はてなキーワード: ドロップアウトとは
某大手SIerの半研究開発職/半SEみたいなポジションで仕事していた者です。
一応昨年度の新卒で入ってますが、業界は初めてではなく大学時代も細々ベンチャーで開発職したり、フリーでSEしてました。
今の会社に入社すると同時に結婚して、今は妻と2人暮らしです。
ただ妻はいわゆるボーダーで、パニック障害持ちでうつ病と少々厄介でした。
そんな感じの背景のある人間です。
ある日、酷い頭痛と発熱、全身の極端な倦怠感、強い動悸に襲われました。数日経っても改善せず病院に行きましたが病理的な原因は不明です(やや数字には出ていたのですがそもそも数日間食欲もなく水分もろくに取っていなかったので…)。
その後もあれよあれよと言う間に色々な検査を受けて最後は精神科で掲題の診断に。
実は精神的な問題には心当たりがありません。会社も決してブラックではなく、もちろん妻のことは大変でしたがそれでもなんとか。強いて言えば妻は働ける状態ではなかったので、お金の面がじわじわと不安になってきた程度です。
それでも、事実として身体に症状が現れ、夜は眠れず、朝起きれば意味もなく(良い歳して)泣いて…。
あと自殺念慮というやつが私には今ひとつ分かっていなかったのですが分かったかもしれません。死にたいと思っているつもりはないのですが、自分が電車に飛び込む映像、首を吊る映像、ベランダから飛び降りる映像…こういったものが繰り返し頭をよぎる(あるいは脳内再生していた)状態でした。
うつ病の妻を持っていたので、この手のことには詳しいつもりでいたのです。しかし、自分のこととなると意外と分からないものなのでしょうか。
自分も今でこそ、そんな風に客観的に書ける余裕がありますがその当日は「休職だけは勘弁だ」とか「死んでもいつも通りの生活する」などと騒いでいたそうで…(笑)
※夕方は比較的調子が良いのと、セパゾンを飲んでるのが効いているのかなぁ…今は落ち着いて書けますね。
ごめんなさい、結論がまだでした。
休職1ヶ月を申し渡されました。
これが本題です。
3割が復帰、3割がさらに延長、3割が今の仕事、生活からドロップアウトといった感じらしいです。
私は復帰の3割に入れることを願い、行動しようと思います。
適応障害と診断され、1ヶ月の休職になった会社員が本当に1ヶ月で復活するアーカイブとなれば良いかもしれない。あるいは、その難しさに挫折して違う道や、時間をかけた戦いに戦術変更するアーカイブとなっても良いかもしれない。
いずれにせよ、予想外の病に抗う匿名ブロガーの不定期な日記をここに残していくことにします。
薬物的方針は主治医とも色々相談した上で…眠れないときにアルコールで寝てしまうよりは…ということに。
SSRIやSNRIは相性問題も難しいですし、急性期の抑うつには難しいので一旦は無しで合意しました。
具体的には会いたい人で、その上で会ってくれるという人には積極的に会って行くことにしました。あと大学時代の研究室に少し、お世話になって勉強も。
今回の日記はそういった前置きの話で置いておきましょうか。
ちなみに次の日記には、大学時代お世話になった全然畑違いの先生に会いに行く話だと思います。
今回のはここまで。
https://togetter.com/li/1274838
社会学のスタートって「物理学」や「生物学」の「科学的手法」を手本にして、社会を科学的に考えようって話だったと思う。
それが今では社会学者の論文は客観性が担保されてない、お気持ち学問で査読論文なんてありませんし、ありえませんってことに。
社会学で学部レベルでもカリキュラムで一番大事にされるのが「統計学」。
社会を客観的に調べましょう、知りましょうってのが、社会学の基本なので調査のない社会学なんてない。
でも、統計学って数学使うでしょ。数学の基礎の基礎だけど。でもド文系の社会学徒は理解できないんですよ。
そーするとカルチュラル・スタディーズとか「質的な調査」に逃げるんですよ。誰でもそれっぽい話が書けるんで。お金もかからないし。
