はてなキーワード: 屋号とは
というのがいる。表に出てる情報なのでそのまま晒すけど、例えばこういうとこ。
https://www.amazon.co.jp/s?me=A14XIDGNKXC43F
https://www.amazon.co.jp/s?me=A221DI5JCAOTQ8
見た限りだとちょっと前の文庫化されてたり新書になっている単行本や10年以上前に出た本とかがほとんど。
で、定価より安く売っているので、何も考えずにカートに入れるとこの販売者から買われてしまう。出版社からするとカートが取れてない状況なんだが、
Amazonは基本的に「ユーザーにとってベスト」な販売先がデフォルトで選択される設計になっているから、「新品」かつ「安い」のでこっちがベスト、というアルゴリズムになってて、出版社の在庫があっても変えようがないんだろう。
新品かどうかなんて確認のしようがないし、出すときの設定次第でなんとでもなるようだ。自己申告。
しかも法律上は出版社との取引先でなければ再販制度の適用外になってしまうので、安く売られても文句も言えない。
理屈だけなら「本屋で買ってきたものを袋から出さずに並べてます!」と言われてしまえば、なんとも手が出せないのが現状。
まぁそこまで毎日売れるようなラインナップでもないし、数も限りがあるだろうから、全体から見れば微々たるものなんだろうけど。
Amazonが対応しないのは、もうそういう会社だから、とあきらめるしかないかと思うのだが、どこから仕入れているのかを考えると気になる。
ここに限らず住所からストリートビューするとフツーの家っぽいところがほとんどだし、屋号で検索してもめぼしい情報は出てこないし、どんな業者かもわからず、気味が悪い。
まさか本当に本屋で買ってきたものをそのまま並べているわけでもあるまいし、古本を新品と偽っているのか、何か別の仕入れルートがあるのかしら。
後者のほうが意外と闇が深そうではある。
けどさ。
いまいろんなチャンネルができていて、「クッキーをフリマで売る」というというのは「そんなやつはうちの仕事の現場には要らない」という意味のまま、フリマや通販でクッキーを売りながらファンを増やした人が、屋号を作って、営業許可とって、年商増やして、税金のこともあるから会社にして…みたいなことが可能になっているんだから、それを「女性非難の典型だ」というふうに扱うべきじゃないと思うんだよ。
同じ排除の意味を残したまま、自由と成功と自己実現の象徴なんだよ? 「クッキーをフリマで」って、すごく良くない?
社会に様々なシーンやチャンネルがあるというのは、女性差別以前の多様性の問題として大きなテーマであり、その実現を進めることこそが、女性差別をなくしていくことなんじゃないかな。
あれに頭に血を登らせるひとこそ、典型のために不自由なままなんじゃないかと思うよ(そういうつらさに心を寄せる気持ちはもちろんあるけれど、だからこそこれを書くよ)。
日本にはながらく「ガレージ文化」が無かった。それがいまやっと、ミンネとかメルカリとかの安定を背景にして、様々なメイカーズの文化として育とうとしています。
メイカーズの…というとき、3Dプリンタの低価格化とかが話題にされてきたけど、それだけの話ではないです。手芸や工芸や食品など様々な分野で、個人起点のコミュニティ的なもの作りの場面が、いまあらためてやっと立ち上がろうとしているんです。
これこそ多様化で、多様性ではないですか? 「クッキーをフリマで」は、本当に男だからとか女だからということについての、是正するべき問題を象徴する話題ですか?
