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2024-11-14

エーミール少年の日の思い出を語る

 正しい人でありなさい。

 それが、僕に課せられた唯一にして最大の教条だった。

 幼い頃から、僕は常に「先生の家の子であることを意識させられてきた。両親は僕を品行方正な模範少年に仕立て上げることに腐心していたし、周りの人(大人子どももだ)は皆、僕の素行や成績の優秀さを褒めそやした。

 今思えば、僕は他人眼差しに見張られ、他人の期待に縛られて暮らしていた。だが、当時の僕は、それに不満や苦痛を感じることは(少なくとも意識の上では)全くなかった。むしろ、どんな時も「正しい人」として振る舞うことに、ある種の誇りすら感じていたように思う。

 友達をえり好みするのは「正しくない」ことだ、という両親の教えに従って、僕は誰にでも人当たり良く接していた。その甲斐もあってか、ほとんどの級友は僕に好意的だった。先生たちも僕を気に入っていたようで、贔屓と言われるような特別扱いを受けることも少なくなかったが、誰も文句を言わなかった。僕は何の迷いもなく、己に与えられた特権享受していた。それが自分の「正しさ」に支払われた報酬だと受け止めていたからだ。

 そんな僕が、一人だけ「友達」と呼べない少年がいた。隣の小さな家に住んでいた彼は、見た目も成績もパッとせず、不器用どんくさい、いわゆる劣等生だった。当時の僕にとって「優れていること」と「正しいこと」はほとんど同じ意味だったから、僕は「正しくない」彼のことをうっすらと見下していた(そしてそれを「正当な評価」だと信じていた!)。

 だが、もし彼がただの冴えない少年だったら、僕は彼とも親しくしようとしただろう。僕に「誰かを嫌う」という悪徳を犯させた(当時は本気でそう思っていたのだ)のは、彼の蝶に対する異常な情熱だった。

 あの頃の僕たちにとって、蝶の収集最大級の関心事だった。少年たちは蝶を捕まえては標本を作り、互いに自慢し合っていた。

 はじめのうち、僕はあまり熱心な収集家ではなかった。捕らえた蝶を完璧な標本に仕上げる作業は楽しかったけれど、蝶を捕まえること自体にはさして魅力を感じていなかったのだ。

 だが、彼は違った。彼は「蝶狂い」としか言いようがないほど、生活のすべてを蝶捕りに捧げていた。「蝶を探していた」という理由遅刻して先生に怒られるのは日常茶飯事で、彼の母親が夜に戸口の前で息子が戻ってくるのを待っているのを見たのも一度や二度ではなかった。

 それほど蝶に入れあげているにもかかわらず、彼は自分の標本を他人に見せようとしなかった。標本を級友たちとの「社交」の手段と捉えていた僕は、そんな彼に不気味さすら感じていた。こいつは一体何のために蝶を集めているんだ? 遅刻の罰として教室の前に立たされている彼の、何を考えているかからない顔を見るたび、僕は疑問に思わずはいられなかった。

 ある日、僕は虫取り網を片手に近所の森に出かけた。新しい標本を作るために蝶を仕入れに行ったのだ。あらかじめ目星をつけていた場所で狙い通りの蝶を捕まえ、さっそく家で標本にしようと帰りかけた時、近くでガサガサと物音がした。音の方を見ると、一人の少年が森の奥へ向かっていた。彼だ。彼は僕に気づくこともなく、上の方を見ながら歩みを進めていく。僕はほんの少し迷ったあと、彼の後を追いはじめた。誰かのあとをつけるなんて全く「正しくない」ことだと思いながらも、なぜかそうせずにはいられなかったのだ。

 十分以上歩いただろうか。少し開けた川べりで、彼はようやく足を止めた。僕は木の陰に隠れて、彼の様子をうかがった。彼は静かに網を構え、宙の一点を凝視している。彼の視線を追った先には、一匹のコムラサキがいた。生きたコムラサキを見るのは、これが初めてだった。

