はてなキーワード: ひだりとは
ぶじんほもをひだりにする
左右をみぎひだりとは読まんで
いんたーねっとでせいじてきなしゅちょうをくりかえすいなごたちなんて、みぎひだりふぇみみそにかぎらずそんなもんよ、、、
「いってくるよジョージ」と, ジョージよりもずっとおおきなドアをひらきながら,
なかよしのきいろいおじさんがいいました。
おじさんはいつもおひさまがのぼるころに, どこかにでかけていきます。
おじさんはかかさずでかけます。
きっとおもしろいことがあるにちがいありません。
いつもならおじさんをみおくったあとは,
だいすきなこうさくをするじかんですが,
いまのジョージはおじさんがどこにいっているかがきになります。
<中略>
ひと, ひと, ひと…みわたすかぎりいっぱいのひと!
みぎにもひだりにもひと, ながれていくひと, ひと, ひと…。
ジョージはこうえんでみたアリのぎょうれつをおもいだしました。
たくさんのひとたちが, おおきなハコのなかにはいっていきます。
もうひとでいっぱいなのに, おしておされてはいっていきます。
あのハコのなかにはなにがあるんだろう?
きいろいおじさんもなかにいるのかな?
すこしなやんだあと, ジョージもハコにはいってみることにしました。
<中略>
「はぁ,はぁ… ちいさなおさるさん、ふまれないようにきをつけて!」
ひととひとにはさまれて, ちゅうにういているおんなのひとがジョージのしんぱいをしてくれます。
どうしてみんなハコにはいるのでしょうか。
あんなにだいすきなおじさんも,
こんなにたくさんのひとがいてはみつけるのはむずかしそうです。
ジョージはおうちにかえりたくなってきました。
<中略>
「ジョージ, きょうはだいぼうけんだったね」
きいろいおじさんにだきかかえられながら,
ジョージはきょうあったできごとをおもいだしていました。
きいろいおじさんによくにた, みどりのおじさんとあったこと。
でぱーとでたべれないリンゴをかっていたロブおばさんのこと。
おじさんはそういうと、ジョージをやさしくベッドにねかせて,
へやのでんきをけしました。
まぶたがどんどんおもくなります。
そのとき西にしのぎらぎらのちぢれた雲くものあひだから、夕陽ゆふひは赤あかくなゝめに苔こけの野原のはらに注そゝぎ、すすきはみんな白しろい火ひのやうにゆれて光ひかりました。わたくしが疲つかれてそこに睡ねむりますと、ざあざあ吹ふいてゐた風かぜが、だんだん人ひとのことばにきこえ、やがてそれは、いま北上きたかみの山やまの方はうや、野原のはらに行おこなはれてゐた鹿踊しゝおどりの、ほんたうの精神せいしんを語かたりました。
そこらがまだまるつきり、丈たけ高たかい草くさや黒くろい林はやしのままだつたとき、嘉十かじふはおぢいさんたちと北上川きたかみがはの東ひがしから移うつつてきて、小ちいさな畑はたけを開ひらいて、粟あはや稗ひえをつくつてゐました。
あるとき嘉十かじふは、栗くりの木きから落おちて、少すこし左ひだりの膝ひざを悪わるくしました。そんなときみんなはいつでも、西にしの山やまの中なかの湯ゆの湧わくとこへ行いつて、小屋こやをかけて泊とまつて療なほすのでした。
天気てんきのいゝ日ひに、嘉十かじふも出でかけて行いきました。糧かてと味噌みそと鍋なべとをしよつて、もう銀ぎんいろの穂ほを出だしたすすきの野原のはらをすこしびつこをひきながら、ゆつくりゆつくり歩あるいて行いつたのです。
いくつもの小流こながれや石原いしはらを越こえて、山脈さんみやくのかたちも大おほきくはつきりなり、山やまの木きも一本いつぽん一本いつぽん、すぎごけのやうに見みわけられるところまで来きたときは、太陽たいやうはもうよほど西にしに外それて、十本じつぽんばかりの青あをいはんのきの木立こだちの上うへに、少すこし青あをざめてぎらぎら光ひかつてかかりました。
