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2020-02-13

東京国科学博物館東洋館と「出雲大和展」に行ってきた。

二月一日

 間もなく、特別展「人、神、自然ザ・アール・サーニ・コレクションの名品が語る古代世界-」が終了すると気づいたので足を運んだ。自分美術館に通う習慣を身に着けてから大体十五年が経過しているが、東京国立博物館東洋館をきちんと観たことはない。いい機会だと思い、東洋館全体をのんびりと回ることにした。

 特別展の会場は東洋館の二階にあり、会場そのもの常設展最初の部分、すなわち中国西域仏像のあるあたりを抜けた後にある。特別展の内容そのものは興味深かったが、コレクション全体が雑多なもの構成されているというか、あまりにも時代地域に幅がありすぎて、どのように展示したらいいのか少し迷っているような印象を受けた。とはいえ普段はなかなか見られないマヤ文明仮面などをじっくり見られたし、普段なら絶対しないような比較をする楽しみもあった。知らなかったのだが、グアテマラのほうがメキシコよりも良質の翡翠を産出するらしく、文明の中心地の人々は必死になってそれを求めたり、乏しい材料で何とか良いものを作ろうと苦心したそうである

 で、常設展に関してだが、展示スペースが地下階から五階にまで渡っており、ざっくり見ても三四時間はかかった。その中で特に面白く思われたのは、中国朝鮮半島の品々だ。というのも、青銅器勾玉などの作りが、日本とよく似ているところもあればまるで異なっているところもあり、比較する楽しみがあるからだ。また、饕餮の刻まれた祭器の類も自分は好きで、根津美術館に立ち寄った時にはのんびり眺めている。理由はわからないのだが、自分はそれと同じくらいに玉の類にも心惹かれる。西欧君主たちの王冠も立派だとは思うが、金やダイヤモンドではどうも少しまぶしすぎる。自分東アジア文化好きな人間だからそう感じるのだろうか。

 とはいえ自分が好きなのはどうやら宋代までらしい。どうも、明代になると技巧的になりすぎるというか、色が鮮やかすぎるように感じられる。確かに黄色などの発色は鮮やかだし、竜のうろこなども実に細かく表現されているのだが、技術的に優れていることが美しさに直結するかどうかは別問題だ。自分としては唐三彩と呼ばれる、赤や緑や土の色を活かした陶器が美しいと思う。ある程度の素朴さがないと、親しみが持てない。台湾で見た、清代象牙を削って作った細工なども、優れてはいるが技巧をひけらかしすぎているように思われる。

 あとは、天然の石を削ってザクロ見立てていたものはよかった。故宮博物館にあった、翡翠だか瑪瑙だかを削って作ったのと同じ発想で、天然の石の色彩や質感を生かしながら表現しているものだ。あとは漆を刻んだものもよい。色がおとなしくて上品だ。

 もう一つ興味をひかれたのは、漢代画像石だ。学生時代古典教科書の表紙に出ていたので覚えていたのだが、実物を見たのは初めてである。宴の様子が見て取れるようで、ある者は楽器を弾き、またある者はボードゲームをしている。そのボードゲームの盤は真上から見たように正方形表現され、遠近法無視されている。エジプト絵画と同じで、何が書かれているかがわかりやすいことが、写実性よりも優先されたのだろう。十字軍時代チェスをする騎士を描いた絵画でも、似たようなことをしていた覚えがある。

 そうだ。途中のフロアでは「生誕550年記念 文徴明とその時代」という、また別の企画展をやっていた。自分は書に対しては無知なのだが、解説によれば、文徴明は科挙には合格しなかった人物だそうであるしかし、温厚な人柄と勤勉実直な性格で、やがて文章校閲に関する職に就いた。九十年の生涯のうち三年しか勤務しなかったが、一流の人々と交わることでその才能を開花させた、とのことだ。人生仕事だけじゃないよな、という気持ちをまた新たにした。

