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リリウム。
正式名称は「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」といいます(以下リリウムと表記)
こちらは「TRUMP」という舞台からスタートした吸血鬼をモチーフにした舞台で、出演者はモー娘。'14やスマイレージ(現アンジュルム)といったハロー!プロジェクト、通称ハロプロのメンバーのみで構成されていて、公開されたのは2014年。
今現在(2018/9/11)U-NEXTにて後3日と期間が差し迫っていますが、無料登録すれば無料で視聴ができます。見放題!→https://video.unext.jp/title/SID0021661
どころか、ハロプロに関しても初期のモー娘。を世代として体験したくらいで、今現在のメンバー構成も分からず、積極的に触れることもしてきませんでした。
そんな私ですがリリウムを視聴したことで、「TRUMP」シリーズ、ひいてはハロプロへの興味が沸き起こってたまらずこの日記を書いています。
タイトル通り、このリリウムという舞台は、モー娘。を知らない人にこそ観てほしい。
アンジュルムを知らない人、ハロプロを知らない人にこそ観てほしい。私のような。
というのも、きっとモー娘。を知っている人たちには当たり前であろうこと、ハロプロを知っている人たちにとっては当然なことを、私たちは知らないからです。だからこそ面白い、気づきがある!
リリウムは少女たちの物語、ミュージカル。出演者は皆少女で、演じる役も少女。一部例外もありますが、それは後程。
"ヴァンプ"という吸血種の少女たちは、限りある命を持ち、"繭期"という人間でいう思春期を穏やかに過ごすため、"クラン"と呼ばれるサナトリウムで日々楽しく過ごしていました。
けれど、主人公のリリー(演:鞘師里保)は、仲間のシルベチカ(演:小田さくら)がいないと皆に訴えます。でも、皆はシルベチカなんて知らないと歌う……
この舞台の素晴らしさは、勿論その計算され尽くしただろう脚本にもあるのですが、少女たちの少女らしい美しさと儚さ、モラトリアムを感じさせる日々の様子を見事に演じきっているハロプロのメンバーたちにあります。
その歌唱力の高さ、そして何より演技力の高さに、モー娘。もスマイレージもよく知らなかった私はひどく感動しました。
本職の俳優さんとしてもおかしくないキャラクターへの入り方、特に少女でありながら少年を演じる、所謂「男役」を演じてみせた工藤遥さんのファルスを是非ご覧頂きたい……!
工藤遥さんは今は「怪盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」でルパンイエローとして可愛らしい姿を見せてくれていますが、その愛らしさからは想像もつかないほど凛々しく魅力的な少年を演じてらっしゃいます。
少女であるはずなのにきちんと少年に見える、声も声変わり前の少年のものとしか思えないその質の高さを見てほしい!
もうひとりの「男役」、キャメリアを演じる中西香菜さんもまたファルスとは違う少年らしさを醸し出していて、このふたりは本当に舞台上で少年としか思えません。
勿論主人公のリリーの演技力の高さ、他の少女たちの個々の魅力の強さも素晴らしいのですが、是非ともそこは実際に見て体感して頂きたい……!
リリウムは「TRUMP」というシリーズの二作品目ですが、このシリーズはどこからでも入れる、根本の舞台設定が共通した別のお話となっています。
このリリウムから入ってもよし、別の作品から入ってもよしですが、私はこのリリウムから入ることをオススメします。
この舞台はモー娘。とスマイレージの少女たちの魅力を知ることができる、素晴らしいものです。
舞台の雰囲気、少女たちの儚さ、それらを表現しきる彼女たちの凄さ、それを体感してほしい!
