はてなキーワード: 乱闘とは
日 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
---|---|---|---|---|
01 | 2464 | 218322 | 88.6 | 39 |
02 | 2176 | 231113 | 106.2 | 42 |
03 | 2198 | 209265 | 95.2 | 38 |
04 | 2215 | 203647 | 91.9 | 36 |
05 | 1973 | 190192 | 96.4 | 40 |
06 | 2237 | 220329 | 98.5 | 40 |
07 | 2905 | 257805 | 88.7 | 40 |
08 | 2729 | 275475 | 100.9 | 42 |
09 | 2229 | 213824 | 95.9 | 43 |
10 | 2116 | 250149 | 118.2 | 47 |
11 | 2114 | 224546 | 106.2 | 41 |
12 | 2108 | 201237 | 95.5 | 38 |
13 | 2070 | 183913 | 88.8 | 39 |
14 | 2552 | 212846 | 83.4 | 34 |
15 | 2166 | 223209 | 103.1 | 36 |
16 | 2559 | 209043 | 81.7 | 35 |
17 | 1838 | 180979 | 98.5 | 38 |
18 | 1984 | 184315 | 92.9 | 39 |
19 | 2214 | 209797 | 94.8 | 40 |
20 | 2660 | 242838 | 91.3 | 38 |
21 | 2430 | 207726 | 85.5 | 37 |
22 | 2204 | 184750 | 83.8 | 35.5 |
23 | 2005 | 188797 | 94.2 | 39 |
24 | 2266 | 239907 | 105.9 | 38 |
25 | 1854 | 169397 | 91.4 | 37 |
26 | 1544 | 171236 | 110.9 | 37 |
27 | 2005 | 193848 | 96.7 | 44 |
28 | 1814 | 168405 | 92.8 | 38 |
29 | 1625 | 172565 | 106.2 | 36 |
30 | 2048 | 221467 | 108.1 | 41 |
31 | 1716 | 240121 | 139.9 | 40 |
1月 | 67018 | 6501063 | 97.0 | 39 |
■M1、ルッキズムでオタクをバカにする漫才をやめてほしい /20211220115523(82), ■ワイは女やけど、、、 /20211225022746(71), ■死刑廃止派って何がきっかけでそうなるの? /20211223171928(65), ■作り置き食べたくない /20211208234715(63), ■流行らない趣味をやりたい。 /20211216174306(63), ■ごめん、行動力は賞賛したいけど正直すげーイラついたし罵りたくなったわ /20211218105606(60), ■勢いだけで約70万円かけて中高年男性向けの掲示板を作った /20211217215002(58), ■昨今の発達障害マンガについて /20211213135346(56), ■俺の歯が6本ない話や、男性の特権性の話とか /20211210142136(56), ■学校のクソ校則がなんで無くならないのかを書くよ /20211213182433(55), ■「子供を作っても不幸を再生産するだけの弱者男性」ってどうやって生きるべきなんだろう? /20211226143428(50), ■独身男性の平均寿命が65歳くらいってことは高確率で「老後が存在しない」んだよな /20211206221238(46), ■アニメキャラに「声合ってない」っていう感覚が分からない /20211204082528(46), ■モテ男から教えてもらった秘訣が意味不明だった /20211216105035(46), ■『マトリックス』のなにが衝撃的だったのか教えてほしい /20211228133030(45), ■弱者女性の繁殖予防こそ急務 /20211219151137(42), ■なんで同性婚推進派って嘘ばっかつくの? /20211208080728(40), ■児童ポルノの被害者だけど萌えキャラのポスターが児童ポルノだとはどうしても思えない /20211229152345(40), ■だから独身なんだよって思ってしまう /20211201060129(39), ■彼氏と価値観が合わないかもしれない /20211207190717(38), ■彼氏が(結構ラディカルな)右派だった /20211218064044(36), ■日常会話で面白い事言おうとしてくる人ってキツいよね /20211224124006(34), ■独身単身非モテ男、凄く人生が辛い /20211207013922(32), ■苗字と名前が似通ってる名前 /20211228081842(32), ■お笑いの本質について /20211229171051(32), ■大学教員から見た大学でのセクハラ問題 /20211208125716(32), ■おっさんの趣味を女子高生にやらせる漫画が読みたいのだが他に何があるか教えて /20211212150444(31), ■ /20211212133655(31), ■手っ取り早く自尊心を回復する方法ください /20211223194305(31), ■中国って理想の政治だよな? /20211207105525(30), ■はてなーの好きなトムは何? /20211129231104(30), ■ポリコレを映画に持ち込むのうんざりするんだが /20211204011112(30), ■裕福ではない親が20年前に俺の名義で貯金していた /20211205193429(30), ■赤松健が自民党から出馬することへのお気持ち表明 /20211217082930(30), ■アホしかエスカレータに乗ってないのか? /20211226215649(30), ■努力せずに太らない生活をするコツ /20211206220011(29), ■前澤友作の宇宙旅行を賞賛しているやつは拝金主義者 /20211209132234(28), ■余命わずかな母から孫娘への誕生日プレゼント /20211208165125(28), ■新生児を洗濯機の上から落としてしまった /20211126234152(28), ■「つまらなくて」「コミュ障」だって認めたくなかった /20211130232546(28), ■動物をなんと呼ぶか /20211214071739(27), ■マナー講師を10人ぐらい集めて /20211212213811(27), ■「勇者よ。わしと仲間にならぬか。世界の半分をくれてやろう」 /20211218124846(27), ■クオリティ高いものが食べたかったら外食するしかない料理リスト /20211209090029(27), ■冬の朝に早起きする方法 /20211227221030(27), ■彼氏がマザコン気味。 /20211206164855(27), ■Youtuberがきっかけで離婚 /20211206192500(26), ■10年前に首を吊ったことがある /20211222013239(26), ■だからさーすべては育休取得率の差のせいだってば /20211201104652(26), ■自作PCってなんで人離れていったんだろ /20211213193156(25), ■彼氏に20年以上大事にしているぬいぐるみがバレた。 /20211213202937(25), ■(急募)色んなキャラクターが大乱闘するゲーム作ってるんだけどタイトル考えてほしい /20211229220257(25), ■算数のかけ算順序問題に決着をつける /20211215231003(25), ■SF小説好きな人に教えてほしい /20211215115812(25), ■「美少女」と「萌え絵」はちょっと別ではという走り書き /20211206132152(25), ■嫌いな奴ってブロックしちゃいけないのかな? /20211229004808(25), ■日本酒ってほんとに欠陥酒だよな /20211221111116(25), ■育児は月収80万円相当、家事は月収12万円相当 /20211223110800(25), ■創作物に自分を投影するアメリカ、しない日本 /20211209103959(25), ■自己肯定感が低いのにマッチングアプリとかする女性の心理を知りたい /20211224100603(25)