 自分にはそれこそ古代中国官僚のように、職を退き水墨画に描かれたような山奥に引っ込んで、時折訪れる友人と琴棋書画をたしなむ、みたいな生活にあこがれる傾向があるのだが、ほどほどに働きつつ、土日に友人とボドゲをしたり美術館に足を運んだりするのは、十分近いんじゃないか、って近頃は思っていて、そんな気分になれたのも、今日気分転換成功たかなのだろうな、という気がした。

 近々、同じ敷地内の法隆寺宝物館にも行こう、と帰りの電車で考えた。あそこのカフェは閉館間際になるとほとんど人がいない穴場なのだ


二月八日

 特別展出雲大和」にふらりと向かった。前回の「正倉院世界」がとてもよかったので、これも行くしかない、と思われたからだ。

 おおよそ弥生時代から奈良時代初期にかけての日本美術を楽しめる。特に銅鐸などは、教科書で見たものもたくさんあり、懐かしく思われた。国宝重要文化財ごろごろとある三角縁神獣鏡も大量に見ることができた。恥ずかしながら、これが中国神仙思想と深い関係にあることを知らなかったので(忘れていたので?)、そこに刻まれていたのが解説を読むまで西王母だとはわからなかった。しかし、こう考えると日本への道教的な要素の導入は、かなり早いのだな、と思われた。

 他にも多くの埴輪があり、細かく当時の祭祀の様子が説明されていた。これは知らなかったのだが、出雲の周囲では四隅突出型墳丘墓という、独特の形をした古墳が広く分布しているそうである。そういうまじめなことをしかつめらしい顔をしながら読んでいると、自分は振り向く鹿を表現した埴輪肛門があるのに気づいた。正確には肛門ではないかもしれない。埴輪を焼くうえで必要技術的な要請から開けられた穴なのかもしれない。しかし、尻に穴が開けられていたのは間違いない。

 下世話な話だが、自分動物彫刻を見るといつもその性別を確かめたくなる。別に馬の彫刻に陰茎と陰嚢があって何が面白いのかと問われればそれまでなのだが、生真面目な騎馬像にもそういうものがついているかと思うとどことなく愉快な気持ちになる。それから、先週観たような民俗学的なものであっても、素朴な男性像と女性像ではどんな風に性器表現しているかを確かめるのは、文化ごとの感受性が端的に表現されていてなかなかに面白い。

 脱線が続くが、本当に不思議なのは世界中の文化男性器と女性器を絵にしたり彫刻にしたりすることが普通に行われているし、中には神々として崇拝することだってあるのに、ギリシアローマに由来する彫刻絵画では、女性器も陰毛もすっかり省かれてしまっていることで、これは男性像の性器も小さいほうがよろしいとされたことと関係しているのだろうか、などと何かと勘ぐってしまうのである

 閑話休題。この特別展で私が一番見たかったのは、七支刀である。「日本書紀」を読んでからぜひ見てみたいと思っていたものだ。刻まれた金の文字はかすかにしか読み取れないが、専門家でも何でもない私が「月十六日丙午」とある部分を読み取れたので楽しかった。だいたい、こういう文字の刻まれものを見るのは楽しくて、ほんの二つか三つの変体仮名をしっているだけでも、巻物を見る楽しみ増えるというものだ。

 ほかにも、神社奉納された刀剣や武具などもあったが、私はそれらには、古代の品々ほどには心はひかれなかった。あとは、「出雲国風土記」が朗読されているコーナーがあったが、そこでは本当にハ行がファ行で発音されて、チやヅがティやドゥと読まれていた。

 帰りは東京駅田舎そばを食べて帰った。非常に歯ごたえのあるそばだが、定期的に食べたくなる味だ。いつもは昼に寄ることが多いので肉野菜そば天ぷらそばだけだが、夕飯なので野沢菜と肉味噌れんこんをつけた。ちょっと贅沢をしたので気持ちよく眠れた。