そんな時に「なぜクッキーか?」ということに納得できない人もいるかもしれないけど、それはきっと単に料理の分野にお詳しくないからだと思う。「粉モン」っていうのは、日本でも屋台などでそうであるように、象徴的に場所や装置をもたない、スタートアップの伝統的な手段なので、ここでクッキーが象徴的なイメージを担うこと自体に、おかしさはないです。
また、焼き締めた「粉モン」というのは、食料を美味しく保存可能にするための、基本的な方法です。
あと、元ツイートの前半の書籍の「御恵贈(投)」に文句言っているところについては「ふつうそれだけ言わずにコメントが付くし、そうであってもそうでなくても公共のためになる行為だ」「そのことをトロフィーみたいに感じるご本人自身に問題が」みたいな反論が多数あって(そもそもの話題はこっちだよ)話としては早々に終わってる。
それと、元ツイートの残りの編集論の部分については、おかしなことは言っていないよね。おかしいのは「いまそれを言ってどうするの?」ということだけであって。
そういうわけでさ。
「クッキーをフリマで」というのは、不自由の象徴であったかもしれないけど、いまは違う。
違うようになろうとしてる。それはここで潰したらいけない、すごく貴重で将来につながる話として、音を立てて育ってる。
そうやって意味を反転することができたものって他にどれだけあるだろう? (反転しきっていないからこそ、こういう解説文が要るのだということは分かっていて書くのだけれど。)
「クッキーをフリマで」をもっと大事にしたい。喜びたい。あれはいっときの非難の対象にして消費し尽くして良いようなチンケな言葉じゃない。
追伸)クッキーとビスケットその他の呼び名の違いは習慣的なものであって、製法で呼称を区別することはできません。だからここではクッキーに統一しました。
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
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00 | 95 | 15848 | 166.8 | 57 |
01 | 63 | 5986 | 95.0 | 51 |
02 | 38 | 5899 | 155.2 | 47.5 |
03 | 27 | 5201 | 192.6 | 52 |
04 | 14 | 3977 | 284.1 | 87.5 |
05 | 11 | 4834 | 439.5 | 68 |
06 | 18 | 3895 | 216.4 | 48.5 |
07 | 40 | 14145 | 353.6 | 88 |
08 | 108 | 9862 | 91.3 | 45 |
09 | 143 | 11942 | 83.5 | 47 |
10 | 208 | 15683 | 75.4 | 38 |
11 | 182 | 23079 | 126.8 | 56 |
12 | 80 | 6773 | 84.7 | 33.5 |
13 | 174 | 16317 | 93.8 | 46 |
14 | 238 | 15443 | 64.9 | 37.5 |
15 | 215 | 17157 | 79.8 | 37 |
16 | 133 | 11247 | 84.6 | 40 |
17 | 228 | 20688 | 90.7 | 33 |
18 | 137 | 12624 | 92.1 | 36 |
19 | 170 | 12149 | 71.5 | 31.5 |
20 | 124 | 6672 | 53.8 | 24 |
21 | 117 | 9131 | 78.0 | 42 |
22 | 124 | 16462 | 132.8 | 38.5 |
23 | 128 | 11395 | 89.0 | 47.5 |
1日 | 2815 | 276409 | 98.2 | 40 |
