はてなキーワード: 言論の自由とは
タリバン広報官:「その質問は言論の自由を推進していると言いつつ、情報を検閲しているFacebookなどの米国企業に聞いてみたらどうだろうか?」
https://twitter.com/MLiamMcCollum/status/1427658106054406149
以下、この投稿への反応
Frank Luntz@FrankLuntz 返信先:@MLiamMcCollumさん
Deleting an account for violating TOS is totally comparable to executing political dissenters.
(訳:利用規約に違反してアカウントを削除することは、政治的な反対者を処刑することと全く同じやで。)
https://mobile.twitter.com/FrankLuntz/status/1427696722407354371
Taufiq Marhaban@TaufiqMarhaban 返信先:@MLiamMcCollumさん
Awww, That really hurts.
We are being lectured on FOS by the Taliban.
We have to be better than them.
(訳:あー、こりゃまじでキツイ。ワイらはみんなタリバンから言論の自由についてレクチャーを受けている。ワイらはタリバンよりもいいヤツにならんとね)
https://mobile.twitter.com/TaufiqMarhaban/status/1427681900626202625
はてなー的には言論の自由は国家から国民に対する自由であって、民間企業から国民に対する自由じゃない、みたいな定型文が出てくるだろうけど、FacebookとかTwitterは実質的にネットの言論空間のインフラと化しているし、Twitterがトランプを追い出したら他のあらゆるサービスがトランプを追い出して、事実上ネット追放になったわけでさ。そういったことを踏まえれば、タリバンの指摘はそこまで的外れのものではないよなぁ。言論には言論で対抗するべきで、キャンセルで対応するべきではないんやけどね。
そうやって疑似恋愛してドル売りしなきゃ人気を保てない程度の実力なんでしょ。実力がないのに実力がある者と同等に扱ってほしいというのが図々しい。
学生のころアフガニスタン専門の日本人研究者やジャーナリスト、現地人の人権活動家や留学生の講演会に何度か行った。
「タリバンというのはイスラム原理主義で、支配地域で異教徒や言論の自由を認めずに公開処刑するわ女性の教育を禁止してブルカを強制するわのろくでなし連中であります」
という説明を、昔の美しい街並みや綺麗な花畑やタリバン支配後の同じ場所の廃墟のスライドと一緒に聞かされて(実は街が破壊されたのはソ連侵攻で、花畑が荒れ地になったのは大旱魃のせいと後で知ったが)、
「へぇ、酷い連中がアフガニスタンを支配してたんだな。アメリカの援助で民主的で平和な国になるといいな」と初心な自分は素直に思ったのだった。
だけど、ちょっと深くあの国の歴史を勉強するとそんな単純な善悪の図式じゃないことにはすぐ気づいた。
タリバンが出てくる前から、王党派やソ連の援助を受けた共産勢力や軍閥が内戦を繰り返していて、それぞれのグループの内輪でもさらに小さな部族単位での小競り合いが絶えないカオスがアフガニスタンだった。
そんな中でイスラム主義による世直しを掲げた学生や知識層の運動としてタリバンは生まれた。
自己利益しか考えない腐敗した各軍閥に比べて、イスラム法に基づくある程度は公平でクリーンな統治を行うタリバンは草の根の支持も集めてアフガニスタンの支配勢力になった。
アメリカはタリバン政権を打倒して形式としては民主的な選挙で選ばれた政府を建てたが、中身は昔の腐敗した軍閥のままで、地域ごと、官庁のセクションごとに部族が利益誘導をする、全くバラバラの政府だった。
侵攻から20年かけても日本の明治維新のような国民国家の建設ができなかった。
「タリバンのような暴力的な組織に対して同じように暴力的に反撃するなどできません」
この他人事感!
