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2024-10-19

横着でなくなった甘やかされカマキリの一生

先月思いもよらず多くの方々にお読みいただいたカマキリの話だが、今朝虫かごを覗いてみると地面に横たわって死んでいた。我が家に来てからちょうど1ヶ月半のことになる。

家に来てからほとんどの期間をハリガネムシ寄生に気を揉んで心配し続けてきたカマキリだったが、おそらく死因は消化不良によって内臓が弱ってしまたことが原因だろうと思う。人間の食べる餌だけではやはり限界があったのだろう。

キッチンペーパーを敷いた虫かごの床に、カマを頭の横に添えて人がすやすやと横寝するような姿勢で倒れていて、見ようによってはかわいらしい仕草の亡骸だった。

先週末に外出先から戻ってみると、とても水分量の多い糞をしていてだいぶ気がかりではあった。天井にぶら下がっていられないのか虫かごの低い位置の壁につかまるようになったり、夜に照明がつくと目に見えて取り乱すようになったり、不調の兆しは確かにあったと思う。

特に昨晩は寝る前にずいぶんと長いこと腹を曲げていて、それを見た娘が心配していた。その仕草は糞をする時のカマキリ一般的姿勢で、逆さまにぶら下がっている時に自分の糞で体を汚さないための工夫であるらしい旨を調べていた私はそれほど強い心配をしなかったのだが、思えばあれが最期の苦しみであったのかもしれない。


一説によるとハリガネムシカマキリ羽化から30〜45日ほどで脱出を図ることが多いという。だから私は密かに飼育45日目を節目だと勝手に思っていた。我が家に来る直前にハリガネムシの幼虫が入った餌を食べてしまったとしても、45日を過ぎればもう寄生心配はしなくていいだろう、あとは寒さや寿命に備えて引き続き長生きを祈ろうと思っていた。冬まで生きれば隙間風の多い極寒の我が家で生き残らせる手段として、私の部屋のこたつの上で生活するこたつカマキリ爆誕するだろうなと思っていた。

我が家に来て少ししてから急に翅が黒ずんできてしまって心配していたのだが、近くで見てみると黒いだけでなく透明にもなっていて、かなり早くから傷んでいたのだろうと思う。前回の増田では前翅と後翅が入れ替わってしまったのではないかと書いたが、つるつるした緑色の部分(前翅?)とざらざらした透明な部分(後翅?)は、着物の合わせのようにはっきりと境目が見えるのにぴったりくっついてうまく分離できなかった。生きていた時は翅を広げたりすればきちんと分かれていたのかもしれない。

本当は、飼育45日を過ぎて元気でいるようなら、近況をまた増田に書こうと思って半月くらい前からずっと下書きを保存していた。そのほとんどが没になってしまった。

10月に入ってから魚肉ソーセージを食べなくなったので普通の肉を週二でやっていた事とか、ちゃんと餌を顔に近づけると自分で持って食べるようになり横着カマキリ汚名返上していた事とか、一度サーモン刺身をやってみたら大パニックを起こして煮干し以来の脱走の危機を迎えていた事とか、我が家ベランダハラビロのメスカマキリまでやってきて天の采配かと大興奮したがすぐにどこかへ行ってしまった事とかをもっと長々と書いていた。こういう形での続報になってしまってとても残念だ。

カマキリの死を知った娘は思いのほかに長くさめざめと泣いて、私はカマキリの死自体よりは、そんな娘がかわいそうで悲しいという気持ちの方が幾分強かった。それでも、この増田を書きながらカマキリの亡骸について記述している際には少々涙が出た。かわいかったなと意識をすると悲しい。

昆虫が平気な親であれば、インターネットハリガネムシ心配がないなにがしかの幼虫や餌用の活コオロギなどを買い、別に飼育しておいて、もっと長生きさせる手立てはあったかもしれない。残念ながらそこまでする根性がなかった。そういう意味での悔いはあるが、昆虫が怖くて触れない親なりにできることは全てしたと思っている。


前回の増田我が家カマキリかわいいと思ってくださった方々、本当にどうもありがとう

力も経験も全く足りず、あまり長生きをさせることはできなかった。それでもたくさん甘やかして暮らした。カマキリはどうかわからないが人間幸せだったと思う。

すぐ埋めるのは嫌だと娘が言うので、少しだけ家に置いておいて、いずれベランダの鉢植えの花を添えて近くの公園の土に埋めに行くつもりだ。

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カマキリの亡骸はこの増田を書いた翌日の朝に埋めた。

死んだ当日はとてもよく晴れて、次の明け方はおそろしく強い風が吹いた。風の音で目を覚まし、一緒に埋めようと思っていた鉢植えの花が吹き飛ばされるのが心配ベランダに出て鉢植えの位置を変えた。

朝再び起きるとカマキリの亡骸はだいぶ茶色く変色してしまっていて、これはもう埋めた方がいいだろうと思われ、娘も嫌々ながら承諾した。カマの部分だけはあまり腐るような中身がないのか、変色が少なく割合きれいな緑色を保っているのが印象的だった。

