はてなキーワード: レジとは
てか、コンビニのバイトでも接客業なんで、掛け持ちで他に何か接客のバイトをするなら制限があるものだよ。
同業他社のバイトはまず厳禁だし、スーパーのレジ打ちでもあまり良い顔はされない。お水風俗の類いはもっての他だが、言わなきゃバレない。自分で言ったり他人に告げ口されればアウトだ。
オーナーがしおしおに打ちひしがれた状態で店に電話をかけてきた。Aさんが電話を取ったのだが、オーナーは特にこれといって用事があった訳ではなく、ただ消え入りそうな声で長々と愚痴を言っただけだったらしい。
最近、当店は人手不足に拍車がかかり、女子フリーターアルバイトさんとその母親とオーナーが揉め、しかもオーナーの奥さんが体調不良でダウンするという不幸が重なった。それでオーナーはかなり参っているそうだ。
客足が途絶えたとき、Aさんから女子フリーターアルバイトさんとその母親がオーナーと揉めた時の顛末(オーナーサイド)を聴いたが、私が女子フリーターアルバイトさんから聞いていた女子フリーターアルバイトさんサイドの話とはだいぶ風景が違った。
なんでも、二カ月ほど前に女子フリーターアルバイトさんからオーナーに「もっとお金を稼ぎたいからシフトを週5か6に増やして欲しい」という要求があったらしい。この人手不足の時に彼女の要求はオーナー的に願ったり叶ったりで、すぐその様にシフトを組み変えた。
ところが、女子フリーターアルバイトさんは言うだけ言って当日のドタキャンを平気でする。しかも、間もなく女子フリーターアルバイトさんの母親が早朝勤務で雇われると、途端に女子フリーターアルバイトさんは態度を変えて「もう辞めたいです。辞められないならシフトを週1にしてください!」と言い出した。オーナーはその理由がわからず戸惑ったという。ベテランのDさんが円満退職するのが決まって、これ以上人が減ったら店が回らないという危機的状態になった頃だ。で、オーナーが頭を抱えていると、女子フリーターアルバイトさんはやっぱり辞めないで働くと言い出したものの「熱が出た」と言い欠勤し、翌週は一回もシフトに入らなかった。
女子フリーターアルバイトさんの言うことがコロコロ変わった理由は、外野の人間(私、Aさん、Dさん、シフトリーダー等)の方がよく知っている。まず第一に、女子フリーターアルバイトさんが誰かに唆されてガールズバーのバイトを見つけたこと。第二に、女子フリーターアルバイトさんの母親が早朝勤務で「オーナー夫妻から酷い仕打ちを受け」て腹を立てたこと。第三に、女子フリーターアルバイトさんが些細な事で母親と家庭内暴力レベルの大喧嘩をして母親を庇う気をなくしたこと。そして第四に女子フリーターアルバイトさんとその母親が実はコロナにかかっていたことだ。
ガールズバーと当店でのバイトの掛け持ちというのは、オーナーに知れたらかなりまずい事になるので、我々外野は女子フリーターアルバイトさんの為に知っていて黙っていた。コロナの事はオーナーが信じなかっただけで、Dさん調べで仮病ではなくガチだと判ったのだが、個人情報でもあるのでやっぱり話せなかったのだ。
一方、我々外野が知らなかったのは、女子フリーターアルバイトさんの母親もなかなか常識知らずというか癖が強いというか頭が悪いというか……なんか変な人だったという事と、女子フリーターアルバイトさん母娘がコロナにかかって大人しく欠勤したものの病院を受診せず、「コロナにかかったかもしれないから休みます」と言ったきり一方的に二週間ぶんのシフトを蹴った事だった。
女子フリーターアルバイトさんの母親は、女子フリーターアルバイトさんから半ば強引に当店の早朝勤務に入らされた形で勤め出したのだが、他の仕事(かなり遅くまでかかるらしく、帰宅が0時を回るほどだという)との掛け持ちで疲れてミスをしたとか、仕事を覚えられなくて、オーナー夫妻をイライラさせちゃったのかなと思いきや、オーナー夫妻が怒ったのはそういう事ではなく、女子フリーターアルバイトさんの母親の勤務態度が素で非常に悪いからだった。しかも、女子フリーターアルバイトさんの母親は勤務態度が「最悪」な上に唐突に二週間の休みを取ったものだから、その理由(という名の言い訳)「コロナにかかったかもしれない」をオーナー夫妻は信用できず、一層女子フリーターアルバイトさんの母親への当たりをいっそう強めた。そしたら女子フリーターアルバイトさんの母親は突然「もう辞めます。明日から来ません」と言って本当に翌日から来なくなった。オーナーサイドではそういう事なのだが、女子フリーターアルバイトさんはその現場を見た訳じゃないから、自分の母親がオーナー夫妻に理不尽に虐められたと思い、報復の意味で「辞めるかシフトを週1に減らす」宣言をしたのだった。
だが、それから暫くした後、女子フリーターアルバイトさんは母親と下らない事で凄絶な親子喧嘩をしたために、母親を守るのを辞めた。それでやっぱりシフトは減らしませんーと言い出した矢先にコロナにかかったという訳だ。女子フリーターアルバイトさんも母親と同様「コロナにかかったっぽいのでしばらく仕事には行きません。でもお金がもったいないから病院には行きません」と一方的に言って欠勤中だ。