 彼はじっと、コムラサキの隙を狙っている。爛々とぎらついた瞳には、きっと蝶の姿しか映っていない。こんなにも獰猛空気を纏った人間を、僕は見たことがなかった。

 不意に、彼が動いた。突き出された虫取り網がひらりと宙を舞い、すぐに地面に伏せられる。彼はかがみこんで網の中を確認した。僕からは蝶の姿は見えなかったが、狩りの結果はすぐに分かった。彼が、長い安堵の息とともに、うっとりと微笑んだからだ。

 彼が立ち上がる前に、僕は踵を返した。早足はいつの間にか駆け足になり、何度も転びかけながら、それでも走り続けた。「逃げなければ」という言葉が、身体の中に繰り返し響いた。何が怖いのか、そもそも全身に満ちたこ感情が恐怖なのか、何もわからないまま、僕は家まで走り通した。捕まえた蝶がいなくなっていたことに気づいたのは、自分の部屋に戻ってからだった。

 それから二ヶ月ほど経った頃、紙箱を手にした彼が僕の家を訪ねてきた。彼が何か言う前から、僕には箱の中身が分かっていた。彼はあの日コムラサキを見せに来たのだ。僕は彼に気づかれないよう息を整えてから、紙箱の蓋を開けた。

 箱の中のコムラサキは、お世辞にも良い状態とは言えなかった。展翅には粗が多く、足も欠けている。褒められたものじゃないな、と思いながら顔を上げると、彼は得意げな笑みを浮かべていた。驚嘆と賞賛を欲しがっている顔だ。それに気づいた途端、胸の中にどす黒い感情が湧き上がった。

 せっかくのコムラサキがこんな不完全な標本になってしまたことへの落胆、その粗雑さに全く無頓着で恥じる素振りもないことへの呆れ、そして何よりこんなやつに一時でもおそれめいた感情を抱いてしまった自分への怒り。そういったものが渾然一体となった感情だったと、今にして思う。だが、子どもだった僕は、それらを「不快もの」として一括りにすることしかできなかった。そして、その不快感を、標本への批判という形で吐き出したのだ。

 僕は、彼のコムラサキ欠点を、ことさら辛辣な言い方で並べ立てた。彼の顔はみるみるうちに曇っていき、最後にはすっかり不機嫌な表情になった。

 紙箱をひったくって部屋を出ていった彼の後ろ姿を見て、僕はかすかな罪悪感を覚えた。人を傷つけるのは、明らかに「正しくない」ことだ。

 違う。僕は彼を傷つけたわけじゃない。僕はただ事実を述べただけなのに、彼が勝手に傷ついたのだ。直すべきことを指摘するのは「正しい」ことだから、僕は何も恥じる必要はない――

 僕は自分にそう言い聞かせた。都合の良い言い訳だと、心のどこかでは分かっていたけれど、気づかないふりをした。僕はただ、「正しい人」でいたかったのだ。

 彼のコムラサキの標本を見てから、僕は本格的に蝶の収集に取り組み始めた。少数の個体完璧に仕上げることで満足していたのが、より多くの種類の蝶を捕まえたいと思うようになったのだ。

 勉強友達付き合いに割く時間限界まで減らし、僕は蝶の採集に出かけた。珍しい蝶も、そうでもない蝶も、とにかく片っ端から捕まえた。両親は泥だらけの服で帰ってくる僕を見て顔をしかめ、級友たちは僕と遊べないことに不満げだった。採集自体も、楽しさより苦痛のほうが大きかったが、やめようとは思わなかった。

 僕の目的は、彼よりも優れた収集家になることだった。彼が捕まえるよりも多くの種類の蝶を、彼が作るよりも美しい標本にする。それは僕にとって、ほとんど初めての私的欲望だった。誰に求められたわけでもないのに、「正しい」ことでもないのに、せずにはいられない。自分でも理由のわからないまま、僕は取り憑かれたように標本作りを続けた。

 時折、蝶を探しに行った先で、彼の姿を見かけることがあった。彼はいつでも心底楽しそうに野山を駆け回っていて、その姿を見るたびに嫌な気持ちになった。僕が彼に声をかけることはなかったが、彼が僕に気づくこともなかった。彼はいつも蝶しか見ていなかった。その事実もまた僕を苛立たせていたのだが、あの頃はそんなことは思いもよらなかった。

