はてなキーワード: 呼び方とは
2年前に「ロシア語の表記揺れはなぜ起きるのか」っていう増田を書いた増田だけど、みんな覚えてるかな?
今回は最近話題のウクライナの固有名詞の日本語表記についての話をするよ!
ロシア語やその他の多くの言語で、иは「イ」の音を表す文字だよ! でもウクライナ語では違うんだ!
手元の教科書を見てみると、「ゥイー 母音字。[イ]より奥に舌を引き,唇を横にして出す」(『ニューエクスプレス ウクライナ語』10頁)って書いてあるよ! そうだね、日本語で表記する上ではロシア語のыみたいになるんだね! ローマ字ではyで表記することになってるよ!
問題は、「ウィ」って表記するとややこしいことだね! 人名のМикола (Mykola)を「ムィコラ」と書くか「ミコラ」と書くかってことだね! きちんと数えたわけじゃないけど、ロシア語のыよりもウクライナ語のиの方が使用頻度高そうな気がするよ! 原語に敬意を払って「ウィ」と書くか、日本語の読みやすさを取って「イ」と書くか、究極の選択ってやつだね!
ちなみに「ムィコラ」はロシア語でいう「ニコライ」のことだよ! ロシア語の「ダニイル」はウクライナ語では「ダヌィロ(Данило)」、「ウラジーミル」は「ヴォロディムィル(Володимир)」になるね! 「ダニロ」や「ヴォロディミル」とどっちがいいと思う?
そういえば、ロシア語のыは日本語では「ウイ」って書くことも多いね! 「チェルノブイリ」も、Чернобыль (Chernobyl’)のыを「ウイ」って書いてるね! それに倣うならВолодимирも「ヴォロディムイル」って書くべきかな? うーん、チェルノブイリを「チェルノブィリ」と書くようにした方が早いかな! ちなみにウクライナ語ではЧорнобиль (Chornobyl’)だから「チョルノブィリ」だね!
ьの説明を覚えてるかな? そうだね、同じ文字がウクライナ語にもあるけど、ロシア語と同じで無視されやすいんだね!
ロシア語の苗字でよく見かける語尾に「~スキー(-ский)」っていうのがあるけど(本来は形容詞の形だね! 個人を識別するために「○○の」っていう形容詞をつけてたのが苗字として定着したのかな?)、ウクライナ語だと-ськийになるよ! そうだね、ьがあるから「ス」じゃなくて「シ」になるんだね!
ということは、ウクライナ語的に表記するなら「~シキー」か「~シクィイ」になるべきだね! иをどう表記するかは上に書いたように色々な考えがあるけど、少なくとも「~スキー」にはならないね! 「~スキー」って書いてる時点でロシア語読みだね! Зеленськийは「ゼレンシキー」か「ゼレンシクィイ」だね!
ウクライナ語はロシア語だとьが入らないところにьが入ることがあるよ! 東部の都市の名前も、ロシア語だと「ドネツク(Донецк; Donetsk)」や「ルガンスク(Луганск; Lugansk)」だけどウクライナ語だと「ドネツィク(Донецьк; Donets’k)」に「ルハンシク(Луганськ; Luhans’k)だもんね!(ウクライナ語とベラルーシ語ではгはガ行じゃなくてハ行になるよ!)
ロシア語だとあんまり見ないけどウクライナ語だとよく見かける綴りがцьだね! ツァ行の子音цにьがついてるから「ツィ」って書くべきなんだろうけど、言いづらいよね! 学術論文とかでは「ツィ」と書くべきだと思うけど、新聞とかの一般向け媒体で「チ」って書かれてても仕方ないかな!
語末に置かれたв (v)はロシア語でもウクライナ語でも無声化するよ! ロシア語ではこれを「フ」って書くことになってるけど、ウクライナ語だと「ウ」の音になるから「ウ」って書いた方がいいね!
だからロシア語で「ハリコフ(Харьков; Khar’kov)」と書かれる地名はウクライナ語だと「ハルキウ(Харкiв; Kharkiv)」になるんだね!
語末とかで無声化したvを「ウ」って書くことになってるスラヴ系言語は、他にスロヴェニア語やスロヴァキア語があるよ! ベラルーシ語はそもそも綴りを変えてў (ŭ)って書いちゃうから逆に迷わないね! ベラルーシ語だとハリコフじゃなくて「ハルカウ(Харкаў)」になるね! なんでそうなるのかについては「なぜアザレンカはアザレンカなのか」も読んでね!
ウクライナ語にはїっていう文字があるよ! この文字はйのうしろにіを続けた発音を表すんだ! йは半母音/j/で、іは母音「イ」だね! つまりїは/ji/の音を表すわけだよ!
