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はてなキーワード: ミクロとは

2023-04-27

anond:20230427091026

esbee 当たり前だっつーの。マクロ思想ミクロの行動が一致してないと鬼の首を取ったようにはしゃぐの、頭悪すぎるだろ

2023-04-21

自然派ママと自然派パパの違い

最近自作醤油とか自作○○にハマっていて、最終的に「自然派ママ」に行きつく事が多い。

自然派ママ一言で言うとバカだ。自然から作られるものは全て健康に良いと思っており、重曹クエン酸ですべてを解決しようとする。

2項対立以上の複雑な事象理解できないからだと考えると、彼女らの盲信ぶりが理解できると思う。

ワクチン危険ではあるが、全体でみると利益がある」という、ミクロマクロの違いが理解できないのだ。

なので、量子論を実生活に当てはめたり、波動とか言ってしまったりする。


彼女らの一番ヤバイ点は、子供をそれに巻き込む事だ。

重曹を飲ませるならまだいい。

勝手ステロイドを中止したり、肉を食べさせず、かといって脂質やタンパク質など栄養学の知識が無いので子供ガリガリということも。

一度もワクチンを接種したことが無いと言うヤバイ親もいる。


勿論自然派ママでも二項対立以上の複雑な事象理解できる人は居て、恐らく理系女子と呼ばれる人だろう。

温度によって酵母培養比較したり、根拠のないものは信じない。論文が読めるのでファクトチェックも出来る。


一方で、「自然派パパ」もちらほら見る。

こちらは別の意味で狂ってる人が多い。基本的文系であっても理系の最低限の知識はあり、自然の菌には毒性が発生する恐れがあることも理解してる。

自然派パパ同士で変な情報網があるらしく、専門家でも知らないような菌の培養方法を知って居たりする。


その上で彼らのヤバい点は、「毒が発生する恐れもあり危険だ」とか言いつつ、普通にパクパク自作した食べ物を食べてしまう点だ。

ボツリヌス菌繁殖する恐れもあるから気を付けて」と言いつつ生肉を食ったり。

ただし彼らは家族を巻き込まない部分ははっきりしてるし、子供に食べさせたりはしない。子供を大切に思ってるから曖昧リスクに巻き込みたくないのだ。


結論自然派ママモラルのない頭のおかしさ、自然派パパはモラルのある頭のおかしさなである

基本的母親精神子供な人が多い。誰かを守ったり、フォローしたりという経験が少ない。子供自分を同一視してるので、平気で巻き込む。

幼稚な万能感や感性を捨てきれておらず、すぐ宗教的ものに没頭する。


自然派パパは独善的で、向こう見ず。ただモラルはある。

知的な人が多いので、リスクマネジメントはしているが、趣味でやっている人が多い。


こういうの見ると、実は父親の方が子育てに向いていて、母親は外で単純作業で金稼ぎをさせた方が合理的な気がする。

ただ社会は誰かを守ったり、フォローしたりできる人を求めているので、社会進出するのだと思う。

そして家庭内単純作業を始めた母親は、単純な思考作業=宗教的自然の盲信をし、子供犠牲にするのだ。

2023-04-19

anond:20230419095758

「結局Amazon倉庫に滞留しとるやんけ!」という意味かな?

「月曜に1丁目の田中さんが注文したテレビが、土曜までAmazon倉庫で滞留しうる」というミクロ視点で見ればその通りやけど、火曜にも水曜にも別のお宅へテレビは届けられ続けるので、Amazonマクロ視点で抱えておくべき余剰在庫は変わらんで。