コロナにかかって自主的に二週間休むのはいいとして、言うことを二転三転させたり、訳も言わずにオーナーに対してキレ散らかしたりした後で休むと言い出したら、それは気紛れではなく本当に休むべきなので休んでいるのだと、オーナーに信じてもらうのは無理だろう。(そもそも母親が感染した時点で母娘揃って出勤停止になるべきだったし……)
そんな訳で、女子フリーターアルバイトさんのシフトの組み方が彼女の感情まかせで、そこにコロナ感染が不幸にも重なったので大変な事になった。オーナーには訳のわからない事件だったが、我々外野の者達にしてみれば、女子フリーターアルバイトさんの感情の動きは明らかで、なるほどそういう訳ねーと理解は出来た(共感はしないし非常識かつ不義理だと誰もが思った)。
女子フリーターアルバイトさんみたいなのをオーナーが許すようでは他のパートアルバイトも次々と辞めて行ってしまうし私も辞めたくなるだろうが、オーナーは人手不足で猫や馬鹿の手も借りたい状況に汲々としつつも彼女に対して本気で腹を立てている。当店のオーナー、案外まともなとこあるじゃん、と我々外野の従業員達は胸を撫で下ろしている。とはいえ、まだ当分は女子フリーターアルバイトさんのワガママに総員振り回されることに変わりはないのだが。
最近、夕方辺りに来る常連のおじさん・お兄さんなお客様達がとても物言いたげだ。普段猛烈にダルそうなそぶりで店員の顔など一瞥もせずに買い物をしていく、とある20代後半くらいの男性のお客様も、なんか言いかけてやっぱりいいやという感じで口を噤んで帰って行った。女子フリーターアルバイトさんがこのところずっとシフトに入っていないからだ。
突然長期の欠勤に入る前の彼女の吸引力は凄かった。おじさん・お兄さんなお客様達がまるで誘蛾灯に惹かれる蛾のように彼女にホイホイされていく。男性客の多くが彼女のレジにしか並びたがらないので、店が混雑していても一緒にシフトに入ってる相棒は暇だし、女子フリーターアルバイトさんに惹かれないタイプのお客様達はすいすいと会計が済んだものだ。
Aさんは、
「女子フリーターアルバイトさんと仕事する時は楽でよかったです。俺は一歩下がるだけで客から見えなくなるんで、あとは彼女が全部レジ打ってくれるから」
私は「それなー!!」と答えた。女子フリーターアルバイトさんと組んでる時は、たった一歩後ろに下がるだけで、私の存在は見事にステルスされる。とても不思議で面白い光景だ。動画に撮って見せてやりたいくらい。
女子フリーターアルバイトさんがとても可愛いのは確かなのだが、彼女よりも可愛い人も世の中にはいくらでもいるのに、必ずしもそうはならない。それに女子フリーターアルバイトさんはサボりが多いとはいえ勤続丸二年になるところで、可愛いことにかけては勤め始めてからずっと変わらないので、最近になっていきなりおじさん・お兄さん達を引き寄せまくるようになったのはとても興味深い現象なのだ。
「さあ……もしかすると匂い? 若い女の子特有の匂いっていうのがあって、それは物凄く人を惹き付けるらしいけど。年齢的にちょうどその匂いを発するピークなんじゃないの」
「言うても俺、全然惹かれないんですけど」
「えー、好みのを問題かなあ、しらんけどw」
なんてAさんと話したが、我々も女子フリーターアルバイトさんのことをコイツはもうダメだとか思いつつ何だかんだ許容している辺り、彼女にすっかりホイホイされている側なんじゃないだろうか。
うだうだ考えたことを書くだけ書く。
テロが原義で「怖がらせ」だとして(嫌がらせみたいな感じで)、「怖がらせ」か「怖がられ」かっていう話かと思ったんだけど、違うような感じもする。もうよく分からない。
正確には「怖がらせ(兼怖がられ)」か「(単なる)怖がられ」かってことになるけど、お笑い芸人がよく問題にする「笑わせてる」か「笑われてる」かに似てる。
その伝で言って、山上がやったのは鋭いツッコミなのかリアクション芸なのか天然ボケなのか。
テロ(怖がらせ)なんだとして、怖がらせられてるのは市民じゃなくて統一教会とつながり濃い政治家と統一教会の上層部なんだから、かまわない、だからテロと呼ぶのもかまわない、と言えなくもないはずなんだけど、言ってるの見ない。
なにやら「良いテロ」みたいなことになってくるが。
この立場からすると、テロも統一教会も許さないって言ってる人たちは矛盾して見える。
まあ「良いテロ」が矛盾してるんだけど。「レジスタンス」とかでもいいんだけど。(「レジ」って略称はなんであっちのレジに取られちゃったんだろうね。)
最近、オーナーは女子フリーターアルバイトさん親子と揉めたり、新人を一度に三人もトレーニングしなくてはならなかったりで疲れたらしく、シフトの穴を自分で埋めるのが嫌で助っ人を呼んだ。コンビニ専門の派遣スタッフだ。
以前も人手不足が極まった時に派遣スタッフが呼ばれたことがあったけど、あの時は同じ人が二週間連続で来てくれたのだが、今回は毎回違う人が来るらしい。
昨日来た派遣スタッフの人は年齢不詳のとても痩せた女性で、お世辞にも美人とは言えない人だったのだが、謎にものすごい色気を放っていた。ので、私はちょっと恥ずかしくて用のない限りずっとその派遣スタッフの人の方を見ないようにしていた。大学時代の先輩を思い出してしまう……ハリセンボンの箕輪さんに凄く似ている人だったのだが、飲み会で飲み過ぎてへべれけになると、何故か私に絡んできがちだった。そんな先輩にハグされて死ぬほどドキドキしたものだが、謎の色気ぶりが先輩と例の派遣スタッフの人とは、すごく似ている……。