半母音/j/ってのは、要するに日本語のヤ行の子音にあたる音だね! ということは、їは日本語でいうとヤ行イ段の音ってことになるね!
……それ「イ」じゃね?
ただ、いちおう「йのうしろにіを続けた発音」なわけだから、「イイ」や「イー」と書くという考え方もありうるんだよね! そう書くと元の綴りがわかりやすくなるよね! іを「イ」で、їを「イー」で書くことにすると元の綴りがわかりやすいかも?
実はウクライナの国名はウクライナ語だとУкраїнаなんだよね! їを「イー」で書くなら「ウクライーナ」にすべきなんだけど、「ウクライナ」が定着しちゃってるから「ウクライーナ」と書くのは違和感があるね!
じゃあ、ここでウクライナの首都の名前を見てみようか! ロシア語ではКиевで、これはそのまんま「キエフ」で問題ないね!
ウクライナ語ではКиївって綴るんだ!
ここまで書いた色んな論点が詰まってることがわかってもらえると思うな! иは「イ」か「ウィ」か? їは「イ」か「イー」か? 語末のвは無声音の「ウ」だけど、発音よりも原綴を重視して「ヴ」と書くべきか?
仮に「иは『ウィ』、їは『イー』、語末のвは『ウ』」で書くなら「クィイーウ」になるね! 「иとїはどっちも『イ』、語末のвは『ウ』」とするなら「キーウ」だね!
仮に「チェルノブイリ」のようにиを「ウイ」と書くなら「クイイウ」とか「クイイーウ」もありかもね! ごめん、やっぱなし! さすがに不自然すぎるね!
個人的には、日本語母語話者の発音のしやすさを考えると「キーウ」が一番いいんじゃないかと思うんだけど、表記法には好みってやつがあるからね! どうしても「クィイーウ」じゃないと、という主義の人もいるかもしれないよね! 日本語表記をめぐる議論は最終的には不毛な争いになっちゃうからね!
実は、ウィキペディアでは十数年前にウクライナをめぐる喧々諤々の論争があったんだよね! ウクライナ関係記事の表記をウクライナ語で表記しよう! という動きが出てきたんだけど、иを「ウィ」で書く派の人が主導してたもんだから、日本語母語話者には発音しづらい項目名ばかりになった頃があったんだ!
たとえば、みんなも世界史の授業で「フメリニツキーの乱」について習ったことがあると思うんだけど、乱を起こしたフメリニツキーはウクライナ語ではХмельницький (Khmel’nyts’kyi)って綴るんだ! そう、иを「ウィ」で書くと「フメリヌィツィクィイ」になるんだよね! 読みづらいね! 一時期ウィキペディアのウクライナ関係記事はこんな感じの表記だらけだったんだ!
さすがにこれは、ということで今は「フメリニツキー」表記になってるけど、これもおかしな話だよね! 記事には「ボフダン・フメリニツキー」って書いてあるけど、それ何語なのかな? Богданを「ボフダン」と読むのはウクライナ語だけど、「フメリニツキー」はロシア語だよね! ちゃんぽんになってるね! せめて「ボフダン・フメリニチキー」か「ボフダン・フメリニツィキー」だよね! ちゃんぽんにするくらいならロシア語で「ボグダン・フメリニツキー」って書いた方が幾分かマシなんじゃないかな?
増田が中二病をこじらせてた頃は「は~? ウクライナ語の『и』は『ウィ』ですが~?」みたいな感じで「フメリヌィツィクィイ」みたいなややこしい表記を推してたんだけど、最近「一般人にとっての可読性も大事だよな……」という気持ちになることも増えてきたよ! だから「クィイーウ」に「フメリヌィツィクィイ」じゃなくて「キーウ」や「フメリニツィキー」でもいいと思うよ! でも「クィイーウ」「フメリヌィツィクィイ」派も間違ってるわけじゃないよ! 音楽性の違いってやつだね!
法的には、ウクライナの国家語はウクライナ語だよ! そこには疑問の余地はないね! だからウクライナに属するものはすべてウクライナ語で書くべきだというのはひとつの見識だよね!
一方で、ウクライナの住民の何割かはロシア語を母語にしているんだ! 彼らも代々のウクライナの住民だよ! っていうか、ゼレンシキー大統領も母語はロシア語だよ! ある意味、ロシア語は「少数言語」という立ち位置なんだよね! 島国じゃなくてだだっ広い平原だから、どういうふうに国境を引いても内側に少数派が残っちゃうんだよね!
