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はてなキーワード: SOAとは

2023-10-17

0からAWS勉強するならこれがおススメ

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/qiita.com/Sicut_study/items/6238413b66e274bccd7b

深夜4時まで勉強している割には他の記事Twitterからあんま深い事を感じないので怪しさMAXです。

もちろん書かれている流れも良いですが、増田のおススメも書こうと思う。

CLF クラウドプラティショナー 資格を取る

記事では全否定されていますAWSを学ぶ最短はこれだと思います

IPAITパスポートAWS版でこれを取得すればぼんやりAWSの各サービスとつながりが分かります。このぼんやりとってのが重要AWSはとにかくサービスが多いですが実際に開発すると使うのは大体限られます。もちろん記事のような流れでも良いですが、まずは全体を俯瞰できることが重要です。この資格取ればAWSへの苦手意識は持たなくなりますし、AWSCM見て「んなわけあるか!途中端折りすぎ!」と突っ込めるようになります

参考書写経

次にやるのは参考書写経です。なんでも良いですがサーバレス系の参考書だとリソースの削除も楽で良いです。AWS公式のでも良いですが大体和訳されていません。Amplifyとかは和訳されたのもありますバージョンアップで動かなくなったりして検索するのも面倒です。

もちろん参考書も2年前のものでも今では動かなかったりしますが、だいたいググるメモで書いている人居るので感謝しながらマネしましょう。1冊やりきれば充分です。

SAA ソリューションアーキテクアソシエイト 資格を取る

また資格です。SAAIPAなら基本情報です。正直これ取ればAWSを好きになります。でもサービスは組めません。でも苦手意識持たないのはこの業界では重要です。

正直CLFよりはだいぶ難しいですが初心者でも取れる資格なので頑張りましょう。

たぶんこれが増田の思うベストプラティスだと思う。と言うよりSAA取ればAWSに関しては日本エンジニアの半数より上に居れると思う。それくらい人が少ない。

ここから業務を経てSAPを取得したり、DVASOAの残りのアソシエイトも取って基礎を盤石にしたりとかは人それぞれだか、ひとつだけ言えるのは深夜4時まで勉強した付け焼刃ECSコンテナとかマジで触りたくない!

コンテナとかはAWS以外の知識も要るから時間をかけて人に説明できるレベル理解した方が良い。言いたいことはそれだけ。あとリソース削除言うけど無料枠とよほどの無茶しなきゃ金はほとんどかからないし、だいたいAWSが300クレジットくれるからどうにかなる。

自分サービス作るなら話は別だけど、試算ツールもあるし収益運用ちゃん見積もるのが大事だしAWS使うと大半はリソースどうしようか考えるのがメイン。どうせあとから増やせるでしょって思うサービス程増やせない

2023-05-28

anond:20230528202253

何を言ったら信じて貰えるのだろうなぁ?

みずほ案件勘定システム一新とか、中の人普通にヤバイと思ってたwとか、みずほSOAって何その独自定義wとか、色々愚痴は言えるぞ

2022-12-17

某暇氏の発言

きっかけはどうあれ正規手続き不正を確かめるのは良いと思っていたのだが、SOAやノゲノラのキャラモデル自分だと言い出してて自分の中での風向きが変わった。

冗談ならまだしも前後を見るとかなり本気っぽいんだが…。この人がこんなリアル中学生でもしない厨二病真っ盛りの発言をするとは思ってなかったので吃驚した。

Twitterでは仲間から称賛されていたのだがはてなでも「本当だとしても今言うべきではない」みたいな批判に見せた擁護がされてて不安になった。えぇ…あれ本当だと思ってる…?本気で…??

共感性羞恥で倒れそうや…

2022-05-13

引退宣言のすゝめ

はいくつものゲームをやめてきた。

中学校1年からネットゲームを嗜み、数多の韓国産MMORPG経験し、社会人になるころにはスマホゲームが主流となってもいくつものゲームをやってきた。

でもこの世の中には自分経験数以上のゲームが当たり前に存在し、それは100倍、いや1000倍、下手したらもっと自分経験したゲームはこの世のゲームの0.01%にも満たないほど存在する。

から「やめる」のだ。

やめるにはどうすればいいか。「引退宣言」だ。

なぜこれを書くかというと

ウマ娘、「コンテンツは好きだけどゲームが辛い」の声に「艦これと同じ道か」の声

https://togetter.com/li/1885930

を読んだからだ。やめたいのにやめられない。

そうか。わかったわかった。ここは「ゲームやめのプロである俺が特別に「やめ方」教えてやろう、という話である

引退宣言するやつほど戻ってくる」は嘘

引退宣言っていうと「そういう事するやつほど戻ってくる」と思うだろう。

私もそう思っていた。だが、

1:コンテンツについていけない(追加コンテンツ自分にあっていない)

2:コンテンツでやることがない(習慣的にやってしまっている)

この両極端の2つから発せられる「引退宣言」は悔しさなのだ。悔しさはバネとなる。バネは押しつぶされば戻る。だから引退しないのだ。

「じゃぁ嘘じゃないじゃねーかドアホ」と思うだろう。

しかしここまではっきり断定するのには理由がある。

引退宣言するやつは戻ってくる」という前提をまずぶち壊さないと「引退宣言のすゝめ」なんて書けないし、引退宣言してちゃんとやめられてる人を無視している。

そして、逆に言うと1と2に当たらない引退宣言ならやめられるのだ。

うそれが俺が今回おすすめしたい「引退宣言方法である

3:全然これからもやり続けますけど引退しま

だ。

全然これからもやりますけど引退します について

一体なにをいっている?意味がわからない。

と思うだろう。しかしこれなのだ。やめたいと感じるときほど続けたいと願うのだ。

最初に「悔しさはバネとなる。バネは押しつぶされば戻る。だから引退しないのだ。」と書いたがこの原理を別方向に使う。

「続けたい」と言いながらバネを押すのだ。とてもかんたんなことだ。

から「続けたいけど○○なので引退します。」という。○○に入るのは何でもいい。ちょっと不満におもったことでいい。

例えばキタサンブラックの育成にSSRキタサンブラック使えないことだとか、いつまでたってもイクノディクタスが育成ウマ娘にこないことだとか、時計がなくなったことだとかでもいいし、マックイーンがかわいいとか、テイオーがかわいいとか、テイマクが尊いだとか、そういうのでもいい。アニメ3期にも出てこいよな。

 

これをやると正直に言うと上辺だけの友人は減る。

当たり前の話だ。はっきりいって自分が心血注いでプレイしてるゲームに対していい加減な態度してるドアホをみたらむかつく。

文句言うな」「文句言うならやるな」「やらないなら文句言うな」と無敵の反論をされて終了するだけだ。

でもそれでいい。そういう人間あなたにとって害悪だ。どうせガチャ結果載せて「12万で完凸できました^^」「おはガチャで引きました^^」「アンチラさーん!^^」なんて言ってる人間がまともであるはずもないので切っていいのだ。

なにより「やめたいなぁ」って思ってるゲーム信者なんて囲わせててもいいことは一切ない。君は周りの人間を喜ばせたくてゲームをやってるのかい

そんなわけないし、そんなこといえるのはそのゲームプレイお金にできる配信者とかだ。(もし君がそういう人間ならご愁傷様。でもファンにいい顔することは大切だからこの文章を参考にしないほうがいい。ブームが去ることを待とう。)

自分のためにゲームをやってるんはずなんだ君は。一銭にもならない事を無理して続ける必要はないのだ。

具体的な方法

まず「あ、なんか、ちょっと、あー、あれだね…」って感じたら「引退します」で良い。とてもかんたん。

引退します」と言いながら続ける。

引退しますといってやめては行けない。引退しますといって続けるのだ。

一大決心をした感じでいうからゲーム内ではどうなってるんだろう」ってなるのだ。

軽口を叩くつもり「引退かんがえてますわ〜」ぐらいの気持ちで「でもFPSやめらんねぇんだけど」ぐらいの気持ちでいう。

そうするとプレイを続けることでバネの原理でやめることができる。

から引退宣言で「バネを押すぞ」と決意するのだ。

サイゲ狡猾

ウマ娘に限っていってるのでこれには触れておくがサイゲ狡猾である

私はサイゲアンチウマ娘グラブルデレマスプリコネファンなので言っておくがサイゲはクソ。

こいつらは引退者をもう一度引き戻すために「無料10連」をする。これで結果がいいと「今戻ったら結構いいところいくんじゃね?」ってなって戻ってしまものが多い。多分そのために年に数回「こいつ引いとけばそれでいい」みたいなキャラを出すんだと思う。

