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はてなキーワード: 打鍵とは

2014-10-02

[]はやとくん

植田委員 そう言っていただければいいんです。

 そこでちょっと最後時間の残りが少しずつなくなってきているんですが、録音反訳の話、先ほども御説明の中で最高裁の方からいただいたんですが、私も不案内なんですけれども、何か最近電子速記「はやとくん」なんていう、えらいかわいらしい名前機械速記反訳システムというソフトが開発されているようです。「「はやとくん」をご存じですか?」なんていうチラシもあるんですけれども、名前の由来までは私承知しませんけれども、これも、名古屋の元速記官の方がこういうシステムソフトを開発されて、聴覚障害者等々の訴訟裁判参加にも役立っているというふうなことが結構書いてあるんです。

 実際、テープ法廷のやりとりを反訳するというのは難しいでというのは、実際その反訳を請け負っている業者の方からも出ているらしいんですよね。というのは、事件の内容が、記録もないからからへんわけですし、裁判専門用語もいっぱいあるわけです。そうなるとやはり、立ち会いメモぐらいはもらえるらしいんですけれども、ほとんどそんなの役に立ちまへんのやという話も聞いています。それで、不明な箇所を書記官に問い合わせたら、不明は空白にしておいてくださいよというような調子でやっているそうです。

 そういう意味で、書記官からも、テープの反訳について疑問の声というものを私幾つか聞いていますテープによる録音反訳でしたら、当然のことながら反訳者法廷に立ち会ってへんわけですから、やはり不正確な文書をつくってくることが間々あるそうです。私も速記のことはよくわからへんのですが、見ましたら全然意味の違う文書が出てくるらしいですね。

 そうなると、今度はその校正のために書記官がえらい時間を費やすことになると。これは二度手間なんですね。そうなると、書記官さんだって本来仕事に支障を来すことになるんじゃないか。いや、そんなことはありませんと言いたいんでしょうが、そういう指摘があるという事実については御承知されていると思うんですが、そういう現場からの録音反訳の精度的な問題を指摘する声を踏まえたときに、この「はやとくん」、こうしたものを実際速記官が自主的に、六割以上が自費で購入して使ってはるらしいんですよ、だったら、こういうのを併用しながらやれば十分対応できるんじゃないでしょうか。この「はやとくん」の使用というのはお認めになっているんでしょうか、みんな使ってはるらしいですけれども。その点、いかがですやろか。

中山最高裁判所長官代理者 まず、録音反訳方式について種々問題点が指摘されているという御質問でありますけれども、録音反訳方式を利用するに当たりましては、反訳者に対して聞き取りやすい録音を提供するために、特別な録音システムというもの法廷に設けまして明瞭な録音の確保に努めているほか、今御指摘ありましたように、反訳を依頼するためには、証拠調べに立ち会っている書記官が、立ち会いメモ、これは必要に応じて書証とかあるいは準備書面の写しも添付いたしますが、それを作成し、録音テープとともに反訳者に送付して、反訳書の作成必要事件情報提供しているところでございます

 また、この録音反訳方式によって作成された調書はあくまでも書記官の調書でございますので、書記官が必ずそれを自分責任において考証するということからも、その内容を見ることは当然必要でございます。そのあたりのところは、職員団体の方からも、この録音反訳方式を導入する際に、書記官による検証というものを必ず守ってくれ、入れてくれ、こういうふうにも強く言われているところであり、最高裁としてもそれを当然のこととして受けとめてやっているところでございます

 現実問題として、録音反訳方式でするとそういった正確性が問題になって控訴審等で破られている事象があるかどうかというようなことを見ますると、そういうものはございません。したがって、精度としては非常に良好に推移しているというふうに考えているところであります

 次に、「はやとくん」のことでございますが、これは聴覚障害者裁判参加に役立っているというようなお話でございますが、この聴覚障害者の方々の裁判参加がどういう場面を想定されているかということによってもこれは大分違うことになります。例えば証人として聴覚障害者の方が来られた場合に、それを「はやとくん」のシステムを使ってディスプレーを見せるということ自体、これは実は通訳ということになるわけでありまして、それは速記官の本来速記職務とは別物ということになるわけであります。したがって、そういうものを利用するに当たっても、訴訟法上、そのあたりをどう正確性を担保していくか、だれがそれを見ながらやっていくのか、そういった問題もあるわけでございます

 ただ、「はやとくん」は利用するといたしましても、これも前々からこの法務委員会で御説明申し上げておりますけれども、もともと速記官の制度というものは、昭和三十七年に労働科学研究所というところに最高裁の方から依頼して、どのくらい打鍵ができるかどうかということを調べたことがございました。その結果、週二時間、月八時間ないし十時間しかできないということでありました。そういうようなところを踏まえ、「はやとくん」を使用したときにこういった八時間ないし十時間というものが飛躍的に伸びていくのかどうか、そういったような問題ももちろんあるわけでございますが、その辺については、職員団体あるいは速記官の内部において一致した考えはない、むしろ考え方は相当異なっている、そういう状況にあろうかと思っておりますので、「はやとくん」を入れることによって一遍にいろいろな問題が解決するということにはならないというふうに考えております

植田委員 いや、私、後でそれを聞こうと思っていたんですが、まず、実際に六割以上の方が使っておられて、それで、なおかつそうした「はやとくん」の使用について、実際それを導入することが正確な、迅速な裁判につながるかどうかは、それは議論余地はあるんでしょう、いろいろな見解があるんでしょう。現実問題としてみんな使ってはるということは、とりあえずその使用を黙認なさっているんですか。お使いになる分には結構ですよということで、特に、いいの悪いの、けしからぬのけしからなくないのということは、別に見解としてお持ちじゃないということでいいわけですね。

中山最高裁判所長官代理者 たしか五八%の速記官の方々から、「はやとくん」を使いたいという、そういったもの当局の方に出されておりまして、それは許可されているということで承知しております

植田委員 要するに、六割近く希望して許可されているということは、非常に使い勝手がよくて業務の遂行資するものだということは、当然その点については認知をされているということですよね。そんな、まずかったらあかんと言えばいい話でしょう。

 まあ、一応聞いておきましょう。

中山最高裁判所長官代理者 最高裁判所として「はやとくん」の有用性をどうこうということではございませんで、本人がそれを使いたい、それが速記、要するに記録を残すという意味別に支障にはならないということから許可しているものでございます

第154回国会 法務委員会 第8号

平成十四年四月十日(水曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/154/0004/15404100004008c.html