ロシア語は侵略者の言語であると同時に、ウクライナの少数派の言語でもあるんだ! 「ウクライナに属するものはすべてウクライナ語で書くべき」というのは、ちょっと意地悪な言い方をすればウクライナ・ナショナリズムの主張なんだよね! たとえば、在日コリアンの李さんや金さんが、自分は「い」や「きむ」だと言っているときに、「ここは日本なのだから日本語読みで『り』『きん』と表記すべきだ」と主張する人がいたとしたら、みんなはどう思うかな?
もちろん、何度も言うけどウクライナ語で貫徹するという方針も間違ってないよ! ロシア語での表記はロシア・ナショナリズムやロシア中心主義じゃないの? と言われたら反論できないしね! ただ、「ロシア語読みを使うべきじゃない」みたいな強い言い方を目にしちゃうと、ん? それってどうなの? とは言いたくなるよね! まあ、増田は色々考えた上でだいぶ前から「キーウ」って書くことにしてるけど、今頃になってロシア語読みはけしからんとか言い出した人たちについては眉毛によだれビチョビチョにして見ちゃうよね!
あ、「キーウ」は現代の話ね! たとえば歴史上のキエフ・ルーシとかについては、「キエフ」でいいと思うんだよね! その頃はまだ東スラヴ系民族は「ルーシ」という比較的同質性が高い集団で、それがロシア・ウクライナ・ベラルーシ・ルシンに分かれていったのは近世~近代以降の話だからね! 本当は教会スラヴ語のКꙑѥвъに準拠した表記にすべきなのかもしれないけど、教会スラヴ語には詳しくないから読み方がわからないや!
ちなみに「ロシア」も「ベラルーシ」も「ルーシ」が語源だよ! 「ルーシ」はこれら諸民族にとって共通の過去なんだよね! 雑な喩えになっちゃうけど、ロシア人にとってのキエフは東日本出身者にとっての奈良みたいなものだと考えるとわかりやすいと思うよ!
ところで、昔はウクライナのことが「小ロシア」と呼ばれてたわけだけど、これはもともとは蔑称じゃないよ! 古典時代のヨーロッパには、近い方を「小」、遠い方を「大」と呼ぶ用法があったんだ! 東アジアの「大小」の感覚で考えてはいけないんだね! アナトリア半島が「小アジア」と呼ばれるのはヨーロッパから見て「近い方のアジア」ってことで、グレートブリテン島の「グレート」はフランスのブルターニュ半島より遠くにあるから、つまり「遠い方のブリタニア」ってことだよ! 現在のポーランドには「マウォポルスカ県」と「ヴェルコポルスカ県」があるけど、それぞれ「小ポーランド」に「大ポーランド」って意味だよ! なのでかつてルーシの中心だったキエフの辺りは「小ロシア」って呼ばれてたんだね! まあ、近代以降は侮蔑的なニュアンスになっちゃってるみたいだから、使わない方がいいけどね!
正直めちゃめちゃ憤ってるよ! 今回のプーチンの行いには欠片の理もないよ! 侵略どころか、ウクライナ人という民族の存在を否定しようとするなんて、ウクライナ人を民族として認めたソ連よりも退行してるよ! 70近くになって怪しい歴史認識に目覚めるとか、実家の親なら笑い話になるかもしれないけど核保有国の独裁者だとちっとも笑えないよ!
ロシアから見てNATOの東方拡大は脅威なんだ、だからロシアのウクライナ侵攻は仕方ない、と言ってる人たちもいるけど、どう考えてもおかしいよね! 仮にそれを是とするなら、日本にとって中国の軍拡は脅威なんだから韓国に親中政権ができたら日本は韓国に攻め込んでもいい、みたいな話になっちゃうよね! 狂ってるよね!
でも、その憤りをロシア人やロシア文化に向けるのは絶対に間違ってるよ! 拉致問題への憤りをコリアンやコリア文化に向けてる人たちと一緒だよ! 普通に人種差別だよ! そういう人たちはプーチンの行いを非難するのもいいけどまず自分の差別意識と闘うべきじゃないかな?
ロシア文化もウクライナ文化も、どっちも尊重されるべき文化だよ。ウクライナ文化の擁護はロシア文化の否定じゃないよ。ウクライナ人やウクライナ文化の存在を否定しようとする侵略者は否定されるべきだけど、それがロシア人やロシア文化への否定に繋がってはいけないよ。
増田はどちらの文化も好きだよ。だから本当にこんな事態になってしまって悲しいし、ロシアの若者を非道な侵略戦争に送り込んだ連中には相応の報いがあることを祈っているよ。
yiみたいな発音、ロシア語についてもЕは正確にはyeなんだけど、日本語的に普通なエとなるЭよりも頻度高いのをいちいち日本語で言いづらいイェと表記するのクッソしんどいみたいな話に帰するよね…
国際的な転写法でも、Еは普通にeで、Эに特別な記号を当ててることが多いもんね! иは頻出するから扱いが難しく、一律で「イ」にしちゃうというのも可読性の面からは合理的なんだよね!
