はてなキーワード: ドイツとは
いやいやいやいや!
ナチスドイツの優生学はアメリカ合衆国の優生学が祖であるというのは常識みたいなもんですよ
明石書店の『アメリカの優生学とナチ優生思想』 シュテファン・キュール 著が良くまとまっていますが
ttps://www.cscd.osaka-u.ac.jp/user/rosaldo/American_eugenics.html
History of American Eugenics
ttp://www1.s-cat.ne.jp/0123/Jew_ronkou/america/america_Nazis_yuuseisisou.html
原文はこちら→ http://inri.client.jp/hexagon/floorA6F_hc/a6fhc550.html
ttps://inri.client.jp/hexagon/floorA6F_hc/a6fhc550.html
作成 2000.4
第1章
親密な関係にあった
ぱっと検索するだけでどんどん出てくる
政治力ある団体が利益を貪る構造になってるのはその通りやと思うが、製薬メーカーは違うと思うぞ
アメリカがインディアンを迫害し居留地に押し込めたのはその通りだけど、強い中央政府にアレルギーのある国なんだね。オバマケアですら国論を二分してしまう、国民皆保険なんて夢のまた夢の国、
自分が記事を正しく読めていない、一部飛ばし読みしているところもありますが、些末な点で言いたいことがあります。
大谷翔平、長嶋茂雄、野村克也が周りより一歩も二歩も抜きんでてたのは遺伝形質(身体的特性)に加えて本人が努力したからに決まってんだろ。努力の結果が遺伝するわけがない。遺伝疾患や体格と一緒にするな。わざとか。どっかの詭弁のテンプレートにこういう例があるのか。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/24957535/
そして、努力したことがのちの世代に影響する(これを「遺伝」、と言っていいかは素人のため不明ですが)かもしれません。エピジェネティクスって言うんですけどね。
ゴルトンの観察が平均に回帰した(ように見えた)のは実験の条件が一定じゃなくて子供のサイズが親のサイズよりも環境から受ける影響の方が大きかった(つまり親のサイズという変数に対して無作為抽出になっていた)からだろ。
結局これがすべてで、逆に考えると、集団ではなくひとりひとりを取り出してみてみると「遺伝子だけではその人の性質や将来はわからない」というのが素人の感想です。遺伝子で説明できる行動や性質(表現型、というのが正しいんでしょうかね)は、集団で見れば有意差ありかもしれないけれど、特定の1人を取り出した時はよくわからない差だったり、他の(社会的)要因に埋もれてしまう程度なのかなと思っています。何より、遺伝子だけでは分からない病気や障害は多いなと思っています。
ちなみに元元増田の
親の身長とその子の身長を比較すると、極端に身長の高い親の子は、どちらかというと平均側、普通っぽい身長の方にシフトする、と言う現象です。
は、「極端に身長の高い親の子は、極端に身長が高くなる確率と平均的な身長になる確率を比較すると、平均的な身長になる確率の方が高い」としておけば、平均への回帰についての正しい説明になります。
元元増田の
多遺伝子型の遺伝構造はまだわかっていないことも多く、「優生学的操作」をしてどうなるかすらわかっていないんですよ。形質に遺伝的因子があるなら、優生学的操作をすれば人類は必ず優秀になる・・・というのが元増田の議論の開始点だと思いますが、そこ、すでに間違ってるんです。
というのは、一般の人が想像するデザイナーベビーは今の技術では難しい(成功が保証されない)、という意味では、人々が持つであろう感想と一致するかもなと思います。「優生学やら遺伝子操作でも、案外思い通りにならないじゃん」ということ。
(この部分は優生学の善悪の話をしているのか、可能不可能の話をしているのか、元増田と元元増田でずれはありそうですけど)
ここから先は元増田・元元増田とは関係ない話です。元元元増田の話に関連した話です。
ので、社会政策的に(ナチスドイツのように)優生学を進めていくというのはおかしなことになるのではないかと危惧します。が、実際は子供が生まれる前に出生前診断に加えて着床前診断(これは流産防止の措置ですが)をしているので、優生学の支持者どころか実行者(いわゆる「リベラル優生学」かもしれません)です。
今の日本(もっと極端な例は中国都市部)って、それなりにお金がある人しか子供が持てないので、ある意味「金がある、優れた人だけ子供を持てる」消極的優生学というべき状況が進行しているように感じます。遺伝子操作が~優生学が~というのは確かに倫理的に重要な問題ではありますが、こういう優生学が問題になるならば、今現在進行中の、より大きな、かつ社会的に解決策がありそうな問題も無視できないですよね。
中途入社増で怠けや諦めなど悪習まん延、関氏の任命は判断ミスと
EV事業推進の永守氏は昨年、日産出身の関氏を後継CEOに指名
The Nidec Corp. headquarters stands in Kyoto, Japan, on Wednesday, May 27, 2015.