大乱闘じゃなくて大乱行せい
喰い倒せ! ミシュ乱闘
突然の自語りであるが、私は嵐オタである。そして同時にライトなプロレスオタクでもある。正確には新日本プロレスオタクであるが。
ドルオタとプオタを兼任している自分から言わせれば、ドルオタとプロレスは非常に相性がいいのだ。なお、ここでの「アイドル」には地下アイドルは含まないこととする。
その理由は以下の4点だ。
①ストーリー性 ②コスパの良さ ③圧倒的に会える ④育て専との相性の良さ
主観によるため異論はもちろんあるだろうが、「まあそんな考えもあるわな」くらいの気持ちで読んでくれるとありがたい。
①ストーリー性
とにかくドルオタは、推しにまつわるストーリーが好きだ(と思っている)。ストーリーを、アイドルの努力、グループへの思い、苦労、葛藤などと言い換えてもいい。NiziUなんかストーリー推しの典型だと思っている。
逆に言えば、ストーリー性のないアイドルは推せないし、推しているアイドルのストーリーをオタクは探しているとも言える。
例えば、内藤哲也選手。内藤さんは正直パッとしない選手で事務所からも冷遇されていた選手だった。しかしヒール(悪役)転向後、人気爆発。過去を踏まえて2017年のG1優勝後のマイク「新日本プロレスの、主役は、俺だ」を聞くと本当に泣ける。
ここぞという時にヒール転向前のフィニッシュホールド(必殺技みたいなもの)を出してくるのもアツい。
2018年のベストオブスーパージュニアで優勝した高橋ヒロム選手のマイクも、ジュニアへの思い、愛、責任などを感じさせるマイクで号泣を禁じ得ない。
また、オタクは推しと他メンや他グループメンとの絡みも大好きだ。
例えば内藤さんと棚橋弘至選手の関係性。内藤さんは元々棚橋さんに憧れを抱いていたが、諸々あって道を違え、とうとう2017年の1.4で内藤さんは棚橋さんに勝利する。
リング上で立ち上がれない棚橋さんを見下ろす内藤さん。一体どうするのかとハラハラしてリングを見つめる観客。そんな観客を尻目に、内藤さんは被っていた帽子を脱ぐと、棚橋さんに一礼してリングを降りていった。
棚橋さんへのリスペクト。過去の自分との決別。これからの自分への決意。そういったものを読み取り、私は配信を見ながら号泣していた。
こういった選手同士の過去の因縁や対立、裏切りと和解がそこらへんに散りばめられている。語り出すと止まらないので、この辺りで終わっておこう。
②コスパの良さ
正直地下アイドルには劣るだろうが、ジャニーズのような超大手に比べればかなりコスパはいいと思う。
新日本プロレスは月額999円で、リアルタイムの配信はもちろん、過去の試合も見放題だ。ハマってすぐに過去配信を見ることもできるし、解約、再登録も可能だ。
そして会場での観戦ついて。
人気のジャニーズは地方に来ない。そのため、地方民は運良くチケットが当たっても、チケット代、旅費、場所によっては宿泊代と結構な額がかかる。実質ファンクラブ会員でないとチケットが取れないため、ファンクラブ代もかかる。
プロレスは、日本各地どこにでも行く。ビッグイベントは都会の大きな箱だが、地方都市にも来てくれる。そのためチケット代だけで観戦できる場合もある。チケットも、普通にぴあとかでとれる。
まあこれは極論住んでいる場所にもよるため、当てはまらない人もいるだろう。
また、少しコスパという観点とはずれるかもしれないが、ジャニーズのライブは、良席だろうが見切れ席だろうが、同じ値段だ。
それに対してプロレスは、「良席欲しくば金を積め」だ。もちろん「この値段でこれ?」という場合もあるが、金は払うから良席をよこせという人からしたら良コスパではないだろうか。
小さい箱での試合では、わりと後ろでも肉眼で選手が見えるのもいいところだ。
③圧倒的に会える