それで書けて「なんか上手いこと書けた」とか思ったアホが修士行ってゴミを量産するんです。そしてそのまま就職できずに博論も出せずに置物になるんです。
運良く博論が出せて人づきあいが良かったりボスが良い人だったり上がいきなり人生ドロップアウトしたりすると大学教授になれたりします。
社会学系のキャリアは、研究内容が奇抜で変だからこそのおもしろ枠もあるし、地域枠で地域密着研究者ってのもあるし、単純な学問的な業績よりは「社会的な業績」が加味されます。
だから、まぁ、社会学の教授に査読付き英語論文が必要かと言えば、別にいらないかな。
社会学は基本的に手続きの学問で、ちゃんと調査しましょう、ちゃんと開かれた議論が出来るように論文を書きましょうっていう学問です。
自分の研究フィールドがしっかりしていて、調査・研究も継続して予算もしっかり取れて横着せずに最新の理論と研究内容をフォローしてるなら大学教授やってて問題なしでしょ。
G社のななめ上くらいの場所にいた。
初期はほんとに迷走しててスマホにハードウェアぶっ刺してピコピコ光らせるとか、
正直こいつら大丈夫なのか、って思ってた。カネだすのは反対だった。
お前何したいのよ?って聞いたあとに二次元と暮らすっていう、もはやコメントすら
つけにくいアイデアが出て、どうしようもないけど、やってごらんってなって。
まあ結局それが当たった(と言って良いのか)んだけど、その裏にはこんな
ストーリーもあったんだなって思う次第。
スタートアップ、とりわけ素人が意思だけで作った組織は、一般的な企業に比べりゃ狂ってるよ。
そりゃボードメンバーだって正直大したことない。ドロップアウト組だしね。
起こるべくして起きて、そこに残念な社員もどき(業務委託か)がいただけ。
ただ、それだけ。
新卒エンジニアとしてよくある独立系システム受託開発会社に就職し、3年目で別のIT企業に転職しました。
退職後もことあるごとに前職のイライラしたところを思い返してはイライラしていたので、文章としてまとめることで区切りをつけようと思います。
今から振り返って言語化すると、要するに、システムの分からないSEおじさんがプロジェクトリーダー(以下PL)をやっていることにイライラさせられていました。
周りのエンジニアもデザイナーもデバッガーも優秀だったのですが、それらをまとめて然るべきPLがダメダメでした。
PLの多くはSIerからドロップアウトしてきた、40歳過ぎのシステムの分からないSEおじさんばかりでした。
アプリケーションへの理解が全然ない。今更勉強する気も恐らくない。なんならバイトのデバッガーの方が全然話が通じる、という状態。
そういった方々が仕様書を書くので仕様に疑問点が多々出るわけですが、そういった方々なので質問をぶつけてもまともな判断ができない。
ことあるごとにPLが理解できるまで状況を説明し、その後にデザイナーやデバッガーにも自分から説明しにいく必要がある、何度手間か分からない状態でした。
これはデザイナーからエンジニア・デバッガーへ説明したり、デバッガーからエンジニア・デザイナーに説明する場合もあります。無駄です。
中でもイライラさせられたのは、実装作業の途中に仕様書を変幻自在・説明なしに変えられていて、後になってとにかく仕様書に合わせるよう頻繁に強要されていたことです。
エンジニアとして実装作業に手戻りが発生したりクソ仕様書を再精査しなければいけないだけでなく、デザイナーもデザイナーで再考する部分が出たり、デバッガーのテストも当然やり直しになるわけです。無駄ですね。
今更SEおじさんがエンジニアやデザイナーの立場に立って勉強するのは難しいと思うので、3ヶ月でもバイトでデバッグ業務をやったら多少はまともな仕様書をよこすようになるのではないかと思います。
先日30歳を超えた
一流国立大を出たが生来のメンタルの貧弱さで最初に入った会社からドロップアウト
最後に勉強したのは去年、簿記の2級を取って就活に臨み、短期間で合格したことは評価されたのだが帳簿を見ることすらない仕事に配属された
その知識も使わないのでどんどん抜けていく
