はてなキーワード: 無党派層とは
民主党が不人気なのは批判ばかりだからじゃないよね。その証拠に維新なんてあっちこっちでいろんなものをぶっ叩いてるけど、逆にそれが庶民感情に受けて躍進したし。
民主党の敗因はねえ、俺はセンスのなさだと思うのよ。たとえば一個前の選挙で「パリテなう」とかやってたじゃん。もうね、ああいう所よね。貴族趣味的すぎる。無党派層の庶民の心に響くわけがない。誰もとめられなかったのもアカンすぎる
んで、今度は民主党はそんなに批判してないよ!協調!とか言ってるでしょ。あ、民主党死んだと思ったよね。完全に維新に食われますわ。橋下や松井や吉村が既得権益をぶっ叩くのが好きな無党派層めっちゃいるし問題はそこじゃねえだろ。維新があわない左志向の無党派層はれいわにでも行くだろうね。生活支援を地味にやってる共産だってこれからも地味に根強いファンを獲得するだろう
民主党もう本当に駄目だと思いますよ……俺は二大政党制になってなるべく政治が健全化してほしいと思っておるが、無理だろうな……
実は比例票は増やしてるんだよなあ。小選挙区で競り負けたので比例の枠を食ったという見方がある。無党派層の投票先1位も依然として立憲民政党である。
その辺を差し引いて評価はできないんじゃないかな。今回の選挙はインターネットの雰囲気を全然反映しない、今の制度化においてはかなり真っ当な選挙戦だったと思うよ
流石に政治家本人たちは、そんなことは口が裂けても言えないと思う。
しかし立憲共産の取り巻きのツイッターを読んでいると、「国民は野党の理念を理解することが出来なかった」とか本音がちょくちょく散見される。
一番笑ったのは、大阪の小選挙区の全部を維新が取ったことに対して、これからは大阪人を人間だと思わないとはっきり言ったバカがいたこと。
今回の総選挙の投票率は約55%であり、無党派層は野党共闘そのものを黙殺した。
野党共闘に意味があったかなかったなんて議論は、大多数の無党派層を動かせなかった時点で失敗以外の何物でもない。
今回の選挙に限った事ではないが、国政選挙や地方選挙で野党が(というよりサヨクが)負けると100%の確率で愚民批判が始まる。
与党に投票した有権者や、選挙に行かなかった無党派層を批判したところで、その人たちが反発して更に野党不信につながるのが理解できないのかな?
自民 | 立憲 | 国民 | 希望 | 維新 | |
---|---|---|---|---|---|
2021年小選挙区議席数 | 189議席 | 57議席 | 6議席 | 16議席 | |
2021年小選挙区得票数 | 2762万 | 1721万 | 124万 | 480万 | |
2021年小選挙区得票率 | 48.08% | 29.96% | 2.17% | 8.36% | |
2017年小選挙区議席数 | 218議席 | 18議席 | 18議席 | 3議席 | |
2017年小選挙区得票数 | 2650万 | 472万 | 1143万 | 176万 | |
2017年小選挙区得票率 | 47.82% | 8.53% | 20.64% | 3.18% | |
自民 | 立憲 | 国民 | 希望 | 維新 | |
2021年比例代表議席数 | 72議席 | 39議席 | 5議席 | 25議席 | |
2021年比例代表得票数 | 1991万 | 1149万 | 259万 | 805万 | |
2021年比例代表得票率 | 34.66% | 20.00% | 4.51% | 14.01% | |
2017年比例代表議席数 | 66議席 | 37議席 | 32議席 | 8議席 | |
2017年比例代表得票数 | 1855万 | 1108万 | 967万 | 338万 | |
2017年比例代表得票率 | 33.28% | 19.88% | 17.36% | 6.07% | |
自民 | 立憲 | 国民 | 希望 | 維新 | |
2021年10月政党支持率 | 38.6% | 8.0% | 0.8% | 3.5% | |
2017年10月政党支持率 | 31.2% | 4.4% | 4.8% | 1.3% |
小選挙区での自民党については、前回と今回で得票率はほぼ変わっていないが、議席数は減少している。
立憲民主党については、得票率は前回の「立憲」+「希望」と同程度だが、議席はそれを足し合わせたよりも増加している。
これは前回の希望の党が得票率のわりに議席数が伸びなかった(接戦区を軒並み落としていた)一方、