とにかく嵐のライブはチケットが取れなかった。自分のような弱小ぼっちオタクは、1ツアーで1公演行けたら超ラッキー。他のジャニーズのグループも、人気やファンクラブ会員の人数によって差はあれど、似たようなものだろう。
まずプロレスは1年通して試合をしているため、母数が絶対的に多い。先ほど述べたように地方都市にも来てくれるので、自分の場合は車で1時間も走れば年に3、4回は観戦が可能だ。
コロナ禍では厳しいところもあるが、サイン会と撮影会もあった。
撮影会はファンクラブ限定だし、サイン会もグッズ購入は必須だ。対象の選手もランダムだが、いざ参加してみると結構テンションが上がる。嵐ファンの自分からしたら「目の前で話も握手もできてこの値段は実質無料」という気持ちだった。
目の前で場外乱闘が行われることもあり、そんな時は「この距離で見れるなんてマジかよ最高だな」という気持ちになる。
小さい箱では観客の数も必然的に少なくなるので、自分の声が推しに届いているのではという気持ちになれるのも、個人的には嬉しい。
④育て専との相性の良さ
育て専という存在がいる。ジャニーズでいうと、ジャニーズJr.を応援し、デビューまでを見守るような存在だ(あくまで自分の認識だが)。
新日本プロレスにおけるジャニーズJr.は「ヤングライオン」と呼ばれている。
ヤングライオンの試合はグラウンド(関節技)メインの攻防であり、逆エビ固めからのギブアップで試合が終わる。対戦相手の先輩レスラーの得意技やフィニッシュホールドが出されることはまずない。
それは、プロレスが危険な競技だからだ。お互いの技術と信頼がなければ、難易度の高い技、ダメージの大きな技は出せない。そのため、ヤングライオンの試合は基本であるグラウンドが中心となるのもやむを得ない。
しかし、試合と経験を重ねるうちに、ヤングライオンに対してかけられる技の種類が増えていき、逆エビ固め以外の技で試合が終わるようになっていく。そこにヤングライオンの成長を感じる。
このヤングライオンの試合は、だいたい第一試合か第二試合で行われるため、意識的能動的に情報を集めなくても、自然と情報が入ってくる。軽い気持ちで育て専になれるのだ。
推しにお金をかけて育てたい人には不向きかもしれないが、初々しい推しがプロになっていく過程を見届けたい人にはおすすめだ。
また、最近のヤングライオンは海外遠征から帰ってきてヤングライオンを卒業という流れが一般的だ。
新日本プロレスのリングに戻り、ベルトに絡んだりする姿を見ていると、特に推しでなくとも「大きくなったな……」と親のような気持ちになる。
推しを応援しながら若手の推しを探す労力がかなり低いのは、育て専と相性がいいと言えると考える。
ここからは余談だが、プロレス好きあるあるとして、「プロレスって台本あるんでしょ」というかったるい質問を投げかけられる問題がある。類似の質問としては、「アイドルって口パクでしょ」がある。
正直うっせー黙ってろとしか思わない。「映画で感動?あれフィクション、つまり嘘ですよね?」「アニメって所詮絵ですよね?」っていうくらいナンセンスな質問だと思う。
肉体と肉体のぶつかり合いには真実しかないし、2メートル近くの高さから対戦相手に向かって腹から飛び降りるその精神と身体はタフだ。
台本云々とかそういう次元ではないのだ。こっちはこっちで楽しんでいるんだからほっといてくれ。
ということで、ドルオタにプロレスとおすすめしたい理由は以上だ。長々とお目汚し失礼しました。
追記:親和性の高さというより、ドルオタにプロレスをおすすめしたい理由になってしまっていた。親和性の高さでいうと、①ストーリー性くらいだったか?まとめきれてなかった。申し訳ない。
樋口恭介という人がSFマガジンの企画の話題で炎上していたのを見かけたことで元の日記を書こうと思い立った経緯があります
この方の小説も愛読しており、作品は好きだが炎上体質で「まただよ」という呆れなんだか嫌悪なんだかわからない感情を作者に対して抱いています
>反権力を漫画の中で表現する作者は現実でも学生運動やっててほしいとか思うタイプか
と言及され、自身がこのタイプかどうか考えました(自身の考えを整理するきっかけとなり感謝しています)
自分の中ではこれとはまた違うタイプなのではないかと思っています