小林(千)委員 それで、実際のこの速記がどのようにとられているかということをお伺いしたいんですけれども、実は、私も初めて、先日、実際に裁判所速記官の皆さんがとられている速記方法というものを見せていただきました。このように目の前で速記官の方が国会の中でとられている手で書く方式とはちょっと違うようで、速記用のタイプライターみたいなものを打って、言葉をいわば記号化するそうですね。それで、その記号を見てそれを日本語に直す、このようなやり方で裁判所の中の速記方式はとられているというふうに見せていただきました。

 この日本語に直す方式なんですけれども、従来は、その打った記号を見て直していたわけなんですけれども、その中で、速記官の方々の努力により、自分たちソフトをつくり上げた、「はやとくん」という名前らしいんですけれども、これにより、パソコンでその記号というもの日本語にいわば翻訳する、こういった作業をできるようになった、こういったことを速記官の方みずから自分たち研究をして新しいソフトを開発したというふうに伺っております

 そして、もう一つは速記用のタイプライターなんですけれども、官から支給されているといいます指定されているタイプライターではなくて、ステンチュラというアメリカから輸入された機械を使っている。そちらの方の機械は、それぞれの人の手に合わせて微調整ができるようになっている。例えば、打鍵の重さですとか、打ち込む深さですとか、手の体格に合わせた間隔も調整をできるようになっていて、キータッチも軽いということで、体にかかる負荷というものは大変少なくなっている。こういったステンチュラという機械と「はやとくん」というソフトを使って速記録をつくられている方が多いというふうに伺いました。

 しかしながら、この「はやとくん」というソフト指定ソフトということで、この「はやとくん」の研究開発についても、自分たちの勤務時間外の時間を使って、いわばプライベート時間を使って、仕事に対してのことに時間を費やしている。それにかかるお金もすべて自分たちで自腹を切って行っている。その「はやとくん」も、認められていないソフトなので、支給をされているパソコンインストールすることができないから、それを使うためには、自分の、私物パソコンを持ち込んで使わざるを得ない状況になっていると伺っています

 また、そのタイプライター、ステンチュラなんですけれども、これも、アメリカメーカーで、そこから自分たちで輸入をしている、約四十二万円ぐらいかかると言っていました。四十二万円、仕事のために出費をするんですから、自腹を切って、これは大変大きな負担だと思うんですよ、私は。

 このように、自分たち自助努力をしながら、仕事にかける情熱を持って勤務に当たっている、事務改善に対して大変大きな努力をなさっていることに対して、私は大きな敬意をあらわさなければいけないと思っているわけなんですけれども、最高裁の方は、何で、とても有用な「はやとくん」ソフトを今インストールすることを認めていないんでしょうか。そして、このような速記官の方々の努力というものをどのように認識されているのでしょうか、お伺いをいたします。

中山最高裁判所長官代理者 裁判所では、現在、例えば全国の裁判所をつなげるJ・ネットというシステムをつくっておりますし、あるいは全庁でLAN化を進めているところであります

 先般の内閣官房情報セキュリティ対策推進会議でも、各省庁の情報システム脆弱性というものが指摘されましたが、その最大の要因は、内部ネットワークに個人用の端末をつないだり、ソフトを入れることにある、そういったところは非常に慎重に考えなければならない、こういうようなところでございました。したがって、今後こういったシステムを全国展開するに当たって、相当慎重な配慮というものをしなければならないのが一つであります

 それからもう一つは、もともと「はやとくん」は、名古屋遠藤さんという速記官の方が開発されたというものでありますけれども、NECの98のパソコンベース最初になされ、その後DOS/V、それからウィンドウズということで、いわばマイクロソフトがいろいろ変えてきた、そこに合わせてOSを合うように変えてきたというわけでありますけれども、裁判所の方も、その間、実は、MS―DOSからウィンドウズ三・一、ウィンドウズ95、98、そして二〇〇〇、XP、このように進んできているわけであります。そういった中にそれまでのOSに基づくものを入れましても、それはなかなか一緒に稼働しないということにもなりますし、また、そのソフト自体インストールした場合には、そのメンテナンスを一体どうするのか、あるいは、ウイルスチェック等でいろいろ問題が起きてきた、やはりソフトの相性というものがございますからシステムに影響を及ぼしたときにそれはだれが責任を持ってやるのか、こういったところの問題も非常に難しいものがございますので、この辺の保守管理体制が整えられて初めて認められるということになるわけであります

 このようなシステム上の制約から、私用ソフトインストールについては、これは慎重に対応しなければならないということを御理解いただきたいと考えますが、速記官の執務環境の整備については、職員団体からも非常に強い要求が出てきているところであります。きょうも後ろに私どもの職員団体である司法委員長しかとにらみに来ておりますけれども、そういうような職員団体意見も十分聞きながら、できる限りの努力をしてまいりたいと考えております

第159回国会 法務委員会 第3号

平成十六年三月十二日(金曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/159/0004/15903120004003c.html


井上哲士君 日本共産党井上哲士です。

 裁判所の職員の中で、速記官の皆さんの問題について質問をいたします。

 昨年の質問の際も、今の裁判でも、そして将来の裁判員制度の下でも、速記官の皆さんの技術や意欲を大いに生かすべきだということを求めました。その際に、速記用の反訳ソフト「はやとくん」のインストールを官支給パソコンにもできるようにするべきだということを求めたんですが、十二月に実現をしたとお聞きをいたしました。その経過について、まず御報告をお願いします。

最高裁判所長官代理者(園尾隆司君) 通称名「はやとくん」と言われております反訳ソフトは、速記自身が開発したものですので、これを官支給パソコンインストールするには、当該ソフト裁判所内の標準的システム環境に影響を与えないということについて検証を行う必要がございましたが、昨年六月にこの検証実施するということを決定いたしまして、全国の速記官の意見や執務の実情等を踏まえて検証対象とするソフト特定いたしました上で、十月に検証実施に着手いたしました。

 検証の結果、「はやとくん」ソフト裁判所標準的システム環境に影響を与えない旨の報告書が提出されまして、インストールについて問題がないということが明らかになりましたので、十二月上旬にそのインストールを許可したものでございます

井上哲士君 私、これまでは、この「はやとくん」の有用性について検証すべきだということを質問いたしますと、そういう今おっしゃったようなセキュリティーの問題があるので有用性の検証ができないんだっていう御答弁をいただいてきたんですね。

