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2021-04-10

見落としているメジャー家庭料理を知りたい

世間的にはメジャーだけど、たまたま実家では出てこなかったので作るもの候補に上がらない料理」って人それぞれあると思う。最近だとアジフライ発見して幸せになれたので、そういうのを教えてもらえると嬉しい!

当方アラフォー女性、夫と幼児と三人暮らし。基本は自分食事担当だけど、料理苦手で子供まれるまであまりしてこなかったので定番レパートリーが少なくもうすこし頑張ってみたくなった。ちなみに母も同じ方向性で、実家ではわりと同じようなメニューが繰り返されていたように思う。(特に不満に感じたことはなかった)

今の武器としては、

大鍋系→カレークリームシチューポトフ水炊き、たまに肉じゃが

魚系→干物をそのまま焼くだけ、鮭焼くだけもしくは野菜ホイル焼き、ぶり照り、白身魚ムニエル

肉系→ハンバーグ、あとは特に定番はなく適当野菜と炒める(味の系統創味シャンタン味噌オイスターソースのいずれか)

その他→麻婆豆腐厚揚げとか豆腐あんかけ、(冷凍)餃子

他に何か「いやいやこれは定番やろ!」というのがあれば教えていただきたい。麻婆豆腐みたいな特徴的なやつだとなおありがたい。

ちなみに鯖の塩焼きが入ってないのは鯖アレルギーから牛肉を使ってる気配がないのは単に作りたいメニューが今のところないからで、特にこだわりはない。

味噌汁があると体に悪いもの食べたい欲求が抑えられる

カップ麺食いてーとかポテチかじりてーとか、そういうのは多分塩気が欲しいのだと思う

俺はのり弁とカップヌードル醤油味の組み合わせが最高に好ましいと思っていたのたが、カップヌードル味噌汁に置換すればもっとうまくて滋養があることに気がついた。カップヌードルは単体で食うものであって副菜として食うものではない。

お椀にほんだし鰹節一パック入れてからお湯を注いでティースプーン一杯ぶんの味噌を溶いて入れるともう味噌汁だ。

具とかいらん。出汁味噌の味がする熱いお湯でけっこう。お前らもやってみろ

追記

塩気と一緒に余計なカロリー炭水化物とかを多かれ少なかれ摂取ちゃうカップ麺とかポテチよりかは具なし味噌汁の方がまだ安心だし満足度も得られるよねって話だよ!バカ!具があるといいのは当たり前だけど即席のもので済ますぐらいめんどくさがりなら具なしでもいいよっつってんの!

なんでそんな読解力ではてブなんてやってんだよ!

2021-04-09

野菜おすすめ、なんかない?

ハナマサノビルを見つけて買った。

美味しんぼで栗田さんが入院した時に山岡さんが差し入れした、あのノビル

球根のほうは漫画に基づいてさっと湯がいて味噌でたべた。すーごく美味しい。下仁田ネギ甘味と新玉ねぎのさわやかさを足したようなやさしいおいしさ。クセは一切ない。

から葉っぱ側は、みんな大好き玉置さんがTwitterで「ノビルチヂミ」を作っていらして丸真似した。これがめっぽうおいしい。あまくてクセのないネギ。風味も食感もやさしい。

野菜うまーと思って冷蔵庫に入れてたアスパラも炒めて食べた。欲が出てカニカマと卵を足したけど、足さなきゃよかった。アスパラ、それだけで大地の甘味とでも言えばいいか、なんてみずみずしいのか。

あー春野菜うまいなー!もう旬が終わりそう、もっと味わいたい。なんか春野菜おすすめない?

俺は大盛りラーメンを15分かけずに食えると信じていた

今日の昼飯はどうかんがえてもラーメンだった。

そういう日がある。車を出す前から舌と胃から今日ラーメンだろう」「今日焼き魚定食だろう」と語りかけてくる。

しかし腸は荒れていた。朝の便のキレも悪く、ダークマターが蠢いている事を脳は察知していた。

運転しながらの会議となった。

結果として「やさしめのラーメン」という判断が下された。

やれやれ、そのやさしめのラーメンを選ぶのは私じゃないかと脳は言った。

俺がいくラーメン屋は激辛が好物なこともあり殆どが刺激の強いラーメン屋だった。つまり運転しながら探すしか無い。

13時にクライアント事務所に向かわなければならない。時刻は12:03。迷ってる暇は無い。

いつもは入らないラーメン屋に行くことを決めた。入店時点で12:05。ゆっくり楽しめそうだ。

ラーメン屋は北海道ラーメンがウリで、3種の味噌をメインに、しょうゆ・しおというラーメン屋らしいメニューだった。

私は味噌ラーメン子供の頃から苦手なのだが店の一番のウリは濃厚味噌ラーメンだった。

昔の私なら気にせず塩ラーメンを選ぶところだが、最近味噌汁もちゃんと飲めるようになったので、とりあえず濃厚味噌やさいラーメンを頼む。味噌とやさいという組み合わせなら最悪野菜ブーストで麺が食える。

「大盛りサービスですけどいかしますか」

店員がいきなり聞いてくる。イレギュラーだ。少し考えるが大盛りサービスしてくれるのに断るのも申し訳ない。自分の体型はわりとデブなので「いやいらないです」というと見掛け倒しに思われるのもいやなので「じゃぁ大盛りにしてください。」と伝える。

店内はなかなか賑わっている。

ラーメンなら遅くとも15分ぐらいで来るだろう。

 

そう思っていたのが間違いだった。

 

20分たった。

時刻は12:25。ここから先方の会社までは10分ほどだ。

一つ開けて隣に座ってたつなぎをきた兄ちゃんラーメンが届く。

「大盛り味噌です。」

…でかい自分がいつも行く二郎リスペクト店の大盛り(麺の量500g)サイズぐらいの器が着丼する。

俺も大盛りにした…。大丈夫か?という不安が押し寄せる。

 

そこから10分。時刻は12:35。

「大盛り味噌野菜です。」

同じ丼が目の前の置かれる。腸は荒れている。胃も「ちょっと聞いてないです」という顔をする。

覚悟を決める。

心のなかで唱える。「15分かけずに食える。」これはプライドだ。「昔の俺はこのサイズ10分も掛からず食べていた。」10年前の俺と今の俺。「今の俺のほうが食える。」38歳の俺。「デブ内臓は老化しない。」

箸を伸ばす。

まずは冷静に野菜と麺の上下関係を反転させる。30歳ぐらいの時に読んだ本で「食事野菜から先に食べるのが良い」と書いてあった。だがラーメンに置いては違う。

麺が伸びる前に食うために野菜は後回しでいいのだ。そもそも麺は小麦なので野菜野菜はヘルシーだ。

時計は見ない。

ひたすら麺を啜る。

時折沈んだ野菜サルベージしては齧る

麺を啜る。野菜サルベージして齧るラーメンテンポだ。

啜る。齧る。そして飽きたら判断せずテーブル調味料を使う。ラーメン刹那だ。

啜る。齧る。俺は15分かけず食える。

啜る齧る内臓は老化しない。

啜る齧る

 

気がつけば丼の中は空になっていた。

時計をみる。

12:44:55、56、57…

打ち勝ったのだ。

俺は大盛りラーメンを15分かけずに食える。胃は働く。腸は悲鳴をあげる。

会計をし、自販機黒烏龍茶を購入し、颯爽と車を走らせた。

危ない便意と共に。

2021-04-08

anond:20210407204112

すごい!家計簿つけてないけど

増田読んだら気になったので、ネットスーパーログを漁って計算してみた。学びだ。

[基本情報]

二人暮らし、1人は在宅勤務。

朝: コーヒー牛乳で基本食べない(もう1人はパンを買って食べてる)

昼: お弁当作っている

夜: 基本外食無し

在宅じゃないと毎食つくるとか無理なので、コロナから出来てる。

[金額]

週1回まとめて買い物します。

この週かかった金額は以下。

合計 6,247円

一人当たり 3123.5円

1ヶ月(5週)にしても1人15,617.5円!

お米とか調味料入れてないので、20000円くらいかな?