最後に待ち受ける少女たちの結末、運命、その花々の物語を、是非とも。
人にわかりやすくネタバレをせず説明するのは難しいな……と思いつつ、是非ともこの舞台、リリウムを観てほしくてこの日記を書きました。
→https://video.unext.jp/title/SID0021661
◆追記
小学校の時好きな男の子がいた。どういうシチュエーションだったか忘れたけど足を取られて転びかけたとき「大丈夫?しょうがないなあ」という対応をされたのがなんかとても嬉しくて、その後彼の前でちょっとした失敗をわざとするようになった。でも小学生の演技力なんてたいしたものじゃなく、ある日いつものように「いたっ」ってわざとらしく躓いたとき「わざとだろ」って呆れたように言われてしまった。すごく恥ずかしかった。わざとドジなふりをしているところがバレた、ということはつまり、相手のことが好きで気を引こうとしていたことがバレたということだし、もうほんとに恥ずかしかった。
大学生の時バイト先に好きな社員さんがいた。上記の失敗をしてから私はむしろ、好きな人に好きだということがバレないように腐心するようになった。それが行き過ぎて「別に好きではないけど?」ってやるクセがついてしまった。でもやはり好きだから、たぶんついついその人に目が言っていたんだと思う。
ある日バイト先での飲み会に誘われて渋っていたら「〇〇さん(私の好きな人)もくるから!」って言われた。あ、バレてるんじゃんって思ったら恥ずかしくてたまらなくなった。
そんなこんなですっかり好き避けするクセがついた。自分の好意=相手はきもがるって思ってしまう。だから好きな人相手だと挙動不審になる。逆に全然意識してない人には朗らかに振る舞えるので好かれたりして、なんでこんなことになってしまったのかと思う。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
---|---|---|---|---|
00 | 107 | 24902 | 232.7 | 44 |
01 | 94 | 6552 | 69.7 | 29 |
02 | 67 | 3788 | 56.5 | 23 |
03 | 12 | 1969 | 164.1 | 96 |
04 | 12 | 6148 | 512.3 | 95.5 |
05 | 4 | 2779 | 694.8 | 357 |
06 | 11 | 771 | 70.1 | 53 |
07 | 32 | 2952 | 92.3 | 37.5 |
08 | 79 | 5029 | 63.7 | 26 |
09 | 160 | 11436 | 71.5 | 48.5 |
10 | 101 | 14752 | 146.1 | 70 |
11 | 174 | 15913 | 91.5 | 39.5 |
12 | 150 | 14370 | 95.8 | 46 |
13 | 100 | 8197 | 82.0 | 44 |
14 | 139 | 14065 | 101.2 | 47 |
15 | 105 | 7135 | 68.0 | 32 |
16 | 129 | 10920 | 84.7 | 48 |
17 | 99 | 9573 | 96.7 | 66 |
18 | 95 | 9354 | 98.5 | 42 |
19 | 88 | 6966 | 79.2 | 34.5 |
20 | 103 | 8435 | 81.9 | 42 |
21 | 85 | 10795 | 127.0 | 50 |
22 | 76 | 11870 | 156.2 | 54 |
23 | 96 | 15631 | 162.8 | 67.5 |
1日 | 2118 | 224302 | 105.9 | 45 |
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ぜんぜんわからない、俺たちは雰囲気で演技を語っている、ってやつだよ。
だからパントマイムみたいに大袈裟な動作や表情で、感情を伝える演技が求められた。
1930年代からトーキー映画が始まって、より自然な演技が求められるようになった。
役柄の生い立ちや深層心理まで想像して「なりきって」いくというもの。
ロバート・デ・ニーロとか有名だよね。
タクシードライバー役をやるために実際にタクシードライバーになったりする。
そうやって役柄との一致率を高めていく。
一時期は、このメソッド演技法が「名優の条件」みたいな扱いだった。
たとえばどんな役も上手く演じる「カメレオン俳優」が評価され、
逆に「何を演じても同じ印象」みたいな俳優を演技力がないとするのは、