 今の経過でいいますと、セキュリティー等の問題についてのみ検証をしたということになりますと、この有用性っていう問題は、局長地裁時代にもごらんになっているんだと思いますが、その速さ、正確さっていうことについてはあえて検証するまでもない、有用性が高いと、こういう判断だということでよろしいんでしょうか。

最高裁判所長官代理者(園尾隆司君) 速記官は、この「はやとくん」ソフトを自ら開発いたしまして、それからその改良ということにつきましても様々な努力を重ねておるというところでございますので、その有用性につきましては、速記官が自らがそのような使用形態を取っておるというところから、言わば外から見て観察をして検討しておるということでございますが、その点も踏まえまして今回のインストール許可ということに踏み切ったというわけでございます

第162回国会 法務委員会 第7号

平成十七年三月二十九日(火曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/162/0003/16203290003007c.html


小林(千)委員 民主党小林千代美です。

 裁判所定員法の一部改正について質問をしたいと思います

 この法案については、私も昨年もここの委員会でこの法案改正について質問をさせていただきまして、ことしも同じ質問を実はしなければいけません。というところに、毎年やっているところに根本的な問題があるのではないかなというふうに思っているわけでございます

 昨年は、この日切れ法案の中に裁判所法の一部改正というのもありまして、そこの中で裁判所速記官の方々のあり方というもの問題になっておりました。これは、平成九年のとき裁判所速記官の養成というのが事実上一時停止というふうになっておりましてから、毎年毎年、この日切れが出てくるたびに法務委員会議論の種にもなっている問題でございます

 昨年、この質問をして以降、最高裁の方では、速記官の方々が独自に開発をされた反訳ソフト通称「はやとくん」が、昨年の十二月インストールが許可されたということを私も速記官の方から伺いまして、本当に速記官の方々の自助努力というもの職場の中で報われたなというふうに、よかったと思っております

 つきましては、昨年質問をいたしました答弁につきまして、何点か確認をしておかなければいけないところがございます

 このように、裁判所速記官の皆様は御自身でさまざまな自助努力をしながら仕事に携わっていらっしゃるわけでございます。そのような速記官の方々の執務環境の整備につきまして、昨年、整備についてはできる限りの努力をしてまいりたいというふうに御答弁をいただきました。昨年から一年間でどのような環境整備が行われたのか、そして、これからどのようにさらに取り組んでいかれる予定なのかを御質問いたします。

○園尾最高裁判所長官代理者 昨年の通常国会において御質問を受けて以後、現在までの間に検討いたしましたことの中で最も大きいのは、ただいま御指摘のありましたいわゆる「はやとくん」ソフト裁判所の業務用パソコンインストールすることを許可したことでございます

 「はやとくん」ソフトは、ただいま御指摘のありましたとおり、速記官がみずから開発をしまして、その上に、ステンチュラという機器もみずから負担で購入をして業務に使っておるということでございまして、これについて裁判所パソコンで使いたいという強い要望があったわけでございますが、裁判所の業務用システムソフトに悪影響を与えないことが確認されていないということでそれまでは認めていなかったわけですが、昨年秋に専門業者ソフト Permalink | 記事への反応(1) | 23:38

2014-05-26

http://anond.hatelabo.jp/20140526140306

ため息や咳払い、キーボード打鍵がすごくうるさいやつなんかも同類だな。

なんつーか、音そのものが問題というより、喫煙者のごとく周囲にお構いなく

陰鬱空気を撒き散らかすその品性が癇に障るというか。

ついでに透かしっ屁とかまでされるとね、もう手に負えない。

2014-02-24

Windowsテキストエディタが使い物だと思っている人へ

http://anond.hatelabo.jp/20140222185627

A HAPPY END WITH YEAR 2013 !

こう書き換えたいとき

A HAPPY NEW YEAR 2014 !

不便なテキストエディタでは、

→を8回、Delを3回、N、E、W、→を1回、Delを4回、Endを1回、←を2回、バックスペース1回、4、と入力する羽目になる。

実に、24回もキーを押す計算だ。

でもこれって実は11回で書き換えられる。

そう、Vimならね。

でもこれって実は10回で書き換えられる。

そう、Windowsメモ帳ですらね。

 

Ctrl+{RIGHT}

Ctrl+{RIGHT}

Ctrl+{RIGHT}

Ctrl+Shift+{RIGHT}

{DELETE}

{END}

{LEFT}

{LEFT}

{BackSpace}

4

 

10打鍵

2014-01-24

http://anond.hatelabo.jp/20140124155514

嫌悪感が募って行き着くとこまで行く前に解決方法を考えたほうが前向きだと思うぞ。

キーボードがうるさい理由は、いくつか考えられる。

第一に、キーボードがうるさい種類の場合キーボードには色々種類があって、打鍵音が目立つものも割とある。夫さんがキーボードにこだわりのない人なら、静音タイプキーボードに変えるのはどうだろう。そんな高い物じゃない。まあ中にはそのカチャカチャうるさい打鍵音が気持ちよくて好きって人もいるわけだが、貴方が寝ているときだけ入れ替えてもらうのもいいんじゃないだろうか。

第二に。キーボードではなく机が鳴っている可能性もある。これは机を入れ替えよう。ガタつく机は、本人にとってもあんまりいいもんじゃない。

第三に。貴方の寝室が音漏れや振動が伝わりやすいのかもしれない。目張りをしたり床に一枚シートやカーペットを敷いたりで改善出来ないか。

第四に。色々やってもなお気になるほど貴方特にキーボード的な音に神経質な場合。これは仕方ないから耳栓とかするしかないんじゃないだろうか。それも辛いなら、夜中にパソコン作業をしないように頼むしかないかな。

2013-12-24

Dvorak配列について語ってみる

はてなダイアリー初めてにして匿名日記からスタートしてみる。

えっと…はてな記法……わからぬ(´・ω・`)