人(297), 自分(225), 増田(136), 話(120), 人間(102), 今(101), 仕事(95), 女(91), 前(83), 東京(83), 好き(80), 男(79), 子供(77), 問題(72), 感じ(71), 相手(71), 気(71), あと(70), 必要(69), 意味(68), 普通(65), 女性(60), 気持ち(57), 言葉(56), 関係(55), 今日(54), ー(53), 手(52), 年収(50), 日本(50), 無理(46), 金(45), 最近(44), 目(42), 理解(41), 他(41), 会社(40), 現実(40), 元増田(40), 結婚(40), 子(40), しない(39), 他人(38), 人生(38), 存在(37), 時間(37), 結果(37), 社会(36), 結局(36), 最初(36), 子ども(36), 場合(35), 頭(35), じゃなくて(35), 差別(35), 男性(34), 一番(33), 家(33), 地方(33), 世界(33), 昔(32), 誰か(32), しよう(32), 時代(32), セックス(31), 理由(31), ただ(31), ワイ(31), 全部(31), 顔(31), 一緒(31), 絶対(30), 親(30), 名前(29), 嫌(29), ダメ(29), 本当(28), 病気(28), 反応(27), バカ(27), 時点(27), 一人(26), 別(26), 嘘(26), クズ(25), 逆(25), 鬱(25), ネット(25), コンプレックス(25), 可能性(25), 生活(25), いや(25), そうだ(25), 方法(25), 行為(24), 部屋(24), 大事(24), アホ(24), 価値(24), 記事(24), 情報(24), とこ(24), 職場(24), 声(24), 国(24)
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6002775(5323)
最初から「屋号に『東京』を付けるのがウケるかどうか」の話をしてるのに、
「反発してるんや!コンプレックスがあるんや!」と横から茶々入れとるのが増田やん。
それで増田が「大阪は異常や!東京人やったら屋号に何の反応もせえへん!」っちゅうから、
「大阪でも屋号がウケへん=反応せえへんってことやろ?」と反論したら、
今度は「反発するって言ったやん!嘘つきや!」ってひどいマッチポンプやわ。
逆や。
今まで現に君が散々東京に異常な過剰反応と因縁付けをしまくってたのに「ただの屋号」「反応せえへん」は説得力な差過ぎだろ
むしろ「ただの屋号でしょ」なんて俺が散々言ってきたことじゃん
何急に乗り換えて誤魔化そうとしてんのよ
それに反応せえへんじゃなくて
逆や。
大阪人にとって「東京〜〜」はただの屋号やから反応せえへんって話やん。
でも大阪以外の、端的に言ってジャイアンツが人気あるような土地では、
「東京」に反応があって、「東京」がついてないよりも売れるねん。
大阪やと売れへん。それだけや。
でも敢えて利用はせんやろ。
ただの屋号じゃねーか
なんでそこに異常な反応をするの?
普段からそうやってあらゆる屋号に異常な反応してるなら「そういう変人さん」として理解はするけど
そういうのを「意識し過ぎ」もしくは「コンプレックス」というんじゃん
俺は「横浜ラーメン」とか「大阪ラーメン」とかに入ったことあると思うけど
ていうか世の中の大半の人はそうだろう
年も越してしまったが、暮れの話を一つ。
暮れ明けに親戚参りをするため実家に帰ると、玄関先に爆竹があった。
そこそこ束で置かれていたので「あれは何なん?」と聞くと「市役所から配られたもんで置いてある」と。
父曰く、一昨日あたりに市の職員が来て、うちの集落の全世帯に一軒一軒配って回ったとのこと。
まあ職員の人も大変だったろうなと思うと同時に、ついにここまで来たかと思った。
うちの集落は市の中でも山側、道路こそ発達しているもののバスも鉄道も掠りもしない所に存在している。
過疎気味ではあるし、まだ屋号文化も続いている由緒正しき田舎ではある(まあ日本各地に似たとこは多いと思うけど)
もっとも、若い衆の集まりも子供会もまだ続いている程度には人が暮らす地域であり。
そんなところなので、向かいの山から鹿なり猿が下りてくることもそこそこあった。
実際自分が住んでいた十余年くらいでも、猿が植木場の柿をとって食べたり、西瓜を抱えて持って行ったりくらいは経験している。
庭先に見かけない猿の置物があると思ったら、生きていた猿だったなんて話が出てくるくらいだ。