 季節がいくつか過ぎる頃、僕は蛹の採集にも手を出していた。森に分け入って成虫を捕まえるよりも、自分の部屋でじっくりと蛹や繭を羽化させる方が性に合っていると気づいたのだ。時には予想外の成虫が出てくることもあったが、それもまた楽しみの一つだった。

 そんななか、とんでもないことが起こった。偶然手に入れた繭からクジャクママユが羽化したのだ。クジャクママユといえば、僕たちの間では秘宝のような扱いの、まさに幻の存在だった。ゆったり広げられた翅に浮かぶ特徴的な斑点を確認した時には、全身の震えが止まらなかった。

 何も考えられない興奮状態の後に、真っ先に頭に浮かんだのは彼の顔だった。彼が教室の片隅で、級友のクジャクママユの話に目を輝かせていたのを見たことがある。あの様子だと、きっと彼はまだクジャクママユを見たことがない、ましてや持っているはずがない。

 千載一遇の好機だと、僕は思った。このクジャクママユを完璧な標本にして、彼に見せるのだ。何が「正しい」標本なのか、誰が「正しい」収集家なのか、彼に見せつけてやるのだ。この思いつきは、僕をひどく高揚させた。

 僕はこれまでにないほど慎重かつ丁寧に、クジャクママユの展翅に取り組んだ。その出来栄えは、今までのどんな蝶よりも素晴らしいと自負できるものだった。もうしばらくすれば、非の打ち所がない美しい標本が仕上がるはずだ。僕はすっかり舞い上がっていた。

 常に地に足をつけていることこそ「正しい」。そう知っていながら、浮かれきった僕は級友にクジャクママユのことを話してしまった。噂はあっという間に広まり大勢少年たちがクジャクママユを見せてくれと押しかけてきた。

 僕は彼らの頼みを「完璧状態で見せたいから」と全て断った。それも嘘ではなかったが、一番の理由でもなかった。最初に見せる相手は彼だと、最初から決めていた。

 僕は実のところ、彼がどうしてもと乞うならば、未完成状態でも見せてやってもいいとさえ思っていた。にもかかわらず、彼は何も言ってこなかった。コムラサキの一件以来、彼が僕を避けているのは分かっていたが、彼の僕への嫌悪感クジャクママユへの興味を凌駕していると考えると、妙に胸がモヤモヤした。

 その日は、何ということのない平凡な一日になるはずだった。少なくとも、蝶の採集を終えて帰宅し、自室に入るまではそうだった。だが、そこで僕を待っていたのは、変わり果てた姿のクジャクママユだった。

 翅がもげていた。触角も片方取れていた。展翅板の上には、粉々になった翅の残骸が散らばっていた。

 どうして。何で。誰が。どうすれば。

 絶望的な言葉の断片が、次々と頭の中に浮かんではぼろぼろと崩れていく。早く直さなければ、と震える手で修復道具に手を伸ばす。今までの経験は「これは無理だ」と告げていたけれど、その声さえ聞こえなかった。

 日が落ちかけた頃、僕はとうとうクジャクママユの修復を諦めた。僕は絶望的な気持ちのまま寝台に倒れこみ、腕で目を覆った。このまま何も考えずに眠ってしまたかった。そして朝になって、すべてが夢だったと気づきたかった。

 そんな幼稚な空想を打ち砕くように、女中さんが僕の部屋の戸を叩いた。彼が来ていると言うのだ。僕はのろのろと起き上がり、玄関に向かった。

 僕の酷い顔を見て驚いたのだろうか、彼は何も言わずこちらを見ていた。僕は半ば操り人形のような心地で、クジャクママユが台無しになったことを告げた。すると彼は、それを見せてくれと言った。僕は頷き、彼と共に重い足取りで階段を上っていった。

 僕はクジャクママユの残骸を彼に示した。ろうそくの明かりでも、彼の顔に全く血の気がないのがわかった。彼はしばらくクジャクママユを凝視していたが、ゆっくりと僕の方を向いて、言った。「ぼくが、やったんだ」と。

 僕は耳を疑った。意味がわからなかった。彼が、これを?