ほんの少しの間使っていた止まり木についていた木の実と、鉢植えの花をひとつ添えて公園の植え込みの根元に埋めた。

これが最後からと娘に促すと、怖がって一度もカマキリに触れたことのなかった娘がこわごわと亡骸に触れ、指でつまんで墓穴に入れようとした。

恐る恐るだったので一度手を滑らせてしまって、キッチンペーパーに乗せたカマキリの亡骸がコロリと裏返しに転がり、まるでこちらを向いて最後のお別れでもするかのような姿勢になって、思わずグッと涙を堪えた。それでも娘は亡骸をきちんと墓穴におさめることができた。二人で半べそをかきながら土をかけて葬った。

死んだ日はよく晴れ、明け方に早く葬ってほしいと言わんばかりの強い風が吹き、埋葬した後には前日に輪をかけてよい快晴に恵まれたので、その話をして「ちゃんお葬式をしてもらえてよかったと思っているのかもね」と娘に言ったら「天気の子だぁ」と喜んでいた。

今は「早く生まれ変わってまた来てほしい」と言っている。

私は「可愛さを認められて次はネコにでも生まれ変わり、どこかの優しい飼主に一生大事に可愛がられて過ごすといい」と思っている。

2024-01-03

anond:20240103004227

ちなみにこの人(仮にA)の件と本をオーデイブルで聞いたか父親がやったことを列挙してみるで

記憶ベースから正確なところは自分確認してや

・寡黙な性格

ビルメンで不規則仕事

小学生の頃は毎週休日公園などで遊んでくれた(止まり木のような存在)

中学生くらいから遊ぶことは無くなった

・妻(母親)から給料で嫌味を言われたり馬鹿にされたり生活で細かく指摘される(外食の頼み方、電気の消し忘れ指摘など)などが募り別居状態に(たぶん会社施設)

高校の頃のA氏の日記父親は役立たず」

・別居以降は給料を家に入れ、月の小遣い3万円を貰いに家に来てAと話すだけの関係に(金は妻でなくAが渡す)

・Aが事件を起こした後、月一で面会と差し入れ

・Aは10年後刑期を終えたら父と暮らしていきたいとの意向



こっからはワイの総評

弁がたつ支配的な妻と対等な家族関係を築けず、実質的離婚状態に陥ってしまったな

妻側もそれを望んでいたようや

この妻(Aの母)は自分人生を娘に全ベット支配するタイプ毒親であり、その長年の異常なムーブを止められなかった責任はある

とはいえそもそも妻が会おうとしないということもあり関係の修繕は難しかったやろうな

2023-11-06

【22時追記あり】「三体」が好きだった人にオススメしたいSF小説・前編

選抜条件



上記の条件のうち、いくつかを満たしているもの作家ごとに紹介する。

作品オチには触れないつもりだが、途中に何が出てくるかとかそういったレベルでは作品の内容に触れる。

記憶を頼りに書いているので誤っているかも。

グレッグ・イーガン

思い入れが多い。ただ、近年のイーガン長編自然科学素養が無いと何を言っているかまったくわからない作品が多いので(高校どころかひどいのになると大学院レベル)、短篇から入るのがオススメ人類寿命が実質無限大なので、天文観測のために2人きりで宇宙に出て平気で数万年かけて工事するなんてエピソードもあったりするんだけど、わかりやす宇宙ヤバい系だったら「ワンの絨毯」かな。この長編版のディアスポラは未読。イーガン大好きなんだけど、たまに作者の顔がちょっと透けちゃう

アンディ・ウィアー

火星の人」はなぜか「オデッセイ」の邦題で公開された映画原作で、火星にたった一人取り残された男が持ち前のオプティミズムで生き延びていく話だ。不足する酸素を作り出し、糞便からジャガイモを育て、何とか地球コンタクトを取り、必死地球への帰還を目指す。コンタクトを取れた瞬間に希望が開けていく様子が素晴らしい。

気温の低い火星で暖を取る意外な方法に注目。

プロジェクト・ヘイル・メアリーは、基本的ネタバレなしで読んでほしい。冒頭は記憶喪失の人物意識を取り戻したところからまり振り子の周期から重力加速度を割り出すことで自分地球にいないことを悟る。そして、ご地球外のミッションに送り出された理由を思い出す(ブクマの指摘でネタバレ削除)。

仲間の二人が死んでミイラ化しているという絶望的な状況からスタート。この作品も、サイエンスに対する信頼が読んでいて楽しい

上田早夕里

「オーシャンクロニクルシリーズおすすめ

近未来スーパープルームで海面上昇と地殻変動が起こり、人口が減少した世界日本列島さらに小さな島嶼の群れになっている。この世界には現生人類に似た陸の民と、魚のような生き物と双子として生まれ、その魚を肉親・パートナーとして暮らす海の民がいる。短編長編もあり、海の民と交渉する陸の民の物語もあれば、やがて次の訪れるであろう、人類滅亡クラスさらに大きなスーパープルームから人類を何とか生き残らせようと健闘する人びとが主役の話もある。なんとか宇宙進出するとか、人類を海に適応した海生生物にしてしまうとか、核融合炉で地下都市建設するとか、その絶望的で悲痛な努力が胸を打つ。作品によっては「異形コレクション」にも収められている。ある意味では「日本沈没」の精神的な続編でもある。

イヴィッド・ウェリントン

最後宇宙飛行士」は後述の「宇宙ランデブー」にプロットが似ていて、太陽系に未知の物体侵入してくるんだけど、オウムアムアの正体に対する考察にもなっていて面白い。また、主役がどうしても宇宙に出たいんだけど、ミスで同僚を死なせてしまったがゆえに長らく宇宙とは無縁の生活を強いられているところからスタートする。挫折したヒーロー、いい意味映画的で、リーダビティが高い。ややホラー寄り。