2023-04-18

anond:20230418160540

まぁ、あなたとは人生で会うことはたぶん無いからいいけど、老婆心ながら言っておくと、

と言う一連の行動が、あなたにとってどんな意味があったのか、考えてみたらいいと思う。

その上で、自分理想的立場になるにはどうしたらいいか、考えてみては。

そうすれば、もしかしたら、

  • 隣の女が家庭と子どもを持ってその上育休とか悔しい
  • 私の方ががんばってるのに違いないのに給料も同じで悔しい

みたいな個人的な恨みから制度のものへの無理解を言い散らかすことをしなくて済むぐらいの立場になれるかもしれないよ。

anond:20230418144742

マクロとは政府の都合ではないのと同じく、ミクロとはお前の感想という意味では無いんだよ。

anond:20230418144255

マクロ政府の都合でしょうよ

育休は組織クラッシャーとまで言われるようになってるからミクロでは生産性マイナスになるのは明らかよ

育休取ってでもいいから残って欲しいって多分そんなにないぞ

女は公務員として雇われるのが最もみんなの幸福に叶うことと思うが

そうじゃないとあれだけ自国民の男不足の北欧女性公務員として雇う意味がない

2023-04-15

高校物理素人電波のことを今更勉強したのでメモ

本業ネットワーク屋なんだけど、無線LAN周りのトラブルで「いや~電波ってそういうものなんでこの環境じゃあムリっすよ」「そういうものって??」みたいなやり取りが客とあってそもそも電波ってなんなんだ?」と思ったのでぐぐって調べた。高校では物理取ってたはずなのに欠片も記憶にないので深い睡眠学習をしていたのだと思う。

電波とは何か

法律的な答え

電波法では「3THz以下の周波数電磁波」を「電波」と呼ぶ。間違っても「電磁波」の略では無いし、電磁波の中の一部を電波と呼んでいるだけ。

電磁気学的な答え

導体を電流流れると磁界が生じる(右ねじ法則)→電流の向きが変わると磁界の強さが変わり電界が生じる→電界の強さが変わると磁界が生じる→…の繰り返しで空間媒体にして飛んでいくもの電磁波。ただし電界と磁界がリングのように繋がっていく絵(が高校物理教科書に載っているらしいが全く記憶に無い)は厳密には間違い。電界と磁界は直交して発生し位相が一致するため。

電界電場

electric field訳語なので同じ。慣習的に工学系は電界大学理学系では電場

どうやってアンテナ電波を出して受信しているのか

アンテナ原理

コンデンサの応用。コンデンサの電極を棒状にしたイメージ(=ダイポールアンテナ)。アンテナ交流を掛けると電極間で電荷が流れ(ていないが後述の通り流れていると見做す)、電界が生じる→磁界が生じる→電界が生じるのループによって電磁波空間を伝っていくのが電波送信電荷が行ったり来たりする速さが周波数流れる電荷量(電流の大きさ)が生じる電界の強さになる。

逆に、磁界がアンテナに当たりアンテナ周辺の磁界が変化すると電流流れる(ファラデーの電磁誘導法則)ので、それを良い感じに拾い上げるのが受信…なのだと思うが正直この辺は欲しい情報が探せず自信なし。

マクスウェル方程式理解できると完全に理解できるらしい。

コンデンサ

絶縁体を電極で挟んだもの。絶縁体なので電荷を通さず蓄えることができる。ただし交流場合電荷流れる向きが変わるので見た目上電荷流れると言える(らしい)。

電荷

電気」のミクロ表現原子の周りを回っている電子が飛び出すと正電荷、飛び込まれた方の原子負電荷で異なる電荷同士は反発し合い同じ電荷同士は引き合う(静電気力)。

この静電気力が働く場を「電界」と呼び、電荷から延びる静電気力の働く方向を線にしたのが電気力線。

電荷の移動で磁界に磁力線が生じ、正電荷負電荷の間で電界電気力線が生じる。

電波送信電界と磁界が生じていくという説明電気力線と磁力線が生じていくとも言える。磁力線は磁石のNからSへ延びる線。

その他のよくわからん用語たち

空中線電力

送信機のアンテナ端子に電力計を繋いで測った電力。送信電力とほぼイコールだが、厳密にはアンテナまでのケーブル減衰を差し引いてアンテナに掛かる電力。よって「送信電力-ケーブル減衰」が空中線電力。