拙者がdvorak配列を練習し始めたのは、たしか2007年春だったと思う。

その頃からパソコンが大好きで色々とテキスト書いたりしてた。

いわゆる一つのラノベへの憧れ的な。

大学二年で、パソコンを扱う理系学科にいたこともあり、

これから人生の中でいっぱいの文字をタイピングするんだろな、という心配があった。

人とは違うものへの憧れと、タイピング速度が速くなるというのと、

何より腱鞘炎になりにくいというらしいので、dvorak配列を覚えよう、ということにした。

時間のある学生からこそできた決断だと思う。

最初の練習は、ホームポジションキーを覚えることだった。

どっかのサイトdvorak配列ホームポジション練習があって、

aaaauuuueeeeoooo hhhhnnnnttttssss

と言った具合に、さいしょはホームポジションキーを打ちつつ、頭の中で唱えてた。

えーえーえーえー と唱えながら aaaa と打っていた。

ゆーゆゆーゆーおーおーおーおーえいちえいちえいちえいちえいち……

つまんなかったけれど、少しずつ続けた。一日五分位かな。

ホームポジション以外のキーも覚えてきて、じゃぁかな文字を書こう、ということになった。

これが大変だった。

子供が文字を覚える時は、文字を書くことが目的ではなく、

文字を真似てみたり、文字を親に伝えたかったりするのが目的だと思う。

それと同じで、キーボード配列を覚える時は、かな文字を打つことが目的ではなく、

掲示板に書き込みたいとか、ブログを書きたいとかい目的で覚えるのだと思う。

拙者は既にqwerty配列を使ってある程度のブラインドタッチが出来ていた。

その状態でdvorak配列を使って掲示板にかな文字を書こうとすると、大変に苦痛なのである

というか、途中からdvorak配列などどうでも良くなり、qwerty配列で書いてしまうのだ。

こうして、しばらくはdvorak配列でかな文字を書く練習ができなかった。

それでも単一のキーブラインドで打てるような練習は少しずつ続けていた。

次第にアルファベットならdvorak配列の方が得意になってきて、

学校自分LINUXdvorak配列にしてぷろぐらみんぐするようになった。

(というか、ローマ字入力qwerty配列を覚えた拙者にとって、

qwerty配列アルファベット入力するのはむずかしかった)

dvorak配列ローマ字入力の良い練習方がないかと探し続けていると、

docomoが販売していた、シグマリオンというキーボード端末を発見した。

調べてみると、シグマリオンOSであるWindows CEには、キーボード配列dvorakに変えるアプリがあるという。

早速試してみると、ちゃんと使えたではないか

(もう作者がダウンロード停止してて、現在は使えないかも)

拙者はちょうど電車通学であった。

ゆえに、電車の中は暇で、小説を読むか寝るかの二択であった。

この時間ローマ字入力の練習の時間にしようと思った。

一日に五分ほど、頭に浮かんでくる言葉電車内で入力した。

頭のシナプスが繋がっていないので、指先がこんがらがる感じだった。

しかし、電車の中は睡魔を除き、かなり集中してタイピングできる環境だった。

やがて月日が経ち、拙者はdvorak配列マスターできた。

大体、九ヶ月くらいは練習だった。

半年を過ぎるとqwerty配列と同等になったため、それは練習じゃなくなった。

dvorak配列マスターした者として言えるのは、

確かに指が疲れないという点だ。←ありきたり過ぎて死ぬ

この日記iPadqwerty配列で書いているが、なぜここまで片手が連続打鍵するのか問い詰めたいくらいだ。

上に行ったりしたに行ったり……qwerty配列はいいことがないぜ。

これからdvorak配列を覚えたいという人へ、一つ忠告をしておく。

dvorak配列マスターしても、ハードウェアキーボードは見つからないし、

自分パソコンを他人にいじってもらう時に相手が困るし、

iPadを買ってもdvorak配列を使えない。(設定項目はあるのにな…)

それでも拙者がdvorak配列を使い続けるのは、

単純にqwertyに戻るのが億劫なだけだ。

人間、一度覚えたものを変えるのには大変な労力が必要だ。

拙者は一度dvorakの村へ辿り着けた。

しかし、社会人になって毎日疲れて帰るようになると、

qwertyの村へ帰ってゆくだけの体力がない。

偉そうにdvorak配列マスターしました、と書いたが、所詮はそんなところ。

qwerty配列しか使えない人と殆ど同じさ。

あ、かな入力できる人は尊敬します。

2013-11-03

私が『劇場版まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』を観ないたった一つ

私が『劇場版まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語』を観ないたった一つの理由。

それは『魔法少女まどか☆マギカ』(以下まどマギ)という作品が実のところ魔法少女ものではないせいだ。

彼女らはことごとく魔法少女コスプレにすぎない。

もっと制作はすべて承知の上だろう。だから問題は受け手の側にこそある。

あなたもしかしてまだ本作を魔法少女ものとして思ってやしないだろうか。あるいはアンチ魔法少女ものと惑わされてはいないだろうか。

そんな素直なファンたちにこそ伝えたい。魔法少女現実に我々の社会を照らす光なのだということを。

魔法少女の系譜は危機に瀕している

最近だが『Fate kaleid liner プリズマ☆イリヤ』というアニメを観る機会があった。

嫌がる少女を無理矢理魔法少女にしたてあげたり、立派な女子高生がその衣装を着ることを揶揄したりと、なんとも悪趣味パロディ作品であった。

——このままでは近いうちに変格が本格を駆逐してしまうのではないか

その思いを抱かされたところに『まどマギ』の新作上映である

その日が来る前に、伝えておかなければいけない。

まどマギ』には魔法少女資格が欠けている

敢えてそう主張しよう。

魔法少女資格

それは何だろうか。

笑わないで聞いてほしい。

「すべての女の子の憧れの存在であること」だ。

この意味アイドルもの魔法少女ものとは姉妹関係にある。

魔法少女とは時代年代で移り変わる少女価値観を切り取り、輝きをまとわせるものでなければならない。それこそが魔法少女資格であり、約束事であり、存在意義なのだ

いま魔法少女と呼べるのはせいぜいキュアハートフラメンコガールくらいのものだろう。

ミンキーモモ』の光

ここで『魔法のプリンセス ミンキーモモ』(1982年)という作品を取り上げたい。

男性おたくを含め魅了した点で、本作の先駆けとも言える魔法少女ものの有名作品だ。

主人公12歳の女の子魔法の力で18歳に成長し、どんなプロフェッショナルにもなることができる。そうして「あなたの夢は私が守る」と視聴者に訴え続ける。

女性が働くということが闘争を意味した時代の作品なのだ

それでいて普遍的価値代表している。名作の所以だ。

繰り返そう。『まどマギ』には魔法少女資格が欠けている。

アンチ魔法少女という主張

すると賢しい人はこんなことを言う。

まどマギ正統派魔法少女ものだなんて思っていないよ。あれはアンチ魔法少女ものなんだ」と。

……いいだろう。

そのテーマで私に論戦を張ろうというのなら受けて立とう。

魔法少女とは何か

まずは魔法少女定義について掘り下げてゆこう。

アーキタイプ(元型)理論を利用するとすっきりする。

アーキタイプとはC・G・ユングによる精神分析の用語で、世界中神話民話に繰り返し登場する人物像を抽象統合したものをいう。物語分析おいてはキャラクター類型論の礎として重用される。