BBC,CNNとか見てるとキエフをキーウって言うようになったのはいいけどウクライナをユークラインって言ってて、これだから英語話者は…、ってなる。
英語話者がウクライナをユークレインって呼ぶのは日本をジャパンと呼ぶようなもんだから、そこは気にならないかな! そんなこと言ったら、日本人も「スペイン」「ポーランド」「クロアチア」「ギリシャ」「オランダ」「アルメニア」「メキシコ」って言えなくなっちゃうしね!
日本人があーだこーだ言ってても始まらん。駐日大使とかに、決めてもらったら良いんじゃないか? 国名とかは基本的に、相手からの申し出があって初めて変更って手続きだし。
これは「日本語母語話者がウクライナ語の音を表記する上で、どういう仮名遣いが適切か」って話だから、ウクライナ人じゃなくて日本人の問題だよ! もちろんウクライナ人には口を出す権利があるけど、基本的には日本人が主体になって決めるべきことだよ!
ちなみに駐日ウクライナ大使館はウクライナ語表記の指針を出してるけど、これまで日本のウクライナ研究者たちが使ってきた慣用とは明らかに異質で、可読性も微妙だから、ぶっちゃけ専門家のあいだでは黙殺されてるよ! 慣用表記はトップダウンで決まるものではなくて色々な議論を経て徐々に決まっていくもので、「明らかな間違い」は排除されるべきだけど「間違いではない表記」は何種類も存在するんだよね!
っていうか、国名の変更は、あくまでも「政府が在外公館の名称として定める国名」を法文上どう書くかという話であって、民間の慣用表記とは無関係だよ! たとえば、日本の外務省は長らく「ヴィエトナム」って表記を使ってきたんだけど、日本の慣用表記は一貫して「ベトナム」だったよね! つまり、外務省の呼称とその社会における慣用表記はまったく別なんだね!
(国名表記の移り変わりについてはいくつもの研究があるけど、たとえば、「ロシア」などの主要な国名表記がどんなふうに成立してきたかを論じた『外国地名受容史の国語学的研究』っていう本が面白かったよ!)
『ベニスの商人』が『ヴェネツィアの商人』になったという話は聞かないから、芸術分野での慣用表記はまた別なんじゃないかな!
あっ詳しい人が居たから教えてエロい人!お菓子屋のMorozoffはどうしてMorozovじゃないの?あとgoncharoffも。
昔は綴りを無視して発音に忠実なfって書いてたってことだと思うよ! 「転写」と「翻字」の違いだね! 詳しくはググってね!
言語に忠実に表記しようとする努力や議論があるだけで偉いよ。英語はめちゃ乱暴やし。ウクライナはユークレイン、ハルキウはカルキヴ、クリミアはクライミア、英語アルファベットで読むだけ。
クリミアはクライミアでもいいんじゃないかな! ロシア語だとクルィム(Крым)、ウクライナ語だとクルィムかクリム(Крим)、クリミア・タタール語だとクルム(Qırım)だから、「クリミア」って時点でもう西欧の呼び方なんだよね!
TBSが燃えている。4日前の2月24日、駐日エストニア大使館がTBS NEWSのツイートに「TBSさん,またですか..いいかげんエストニア,ラトビア,リトアニアを“旧ソビエトの国“と呼ぶのはやめてもらえます?歴史的にも法律的にも不正確な呼び方です。バルト諸国はソビエトの継承国家ではないです。2月24日エストニア104回目の独立記念日の本日から、もうこの呼び方はやめていただきたいです」とリプライしたからだ。
https://twitter.com/estembassyjp/status/1496798387856834561
エストニアと言えば把瑠都と仮想通貨しか知らない俺も、うっかりエストニアを「旧ソ連」と呼んで国際問題を召喚しかねない。保身のために「エストニアは旧ソ連じゃない問題」について検索してみた。
「まとも検索」で「エストニア 旧ソ連」を検索すると、政府や国立機関のページが見つかる。バルト三国は「旧ソ連」と呼ばれているのか?