 僕が凍りついていることに気づかず、彼は堰を切ったように喋り始めた。どうしてもクジャクママユが見たくて、僕がいない間に部屋に入ったこと。見ているうちに魔が差して、クジャクママユを盗んだこと。返そうとした時には、クジャクママユがつぶれてしまっていたこと。

 彼の話を聞くにつれ、僕は胸がどんどん冷たくなっていくのを感じた。同時に頭に浮かんだのは「彼は裏切ったのだ」という言葉だった。何を裏切ったのかはわからない、ただ彼が裏切り者だという考えだけが、強く強く繰り返された。

「そうか、そうか、つまり君はそんな奴なんだな」

 そう告げた声は、自分でも驚くほど平板だった。こんなに誰かを軽蔑するのも、こんなに誰かに失望するのも、初めてだった。

 彼は必死に許しを乞うてきたが、僕はありったけの皮肉を添えて彼の謝罪を切り捨てた。彼は一瞬、殺さんばかりの形相で僕を睨みつけた。そんな表情を誰かから向けられたのは初めてだったので、僕はほんの少したじろいだ。だが、彼はそれに気づくことなく、何も言わないまま、僕の部屋から出ていった。

 僕はろうそくを吹き消し、再び寝台に横たわった。毛布に繭のようにくるまると、両目から涙があふれだした。

 僕はどうして泣いているんだろう。当然、大事クジャクママユを失ったからだ。でも、本当にそれだけだろうか。僕は、何を失ったんだろう――嗚咽の合間にそんなことを考えながら、僕の意識ゆっくりと沈んでいった。

 次の日、僕は級友たちに、不手際クジャクママユが駄目になってしまったと話した。彼らは、ぜひとも見たかったのにと嘆き、僕らしからぬ失態に戸惑った様子だった。だがそれも一時のことで、しばらくすると彼らの興味は別のものへ移っていった。

 そして、その日以来、彼を野山で見かけることはなくなった。遅刻することもなくなり、真面目に授業を受けるようになった。ほどなくして、彼が蝶の収集を一切やめて、標本もすべて捨ててしまったらしいという噂が聞こえてきた。級友たちが、あいつとうとう正気に返ったのかとか逆におかしくなってしまったのだとか好き勝手を言っているのを聞き流しながら、僕は教室の隅でぼんやり座っている彼を盗み見た。

 彼は罪を犯した、言い逃れできないほど「正しくない」人間だ。彼の罪を糾弾し、正当な罰を与えることこそが「正しい」行いだ。そう考えながら、僕はそうしなかった。彼をかばうためでも、ましてや許すためでもない。僕はただ、逃げたかったのだ。

 あの夜、僕はまぎれもない被害者で、彼は明らかな加害者だった。誰もが、僕が彼を非難するのは「正しい」ことだと思うだろう。けれども僕はあの時、「正しい」ことをしようと思ったわけではなかった。正しいとか正しくないとかい基準から外れた場所あるむきだしの感情――「彼に裏切られた」という気持ちにまかせて、僕は彼を言葉で刺したのだ。

 思えば、彼に関わる時の僕は、いつも「正しい人」から遠ざかっていた。標本箱の中の蝶のように完璧優等生はいられなくなり、破れた翅で不格好に飛び回る、身も心も薄汚れた自分になってしまうのだ。そして、その先にはいつも彼がいた。僕よりはるかに劣っているはずの彼は、森の中では僕よりはるかに美しく羽ばたいていた。にもかかわらず、彼は自ら泥の中に墜ちていった。それらすべてが許せなくて、耐え難くて、そう感じる自分自身を認めたくなかった。だから、僕は彼との関わりを絶ち、自分が「正しい人」でいられる場所へと逃げ出したのだった。

 結局、僕は逃げ切れなかった。「正しい」ままで生きることな不可能だということを悟り自分の中の「正しくない」ものを受け入れて飼いならすことを覚えた。世間ではそれを「大人になる」と呼ぶのかもしれない。

 彼とは、学校卒業してから顔を合わせていない。今では蝶への興味もすっかりなくなって、作りためた標本はほとんど全て人に譲ってしまった。

 それでも、一つだけ手元に残したものがある。翅のもげたクジャクママユだ。痛々しくて不完全で、なのになぜかひきつけられる。そんなクジャクママユこそ、僕にとっての少年の日の思い出なのだ

2024-11-13

エーミールをムカつく人間として描く現代教育側に問題がある

人生賭けてたかもしれない大切なコレクション特にお気に入りを、仲良くもないクソガキに盗まれ挙句壊された

正直はっ倒したいがつとめて冷静に皮肉を吐く程度にしてやったら、明らかに相手はなんか俺を殴ろうとする様な雰囲気を一瞬だけ出した

その後聞いた話じゃ、何をトチ狂ったのか自分コレクションを全部破壊して、標本見るのすら嫌になったらしい……はぁ?

