はてなキーワード: 人事部とは
従業員500人程度の中小エネルギー会社 人事課長→従業員1万人超のSI企業(NECとかNTTとかそのへん)人事職(非管理職)に転職して一年ほど経過したのでその雑記。あんまり増田で人事の転職見たことないな?
それなりに要領がいい方だとは思うが、お世辞にも能力が高くはない。英語力も皆無。(TOEICは受けさせられて300ぐらい)
氷河期と言われる2012卒だったのに加え、自分が就職活動に対してやる気がなかった(4年から就活開始したあたりでお察し)が、4年時、中小企業の秋採用になんとか入社。しばらく営業職として全国を転々としていたが、途中で人事に異動。
採用・教育・給与以外の人事業務を実施(評価とか異動とか個別人事対応とか)し、30歳で人事課長に昇進。
30歳で課長というと一般的には早いのだろうが、残念ながら名ばかり管理職のため部下はおらず、残業代がなくなったため給料は減り、決裁権は1円たりともなく、業務も変わらず、ただ参加する会議が増えただけだった。
(これは余談だが、管理職に対し残業代を払わないためには、厚生労働省が開示している管理監督者の定義に合致している必要がある。前職では当然何一つとして合致していなかったため、名ばかり管理職に対し残業代を支払う旨の制度改定を提案し上司に持っていったがその後何一つ音沙汰は無かった。尚、内部通報制度を使用しようにも肝心の窓口が上司の為詰んでいた)
また、パワハラ気質やサービス残業(特に、上司からメールが来たら土日祝日であろうと24h以内に返信が必須なのがしんどかった)にうんざりしたのと、結婚に伴い全国転勤が難しくなったため転勤がない会社への転職活動を本格的に開始。
上記キャリアのため転職するなら人事職が良いだろうと考え、人事職で転職開始。転職は以下3点を軸に、エージェントを頼りながら進めていった。
(エージェントには管理職待遇がマストかを聞かれたが、上述の通りまともなマネジメント業務は実施していないため拘らず)
転職にかかった期間は半年程。エージェントは3名ほど使用。転職は30社ほどエントリーして、面接は15社ほど受け1社から内定をもらい快諾。
「5社受けて3社内定もらいました!」ってレベルの退職エントリが多い中比較するとひどいもんだけど、新卒就活の時の連戦連敗を考えれば無傷みたいなもんだった。
前職に退職の報告を上司にしたところ、「転職先が決まってから退職を報告をするのはマナー違反だ」「お世話になった会社を辞めるのは人間として狂っている」などと説教を受けた(注:上司は中途採用組)ため、やはり転職活動してよかったなあと思いながら適当にその場は愛想笑いで凌ぎ無事退職
・年収で500万→800万ぐらいになった(賞与は50万→130万に増)
・業務内容は採用~退職までの一連の人事業務すべてに薄く広くかかわる感じ
・転勤原則無しの扱いになったので、戸建の購入計画を進められるように
・在宅か出社かはどちらでも問題なく、業務に支障さえ出なければ共有スケジュールに入れるだけで在宅可能に
・裁量労働制のため、仕事が片付いていれば定時より早く仕事を切り上げることもしばしば。
・前職で(名ばかりとはいえ)「管理職」を経験していたためか次期管理職候補としての期待が大きく、今期の評価では最高評価を受ける。
・仕事の業務時間やストレスは減り、年収や待遇が爆増し、社内の人間関係も良好のため、転職はこれ以上ない大成功だったと感じる。
・周囲のメンバーを見ると、前職と比較しても(ごく一部のスーパーマンを除き)そこまで能力が高いというわけではないし むしろ自分の周りを考えると前職のメンバーの方が能力は高かった。(でも給料は今の会社の同僚の方が遥かに貰ってる)
・転職して一番のギャップは経営層から担当者まで全員穏やかな人である事。周囲から怒号が聞こえない事の快適さを痛感。
・バックオフィスの転職あるあるかもしれないが、自身の能力や仕事のアウトプットが増えていないにもかかわらず 年収や待遇が爆増した事の違和感が凄い。年収は個人の能力でなく所属する業界・企業によって決まるのはガチだなと感じた。
諸々反応ありがとう!