無料10連をしない」ことが実際はいいんだけど多分無理だ。私もやばいわよ!ガチャがムリョとか言われたらガチャを引きに行く。

からアンチラ引いたら引退します。」といいながら引くのだ。ここでも引退宣言をする。引退しておきながら引退する。

たぶん自分ウマ娘ガチャ無料っていわれたら「イクノディクタス引いたら引退します」と言いながら引く。なんならゴルシウィークも「これで無料イクノディクタス引いて引退する」という。

すべては君がコンテンツを嫌いにならないためだ

「なぜゲームをやめたいのか」を一度ちゃんと考えてほしい。

多分だが君のお金時間の限度を超えているからだと思う。本当はしないといけないことを見ないふりして疲れているはず。

だってそうだった。古い友人の結婚式のご祝儀袋に5万いれたがコルワがほしくてキレイに封を開けて2万円抜いて3万円にしたのだ。

結婚式途中にコルワの弱体化が発表されて涙した。新郎新婦共通のご友人が泣きながら「結婚おめでとう〜〜〜」って泣いてる席でコルワの弱体化を嘆いたいたのだ。だめな大人だよ俺は。

まぁ、これは俺がだめな大人なだけだし、全然重要でもないんだけど、そういった限界を超えてゲームに入れ込んでしまうとその反動絶対に疲れる瞬間がくる。

本当はコンテンツは好きなのに見るだけで嫌になる。そうやってアンチになる人を私は3人みてきた。

彼らにもアンチになるまえに「引退宣言しな」とすすめてきたものの全く無駄だった。

なぜなら「引退宣言って結局かまってちゃん宣言でしょ」という前提が染み付いているからだ。「引退宣言ダサい」といってもいい。そうおもってるからだ。

でもそれでいい。かまってちゃんでいい。ダサくていい。

コンテンツを嫌いになってアンチになって、いつまでも「【悲報ウマ娘さんDAUが半分になるwww」「【あ艦これ速報】提督さんブチ切れるwww」みたいなまとめをRTして「ほらね、そろそろ目を覚ましたほうがいいぞ。」ってしてるほうがダサいからだ。

それよりかはいつまでも「マックイーンとテイオーほんとすき」「三隈のおでこを見る事からしか採れない栄養素は確実に存在する」って言ってるほうが多分いい。

そしてそれが「コンテンツを支える」ということだ。

もちろん、ガチャで毎月10万だすようなユーザーに比べたら貢献は少ないかもしれない。

だけど、コラボ品みつけたら手にとって見たり、好きなキャラが店内ラジオ(というなのプロモ)やるなら聞きに行ったり、オフラインイベントに参加したり、今のコンテンツゲーム以外の展開もしてるんだから支え方はゲームだけではないはずだ。

みんなが言わないから俺があえていうがガチャ100連分でおまえの好きなキャラ精巧な1/8フィギュアが2体も買える。

でもガチコンテンツ落ち目なら支えろ

俺がやめてきたゲームで何個も「あ、好きだったのに終わっちゃうのか」みたいなのはある。

「おまえがやめたからだよ」という人もいるだろう。

そのとおりだ。俺がやめたからこのコンテンツが潰れた。俺たった一人がやめたから売上が立たなくなった…俺が…俺が支えてたのに…俺がやめたんだ…!!

というのが万人規模で起きたからの結果だ。

でも別の魅力あるコンテンツお金を払いたいと思うのは普通だ。自分お金無限じゃない。

いままでこんなサイゲ不敬罪サイゲ警察に捕まりそうなことを書いたが、これは自分サイゲアンチからだ。

逆に言うと「サイゲを倒すのは俺だ。勝手死ぬほどやわじゃねぇよサイゲは。」と思ってるからだ。

からゲームをしなくてもグッズは買うし、なんならZONEウマ娘コラボのセットも買うし、グラブルフェスも行く。

その上で好きで続けていたゲームサービス終了したことは一度ある。(まぁこれはアナムネシスの事で…単純にユーザーがーみたいな話ではないんですけど…)

人の力というのはとても小さい。自分がどんだけ頑張って続けても潰える時はある。

さっきもいったように続けるても続けなくても潰えるのなら少しでも長引かせるためにそのコンテンツを嫌いにならないことが重要なんだと思う。

さっきいったアナムネシススターオーシャンの事を思い続けてずっとコンテンツを支えて来た人がいたかSOAとして蘇った一時の夢だ。ごめん。これはちょっと事情しらべるとあぁってなるから例が悪かった、忘れてくれ。

今はとにかくいろんな昔のゲームスマホゲー化したりすれ再出発してることもある。それは偏にそれを思い続ける人がいるからだ。

からコンテンツ落ち目になっても「嫌いにならない」「嫌いになっていない」ことが俺は重要だと思ってる。

潰れることは一人がやめることであれば、再始動するのも一人が思うこと

というのが万人規模で起きたからの結果だ。

引退宣言をして区切りをつけよう

引退宣言とは一つの心の区切りだ。これをするとしないとでやめるときの後腐れは全く違う。

この前、ちゃんと原神をやめることができて月パスかった次の日にやめることができた俺が言うんだから間違いない。

周りに「ミーハー」だとか「浅瀬」だとか言われても気にするな。君は君でコンテンツを支えていけ。

2021-11-27

anond:20211127171853

動くものを作ったことがない口先だけの自称アーキテクトが転職ドラフトとかで年俸千万とかでどや顔するようになって、彼らをやとった企業が次々と爆発四散したのが日本IT業界だと思う。みずほ銀行も、SOAとかで設計してますと言っていてかなり先進的な技術を使っているというアピール力はあったが、中身をみると自爆スイッチの山だったわけだしさ。

2021-07-01

小説作家殺し-ラノベスレイヤー- 序章

「皮蒸(かわむれ)先生本日はお忙しいところ……」

「本当に忙しいと思ってんなら、そういうのいいから。話ってなんだよ」

「はあ、それが……」

「……う、うう……」

俺の名は皮蒸(かわむれ)巨マラ。超超超人マンガ原作者だ。代表である学園カムショットストーリー「ブッカケグルイ」は累計100億部突破メガヒットで、アニメ化ドラマ化・映画化ゲーム化・パチスロ化・AV化・オナホ化のグランドスラムも達成した。もちろん、一山いくらのヘボい作画担当の功績などではなく、全ては俺自身の実力によるものだ。あまり言いたくないが、これはもはや“神”の御業と呼ぶしかあるまい。

そんな神作家である俺が、俺の新神作「チトースレイヤー」を連載開始したばかりの月刊誌「多爾袞嬰児ドルゴンエイジ)」を擁する出版社、KAMOGAWAの応接室で編集者と向かい合っている。普段ならメール電話で済ませるか編集者の方から俺の仕事場に足を運ぶところを、わざわざ呼びつけるとは。それだけ重要な話なのだろうが面倒なことに変わりはない。

「う、ううう……」

もう一つ気に入らないのは、編集の隣に「チトースレイヤー」の作画担当である漫画家事件愚痴(やまぐち)ヴァギが座っていることだ。事件愚痴は俺と目を合わせることを避けるように、視線をあちこちにさまよわせている。もともと、大きすぎる功名心に反して気の弱いやつだったが、ここまで落ち着きが無かっただろうか。

あいい。さっさと要件を済ませて、おっパブで濃厚接触でもして帰ろう。

「ほかでもありません、『チトースレイヤー』のことです。……第1話ネットでの反響、ご覧になりましたか?」

「ああ、見た見た。オタクが上を下への大騒ぎで大・成・功!って感じだな」

「は、はあ……」

「ううう……」

ライトノベル(くっさいオタク向け小説業界では現在、「チトー転生」というジャンルが異常なほど大流行している。ユーゴスラビア社会主義連邦共和国終身大統領、ヨシップ・ブロズ・チトー異世界で生まれ変わり大活躍する、というのが基本的構造だ。混迷する現代カリスマ的なリーダーを求める日本と旧ユーゴ圏のオタクから強い支持を受けている。目障りなことにコミカライズアニメ化も絶えず、原作同様にヒットを連発している。

しかし一方で、主にネトウヨ傾向の強いオタクからはこのチトー一強の状況に「チトー主人公多すぎね?」「なんでチトー?」「ここは日本だぞ?」といった反発の声も上がっている。「チトースレイヤー」は、そこに目を付けた作品だ。