まあそんなもんだから警戒こそすれ、猿による人への被害はあまりなかったのでこのまま維持できればいいかくらいに自分は思っていた。
たまにニュースで『噛みつきザル発生』なんてあったけれど、大抵は渡りの若い猿とかだったし。
農作物に関しても、猿より鹿の方が深刻だったのでそちら側に若い衆やら猟友会が対策していたくらいだった。
ところがこの十年くらいで猿たちは更に活発に……というより賢くなっているらしい。
とはいっても農作物への被害がひどくなったり、危害を加えられたとかでは(まだ)ない。
家宅に侵入して炬燵に入って暖をとったり、台所の机の上にあった甘味や果物を食べてたりするくらい。
問題は、鍵の位置や開いてるかどうかまで認識できるようになったらしく、鍵をかけていても入ってくることもあるらしい。
幸い、人を見るとどの個体も逃げていくらしいのだが……それでも家の中に猿がいたら気が気でない。
そういうわけで、事態を重く見た市の担当課が爆竹を各家庭に配布したのである。実際出たときに使えるかはともかく。
長々書いたけど、所詮爆竹なんて一時しのぎ(=ログインボーナスの配布石程度)だし。
うちの集落が将来猿に負けるのも時間の問題だなぁと思ってここで吐き出している。今は辛うじて『共生』といえる範疇に入ってるけど、多分。
老舗という言葉を聞くからに、くっきりした雰囲気が浮かび上がる。厚みのある看板、紺地に白く染め抜かれた屋号や印、家業とともに代々受け継いできた手堅い店構え、そこに立つ者の行き届いた対応の好ましさなどが先ず思われる。
どこそこの何と言われる商品に持つ思いは、売り手の誇りと買い手の満足の双方で、持ちつ持たれつきたもので、通り一遍の商品と金銭の受け渡しだけでは無い、気概のようなものがある。
青葉美しいこの季節、さっぱりしたお蕎麦や涼しさが形になった和菓子は気楽に付き合えるが、値の張る商品を扱うお店は、物も知らず懐も乏しい私などは、表からウインドを眺めるだけで、なかなか足を中に踏み入れるのに勇気がいる。度胸で押すか愛嬌で行くか、一言、ちょっと拝見と言えば、奥に飾ってある物の前に立って見ることができる。何より向こうの商いの邪魔にならないように、普段ものから馴染んで行って、是非いいものが欲しい時、相手になって貰えば、手に入れる品物ばかりか、いい付き合いが生じる。それが商いが飽きないとなる面白さなのだ。
男だけのグループ旅行での宿泊先をairbnbで探していたとき、一棟丸ごと貸しという物件を見つけ、予約した。
かぼちゃの馬車? へんな名前だな。アパートの屋号か何かか? とその時は思っていた。
個室は狭いながらも清潔で、コンセントがいたるところにあり、快適だった。
おかしいな、と思ったのは、それぞれの個室にインターフォンがついていることだ。
このときになってようやく、この建物はもともとシェアハウス用に作られたものだということを理解した。
シェアハウスを建てたはいいが、立地条件が悪すぎて入居者が集まらず、シェアハウスとしての運営を停止してairbnbで貸していたらしかった。
物件の管理者は、愛想が悪いどころか、ほとんど私たちにたいして敵対的ですらあった。
各部屋にはバスタオルが置いてあったが、それを使うと、一人1日あたり6000円を請求するといわれた。
(友人はそれを無視して使ったが、チェックアウト後には何も言ってこなかった。洗濯するのが面倒くさいので、はったりで脅していたのだろう)
建物には本来なら清掃が定期的に入るようなことが説明書に書いてあったが、最初に一度来ただけで、その後は一切来なかった。
物件がきれいなのはいいけど、よくこんな雑な運営で商売ができるな、と、怒りを通り越して呆れながら過ごした。
その翌年、かぼちゃの馬車の運営会社がサブリース物件所有者へ家賃収入の支払いを完全に停止したというニュースを読んだ。
この話にとくにオチはない。かぼちゃの馬車が完全に破たんしたというニュースを読んで、思い出したことを書いただけだ。
しいていうならば、破たんする会社は、その前からおかしな兆候が傍目にもわかるくらい現れているんだな、ということぐらいだろう。
今年4月、東京地裁はくらコーポレーションの請求を棄却した。「書き込みはくら社の社会的評価を低下させるものではない。仮に低下があり得るとしても、書き込みには公益性があるため違法性はない」との判断を下している。