今回は野党共闘で候補を一本化したことにより勝てた区が多かったことに起因すると思われる。
一方、比例代表での自民党は、得票率はほとんど変わらず、議席数もそれに合わせて微増しただけだが、
立憲民主党は、前回の「立憲」と「希望」の得票率を足し合わせれば37%になるところ、20%しか取れていない。
比例だけなら希望の党のぶんの得票を失って元の立憲民主党だけの勢力に戻ったようにも思えるが、
小選挙区ではきちんと「立憲」+「希望」の勢力を保っている(むしろそれ以上に伸ばしている)のである。
ではなぜ比例で立憲民主党が伸びなかったのか。
考えるにそれは「小選挙区は大政党に、比例代表は小政党に」という人が多いからではないか。
実際に、自民党や立憲民主党などは「小選挙区の得票率>比例の得票率」であり、
国民民主党や日本維新の会、あるいは前回の立憲民主党などは「小選挙区の得票率<比例の得票率」となっている。
特に今回は、野党共闘によりその傾向がさらに強まっていたものと思われる。
小選挙区では自民党と立憲民主党の一騎打ちだったので立憲民主党に投票するしかなく、
そのぶんバランスを取って、比例では国民民主党や日本維新の会に投票した、という人が多かったのだろう。
野党への投票はそのほとんどが「無党派層の反自民票」であるということだ。
それは「比例までは野党共闘の効果が及ばなかったから」ではないのか。
であれば、立憲民主党が取るべき道は「比例でも野党共闘をする」ということ。
すなわち、二大政党制を目指して大合流すればいいんじゃねーの?ってことだ。
ニコニコの選挙特番で東浩紀も言ってたけど、今回の選挙では”自民にお灸をすえたい”けれど”立憲民主党に政権を担って欲しくない”人が維新に投じたのだろう。
そんな風に考える無党派層がそれなりにいるのであれば、立場上「衆院選は政権選択選挙だ!」と言わなきゃいけない野党第一党、立憲民主党はどうしても不利になってしまう。
一方で維新はよく自民の補完勢力などと呼ばれるけど、「与党入りしない」、「与党入りするメリットがない」と日頃から話している。
与党入りした社会党の崩壊、今では公明党が反対する選挙日程を組むこともあり公明党でさえ影響力を落としていることを考えると、自民が与党入りをちらつかせても維新は与さないだろう。
そんな維新が、懐かしさすら感じる連立与党からは距離を取り”確かな野党”として票を集めたと考えると、政権を目指した野党共闘は政権選択選挙である衆院選には向いていなかった。
候補者一本化程度で絶対安定多数を切り崩すとか適当なことを言っておけばよかった。
仮に野党に入れたいけど政権を担って欲しくない票が一定のマスを形成しているとしても、次の国政選挙は間違いなく参院選でそれは政権選択選挙じゃないから野党共闘でもそれなりの結果を残せるだろう。
まず前提として、ここではあえて政策論については触れない。
野党共闘の是非についても触れない。
選挙事務所とその周辺における、今さら当たり前の事実を再確認したり、
巷にあふれる選挙分析を眺めていると、無党派層をどう動かすかに終始している意見が多く見られる。
しかし無党派に頼る運動をしていては、いつになっても自民党には勝てない。
選挙の本当の闘いは、公示日(告示日)の直前までに終わっているのだ。
徹底して目に見える票を積み上げていく作業を、選挙のプロは行っている。
では、組織票とは何か。
本当の意味で選挙対策本部のコアとなるのは、そう、地方議員の存在である。
日ごろから地域活動をさせ、できる限り多くの有権者と日常的な関わりを持つこと。
それこそが、選挙運動の長期的戦略の本質であり、自民党が勝ち続けている実態である。
地元小中学校の入学・卒業式、運動会での挨拶はもちろんのこと、
地方議員はあらゆる地域活動に足を運び汗を流し、御用聞きに精を出している。
それこそが結果として、最も身近にして最大の選挙運動効果をもたらしているのはご承知の通りである。
自民党型の地方議員には、選対のコアメンバーということのほかに、もう一つ有用な意味がある。
それは、将来の国政進出へ向けたキャリアパスという位置づけである。
地方議員を増やせば増やすほど、有用な人材が発掘され定着してゆく比率は高くなり、
その中で優秀だと認められた人材が国政進出を果たすというわけだ。
それは当の地方議員たちが国政に関わる際の強いモチベーションにもなっていて、