まず、人気チトー転生9作品主人公であるトーモデルにした9人のチトーを、悪役として登場させる。まあ有り体にいえばパクリだな。殺人レイプ屍姦万引き盗撮オレオレ詐欺など、元ネタトーなら絶対にやらないような安っぽい悪行を重ねて異世界荒らし回るこのパクリトー達を、オリジナル現地チトー主人公がカッコよくブッ殺していくという、痛快チトー転生アンチテーゼストーリーだ。

この内容なら、アンチトー馬鹿オタクどもから手放しの大喝采を浴びるのはもちろん、チトーファン単細胞オタクどもが「このマンガがヒドい!」とかなんとか言って拡散してくれることも同時に期待できるという寸法だ。

「いやー、オタク様様だよな。炎上させてるつもりで勝手宣伝に協力してくれるんだからよ」

「は、はあ……」

「なんだよその辛気臭い顔は。もともと炎上マーケティング前提の企画だったろうが。バカオタクを煽るだけでカネを稼げる、こんな美味しい商売は無いってあんたも乗り気だったはずだよな?」

それでKAMOGAWAがオタクからの信頼を失い、他のオタク向け商品が売れなくなったところで、俺自身は痛くも痒くもない。

「いえ、私ではなく……あの、事件愚痴先生の方が……」

事件愚痴?そういえばお前さっきから何キョドってんだ?」

「う、うううううう……」

「……事件愚痴先生は、ネットでの批判に耐えられずもう限界なので、この仕事からは降りさせてもらいたいと……」

「ああ?」

「う、ううううううううう!」

なるほど、この落ち着きの無さはそういうことか。情けない。曲がりなりにも俺の神原作を任せられた漫画家が、虫ケラオタクが垂れ流すクソリプなんかでいちいち動揺しやがって。

事件愚痴ぃ……お前みてえな陰キャ三流絵描き雑魚を拾い上げて本物の“漫画家”にしてやった恩を忘れたのか?」

「……アキッ!?

俺の視線言葉を正面から受けて、事件愚痴は奇妙な悲鳴を上げた。続いて、ジョロロロという水音と共にたちまち床に溢れる金色の液体。そして部屋中に広がる甘ったるい匂い。圧倒的な恐怖のフラッシュバックで括約筋がゆるんだのだろう。

「皮蒸先生作画担当の扱いには気をつけてくださいとあれほど……!」

「うるっせえな、カワイガリだよカワイガリ

色めき立つ編集適当にいなして、改めて事件愚痴の様子を観察する。

「アキキキキキキキキキキキ……」

ダメだ、完全に壊れている。

漫画家としてはもはや使い物にならないだろう。俺の手足として言いなりになるよう念入りに仕込んだつもりだったが、強化し過ぎたか

「チッ!分かった分かった。じゃあそいつは切って別の絵描きで仕切り直しだな。適当候補をみつくろって――」

「いえ、それが……」

「なんだよ。まだ何かあんのか」

「……企画のものを、無かったことにさせていただきたいと……」

「あ゛あ゛?」

何を、何を言ってるんだこいつは?

「……それは、何のフォローもなく完全に打ち切り、ってことでいいのかな?俺の。神作品を。1話目で?」

「は、はい……」

「ふーん……」

まり暴挙を前にして、俺は逆に冷静になった。

多爾袞嬰児に限らずマンガ編集部は、よっぽどのことが無い限り俺のような超人作家に逆らうことなどできない。“神”の機嫌を損ねれば他誌への移籍などに留まらず、場合によっては雑誌出版社自体を潰すことにもなりかねないからだ。

それがこうしてぬけぬけと、う、う、う、打ち切りを宣告する。つまり――「よっぽどのこと」があったのだ。

「……誰の差し金だ?」

おおかた、パクリ商品の作者の誰かだろう。パクリ元にはKAMOGAWAから出版されている商品も多く含まれているが、それも含めて俺は事前の根回しなどを敢えて一切行わなかった。俺の神作品に少しでも余計な口出しをされるのが我慢ならなかったからだ。

作品が実際に掲載されて内容が明らかになったことで、元ネタ作者たちがガタガタ言いだすことは十分考えられた。だが、実のところそれなら何の問題ない。

こんなこともあろうかと俺は子分ラノベ作家、井頭(いがしら)ヒロブミにひそかにスパイさせることで、元ネタ作者たちの致命的なスキャンダルを既に握っていたのだ。これを使えば、奴ら三文ラノベ作家ときはいつでも黙らせることができる。

「なあ、言ってくれよ編集さん。一体どこのどなたが俺の大事な『チトースレイヤー』に因縁を付けて来たんだい?」

圧倒的な余裕に裏打ちされた笑みさえ浮かべ、いたわるような優しい口調で俺は編集者に尋ねた。

「……はら先生が」

「何て?」

「う、海腹ツブテ先生が……」

「!……海腹先生……」

俺としたことが、無意識のうちに敬称を付けていた。それほどの名前なのだ。海腹ツブテというのは。

海腹ツブテ。個人ホームページで連載していたSF小説SOAセガ・オブ・アメリカ)』が大人気となり、KAMOGAWAの惨劇文庫から書籍化されてデビューVR空間に降り立った黒衣のキリストが、右の頬と左の頬の二刀流で敵を次々に回心させていく無双ストーリーが、若年層の圧倒的な支持を得る。

アニメ化した際に小馬鹿にするつもりで原作を読んだのだが、仮想現実世界の多彩な戦闘シーンを表現するその圧倒的な描写力には、俺ほどの神作家が舌を巻いた。正直に言えば生まれて初めて、負けた、とすら思った。

作家としての振る舞いも私生活でも清廉潔白のもので、トラブルなどは一切無い。井頭ヒロブミのやつによるストーキングでも、唯一弱みを握ることができなかった相手だ。

SOA』の主人公はチトーではないのだが、だいたい似たような内容だからと雑に知名度優先で「チトースレイヤー」のパクり元に採用したことが仇になるとは。

「う、海腹先生が……『チトースレイヤー』がこのまま連載継続されるのであれば、全作品版権をKAMOGAWAから引き上げたいと、そう仰られていて、それで……」

「……」

ちなみに、『SOA』は累計1000億部突破の超絶歴史的ギガヒットだ。

……クソッ!クソッ!クソッ!何で陰キャ文字書きごときが俺の上を行きやがるんだ!

俺は必死努力して余裕ぶった笑顔を再び作ろうとしたが、それが失敗していることは自分でもよく分かった。

「……へ、へえぇえええええええええ……う、う、う、海腹センセイがねぇえええええええ……それなら、う、う、う、打ち切りっ!も、仕方ないですねぇえええええええええええええええええええええええッッッ!!!!」

「アキキキキキキキキキ!?

エイジジジジジジジジ!?

作家が真に怒りを覚えた時に発する“神気”をモロに浴びて、事件愚痴同様に編集者人格を一瞬で破壊された。二人の足元には、体液すべてが尿と化したかのような黄金色の池が大きく広がっていく。

俺は無言で立ち上がり、聞くに耐えない虚ろな二重唱を背に応接室を後にした。破れた肉袋に用はない。

腹いせに受付嬢腹パンしてからKAMOGAWAの社屋を出てすぐ、行きつけのおっパブへの道を歩きながら俺はスマホ電話をかけた。相手は小談書店マンガ編集者だ。

「あ、どうも〜皮蒸で〜す(笑)いつもお世話になっとります〜(笑)いまお時間よろしいっスか?はいはい……あのですね、ちょっとおもしろ企画が3つほどありまして〜」

自分で言うのもなんだが、俺は企画を通すのが異常に上手い。編集者に、この漫画バカ売れしそう!と思い込ませる口先にかけては、この世で誰にも負けない自信がある。いや、もちろん作品自体も実際にバカ面白いのだが。

ともかく、この企画だけは作家生命をかけて何があろうと絶対に通す。通してみせる。

「『クソ編集スレイヤー』と『クソ漫画家スレイヤー』、それから……『クソラノベ作家スレイヤー』っていうんですけどね。どれにします?」

2021-05-20

人付き合いでコンテンツを嫌いになってしまうこと

コンテンツへのヲタクとしての取り組み方は

色々あって然るべきだとは思う

 