空中線電力へアンテナ利得を加算するとEIRP。

アンテナ利得

指向性アンテナによって見かけ上、エネルギーをマシマシにしてくれることをアンテナの利得と呼ぶ。アンテナに増幅作用はないので送信電力が増える訳では無い。

裸電球に笠を被せて開いてる方向だけより明るくするイメージ

等方性アンテナ指向性を持たず全方向へ等しい強度で放射される仮想的なアンテナ)と同エネルギーアンテナ利得を基準(0dB)とする利得を絶対利得と呼び 0 dBi とする。あまりよくわかってない。

EIRP

等価等方放射電力。アンテナからある方向へ放射されるエネルギーを等方性アンテナによる送信電力としたもの

アンテナ利得 20dBi のある指向性アンテナ送信出力 30dBm(1W) を掛けると送信出力 30dBm + アンテナ利得 20dBi = EIRP 50dBm (=100W) 。これは等方性アンテナ(アンテナ利得 0dBi)に送信出力 50dBm (100W)を掛けたといういう意味になる。

dBm

1mW = 0dBm として、1mWより大きいか小さいか対数表現した絶対値の単位

電波世界ではめっちゃ小さい桁数の数字数字になるので、常用対数を用いることで使いやす数字にする。

対数なので 3dBm の増減は2倍または0.5倍、10dBmの増減は10倍または0.1倍。

3dBm10dBmだけ覚えておくと

・23dBm = 10dBm + 10dBm + 3dBm = 10mW x 10mW x 2mW = 200mW

・-60dBm = -10dBm + -10dBm + -10dBm + -10dBm + -10dBm + -10dBm = -0.1mW ^6 = 0.000001mW

といった計算が出来る。


今の時代めっちゃ凄くね?

何処まで正しいのか全くわからんが、知識皆無からぐぐって読み比べたらなんとなーくわかったような気がする段階まで持って行くことができるのは単純に凄くねと思った。

便利な時代になったんだなあ。

2023-04-10

アイアイアイアイおさるさんだよ〜♪

アイアイアイアイ

全館空調、回遊導線、ランドリールーム、ファミクロ太陽光パネル搭載

_人人人人人人人人人_

> 機能派のおうち <

 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

2023-04-08

anond:20230408222537

おお、なんか頭良さそうな方が現れた!

うそマクロ視点で見る気がまったくないのよ、自分

思考としてはゲーム理論とか最適化問題とかが面白いのはわかるんだけど、

ミクロ経済はよくわからんが)

マクロ視点って役に立ちそうで全然立たないんです。

もっと言うとそれで生計をたてられるとは思えないし、

誰かと会話することもない。

政策決定にかかわる人や学者さんは役にたつんだろうし。

マクロ視点が無いのはそれはお前がそういう仕事をしていないからだろ、と言われそうなんだけど、

なんかそれとは違うかんじでもやもやするんだよなー

anond:20230408221912

君や俺はあくまでも自分とか企業とかのミクロ利益最大化だけ考えてるわけだから国家というマクロ主体が「子供が増えれば国家が潤う」と言っても、利益が相反するでしょ

「役に立たない」というのは、視点あるいは視野の話であって、君がマクロ視点で見るつもりがなければそりゃ理解できないだろうね

といっても、ミクロ経済学の無差別曲線分析とかゲーム理論は、最適化問題範疇として十分利用価値があるので、君の数学力の程度が知れる

2023-04-02

社会秩序はいかにして可能か』という社会学の最大の問い

マクロでは、『サピエンス全史』に書かれているような話で、たんに宗教言語など秩序がある社会が生き残りやすいから生き残ったという話。

ミクロでは相互作用を通して規範がその都度、維持修正されているという話。ルーマンに影響された大澤氏の身体論・宮台氏の予期論で説明できてる気がするのだが。

社会学の最大の問い、すでに答えが出ているのでは?

