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はてなキーワード: 言えばよかったとは

2024-11-06

anond:20241106074805

情報通信における不確実性の有無の話をしてるんだが。

二人だけの秘密意思疎通ということで愛を感じても差し支えない

何の話?

イヌイットは白を17種類に分類して表現するとか

光のスペクトル周波数特性)を日本語でも二進数でもなんでもいいけど何らかの言語で正確(=不確実性なし)に表現することを考えてみろ。

無限ビット必要なことがわかるから。それが不確実性ということ。情報理論の超基本。

そういう意味ではあれだな。元増田は二進数とか素人さいことを言わず、例えばコーシー列で意思疎通することにしたとか言えばよかったんだよ。

それ情報通信永久に終わんないじゃん。無量空処かよ。みたいなウィットになった。面白いかどうかは別として。

2024-11-02

夫が1年半会社に行っていなかった

1105 追記

コメントがたくさん増えていてとてもびっくりした。

頂戴したご意見全部目を通してます

全部「せやな」と思う。ありがとう

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登場人物

  

自分

30代会社員 フルタイム正社員

  

30代会社員 フルタイム正社員だったはず

  

1歳 天使

  

  

夫と結婚して数年経ち、第一子を妊娠した。

つわりがひどかったが、何とかフル在宅にしてもらい、リモート会議中も吐きながら耐えて、産休までフルタイム仕事をした。

夫もフルタイム正社員会社は別)だったが、早く帰ってきてくれて、身重の私のことを支えてくれていた。

  

出産予定日の1日前、「子が生まれてきてくれるのは大変嬉しいけど、夫と2人の生活今日で終わるのはとても寂しい」と私は泣いた。

夫は慰めてくれた。

  

おかげさまで、無事に元気な子供出産した。

夫は1ヶ月の育休を取ってくれた。

はずだった。

  

両親・義両親ともに遠方、かつ里帰り出産もしなかったため、2人での育児スタートした。

幸いにも育てやすい子だったので、何とか2人でも回っていった。

1ヶ月間の夫の育休が終わり、夫が会社に復帰した。

はずだった。

  

私の日中ワンオペ育児スタートした。

夜泣きも、明日の夫を思い、夫を起こさずに一人で対応した。

起きて一緒に対応してくれた時は大層感謝した。

私の体調が悪いなぁと思う日も頑張って夫を送り出し、一人で子を見た。

  

私は早く会社に戻りたかった。仕事が好きだった。

自分希望で異動したてにもかかわらずすぐに妊娠してしまったので、罪悪感もあり早く復職たかった。

月1回で上司オンライン面談させてもらい、会社の様子をキャッチアップしていた。

職場迷惑もかけたくない。仕事もうまくやりたい。保育園に入れる分、一緒にいる時間子供にもきちんと向き合いたい。

脳を鈍らせたくなくて、子が寝ている間にFP勉強をした。

とにかく何かと必死だった。

  

  

半年が過ぎた頃、子と家で遊んでいると、インターフォンが鳴った。

書留郵便だった。心当たりがなかった。夫の会社から封書だった。

  

よくない胸騒ぎがした。

育休中の私はともかく、何故夫の会社から書留が届く?会社デスクに届ければ良いのに?

結婚してからこのようなことがなかったので、悪いと思いながらも封書を開けてしまった。

  

封書の内容を要約すると

あなたは1年半休んでるので、会社からの休業中の給与支給はもう終わります。健保からの休業補償に切り替えるので、手続きをしてください。

健保から休業手当が出るのは最長1年半なので、それをすぎても復職の目処が立たなければ、解雇です」という内容だった。

  

何かの間違いだと思った。

別の人に送るはずの封書がうちに来ているのでは?

一刻も早く「間違えてますよ」と言いたい気持ちと、本当だったらどうしよう、という気持ちが入り混じり、

夫の会社電話をかけてしまった。

  

担当者を呼び出し、妻であることを説明し、封書の内容について問うと

「奥様、かけてくれてよかったです。夫さんの社用スマホにかけても、私用の携帯にかけても、ずっと繋がらなかったので。

そろそろお宅に訪問するところだったんですよ」

  

目の前が真っ白になった。

夫は会社に行っていないということですかね、と問うと、そうです、と言われた。

  

夫に連絡を取り、「まっすぐ帰ってきてください」と言うと、すぐに帰ってきた。

封書を開けて見てしまたこと、会社電話して事実を知ってしまたことを伝えると

「ごめん」と言われた。

  

夫は1年半会社に行っていなかった。

  

夫の言い分はこうだった。

・この休職の前に、3ヶ月ほど休職をしていた(私も知っている)。その休職から明けて会社に行こうとしたが、行けなかった。

会社に行けなくなってからすぐに私の妊娠が発覚し、つわりもひどそうだったので言い出せなかった。

・この1年半は電車に乗ったり、カフェに行ったり、家(マンション)の外階段に座ったりしていた。

・1ヶ月の育休も嘘。家にいただけ。

収入が激減したが、貯金を切り崩していた。

・もう貯金ほとんどない。(私の産休中も生活費は折半していた。出産費用などは私が自分で出した)

・死にたかったが死ねなかった。

申し訳ないと思っている。

  

  

そこからはよく覚えていないけれど、とにかく一緒にいたくなくて夫を実家に帰した。

  

かに、この1年半、私も「なんかおかしいな」と思ったことがあった。

その時、「会社に行っていないからそれでもいいから、全部言って家にいなよ」と言ったことがあった。

夫は「会社ちゃんと行っているよ」と言った。

このことを思い出して絶望した。

  

夫は社会不安障害と診断されていた。

  

  

かわいそうだと思う。辛そうだと思う。

でも、どうしても裏切られたと感じてしまう。

嘘をつき続ける体力や気力があるなら、助けを求められたのではないか

  

  

仕事に行けなくなったなら言えばよかったのに。

別にそれでもよかったのに。

子供が生まれる前に、貯金がなくなる前に、一緒に方法を考えたのに。

私がその1年半もらえれば、仕事できたのに。

私が働いて稼いでこられたのに。

思っても仕方のないことが次々浮かんでは消えていく。

  

なあなあで同居を再開した。

子を保育園に入れて、私も春にフルタイム復職した。

  

