「「バカ」」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 「バカ」とは

2019-05-06

anond:20190506161121

元増田です。

私のところでは自由研究自由工作は別カウント(=両方やる)が主流でした。

年によっては、自由研究強制自由工作(貯金箱ポスター、縫製、木製工作その他……)は任意だったこともあったと記憶しています

なのでそういうものだと思っていましたが、そもそも他の地域では選択制なのがメジャーだったのでしょうか。


そしてバカを弾くといいますか、子供の頃はむしろ「バカ」に分類される子ほど疑問点、何故か?をよく多用するため研究思考への誘いは楽だと思います

一見成績の良い、暗記に重きを置いている生徒の方がむしろ危ないというか、自由研究自己発露が不得手かと……。

2019-05-03

増田のおかげで法学部出身友達バカ扱いされずに済んだ

娘を犯した鬼畜オヤジ地裁無罪判決下した件、昨夜の友達との飲み会でもちょっと話題になったんだけど、先に増田解説読んでなかったら「俺は納得いかねぇ! あの裁判官バカ!」と間違いなく言ってただろうから助かった。

友達法曹ではないけど名門の法学部で真面目に勉強して今も法務で働いている人だから、もし俺が大した知識も無いのに彼の前で判決批判開陳していたら、一瞬で「バカ」の枠に入れられてたかもしれない。

昨日の昼に増田を読んで、夕方から飲みだったから、危ういタイミングだった。

本当にありがとう

から抗拒不能はそういう意味じゃねえって言ってんだろ

https://anond.hatelabo.jp/20190429102212

2019-04-24

学会の意義】研究室先生言葉反論する。

納得できない出来事があったので、初めて匿名ダイアリーを書いてみる。以下独り言

私の所属している研究室では、毎週発表会がある。研究室学生教員が全員参加し、学生の発表に対して議論する本格的なものだ。研究室内で行うぶん参加者は皆分野に関する知識を持っており、レベルが高いものとなっている。学生は(炎上を避けたいがために)気合を入れて発表をする。

先日、私の発表順が回ってきたため、全研究室メンバーの前で発表をした。プレゼン後、学生間の質疑応答があり、それから先生議論をする。

先生は開口一番「君はこの前、学会で賞をもらっていたね」と言った。

私は先日、学会で受賞をした。とある委員会が開催する、1年を通して複数回行われる学会の中から2018年度の若手賞に選ばれたのだ。

私は「はい、もらいました」と応えた。すると先生から、このように返ってきた。

「君の研究は、高校生レベル稚拙ものだ。君の説明がわかりやすいのは認める。わかりやすいから、質疑応答も盛り上がる。ただ、君は研究内容ではなく発表のやり方で受賞をしたのだ。正直、委員会人間にも頭の悪いヤツは多いから、君の発表が評価されたのだろう。研究室内の人間はみんな、君の発表をアホかこいつはと思って聞いているよ。」

衝撃だった。そして、こんなにも他者理解しようとしない人間がいるのか、と思った。圧倒的な選民思想他者を見下す態度、相手理解させようとする姿勢の無さ。

自分とは評価基準が異なる人間馬鹿にする態度。委員会人間バカなやつが多い、という言葉。私を評価してくださった方々は、先生からするとみんなバカなようだ。議論を盛り上げてくださった方々も同様。仮にも専門家である自分理解できないものは、全て低俗ものであるという考えなのだろう。自分評価軸だけを信じ、自分のもの見方だけを信じ、 他者価値観を一切受け入れない姿勢

私は、今回の受賞において研究内容だけで評価されたわけではないと思っている。私が大切にしていたのは、発表に対する態度や、わかりやす説明、盛り上げようとする工夫である相手にできるだけ話をきいてもらおう・理解してもらおうと努めることである

私は大学院から専攻を変えたので、分野に関する知識はかなり浅い。だからこそ、こんな自分学会に参加させていただき、発表させていただくことになったとき、じゃあ自分にできることは何かと考えるのだ。

学会とは、最先端研究成果を共有する場である。それと同時に、他分野の研究についての理解を深める場でもあると思う。そのため、相手理解してもらい、自分研究内容について理解してもらうことが大切であると思うのだ。どんなに素晴らしい研究をしていても、誰にも理解してもらえない発表をするなら学会に参加する意味はない。ただの時間と金無駄である他者時間をも浪費する愚行である。そんなやつは、1人部屋に篭って好き勝手研究していろ、と思う。

先生無知馬鹿にするが、無知馬鹿にしていては研究成果が世の中に広まることはない。分野に対する知識が浅い人でも興味を持って議論に参加でき、理解できる発表をしなければ、どんなに素晴らしい研究成果も内輪に留まってしまうだろう。相手理解した上で、相手理解させる説明をする必要がある。

私にできることは、研究内容を理解してもらうこと。それと同時に、自分研究分野についても理解してもらうことなのだ。それが、無知である私だからこそできる最大の貢献であると思う。

今回受賞した学会には、私と同研究室から、私より遥かにハイレベル研究をしている方も多く参加していた。それでも、受賞したのは私だった。だからこそ、委員会先生方は、私の発表に対する姿勢評価してくださったんじゃないかと思うのだ。

そんな評価軸を持っているであろう先生方を、「バカ」一言で片付ける。研究室内の知識ある人々にとってハイレベルでない研究を、「アホ」の一言で片付ける。

ハイコンテクストなコミュニケーション以外を拒否する姿勢では、いつまでたっても世の中は変えられないのではないだろうか。

2019-04-23

anond:20190419110410

"リベラル"な人って、彼らの保護対象としている人達に似たような事言ったらアホほど怒るけど、Fランク大学バカにするのは「だって偏差値が低い人たちでしょ。「バカ」表現するのが適切じゃないですか。能力が低いんですよ。客観的事実です。勉強出来ないんだから人権だって偏差値高い人の半分でいいですよ。」とかいイメージ

2019-04-03

anond:20180507230402

逆接は一見事実と反するものを強調するのに使う。「うちの親父はヘビースモーカーだが、100まで生きた」。タバコ寿命を縮めるといわれるが、父親はそうでなかったということを強調している。

元増田の「金持ちだけど、バカ」に逆接が不要だと感じる理由はおそらく、あなたが「金持ち」と「バカ」相関関係はないと感じているから。

2019-04-02

anond:20190402123847

これも元増田より言ってることが退化してない?