[1週間の食材]

この週はさばの味噌煮、筍ごはん、胸肉唐揚げ、したり、生姜焼きチキンソテー、まめごはんとか色々つくりました。

ちりめんじゃこ 90g

おばんざい ひじき煮 2個いり

牛乳 1000ml

たまごL 6個

若鶏もも角切り 500g

若鶏胸肉 1枚 300g

豚肉ロース切り落とし 300g

コマ 150g

バラ薄切り 180g

ハム 40g

あらびきウィンナー2個束 90g*2

サバ 3枚

玉ねぎL 1個

玉ねぎ 2個

ブロッコリー 1個

ミニトマト 1個

なす2本

ぶなしめじ 150g

たけのこ水煮

じゃがいもL 1個

さんどまめ 1袋

さつまいも 1個

えのきだけ 200g

きゅうり 1本

にんじん 1本

ニラ 1本

ほうれん草 1袋

キャベツ ハーフカット

大葉 1袋

2021-04-06

最近松屋、ぱっとしないな

前は期間限定の告知があるたびに「お、これ食いたい」ってなってたけど

ここ半年くらいはぜんぜんだわ

いまやってる鯖味噌うまいちゃうまいんだけど、わざわざ松屋行って食いたいかと言われるとそうでもない

2021-04-05

anond:20210404063144

この方、一日一食安いお味噌のお味噌汁でご飯ってワープアワーキングプア)なのではとおもうんだけど・・・

組合があったら相談してみるのはどうかと。

くだらない罰則給与から差し引かれてたら違法行為だよ。

体の調子を崩すほどの薄給だったら労働基準署とか

いろいろ対処しないとそのまま搾取されて餓死してしまいそうで心配

親御さんには連絡できないの?

anond:20210405133147

米や味噌自由意志がないと思ってるからそういう発想になる

確認できないだけであるかどうかわかんない

女性は分配可能資源なの?

女性意志はいずこ?

ていうか分配って女性は配給所に並んでる米とか味噌と同列なの?

モノ扱いよりグロテスクになってない?大丈夫

これが男性だったとしても大問題だよ?

男性に対しても女性に対しても適切な表現ではないんじゃないかと思う。

[]4月4日

ご飯

朝:なし。昼:チキンカレーライス。夜:人参玉ねぎ豆腐味噌スープ納豆

調子

むきゅーはややー。お仕事おやすみん。

馬鹿みたいに寝て、アニメ見ながらブラウザゲーの周回。(ループかな?

ウマ娘

ニコニコ生放送の一挙放送を視聴。カノープスの面々が本当にいいキャラしてるよなあ。

ツインターボは星1か2で育成実装されて欲しいなあ。

グラブル

なんかめっちゃ色々進んだ。

イベント20箱で終わり。

サイドストリーの未取得ガチャチケを回収して、天井確保。

天秤を四凸。これでハイランダー編成が組めるようになったんだけど、うーん今ひとつどの属性でもピンとこないなあ。カムイ居れば無理なく土には入るんだけど、未取得なんだよなあ。賢者もやらないとだけど、イマイチモチベがなあ。

火アスポンを四凸。これで水と闇と火を四凸したので、土と風と光が残ってる。何にしてもプシュケー集めは苦手だなあ……

2021-04-04

マイペースすぎてのんびり屋なんだが

遅刻欠席はしてないけど残業とか全くしないし、飲み会も出ないし、仕事遅いと指摘されても自分のペースを淡々と保ってたら、人事考課最低になってて、このままだと辞めてもらうことも視野に入れてるって釘刺されたんだが、それでも改善する気はなくて家帰ってご飯食べて風呂入って図書館で借りた本読むことばっか考えてる。

多分俺はこのまま仕事クビになるだろうけど、あんまり焦りとかなくて、ちゃん一生懸命働いてる人から顰蹙買うのもわかるし、生産性のないクズだってのはわかるんだけど、それでも天気のいい日のお日様は気持ちいし、安い味噌でもお味噌汁は美味しいし、1日1食しかご飯食べてないから何食べても美味しいし、「なんとかしなきゃ」って思うことが全くなくて、このまま仕事クビになったら貯金も無いし、生活保護受けることになりそうな気がする。

2021-03-31

入院に持ち込んで意外とよかったものランキング

膝の手術で二週間入院した。

準備期間は十分にあってあれこれ迷ったけど、持ってったもの使ったり使わなかったりそれぞれだった。

レンタルWi-Fiとかは、当たり前すぎる感じなのでちょっと外しとくよ。

ナンバースリー!

ペットトイレシート。

元々は燻製用に買い置いてたもの。なんの気無しにかばんに突っ込んだけどこれが大正解

術後一切膝を動かせないということから寝返りすら打てず、背中やお尻がムレムレできっついなーってときに、

「そういえば!こんな事もあろうかと!」ってなったやつ。お尻や背中の下に敷け。

ナンバーツー!

ギョニソ!

職場の先輩が「おう、入院するのか。じゃあ、お、これやるよ」と余り物の魚肉ソーセージをふたつかみ分くらい押し付けてきた。

これがとても良かった。間食なんて病院売店である程度買えるだろうとは思ってたけど、これが新型コロナ対策ってねえ。

入院即準隔離。一週間はトイレ以外病室から出ちゃだめってね。看護師さんに買ってきてもらうってこともできなくはないけど、とりあえず手元に食べ物があるっていうことの心強さは結構大事だった。あと、病院食意外と蛋白質少ないし。

ナンバーワーン!

バッケ味噌

入院するときに姉が持ってけって押し付けてきたやつ。病院食はやっぱ味薄めなので、おかずご飯バランスがとてもむずかしい。

そもそも好物なのだけど、バッケ味噌甘味塩味苦味油味と様々な味が入っていて飽きが来ないので。ふりかけとかご飯のおとも的なのなら何でもいいと思うけど、糖尿とか高血圧とかある人はそういうのも制限ある可能性あるから確認ね。

番外ワーストワン。

タブレットを固定する、両端が万力的な感じでグネグネ針金みたいに曲がるやつ。

これ、意外と持ち運びにスペース食う割に、フニャフニャでガッツリ固定って感じにならない。微妙な揺れやそれによるきしみ音がすごく気になったり。

僕の場合は丁度いいテーブルを借りれたので使わなくて済んだけど、病院、病室、設備関係によってはすごく重宝される場合もあるかもしれない。

僕の場合タブレット動画読むよりも本読んでる時間のほうが長かったってのもあるかね。

anond:20210331000820

ちょっとちょっと、横のKKOだけどちょっと気になった。

そのおっさんかに問題ありだけど、そこまで糞味噌にけちらかすほどでもなくね?

もう今後一切接することないんでしょ?

なんかもう、増田の親御さんがその人に日本刀で切りつけられでもしたのではないかとでも思えなくもないくらいのフルボッコぶりだったから、ちょっと心配になってきたよ。

おれもKKOから、正常の人間なら許されることの98%は自分場合許されないということを身を持って知ってるから、こういう話を目撃しちゃうと胃が痛くくなってきちゃうもんだよ。もちろん悪いのは俺だけどさ。

そのおっさんもどうなのかは知らんが、自分のような人間が誰にも迷惑をかけないためにはけっきょくのところ今すぐ自殺する以外ないんじゃないかと思わざるを得ない。

俺も十分反省するから今日明日俺が自殺できないのは申し訳ないが、もうそろそろそのおっさんのことは勘弁してやってもいいんじゃないか?

まあ頼むよ。

2021-03-30

最初からそうだけど、エヴァって壮大な親子喧嘩であって、父殺しの話であって、

父殺しといえば、ガンダムテーマの一つでもあったと思うんだよなあ

初代ガンダム酸素欠乏症で、母親も銃を撃つような野蛮な子供に育てた覚えはないとか平和ボケしてて、

そりゃ、ワイがジオン兵に撃ち殺されても良かったん??あーん??となるわなあ

テレビシリーズ5話でシンジくんがオヤジディスると、レイちゃん激昂してビンタ一閃。これ、今から思えば不自然に感じませんか。レイちゃんってそんな激しいやつか? ナメた口をきくガキは即座にビンタ。お前は桃井かおりか。キャラがきちんと固まってなかったところに、美少女ちゃんからいきなりステーキ突然ビンタされるショックと恍惚を優先させたんでしょ。

いや、綾波レイユイなのだから、息子とはいえ最愛旦那をディスられたのだからビンタをするのは当たり前というか、

普段大人しいマッマやけど、息子がパッパのことを糞味噌にこき下ろしたら、誰のおかげでご飯が食べられてると思ってんの!?

