はてなキーワード: アクセルワールドとは
気づけば10年ぐらい前に完結していたのだが、途中で作者がサンデーで少年漫画始めたり初のBL漫画に挑戦したりで中断があって心が離れていた
中国の古代の書物に日本人学者が魅了されて憑かれたように和訳したところ、和訳本自体が呪力を持ち、物語を完成させるために若い娘を本の世界に吸い込むようになった
物語中には朱雀・白虎・青龍・玄武の四神をそれぞれを信仰する大国が4つ登場し、それぞれの国に危機が訪れた際に神を召喚する異世界の巫女を必要とする
無印の『ふしぎ遊戯』は朱雀の巫女と青龍の巫女になってしまった現在日本人の話で、今でいう異世界なろう小説のようなノリ
無印では、「大正時代にも一人の少女が本に吸い込まれて「玄武の巫女」になり国を救ったが、巫女とは生贄であり、玄武に心身を捧げる儀式を経て死んだ」と語られている
玄武編主人公である多喜子は最初から死ぬことが運命づけられており、どうなるんだろうと気になりながら読んだ
神獣召喚には巫女だけではなく七星士と呼ばれる、体に星の名が一文字刻まれ生まれてきた戦士をそろえることも必要
無印に登場する「朱雀七戦士」は全員若いイケメンで、当時は女児も大人の女性もハマり、「bisyounen」という語が英語圏にもアニメをきっかけに広まったという
少年向け作品のイケメンにおこぼれで萌えるのではなく、女性向け作品でイケメンカタログをやって萌えさせてくれる作品は斬新だったのだろう
主人公はイケメン戦士の一人と恋に落ちるが、他のキャラも人気があり、全員を攻略できる乙女ゲーも発売された
一方で、イケメンにちやほやされる、可愛いけどおバカで、うっかりミスによってイケメンたちを死に追いやる主人公・美朱(みあか)は憎まれた
ネット黎明期、海外掲示板で大規模なアニメキャラ人気投票が行われた際、嫌いなキャラランキングでは1位がエヴァのシンジ、2位は美朱だった
美朱は国内ではまだ可愛げが評価されていたが、海外での不人気っぷりは凄まじく、アンチの凶暴性もあって昔は美朱アンチの外国人ネタがよく語られた
美朱はおバカだが、多喜子は一応落ち着きがあって真面目なキャラだった(ただ作者の限界があるのでたまに頭悪そうなムーブもする)
そして玄武七星士は朱雀七星士と違ってイケメンカタログではなく、太った真ん丸な男児や、40代ぐらいの中年女性、石人と称される人外などがいる
真ん丸男児は「アクセルワールド」の主人公みたいな風貌で、石人はもののけ姫のコダマみたいで、どちらも可愛いマスコット枠
主人公パーティにあのような容姿の中年女性がいるのはかなり珍しいだろう
現実世界と本の世界は時間の流れが違い、現実世界は玄武→朱雀まで70年程度だが、本の世界では200年経っている
イケメン二人は戦いの中で死亡し、霊となった後も多喜子の残したアイテムを外敵から守るため200年現世に留まり、美朱とも会っている
戦いの中で若くして死ぬことが既に決定しているキャラとして玄武編でイケメン二人を見る
「神獣召喚して平和になった後は落ち着いた生活ができるだろうから、地元に戻って妹の面倒見てあげなきゃな~」みたいな発言が出るたびに、戻れずにお前死ぬんだよな~と
どうも作者の渡瀬悠宇は「イケメンカタログで売れた」「いかにも少女漫画的な恋愛脳展開で売れた」という評価に不服であったらしい
戦士のイケメンカタログは避けているし、無印で登場人物が恋愛脳なのは編集部指示によるところが大きいとフリースペースで釈明
「恋愛展開よりもバトルを書いている方が楽しい、私ってつくづく女脳じゃないなあ」とも発言
戦士に多様性があるのは良かったとは思うが、正直なところバトルは少女漫画としては描けてる方ではあるが特に面白い戦いではない
リリカル恋物語こそが上手く描ける人で、玄武編でも「あの戦闘熱かった」と印象に残る人はあまりおらず、「あの恋愛エモかった」という人の方が多いと思う
和月信宏はるろうに剣心京都編のイケメンカタログが評価されたことに反感を持ち、人誅編では非イケメンばかり出していたが(そしてキャラ人気はなかった)、渡瀬も同じ心境だったのか
「軽薄なイケメンカタログや恋愛中心じゃなくても硬派路線で人気出せるんだよ!」という読者への逆張り
渡瀬は玄武編の途中でサンデーで少年漫画を連載開始し、週刊連載と同時進行なので玄武編の休載が多くなった
玄武編も読んでみると、初期は丁寧だったが後半は絵の書き込みが減り、展開も詰め込みハイペースだと感じられた
「夢の週刊少年漫画」を優先して、「少女漫画」への優先度が下がり、玄武編を早く終わらせて少年漫画に集中したかったのかな
面白く読めはしたが、玄武編だけに専念してこちらを丁寧に描いてほしかった
得意なこととやりたいことが違う、そういう人っているよな
追記:
wikipediaだと参考になる画像がなくてだるいので以下でやる