普段はなかなか会えない広範囲の有権者と直接触れ合う良い機会となっている。
議員のキャリアパスというものが、自民党の組織拡大における大きな相乗効果を果たしているのは無視できない。
与野党問わず、複数の選挙事務所と直に触れあってきたからこそ確実に言えることがある。
総選挙が終わった今、1年足らずのうちに次の国政選挙が控えているとはいえ、
だからこそ次に野党支持者が考えるべきはこのことではなかろうか。
ビジネスの世界には、「人・モノ・金」というスローガンがある。
選挙で言えばそれは「人・金」となるだろう。
選挙のために惜しみなく金を使う。
これが、地方議員の育成に続く第二の手立てだ。
自民党が選挙のために使う金の99.99%は合法的で、その多くは費用対効果をしっかりと考えられてのものだ。
合法的に人を雇い、印刷物を刷り、ビラを撒き、ポスターを張り、広告を打ちまくる。
いくら地方議員が多く、組織が盤石でも金をうまく使えなければ選挙には勝てないのだ。
実は、地方議員の数だけを見ると、自民党と共産党では全国の議員数の合計はさほど変わらない。
(むしろ数年前までは、共産党所属議員が最も多かったし、今では公明党議員が最も多い)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000741465.pdf
それでも共産党が国政で議席を伸ばせない要因の一つは、公約もさることながら、金によるところも大きいと私は見ている。
政党交付金の制度自体に異を唱える共産党は、党の理念として、税金から各政党に分配される「政党交付金」を一銭たりとも受け取っていない。
一方の自民党は、政党交付金だけで年間170億円近くの大金を得ている。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000678653.pdf
仮に自民党が、衆参合わせて400人弱いる国会議員にこの大金を平等に配ったとすれば、
1人あたり年間4,000万円近い金額を選挙対策として使えるのだ。
そして、意外と知られていないのがこの政党交付金の算定方法についてで、
獲得した議席数はもちろんのこと、選挙の得票数も、交付金の額に影響するのだ。
つまり実際の選挙結果においては、いわゆる「死票」になってしまった票も含めて、
1票あたり、およそ300円ほどの価値を持っていると考えることができる。
(政党交付金の年間予算は、人口1人につき250円×約1.2億人=300億円。
有権者数は約1億人、投票率は約50%なので、投票者数は約5000万人である。
議席数に応じた算定と、得票数に応じた算定とが全体予算の1/2ずつなので、
300億÷5000万÷2=300円というざっくりとした計算。
小選挙区と比例の別、衆参の別もあるので厳密にやるともうちょい複雑。)
https://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seitoujoseihou/seitoujoseihou04.html
まるで、某放送局をぶっ壊す政党のようなビジネスライクな話になって恐縮だが、
(というかN党が、議席を取れなくても票さえ得られれば喜んでいるのというは、まさにこういった事情による)
そしてその原資は言うまでもなく私たちの税金であることは、もっと広く知られるべき事実である。
むしろ合法的にバンバン金を使って、バンバン票を集めてもらうよう働きかける必要がある。
金がなければ票は奪えないし、票は文字通り金を生む。
候補者も政党も支持者も、もっと選挙と金の関係をポジティブに捉えなおしてほしいところだ。
そしてできるならば共産党はこの事実を重く受け止め、本当に野党共闘で政権奪取をしたいのであれば、
理念として受け取らないのは理解はできるが、それでは選挙には勝てない。
交付金制度を廃止するのは、政権を取ってからでも遅くはない。というか政権取らないとそもそもできない。
これは統計的なデータがないのであくまで印象論となってしまうが、
投票に行こうと言われて、初めて投票に行く気が起こる人などめったにいない。
それよりも、自分の身近にいる他人を投票所へ向けるために効果的な魔法の言葉がある。
である。
これは是非とも、某CMに参加していた著名人に言いたいことだが、
あのクラスの著名人たちが、芸能活動のリスク覚悟で投票先を公言していたとすれば、
