はてなキーワード: ラスクとは
一旦弱くなった雨足はやがて勢いを取り戻し、カウンターの前から身動きが取れなくなった。
心配と共に空腹も襲って来る。
しばらくして、心配をよそに弱まる雨足。
順番が逆になったが、エントランスで荷物を回収し、完全に雨が上がった夜のプールサイドに戻る。
18:00
今のうちに何か食べておこう。
典型的なベトナム南部料理といえば、お好み焼き様のバインセオらしいのだが、メニューには無かった。
そういえばH.I.Sのラウンジでもバインミーラスクを試食した。
旅の目的だったとはいえ、これほど度々「バインミー」と名のつくものを食うとは思わなかった。
グエンフエ大通りで買ったものの8倍に当たる200,000ドンというお値段に後で驚く事になるのだが、ホテル ニューワールドのプールサイドバーで食べたバインミーは繊細で上品な味がした。
と、旅行中、どういう偶然か何度も聴いた曲のインストバージョンが流れて来た。
どうしても気になる。
曲が終わるとカウンターの奥でにいちゃんが機械を弄っていて、選曲は彼がやっているらしい。
会計の後、声をかけた。
「I want remember song title, ♩rararara ra ra ra rara ~」
「Nothing's Gonna Change My Love For You.」
「それだ!」
寒さを誤魔化すように、Nothing's Gonna Change My Love For You. の歌詞を調べてみた。
表現の世界で概要をいうのも違うと思うが、歌詞の概要は以下の通り。
でも君がいれば永遠だ。
こんな想いは初めて。
夢が行きたいところに導いてくれる。
抱きしめて、触れて。君なしでは生きていたくない。
君への愛は変わらない。
僕の愛がどれだけか君は知るべきだ。
世界が変わっても君への愛は変わらない。
進む道が困難でも愛が星の様に輝き導いてくれる。
君は君のままでいい。
ありのままの君を愛している。
君への愛は変わらない。
僕の愛がどれだけか君は知るべきだ。
これから夜は長いわ、初めての想いだわ、夢の風景に導かれるわ、ここでもまたもや、ありのままを肯定されて、挙句、ベトナムの国旗よろしく星まで出て来る。
思えば昨夜、俺もまた金髪の男に金を渡し、白いシャツの少女が差し出した皮のブローチはハートだった。
ブローチは慎重すぎて手放したが、あれが本当にフェアトレードなら、渡した50,000ドンだけは誰かに届くはずだ。
夜が明ければ、ハート満載で見た目も味も甘々のミルクティーで喉を潤し、アオザイのお姉さんの美しさを絶賛して本気にはされなかったが、ベッドの上に星とハートをちりばめた感謝のメモをしたためた。
これを書いている最中にも、お姉さんが熱々のお茶を持ってきてくれる。
冷房でやられていたので心底ありがたい。
この旅では、ありのままの自分や、恋と愛の話にやたらと出会うようだ。
あとバインミー。
ホテルの日々が素晴らしいものだったとは言え、そのまま10時間あまりラウンジでぼうっとするのも退屈だ。
昨日訪れたH.I.Sのホーチミン支店にまた行って、素っ気ない日本人スタッフに勧められたお土産、バインミーラスクを買おう。
ホテルを出て地図を確認すると、残り少ない旅のタスク、チェーを食べられる店がすぐ近くだった。
そうだ、行けるなら行っておこう。
店のあるベンタイン市場を再び訪れた。
広大で複雑なベンタイン市場で、目当ての店を見つけられず、別のお店のお姉さんにスマホを見せて尋ねると、すぐ背後を指さされた。
店のおばさんにメニューを手渡され、指差し注文すると、おじさんに手招きされて、プラスチックの赤いベンチを指さされた。
座ってまてという事らしい。
いい歳をして、疲れて来ると頬に掌をあてて首を傾げる癖があるのだが、おじさんはそれを観てマネして笑った。
こっちも笑う。
程なくカラフルなチェーが運ばれてきた。
スプーンですくうと、ココナツミルクの中からグミの様に色取り取りな正体の分からないものが出てきた。
大した苦労もなく辿り着いたH.I.Sのラウンジで一休みしながらこの旅行記を書いていると、ベトナム人スタッフに若い日本人スタッフが近づいて、なにやらレクチャーを始めた。
「すいません」の使い所に関する話らしい。