なのは俺だよ、お前なんなんだよ、自分悲劇のヒロインってか?俺のお気に入りぶっ壊したからお詫びに自分コレクションしますとか、その行為気持ちよくなってんの?

マジでお前キモいよ、人格破綻者だよ、文字通り「そういうやつ」「標本をそんな風に扱うやつ」なんだな

エーミールはこんぐらい思ってるし、世の中の人間はそれを肯定する

被害者は「僕」ではなくエーミール

2024-09-18

貯金約700万貯めてニートしてる

収入源はFXで窓埋めだけして年20万近く稼いでる以外は一切ない。貯金を食いつぶしてる。

家賃は6万。家賃含め、生活費は毎月13万ぐらい。打つ呑む買うは一切しない。

リュックを背負って歩いて業務スーパーまで行き食材を買い、面倒くさがり屋なので大きめな冷凍庫ミールプレップを作り置きしてる。まとめて3日分作ってる。働いてる時は精神的に余裕がなくて自炊なんて出来なかった。

今は早朝にランニングしたり、懸垂したり、部屋の掃除包丁を研いだり(友人から貰ったダイヤモンドペーストで鏡面磨きするのがマイブーム)、図書館で借りた本を読んだり、N予備校WEBプログラミング講座を受講したり、時間だけはあるし高卒なので放送大学勉強したりしている。

ニートやってると最初楽しいけど段々辛くなってくる」

「働くよりニートしてる方が辛い」

みたいな事言ってる奴いるけど、今年でニート三年目になるがマジで何も辛くないし、のんびり過ごせて心の底から生きてて良かったと思える。自分生活自分コントロール出来ている感覚人間幸福をもたらす事をじっ感した。本当に、働いてたほうが圧倒的に辛かった。

働いてた時は定時で帰れたが、仕事のためにだるい身体起こして、疲れ切って帰ってきて明日仕事のために準備して早く寝る、精神的な体力のない俺にとっては、8時間勤務といえども家に帰っても休んだ気がせず平日24時間勤務と遜色なかった。

アフターファイブを楽しめる能力のない俺にとってのアフターファイブ24時間勤務の中の仮眠時間のようなものだった。

働いてる間、ずっと生きた心地がしなくて、とうとう不安障害発症した。

予約三ヶ月待ちの末、精神科の扉を叩き、ワイパックスを処方されて抗不安薬依存するようになった。抗不安薬の量だけ増えていき何も改善しなかった。ある日、発狂して有給をまとめて取りそのまま仕事を飛んだ。一般的拘束時間も少なく、人間関係も穏やかだったので、たぶん職場人達困惑したと思う。俺はもう限界だったのだ。横一列でスタートして、すぐに躓いてる、どこにいっても上手くいかない人間は皆誰しも1人ぐらい思い浮かべられるだろう。仕事を全く覚えられないし全くできないかポンコツで、大人しくて、つまらない奴、それが俺だ。仕事が、社会生活が、気が狂う程辛かった。苦しかった。

ニートしてから不安障害寛解して、精神科のお世話になってない。なんなら病院の世話にもなっていない。年に一度、市の歯科検診で歯医者に行くぐらいだ。

ただ、貯金残高の残りから計算して、ニートをあと2年も出来なそうで、また働かなくちゃ行けないことを考えるだけで具合が悪くなる。社会が怖い。働くの想像するだけで何も手がつかなくなるような不安を感じる。