いや、正確には少なくとも樋口恭介を嫌う理由の場合に限っては違うだろうというのが正確でしょう
言及を受け嫌っている理由を言語化しようと試みたところ以下のようになりました
「作品は面白いんだから作者自身が作品を貶めるような場外乱闘するのやめればいいのに。『作者のせいで』私の好きな作品が敬遠されるようになるのは悲しい」
『』で括った箇所が嫌う理由であり、言語化するとなかなか身勝手な感情でした
よって
>作品は好きだけど主張は嫌い
今話題になっている、「米山隆一議員と仁藤夢乃氏と室井佑月氏のアレ」。
選挙後早々にリベラル界隈で内部紛争が勃発、ということで各方面から注目が集まっていますが、これまでも、
といった事例があり、この件に限らず、立憲・共産党とフェミニズム活動家は必ずしも一枚岩でないことがわかります。
そして、こうした話題を見ていて思い起こされるのが、ズバリ「部落解放同盟と、そして日本共産党との対立関係」です。
「社会的弱者や被害者の掘り起こし・組織化に熱心な共産党と、解同の仲が悪い」という事態は、この界隈をよく知らない人間にはなかなかイメージしづらいものがあります。
なので共産党も、あの手の運動には珍しく、真顔でディスっているというわけです。
なお、対立の理由は他にもあり、例えば1965年の「同和対策審議会」答申を巡る評価が解同と共産党で分かれたことも、その一因と言われています。
答申に一枚噛んでいる社会党に近い派閥が答申を評価する一方、共産党や解同共産党派は内閣諮問機関による答申を「毒まんじゅう」、つまり自民党との妥協であると批判。
なんだか「表現の自由」あたりでも散々聞いたような話ですね。
社会運動が自分の支配下である間はとりあえず優しいけど、ヨソが手を伸ばしてこようものなら即手の平返しちゃうと。
しかも、そんなこと言ってた共産党がこないだの選挙では自ら毒まんじゅう食わせる側に回ったのだから、まあなんとも皮肉な話です。
一方、解同側も社会党派を中心に共産党勢力の排除を進めていき、1971年には以下の理論を打ち出します。
その名も「朝田理論」。
半世紀も後のツイフェミの言動までもが全てこれで説明できてしまうなどと、いったいどこの誰が予想したでしょうか。ノストラダムスじゃねーんだぞ
しかし仲の悪い相手にはとことん手厳しい共産党、こちらについても「部落民以外はすべて差別者=部落排外主義」と批判を加えています。
米山先生おっしゃるところの「フェミニストイズム」も、これに当てはまるかもしれません。
それにしても「当事者・活動家至上主義と先鋭化が極まった結果、共産党のオルグすら拒んだ」というのは、いろいろと示唆に富むものがあります。
(まあ、「社会党vs共産党の争いで社会党側が勝った」と言ってしまえばそれまでなのですが)
様々なものを一方的に燃やされてばかりの男オタクの立場からは観測しづらいかもしれませんが、
実はそごうやルミネ、TOKYO女子けんこう部などの事例を振り返ると、むしろ「女性に媚びているはずの広告がなぜか炎上」したケースも結構多いことがわかります。
それも「『けんこう』が平仮名なのは女性をバカにしている!」などと、まさに令和最新版朝田理論の全力ブン回し。
いったい何が差別にあたるのか、もはや当事者と中国王朝の暴君以外に判別がつかないレベルです。
1000のうち1か2でも気に食わないことがあるとすぐ糾弾会をおっぱじめるバーサーカーぶりからは、やはり『血だるま剣法』的な何かを感じずにはいられません。
と、解同に対する批判の多くがなぜか現在のツイフェミにもブッ刺さる、というまことに面白い結果になったわけですが、
私は彼ら彼女らの暴力的な性格、先鋭化や偏狭さはともかく、運動のあり方自体を批判するつもりはありません。
社会運動は特定の党派の持ち物ではないし、自分の要望を実現してくれるなら誰と手を組んでもいい。
むしろ、リベラリズムからアベヤメロまでいちいち全部ワンパッケージにしなければ気が済まない風潮の方が、ぶっちゃけよほど不自然ではないでしょうか。
「あなたはケーキを食べましたか?」って聞かれて「食べていないです」「食べました」が満額の正解
「これがケーキだと知っていれば食べませんでした。もうマリトッツォだけ食べます」が山田議員