嘉十かじふは芝草しばくさの上うへに、せなかの荷物にもつをどつかりおろして、栃とちと粟あわとのだんごを出だして喰たべはじめました。すすきは幾いくむらも幾いくむらも、はては野原のはらいつぱいのやうに、まつ白しろに光ひかつて波なみをたてました。嘉十かじふはだんごをたべながら、すすきの中なかから黒くろくまつすぐに立たつてゐる、はんのきの幹みきをじつにりつぱだとおもひました。
ところがあんまり一生いつしやうけん命めいあるいたあとは、どうもなんだかお腹なかがいつぱいのやうな気きがするのです。そこで嘉十かじふも、おしまひに栃とちの団子だんごをとちの実みのくらゐ残のこしました。
「こいづば鹿しかさ呉けでやべか。それ、鹿しか、来きて喰け」と嘉十かじふはひとりごとのやうに言いつて、それをうめばちさうの白しろい花はなの下したに置おきました。それから荷物にもつをまたしよつて、ゆつくりゆつくり歩あるきだしました。
ところが少すこし行いつたとき、嘉十かじふはさつきのやすんだところに、手拭てぬぐひを忘わすれて来きたのに気きがつきましたので、急いそいでまた引ひつ返かへしました。あのはんのきの黒くろい木立こだちがぢき近ちかくに見みえてゐて、そこまで戻もどるぐらゐ、なんの事ことでもないやうでした。
けれども嘉十かじふはぴたりとたちどまつてしまひました。
鹿しかが少すくなくても五六疋ぴき、湿しめつぽいはなづらをずうつと延のばして、しづかに歩あるいてゐるらしいのでした。
嘉十かじふはすすきに触ふれないやうに気きを付つけながら、爪立つまだてをして、そつと苔こけを踏ふんでそつちの方はうへ行いきました。
たしかに鹿しかはさつきの栃とちの団子だんごにやつてきたのでした。
「はあ、鹿等しかだあ、すぐに来きたもな。」と嘉十かじふは咽喉のどの中なかで、笑わらひながらつぶやきました。そしてからだをかゞめて、そろりそろりと、そつちに近ちかよつて行ゆきました。
一むらのすすきの陰かげから、嘉十かじふはちよつと顔かほをだして、びつくりしてまたひつ込こめました。六疋ぴきばかりの鹿しかが、さつきの芝原しばはらを、ぐるぐるぐるぐる環わになつて廻まはつてゐるのでした。嘉十かじふはすすきの隙間すきまから、息いきをこらしてのぞきました。
太陽たいやうが、ちやうど一本いつぽんのはんのきの頂いたゞきにかかつてゐましたので、その梢こずゑはあやしく青あをくひかり、まるで鹿しかの群むれを見みおろしてぢつと立たつてゐる青あをいいきもののやうにおもはれました。すすきの穂ほも、一本いつぽんづつ銀ぎんいろにかがやき、鹿しかの毛並けなみがことにその日ひはりつぱでした。
嘉十かじふはよろこんで、そつと片膝かたひざをついてそれに見みとれました。
鹿しかは大おほきな環わをつくつて、ぐるくるぐるくる廻まはつてゐましたが、よく見みるとどの鹿しかも環わのまんなかの方はうに気きがとられてゐるやうでした。その証拠しようこには、頭あたまも耳みゝも眼めもみんなそつちへ向むいて、おまけにたびたび、いかにも引ひつぱられるやうに、よろよろと二足ふたあし三足みあし、環わからはなれてそつちへ寄よつて行ゆきさうにするのでした。
もちろん、その環わのまんなかには、さつきの嘉十かじふの栃とちの団子だんごがひとかけ置おいてあつたのでしたが、鹿しかどものしきりに気きにかけてゐるのは決けつして団子だんごではなくて、そのとなりの草くさの上うへにくの字じになつて落おちてゐる、嘉十かじふの白しろい手拭てぬぐひらしいのでした。嘉十かじふは痛いたい足あしをそつと手てで曲まげて、苔こけの上うへにきちんと座すはりました。