夫はリワーク復職訓練)を受けて、復職を目指しているが

通院の予定も自分で立てられない。

休業補償申請自分でできない。

復職予定(と夫が思っていた)前日に、会社から一切の連絡もなく不安になった私が

「さすがにここまで連絡がないのはおかしいので、会社に一度電話してみなよ」と促し、夫が会社電話したところ

さらなる段取りがあるので明日から復職する調整はしていない、と言われていた。

復職日すら調整できていない。

  

  

こんなにも人生責任感がない人と、残りの人生を一緒に過ごしていいのかわからない。

出産予定日の前日に「二人の生活が終わるのが寂しい」と涙を流した自分を、白けた気持ちで思い返してしまう。

カップルカウンセリングに行ったが、「あなたが怒りすぎ。借金犯罪浮気じゃないんだから過去は水に流してこれからどうすればいいか考えなさい」と言われた。

そうなのか。私が考えを改めなければならないのか。

辛いのは夫なのか。

私が支えなければならないのだね。

じゃあ私は?

  

  

あれからもうずっと夫とうまく接することができない。

  

  

夫はトイレに籠る癖がある。

きょうは、風邪を引いて病院に行き寝込んでいる私に、泣いている子の世話を放り出してトイレ麻雀ゲームをやっていた。

「今の状況を見て、やめようと思って欲しい」と伝えても2時間後に同じことをやっていた。

ブチ切れてトイレの扉を叩いたら、出てきて「もう無理」と言っていた。

  

  

もうずっと怒ってばかりでしんどい

なんで好きだったのかも、なんでこの人と結婚したのかも思い出せない。

  

  

フルタイムで働いて、育児もして、家事もして、お金管理や、家庭のあらゆる決定も私がしている。

これは完全に私が悪いのだが、夫と義母のやり取りを見てしまったところ

義母から「嫁も精神病院行けば?私はあんたの味方だけど。あ、今月の生活費振込んでおいたよ」という旨のメッセージがあった。

  

  

最近はふとカジュアルに死がよぎる。

子の笑顔を見て思いとどまる。

2024-10-31

anond:20241031172255

最初の一人で覚悟決めてれば良かったな〜って後悔はある

長く付き合ったし、結婚してもよかった。けどそのとき就職したばっかで俺も不安定だったし、タイミングが悪かった

子供彼女が「あなたとならどっちでもいい」って言ったんだよ。ただ、他の人となら持てる未来があるのかもしれないから後悔したくないか結婚してくれないならこれ以上あなた時間使えないって言われたから、別れてあげたって感じ

具体的にあと一年待ってとか言えばよかったな〜とは思うけど補償もないし頼めなかった

2024-10-24

anond:20241023124704

少女漫画の取り上げられ方が雑だと思ったなら自分10選でも挙げてこうだと思うと言えばよかっただけの話でしょ。

そうやっていつも面倒なことに対して自分から動かないで他人が何かしてくれるのを待っているだけ、自分達だけ理解されないみたいな愚痴だけは言う。だから余計に悪いイメージを持たれるんだよ。

2024-10-20

anond:20241020190929

ああ、そう言えばよかったな、「自分の手で描いてるってベクター画像はどうなの?」って聞いても理解できなかったっぽいからな

2024-10-08

今朝隣の部署の人と打合せしてるときにその人の言ってることが明らかに間違ってるのに「こんなことも知らないんですかw」とか「なにを勉強してきたの?w」とか小馬鹿にされて、口喧嘩慣れしてなくて即座に言い返せなかった自分もそんな小物のことで家に帰ってからも(こう言えばよかったのかな)とかぐるぐる考えてしま自分もこの程度の愚痴ですらうまく言語化できなくてぐちゃぐちゃの日本語になる自分も情けなくて腹が立つ

2024-10-05

道聞かれたけど間違えた道教えたっぽい

「すいませーんここから歩いていける駅あるって聞いたんですけどー」

「○鉄ですかねえ?」

「えっとぉ…」(マップアプリを見る)