謎に色気のすごい派遣スタッフの人は、コンビニ専門の派遣スタッフによくいるタイプで、ちょっとでも暇をもて余すと死ぬのか? ってくらい、なんやかんや細かい雑用をレジ接客の合間にやっていた。
レジにオーナーの字で書かれた、派遣スタッフの人宛てのメモが貼ってあった。「年齢層ボタンは正確に押すこと。」なんでそんな事を最重要事項みたいに書いたんや……。
以前来ていた別の派遣スタッフさんによれば、コンビニ専門派遣スタッフはどの店舗に派遣されてもレジ打ちしかやらせて貰えず、店舗の従業員がバックヤードや事務所に引っ込んで雑用に専念してしまうため、一人孤独にレジを打ちまくることになるのでちょっと寂しいんだという。でも、昨日の場合はバックヤードで雑用なんかしている場合じゃないほど糞忙しかったので、色気のすごい派遣スタッフの人は孤独にはならなかったと思われる。
20時に色気のすごい派遣スタッフの人が上がりで、入れ違いにAさんが出勤して来る予定だった。そんな日に限って、19時40分くらいに機械のことは全くわからないと堂々たる開き直りっぷりのお客様が来店してしまう。その機械音痴のお客様は、まず色気のすごい派遣スタッフの人のレジに行き開き直ったが、生憎、色気のすごい派遣スタッフの人もまた機械に弱く、私の所に助けを求めてきた。
「忙しい所悪いんですが、代わってもらってもいーですか?」
くそかわいい!! なんでこの人これだけの事を言うだけなのにエロかわいいんだろう……と思いつつ、「大丈夫です」と引き受けた。機械音痴開き直りのお客様は、機械のことが全くわからないと言いつつ、家族の為に何かの書面のコピーとポイントカード作りという二件の面倒臭いタスクを同時に持ってきた。なんでこういう類の人達って、じぶんの手に余ると分かっていながら複数のタスクを持ってきがちなのだろうか……。
コピーしたい書面というのが何故か画像で、しかもよく見たらスマホに保存されてもいないものだったので、厄介だった。しかもスマホがiPhone。私はAndroid使いなので、操作方法がさっぱりわからない。こんな時にAさんがいたら、彼はスマホを複数台所持して使いこなしまくっているような人なので、ちゃっちゃと作業を終わらせてしまうのだが。あと20分くらい遅くにお客様が来たんだったらよかったのにと思いつつ、かなり試行錯誤をして書面(iPhoneの画面が時間切れで暗くなる度に失踪する)をiPhoneにダウンロードし、Apple Storeのアイコンを探し、コピー機のアプリをダウンロードし……などと、本来お客様が自力ですべき事を全部やった。これでしくじったら全て私の責任になるという理不尽。めでたくノーミスで書面をプリント出来たけれども。
「ここだけわかんないから書いて」
という。お客様のご家族のメールアドレスだった。何のひねりもなく文法的に正しい英文のメールアドレス。防犯的には危ういけど書類に記入するぶんには、ひねりが利かされていないためにかなり書きやすいのだが、お客様は「だってわかんないんだもーん♪」と言って私に丸投げした。わかんないもなんもない。そのまま写せばいいんだから……。
20時少し前にポイントカードの作成が終わった。色気のすごい派遣スタッフの人は、
「わー、すごーい! さすがですね! ありがとうございますぅ! ポイントカードの作成までしていただけたんです? わるいですねー」
と謎にセクシーボイスで言った。たぶん、女子フリーターアルバイトさんに誘蛾灯に飛び込む虫のように惹かれていくおっさんお兄さん達の気持ちって、今の私の気持ちと似たような感じなんじゃないかなと言った。
Aさんが地味に不機嫌な状態で出勤。Aさんは極度の人見知りだから、おそらく、会ったことのない派遣スタッフが居るのが嫌だったのだろう。
色気のすごい派遣スタッフの人が帰り、客足も途絶えると、Aさんは待ってましたとばかりに喋り出した。
Aさんが言うには、前日の夕方、ヤベェ女から店に電話がかかって来たそうだ。その女性はあまり馴染みのない名の派遣会社のスタッフなのだそう。Aさんが電話を取った時点でキレキレにぶちギレていて、オーナーを出せというから用件を聞いてみれば、
『なんであたしを5回も面接落としたんですか!? 納得行かないんですけど!! あたしの何が悪いっていうんですか!?』
性格? ってAさんは思ったが、そんな事を言う訳には行かないので、オーナーは今不在なので、オーナーに電話で確認して折り返し連絡をしますと言ったのだが、直接聞かなきゃ気が済まないからオーナーのいる時間を教えろと言われたので、早朝と、昼の僅かな時間と午後にももしかするといるかも、と答えたら「ああそうですか!!」と電話を切られたという。
その後、Aさんは一応オーナーに電話で確認したが、オーナーはそもそもその派遣会社とは全く付き合いがないというか、会社名すら知らなかったそうだ。知らないうちに当店を勝手にダミーの求人にされていたのだろうか?