2020-02-11

anond:20200211110139

古事記だか日本書紀に書かれてた

古代のなんちゃらって天皇建国したのをグレゴリオ暦で換算したやつだよ

2019-12-14

神道」ってもともと仏教用語なんだな

古代中国語では仏教の仏様とかをまとめて呼称する言葉だけど、日本書紀では仏教外の神々って意味で使われる。

読みは古来では「ジンドウ」、14世紀に「シントウ」に変わった。

なるほどなー。

2019-10-20

anond:20190819192622

本当に日本古来のものを挙げようとなると古事記日本書紀か、民間伝承からとってこないと、あとはだいたい中国由来だったりする。

そもそも日本列島に来た人たちが北方大陸南方から来た人たちで、純度の高いオリジナリティを主張するのは厳しい国だったりするのだ。

2019-10-01

anond:20190930155810

事実曖昧になると「神話」になる。

大和朝廷古事記日本書紀編纂した。旧約聖書民族歴史

神話をまとめて編纂すると、都合よく作り替えられたりする。

2019-08-24

anond:20190129013035

まず、https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/seikatsu-eisei15/ を確認

実際に使用するならだけど。

で葺石な、https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%91%BA%E7%9F%B3

復元された葺石で覆われた五色塚古墳神戸市)これと同じ方法はいかんのか?

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E8%89%B2%E5%A1%9A%E5%8F%A4%E5%A2%B3#%E8%91%BA%E7%9F%B3

石材は、上段・中段(推計714,800個・2,278トン)では主に斑糲岩(一部に花崗岩等)で、地質学的には明石海峡対岸の淡路島東岸産と推定される[3]。下段では主にチャート・珪石で、古墳付近海岸河川産と推定される[3]。『日本書紀神功皇后紀の記事(後述)では、淡路島の石を運んで赤石(= 明石)に陵を築いたとする伝承が記されており、上の事実はその伝承裏付けものとして注目される[3]。

近年の復元整備に際しては、前方部の葺石は出土した石を利用し、後円部の葺石は新たに入れた石を利用することで再現されている。

アマゾンで「玉石」買ったらいいんじゃね?

2019-08-07

anond:20190807105655

https://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20160725/frn1607251600012-n1.htm

 しか戦前支配・被支配歴史とは関係のない陛下は、韓国では好感を持たれている。その理由の一つが日韓共同開催になった2002年のサッカー・ワールドカップ大会を前に、前年12月の誕生日会見で語られた「ゆかり発言である

 「日本韓国との人々の間には、古くから深い交流があったことは、日本書紀などに詳しく記されています。(中略)私自身としては、桓武天皇の生母が百済武寧王の子であると、続日本紀に記されていることに、韓国とのゆかりを感じています

 古代朝鮮半島王国の一つだった百済武寧王(在位501~523年)は父・東成王が日本(倭)からやってきた日本人と伝えられ、韓国・公州で発掘された武寧王陵の木棺の材質も日本原産の「コウヤマキ」だったことが明らかになっている。

 古代百済日本の「ゆかり」を物語ものだが、桓武天皇(在位781~806年)は武寧王時代から300年近く後の人である。それでも陛下発言韓国マスコミは当時、「日本皇室ルーツ韓国!」などと拡大解釈して興奮し、大喜びした。

親愛度上がっとるやん。

2019-05-21

anond:20190517084045

アマテラス女神なのと男系継承のどっちかがウソだって話。

伊勢神宮は、天照大神男神としてるから日本書紀虚偽記載してる。と思う。

神話なら、余計に原理通りの男神のはずなのに女神にしてるのは、別の力学が働いてる。

聖徳太子が廐戸皇子と言われたり、天照大神の産んだ神たちの話が、処女受胎と同じような構造なのが、キリスト教っぽくて、モヤモヤする。

2019-05-07

現行制度のまま皇室を維持する方法思い付いた

右翼女性天皇容認しても女系天皇を認めない

左翼天皇が生まれながら人生選択権を縛られていることを問題にしている

これらを両立して解決する方法を思い付いた

天皇家の男系精子冷凍保存して志願者が妊娠すればいいんじゃね?