これは決して、「だからあなたも○○に投票してほしい」という投票先の同調を呼び掛けてほしいわけではない。
むしろ、「私は〇〇に投票する。あなたも自分でよく考えて投票に行ってほしい」というところでとどめておいた方が良い。
自分の知り合いに直接、特定政党への支持を訴えかけるという経験はないだろうと思う。
そうでなくとも、SNSで支持政党を公言している人を見かけたならば、
けれどやはり、これでは選挙に勝てないのだ。
先述した通り、全国の地方議員の合計で、公明党の所属議員が最も多いという事実を、今一度よく考えてみてほしい。
「なんとなく、近所のあの人が頑張っているから入れといてやるか」という人はかなり多いのだと思う。
とはいえ、電話帳のア行から順に投票を呼び掛けるなんてことはしなくてもいい。
「Go Vote !」という可愛げな動くスタンプを張り付けたインスタグラムのストーリー画面の端っこに、
「ちなみに〇〇に投票しました」と、ごくごく小さなフォントでテキストを載せてあげるだけでも十分だと思う。
次回の選挙では、支持政党や投票先を公言するブームが訪れていてほしいものだ。(まぁ無理だろうけれど)
と、雑文を書いている間に枝野辞任のニュースが飛び込んできた。
本多平直離党問題とか、公約発表の仕方(順序)とか、東京8区騒動の対応とか、
枝野のやり方が良くなかったところがたくさんあるのは認めるし、代表交代の議論が湧くこと自体は否定しないが、
今このタイミングで代表を挿げ替えたところで果たして良い結果となるとはとても思えない。
小川淳也待望論とかが出てきたら、ある種の風が起こったりするものなのだろうか・・・(冗談)
一体どうなることやら・・・
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anond:20211101232942を読んで。
兵庫1区(神戸市中央区、灘区、東灘区)住みでふんわり反維新の立場から考えてみる。
我が選挙区でも維新にそれなりに表が集まったのはわりとショックだった。
そんなに賢くないのでちゃんと論理立ててとかはできないけど、自分の感覚を書きます。
維新が嫌だなあと思う理由は言葉にすると「文化軽視」とか「分断を煽る」とか、もちろんコロナ対応の酷さもあったけど、素直に表現すると「気色悪い」。
政策うんぬんもともかく、吉村さんのあのドヤ顔ってブラック企業意識高い系にいがちな嫌なやつ思い出さん?松井さんのニヤニヤ顔って中小企業にいがちなハラスメント親父の顔イメージしない?
「イケメン吉村はん、よう頑張っとる」というイメージでメディアに踊らされてみんな維新に投票したっていわれてるけど、同じテレビを見ていても「いやこいつら見た感じ(雰囲気)きしょいし、言うとうこと中身ないし何なんこれ」っていつも思ってる。
そんなふんわりイメージで維新を嫌うパターンもあるにはあるよ、と言いたい。
でも多くの人はあれ、好感を持つのかな。
さて、どっかのブコメでこの動画を見た。
曰く、「維新の支持層は努力至上主義のいわゆる勝ち組だ、そして維新のやってることは旧自民党のノウハウがっつり踏襲した組織戦だ」ということらしい。
大躍進予想の維新の会の本質〜冨田先生とライブ〜
https://www.youtube.com/watch?v=cbFFi7cF0mM
これは、たしかにそうなのかもなーという気もする。
維新系の人から選挙のお願いされたことないし。
自分は客観的にはプチブルだし、改革はしたほうがいいと思うけど、それでも維新はないわー、とも思う。
あの維新の気色悪さを、よく言われるマスコミ戦略だけで払拭できるのかなあという疑問はちょっとある。
とはいえこの動画をまるっと信じる気持ちもそんなにない。
同じ映像を見ているはずなのになんでこんなにイメージ分かれるかなあと思いつつ、それならやっぱり維新の強さは「イメージ戦略」だけではないのでは、とも思えてならない。
ふんわりイメージということなら、「維新=大阪=いっしょにせんといて」という自分の中の悪しき神戸っ子プライドがまた気色悪いイメージをより強固にしているのかもしれないけど。
ちなみに、自分は小選挙区は当選した井坂さんに入れた。
彼は当選するために所属をちょくちょく変える人という認識なので、立憲であるという点はあんまりマイナスにならなかった。
(浪人していた事情もあるけど)わりと地元をうろついていて、話を聞いてくれそうというイメージはある人です。で、それって維新の戦い方と同じだよね?