この理論に則ると魔法少女は〈お姫さま〉のアーキタイプ還元される。

〈お姫さま〉は特別な生まれを持ち、国じゅうの人々の期待を受けている。社会の善性を表現し、人心を希望で満たすことが彼女至上命題だ。

誰でも知っているように、すべての魔法少女フェアリーテールおとぎ話)の主人公なのである

アンチ魔法少女とは何か

では次にアンチ魔法少女について論じてゆこう。

本稿は二つの作例を扱う。一つは『少女革命ウテナ』(1995年)。もう一つは『マルドゥック・スクランブル』(2003年アニメ版は2010〜2012年)だ。

以降は『ウテナ』、『マルドゥック』と略記する。

知らない人は各自で Google にでも尋ねてほしい。

以下に読み解いてゆく。

鏡としての主人公

ウテナ』の真の主人公姫宮アンシーのアーキタイプは〈娼婦である。〈娼婦〉は〈お姫さま〉の反対で、他人にへつらい、虐げられ、社会の悪性を負わされる犠牲アイコンだ。

一方、表の主人公であるウテナは〈王子さま〉を目指す女の子というトランスセクシャルキャラクター

しかしこれは倒錯ではない。

洞察力を働かせればアンシー、ウテナのともどもが不在の〈お姫さま〉の鏡像であることに気づくだろう。

ちなみに敵対者である暁生は〈魔王〉。自らは何も生めず、他人を支配してその生産物を奪う男。暁生とアンシーの肌が黒く描かれるのはそのネガティブな心性が表出したためだ。

さらに続ければ枝織は〈悪女〉。力ある男に寄生してはダメにしてしまう中身のない女のアーキタイプ、となる。

閑話休題

他方、『マルドゥック』の主人公バロットが〈娼婦であることに説明は不要だろう。

なのでもう一つアンシーと共通する特徴をあげよう。

「不具の男性性の同伴」である

未確認生物サル?)のチュチュ典型的ダメ男の現身。人造ネズミのウフコックは使い手に依拠した万能の道具存在。そのいずれもが魔法少女必須アイテムであるマスコットアニマルの成れの果てだ。

ウテナ』の結末

そんなウテナとアンシーは最後にどこにたどり着いたのか。

「学園の外の世界」だ。

そもそも「世界の殻を破る」というフレーズは二度目の誕生メタファーである

管理されたままでいるのも、管理する側にまわるのも結局は同じこと。

選んだのは未知に挑むという生き方

王子さま〉でも〈お姫さま〉でもない。〈デュエリスト〉こそ『ウテナ』の提案するオルタナティブだ。

『マルドゥック』の結末

ではバロットはどうなっただろう。

彼女は当初こそ手にした力に溺れるものの、自分を裏切った男(野心の象徴)を殺すことはしない。逆に男を守ることで克つ。

さら最後の敵(破壊象徴)を相手に闘うときにも、バロットはひたすら耐え忍び、前のウフコックの相棒だったその男を止めることを考える。

運というものを理解したバロットにとってすでに暴力は勝利への要手ではないのだ。

どうだろう。

バロットはもちろん魔法少女ではない。

といってただ性別を反転させたダークヒーローとも違っている。

彼女男性とは異なる価値観武器を身につけたバトルヒロインとして成熟階段を登っているのだ。

ミンキーモモ』における自己否定

締めにふたたび『ミンキーモモ』の話をしよう。

この作品は途中、主人公事故死するという衝撃の展開を迎える。これは現実への決定的な敗北であり、魔法少女というテーマに対する叛乱であるとさえ映る。しか彼女はその後ふつう人間として生まれ変わり、それからも夢を求め続けるのだ。

この出来事はいわば魔法少女という夢を現実に呼び込むための通過儀礼である。実のところ『ウテナ』で視聴者を騒がせたウテナ処女喪失シーンはこの発展ともいえる。

魔法少女とは何か、そしてアンチ魔法少女とはどういう所業なのか、理解されただろうか。

魔法少女まどか☆マギカ』の主人公

それではようやく『まどマギ』の話に移ろうと思う。

結論からいえば暁美ほむらはダークヒーロー女性版に過ぎない。

そして鹿目まどかの正体はヒロインへの変身を期待されながら最後ヒーローに変身するという、高次元のシェイプシフターであった。

結局、本編はまどかときゅうべえの二人がひとりよがり正義に溺れたほむらにしっぺ返しを見舞う結末で幕を閉じる。

それに続く今作は——サブタイトルを信じるのなら——アンチヒーローとなったほむらがすでに叶えられたまどかヒロイズムを覆そうとする物語となるはずだ。

実際、予告映像を観た後の私の予想は「どうせビューティフルドリーマーではじまってレイアース2で終わるんでしょ?」であった。

90年代過ぎて自分でも嫌になるがそれはさておき。

皆が『ファウスト』要素探しに忙しいようなので私が代わりに言うのだが、『まどマギ』の思想世界は『魔法騎士レイアース』のそれそのままである。

願いの力を世界の第一原理として位置づけ、その上で自己犠牲を否定するのなら、『レイアース2』の提示した可能性のいずれかに落ち着くのが妥当である

ゆえに、いまの私に物語面に対する期待はない。

食べてはいけない

無論、映像・演出面のクオリティであればいくら期待してもよいのだろう。

しかし、だ。

まどマギ』本編がやってみせたのは一見ヒロイズム糾弾であるようで、その実勝つために既製概念ルールを変える行為の全面肯定に他ならないのだ。

そんな作品である以上、魔法少女の外観は「釣り」以外の何物でもない。理解して食いつくのなら言い訳もできよう。舌に乗せたら甘美な味がする餌なのだろう。

しかし、我々は豚ではない。

食うためだけに生きるのも、食われるために生きるのも、どちらも御免被ると私は思う。

あなたもまたそうではないか

——部屋の灯りが落とされた。

そろそろこのノートパソコンを閉じなければいけない。これ以上の照光と打鍵音は周囲の観客の迷惑だ。

最後に。

これだけは言っておく。

忍野扇ちゃんは僕もかわいいと思います

2013-10-04

http://anond.hatelabo.jp/20131004161643

分かるよ。そういう人はあらゆる音に無頓着だ。ただし自分が出す音に限る。

リターンだけビシバシ打ったり、ノッてるとき打鍵全般にラウドネスがかかる。

ブツブツ独り言とかため息なんかも入ってる。さらにおまけにヨダレまみれで

あめ玉コロコロとか、ガムクチャクチャする。

もうなんというか、不快音、オールインワン

2012-08-09

自作PCで学んだこと

(追記)