The Nidec Corp. headquarters stands in Kyoto, Japan, on Wednesday, May 27, 2015. Photographer: Akio Kon
日本電産創業者の永守重信会長が、最高経営責任者(CEO)を譲った日産自動車出身の関潤社長に対する失望感を強めている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者らによると、永守氏(77)は昨年末ごろ、高い収益力で成長を続けてきた日本電産に最近ほころびがみられるとし、低収益企業からの中途入社の増加で持ち込まれた諦めや怠けなどの悪習で汚染されていることが原因だとの見方を社内で示した。
特に主力事業の一つである車載事業で業績が悪化していると認識しており、同事業の再建は自身が責任を持ち、短期でやり抜くと強調した。関氏は昨年12月から顧客との交渉でドイツに滞在しているという。
関氏(60)の入社以降、車載事業で計画未達が続いたために日本電産の相対的な業績は悪化したとし、経営力の低い人物をトップに据えたのは判断ミスだったとの見方を明らかにした。任命責任は自身にあり、外部からの人材を後継者にする考えそのものが甘かったとの見方も示したという。日本電産はコメントを控えた。
Nidec Corp. Chairman And CEO Shigenobu Nagamori Holds News Conference
Photographer: Akio Kon/Bloomberg
同社の車載事業は2020年4-6月期に2億5800万円の赤字に転落。その後、黒字に回復したものの直近の昨年7-9月期の営業利益率は3.5%と10%以上を確保している他のセグメントと比べると見劣りしている。
永守氏は昨年9月、幹部社員らに対して業績改善の遅さや対応の甘さに言及し、上期(4-9月期)の連結営業利益について最低限必要な水準として950億円を掲げ、達成に協力を要請していた。その後、10月に公表した上期の営業利益は902億円で未達に終わっていた。日本電産株は今年に入って20%近く下落している、
日本電産、永守会長が求めた利益目標未達-精密小型モーター不振 (2)
世界的に電気自動車(EV)シフトの流れが加速する中、EV関連事業を強化している永守氏は20年1月、日産でナンバー3の副最高執行責任者(COO)まで務めた関氏を採用。4月には社長、昨年6月にCEOに昇格させていた。
Nidec President Jun Seki Interview
関社長
Photographer: Kosuke Okahara/Bloomberg
関氏は昨年7月の決算会見で売上高を25年度に4兆円、30年度に10兆円と順次拡大する中長期戦略目標を公表した。永守氏は同会見での関氏の説明を安心して聞けたとして、次回以降の決算会見には出席しない考えを示していた。
しかし、10月の中間決算会見には前言を翻して姿を見せ、質疑などに対応。一方、関氏は一度も発言しなかった。永守氏はその際、「あくまで日本電産の社長CEOは関である」と強調。会社を掌握するには時間がかかり、「苦手なところはサポートし、関を立派な経営者に育てていく」と述べていた。
永守氏は1973年の創業以来、長年にわたって経営トップを務めてきた。関氏の前の吉本浩之元社長時代にはCEOの地位を譲らないまま集団指導体制を目指したがうまく機能せず、吉本氏は副社長に降格となった後、退社していた。
関係者によると、永守氏は自身の指導に従えば業績は必ず戻るとも呼びかけている。現在の停滞は社員のマンネリや諦めの気持ちに起因しており、創業者の考え方をもう一度徹底する必要があると強調。社員に対して、経営の要諦について記した自身の著書を繰り返し読むよう呼びかけているという。
日本だと親中に傾くドイツ、という文脈だが、反米からくる親中の方が正しい見方では?