みたいにキレられても普通の家庭でもおかしくないわけで、

それに対してワイは、神様のおかげやし、ワイが生きとるのも、母ちゃん父ちゃんが生きとるのも、

父ちゃんが食える仕事にありつけたのも運であって、運というのは人間にはどうにもならん、

それを面白おかしくいじれるのは神様だけの特権であって、思い上がるな、人間風情が、

みたいにハガレンラストみたいなことをワイは思うわけやけど、

そもそも父殺しだのキモい解釈であって、要は男の子父親母親女性として奪い合うみたいな深層心理があるんでないの?

みたいなことを心理学者だの思想家だのが言うわけだけど、ねーよwとしかワイには思えないわけで、

あのな、半分嫌々かもしれない見合い結婚したうちみたいな家庭にな、そんな解釈は成り立たんのだよ、

そもそも男性オマーン湖におちんぽ挿入したがるのは、

歯が付いた女性器という下の口に陰茎を噛み切られたがってるからだ、

とかどうやったらそんな結論に到達するんだ?

ワイはそこまで変態やないぞ、とか思うわけだけど、エヴァはそういった解釈踏襲しているわけで、

からゲンドウとシンジユイを奪い合ってるし、ゲンドウは死んだユイに会いたいがためにレイを創ったりしたのだろうし、

シンジゲンドウを父殺しして、しかしながら母とは別の女性を求めなければならない、近親相姦ものではないのだから

で、テレビとかでそれはアスカの役目のように思わせておきながら、

アスカクローンとはいえケンケンとかヘムヘムみたいな🐶のような男性が好きだったわけで、

じゃあどうすんべ、と庵野氏は考えたんだろうけど、

まさか庵野氏まで刑事コロンボのように「うちのかみさんがね…」みたいな男性になっていたとは露知らず、

トウジの妹も飲尿ピンクもその他大勢も、

新しいエヴァ世界キャラクター設定画に貞本氏らしさが感じられず、

これってモヨコだよなあ、違うのかもしれんけど自分にはそうにしか見えないんだよなあ、とモニョモニョさせられて、

だったら飛行石持った俺の嫁が空から降ってくれば問題ないやん、みたいに思ったのかどうなのか知らんけど、

なんかそんな感じで、ケジメは付けたいんだろうけど、内心さっさとエヴァを終わらせて次のネタをやりたいだ、俺は、

みたいなのが感じられて、でも観に行ってないんで知らんけど…

anond:20210328180050

"味噌もクソも一緒に、右寄りの論者や自民党支持者を雑にネトウヨwと煽る事に問題がないなら、レフティという言葉左派揶揄して何が悪いのか私には分からない。/"

2021-03-28

[]3月28日

ご飯

朝:冷やしラーメン(ポロイチ醤油)。昼:なし。夜:人参玉ねぎエリンギプチトマト鶏肉味噌で煮込んだやーつ。おじや

調子

むきゅーはややー。お仕事おやすみん。

ふつかよいできぼじわるくて、夕飯食べるぐらいまでむったりしてた。お酒飲むのやめよう。休日もったいないよ。禁酒する!!!! 平日禁酒はやれてるけど休日金曜日も飲まない!

グラブル

四象を周回。

ガチャピン10連で何もなし。スクラッチエウロペ石。サプ不可石だから喜ばないとなんだろうけど、うーーーむ。

有名店コラボのうま辛みそがスーパーで品薄になってきた

しまった終売か

なくなると困るんだが

同じメーカーのかける味噌が売ってるんだけどこれ味違うしなあ

2021-03-24

牡蠣食べたい

牡蠣を選ぶ前にあったかコンソメが出てきてそれで胃をあっためながら今日おすすめ牡蠣説明を受ける

日本牡蠣デカ至上主義みたいなとこあるけど海外の身の締まったぷりっとしたやつも好きだ

あんまりないけどあるなら台湾牡蠣が好きだ 小ぶりで旨味の凝縮加減がすばらしい

生でいくつか食べて、グリルオイスターも食べて、最後パスタを食べてシメる。うまい

 

次。

それがなきゃその辺で自分で生牡蠣を買ってくる。大根おろしでよく洗って、表面に小麦粉を叩いて、ガーリックバターで表面をさっとソテーする。コーニッシュソルトを軽く振って、あったかいうちに食べる。

蒸し牡蠣もいい。レモンより酢橘とかのほうが甘味があっていい。醤油を垂らしてさっと食べる。ビールにも合う。

牡蠣の鍋もいい。味噌鍋で白菜ネギが柔らかくなるまで煮込んで、最後牡蠣を乗せてそんなに火が通らないうちに食べるのもいいし、最後煮詰まってくったくたになった野菜豆腐とでろんでろんの状態でもうまい

 

次。

それがなきゃスーパーカキフライ買ってきて醤油で食べる。

油がじわっと染み出して、安い感じではあるんだけど悪くない。

 

なんにせよ牡蠣うまいんだ。

2021-03-22

鹿

そのとき西にしのぎらぎらのちぢれた雲くものあひだから夕陽ゆふひは赤あかくなゝめに苔こけの野原のはらに注そゝぎ、すすきはみんな白しろい火ひのやうにゆれて光ひかりました。わたくしが疲つかれてそこに睡ねむりますと、ざあざあ吹ふいてゐた風かぜが、だんだん人ひとのことばにきこえ、やがてそれは、いま北上たかみの山やまの方はうや、野原のはらに行おこなはれてゐ鹿踊しゝおどりの、ほんたうの精神せいしんを語かたりました。

 そこらがまだまるつきり、丈たけ高たかい草くさや黒くろい林はやしのままだつたとき、嘉十かじふはおぢいさんたちと北上川きたかみがはの東ひがしから移うつつてきて、小ちいさなはたけを開ひらいて、粟あはや稗ひえをつくつてゐました。

 あるとき嘉十かじふは、栗くりの木きから落おちて、少すこし左ひだりの膝ひざを悪わるくしました。そんなときみんなはいつでも、西にしの山やまの中なかの湯ゆの湧わくとこへ行いつて、小屋こやをかけて泊とまつて療なほすのでした。

 天気てんきのいゝ日ひに、嘉十かじふも出でかけて行いきました。糧かてと味噌みそと鍋なべとをしよつて、もう銀ぎんいろの穂ほを出だしたすすきの野原のはらをすこしびつこをひきながら、ゆつくりゆつくり歩あるいて行いつたのです。

 いくつもの小流こながれや石原いしはらを越こえて、山脈さんみやくのかたちも大おほきくはつきりなり、山やまの木きも一本いつぽん一本いつぽん、すぎごけのやうに見みわけられるところまで来きたときは、太陽たいやうはもうよほど西にしに外それて、十本じつぽんばかりの青あをいはんのきの木立こだちの上うへに、少すこし青あをざめてぎらぎら光ひかつてかかりました。

 嘉十かじふは芝草しばくさの上うへに、せなかの荷物もつをどつかりおろして、栃とちと粟あわとのだんごを出だして喰たべはじめました。すすきは幾いくむらも幾いくむらも、はては野原のはらいつぱいのやうに、まつ白しろに光ひかつて波なみをたてました。嘉十かじふはだんごをたべながら、すすきの中なかから黒くろくまつすぐに立たつてゐる、はんのきの幹みきをじつにりつぱだとおもひました。

 ところがあんまり一生いつしやうけん命めいあるいたあとは、どうもなんだかお腹なかがいつぱいのやうな気きがするのです。そこで嘉十かじふも、おしまひに栃とちの団子だんごをとちの実みのくらゐ残のこしました。