id:nanoha3 や、画面でかい解像度欲しくなる。サブ画面はTVで良いと思うけど。/ 静音スパイラルのことが書いてないと言うことは、まだ罹患していないか

自分の机と椅子環境だと27inchはやや小さくて、32inchがベストでした。2560×1440は疲れるのでパス

静音は今後の課題です!静音スパイラル罹患予定www

2012-05-14

新しいキーボードを買ったので

打鍵感のテストも兼ねて。

ひとまずAndroidでも使えるようだ。

画面を横にした場合とか、shiftキーを押したときの動作とかはWindowsと異なるので慣れが必要そう。

2011-07-26


社内で席替えがあって、割とおちつける場所になったのはよかったんだけど、

となりの大先輩がキーボードを強打するするするする・・・・・・。

エンタキー押すときだけではなく、ありとあらゆるキーボード打鍵音がまじぱねぇ。

その右となりの人も匹敵するぐらいの強打者。

パッチパッチパシッィィイ!!とここは、将棋センターかよ!ってぐらい。

ああ、気になり出すとまじうぜぇし、言っても直らないし、

その上ノートパソコン調子が悪いとかいうし、なんなんだろうねこういった人は。

で正面はリアルお局さん。

から晩まで仕事はせずに人の文句とか毒を吐き続けている。

音の害って結構しゃれにならないよなーとか、

奈良騒音おばさんとか思い出しながら、増田愚痴ってみた。

ほんと、静かな場所へ、引越引越♪さっさと引越し♪したいわ。

2011-04-02

ピアノが弾けるようになりたかった

もともとお金がある家じゃないので、ピアノなんて買えない。

じゃあピアノ教室は?僕が物心付く前に泣くほど嫌がり、叶わなかった。人生最大の過ちである

今齢24を前にして、小学校よりはじめた適当管楽器打楽器をこなすが、それでも不満だ。

ピアノだ。

ピアノが弾けねば、こころかばず。

何もリストだのショパンだの名作曲家ピアノ協奏曲を弾きたいだのと野暮を言っているのではない。

家にあるのは電子楽器打鍵の重みのひとつもない、くそったれなキーボードだけだ。

こんなのでは練習にならない。

というわけで貯金している。

グランドピアノとは言わずも、まあ本格的なピアノが欲しいから

まだ足りない。

まだまだ足りない。

というか先月会社倒産してそれどころではない。

ああ、逝きたい。ああ、生きたい

2011-03-18

発電器官はデンキウナギの夢を見るか

2011年、夏。

未曾有の災害と共に発生した史上最悪と言われる原子力発電所事故により関東以北では電力危機が生じていた。あらゆる場所電気が足りないため、経済は縮退し失業率は上昇、被災地復興すらもままならない状況に人々は疲弊し、絶望していた。日本はもう終わコンだ、と誰もが思っていた。

E官房長官は滝のように流れる汗をぬぐいながら、よりいっそうの節電の協力を求める会見を行っていた。

飛んでくる野次。頭を下げるたびにたかれるフラッシュのせいで会見会場には熱がこもり(もちろんクーラーなど不謹慎なのでご法度である)、うだるような暑さに拍車をかけている。

彼とてこれ以上の節電が無理だということは分かっていた。停電が頻繁に発生するせいで製造業は壊滅的なダメージを受け、GDP10%はおちこんでいた。失業率に至っては15%以上の上昇だ。物価の上昇率も著しい

「節電してればどうにかなるのかよ! お前がどうにかしろよ!」

国民死ねってのかよ! おい! Kを退陣させろ!」

Eは汗を拭った。マスコミ記者の態度は日に日に悪化している。それにともなって世論も完全な逆風となり、いま政府転覆寸前だった。震災の直前に外務省を辞任したMの運の良さには驚きを通り越して腹立ちさえ覚える。しかもこんな時に限ってHが「放射能シュレーディンガーの猫のようなもの、見てみるまでは存在しているかどうか分からない」などという素人にも間違いだとわかる迷言をのこしたりなどしている。後ろから味方に撃たれるとはこのことだ。

記者が静まるのを待って、Eは原稿を再び読み上げ始めた。

「まず一点は、首都圏における新規発電方式の、採用で、えー、ございます。本日より、首都圏の主要駅を中心に新方式の発電装置を稼働しております……」

後に有名になる首都圏発電所誕生の瞬間であった。

手始めに政府ラッシュ時の駅及び電車に床発電装置を埋め込んだ。発電量は微量で実用的ではないと言われていた床発電だったが、殺人的なラッシュ時の発熱量は彼らの予想を優に越え、鉄道への電力供給を賄うことができたのだった。

これはひとつ天啓だった。

人が活動するだけで電力が発生するのだ。しかもこの発電による排出物はせいぜいうんこである。なんというクリーンな発電方法だろう。

はじめは懐疑的な主張が主だった世論はこの実験によって一変し、一挙に床発電装置首都圏一帯にばらまかれた。道路は瞬く間に敷き替えられ人が歩くだけで発電が行われるようになり、なんと10キロワットの発電を可能したである。歩くだけで発電ができるという手軽さのためかあるいは通勤ラッシュの激化に嫌気がさしている人が多かったためか、またたくまに通勤、通学は徒歩もしくは自転車に変わった。政府の発表によれば、このことによって肥満人口は27%も減少したという。

この他にも、各産業は人の活動――正確に言えば活動による圧力変化が起こりうる場所を血眼になって探し、研究開発に人材を突っ込んだ。圧、とにかく圧力変化を探せ、何でもいい。特に大きかったのは繊維から電気が取れるようになったことだ。服の伸び縮みだけでなく、その繊維を使った布で作った服を着た人が押されたり押し返したり――要するにまたラッシュである――すると発電が起きる。充電程度の電力なら服からまかなえるようになったことで、電力所からの配分は若干減少した