CMが怖い・キモイことで有名だった時代もあったが、今ではもうすっかり忘れ去られた存在だ
当時小学生だった俺は、友人らとマジック・ザ・ギャザリング(MTG)というカードゲームにハマっていた。
※今思えば、小学生がやる遊びにしては絵柄が渋すぎる
俺の地元は田舎だったから、MTGが買える店は自転車で30分かかるエマーソンくらいしかなかった。
ちなみにエマーソン自体は家庭用ゲームソフト全般を扱う店で、カードゲームはおまけ程度の扱い、が一般的だったと思う。
ただ、俺たちが通ったエマーソンはなぜかMTGのラインナップが凄まじく、最新セットからニッチでレアなセットまでなんでも扱っていた。
なので、俺たちガキどもは親からお小遣いをもらえるたびにそのエマーソンに通い、その場でパックを開けては当たったカードについてギャーギャー騒ぐので、いつしか店長と顔見知りになり、そして友達になっていった。
店長はMTGの愛好家だった。本当にMTGが詳しかったし、MTGのことが好きだったんだと思う。店長は俺たちにとって尊敬の存在だった。
MTGには英語版と日本語版があり、当時は英語版の方が数十円安かった。
小遣い節約のため読めないくせに英語版を選んだり、ふざけて謎に古いセット(英語版オンリー)を買ったりするときもあった。
そんなバカな小学生のために、引いたカードの能力・強さ・資産価値を店長が全部解説してくれた。
あの時俺がいきなりForce of Will(ざっくり言うと高額レア)を引き当てたときは、店長が一番驚いていたと思う。
エピソード2。
店が暇そうなときは、よくレジ横のカウンターでおしゃべりをしたり、作ったデッキの腕試しに対戦してもらったりした(店に他にお客さんがいても俺たちが一方的に話しかけていたのかもしれない)。
大人vs子供だから今思えば相当ハンデしてもらってたはずだけど、それでも店長はとても強かった。勝った記憶はない。
エピソード3。
バックヤードから、昔の写真アルバムみたいな分厚いレアカード保管ホルダーを何冊も出してくれて(今思えばなんでそのコレクションを職場に置いてたんだろう、単品で売ってたとか?)、小学生には強さも価値も分からないようなカードの数々を惜しみなく見せてくれた。
そんな感じで店長との交流はしばらく続いたけど、特になにか理由があったわけでもなく、店には通わなくなっていった。
さらに中学に上がってからは、ライフスタイルや価値観が大きく変わってMTGよりも大事なものが増えていき、ますます足が遠のいていた。
MTG自体は中学2年生のころまでぼちぼち遊んではいたけど、この頃のエマーソンの記憶は全くない。
もしかしたら、この時既にエマーソンという店自体がこの世からなくなっていたのかもしれない。
そして、エマーソンが完全に消えてからは当然店長との縁も途切れて、それきりとなった。
あの頃の楽しかった思い出は一生忘れないだろうし、店長もあの頃の俺たちのことを時々思い出してくれていたら嬉しく思う。
店長は今どこで何をしているんだろうか。名前は当然わからないし、顔・年齢も今となっては最早あやふやだけど、元気でいてほしい。
完全になめてた。余裕やろ、どいつもこいつもたいそうにいいやがって…と思ってた。
大変。こないだ産まれて3ヶ月めだけど、大変。なめてたわ。
これが1日8時間とか12時間程度の労働だったら大したことないのよ。仕事としてはたしかにそんな辛くない。
例えるならあんまり売上の高くないコンビニのオーナーになった気分。売上あんまり高くないからワンオペ中心でレジ対応(子を見てる)だけなら余裕だけど品出しとか発注(他の家事)までやるのが大変。あと休みがないし休憩も取れない。担当SV(夫)は時々しか来ないし来てもあまり相談に乗ってくれない。本部の指示(自分の仕事の都合)を押し付けて帰っていく。
俺がいて、同じ大学の男女がいて、近所の女子高生がいて、たまに男子高校生もいた。
基本的には単純で決まりきった業務で、でも自分たちでより良く工夫する余地はあって、
定期的に新メニューが出るから変化もあり、レジ・ご飯・焼き物・揚げ物などで役割分担があるのでチームワークも求められる。
業務でチームワークが求められれば自然とプライベートでも仲良くなり、バイト外でもたまに遊んだり。
ほどほどに肉体労働でほどほどに頭も使うってところもよかった。
最初は直営で、本社の社員がいて、知らぬ社会人と深く話したのは初めてだったかもしれない。
その後は個人が買ったのかフランチャイズ店舗となり、新店長は素晴らしい人ではなかったがそんなに悪い人でもなかった。
同僚の大学生と店長の罵り合いの喧嘩を間近で目撃したり、女子高校生と色恋話で盛り上がったりもした。(彼女はできなかった。)
うん十年後に定年退職したらまた弁当屋でバイトしてみようかなと今でも思う。
さみしいね
きのう
ひる
あつあげとまとかんおーとみーるカレールウたべる
なっつもたべる
ゴースト汚物島やるけど期待しすぎてたせいかいまいち楽しくない
よるでかける
まえの女が注文おそくてめちゃいらいら