しかし、感想もらえないから筆を折るとかみたいに

人付き合いに疲弊してコンテンツへの愛がなくなるみたいな場面をたまに見るけど

それってコンテンツ純粋に楽しみたかったのか

コンテンツ出汁に人付き合いがしたかった、酷い言い方すれば承認欲求を満たしたかったのかがわからない

両方混ざってる人が多いのかもしれないけど

最終的にコンテンツ人間関係も嫌いになって終わりはもったいないというか

コンテンツが好きなうちに人間関係モヤったら人間関係のほうを切ればいいのになーと思う

 

但しSOAみたいに公式問題がある場合は別だし、理不尽可哀想しかないけど

2018-11-22

アバターって映画みたけど

これって異世界生物に通づる部分があるよね。

現実とは立場が変わり、その異世界の方の立場依存していく感じ。

SOAとかもそうかも。

なんというか、大金かけた実写化なろう系見せられた気分。

2018-11-08

anond:20181108141556

元増田だけど多分、アニメのほうが触れやすいからだと思う。

PUBG、BO4、R6S、どれもパソコンがあればできるわけじゃなく、ソフトを購入しないといけないし、ある程度まとまった時間が取れなきゃプレイできない。つまりゲーマーといえども畑違いの人だと全く話に入れない。

それに比べてアニメは(逆転裁判BANANA FISH以外)ニコニコ動画で見ることができるし、Dアニメとか契約してればある程度は見れるし、スキマ時間でみれるし、アニメ見てる人なら一通りチェックしているはず。

からゲームの話だと「やっている人」以外は完全に蚊帳の外だけど、アニメの話だとちょっと見た、話は若干しってるで参加しやすい。

もし自分が上げたゲームが5~6年前以上のならまだブクマ尽きやすかったかもしれない。ただ、アニメと比べて地雷を踏みそうなので、記憶が新しい最近やってるゲーム以外を挙げる勇気がなかった。

最初は、FFKHで書いてたんだけど、「待てよ、KHだとディズニーオタクみたいになるし女さんも話合わせやすくないか?」ということで(早口)と書いたが結局KH部分を削って、FF部分も削り、女受け悪そうなゲームを並べたらFPSだった。

アニメに関しては、実はアニメにあまり詳しくなくて、化物語とかすらちょっとぐらいしかたことがないので、今やってるアニメに絞り自分感想を詰め込むだけでそれっぽくなったのでそのままにした。本当は、「いや転スラとかSOAとかは見ない…」とラノベ馬鹿にする、地雷がありめんどくさいオタクも表したかったんだけど、薄れるなとおもってやめた。

2018-07-13

anond:20180713103423

ローマ字に書き換えてみる

HONNASONA

女の書き込みなのでONNNAを消去する

HSOA

平成最後の夏なので、Hも除去する

SOA

ちょうど飲み物が飲みたかったのでAを∀にして中を飲み干す

SOV

Vだとテーブルに置きづらいのでUにして並び替えると…

USO

2018-01-12

anond:20180112131508

Playストアのランキング見てきたけどスクエニランキングから見れば順調だぞ

12 FFBE

14 星ドラ

15 FFRK

16 FF15

30 スクスト

44 SOA

50 DQMSL

ただ、この裏に何個も爆死切り捨てアプリがあるからイメージは最悪

2017-12-12

anond:20171212182559

ありすぎてワロタ

モンスト FGO パズドラがまずそうじゃねーか

キャラもってないとステージに立てないし

 

まぁ「PSもいるぞ」とかいわれるから言っとくけど、この3つはキャラ揃ってある程度テンプレに乗らせればいけるんだよ。

SOAキャラ揃っても端末がよくないと回避できないし、脳死タップクリアできない。

逆に言うと、うまいやつが使えばどのキャラでもある程度はいける。強いキャラを持っても弱いやつが使えば迷惑キャラになる(ディアスことな)。

 

モンストやってるから具体的にモンストが強キャラコーンゲーかいうと、例えば1年ぐらい前(性格には蓬莱は年明けだが)は蓬莱なんて難しい爆絶の筆頭だったわけよ。でも、今はどうだ。ヘングレが追加されて、キングも追加されて、蓬莱に適正が増えて増えて結果、キャラぶっぱなしゲーと化した。俺は脳死で周回して運極作ったわ。

増田がいうようなDTBや、SOAは強いキャラが増えた所で、使うやつが脳死してたら負けるんだよ。

 

相対的評価ですまんが、「SOA」や増田が言うゲームに比べたらパズドラモンストFGOは「強キャラコーンゲー」。言葉が足りなかったな。

anond:20171212175535

増田の言いたいことは十分理解できるけど、残念ながらそういうゲーム日本人課金しないんだよなぁ…

強いキャラでガッとやったらバコーンが喜ばれてる。

SOAっていうPvEのゲームで、ものすごくグラも綺麗(中国ゲーのグラすげーって言われてるけどSOAしたら「やっぱ日本だな」ってなるほどに)で、ガチャ石もめちゃくちゃ配って排出率もそこそこゆるいゲームピックアップ1%)なんだけど、ボスの最高難易度キャラの性能だけで勝てずにリアルプレイヤースキルいるか全然新規が増えないのよ。今一周年なのに話聞かないでしょ?そういうゲームなんだよね。

2017-07-26

https://anond.hatelabo.jp/20170726093927

わかる。わかるよ。

俺もそうだったし、俺の周りのソシャゲ中毒もそうだった。

ソシャゲガチャは消費が一瞬だから時間をかけれないけど金を消費してストレス発散したい俺には快楽だった。

でも、やめたいとおもった。

俺は手始めにスマホからはすべてゲームを消す方法を考えた。

「こんなに金入れたんだぞ」って気持ちが無かったわけではない。でも俺には特に時間がなかった。FGOなんだけどほとんどの☆5鯖は再臨終わってない。だから消費した金をムダにしないように育成したい。でも育成する時間がなくて焦ってたんだ。

でも人間不思議なもんで2,3日ログインしないようにしたらスッと執着が無くなる。もちろん2,3日立つ前に開きそうになったけど「このゲームで俺はなにを得られるんだ。」と言い聞かせた。Twitterをやっていたかソシャゲ関係フォロワーはすべてミュートにした。特に公式Twitterは最悪だ。「ログインボーナスが豪華になります!」「新しいイベントは○日から○日まで!」これだけで開きそうになり、フォロワーがそれについて「効率的な回り方」とかをまとめた画像RTしてくる。これは非常に危険ガチャ報告もそうだ。ソシャゲをやめたい人間にとってソシャゲ―マーが跋扈するTwitter危険以外なにものでもない。

気がついたら、FGO、FEH、シャドバ、デレステSOAモンスト全部消えてた。

そして、わかったことなんだけど、このゲームをやらなくなったおかげで「時間がない」という感覚がなくなった。いや、依然として8時出社23帰宅からそこそこ時間はないんだけど、それでもゲームやってた時の「時間がない」という焦燥感はなくなった。

わかるか?俺がストレスを抱えてる理由。すべてが仕事からじゃなかったんだ。ソシャゲバインド力というか、縛り付ける力は異常なんだ。

俺はそれに気づくまでにアプリを消してから1週間もかからなかった。

もちろん、俺と増田の状況は違う。100%仕事からストレスかもしれない。でも俺と同じく「時間がない」からくるストレスなら参考にしてみてくれ。

2015-02-03

ラノベ馬鹿にされるジャンルなのがある意味羨ましい

SFなんてもう誰からも相手にされないんだぞ。

アニメにもなかなかなんない。最近原作付きSFアニメ化ってモーパイぐらい?悪くないけどプロパーSFじゃないし。新世界より商業的に失敗した。

サイコパスSF設定からどんどん刑事モノにシフトしていくし、もうSF説得力を持たない時代なのかねえ。映画としても、逆さまのパテマ、トランセンデンス、インターステラーベイマックス楽園追放とどれもこれも微妙作品ばっかりだし。あっ、All you need is killはそこそこ良かった。herも最高だった。GotGは最高だったけどSFというかアメコミだ。次の伊藤計劃三部作にもあんまり期待してない。

とにかく一般人へのSFジャンルはすっかり力を失ってて、クズも名作もたくさんあるのに言及すらされない。ラノベは刊行されまくってるしメディアへの露出があって、Fucking SOAは2千万部だっけか売れまくっててアニメ映画も作られまくってるジャンルなんだから、読みもしない素人のお客さんにディスられるのも我慢したらどうだ。あーまったく羨ましいわ。

2015-01-28

http://anond.hatelabo.jp/20150127233707

疎結合するにもAPI仕様とか決めなきゃで

システム間で必須データがないとかで項目追加したり

銀行の慣習で合わせられずに悩んでたりとか

疎結合で行きたいのにAシステムとBシステムで同時にデータを投入しないといけなくて

疎結合にできないから直接コード叩いたりするにしても

その調整もままならないから関係で待たされたり嫌がらせされたり

してるんじゃね?