文章をまともに推敲する気も起きず、Twitterもはてブも字数制限をこえたら削るのもめんどくさくなって書くのを辞める
クイズ番組を見てても、昔は読めたはずの漢字の読みが出てこない
ちょっと込み入った新聞記事・ブログ・論文など理解が出来ず流し読みしてブコメを覗きなんとなくスターをつけるだけ
知的好奇心も芸術への興味もなくなり、休日は昼まで寝てソファーでスマホを眺めているうちに終わる
起きたらホッテントリでビビるってこんな気持ちなのか…ビビりすぎて数時間見て見ぬ振りをしてました。
ブクマがついたことなんかなかったので、誰も気にしないものと思って書き殴ってしまい、あと夜中に布団からだったもので至らぬ文章なのにこんなに反応いただきありがとうございます。
一流国立大ってのは「こんな人生のつもりじゃなかったのにな…」っていう悔恨というか、頭がしゃっきりしてた頃を回顧してたというか、そんなような心境で出た言葉です。明るい中で読むと恥ずかしい。
ブコメ見て、同じような感覚を持っている人が沢山いるとわかり、別に特別なことではないんだと少し安心しました。昔の友人が皆バリバリやっているように見える中、一人取り残されてる気分でつらかったので。
コメントを読ませていただきつつ色々ググると、有酸素運動がいいぞとのことなのでとりあえず盆が明けたら会社帰りに一駅歩くようにしようと思います。
あと何か勉強したいなとはずっと思いつつ何も思い浮かばなかったのだけど、大学の頃やってたことを改めて学ぶってのはいいなと思いました。流石にある程度は残ってるだろうし、新しいことを始めるよりはエネルギー使わなさそうだし。おさらいから始めてみようかなあ。
心療内科は昔、上で書いたドロップアウトの頃にかかってて信頼できる先生を知ってるので危ういなと思ったら行くつもりです。どん底の鬱を経験してるので、まだ大丈夫かな…と思ってしまうのがいいのか悪いのか。
まだ動揺がおさまらずわけのわからない文章になってると思いますが、あと夜と文体が違いすぎて自分でも苦笑してますが、取り急ぎお礼まで。
「女医は優秀なんだからA医師になれる!」って連中の認識も凄い
高校生の時にテストで高得点取ったってだけで即名医になれるかアホ
東大医卒の研修医終了直後の医者は下層私大医卒のベテランより医者としての能力が上だと思ってんのか?んな訳ないだろ
でも女医はその多くが経験積む前に出産でドロップアウトしていって
優秀だろうがそうでなかろうがどっちみち「深夜に急変?子供の世話あるから行けません、電話じゃ対応できません」で終わりになる、って話だよ
オッスおら氷河期。
わしは早稲田文系に通っていたが、当時の不穏な空気を感じた人は
皆ダブルスクールしていたり、サークルの幹事になってイベントやったりしていたよ
たださあ、ただでさえバカ高い授業料払っているのにダブルスクールする余裕があるんだぜ…
氷河期勝ち組が同世代の負け組を見下すのは見慣れた光景だけどお前ら最初から超恵まれているじゃんか。
デザイナーになりたくてCGの学校通った(言っておくがバイト+サラ金から借りた金で親には払わせていない)
当時は写植印刷からMACに移る過渡期でわしのように若くて体力のあるやつは
大学中退したやつても中くらいのデザイン会社ならもくりこめた。社員として。
なので自分自身はあまり氷河期の悲哀みたいのは実は味わっていない。
②わいのようにドロップアウトして、あえて需要のありそうな業界にいく奴
この二通りだけじゃないのかな。
でもさあ自分が今の時代に生まれたら、英語勉強してようつべでチュートリアル見てCGの勉強するよ。
当時はインターネットが一般に普及し始めたばかりで、今みたいに無料のチュートリアルなんて大してなかったんだよ
だから専門学校にいけばどうにかなるんじゃないかと思ってバカ高い学費払った。
あの金は本当に無駄だったな。
とにかく知ってほしいのは
①当時は就活のためにボランティアとかサークルで役職につくとかやっていたのはほんの一握り。
なぜならそういう就活対策のようなものが普及していなかったから。
②インターネット黎明期で大したコンテンツがなくて、それゆえに大学生でも「情弱」ばっかり。