2023-03-30

anond:20230329233138

独裁政権なら一人っ子政策の逆みたいなことをやるんだろうけど、そうでなければナッジ的な考え方になるよね。

ミクロな最適解をマクロな最適解と一致させるのが目標になるんだろうか。

岸田さんがどこまでやってくれるか期待している

2023-03-29

anond:20230329232120

まあナッジみたいなもんだよな

ミクロでの最適解とマクロでの最適解は違うんだろうし

ただ日本より個人主義を突き詰めたようなニュージーランドとかの国が日本より幸せと考えるとマクロマクロと言うのが実は元凶ではと思えてくるな

2023-03-28

anond:20230328153323

マクロ統計ミクロ個別事案に当てはめて評論する、というのはまさに差別の構図なんでやめましょうね。

2023-03-23

正直、国ごとに対立したくねえな?

国際競争やりたくねえな

しなきゃいけないのはわかるんだけど

しか国際競争やってると他人種をほんのり警戒しなくちゃいけなくなるのが嫌だな

マクロ的な競争ミクロ的なトラブルのもとになってしまうことがあるのが嫌なんだよな

2023-03-17

anond:20230317105554

とある思想を共有する集団の見た目偏差値が高いって話を、いや普通に考えてそんなことはないんちゃう?(ミクロな場の事例を否定はしないが) というだけなんだが。

個人的に怒りを覚えるネーミング

恋愛工学

ただのナンパ術のくせに工学を名乗るな。

工学名前を使うなら、せめてちゃん科学的な裏付けを取ってくれ。偏見まみれの適当メゾットで工学名前を使うんじゃねえ。

提唱される恋愛手法科学的な裏付け再現性があり、弱者男性弱者男性予備軍の陰キャ工学男子もの役に立ったのならば、工学の名を使っても良いだろう。

てか恋愛に関する研究って、どっちかっつーと社会学とか心理学領域じゃね?

それなら恋愛社会学と言う方がふさわしいな。ツイフェミと共同研究し男女双方にWinWinとなるような恋愛手法を作り上げてほしい。

分子調理

分子要素どこ?

レシピ読んでてもミクロな話全然出てこねーじゃん。てか内容的に化学調理ってネーミングの方が正しいだろ。

科学的にレシピを考えるってい理念はいいよ。ただ科学的にやろうっていうならレシピで「適量」を使うな。再現性っていうのは義務教育で習う科学の基本のキだからな?それをを押さえられない者に「科学的な調理方法でうんたらかんたら~」って言う資格いから。ラム技術部理系料理の方がずっと科学的だし分子調理の名にふさわしいぞ。

まとめ

恋愛しろ料理しろ科学的なアプローチをするのは良いことだと思う。しかしやるならちゃんとやれ。

科学のことを知らないくせに科学の名を使うな。せめて小中学校で習う程度の科学的な教養は持っておいてほしい。

2023-03-15

生物がどうやって動いてるのか不思議でならなかった。

車がなぜ動くのかは簡単だ。人がエンジンを掛け、ハンドルを切りアクセルを踏んで動かしているから。

では、私が今腕を曲げようと思えば曲げられるのはなぜか?きっと脳がそうしろと指令を出したからだ。では、その脳はなぜ腕を曲げてみようと思ったのか?誰の指示を受けて?それは神様運命といったものではないのか?

高校生物基礎で、細胞内での色々な物質ミクロに受け渡され、それらのマクロ集大成として我々の活動があると教わった。

RNAの転写だの、核の分裂だのが行われているらしい。が、細胞には筋肉だとかいった複雑な機構はない。膜の中に液が詰まってあとは核とか諸々の粒が入ってるだけ。では、どのように動いているのか?

持ち上げたリンゴが上から下に落ちるように、砂鉄が磁石に引っ張られるように、そういった自然なモノの動きを組み合わせて動いているのか?では、誰が組み合わせたのか?誰がそんな複雑な設計図を引けたのか?何を起点に?

こんな条件があり得るものかは知らないが、生きている人間と内外に一切の損傷がない死体があったとして、その違いは何なのか?何が生物を動かしているのか?