「ケーキの作り方であれば聞いたことがあります。それはそうと僕にとっての友達は恩人なんです」が荻野議員。これじゃあお仲間の弁護士からも怪しまれる
ただ、今回の話は背後関係的に「ケーキを食べた」ではなく「毒入りケーキを食べさせたのですか?」の次元かなと
「毒を入れてません」「じゃあ食べてください」が今の段階で、「食べました。僕死んでないですよね?」までいけば「そうですね、ごめんなさい」でお話が終わって、それぞれの陣地に戻れると思う。とかいって場外乱闘が収まった事なんて1度もない気がするけど…
テーマは深刻なんだけど、ジョニーデップの持ち味の出た、面白い映画だった。
どうでもいいことだけど、昔からなぜか、
ジョニー・デップのことをしょっちゅう、ジョニー・ディップと言い間違えてきた。
これは、バングラデシュのことを、バングラディッシュと言い間違えるより恥ずかしいことだと思っている。
そのジョニーデップが写真家ユージン・スミスを演じる?というのが、
パイレーツオブカリビアンのイメージがこびり付いた身には全く想像がつかない。
興味本位で観に行ったら、本人としか思えないユージン・スミスぶりに、おお、と感動してしまった(あったことはないけど)。
ユージン・スミスのことは、というと
この映画を見るまでほとんど何も知らなかったので、どういう背景があって、あの写真が生まれたのか、垣間見られてちょっと感銘を受けたりもした。
映画で描かれているユージン・スミスは、アル中で薬中。過去のいろいろで、メンタルをやられて写真家としてのモチベーションがどん底にあった頃のユージン・スミスだ。
一方、フォトジャーナリズムを標ぼうしたものの、売上が上がらず、次第に、魂を売るかのような大衆迎合的な記事や広告を載せ始めた、落ち目の写真誌「ライフ」が背景として描かれている。
ピューリッツァ賞を夢見て起死回生を図るべく、次の目標に選んだテーマが、当時、世界のあちこちで問題化し始めた公害だった。
当時、すでにMINAMATAの名は世界でも、
日本の辺境の地で奇病だの猫踊り病だのと言われ、長い間、対応がなされず蓋をされ続けてきた公害として知られていた。
この映画は、写真家として再起を図るユージン・スミスと逆転ホームランを狙う写真誌が、水俣病に目を付けるところから始まる。
いやー、こういう不純な動機、構図。なかなか良いと思う。
水俣の記録ドキュメンタリは、これまでも土本典昭やNHK、いくつかみたことがあったけれども、この目線はいままでなかった。
この映画の見どころはなんといっても、ユージン・スミスの写真家として、親としての葛藤を描くジョニーデップの演技。
日本にきたものの、途中でやる気をなくして投げ出してしまい、大切なはずのカメラまで現地の少年にあげてしまうシーンとか。
ただ、残念でならないのは、ロケ地。
違和感があったのでググったら、なんと日本ではない。観終わったあとに読んだ町山智浩のコメントによると、セルビア・モンテネグロなのだという。
どうりで、海のシーンが逆光でぼんやりしているものが多かったわけだ。
漁民も、漁民たちが扱う魚も、明らかに違和感ありまくりで、端的に貧相だった。違うだろ。。もっと豊かな海を描いてほしかった。
あと、土本作品へのリスペクト、というのもひそかに注目していたのだけど、
まあ特にないのかな、という印象だった。
過去の記録映画を観ていれば、モデルが誰なのか、すぐにピンとくる。
ここはやはり、あれだろう、船頭小唄だろう、と思ったのだけど
そのかわり、ユージン・スミスになついて、カメラに興味を示し、撮って遊ぶ天真爛漫な少年が描かれている。
しかし、考えてみれば、船頭小唄なんぞ奏でようものなら、そのメッセージ性が強烈すぎて、
物語を邪魔してしまうだろうから、日本の観客向けにはむしろないほうがいい、ということかもしれない。
映画のクライマックスは、水俣病の歴史で欠かすことのできない、大きな事件である、チッソ株主総会。
そこからの流れはとてもテンポがよく、裁判によりチッソが補償を決定するまでの激動の動きが、
ユージン・スミスのもっとも有名な写真である、「入浴する智子と母」の撮影シーンを織り込んで進んでゆく。