・外務省 わかる!国際情勢(2011年) 「現在のエストニアは,バルト三国中もっとも経済状況が良好で, 2011年1月に旧ソ連の国として初めてユーロを導入しました。」
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol80/index.html
・国立国会図書館 リサーチナビ(2022年2月更新)「旧ソビエト連邦構成国(ロシア、エストニア、ラトビア、リトアニア、以下略)の鉄道地図が掲載されています」
https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/post-371.php
日本政府公認旧ソ連である。専門家が書いた本なら如何と志摩園子氏の「物語バルト三国の歴史」(2004年)を手に取れば、「旧ソ連邦に属していた三国は、新たな国家建設に当たって(以下略)」と開幕即旧ソ連判定である。
では逆に何故、「旧ソ連」と呼ぶのが「不正確」なのか?この本に沿って俺なりにまとめると、今のエストニアにあたる地域は、18世紀くらいからロシア帝国に支配されていたのだが、ロシア革命後の1918年に独立を宣言した(※国際的な承認は1920~21年)。しかし1939年、ナチスとソ連の秘密協定で勝手にソ連の勢力圏と決められてしまい、1940年6月にはソ連軍に占領された。そして逆らう奴らは逮捕、追放され、占領下で選挙を実施して人民議会を開き、この議会がソ連編入を決めた、ということらしい。要はエストニアはソ連軍に占領されながら「ソ連に加盟します」と言わされたわけで、ぐうの音も出ない茶番である。リトアニアとラトビアも同様の茶番でソ連に「編入」している。
エストニアに言わせれば、こんなふざけた経緯の「ソ連編入」が無効で違法なのは明々白々、俺たちバルト三国は半世紀間「占領」されていただけなので旧ソ連呼びは「歴史的にも法律的にも不正確な呼び方です。バルト諸国はソビエトの継承国家ではないです。」ってツイートにつながるんだろう。
けど実際1991年までは政治も行政も経済もソ連の一部として回ってたんで、日本の外務省や専門家が「旧ソ連」と呼ぶのも当然と言えば当然。無茶苦茶なやり口で併合されたとはいえ、実際ソ連だったんだもん。
なぜ駐日エストニア大使館は「行き過ぎ」とまで思えるほどブチギレたのか?「アジア経済研究所」というJETROの付属研究所が出している雑誌「アジア経済」に、ロシア政治研究者・バルト諸国政治研究者・中央アジア政治研究者の座談会(2021年7月30日収録)が載っている。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ajiakeizai/62/4/62_79/_html/-char/ja
バルト諸国政治研究者の中井遼氏が「旧ソ連」問題を語っている:
中井「それと,最近やりにくいなと思うことがあって,「旧ソ連」というとすごく怒る方がいるんです。日本だと目立たちませんが,英語圏だと議員や外務省とメディアが一緒にキャンペーンをはって,former Soviet Union とか ex-Soviet states といった呼称を使った記事や表現に対してものすごい勢いで抗議運動をやるんです。まだアカデミックなところではそこまで来ていませんけど,私ですら多少の圧力は感じますし,現地の研究者と話していると大変そうだなと思います。」
岡(※中央アジア政治研究者)「なるほど,これは地域名称の難しさですね。」
中井「バルト 3 国のなかで,とくにエストニアとラトビアは,そもそも国家理念としてソ連だったことはないという建前なんですよ。」
要はエストニア大使館の怒りのツイートは、エストニア外務省の「キャンペーン」の日本編なのである。これはまさに政治的に正しいか否かという問題——いわゆる「ポリコレ」なのでは?と雑に納得すると専門家に叱られるだろうか。「歴史戦」チックな問題なのかもしれない。
どっちにしても、駐日エストニア大使館の言い分はあまりにも強気だ。「エストニアがソ連だったことはない」という歴史認識は別に世界のアカデミックの常識って訳でもなさそうなのに、「旧ソ連」呼びを「不快だからヤメテ」ではなく「歴史的にも法律的にも不正確」とまで断じているんだから。グルジアがジョージアになったのとは根本的に質が違う要求だし、「呼ばれたくない呼び方はやめようね!」程度の問題だと考えてるなら、エストニアの歴史認識を実のところ解っていないままってことになる。