H・G・ウエルズ

古典のはずなんだけど児童書をのぞいて意外と読めていないなって作家。なんだけど、自分タイム・マシンという小説で「複数の種に分岐してしま人類」「知性を失った人類の子孫」「太陽が死んで滅亡に瀕する地球」という趣味を開花させてしまった。そういう意味では自分読書傾向に決定的な影響を与えたと言っていい。

円城塔

言語数学モチーフにした幾分難解な作品が多いのだが、最初作品の1つである「Self Reference Engineは少し肩の力を抜いて読める。舞台現実改変能力を手に入れてしまったAIの発生により、無数のパラレルワールドに分裂してしまった宇宙で、AI同士が互いの存在物理法則もろとも演算して書き換えようと争っている。壮大な世界観だが、22の断章の中ではシリアスありユーモアあり小噺あり抒情的短編ありと、何でもありだ。とにかく翻弄される人類おかしい。

小川一水

この人は「天冥の標」で有名なんだけど、長すぎるし自分も未読だ。「老ヴォールの惑星とかフリーランチ時代とか、短篇集も面白いのが多くて、特に「老ヴォールの惑星」はエイリアンの生態ものでは特に面白かった。上記の条件を満たす作品じゃないけど好き。

オキシタケヒコ

この人はどちらかと言えば筺底のエルピスで有名かもしれないけど、僕が好きなのは短編連作「What We Want」「平林君と魚の裔」「止まり木暖簾だ。これは銀河系が巨大な通商連盟支配されているという設定で、アメリカ大統領契約違反国民ごとエイリアンに売り飛ばされている。主人公必死になって地球に帰還した関西弁日系アメリカ人特に面白かったのが2作目の「平林君と魚の裔」で、この通商連盟の究極の目的が明らかになる。

問題なのは、この短篇集があちこちアンソロジーバラバラに収録されていることかな。せっかくなのでそれぞれ購入したうえで他の作品も読んで、お気に入り作家を増やしてほしい。僕も河出書房の「NOVA」とか東京創元社の年間傑作選とかでお気に入り日本人作家を増やした。後者新人賞作品も載ってるしお得だよ。

A・C・クラーク

幼年期の終わりについては一度ここに書いたけど、人間進化していって人間の形を失っていく未来が好きだ。それでも残る人間らしさとは何だろうか。共感だろうか、知識だろうか、はたまた血縁だろうか。

2001年宇宙の旅キューブリック映画で有名で、「ツァラトゥストラかく語りき」のパロディが笑えるほど量産されているんだけど、これもまた人類進化を扱った作品なのでオススメというか、進化ものでは避けて通れない作品。悪役である人工知能HAL9000がなぜ狂ったのかは「2010年」で明かされるんだけど、理由がわかるとちょっとかわいそうになる。「3001年」は「ぼくのかんがえた最強の未来社会」っぽくてそういう楽しみがある。

あえて注意することとしたら、解説で紹介されているキューブリック映画に関するブラッドベリクラーク発言現代価値観では不穏当な個所があることかな。

あとは宇宙ランデブー太陽系侵入してきた物体を探査するという一直線のプロットなんだけど、とかく未知のものに触れる驚きがいい。人物描写が浅いと批判されるのもわかるんだけど、人類が訳の分からないものに触れて戸惑うのが好きなんだからしょうがない。

意外とクラークを読んでいないことに気づく。

小松左京

「果てしなき流れの果に」については前に書いたね。基本的小松左京作品の傾向は宇宙人類日本人運命テーマらしいので、「三体」が好きだった相性がよさそう。実は残念ながら長篇は日本沈没しか読めていない。と言うか三体は宇宙人類中国人運命テーマだよね。

続きはこちら

2023-08-19

anond:20230818200350

とあるケチな男が茅葺き屋根の家を建てたところ近くの森から飛んでくる鳥が屋根止まり木がわりにしたり屋根に巣を作ったりして屋根が鳥の糞だらけになりすぐにだめになった。そのため檜葺きの屋根に建て替えることとなりかえって高くついたという故事

2022-01-29

飼ってる鳥が懐かない

飼ってる鳥が全く懐かない。

別に懐かなくてもいいけど、部屋に入るだけで怯えるから困る。

俺が部屋にいると怯えて動かないから、自室を丸ごとあげてしまった。

餌と水の交換と掃除の時だけ部屋に入る。

止まり木を拭こうとケージに手を入れると羽で叩かれる。結構痛い。

なんでそんなに怖がるのかな。8年も一緒にいるのに。悲しくなる時もあるけれど、

それでもペットショップ一目惚れしたあのときからずっと変わらず好きなんだ。ほんとなんでだろう。

2021-04-23

鳥のいる鳥かごの重さ問題

5kgの鳥かごの中の止まり木に0.5kgの鳥が止まっています

この時、鳥かごの重さを量っているハカリは5.5kgを示しています

鳥かごの中で鳥が飛んだときハカはいくらを示しますか?