最近になって、生とは受精した瞬間から始まる化学反応物理現象連鎖なのだと思うとすごく納得が行った。と同時に、生物とは現象なんだ、とも思った。

機械アナロジーで考えるのもナンセンスだったが、強いて言えば受精した瞬間がエンジンをかけられたようなもので、そしてワークスマシンのバイクにように一度止まったらもう二度と自力ではエンジンがかけられない。

偶然の産物か、宇宙人手土産か、神様意思か、何であれ、いつだかに生物という現象が始まり、その連鎖は今の所好調だ。

そして生物という現象は、突き詰めると物理法則化学法則といった言わば運命に従って動くだけの奴隷しかないのではないかとも思った。

メタフィクション作品において、キャラクター世界の「筋書き」を知覚し、運命を克服するなんて作品は多々ある。しかし、更にメタ的な事を言えば、それだって結局は作者の筋書き通りのフィクションなのだ

人間自然の中に法則見出し、それを制御支配しようとしてきた。ゆくゆくは、人の頭にあるブラック ボックスを解き開いて、この世の筋書きを知るのかもしれない。しかし、それもまた自然法則という運命にそうさせられているだけなのかもしれない。

そういうラディカルな問いを考えると頭がおかしくなりそうなので、程々のところでやめておくようにしている。自由意志信仰して生きていた方が幸せになれそうなので。幸せというのも結局脳内化学反応が……という考えを押さえつけながら。

2023-03-11

anond:20230311085306

以下のくだりが、とても印象的だった。

その時にわたし出身地名産が好きで、通販でたまに買って食べてるんだけど美味しいよね、とさりげなく話題をそらしてくれた年配の男性がいた。

その人が後から「あの人、悪い人じゃないんだけどごめんね、自分神戸出身でさ」と言われた。

恥ずかしい話、「神戸出身から」と言われて私は何も分からなかった。

私は自分地震津波被災者で、東北で育った私たちが一番の被災者で、今後数十年はわたしたちが一番のかわいそうな立場だという感覚を持っていた。

「なぜ急に神戸?」とポカンとして「はぁそうなんですか…」と雑に返した気がする。

その後、関東に戻ってしばらくしてから、何がきっかけか覚えていないがオウム真理教の話になったとき

上司が「あの年は神戸で大震災もあって、オウム事件もあって日本は終わりだと思った」と言ってて

やっと気づいた。


ひとの災害経験というのは、ほんと様々で、一概にかわいそうな被害者としてのっぺらぼうな面をみるわけにはいかないよね。

自分けが被害者面していたかも、という気づき。こういうちょっとワンクッションおいて、時間が経って考えること、こういうのが大切なんだと思う。

ただ、被害者という言葉共通項を見出したとしても、阪神淡路大震災経験したひとと、東日本大震災経験した増田がこうして、何かのきっかけでお互いの体験共通部分に触れようとしたときでさえ、お互いが経験したものの奥行や背景は全く違う。でもそれは、もっと言葉を交わさなければみえてこないもの

多分、増田上記言葉を交わしたとき、その手前でふと立ち止まって考えたんだと思う。

ひるがえって自分の親戚の話。自分語りをトラバに混ぜるのはなんだかな、と思うところもあるが、テーマ性質上書かせてもらう。津波から数日後、東北もっとも大きな漁港ひとつで、親戚が経営していた漁業関連会社生産工場が全滅したとの一報を受けた。一方、杜の都に住む息子娘世代は全員無事だったという朗報にほっとしたことを思い出す。

しかし、それよりも震災から半年くらい経って、父が一言つぶやいた言葉のほうが忘れられなかった。

父は東北我が家家系からすると、よそから婿養子だった。

その父が他界した親戚をふりかえってぽつりとこうつぶやいた。

「あれは天罰のようなものだったんだろうね 」と。

期待していない予想外の冷徹つぶやきに私は動揺した。

他界した親戚一家は、さかのぼると、昭和8年津波の前から漁港生計を営んでいた。1933年津波で多くの財産を失った親戚は一から再建する際に、同じ場所でやり直すのはやめるべきだと再三にわたって、周囲から助言されていたという。しかし、結局、同じ場所人生をやり直し、次世代が引き継ぎ、そして次第に事業規模が大きくなり、津波記憶が遠ざかっていくなかで、そのまた次世代の方々が財を成し、地元の名士として羽振りよく、親族のなかで存在感を持つに至る。そんななかで、半世紀以上前東京に出て行った東北の令嬢が結婚前の父と出会う。