そこは現実には無力だとしても「私は女性ですが武器を取って最後まで祖国を守ります!」と言うべきだろうと。
こんなことになる前に彼女は、「女子供の人権が守られる世俗国家を防衛するために戦って! 私たちを守って!」と夫や兄弟や息子たちの尻を全力で叩くべきだった。
世俗国家の恩恵を一番受けるであろう都市部の知識階級の女性という立場ですら国民意識が無い。政府軍の兵士がすぐに逃げ出し、司令官があっさり降伏して無血開城したのも当然というもの。
動画の女性のこの後の運命が、西側への協力者としての処刑か、戦利品としてタリバン兵士の第二婦人として分配されるのか、かなり幸運なケースとしてブルカを被り家族の男たちに庇護されて静かに暮らすのかは分からない。
なんにせよ、もうすぐタリバンが正統な政府となるのだから、アフガン人は民主主義と世俗主義よりも、イスラム法と部族の慣習への回帰を願って戦って勝利し、彼らの国を取り戻したということだ。
笑うしかない。
Vtuberが、“女は殴りながらやるのが最高” って発言して…
アカウントBAN されるようなことがあったら…
バーチャルなキャラクターとフィクションのキャラクターの違いは希薄だ。台本を演者自身が書くか台本家が書くかの違いしかない。
仮想のキャラクターの女性蔑視発言を、デートレイプや女性差別、フェミサイドを助長しかねないなどとして放送停止に追い込んだなら。それはやがてアニメの規制にさえつながる。コンビニからエロ雑誌が撤去されて、ショッピングモールのポスターは取り下げられて、赤十字のポスターも胸を強調しているとして改変を余儀なくされている。ついこないだもネットの漫画が統合失調症患者の差別に寄与しうるとして修正を迫られた。
キャンセルカルチャー禍で、表現は、自由にできない。みんなも、もう、気づいてるだろ?
災禍が実質的な表現の自由の弾圧でなくてなんであろう。今回も「Youtube は彼をBANすべき」という意見が実際に賛同を集めていた。ホームレスら弱者男性が保護されて一般女性が保護されない合理的理由は何もない。それが起きるなら当然これも起きる。なのにどうして、表現の自由に基づいた批判は同時に表現の自由への弾圧になりうると認められないのか。ニーメラー先生も草葉の陰で泣いているよ。
国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない、と憲法は言っている。現代社会は国家の制定する法律の上に、新しいレイヤーが載っている。Twitter が、Youtubeが、Apple が、Pixivが、そしてはてなブックマークが。下層のレイヤーが自由だとしても上層がガチガチに制限されていては実質的な表現の自由は無いに等しい。遠くの国家権力だけを監視して「今日も平和だ」と安心する幸せな🐸さん達よ、あなた方は井戸の底にいるぞ。
teebeeteeteebeetee この手の案件のたびに言論の自由の問題にしようとする奴が出るけど、検閲なく自由に発言できた上でその内容が批判されてんだから、言論の自由に対する抑圧でもなんでもないってことがいつになったらわかるんだろう。
この論理が破綻した奇妙なコメントが、なぜかトップコメントになってしまっている。
自由に発言ができる、それへの批判も自由にできる。だからと言ってそれらの発言自体が言論の自由を抑圧しないことにはならない。発言を許す Youtube の寛容さと、発言者や批判者がもたらす抑圧は無関係に独立して存在する。今回の差別発言はバッシングを受けたが、もし無批判で受け入れられたならホームレスの人たちは抑圧されて声を上げにくくなるだろう。あるいはバッシングによって優生思想的な Youtuber が次々と BAN されたらそれは検閲以外の何者でもない。これらは表現の自由の抑圧だ。
mur2 これ(http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken05_00037.html )とか読むといい。言論の自由は公共の福祉のため必要かつ合理的な制限を受ける。内心は自由だが他人にも内心の自由はあるわけで、発言の結果誰かに嫌われるのも仕方ないよね。
よく勘違いされているが、公共の福祉は「権利の衝突を調整するための原理」だ。衝突の調整のために自由権は「必要最小限度の規制のみ」を受ける。https://ja.m.wikipedia.org/wiki/公共の福祉 あたりを読むべきだ。差別的・排斥的だからと言って必ずしも表現の自由が制限されるわけではない。どう調整するかは裁判所で注意深く判断されることになる。