元増田が言ってるのは「期待や予断から作品を見て、予測と違っても期待するイメージ修正しない奴」の話で、

君が言ってるのは単に「ピカレスクというジャンルを知らない奴」の話じゃん。


どっちも大きく括れば「バカ」になるし、

その原因としての「知能が低い」「触れてきたフィクションの幅が狭い」あたりもおそらく共通するだろうけど、症状としては別の話だし、

君が言ってるのは特にただ無知な人の問題であって

元増田の指摘はもっと全般的普遍的なことだよね。

2019-03-29

「汚い」より「小汚い」とか

「バカ」より「うすらバカ」とか

「少ない脳みそでよく考えたな」より

「少なめの脳みそでよく考えたな」とか

なんで控えめに表現した方が悪口っぽくなる??

2019-03-12

anond:20190312133126

そんなん「クズ」とか「バカ」をどの程度として設定するか次第だからなんとでも言えるじゃん

バカなの?

2019-03-07

anond:20190307155308

毎回疑問なんだけど、野党支持者ってなんで自民党支持者を「バカ」って中傷するんだろ

それで指示が得られるとでも思ってるのかな?

あと「戦後日本の腐れシステムを構築」って後からなんとでも言えるけど、

今の野党社会基盤を改革したりする能力ってあるのかな

2019-02-10

anond:20190210101901

社会問題」が注目されてるわけじゃなくて「バカ」が注目されてるだけだからな。

2019-01-25

anond:20190125173521

しか自分らは他人ブクマページわざわざブクマして「バカ」とか「ミソジニー」とか好き勝手落書きしてやがんのになwww

anond:20190125092503

批判ではなく単に「バカ」にしたいだけって書いてありますけど、もしかして日本語不自由な方だったでしょうか

あっ なんかすみません

2019-01-03

姉妹が私をいじめ理由がクソすぎた

一つ歳上の従姉妹がいる。お正月には毎年親族で集まっていたんだけど、従姉妹から毎回いじめられて嫌だった。なんでいじめてくるのかわからなかったが、「バカ」間抜け」と言われたり幼い頃はひっかかれたりした。

今年も従姉妹にあった。すごく冷たいというか私に対しての負の感情がだだ漏れで、20歳半ばになって大人になれば仲良くなれるかなと思っていたので残念な気持ちになった。

なぜ従姉妹が私を嫌うのか、お正月ということで着物を着ていたら叔母からこう言われた。

増田ちゃん着物も似合って美人に育っていいわね。従姉妹は背も低いし見た目があれだからね...増田ちゃんみたいに育って欲しかったわ」

姉妹は叔母から増田かわいい、お前はブス」と言われて育ったらしい。たしかにまぁ見た目は悪くないと思う。高校生くらいのときは街中で読モスカウトをうけることもあった。でもスカウトなんて誰でも1、2回は受けるよねと友人と話していたのであまり意識してこなかった。従姉妹は見た目が自信がないということ、そういう印象を実の母から伝えられて私と比べられることが嫌だったんだと思う。

でもだからって成人すぎた大人感情むき出しでコンプレックスを吐き出していいのかとも思う。私からみたら従姉妹だって下まつげが長くて普通にかわいいのに、とにかく比較され負け続けたことが許せないのだろうか。

姉妹着物を着た私に対して「アラサー正月にわざわざ着物を着てくるなんて、増田は見た目に自負があるからできるんだ」とキツめのことしか言ってくれなくて。普通に着たいから着ただけだし、着物。従姉妹なんだから普通に話したい。見た目の可愛さとかより従姉妹の私への対応がありえないと思う。新年早々不快な思いだった。

2018-12-10

anond:20181210103516

自分たち以外のすべてを「バカ」と罵って顧みないのはまさにキチガイ

まりフェミにはキチガイ呼ばわりされる理由があるってことだ。

それに比べりゃ敵失を広めて流れを作ってる反フェミの方が運動としては断然正しい。

お前みたくヘイトをばらまくのは論外。

anond:20181210102741

一部の人間の間だけで噴き上がって周り全てを「バカ」と見下すフェミ(つーかお前個人か)よりも、

まだまとめサイトで分かりやすくまとめて広める奴のほうが幾らか運動してるよ。例えそれが湾曲した情報だとしても。

2018-11-26

香山リカでも百田尚樹でも、反対運動はどこまでがセーフ? anond:201811

犯罪ダメゼッタイ。でも自称行動する保守」とか自称アンチファ」を名乗る在特会界隈やしばき隊界隈って、似たような反対運動、抗議運動よくやってるじゃん。どこまでがセーフだと自分たちの中では思ってるの?