5ふんくらいかかって女がやっと終わると思ったら、やっぱ全部キャンセルで~とかいってクーポンをいいはじめたのもまじうざかった
やくそくおわらせてよるくじすぎにマックいったらめっちゃウーバー系のがいてうざかった
客も多かった
スタッフめっちゃおおいのにほぼ外人でマネージャー?みたいなのだけ日本人
レジの新人外人がワッフルコーン作ったらそれは違うとか言われてごみばこに捨てさせられててすげーもったいないなーと思った
おれkodoのただのソフトツイストいらねーからそれくれよと思った
とにかくいろいろうざかったけどガマンした
でも言ってもそのまま食べてくれって言われるだろうと思ってそのまま食べた
ケチャップ足りなくてもそもそしたパテ2枚はきつかった
でもたまたまだけど倍バーガーになってたのはうれしかったしこういうものかと知ることができたからよかった
あとスイーツも1つ
結果失敗したなー
はあ
きょうあさおきたらきのうくってすぐねたせいかすげーむねやけっつかはきそうになったし
くってすぐねたらうしになるってのは太るっていみじゃなくて牛が反芻するみたいに逆流してきちゃうよってことだったんだなってぼんやりわかった
きょう
生活家電て無かったら困るけどあっても生活に潤いが出るわけじゃない
蛇口ひねったら水道出るのと同レベルの最低限度のインフラ、あって当然
女子フリーターアルバイトさんとのシフトだと思って出勤したらオーナーがいた。交代の時にシフトリーダーに、
「女子フリーターアルバイトさんと一緒に仕事かと思ったらオーナーがいたからびっくりしました」
と言ったら、
「あたしもー。出勤したらオーナーいるから『えっ?』ってなったわ。なんでも、『急遽』オーナーが出ることになったみたいですよ」
と、シフトリーダーは『急遽』という単語に強調と含みを持たせていう。どうやら女子フリーターアルバイトさんはまたしても仕事をドタキャンしたようだ。
なんか……女子フリーターアルバイトさんはもうダメかもしれないなあ。本人も最近オーナーへの不信感をこじらせていて、自分がこれまでやらかしてきた否のことは忘れて「私悪くないです! 悪いのはオーナー!」っていう他責思考で、悪い奴に対して何をしたって文句を言われる筋合いじゃないとばかりに、やってはいけない事をやるようになった。気に入らないから出勤しないというのは、コンビニバイトで一番やっちゃいけないことなのだが。
オーナーだってもはや女子フリーターアルバイトさんを信用していないし、彼女のドタキャンで煽りを食う私ども他の従業員も、もしかしたら今回は本当に出られない事情があるのかもしれないという好意的解釈はし難くなっている。自分で自分の首を絞めているだけだって、本人は思ってもいないだろうし、いよいよ居づらくなったら「もう来ません!」って仕事投げ出して帰って音信不通キメればいいと思ってるんだろうな。以前、やりたい限りのワガママと八つ当たりをやりまくってオーナーと大喧嘩して辞めていった、意地悪パートさんと同じ道を進み出している。女子フリーターアルバイトさんを止められる者はもはや誰もいなさそう。
従業員のドタキャンにより休み返上で出勤させられるというのはオーナーにとってはかなりのムカつきイベントのはずなのだが、昨日は夜勤にAさんが入っているのと、激しい雷雨で客足が疎らだったおかげで、オーナーはかえってご機嫌だった。オーナー、台風の夜にテンション上げてくる子供と同じマインドの持ち主だし。
当店のあるエリアはなぜかよく停電するのだが、昨日も雷のせいで停電した。私はコンビニバイトになって五年目にして初の長時間停電を経験した。店の電気は、電源が別になっている常夜灯とレジと防犯システム以外全部落ちてしまった。冷蔵庫や冷凍庫までストップしてしまう。
バチッという音と共に停電した一瞬、異様な静寂が訪れたが、すぐに防犯システムがビービー鳴り出して煩くて仕方なくなった。どうやら、防犯システム的には店のセキュリティが破られて金品が強奪されることと停電は似たような扱いをされるっぽくて、軒下のパトランプまで点灯し、警告音声がガンガンにかかった。
そんな中でもパラパラと来客があったのだが、「大丈夫ですか? 本当に大丈夫ですか???」としつこく聞きつつも買い物をしていくんだから心が強い。特に荷物の発送をしに来た人と電子決済利用の人は「本当に大丈夫なの?」と疑いまくるのだが、そこまで信じられないんなら明日にすればいいものを、それでも荷物を預けたり電子で払うんだからすごい。まあ、電子決済が失敗しても負担は店に行って自分は得はすれども損はしないと思っているのかもしれないが。でも、荷物の方は、もし手続き不良で荷物が行方不明になったらどうしようとか、思わないのだろうか……。
レジは非常電源に切り替わって三時間くらいは保つらしいけれど、それでも停電が長時間に及ぶようなら店を一旦閉めるとオーナーは言い、せっせとブラインドを閉め始めた。うわぁ、もしそうなったら、台風の夜の小学生みたいにテンションの上がったオーナーと二人きりかぁー、面倒臭ぇーー、と思いつつ、暇なのでカフェマシンの掃除からやってというオーナーの指示により、粛々とカフェマシン掃除に打ち込んだ。