B2igwzEE 何回したよこの話。正論に戦いを挑むオレごっこするなら、まずその正論がなぜ成立したのか調べるなり理屈を考えるなりしてほしい
niagadoniagado 俺の言論の自由は尊重すべきだが、お前の言論の自由は尊重しないタイプの奴か。日常的にも自分に甘くて他人に厳しい態度を取ってるんだろうね。
建設的API には抜け穴が開いているようだ。根拠なき決めつけによる罵倒。これらは批判ではなく中傷ですよ。
私には個人的なポリシーがある。表現の自由に基づく表現の自由の弾圧をするのだと認めた上でなお拳を振り上げる覚悟を決めたなら、「止めさせようとはしない、変えろも避ける。なるべく『間違ってる』に留める。できうる限り理由を付記する」。
はい、そういうわけでマスコミ各社が感動的なオリンピックという祭典をお伝えし始めました。素敵ですね、読者のみんなもそう思うでしょう、人の心を動かすイベントに立ち会えて。
五輪推進の営業部とスポーツ部の意向があって、一方で称賛するのとは反対の口で国民の生命をコロナから守れって言ってたのにね。でも、各社の紙面は今日もきっとスポーツの素敵さを伝えると思う。社員の皆様に置かれましては「感動的」な記事書いてて気持ちいいだろ?良かったね、金のために素敵な原稿を書いて。
コロナなのにこんなイベントをやるのは間違っとる、もっと素敵な社会があるべきだってがなりたてる筋と、それと反対に感動を読者にって社内で揉めまくっとる状況が併存するのに、金のために読者の生命を危険にさらしてまで開催を肯定するのが新聞よ。
だってそうしたほうが売れるじゃん。開催に至るまでの取材に金もけとるし。すごく単純な話で、新聞をたくさん売らないと会社がなくなっちゃうんだよ。
大昔にも、ジャパンは窮地に戦争で追い込まれたことがある、敵国はけしからん、ぶっ飛ばすべきであるってブチギレて新聞を刷りまくってばらまいて金を集めていたおじさんたちがいた。商品を刷るってことは利益を刷るってことだ。不偏不党なんて嘘だよ。煽れば煽るほど売れるだろ?昔は連中、売りに売って得た金を社内の飲み代にしたんだよ。マスコミで働いてたけど、そういう話聞いたことあるよ。でも今はとにかく利益を確保するのに四苦八苦している。そしたら尚更、金のためにってなるよな。
でも、忘れないでほしいのがかつてのおじさんたちが政府に半ば強要されて御用新聞をばらまいたとのかもしれない、という可能性を持っていることだ。いまのおじさんたちは政府から強要されずに社の方針と折り合いをつけて自ら進んでそうしたことをやっている。
言論の自由があるのに、そういうことやっちゃってる。
大昔の戦争では戦いの様子を伝えた新聞が売れに売れたらしい。今回もそんなもん。所詮マスコミなんてそんなもん。
だから、一つだけ本当に覚えておいてほしいことがある。これからマスコミがいろんな正しいことを言って与党を責めるだろう。おれも与党はいろいろよろしくないことをすると思う。っていうか嫌いだ。にもかからず、だ。マスコミはどんなに正しいこと言っても、所詮、コロナで人の命よりも自社の儲けを優先させた連中なんだってことを忘れないでほしい。
今後マスコミが正しいこと言って政府を紙面やテレビで責めたって、おまえらの金の儲け方省みろよって思ってほしい。マスコミは読者の味方だなんて思わなくていいと思う。所詮、高給もらって、一見正しいことをちん○しごきながら喚いてるいるメチャクチャなやつらだと思う。
本当にこの出来事を忘れないでほしい。こんなコロナで社会が成り立つのかどうかっていう局面であっても、所詮マスコミがばらまくのは正論ごっこよ。
元ラーメンズ・小林賢太郎が、過去に行ったお笑いコント公演の中でナチスによるユダヤ人虐殺をジョークのネタにした事が発覚し、この情報が海外にも拡散してサイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)の知るところとなり、東京五輪開閉会式の総合演出担当を解任されましたね。
小山田圭吾の障害者虐待が世間一般に広く認知された結果、小山田が東京五輪開閉会式の音楽担当を辞任した際には、一部の人間が「90年代には、悪趣味・鬼畜系カルチャーが存在を許されていた、時代の空気が存在して云々」と小山田を擁護し、それに対して町山智浩は「小山田圭吾は悪趣味・鬼畜系とは無関係(だから、自分[町山智浩]たちには責任は無い)」と反駁しました。