俺としては、日本外務省や日本のバルト三国専門家もバルト三国を「旧ソ連」と呼んでいるわけで、TBSがここまで炎上したのは可哀想な気がする。エストニア政府の歴史認識を尊重すれば「旧ソ連」と呼ばないのが親切かつポリティカリーにコレクトだけど、無茶苦茶な併合とはいえバルト三国が旧ソ連の一部だったことは確かだし、オウムの件のように明らかにTBSが悪い事件まで持ち出してぶっ叩くほどのことかというと疑問。けど炎上のおかげで俺のような無関心人(むかんしんちゅ)までバルト三国の歴史にちょっぴり詳しくなったんだし、エストニア外務省の「旧ソ連と呼ぶな」キャンペーンは今のところ成功していそうだ。
それにエストニアのキャンペーンを抜きにしても、「旧ソ連」という枕詞はそろそろお役御免かも。TBSは「バルト三国」の知名度が低いと感じて「旧ソ連」を加えたんだろうが、専門家をもってして今や「普通の民主主義の経済的に安定した国」(座談会の中井氏)と言わしめる国々をいつまでも「旧ソ連」と呼び続けるのは、間違いじゃなくとも何か変な感じだ。
...ここまで書いてから気付いたんだが、「エストニアの政治と歴史認識」(著者小森宏美氏)というどうやらそのものズバリの専門書が発売されているらしい。
変わったなんて生易しいものじゃない。
夫として父として、やることは人並み以上にやっていると思う。
朝食は自分でパンを食べてから会社に行くし、ゴミがあれば持って出て捨ててくる。
朝の15分くらいだけども子供とも出来る限り遊ぶ。
オムツは替える。食事も与える。うまく出来ないが寝かしつけを嫌がったこともない。
夕食は自分で温めて食べている。もちろん、洗って片付ける。
同窓会以外の外出はしない。
これらを嫌な顔せず、やってきたつもりだ。
実際、嫌だったこともない。
こういうのは割りと嫌いじゃない。
これだけしても、オレはなにもしてないんだそうな。
うちは、義母と同居しているんだけど、食事は8割がた義母が作っている。
子供のめんどうも見てくれる。
それなのに、協力的じゃない夫のせいで毎日忙しく、メールも返せないんだそうな。
インスタはしょっちゅう覗いてるくせに。
電話をかければ、忙しいから出れない。もしくは出て用件のみで切る。
会話はすべてケンカ腰。
お金さえ持ってきてくれたら、それでよく、出来れば死んでほしいそうだ。
ネット通販で買い物をして、うるさいことを言われるのがイヤだから、
全ての買い物は夫に内緒。
その後、まだ1歳の娘に対して、「お父さんはバカですねー、かわいそうな人ですねー」と、話す。
この状況が1年以上続いている。
自分はASD、ADHDの気がある人間なんだけど、ちょっと長めに語らせてほしい。
一度敬体で書こうと思ったけど、面倒くささが勝ったのでこの語り方で。
先日、「お隣さんに届いた荷物を渡す」件で色々あった。
とはいえお隣さんと共用みたいなもんで、一歩外に出ればお互いの玄関先は覗ける程度。
最近はよく、うちの頼む届け物と一緒に、そのお隣さんの荷物もまとめて頼んで、後で渡している。
普段は親がやり取りしてるんだけど、仕事で不在なのでその日の荷物を渡すことを頼まれた。
普段こういう荷物のときには、親が電話なりインターホンなりで合図を入れて、
向こうが受け取りとか、代金の支払いをすることになっていた。
でも今回は互いに合図をする必要がないように、
親が「玄関先に置いておかせますので~」と前もって電話してくれていた(し、それを自分も聞いていた)。
「夕方ごろに何度か様子を覗いてもらえれば置いてあるかと……」とも。
親の指示はこうだった。
「メモも一緒に渡しておくから、これに書いてある向こうの荷物を玄関に置いておいて。
冷凍・冷蔵品は特に気を付けて、発泡スチロールに入れておいてね。」
で、自分はうちの玄関先に、冷やすものと常温のものを別にまとめて置いておいた。
発泡スチロールの中にはドライアイスを入れておいたし、そもそも外気温は低い地域だ。
向こうに渡すためのメモ書きも、風で飛ばないようにと、濡れも冷えもしていない保冷剤で重しをしておいた。
しばらくして陽が沈んだ頃。
メモ書きは風で飛んではいないようだけど、荷物はそのままだった。
お隣さんも忙しいのかと思って、外気温も下がっているし特に気に留めず放っておいた。
朝になると荷物はなくなっていた。
「普段は合図をしているけどそれをしなくていいように、と電話を掛けたのに!