エリア一帯が完全に停電しているので、すぐそこの交差点の信号機も消灯しているのが窓から見えた。普段からよくド派手な交通事故が起こり、車が路上に仰向けに転がったりしているような所なのだが、さすがこんな緊急事態でも、通る車全体に譲り合いの精神が乏しく、ごちゃごちゃと車が行き交うのが窓から見えた。
台風の夜の小学生のマインドをお持ちなのはオーナーだけでなく、お客様にもおられて、なんかただ喋りに来ただけなのかな? って感じで、飲み物一本だけ買って停電すごいね、もう何分停電してんの? とか話しかけて来る。女子フリーターアルバイトさんが予定通り出勤していたとしたら、ここぞとばかりに彼女に話しかけようとするお客様がいっぱいいただろうなと思う。女子フリーターアルバイトさんがいないから、誘蛾灯に惹かれる虫状態になって彼女に吸い寄せられていく客ばかりという壮観な光景は見られなかったが、オーナーがいたので、どうしても停電が復旧しないようなら店を閉めるという選択があるのは(オーナーが面倒臭いとはいえ)よかったかもしれない。
これはひょっとして明日の朝まで停電が長引くコースかなと思ったが、あっさり復旧。すると、今まで暇だったのに急にぞろぞろと客が来ていつもの当店に戻る。いつもだったらもっと早い時間に来るお客様達まで続々とやって来た。夕方コンビニで買い物をする人というのは、何があっても平常通りコンビニに来て買い物がしたいんだなあ。そういう人達の買う物もまたいつも通りで、別に今買わなくてもいいし近場のスーパーで買った方が安いという物ばかりである。コンビニでの買い物が人生の一部に組み込まれているようだ。そうしないと調子が狂うのかもしれない。
停電が復旧すると、一アルバイトにとっては意外な事が起こる。というのも、ひっきりなしに電話がかかってくる。それは殆んど当店の設備の保守点検を担当している業者さんからで、それが何社もあるのだから、オーナーは対応で長時間手が離せなくなる。同時に来客数も増えるので、忙しい中私は一人でレジ対応に追われ、お客様からはこの悪天候のなかワンオペをし続けた可哀想な店員だと思われて憐れまれる。
すっかり雷雨が収まった頃にAさんが出勤。オーナーはその10分前には帰ってしまった。そもそもAさんは女子フリーターアルバイトさんが普通に出勤していたものと思い込んでいたので、私が一人で店番をしていたのを見てとても驚いていた。
Aさんに本日の経緯と、女子フリーターアルバイトさんはもうダメかもしれんという話をしたら、Aさんはまた驚愕していた。
「それ自体がおかしな話なんですよ。一昨日に私と一緒にシフトに入った時には、彼女は自分で『もう他の仕事が見つかったから、今週からは週一しかシフトに入らないです』って自分で言ってたのに、シフト表は今まで通りになってるんだから」
私がそう言ったら、Aさんはシフト表を見て、確かに女子フリーターアルバイトさんがいつも通り週4でシフトが入れられていて実際もう2回出勤したというのを確認して、もしかして彼女的はもうノルマを果たした気になっていて、今日はドタキャンなのか? と首を傾げた。
もしくは、オーナーの方が、先日女子フリーターアルバイトさんと口論して色々嫌になったりとか、今夜は雷雨だという予報なのにドタキャンされたら大変な事になると思ったりとか、そういう理由で女子フリーターアルバイトさんをシフトから外したのかもしれない。
最近は夕勤人材が乏しくて、私と女子フリーターアルバイトさんしかいないという情況だから、オーナーはいくら女子フリーターアルバイトさんに歯向かわれても我慢して通常のシフトを組もうとするんじゃないかと思ったが、ついに我慢の限界が来て、従業員を自主退職に追い込むためのいつものムーブに切り替えたのかもしれない。オーナーは本気で腹を立てると、その従業員に対して急な変更といってシフトを休ませるのを数回繰り返したあと、月に二、三回しかシフトを入れさせてやらないという嫌がらせをする。
あるいは、オーナーと女子フリーターアルバイトさんの間でコミュニケーションの齟齬が生じていて、オーナーは今週もいつも通りのシフトでいいと言われたつもりでいるが、女子フリーターアルバイトさんは今週から週一で働くつもりでいたのかもしれない。
AさんはDさんを通してオーナーと女子フリーターアルバイトさんが最近揉めている事は知っていたが、そこまで酷いことになっているとは知らなかったといった。女子フリーターアルバイトさんのお母さんが辞めたのも、単にオーナーが忙しい最中にあまり考えずに女子フリーターアルバイトさんのお母さんに暴言を吐いたのが原因だと思っていたとAさんは言った。そして、Dさんが「女子フリーターアルバイトさんのお母さんは、オーナー夫妻が自分のことを娘と同等にあつかってくれないのが不満だと思ったようだ」と言っていた、その言葉の意味がよく飲み込めなかったのだが今やっとわかってきたという。
結局のところあの母娘は当店では特別待遇を受けるに値すると彼女ら自身は思い込んでいたのに、現実としてはそうでなかったので辞める(しかも店に打撃を与えるやりかたで)と騒いでいるということだった。