 

右翼が重視してるのはDNA一貫性なんだから精子さえ保存されてりゃいいんだし

左翼自由意思女帝になりたいという人を止めたりはしないだろ、それこそ職業選択の自由だし

 

誰も志願者がいなければ皇室敬愛してる人たちがクラウドファウンディングして女帝生活保障すればいいじゃん。その値段が釣り合う数字皇室維持に必要な本当の価格だ。リバタリアンもこれで納得

 

あとは大事な皇統の精子が盗まれ悪用された場合にそなえてWTO提訴できる体制を整えときOK

[追記]

id:baikoku_sensei

それはちょっとかわいそうなんで代わりにid:baikoku_sensei冷凍保存しといた方がいいか・・・

見た目変わらないし・・・

 

id:el-condor

まれ子供皇位継承するかは成人してから本人に決めさせればいいんじゃない

まあ男児が生まれたら精通後即精子採取するけど

 

id:scopedog

国事行為冷凍カプセルにやらすんか。アラブあたりの国賓は憤慨してジハードしそうだな

(でもよく考えたら国内向け限定なら2年もしたらみんな慣れてお祭り騒ぎに利用しそう)

 

id:agricola

おー、俺の主張を先鋭化させたやつだ。

ただ、この考えはそこまで生命倫理を逸脱させてない

現行だって精子バンクドナーはどの女性に利用されるか選ぶ権利がない(いわば男性にはリプロダクティブライツが欠けている)ので

皇族侵犯される人権一般男性とほぼ変わりがないからだ

 

id:ko2inte8cu

右翼懸念は素質のない人が女帝になること?

とりあえず女帝立候補は通常の就職と変わらないんで

宮内庁あたりが採用試験すればいいんでは

女性側の血筋まで云々言い出すなら、もうY遺伝子のことは口にするな

で、

左翼懸念君主という制度自体民主主義に反してるみたいなことを言うの?

もう世の中の君主国すべて滅ぼしてから言ってくれ

 

id:mazmot

ブログ読んだ。ネックは皇位継承自由意志で選べないからってところっぽい

(なんかこの議論、究極のところ反出生主義に到達しそうだね。誰しも生まれることを選択してないのに生まれてきてしまった)

んで、この案では皇室に嫁ぐ女性けが唯一自由意志を発揮できるポイントなんで

そこに着目することで限界突破を試みてみた

[もう少し追記]

arajin

右翼DNAへのこだわりさえなければそうするんだけどなあ

death6coin

まあ国内向けなら。death6coinも被災したとき精子が励ましてくれたら心踊るようになると思うよ。日本人、慣れるから

doycuesalgoza

明仁徳仁文仁受精能力実証済みなんで行ける。これが卵子保存だと冷凍保存で能力が保たないので、男系保持の強みだと思う

ROYGB

科学がそこまで強い設定だったらクローン降霊術組み合わせて神武復活させるわ

REV

ゲノムだけ大事なくらい思い切れるなら別に精子採取しなくていいから、目と鼻洗った時に採取したDNA人間作れば手っ取り早いし日本書紀にも則してる

mouseion

安倍ちゃんってそれほど守旧派イメージなくて、バックを日本会議が支えてるからポーズとってるだけなんじゃないかとおもうんだけど。あの人が大事なのは信介じいちゃん名誉回復で。

aflat_1000dai4

まあでも正直ネタで言ってる。ごめんな。

hanyan0401

俺としては、成人が当人同士で望むのなら近親婚も多夫多妻もしていいと思うよ。

当人同士合意あるならね

同性婚認める立場人間ならここは同意見のはず

quick_past

ヒトは普通に冷凍保存して利用してるっぽいけど

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%B2%BE%E5%AD%90%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AF

2019-05-06

天皇男系に限る。なぜなら天皇は古来から男系相続している」派の根拠としている日本書紀

日本書紀には継体天皇女系って書いてあるけど無視なの?