共演者と協調しにくいとか、台本の変更に弱いとか、精神的肉体的に負担が大きいとか。
「台本どおりにやれよ」と言ってメソッド演技を嫌う監督も多い。
だからハリウッドの俳優たちも全員がメソッド演技をやってるわけじゃない。
多くの人が演技を評価するとき、何らかの価値観を前提に置いている。
極論、「棒読みが悪い」とされているのは「声に感情を込めるべきだ」という価値観があるからだ。
でもなぜ声に感情を込めるのか?を突き詰めれば「好み」としか言いようがない。
「だって現実には無感情な声を出す人なんていないだろ?」というのも
誰々の演技が上手だ下手だというような記事をいくつか読んでも、
「この人はこういう演技が良いと思っているんだな」ということしかわからない。
映画の題材、割り振られた配役によって、求められる演技も違ってくるだろう。
「俳優の演技が下手」なのではなく「キャスティングが下手」なのかもしれない。
どんな演技だろうと映画がおもしろけりゃいいんだよ!ということかもしれない。
でも自分の嫌いな演技が目につけば映画全体もつまらなく感じるかもしれない。
演技を気にしていない観客のほうが、より多くの映画を楽しめるのかもしれない。
俳優に対して演技力演技力言うやつは、音楽に対して「演奏力が~」って基準で評価してるやつだろ。くだらないよぉ。
藤原竜也は演技がうまいというより「視聴者が思わずいい気持ちになる演技をする能力がある」んだよ。演技力がどうこうじゃない。窪塚洋介もそう
ほんとよくわかる。俺もずっと同じこと思ってた。
見たとしても満島ひかりのように演技上手い人が出るものだけ見てた。
大好きな小説「模倣犯」も映画見ようとしたけど最初の数分で橋爪功の超絶クソ演技を見て嫌になった。
有馬豆腐店の親父という劇中でも重要な役目を演ずる人がこれかよ・・・と思ったのだ。
自分なりに考えてみたところ、演劇上がりというか劇団ってあるじゃん、
あそこでの演技(大声でハキハキ感情大げさに話さないと伝わらない状況)が
刷り込まれた人があのような見るに堪えない演技力になるのではないだろうか?ということだった。
これについては評論家岡田斗司夫が的を得たことを言っていたと思う。
曰く、そもそも、役者に必要なのは演技力ではなく表現力である、と。
シンゴジラに出てくる役者の演技がなぜリアルだったかと言えば、役者の自由度を制限することで役者に自由な演技をさせず、制限の中で表現させたから、ということ。
役者に演技をさせてしまうと、役者は各々の頭の中で思い描くそれっぽい演技をやろうとしてしまう、それがドラマや映画での演技が不自然になる原因だと。
これは全く納得が行く説明だった。
テレビ(ドラマ)の制作会社は、殆どの場合、若くて見栄えのいい使い勝手のいい役者を
芸能事務所に十把ひとからげで発注します。事務所は、リスク回避から「製作先とトラブルを起こしそうにないヤツ」を派遣します。
この、「トラブルを起こしそうにないヤツ」というのが問題で、それはつまり
「監督の指示通りに言われたことだけをこなす見た目のいいヤツ」です。
私も昔はリアリティの会話劇を作っていましたが、事務所側からそのような指導は禁じられています。
今、求められているのは「セリフを一字一句違わず、わかりやすく、はきはきと、動きはオーバーに」という事なのです。
悲しいことに、製作者側も、視聴者側も、供給側も、それを「良いもの」としているのですね。
(ライダー俳優がミュージカル俳優からデビューするルートを考えてもらえば一番近いです)
ドラマの権威はもはや地に落ちました。個性的な演技をする役者はなんのことはない、出させてもらえないか、才能を事務所で潰されるのです。
あと、高校の先生が必死になるのは、出席日数が足りなくなるとそれだけで(いかなる瀕死の病気が理由でも、いかなる自習した天才でも)卒業をあたえられないという
一応、救急車に乗ったまま一歩も降りない状態でも学校の敷地内に来ていれば出席カウントになったりするようですが(それも親が必死に頭下げた場合だけ。本人の学力とは関係ないところで決まる)。
先生に休暇がないことも、卒業が学力とほとんど関係ないことも、こういうバカな制度にしたのは文科省です。
とはいえ今日明日に変えられるもんじゃないので、悲壮な言い訳や演技力を身に着け学校を卒業して大人になってから文科省をしめつけられる職業について変えてください。
SMAPがむりやり解散になったのも文科省が著作権の乱用を放任してるからです。
どこで仕事してるのか目に見えないというか、せっせと今日もくだらない書類を改ざんしたり賄賂をもらったりしてるんだろうなあ