会社へ提案したのは私が人事部所属だったので、「人事としてこの会社制度は変えないとあかんな?」…といった業務上の理由で制度改訂の提案をしていた感じです。
転職した今、仲の良い後輩・同期達には転職支援する形でサポートしてるので、残された他の人たちの事は正直知ったこっちゃなく、通報とかは考えておりません。
これはネタバレなんですが弊社の経験者採用では前職の収入は考慮していなくて、
学歴とか経験年数とかの諸々を入力すると既定のルールに基づき年収がいくつか設定される仕組みになってるんだよね。その中で職場側の期待度によって選択するみたいな感じ。
なので俺が凄いとかエージェントが敏腕とかでなく、本当に自分の場合は運が良かっただけ。あとはいくつか言及されているように、(名ばかり)管理職経験者という実態がうまく働いたのはあると思う。
>氷河期の同期達
あの時皆どんよりしてたよね…
ただ、大学の同期で転職したメンツと話すと、だいたいみんな「転職は新卒就活より遥かに楽」って口をそろえて言うんだよね。
100社受けて1社内定あるかないかみたいな極限状態では絶っ対ないので、転職するかしないかは別としても片手間で転職エージェントと話してみたり、転職サイト覗いてみるのはいいんじゃないかな。
これまで新卒一括採用しかしていなかった大手企業も経験者採用爆増してるので、自分の経験と当てはまる求人さえあれば当時ではESすら通らなかった企業が割と気軽に面接してくれると思う。
>長い
[B! 企業] スカート、パンプス…就活での「らしさ」なぜ強要するの?性別を押しつけないで3万3000人署名:東京新聞 TOKYO Web
そこ分かってない人が凄く多そうだね。
「たとえば出身大学や地域で差別してませんよ」というのを名目上でも守るためにそういった質問を禁止してる会社はある。
学生側がエントリーシートに書くのも推奨せず、もしもそれを破ったら印象が悪くなるかもって話をしてる所も。
実際に俺が会社で「現場の人間としてちょっと面接に出てきて欲しい」と言われた時もそういう質問は禁止されてた。
判定基準ちょっと見せて貰ったら「出自に纏わる部分のエピソードを加点対象としないこと。ただし話の流れで仕方なく出てきてしまうことはあるので、それを話したこと自体を減点対象にもしないこと」みたいなことは書かれてたと思う。(俺自身が境界よりな人格なので「面接の判定基準とかちょっと教えてもらっていいですか?ルールブック見ないでゲームマスター手伝うとか怖いんで」と聞いたらチラっと見せてもらえた。コミュ障って知れ渡ってるってお得ね。じゃあなんでソイツに面接手伝わせた?)
結局こういう風にしてるってのが全然伝わってないし、それを伝えるための努力もしてないのがアカンと思うんだよな。
テンプレとして「着てくる服は何でも構いませんよ。私服でも構いません(と言って私服で着てきた奴は落とすぞ)」をいまだに使ってる会社は多い。
そんな会社コッチから願い下げとけって息巻く人はいるけど、単に人事部の人間がどうやって就活生に点数つけて良いのか分からんくて安易な点数の付け方に飛びついただけで、実際に事務所入ったら誰もそんなの求めてない会社とかもあるよ。
問題の本質は人事が必要以上に裁量を持っていること、人事に対して会社のトップが老害的な価値観に媚びることを求めがちなこととかが問題かな。
まあ人間偉くなった所で中身は幼稚園児の頃からあんま変わってないからさ、権力持ってる人からすると今時の若者感ある連中が自分の会社うろついてるのは気に食わないんだと思う。
俺も自分と価値観が違いそうな人が大勢いる場所では疲れるし、渋谷とか。
まあこの辺は人事の権力が会社から独立しきれてない部分、その割には最終決定権は強すぎる部分の歪さが問題なんかな。
でも就活シーズンに新人採用するために社内で持ち回って面接やりましょうとかは絶対労力的に見合わないんだよな。
ちょっと手伝うだけでも最新ポリコレルールへの配慮研修+宿題+実際の面接で結局2日ぐらい使わされた気がするけど、慣れてないことさせられたからかなり疲労があるのに俺の人事査定的には「突発的などうでもいいお手伝い」としてしか扱われずに0査定なんだからやってられねえよね。
実務経験バイトしかないような人間の中から地雷を取り除けとか。