https://www.animatetimes.com/tag/details.php?id=10978
例
作品名(2020冬) | 美少女 | 美男子 |
---|---|---|
異種族レビュアーズ | 〇 | |
異世界かるてっと2 | 〇 | 〇 |
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 | 〇 | |
ID:INVADED イド:インヴェイデッド | 〇 | 〇 |
インフィニット・デンドログラム | 〇 | 〇 |
うちタマ?! ~うちのタマ知りませんか?~ | 〇 | 〇 |
映像研には手を出すな! | ||
ARP Backstage Pass | 〇 | |
A3! SEASON SPRING & SUMMER | 〇 | |
おーばーふろぉ | 〇 | |
推しが武道館いってくれたら死ぬ | 〇 | |
織田シナモン信長 | ||
虚構推理 | 〇 | |
空挺ドラゴンズ | ||
ケンガンアシュラ | ||
恋する小惑星 | 〇 | |
斉木楠雄のΨ難 Ψ始動編 | ||
地縛少年花子くん | 〇 | |
SHOW BY ROCK!!ましゅまいれっしゅ!! | 〇 | |
新世紀エヴァンゲリオン | 〇 | 〇 |
7SEEDS | ||
ソマリと森の神様 | 〇 | |
ダーウィンズゲーム | 〇 | 〇 |
とある科学の超電磁砲T | 〇 | |
ドロヘドロ | 〇 | |
なつなぐ! | 〇 | |
22/7 | 〇 | |
number24 | 〇 | |
ネコぱら | 〇 | |
ハイキュー!! TO THE TOP | 〇 | |
はてな☆イリュージョン | 〇 | |
BanG Dream! 3rd Season | 〇 | |
ヒーリングっど♥プリキュア | ||
プランダラ | 〇 | 〇 |
ブレーカーズ | ||
pet | 〇 | |
へやキャン△ | 〇 | |
へんたつ | 〇 | |
宝石商リチャード氏の謎鑑定 | 〇 | |
ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。 | 〇 | |
マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 | 〇 | |
魔術士オーフェンはぐれ旅 | 〇 | 〇 |
群れなせ!シートン学園 | 〇 | |
八十亀ちゃんかんさつにっき 2さつめ | 〇 | |
妖怪ウォッチJam 妖怪学園Y ~Nとの遭遇~ | ||
ランウェイで笑って | 〇 | 〇 |
理系が恋に落ちたので証明してみた。 | 〇 | 〇 |
りばあす | 〇 | |
美少女率 | 美男子率 | |
割合 | 61% | 38% |
十数年前と比べたら深夜アニメの割合がだいぶ増えたしこんなもんじゃないかね
4月、10月開始の子供向けアニメとかもあるだろうからそれを考えるともう少し減るとおもうし
ここ最近の通年で考えると大きく差は開かないと思う。
アクセルワールドの舞台は、多くの国民がフルダイブ型VRマシンを日常的に装着している未来日本世界。AR機能で道案内や警報・注意報が見られ、心拍や呼吸などのモニターもできる。これはいい。
幼少期からVRマシンを着けていて脳がVRに慣れている人でなければ、不思議なVRゲーム「アクセル・ワールド」はプレイできない。これもわかる。
「親が育児をしない・できない状況の人は子供の健康状態をモニターするために幼い頃からVR機器を着けさせるから、アクセル・ワールドがプレイできる人は親の愛に飢えている」という物語の骨子になっている部分。
いやおかしいだろ。
自分の就寝中、それどころか自分がトイレに行く間に子供が死んでないか心配になる親が何人いると思ってるんだ。
SAOは割と好きだしこの一点だけでSAOすべてを否定しようという話じゃあないけどさー。
作者さんがあとがきで自分の悪い癖だって認めてるけど、SAOのこのわかりやすい屑っぷりとはほんとにきっつー。
村人のクズっぷりはまだ耐えられるけどエルドリエさんの頭の悪さはほんとに耐えがたい……。なんでこんなに頭が悪いんだ……。
これさえなければ本当に面白い作品なので我慢してみてるけどほんとにきっつー。
アクセルワールドは屑のクズっぷりが我慢の限界超えたから途中で切ったけど
vivid strike
とか
リトルバスターズ!の来ヶ谷編
並にクソ過ぎてきっつー。
でもSAOおもしれー。きっつー。おもしれー。きっつー。きっつー。
新しいシリーズほどラノベの表紙はおとなしい傾向にあると思う。
「女性の商品化」というテーマでは、AVの女優企画単発みたいな表紙ばっかだった2000年代のほうがよっぽどひどかった。