この発電方式が予想外の供給可能したことを受け、すべての原発は停止した原発が停止したことにより25%程供給率が下がったが、人々は不足分を補うために一心に発電に励んだ。停電は頻発したが、それでも原発を使わないことを人々は選択したのだ。原子力発電所をすべて停止するというのはKの思いつきだった。世論もそれを求めていた。一部の識者がわかったような顔で発電所を止めると云々と述べたが、そんな言説は一捻りで闇の中に葬り去られた。

人々は自分たちの使う電力を作るために仕事をし、あえてラッシュ電車に乗り、あるいは車を捨て街を歩き回った。人の活動によって作られる電気は微々たるものではあったが、それでも彼らが活動をやめればとたんに電力不足が発生する。

から電力を作らない人々は糾弾され、あるいは疎ましがられるのは当然の流れだった。

電気を使う一方の病人、活動量が少ない老人に対する風当たりは日に日に強くなっていたし、さらには引きこもりに対して課税処置――のちに「動かざるもの食うべからず法」として後世に名を残す悪法満場一致で可決されて以来、彼らはただ風の前の塵の如き存在と成り下がっていった。

そして二年が過ぎた。

電力供給改善の成果が評価されたのか、あるいは非常時に国のトップがすげ替わることを世間が求めなかったせいなのか、幸いなことにK政権は低空飛行を続ける支持率を保ったまま存続していた。その間に首脳陣が国民を「発電装置」と呼んで批判を受けたり、病床者を「発電能力を失っても生きているってのは無駄で罪です」と発言して集中砲火を浴びていたりなどしたが概ねしばらくすれば収束する程度の騒ぎだった。

それよりもっと大きな問題が立ちふさがっていた。

自殺者十万人、過労死が二十万人を超えたことについてどうお考えですかぁ」

頭の中がさぞかし軽そうな女が無表情に近い薄ら笑いを浮かべて彼にマイクを向ける。

Eは汗を拭った。

日本経済は回復している、していたはずだった。だが、圧電装置運用が開始して以来、過労死の件数は増える一方だった。従来の経済活動を維持しながら、圧倒的に不足している電力供給を補うための活動が必要なのだから過労死もむべなるかなである。加えて効率的な発電を行うために電車の運行時間が制限されたことにより、通勤ラッシュが激化し、三日に一度は圧死者が出ているという報告も受けている。どうって、なにがどうだと言うんだ、と腹の中で毒づきながらEは原稿の文章を噛み砕き、どうとでも取れる無難な回答を続けた。

だってこんなことやりたくてやっているわけじゃない、とEは思った。会見中もひっきりなしに足踏みをして会場設備のために発電をする。記者が必死でキーボードを叩いているのだってキーボード打鍵で発電をしているからだ。そうでもしないと電力の供給が追いつかないのだから

しい代替発電方式を……と頭を抱えながらEは報告資料を読んでいた。震災から二年がたつというのに眠っている時間のほうが少ないのはどういうわけだろう。すっかり頬はこけ、目は落ち窪み、このままではEも過労死するに違いない。そして足元でひっきりなしに点滅するいまいましい力不足パネル

Kがあのとき原子力発電を廃止すると言いさえしなければ! あの男なやることなすことただ人気を取りたいだけなのだ。長期的な視野などあるわけがない。

くそっと彼が声を漏らしたちょうどその時、ふっとすべての電気が消えた。鼻先も見えない暗闇がEを包みこむ。

Eはあたりを見回した停電だ。停電予報が放送される程度には停電はよくあることだが議員宿舎での停電は初めてだった。よっぽど電力供給が足りないのだろうか。夜間だから工場の発電がないとしても10%程度の余裕があったはずではないのか。そういえば近々ストライキが起こるう可能性が高まっているという報告はうけていたが、ついに来たのだろうか。ストライキをするのはとても簡単なことだ。活動をやめればいいのだからプラカードを持って大声を出すよりもずっと簡単にできる、消極的ストライキ。静かな抵抗。それこそがEの最も恐れている事態に他ならない。

Eの考えがまとまる前に、携帯電話が振動を始めた。きっちり五回分のコールを待って――コール五回分の振動で約一分間話すことができる――電話を取る。声を聞いてすぐに分かった。官房副長官のSだ。

「おい、停電しているぞ! 一体これはどういう事なんだ、T社から事前に周知もなかったじゃないか

ちっと舌を打ちたいのをこらえてEは瞼を押さえた。いくらEの方が年下だとは言っても、長官はEだ。つまり彼はSの上長だ。なぜこの男はせめて丁寧語で話さないのだろうか。苛立たしい

「いえ、私の方にも報告は――」

「どういう事なんだ!」

「T社に問い合わせてください……」

「なんだと! 俺を誰だと――!」

思わずかちんと来てしまったことは否めない。だがEも限界だったのだ。

「それがあなた仕事でしょう! 私はT社のスポークスマンでもなければ、カスタマーセンターでもないんだ! 電力不足官邸で起きてるんじゃない! T社で起きてるんだ!」

怒声が耳に届く前に彼は通話を終了した携帯電話を机の上に放り出し、ベッドに潜り込む。腹の底からくつくつと笑いが漏れてくる。

彼は笑った。笑いながら眠りに落ちていった。夢は深い眠りの中に現れなかった。

※この話はフィクションです。実在の人物、団体、企業とは一切関係ありません。

2009-12-23

今日からviを使う人はこれ読んどけ

viカーソル移動を極めることに尽きると思っている。

一文字ずつ移動  j k h l

一単語ずつ移動  w b

行頭/末に移動  0 $ (ゼロドルマーク)

ファイルの先頭/末尾 gg G

指定した行数  [行数]G (35Gなど)

打鍵した文字に移動(広報検索) /[文字列] (スラッシュ+移動先の文字)

打鍵した文字に移動(前方検索) ?[文字列](ハテナ+移動先の文字)

2009-05-08

たぶんノートPCユーザのうち大半思っていることだと思うんだが・・・

なんで最近ノートPCタッチパッドっていうかトラックパッドっていうか、ああいう奴なんですかね。コーディングしてるとたびたび意に反して反応するので超使いづらい。なんか今使ってるやつが結構過敏なのか、いつの間にかカーソルが移動してたことに気づかないで打鍵しててびっくりすることがある。