それで変なの入ったら全責任取らされるとか、そりゃーいろんな部署からちょっとずつ人質引っ張ってきて「お前らの所の人間も見抜けなかったよな?」って流れにしたがるわけですわ。
トランス女性 女性と言い張る嘘つきなオッサン。完全に男。ひどい時は女装すらしていない。性同一性障害でもない。身体は完全に男性。普通に性犯罪者。女性と言い張って女子更衣室や浴室に入る。本人しか性別がわからないというバカ。
TRAフェミ 大学のフェミと言っている学者。というか日本にはTRAフェミ以外いない。全部利権狙いの嘘つき。その証拠にパリテのように政治に関してはトランス女性を女性から除外している。知性の退化したエリート。
TERF 男嫌いのフェミ。というか男性嫌悪、男性差別まで行っていることが多い。よって女性を詐称して浴室で男性器を見せびらかすトランス女性(単なるオッサン)を許すわけがない。日頃のツィフェミ言動が祟って支持が薄い。しかしそれに気づいていない。
ただしこれに関していっていることはまとも。
女性スペースを守る会 女子更衣室にオッサンは入るなという運動。いくらTERFが男嫌いでも女性を性犯罪の犠牲にするわけにはいかない。犠牲になった方が批判されるようになったら終わり。性犯罪者はみなトランスって言い出す。
オールジェンダートイレ トランス利権の松中権とかが言い出したカネ目当てのトイレ。性犯罪の温床。アメリカのものとも違う。
シス女性 女性と詐称する嘘つきオッサンと男性を除いたもの。普通の女性。というかそれ以外の女性は存在しない。トランス女性はただの嘘つき。
https://twitter.com/yousayblah/status/1659437526728179712?s=20
🇺🇸 🇯🇵Blah
@yousayblah
「子供達をLGBT洗脳しトランスさせる理由は、死ぬまで続く治療にほくそ笑む製薬会社が背後にいるから」って、あながち間違ってない。
世界中でLGBTを猛プッシュしてる最大ロビーHRC(The Human Rights Campaign)の背後に、ファイザー他大手製薬会社マネーが。
↓まとめ&訳
これは陰謀論どころか報道も製薬会社のWEBページにも載っている。
@kyodonewsosaka
#思春期ブロッカー という薬をご存じだろうか。第2次性徴に伴う体の変化を一時的に抑制する作用を持ち、性別違和を抱える人の苦しみを和らげる方法の一つとして挙げられている。トランスジェンダーの人が生きやすくなるために必要なことは何か、当事者の話から考える。
https://twitter.com/kyodonewsosaka/status/1598195187100131332?s=20
https://www.takeda.com/ja-jp/recruitment/dei/effort/lgbtq-and-sogi/
タケダでは性的指向や性自認(SOGI)における多様性を尊重し、心理的な安全性に配慮した取り組みを行っています。
グローバル本社および大阪本社には性別に関わりなくすべての従業員が使用可能なユニバーサルデザインのトイレを設置し、性別の識別を視覚的に和らげるよう男女の表示はシルバーにしています。
また、グローバルイベントのDE&I研修ではLGBTQ+についても触れ、理解を深めるよう推進したり、国内のハラスメントについての研修のなかにSOGIハラについても説明を行い、当事者がより安心して働ける職場づくりに努めています。
休暇取得については有給休暇のファミリーサポート休暇*1 では、家族の定義に同性のパートナーを含め、利用時には証明書などの提出は求めずに申請できる仕組みになっています。その他、匿名でも連絡可能な相談窓口や、社内でも人事部をはじめ各関係部門の窓口を設置し、制度等に個別に対応できるようにしています。
1 家族の介護、看護や育児、子どもの学校行事への参加など、家族へのサポートが必要な場合に利用できる休暇。
氷河期世代のオタク。男。新卒の就活に失敗してブラック企業に入ってしまい精神を病んだ。
地下鉄の駅ホームに立っていたとき、無性に線路に飛び込みたい衝動に気づいて、1年で辞めた。
オタ活が楽しかったし、世の中は厳しいし、やりたい仕事なんてなかったし、それでいい、というかそれとしかないと思っていた。
いつか野垂れ死だけれども、仕方ないよね。と。
35歳になった。オタ活がまったく楽しく感じない自分に気づいた。アニメも漫画もゲームも音楽もいつもと変わらず、すばらしい。