 1:主催者に抗議の電話を入れて「中止すべきだ」と要求する

 2:ネットに「ここに抗議しよう!」と主催者の連絡先、電話番号、住所などを書いて拡散する

 3:会場の建物周辺で、マイク拡声器を使って「大音量」で講演者主催者批判する

 4:会場内で、マイク拡声器を使って「大音量」で講演者主催者批判する

 5:会場に入ろうとする講演者、あるいは主催者に向かって「バカ」「アホ」「差別野郎」「反日野郎」と罵声を浴びせる

 6:会場内で講演者、あるいは主催者に向かって「バカ」「アホ」「差別野郎」「反日野郎」と罵声を浴びせる

 7:会場に入ろうとする講演者、あるいは主催者に向かって中指を立てる。「帰れ」「辞めろ」などのプラカードを掲げる。

 8:会場内で講演者、あるいは主催者に向かって中指を立てる。「帰れ」「辞めろ」などのプラカードを掲げる

 9:メッセージ的な意味合いのありそうな服装をしていく(日の丸の服でも憲法9条入りの服でもいい)

10:「俺たちが当日、暴れるぞ」と予告する

11:「俺たち…じゃなくて、俺たちの反対側の連中が暴れると思う」と”予測”する

12:「当日は混乱が起きることを懸念してる。警備体制もっともっと厳重にしろ」と要求する

13:〇〇の講演反対!!と会場や主催者の周辺に落書きを書きまくる

いろいろと前例を踏まえて考えてみたよ。「これはアウトだろ」と気軽にいうと、「お仲間」がやってたやつだったりするから気をつけてなw

逆にかばうつもりで「これはセーフじゃん」といってると、「敵」のやったこと、これからやるかもしれないことにOKをしてることになるから、これまた気をつけてな。

2018-11-14

川上量生さんがやまもといちろうさんに抗議文を送ったみたいなんでまとめてみた

川上氏の言い分

政府への意見書2ちゃんまとめ状態」って言うけど、最初引用したのは別の人だよ。自分はそれにツッコミいれただけなのに「2ちゃんまとめ」って言うのはいくらなんでも意図的誹謗中傷じゃないの?

ブロッキング議論関係ないのに「ニコ動の有料会員数が減ってる」ってのは名誉毀損じゃないの?

川上量生さんのいつもの思い込み妄想でない限り」っていうのも名誉毀損だよね?

ブログタイトルツイッターアカウント名をわざと入れる嫌がらせやめて。通知来まくって業務妨害だよ。故意でしょ?

山本氏所属している情報法制研究所理事長にも言いたい。なんで山本氏を怒らないの?権利侵害行為容認してない?拡散してない?

なので、謝罪して削除してね。

■やまもと氏の言い分

ごめん、ちょっとよくわかんない。どこが名誉毀損なの?

何を謝ってほしいの?

「主張の裏付けとなる証明」をしてくんない?

ちなみに研究所からお金はもらってないよ。

返答をもらえれば精査するし誤りがあれば謝罪するよ。

ていうか「NTTと密約」とかもなかなか認めなかったし川上さんも不誠実だったんじゃないの?

川上さんも「バカ」とか「総会屋2.0」とか中傷したじゃん。

2018-11-05

ツイッター炎上する理由

https://president.jp/articles/-/26392

欧米では議論なれしてるから炎上しない(しにくい)

日本はその逆で議論なれしてないから端から相手の話を聞かない・逆ギレってことらしい

まあちゃん論理的に話してそうな人でも、言葉の端々に「猿」やら「バカ」やら散りばめて散々煽ってるのを見てると

自分理論以外を語る人を下に見て聞くつもりもないというのがよくわかる

稀に「○○だろ。△△言ってるやつはバカ」「おまえは人の話を聞け。〇〇だって言ってんだろ。なんで△△なんだ」とか

二人共同じこと言ってるのに喧嘩腰で言い合ってたりするのを見たりしてると人の話を聞く耳持ってないんだろうなって虚しくなる

2018-10-31

バカってなんだろう

上司がよく「あいつはバカから」って同僚を貶しているんだけど、その同僚仕事ちゃんとできるんだよね。

上司提案したプランよりもいいものを同僚が出してそれが採用、みたいなことがよくあるから八つ当たりしてるのかな。

どう見ても同僚の方が仕事できるし、上司「バカ」って言っているの謎すぎる。

バカってどういう定義なんだろう。

2018-10-29

メタルマクベスdisc2を終えて。

メタマクdisc2が終わってしまいました。

失意失意失意のたまねぎっていうよりは、もう観れないという事実をまだ受け入れられていない…ので、結局まとまらないけどダラダラと感想を書いていくことにする。

中盤くらいまでの感想っていうかなんていうかなものは以下参照。①って書いてるけど②はないw

https://anond.hatelabo.jp/20181005225652

しかしここから終盤に向けてメッッッッチャ演者表現が変わっていったので驚いた。自分で読み返して浅いなあ…と思うけど、これだけすごいものを見た記録はやっぱり残しておかねばという気持ちになりました…はてな記法とかよくわからないのでとにかく読みにくいと思われますがご容赦ください。

ランダムスター

ランディ本質、「殺しが好きだから」戦う、っていうところへの迫り方がとにかく終盤すごかった。たぶん、なぜ戦うのか本当に最後最後あたりまで気付いてなかったんだと思う。きっとランディの中では、とにかく王になるため=夫人の願いを叶えるためで、王になってから王位を守るために戦っていて、夫人ランディに戦う理由を与えてくれていた。なのに夫人のための「王位」に固執するあまり魔女予言に振り回されて、最後にはあれだけ執心していた夫人ではなく魔女たちに気持ちが傾いてしまう。メタマクベス予言現実のものにしてくれるから魔女予言を叶えるマクベス自分を同一視して、結局はなんのために戦ってるのかブレブレになってくるんですよね。ランディ殺意たまねぎには本当に魂がなくて、ただ「殺しが好きだからだってことに、夫人が死んだあとに鋼鉄城のバルコニーでようやく気付く。王になるために、家族のために戦ってきたんだと信じていたのに、自分本質を否応なしに突き付けられて、だからレスポールからの問いかけに「殺しが好きだからに決まってるだろ!!!!」って言ったときそれを認めざるを得ない自分がいて、だから泣いたのかなあ。ここずっと笑ってる表現だったのに、ある日突然泣く表現に変わって、それでやっと私の中でランディというキャラクターストンと落ちた感じがした。

夫人がいることで、本質を隠して「家族のため」だと言えたのに、夫人がいなくなってしまってそれが言えなくなってしまった。夫人けがランディ存在肯定してくれていたんだと思う。

ランダムスター夫人

大きなことがしたかっただけで、実態は味気なかったことに気付くのが早い。もうちょっと、もうちょっと余韻に浸ってほしかったの!!