確かに日本人を象徴する様でいて、いろんな場面でそれぞれ違う運用をされるよく分からないフレーズだ。
結構長い間話は続いたが、ベトナム人スタッフはしっかり腹落ちしてない様だった。
まあまあ一息つけたし、旅行記を書いていると時間も過ぎて行ったので、バインミーラスクと、追加で缶入りクッキーを買ってホテルに戻る事にした。
途中、昨日スマホでしか撮れなかった中央郵便局とサイゴン大教会 with マリア様をカメラで撮る。
ホテルへの道すがら、ホーチミンでもう一つの近代商業ビル、ビンコムセンターを覗いてみる。
昨日見たサイゴンセンターのシャツよりはお安いが、ホーチミンにおいてはファストファッションの値段ではない。
そう言えば、平日の昼だというのに、地べたに座った若者が辺りにはいて、一度は声をかけられた。
本屋を物色したのち、もう少し気になる建物もあったが、海外の一人旅で軽々しく予定を変えないというのは鉄則だ。
ファミリーマートで運よく見つけた雑誌を買い、ホテルに戻った。
約束通りホテルに戻った後、朝に教えられた2Fのラウンジに向かう。
一瞬止められるかと思ったが、そんな事はなかった。
ただ、2Fに行ってもラウンジはない。
そう言えばスパが利用できるという様なことを言われたが、荷物をどうしようとか、湯冷めしそうとか思って、プールサイドに行くことにした。
プールサイドバーでは、お兄さんとお姉さんが笑顔で迎えてくれる。
バーカウンター前のテーブルに陣取り、マンゴーで香りづけされたグリーンティを頼んだ。
フレーバーについてお兄さんが念押ししたのは、自分が日本人だと分かったからかも知れない。
問題ない。
そういうのが良かったから。
とうとう雨には当たらなかったな。
これは勝ったのか負けたのか。
ファミマで買ってきた雑誌を眺めていると、プールの水面に幾つもの同心円が広がる。
すぐに雨足が強くなり始めた。
What a thing!
なんて事だ!
ベトナムの事など大して知らなかった時からあった、あのビジョンそのままに、俺は今、お茶を飲みながら雨の水面を観ている!
完璧だ。
こっちの勝手な感動をよそに、雨足はますます強くなり、スコールの様相を呈してきて、これは言い訳できないくらい完全な夕立だ。
「夕立もきっと来るだろう」
予言はまたしても実現する事になった。
移動しながら大声で笑った。
海辺の砂浜に一人寝転がる4,000年に一度の美少女は、イントロでビーチパラソルの下から立ち上がる。
場面が変わって様々な仲間が次々に現れ、共に歌い、踊る。
画面の中ではやがて曲も終盤に差し掛かり、片や画面の外では雨足が弱くなり始める。
画面に目を戻すと、アウトロで、長い黒髪の予言者はまた独り、青空の下、晴れやかな表情でフレームの外に駆け出して行った。
完敗だ。
昨日9/8に、「アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ」というスマホゲームの3周年ライブが群馬・前橋のヤマダグリーンドーム前橋で開催されました。
これは、「アイドルマスターシンデレラガールズ」というコンテンツから派生したリズムゲームが配信から3周年を迎えるにあたり企画されたものになっています。
私は出身が群馬のため、地元で好きなコンテンツのライブの開催が決まったことや、群馬にスポットライトが当たることがとても嬉しかったです。
しかし昨日行われたライブの内容では、開催地であり協賛名を連ねた「前橋市」が全面的に押し出されすぎたため、記念イベントとしての意味が薄れてしまったように思えました。
具体的には、市政が協賛することで、以下のようなマイナス面が出るのではないかと考えています。
(なお、本日の公演は開演が15分遅れたため、本来であれば取り上げられていた個所もあるかもしれません。)
1.コンテンツとしての損失 ※ナイーブな部分に触れる内容を含みますがご了承ください。
シンデレラガールズは200名近くのキャラクターがおり、それぞれに名前や年齢などのプロフィールがあります。
もちろん「出身地」も決まっており、群馬では「日下部若葉、栗原ネネ」の2人がいます。
しかしながら、共に演じる声優が決まっていない、いわゆる「ボイス未実装」のアイドルになります。
そのため、ボイスが実装されているアイドルに比べて露出が少ないのが実情です。