鹿しかのめぐりはだんだんゆるやかになり、みんなは交かはる交がはる、前肢まへあしを一本いつぽん環わの中なかの方はうへ出だして、今いまにもかけ出だして行いきさうにしては、びつくりしたやうにまた引ひつ込こめて、とつとつとつとつしづかに走はしるのでした。その足音あしおとは気きもちよく野原のはらの黒土くろつちの底そこの方はうまでひゞきました。それから鹿しかどもはまはるのをやめてみんな手拭てぬぐひのこちらの方はうに来きて立たちました。
嘉十かじふはにはかに耳みゝがきいんと鳴なりました。そしてがたがたふるえました。鹿しかどもの風かぜにゆれる草穂くさぼのやうな気きもちが、波なみになつて伝つたはつて来きたのでした。
嘉十かじふはほんたうにじぶんの耳みゝを疑うたがひました。それは鹿しかのことばがきこえてきたからです。
「ぢや、おれ行いつて見みで来こべが。」
「うんにや、危あぶないじや。も少すこし見みでべ。」
こんなことばもきこえました。
「何時いつだがの狐きつねみだいに口発破くちはつぱなどさ罹かゝつてあ、つまらないもな、高たかで栃とちの団子だんごなどでよ。」
「そだそだ、全まつたぐだ。」
こんなことばも聞ききました。
「生いぎものだがも知しれないじやい。」
「うん。生いぎものらしどごもあるな。」
こんなことばも聞きこえました。そのうちにたうたう一疋ぴきが、いかにも決心けつしんしたらしく、せなかをまつすぐにして環わからはなれて、まんなかの方はうに進すゝみ出でました。
進すゝんで行いつた鹿しかは、首くびをあらんかぎり延のばし、四本しほんの脚あしを引ひきしめ引ひきしめそろりそろりと手拭てぬぐひに近ちかづいて行いきましたが、俄にはかにひどく飛とびあがつて、一目散もくさんに遁にげ戻もどつてきました。廻まはりの五疋ひきも一ぺんにぱつと四方しはうへちらけやうとしましたが、はじめの鹿しかが、ぴたりととまりましたのでやつと安心あんしんして、のそのそ戻もどつてその鹿しかの前まへに集あつまりました。
「なぢよだた。なにだた、あの白しろい長ながいやづあ。」
「縦たてに皺しはの寄よつたもんだけあな。」
「そだら生いぎものだないがべ、やつぱり蕈きのこなどだべが。毒蕈ぶすきのこだべ。」
「うんにや。きのごだない。やつぱり生いぎものらし。」
「さうが。生いぎもので皺しわうんと寄よつてらば、年老としよりだな。」
「うん年老としよりの番兵ばんぺいだ。ううはははは。」
「ふふふ青白あをじろの番兵ばんぺいだ。」
「ううははは、青あをじろ番兵ばんぺいだ。」
「こんどおれ行いつて見みべが。」
「行いつてみろ、大丈夫だいじやうぶだ。」
「喰くつつがないが。」
「うんにや、大丈夫だいじやうぶだ。」
そこでまた一疋ぴきが、そろりそろりと進すゝんで行いきました。五疋ひきはこちらで、ことりことりとあたまを振ふつてそれを見みてゐました。
進すゝんで行いつた一疋ぴきは、たびたびもうこわくて、たまらないといふやうに、四本ほんの脚あしを集あつめてせなかを円まろくしたりそつとまたのばしたりして、そろりそろりと進すゝみました。
そしてたうたう手拭てぬぐひのひと足あしこつちまで行いつて、あらんかぎり首くびを延のばしてふんふん嚊かいでゐましたが、俄にはかにはねあがつて遁にげてきました。みんなもびくつとして一ぺんに遁にげださうとしましたが、その一ぴきがぴたりと停とまりましたのでやつと安心あんしんして五つの頭あたまをその一つの頭あたまに集あつめました。
「なぢよだた、なして逃にげで来きた。」
「噛かぢるべとしたやうだたもさ。」
「ぜんたいなにだけあ。」
「わがらないな。とにかぐ白しろどそれがら青あをど、両方りやうはうのぶぢだ。」
「匂にほひあなぢよだ、匂にほひあ。」
「柳やなぎの葉はみだいな匂にほひだな。」
「はでな、息いぎ吐つでるが、息いぎ。」
「さあ、そでば、気付きつけないがた。」