「こいづば鹿しかさ呉けでやべか。それ、鹿しか、来きて喰け」と嘉十かじふはひとりごとのやうに言いつて、それをうめばちさうの白しろい花はなの下したに置おきました。それから荷物もつをまたしよつて、ゆつくりゆつくり歩あるきだしました。

 ところが少すこし行いつたとき、嘉十かじふはさつきのやすんだところに、手拭てぬぐひを忘わすれて来きたのに気きがつきましたので、急いそいでまた引ひつ返かへしました。あのはんのきの黒くろい木立こだちがぢき近ちかくに見みえてゐて、そこまで戻もどるぐらゐ、なんの事ことでもないやうでした。

 けれども嘉十かじふはぴたりとたちどまつてしまひました。

 それはたしかに鹿しかのけはひがしたのです。

 鹿しかが少すくなくても五六疋ぴき、湿しめつぽいはなづらをずうつと延のばして、しづかに歩あるいてゐるらしいのでした。

 嘉十かじふはすすきに触ふれないやうに気きを付つけながら、爪立つまだてをして、そつと苔こけを踏ふんでそつちの方はうへ行いきました。

 たしかに鹿しかはさつきの栃とちの団子だんごにやつてきたのでした。

「はあ、鹿等しかだあ、すぐに来きたもな。」と嘉十かじふは咽喉のどの中なかで、笑わらひながらつぶやきました。そしてからだをかゞめて、そろりそろりと、そつちに近ちかよつて行ゆきました。

 一むらのすすきの陰かげから、嘉十かじふはちよつと顔かほをだして、びつくりしてまたひつ込こめました。六疋ぴきばかりの鹿しかが、さつきの芝原しばはらを、ぐるぐるぐるぐる環わになつて廻まはつてゐるのでした。嘉十かじふはすすきの隙間すきまから、息いきをこらしてのぞきました。

 太陽たいやうが、ちやうど一本いつぽんのはんのきの頂いたゞきにかかつてゐましたので、その梢こずゑはあやしく青あをくひかり、まるで鹿しかの群むれを見みおろしてぢつと立たつてゐる青あをいいきもののやうにおもはれました。すすきの穂ほも、一本いつぽんづつ銀ぎんいろにかがやき、鹿しかの毛並けなみがことにその日ひはりつぱでした。

 嘉十かじふはよろこんで、そつと片膝かたひざをついてそれに見みとれました。

 鹿しかは大おほきな環わをつくつて、ぐるくるぐるくる廻まはつてゐましたが、よく見みるとどの鹿しかも環わのまんなかの方はうに気きがとられてゐるやうでした。その証拠しようこには、頭あたまも耳みゝも眼めもみんなそつちへ向むいて、おまけにたびたび、いかにも引ひつぱられるやうに、よろよろと二足ふたあし三足みあし、環わからはなれてそつちへ寄よつて行ゆきさうにするのでした。

 もちろん、その環わのまんなかには、さつきの嘉十かじふの栃とちの団子だんごがひとかけ置おいてあつたのでしたが、鹿しかものしきりに気きにかけてゐるのは決けつして団子だんごではなくて、そのとなりの草くさの上うへにくの字じになつて落おちてゐる、嘉十かじふの白しろい手拭てぬぐひらしいのでした。嘉十かじふは痛いたい足あしをそつと手てで曲まげて、苔こけの上うへにきちんと座すはりました。

 鹿しかめぐりだんだんゆるやかになり、みんなは交かはる交がはる、前肢まへあしを一本いつぽん環わの中なかの方はうへ出だして、今いまにもかけ出だして行いきさうにしては、びつくりしたやうにまた引ひつ込こめて、とつとつとつとつしづかに走はしるのでした。その足音あしおとは気きもちよく野原のはらの黒土くろつちの底そこの方はうまでひゞきました。それから鹿しかどもはまはるのをやめてみんな手拭てぬぐひのこちらの方はうに来きて立たちました。

 嘉十かじふはにはかに耳みゝがきいんと鳴なりました。そしてがたがたふるえました。鹿しかもの風かぜにゆれる草穂くさぼのやうな気きもちが、波なみになつて伝つたはつて来きたのでした。

 嘉十かじふはほんたうにじぶんの耳みゝを疑うたがひました。それは鹿しかのことばがきこえてきたからです。

「ぢや、おれ行いつて見みで来こべが。」

「うんにや、危あぶないじや。も少すこし見みでべ。」

こんなことばもきこえました。

「何時いつだがの狐きつねみだいに口発破くちはつぱなどさ罹かゝつてあ、つまらないもな、高たかで栃とちの団子だんごなどでよ。」

「そだそだ、全まつたぐだ。」

こんなことばも聞ききました。

「生いぎものだがも知しれないじやい。」

「うん。生いぎものらしどごもあるな。」

こんなことばも聞きこえました。そのうちにたうたう一疋ぴきが、いかにも決心けつしんしたらしく、せなかをまつすぐにして環わからはなれて、まんなかの方はうに進すゝみ出でました。

 みんなは停とまつてそれを見みてゐます

 進すゝんで行いつた鹿しかは、首くびをあらんかぎり延のばし、四本しほんの脚あしを引ひきしめ引ひきしめそろりそろりと手拭てぬぐひに近ちかづいて行いきましたが、俄にはかにひどく飛とびあがつて、一目散もくさんに遁にげ戻もどつてきました。廻まはりの五疋ひきも一ぺんにぱつと四方しはうへちらけやうとしましたが、はじめの鹿しかが、ぴたりととまりましたのでやつと安心あんしんして、のそのそ戻もどつてその鹿しかの前まへに集あつまりました。

「なぢよだた。なにだた、あの白しろい長ながいやづあ。」

「縦たてに皺しはの寄よつたもんだけあな。」

「そだら生いぎものだないがべ、やつぱり蕈きのこなどだべが。毒蕈ぶすきのこだべ。」

「うんにや。きのごだない。やつぱり生いぎものらし。」

「さうが。生いぎもので皺しわうんと寄よつてらば、年老としよりだな。」

「うん年老としよりの番兵ばんぺいだ。ううはははは。」

「ふふふ青白あをじろの番兵ばんぺいだ。」

「ううははは、青あをじろ番兵ばんぺいだ。」

「こんどおれ行いつて見みべが。」

「行いつてみろ、大丈夫だいじやうぶだ。」

「喰くつつがないが。」

「うんにや、大丈夫だいじやうぶだ。」

そこでまた一疋ぴきが、そろりそろりと進すゝんで行いきました。五疋ひきはこちらで、ことりことりとあたまを振ふつてそれを見みてゐました。

 進すゝんで行いつた一疋ぴきは、たびたびもうこわくて、たまらないといふやうに、四本ほんの脚あしを集あつめてせなかを円まろくしたりそつとまたのばしたりして、そろりそろりと進すゝみました。

 そしてたうたう手拭てぬぐひのひと足あしこつちまで行いつて、あらんかぎり首くびを延のばしてふんふん嚊かいでゐましたが、俄にはかにはねあがつて遁にげてきました。みんなもびくつとして一ぺんに遁にげださうとしましたが、その一ぴきがぴたりと停とまりましたのでやつと安心あんしんして五つの頭あたまをその一つの頭あたまに集あつめました。

「なぢよだた、なして逃にげで来きた。」

「噛かぢるべとしたやうだたもさ。」

「ぜんたいなにだけあ。」

「わがらないな。とにかぐ白しろどそれがら青あをど、両方りやうはうのぶぢだ。」

「匂にほひあなぢよだ、匂にほひあ。」

「柳やなぎの葉はみだいな匂にほひだな。」

「はでな、息いぎ吐つでるが、息いぎ。」

「さあ、そでば、気付きつけないがた。」

「こんどあ、おれあ行いつて見みべが。」

「行いつてみろ」

三番目ばんめの鹿しかがまたそろりそろりと進すゝみました。そのときちよつと風かぜが吹ふいて手拭てぬぐひがちらつと動うごきましたので、その進すゝんで行いつた鹿しかはびつくりして立たちどまつてしまひ、こつちのみんなもびくつとしました。けれども鹿しかはやつとまた気きを落おちつけたらしく、またそろりそろりと進すゝんで、たうたう手拭てぬぐひまで鼻はなさきを延のばした。