っていう問題

よくある答えは5.5kg。

は?って思うけど、飛んでる鳥は自分体重分の力を下方向に風圧として与えてるからハカリは変わらないらしい。

ちょっと捻った答えは5kg以上5.5kg以下。

鳥かごがカゴなら、隙間がたくさんあるので風圧がそこから逃げてしまって、きっちり0.5kgがハカリに乗らないかららしい。

ふうんって感じ。

何個か気になったひとつ目は、バカかい密閉空間の中で鳥が飛んだらどうなるのか。

下の方でパタパタしていたらハカリは5.5kgかもしれないが、無限遠パタパタしたら風圧がハカリに届く頃には分散されてほとんど0になるだろう。

気になったふたつ目はハチドリ的な具合で、完璧に鳥の位置は変化せずに浮いているようにパタパタしているときホバリングというやつ。この時は羽の上下運動に伴う風圧が上下で等しいから、ハカリは5kgを常に示すだろう。

ん?結局ずっと5kgなのでは?実際にやった研究はないのかな。

2020-10-28

文鳥

家にやってきた文鳥

・生後二か月 俺を見るとギャンギャン騒ぐ。

セピア色で野鳥っぽい。

・濡れると猛烈に鳥くさい。

家に慣れてきた文鳥

筋トレ後に放鳥のルーチン。

・そのせいか筋トレ中、必ずカゴにへばりついて凝視してくる。

チビで成鳥になっても18g。少々気になったが獣医曰く個体差

・握り文鳥なるものを知ったが断念。逃げる。

・手より肩が好き。濡れると相変わらず鳥くさい。

家が大好きな文鳥

・歌ったり踊ったり忙しい。

・ご機嫌かと思えばブチ切れ、育てている豆苗に当たり散らす。

・放鳥中に寝落ちした際、首元で一緒に眠ってる時もあれば的確に瞼を噛んでくるときもある。

・濡れると相変わらず鳥くさいがまあ慣れた。

家を去った文鳥

止まり木撤去。じっとしてる時間が多くなった。

・ある日起きていつも通り声を掛けようとしたところ、ケージに入れてた豆苗の隣で横になっていた。

・初握り文鳥達成。両手で包む感じ、最初最後

・ちょうど8年間生きた。

今日は命日。豆苗を買って帰る。

2020-02-12

YouTubeインコ動画を観て

世の中にはこんなに飼い主に愛情たっぷり注がれているインコもいるのだなと軽いカルチャーショックを覚えた。

私の家で飼っていたインコも、ああいう飼い主の家で飼われていたらもっと幸せだったのかもしれない。ごめんね。

飼っていた9年間、動物病院に連れて行ったこともなかったし、爪切りしてあげたこともなかった。

顔まわりを指で撫でると喜ぶということすら知らなかったよ。

ケージの交換も止まり木の交換もオモチャの交換も一度だってしてあげなかった。ヒーターだって付けてあげたことがなかった。

エサの殻をフーフー飛ばしたりはしてたけど、水の交換が面倒で何日も変えないこともザラ。水の容器がぬるぬるしてるのを洗うのも面倒だった。

小松菜をあげたときはいつも喜んでたね。テンション上がると首振りダンスをしたりよく喋ってたりしたね。

放鳥して一緒に遊ぶのだけはよくしてた。懐いてたと思う。

でも買われたのかうちじゃなかっならもっと快適に幸せに過ごせてたのかもしれない。私の誕生日に買ってもらったのにロクに世話もできない飼い主で本当にごめんね。天国幸せ暮らしてるかな。