2019-05-04

anond:20190504022548

武烈天皇には特殊能力こそないが、名前の通りの荒々しいエピソードが色々残っていて趣深い

Wikipediaからだが

なお、日本書紀は、武烈天皇の異常な行為を記している。その部分を以下に列挙する。

二年の秋九月に、孕婦の腹を割きて其の胎を観す。

三年の冬十月に、人の爪を解きて、芋を掘らしめたまう。

四年の夏四月に、人の頭髪を抜きて、梢に登らしめ、樹の本を切り倒し、昇れる者を落死すことを快としたまふ。

五年の夏六月に、人を塘の樋に伏せ入らしめ、外に流出づるを、三刃の矛を持ちて、刺殺すことを快としたまふ。

七年の春二月に、人を樹に昇らしめ、弓を以ちて射墜として咲いたまふ。

八年の春三月に、女をひたはだかにして、平板の上に坐ゑ、馬を牽きて前に就して遊牝せしむ。女の不浄を観るときに、湿へる者は殺し、湿はざる者は没めて官やつことし、此を以ちて楽としたまふ。

なお、これら天皇による悪逆非道記述は、『古事記』には一切見られない。

2019-04-08

anond:20190408134357

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%90_(%E4%BA%BA%E5%90%8D)

日本書紀』の時代には、小野妹子蘇我馬子中臣鎌子鎌足)、阿部鳥子など、主に男性に子型の名が付いた。

平安時代初期、嵯峨天皇が、皇女への命名法を改めた。従来は乳母にちなんで名づけていたのを改め、佳字1字に「子」を付けた「○子」という子型の名を内親王に与えた。

2019-01-31

漢字正誤表

×古事紀 ○古事記

×日本書記 ○日本書紀

×三国史 ○三国

×史実鑑 ○資治通鑑

×出羽森 ×出羽神 ○出羽

×伊達正宗 ○伊達政宗

×石田光成 ○石田三成

×勃海 ○渤海

×遣随使 ○遣隋使

×臨床工学技師 ○臨床工学技士

×臨床検査技士 ○臨床検査技師

×脊椎反射 ○脊髄反射

2019-01-10

anond:20190110134005

みんな色々予想してるけど、新元号中国古典だけじゃなくて日本古典を出典とすることも検討するとかいニュースあったの忘れたのか

安倍のことだから古事記とか日本書紀を出典にしてそっちの層にアピールしかねないし、「安」が含まれててもおかしくない

2019-01-06

百田尚樹バカにするのはたやすい、しかし、

百田尚樹というブランド」を作り上げるのにかかった年月と、そのための努力、これは悔しいが素人では太刀打ちできないのだ、悔しいが

じつは俺は、歴史系の底辺ライターである

よく書店ではなくコンビニで売ってる、古代史や戦国時代に関する紙質の悪い雑学本の仕事をしている

その程度の本でも、Wikipedia最後の裏取り程度にしか使わず吉川弘文館だの中公公論社だの岩波書店だのから刊行されてる、それなりの実績がある大学教授が書いた専門書を参考に書いてる

だが、これは自己満足プライド問題しかない

実際、現代ではまともな歴史学者の資料に当たると「日本書紀のこの記述ウソ、当時の政治的作為がうんぬん」「平家物語のこの記述は~」「太平記のこの記述は~」という調子で、いわゆる面白そうな話はほとんど全否定になる