「とりあえずそこの大通り出たらいいと思いますー」(マップ見せられてもわからんので適当

「ハァーイ」

って流れ

俺がちゃんと「○鉄□□駅ですかね?」って言えばよかったんだよな

俺の知らない近場の駅があるのかなって迷ったんだ

すまんおばちゃん

2024-10-01

三四郎は流れから目を放して、上を見た。こういう空の模様を見たのははじめてではない。けれども空が濁ったという言葉を聞いたのはこの時がはじめてである。気がついて見ると、濁ったと形容するよりほかに形容のしかたのない色であった。三四郎が何か答えようとするまえに、女はまた言った。 「重いこと。大理石のように見えます」  美禰子は二重瞼を細くして高い所をながめていた。それから、その細くなったままの目を静かに三四郎の方に向けた。そうして、 「大理石のように見えるでしょう」と聞いた。三四郎は、 「ええ、大理石のように見えます」と答えるよりほかはなかった。女はそれで黙った。しばらくしてから、今度は三四郎が言った。 「こういう空の下にいると、心が重くなるが気は軽くなる」 「どういうわけですか」と美禰子が問い返した。  三四郎には、どういうわけもなかった。返事はせずに、またこう言った。 「安心して夢を見ているような空模様だ」 「動くようで、なかなか動きませんね」と美禰子はまた遠くの雲をながめだした。  菊人形で客を呼ぶ声が、おりおり二人のすわっている所まで聞こえる。 「ずいぶん大きな声ね」 「朝から晩までああいう声を出しているんでしょうか。えらいもんだな」と言ったが、三四郎は急に置き去りにした三人のことを思い出した。何か言おうとしているうちに、美禰子は答えた。 「商売ですもの、ちょうど大観音乞食と同じ事なんですよ」 「場所が悪くはないですか」  三四郎は珍しく冗談を言って、そうして一人でおもしろそうに笑った。乞食について下した広田言葉をよほどおかしく受けたかである。 「広田先生は、よく、ああいう事をおっしゃるかたなんですよ」ときわめて軽くひとりごとのように言ったあとで、急に調子をかえて、 「こういう所に、こうしてすわっていたら、大丈夫及第よ」と比較的活発につけ加えた。そうして、今度は自分のほうでおもしろそうに笑った。 「なるほど野々宮さんの言ったとおり、いつまで待っていてもだれも通りそうもありませんね」 「ちょうどいいじゃありませんか」と早口に言ったが、あとで「おもらいをしない乞食なんだから」と結んだ。これは前句の解釈のためにつけたように聞こえた。  ところへ知らん人が突然あらわれた。唐辛子の干してある家の陰から出て、いつのまにか川を向こうへ渡ったものみえる。二人のすわっている方へだんだん近づいて来る。洋服を着て髯をはやして、年輩からいうと広田先生くらいな男である。この男が二人の前へ来た時、顔をぐるりと向け直して、正面から三四郎と美禰子をにらめつけた。その目のうちには明らかに憎悪の色がある。三四郎はじっとすわっていにくいほどな束縛を感じた。男はやがて行き過ぎた。その後影を見送りながら、三四郎は、 「広田先生や野々宮さんはさぞあとでぼくらを捜したでしょう」とはじめて気がついたように言った。美禰子はむしろ冷やかである。 「なに大丈夫よ。大きな迷子ですもの」 「迷子から捜したでしょう」と三四郎はやはり前説を主張した。すると美禰子は、なお冷やかな調子で、 「責任をのがれたがる人だから、ちょうどいいでしょう」 「だれが? 広田先生がですか」  美禰子は答えなかった。 「野々宮さんがですか」  美禰子はやっぱり答えなかった。 「もう気分はよくなりましたか。よくなったら、そろそろ帰りましょうか」  美禰子は三四郎を見た。三四郎は上げかけた腰をまた草の上におろした。その時三四郎はこの女にはとてもかなわないような気がどこかでした。同時に自分の腹を見抜かれたという自覚に伴なう一種屈辱をかすかに感じた。 「迷子」  女は三四郎を見たままでこの一言を繰り返した。三四郎は答えなかった。 「迷子英訳を知っていらしって」  三四郎は知るとも、知らぬとも言いえぬほどに、この問を予期していなかった。 「教えてあげましょうか」 「ええ」 「迷える子――わかって?」  三四郎はこういう場合になると挨拶に困る男である咄嗟の機が過ぎて、頭が冷やかに働きだした時、過去を顧みて、ああ言えばよかった、こうすればよかったと後悔する。といって、この後悔を予期して、むりに応急の返事を、さもしぜんらしく得意に吐き散らすほどに軽薄ではなかった。だからただ黙っている。そうして黙っていることがいかにも半間である自覚している。  迷える子という言葉はわかったようでもある。またわからないようでもある。わかるわからないはこの言葉意味よりも、むしろこの言葉を使った女の意味である三四郎はいたずらに女の顔をながめて黙っていた。すると女は急にまじめになった。 「私そんなに生意気に見えますか」  その調子には弁解の心持ちがある。三四郎は意外の感に打たれた。今までは霧の中にいた。霧が晴れればいいと思っていた。この言葉で霧が晴れた。明瞭な女が出て来た。晴れたのが恨めしい気がする。  三四郎は美禰子の態度をもとのような、――二人の頭の上に広がっている、澄むとも濁るとも片づかない空のような、――意味のあるものにしたかった。けれども、それは女のきげんを取るための挨拶ぐらいで戻せるものではないと思った。女は卒然として、 「じゃ、もう帰りましょう」と言った。厭味のある言い方ではなかった。ただ三四郎にとって自分は興味のないものあきらめるように静かな口調であった。  空はまた変ってきた。風が遠くから吹いてくる。広い畑の上には日が限って、見ていると、寒いほど寂しい。草からあがる地息でからだは冷えていた。気がつけば、こんな所に、よく今までべっとりすわっていられたものだと思う。自分一人なら、とうにどこかへ行ってしまったに違いない。美禰子も――美禰子はこんな所へすわる女かもしれない。 「少し寒くなったようですから、とにかく立ちましょう。冷えると毒だ。しかし気分はもうすっかり直りましたか」 「ええ、すっかり直りました」と明らかに答えたが、にわかに立ち上がった。立ち上がる時、小さな声で、ひとりごとのように、 「迷える子」と長く引っ張って言った。三四郎はむろん答えなかった。  美禰子は、さっき洋服を着た男の出て来た方角をさして、道があるなら、あの唐辛子そばを通って行きたいという。二人は、その見当へ歩いて行った。藁葺のうしろにはたして細い三尺ほどの道があった。その道を半分ほど来た所で三四郎は聞いた。 「よし子さんは、あなたの所へ来ることにきまったんですか」  女は片頬で笑った。そうして問い返した。 「なぜお聞きになるの」  三四郎が何か言おうとすると、足の前に泥濘があった。四尺ばかりの所、土がへこんで水がぴたぴたにたまっている。そのまん中に足掛かりのためにてごろな石を置いた者がある。三四郎は石の助けをからずに、すぐに向こうへ飛んだ。そうして美禰子を振り返って見た。美禰子は右の足を泥濘のまん中にある石の上へ乗せた。石のすわりがあまりよくない。足へ力を入れて、肩をゆすって調子を取っている。三四郎こちら側から手を出した。 「おつかまりなさい」 「いえ大丈夫」と女は笑っている。手を出しているあいだは、調子を取るだけで渡らない。三四郎は手を引っ込めた。すると美禰子は石の上にある右の足に、からだの重みを託して、左の足でひらりこちら側へ渡った。あまり下駄をよごすまいと念を入れすぎたため、力が余って、腰が浮いた。のめりそうに胸が前へ出る。その勢で美禰子の両手が三四郎の両腕の上へ落ちた。 「迷える子」と美禰子が口の内で言った。三四郎はその呼吸を感ずることができた。