疎結合ですべてがハッピーなんて絶対にないから

そもそもSOAなんてweb2.0と同じバスワードだw

2011-10-18

Steve Yegge の Googleプラットフォームに関するぶっちゃけ話を訳した(中編)

前編からの続き

この努力は僕が Google に来る為に Amazonを離れた2005年半ばも続いていた。でももっとずっと進化していたよ。 Bezos が命令を出してから僕が離れるまでの間に、 Amazon は全てにおいてまず最初サービスを考える企業へと文化的に変化していった。外部の日の目を決して見ることの無いような、スタッフへの内部的なデザインも含めて、今ではそれがデザインというもの全てに対しての基本的アプローチになっている。

その時点では、彼らはもはや解雇の恐怖からそうしているわけではなかった。つまり、もちろんビビってはいたけれど、ドレッドヘアの海賊 Bezos 様にご奉仕するのは日常生活の一部だからね。そうじゃなく、彼らはそれが正しいことだと理解たから、サービス提供しているんだ。確かに SOAアプローチには長所短所もあるし、短所を書き出してみたら切りが無い。でも全体として、 SOAリブンのデザインというものこそが、プラットフォームを可能にする、これは正しいことだ。

これが、 Bezos が彼の指令書で企んだことだった。彼はチームの健康状態なんて興味もなかったし(今もそうかも)、使われている技術もそうだったし、結局の処のどう取りかかるかなんて結果ができあがるまで気にもしていなかった。けれど Bezos は、 Amazon 社員の大多数が理解する前に、 Amazonプラットフォームにならなければならないということを悟っていたんだ。

だって考えてもみてよ。なんで一オンライン書店が、拡張可能な、プログラマブルプラットフォームになる必要がある、なんてことを考える?。そうだろ?

ともかく、 Bezos が気づいた最初の大きなポイントは、本を売り、出荷し、色々とやる仕組みが、素晴らしいコンピューティングプラットフォーム再利用でき得るということだ。だから今、彼らには Amazon Elastic Compute Cloud があるし、 Amazon Elastic MapReduce があるし、 Amazon Relational Database Service があるし、その他たくさんの aws.amazon.com で見つけられるサービスを持っている。しかもこれらのサービス大成功した企業バックエンドを努めていたりもする。 reddit なんか僕のお気に入りだね。

もう一つ、彼が理解した大きなポイントは、常にいつでも正しい、そんなものを作ることはできないということだ。これは Larry Tesler が、ママはこのくそったれサイトを全く使えないよと言ってのけたりでもした時に、 Bezos にピンと来るものがあったんだと思う。誰のママのことを言ったのかははっきりしないし、そんなことは問題じゃ無い。問題は、誰のママだろうとそのウンコサイトを使えないってことだ(訳注アドバイス thx !)。実際、僕自身、そこで5年ほど働いていたわけだけど、あのサイトは胸がザワザワするくらいひどいと思う。でも僕はその気が散るようなサイトに慣れてしまって、トップページのど真ん中あたりの数万ピクセルに集中できるようになったんだからね。

とまあ、実際の処 Bezos がどうやってその理解、一つのプロダクトで、全ての人にとってふさわしいものを作り上げることはできないということに、たどり着いたのかは定かじゃあ無い。でもその方法問題じゃ無くて、彼は理解してるってことが重要だ。実のところこの現象には正式名前だってある。そう、それはアクセシビリティと呼ばれるものだ。コンピューティング世界で最も重要ものだ。

最も、重要な、ものだ。

君は思うかも知れないね。「はあ?つまりそれって、目が見えない人や耳が聞こえない人のあれ?あのアクセシビリティ?」ってね。まあ君だけじゃないと思う。とにかく世間には、アクセシビリティってものを正しく理解していない、君みたいな人たちがいっぱいいっぱいいるんだから。ただそこにたどり着いてない人たちがね。だからアクセシビリティ理解していないのは、目の見えない人や耳の聞こえない人や手足が不自由な人やその他障碍のある人の責任じゃないように、君の責任じゃない。ソフトウェアが(この場合アイデアウェアといった方が正しいかもしれない)何らかの理由で誰かにとってアクセシブルでないというとき、それはソフトウェア自身の、あるいはアイデアの伝え方そのもの責任があるんだ。それがアクセシビリティの失敗というやつなんだ。

人生における重要なその他もろもろと一緒でさ、アクセシビリティには邪悪双子がついている。小さいときにパパとママの偏った愛情で見捨てられて、今や同じくらいの力を持つまでに育った宿敵って奴がね(もちろんアクセシビリティには宿敵はたくさんいる)。それはセキュリティだ。一体全体こいつらが仲良くやっていること何てあるかい

でも、僕は主張したい。アクセシビリティは実際の処セキュリティより重要だということを。だってアクセシビリティを0にダイアルするってことは、何のプロダクトも持たないってことさ。セキュリティを0にダイアルしたって、そこそこのプロダクトを持つことはできるだろう? Playstation Network みたいにさ。

まあつまりですね、僕はみんなが分かってくれないんだったら一冊丸々この話題で本を書くことだってできるよ。分厚くて、僕が働いてた会社のありんことピコピコハンマーエピソードで一杯の面白いやつをね。でも僕がこの話を公開しなかったら、みんなが目にすることも無いだろう。そろそろまとめに入らなきゃ。

Google がうまくやれていない最後の一つは、プラットフォームだ。僕らはプラットフォーム理解していない。僕らはプラットフォーム自分のものにしていない。みんなの中にできている人はいるだろう。でも、そんな君はマイノリティだ。辛いことだけれど、これはこの6年で僕にはっきりと感じられた。僕は競争相手プレッシャーMicrosoftAmazon最近じゃ Facebook なんかが、僕らを一斉に目覚めさせて、ユニバーサルサービスを始めるのを期待したりもした。アドホックな、中途半端なやり方じゃなくて、多かれ少なかれ Amazon がやったようにだ。一度に全てを。マジで。偽りなしに。今その瞬間から最優先事項として扱うというように。

でも、そうはなっていない。10番やら11めくらいのプライオリティだね。いや15番かも?。知らないけど、とにかく低い。真剣に取り組んでいるチームもいくつかあるけど、多くのチームは考えてもいない。一度もだ。ごく一部の人々がちょっとした規模でやっているだけだ。

多くのチームに、彼らのデータと処理に対してプログラマティックにアクセスできるような、ちょっとしたサービス提供させるのだって大変だ。彼らのほとんどは、俺達はプロダクトを作っているんだ、って思っているからね。そんでもってそのちょっとしたサービスなんてのはみじめなもんさ。 Amazon の教訓に戻ってリストを見てくれよ。そんで今すぐ使えるサービスを持ってきて見てくれ。僕が知る限りでは、そんなものはない。小ビンってのは便利かもしれないけどさ、そんなの車がいる時だけだろ?(訳注:この人、 Stubby という小瓶のビールと、 stubby という「ちょっとした・不格好な」という形容詞をひっかけてしゃべってます

プラットフォームが無ければ、プロダクトなんて使い物にならない。いやもっと正確に言うならば、プラットフォームの無いプロダクトは、いずれ同等の機能を持ったプラットフォーム化されたプロダクトに、取って代わられる。

Google+ ってのはまったくまさに、エグゼクティブリーダーシップのとても高いレベルから(やあ Larry 、 Sergey 、 Eric 、 Vic 、やあやあ)枝葉の使いっ走りまで(やあ、君だよ)、全くプラットフォーム理解していないっていう良い例だ。そう、僕らはみんな、全く理解できていない。プラットフォームの黄金律ってのは、自分ドッグフードを食えってことだ。 Google+ プラットフォームってのは惨めなまでに後知恵だ。ローンチ時には一つたりとも API が無かった。そんで最後にチェックしたときには、僕らが提供してたのはわずかばかりのほんのちっぽけな API さ。ローンチの時、あるチームのメンバーが行進してきて僕にそれを説明してくれた。だから僕は訊いたんだ「でさ、これはストーカーAPI?」って。彼女はむすっとして、「ええ」ってだけ言った。いやジョークなんだよ…いや…ジョークじゃ無いんだ…僕らが提供する唯一の API は、誰かのストリームを読み出すだけ…。うーん、僕が間違ってたのか?