「ナチスドイツが振り回して大量に人が死んだのでアレはもう抹殺です」っていうなら、例えば共産主義なんか、もう永遠に「次の機会」なんて与えちゃダメだと思うんだけど
なぜかそういう話にはならないんだよな
「人の能力なんて遺伝子じゃわかりませえええん!」っていうおなじみのアレにしたって、科学は嫌でも日々進歩しているわけで、明日どうなるかなんて誰にもわからない
「確かに今までは失敗しましたが、それはやる側が不完全だったからで優生学自体が間違ってたわけじゃありません、次の優生学はきっとうまくやるでしょう」
と、そういう奴が出てきたっておかしくはない
まあそれはそれでいい
でも↑の優生学を共産主義に置き換えると、今でもマジなノリでそんなこと言ってるのがいる
どうなんだあれは
というコメントを見て。
それは確かにあるんだけど、その裏面の意味では、福祉国家ワイマール・ドイツでこそ優生学は発展したんですよね。
「みんなで支え合わなければならない」という前提があればこそ、優生学は受けた。
ナチスの作成したポスターで、屈強なゲルマン人男性が2,3人の障害者を背負って苦しんでいる、という構図のものが、それをよく表していると思います。
ほんと聞きかじりでね。
医療社会学?の人なのかな、(たぶんフーコー研究とかから入ってると思われる)市野川容孝先生がよく書いておられるモチーフなんですよね。
最近?では「優生学と人間社会」の書評をfinalventさんも書いておられた。
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2009/05/post-25f4.html
一方ではヘーゲル左派?で社会主義者のラサールなんかとも交流があったようだし。
ちょっと気になるのは、各国兵士の公衆衛生問題、有り体に言えば慰安婦制度との関係。
どの国にも戦時性犯罪は付き物だが、ここまで国家主導で強く介入し、コントロールしようとした国は日本とドイツで、これ福祉国家の思想が背景にあるんじゃないかと。
日本の慰安婦制度は周知の通りだし、ナチスの占領地における慰安所政策はまだ明らかではないが、相当な規模のはずだろう。
対極などころか、兵士に対する福祉政策ど真ん中の事例だよ、慰安婦制度。あなたこそご冗談を笑。
伝わってないみたいだけど、そういうことが言いたいんじゃないと思うんだよね、市野川先生。
いまだにオバマケアであれだけ紛糾する合衆国と、日本やドイツを比較してごらん?
大阪でコロナ感染者数が大台に乗ったときと東京で大台に乗ったときのトップブコメの差がひどくて、はてブの気持ち悪さがよくわかる。
さすがにその気持ち悪さを指摘しているブコメもトップに上がってきているが、なんとかして維新を叩きたくてしょうがないやつがブコメつけまくっていてすごい。
東京のブコメとの差を指摘されると「東京を敵対視してて草」とかいいはじめる始末。
shikiarai 勝手に東京を敵対視してて草 関東圏の方が人口が多い分変な奴も多いだけという普通のことを曲解する必要あるか?
このブコメの差のひどさを、どういう神経で目を塞いでコメントしてるんだろうな。
quick_past ?コロナ行政の失敗を批判する人間は、大阪差別を行ってる。とでも言いたいので?えらい意図的な抜き出しですね。
ご意見ありがとうございます。「えらい意図的な抜き出しですね」とのことですが、どの部分でしょうか。
この日記で意図的に抜き出しているのは上記二箇所のみで、下記の「トップブコメ」の抜き出しは、2022-01-22 投稿時にはてなブックマークで「トップブコメ」として抽出されたものを全件記載しております。
上記の方法での抽出が不本意となり大変申し訳ございませんが、 quick_past 様の考える、意図的でない抽出の方法がございましたら、ご教示ください。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20220118/k10013436341000.html
mame_3 ほんとなんで維新が支持されてるんだろうな。後世、戦前から敗戦までのナチスドイツや日帝が支持されてた理由と同レベルに研究されそう。あと安倍自民の10年間も。
haruyatoharuyato トップブコメとそれに対するブコメが端的に表していて、「他県民特に東京もんに言われたくない」心情が、大阪での維新の人気の秘密なんだろうな。
defffffdefffff 維新の政治はどうかと思うけど最近の反維新は一昔前のネトウヨみたいな大阪差別してて末期的
Tmr1984Tmr1984 東京も負けていられないな。そういえば、東京の方には頭がかわいそうな人たちが毎日欠かさずブコメしにくるけど大阪のコメは維新がらみ除けば平和(というより真っ当)だな。東京砂漠は人を狂わせるのか。
GkaGka 維新でなければコロナが収束したとでも言いたげな※が毎度トップに上がるけど根拠が何もないんだよね。パンデミックを終息させる方法があるなら示せよ…野党もその支持者も政局に利用し批判するだけのクズだよな。
yas-malyas-mal 第6波の重症化率は第5波の1/5程度らしいので、それで換算すると第6波の6000人は第5波の1200人相当。時期としては、8/3頃で五輪の後半ぐらい(もう、そこそこヤバい時期)。
shatomorishatomori 東京より少ない人口でこれだけ悪い数字が出続けているのに大阪府知事や大阪市長が責任を問われないのは外から見ていると不思議
kappa_yckappa_yc 身内にハイリスク者がいるので不安はあるけど、今以上にできることもないので嵐が過ぎ去るのを静観するしかない。
muchonovmuchonov 1/17の軽症中等症病床運用率が43.4%なので https://www.pref.osaka.lg.jp/default.html 今週中にキャパ超えちゃいそう。重症病床運用率も5.3%とじわり上昇してて、ヤな感じ。重症化率が多少低くても感染者数が増えたら相殺されちゃう
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20220122/k10013444541000.html
korilog オリンピックだけで3万件/日の検査してたからその分を回せるだけで前回とは検査リソースが違う
hennohenno ο株にはロックダウンや行動制限の費用対効果が悪すぎる。早めにやっておくべきだったのはブースター接種だが、どうしてこうも遅れているのか?