けれども、何故かそれを楽しいと感じる自分がいなくなってしまった。
あんなに情熱を傾けていた、ライフワークかもと思っていた同人活動も、なんだかどうでも良くなっていた。
オタクでなくなった自分は巨大な虚のようだと思った。自分の人生、終わったと思った。
自分の人生は終わったのに、命は続いている、おかしい。でもこれを受け入れなくてはならない。なら受け入れよう。
私は転職エージェントに登録した。しかも4社。同日に。2ヶ月以内に就職する。心に決めて就活に入った。
転職エージェントはおそろしい。登録した翌日からケータイに電話連絡が来る。面談しましょう。会社に行く。
「ひとまずこのなかで気になったところにエントリシートを送付してみましょうか。」
こんなに就職先はあるものなのか。これが4社立て続けにあった。
合計100社近くにエントリーシートを一気に送付してもらうことにした。
すると送付して3日と経たずに連絡してきたところがあった。
しかし、運否天賦というものか、わたしはそこに就職することになった。
おそらくの決め手は、面接の場に持参した自分の同人誌だったと思う。
やることがないのだから仕事をすればいいのだ。ただ淡々と仕事をした。
ホワイト企業は仕事がスムーズだ。周りがみんな頭が良く、ロジックが正義なので理不尽なことは言わない。
言われたことを、言われたことのほん少し上のレベルでこなすだけで、どんどん実績と評価はあがる。
就職して2年ほど経過した頃に、気まぐれで埼玉に中古戸建も購入した。ローンは6年で返済した。
気まぐれで外貨預金やNISAもはじめた。これも今のところうまくいっている。
そして、4月末、預金通帳の残高が1,000万円を超えていることに気づいた。
しかし、巨大な虚のような自分というのは、10年前のあの頃と何も変わらない。
ただこのまま無限に与えられ続ける仕事をこなし、通帳の残高が増え続けるだけの日々を送るのかと思うと、暗澹たる気持ちになる。
ぼんやりとした虚しさをずっと抱えて、このまま生きていくのだろうか。
見る人いるか知りませんが、書き残してネットの海に残しておきます
march文系(社会系学部) 、部活(文化系だけど)代表、バイト(集団塾を4年)
これが大前提です
正直ESや短時間の面接で能力やら人柄を判別するのは不可能です
そうなると当然、「記憶に残る」学生に注目が集まります(特に書類選考)
就活市場、というくらいですから、他者の商品(学生)と差別化を図って、生き残っていきましょう
「インターンってなんだよ」という方はリクルートに教えてもらってください
自分が参加してたのは短期のやつ(1dayとか)でしたが、夏・冬両方参加した会社から内定をもらいました
会社にもよりますが、早期選考に関わるのは冬だけ、でも冬インターンの選考で夏インターン参加者を優遇するよ、という制度があったりします
仮に制度が無くとも、インターンの担当部署はだいたい人事部ですし、参加することで社員の雰囲気もわかる(=クソみてえな会社かもわかる)ので、参加しない手はないかと思います
ちなみに長期インターンは参加してません(そもそも日系企業の多くは長期インターンやってない)
②今すぐにでもサークルに入れ
0から1は困難ですが、1を100に盛ることは容易なので、とりあえず入る、で、起こったエピソードを脚色してESを仕上げましょう
もちろん、バイトをガチった、長期インターンで成長した、ゼミに入った…などなどあれば無理しなくてもいいかと思います
ただ、バイトやらゼミやらって他の学生もしてるので、差別化って観点から見ると微妙な気もします
③高望みするな
一番重要かも
私自身、早慶以上がボリュームゾーンの会社の早期選考も何社か受けましたが、全てお祈られました(最終面接にもいけてないです)。K汽船、行きたかった…と今でも思っています
もちろん、一部の超人も中にはいるんでしょうが、素直に自分の学歴を受け入れて、現実的な戦略を採ったほうが、結果的にはうまくいくのではないでしょうか
就活は死ぬほど時間を食います。夢を追うことは素晴らしいとも思いますが、無理な会社にコストを割きすぎるのはやめましょう
ちなみにインターンに参加すると、その会社の学歴ボリュームゾーンがなんとなくわかります
海運3社、
三大重工のどっか
という感じでした
④で、結局成功の要因は?