やり玉にあがっている境ホラとかアクセルワールドなんかは2000年代スタートの長寿シリーズであり、当時の風潮が色濃く残ってると見たほうが正しいだろう。
多分、2000年代は絵師をエロゲ畑やエロマンガ畑から登用していたのに対し、今の方が幅広い絵柄の絵師をpixivなどから起用できるようになったからではないかと思う。
いろんな話題を見て思うのだが、ネット界の人、「最近のライトノベル」の認識が2010年ぐらいで止まってる人が多すぎるような気がする。
ゲーム内のフレンドが偶然近くに住んでいた、同じ学校だったなんてありえるのか?
仮にその世界で男女関係なく若者に大人気で誰もが遊んでいるゲームだったとして、ゲーム内で知り合った人が同じくらいの年齢で同じ学校に居てそれが偶然バレるなんてさぁ、どうなん?「お話だから」で片付けられすぎじゃない?
アクセルワールドの場合、確かゲーム内のルールやインストールの仕方で都内に住んでいないと不利になるって設定だったと思う(うろ覚え)
BTOOOM!の場合、強制的に同じ場所に集めて戦うデスゲーム系だったのでまあ
ソードアート・オンラインはキリトが埼玉、アスナが東京住まいらしいのでセーフ。ただ主要人物が関西圏に集中しているのは気に入らないが
作画のレベル、シナリオの安定さ、キャラの魅力、デスゲーム、主人公補正…どれも今際の国のアリスに似てるなこれ
面白さはどちらも同じぐらいかなーダーウィンズゲームはキャラ萌えが若干勝ってるかも
扉絵とかガンツを思い出すようなサービス精神旺盛なものばかり、まあグラマーなキャラが不在なため少女・ロリ系ばかりだが
シナリオの展開はなあ、デスゲーム作品の序盤はもう似たようなものになるしかないのかもしれないから置いておこう
しかしね、大規模イベントで都合よく主要メンバーが集まったりするのはご都合すぎていまいちかなあ
あそこで謎解いてゲームクリアによるイベント終了を狙う展開はすごい良かったと思うけどね
チームを作る展開からはこれ東京グールだよなって思って見ていた、外人の元で修行受けて常人越えちゃう当たりとかさ
ランキング1位があっさり仲間になったり婚約申し込むのはどうなんだろうなあ、萎えた人多そう
ここまで読み進めると気づいてしまうけど、この漫画は俺TUEEE系のデスゲーム作品だよね
圧倒的に主人公が強いわけじゃないが仲間は有能揃いだし主人公補正かかりすぎて敗北がまずあり得なさそう
今際の国のアリスだって毎度窮地に立たされるぐらいでハラハラしたのに、ダーウィンズゲームはそれない
初戦みたいな能力も何もなしで逃げ回ったりするのがデスゲーム作品らしくていいと思うのに、これは流石に味方陣営が強くなりすぎた
もう完全に俺TUEEE系でいいと思う
キャラについて、シュカもレインもスイも可愛いと思うけど少女・ロリ系ばかりは飽きる
扉絵でガンガンえろいの(つっても下着・裸ワイシャツ・水着程度だが)描いてるのに作中じゃシュカの全裸ぐらいしか記憶にないな
生殺しだからもっとエロいの描いてくれ、ってのとグラマーキャラも出してほしいわな
リュージは最近もうトグサにしか見えんよなあれ、つかトグサだ、トグサって呼べ
オージは完全にアクセルワールドの主人公じゃねえか!!!飛べないとか飛ぶとかもう意図的に寄せてるだろ、いいキャラだと思うけどさ
あとはなんだ、ゲンスイの宗教?あれは未来日記の千里眼の宗教と日記を樹形図的に増やすやつと同じだよな
まあ宗教キャラなんてたいてい未来予知か信徒とのチャネリングとかそういうのになるお決まりテンプレだから仕方ないか
この作品はあとどれぐらい続くんかね
レーベンズが日本掌握したしGMも顔バレしたし、急に展開が早くなるからなあ
もっと日常も描けばキャラ萌えシーンも増えるんだろうけど、シナリオを先に先に進めたいのかな
こういう系はネタバレ描いたら終わりだとおもんだけどなあガンツみたく
まあどちらでもいいか
直接を受けてはこれ。
http://fanfiction-novel.com/archives/544
ただし、別に反論とかそーいう代物ではないです。
http://lightnovel.g.hatena.ne.jp/REV/20100128/p2
も参考にしてます。
web小説のVRMMORPG物とかが書籍でまであふれていて、いくつかのそういうラノベの状況への批評を読んで、そういうのに対してもにょもにょとした感覚を持ってたのだが、アウトプットしてないなと。で、アウトプットしたいなという感覚がとっても大きくなってしまったので落書いてます。
で、自分の領域だと ?D も ?H も Tw も読む人が皆無なので、自分のところよりは読む人が多いであろう増田借ります。
結局のところ独りよがりなチラシの裏なので、嫌いな方はページを閉じてください。
また、ねたばれを平気で入れます。
よござんすか?