「こんどあ、おれあ行いつて見みべが。」
「行いつてみろ」
三番目ばんめの鹿しかがまたそろりそろりと進すゝみました。そのときちよつと風かぜが吹ふいて手拭てぬぐひがちらつと動うごきましたので、その進すゝんで行いつた鹿しかはびつくりして立たちどまつてしまひ、こつちのみんなもびくつとしました。けれども鹿しかはやつとまた気きを落おちつけたらしく、またそろりそろりと進すゝんで、たうたう手拭てぬぐひまで鼻はなさきを延のばした。
こつちでは五疋ひきがみんなことりことりとお互たがひにうなづき合あつて居をりました。そのとき俄にはかに進すゝんで行いつた鹿しかが竿立さをだちになつて躍をどりあがつて遁にげてきました。
「何なして遁にげできた。」
「気味悪きびわりぐなてよ。」
「息いぎ吐つでるが。」
「さあ、息いぎの音おどあ為さないがけあな。口くぢも無ないやうだけあな。」
「あだまあるが。」
「あだまもゆぐわがらないがつたな。」
「そだらこんだおれ行いつて見みべが。」
四番目よばんめの鹿しかが出でて行いきました。これもやつぱりびくびくものです。それでもすつかり手拭てぬぐひの前まへまで行いつて、いかにも思おもひ切きつたらしく、ちよつと鼻はなを手拭てぬぐひに押おしつけて、それから急いそいで引ひつ込こめて、一目いちもくさんに帰かへつてきました。
「おう、柔やつけもんだぞ。」
「泥どろのやうにが。」
「うんにや。」
「草くさのやうにが。」
「うんにや。」
「ごまざいの毛けのやうにが。」
「うん、あれよりあ、も少すこし硬こわぱしな。」
「なにだべ。」
「とにかぐ生いぎもんだ。」
「やつぱりさうだが。」
「うん、汗臭あせくさいも。」
「おれも一遍ひとがへり行いつてみべが。」
五番目ばんめの鹿しかがまたそろりそろりと進すゝんで行いきました。この鹿しかはよほどおどけもののやうでした。手拭てぬぐひの上うへにすつかり頭あたまをさげて、それからいかにも不審ふしんだといふやうに、頭あたまをかくつと動うごかしましたので、こつちの五疋ひきがはねあがつて笑わらひました。
向むかふの一疋ぴきはそこで得意とくいになつて、舌したを出だして手拭てぬぐひを一つべろりと甞なめましたが、にはかに怖こはくなつたとみえて、大おほきく口くちをあけて舌したをぶらさげて、まるで風かぜのやうに飛とんで帰かへつてきました。みんなもひどく愕おどろきました。
「ぢや、ぢや、噛かぢらへだが、痛いたぐしたが。」
「プルルルルルル。」
「舌した抜ぬがれだが。」
「プルルルルルル。」
「なにした、なにした。なにした。ぢや。」
「ふう、あゝ、舌した縮ちゞまつてしまつたたよ。」
「なじよな味あじだた。」
「味あじ無ないがたな。」
「生いぎもんだべが。」
「なじよだが判わからない。こんどあ汝うなあ行いつてみろ。」
「お。」
おしまひの一疋ぴきがまたそろそろ出でて行いきました。みんながおもしろさうに、ことこと頭あたまを振ふつて見みてゐますと、進すゝんで行いつた一疋ぴきは、しばらく首くびをさげて手拭てぬぐひを嗅かいでゐましたが、もう心配しんぱいもなにもないといふ風ふうで、いきなりそれをくわいて戻もどつてきました。そこで鹿しかはみなぴよんぴよん跳とびあがりました。
「おう、うまい、うまい、そいづさい取とつてしめば、あどは何なんつても怖おつかなぐない。」
「きつともて、こいづあ大きな蝸牛なめくづらの旱ひからびだのだな。」
「さあ、いゝが、おれ歌うだうだうはんてみんな廻まれ。」
その鹿しかはみんなのなかにはいつてうたひだし、みんなはぐるぐるぐるぐる手拭てぬぐひをまはりはじめました。
すつこんすつこの 栃とちだんご
栃とちのだんごは 結構けつこうだが
となりにいからだ ふんながす
青あをじろ番兵ばんぺは 気きにかがる。