今回のライブは群馬で行われるため、出身の2人がスポットライトを浴びる格好のチャンスでもありました。
なぜなら、昨年の5thライブでは地方公演でその土地出身のアイドルや演者さんを取り上げる場面があったためです。
ただ、ライブの中では2人の名前は一切出ることはありませんでした。
15分遅れで開始したためMCがカットされたのかもしれませんが、真偽はわかりません。
それが「前橋市とのコラボの紹介」、つまりは「前橋市の宣伝」でした。
百歩譲って2人の紹介が無かったとしても、本来はゲームの周年記念イベントなので、今年一年の振り返りなどの「コンテンツの内容」に触れるのがメインなんじゃないでしょうか。
充分な時間がある上で紹介するのであればまだわかりますが、協賛として参加してしまうと今回のようなイレギュラー時には本来の趣旨に沿った内容のものが削られてしまいます。
私はコンテンツを観に来てるのであって、市政の宣伝を観に来たわけではありません。
2.群馬県としての損失
上記で触れた昨年の5thライブでは、各公演でそれぞれの土地の名産品やおすすめのお土産を紹介するコーナーがありました。
また、MC内でも「こんな名物を食べた、ここがおすすめ」など、様々なご当地ネタを織り交ぜていました。
そしてこのコンテンツの凄いところが、紹介した品が公演終了後にファン(通称:プロデューサー)が購入し、根こそぎ売り切れてしまうことです。
(過去には肉まんやハンバーグ、とあるオレンジシューズなどの飲食物から、演出で使われた傘や扇子など様々)
群馬にも多くの名産品があり、普段来ることのない人に知ってもらう絶好のチャンスでもありました。
しかしながら紹介されたのは前橋市が作成した「前橋まちなかMAP」というもののみでした。
焼きまんじゅうやハラダのラスク、峠の釜めしなどの有名所でも一切触れることはありませんでした。
確かに前橋市の案内としてはとてもよくできていますが、これではスポットを狭めてしまい、群馬県としての魅力が十分に伝わりません。
協賛しているのだから前橋市にスポットが当たるのは当然ですが、私はもったいないなと思います。
以上のことから、コンテンツ独特の理由もありますが、市政がオタクコンテンツの協賛をしたことで様々なデメリットが生まれてしまったと考えています。
ただ、上記の内容とは関係なく、山本市長をはじめとして前橋市の様々なもてなしはとてもよく考えられていて、素晴らしいものばかりでした。
このアクティブさともてなしに関する手法について、他の市町村もぜひ参考にしてもらいたいです。
山本市長、前橋市の方々、シンデレラガールズを受け入れていただきまして本当にありがとうございました。
そして、群馬の魅力を一つでも多く見つけられ、気に入ってもらえれば幸いです。
ライブも昨日よりさらに素晴らしいステージになることを願っています。
心にググっと群馬県
コンロのグリルで焼いている
食パンの両面に軽く水をかけて
(ほんとは霧吹きが欲しい)
表面がカラカラになって
一部がきつね色~みたいになったら
ひっくり返して反対も焼く
キッチンペーパーでつかんで半分に割る
このときパキッと割れて中から湯気が出てくる食パンは好みの食パン
とてもうまい
バリッとふかふか
ちょっとななめになって中身がみょーんとなるのは
ちぎりにくいけどこれはこれでうまい
もちもちする
まだそんなに数を検証してないけど
表面のカリカリだけになって
どれも同じだとおもってた
ちなみにトーストしないパン部門ではくるみパンが永遠の1位です
めちゃくちゃうまかった
目覚めた
いままでパン屋さんに行くことはあっても
でもうまい
何種類も味があるアイス屋さんのバニラ味が美味しいのと同じなのかもしれない
今日は近所のスーパーに入ってるパン屋さんで買ったホテル食パンを食べてみた
実際焼く前から油っこいかんじでマーガリンの香りがしてふっかふかだった
甘さ控えめ半生ラスクだった
美味しいラスクのような味だった
1952年2月 日米行政協定の締結のとき高松宮殿下のグループがラスク大統領特使に提出した安全保障構想で「徴兵制を導入」
1954年10月 木村防衛庁長官が「私としては徴兵制度の実施が望ましいと思う」と記者会見で発言。
1956年 竹田五郎 統幕議長 徴兵制をめぐる政府見解を批判。