夫人は、野望ばっかりでかいワガママ自己顕示欲の強い女だと思ってたけど(自己顕示欲は強いけど)、もっと根深かった。と、いうことがどんどんわかるようになっていった…大原櫻子恐ろしい…

大きなことがしてみたかったけど、自分では成し遂げられない。そのためにランディ必要だったんだけど単に道具としての存在ではなくて、自分の身代わりであり自分存在肯定してくれる、っていうあの夫婦はしっかりお互いがお互いを必要としていたんだなって今となっては思える。夫人名前もなく、夫人が何をしたところで功績は形には残らないけど、ランディには目に見える評価がある。だからその妻である自分にも同じ評価が与えられている感じがしたけど、結局はそれはランディのものであって、自分はその妻でしかない。それに気付いたから味気なかったのかもしれない。手に入れたものはやっぱり自分のものではなかった。だからランディだけは自分のものであってほしかったのに、ランディの心はどんどん魔女に傾いていって、ランディの目には自分が映らなくなっている。ランディマクベスならその目にもう一度自分が映るためにはローズになるしかなかった。ローズになろうとして、夢の中では自分ローズなのに、目がさめるとランダムスター夫人であることに気付いてしまう。だから眠りたかったのかもしれない。地獄は暗い、地獄寒い、のところでランディが現れて、そこできっと夫人は目覚めていたのにあえて「マクベス、もう寝ましょう」と言ってローズになりきって、ランディは一緒に眠ってくれると思っていたのに起きたらまた1人だった。そこで本当にランディ自分のことを必要としていないことに気付く、もう自分存在肯定してくれる人はいない、1人になりたくない、っていう思いが自分への殺意に繋がっていったのかなあ。最後殺意の歌、自分お腹をドスドス刺す仕草が本当に痛々しくて悲しくて、合間に入る笑い声が、ああもうこの人は死ぬんだなってわかって、もう、とにかくもう辛くて泣けた…

こんなにもお互いを必要としていた夫婦だったのに壊れるときは一瞬で、しかもそれが魔女たちのお遊びだったのかと思うとやりきれなくなって病む。←私が

からもう夫人死んでよかったねみたいな気持ち

レスポールJr.

やっぱり最後まで共感はできなかったけどw、Jr.の行動は全てが希望だった、っていうとちょっと語弊がありそうだけど、Jr.としてはきっと全ての行動が未来希望へ向かったものだったんだと思う。いろんなことがあったけど、それらを絶望にしてしまうともう立ち上がれなくなってしまう。絶望にはしない。だから実際はどうあれ、あれだけ希望を背負った存在だったのかなって。結局やってることは復讐だけど。でもその復讐の歌ですら希望を感じさせられたから、私の中では明けない夜〜も明るい光が射していた。

ランディを倒せば未来があると信じて、それを自分が切り拓くことで父やランディに殺された人への弔いになると信じていて、最後屋上で死を悟ったときも、なんとなく光りがさしてる感じがしたんだよなあ。だから最後の雷はJr.の全てを賭けた希望の光だったと思う。

ここからジャニオタの語りになるけどw、原嘉孝という存在新感線の3番手を担えるなんて、そんな奇跡みたいなことがあんのかよって感じで、レスポールJr.を演じているということそのものがまず希望の光なんですよね。原嘉孝、まだジャニーズとしてバックつけて歌ったことないんですよ。信じられる?!?!それが新感線舞台センター張ってたくさんダンサー引き連れて歌って踊ってんだよ?!?!?!私は信じられなかった、初日は。初日の明けない夜〜の曲中ほんとに息止まりそうなくらいドキドキして、隣の友達の手握りしめて(その節はご迷惑かけてすいません)、曲終わりでやっと涙出てきて。だけど原嘉孝として見て感動したのはそのときだけだった。本人もいのうえさんに「当たり引きましたね」(←よくぞ自分を選んでくれましたね、の意)と言っていたらしいですが、本当にその通りで。どうやってオーディションのチャンスが巡ってきたとかそこらへんのことは置いといて、なるべくしてなったレスポールJr.なんだって納得せざるを得なかった、見れば見るほど説得力があった。原嘉孝レスポールJr.は別の人だけど、ジャニーズJr.としての原嘉孝希望の光だったから、それがレスポールJr.として体現できたんだと思う。

よしたか最高にかっこいいよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

関係各位の皆様!!!!!!今後とも原嘉孝よろしくお願いしま!!!!!!!!!!!!!!!!!!