Microsoft はこの20年間ドッグフードルールで知られてる。この時代の彼らにとっての文化の一つなのさ。デベロッパドッグフードを食わせて、僕らだけ人間のご飯を食べようってわけにはいかない。それは単に短期の成功のために長期のプラットフォーム価値を損なう行為だ。プラットフォームってのはまったく長期的な視点必要なんだよ。

Google+脊髄反射の代物さ。 Facebook成功したのは、彼らがすばらしいプロダクトを作ったかだって言う、まあ実に近視眼的なもの見方の結果として生まれものだ。でももちろん彼らが成功したのはそんな理由じゃ無い。 Facebook は他の人たちにも何かをさせてあげられる、プロダクトの美しい集合全体を作り上げたから、成功したんだ。だから Facebook はみんなにとってそれぞれ違うものだ。 Mafia Wars に全ての時間を費やす人もいれば、 Farmville で遊ぶ人もいる。何百の、いや何千の、質の高い、暇つぶしができるってわけさ。つまり、みんなのためにふさわしい何かが必ずあるんだよ。

僕らの Google+ チームは、プロダクトを出した後のマーケットを見てこう思った。「おっとっと、我々もいくつかゲーム必要みたいだな。さっそくどこかと契約して、我々のために作ってもらおう」。これが信じられないくらい間違った考え方だってことが、君にもわかってきたかい?。問題なのは、僕らが、人々がほしい物を予測して、それを提供しようとしているということだ。

そんなことは出来ないんだよ。現実的にはね。確実にやる方法なんてない。もちろんコンピューティング歴史全体を見渡せば、それを確実に信頼性を持ってできる人間ってのがごく数人いることにはいる。 Steve Jobs がそうだろう。でも、僕らの処には Steve Jobs はいない。悪いけど、いないんだよ。

Larry Tesler は、 Bezos が Steve Jobs じゃないってことを口説たかもしれない。でも Bezos には分かっていた。全ての人にふさわしいプロダクトを提供する為に、彼が Steve Jobs になる必要はないっていうことを。インターフェースワークフローこそが、人々が気に入り、安心感を得るものなんだっていうことを。彼はサードパーティ開発者にそれを可能にするだけで良かった。そうすれば、後の事は自動で進んでいく。

僕の言っていることが、あまりにも明白なことだろって感じているみんな(多かったらいいな)には申し訳ない。とにかくもうびっくりするほど自明ことなんだ。ただ、僕らがそれをやってないってことを除いてはね。僕らはプラットフォーム理解していない。プラットフォームを持っていない。アクセシビリティ理解していない。アクセシビリティを持っていない。これらは基本的には同じことだ。なぜならプラットフォームアクセシビリティを解決するからだ。プラットフォームアクセシビリティなんだよ。

後編に続く

Steve Yegge の Googleプラットフォームに関するぶっちゃけ話を訳した(前編)

Google エンジニアの Steve Yegge 氏、Google+ への懸念を漏らす
http://japan.internet.com/busnews/20111013/8.html

記事になってたけど、原文とちょっと要旨が変わっちゃってサービスへの警鐘みたいになってしまってたので、全文訳してみた。くそ長い。お暇な方どうぞ。

2011/10/19 08:14)ありがたい誤訳の指摘をいただいたので3カ所修正

Stevey の Google プラットフォームぶっちゃけ

僕は6年半ばかり Amazon にいて、今はそれと同じくらい Google にいる。この二つの会社について強く感じることは(しかもその印象は日々強まるのだけれど)、 Amazon は全てにおいて間違っていて、 Google は全てにおいて正しいということだ。そう、やりすぎな一般化だけど、驚くほど正確だと思う。いやもうとにかくね。百、いや二百のポイントで二つの会社比較することが出来るだろうけど、僕が正しく覚えていれば、 Google はそのうち三つを除いて優れている。実にある一点に関してはスプレッドシートを書いたんだけど、法務が外に出すなって言うんだ。リクルーティングは惚れ込んだみたいだけどね。

まり、まあ簡単に言えば、 Amazon の人事採用プロセスってのは基本的に欠陥品なんだ。だって、チームがチーム毎に、自分達のために人を採用するんだぜ。だから、色々平均化の努力はしてるみたいだけど、採用基準はチームによって信じられないくらいバラバラさ。そんでもって作業工程ってのも腐ってる。ソフトウェア信頼性工学なんてお呼びじゃないし、エンジニアに何でもやらせようとするんだ。コーディングする時間もないくらい。もちろんこれもチーム毎にバラバラで、要するに、運次第ってところ。施しやら困った人を助けるのやら、コミュニティに貢献するのやら、そんなのはもってのほかバカにしに行くんでもなけりゃ、近寄るべきじゃないね。それにまた施設も染みだらけの壁に囲まれた箱みたいな家畜場で、装飾やらミーティングエリアなんてものには一銭も使ってない。給料やら福利厚生なんてのも最悪だ。まして最近じゃあ Google やら Facebook っていうライバルがいるのにね。社員特典なんてものも見たこと無かったな。採用通知の番号を照合して、ハイ終わり。コードベース悲惨のものエンジニアリング基準ってものがないんだから。チームによっては個別にがんばっていたくらいかな。

公平に言えば、彼らは良いバージョン管理ライブラリシステムを持っていた。これは僕らもまねるべきだし、僕らのところには同様のものが無い、良い pubsub システムもあった。でも多くの部分で彼らが使っていたのは、ステートマシン情報RDBMS に突っ込んだり読み出したりするだけのくそみたいなツールの塊だった。僕らならただでも欲しくないようなね。

僕が思うにその pubsub システムライブラリ管理システムが、まさに AmazonGoogle より優れている三つのうちの二つだ。

早期にリリースして、狂ったようにイテレートするってのも彼らのうまいところじゃないかって言うかもしれない。けど逆もまたしかり。彼らは早期にリリースすることを何にもまして優先する。品質保持やらエンジニアリング規則、その他長い目で見たら重要になってきそうなものはみんな後回し。そんなだからたとえ市場競争相手よりアドバンテージがあったとしても、結局ちょっとしたことをやるのにも問題を起こしちゃうよね。

でも、一つ、そんな政治的な、思想的な、技術的なへまを補うだけの、彼らが本当に本当にうまくやってることがある。

Jeff Bezos悪名高きマイクロマネージャーだ。彼は Amazon の小売りサイトの1ピクセルまで管理する。彼は以前 Larry Tesler を雇った。 Apple主任科学者で、たぶん世界で最も有名で尊敬される HCI エキスパートさ。そんでもって、 Jeff は Larry が言ったことを、 Larry が辞めるまで3年間無視し続けた。 Larry は大規模なユーザビリティ研究もやっただろうし、少しの疑いの余地も無く誰もそのひどいサイト理解できないってことをデモしたに違いない。けれど、 Jeff は1ピクセルたりとも動かさせはしなかった。トップページにぎっちりつまった内容の1ピクセルたりともね。それらはまるで何百万という彼の貴重な子供達なのさ。けれど Larry はそうじゃなかった。

マイクロマネジメントAmazon が僕らよりうまくやっている三つ目ってわけじゃあない。つまり、まあ、彼らはうまくマイクロマネジメントをやっていたと思うけど、それを強みって言いたいわけじゃ無い。まずは何が起こっているかみんなに理解してもらうための文脈を準備しているだけさ。僕らはこれから公衆の面前で、 Amazon で働きたけりゃ私に金を払えと言ってのける男について話すわけだからね。誰かが彼に反対したときは、彼は彼の名前入りの小さな黄色ポストイットを手渡して、誰が会社を動かしているかを常に忘れさせまいとする。思うに彼は全くの… Steve Jobs なのさ。ファッションデザインセンス抜きのね。 Bezos はとんでもなく頭が切れる。誤解しないで欲しい。彼の前じゃ、普通コントロールフリークなんてヤクが極まったヒッピーみたいなもんだよ。

それであるJeff Bezos が指令を出した。まあ彼がいつもやってることなんだけど。その度にみんなはピコピコハンマーで叩かれるありんこみたいに走り回るんだ。でもそのある一度、2002年かそのくらいのことだったと思うけれど、彼は指令を出した。とんでもなく巨大で、目の玉が飛び出るほど重たいやつを。普段の指令が頼んでも無いボーナスに思えるようなやつを。

彼の巨大な指令はこんな感じだった。

1)この時点より、全てのチームはサービスインターフェースを通じて全てのデータ機能を公開すること。

2)各チームは各々そのインターフェースを通じて通信しなければならない。

3)その他の全てのプロセス間通信は許可されない。ダイレクトリンク、他のチームのデータソースから直接データを読むこと、メモリ共有モデルバックドア、全てを禁じる。ネットワーク越しのサービスインターフェースを経由した通信だけが許可される。

4)使用する技術は問わない。 HTTP 、 Corba 、 Pubsub 、 カスタムプロトコル、何でも良い。 Bezos は気にしない。

5)全てのサービスインターフェースは、例外なく、外部に公開可能なようにゼロから設計されなければならない。すなわち、チームは全世界デベロッパに向けてインターフェースを公開することができるよう、設計し、計画しなければならない。例外は無い。

6)そうしない者は解雇される。

7)ありがとう!良い一日を!