青あおじろ番兵ばんぺは ふんにやふにや
瘠やせで長ながくて ぶぢぶぢで
どごが口くぢだが あだまだが
ひでりあがりの なめぐぢら。」
走はしりながら廻まはりながら踊おどりながら、鹿しかはたびたび風かぜのやうに進すゝんで、手拭てぬぐひを角つのでついたり足あしでふんだりしました。嘉十かじふの手拭てぬぐひはかあいさうに泥どろがついてところどころ穴あなさへあきました。
「おう、こんだ団子だんごお食くばがりだぢよ。」
「おう、煮にだ団子だぢよ。」
「おう、まん円まるけぢよ。」
「おう、はんぐはぐ。」
「おう、すつこんすつこ。」
「おう、けつこ。」
鹿しかはそれからみんなばらばらになつて、四方しはうから栃とちのだんごを囲かこんで集あつまりました。
そしていちばんはじめに手拭てぬぐひに進すゝんだ鹿しかから、一口ひとくちづつ団子だんごをたべました。六疋ぴきめの鹿しかは、やつと豆粒まめつぶのくらゐをたべただけです。
鹿しかはそれからまた環わになつて、ぐるぐるぐるぐるめぐりあるきました。
嘉十かじふはもうあんまりよく鹿しかを見みましたので、じぶんまでが鹿しかのやうな気きがして、いまにもとび出ださうとしましたが、じぶんの大おほきな手てがすぐ眼めにはいりましたので、やつぱりだめだとおもひながらまた息いきをこらしました。
太陽たいやうはこのとき、ちやうどはんのきの梢こずゑの中なかほどにかかつて、少すこし黄きいろにかゞやいて居をりました。鹿しかのめぐりはまただんだんゆるやかになつて、たがひにせわしくうなづき合あひ、やがて一列れつに太陽たいやうに向むいて、それを拝おがむやうにしてまつすぐに立たつたのでした。嘉十かじふはもうほんたうに夢ゆめのやうにそれに見みとれてゐたのです。
一ばん右みぎはじにたつた鹿しかが細ほそい声こゑでうたひました。
「はんの木ぎの
みどりみぢんの葉はの向もごさ
ぢやらんぢやららんの
お日ひさん懸かがる。」
その水晶すゐしやうの笛ふえのやうな声こゑに、嘉十かじふは目めをつぶつてふるえあがりました。右みぎから二ばん目めの鹿しかが、俄にはかにとびあがつて、それからからだを波なみのやうにうねらせながら、みんなの間あひだを縫ぬつてはせまはり、たびたび太陽たいやうの方はうにあたまをさげました。それからじぶんのところに戻もどるやぴたりととまつてうたひました。
「お日ひさんを
せながさしよへば、はんの木ぎも
くだげで光ひかる
鉄てつのかんがみ。」
はあと嘉十かじふもこつちでその立派りつぱな太陽たいやうとはんのきを拝おがみました。右みぎから三ばん目めの鹿しかは首くびをせはしくあげたり下さげたりしてうたひました。
「お日ひさんは
はんの木ぎの向もごさ、降おりでても
すすぎ、ぎんがぎが
まぶしまんぶし。」
ほんたうにすすきはみんな、まつ白しろな火ひのやうに燃もえたのです。
「ぎんがぎがの
すすぎの中ながさ立たぢあがる
はんの木ぎのすねの
長なんがい、かげぼうし。」
五番目ばんめの鹿しかがひくく首くびを垂たれて、もうつぶやくやうにうたひだしてゐました。
「ぎんがぎがの
すすぎの底そこの日暮ひぐれかだ
苔こげの野のはらを
蟻ありこも行いがず。」
このとき鹿しかはみな首くびを垂たれてゐましたが、六番目ばんめがにはかに首くびをりんとあげてうたひました。
「ぎんがぎがの
すすぎの底そごでそつこりと
咲さぐうめばぢの
愛えどしおえどし。」
鹿しかはそれからみんな、みぢかく笛ふゑのやうに鳴ないてはねあがり、はげしくはげしくまはりました。
北きたから冷つめたい風かぜが来きて、ひゆうと鳴なり、はんの木きはほんたうに砕くだけた鉄てつの鏡かゞみのやうにかゞやき、かちんかちんと葉はと葉はがすれあつて音おとをたてたやうにさへおもはれ、すすきの穂ほまでが鹿しかにまぢつて一しよにぐるぐるめぐつてゐるやうに見みえました。