よござんすね?
そんじゃ、チラシの裏を徒然なるままに。
ぽすてぃぶさんが
としていたのですが、これの SAO を疑問に思いました。
SAO の最初は、ゲームの仮想世界に閉じ込められて、命がけのデスゲームを行うというものです。
そこで、確かに世界の作り方は SF なのですが、では「物語の世界」を考えると、これは「ファンタジー」の方が近いのではないかと考えています。
ぽすてぃぶさんが持ち出した SAO の要素として
とあるのですが、作中でこれらのギミックが「SFとして」活用され始めるのは、少なくともアインクラッドを抜けた後になります。ユイのボディを現実につくるためには?など。
そう考えたとき、少なくとも最初のアインクラッドでは、彼らの世界はファンタジーと同一の代物でしかありません。行き過ぎた科学により魔法と見分けがつかない代物です。そして彼らにとっては、それだけが「世界」です。
ダンジョンの中に閉じ込められ、クリアするまでログアウトできない。ゲーム中の死はそのまま本人の死につながる。
作中のスキルは「ゲーム」という設定なので「SF」ではありますが、キャラクターは世界にとらわれいることから、ゲームの中だけが知覚できる「世界」になっています。そしてその「世界」の中には SF ギミックは問題ではありません。
これらに比べてログホラで違うのは「キャラクターの死」が「プレーヤーの死」と直結していない、というルールが典型でしょうか。
しかし、作中キャラクターにとっての「世界」とは何か?を考えたとき、彼らの世界はもともとの現実と全くつながっていない、「世界」はいま生きているそこだけ、という意味では、同じになります。
このように設定された「世界」であるのではないかと考えています。
となると、これらはすべて「貴種漂流譚」の系譜とみるべきではないかと最初に思いつきます。
しかし貴種漂流譚とした場合、物語の類型としては明らかに違うものがあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%B4%E7%A8%AE%E6%B5%81%E9%9B%A2%E8%AD%9A
VRMMORPGやMMORPGの場合、主人公は貴種というわけではなく、また、多くの同様の他人と一緒に異界に漂流しています。
これは明らかに貴種漂流譚とは違う特徴です。そもそも貴種漂流譚は神話の類型で、英雄譚のいくつかにみられる特徴なので、そのまま当てはまるものではありません。
となると、他に近い分類を考えると、「行きて帰りし物語」というのが出てきます。
http://hiki.cre.jp/write/?YukiteKaerisiMonogatari
これは乱暴な言い方ですが、貴種漂流譚から「貴種」の特徴をとっぱらったものといえます。
結果残るものは
多くの場合、冒険に駆り出される理由は「日常からの欠落」が起き、「冒険の中でその欠落したもの、あるいは替わるものを見つけ」「日常に帰ってくる」というものです。スターウォーズなんかこれの典型ですね。
ここまで来ると、物語の類型であり、一方で物語論として「読者に受ける物語とは何か」という話にもなってくるのですが、そちらの論は話の方向性が微妙に違うので割愛。
さて、では素直に「行きて帰りし物語」の類型としてまとまるでよいのでしょうか?