パール

顔がかっこいい。中の人50歳ってやっぱり嘘だと思う。でも後半ちょっと疲れも出てきたのか、微妙に老けた気もしてそれもたまらなかった。パール王様心底お美しい。好き。

しかパール王はなぜ反乱軍に出てきたのか。余計な正義感燃やしたせいで自分の国をぶっ潰したの本当に罪深いと思う。このタイミングESP国に仕掛けなくても、きっと遅かれ早かれフェルナンデスは滅びてただろうね…でもJr.マーシャルを匿ってくれて剣まで教えてくれてありがとう。お前の優しさが反乱軍を支えてくれた…。

パール王の1番好きなとこは、グレコJr.を送り出したあと、「行くぞ!!!」って走り出したときの顔の前になびく後れ毛。あの若干の後れ毛残した人ほんと天才だと思う。

マーシャル

マーーーーーーーシャル!!!!!!愛しのマーシャルちゃん!!!!!!!!!!disc2で誰にハマってたって、たぶんマーシャルに1番ハマってたwまず顔と身体がどちゃくそタイプ。オープニングの綺麗は汚いのとき上裸だからずっと見てた。時には双眼鏡も使って見てた。たまらなかった。ラストシーンボロボロの服もめっちゃえろかった。マーシャルちゃんの脇腹が私の性癖ガンガンにくすぐった。。。

っていうクソみたいな感想になって本当に申し訳ない。しかマーシャルJr.のやりとりかわいかったなあ。

マーシャルはとにかく弱くて、いつも誰かに守られていて、でも平和な?頃はたぶんそれが当たり前で。古着屋の店長になりてえって夢をヘラヘラ語りながら父ちゃんに愛されて、それで十分だったんだと思う。だからこそ、目の前で愛する父ちゃんが殺されたとき絶望はどれほどのものだったんだろうって計り知れない。しか自分にできるのは逃げることだけ。そもそも自分が弱いから、父ちゃん自分を守るために戦って、そして死ぬあとで書くけど、ローマンあんなに幼くして母のために命を賭けるんですよね。でもマーシャルは逃げろと言われたら素直に逃げる。誰とも戦ったことがないから。ローマンは、父を謀反人扱いされて王が間違っていることもわかっていて、なんとなく「誰かと戦う必要性」に気付いている。けどマーシャルは、父ちゃんが殺されて初めて、何にも抗えない自分、弱い自分に気付く。きっと泣きながらバイクに乗っていたでしょう…だから鋼鉄城で弱々しくもJr.より先に剣を抜いたことがすごく驚きで。ああマーシャルもついに復讐の炎が…と思ったけど結局最後までアホっぽかった。ありがとうマーシャルJr.バカあ〜〜〜〜〜〜!!!!のかわいさが語り尽くせない。連日産んだ。

Jr.マーシャル

いくら父親同士が友達とはいえランディタメ口きいてるマーシャルやばいし、幼馴染だからって王の息子であるJr.タメ口きいてるマーシャルやばい。でもそれが成立しちゃってるのすごい。きっとマーシャルは幼少期からすぐ泣いて、いじめっこからJr.が守ってくれて、いじめっこ達とケンカしてJr.ボコボコにされてマーシャルくそほど怒られてるけど結局変わらない。

ローラが殺される前、Jr.フェルナンデスにいるっていうのは聞いてて、殺し屋達に追われながら行き先はフェルナンデスしかないって思って必死バイク走らせてフェルナンデスになんとか辿り着いて。Jr.は1人でフェルナンデスに行って、味方だとはわかっていても心許せる人もいないし王位継承者としてのプライドもあってたぶん泣かなかった。そこに自分と同じように父を殺されたマーシャルが現れて、そこで初めて泣いて、2人でわんわん泣いたと思う。だけどJr.が泣いたのはそのときだけで、マーシャルにも「もう泣くな」って言って、(マーシャルはその後も何度も泣いたと思うけど)剣の稽古を2人でパール王につけてもらって。

っていう二次創作みたいな設定作って泣きながら見てた。結局最後までJr.マーシャルを守って、マーシャルは王になる。レスポールJr.王位継承者と見せかけて、ずっとずっと人生を賭けて未来の王マーシャルを守り続けてきたんだなあ。

ローマン

この幼児、すごい。世の中の流れをよくわかってて、自分の生きる世界がどうなるのかも悟ってる。あん子供からきっと自分世界はほぼ父と母だけのはずなのに、父がその場にいない状況で母を守るのは自分しかいないって、なんで思えるんだろう。父ちゃんは助けにくるって絶対の自信をもってる。1回致命傷を与えられて、「ちくしょう父ちゃんの…バカ…」は、自分の死を受け入れてる。でも母の死だけは受け入れられない。自分には間に合わなかった父に対しての「バカ」で、母には間に合うはずだとまだ信じてる。だから最後の力を振り絞って、少しでも時間を稼ごうとして「母ちゃん逃げてー!!!」って叫ぶ。悲痛の極み。もうここ私の涙腺爆発してる。力尽きて、命が消える瞬間に母の殺される叫び声を聞くんだよ。これ以上の絶望あるか?!?!ほんとにグレコ何やってんだよふざけてんのか?!?!って毎回新鮮に思う。「俺はバカだ…!!!」ってほんとにな!!!バカやろう!!!!!!!!あとこのシーンの象徴は、夫人と息子が死んだ以外に城の景色が何も変わってないところにあって。殺し屋を全員殺して夫人を背負ってグレコが現れたとき、あまりに静かで。風に揺れる木々の音と、鳥の声と、水の音と、いつも過ごした何も変わらない景色がそこにはあって、なのに家族はもういない。家族の声は聞こえない。それがあのバルコニーに立ち止まる数秒に全部こめられてて、あまり残酷ランディの残虐性もそうだけど、こんなにもあっさりと人を絶望に落とす残酷さをランディがまったく気付いてないんだろうなっていう罪深さも感じる。

そのあと現れたJr.グレコ復讐を訴えかけているのに、マーシャルは父を殺した殺し屋達の首を目の当たりにして、どうしていいかからなくなって崩れ落ちる。「Jr.…」って消えそうな声で縋って、たくさんの絶望を背負っても、それを希望に変えるために立ち上がるJr.のパワーがすごい。やっぱり王ではなく、王を守る戦士だったんだなあとあらためて。



そんな感じではまりにはまったメタマクベス disc2でした。ストレート悲劇だと最初は思ってたけど、終わってみればハッピーエンドだったかもと思わせてくれたdisc2。ひとつ後悔してるのは、disc1を1回しか見ていなかったことだーーーーもっと比較してあれこれ言いたかった。2を愛しながら3も見ようと思います

ありがとうdisc2楽しかった。

言いたいことはまだまだある気がするけどまとまらないので終わります

まだメタマク観てない人!!!!!!disc3だけでもいいから観に行って!!!!!!!!!!!!