 こつちでは五疋ひきがみんなことりことりとお互たがひにうなづき合あつて居をりました。そのとき俄にはかに進すゝんで行いつた鹿しかが竿立さをだちになつて躍をどりあがつて遁にげてきました。

「何なして遁にげできた。」

「気味悪きびわりぐなてよ。」

「息いぎ吐つでるが。」

「さあ、息いぎの音おどあ為さないがけあな。口くぢも無ないやうだけあな。」

「あだまあるが。」

「あだまもゆぐわがらないがつたな。」

「そだらこんだおれ行いつて見みべが。」

四番目よばんめの鹿しかが出でて行いきました。これもやつぱりびくびくものです。それでもすつかり手拭てぬぐひの前まへまで行いつて、いかにも思おもひ切きつたらしく、ちよつと鼻はなを手拭てぬぐひに押おしつけて、それから急いそいで引ひつ込こめて、一目いちもくさんに帰かへつてきました。

「おう、柔やつけもんだぞ。」

「泥どろのやうにが。」

「うんにや。」

「草くさのやうにが。」

「うんにや。」

ごまざいの毛けのやうにが。」

「うん、あれよりあ、も少すこし硬こわぱしな。」

「なにだべ。」

「とにかぐ生いぎもんだ。」

「やつぱりさうだが。」

「うん、汗臭あせくさいも。」

「おれも一遍ひとがへり行いつてみべが。」

 五番目ばんめの鹿しかがまたそろりそろりと進すゝんで行いきました。この鹿しかはよほどおどけもののやうでした。手拭てぬぐひの上うへにすつかり頭あたまをさげて、それからいかにも不審ふしんだといふやうに、頭あたまをかくつと動うごかしましたので、こつちの五疋ひきがはねあがつて笑わらひました。

 向むかふの一疋ぴきはそこで得意とくいになつて、舌したを出だして手拭てぬぐひを一つべろりと甞なめましたが、にはかに怖こはくなつたとみえて、大おほきく口くちをあけて舌したをぶらさげて、まるで風かぜのやうに飛とんで帰かへつてきました。みんなもひどく愕おどろきました。

「ぢや、ぢや、噛かぢらへだが、痛いたぐしたが。」

「プルルルルルル。」

「舌した抜ぬがれだが。」

「プルルルルルル。」

「なにした、なにした。なにした。ぢや。」

「ふう、あゝ、舌した縮ちゞまつてしまつたたよ。」

「なじよな味あじだた。」

「味あじ無ないがたな。」

「生いぎもんだべが。」

「なじよだが判わからない。こんどあ汝うなあ行いつてみろ。」

「お。」

 おしまひの一疋ぴきがまたそろそろ出でて行いきました。みんながおもしろさうに、ことこと頭あたまを振ふつて見みてゐますと、進すゝんで行いつた一疋ぴきは、しばらく首くびをさげて手拭てぬぐひを嗅かいでゐましたが、もう心配しんぱいもなにもないといふ風ふうで、いきなりそれをくわいて戻もどつてきました。そこで鹿しかはみなぴよんぴよん跳とびあがりました。

「おう、うまいうまい、そいづさい取とつてしめば、あどは何なんつても怖おつかなぐない。」

「きつともて、こいづあ大きな蝸牛なめくづらの旱ひからびだのだな。」

「さあ、いゝが、おれ歌うだうだうはんてみんな廻まれ。」

 その鹿しかはみんなのなかにはいつてうたひだし、みんなはぐるぐるぐるぐる手拭てぬぐひをまはりはじめました。

「のはらのまん中なかの めつけもの

 すつこんすつこの 栃とちだんご

 栃とちのだんごは   結構けつこうだが

 となりにいからだ ふんながす

 青あをじろ番兵ばんぺは   気きにかがる。

  青あおじろ番兵ばんぺは   ふんにやふにや

 吠ほえるさないば 泣なぐもさな

 瘠やせで長ながくて   ぶぢぶぢで

 どごが口くぢだが   あだまだが

 ひでりあがりの  なめぐぢら。」

 走はしりながら廻まはりながら踊おどりながら、鹿しかはたびたび風かぜのやうに進すゝんで、手拭てぬぐひを角つのでついたり足あしでふんだりしました。嘉十かじふの手拭てぬぐひはかあいさうに泥どろがついてところどころ穴あなさへあきました。

 そこで鹿しかめぐりだんだんゆるやかになりました。

「おう、こんだ団子だんごお食くばがりだぢよ。」

「おう、煮にだ団子だぢよ。」

「おう、まん円まるけぢよ。」

「おう、はんぐはぐ。」

「おう、すつこんすつこ。」

「おう、けつこ。」

 鹿しかそれからみんなばらばらになつて、四方しはうから栃とちのだんごを囲かこんで集あつまりました。

 そしていちばんはじめに手拭てぬぐひに進すゝんだ鹿しかから一口ひとくちづつ団子だんごをたべました。六疋ぴきめの鹿しかは、やつと豆粒まめつぶのくらゐをたべただけです。

 鹿しかそれからまた環わになつて、ぐるぐるぐるぐるめぐりあるきました。

 嘉十かじふはもうあんまりよく鹿しかを見みましたので、じぶんまでが鹿しかのやうな気きがして、いまにもとび出ださうとしましたが、じぶんの大おほきな手てがすぐ眼めにはいりましたので、やつぱりだめだとおもひながらまた息いきをこらしました。

 太陽たいやうはこのとき、ちやうどはんのきの梢こずゑの中なかほどにかかつて、少すこし黄きいろにかゞやいて居をりました。鹿しかめぐりはまただんだんゆるやかになつて、たがひにせわしくうなづき合あひ、やがて一列れつに太陽たいやうに向むいて、それを拝おがむやうにしてまつすぐに立たつたのでした。嘉十かじふはもうほんたうに夢ゆめのやうにそれに見みとれてゐたのです。

 一ばん右みぎはじにたつた鹿しかが細ほそい声こゑでうたひました。

「はんの木ぎの

 みどりみぢんの葉はの向もごさ

 ぢやらんぢやららんの

 お日ひさん懸かがる。」

 その水晶すゐしやうの笛ふえのやうな声こゑに、嘉十かじふは目めをつぶつてふるえあがりました。右みぎから二ばん目めの鹿しかが、俄にはかにとびあがつて、それからからだを波なみのやうにうねらせながら、みんなの間あひだを縫ぬつてはせまはり、たびたび太陽たいやうの方はうにあたまをさげました。それからじぶんのところに戻もどるやぴたりととまつてうたひました。

「お日ひさんを

 せながさしよへば、はんの木ぎも

 くだげで光ひかる

 鉄てつのかんがみ。」

 はあと嘉十かじふもこつちでその立派りつぱな太陽たいやうとはんのきを拝おがみました。右みぎから三ばん目めの鹿しかは首くびをせはしくあげたり下さげたりしてうたひました。

「お日ひさんは

 はんの木ぎの向もごさ、降おりでても

 すすぎ、ぎんがぎが

 まぶしまんぶし。」

 ほんたうにすすきはみんな、まつ白しろな火ひのやうに燃もえたのです。

「ぎんがぎがの

 すすぎの中ながさ立たぢあがる

 はんの木ぎのすねの

 長なんがい、かげぼうし。」

 五番目ばんめの鹿しかがひくく首くびを垂たれて、もうつぶやくやうにうたひだしてゐました。

「ぎんがぎがの

 すすぎの底そこの日暮ひぐれかだ

 苔こげの野のはら

 蟻ありこも行いがず。」

 このとき鹿しかはみな首くびを垂たれてゐましたが、六番目ばんめがにはかに首くびをりんとあげてうたひました。

「ぎんがぎがの

 すすぎの底そごでそつこりと

 咲さぐうめばぢの

 愛えどしおえどし。」

 鹿しかそれからみんな、みぢかく笛ふゑのやうに鳴ないてはねあがり、はげしくはげしくまはりました。

 北きたから冷つめたい風かぜが来きて、ひゆうと鳴なり、はんの木きはほんたうに砕くだけた鉄てつの鏡かゞみのやうにかゞやき、かちんかちんと葉はと葉はがすれあつて音おとをたてたやうにさへおもはれ、すすきの穂ほまでが鹿しかにまぢつて一しよにぐるぐるめぐつてゐるやうに見みえました。