逆に、マニア的に「じつはそうだったのか!」的な面白さもあるのだが、これはある程度の前提を理解したマニアでないと通じにくい

通俗歴史本の執筆という点では、誇張抜きに、俺の方が百田尚樹より真面目に仕事してると本気で思ってる

しかし、それでは売れないのだ

あのくだらん日本国紀は、「百田尚樹というブランド」の勝利なのである

そして実際、無名歴史系の底辺ライターである俺は、『海賊と呼ばれた男』だの『永遠の0』ほどの小説は書けないし書いたこともない、負けなのは仕方ないと認める

が、たか書店ではなくよくコンビニで売ってる雑学本でも、俺はWikipediaに頼らず、一定の実績ある歴史学者が書いた文献を参考に書くことを辞める気はない

読者に正確な事実を伝えたいなんてご大層なことではない

単に職業人としてのプライド問題

2018-10-30

歴史をめぐって、この国は右傾化している。

学校教育における愛国教育などはその典型例であろう。

歴史教育というのは、愛国教育など関係なくともある意味思想押し付けという性格を持つ。

そこに愛国という思想を加えたのである

そんな中で、学問としての歴史学、特に日本史学邪魔であろう。

よく、右翼歴史家を左翼だと言う。学術的に考えられていることを、左翼歴史家が捏造したことだと言う。

マルクス主義史観時代でもないのになぜそんな事が言えるのか。

歴史家が左翼なのではなく(左派右派もいる)、

歴史学こそが右翼にとって左翼なのだ

左翼的でない歴史右翼が納得する歴史、極論を言えばそれは古事記日本書紀のように国が定めた正史だ。

愛国教育というのは、これに近い性格の物であると私は考えている。

最後になるが、私は元々歴史家を志していたが近年の歴史を巡る情勢の変化に嫌気がさし、未来がないと踏んで飛び出して来たものである

また、歴史家が左翼でなのではないと言っておきながら私は左翼自称している。

歴史をめぐる右傾化への反発のつもりである

2018-10-03

ウヨ歴史に興味がない

ここ10数年、右傾化ガーとか歴史修正主義ガーと言われて久しい。

ところがウヨが興味あるのは慰安婦とか南京とか戦前戦中の話だけで、それ以前はどうでも良いらしい。

過去10数年ぐらいに刊行されてる、吉川弘文館人物叢書だの、朝日選書だの講談社中央公論社だの各社の新書とかで、古代中世日本史の本を読むと、なぜウヨ激怒発狂しないのか謎でならない。

しろ古代史では『日本書紀』は大ウソだらけ、万世一系ではなく継体天皇の代からは新王朝可能性が濃厚、任那日本府は通説よりずっと規模が小さく「日本府」って名前も後世につくられた、「大化の改新」の中身はほとんど無し、厩戸王実在したけど聖徳太子の手柄の大部分は蘇我氏の業績、藤原氏中臣氏)を美化するための誇張が濃厚、壬申の乱記述天武天皇正当化する作為が濃厚――といった調子皇国史観絶対で「記紀の内容はすべて史実!」て言ってた戦前基準じゃ許されん話ではないか

神武天皇実在した」とかドヤ顔で語ってた自民党議員は怒らないのか?

中世史も、『平家物語』の名場面の大部分は創作源氏卑劣後醍醐天皇政治的無能だったか建武の新政は失敗、戦国時代には住民虐殺奴隷人身売買が通例……とかなんとか、そんな話がフツーに記されてる。

竹田恒泰とかの「日本伝統に詳しい人」と称する連中に言わせると、近代以前の日本には中国韓国のような野蛮で卑劣な話は一切なく、この世の悪はすべて戦後民主主義せいらしいが、全然そんなことはなかったと公然と書かれてる。

やれ「歴史戦」とか言う連中は、なんでこういうここ10数年の歴史学者の成果を「ブサヨ歴史捏造だ!」と言って怒らないのかw

ウヨ連中は本当に、明治期以降か下手すりゃ昭和戦前しか興味ねえんだろうな

専業主婦とか夫婦同姓が本気で日本伝統と思ってたり、小島毅が書いてたように「明治維新が起きたのは江戸時代儒教が広まったから」とか知らんで、本気で「中国韓国儒教国家だからシカラン」とかドヤ顔してる奴多いし

でもさ、ウヨって基本的に「昔は良かった史観」だろ? それがこんな近代以前にはまったく無知でいいのか

ま、あいつら「伝統興味ない」「天皇嫌い」が本音なんだろうけど

2018-05-29

anond:20180529134817

もともとは単に「1 条件に満足する=同意する・和解する」という意味だったのだろう。

日本書紀にもそう書いてある。

そこからの変化は、

「2 本来は満足すべきではないかもしれないが、自分は本当に満足している」(例・清貧に甘んじる)