大切な令嬢(大地主の長女)をどこの馬の骨ともわからないよその県の小作人末っ子風情に嫁がせるわけにはいかない、という大反対の嵐。本家からなにから親戚中の冷たい目線。結局、結婚は許されて、父は母の家系に婿として入ることになるのだが、その時に受けた屈辱を忘れられないらしく、東日本大震災で全滅した親戚に対して、天罰、という言葉自身のつらみを含ませて表現したのだった。

父にとっては、かわいそうだね、では決して片づけられない感情

個人的には、なにより、貧しい者も栄華を誇った者も等しくなぎ倒した大津波の、客観的な、物理的な力に圧倒せざるを得なかった。

たとえ、誰と震災経験の話をするとしても、このようなパーソナルヒストリーの違いによる温度差は避けることができない。そう思っている。

震災経験していようがいまいが、あるいは同じく焼け出された隣人でも同じではない。大地震大津波破壊力を前には、あの家は無事だった、無事でなかった、そういうさまざまな経験がそれぞれにあるにすぎない。

こうしたファミリーヒストリー視点でそれぞれの思いがある一方で、

上司が「あの年は神戸で大震災もあって、オウム事件もあって日本は終わりだと思った」と言ってて

やっと気づいた。

という上司言葉。そして、「やっと気づいた」という言葉。このつながり方は、大変興味深い。「あの年は~」というのは個々の経験の違いを超えた、歴史を振り返った俯瞰的な総括を含んでいるからだ。1995年という時代、そういったマクロ視点での気づきをもたらすのも災害だ。

そして、それが何かの理由で、自分自身ファミリーヒストリー神戸出身者とのちょっとした会話と結びついたのだとすれば、それは自分ある意味「かわいそうな」私的な思いを、歴史の一コマなかに着地させようとする、そういう覚醒だったのかもしれない。

実をいうと、よりマクロ視点で、それぞれの災害にはそれぞれの社会的な背景があり、その脆弱性被害を増幅させている、という視点最初に提起したのは、阪神淡路大震災だった。

1990年代以前は、災害被害者というのは、災害管理文脈で救援対象として、比較ステレオタイプに捉えられていた。しかし、その認識を大きく変え、都市社会構造脆弱性に関心が高まったきっかけが1995年震災だった。こう書くとなにやら上から目線風だけど、阪神淡路大震災自分仕事として防災世界に入るきっかけを作った。

ざくっとまとめると以下のような歴史神戸にはある。

神戸都市としての成り立ちは、明治の初め、神戸港が開港された時から始まる。以降、港湾労働者が多く流入低所得層脆弱埋め立て地や条件の悪い内陸部へ集住するようになる。他方で、20世紀鉄道時代に入ると、阪神間交通網が充実し、六甲山ろくに高級住宅地が開発されるようになる。高度経済成長期には六甲の開発で切り崩した丘陵地住宅地建設、その残土で海岸が埋め立てられ、工場用地や港湾建設が進められていく。おりしも公害問題が深刻化した時代都市生活環境はますます深刻化していった。そんななか、オイルショックを契機に産業構造の転換という時代の変わり目を迎え、神戸産業シンボルであった造船、鉄鋼は停滞してゆく。それは関連する神戸の零細地場産業を苦境に陥らせ、今度は人口流出が起こり都市部の空洞化が始まった。都市部に残っているのは、流動性の低い層つまり高齢者低所得者ばかりとなった(インナーティ形成)。

これに対して1980年代神戸市の政策的な対応としては、財政問題の打開が先行した。バブル前の当時の考え方では、大規模開発こそが地域経済再生をもたらすと信じられていた。埋立地の利用による、ポートラインラド、六甲アイランド建設物流機能強化のための明石大橋建設最先端技術産業の誘致、ニュータウン建設など、新たな付加価値の創出が事態打開の切り札だった。