ハハ!。ここにいる君たち150人ちょっとの元 Amazon 社員ならもちろんすぐにおわかりの通り、7番は僕が付け加えたジョーク。 Bezos は間違いなく君たちの一日なんかに興味ないからね。

それでも、6番は、本当だった。だからみんな一生懸命会社に行った。 Bezos は、さらに上級のチーフブルドッグであるところの Rick Dalzell に率いられた数人のチーフブルドッグを雇って、成果と進行を監視させた。 Rick は元レンジャーで、陸軍士官学校出身で、元ボクサーで、元 Wal(ごにょごにょ)Mart で拷問のような削減をやってのけた人物で、デカくて愛想の良い、「堅牢インターフェース」という言葉連呼する男だった。 Rick は歩き回り、「堅牢インターフェース」について語り回り、そして言うまでも無く、みんなたくさんの進展をし、 Rick にそれを知らせた。

それからの数年間、 Amazon 内部はサービス指向アーキテクチャに姿を変えていった。その変化を形にしている間に、彼らは非常に多くのことを学んだ。 SOA に関する学問論文は当時もいくつかあったけれど、 Amazon のとんでもない規模からすれば、そんなものインディ・ジョーンズに向かって「通りを渡るときは左右をよく見るんだよ」って言うくらいの意味しかない。 Amazon の開発スタッフはその途上でとにかくたくさんの発見をした。そのほんの一部をちょっぴり挙げると、こんな感じだった。

  • ポケベル通知( pager escalation )はどんどん難しくなった。だってチケットの本当の持ち主がわかるのに、20回は行ったり来たりしないとならなかった。もしあるチームからの一回の応答に15分かかったとしたら、正しいチームがそれを受け取るまでに何時間もかかってしまう。たくさんの前準備と測定としっかりしたレポーティングをやるようになった。

とまあこれらがほんの一例。他にもたくさんの、おそらく何百の、 Amazon が見つけた個別発見や教訓があった。外部サービスにはおかしなところがいくつもあったけれど、君たちが考えるほどじゃあない。サービスに対して組織するってことは、外部のデベロッパを信用できないのと同じように、お互いを信用することなんてできないんだということを、チームに教えてくれたんだ。

中編に続く

2010-04-14

会社が「クラウド」に取り組み始めた時の平和適当なかわし方


ダイヤモンドオンラインの下記記事を無断転用しています。

ツイッター信者」にその素晴らしさを熱く語られたときの平和適当なかわし方|石原壮一郎「大人のネットマナー教室

http://diamond.jp/articles/-/7884


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クラウドほど、経営層の人と現場の人との温度差が激しいIT用語はないと言えるでしょう。