③この当時の大学生は「失われた20年の悲哀」を味わっていない。この意味では今の大学生よりもあまあまな部分があるかもしれんが、それは仕方ないじゃんか。
そもそもお前の親戚の増田、お前に「俺がこうなったのは時代が悪かったんだ」とか言ったの?言ってないだろ。
氷河期の間でもそんなこと恥ずかしくてリアルで口にだして傷のなめ合いなんてせんわ。
もう本当に放っておいてくれよ。
そのアホが他の子たちの教育を受ける権利を甚だしく侵害してるからや思うねん。
おそらく大阪市はまだマシな方で、大阪南部の私の地元は更にヤバい。
特に中学がヤバい。不良という名のアホが学校のメインストリームになるもんやから
小学校までよう勉強できとった子らもそっち側に引っ張られてどんどんアホになりよる。
中学卒業まで高い学力を維持できるんは染まらへんかった奴だけなんやけど
そういう奴は高確率で不良グループから犯罪まがいのイジメに合うから卒業までにドロップアウトする奴もいて
更に女子には性被害の危険あってもう教育の場としては地獄としか言いようが無い。
そう思って過去を振り返って振り返って振り返って気づいたのは、俺の強みはいつだって「パソコンの大先生」だった事であり、そして、IT業界においてドロップアウトした今、俺にはもう何も残っていないことに気づいたのだった……
いやー良く出来てるね
グリム童話とかにでも入れられそうなぐらいシンプルな人生だったよ
生まれついての社会不適合を拗らせて引きこもりがちでパソコンばかりやっていて、それで自分はパソコンが得意だし俺みたいな人間はパソコンに向いていると思ってIT業界入って、実はむしろ俺みたいのはIT業界向いて無くて似て非なる別の社会不適合者達のための世界に足を踏み入れてしまったし、そっちにステ振りしてきた以上、俺にはもう本当に何もないっていうね
泣けるぜ
泣いたぜ
スッキリしたぜ
泣きシコってネットスラングがあるけどよぉ
泣くのとシコるのって本質的には一緒な気がするんだよなあ
生理的な反射による脳内物質の分泌に酔って辛い現実から一時的に逃れることで精神の寿命を引き伸ばす好意だよなあどっちもよお
何がいいってエチルアルコールを始めとした各種のドラッグによる酩酊状態と違って肉体に元々備わった機能を用いているから大分クリーンって所がいいぜ
自然≒クリーンなんて思想は馬鹿げていやがるしじゃあお前トリカブト食ってみろやとしか思わんけど、人間の体に備わった機能であるなら外部から物質取り込むよりはよっぽど安全なのは間違いねえ
だってそれでヤバいんだったら進化の過程で淘汰されている可能性が高いからな
あくまで可能性が高い止まりだがそれでも酒なんか飲むよりは泣きはらして疲れて寝ちまった方がよっぽどローリスクでハイリターンな可能性は限りなく高いと思うぜ
さてスッキリした所でどうっすかな
何の強みもねえけど何とかなるなんて言ってる連中は俺たち社会不適合者よりもずっとずっとヒューマンスキルやソーシャルスキルが高いから信用できねえから信じねえとしてだ
詰んでる状況から逆転を狙うんじゃなくてそれでも少しでも楽しんでから死ぬのが大事だよなあ
焦って損切りしたり高望みしたり生きようと足掻けばぜってードツボだ
さあて、まずやることは、寝ることだな
とある女性向け同人界隈で自分が体験したことについて思うところを残したいと思いこの場を選びました。
事の発端は自カプ人口を増やす目的で作られた企画アカウントでした。
BIOを見ると、自カプの人口を増やし、特にR18作品を増やすことを目的とすると記載されていましたが、(※1)
最初にスタートした企画はこのR18に特化したものではなく、誰でも気軽に参加出来るTwitter上でのタグ企画でした。
その中のひとつに投稿されたあるツイートがプチ炎上し、その事を発端として他カプと衝突が発生しました。(※2)
続く企画でワンドロが行われ、R18作品が何のクッションもなくダイレクトに描かれた作品が投稿され、それがそのままRTされました。(※3)