自分は「維新気色悪い」を抜きにしても、やっぱりイメージで投票してしまうただの無党派層です。
じゃあ「吉村さんがんばっとうやん」と「維新気色悪い」の境目って何だろう。
兵庫県と維新と言えば今年選ばれた斎藤知事の話になるけれども、彼はもともと自民がスカウトしてきて維新が乗っかったという経緯らしい。
本当のところは知らんけど、確かに時系列的にはそうだったように思う。
大阪以外で初めて誕生した「維新系知事」の実情
https://toyokeizai.net/articles/-/444613
だから100%維新っ子でもなさそうだけど、イメージで言うとやっぱり維新っ子系の見た目してると思った(吉村さんとかより目に生気はなく、イメージ的にはイケてない)。
県政をちゃんとやってくれたら、いつでも変節して維新なんか切ってくれていいよ、その時は応援すると思ってる。
政令市に住んでると県政なんかあんまり意識しないけど、コロナを経て災害時ってやっぱり都道府県単位なんだな、と今まで無関心だったの反省した。
ただ、選挙の時はやっぱり維新が気色悪すぎて「改革は必要だけど…維新出しゃばってきたらきしょいし…とりあえず金澤さんかな…」と、井戸さんの後継に入れた。
井戸さん個人は完全に老害でダメだったと思うけど、基本的方針はちょっとひどい(まだマシ)、くらいだと思っていたので。
すみません、こちらも完全にイメージで投票しています。
「れいわ新選組に入れた?ヤベー、こいつに関わってはいけない…」
1990年代までは日本の政治では、政治家や政党を批判することはあっても、選挙で投票する有権者を批判するのは左右問わずタブーだった気がする。
そのタブーがタブーでなくなってきたのは、小泉政権が誕生してからだと思うがどうだろうか。
小泉政権が誕生した当時の政権支持率は70%を超えていて、その時は国民の熱気というものを肌身で感じた。
小泉政権を支持していたのが、それまで政治に関心を持っていなかった無党派層であるが、2000年代初期から政治に熱狂する無党派層を揶揄する声や報道がなされている。
「B層」という、それまで聞いたことも無かった言葉が生まれたのも小泉政権が誕生してからである。
2005年の郵政選挙と2009年の政権交代で、有権者批判の流れは更に加速して来ている。
そして、今回2021年の総選挙では有権者批判の声は普通に聞こえるようになっている。
流石に政治家や政党は言わないにしても、匿名のネットでは上記の煽りが普通に流れていて、この20年間で日本の民主主義は変質したよね。
新自由主義160キロストレートを投げ続ける維新がなぜこんなに強いのか、ネットの言説で自分の肌感覚と合うものがなかったので言語化してみたい。
①今回なぜ維新が強かったか? →答え:吉村知事(「吉村はようやっとる」)
③維新の今後は?