マウス使えばいいんだろうけど、机が狭くてあまりスペースを割きたくないし、机の上でばっかり作業するわけでもないのでいい加減いらいらしてきた。

世の中的にはタッチパッドのほうが使いやすいということになってるんだろうか?トラックポイントが好きなんだけどなー。最近あまり選べないよなぁ。タッチパッドのほうが可動部が減らせたりするとかあるのかしら。

2009-01-09

キーボードを買いにいく

いつもあったのが売り切れてたようなので、色違いの白いほうを持って店員さんに入荷日を聞く

メーカーさんのほうでこの色だけ生産終了になってますねー」

なんで黒だけ生産やめるかね。黒は白と表面の品質が違う(価格も違う)ってことわかってるだろうに。
わかってるから黒だけやめたのかそうですか。

2000円台だけど打ち心地と価格耐久性バランスが大好きなキーボードだったんだけどなあ。残念だ。

http://www.owltech.co.jp/products/keyboard/KFK109PS2/KFK109PS2.html

って白も生産終了じゃねーか、店員なめんな。でも白には興味ないんだよなあ、あれはちょっとなんか違うんだよね。黒の代わりにはならない。

余談だけど、猫のキーボードルーム ??MITSUMI KFK-EA9XA?? で紹介されてるように、グリス塗ってあるのがデフォだから、キーだけ外して水洗いとかしちゃうと元の打鍵感に戻らないよ。特に Ctrl キーと Shift キーが酷い。ガチガチンになる。このガチガチンさを20代過ぎたオラに分けてくれって感じにガチガチン。

2008-12-10

キライ言語で開発するのは毒の沼歩くのと似てる

打鍵1ごとにダメージ1みたいな。

完成前に力つきるなこれは。

2008-12-09

全てのキーが修飾化すればいいのに

と思った。

キーボードをよく見ればわかるように、様々なキーが乱立している。Shift、Ctrl、Alt、Esc、そしてWindows/Appleキーもよくみられるようになっている。

しかしShiftだのCtrlだのAltだの、機能キーがどんどん増えていてはちゃめちゃになってきているように感じる。それにしてはタイピングというものにもっと大きな可能性が残されているように感じてならなかった。何が問題なのだろうか?

今までの話はキーボードといっても汎用コンピューター入力デバイスとしてよくみられるキーボードの話であった。一方キーボードというものには楽器用のキーボードもある。同じ指で打鍵するタイプだが大きな違いがある。和音を奏でるためによく複数の箇所を同時押しをするのだ。

汎用コンピューター入力デバイスとしてのキーボードに視点を戻してみる。同時押しといってもそれはShift、Ctrl、Alt、Windows/Appleなどのキーが主体であり、例えばCとVを同時押しするとか、PとDを同時押しするとか、そういう利用法はほとんどない。というよりワープロから考えればわかるように同時押しを同時押しではなく逐次押しとして処理していくようになっている。

なんかもったいないんだよなあ。

無論アルファベットなどのキーの同時押しを別処理用途として開放することにはデメリットもある。普通に高速タイピングしていると瞬間瞬間では複数のキーが同時に押されていることは多いのだろう。例えば「dir」と打鍵する場合も詳しくみていけば「d」、「d+i」、「i」、「i+r」、「r」という状態を経ているのかもしれない。ということは普通に高速タイピングしていても思わず修飾キーとして動作されて戸惑う場面が出てしまうかもしれない。

それでもやはりこの同時押しキー空間をほぼ封印しっぱなしにするのは実に惜しいと思うのである。

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いや、決して、ゲームでzxcキーの同時押しがきかないキーボードばかりだと不便だなあと思ったからとか、そういうわけでは…

2008-12-05

http://anond.hatelabo.jp/20081126160455

今日電車の中でモンハン(だと思うが、確認はしていない)をやっている若い人を見た。

最初は気にならなかったのだが、急にLRボタンガチャガチャやり始めたので、何事かと思って凝視してしまった。

それで気づいたんだけど、打鍵音。安っぽいよね>PSP

あれも、貧乏くささに拍車掛けてる。

カチャよりポチのほうが、貧乏くさくない気がするのは主観かな?

2008-10-04

http://anond.hatelabo.jp/20081004143956

ええ? iPhoneDS日本語入力はかな配列使うでしょ普通

わざわざ2打鍵もしてやっと1文字なんて、まどろっこしくてやってらんないよ。

アルファベット入力するときQWERTYじゃなくてもいいじゃんって話ならわかるけど。

確かにアルファベット入力時はABC...の順に並べてもいいとは思う。

それでもQWERTY配列なのは、多くの人が配列を知っていて迷わないから、という理由なんだろうな。

Dvorakオプションとか、あってもいいかもね。

2008-06-20

会社パソコン

新しい職場で、支給されたPCに自費で

を追加してみた(もちろん上司の許可は取ってる)

同じ開発チームのメンバには

「わざわざ自腹で…?」みたいな怪訝な顔をされた。

だが、家で使ってるPCの快適さに比べりゃ屁みたいな環境

時間使う苦痛に比べりゃ安いもんだと思う。

というか皆、よくディスプレイ1枚で仕事できるね。

コーディング中はトリプルディスプレイ環境が欲しいくらいなのに。

仕事の早さと質ではチームの誰にも負けない自信はある。

この環境は必要だから揃えたんだよ。

だからそんな変人を見るような目で私を見ないでくれたまへ。

2008-02-15

叩いても、叩いても

キーボードは壊れない。

どんなにたくさんの文字を打ち込んでも、未だなお、キーボードは生き続ける。

周囲から打鍵音がうるさいと文句を言われているので、今のキーボードが壊れたら

静音タイプキーボードを買うんだと、心に決めているのに、

キーボードは壊れない。

くそ、頑丈なやつだ。

もっと長文を書きなぐってやる。

2007-12-15

そのとき、増田は動いた

ことの発端は俺が発した一言。

元来無表情な文字列からでさえ、何か不穏なざわめきを感じる。

動揺が動揺を生み、増田たちの指を突き動かす。

打鍵音が室内に響くが、もはや増田たちには聞こえない。

このゆったりとしながらも、深く、重く、どす黒い胎動

今、何かが起こっている。

2007-12-13

http://anond.hatelabo.jp/20071213100034

最大、一秒間に(アルファベット)6文字以上打鍵できるのは玄人。

これだけは単にタイピングが速いだけの人だけど、残りは人間ワザじゃねーな。

http://anond.hatelabo.jp/20071212132540

この手の文章は下手をすると自分ができること自慢に陥りがちなので、

あえて誰にもできないようなことを基準にした方がいいんじゃないか?

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