2018-10-13

anond:20181012223001

元増田だが、関東人のために解説すると、このボケ突っ込み元増田へのネイティブチェック&意見表示だ。



なにバカ関西人がイキってんの

バカ/アホ」の用法関東関西で異なるというのは、有名なネタであり、この話者自分関東圏の人間であることを「過剰に」強調している。おそらくネイティブ関東人ならこの一文に「バカ」をつける必要はないと感じられるだろう。なぜか? ネイティブ関東人にとっては「関西人」と呼ぶこと自体ナチュラル侮蔑の意がこもるからである。「なに関西人がイキってんの」だけで充分すぎる侮蔑である、と関東人は思う。ちなみに、この侮蔑ニュアンス関西人には理解しがたい(自分出身地域に対して原則引け目を感じることがないから)。しかしたとえば関東で「東北かよ」みたいに言われることにどういう意味があるかを想像すれば、関東人でない人間関東人が○○地方の人と呼ぶこと自体に、どのくらいのニュアンスがあるかは想像できるかと思う。おそらくこの書き手はそれも踏まえた上で「過剰に」関東人を演じてみせた、とここから推測される。


田舎者道頓堀だけでイキってろよ

道頓堀」というやけに具体的な地名をあげることで、話者はむしろその地域を具体的にイメージしている、と伝えてしまっているが、それがこの文の仕掛けである相手を「田舎」と非難する場合、やけに詳しい内容を言うことは本当はおかしいわけで、この発言は、一見元増田非難している風に見せかけながら、この書き込みが「ボケであることを雄弁に物語っている。突っ込んでいる風に見せながらボケているわけだ。つまり自分を「落とし」ながら、何か別のことを伝えようとしている、ということが伝わる。


これは、関西人同士なら基本に属する軽いジャブのやりとりだが、この解説で、「喧嘩しているようにしか見えない」と言われる関西ネイティブの会話の内実の一端を、関東の方にも感じとっていただけたことと思う。この増田は、このボケ突っ込みを「本当に元増田関西ネイティブだったら受けきれるはず」と信頼した上で、「こんな話を丁寧にしてもおそらく伝わらないから、さっさと店じまいした方がいいよ」という意見を、自分を「アホ」に仕立てながら(配慮)やんわりと元増田に伝えてくれているのである関西ネイティブの同士である増田には、せっかく関西人らしいハイコンテクストなやり方でご意見をいただいたのに、それを全部ネタバラシするようなことをして誠に申し訳ない。が、それがあまりにも面白かったのでついつい解説してしまった。今は反省している

2018-10-10

バカマツタケの"完全人工栽培"は偉業なのか

先日、加古川肥料メーカー多木化学バカマツタケ(Tricholoma bakamatsutake)の完全人工栽培成功を発表した。それを森林ジャーナリスト田中淳夫氏がyahoo!ニュースで取り上げた記事は、多数のブクマを集め話題さらった。

http://archive.is/fdyLb 

ただ記事の内容には不正確な情報や、やや解説が不十分と感じる点があったので補足したいと思う。なお増田は単なるきのこ愛好家に過ぎず本稿は信憑性に乏しいが、ブクマカのきのこへの興味と深い理解一助となれば幸いだ。

冗長になってしまったので、概要だけ知りたい方や長文が苦手な方は、先に下部の【まとめ】を読まれることを推奨する。

以下該当記事の一部を引用するかたちで解説

バカマツタケマツタケの近縁種。名前名前だけに、マツタケより劣るように思いがちだが、実は姿もよく似ているうえに味と香りこちらの方が美味しくて強いと言われるキノコである

マツタケよりも香りが強いというのは一般に言われるが、マツタケよりも美味しいという話は聞いたことがない。野生下ではマツタケよりも相当に貧弱で、発生時期が早く暖かいこと、一般湿度の高い広葉樹林に生えることからマツタケよりも柔く品質劣化がはやい(一般的にきのこ寒冷地・痩せ地に生えるほど日持ちが良く高品質ものを得やすい)ことが関係すると思われる。近縁で姿がよく似ているというのは本当で、素人目には見分けがつかない。増田にも発生場所情報なしに個体だけで同定できる自信はない。

別名がサマツ早松であるように、マツタケより早く8~9月に発生することから名に「バカ」がついてしまった。

バカマツタケサマツと呼ぶ地域は確かにあるらしい。しかし必ずしもサマツバカマツタケではない。きのこ地方名は極めて多様で曖昧世界だ。その証拠に「サマツ」といっても梅雨時期に少量発生するマツタケを指すこともあれば、モミタケオオモミタケ等を指す地域もあるようだ。

マツタケの人工栽培がなかなか成功しない中、バカマツタケの方が環境適応やすいか栽培もしやすいのではないかと注目する研究者はいた。実は昨年には奈良県森林技術センターが、人工培養の菌を自然にある樹木に植え付けて発生させることに成功している。

