中小企業地方経済 きめ細かな把握に努める」
海外中央銀行との連携市場関係者との対話を適切に」
金融緩和維持で前向き投資を後押しすること重要
消費者物価指数 1月がとりあえずのピークか」
物価上昇率2% 見通せれば正常化へ踏み出すこと出来る」
金融政策 効果発現するのに時間 要する」
「2%目標 のりしろとして適当ではないかという考え方」
植田発言株価 一時300円超値上がり
「2%早期実現 表現を当面変える必要はない」
物価目標達成された暁には大量の国債購入やめる」
国債 売却オペレーションに至ることはないだろう」
ETF出口戦略 時期尚早」
マイナス金利 プラスの影響も」
「YCC 時間をかけて議論を重ね 望ましい姿を」
「YCC 副作用を生じさせている面 否定できない」
共同声明 ただちに見直す必要あるとは考えていない」
消費者物価上昇 生活マイナスの影響を与えている」
共同声明 金融政策ある程度の成果上げてきた」
「2%目標達成時期 確信もって答えることできない」
通貨に対する信頼・信任 極めて根本的に重要
サプライズは最小限に市場対話を」
為替変動 影響不均一に注意」
貨幣的な現象 見えないこともある」
国債買い入れ 財政ファイナンスではない」
「大規模な金融緩和 やむをえなかった」
物価目標の達成 第1の目標
日銀政府の子会社ではない」
長期金利操作対象短縮する考え 1つのオプション
「2%のインフレ目標 達成されれば国債の購入縮小」
魔法のような特別金融緩和政策ない」
ETF買い入れ 効果あったが課題も」
金融緩和出口戦略 タイミングや順序控える」
コンビニ弁当で値上がり実感」
株価 午前終値 294円46銭値上がり
12:16 植田和男氏への所信聴取 終了