また、判決では「くら社は4大添加物(化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料)以外の添加物の使用の有無はホームページなどで表示しておらず、書き込みは重要な部分で真実だ」と断じている。
この裁判の判決や一連の対応により、くらコーポレーションは評判を大きく落とした。ブランドに“無添”と冠していることから、あらゆる食品添加物について「無添加」と思っていた消費者も少なくなかったが、「無添」は「無添加」の意味ではなく単なる屋号だと再認識させる結果となった。また、「疑問を呈されたら誠実に事実を答えればいいのに、言論抑圧するような姿勢は受け入れられない」といった批判も多かった。
東北地方在住だが、姉の結婚式で式の前の新郎新婦の親族同士の初顔合わせをした時に、名前の紹介で屋号が使われていた。
例えば、増田一郎さんと紹介すればいいところを、「当家の本家の増田権兵衛さん」と紹介するような感じだ。
ちなみに名前を読み上げたのは自分の父親で、こちら側(新婦側)の親戚は全員屋号呼びだった。結婚式の次第でも同様に屋号が使われていた。相手側(新郎側)は屋号なんて使っていないのに。
結婚式の場で個人の記号たる氏名ではなく一家の記号たる屋号を使うなんて、「個人の幸せよりも家を守るために結婚してくれ」と暗に言っているようで、心底気持ち悪かった。
若い男だった。
メガネをかけていて神経質そうというか、ナードっぽいというか、あたしの中の記者のイメージとは違っていた。
あたしが頷くと、彼は向かいの席に座り、タブレットをテーブルに立てた。
タブレットにはツインテールで派手な髪の色の女の子のコンピューターグラフィックが写っていた。
さすがのあたしもコンピューターグラフィックの触らない女の子のお山には興味はない……
いや、なくもないが、この会話を録音するためなのだろうが、このようなアシスタントAIを表示させておく彼の記者らしくなさの方が気になってしまう。
「いきなり本題ですいません。宇宙世紀130年ごろに見たというモビルスーツの話を聞かせてもらえますか?」
もう40年近く前だ。
それでも、あたしにとってあれは忘れられない大切な思い出だ。
ただ、それはあたしにとって大切なだけで、あたしと彼女以外の誰かにとって聞くに値する話でもない。
彼も、あたしが見たモビルスーツが気になるだけで、あの時の会話に興味があるわけではないだろう。
だけど、あたしは彼女のことをどうしても自慢したくなり、口を開く。
宇宙世紀が進むにつれ、資源の採取や工業のためのコロニーでなく、観光コロニーという有り方が生まれ始めた。
宇宙に余暇を過ごしに来るアースノイドや、商売で財をなしたスペースノイドたちを、コロニー内で作った地球より地球らしい自然で持て成すのが、あたしの住んでいた観光コロニーのお題目だった。
もちろん、この地球より地球らしいというのは、人がそう感じる、というだけで、地球や地球に住む人以外の動物にとっては、宇宙世紀以前のフィルムに現れる「間違った宇宙」のような居心地の悪さを感じるのだろう。
地球も地球に住む人以外の動物も、言葉を介さないからわからないけど。
そんな観光コロニーのホテルでマッサージ師として、あたしは働いていた。
同業者には、自分の屋号を持ち、複数のホテルを掛け持ちするような業務を行なっているものもいたが、あたしはそのホテルの専属マッサージ師だった。
その日は、ヘリウムを運ぶ木星船団の方達が地球と木星を行き来する途中に、慰安でこのコロニーに遊びに来ていた。
大通りには軽食を出す屋台なんかも出ていて、ずっと暮らしているのに少し見栄えが変わるだけで楽しくなってきた。
ぷにょふわで柔らかそうなお饅頭などを買って、食べながら職場に向かう。
「夜の時間」にコロニーが調整された時分、地球より地球らしい自然を唄う割に夕焼けみたいな表現がないのは良く上がる不満点だ、路地裏の方から男女の声が聞こえてきた。
「お姉さんいいおっぱいしとるなー」
「ありがとうございますであります、ですがその勘弁してほしいでありますが」
女性はずいぶん体格がよく、なにより健康的で圧倒的スイカをお持ちだった。
可愛いより格好良いと言われそうな雰囲気だ、豊満なお山は男性受けするだろう。
「いいだろ?