by-kingby-king id:hitac 欧米の様子を参考にしたからこそでしょ。欧米でオミクロン株に対して大規模な封鎖を実施した国はほとんど無く、それでも、デルタ株の時ほどひっ迫せず、やがて感染者は減少した。それを見習ったんでしょ。
ImamuraImamura 79(1/1)1,224(1/8)4,561(1/15)→11,227/7日平均7,145.3(7日前比【294.4%】昨日は6,193.0/317.5%)重症者12(+1)昨日時点:感染者48,039(+7,718)陽性率24.8%(+1.4)病床使用率31.5%(+2.5) https://f.hatena.ne.jp/Imamura/20220122165423 健康 災害 COVID-19
LuckyBagManLuckyBagMan 時間の問題ではあったとはいえ、やはり1万超えはインパクトでかいな… / 医療関係者のつぶやき見てると、肺炎症状出てる中等症患者が増えてるっぽいので、この先入院必要な人が入院できなくなるケースが心配…
yhaniwayhaniwa 1万1千人の陽性を検出できるくらいの体制はあるのか。今の検査能力の限界はどのへんなんだろ。
lenorelenore 東京都はECMO使ってる人だけ重症者という独自基準だから、国基準だと重症者は398人(21日。都基準だと11人)。紛らわしいね。https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp
hitachitac 早めに緊急事態まで出しておけばこうはならずに済んだのに。常に欧米の様子を参考に出来るにも関わらずこれなのは何故なのか。
まあ、なんちゅうか、トラバも盛大に伸びているので、私の書くここまで、元増田は辿り着かないかもしれませんが・・・
私はゲノム科学者ですが、元増田の持つ疑問は、別に自然なものだと思うんですよね。というより、ゲノム配列決定が非常に身近になっている昨今、ちゃんと向き合っていかなければならない疑問だと思っています。私は私の持つ知識の範囲で、疑問にお答えしたいと思います。倫理は専門外なので扱いません。タブーとか扱いません。裏の意図を読もうとしているブコメが多数ありましたが、理系なのでよくわかりません。
まず、元増田の挙げているような、運動能力、将棋の能力、見た目の美醜とか、学歴、といったヒト個人ごとに異なる特徴を「形質」と言います。形質を遺伝学の観点から見ると大きく分けて二つあり、単一遺伝子型(メンデル型)と多遺伝子型(多因子型)です。
おそらく優生学にせよ遺伝にせよ、専門外の人が通常頭に思い浮かべるのは単一遺伝子型です。この場合、メンデルの法則により顕性(優性)または潜性(劣性)のモードで、親から子に形質が伝達されます。単一遺伝子型の形質として最も簡単に思い浮かべられるのは遺伝病です。あと、お酒飲める飲めないもギリギリそうです(これは本当は少数遺伝子+多遺伝子型だけど)。あと、耳垢が乾いてるか湿ってるかとか。親指が90度以上後ろに曲がるかとか。
そして、この遺伝病に対して優生学政策を行ったのがナチスドイツというわけです。遺伝病の人を断種させようとしたんですな。流石に元増田はそんなことが良いと思っているわけではないと思いますが。