この順に書いてみる。
大阪では、演説をすれば満員の聴衆。兵庫県ですら、三宮にくれば鈴なりの人だかりで老若男女スマホを片手に見物をした。そして吉村知事が去ると、大方みんな解散。これは選挙特番でも取り上げられた事象だ。
なぜこんなに人気かというと、答えは簡単でテレビにたくさん出ていたからだ。
コロナ禍において、とにかく関西では彼を目にする機会が多かった。中でも10チャンネルの「かんさい情報ネットten」という夕方のニュース番組の影響は大きいという肌感覚がある。中谷しのぶさんという女性キャスターがメインで、関西では人気がある。中谷さん自身は非常に聡明で、物腰柔らかくスマートに番組をまわすので、見ていて安心感がある。各コーナーも吉本の芸人などが関西の情報を取り上げていて名物化しているものも多く、関西では夕方はとりあえずこれという家庭も多いはずだ。
この番組に吉村知事はたびたび登場した。そうでなくても、吉村知事の記者会見は毎日取り上げられた。関西の番組なのでこれは当然である。番組に登場したときも、吉村知事はマスクや手洗い、外出自粛など、ごくごく常識的な内容を一生懸命発信していた。そう、彼は発信力が高いのである。
他の地域の方からすると、全国最悪の事態を招いたのは、他ならぬ維新ではないかと思われるに違いない。実際、維新の新自由主義的切り捨てによって弱体化した医療体制等々により事態が悪化したり、吉村・松井両氏による無計画な雨合羽集めで現場が疲弊したり、あの有名な吉村イソジン発言など、どう考えても頭がイッたとしか思えない場面が多々あった。
しかし、多くの大阪府民、関西圏の吉村知事に対するイメージは、上記とは少し異なる。吉村知事は、ずっと前線で必死に情報発信し、今できることをやり続け、分からない中でとにかく行動をし続けた、そういうイメージのほうが強いだろうと思う。
それは、東日本大震災のときの枝野官房長官に似ている。あの時の枝野氏は、明らかに寝不足状態の目で脂汗を浮かべながら必死に情報発信し、わからない中で誰よりも必死にやっている様子が伝わってきた。一時「#吉村寝ろ」がネットで話題になったように、そのへんの府民、関西人を捕まえて話を聞けば、吉村知事は何かよくわからないがとにかく頑張っていた、それはもう菅首相や西村さんやあんなのよりずっと必死に動いて頑張っていた、という感じのイメージを語る人がマジョリティだろう。
いや、その事態の悪化はかなりの部分、維新が招いたものだろう、とあなたは言うかもしれない。しかし、東日本大震災のとき、政府や菅首相の対応にまずさがあっても、誰よりも必死にやっている枝野官房長官の誠については多くの人が信じたように、吉村知事の誠についても多くの府民が共感を覚えたのだ。実際、イソジン発言など明らかに頭がイッた、さすがの多くの関西人も「ワオゥ…」と思う場面はあったにせよ、確かに、吉村知事が本気で府民に訴え、情報発信し、駆け回っていたことは間違いない。その多くは少なくとも菅首相の死んだようなメッセージよりは多くの人に届いていた。むしろ政府との対比で吉村知事が頑張っているように見えた。忽那賢志が阪大教授にやってきてからは、ブレーンとなった部分もあったのか、かなり適切に発言していたし、無理を承知でもとにかくやれることをということで野戦病院みたいなことをやると表明したり、アレな部分はあっても実際頑張っていた部分も大きい。
維新が勝ったというより、吉村さん=維新のほうがずっと政府、自民より頑張ってくれてるやん、という感覚の人が多かったのだと思う。
その昔横山ノックが勝ってしまったように、橋下徹が圧倒的に強かったように、タレント的知名度、人気があれば、一気に波に乗る。これは別に大阪以外でもそうだとは思うが、今回の吉村さんにはそうした強さがあった。それがもう、今回の圧勝の最大にして唯一の理由だ。
この背景には、お上が嫌いという大阪の気質もあるように思う。まずはやはり、東京は好かんという、わしらはわしらで大阪やという意識は、陰に陽にいろんなことに作用しているように思う。しかしそれに留まらず、何もせんと偉そうにだけしているお上は気に食わんというのは、多くの一般府民のもつ感覚で、それは大阪府や大阪市の役所にも長く向けられてきていたものだった。大してなんもしてないくせに、金ばっかり無駄遣いして、偉そうにして、なんもわしらのこと考えてくれへんやんか、あの役人どもは、というわけだ。そして実際、確かにその通りである部分は多かったのだ。