何で"うちの"玄関の前に置いておくの!!」
聞いてしばらくして、ああなるほどと思った。
同時に、それを言われていないんだから分からない……とも戸惑った。
こういう事態は一度や二度ではない。
頼まれごとをするたびに2回に1回はこういうすれ違いでやらかしている。
つまり親は「お隣さんの荷物なのだから、お隣さんの玄関先に置いてきなさい」
ただ、自分の中にその考え方はまるでなかった。
お隣さんの家にお邪魔したことはないし、まして敷地にすらほとんど足を踏み入れていない。
「玄関先に置いておけば、お隣さんが様子を見て持って行ってくれる」
お隣さんに電話をしなくていいように、という気遣いに甘えて電話での確認もしなかった。
「もうしばらく口も利きたくない」と言われた。
何度もやらかしてそのたびに失望されているので当然と言えば当然の仕打ちなのだが、
こういう事態になるたびに「その当たり前をどこで察すればいいんだ」とモヤモヤする。
「暗黙のルールが分からない」とか、「指示が正しくこなせない」とかの特徴からして
ASDなどの発達障害の気がある、というか結構強いと自覚している。
親はこうした自分の障害について学んで理解してくれている(と、恐らく親本人も思っている)人なのに
いざその特性を発揮してしまうと、こうして関係が崩れるほどに怒られる。
今回は特に、お隣さんという第三者が巻き込まれて迷惑を被ったので、
叱られるのは理解できるというか納得できるし、反省も大いにしている。
ただ、任務を「分かってる」側の人間が「分かってないし、理解にも難がある」人に仕事を依頼して
その後でやらかしに気づいてこっぴどく叱られる、というこの図式は
「指示する人が気を付けよう」
つくづくこんな適当な世界の回し方で上手くやってきた人類という生物が
勝手に期待して勝手に怒って、結論は「"お互いに"気を付けましょう」にしかならないのだろうか。
気を付けられればそれはもう障害じゃないと思う。
どうすればいいんだ。
「4回転」でいいじゃん?
え?
回転数だぜ?
じゃあ、何か?
海外で中継の時に現地実況が
「Yon kai te------nn!!!」
って、言ってたのか?
言わないとおもうぞー?言うかもしれんけど。
多くの日常系では同じ1年間を繰り返してしており3月の次にはもう一度同じ4月がやってくる、しかも記憶や人間関係を引き継いだ状態いわゆる”強くてニューゲーム”状態で時間が巻き戻るのに対して、ゆゆ式では「2度めの4月ではなく1度目の4月の別のシーンに戻る」という構造を取っているのが特徴の一つ。
例えば「2年生の5月に仲良くなる新キャラ」がいるとして、普通の歳を取らない系だとループした後の4月に「仲良くなった状態での新キャラ」が普通に存在している。つまり2周目の4月の新キャラは登場してから11か月目の新キャラということになる。次の4月には23か月目の新キャラになっており、その次の4月には35か月目の新キャラになる。
これは名探偵コナンなんかを見るとよくわかるんだけど、灰原や赤井や安室はかなり巻が進んでから登場した「新参」キャラだけど、いつの間にか「同じ1年間」のオールシーズンを通じて登場するキャラになっているし、季節が進むごとにどんどん関係値が高まっていっている。決して季節が一周したからと言って関係値がリセットされたりはしない。
同じ1年を過ごしているかのように見えて螺旋のように関係はどんどん前に進んでいっている。
それに対してゆゆ式は「2年生の5月に仲良くなる新キャラ」は「次の2年生の4月」には登場していない。これに関しては作者も「5月までは仲良くなってないから出せない」と明言しており、ゆゆ式時空では「関係値の引継ぎは行わない」という明確な意思が見て取れる。また特定の月を跨ぐか跨がないかで「キャラの呼び方が変化」したり、備品の状態がかわったりとかなり厳格な時間管理が行われている
つまりゆゆ式に関しては本当の意味で「時間がループしている」作品なのだ。
ゆゆ式は2年生の3月の次には2年生の4月に戻るが、4月になると必ず状態がリセットされる。
サブキャラである岡ちーやふみおは登場しなくなり、部室のロッカーのシールはなくなり、唯の胸は縮む。そしてそこからもう一度時が進む中で岡ちーやふみおが登場し、ふみおの呼び方がふみちゃんに変わり、部室のロッカーのシールが増え、唯の胸がデカくなっていく。
そうして3月が過ぎるとまた2年生の4月がやってきて、すべては元に戻る。
だがゆゆ式の中ではたびたび3年生になって卒業していくことに対する不安や希望が語られる。
いつかは終わっていく関係を示唆しながらも、何度も同じ1年の違うシーンがリフレインする。
自分30手前女 独身彼氏無しなんだが、職場の7個年下の後輩が、自分の彼氏の話する時ぜったいに「彼氏」って呼ばないのなんで?他の人(彼氏持ち)とか同世代と話す時は普通に彼氏って言うけど、私と話すときだけなんかやたら言いにくそうに「ぁの人」みたいな言い方する。「あの人」じゃなくて「ぁの人」なに?ぁの人って。察し悪いやつなら「どの人?」ってなるだろ、わたしが「あ、彼氏のこと?」って聞いてあげるから会話成り立つようなもんで。
その子わたしに彼氏いないこと知ってるし、だから気をつかってそういう呼び方してんだとしたらマジでキモイんだが?