『人工培養の菌を自然にある樹木に植え付けて』という表現は正確ではない。菌に感染した苗木を人工的に作り出し植樹することで自然下で発生させた、とするのが正しい。既に自然化で定着している樹木に植菌を施すのと、無菌状態の苗木に植菌するのとでは似て非なる技術だ。(ところで同様の研究マツタケでも行われており、無菌培養の松苗木の感染には成功しているものの、植樹後のマツタケ発生については再現性に乏しい。理由としては自然環境化においてマツタケ菌が他の害菌に負けてしまうこと、マツタケの発生にはまとまった菌糸量とそれを支える大きさの松が必要なことが挙げられる。例えば自然下でマツタケが生えるためには一般20年生程度の松が必要とされる。)補足になるが、奈良県森林技術センターバカマツタケ栽培研究農水省委託事業で、2015年より森林総合研究所(国立)との協働で進めている。要するに国策が3年の歳月を経て文字通り実を結んだかたちだ。今年の2月頃に、はてブでも話題にのぼった。しかし本件とは全く関係のない別個の案件であり、おそらく情報の共有などもされていなかっただろう。奈良県森林技術センターが松の苗木を利用するのに対し、多木化学は菌床を用いた完全人工栽培に取り組んだ。研究テーマアプローチも全く異なり、時期も多木化学のほうが先行している。

これがバカマツタケ栽培の第1号で、今年も継続発生させて実用化に一歩近づけた。ところが多木化学は(中略)木クズなどによる人工培地(菌床)で培養から生育までを室内環境で完結させたのだ。これは画期的なことで、キノコ栽培常識を覆す大発明かもしれない。

菌根菌(樹木との共生関係を結ぶ集団)とされるバカマツタケで『人工培地(菌床)で培養から生育までを室内環境で完結』、つまり”完全人工栽培"に成功したというのは実に画期的なことである。この成果は偉業と言っても差し支えないものであると思う。三重大学の菌学者白水先生も、

とその成果を讃えている。

しかし本文にある『キノコ栽培常識を覆す大発明』というのは誇張にあたる可能性が極めて高い。なぜなら「菌根菌の完全人工栽培成功」という点においては既に先行研究があり、実はとうに商品化もされているのだから。例えばホンシメジの人工栽培がこれにあたる。

とくにマツタケ類は、植物との共生必須と考えられてきた。これまでマツタケ菌糸の培養成功した例はいくつかある(私もその度取材に行って、いよいよマツタケ栽培成功か、と期待していたのだが……)が、子実体(傘のある姿のキノコ)を出すことに成功していなかった。だが多木化学は、とうとう菌糸から実体を出させるシグナルを見つけたのである。この研究成果は、これまでの定説を破るものであり、学術上も大きな成果だろう。

繰り返しになるが、多木化学の成果が学術上も大きな意味を持つ可能性は高い。しかし、その成果がどのレベルかという点については当該記事では説明不十分なので、詳しく補足する必要がある。一般きのこ栽培はざっくり以下の工程をたどる。

a. 優良品種の選定・組織分離

b. 菌糸の培養

c. 原基形成

d. 原基の成長肥大

e. 子実体きのこ)の発生

ごく簡単に一連の流れを説明する。はじめに野生のきのこをたくさん採ってきて、それらの中から有望そうな株の組織(胞子ではない)を切り取って培養する。具体的には寒天培地というデンプンなどの栄養素を添加し固めたものを使う。きのこ組織を切り取り培地に置くだけで(コンタミを防ぐ必要はあるものの)、比較的容易にクローンである「菌糸体」を得ることができる。無事目的の菌糸体が得られたら、それらを培養して増やす必要がある。従来は木くずの他に、米ぬか、フスマなどを添加し水を加え固めたもの(=菌床)を用いる。菌糸体は、適切な温度、水分、光などある条件が重なると原基(きのこの基)を形成する。原基は一般に、低温、水分供給、切断などの刺激により成長をはじめ、十分な菌糸体の量と栄養供給を伴って肥大し、きのこの発生に至る。

ここで問題になるのは、b. 菌糸の培養、c. 原基形成、d. 原基の成長肥大という三つの工程それぞれに、全く違ったメカニズム存在することであるマツタケを例にとると、これまで少なくとも半世紀以上もの研究蓄積(野外での観察研究の記録を遡ると実に70年以上)がある中で、c,dについては再現性に乏しく、bについてもまともな成果はあがっていない。マツタケ栽培の難しさにして最大の課題は実はここ《b. 菌糸の培養》にある。とにかく菌糸の成長が遅い上に、どのようなメカニズムで菌糸が栄養素を取り入れ増殖するのかということがほとんど未解明なままなのである

理由は当該記事にあるとおり、マツタケ樹木共生関係を結ぶ「菌根菌」であることが大きい。マツタケ菌糸の生育には生きている樹木必要で、実験室での再現ほとんど不可能といっていい。それではなぜバカマツタケは完全人工栽培可能だったのか。

マツタケなどの樹木共生する菌根菌に対し、シイタケナメコなど、倒木や落ち葉などを分解し、栄養源とする菌類は「腐生菌」と呼ばれる。腐生菌の多くは菌床による栽培可能で、多くが一般に出回っているのは既知のとおりである。実は菌根菌は、腐生菌が進化過程樹木共生する力を獲得し、腐生的な能力を失った集団だと考えられている。ところが菌根菌の中には、完全に腐生的な能力を失っておらず、腐生と共生、いわば両刀使いが存在するのである。その代表ホンシメジであるホンシメジは「香り松茸、味しめじ」と言われるように、我が国における代表的な食用である。菌根菌とされるホンシメジ栽培は、マツタケ同様に長らく不可能と考えられてきた。しか系統により極めて強力な腐生的な能力を備えるもの発見された(研究により、これまで同種と考えられてきた本種が実は様々な系統もしくは別種に分けられることがわかってきた)。1999年タカラバイオなどにより菌床による完全人工栽培法が確立され、その後商品化もされており、少量ながら現在一般流通している。