 嘉十かじふはもうまつたくじぶんと鹿しかとのちがひを忘わすれて、

「ホウ、やれ、やれい。」と叫さけびながらすすきのかげから飛とび出だしました。

 鹿しかはおどろいて一度いちどに竿さをのやうに立たちあがり、それからはやてに吹ふかれた木きの葉はのやうに、からだを斜なゝめにして逃にげ出だしました。銀ぎんのすすきの波なみをわけ、かゞやく夕陽ゆふひの流ながれをみだしてはるかはるかに遁にげて行いき、そのとほつたあとのすすきは静しづかな湖みづうみの水脈みをのやうにいつまでもぎらぎら光ひかつて居をりました。

 そこで嘉十かじふはちよつとにが笑わらひをしながら、泥どろのついて穴あなのあいた手拭てぬぐひをひろつてじぶんもまた西にしの方はうへ歩あるきはじめたのです。

 それから、さうさう、苔こけの野原のはら夕陽ゆふひの中なかで、わたくしはこのはなしをすきとほつた秋あきの風かぜから聞きいたのです。

又三郎

風の又三郎

宮沢賢治


どっどど どどうど どどうど どどう

青いくるみも吹きとばせ

すっぱいかりんも吹きとばせ

どっどど どどうど どどうど どどう

 谷川の岸に小さな学校がありました。

 教室はたった一つでしたが生徒は三年生がないだけで、あとは一年から六年までみんなありました。運動場もテニスコートのくらいでしたが、すぐうしろは栗くりの木のあるきれいな草の山でしたし、運動場のすみにはごぼごぼつめたい水を噴ふく岩穴もあったのです。

 さわやかな九月一日の朝でした。青ぞらで風がどうと鳴り、日光運動場いっぱいでした。黒い雪袴ゆきばかまをはいた二人の一年の子がどてをまわって運動場にはいって来て、まだほかにだれも来ていないのを見て、「ほう、おら一等だぞ。一等だぞ。」とかわるがわる叫びながら大よろこびで門をはいって来たのでしたが、ちょっと教室の中を見ますと、二人ふたりともまるでびっくりして棒立ちになり、それから顔を見合わせてぶるぶるふるえましたが、ひとりはとうとう泣き出してしまいました。というわけは、そのしんとした朝の教室なかにどこから来たのか、まるで顔も知らないおかしな赤い髪の子供がひとり、いちばん前の机にちゃんとすわっていたのです。そしてその机といったらまったくこの泣いた子の自分の机だったのです。

 もひとりの子ももう半分泣きかけていましたが、それでもむりやり目をりんと張って、そっちのほうをにらめていましたら、ちょうどそのとき川上から

「ちょうはあ かぐり ちょうはあ かぐり。」と高く叫ぶ声がして、それからまるで大きなからすのように、嘉助かすけがかばんをかかえてわらって運動場へかけて来ました。と思ったらすぐそのあとから太郎さたろうだの耕助こうすけだのどやどややってきました。

「なして泣いでら、うなかもたのが。」嘉助が泣かないこどもの肩をつかまえて言いました。するとその子もわあと泣いてしまいました。おかしいとおもってみんながあたりを見ると、教室の中にあの赤毛おかしな子がすまして、しゃんとすわっているのが目につきました。

 みんなはしんとなってしまいました。だんだんみんな女の子たちも集まって来ましたが、だれもなんとも言えませんでした。

 赤毛の子どもはいっこうこわがるふうもなくやっぱりちゃんとすわって、じっと黒板を見ています。すると六年生の一郎いちろうが来ました。一郎はまるでおとなのようにゆっくり大またにやってきて、みんなを見て、

「何なにした。」とききました。

 みんなははじめてがやがや声をたててその教室の中の変な子を指さしました。一郎はしばらくそっちを見ていましたが、やがて鞄かばんをしっかりかかえて、さっさと窓の下へ行きました。

 みんなもすっかり元気になってついて行きました。

「だれだ、時間にならないに教室はいってるのは。」一郎は窓へはいのぼって教室の中へ顔をつき出して言いました。

「お天気のいい時教室はいってるづど先生にうんとしからえるぞ。」窓の下の耕助が言いました。

しからえでもおら知らないよ。」嘉助が言いました。

「早ぐ出はって来こ、出はって来。」一郎が言いました。けれどもそのこどもはきょろきょろ室へやの中やみんなのほうを見るばかりで、やっぱりちゃんとひざに手をおいて腰掛けにすわっていました。

 ぜんたいその形からが実におかしいのでした。変てこなねずみいろのだぶだぶの上着を着て、白い半ずぼんをはいて、それに赤い革かわの半靴はんぐつをはいていたのです。

 それに顔といったらまるで熟したりんごのよう、ことに目はまん丸でまっくろなのでした。いっこう言葉が通じないようなので一郎も全く困ってしまいました。

あいづは外国人だな。」

学校はいるのだな。」みんなはがやがやがやがや言いました。ところが五年生の嘉助がいきなり、

「ああ三年生さはいるのだ。」と叫びましたので、

「ああそうだ。」と小さいこどもらは思いましたが、一郎はだまってくびをまげました。

 変なこどもはやはりきょろきょろこっちを見るだけ、きちんと腰掛けています

 そのとき風がどうと吹いて来て教室ガラス戸はみんながたがた鳴り、学校のうしろの山の萱かやや栗くりの木はみんな変に青じろくなってゆれ、教室のなかのこどもはなんだかにやっとわらってすこしうごいたようでした。

 すると嘉助がすぐ叫びました。

「ああわかった。あいつは風の又三郎またさぶろうだぞ。」

 そうだっとみんなもおもったときにわかにうしろのほうで五郎が、

「わあ、痛いぢゃあ。」と叫びました。

 みんなそっちへ振り向きますと、五郎が耕助に足のゆびをふまれて、まるでおこって耕助をなぐりつけていたのです。すると耕助もおこって、

「わあ、われ悪くてでひと撲はだいだなあ。」と言ってまた五郎をなぐろうとしました。

 五郎はまるで顔じゅう涙だらけにして耕助に組み付こうとしました。そこで一郎が間へはいって嘉助が耕助を押えてしまいました。

「わあい、けんかするなったら、先生ちゃん職員室に来てらぞ。」と一郎が言いながらまた教室のほうを見ましたら、一郎はにわかにまるでぽかんとしてしまいました。

 たったいままで教室にいたあの変な子が影もかたちもないのです。みんなもまるでせっかく友だちになった子うまが遠くへやられたよう、せっかく捕とった山雀やまがらに逃げられたように思いました。

 風がまたどうと吹いて来て窓ガラスをがたがた言わせ、うしろの山の萱かやをだんだん上流のほうへ青じろく波だてて行きました。

「わあ、うなだけんかしたんだがら又三郎いなぐなったな。」嘉助がおこって言いました。

 みんなもほんとうにそう思いました。五郎はじつに申しわけないと思って、足の痛いのも忘れてしょんぼり肩をすぼめて立ったのです。

「やっぱりあいつは風の又三郎だったな。」

二百十日で来たのだな。」

「靴くつはいでだたぞ。」

「服も着でだたぞ。」

「髪赤くておかしやづだったな。」

「ありゃありゃ、又三郎おれの机の上さ石かけ乗せでったぞ。」二年生の子が言いました。見るとその子の机の上にはきたない石かけが乗っていたのです。

「そうだ、ありゃ。あそごのガラスもぶっかしたぞ。」

「そだないでああいづあ休み前に嘉助石ぶっつけだのだな。」

「わあい。そだないであ。」と言っていたとき、これはまたなんというわけでしょう。先生玄関から出て来たのです。先生はぴかぴか光る呼び子を右手にもって、もう集まれのしたくをしているのでしたが、そのすぐうしろから、さっきの赤い髪の子が、まるで権現ごんげんさまの尾おっぱ持ちのようにすまし込んで、白いシャッポかぶって、先生についてすぱすぱとあるいて来たのです。