嘉十かじふはもうまつたくじぶんと鹿しかとのちがひを忘わすれて、
「ホウ、やれ、やれい。」と叫さけびながらすすきのかげから飛とび出だしました。
鹿しかはおどろいて一度いちどに竿さをのやうに立たちあがり、それからはやてに吹ふかれた木きの葉はのやうに、からだを斜なゝめにして逃にげ出だしました。銀ぎんのすすきの波なみをわけ、かゞやく夕陽ゆふひの流ながれをみだしてはるかにはるかに遁にげて行いき、そのとほつたあとのすすきは静しづかな湖みづうみの水脈みをのやうにいつまでもぎらぎら光ひかつて居をりました。
そこで嘉十かじふはちよつとにが笑わらひをしながら、泥どろのついて穴あなのあいた手拭てぬぐひをひろつてじぶんもまた西にしの方はうへ歩あるきはじめたのです。
それから、さうさう、苔こけの野原のはらの夕陽ゆふひの中なかで、わたくしはこのはなしをすきとほつた秋あきの風かぜから聞きいたのです。
ハックニー馬[※1]のしっぽのような、巫戯《ふざ》けた楊《やなぎ》の並木《なみき》と陶製《とうせい》の白い空との下を、みじめな旅《たび》のガドルフは、力いっぱい、朝からつづけて歩いておりました。
それにただ十六哩《マイル》だという次《つぎ》の町が、まだ一向《いっこう》見えても来なければ、けはいもしませんでした。
(楊がまっ青に光ったり、ブリキの葉《は》に変《かわ》ったり、どこまで人をばかにするのだ。殊《こと》にその青いときは、まるで砒素《ひそ》をつかった下等《かとう》の顔料《えのぐ》[※2]のおもちゃじゃないか。)
ガドルフはこんなことを考えながら、ぶりぶり憤《おこ》って歩きました。
それに俄《にわ》かに雲が重《おも》くなったのです。
(卑《いや》しいニッケルの粉《こな》だ。淫《みだ》らな光だ。)
その雲のどこからか、雷《かみなり》の一切れらしいものが、がたっと引きちぎったような音をたてました。
(街道《かいどう》のはずれが変《へん》に白くなる。あそこを人がやって来る。いややって来ない。あすこを犬がよこぎった。いやよこぎらない。畜生《ちくしょう》。)
ガドルフは、力いっぱい足を延《の》ばしながら思いました。
そして間もなく、雨と黄昏《たそがれ》とがいっしょに襲《おそ》いかかったのです。
実《じつ》にはげしい雷雨《らいう》になりました。いなびかりは、まるでこんな憐《あわ》れな旅のものなどを漂白《ひょうはく》してしまいそう、並木の青い葉がむしゃくしゃにむしられて、雨のつぶと一緒《いっしょ》に堅《かた》いみちを叩《たた》き、枝《えだ》までがガリガリ引き裂《さ》かれて降《ふ》りかかりました。
(もうすっかり法則《ほうそく》がこわれた。何もかもめちゃくちゃだ。これで、も一度《いちど》きちんと空がみがかれて、星座《せいざ》がめぐることなどはまあ夢《ゆめ》だ。夢でなけぁ霧《きり》だ。みずけむりさ。)
ガドルフはあらんかぎりすねを延《の》ばしてあるきながら、並木のずうっと向《むこ》うの方のぼんやり白い水明りを見ました。
(あすこはさっき曖昧《あいまい》な犬の居《い》たとこだ。あすこが少ぅしおれのたよりになるだけだ。)
けれども間もなく全《まった》くの夜になりました。空のあっちでもこっちでも、雷《かなみり》が素敵《すてき》に大きな咆哮《ほうこう》をやり、電光のせわしいことはまるで夜の大空の意識《いしき》の明滅《めいめつ》のようでした。
道はまるっきりコンクリート製《せい》の小川のようになってしまって、もう二十分と続《つづ》けて歩けそうにもありませんでした。
その稲光《いなびか》りのそらぞらしい明りの中で、ガドルフは巨《おお》きなまっ黒な家が、道の左側《ひだりがわ》に建《た》っているのを見ました。