もう30前半で空白期間三年以上あるため、再就職絶望的だろう。素直に働きたくないのだ。また働いてた時のあの感覚トラウマで、一種学習性無力感を感じる。

たぶん俺は生活保護を受けても貯金出来るので、生活保護を受けながら生活したい。余ったお金は償還しますので。

ま、こんな感じで、働いてない方が幸せ享受できる人間一定多数いるっていうのが言いたいのと、働かなくても最低限度の生活享受できるライフハックをお持ちの方がいたら是非とも共有して頂きたい。

2024-07-19

一般的な「1食分」は思いの外少ない

お試しのミールキットを購入して作ってみたけど、一食分のおかずが結構少ない…

何時も作る時はおかず一品作るにも底が深いフライパン一杯に具材を入れて作って2、3食分くらいに分けて食べてた

ミールキットでおかずを作るとフライパン半分位の量で2人前だった

みんなこんな量で満足なのか…

2024-06-19

anond:20240618222241 anond:20240618221543

ワイもADHDで50差があるけど、ゆうて仕事のもので困ることまずないのよな。生活基本的な部分で苦労してるんだよね

両親はフリーダムで、『やりたくないことはやらない』というワイの態度をほぼ矯正しなかったのよ。結果、その部分でつまずいてる感じ

 

例えば、手先が極端に不器用で異常にすっとろいから、料理日常タスクとして難しい。今はお金があるから問題ないけど、収入がなくなったら詰むよね

偏食がなければ、レンジでチンするだけの食事でも大丈夫だろうけど、パンダ並に偏食が激しくて、Nashダメだったし、

Oisixミールキットレベルでも異常にすっとろいか日常タスクとしては厳しかった

エアフライヤーは買ってよかったけど、毎日揚げ物や焼き物ばかり食べたくないし、そもそも毎日きちんと食事すること自体が難しい

食べたくないもの食べるくらいなら別に食べなくていいやってなっちゃうんだよな

いい年なので低血糖で発汗したり具合が悪くならないようにだけ気をつけてるが

 

そのほかの日常部分においても(基本的な身だしなみとか)ほぼ似たようなレベル

 

あと、お金管理がすごくルーズ

収入が増えたか貯金はできてるけど、時間が有限だってことをガン無視で、常時また稼げばいいの精神

衝動性が強くて全ブッ込み余裕なので投資も難しい。両親もお金管理が極端にルーズで、投資(投機?)や純粋ギャンブル趣味や女遊びに全ブッ込みしていてた

今の収入に対しての支出という意味では問題ないけど、料理が難しくて偏食があって目移りもし易いから食費がやたら高い

年を取ってもこの出費で大丈夫かは自信ない

ちな、FP相談したら、『お金が残るなら問題ない』と言われただけで、特に何もなく、無駄に恥だけかいただけでしたわ

 

それから感情コントロール

幸いなことに、発作的に人を殴ったり物を壊したりするほど深刻じゃないけど、異常に怒りが強い

一度テンションが上がるとなかなか落ち着かない。もっと感情をうまく扱えるように訓練しておけばよかったよね

自己コントロールがまともなら、大人対応ができたり、習得時間が掛かる課題もっと取り組めたかも知れないし、雑創作にも時間割けたし、

複数案件をこなしてもっとお金拾えてたかも知れない・・・・って思ってたけど、最近別にそんなことはなかったかも知れんなとも思い始めている

人よりも出来ないことが多くて、計画性がなくて、異常にすっとろいから、強い感情がなければ何もできなかった可能ワンチャンある

 

とりあえず、発達性読み書き障害用の英語教材を買ったけど、いつものように先送りにして1年経過したので、取り組まないとなって思ってるやで

2024-06-05

anond:20240601232915

下方婚とか主夫にはこだわらずに、料理家事が好きで得意な男を見つけて結婚すればいいと思う。

ただ「料理家事が好きで得意な男」は人気があるのと、アプリ相談所のプロフィールではわからないこともあるのが難点。

ちなみに、あなた家事はどのレベルなの?