遺伝病の断種は、遺伝病の根絶について特に有効ではないと考えられています。まず、潜性遺伝病の場合はどうでしょうか。これは、両方の染色体に、多くは遺伝子機能欠失型の遺伝子変異があると起こります。親は、片方しか持っていなければ健康なのですね。すると、両方の遺伝子変異を持つ遺伝病患者を断種させたところで、片方だけを持つ親が世の中にたくさんいるわけです。どれくらいの数いるか?実はね・・・地球上の全人類で、これを持ってない人はいないと考えられています。今、個人の全ゲノム塩基配列決定とか普通にできてますからね。観察的にそうです。さてそれでも、両方の遺伝子欠失を持つ遺伝病の人を断種させれば、徐々に遺伝病は減っていくでしょうか?実はね・・・そうならないと考えられます。ハーディ・ワインベルクの法則って言うんですけどね。
さてそれでは、顕性遺伝病の場合はどうでしょうか。これは、染色体の片方にでも遺伝子変異があれば発症するもので、つまり、遺伝病を発症している人を断種させれば理論的に根絶できます、が、実はね・・・ヒトゲノムには突然変異が起こるのです。もちろんこれが進化の原動力なわけですが、これにより、顕性遺伝病も発生します。つまり、両親が健康で、遺伝子変異を片方持つわけではない場合でも、子に突然変異が発生して顕性遺伝病は起きるのです。デノボ突然変異って言います。
ただしね・・・現在では、人工授精の際、受精卵の染色体やゲノム配列を調べて、遺伝病になるゲノムを持つ受精卵を選択しない、という医療、これって、実現化してるんですよ。ダウン症はすでに一般化してますが、単一遺伝子疾患もできます。この、遺伝病の子になるなら産まない選択・・・これは優生学的判断ではないのか?これってめっちゃ難しく、元増田を多くの人が簡単に批判しているほど単純な問題ではないと思います。私は、個人の選択は優生学とは言わず、個人の自由であるとは思うものの。倫理の専門家ではないので理論武装がしっかりしているか、自信はありません。受精の時点で人権が生じるという考えからすれば、これは殺人であり、虐殺です。ただ一つ言えるのは、ナチスドイツの断種法と異なり、この受精卵選択は、科学的に有効な医療であると言うことです。
さて、ここまで読んでくれば読者は気づいたでしょうが、運動能力、見た目の美醜、学歴、といったものは、これは単一遺伝子型ではありません。もし、学歴を問わない父親と、東大卒の母親から生まれた子の1/2が東大卒になると言うなら、これは単一遺伝子型の顕性遺伝と言うことになりますが、そんなわけはありません、経験的に。誰も行かないこともあるし、佐藤ママみたいに4人全部行くこともあるでしょう。単一遺伝子型なら、こういうばらつきは起きません。ばらつきが起きるが、一定の遺伝性はあるように見える形質、これは多遺伝子型です。
単一遺伝子型は、確かに、遺伝情報を調べると病気になるかどうかかなり高い確率がわかって、この事実だけを見ると、遺伝子決定論を信じたくなります。ところがですね、幸いなことに、遺伝病ってとっても稀なんです。世の中のほとんどの病気は多遺伝子型です。あなたのコレステロール値すら予測が難しい。多遺伝子型は、遺伝的変異が多数関わるだけでなく、環境によって大きく変化するんです。学歴も、運動能力も・・・そして見た目もです。
この多遺伝子型の形質には、単一ではないとするならどれくらいの数の遺伝的変異が関与するでしょうか。これはここ10年くらいで確定してきた最新のところではあるのですが、どうも最低数千あるようです。それぞれの形質に、それぞれ数千です。こんなにたくさん因子があるとどうなるかというと、中心極限定理により正規分布します。多遺伝子型の形質は、正規分布するのです。すると何が起こるでしょう?