https://anond.hatelabo.jp/20241001172740

 ベルが鳴って、講師教室から出ていった。三四郎インキの着いたペンを振って、ノートを伏せようとした。すると隣にいた与次郎が声をかけた。

「おいちょっと借せ。書き落としたところがある」

 与次郎三四郎ノートを引き寄せて上からのぞきこんだ。stray sheep という字がむやみに書いてある。

「なんだこれは」

講義を筆記するのがいやになったから、いたずらを書いていた」

「そう不勉強はいかん。カントの超絶唯心論バークレーの超絶実在論にどうだとか言ったな」

「どうだとか言った」

「聞いていなかったのか」

「いいや」

「まるで stray sheep だ。しかたがない」

 与次郎自分ノートをかかえて立ち上がった。机の前を離れながら、三四郎に、

「おいちょっと来い」と言う。三四郎与次郎について教室を出た。梯子段を降りて、玄関前の草原へ来た。大きな桜がある。二人はその下にすわった。

 ここは夏の初めになると苜蓿が一面にはえる。与次郎入学願書を持って事務へ来た時に、この桜の下に二人の学生が寝転んでいた。その一人が一人に向かって、口答試験都々逸で負けておいてくれると、いくらでも歌ってみせるがなと言うと、一人が小声で、粋なさばきの博士の前で、恋の試験がしてみたいと歌っていた。その時から与次郎はこの桜の木の下が好きになって、なにか事があると、三四郎をここへ引っ張り出す。三四郎はその歴史与次郎から聞いた時に、なるほど与次郎俗謡で pity's love を訳すはずだと思った。きょうはしか与次郎がことのほかまじめである。草の上にあぐらをかくやいなや、懐中から文芸時評という雑誌を出してあけたままの一ページを逆に三四郎の方へ向けた。

「どうだ」と言う。見ると標題に大きな活字で「偉大なる暗闇」とある。下には零余子と雅号を使っている。偉大なる暗闇とは与次郎がいつでも広田先生を評する語で、三四郎も二、三度聞かされたものであるしか零余子はまったく知らん名である。どうだと言われた時に、三四郎は、返事をする前提としてひとまず与次郎の顔を見た。すると与次郎はなんにも言わずにその扁平な顔を前へ出して、右の人さし指の先で、自分の鼻の頭を押えてじっとしている。向こうに立っていた一人の学生が、この様子を見てにやにや笑い出した。それに気がついた与次郎はようやく指を鼻から放した。

「おれが書いたんだ」と言う。三四郎はなるほどそうかと悟った。

「ぼくらが菊細工を見にゆく時書いていたのは、これか」

「いや、ありゃ、たった二、三日まえじゃないか。そうはやく活版になってたまるものか。あれは来月出る。これは、ずっと前に書いたものだ。何を書いたもの標題でわかるだろう」

広田先生の事か」

「うん。こうして輿論喚起しておいてね。そうして、先生大学はいれる下地を作る……」

「その雑誌はそんなに勢力のある雑誌か」

 三四郎雑誌名前さえ知らなかった。

「いや無勢力から、じつは困る」と与次郎は答えた。三四郎は微笑わざるをえなかった。

「何部ぐらい売れるのか」

 与次郎は何部売れるとも言わない。

「まあいいさ。書かんよりはましだ」と弁解している。

 だんだん聞いてみると、与次郎は従来からこの雑誌関係があって、ひまさえあればほとんど毎号筆を執っているが、その代り雅名も毎号変えるから、二、三の同人のほか、だれも知らないんだと言う。なるほどそうだろう。三四郎は今はじめて与次郎文壇との交渉を聞いたくらいのものであるしか与次郎がなんのために、遊戯に等しい匿名を用いて、彼のいわゆる大論文をひそかに公けにしつつあるか、そこが三四郎にはわからなかった。

 いくぶんか小遣い取りのつもりで、やっている仕事かと不遠慮に尋ねた時、与次郎は目を丸くした。

「君は九州のいなかから出たばかりだから中央文壇趨勢を知らないために、そんなのん気なことをいうのだろう。今の思想界の中心にいて、その動揺のはげしいありさまを目撃しながら、考えのある者が知らん顔をしていられるものか。じっさい今日の文権はまったく我々青年の手にあるんだから一言でも半句でも進んで言えるだけ言わなけりゃ損じゃないか文壇は急転直下の勢いでめざまし革命を受けている。すべてがことごとく動いて、新気運に向かってゆくんだから、取り残されちゃたいへんだ。進んで自分からこの気運をこしらえ上げなくちゃ、生きてる甲斐はない。文学文学って安っぽいようにいうが、そりゃ大学なんかで聞く文学のことだ。新しい我々のいわゆる文学は、人生のものの大反射だ。文学の新気運は日本社会活動に影響しなければならない。また現にしつつある。彼らが昼寝をして夢を見ているまに、いつか影響しつつある。恐ろしいものだ。……」

 三四郎は黙って聞いていた。少しほらのような気がする。しかしほらでも与次郎はなかなか熱心に吹いている。すくなくとも当人だけは至極まじめらしくみえる。三四郎はだいぶ動かされた。

「そういう精神でやっているのか。では君は原稿料なんか、どうでもかまわんのだったな」

「いや、原稿料は取るよ。取れるだけ取る。しか雑誌が売れないからなかなかよこさない。どうかして、もう少し売れる工夫をしないといけない。何かいい趣向はないだろうか」と今度は三四郎相談をかけた。話が急に実際問題に落ちてしまった。三四郎は妙な心持ちがする。与次郎は平気であるベルが激しく鳴りだした。

「ともかくこの雑誌を一部君にやるから読んでみてくれ。偉大なる暗闇という題がおもしろいだろう。この題なら人が驚くにきまっている。――驚かせないと読まないからだめだ」

 二人は玄関を上がって、教室はいって、机に着いた。やがて先生が来る。二人とも筆記を始めた。三四郎は「偉大なる暗闇」が気にかかるので、ノートそば文芸時評をあけたまま、筆記のあいあいまに先生に知れないように読みだした。先生はさいわい近眼である。のみならず自己講義のうちにぜんぜん埋没している。三四郎の不心得にはまるで関係しない。三四郎はいい気になって、こっちを筆記したり、あっちを読んだりしていったが、もともと二人でする事を一人で兼ねるむりな芸だからしまいには「偉大なる暗闇」も講義の筆記も双方ともに関係がわからなくなった。ただ与次郎文章一句だけはっきり頭にはいった。

自然宝石を作るに幾年の星霜を費やしたか。またこ宝石採掘の運にあうまでに、幾年の星霜を静かに輝やいていたか」という句である。その他は不得要領に終った。その代りこの時間には stray sheep という字を一つも書かずにすんだ。

 講義が終るやいなや、与次郎三四郎に向かって、

「どうだ」と聞いた。じつはまだよく読まないと答えると、時間経済を知らない男だといって非難した。ぜひ読めという。三四郎は家へ帰ってぜひ読むと約束した。やがて昼になった。二人は連れ立って門を出た。