國村隼演じるチッソ社長が人間味があって、いい味を出していた。土本作品など過去のドキュメンタリ映画ではなかなか見ることのできなかった加害者の視点、被害者と向き合い補償を決断するチッソ社長の描かれ方は映画ならではであり、圧巻と言わざるを得ない。
見事な演出だと思う。
NHKアーカイブスでも視聴できる有名なチッソ株主総会は、1970年。
スミスが乱闘に巻き込まれて負傷した事件は翌年の東京本社での事件なので史実とはちょっと違うが、
映画は、1973年、チッソが補償を決断し、川本輝夫(映画では真田広之演じるミツオ)が裁判での勝訴をかみしめるところで終わる。
その後の水俣病の動きはわずかにエンドロールで触れられているに過ぎない。
この映画は、ベースの設定が雑誌ライフの復活とユージン・スミスの再起というテーマを背負っていたため、
チッソが責任を認め、補償に応じる、という、ここで終わりになるのは、それはそれでエンタメ的な収まりどころ、なのかもしれない。
しかし、現実の水俣病の歴史は、ある意味、まさにこの裁判勝訴と、それに続くチッソの補償協定とを契機に、
チッソVS被害者団体という構図から、経済優先で被害を黙認する行政VS被害者という構図に大きく変化してゆく。
この映画が第2幕の終わりだとすれば、第3幕はスーパーヒーロー不在の、果てしなき国との闘いだ。
チッソの社長が除去された水をコップで飲んで見せたことで有名な、有機水銀除去サーキュレーター。
効果がないのを知りつつ黙認してきた通産省を筆頭に、高度経済成長を錦の御旗に被害に蓋をし続けてきた行政の悪業が明らかにされてゆく。
最終的に国の規制権限を行使しなかった責任が最高裁で認められたのは、それから四半世紀後の2004年。
さらに一方で、1973年の被害者の勝訴判決は、チッソの患者への補償の契機となったものの、その補償協定そのものが、地域社会の新たな分断の出発点ともなった。
補償をするためには、患者が症状によって定義される必要があるのは自明の理だが、補償協定の1600万円を受け取るに値する症状という形で定義・整理されてしまったのだ。
そこに絡んでくるのが厚生省と当時の環境庁だ。国の定める、公健法上の患者認定基準が、チッソと患者団体との補償協定の要件に連動してしまったのだ。
どういうことかというと、国は広範囲に患者認定を推進するため、公害健康被害補償法により水俣病被害者の認定制度を創設したが、
そこで認定された被害者は、73年に本来は一部の患者団体と締結した補償協定の適用を受けることが認められ、1600万円を受け取ることができるようになる、という仕組みだった。
しかし、1600万という高額の補償が、結果的に、チッソの補償能力を超え、被害者認定の足かせとなってしまう。取りこぼされた多くの被害者が今日に至るまで苦しんでいる、というのが、
映画のその後の世界なのだ。2004年に最高裁が被害者の要件を国の認定基準より緩く認定した、にもかかわらず、だ。
そして国の重要産業である化学工業、そしてチッソの賠償破産を食い止めるため国や県が金融支援をし続ける、という構図がこの映画の後に待ち構えている世界だ。
国は当然、実態調査、疫学的調査に消極的で、というか一度もなされたことがない。
その意味では、映画のエンディングシーンである勝訴判決は、実は新たな闘いの出発点ともいえるのが水俣病の歴史だ。
そのことを思い返しながら、映画の話に戻ると、この映画の残念なところは、以下の点。
・風景が日本でない、不知火海が見えない、漁民がいまひとつリアリティがない
・写真家、出版社、一部の被害者闘争のリーダーという限られた構図で、実態解明に尽力した熊大や問題を放置した行政が出てこない
・だから、なぜ原因企業が折れて補償に応じたのに問題が解決しないか、みえてこない→多分世界中の公害で類似のことが起きているだろう。
・エンドロールで見せている世界の公害にリアリティを与えるためにはやはり行政の視点をどこかに織り込まなければならなかったのでは。
ただ、だからといってつまらない映画では決してなかったし、満足感は高かった。みようによっては、セルビア・モンテネグロにしちゃあ頑張って日本の漁村を描いた、ともいえる。
ジョニーデップのクズっぽいキャラは最高に楽しめたし、撮影に至るまでの信頼関係の醸成など背景がみえたのは、この映画の見どころだ。
(追記)