「早く動いた」(3年の春には動いてた)、「差別化した」(部長としての経験を推しまくった)、「ある程度で妥協した」(まず手堅いとこから始めて、余力で挑戦した)
8時始業で、目が覚めたら7時42分だった。
間に合わないと分かっているが、とりあえず家を出て、駅まで走る。
その間に言い訳を考える。
体調不良?無理だ。連絡が遅すぎる。
素直に寝坊というか?それも無理だ。なぜなら少し前に寝坊で遅刻したばかりだから。
その時は目が覚めたのがもう少し早かったから、素直に寝坊だと言った。
ひとり暮らしなので起こしてくれる人はいない。全く起きられなかった。
走り出して5分して、もう忌引きしかないと思って込んでしまった。最悪である。
始業まであと5分。よく調べもせずその場で上司に電話した。叔父が事故で死んだことにした。
上司は優しく「今日はもういいから帰れ」と言って俺を慮ってくれた。
忌引きの手続きに必要なことを教えてほしいと言うメールだった。
考えずとも当たり前と言えば当たり前なのだが、本当に焦って手が震えた。
そこまで頭が回っていないなかった。
ごまかせないと思った。かと言って今更嘘をついたとも言えない。
叔父の住んでいる地域の近くの葬儀場の名前を書こうと思ったが、そもそも葬儀にどの程度時間がかかるのかわからない。
葬儀の日程は、火葬場の空きによって左右される。今だと最短で3日後だと言われた。
人事部から送られてきたテンプレートにそれらを記入して返信したが、まさか葬儀場に連絡するということはないよな……とヒヤヒヤしている。もし香典やら弔電やらのために確認を取られたらバレる。
末端社員の叔父の不幸事に会社が弔電を送るとは思えないが、香典としての手当は福利厚生にあったような気がする。
「家族葬です」とメールに追記して、やんわりと香典はいらないと伝わればいいと思いながら返信した。
少しして、続柄が叔父だと忌引きになるのは1日だから、はみ出た2日は有給扱いになると連絡がきた。
正直全部有給にしてほしいところが、そんなことを言えば不審がられるので「わかりました」とだけ返し、それとなく必要な書類がないかを聞いた。
調べていたら、忌引き手続きに会葬礼状が必要な場合もあると出てきたからだ。
もし会葬礼状か、死亡診断書などが必要だと言われたら本当に終わりだ。
8時始業で、目が覚めたら7時42分だった。
間に合わないと分かっているが、とりあえず家を出て、駅まで走る。
その間に言い訳を考える。
体調不良?無理だ。連絡が遅すぎる。
素直に寝坊というか?それも無理だ。なぜなら少し前に寝坊で遅刻したばかりだから。
その時は目が覚めたのがもう少し早かったから、素直に寝坊だと言った。
ひとり暮らしなので起こしてくれる人はいない。全く起きられなかった。
走り出して5分して、もう忌引きしかないと思って込んでしまった。最悪である。
始業まであと5分。よく調べもせずその場で上司に電話した。叔父が事故で死んだことにした。
上司は優しく「今日はもういいから帰れ」と言って俺を慮ってくれた。
忌引きの手続きに必要なことを教えてほしいと言うメールだった。
考えずとも当たり前と言えば当たり前なのだが、本当に焦って手が震えた。
そこまで頭が回っていないなかった。
ごまかせないと思った。かと言って今更嘘をついたとも言えない。
叔父の住んでいる地域の近くの葬儀場の名前を書こうと思ったが、そもそも葬儀にどの程度時間がかかるのかわからない。
葬儀の日程は、火葬場の空きによって左右される。今だと最短で3日後だと言われた。
人事部から送られてきたテンプレートにそれらを記入して返信したが、まさか葬儀場に連絡するということはないよな……とヒヤヒヤしている。もし香典やら弔電やらのために確認を取られたらバレる。
末端社員の叔父の不幸事に会社が弔電を送るとは思えないが、香典としての手当は福利厚生にあったような気がする。
「家族葬です」とメールに追記して、やんわりと香典はいらないと伝わればいいと思いながら返信した。
少しして、続柄が叔父だと忌引きになるのは1日だから、はみ出た2日は有給扱いになると連絡がきた。
正直全部有給にしてほしいところが、そんなことを言えば不審がられるので「わかりました」とだけ返し、それとなく必要な書類がないかを聞いた。
調べていたら、忌引き手続きに会葬礼状が必要な場合もあると出てきたからだ。
もし会葬礼状か、死亡診断書などが必要だと言われたら本当に終わりだ。
大晦日に掃除をしていたら昔の日記が出てきた。といっても4,5年前のものだが。