「今晩出席するだろうな」と与次郎西片町へはい横町の角で立ち留まった。今夜は同級生の懇親会がある。三四郎は忘れていた。ようやく思い出して、行くつもりだと答えると、与次郎は、

「出るまえにちょっと誘ってくれ。君に話す事がある」と言う。耳のうしろペン軸をはさんでいる。なんとなく得意である三四郎承知した。

 下宿へ帰って、湯にはいって、いい心持ちになって上がってみると、机の上に絵はがきがある。小川かいて、草をもじゃもじゃはやして、その縁に羊を二匹寝かして、その向こう側に大きな男がステッキを持って立っているところを写したものである。男の顔がはなはだ獰猛にできている。まったく西洋の絵にある悪魔を模したもので、念のため、わきにちゃんデビル仮名が振ってある。表は三四郎宛名の下に、迷える子と小さく書いたばかりである三四郎は迷える子の何者かをすぐ悟った。のみならず、はがきの裏に、迷える子を二匹書いて、その一匹をあん自分見立ててくれたのをはなはだうれしく思った。迷える子のなかには、美禰子のみではない、自分ももとよりはいっていたのである。それが美禰子のおもわくであったとみえる。美禰子の使った stray sheep意味がこれでようやくはっきりした。

 与次郎約束した「偉大なる暗闇」を読もうと思うが、ちょっと読む気にならない。しきりに絵はがきをながめて考えた。イソップにもないような滑稽趣味がある。無邪気にもみえる。洒落でもある。そうしてすべての下に、三四郎の心を動かすあるものがある。

 手ぎわからいっても敬服の至りである。諸事明瞭にでき上がっている。よし子のかいた柿の木の比ではない。――と三四郎には思われた。

 しばらくしてから三四郎はようやく「偉大なる暗闇」を読みだした。じつはふわふわして読みだしたのであるが、二、三ページくると、次第に釣りまれるように気が乗ってきて、知らず知らずのまに、五ページ六ページと進んで、ついに二十七ページの長論文を苦もなく片づけた。最後の一句読了した時、はじめてこれでしまいだなと気がついた。目を雑誌から離して、ああ読んだなと思った。

 しかし次の瞬間に、何を読んだかと考えてみると、なんにもない。おかしいくらいなんにもない。ただ大いにかつ盛んに読んだ気がする。三四郎与次郎の技倆に感服した。

 論文は現今の文学者の攻撃に始まって、広田先生の賛辞に終っている。ことに文学文科の西洋人を手痛く罵倒している。はやく適当日本人を招聘して、大学相当の講義を開かなくっては、学問の最高府たる大学も昔の寺子屋同然のありさまになって、煉瓦石のミイラと選ぶところがないようになる。もっとも人がなければしかたがないが、ここに広田先生がある。先生十年一日のごとく高等学校に教鞭を執って薄給無名に甘んじている。しか真正学者である。学海の新気運に貢献して、日本の活社会交渉のある教授担任すべき人物である。――せんじ詰めるとこれだけであるが、そのこれだけが、非常にもっともらしい口吻と燦爛たる警句とによって前後二十七ページに延長している。

 その中には「禿を自慢するものは老人に限る」とか「ヴィーナスは波からまれたが、活眼の士は大学からまれない」とか「博士を学界の名産と心得るのは、海月田子の浦名産と考えるようなものだ」とかいろいろおもしろい句がたくさんある。しかしそれよりほかになんにもない。ことに妙なのは広田先生を偉大なる暗闇にたとえたついでに、ほかの学者を丸行燈比較して、たかだか方二尺ぐらいの所をぼんやり照らすにすぎないなどと、自分広田から言われたとおりを書いている。そうして、丸行燈だの雁首などはすべて旧時代遺物で我々青年にはまったく無用であると、このあいだのとおりわざわざ断わってある。

 よく考えてみると、与次郎論文には活気がある。いかにも自分一人で新日本代表しているようであるから、読んでいるうちは、ついその気になる。けれどもまったく実がない。根拠地のない戦争のようなものである。のみならず悪く解釈すると、政略的の意味もあるかもしれない書き方である。いなか者の三四郎にはてっきりそこと気取ることはできなかったが、ただ読んだあとで、自分の心を探ってみてどこかに不満足があるように覚えた。また美禰子の絵はがきを取って、二匹の羊と例の悪魔をながめだした。するとこっちのほうは万事が快感である。この快感につれてまえの不満足はますます著しくなった。それで論文の事はそれぎり考えなくなった。美禰子に返事をやろうと思う。不幸にして絵がかけない。文章にしようと思う。文章ならこの絵はがき匹敵する文句でなくってはいけない。それは容易に思いつけない。ぐずぐずしているうちに四時過ぎになった。

 袴を着けて、与次郎を誘いに、西片町へ行く。勝手からはいると、茶の間に、広田先生が小さな食卓を控えて、晩食を食っていた。そば与次郎かしこまってお給仕をしている。

先生どうですか」と聞いている。

 先生は何か堅いものをほおばったらしい。食卓の上を見ると、袂時計ほどな大きさの、赤くって黒くって、焦げたものが十ばかり皿の中に並んでいる。

 三四郎は座に着いた。礼をする。先生は口をもがもがさせる。

「おい君も一つ食ってみろ」と与次郎が箸で皿のものをつまんで出した。掌へ載せてみると、馬鹿貝の剥身の干したのをつけ焼にしたのである

「妙なものを食うな」と聞くと、

「妙なものって、うまいぜ食ってみろ。これはね、ぼくがわざわざ先生にみやげに買ってきたんだ。先生はまだ、これを食ったことがないとおっしゃる

「どこから

日本から

 三四郎おかしくなった。こういうところになると、さっきの論文調子とは少し違う。

先生、どうです」

「堅いね

「堅いけれどもうまいでしょう。よくかまなくっちゃいけません。かむと味が出る」

「味が出るまでかんでいちゃ、歯が疲れてしまう。なんでこんな古風なものを買ってきたものかな」

「いけませんか。こりゃ、ことによると先生にはだめかもしれない。里見の美禰子さんならいいだろう」

「なぜ」と三四郎が聞いた。

「ああおちついていりゃ味の出るまできっとかんでるに違いない」

「あの女はおちついていて、乱暴だ」と広田が言った。

「ええ乱暴です。イブセンの女のようなところがある」

イブセンの女は露骨だが、あの女は心が乱暴だ。もっと乱暴といっても、普通乱暴とは意味が違うが。野々宮の妹のほうが、ちょっと見ると乱暴のようで、やっぱり女らしい。妙なものだね」