 みんなはしいんとなってしまいました。やっと一郎が「先生お早うございます。」と言いましたのでみんなもついて、

先生お早うございます。」と言っただけでした。

「みなさん。お早う。どなたも元気ですね。では並んで。」先生は呼び子をビルルと吹きました。それはすぐ谷の向こうの山へひびいてまたビルルルと低く戻もどってきました。

 すっかりやすみの前のとおりだとみんなが思いながら六年生は一人、五年生は七人、四年生は六人、一二年生は十二人、組ごとに一列に縦にならびました。

 二年は八人、一年生は四人前へならえをしてならんだのです。

 するとその間あのおかしな子は、何かおかしいのかおもしろいのか奥歯で横っちょに舌をかむようにして、じろじろみんなを見ながら先生のうしろに立っていたのです。すると先生は、高田たかださんこっちへおはいりなさいと言いながら五年生の列のところへ連れて行って、丈たけを嘉助とくらべてから嘉助とそのうしろのきよの間へ立たせました。

 みんなはふりかえってじっとそれを見ていました。

 先生はまた玄関の前に戻って、

「前へならえ。」と号令をかけました。

 みんなはもう一ぺん前へならえをしてすっかり列をつくりましたが、じつはあの変な子がどういうふうにしているのか見たくて、かわるがわるそっちをふりむいたり横目でにらんだりしたのでした。するとその子ちゃんと前へならえでもなんでも知ってるらしく平気で両腕を前へ出して、指さきを嘉助のせなかへやっと届くくらいにしていたものですから、嘉助はなんだかせなかがかゆく、くすぐったいというふうにもじもじしていました。

「直れ。」先生がまた号令をかけました。

一年から順に前へおい。」そこで一年生はあるき出し、まもなく二年生もあるき出してみんなの前をぐるっと通って、右手下駄箱げたばこのある入り口はいって行きました。四年生があるき出すとさっきの子も嘉助のあとへついて大威張りであるいて行きました。前へ行った子もときどきふりかえって見、あとの者もじっと見ていたのです。

 まもなくみんなははきもの下駄箱げたばこに入れて教室はいって、ちょうど外へならんだときのように組ごとに一列に机にすわりました。さっきの子もすまし込んで嘉助のうしろにすわりました。ところがもう大さわぎです。

「わあ、おらの机さ石かけはいってるぞ。」

「わあ、おらの机代わってるぞ。」

「キッコ、キッコ、うな通信簿持って来たが。おら忘れで来たぢゃあ。」

「わあい、さの、木ペン借せ、木ペン借せったら。」

「わあがない。ひとの雑記帳とってって。」

 そのとき先生はいって来ましたのでみんなもさわぎながらとにかく立ちあがり、一郎がいちばんしろで、

「礼。」と言いました。

 みんなはおじぎをする間はちょっとしんとなりましたが、それからまたがやがやがやがや言いました。

「しずかに、みなさん。しずかにするのです。」先生が言いました。

「しっ、悦治えつじ、やがましったら、嘉助え、喜きっこう。わあい。」と一郎がいちばんしろからまりさわぐものを一人ずつしかりました。

 みんなはしんとなりました。

 先生が言いました。

「みなさん、長い夏のお休みおもしろかったですね。みなさんは朝から水泳ぎもできたし、林の中で鷹たかにも負けないくらい高く叫んだり、またにいさんの草刈りについて上うえの野原へ行ったりしたでしょう。けれどももうきのうで休みは終わりました。これからは第二学期で秋です。むかしから秋はいちばんからだもこころもひきしまって、勉強のできる時だといってあるのです。ですから、みなさんもきょうからまたいっしょにしっかり勉強しましょう。それからこのお休みの間にみなさんのお友だちが一人ふえました。それはそこにいる高田さんです。そのかたのおとうさんはこんど会社のご用で上の野原の入り口へおいでになっていられるのです。高田さんはいままでは北海道学校におられたのですが、きょうからみなさんのお友だちになるのですから、みなさんは学校勉強ときも、また栗拾くりひろいや魚さかなとりに行くときも、高田さんをさそうようにしなければなりません。わかりましたか。わかった人は手をあげてごらんなさい。」

 すぐみんなは手をあげました。その高田とよばれた子も勢いよく手をあげましたので、ちょっと先生はわらいましたが、すぐ、

「わかりましたね、ではよし。」と言いましたので、みんなは火の消えたように一ぺんに手をおろしました。

 ところが嘉助がすぐ、

先生。」といってまた手をあげました。

はい。」先生は嘉助を指さしました。

高田さん名はなんて言うべな。」

高田三郎さぶろうさんです。」

「わあ、うまい、そりゃ、やっぱり又三郎だな。」嘉助はまるで手をたたいて机の中で踊るようにしましたので、大きなほうの子どもらはどっと笑いましたが、下の子どもらは何かこわいというふうにしいんとして三郎のほうを見ていたのです。

 先生はまた言いました。

「きょうはみなさんは通信簿宿題をもってくるのでしたね。持って来た人は机の上へ出してください。私がいま集めに行きますから。」

 みんなはばたばた鞄かばんをあけたりふろしきをといたりして、通信簿宿題を机の上に出しました。そして先生一年生のほうから順にそれを集めはじめました。そのときみんなはぎょっとしました。というわけはみんなのうしろのところにいつか一人の大人おとなが立っていたのです。その人は白いだぶだぶの麻服を着て黒いてかてかしたはんけちをネクタイの代わりに首に巻いて、手には白い扇をもって軽くじぶんの顔を扇あおぎながら少し笑ってみんなを見おろしていたのです。さあみんなはだんだんしいんとなって、まるで堅くなってしまいました。

 ところが先生別にその人を気にかけるふうもなく、順々に通信簿を集めて三郎の席まで行きますと、三郎は通信簿宿題帳もないかわりに両手をにぎりこぶしにして二つ机の上にのせていたのです。先生はだまってそこを通りすぎ、みんなのを集めてしまうとそれを両手でそろえながらまた教壇に戻りました。

「では宿題帳はこの次の土曜日に直して渡しまから、きょう持って来なかった人は、あしたきっと忘れないで持って来てください。それは悦治さんと勇治ゆうじさんと良作りょうさくさんとですね。ではきょうはここまでです。あしたかちゃんといつものとおりのしたくをしておいでなさい。それから四年生と六年生の人は、先生といっしょに教室のお掃除そうじをしましょう。ではここまで。」

 一郎が気をつけ、と言いみんなは一ぺんに立ちました。うしろ大人おとなも扇を下にさげて立ちました。

「礼。」先生もみんなも礼をしました。うしろ大人も軽く頭を下げました。それからずうっと下の組の子どもらは一目散に教室を飛び出しましたが、四年生の子どもらはまだもじもじしていました。

 すると三郎はさっきのだぶだぶの白い服の人のところへ行きました。先生も教壇をおりてその人のところへ行きました。

「いやどうもご苦労さまでございます。」その大人はていねいに先生に礼をしました。

「じきみんなとお友だちになりますから。」先生も礼を返しながら言いました。

「何ぶんどうかよろしくねがいいたします。それでは。」その人はまたていねいに礼をして目で三郎に合図すると、自分玄関のほうへまわって外へ出て待っていますと、三郎はみんなの見ている中を目をりんとはってだまって昇降口から出て行って追いつき、二人は運動場を通って川下のほうへ歩いて行きました。