ラーメンズは悪趣味・鬼畜系ではないと思いますが、間違い無くサブカル領域に属する芸能人です。また、今回問題視された90年代半ば当時の彼らの芸風が、当時の、いや、今もサブカル界隈に根強く蔓延る「不謹慎なことを言う/するのがオモシロイ/カッコイイ」と云う風潮の下に成立していたことも明らかでしょう。そして、この風潮を作り出すことには、旧体制『映画秘宝』界隈も関与していたと言えます。たとえば『キネマ旬報』の編集部を襲撃して同誌の編集部員に暴力をはたらいたことを、町山智浩はパイ投げ事件などと称して矮小化して面白おかしく笑い話扱いしていますが、アレは「言論の自由を脅かす暴力事件」以外の何物でもありません。しかし、サブカル界隈の身内贔屓の体質は、町山智浩の仕出かしたことに対して真摯な批判や反省を行うことを忌避する道を選びました。昔から、サブカル業界人は身内贔屓が大好きで、これは松江哲明の性的強要・搾取にダンマリを決め込んだのを見ても判るように、今も変わりません。
ラーメンズがお笑いコントの中でナチスのユダヤ人迫害・虐殺をジョークのネタにしたことに関して、擁護として「米国のサウスパークや英国のモンティ・パイソンもジョークのネタにしているのに、何故、彼我に批判の差が有るのか?」と言う人もいましたが、個人的には、連合国側の人間と枢軸国側の人間では、それをジョークのネタにする資格に差が有るのではないかと思います。何か死傷者を伴うような事件があって、それをジョークのネタにするのは、被害者の親族が言うならまだしも、加害者の親族が言ったらアウトになるのと同じです。
一般的な傾向として多くの日本人は、自分たちが枢軸国側であったこと、戦時中にはナチス政権ドイツと同盟国だったことについて、自覚が稀薄だと私は思います。だから、ナチスドイツをポップカルチャーの一部として、エンターテイメントとして、カジュアルに消費するのだと思います。
さて、エンターテイメントとしてナチスドイツの残虐行為を楽しむといえば、長年に渡って率先してそれを実行し続けてきた人間が、旧体制『映画秘宝』に1名います。ナチス強制収容所ネタのエクスプロイテーション映画が大好きと公言し、自ら「所長」と名乗ってそれらの作品の"素晴らしさ"を布教している、赤毛で入れ墨だらけのオジサンが1名。そう、高橋ヨシキです。高橋は、間違い無く、悪趣味・鬼畜系の範疇に属する人間です。高橋ヨシキによる布教活動は、日本において「ナチスドイツによるユダヤ人迫害・虐殺を、カジュアルに楽しんで消費しても許されるのだ」と云う風潮を作ることに寄与し続けてきました。
もちろん、高橋ヨシキの存在や布教活動が、ラーメンズを生み出した訳ではないでしょう(ラーメンズのネタの公表よりも、高橋ヨシキの布教活動開始の方が時期的に後だと考えられますし、世間的に認知されたのも、ラーメンズの方が高橋ヨシキよりも先でしょうから)。しかし、ラーメンズのネタが世間に発表されてしまった後、長年に渡ってそれが見過ごされたのは、観客である一般人たちの中に「コントのネタなのだから(批判するのはおかしい)」「たかがフィクションのネタに何をマジになってるの?」と云う間違った考えや言い訳の口実が存在したからです。これは、ナチスドイツによるユダヤ人迫害・虐殺と云う出来事が"エンターテイメント・コンテンツ"として、誤った"市民権"を獲得していたからでしょう。そして、高橋ヨシキによる「ナチス強制収容所エクスプロイテーション映画は素晴らしい!」という布教活動は当に、その誤った"市民権"を獲得するための活動でした。だから、次のようには言えると思います。
「高橋ヨシキによる『ナチス強制収容所エクスプロイテーション映画は素晴らしい!』と唱える布教活動は、ラーメンズのネタの"誕生"には影響を与えなかったかもしれないが"生存"には影響を与えたであろう。したがって、その点については、高橋ヨシキ及び彼に同調した人間に責任が有る」と。仮に時代の空気と呼ぶべき何かが有ったとしても、それは勝手に生まれたのではなく、それを意図的に作り出した人間がいるのです。この場合、それを作り出した人間の一人は、間違い無く高橋ヨシキです。
SWCの人たちも驚愕するのではないでしょうか。21世紀の日本で、ナチスドイツによるユダヤ人迫害・虐殺をネタにしたエクスプロイテーション映画を「面白い!素晴らしい!」と公言・賞賛し、他人にも観るように推奨活動している人間が存在して、しかも堂々とメディアに登場し続けていると知ったら。誰か英語が得意な人がいたら、高橋ヨシキがしていることをSWCに報告すると良いかもしれませんね。もしもそうなった時、町山智浩はSWCに対して「悪趣味・鬼畜系カルチャーをやっていたのは、電通・ホイチョイ・フジテレビに対する対抗心が有ったから」と弁明できるのでしょうか。見ものです。
