はてなキーワード: 厩戸王とは
明智光秀の実在性は疑いないであろうが、本能寺の変の3年後に生存して馬に乗っていた(「麒麟がくる」)とは認めがたい。
当人が埋葬から3日目に復活してしばらくして昇天しただとか伝道の最中でさまざまな奇跡を起こしただとかは史実として認めがたいにせよ、2000年ほど前にガリラヤ周辺でイエスを名乗り、標準的ユダヤ教教義からは異端とみなされるであろう布教活動を行い、当時のローマ帝国ユダヤ属州総督ポンティオ・ピラトにより刑死させられた人物の実在性は確かである。
推古朝の政治にどれだけ主体的に関与した(十七条憲法や冠位十二階を制定した「聖徳太子」なる政治家がいた)かには疑問を挟む余地があるにせよ、用明天皇の嫡男であり斑鳩の地に一定の勢力を有し、それゆえに嫡男山背大兄王が蘇我入鹿に滅ぼされることになった有力皇族厩戸王の実在性についても疑問を持つ者はほぼいない。
欽明天皇の3代前である継体天皇以降の天皇の人物としての実在性はほぼ確実といってよく、例えば天武天皇と持統天皇が叔姪婚をしていることはほぼ疑う余地はない。
ここ10数年、右傾化ガーとか歴史修正主義ガーと言われて久しい。
ところがウヨが興味あるのは慰安婦とか南京とか戦前戦中の話だけで、それ以前はどうでも良いらしい。
過去10数年ぐらいに刊行されてる、吉川弘文館の人物叢書だの、朝日選書だの講談社や中央公論社だの各社の新書とかで、古代・中世日本史の本を読むと、なぜウヨが激怒発狂しないのか謎でならない。
何しろ、古代史では『日本書紀』は大ウソだらけ、万世一系ではなく継体天皇の代からは新王朝の可能性が濃厚、任那日本府は通説よりずっと規模が小さく「日本府」って名前も後世につくられた、「大化の改新」の中身はほとんど無し、厩戸王は実在したけど聖徳太子の手柄の大部分は蘇我氏の業績、藤原氏(中臣氏)を美化するための誇張が濃厚、壬申の乱の記述は天武天皇を正当化する作為が濃厚――といった調子、皇国史観は絶対で「記紀の内容はすべて史実!」て言ってた戦前の基準じゃ許されん話ではないかw
「神武天皇は実在した」とかドヤ顔で語ってた自民党議員は怒らないのか?
中世史も、『平家物語』の名場面の大部分は創作で源氏は卑劣、後醍醐天皇は政治的に無能だったから建武の新政は失敗、戦国時代には住民大虐殺や奴隷の人身売買が通例……とかなんとか、そんな話がフツーに記されてる。
竹田恒泰とかの「日本の伝統に詳しい人」と称する連中に言わせると、近代以前の日本には中国韓国のような野蛮で卑劣な話は一切なく、この世の悪はすべて戦後民主主義のせいらしいが、全然そんなことはなかったと公然と書かれてる。
やれ「歴史戦」とか言う連中は、なんでこういうここ10数年の歴史学者の成果を「ブサヨの歴史捏造だ!」と言って怒らないのかw
ウヨ連中は本当に、明治期以降か下手すりゃ昭和期戦前しか興味ねえんだろうな
専業主婦とか夫婦同姓が本気で日本の伝統と思ってたり、小島毅が書いてたように「明治維新が起きたのは江戸時代に儒教が広まったから」とか知らんで、本気で「中国韓国は儒教国家だからケシカラン」とかドヤ顔してる奴多いし