経営層やCIOの人の中には、「クラウドの素晴らしいビジネスチャンスをもっとうちにも取り入れなければ!」という危機感を抱いて、

ことあるごとに現場の人への啓蒙活動に励もうとする“信者”が少なくありません。


その博愛の気持ちは尊いといえば尊いのですが、現場の人がさほどクラウドによるビジネスメリットを感じない場合は、

どう対処していいのか困ります。今日も全国各地で、クラウド信者経営層の熱い講釈を受けて、

尻を叩かれる現場の側が苦笑いを浮かべているという構図が繰り広げられていることでしょう。


自社がクラウド事業に参入することにさほどメリットを感じない側のあなたが、そういう災難にあったときはどう対処すればいいのか。

信者の勧誘に対する平和適当なかわし方を考えてみましょう。



クラウド様」を否定するのは危険

程度の差こそあれ、クラウドを熱く勧めたがる信者のみなさんは、「クラウドによってもたらされる新たなビジネスチャンス」を信じ、

そんなクラウドの知見を人より早く深めていることに、ちょっぴり優越感を抱いていると言えるでしょう。

どう見ても熱が入りすぎている人の中には、クラウドに過大な望みを託して、

いまいち不本意な会社の現状から自分達を救い出してくれる救世主のように見ているように思えるケースもあります。


いや、あくまで極端な例をあげているだけなので、「俺は違う!」とムキにならないでください。

もちろん、私の周囲のクラウド好きの経営層やCIO上司に対して、私がそういう目を向けているわけでもありません。


今後の人間関係考慮した言い訳で話がそれましたが、クラウドを熱く勧めてくる人にとって、

クラウドはまっていることが誇りであることは確か。何はさておき、そこを見逃さないようにしましょう。


たとえば、最近クラウドはまっている経営層や上司に、「うちも取組んだほうがいいだろう」と熱心に勧められたとします。

自分会社クラウド事業に参入する必要性を説かれても、いまいちピンと来ないからといって、


「うーん、よくわかんないですねえ。コアコンピタンスシステムをみんなが勝手リソースを食い合いしている共用環境に置くなんて

なんか気持ち悪い世界のようにも思えるんですが」

「柔軟にリソースを拡充できるっていっても、ハードを跨って分散処理できるシステムならともかく、

結局リソースプ-ルの上限内の話ですよね。なんか嘘っぽいですね」


などと、偉大なる「クラウド様」の仕組みを否定する言い方をしてしまうのは危険すぎます。


ムキになってさらに熱く語ってくるぐらいならまだしも、「ハァ~」と深いため息をつきながら、

救いがたいダメ社員を見るような目を向けてくるかもしれません。


まあ、わかり合えなくてもべつにいいといえばいいんですけど、経営層や上司に悪い感情を抱かれたり、

異動のきっかけになるのは避けたいところです。

向こうだって、今の時期たまたまクラウドはまっているだけで、けっして悪気があるわけじゃないし、

SOAのことを忘れてしまったわけでも、人間として何かを失ってしまったわけでもありません。


一生懸命クラウドの魅力を語ってくれたら、たとえピンと来なくても、


「なるほど、そういうふうにインフラ環境意識せずにインターネットでつながるっていうのも、ユニークな考え方ですね」


と、独自性に衝撃を受けたかのような反応をしておくのが、大人の包容力であり相手をそれなりに満足させるマナーです。

そういうふうに言えば喜ぶのはわかっていても、まるでその相手までホメるみたいで抵抗がある場合は、質問に逃げましょう。


仮想化によるサーバ統合とか、ホスティングとか、WEB2.0とか、データセンターアウトソーシングするのとはどう違うんですか?」


と、クラウドの旧称を持ち出してきて、クラウドの優位性をさらに語らせるもよし、


「なんか利用分だけ請求する従量制課金にして、結果、利益率の低くなるのをスケールメリットで吸収しないといけないんですよね?」


そんな歪んだ先入観丸出しの誤解(じゃないけどな)をわざとぶつけて、ひとしきり説明させるもよし。

いずれにせよ、無理無理と思っている気持ちを覆い隠したまま、相手にそれなりの満足を覚えてもらうことができます。



はまりっぷりを批判するのはもっと危険


まったくクラウドに興味がないわけではなく、ちょっと前に自社製品をSaaSASP化してやってみたけど、

全然受注できなくて放置してあるケースも、けっこう多そうです。


そういう状態にあるあなたに、はまっている上司経営層が例によって熱い口調で、


「まずは、機能限定の無償版をいろんなユーザーに提供してみると、フリーミアムの凄さがわかるよ」

「何でもいいからどんどん無償提供すれば、そのうち有償版にアップグレードする客がでてきて利益がでるよ」


フリーミアム教、じゃなかった、クラウド教、じゃなかった、クラウド界における定番の説得フレーズを説いてきたとします。


「ほお、そうなんですね。今期の研究課題として取組んでみます」


適当に納得しておくのはいいとして、つい勢いで、


「しかし、ずっぽりはまってますねー。クラウドの話をするときは生き生きされてますし」


などと冷やかしてしまわないように気をつけましょう。

はまっている上司経営層は、誇らしさの裏側に、多くは無自覚にですけど、


「自社の戦略に自信がなくてクラウドにすがっているように見えるんじゃないか」

競争力が欠如した製品クラウドの冠で紛らわそうとしているように見えるんじゃないか」


といった不安を抱えています。

何気ない冷やかしが引き金になって、心の奥の地雷を踏んでしまいかねません。


そこまでややこしい話じゃなくても、はまりっぷりを感心するセリフの裏側に、


「よっぽどヒマなんだな」

会社現実見ろよ」

「丸投げばっかりで、手動かしてるの外注ばっかりで、Hello Worldぐらいしかプログラム作れないうちの生産部隊が

どうやってフレームワーク備えたPaaSなんか構築するんだよ」


というつぶやきの気配を勝手に察知してしまいがち。


なんせ今までビジネスセンスではなく社内の空気を読む根回しセンスで出世してきた経営層や上司だけに、

社員の心のつぶやきに対してもきっと敏感です。

仮にビジネスセンスのないことに対してカケラも自覚がなかったとしても

カケラも思っていないケースは稀ですがビジネスセンスがないことは稀ではないでしょう)、

相手はそう受け取るでしょう。


はまりっぷりに対しては、ひたすら、


「うちも早くクラウドサービス始めたいですねえ」


と前向きな返事をすることが無難であり、相手に対する大人のやさしさ。単なるおためごかしではなく、

そのセリフを聞いたときの上司の満足そうな表情を見ることで、社畜としての深い喜びも味わえるでしょう。


クラウドをきっかけに相手と仲良くなる方法


仮に、クラウドの話題をきっかけに経営層や上司との距離を縮めたいなら、その場の口先だけではなく、次に顔を合わせたときに、


「あれから、SalesForceとかGoogle AppsとかAzureとかAmazon WSとか、試験導入してPythonJavaHello World作ってみましたよ」


と具体的な実績を話せばバッチリです。

熱く勧めてきた上司経営層が、特に自分の進級昇格を左右する人物だったりした場合は、

とりあえず勧められたとおりにやってみて、クラウドの魔力に魅せられたフリをしましょう。


「やってみると使えますねー。勧めてもらってよかったです」


とまで言っておけば、さらに完璧

たとえ動機が不純でも、それをきっかけに部内から企画をあげたという実績ができればこっちのものだし、

上司としてはこの上ない喜びを……おっと、結局、経営層へのご機嫌取りという本音が出てしまいました。




曖昧な立場で書いてきましたが、私は何を隠そう、嫌々クラウド事業に取組んでいる社畜のひとりです。


この記事は、いまいち熱くなれない己の愚痴であり、

スケールメリットなんか出せねえんだから競争力ある価格設定なんか無理、

無理矢理仮想化しなくても安いサーバで提供すりゃいいんじゃねーの?

そもそも高い人件費プロパー使ってレンタルサーバ屋と競争してどうすんのよ?

とかいう会社じゃ言えない本音に悶々としながら、仕事中にこっそり書かせていただきました。


そんなことを踏まえつつ、それぞれの立場や環境に応じてお役立ていただければ幸いです。



                   ※

次回も、引き続きクラウドテーマにしてみたいと思います。(嘘)

今期の事業戦略などで、「クラウド事業への取組み」なんつーキーワードが出始めた場合対処法や、

自分に企画立案を振られた場合の振る舞い方について考えてみましょう。


■今回のマナー

クラウド信者」が抱える誇らしさと不安――その両方を見逃すべからず






全然かわせてねー!なんか立案しないとマズい

明日から本気出す

2007-05-30

http://anond.hatelabo.jp/20070529230957

「No」ではなく、「No. Because ・・・, So ・・・」と言うべきです。プランの無いNoでは何も変わりません。日本人全員がNoと言えばインド人と中国人ベトナム人がYesと言うだけです。

SEとして働いていた4年間、ずっと同じような事を考えていました。

上司だって、役員だって、こんな仕事のやり方をいつまでも続けたい訳じゃないですし、プロセスエンジニアリングをいくらカイゼンしようがどこまで行っても追いつかれる宿命にあることだって(余程おめでたくなければ)気づいています。どこかでビジネスの舵を大きく切らなきゃいけない。でも、社員に給料を支払える様な体制は維持しなければなりません。

だから、本当は誰かが思い切って舵を切ってくれるのを待っています。

あなたにビジネスに関心の強いメンターや同僚に恵まれているのなら、今の会社の事業ドメイン活用した新しい事業立ち上げのための勉強会を有志でやるのがいいでしょう。あなた自身に発言力が無くても、ある程度人数が集まって練られたプランであれば、上の人間も目を通そうかという気になります。

あなたに自分が気軽に話せて社内での発言権の高い上司がいるなら、会話の中で問題意識とプランについて、曖昧でもいいから頻繁に相談すべきでしょう。話を重ねる毎にプランブラッシュアップして提示してゆけば、上司も動きやすくなります。

会社は社則や組織体系が動かしてるのではありません。人が動かしているのです。いくら大きかろうが、人を説得できるだけのプランと機会があれば、部分的にでも変えることはできます。(時間はかかりますけどね)

・・・え?ビジネスに興味のあるメンターも同僚も発言権があって相談できる上司もいないけど、どうしたらいいって?

会社を辞めましたよ、僕は・・・。


>>追記

こういう蛇足はあまり好まないのですが、はてブコメント連続して文章中のどうでもいい所で釣れているようなので。なんでだ?

どうも「日本人全員がNoと言えばインド人と中国人ベトナム人がYesと言うだけです。」のくだりのせいで「国際競争のせいで無理しないと全部人件費の安い海外に仕事もっていかれちゃうよ?」と言っている様に勘違いされてしまっているようですね。別に海外に限らず、開発のマネジメントエンジニアリング改善し、より少ない工数仕事しようとしている方々が既にいるじゃないですか。アジャイルとかPMBOKとかなんとか。そういう人たちのやり方が他の企業に真似できないとでも?彼らの努力が結実して他社より安い価格で開発を請け負えば、当然ながらそれに追従する企業は出てきます。そういう競争がただ延々と続き、同時に請けられる価格も開発にかかる時間相応になる、そういうことが元増田の閉塞感なんじゃないですか、そもそも。

それに、それだけじゃない。バズワードを並べてまたそれだけを拾い読みされるのは嫌だけど、Ruby on RailsSOA/SaaSEODグリッドコンピューティングも。君たちが味方だと思っているものは君たちの価値を殺すものでもあるんだ。そういう事に一体どれだけの人が気づいてるんでしょうか?システムを作ることが、凝ったエクセルパワポを書くのと同じレベルになる日はどんどん近づいています。理想的な情報サービスが提供される世界に、SIerの居場所なんてどこにも無いんじゃないでしょうか?

僕はそんな風に考えて、開発の力を売るのではなく、開発の力を使ってビジネスをしなきゃいけないことを誰かに伝えようとして、結局ほんの僅かの賛同者しか得られずに会社を去りました。当時の僕はずっと一人でオンサイト仕事を続けていたせいで社内に知り合いが数えるほどしかおらず、またビジネス面での未熟さゆえにプランを具体化するだけの力もありませんでした。多分僕が今と同じ程度に政治的に振舞い協力してくれる仲間を集めることが出来ていれば、きっと会社を去らなくても粘り強く続けられたはずだとは思っていますが、結局まぁ若さってのは短気でもあるってことです。退職届叩き付けた後で役員と大喧嘩する羽目になるとはね。ハハハハハ・・・。

まぁそんな訳で、結局僕が元増田に伝えたかったのは、そんなに絶望的な状況じゃないけど、抜け出すにはちょっとしんどいぜ?ってことなんです。ええ。今もまだ結構しんどいですよ?

2006-11-17

http://anond.hatelabo.jp/20061117030138

あるソフトウェアサービスと捉えるかアプリケーションと捉えるかの違いは、基本的に捉え方が違うだけだろう。また、SOAやSaaS、Web2.0といった文脈上で語られるWeb Serviceと、提供者側の文脈で語られるウェブサービスを混同しているようだ。

単なる呼称の違いを取り上げて、「キモい」と感じる思考回路もなかなか珍しい。ルサンチマンか?

これを書いた人は、

と、思われる。

どこか、「痛烈にDIS」発言時のanother氏に似通ったものを感じるが、本人か、VMか、単に非常に似通った思考回路を持っているのかは不明。

 
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