それと、SWCといえば思い出しましたが、長年に渡る町山ウォッチャーならばご存知のとおり、過去に町山智浩自身が他人に対して「オマエのことSWCに通報しといたからな」と言ったことがありました。その矛先が自分の近しい人間に向けられた時、町山智浩はどうするでしょうか。
この投稿は以上です。
言論の自由が保障されている中で法がその範疇外と定めていない言論を民衆が同調圧力によって制裁する社会は、もはや法治国家ではないし言論の自由も実質保障されていないことになるんじゃないですかねえ
—— 観客席から降りて、当事者になる気持ちを想像し、先立って反省できる稀有な人だ。たまにこういう増田が現れるから匿名ダイアリーにいてよかったと思える。俺にも協力させてくれ。
分別の弱い10代の頃に外国人を差別するような動画が撮られていたとして、3〜40代になってからそれが世間に公表されたら、それは責任を負わなければならないことなのか。
今回の現実のケースに当てはめると、次のような流れになるだろうか。
バッシングの風潮を「正義を振りかざしている」などと誰かが批判すると、批判者と共に仕事をしてた企業が反応する。彼との現在有効な仕事上の契約がないことを検め、いまは無関係であることを表明する。
「弊社はあらゆる差別・いじめ・虐待などの人権侵害を容認しません」という声明を出す。
そして…
自社のサイトから、彼が登場するコンテンツを、彼の存在を、完全に抹消できてなかったことを、謝罪する。ネットは、拍手喝采する。
China Hosting Winter Olympics Compared to Appeasing Hitler by Lawmaker
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冬季五輪のテストイベントとして行われたフィギュアスケートの試合(21年4月) Tingshu Wang -REUTERS
<かつて対独宥和政策がナチスドイツの台頭と第二次大戦を招いた過ちを繰り返してはならない>
イギリスの与党・保守党の元党首が、2022年に開催される北京冬季五輪に政府代表を派遣しない「外交的ボイコット」を呼びかけた。中国当局のウイグル族に対するジェノサイド(民族大量虐殺)を非難する一方で、中国のオリンピック開催を容認するのは「ヒトラーに対する宥和」にも等しい行為だというのだ。
英議会で北京冬季五輪の外交ボイコットの声があがり始めたのは、7月初め。英議会の委員会は、ウイグル族イスラム教徒に対する「迫害を終わらせる」ため、北京五輪をボイコットして中国に圧力をかけるべきだとする報告書を発表した。
「以前、別の凶悪な独裁政権に譲歩したときに何が起こったか忘れたのか」と、保守党元党首のイアン・ダンカン・スミス下院議員は7月15日の議会でこう語った。ヒトラーの台頭を招き、第二次大戦が起きたのだ。「宥和政策は失敗し、(世界で)6000万人が死亡した。今、われわれは同じ道をたどっている」
「北京五輪のボイコットは、決して形ばかりのものではない」と、ダンカン・スミスは言う。「中国は、世界中から非難を受けたり、影の行いを詮索されたりすることを非常に嫌う。きっと、効果が上がる」
保守党のティム・ロートン議員は、アメリカが外交的ボイコットに合意すれば、イギリスも足並みをそろえると語った。
ロートンは、新疆ウイグル自治区における中国の政策を批判したことで、中国の制裁対象になった9人のうちの1人。中国に影響を与えようとするこれまでの試みは失敗したと警告した。
「北京を2008年の夏季オリンピック開催都市に選んだのは、国際オリンピック委員会(IOC)が、大会の開催は中国の人権改革のきっかけになると約束したからだ」と、ロートンは述べた。
「その後どうなったか。新疆ウイグル自治区ではジェノサイド、チベットでは何千人ものチベット族が逮捕、投獄され、住まいを奪われ、拷問され、殺された。香港では言論の自由と政治的自由が抑圧され、中英共同声明は反故にされ、国家安全法が発動された。なんともすばらしい成果ではないか」
「ジェノサイドであると認識しつつ、政府要人や外交官を北京オリンピックに派遣することはできない」と、労働党のアフザル・カーン下院議員は言う。
米政府も、同様の外交ボイコットの呼びかけを行っている。民主党のナンシー・ペロシ下院議長は5月18日の議会公聴会で呼びかけた。「選手を応援するために国のトップを中国に送り込むことで、中国政府に栄誉を授けてはならない。選手たちには帰国後、さらなる敬意と崇拝を捧げよう」