多木化学バカマツタケ栽培は菌床を用いた完全栽培なので、上記ホンシメジ栽培成功と同様である。つまり、本件はバカマツタケの中から腐生的な能力を持つ系統を選定し、培養から実体を発生させるまで成功したということだ。リリースにあるとおり、今後は栽培の安定化と供給体制の構築が図られ、数年後にバカマツタケ食卓に並ぶことの実現性は極めて高い。それではマツタケ栽培への応用についてはどうか。

勘の良い方には察しがつくと思うが、前述のc〜eの工程については応用が効く可能性が高い。他のきのこ栽培でも成功しているように、十分な菌糸体と栄養を確保することさえできれば、原基形成〜子実体に至るまで管理可能なことを初めてマツタケ類においても示したことは大きい。ただし、最大の課題である《b. 菌糸の培養》については、ほとんど応用が効かない可能性が高い。なぜならマツタケにおいては既に膨大な先行研究があり、当然ホンシメジバカマツタケ同様に”両刀使い”が存在する可能性も、その系統選びも、菌糸培養を促進する成分や菌糸の栄養源についても、少なくともバカマツタケよりは遥かに詳しく調べられているかである。それをもってしてもまともな菌糸培養に至っていないのが現状なのだ

つまるところ、多木化学による本研究の主な成果は以下の二点にまとめられる。

繰り返すがこれらが偉大な成果であことに疑いの余地はない。一方でマツタケや他の菌根菌の人工栽培を実現するには、それぞれの種類において腐生菌的能力もつ系統の発掘と培養法の確立必須となる。その意味において本研究の応用範囲限定的となる。田中淳夫氏は今回の研究結果により、さも菌根菌の栄養吸収のメカニズムが明らかにされ、あらゆる菌根菌の人工栽培可能になるかのような書き方をしているが(あるいは本当にそう思っているのかもしれない)、残念ながらそうではないことはここまで読んでくださった聡明ブクマカ殿にはご理解いただけたかと思う。

菌床栽培なら、植物共生させないので培養期間が短く、室内の環境を調整することで季節を問わず生産できる。また室内栽培から虫の被害にあわず収穫時も混入の心配がない、収穫も簡単……などのメリットがある。

逆にデメリットを挙げるとすれば、野生のものとは全く異なる味わいと食感になることである。つまるところ、野生の品と菌床栽培のものとでは全く別物と考えるべきである養殖ブリと天然ブリの味わいが全く異なるように(それでも近年の養殖技術進化は素晴らしく、季節によっては天然物を凌駕するものさえある)、それぞれの美味しさと楽しみ方があると増田は考える。今回の成果によりバカマツタケ普通に食べられるようになったら嬉しいし、美味しければ普及すると思う。ただし、仮にマツタケの完全人工栽培確立されたところで、天然松茸価値のものは今後も揺るぎのないものである消費者がどう捉えるかはさておき)。

菌根菌のキノコの中には、マツタケ類だけでなく、トリュフポルチーニホンシメジタマゴタケなど高級キノコが多い。今回の成功が、これらの人工栽培技術もつながるかもしれない。

トリュフポルチーニは、日本におけるマツタケ同様にヨーロッパで盛んに研究がなされているが、今のところ菌床での栽培成功したという話は聞かない。ホンシメジは前述のとおり既に栽培法が確立されており既に商品化もされている。

これらの菌根菌の人工栽培可能にするには、ひとえに”両刀使い”の系統発見と、それらの培養方法確立である。ちなみに本家マツタケにも、実は”両刀使い”の存在示唆されており、引き続き研究が進められている。また、マツタケ類は世界中に似たような種が多数存在しており、マツタケ(Tricholoma matsutake)の中にも、例えば中国の山奥には広葉樹共生する系統があり、更にはそれらが日本ナラやカシと共生関係を結ぶことがわかっていたりもする。種の中にも多様性があり、それらをしらみつぶしに調べていけば、そのうち栽培可能ものに出くわさないとも限らない。その点はトリュフだろうがポルチーニだろうが同様である。ただし、その研究がどれほど途方もなく根気のいる仕事なのは間違いない(ちなみにトリュフポルチーニ国産種が知られており、積極的に狙うマニアが相当数いる)。ところで、遺伝子組み換え技術により、これらの菌根菌に腐生菌的能力を付加することも可能とする研究者もおり、そのうち遺伝子組み換えマツタケの完全人工栽培実験レベル成功する日も来るかもしれない。

まとめ

参考文献

https://news.yahoo.co.jp/byline/tanakaatsuo/20181006-00099530/

http://fs.magicalir.net/tdnet/2018/4025/20181003413938.pdf

http://www.kinokkusu.co.jp/etc/09zatugaku/mame/mame04-3.html

https://www.ffpri.affrc.go.jp/pubs/bulletin/424/documents/424-1.pdf

http://www.jsmrs.jp/journal/No31_2/No31_2_167.pdf

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjom/50/2/50_jjom.H20-07/_pdf/-char/ja

トラバブコメに反応

見た目 味も 香りも 同等以上なら 偉業

あくまで野生産同士の比較なら、やや下位互換という感じではないでしょうかね。栽培バカマツタケは食べてないのでわかりませんが、うまくすればそこそこ美味しいものができる可能性はあるかなと。ただ、マツタケって単体で食ってそんなにうまいものじゃないと思うので、一般家庭での調理には手を焼く気がします。炊き込みご飯するにも炊飯器臭くなるしね。料亭とかでマツタケ代用品として普及する可能性はあるかもしれない。<

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