Aさんがいうには、Dさんも女子フリーターアルバイトさんの思い込み誤りだと嗜め言い聞かせたらしいが彼女には全然理解してもらえなかったという。先日、私も女子フリーターアルバイトさんに「早朝勤の忙しい時間帯でいっぱいいっぱいになってるオーナー夫妻に、新人のお母さんに女子フリーターアルバイトさんに対するような親切対応を期待するなんて無理だよ」と言い聞かせたのだが、全然納得していないみたいなだったとAさんに話した。
まあ結局、女子フリーターアルバイトさんが当店を辞めてガールズバーで働くと言い出して、シフトリーダーやDさんは止めもしないという謎は全然謎じゃなくて、彼女に何を言っても自分の都合よく解釈しては失敗は他人のせいにするだけなので、余計な口出しをしても悪化することはあれども好転することは何もないから口出しするのは辞めたというだけのことだった。結局自分で痛い目を見てもらうしかないのだ。
まああれだ、自ら好き好んで悪い道を選んで選んでここまで来てこれから先もそうしていく気満々でいる人を止めることは誰にも出来ない。
8月になったら新人の高専五年生がテスト期間が明けてまたシフトに入ってくるので、彼がちゃんと仕事を覚えてくれれば、女子フリーターアルバイトさん無しでも当面夕勤夜勤は支障なく回りそうだから、いいんじゃないだろうか。
21時にとあるお客様が少年ジャンプを買って行かれたのだが、表紙にルフィと名探偵コナンのなんか人気のキャラが載っていたので、ちょっと驚いた。少年ジャンプ、売れるためならなりふり構わなくなったのか……。一方的サンデーの表紙にはゾロが載っているとAさんが教えてくれたので、はわわってなった。
そういえば私の推し小説家がこの春ブログで、安室目的でン十年ぶりにan・anを買ったと書いておられたが、今週はやはり同じ目的でジャンプを買いに本屋に走って行かれたのかなあ。昔から俗なものが嫌いだから同世代のカルチャーすらあまり記憶にないと公言していた孤高の小説家をも狂わせてしまう、安室透おそるべし。
近所のドラッグストアで「メガネのシャンプー」を買おうと思ったらどこにあるのか全然分からなくて店内ぐるぐるしちゃった。
目薬の近くにもコンタクト用品の近くにも石けんやシャンプーの近くにもなくて、店員に聞こうと思った矢先にレジの近くの季節商品とか置いてそうな空間にあるのを見つけた。
今日はバイト希望の高校生が面接に来たというのに、オーナーの機嫌がすごく悪かった。オーナーはいきなり事務所から出て来て、女子フリーターアルバイトさんに怒鳴った。
「お母さんに送ったLINEがいつまで経っても既読にならないんだけど!!」
二人の会話する声がやたらでかいので全部聞こえてしまった。女子フリーターアルバイトさんのお母さんはつい最近早朝勤で働き出したのにもう辞めてしまったらしく、「辞めます」と言って出勤しなくなってからというもの、オーナーが電話やLINEをしても全然連絡がつかないし未読無視だという。一週間もその状態が続いているとか。
「いったいお母さんはどうしちゃったの?」
「私知りません! 私だってお母さんと喧嘩したからもう一週間もお母さんと口きいてないもん!」
と言い返す。
「仕事をもう辞めるのは分かったけど、でも働いたぶんの給料の受け渡しとかまだ用事があるから連絡がつかないと困るんですよ。お母さんはなんか連絡を出来ない理由とかあるんですかね忙しいとか病……」
「振込っていわれたって、まだ試用期間の退職だから、給料は手渡ししないとだからね、直接」
「じゃあ私がお母さんn」
「じゃあ私お母さんにオーナーのLINE読んでってお母さんにLINEしましょうか!?」
「だーかーら、あなたが何するとかじゃなくてね、普通は自分が辞めるんだから自……っあいらっしゃいませー」
なるほど。女子フリーターアルバイトさんのお母さんはもう辞めますと言ってから本当に仕事に出て来なくなり、オーナーとの連絡を経った。オーナーは社会人としてそれはおかしいんじゃないの? と腹が立ったが、試用期間中でも給料はちゃんと発生するから現金で直接渡すし、あとユニフォームと名札を返して欲しいと思っているらしい。
まあ、社会人として自分の始末を自分で着けるのは当然で、同じ職場にいる娘をメッセンジャーにしようなどとは言語道断だから、ちゃんとLINEに返信して店に顔を出せよというオーナーの主張は最もだけど、そんならオーナーだって女子フリーターアルバイトさんのお母さんへの不満を女子フリーターアルバイトさんにぶつけるのはおかしい。女子フリーターアルバイトさんは激昂して
「私なにも悪くありません!! 私なにも悪くありません!!」
とオーナーに怒鳴り返した。
しかし、オーナーのいつもの言動からして、オーナーが言いたかったのは女子フリーターアルバイトさんがお母さんをどうにかして店に顔を出すよう説得すべきということではなくて、単に「LINE通じないんだけどなんか病気や怪我で寝込んでるとか事情があるの?(それなら治るまで待つけど)」ということなんだろう。