平均への回帰です。
いみじくも優生学の創始者ゴールトンが明らかにしたのが、親の身長とその子の身長を比較すると、極端に身長の高い親の子は、どちらかというと平均側、普通っぽい身長の方にシフトする、と言う現象です。それで回帰というわけですね。平均に戻る、ってことです。どういうことでしょうか。メジャーリーグMVPの大谷翔平の子は、みんなメジャーリーグとかよりもずっと普通っぽい才能になるだろう、ってことです。ええ、皆さん、知ってますよね。長嶋茂雄の子もそうだった。野村克也の子もそうだった。あれが理論通りなんです。教育環境がいいから、それでも普通よりはいい方に行くわけですけど、親と同じような超絶スーパーエリートにはならなくて、それは統計学的に予想通りでして、確率統計の基礎の基礎、正規分布の性質により説明できます。大体さ、大谷翔平の親はどうなのよ。メジャーリーガーだったわけじゃないわけですね。
まあ、それでも、意味があるじゃないかっていうかもですね。平均への回帰って言っても極端だったのが極端でなくなる、ってわけで、身長が高い親の子の平均値は、身長が低い親の子の平均値よりは高いです。平均だけの話で、大幅にオーバーラップしますが。それでも平均を徐々に上げていけばいいじゃないかと。ところが、多遺伝子型には数千もの遺伝的変異が関係するというのはどういうことかというと、単一遺伝子型のように、どれか一つの遺伝的変異はどれか一つの遺伝病に対応する・・・ということになりません。重複しちゃうんです。ある遺伝的変異は、ある形質にも、別の形質にも、関係する。多面的関連と言います。例えば身長を高くする遺伝的変異は、同時にがんになりやすくする多面的関連を持つことが多いことがわかっています。するとどうなるか。身長を高くするように、集団の結婚相手を操作していくと、がんが多くなって寿命が短くなるでしょう。では学歴はどうか?学歴を高くする遺伝的変異は・・うつ病になりやすくすることがわかっています。どうでしょうか。基本的に優生学というのは、国家の文脈で語られます。学歴の高い国民をより多数生み出し、国家の生産性を上げたい、というわけです。しかしどうでしょうか。うつ病が増えると、生産性はどうでしょうか。私はうつ病の人は生産性が悪いと言いたいわけではありません。しかし、優生学論者のロジックは成立しますか?(明示的に成立するとは言えないのではないですか?)と言いたいのです。
多遺伝子型の遺伝構造はまだわかっていないことも多く、「優生学的操作」をしてどうなるかすらわかっていないんですよ。形質に遺伝的因子があるなら、優生学的操作をすれば人類は必ず優秀になる・・・というのが元増田の議論の開始点だと思いますが、そこ、すでに間違ってるんです。
なぜ駄目かというと、植物とちがって失敗作を枯らして捨てることができないからです。
優生学というのは遺伝子の選別をします、悪いものを捨てます、ということです。
でも、人間の遺伝子は(たばこモザイクウイルスや大腸菌とちがって)めちゃくちゃ複雑にできています。
ものすごくできの悪い遺伝子セットができてしまえば母胎で受精直後に死にますが、
というか、100%優秀な遺伝子同士からでも、0%に近い子供が生まれたなんてのはよくあることです。
そのグレーゾーンが今発達障害といわれているもので、もともとは普通の100%に近い扱いをうけていた優秀な遺伝子のあつまりなんですよ。
今生きている人たちは全員、その時代で結婚できない人もいるなかで結婚して子供もつくれた勝ち組同士の子孫です。
そう考えると、なぜ今の状態だけをみて勝ち組選別してはいけないかがわかるとおもいます。
もういちどいいますが、今この状態、不妊も解消できない少子化の今こそが、
知性が高くコミュ力高く顔もよく勝ち組同士だけが結婚できるというのを3000年くらいつづけてきた結果なんですよ。
幸せになりたいのなら、そういう勝ち組遺伝子もちのはずの人たちになんかいいわけつけて負け組というレッテルを貼りつけてまわる
そんな仕組みの方をどうにかしたほうがいいです。まあ学歴社会とか、社畜至上主義とかのことですが。自営業って知ってる?
あともうひとついうと、将棋の強い人の親や兄弟や親戚つれてきて将棋やらせてもぜんぜん駄目ですからね。藤井羽生の前に天才棋士といわれた加藤一二三さんにも子孫はいるけど将棋は全然でしょ。https://xn--p8jxdhd0kva0119ftqhsvq.com/2019/03/12/katou-hifumi-kurisuchan-kazoku-kodomo/
先祖代々の遺伝子が効いてるのかも、っていえるのはスポーツ家系。あいつらは胃腸がつよくてものすごくランゲルハンス島も働くタイプのかけあわせ。
メダルいくつかとった室伏広治さんは親が両方とも陸上メダリストでしたっけ。
今は自動車やトラクターなどの機械を扱えるほうがクズだろうが安定して稼げる。
だからそういうメダリストばっかりふやそうとはみんなあまりおもわないんですよね。
将棋という一つの尺度で生きていける世代もたぶんあと50年くらいですな。
それから先はAlphaGoのようなAlphaShogiというAIを組めた人のほうがずっと勝ち組です。
そういう才能も今クズといわれてる人たちのなかに埋もれているのかもしれませんよ。
あと、そういう偽科学の典型たる「優生学」(骨相学とおなじくらい何も学問ではないのだが)を独裁者がやっちゃったドイツとか北朝鮮、今、全然発展してないからほんと気をつけてね。