1についての是非は趣味嗜好の問題と思うので私個人の意見はさておき、この時点で思うところがある人も当然いるとは思いました。
2について、該当のツイートは他者を攻撃する内容ではありませんでしたが、ひと目見て修正したほうがいい問題が含まれていて、それは一言伝えれば修正可能な内容でした。
現実には指摘は行われず称賛の言葉と共に拡散されていきました。
3は完全にアウトだと思います。
補足として、該当のジャンルは決してメジャーではない作品ですがそれなりの知名度があり、カプとしての規模も大きくもなく小さくもなくと言った規模です。
企画を歓迎し参加して楽しんでいる人たちにとっては神のような企画です。
元々界隈にいる作家の方々が自分の作品をRTしてくれたり、初投稿でも暖かく歓迎してくれるムードがある事などが理由と考えます。
それなりに時間の経ったジャンルなので、後から入って来るハードルを下げようと言うのも企画の趣旨と読み取りました。
結果その趣旨通り、新しくアカウントを作ったり、作品を投稿し始めた方がたくさんいる模様なので、企画は大成功とだと思っています。
これは本当に素晴らしいことだと思います。
しかし、当然ながらそれがすべてでもありません。
特に前述の問題点が問題視されることなく、ただ盛り上がればそれでいい雰囲気に眉をひそめる人々が存在しています。
Twitterの性質上もあり、そういう意見を持つ人は特に声を上げることなく黙ったり、去っていくことが多いので注意深く見ていないと気が付かない流れです。
他にも様々な理由でこういった企画に乗り切れない人々と、お祭りを楽しむ人々の間に壁が出来てしまったように思えます。
この現状の行末がどこに向かうのか、今の時点では数の多いほうが大勢を決するように思えます。
それがこのカプについて良いことなのかがわかりません。
個人的には、小さいジャンルの中での諍いや囲い込みにプラスはないように思えます。
界隈が仲が良いことは素晴らしいことと思います。
一方で仲が良くなくても結束力を高めることは出来て、それが同人活動においては快適な距離感ではないかと思うからです。
私は、推しの二人の可能性や良さを、より多くの人に知ってもらいたいし、一緒に色々なかたちで楽しみたいと思ってここまで来ました。
自カプでない人でも、あの二人って良いよね、と自然に無理なく思ってもらえるような存在であって欲しいと願って来ました。
その伸びしろを狭めるムーブメントには乗れないなと思いました。
それが主流だとするなら、私はカプから対象外になった存在になるのだろうと思います。
特に存在感のない自分がドロップアウトしたところで大した影響がないことが皮肉ながら救いです。
https://anond.hatelabo.jp/20180630150652
タイムリーな投稿があったので、女医さんと一緒に働くことになった男性医師側の意見を書いておく。
さて、俺のいる科はこの数年、5人で仕事をやってきた。この業界、5人というのは数字だけみると恵まれているほうだ。
1.ジジイ:名目上のトップ。現場の仕事はほとんどしない。たまに外来をやるくらい。出張多い。
2.上司:実務上のトップ。ベテランにさしかかってきた年で、体力がないと言いつつなんでもバリバリやる。
4.若手:5年目。ルーチンワークは一通り覚えている。
5.新人A:研修医上がりで、この科を選んだばかりの卒後3年目。
以上の体制が、新年度から以下のようになった。なお全員が某医大の医局人事に従っている。
1.ジジイ
2.上司
3.俺
4.女医:育休明けたばかり。いちおう専門医で、俺より1つ2つ上だが修練歴は短い。
異動にあたって医局とジジイが話をつけてきたのだが、「若手を減らすかわりに、非常勤だが専門医を一人増やす」とのことだった。
ふたを開けてみれば、
・女医さんは週3.5日来るはずが、週3日・時短勤務に→人数に余裕のない曜日、時間帯が増える
・夜間の呼び出しに対応できない→ジジイと新人は無理なので、上司と俺で時間外の電話を全部受ける
・今まで下っ端二人に病棟の細々した仕事をお願いしていたのが、年の順で俺にも回ってくるようになる