そんな言い合いを聞いてから一時間くらい経った後、オーナーがまた突然事務所から飛び出して来て私の方を見ているようないないような角度でこっちの方に顔を向けながら、
というので驚いた私はうっかり、
「私ですか?」
と言い返してしまいオーナーのイライラの火に油を注いでしまった。
「私ですかーじゃなくてどっちでもいいから相談して今すぐドリンクの補充!!!」
とんだウッカリかましてしまった。オーナー命令には余程の事でないかぎり「反論」は禁物。私は確認のつもりでもオーナー的に反論という名の「不平不満」に聞こえてしまうのでダメなのだ。この時には女子フリーターアルバイトさんが「じゃあ私がすぐ行ってきます!」と言ってレジカウンターから飛び出してウォークイン冷蔵庫へと走って行ったので、オーナーはさっさと事務所に戻っていった。
上着も持たずに冷蔵庫に入ってしまった女子フリーターアルバイトさんは、短時間で寒さに負けて戻って来たが、その15分程度の間に大体の補充は終わったという。
女子フリーターアルバイトさんに、「なんか今日はオーナーの機嫌、かなり悪いね」と言ったら、
「ああそれ私のせいですー」
という。それはさっきのお母さんが仕事を半ばトンで音信不通の件ではないらしい。女子フリーターアルバイトさんがわざわざDさんが今月末までで円満退職するのに合わせてバイトを辞めたいとオーナーに打診し、渋られたのでシフトを減らすと言い張って、週1の出勤ということで押し通した。それが原因でオーナーは女子フリーターアルバイトさんの顔を見るだけでイライラしているんだと思う。と、女子フリーターアルバイトさんは思っているそうだ。
いやまあ、辞めるという通知は1ヶ月以上前にする事っていうのは就労契約書に書いてあったので、それを一方的に破り、あまつさえ自分の都合のいいシフトを組むように圧をかけるとか社会人としてというかそれ以前に人としてどうなの? って感じだが、19歳のお子さまは万能感に溢れまくっててわからないか……。
私は女子フリーターアルバイトさんに「へぇ。」と言った。女子フリーターアルバイトさんは、他の仕事を始めるから週1しかシフトに入れないし、本当は当店を完全に辞めて新しい仕事を本業にしたいんだという。
その本業にしたい新しい仕事とは、先日Aさんから又又聞きしたガールズバーのバイトに違いない。ガールズバー自体は悪いとも危ないとも言えないが、勧誘された経緯が胡散臭くてほのかにヤバい臭いがする。女子フリーターアルバイトさんはシフトリーダーとDさんにだけ話したのだが、Dさんは自分で女子フリーターアルバイトさんに苦言を呈する訳でもないのにAさんにそれをリークし、面白がりつつヤバくね? と思ったAさんが私に全部喋った、という流れで私は皆まで知りつつ、何も知らないふりをして、
とかまをかけたが、女子フリーターアルバイトさんは完全にスルーして、
という。オーナーの何が悪いのか? オーナーは確かに欠点だらけでお世辞にもいい人とは言えない人だが、給料をちゃんと払いボーナスもくれ、セクハラはしない……が、パワハラはたまにする……のでまあ、恨まれどころは沢山ありそうだなとは思うが、女子フリーターアルバイトさんもこの二年弱の間に何度も仕事をドタキャンして信用は地に落ちていて、そんなベースがあるところへ今回、親子揃っての不義理騒動を起こしている訳で。
「私は何も悪くないです」
「ほう、酷いこととは」
「こんな所じゃ言えないから言いませんけど、とにかく悪いのはオーナーなんで」
女子フリーターアルバイトさん的には全面的にオーナーが悪く、これまでの二年弱の恨み辛みがあるからして、従業員から雑な退職をされるのはオーナーの業だから当たり前だってことらしい。
「まあさ、早朝勤って死ぬほど忙しいでしょ。そんな時間帯にキリキリ舞い状態で、ただでさえあまり人柄のいいとは言えないオーナーと奥さんが、新人バイトを新人だからって多目に見ることは出来ないし、むしろ八つ当たりの的にするでしょ。オーナー夫妻が新人を中々信用しないでイライラの捌け口にするのはいつものことだし。だから、お母さんは悪くないんだよね。それはわかるよ。早朝勤でオーナーと奥さんと上手くやれる人はいないからさ、まあ、しょうがないんだよ」
と私は女子フリーターアルバイトさんに言った。ところでそういえば、女子フリーターアルバイトさんはここ一週間お母さんと全然口を利いてないって、オーナーとの口論の最中に言っていたなあと思ったので、
「お母さんと喧嘩なんて珍しいじゃん。仲いいんでしょ?」
「全然。こんなのよくあることですよ。てゆうか今回はまだマシなんです。1ヶ月も口利かなかったことだってあるんだから」
という。
「えーっ、前は仲良いって言ってたよぉ。お母さんのこと好き好き大好きって言ってたじゃん」
「私、そんなこと言ってません! 全然仲良くないし、お母さんのこと好きなんて言ったことないし絶対言いません!」
なんか冗談じゃなくガチで言うからちょっと怖くなってきた。えぇ……記憶めちゃめちゃ改竄されてね?
「で、今回はなんで喧嘩になったん?」
「これも私は何も悪くないんです。私はなにもしてないのに、お母さんが急に口利いてくれなくなったんだもん!」