彼氏いない人可哀想みたいな風潮しねよ?たぶんしなないとは思うけどな
まじで幼稚すぎるわ
こんなこと気にしてる自分も幼稚だし
全員キモイな
「ニコおじ」または「にこおじ」は、「ニコ生のおじさんリスナー」の略で、意味は言葉の通りニコ生を視聴しているおじさんのリスナー達を指す用語です。
おじさんとされる明確な基準はなく、個人の判断によって年齢は異なるかと思いますが、ニコ生で「おじさん」というと35~40歳以上くらいの男性が該当するかと思います。
若い女性リスナーがリスナー全般について言う時に使ったり、男性リスナーが自らをおじリスと言ったりします。
おじリスの良い面としては、ある程度の年齢に達しているため金銭的にも余裕があるためギフト(投げ銭、放送者への報酬)を送ったり、若い男性リスナーに比べ女性リスナーに出会いたいがためのがっついたコメントなども少なく、見守るような優しいコメントや、豊富な知識を生かした適切なアドバイスをしてくれるなどの特徴があります。
また、本当か否かは関係なく「ハゲキャラ」として扱われる事が多く、女性配信者が髪の話題をすると『髪の毛の話題はやめて』とコメントするニコおじや、配信者自身から髪が無い事をイジる場面も見られます。
悪い面としては、いい歳しているのにニコ生を見ているとか、若い女性配信者に群がっている中年という見方も出来ます。
また、少数ながらアンチであったり出会いを求めているような同じ年齢層のリスナーも存在しますが、一般的にはそのようなリスナーは「おじリス」とは言いません。
おじさんに対しておばさんの「ニコおば」という言葉はあるのかというと、もともとニコ生には女性視聴者が少ないうえに、おばさんと呼ばれるくらいの年齢層の女性は非常に少ないこともあり今のところ存在しません。
ニコおじがなんとかしてくれるかな
今の展開に熱くなるニコおじ達
ニコおじに怒られた
もしニコおじが敵になったら怖い
ニコおじは用語は2020年後半頃から見かけるようになった、ネット用語としては比較的新しい表現です。
ニコ生だけでなくYouTubeにいるおじさんリスナーは「つべおじ」、ツイッターにいるおじさんリスナーは「ツイおじ」と、それぞれのサイトで異なる特徴や呼び方があり、それらまとめて「おじリス」という用語もあります。
コルモゴロフーッス
ハインリッヒの法則について語ってほしい、と先日お題を出されたので調べた限りを適当に語っていこうと思うのですが
アメリカの保険会社の副部長だったハインリッヒさんという人がご自身の著書で発表されたものです。
その内容とは、
『同じ人間の起こした330件の災害のうち、300件は無傷で、29件は軽い傷害を伴い、1件は重い傷害をともなっている。
傷害を伴うにせよ伴わないにせよ、全ての災害の下には、おそらく数千に達するだけの不安全行動と不安全状態がある』
というものでした。
また『人間の不安全行動や機械的物理的不安全状態による災害の98%は予防可能』や『人間の不安全行動(88%)は機械的物理的不安全状態(10%)の約九倍の頻度で出現している』というのもハインリッヒさんの提唱した法則の中にあります。
以上のことから、
・不安全行動と不安全状態をなくす事で災害も傷害も無くなりますよね
と発表されていろんな労働環境に採用されてきたのがハインリッヒの法則って奴だったかと思われます。
現在では300:29:1の比率を疑問に思った人が何万件もの資料を見て600:30:10:1の比率を導き出したり400:80:50:3:1みたいな比率を出したりしてきて混迷を極めるというか、
まぁ、時代によって労働環境の改善されたり、それでも避けきれない事故というものをしっかりと記録できていたり、と色々な思惑があります。
そして、現代の日本の労働環境で『ヒヤリ・ハット』と呼ばれているものは『不安全行動・不安全状態』のことを指しているかと思われます。
だから、『○○さんがボーッとしててぶつかりそうだった』は立派なヒヤリハットです。
『○○さんが前も見ずにお話をしながら荷物を運んで居ました、とても危険だと思います。』はKY(危険予知)じゃないかと思われます。
ハインリッヒさんの話から逸れてしまいましたが、労働してる時の危険予知を語る上で「KYとかヒヤリハットってなんなん?」という疑問の声はあると思いますので書いてしまいました。
言うなれば『KY』とか、『ヒヤリ・ハット』ってのは日本独自の呼び方だと思われますです。
とはいえ、ここまで長々と書きましたがちょっとだけ労働環境に居たような素人が粗雑に語れるのはこの程度なので
各自、必要があればインターネットで軽く調べたり本格的に書籍を買う、文献を読むなどして真偽を確かめてみても良いんじゃないかなぁと思われます。
長々と失礼しました。
ということで本日は【些細な変化の察知よいか】でいきたいと思います。