里見のは乱暴の内訌ですか」

 三四郎は黙って二人の批評を聞いていた。どっちの批評もふにおちない。乱暴という言葉が、どうして美禰子の上に使えるか、それから第一不思議であった。

 与次郎はやがて、袴をはいて、改まって出て来て、

ちょっと行ってまいります」と言う。先生は黙って茶を飲んでいる。二人は表へ出た。表はもう暗い。門を離れて二、三間来ると、三四郎はすぐ話しかけた。

先生里見お嬢さん乱暴だと言ったね」

「うん。先生はかってな事をいう人だから、時と場合によるとなんでも言う。第一先生が女を評するのが滑稽だ。先生の女における知識はおそらく零だろう。ラッブをしたことがないものに女がわかるものか」

先生はそれでいいとして、君は先生の説に賛成したじゃないか

「うん乱暴だと言った。なぜ」

「どういうところを乱暴というのか」

「どういうところも、こういうところもありゃしない。現代女性はみんな乱暴にきまっている。あの女ばかりじゃない」

「君はあの人をイブセンの人物に似ていると言ったじゃないか

「言った」

イブセンのだれに似ているつもりなのか」

「だれって……似ているよ」

 三四郎はむろん納得しない。しかし追窮もしない。黙って一間ばかり歩いた。すると突然与次郎がこう言った。

イブセンの人物に似ているのは里見お嬢さんばかりじゃない。今の一般女性はみんな似ている。女性ばかりじゃない。いやしくも新しい空気に触れた男はみんなイブセンの人物に似たところがある。ただ男も女もイブセンのように自由行動を取らないだけだ。腹のなかではたいていかぶれている」

「ぼくはあんまりかぶれていない」

「いないとみずから欺いているのだ。――どんな社会だって陥欠のない社会はあるまい」

「それはないだろう」

「ないとすれば、そのなかに生息している動物はどこかに不足を感じるわけだ。イブセンの人物は、現代社会制度の陥欠をもっとも明らかに感じたものだ。我々もおいおいああなってくる」

「君はそう思うか」

「ぼくばかりじゃない。具眼の士はみんなそう思っている」

「君の家の先生もそんな考えか」

「うちの先生? 先生はわからない」

だって、さっき里見さんを評して、おちついていて乱暴だと言ったじゃないか。それを解釈してみると、周囲に調和していけるから、おちついていられるので、どこかに不足があるから、底のほうが乱暴だという意味じゃないのか」

「なるほど。――先生は偉いところがあるよ。ああいうところへゆくとやっぱり偉い」

 と与次郎は急に広田先生をほめだした。三四郎は美禰子の性格についてもう少し議論の歩を進めたかったのだが、与次郎のこの一言でまったくはぐらかされてしまった。すると与次郎が言った。

「じつはきょう君に用があると言ったのはね。――うん、それよりまえに、君あの偉大なる暗闇を読んだか。あれを読んでおかないとぼくの用事が頭へはいりにくい」

「きょうあれから家へ帰って読んだ」

「どうだ」

先生はなんと言った」

先生は読むものかね。まるで知りゃしない」

「そうさなおもしろいことはおもしろいが、――なんだか腹のたしにならないビールを飲んだようだね」

「それでたくさんだ。読んで景気がつきさえすればいい。だから匿名にしてある。どうせ今は準備時代だ。こうしておいて、ちょうどいい時分に、本名を名乗って出る。――それはそれとして、さっきの用事を話しておこう」

2024-09-17

anond:20240917162623

「成績優秀で学ぶ意欲のある若者経済的理由学問を諦めることはないようにしなければならない。そこは当然、国として支援する必要がある。一方で、無理に大学進学しなくても十分な所得が得られる社会にすることや、リスキリングも含めて、社会人になって経済的に安定してから改めて学び直す道を整えることなど、高校卒業後すぐに大学に行くのが全てじゃないという、教育選択肢が多い社会にしていくことも重要です。そういった教育多様化、こういうことも抜本的改革でやっていきたい。」

とか言えばよかったのに

なんで料理人とか言っちゃうんだろう

2024-09-04

anond:20240904193609

「変な名称茶化すのやめてね」って、カショオってカショオしてる人たちが自称してるよね?

じゃあ元増田がカショオ族じゃなくて「過食嘔吐に悩まれている迷惑な方々」と言えばよかったの?

元増田にどうしてほしいの?

あとあなたは「九州男児」を差別用語意味で使ってるけどそれはいいの?

2024-09-01

友人の子供におもちゃを壊された

ただのお気持ち表明、書き散らし。

おもちゃの種類は一応ボカすと、ガチャガチャで集めた首振り人形とする。これをおもちゃと言っていいかはさておき…


仲の良い友人が子供(1歳)を連れて家にきたとき子供が棚に飾っていた首振り人形の首を引っこ抜いて壊してしまった。


その場で友人から「ごめん!」と言われ、子供に悪気があって壊したわけじゃないことは明白だし、別の友人もいたからここで空気を悪くするのは変だし、子供が届くところに置いていた私もよくないなと思って「いいよ〜」と言った。


友人が帰ったあと、いつものように「楽しかった、ありがとう」といったLINEが届いた。

その後もやり取りはしているが、壊したことについては言及がない。

友人は私が首振り人形が好きで、集めていることを知っている。友人からプレゼントしてもらったこともある。

子供に対しては全く嫌な気持ちがない。壊されたことというより、その後何もアクションがない友人にも少しがっかりしてしまった。

でも「いいよ」と言ってしまったのは自分だ。冗談でも「直してよー笑」とか言えばよかったのかな。

友人は他人が気に入っているものに対してその人の気持ちまで汲み取れない人なんだ、と実感してしまたことも嫌だった。

あなたが好きなものを壊しちゃってごめん」とちゃんと謝ってもらいたかったなぁ。

ガチャガチャからメルカリに売ってるけど、壊れた種類単品だと売ってなくてセット売り2,3000円が多い。300円ガチャなのに…

買い直しても壊れた人形を直しても、お気に入りなのに見るたびにいまのモヤモヤした気持ちを思い出すのも切なくて、どちらもできずにいる。

私には子供がいないからわからないけど、世間的には子供他人の持ち物を壊した対応って特に何もないものなのかな。

高価なものじゃないし、こっちから弁償して、なんて言いにくいし弁償してほしい!は主訴じゃない。

今後の対策として、誰の子供であれ家には上げないことにした。お気に入りの物でこれだから、その他備品が同様の事態になってもその後何も言われないだろうし、それにモヤモヤするのは目に見えてる。そして私はモヤモヤを吹き飛ばせるほど快活な人間ではない…