その一方、社会脆弱層への支援行政による市街地再生は後手に回っていた。

オイルショック後の産業構造の転換で取り残された低賃金労働者の町、老朽化の進んだ木造住宅密集地域長屋建ての住宅の占める割合の多い市街地長田区スラムのようなオールドタウン)は新陳代謝が進められなかった。地震対策の上でも洪水対策の面でも取り残された街となった。どのような地域であったか番町地区検索をしてほしい。

このような経済格差脆弱性が生み出された、マクロ構造変動のなかで襲ったのが1995年大地震であり、被害社会経済的脆弱な人々に集中した。暴力団員が懸命に救助活動していたエピソードを覚えている人もいるだろう。そういう街だった。

社会学的な視点でみれば、この地震の教訓として、被害高齢者低所得者に集中したのは、ある意味歴史的必然だ。格差が生み出された背景などのマクロ政治的経済的な動向と切り離せないということだ。

そして、このような格差脆弱性という切り口でみる構造分析は先月発生したトルコシリア大地震でも、当てはめることができる。

このように、可哀そうな存在というのを社会学的に脆弱性として構造的にとらえる、ひとつきっかけは、やはり他の災害を知るということであるし、昔の災害を知るということだと思う。

パーソナルヒストリーとしてお互いに触れあうことで、お互いに違うバックグラウンドにあることがうすうすわかってくる、それもまた、大切な気づきなのだと思う。

また、パーソナルなコミュニケーションが、例えばまさに「通販でたまに買って食べてるんだけど美味しいよね」みたいな会話、これが実はマクロ特性を知るうえでも、その人のパーソナルヒストリーをしるうえでに、もっと重要エントリーポイントだったりする。仕事上、ひとから話を聞くときにいつも気に留めていることでもある。

からトルコシリア現在進行形震災について全体状況を大きな視点理解している国際機関よりも、よりミクロ視点で、特定家族地域の人たちにコンタクトがとれる小規模のNGO支援団体に私自身は微力ながら支援金を送付している。たまたまシリア難民支援をしている人と知り合いの知り合いくらいの関係SNSでつながっていたのがきっかけだ。アサド政権物資を止めてしまう現状も現地の声としてより関心を持つようになった。そのほうが確実に、受け取った人の顔がみえ、困っている状況がミクロにもマクロにもわかってくる。自分支援したお金支援先の一家族あたりの支援額(しか第一バッチ)の1/4にも満たないことを知る。こういうことも大切だと思う。

そのように、何かをきっかけに、他の災害に対して接点を持つ機会を大切にしたい。

その人が後から「あの人、悪い人じゃないんだけどごめんね、自分神戸出身でさ」と言われた。

というのは、居酒屋トイレ洗面所とかで何気なくかわす会話、とか想像していたのだけど、そういうのが大切だよね。そういうのが心の残って覚えている、ということがさ。もちろん完全にひとのことを理解するなんてことはどんなに会話を交わしてもない。でも覚えてさえいれば、そのなぜか覚えていた思いを何かにつなげることができる。その「きっかけ」というのはとても大切に思う。

災害を忘れない、というのはそういうことだと思うので。

2023-03-06

anond:20230306124735

一応マジレスしておくと、相対的貧困にもきちんと定義がある。

等価可処分所得中央値の半分以下を相対的貧困という。

等価可処分所得とは、世帯可処分所得(≒税などを抜いたいわゆる「手取り」)を世人数の平方根で割ったものを言う。

日本場合は、254万円。(2018年調査値)

相対的貧困とは、この半分だから等価可処分所得が127万円以下の世帯のことを言う。

で、これ以下の世帯はおおよそ16%で、これはOECD38ヶ国中ワースト7に相当する。日本より悪いのはブルガリアとかメキシコとかしかない。

また、子ども貧困率が注目されるが、実際は老人の貧困率20%に達する一方、子ども貧困率は14%とそれよりも低い事などもあるので、ここらへんの統計を抑えておくと、若者VS老人みたいな雑な煽りに乗らずに済む。

ただ、相対的貧困率はどこまで行ってもミクロ指標なので、「日本相対的貧困である」みたいな言い方にはならない。用語はきちんと使ってくれ。

anond:20230306112623

それ全部ミクロの話だから主語に「日本」とかつけないように。

2023-03-02

出産奨励自体気持ち悪い」になってない?