1970年11月 防衛白書から「憲法上の限界から徴兵制は行えない」という表現を削除。
1980年 日向方斉 関西経済連合会会長が、関西財界セミナーの基調報告で「非常時に備え、徴兵制度の研究も必要だろう」と発言。山田稔ダイキン工業社長は「徴兵制をしいている国では人件費が少なく、GNPに占める防衛費の割合が小さくなっている点は注目すべき」と意見。
1987年 「現代社会」の教科書検定での指示内容に「志願制なので徴兵制の国に比べ人件費がかかる」という改善意見。
1992年10月 森喜朗政調会長、自民党の全国研修会の公演で「若者に国民奉仕隊のような組織に入ってもらい、ボランティア活動を通じて国家のことを考え、ポイントを取った人が大学受験で有利になる仕組みができないか、具体的に検討してみる必要がある」と発言。
1996年12月 衆議院の代表質問で森喜朗代表が「ドイツの国民基本法には徴兵制があり、忌避した場合、一定期間は社会奉仕を義務付けることになっている」「若者が学校教育の中で、ボランティア活動を必ず体験することが必要」と義務化を提言。
1996年12月 建設省国土地理院の幹部職員を対象とするディベート研修で、講師が徴兵制は必要と発言。
1998年5月 三重県鈴鹿市の加藤栄市長が「自衛隊鈴鹿父兄会」の来賓あいさつで「徴兵制度を見直す必要がある」「必要かもしれない」と発言。のちに「青少年非行の歯止めになっていたのではないかという意味」「精神訓練の場、と言えばよかった」と釈明。
1999年9月 鳩山由紀夫幹事長代理が群馬県の立会演説会で「侵略を受けた時は、有事法制や緊急事態法制のなかで基本的人権を守りながら個の権利を公共の役の前にどこまでゆずるかという議論はすべきだ。徴兵制はとらないことを原則としながら、万一足りない時は、緊急事態法制のなかで考えるべきではないか」と発言。
2000年9月 憲法調査会の欧州視察報告書で、ドイツの徴兵の代替役務について、中山太郎会長「社会活動の義務化は、社会保障コストを減らす知恵」と感心。
2002年5月 石破茂防衛庁長官が憲法調査会で「徴兵制は憲法違反だと言ってはばからない人がいるが、そんな議論は世界中どこにもない」と発言。
2002年6月 憲法調査会が札幌市でひらいた地方公聴会で6人の陳述者のうちの会社社長の稲津定俊氏が「国民徴兵制度」を明記した新憲法制定を提案。
2005年3月 衆議院憲法調査会の最終報告書案で国民の義務規定の積極的な意見として、国防の義務と徴兵制を追加すべきものとして挙げる。
2006年10月 教育再生会議の初会合で、国際教養大学学長の中嶋嶺雄氏が「韓国などの学生に聞くと経験を積ませるという意味合いが大きい」と徴兵制を評価。
2007年10月 東国原英夫宮崎県知事が建設業者との座談会で「徴兵制はあってしかるべき」と発言。後に「道徳や倫理規範の欠如が社会のモラルハザードにつながっている気がする。規律を重んじる機関で教育することは重要」と釈明。
http://www.pierremarcolini.jp/
銀座店ではホワイトデーの時期になると男性客がかなり並びます。
この店はホワイトデーギリギリに買いに行くと三千円以下の商品がほとんど無くて困ります。
http://www.gateaufesta-harada.com/
チョコ系がかかってるラスク。予算内確実。お手頃ですが見栄えします。
「千疋屋」
「パティスリージャンミエ」
http://patissier.cake100.net/52.html
サクサク系のミルフィーユだったらどのお店で買ってもハズレがなくて無難。
好きなお店は→ピエールエルメパリ、パティスリーサダハルアオキパリ、アンリシャルパンティエ、マカロンが有名なラデュレ。
パティスリーグレゴリー、コスパ最高な紅茶ならディルマです。相手がある程度大人ならレストランよねむらのクッキーもいいかも。
ここまで書いた店とは関係ないけど、500円位でもパッケージが凝ってるのが多いのはアメリカ産の商品。
贈る相手が女性で食べ物以外ならハンドクリームをよく選びます。
(ロクシタンかコスメキッチンに置いてるハンドクリームならどれでも無難です。
なんか、おっさん一人で買いに行けそうもない店ばっかりの気がするが気のせい??