2週間経つのに、人形を見るたびにモヤ…とする。生産性がない悩み、あほらし。ただかわいいだけで人形を愛でる気持ちだけを取り戻したい。

2024-08-28

マルジェラでもイチジクの葉🍁でもダメなら何着ればいいの?

斎藤幸平がマルジェラスーツ着てる件、lacucarachaが「イチジクの葉っぱで股間隠すくらいじゃないと資本主義批判しちゃダメなんすか」と言ってるのを見て「そうそう、資本主義反対ならそれくらいしてほしいよな」と思った。

そしたらmegumin1がそれをストローマン論法だとか言ってて2重に怒りが湧いたよ。

1つ目、これはストローマン論法じゃない。

ストローマン論法だっていうならlacucarachaがどういう架空の敵を立てたか言ってみればいい。

2つ目、論点を先取りしていること。

lacucaeachaは「マルジェラスーツが贅沢すぎるというけれど、贅沢と質素客観的境界線なんて無いんだからしまむらでも手織りで作った貫頭衣でも贅沢なはずだ。質素の極みのイチジクの葉っぱをつけるしかない」という主張をしているわけだから、返事としては「確かに斎藤は葉っぱつけてろ」と境界線の不在を認めるか「贅沢と質素境界線は◯◯だから××という服を着ればいい」と境界線存在を示すしかない。

でもその問いにmegumin1は境界線があることを前提にして答えてる。

イチジクの葉っぱは客観的に見て非常識質素からlacucarachaの言ってるのは極論。でも贅沢と質素客観的基準自分の頭で考えろ」がmegumin1の主張なの。

なんでmegumin1はこんなまどろっこしいこと言うんだろうね。

わざわざありもしない詭弁の指摘なんかしなくても「いえいえイチジクの葉っぱほど極端なものを着る必要はありませんよ。ユニクロウイグル綿TシャツとかSHEINのちいかわ風タオルとか余裕のある生活で手間隙かけて織った貫頭衣とかを着てくれれば十分質素です」と言えばよかっただけなのに。

2024-08-25

フラッシュバックを供養する

山梨国立小に通っていた

午後に体育の授業があった

私は直前で体操着を忘れたことに気づき保健室で借りてから遅れてグラウンドへ向かった

グラウンドでは、生徒たちが体育座りで集合、先生説明を受けているところだった

ハードル走の授業だった

私も座ろうとしたら、先生

「今から◯◯さんに、ハードルのお手本を見せてもらいます」と言い出して

わたしびっくり

遅れた罰、という意味合いもあったのか

私はハードルを何本も倒しながら、のろのろ、みっともないフォームで50mを走り切った

元々運動に自信はなかった

走り終えたあとの先生苦笑いと、生徒たちの微妙な表情

はい拍手!の掛け声

今思えばこんなにみじめな拍手もないだろ

のしょーもない出来事が、記憶の底からフラッシュバックしてしまった

遅れてすいませーん!って明るく言えばよかったのかな?てへへ失敗しちゃった、、って愛嬌が発達してたら良かったな

から暗い人間で、世渡りが下手だった。発達障害の気はあるのかも

今は身なりを綺麗にして、明るい振る舞いも多少できるようになったし、

運良くそこそこの会社に勤めることができた

でも表面を整えたところで、私の本質はあの頃から変わっていないと感じる

小学校中学校もしんどかった

のびのび通いたかったな

すべての子どもが健やかに幸せでありますようにと願う

2024-08-11

とても悲しい

お前が言ったんだろ、と

 

今更フワちゃん反省文に許しましたっていうコメントじゃなくて、

 

しました

 

って一言言えばよかったじゃん

2024-07-15

anond:20240715153841

だったら選挙の時から同じこと言えばよかった

なんであのタイミングでいきなりポンと出してくるんだ

2024-07-13

怒りの瞬発力が足りない

ファミレスでフェアのかき氷食べたらお腹が痛くなったのでトイレにこもってたら、いきなりドアガチャされてビビった。なんか知らんババアに「入ってるの⁉️💢」とかブツブツ言われた。

ドアガチャする前にノックするとかあるだろ…

トイレから出た時にノックくらいしろソババアくらいのこと言えばよかったけど、初めてのことだったので何も言えずにそそくさと退散した。

でも個室から出た時にババアも無言だったのはなんだったんだよ。

こういう時に何も言えないから、自分ってこういうやつだよな〜って改めて思った。

ぱって言い返せなくて後からイライラしてしまう。

ちなみにこういう出来事は前にもある。

新幹線乗ってたら「ここ私の席ですけど⁉️」っていきなりキレられた時に、お互いのチケット確認したら同じ座席番号だったから、じゃあ知らねーよ文句車掌に言え、他の指定席ガラガラなんだからキトーな席に座って車掌まってろくらいのことを言えばよかったのに言えなかったのを思い出した。


こういうの定期的に思い出してむかついちゃうぜ。

2024-07-08

anond:20240708164851

それなら「あなたの目指す政治家というのを明確にしてください」って言えばよかっただけじゃん?