2019-06-17

キラキラにもヤンキーにも堪えられないか

流民のように安住のネットコミュニティを探す

ツイッター2chっぽいのはそういう人達にとってのひと時の止まり木のようなコミュニティからなんだ

2018-09-10

にゆ甲虫

この土砂降りの雨の中、アオドウガネがベランダに止まっていた。

雨を避けるためなのだろうか。近くには止まり木があるが、寄り付かない樹木なのかもしれない。

手にとって、指に乗せてみる。

数歩動く後、私の指にキスをするように何度か口を押し当てた。

腹を空かせているようだ。樹液を欲しがっているのだろう。

そこで私は、それをこの闇の寒空へ放り投げた。

あれは死ぬ。おそらく、明日にも死ぬ

私がそれを救う義理はない。

自分が一番。

2017-08-26

[] #34-3「あの風邪を治すのは」

≪ 前

「えー……これは恐らく風邪……」

医者風邪だと診断された以上、教祖もそう下手なことはいえない。

というか、もし弟が先にこっちに来ていたら「医者に診てもらえ」と言っていただろう。

この教祖はそこらへん妙に現実的だ。

「は?」

だが弟に睨まれ教祖は慌てて軌道修正に入る。

風邪……風の精霊が体内でイタズラをしています。咳が出るのも、そのせいでしょう」

「じゃあ、俺の熱もそいつが?」

この教祖がよく使う、「精霊仕業論」だ。

「……その風の精霊撃退するために、君の体内に存在する火の精霊が奮闘している。その影響でしょう」

「つまり、この熱は必要なことってわけか」

「そうです、なので風の精霊撃退するためには、その火の精霊の手助けをしてやればよいのです」

「手助けって、具体的には」

「火の精霊の力は宿主依存します。それゆえ体に良いものバランスよく食べることで助力となるでしょう。手早く吸収できるものが体への負担も少なく、効果的でしょう」

教祖も思いつきで話を合わせているだけだったが、このあたりで興がノってきたらしく、どんどん話を盛っていく。

生活教の教えである栄養バランスと話を絡めてきた。

「他には?」

「えーと……火の精霊邪魔をしないよう、熱いからといって体を冷ましすぎないこと。体を動かしすぎるのもダメです。反動で火の精霊が出て行っちゃいますからね」

「風の精霊を弱らせる方法とかはないの?」

「うーん……あ、水の精霊! 水の精霊に助けてもらいましょう」

「水の精霊?」

「そうです。空間に漂っている水の精霊を増やすことで、風の精霊は動きが鈍るのです」

「どうやったら水の精霊は増えるの?」

「水の精霊の住処となる、止まり木を作りましょう。そうすればその一帯は水の精霊が集まります

止まり木はどうやって作るの?」

「え……と……バケツなどの容器に水を入れて、そこに新聞紙などの紙の束を丸めものを縦にビッシリと差し込んでください。それを室内にいくつか配置するのです」

水の精霊の住処だとか言っているが、まんま簡易加湿器の作り方である

から聞いていると、宗教的な話に無理に絡めようとして、かえって歪になってきているような印象だ。

なぜか弟は素直に聞いているが。

とはいえ、この時期は空間内の火の精霊も水の精霊も活発な時期ですからあなたが風の精霊にイタズラされているのは体内の精霊が弱っているのが原因だと思われます

「……つまり?」

「体を暖かくして、栄養を摂って、寝てください」

「ふーん……って、同じ結論じゃねーか!」

結論というか、それまでの説明も実質ほとんど同じだったのだが、弟は今さら気づいたようだ。

「じゃあ、病院で貰ったこの薬は?」

停戦協定のための手形ですね。宿主の体が精霊たちの戦いに耐えられなくなったときに使います。正確には冷戦に近い状態になりますが」

「えぇ……じゃあ、あんたも似たようなの持ってないの? ほら、免罪符とか、できればすぐに治してくれるやつ」

「いや、免罪符ってそういうものじゃないですし……それに私がやっているのはあくま布教活動だけで、商売はやってません」

商売』って表現してしまうとは、教祖のくせにドライ宗教観だな。

「何でやらないの? 宗教とかそういうのやってるでしょ」

「……どうも誤解があるようですが、『生活教』において人々の無知信仰につけこんで不当な金を得ることは邪教カルト同義です。そんなものと同列に扱って欲しくない」

「俺にはイマイチ区別がつかないが」

「失敬な。宗教カルト似て非なるものです。科学疑似科学くらい違うものですよ!」

よく分からないが、この教祖なりに矜持があるらしい。

いや、矜持じゃなくて教示か?


それから程なくして、弟の風邪は治った。

母の言うとおりにしたから?

医者の言うとおりにしたから?

まさか教祖の言うとおりにしたから?

どれでもない。

弟はほぼいつも通り過ごしていた。

弟の思考回路がどのような判断をしたのかは分からないが、「信じられるのは自分しかいない」とか言っていたのでロクなものじゃないことは確かだ。

そもそも信じる、信じないって話じゃないだろうに。

だが、俺から弟に言えることは少ない。

なにせ治ってしまった以上、弟の結論全否定するのも憚られるからだ。

「結局、治ったのは俺自身のおかげってことかな」

自分で考えろ」

俺は呆れ気味に弟にそう返した。

結局のところ、弟にとって重要なのは「治るかどうか」ということだけなんだな。

ある意味シンプルな考え方で、ほんの少しだが羨ましく感じた。

(#34-おわり)

2017-06-10

生きているようで死んでいる 死んでいるようで生きている 自由の果てで呼吸をして 止まり木を探す鳥のように 息をするとは生きること 生きるとは根を張ること 根を張って故郷を得ること 故郷に生き故郷死ぬこと 誰もが見失う 故郷を 根を張った場所を そして旅に出る 故郷を 根の手触りをたしかめるために 木漏れ日が呼ぶ場所へ帰れるように

2016-11-20

[]

 掛川花鳥園に行ってきましたわ。鳥最高でしたわ〜!