そこへ維新、橋下徹がやってきた。大阪府、大阪市の役人は無駄遣いばっかりして何もしてくれへん、徹底的にそれを叩き直そう、無駄をなくそう、偉そうにしてるだけの時代はもう終わりや、そういうメッセージを発した。これは強かった。確かにそれは新自由主義になる。しかし、そのへんの大阪府民をつかまえて、新自由主義について説いたところで理解されるだろうか? 橋下さんはやりすぎなとこもあるけどな、ほんまによう頑張って戦ってくれよるで、今まで役人は偉そうにしすぎたんや、そういう答えが返ってくるのが関の山ではないか。維新はようやっとる。
そこへ、数日前に維新がツイッターであげたような画像がくると、それは府民にウケる。確かに10年前の大阪城公園なんか、閑散としていた。今はカフェなどもたくさんでて、とても賑わって楽しい場所になった。こういう目に見える、ウケる政策を打っている。それは確かにポピュリズムだ。しかし、古い政治や自民はそういう草の根レベルで、確かに自分達のために動いてくれている、と多くの一般人が感じることをしてこなかった。維新になってようなった。
松井代表、吉村知事、維新にはみんな、上記のようなイメージが重なっている。それが今回の圧勝の背景にある。
では最後に、③維新の今後について、つらつらとできるだけ短く書いてみたい。
ここまで維新の人気ぶりを書いてきたが、しかし、だからといって大阪府民が諸手を挙げて全肯定しているかというと、そうではない。ここは大事なポイントだ。大阪都構想は、二度までも住民投票で否決されているのだ。
あれは、「ようわからんけど、大阪全部かえてまうのは、いくらなんでもやりすぎやで。そんなん、意味あんのかいな。やりすぎちゃうのん、知らんけど」と多くの人が感じたからで、維新のやることを何でもかんでも大阪府民が肯定しているわけではない。
自民以外に入れたくない保守層が、維新に流れた面もかなりあるだろう。自民にお灸を据えたいと思ったときに、維新は外交政策などがわりとしっかり保守なので安心して入れられるのである。
あるいは無党派層の中のリベラル寄りの人たち。立憲民主は共産と組んでてどうんだろう、しかしれいわとかは行き過ぎやしなぁ、とぼんやりと思っていっる層も、上記の①のような印象があると、まあ維新頑張ってるし自民に入れるのはありえないし、今回はいっぺん維新伸ばしとくか、となるパターンもわりとあるように思う。
では、自民や立憲民主などが、維新をおさえようと思ったらどうすればいいのだろうか。
兵庫県知事は、長らく井戸敏三というお爺さんが20年に渡り務めていた。この人は、ずっと与野党相乗りで、知事選なんてあってないようなもので、兵庫県民からすると選択の余地がなかった。まあ特に大きな失政や反感もなかったので、長らくまあいいやという感じだった。
端的にいうと、この井戸さん、菅首相や政府と同じだったのである。何も対応しない。何もせず偉そうにして、やることといえば吉村知事の悪口ばかりだ。多くの関西人からはそういうふうに見えた。実際、行動は遅かった。挙句、任期終了が迫っているのに公用車にセンチュリーの購入を決めたりして、お前が最後にええクルマに乗りたいだけちゃうんか、という多くの反感を買った。
そして知事選。
井戸さんの後継者が自民公認となった。しかし地元の自民党市議会議員、県議会議員や後援者たちは、井戸さんの後継者では勝てないと肌感覚で実感していた。だから別の候補者をおそうとした。しかし自民党本部に潰されて、遺恨が残った。ちなみにその遺恨から、今回兵庫1区ではその地元自民の人たちが無所属で候補をたてて、地元の支持団体などがそちらに流れた結果、毎回接戦だった自民・盛山さんが大きく負けて、盛山さんと勝ったり負けたりりだった立憲民主・いさかさんが余裕勝ちしている(これには立憲・共産の選挙協力もあるが)。
とにかく、兵庫県知事選では、もう井戸さんの後継者(自民)に入れようという県民は多くなかった。井戸の後継者なんかが出るくらいなら、維新の斎藤さんのほうがマシや、ということである。若いから色々腐った部分もやる気をもって正してくれそうやし、どうせ井戸の後継者にしてもコロナ対策はぼんやりして動きも遅いままやろう、維新には若干の不安もあるがこの際仕方ない、やっぱ20年もやったら驕りもでるし一般人の感覚も忘れるし腐敗もするんやな、ここは変えなしゃあないな、ということである。
これをみて、兵庫県知事選でまで維新がかった。兵庫県民、お前らもかよ。アホちゃうか。関西はみんなアホなんちゃうか。愚民なんじゃないか。
と言われても、そうとばかり単純に言って終わりにはできない背景があるのである。
下あたりをみて触発されてかいた。
支持者たちはこの失敗をどう総括し反省する?