マニフェスト読んでください」って言われそうだけど

anond:20240708014450

ふわふわした回答が問題なら2位じゃダメなんですかって言い方の方も悪いよね

一位になることには国策的にどんなメリットがありますかって言えばよかったのにちょっとうまいこと言ってやろう感出て論点ずれてしまってるし

2024-07-07

anond:20240704090155

元増田です、LINEブロックされて、最初DMでやり取りしたSNSアカウントは削除されてました。さっき実家電話かけたけど誰も出ませんでした。

半分くらいの確率で、もうないか見つけられなくなってるんだろうなというのは察してたんですが、向こうからそれを言ってくれるのを期待してしまってました。それを打ち明けてくれるのと同じものはもう買えないけど同じものとは行かなくても代用になるもので弁償してくれたら気持ちの折り合いが付けられて前を向けるかなって思ってました。貸した物と同じくらい、面倒でも向き合ってもらうことに執着してたんだなと関係を失ってから気がつきました。今思えば意地悪な試し行為だし、初めから「失くしちゃってたら言ってくれて大丈夫だよ」って言えばよかったです。そのくらいの思い遣りを持てばよかった。

高校生の時は大好きな尊敬できる友達だったので

21:18追記

19時頃にもう一度友達実家電話したら彼女のお父様が出た。

事情説明したら、私が友達コンタクトを取った月曜日友達父親に「(増田が貸した物)が家にあるはずだから部屋を探して欲しい」と連絡を入れていたらしい。一度探したが見当たらなかったらしい。もう一度探して数日以内に連絡するから電話番号を教えて欲しいと言われて伝えた。

既読を付けてくれないくらいだからより面倒な(増田主観実家への連絡はしていないと思っていた。連絡が付かない不安に負けて友人の誠実さを低く見積もっていた自分を恥じた。

2024-07-03

anond:20240703121829

処方された薬は一応購入したけど、飲まないことにした。

捲し立てるような早口

「……ってことは無いですよね笑!」

を連発するだけの5分くらいの診察で抗うつ剤が処方されたの少しおかしいと思う。

来週の予約もブッチしよ。

服薬してないなら経過診る意味も無いし。

でも自分ADHDだと思うんだよなあ。

物忘れも激しすぎるし。

「なんで覚えてないの?困るよ?」

上司に2日連続で怒られている。

(本当にまったく思い出せないが、資料は残ってる)

どうしたもんかな。

休職したいか診断書ください、ってストレート言えばよかったんかな。

2024-06-13

町田黒田監督怒り一夜明

なんだか勘違い男がいるようです。

Jリーグプロなので普通はぶつかりあいには慣れていると思うのだが。

それにレフリーもそれなりのレベルであったのであろう。

負けた後にこりゃないだろうと思う。

やっぱりそういうところが高校先生あがりの監督って人間的に練れてないんだなあ。

学校先生じゃないんだからさ。監督だってプロなのに。と思いました。

それほど試合中に問題を感じていたならハーフタイムなどに言えばよかったんだし、

そもそもPK戦で負けたわけだからいい訳はみっともないと思いますが、、、

2024-06-07

中学時代ニヤニヤしながら「俺今コンドームつけてる」って言ってきた男子いたな

キモいし知りたくないし話しかけないでほしいしそれ以上話を広げたくないから「あー…」とだけ返したけど今思うと相当ナメられてた

塩対応しても相変わらず付き纏ってきたし

素直にキモい言えばよかった

けどあの頃は親も先生も信用できなくて、逆にこっちが悪者にされないか不安だったんだよな

もっと親を信用すればよかった

 

追記

トラバに救われた

ありがとう

2024-06-06

思い出

自分は女で、小学生とき同級生特定の二人の男子に6年間ゆるっといじめのようなことをされてた。いじめの「ような」というのは、その場に他の女子がいれば大抵庇ってもらえたし、私以外が言い返せば何故かノータイム撤退していった。その二人以外の男子は加勢もしない代わりに止めもしない感じ。(そもそもその二人の男子特に人望や力があるわけでもなかった。私もだけど。)

初めは一人で怒ったり言い返したりしていたけど1反論すると待っていたとばかりに嬉しそうに内容に関係ない暴言20倍くらいになって返ってくることの繰り返しだったから、反応を誘う初めのジャブ的な暴言無視を決め込むことで省エネするようになった。

何かしたんじゃないか自分でもよく考えていたけどそもそも何かするもなにも会話すらしていなかった。低学年のころの私は人見知りで、特に仲のいい数人としか遊んだり密に会話したりしないタイプだった。だからブスであることや、どん臭さとか身なりのダサさなどで苛立たせていたのかもしれない。6年生のころ、いじめっ子のうちの一人からたまたま二人きりのタイミングでまた暴言を浴びていたとき、何故そんなに絡むのか、私が悪いことをしたなら教えて欲しいと言ったことがある。正面から改まって理由質問したのが初めてだったからか彼は面食らって「は?は?きっもw」というようなことを呟きながら狼狽えていた。それを遠くから見ていたもう一人のいじめっ子が近づいて「増田が〇〇に告白してるぞ」と大きい声で言いながらまた死ぬほど粘着してきて散々だった。

暴言以外でもされたことは色々あるけど割愛

田舎で6年間ひとクラス持ち上がりだったうえに、家が同じ地区で親同士は婦人会で当然関わりがあって、功を奏さなかったパターンを考えると怯んで大人相談することもできなかった。ほぼ周知の事実だったけど。今は言えばよかったなと思う。

中学は市の6つの小学校の生徒が一つに集められる公立だった。

中学3年のクラスで、そのいじめっ子の一人の男子狼狽えていた方)と席が前後になった時期があった。こちからはノーアクションなのにほぼ毎日後ろからお経のように延々と暴言を吐かれていた。はたからは、一切言い返さない私も相当異常で、自業自得に見えていただろう。

ある日私の隣の席の、別の普段静かな男子が痺れを切らしたようにその暴言男子に「いい加減にしろよ」と強めに言ってくれたことがあった。 全然仲が良かったわけでもないから、私のためというより純粋に耳障りだったんだとは思う。私が言い返さないから止まらないし。実際は言い返しても止まるどころかエスカレートするんだけどそんなことは他の小学校出身の彼は知らないし。男子に援護されたことは初めてだったから驚いたしとても感動した。いじめっ子は驚いたのかその場での暴言はモニャモニャとフェードアウトした。しかし、非常に低レベルな話だけど、ここで感謝などを述べたら、それをネタにまた粘着され、しかも今度は怒ってくれたその人も巻き込む形になってしまうのが目に見えていた。我ながら人としてどうかと思うけど、仮にいじめっ子から予想通りのことをされても、巻き込んでおいて私は黙っているしかできないだろうとわかった。だから目も合わせず、自分の机を見つめながら「ごめん」と一言絞り出すのが精一杯だった。

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