 こちらではフクロウケープペンギンインコなどの鳥と熱帯の植物、魚が

触れ合える距離で展示されています

猛禽のフクロウミミズクとふれあうには限定の枠に入らないと

いけないのですけど、他の鳥さんは普通に触れる場合が多いです。

常連さんなのか、インコ止まり木と化している方を何人もみました。

 でも、わたくしには高貴なオーラのせいで、なかなか鳥さんが寄ってきてくれませんの。およよ。

掛川花鳥園アイドルオニオオハシさんに近づいてもらうのに有料の餌のブドウ1/4粒、

手に乗ってもらうのに残りの1/4粒を使って、やっと止まってもらったのですけど、

餌を食べたら用済みとばかりに、瞬時に飛び立たれてしまいました・・・・・・

 そんな傷心のわたくしを慰めてくれたのがハイイロエボシドリさんです。

近づいて写真を撮っていたら、いきなり肩に飛び乗り、

背中側の死角に回り込んでわたくしを乗り物にしてくださいました。

 そこから左腕に移動して、また右腕、背中とわたくしの上を2周半ですわ。

見た目はやや地味な鳥ですけど、なつかれない中こんなことをされたら

贔屓になってしまますわ。メロメロでしたわ。

 まぁ、餌をもった他のお客様が近づくとハイイロエボシドリさんは

そちらに移動してしまったのですが、

ベンチに座っている間、ずっと肩に留まってくださいましたので満足でした。

 その後はコガネメキシコインコさんにも留まっていただきました。

垂直の金網に留まって体勢が厳しそうなところに腕を出したことが、

功をそうしたようです。

腕ではなく指に来たので、ちょっと痛かったですけど、

認められた気がして痛みも喜びになってしまますわ。

マズローの三段階ですわ。

危ない施設ですわ。

 簡単には触れないフクロウの仲間では、ベンガルワシミミズクルチカさんを魅力的に感じました。

ゴルゴ13のごとき鋭い視線からあくびの連発まで表情ゆたかですっかりファンになりました。

 フクロウ類は瞳が大きく前を向いているため「表情」を読みとった気になりやすいのですわ。

でも、ユーラシアワシミミズクさんの展示室の壁に空いていた弾痕みたいな

くぼみのことは忘れない方がよさそうです。

 また、オナガフクロウの首のスムーズで素早い回転は戦車の砲塔を連想させました。

これだけ首が回るなら経営安心ですわ。

あと、三羽同室のフクロウが手前の止まり木に2羽、奥の止まり木に1羽の形で留まっていて、

フィリピンのエアボ兄弟のevery bodyの配置と完全に一致していたことが

面白かったですの。

 フクロウやホークの部屋が狭いことや足に鎖がついていることに痛々しいものは感じましたが、

職員説明からはそれぞれの個体への深い愛も感じられました。

夜行性ですし、飛び回れる調教やショーがストレス発散になっているのかもしれません。

 ペリカンフラミンゴの餌にお魚はありましたけど、鯖はなかったと思います

ホッと鰭で胸をなで下ろしました。

2015-06-15

かわいすぎて泣ける

文鳥を飼っている。初めての小鳥ペットで、自分一人でペットを飼うのは初めて。そろそろ9ヶ月の子だ。

飼い始めた頃の全体的に色みが薄い頃も、今の羽がつるっとしたフォルムも、毎日かわいいと思ってる。



水浴びの時、ぽちゃんと入って暫くじっとした後、段々激しくなる水浴びの姿もかわいい

たまに、こっちが指でチャプチャプしてあげないと、水浴びしなかったりするのもかわいい

水浴び後に、トリ臭いというかからあげのような匂いがするのは、ちょっとトリとして大丈夫なのか心配になるけど。



部屋に放したままキッチンの方に行ったりすると、こっちを探しているのか、ピピッと短く鳴いて飛んできて

頭にべたっと止まってくるのは身悶えする。

肩に止まったまま、大人しく私が水入れ洗ったり用事を済ませているのを待ってるのも、どうしてあんなに可愛いんだろう。



水を飲む時に喉が動くのもかわいいし、止まり木や手の上で餅になって、うとうと→スヤァになったとき

呼吸のタイミングに合わせて、尾っぽが上下に動くのなんてたまらなくなる。



毎日かわいいと思っているけど、この間つい仕事愚痴を聞かせてしまって、話しているうちに泣いてしま

愚痴ってしまったことにも謝って、お詫びにゆたまごの黄身をおやつに出した。



それから愚痴を聞かせないようにしているけど、なんだか無性に泣けてしまうようになった。

ツルツルのくちばしも、不思議そうに首を傾げるのも、たまに急にうねうねし出すのも、

手でうつわを作ると、その中にさっと入ってきて餅になってスヤ…てし出すのも、

指を止まり木代わりにじっとして、段々フカフカしたお腹が指について、

そっと片脚を仕舞って寝る体勢に入るのも、たまらなくかわいい、と思うと涙が出る。

愚痴を聞かせてしまったのにかわいいなんて。こんなにかわいいのに愚痴を聞かせてしまったなんて。

今もこうして、かわいさとあったかさを思い出しながら書いて泣きそうになっている。



多分うちの子は私の天使なんだろう。さかむけと唇を突かれるのはとても痛いけど。

もう少し広い部屋に住める甲斐性があれば、もう一羽迎えることもできるのに。



日曜日や平日は、明日永久に来なければいいのに、とここのところいつも思っているけど、

こなかったら明日かわいい文鳥には会えないので、それは嫌だなと思う。

からは、午後の仕事を終えたら会える文鳥を思って頑張ろう。

そろそろ、本当に転職する時期だろうか。



そんな本厄。

2014-04-17

[]性交意味する英単語

医学】 coitus

copulate

cunt(卑語

get laid

口語》 have sex 《with》

sleep 《with》

make love 《to》 (婉曲的に).

intercourse

have a relation

humping

nail

nookie

ram

fuck

caulk(穴をふさぐ、という意味から転じて)

perch((米俗))(止まり木などに止まるなどの意味から転じて)

pork((主に米・性俗))〈男が〉(豚肉だが、なぜこうなるのかわからん利益供与、食べ過ぎるという意味もあるようなので、要は欲望に忠実に「食べた」ということだろうか?)