全国読書感想文コンクールと英検くらいしか目に見えないし 英検はTOEIC(経産省)に完全にのっとられかけてるし
大学の事務は標準化されてなくてボロボロで日本一の天才学者を雑用ですり減らすことしかしてないし
ほんと仕事しろ コンピュータでビッグデータつかえ AIに本気で恐怖してんじゃねえ
女はしばしば「愛してる」などの「言葉を求める」生き物である。
男は概して言葉よりも行動が大切と考えるから、たとえば抱擁するなどの行動で示すことはあっても言葉は(照れくささもあり)なかなか発しない。
それどころからむしろ言葉の上では聞こえのいいことばかり言っておきながら、内心では微塵もそう思っていない。
生きる上で社交辞令とかリップサービスとかは必要なのだろうが、それが相手を思いやってのものならばまだいいが、この場合のそれは往々にして女の「自己保身」のためでしかない。
相手を思いやっているかのような「自分」に自己陶酔しているだけで、内心では「これだけいいこと言っておけば私が責められることはないだろう」という自己保身のための計算をしているだけなのだ。
それが透けて見える女の身勝手さ、あさはかさよ。
さっきのテレ朝の「あいつ今、何してる?」って番組で高畑淳子(62)の短大演劇学科の同級生男子が出てきて今までの人生を語っていたが、演劇学科で一番の演技力を持っていた彼は卒業後、劇団を立ち上げ、同時にお笑い芸人もやりながら、そこそこ成功したが、劇団は意見のもつれで解散、もう芸能の世界にいたくないと30過ぎて別の道に転職、結婚してた奥さんと離婚、最初はログハウス建設会社で大工として働き始めたが、仕事任せられるようになった時に会社は倒産、そこから一人親方の大工を始めるが仕事がこない、再婚を契機に地元に戻り40過ぎて介護職に就き介護福祉士の免許も取ったが、義親が倒れ自宅介護必要になり介護離職、数年義親を介護して看取った後、妻の友達の杜氏のコネで日本酒の酒蔵に50代後半で入れてもらえて、自分より若い人もいる環境で仕事を覚え、現在も勤め続けていて、そこに底辺だブラックだってはてなでありがちな悲壮感などどこにもない。「演劇専門の短大行ったのに」という悔しさは少し語ってたが、それも非常にさっぱりしたものだった。人生いつからでもささやかな社会のレールに復帰できるんよ。そしていわゆる人生の成功者も人生の落伍者も等しく老いて死ぬ。
毎日学校に通い、テストに合格するために必死に勉強し、気付いたら夜で倒れこむように眠る生活を何年も続けている。私の通ってる学校は厳しい。不器用な私はテストのプレッシャーから自殺を考えることもよくあった。今死んだら楽になれるのかなと深夜の風呂上がり、髪を乾かしながら考える毎日。テストって何年受けても慣れない。ある夏の日、映画を観に行った。夏休みに入っていたから、少し余裕があった。コメディ要素も、魅せる要素もある豪華セットみたいな映画だった。どのキャラクターもかっこよくて、面白くてスクリーンに夢中になった。私はあるキャラクターに惹かれた。彼は大人気なキャラクターだとあとでインターネットを調べて知った。気付いたらそのキャラクターを演じている俳優さんについて必死に調べていた。誘惑するような、ときに哀愁を感じる美しい目に夢中だった。私は若手俳優についてあまり知らない。バラエティ番組に番宣で来るような大人気な俳優さんは知っていても恥ずかしながら彼のことは知らなかった。インターネットを見ると彼は大人気な俳優さんらしく、まとめやファンが語る掲示板がいくつかあった。かっこよくて美しいだけでなく、人柄もいいらしい。平日は勉強に打ち込み、休みの日は加入している動画配信サイトで彼が出ている映画やドラマを観る日々が続いた。
なにかに夢中になることはときに良い効果もあるらしい。必死に勉強した模試の成績が良くて、努力が報われる快感に味をしめて、ますます勉強に打ち込めるようになった。
美しい顔立ちと高い演技力を持つ彼はますます活躍の幅を広げ、テレビや雑誌の露出も増えた。彼の活躍をマイペースに追いかけながら、勉強を頑張っている。ファンレターとかはうまく書けないけれど、匿名のこの場にひっそりと言葉を書きたい。死にたいと思うこともあの頃に比べたら随分と減った。彼には体に気を付けてお仕事を頑張ってほしい。俳優という仕事を選んでくれてありがとう。
TBSラジオ「荻上チキSession-22」の、6/7放送分のアーカイブを聞いて、同じTBSラジオの「アルコ&ピースD.C.GARAGE」が炎上していることを知る。