2023-02-24

anond:20230224195311

日銀黒田死んだんかとおもってググったら1ミリも知らんしょっぱい顔のロックバンド男性()が出てきたわ

2023-02-21

失敗だらけですよね

明治維新 二分銀が安レートで流出

第一次世界大戦 青島併合ならず起訴便宜主義が成立

第二次世界大戦 兵隊餓死して原爆落ちた

日本国憲法 国民選挙を経ずに成立

裁判所制度 冤罪判決の多さ

東京五輪 電通汚職の祭典だった

日銀マイナス金利 実質賃金上がってない

2023-02-14

NHKこれそのまま使って放送していいぞ。アイデア料いらないか

プロジェクトX~敗北者たち』

主題歌「落日」中島みゆき



第一クール

1話MRJ 飛べない翼」

第2話「下町ボブスレー その檜舞台教科書だった」

第3話「スルガ銀行 優良銀行基準とは」

第4話「IT立国失敗 選択と集中ができない原因」

第5話「原発100万年安全神話終焉

第6話「村社会地方消滅 箱物行政依存限界

第7話「広告ビジネスSNSステマ崩壊する情報マーケティング

第8話「東芝の落日」

第9話「失われた白物家電業界

10話「外資に買われる企業達」

11話「デジタル庁その暗い未来

12話「トヨタ世界相手にできなくなる日」

最終話日本


第二クール

1話「令和東京五輪リボテの祭典」

第2話「もんじゅ智慧を司るものの末路」

第3話「日銀黒田 日本を売りさばいたモノ」

第4話「リニア建設は誰の為なのか 失われた鉄道本質

第5話「新型コロナワクチン国産化は何故失敗したのか」

第6話「公文書への信頼崩壊 改竄隠蔽

第7話「STAP細胞科学立国凋落

第8話「外国人ブラックホール 技能実習生制度

第9話「郵政民営化過剰ノルマ詐欺への道を拓いた」

10話「対ロシア外交北方領土が南クリル諸島になるまで」

11話「中産階級崩壊 竹中平蔵派遣業の罪科」

12話「食品偽装 失われた一流ホテル矜持

最終話安倍晋三 亡国の一族


第三クール

1話オホーツクに消ゆ 観光船は二度沈む」

第2話「言うべき事を言わない 繰り返されたみずほ銀行システム障害の訳」

第3話「クールジャパン一粒3000円の苺はどこに行くのか?」

第4話「日本除染 恐怖が利権に塗り替えられるまで」

第5話「稲作農家最多年齢帯80歳の衝撃 瑞穂の国から水田消滅

第6話「裏切りの盾 頓挫した陸上イージス

第7話「増えなかった高度医療施設 見殺しにされた新型コロナ自宅待機患者

第8話「護送船団壊滅 大型船が作れなくなった日本造船業

第9話「敵を知らず己を知らず 自称日本保守層歴史戦

10話「カルト宗教を利用したのか利用されたのか 自民党統一教会

11話「大言壮語の代償 南洋捕鯨船団壊滅」

12話「米国に盗聴されてるなんて信じたくない!CIA系譜

最終話少子高齢化の滅びは1974年に決定された 岸信介

[]日銀正常化を織り込み始める市場植田次期総裁のYCC撤廃を予想

日本銀行の次期総裁経済学者元日銀審議委員植田和男氏が指名されることで、金融市場金融政策正常化を織り込み始めた。債券トレーダーイールドカーブコントロール(長短金利操作・YCC)のさらなる修正に賭け、今年半ばにマイナス金利が終了するとの見方も強めている。株式投資家は銀行金利上昇の恩恵を受けると期待している。

  長期金利指標である新発10国債利回り日銀の許容上限0.50%付近に張り付いている。日銀が直接介入できないスワップ市場10年物金利は同債利回りを30ベーシスポイントbp)以上も上回っている。ただ、それでも40年ぶりの高水準にあるコアインフレ率には遠く及ばない。

  「日本は大きなインフレ問題を抱えているが、多くのエコノミスト過小評価している」と、アシンメトリックアドバイザーズのストラテジスト、アミールアンバーザデ氏(シンガポール在勤)は指摘する。「植田氏は、インフレが今期から低下傾向に向かうという黒田東彦総裁の誤った希望に縛られることなく、多くの人が思っているよりも早くYCC修正に手を付けるだろう」とみる。

  日銀マイナス金利政策植田次期総裁の下で終了すると予想されている。フォワードスワップは7月のマイナス金利解除と、その後の利上げを織り込んでいる。バークレイズ証券山川哲史氏は、日銀は7月にマイナス金利を解除し、短期政策金利のみを目標とする従来の金融政策の枠組みに戻すとみている。

  長期金利の上限設定とマイナス金利政策銀行収益性を圧迫してきた。株式市場では、政策転換への期待から銀行指数が5年ぶりの高値圏に達している。

  日銀が昨年12月に予想外のYCC修正に踏み切る中、日本円は同10月末に比べて10%以上も急騰し、10カ国・地域中最大のパフォーマンスとなった。次期総裁の下で行われる4月の日銀決定会合を含む3カ月のインプライドボラティリティーは、為替市場全体の指標が低下する中でも上昇しており、日銀の次のサプライズに警戒していることを示している。

  日銀は目先、長期金利の上限0.5%を守るために市場介入を強化する必要があるが、1月に過去最大23.7兆円の国債を買い入れており、すでに国債発行額の半分を保有する。さらなる買い入れ拡大は昨年12月政策修正目的だった市場機能問題さら悪化させかねない。みずほ銀行の唐鎌大輔チーフマーケットエコノミストは、「黒田日銀金融政策限界に挑戦し、その非効率性を明らかにした」と指摘する。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-13/RQ03KIDWRGG001

[]長期金利は上限0.5%付近か、日銀総裁人事提示共通担保オペ下支え

債券市場では、新発10国債利回り日本銀行の許容上限0.50%付近で推移すると予想されている。政府は次期日銀総裁経済学者元日銀審議委員植田和男氏を起用する人事案を国会提示する見通しで、イールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)修正観測が根強い一方、金融緩和の早期の修正懸念は後退しており、先物相場は上昇するとの見方が出ている。日銀指し値オペに加えて、5年物の共通担保資金供給オペを通知することも相場の支えになる見込み。

  先物夜間取引で3月物は序盤に146円54銭まで売られた後は徐々に水準を切り上げ、結局は13日の日中取引終値比9銭高の146円73銭で高値引けした。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-02-13/RQ0CTODWX2PS01

2023-02-12

日銀の次期総裁学者なのは日本ヤバいからという説

日銀総裁日銀出身大蔵省出身が交互に就任するのが今までの慣例。

日銀出世コースを44年も歩んできた雨宮氏が固辞して学者出身植田氏になったのは、日本財政がもうギリギリ日本円が破壊される時期に日銀総裁を務めて歴史に名を残したくなくて誰も引き受けなかったからという説を見た。

ヤバいな。

資産は全部ドル建てにするか。

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