poke(突く、の意から

pluck((米俗))(意味が多岐にわたり、なぜこれがセックス意味するのかわからない)

plank((米俗))(これもよくわからん

shag《英俗・卑》

knock boots

wench

promiscuous

quickie

bone

pound

rail

screw(俗)

bang(俗)

pederast

多すぎて調べきれんのでここまで。めんどくさいからこれはもう手を付けない

2011-01-26

青い鳥はいなかった』とサリドマイド児の親コピペについてもう一度

親が障害を持つ子供権利を(過剰なまでに)求めるといった類のニュースが語られた時、近年になって定番のように貼られるコピペに、以下のようなものがある。

  普通学級に通学するのが、物理的に困難な障害児の入学ゴリ押しする親や人のニュースを見るたびに、 以前に見たドキュメンタリーを思い出す。

  サリドマイド児の親のドキュメンタリーだったのだが。

  生まれついて重い障害を負って生まれた息子の為に、親は「サリドマイド児の親の会」を立ち上げて、休日は全て会の活動。

  「障害者に理解のある社会=息子の為」との強い信念のもと、息子を連れて積極的にマスコミにも出たり、講演活動も行った。

  さらに、息子を普通学級に進学させた。息子は重い障害を負いながらも大学に進学。一時は、マスコミにもてはやされた。

  が、大学卒業後、障害を負った息子は何処にも就職できなかった。ここで、息子は生まれて初めて本音をぶっちゃける。

  「子供の頃から、人前でさらし者にされて辛かった」「休みの日くらい、家族だけで過ごしたかった。家族だけで遊園地旅行に行きたかったのに」

  「普通学級になんて行きたくなかった。手の無い俺が、普通学級でどれだけ不自由で辛く、孤独だったか

  どれだけ、危険屈辱的(同級生による排泄介護等)な思いをしたか!」と、延々と恨み言を言い出した。

  で、親が「何で言ってくれなかったんだ!」と反論したら「言ったが、全て“お前のためだ”で済まされた。

  一度だけ、同じ障害を持つ子供たちがいる養護学校に行きたいと言ったら“負けるな”と説教された」

  「俺みたいな障害を持った子供が、親に見捨てられたら生きていけない。だから、言いなりになっていた」

  「お前たちは“俺の為”と言っていたが、結局は自分たちが社会から注目されてチヤホヤされたかったダケだろう。

  養護学校に進学した同じ障害を持った連中は、職業訓練を受けて就職して自立しているのに、親の見栄で、普通学級に進学させられた俺は、就職できなかった」

  「俺の障害を受け入れてくれない、見栄っぱりな親のせいで、俺の人生はメチャクチャにさせられた!」

  結局、息子さんは親に対する恨みつらみの遺書を残して自殺最後に親御さんは「もっと息子の気持ちを考えてやれば良かった」

  「健常児と同じようにする事が、息子の為だと思っていたが、間違いだった」と嘆いていたな。

上手い「コピペであると思う。

サリドマイド児】と冠してしまったことで、(主にサリドマイド禍にあわれた方々が、大卒の年齢に達するのが今から30年程度前であることから※)全体に無理が生じてしまったこと、にもかかわらずドキュメンタリーなどと真実味を付加してしまったことで、決して少なくない数の「嘘を嘘であると見抜けない」方々が、あたか現実の出来事であるかのように喧伝してしまうことがもったいないほどである

既に

http://ameblo.jp/rosexxxkasumi/entry-10613422332.html

といった記事で述べられているように、このコピペ真実であると誤解した方々が、出典として挙げる書籍に『青い鳥はいなかった―薬害をめぐる一人の親のモノローグ飯田 進)』というものがある。

上記のサイトを見ていただければ、このコピペが=『青い鳥はいなかった』著者の息子、伸一氏ではなかったことや、コピペの状況自体に矛盾が生じることは容易に理解出来ると思う。

にもかかわらず、相変わらずコピペ=伸一氏であるとされる方々は一向に減らないし、さらには「俺はこの本を読んだけどこのコピペの内容が書いてあったよ」などとする者もいる。

ここではその誤解をはっきりと解くために、『青い鳥はいなかった』本文から引用を交えてネット上に残しておきたい。

なお、本来『青い鳥はいなかった』という書籍は伸一氏との関係についてを主たる題材として扱っているわけではないため、これから取り上げる部分がこの本の限定的な一部分から抜粋になることを付記しておく。

http://www.amazon.co.jp/%E9%9D%92%E3%81%84%E9%B3%A5%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%AA%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F%E2%80%95%E8%96%AC%E5%AE%B3%E3%82%92%E3%82%81%E3%81%90%E3%82%8B%E4%B8%80%E4%BA%BA%E3%81%AE%E8%A6%AA%E3%81%AE%E3%83%A2%E3%83%8E%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B0-%E9%A3%AF%E7%94%B0-%E9%80%B2/dp/toc/4835032993

この本を紹介したアマゾンのページである。目次に注目していただきたい。

目次

わが内なる罪

父母の会創設

国際的な連帯を求めて

噴出する矛盾と内部対立

理念現実のはざまで

集団訴訟をめぐって

親の止まり木を目指して

裁判有利の展開のかげに

疑惑の根源

裁判の終結

和解の落とし穴

父母の会の解散

息子伸一の死

実際は「わが内なる罪」を序章とした一二章構成になっており、ここに前書きと終章が加わる。

青い鳥はいなかった』を誤解している方の殆どは、この目次と、飯田進氏がサリドマイド児の親たちを中心にした「子どもたちの未来をひらく父母の会」発起人であり会長であったことのみをもって判断しているのではないか想像するが、どうだろうか。

「わが内なる罪」で始まり「息子伸一の死」などと締めてあっては、いかにもコピペの親が飯田進であるかのように錯覚できるのは否定しない。

しかし実際「わが内なる罪」で語られている進氏の心情はこうだ。

  まぎれもなく私は、重大な過ちを犯した。大倉医師の指摘したとおり、私は充分な統計的調査をすることなく、不用意にも息子伸一の誕生が、あたかも「被爆者に奇形児が生まれると、それをすぐに原爆の影響だと考える」思い込みを前提とした投書をしたのであった。(37頁38頁)