 運動場を出るときの子はこっちをふりむいて、じっと学校やみんなのほうをにらむようにすると、またすたすた白服の大人おとなについて歩いて行きました。

先生、あの人は高田さんのとうさんですか。」一郎が箒ほうきをもちながら先生にききました。

「そうです。」

「なんの用で来たべ。」

「上の野原の入り口モリブデンという鉱石ができるので、それをだんだん掘るようにするためだそうです。」

「どこらあだりだべな。」

「私もまだよくわかりませんが、いつもみなさんが馬をつれて行くみちから、少し川下へ寄ったほうなようです。」

モリブデン何にするべな。」

「それは鉄とまぜたり、薬をつくったりするのだそうです。」

「そだら又三郎も掘るべが。」嘉助が言いました。

又三郎だない。高田三郎だぢゃ。」佐太郎が言いました。

又三郎又三郎だ。」嘉助が顔をまっ赤かにしてがん張りました。

「嘉助、うなも残ってらば掃除そうじしてすけろ。」一郎が言いました。

「わあい。やんたぢゃ。きょう四年生ど六年生だな。」

 嘉助は大急ぎで教室をはねだして逃げてしまいました。

 風がまた吹いて来て窓ガラスはまたがたがた鳴り、ぞうきんを入れたバケツにも小さな黒い波をたてました。

 次の日一郎はあのおかし子供が、きょうからほんとうに学校へ来て本を読んだりするかどうか早く見たいような気がして、いつもより早く嘉助をさそいました。ところが嘉助のほうは一郎よりもっとそう考えていたと見えて、とうにごはんもたべ、ふろしきに包んだ本ももって家の前へ出て一郎を待っていたのでした。二人は途中もいろいろその子のことを話しながら学校へ来ました。すると運動場には小さな子供らがもう七八人集まっていて、棒かくしをしていましたが、その子はまだ来ていませんでした。またきのうのように教室の中にいるのかと思って中をのぞいて見ましたが、教室の中はしいんとしてだれもいず、黒板の上にはきのう掃除ときぞうきんでふいた跡がかわいてぼんやり白い縞しまになっていました。

「きのうのやつまだ来てないな。」一郎が言いました。

「うん。」嘉助も言ってそこらを見まわしました。

 一郎はそこで鉄棒の下へ行って、じゃみ上がりというやり方で、無理やりに鉄棒の上にのぼり両腕をだんだん寄せて右の腕木に行くと、そこへ腰掛けてきのう三郎の行ったほうをじっと見おろして待っていました。谷川はそっちのほうへきらきら光ってながれて行き、その下の山の上のほうでは風も吹いているらしく、ときどき萱かやが白く波立っていました。

 嘉助もやっぱりその柱の下でじっとそっちを見て待っていました。ところが二人はそんなに長く待つこともありませんでした。それは突然三郎がその下手のみちから灰いろの鞄かばんを右手にかかえて走るようにして出て来たのです。

「来たぞ。」と一郎が思わず下にいる嘉助へ叫ぼうとしていますと、早くも三郎はどてをぐるっとまわって、どんどん正門をはいって来ると、

お早う。」とはっきり言いました。みんなはいっしょにそっちをふり向きましたが、一人も返事をしたものがありませんでした。

 それは返事をしないのではなくて、みんなは先生はいつでも「お早うございます。」というように習っていたのですが、お互いに「お早う。」なんて言ったことがなかったのに三郎にそう言われても、一郎や嘉助はあんまりにわかで、また勢いがいいのでとうとう臆おくしてしまって一郎も嘉助も口の中でお早うというかわりに、もにゃもにゃっと言ってしまったのでした。

 ところが三郎のほうはべつだんそれを苦にするふうもなく、二三歩また前へ進むとじっと立って、そのまっ黒な目でぐるっと運動場じゅうを見まわしました。そしてしばらくだれか遊ぶ相手がないかさがしているようでした。けれどもみんなきょろきょろ三郎のほうはみていても、やはり忙しそうに棒かくしをしたり三郎のほうへ行くものがありませんでした。三郎はちょっと具合が悪いようにそこにつっ立っていましたが、また運動場をもう一度見まわしました。

 それからぜんたいこの運動場は何間なんげんあるかというように、正門から玄関まで大またに歩数を数えながら歩きはじめました。一郎は急いで鉄棒をはねおりて嘉助とならんで、息をこらしてそれを見ていました。

 そのうち三郎は向こうの玄関の前まで行ってしまうと、こっちへ向いてしばらく暗算をするように少し首をまげて立っていました。

 みんなはやはりきろきろそっちを見ています。三郎は少し困ったように両手をうしろへ組むと向こう側の土手のほうへ職員室の前を通って歩きだしました。

 その時風がざあっと吹いて来て土手の草はざわざわ波になり、運動場のまん中でさあっと塵ちりがあがり、それが玄関の前まで行くと、きりきりとまわって小さなつむじ風になって、黄いろな塵は瓶びんをさかさまにしたような形になって屋根より高くのぼりました。

 すると嘉助が突然高く言いました。

「そうだ。やっぱりあい又三郎だぞ。あいづ何かするときっと風吹いてくるぞ。」

「うん。」一郎はどうだかわからないと思いながらもだまってそっちを見ていました。三郎はそんなことにはかまわず土手のほうへやはりすたすた歩いて行きます

 そのとき先生がいつものように呼び子をもって玄関を出て来たのです。

お早うございます。」小さな子どもらはみんな集まりました。

お早う。」先生はちらっと運動場を見まわしてから、「ではならんで。」と言いながらビルルッと笛を吹きました。

 みんなは集まってきてきのうのとおりきちんとならびました。三郎もきのう言われた所へちゃんと立っています

 先生はお日さまがまっ正面なのですこしまぶしそうにしながら号令をだんだんかけて、とうとうみんなは昇降口から教室はいりました。そして礼がすむと先生は、

「ではみなさんきょうから勉強をはじめましょう。みなさんはちゃんとお道具をもってきましたね。では一年生(と二年生)の人はお習字のお手本と硯すずりと紙を出して、二年生と四年生の人は算術帳と雑記帳と鉛筆を出して、五年生と六年生の人は国語の本を出してください。」

 さあするとあっちでもこっちでも大さわぎがはじまりました。中にも三郎のすぐ横の四年生の机の佐太郎が、いきなり手をのばして二年生のかよの鉛筆ひらりととってしまったのです。かよは佐太郎の妹でした。するとかよは、

「うわあ、兄あいな、木ペン取とてわかんないな。」と言いながら取り返そうとしますと佐太郎が、

「わあ、こいつおれのだなあ。」と言いながら鉛筆をふところの中へ入れて、あとはシナ人がおじぎするときのように両手を袖そでへ入れて、机へぴったり胸をくっつけました。するとかよは立って来て、

「兄あいな、兄なの木ペンはきのう小屋でなくしてしまったけなあ。よこせったら。」と言いながら一生けん命とり返そうとしましたが、どうしてももう佐太郎は机にくっついた大きな蟹かに化石みたいになっているので、とうとうかよは立ったまま口を大きくまげて泣きだしそうになりました。

 すると三郎は国語の本をちゃんと机にのせて困ったようにしてこれを見ていましたが、かよがとうとうぼろぼろ涙をこぼしたのを見ると、だまって右手に持っていた半分ばかりになった鉛筆を佐太郎の目の前の机に置きました。

 すると佐太郎はにわかに元気になって、むっくり起き上がりました。そして、

「くれる?」と三郎にききました。三郎はちょっとまごついたようでしたが覚悟したように、「うん。」と言いました。すると佐太郎はいきなりわらい出してふところの鉛筆をかよの小さな赤い手に持たせました。

 先生は向こうで一年の子の硯すずりに水をついでやったりしていましたし、嘉助は三郎の前ですから知りませんでしたが、一郎はこれをいちばんしろちゃんと見ていました。そしてまるでなんと言ったらいいかからない、変な気持ちがして歯をきりきり言わせました。

「では二年生のひとはお休みの前にならった引き算をもう一ぺん習ってみましょう。これを勘定してごらんなさい。」先生は黒板に25-12=の数式と書きました。二年生のこどもらはみんな一生

2021-03-20

[]トップバリュ5食セットの袋ラーメン さっぱりした味わい しおラーメン

久しぶりに食ったけどやっぱうまい・・・

これで5食160円だもんなあ・・・

あ、味噌ダメ

サッポロ一番との違いが如実に出ててまずい

味噌は香料とかでごまかすの難しいんだろうな

うまいのはしおとしょうゆ、あと一段オチとんこつギリギリライン

2021-03-17

anond:20210313232359

ポロイチ味噌ってなんのことだろうと思ったら

サッポロ一番 みそラーメンのことだったのね

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