・女医さんは久しぶりで仕事を忘れている部分もあるので、俺がそのつど教えることに
など明らかにきつくなっている。帰宅時間は平均して1-1.5時間遅くなった。
元々呼び出しはかなり少ない科ではあるが、2日に一回の拘束が生じ、心理的にきつくなった。
少し俺の話をしよう。俺自身が今の診療科を選んだのは「楽だから」だ。
うちは3代続く外科系の家で、長兄も外科だ。俺自身は家に帰らない親父の仕事ぶりを見て「あれは無理だな」と思っていた。
10年以上も前になるが、2chでQOML(quality of my life, quality of medical staff's life)という考えが流行ったことがあった。
仕事もいいが医者自身の私生活も大事にしようぜ、というものだ。(雪月花のブログ、と言えば一部の人に伝わるだろうか?懐かしい。)
俺は大いに感銘を受け、医学生時代は2chのQOMLスレに入り浸った。フリーター・ドロッポ(ドロップアウト)のスレなどもあった。
どこの科が楽だ、研修病院はこう選べ。地方の医師不足や診療科の偏在?構うものか。医療崩壊?ハードランディング上等じゃないか。
いやなら辞めろ、代わりはいくらでもいる。逃散だ。そう言って盛り上がった。
今の若い人たちもQOMLの影響は受けているようだ。今は単にQOLと称することが多いらしい。
「研修医やる気なしクラブ」スレッドなど、その思想は受け継がれている。
とにかく患者が少ないか、急変しないか、そもそも患者を持たない。それが進路選びの大前提だった。実際それに従って進む科を選んだ。
10年経って、意外に医療崩壊の進みは遅く、ゆっくりとシュリンクしていく様相を見せている。
産科、小児科、外科の減少のために人が殺到するかに思われた当科も、思いのほか人手不足のままである。
今年、女医の影響というか、女医にまつわる産休や育休の影響をはじめて受ける立場になった。
女性の同僚はいたが、フルタイムだったためこれまで特に気にすることもなかった。
むしろ俺自身は女医の働き方に理解があるつもりだった。半分が女子学生の大学だってある時代だ。
そして実際に影響を受けて思った。これはきつい、と。
女医さん、時間あたりで外来件数を比較すると、俺の1/3くらいしか働いてない。
それでいて時給換算すると俺より高い額をもらっている(なんで知ってるかというと雇用通知書を机の上に置いてたからだ)。
朝のカンファレンスが終わった頃やってきて、多少の仕事をして、早く帰っていく。俺たちは溜まった仕事もそこそこに、夕方のカンファレンスに臨む。
彼女はときおり電話1本で「子どもが熱出たんで休みます」と言い、俺たちは一つ減ったブースで外来をこなす。
そんでこの前、彼女がさらに時短を望んでいるとかの話を小耳にはさむ。
ジジイや上司は、家庭は大事だからねーと言う。認める方向のようだ。
いやいやお前それ、俺らの家庭が間接的に犠牲になってるのはいいのか。聖人か。
短いなら短いでせめて同じ密度で仕事できませんかって聞きたいが、当の女医さんはいい人そうなので、ってか多分普通にいい人なので聞けない。
やる気はない、医者はただの生きる手段。病院や業界に対する忠誠心はまるでない、と俺は自分で思っていた。
それでもQOMLを達成するためには馬力と要領が必要で、全力投球して9時5時を目指すもんだと考えていた。
そこへ余りにもマイペースな(ように見える)同僚が現れて困惑している。じつはQOML派じゃなかったのか俺。
業界みんなで支えなきゃ。
お前も無理って言えばいいじゃん。お前も真似してみれば?
マネジメントの問題だ。人を別に雇え。できなければ診療規模を縮小しろ。
そんな正論はいくらでも思いつくが、理想論の上に即効性もなく、さえずるなという感じ。
給料上げてもらえば?とかね。俸給表で決まってるんですがね。ま、残業や呼び出しで10万ほど増えましたがね。
「やっぱさー、一緒に働くなら元気のいい男の子がいいよ」
この人がそんなこと言うんだ、まだこの業界後進だなって思った。
でも今度から俺も言おうと思うわ。「次は活きのいい若い男を頼む」