  たしかに息子がうまれたときには、その障害の原因がサリドマイド薬品にあったことを知っている者は、だれもいなかった。その罪意識は、それから私の心理と行動に支配的な影響をもたらすことになった。(41頁)

「息子伸一の死」ではより具体的にコピペとの差違を指摘できる。

  知人が主催する公益法人に、伸一を就職させたことがある(268頁)

  彼は結婚前もその後も、しばしばタイインドネパールチベットなどへ旅行をしている。いわゆるバックパッカーである。いくら貧乏旅行はいえ、それだけの経済的余裕があったのである。(269頁)

  いわゆる不審死である(274頁)そして死因は急性肝不全(274頁)

さらに終章では

  伸一は母子感染C型肝炎になったのにちがいない。当時の輸血用血液は、アメリカなどからの輸入に頼っていた。その血液には、しばしばC型肝炎ウイルスが混入していたのである。(312頁)

  もちろん伸一は、妻が入院中、連日のように病院を訪れている。見る影もなくやせ衰え、苦痛に耐えつつ死んでいった妻の姿を見ている。だから彼は、おのれが直面させられている運命を、知っていたのに違いない。(312頁)

  事実上医療をこばみ、緩慢な自死にひとしい成り行きをたどった秘密もまた、そこに潜んでいたのか。なんたることか。(313頁)

青い鳥はいなかった』で語られるのは父母の会の設立運営や、その後の訴訟に関して「こうするべきだった、こうあるべきだった、でも現実にはそうではなかった」という筆者の悔恨である。そして息子の死が「私が行ってきた行動を、全否定しているかのよう」に感じた筆者が死後の伸一氏へ当てた手紙のようでもある。

飯田氏の行ってきたことを少しでも知ったなら、あのようなコピペ元ネタとして扱うことがいかに礼を失する行為であるかは理解してしかるべきであると思う。

障害をもった親の権利を(過剰なまでに)求める親や、その親を反差別ネグレクトだと叩く行為の是非まで問うつもりはないが、それを叩く材料として上記のコピペ「真実」であるかのように貼り付けたり、『青い鳥はいなかった』と結びつけて語ったとき、その行為誹謗中傷であり、いいかえればそれこそが”差別である

最後に、コピペにある「遺書」と似て非なる伸一氏が「遺した書簡」が、筆者にとって「お前は肝心なところはわかっていてくれたんだな」と言わせる、筆者と伸一氏の間に決定的な断絶があったわあけではないことの証左であるし、また筆者がこの本でいいたかったことの半分程度を言いあらわす例ともなりうるので、全文を引用してこの日記を閉じる。

  「サリドマイド裁判は、親である第三者が闘った裁判であるのが特徴であった。かなり特殊な裁判であると言える。当事者である被害者は、幼児であったからだ。障害者である本人は、自分の被害をほとんど知らぬままに保証金をもらって和解したのが、サリドマイド裁判の実態であると言って差し支えいであろう。その裁判においてサリドマイド以外の障害者については、何もしなかったのも事実だ」(中略)[注、本文ママ]

  「つまりサリドマイド裁判薬害と言いながら、サリドマイド障害者の救済しかしなかったし、一緒に闘ったはずのサリドマイドとは認定されなかった他の障害者の救済は何もしなかった。いまだにその認識は、サリドマイド障害者にはほとんどない。」(290頁)



※に関する追記

サリドマイド禍はその時期がそれほど広範ではなく、「サリドマイド禍にあわれた方々」が大学卒業する時期もある程度類推が可能であるコピペ記述などから考えても、「30年前」という時期をそれほど外してはいないと思う。

30年前といえば、時はバブル前夜。「大卒」という肩書きが十二分に武器となった時代。今とは違い、大卒で「就職できない」という事態はそれなりにレアケースである。「親の活動そのもの」が反社会的とされ、企業に嫌われた可能性もないではないが、コピペ記述からはどうもそんな雰囲気ではない。少なくとも、職業訓練よりは大卒の肩書きのほうがはるか就職に有利であった時代に「普通学級で大学いかされたせいで」就職できない、という記述には矛盾が生じている。

コピペに「危険屈辱的(同級生による排泄介護等)」という記述があることから、その障害が日常生活や就業に支障をもたらすものであった場合は上記の限りではないが、そうであった場合、時はバリアフリーのバの字もなかった時代である。そういう時代に重度障害者大学に通い、卒業する、ということがどれだけ大きな事態であったことか。それこそ大学始まって以来というレベルの出来事である。本人の確固たる意志に、親をはじめ、周囲の身を削るような協力があっても難しいような行為。にもかかわらず、本人に大学に行きたい、卒業したいという意志はかけらもなく、親も見栄が先行しているのを子供に見透かされるような程度の熱の入れようなのだそうだ。ここにもやはり矛盾がある

2009-06-21

甘えたいっす。

普段、平然としている。

動じない男みたいなふりすることさえあるのに、内心怯えているなんてしょっちゅうだ。

止まり木をずっと探しているがずっと出会えず、あるいは見逃してきた。

きっと相手の力になりたいとも思うはずなのに。

 
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