アルピーのラジオはANN時代から、「不要な奴をあえて主人公にする」「半端なやつにこそ価値がある」っていうような企画をやってきた。今回は(勝手に)「不要」と見なした相手が全然半端ではない、マーベルと黒人とヒスパニックの歴史を背負ったヒーローだった。そこを配慮せずに企画を発信してしまった「アルコ&ピースD.C.GARAGE」は、見識の浅さを批判されてしかるべきだろうと思う。全体的に、私もSession-22の荻上さんに同意だ。
という前提の上で、アルピーの一ラジオリスナーとして、アルピーのラジオ文脈的なものを知ってほしいという気持ちもある。上にも書いたが、アルピーのラジオは、ANN時代(=2012から2016までやってたアルコ&ピースのオールナイトニッポン時代)からずっと不要な奴を主人公に祭り上げるという企画をやってきた。
ANNの「平甲子園」とかそうだった。平甲子園は、「我こそは不要」というリスナーを募って、野球チームを作ろうという企画。
・友達がいないから、教室で地図帳の日本地図の県境をずっとなぞっている。日本はすぐになぞり終わったから世界地図に移行した。
・PTAの副会長だけど、ぜんぜん意見が取り入れられない。私がいなくても行事も会議も滞りなく進む。絶対私は必要ない。
・卒業式のサプライズで、クラスメイトが担任の先生が好きな歌を届けるという企画をしていたが、自分だけ知らされていなくて、一人だけ歌詞カードを持たずに俯いていた。
など、何か聞いてて涙が出てきそうなエピソードが集まり、数ある不要エピソードから選りすぐられたリスナーが、野球チームを結成。最終的に、このチームは甲子園を飛び越えてメジャーリーグでレッドソックスと対戦し、「不要なやつなんていない」ということを証明する。
アルピーのラジオには「何者でもない不要な奴」を敢えて中心に据える企画を打ち、アルピーの二人の演技力とトークで「何者でもない」やつを「何者か」にしてしまう。という流れがある。
アルピーのラジオは、学校でいうと、スクールカースト上位にはいられない、成績もよくない、オタクやマニアというほど何かを極めたわけでもない、中途半端で居場所のない人を主人公にする。みたいなことをずっとやってきた。
だから、今回も、「キャプテン」ではなくて、「キャプテンには内緒だぞ」というファルコンに価値が見出されたのだ。
アルピーのラジオを聞いていると、端々に、学校の成績は悪くていじめられっ子だった平子っち、ガチ川崎ヤンキーには逆らえない酒井ちゃん、みたいな、「何者にもなれなかったアルピー二人の学生時代」エピソードが出てくる。アルピーのラジオには、パーソナリティ二人の、「男社会の中で男らしさを達成できなかった自分」みたいなものが流れていて、半端者たちがこのラジオに集う。佐藤多佳子さんの『明るい夜に出かけて』の主人公――大学を休学してコンビニでアルバイトをする行き場を失くした青年――も、その一人だった。
このような背景があるからこそ、酒井ちゃんも「キャプテンには内緒だぞ」なファルコンを好きになったんだろう。
Twitterのアルピーファンが指摘しているように、DCGではここ最近、ずっとファルコンの話をしていた。酒井ちゃんは同じTBSで放送しているうしろシティのラジオにゲスト出演した時すらファルコンの話を持ち出した。この回で、酒井ちゃんは、キャプテンアメリカ好きの金子さん(うしろシティ)に「キャプテンよりもファルコンがいいんだって!」と主張し続けている。酒井ちゃんがファルコンを好きなのは確かだ。
しかし、アルピーのラジオにおいては、「不要さ」こそが「主人公」の証となる。この文脈が炎上に繋がった。
確かに、アルピーのファルコン理解はめっちゃ「浅い」。マーベルを深く掘るでもなく、歴史的な文脈を踏まえて映画を見るような「見識」もない。
黒人の歴史とかよく分かんないけど、ファルコン、マジおいしいキャラじゃん!
みたいなノリしかない。だから、今回の炎上はなるべくしてなったと思う。でも、そういう軽くて半端なノリこそが、リスナーの居場所でもあった。アルピーのラジオは学校の端っこでノリで話してたことが日本中、世界中に発信されてしまったみたいなところがあり、アルピーもリスナーも「そういうつもりじゃない」と言いたいだろう。
だけど、パロディするなら、原作の文脈に乗るのは当然であって、怒っている人たちに「そういうつもりじゃない」と言ったって、自分からその文脈に乗りに行ったのだから言い訳しようがない。アルピーにはアルピーの文脈があるように……いや、それ以上に、遙かに長く、ファルコンにはファルコンが切り開いてきた文脈と歴史がある。だから、炎上させてしまった側から、「そういうつもりじゃねえんだよ」と言うようなものではない。指摘は真摯に受け取るべきだろう。
私は、「半端なやつ」と思って企画のネタにしようとしていた相手が大ヒーローだった、というこの滑稽さにこそ、アルピーDCGらしさを感じる。