「3 本来は満足すべきでないのに、満足してしまっている」(例・下位に甘んじる)

「4 本来は満足すべきではないが、やむをえず同意する」(例・薄給に甘んじる)

といったところだろうか。

「1」の用法消滅したが、「2」「3」「4」はそれぞれ今でも使われていると思う。

ちなみにいつごろから使われているのか。

以下の用例は14世紀成立の太平記が出典だが、

却て悲しむらくは、公のただ古人の糟粕を甘なつて、空しく一生を区々の中に誤る事を

(むしろ悲しむべきは、昔の人が残した言葉を知るだけで満足し、細かいことにこだわって人生を誤ることだ)

この「甘なつて=甘んじて」は「3」の用法であろう。

歴史の早い段階でネガティブ意味合いを含んでいたことが窺える。

さて、日大の回答については「2」の用法と思われる。

から「やむをえず受け入れるという意味ではない」という擁護は正しい。

ただし「厳しい批判本来は受け入れられないもの」と受け取られかねないとは思う。

違和感はむしろこちらにあるのだろう。

2018-05-19

教養ある日本人は何を引用すべきか

教養ある欧米人さらっと聖書ギリシアローマ古典、あるいは近代ならシェイクスピアだ、トルストイだ、ビクトルユゴーだと引用したりするけど、日本だとどうなんだろう?

古事記にもそう書いてある」という割には古事記から実際引用することなど見たことがない。

歴史書としても日本書紀、扶桑略記、大鏡やらかの引用も聞かない。文学としては、源氏物語や、平家物語とかもあるけどどうなんだろう?

故事成語がそれに近いかもだが、五十歩百歩は孟子、百聞は一見に如かずとか漢書の趙充国だなんて意識しないだろうし、李下に冠を正さずも君子行など聞いたこともないような人も使うだろう。

2018-01-16

anond:20180116001853

古事記日本書紀時代対象も内容も違うけど一緒くたにされがち、みたいなこと?

2017-07-11

https://anond.hatelabo.jp/20170711175620

まあ、何々と同じなんでしょ?って言ってる方はぶっちゃけジャンルの話をしてるんであって

その定義主語が大きいなら主語いくらデカかろうが

日本文学は全部日本書紀パクリでしょ?みたいなことを言われようがそこは否定しようがない事実から無言で頷く他よりない

(海は全ての生命の母でしょ?と言われてカチンとくる必要反論する必要もないように一言そうだねというだけで良いのと同じ)

(創作物は作られる前段階で他の創作物と全く被ってないのかチェックされる以上は何らかの過去作品の影響を必然的に受けるものである認識するべき)

作品にとって最も重要なのはビジネス的側面から言えば売上(利益率)であり何がルーツかはどうでもいい(勿論特許侵害に値しない範囲での活動に限る)

そして消費者サイドからしたら「どれが一番買いたいのか」でありこれまた何がルーツかどうかは極めてどうでもいい

仮にもしうる星と同じなんでしょ?(いつまでそんなもんみてんだバーカ)と言う意味で言ってきたとしても

それと深夜美少女アニメを見たいと思っているユーザー気持ちとは何ら関連性がない

ジャンルとしてルーツがそうであったところで購買者の購買欲の有無とそれとは何ら関係性がない

同じジャンルならどの歌手・曲も大好きなんてやつがまずいないのと同じようにジャンルが同じだからといって購買欲が上がるかどうかは人それぞれ

同じものから飽きる・同じものから続けられる、そこは個人レベル問題でありうる星ルーツかどうかは関係ない

なのでこの発言同意したところで購買欲を否定できるものではないし、購入動機消失するわけでもない

単にジャンルのことに対して問うているに過ぎない質問に正しい返答をすればよろしい

 

あー、ようするにタラちゃんのお母さんってサザエさんでしょ?って聞かれてるようなもんだと思えばヨロシ

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