掃除が苦手で汚部屋暮らしとか、料理が苦手で自炊をまったくしていなくて、外食やお惣菜だけとか。

一人暮らしに困難があるレベルだと、男であっても不人気で、女だとさらに厳しいので、例えばルンバ食洗機など便利家電ミールキットの導入とかでどう克服するかを考えた方がいいかも。

家事場合、得意・不得意とは別に「求めるレベル」っていうのも関係してくるから、例えば、料理はお惣菜ミールキット、外食でもOK相手だったら楽になるかな。

あなたが、自分家事ができないくせに「求めるレベル」が高い人だったら厳しい。

2024-04-07

anond:20240407045318

ミールキットって普段料理しない奴が使うものから

男に料理作る!って真面目にやりだしたら真っ先に卒業するじゃんね

慶応のアレって要はワタミによる生娘シャブ漬け戦略よね

田舎から出てきた右も左も分からない女の子無垢・生娘のうちにミールキット中毒にする。男に飯を作ってあげるようになれば、高いミールキットを絶対使う。

2人前ってドンピシャ過ぎるやん。

そんなビジネスに自学の学生を捧げる慶応さんw

2024-02-06

anond:20240206143828

オートーミールを水でふやかしてレンチンおにぎりにして食べる、をよくやってる

2024-01-27

anond:20240127063637

自動調理器+ヨシケイみたいなミールキットって組み合わせがいいか

最近スーパーでも冷凍ミールキット売ってるよね

それならだいたい放り込むだけでできるし、レシピ見て材料揃える手間もない。

余裕があるときには自分レシピで作る、忙しいときめんどくさいときミールキットならひとまず自炊はできると思う

自動調理器って魔法アイテムではなく、調理特定工程自動化するものから自分自炊のどこが面倒なのか冷静に考えるのがいいよ

鍋前に張り付くこと自体別に苦にならないならホットクックのメリットまりないし。

2024-01-26

anond:20240126202554

単純に言えば圧力鍋。1時間煮込むのが15分で済むんだからシンプル時短できる。

でも、結局下ごしらえとか味付け調べたりするプロセスは何を使っても時短できないんだから普通に時短したい人に必要なのは調理家電ではなくミールキットまたは冷凍食品

2023-12-06

自炊どうやって効率化するか問題

もうすぐ定時なので。

 

毎日外食だと高いし、コンビニ弁当などの中食だと味気ないし、周りに店もそんなにない。

自分で作る習慣もつけたいので、ある程度食材が揃った状態で入手できて、簡単調理できるもの理想

でもなかなかちょうどいいものがないんだよな。

最初から献立決めてまとめ買いすれば安いんだけどそのスキルはまだない。

 

検討した物>

オイシックス→美味しいしヤマト配送で受取自由度も高いが、値段も高め。外食と変わらない。

ヨシケイ→外仕事なので受け取りが心配

イオンミールキット→そんなにおいしくない

2023-11-07

anond:20231106233825

ご参考まで。

青い鳥文庫

総ルビだから低学年にもよさそう。パスワードシリーズ、黒魔女さんシリーズなど人気シリーズも多い。上橋菜穂子作品も出ていて総ルビで読める(が『鹿の王』は主人公ビジュアルが若すぎて違和感だった)

いぬうえくんとくまざわくん」シリーズ

理屈っぽい犬に熊が翻弄される。貸したものを返してもらいたいのをどう伝えるか悩む話が好き

「ぼくはめいたんてい」シリーズ

日常ミステリ推理の前に必ずパンケーキを食べるのがよい

たくさんのふしぎ

毎月出ている。物語ではないが世界の多様さを知る窓として

ぽっぺん先生と帰らずの沼』

絵がマンガ的だが内容はすばらしい

はやみねかおる

うちの子が初めて作者買い対象にした(親は読んでません)

かに思い出したら追記します。

親が好きな作品でも子供ウケが悪いことはよくあって、子供とはいえ他人から残念でも受け入れるしかない。

クローディア秘密』とか『エーミール探偵たち』、ドリトル先生とか。

2023-10-12

うちの嫁の料理マジで美味い

美食だった祖父の影響で幼少から色んな種類の美味しいものを食べて育ったために、美味いものがわかる舌をもっており、味や料理レパートリー豊富かつ、その味や盛り付け料理再現力が高い