そこをしっかりやってかないと同じことを何度も繰り返すことになるぞ
消極的自民支持者や無党派層を取り込んで選挙に勝たなきゃいけないわけだけど
今後どんなどんな戦略をとる?
無党派層は家で寝ていてほしい
これを書いているのは衆議院選挙の投票が締め切られて4時間くらいに過ぎないが、自公で安定多数は確保されたようなので、そろそろ総括したい。
定量的な分析についてはこれから明らかになると思うので、それは別の方にお任せするとして、ここでは選挙戦の報道とSNSでの反応を通して、なるべく主観を排除したうえで(といいつつどうせ主観は残っているんだろうが)、野党共闘について語ってみたい。
与野党一騎打ちで小選挙区を戦う、これ自体は選挙戦略として間違っていない。選択肢としてわかりやすいし、なにより仲間割れ選挙になって漁夫の利とならずに済むから。しかしながら、野党からの視点からすると、そもそも共産党が勝てる見込みがありそうな選挙区(具体的に言えば沖縄1区くらいか)以外は出馬しなければいい話なのである。比例票を伸ばすために小選挙区で多くの候補者が討ち死にしていくわけである。今回のように取りやめをしていても、比例議席は大して減っているわけではなさそうだ。であれば、共産党がでしゃばるのではなく、敵は誰かを見据えて、空気を読んで取り下げればいいだけではないだろうか。
2009年の総選挙は共産党が出馬していても民主党の圧勝だった。無党派層が投票した「風が吹いた」選挙ともいえるのではあるが、今回は共産党に依存している以上、2009年と比べればそれだけ地盤が弱いとも言える。「ボトムアップ」というのであれば、そもそも地盤を固めることに徹するべきであったのに、弱者のパワーゲームに飛びついたことが、今回の負け(自公に負けた時点で負けですよ、ええ)につながったと思う。
これだけ風がそこまで吹いていないのはなぜか。それは共産党は日本人のマジョリティとして受け入れられないのである。個々でやっていることは是々非々あるものの、共産党とは一緒になりたくないのが多くの日本人の本音なのではないだろうか。連合や国民民主党がこれだけ毛嫌いしているのもうなずける。
旧民主党は多種多様な議員が揃っていたと思う。旧社会党系なリベラルな人もいれば、旧自民党系の保守系な人もいた。しかし、新しい立憲民主党では保守系の人が逃げてしまった。細野豪志氏や長島昭久氏のように自民党に「裏切る」人もいれば、自民党には行きたくないけど立憲民主党にも行きたくないとして「国民民主党」としてとどまる保守系議員もいる。なぜこうも分裂してしまったかを猛烈に猛烈に猛省してほしい。「右でも左でもない」と前回の選挙の政見放送で主張した結果がただの旧日本社会党のカーボンコピーにしかなっていないのではないか、というのは個人的な見解だ。細野氏や長島氏を失ったのは正直大きすぎるし、なにより管元首相と長島氏を選挙区で争わせたのは悲しい。今すぐにでも、枝野幸男は細野氏や長島氏、さらに国民民主党に土下座してでも、多種多様な第二勢力として信頼を取り戻す努力をしてほしい。
無党派層の投票率が高くなって野党の得票数が増えるのは、別に野党のためじゃない。
あくまで日本人の大多数は自民党の政権が続くことを願っているが、しかし自民党は放っておくと自然と腐敗し始める。
自民党の腐敗を防いで、常に緊張感を持たせるためには何が有効か。
自民党には圧倒的過半数の議席は与えずに、「ここで緩んだらすぐに政権交代だよ」とプレッシャーを与え続けるくらいの議席数にしておく。