ところがここでも問題が、行きて帰りし物語の場合、冒険に投げ出されるのは「主人公」とかその周辺がせいぜいです。
また、「日常に帰ってくる」というのも重要になります。ログホラの場合、ゲーム中に行われている冒険では「日常に帰ってくる」のですが、「現実世界」の意味では帰ってきていません。
では、さらに共通項をと考えた時に残ってくるのが「集団漂流物」というジャンルになります。
個人的に思い出すのは、空飛ぶ!竜峰学園(ラノベ)とか、勇者110番(NG97)とか、かなりマイナーどころになるわけですが。
ということでもう一度元に戻り、SAO、ログホラ、.hack で考えてみた場合
という分類になるのではないか……と考えたのであります。
なお SAO ですが、実際には細かく変わっていて
異界へのギミックや、異界で使う技術は「ゲーム」がベースであるため、一見 SF なのですが、実際なところはあれらは「魔法」と物語上ほぼ変わらないものがほとんどです。
となると、物語の類型を見る場合にはもっと重要なギミックがあるのではないか?ということで、このような分類を夢想しています。
ここで気になったのが、では「ゲームという題材が特殊なのか?」ということです。
で、最初の方に戻る。
web 小説や、そこから現実の書籍になったものが、いろいろと「似通ってるな」という印象は、はたして「本当なのか?」。そして「似通ってるな」と思ったものは「何か?」。
個人的に多くなったなと感じているのに、確かに VRMMORPG に取り込まれるってのがあります。そして俺TUEEEEE。
しかし同様に、異界漂流物も多くなってるなとも思うわけです。ファンタジー世界で「生まれ変わる」とか「召喚された」とか。そして俺TUEEEE。
で、これらを考えた時、ある意味昔っから変わってないのではないかと思うわけです。ファンタジー世界に行って無双っての。ゲートも戦国自衛隊をファンタジーにしただけだ、と乱暴に切り取ってみたり。
結局「無双の理由づけ」に何を使っているのかという部分で、VRMMORPG というのが身近になったのかなと。
そもそも「コンピュータを用いたゲーム的異世界」で冒険というのであれば、いろいろと話は出てきます。
それこそ、最初は「ジャックイン」でしょうか。ニューロマンサー('84)。これのジャンルだと SF のサイバーパンクですね。この場合、マトリクスは現実世界の裏にある(人工)異世界という視点で見れば、ファンタジーの一種とみることも不可能ではありません。
同じくサイバーパンクで電脳世界があるもので、漫画で有名になったのがサイレントメビウス('88)でしょうか。
他、こちらはハビタットのような電脳街という感じの世界ですが、BOOMTOWN('92)という漫画もあります。AI が住み、自己増殖する電脳の世界に入り込み、バグ退治を行います。表現は SF 側です。
そして、ゲームといっても電源不要で東京N◎VA('93)なんかが思い浮かびます。サイバーパンクなTRPG。
一方、完全にゲームの味付けでは、クリス・クロスが '94、クラインの壺だと'89ですね。
そしてこの「ゲームな味付け」で「異世界」となると、コンピュータを捨ててファンタジーにぐっと寄ったものとして思い出せるのが遥かなる異郷ガーディアン('90)。死亡無し、バイト感覚でファンタジー世界で魔王を倒そう!という話です。あるいは、日帰りクエスト('93)なんかも近い代物でしょうか。これらは日常の延長として異世界でちょっと冒険してくる代物ですね。
これらと .hack が似てると思ってて、ギミックに「異世界」が絡む程度なんですよね。物語世界の構築法の話であって、物語としてはその異世界は重要なのですが。
そして、完全にファンタジーに話を持って行ってしまえば、作品は一気に広がります。
個人的には魔法使いになる方法(ダイアン・デュアン著)を持ってきたいです。翻訳がまた止まった……。こちらは、現実世界の「裏」にある世界なので、ナルニアのように現実の世界の「隣」にあるのとは違っていますが。
ここで VRMMO を題材に使っているのを考えてみますと。
VRMMO は現実世界の「隣」にしかなれません。アクセルワールドのように現実世界を模した世界であっても、現実世界に影響は与えていません。
その中で主人公やプレーヤー集団が「命」であったり「記憶」であったり「思考」であったりの影響を受けるという、世界以外が対象になります。
となるとこれは別にゲームではなくファンタジーであっても同じなので、ここの類型からは考慮しないでも済みます。
一方、魔法使いになる方法では、魔法使いだけに見える世界というのは、現実の世界と表裏一体です。魔法世界で変化があれば、それは現実世界にも影響を及ぼします。
これは電脳世界を用いた場合でも同じギミックがあるように作ることもできます。
このような違いを見るに、ようするに「VRMMO などに見えるゲーム世界・異世界」というのは「現実に影響を与えない箱庭」という概念でくくれるように見えます。
異世界漂流のファンタジーもその多くは「現実に影響を与えない箱庭」的世界です。
このように、完全に切り離されている異世界かどうかというのが重要なポイントなのかもしれません。
「無双の理由づけ」です。
VRMMO 、あるいは「ゲーム的ルールがある異世界」を用いた場合、「俺 TUEEEE」に対してこじつけが作りやすいのが、この分野が氾濫している理由なのかなと思ってみたりしてます。
どういうことか?