「何も感じさせない」がサービスの基本
うまく仕切ることができて、だれも不満を感じないようにすること。買いたいと思った物が、なんの苦もなく手元に届き、いらいらや不愉快な思いをさせない、いわば何も感じさせないことこそが、実はサービスの基本でもあるわけです。
少ない人員で、いかにこのサービスの基本を実現するか。それは、3時間半をどのようにプロデュースするかにかかっているとも言えます。
1往復目は、お客様は今すぐほしい物をお買い求めになる傾向がありますから、お客様主体です。2往復目以降からが、わたしたちのプロデュース力にかかっているとも言えます。キーになるのは、どの区間で何を売るか、販売のタイミングです。
たとえば、お弁当とお土産を放送で紹介して、同時に販売したらどうなるでしょうか。お客様にとってみれば、お弁当とお土産が同時に買えるので、メリットがあるかもしれません。でも、それでは一人のお客様と対応する時間が長くなり、お弁当がほしいと思っているすべてのお客様の手には届かないことになります。
ではどうするのか……。それはその時の時間帯や状況によって異なりますが、お弁当が積まれてくる前に、まず放送をかけてお土産を先にお買い求めいただけるよう、段取りします。お客様を、お土産のほうに誘導するわけです。時にはゆっくりと時間をかけて回って、お客様が購入しやすい状況を作ります。コーヒーも利用が集中しないように考えます。
もう少し具体的に言うと、こんな感じで段取りをつけていきます。寒い時期はホットコーヒーがよく売れるので、20分しかない郡山~福島間も必ずワゴンを押して「温かいコーヒーはいかがですか」などと声をかけながら回ります。コーヒーを飲みたいと思っている大半のお客様に、この20分でお届けすることができるからです。
そうすることで、次の福島から米沢までの1往復では、コーヒーの利用がぐんと減るのです。こうなると、ここでは別の品物の販売に力を入れることができます。お客様に興味を持っていただけるように放送をかけたり、お客様と会話を交わしながら丁寧にお土産を販売していくことも可能になります。
このように、飲み物やお土産を先にお買い求めいただくように誘導することで、米沢からは、時間との勝負のお弁当を集中的に販売することができるわけです。
飲み物やお土産やお弁当を2~3回に分けて買っていただくことには、もう一つメリットがあります。お客様と販売員の距離が縮まり、お客様が販売員に声をかけやすくなるのです。「お土産をもう一つ頂戴」と買っていただくこともあれば、「お世話さま」「お弁当おいしかったわ」「さっきはありがとう」などと、最後に声をかけていただけることもあります。こうしてお客様に満足していただくことで、わたしたちもやりがいを感じることができます。
二言目の相乗効果
特性のアンパンを売っていた時、買ってくださったお客様に「生地がもちもちしていて、すごくおいしいんですよ」と一言添えます。すると次に通った時に、「いやあ、さっきのアンパン、たしかにおいしかった。もう一つくれる?」と言って、追加注文をいただくことがあります。
すると、このようなお客様とのやり取りを聞いていた近くのお客様が興味を示し、「そんなにおいしいのなら、わたしも」と、お客様の輪が広がる、といったことがよくありました。
もちろん常にそうなるわけではありませんが、お客様の「おいしい」は、周囲のお客様に対して、何よりの宣伝効果があります。
そして、そのような言葉をいただけるかどうかも、最初にこちらから一言添えているかどうかで、大きく変わってくると思うのです。
お客様にしてみれば、単に黙って商品を差し出した相手よりは、一言でも言葉を交わした相手のほうが、次も気軽に声をかけやすくなりますし、さらにご自身の感想も口に出しやすくなるでしょう。
商品をお渡しする際に一言添えて言うことは、べつにお客様からお褒めの言葉を引き出したいがためにやっていることではありませんが、そのような思わぬ嬉しい効果もときにはある、ということです。
それに、お客様と交わすこうした会話は、車内に和やかな雰囲気をかもし出します。