政府や国が出産奨励する施策人権侵害で、頭数を揃えようという姿勢で、グロくて気持ち悪い、みたいな人増えてない?

今の日本問題の多くは少子化に突き当たるんだし、少子化対策って、どうのこうの言ったって出産奨励じゃん。

露骨にやらなくても皆の賃金を上げたり幼稚園保育園の充実をすれば」とか言うけど、現状の深刻さでは、それらだけでは動機づけとして弱すぎるんだからもっと露骨出産奨励もしなきゃいけないでしょうよ。

というかそもそも出産子育てという行いや人体機能自体が、目をそらしたいよくないもの、生々しくグロものだと思ってる人が増えてないか

出産子育てグロテスク、あるいは自傷的行動であり、強く望んでやる人は止めないけど決して素敵な行動ではないし目をそらしておきたい世界にとっての消しきれない悪行みたいなものから子供を産むのは良いことみたいな文脈で扱いたくない、まして他人からやりましょうと言われるなんて耐えがたい」みたいな嫌悪感インターネット世論から感じる。

出産奨励されるぐらいなら清く正しく少子化が進んだ方がいい、って実質的に反出生になりつつある。






出産しないことをネガティブに捉えてはいけない」⇒「出産ポジティブに捉えてはいけない」という飛躍が起きてそう。

「ある行為ポジティブに扱うなら、しないことは相対的ネガティブに扱われる」ってのは、飛躍じゃなくて実際そうならざるをえないと思う。そんな単純な二択じゃないんだなんて理屈も世の中にはあるが、それは誤魔化しの建前である

けど、中長期的に考えればそれは責められる事じゃないはずだ。

あらゆる論功行賞だってそうでしょ。表彰される生き方、賞金をもらえる努力が推奨されて、そうじゃない人生ネガティブに扱われることで、よりよい人材を増やそうとしている。それが回り回ってみんなの幸せに繋がる。

これまでは、個人自由意思尊重理念を語りつつ、実質的には価値のない生き方はやめましょうという干渉も両立させて回してきたけど、建前を建前じゃなく徹底させるべきってのを本気で信じる極論論者が増えて、持続性がヤバくなってる。

しかも、出産奨励嫌悪感を持つ人って、個人自由生き方大事にせよとは言うけど、そこで想定される個人自由って、今から5年か10年程度の短いタイムスパンしかなくないか

なんなら5年どころか、今この一瞬における、妊娠出産への感情的嫌悪感に駆られてないか

現時点で出産奨励メッセージ施策というある程度の干渉を受け入れることで、30年後でも個人自由幸福をある程度保てる、そういうもんだと思うよ少子化対策は。

一般人立場でこういうことを言うと「ただの平社員なのに経営者目線かよ。権威自分を同一視して気持ちいい?」みたいな揶揄もあるけど、民主主義では有権者である私たちが正に経営者なんだから、数年単位個人規模というミクロ幸福論だけでなく、社会持続性みたいなデカくて長いマクロなことも考える必要がある。

個人レベルを超えて社会全体のためになることを考えるのは全体主義に繋がるから怖い、と拒絶していては、国家主権者としてよくないのだ。


ああ、本当ならこういうのも匿名じゃなく主張したい。

でも友達付き合いしてるアカウントたちにグロテスク!って怒りと軽蔑むき出しにしてる人たちがかなりいて、ビビって理屈を語れないよ。

私は弱い奴だ。

2023-03-01

anond:20230301093603

正しいフェミニズムというより正しい男女平等だろ

でも「異性が同性を搾取してる」は「社会若者搾取してる」のミクロな言いかえにすぎないのに誰も気づかない

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