多くの場合、対象となる異世界は、技術的文化水準が現代より低いです。
FPSやSLをベースにした場合は逆もありますが、氾濫しているのは多くが「ファンタジー世界」として「中世西洋」がベースです。
そこで俺TUEEEとして従来のファンタジー・神話や伝説、英雄譚、ファンタジー小説などがとった手法が「貴種」です。
これは現実にも祭事が政であった時代に、「神の信託を授かる巫女」(卑弥呼など)とか「神(竜)の血統」(中国皇帝や日本の天皇)とか「神に認められた」(キリスト教や同影響下の国々の王など)が用いた手法で、何か特殊な存在が力を認めているから「偉い」という考えから来ている物と思われます。精霊信仰や祖霊信仰なども同様なので、世界中で行われた、あるいは現在進行形の考え方ですね。
そして、漫画やアニメやラノベでもこの手法はいくらでも使われています。作品は割愛。
では、一般人ではダメなのかってところから始まったのが、異界に行った時に「異物」なので強くなったというものです。この場合だと貴種である必要性がなくなります。
この場合重要になるのが、多くは「機転」や「思考」だったりします。その世界にない視点で物事を考えることで、打開するなどもありますね。
VRMMO の場合、この後者の考え方を用いて俺TUEEEをするというのが基本ですね。
ログホラがわかりやすいですが、異世界にはないけど現実世界にあったものを再現することで、異世界でのアドバンテージを得る。蒸気機関はこのギミック。
この手の異世界で発想で先手を取るってのが、他だとアウトブレイク・カンパニーであったり。あるいはくじびき勇者さまを思い出してみる。他にも新書であったような記憶があるのに、題名が全然出てこない。
まおゆうも「その世界になかった概念を持ち込む」事で「世界に影響を与える」という部分で、ログホラとそっくりなことを味付け変えてやってます。
てなところで、俺TUEEEの源泉をあれこれいじってきてるのは増えてきてはいるなとは思った。
続きも別に考えてないで投げっぱなし。
遅まきながら、ソードアート・オンラインに手をだした。
同じ人のアクセルワールドが好きだったというのと時間ができたからというのと。暇があるのは、ほんとうにいいことだ。
似てるよね、ていうか、クリスクロスも何かに似ているわけで、そういう意味じゃ、こういうジャンルだともいえるわけで。
ほかに似てるといえば、漫画でナツノクモとか空談師とか、あとスラムオンラインとかも似ているといえば似ている。
まあ、いいんだ。
それはどうでもいいんだ。
ソードアート・オンラインを読んで思ったのは、その仮想現実なネタは何番煎じだとかそういうところではなく、これがまっすぐ子供心にストライクするところだった。クリスクロスにはなく、ソードアート・オンラインにあるのは、その妙だ。
中学生とか高校生とかのころによくした妄想は? という問いが前にあった。その答えの常連は、自分がヒーローになる妄想だ。教室テロとか通学バスが異世界にとか邪気眼的なものとかひっくるめて、ざっくりいってしまえば、危機的な状況を自分の隠れた才能で切り抜けちゃう、ということ。このまっすぐな欲求は、異世界ものとかだとよく出てくると思う。実は・・・みたいな、ね。
ソードアート・オンラインはそういう妙を実によく書いている。くすぐったくなるぐらい。
だから、というわけだけど、ソードアート・オンラインはクリスクロスみたいなSFよりの作品ではなくて、教室テロをそのまま書きあげました・・・! みたいなバトルロワイアルだとか、異世界に召喚されて英雄になった的な、そっちの系譜のお話だと思うのです。
きっとね、ソードアート・オンラインを大人びさせるとジョージ・マクドナルドのリリスみたいな、そっちにいっちゃうんだろうなとか思ったりする。そっちにいくのは大歓迎だけどね・・・!