今も昔も、関東に本社があるJTCの人事部で採用の仕事をしているのだが、珍しい体験をしたのを日記に付けていたのだ。改めて読んでみると感じるものがあった。身バレにならない程度に語ってみたい。
その彼をA君としよう。初夏の頃だったか、彼との面接があったのは。一次面接だった。当時の面接室は、白を基調とした明るい部屋を用意していたっけ。JTCといっても、うちは同業他社に比べてカジュアルな方だとされている。
面接形式は、年によって若干違う。面接官2対学生1の場合もあれば、2on2の時もある。コロナが流行り出してからは、ほとんど前者になったか。
ところで、A君は関関同立ほどの偏差値の大学だった。弊社を受ける学生の中では少数派である。しかし、そんなことは関係ない。もっといい学校の子がたくさん受けに来ているけれども、関係ないのだ。
採用業務の効率を考えると、学校歴で選ばざるを得ないのは確かであるが、実際にその人を目の前にして学校のことを頭に思い浮かべるのは失礼極まりない。
実際、偏差値でいうと50ほどの大学の子を採用したこともある。ずっと昔のことだ、北海道にある大学だった気がする。
実際、A君の受け答えはよかった。素直だったし、わからないところはわからないというし、偉ぶった態度はないし、中学の頃からずっと同じスポーツを続けていた。
うちは商社であり、特定の製品で稼いでいるわけではない。仕事を取ってくる者の人間性が命の世界だ。正直いって、「この子はイケるかもしれない」というのが私の感想だったし、面接室で私の隣にいた上長の意見でもあった。
しかし、人間はわからないものだ。いまこの日記を読んでいる増田民やブクマカのあなたも、そういう経験がないだろうか。私にも何度かあるが、その中でもこのA君は悪い意味で際立っていた。
前置きが長くなった。ここからが本題だ。その日の面接がすべて終わって、帰りに居酒屋に寄った時のことだ。先の上長と一緒だった。
いつも行く店が悉く満席に近い状態だったため、大衆的な居酒屋に入ることにした。昔でいうと、和民のような感じだ。系列店ではない。個人営業のお店だ。
比較的若者が多い店内で、上司と一緒にテーブル席についてメニューを吟味していると、なんとA君が近くを歩いていた。吹き抜けタイプの広い店だったから、彼が歩いてくるのがクリアーに見えた。
そこで、見てしまったのだ。A君が、年配のお客さんに声をかけられていた。お爺さんだった。店内にタバコの自動販売機があったのだが、使い方がわからない様子だった。
声をかけられたA君は、「ボタン押したらいいっすよ」とだけ言って、そそくさとエントランスの店員がインカムを付けて何か話しているところに駆けて行った。
「ちょっと!! 注文来ないんですけど。取りに来ないんやけど!!」
と、恥ずかし気もなくインカムで会話中の女性店員に怒鳴り散らしていた。
後ろを向くと、上長がテーブルから立っていて、お爺さんにタバコの買い方を教えていた。どこにでもあるタイプの自販機だったが、ここではちょっと仕様が違っていたのだろうか。
A君は、エントランスの女性店員と何やら話をしていたが、やがて憤然とした様子で二階席に戻って行った。こちらには気が付いていなかった。
危ないところだった。ああいう演技がうまい人間は一定数いて、弊社も情けないことに引っかかることがある。多くは面接試験で化けの皮がはがれるのだが、ああやって潜り抜ける者がいる。
彼の場合は、エントリーシートも性格適性検査も知能検査も問題がなかった。ここまでされると手の打ちようがない。面接で落ちることを願うしかない。
そういう失敗がある度に、要注意大学リストみたいなものを人事部の中で作っておき、研究を重ねていくことになる。A君の場合は立命館大学だった。関関同立だと『化けの皮率』が最も高い。私の体感だと、MARCHクラスでは立教大学or中央大学になるだろうか。国公立大学にはそういった要注意大学は少ない。
十年以上も人事をやっている者からすると、人格的にアウトな人間を見つけ出せる機構(システム)がどうしてもほしい。
実務能力が低い人が内定を取るのはいい。まだ許せる。そのあたりはわかっている、贅沢な望みというものだ……。が、能力が低いだけなら問題ないのだが、人格や人柄まで悪かった場合、他の社員に悪影響を与えることになる。能力の低い社員を侮蔑する言葉を使ったり、病気や障害のある社員も容赦なく罵ったりする(そういう人は得てして取引先も馬鹿にする)。そして、そんな姿を見てまともな社員が嫌な気持ちになり、やる気をなくしていくのだ。
さて、そんな理想の未来が果たして来るのだろうか。それを待つまでに、私は経済社会から去っているだろう。できればだが、そういうテクノロジーが誕生する未来を祈っている今日この頃だ。