また料理に対して労力を惜しまず、下ごしらえのや準備も手を抜かずに時間をかけて作る

から本当に美味い

夫婦喧嘩のたびに離婚したいと思うが、離婚するとあの料理が食べられなくなると思い、これまで何度も離婚を思い留まった

ただ現在問題としては、俺がテレワークで嫁が出社なので、ほぼ毎日料理を作るのは俺、そしてほぼミールキットなので嫁の料理を食べる機会が少なくなってしまった

嫁の料理たべたいなー

同じ材料で、同じように味噌汁作っても味が違うんだよな

ほんとうに嫁の料理は美味い

2023-09-28

食事コープミールキットで作ったおかずが週1くらいで出てくるんだが絶妙にまずい

ニチレイとか味の素冷凍食品の方が満足感が高い味付けというか

お上品な味付けなのかと思っていたけど、これだけまずいものが続くとコープメニュー開発者味音痴なんじゃないかと思い始めた

2023-09-13

anond:20230913160120

漫画感想として「面白いか、つまらいか」ではなく「正しいか、間違ってるか」ばかりが目に付くと「ちょっとなあ…」と胃もたれしてしまう所があります。いや、「演出が良いから騙されておくけど、実際この場面の主人公カスだよね」とかの作中倫理の話は俺も大好きなのだけど、比率問題として…

何というか、漫画って、そういう「普遍的人生の教訓」とか「正しいオピニオンの表明」を求めて読む物じゃないだろ、むしろそういう一般的な"正解"からはみ出すようなN=1の話を掬い上げる事にこそフィクションの意義が…と思ったりする事はある(それはそれで偏ってるな)

「李徴は、エリートであることを鼻にかけず、もっと謙虚に周囲の人と親しむ努力をすれば良かったと思います」とか「”僕”は何でも持っているエーミール嫉妬したり奪おうとしたりするのではなく、努力してもっと良い蝶を捕まえれば良かったと思います」とか片づけられたら泣いてしまうかもしれない。

2023-09-11

anond:20230911121044

ヴィーガンミートはぜんぜん肉みたいな味はしない。見た目と食感だけ。つか肉みたいな味をさせようがないだろ。大豆なんだから

けどフツーにうまい

大豆ミートソボロをマッシュポテト椎茸タコススパイス混ぜてベジバーグ作るとめっちゃうまい

あと大豆ブロック唐揚げうまい

ファラフェルとか作るより楽(正直、ミールキットとかでもない限りファラフェルとか作る気しない)

ただ大豆ブロックを戻して焼くだけなら、厚揚げとか豆腐のほうが個人的には好みかなぁ

 

で、本題なんだけど、食材ヴィーガン食だと安く済むってそんなんぜんぜん無いよね

ワイはヴィーガンをやってるわけではなく、好みの味だから食べたいのと体調リセット目的で食べるけど、

スーパーでまぁいい値段掛かるよ、スーパーで1万くらいなんか使ってるって書くと

何買ってんだ?って毎度トラバつくやで

 

つか前も同じやりとりした気がする

https://anond.hatelabo.jp/20220405113023#

https://anond.hatelabo.jp/20220405114905#

 

 

というか下記は元増田か?

ヴィーガンを1ヶ月やって分かったこと一覧

https://anond.hatelabo.jp/20220404220447#

2023-09-10

anond:20230910212614

ワイは外食のがぜんぜん安いやで。宅食だともっと安い

けど口に合わなかった

ミールキットならまぁ・・・だけどめんどいんよな

anond:20230909150219

彼氏共感する。ミールリプレイスメントだけで生きようと試みた事もある。

僕にとって食時は2種類ある。

栄養補給

ひとりでとる食事はこれ。

栄養補給目的なのに、「何を食べよう」とか考えるのも面倒だし、時間エネルギーを使いたくない。だから、数十秒で完食できるものは重宝する。

会食:

コミュニケーション目的。誰かとの食事はこれ。

「これ美味しいね」と共感するのは本当に楽しい。喜んでもらえたら、とても嬉しい。

ただ、ここ数年で大きく変わった。今では毎日(超簡単な)自炊もしてる。いくつか考えられる要因は…


まぁ、具体的にどうしたらいいかは分からないけど。多分、元増田彼氏あなたとの会食は心から楽しんでると思うよ。

一緒に料理して、食の楽しさの発見を促せると良いのではないかな。※簡単ものから始める事※

ちなみに、父親祖父の代からレストラン経営していたので、育った環境絶対関係ない。

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