金は…… ねえな、俺ら貧乏だから、こんなコロニーきても遊ぶ金がねえんだよ!」
「いやそのお金の話はしていなく」
「そうだ! 金券ならあるぞ! あの木星のじいさんからもらった、金券だ! 金券でどう?」
うんざりだった。
金で女を買おうとする男にも、
そんなスペースノイドの地球への憧れをダシに優越感に浸るスペースノイドにも、
そんな金で成り立っているこのコロニーにも。
あたしにも。
その手は柔らかかった、硬貨と比べて。
務めているホテルまで一気に走った。
首を振る。
きっとこのお姉さんなら、自分でどうにかしていた。
二人で部屋に入り、電気をつける。
彼女の顔がよく見えた。
「アキ・ヤマトです」
互いに自己紹介をする。
そうなのかな?
宇宙移民三世だか四世ともなると、宇宙世紀以前の国の概念は今ひとつわからない。
なんでも、ヤマトというのは日本の古い名称らしく、そういうのが面白くて調べてことがあるらしい。
それから色々な話をした。
彼女の話、あたしの話、二人ともの共通の話、二人ともが知らない話。
彼女も興が乗ったのだろうか、自分が軍人でまだ公表されていない試作MSで木星船団を護衛していること、その護衛には先のコスモバロニア建国戦争でレジスタンスのエースとして活躍したパイロットもいること、けれどそのエースを差し置いて性能が優れた試作機に乗ることともどかしさ。
どこか、別の世界の話のように思えて、楽しく聴けた。
そうして、コロニーが「朝の時間」になる前にアキさんを見送った。
帰り際にまた取るに足らない話をした
「海を知ってますか?」
さすがに、それぐらいは知ってる。
アツの部分はなんなのだろう。
「アツミ殿もいつか、一人で自在に泳げるようになるといいでありますな」
あたしは彼女と二人がよかったが、そうは言えなかった。
……無粋な男だ。
仕方なく、その後観光コロニーが何かしらのテロ組織に襲撃された話をする。
10年以上後の軍の発表によると「木星船団をあえて狙うことで木星から目を背けることが目的の、木星帝国のマッチポンプ的な攻撃」だそうだ。
「それでその時にみたのが、F91とF92なんですね」
F92という呼称は、彼女が会話の中で漏らした試作機の名前で、本当にそうかはわからないし、そもそもあれがそうだったのかもわからない。
それでも、あたしの直感…… 少しニュータイプ思想のようで気味が悪い言い方だけど、
それから、ホテルで療養していたF91の方のパイロットの面倒をみていたのがあなたなんですね」
違わないけど、違うと言いたい。
あたしが面倒をみたかったのは、彼なんかじゃない。
「ふーむ、それでそのF92の形状について詳しく聞かせてもらえますか?」
色々と話すが、なにぶん40年前だ。
「へー」
「ほー」
「ふむふむ」
相槌がうっとおしい。
「わかりました。そうだ、最後にF91のパイロットの話も少しいいですか?」
はっきり言って、これこそあまり覚えてない。
……いや一つだけあるな。
ちょっとした小話だけど、彼が泊まっていた部屋の隣部屋があの夜に彼女に言い寄っていたおじさんだった。
あたしが面白がって、同僚にこの話をしたら、
何故か話が混線してしまって、おじさんでなく彼の方が「金券でどう? の人」とホテル内で呼ばれてしまい、少しかわいそうだった。
「勘違い?」
「それは、それは……」