旅の途中の些細な出来事かもしれませんが、たった一言から「あの時新幹線で食べたアンパン、おいしかったな」といった思いを多くの方に残せたら、素敵だなと思います。
山形駅でご乗車された50歳くらいの女性のお客様は、「ああ、間に合ってよかった!でもお土産、買えなかったのよね」とおっしゃいました。
こういったお客様のためにも、車内販売ではお土産も用意しています。
わたしは早速山形のシベールというお店のラスクをご案内しました。全国的に人気のあるラスクなので、このお客様もよくご存知で、今まではわざわざ山形にあるお店に買いに行っていたそうです。
その商品を新幹線でも扱っていることを知って、とても喜んでいただき、二箱お求めいただきました。
お買い上げいただいたシベールを袋に入れながら、山形のお店までわざわざ買いに行かれているというさきほどの話を思い出し、「このラスク、東京でも手に入ることをご存知ですか」と申しました。
わたしは、車内で販売する商品、特にお土産やお弁当など、地域限定で販売しているような商品は、ほかにどこで売っているかをなるべく把握しておくようにしています。それは商品情報の一つだと思うからです。情報を持っているから、このようなお話もできたわけです。
お客様は、虎ノ門(注: 現在は銀座)にある山形県のアンテナショップでたまに販売しているのはご存知でしたが、ほしい時になかなか手に入れられないご様子でした。そこでわたしは「日本橋の三越さんにも入っていますよ」とご案内しました。
お客様は、「週に1回は三越に行っているのに、気付かなかったわ。是非行ってみるわ」と、嬉しそうにおっしゃってくださいました。
時間にすれば、30秒にも満たないかもしれません。こんな会話を交わしたあと、わたしはまた車内販売を続け、そのお客様の近くに戻ってきた時に、そのお客様が手招きをされます。
「お姉さんとラスクの話で盛り上がったら、家族にも食べさせたくなっちゃった。あと二箱頂戴」と全部で4箱もお求めいただきました。
東京駅が間近になった時、またそのお客様とお会いし、こんなことをお尋ねになります。「実はうちの主人、新庄に転勤になりそうなんだけど、新庄ではラスクは手に入らないわよね」と。たしかに新庄にはお店がありません。
その時にわたしは名刺をお渡しして、「お客様、わたしたちは365日新幹線で新庄に行っております。お客様が駅まで取りに来ていただければ、お渡しできますよ。よろしければご連絡ください」と申し上げました。
すると、大変喜んでくださって、東京駅では「お姉さん、さっきはありがとう」と手を振って降りて行かれました。
このお客様、どこのどなたか存じませんが、この日、この列車だからこそ出会えたお客様です。
「東京でも手に入るの、ご存知ですか?」とたった一言お客様に申し上げただけで、こんなにも喜んでいただくことに繋がりました。
言葉をかけない配慮も必要
たとえば、お菓子はいっぱい持っているけれども、車内でどうしても何か買いたいと言ってわんわん騒いでいるお子さんがいます。でも、親としては絶対に買いたくないと思うわけです。だから、そこを通る時には子どもの気を引かないように通ります。
あるいはお昼前で、お母さんとしては、今お菓子を子どもに食べさせたくないという時もあります。そういう時も、お子さんを刺激しないように注意します。
また、お客様によって、元気に明るく対応したほうがいい場合もあれば、静かに対応したほうがいい場合もあります。
悪いところよりも良いところを見る目が必要
人の欠点を探すのは、すごく簡単なのです。ここがだめ、あそこができていないというのは、すぐに分かります。しかも、それをただ指摘するだけの指導は、決していい効果を生まないのです。
売る側が気持ちよく現場に立てなければ、お客様に喜んでいただくことはできないはずです。だから、わたしは、販売員を乗務に送り出す時には、たとえ、遅刻してきたような時であっても、「気をつけてね」と、注意をするだけにとどめています。
なかには、しかりつけてしまう人もいますが、それではかえってマイナスだと思うのです。売る側も買う側も、心を持った人間であるところが、接客業の指導の難しいところでもあるのでしょう。