(この屋根《やね》は稜《かど》が五角で大きな黒電気石[※3]の頭のようだ。その黒いことは寒天《かんてん》だ。その寒天の中へ俺《おれ》ははいる。)
ガドルフは大股《おおまた》に跳《は》ねて、その玄関《げんかん》にかけ込みました。
「今晩《こんばん》は。どなたかお出《い》でですか。今晩は。」
家の中はまっ暗《くら》で、しんとして返事《へんじ》をするものもなく、そこらには厚《あつ》い敷物《しきもの》や着物《きもの》などが、くしゃくしゃ散《ち》らばっているようでした。
(みんなどこかへ遁《に》げたかな。噴火《ふんか》があるのか。噴火じゃない。ペストか。ペストじゃない。またおれはひとりで問答《もんどう》をやっている。あの曖昧な犬だ。とにかく廊下《ろうか》のはじででも、ぬれた着物をぬぎたいもんだ。)
ガドルフは斯《こ》う頭の中でつぶやきまた唇《くちびる》で考えるようにしました。そのガドルフの頭と来たら、旧教会《きゅうきょうかい》の朝の鐘《かね》のようにガンガン鳴《な》っておりました。
長靴《ながぐつ》を抱《だ》くようにして急《いそ》いで脱《と》って、少しびっこを引きながら、そのまっ暗なちらばった家にはね上って行きました。すぐ突《つ》きあたりの大きな室は、たしか階段《かいだん》室らしく、射《さ》し込《こ》む稲光りが見せたのでした。
その室の闇《やみ》の中で、ガドルフは眼《め》をつぶりながら、まず重い外套《がいとう》を脱《ぬ》ぎました。そのぬれた外套の袖《そで》を引っぱるとき、ガドルフは白い貝殻《かいがら》でこしらえあげた、昼の楊の木をありありと見ました。ガドルフは眼をあきました。
(うるさい。ブリキになったり貝殻になったり。しかしまたこんな桔梗《ききょう》いろの背景《はいけい》に、楊の舎利《しゃり》[※4]がりんと立つのは悪《わる》くない。)
ガドルフはそれからぬれた頭や、顔をさっぱりと拭《ぬぐ》って、はじめてほっと息《いき》をつきました。
電光がすばやく射し込んで、床《ゆか》におろされて蟹《かに》のかたちになっている自分の背嚢《はいのう》をくっきり照《て》らしまっ黒な影《かげ》さえ落《おと》して行きました。
ガドルフはしゃがんでくらやみの背嚢をつかみ、手探《てさぐ》りで開《ひら》いて、小さな器械《きかい》の類《たぐい》にさわってみました。
それから少ししずかな心持《こころも》ちになって、足音をたてないように、そっと次の室にはいってみました。交《かわ》る交《がわ》るさまざまの色の電光が射し込んで、床に置《お》かれた石膏《せっこう》像《ぞう》や黒い寝台《しんだい》や引っくり返《かえ》った卓子《テーブル》やらを照らしました。
(ここは何かの寄宿舎《きしゅくしゃ》か。そうでなければ避病院《ひびょういん》か。とにかく二階にどうもまだ誰《だれ》か残《のこ》っているようだ。一ぺん見て来ないと安心《あんしん》ができない。)
ガドルフはしきいをまたいで、もとの階段室に帰り、それから一ぺん自分の背嚢につまずいてから、二階に行こうと段《だん》に一つ足をかけた時、紫《むらさき》いろの電光が、ぐるぐるするほど明るくさし込んで来ましたので、ガドルフはぎくっと立ちどまり、階段に落ちたまっ黒な自分の影とそれから窓《まど》の方を一緒《いっしょ》に見ました。
その稲光りの硝子《ガラス》窓から、たしかに何か白いものが五つか六つ、だまってこっちをのぞいていました。
(丈《たけ》がよほど低《ひく》かったようだ。どこかの子供《こども》が俺のように、俄かの雷雨で遁げ込んだのかも知れない。それともやっぱりこの家の人たちが帰って来たのだろうか。どうだかさっぱりわからないのが本統《ほんとう》だ。とにかく窓を開いて挨拶《あいさつ》しよう。)
ガドルフはそっちへ進《すす》んで行ってガタピシの壊《こわ》れかかった窓を開きました。たちまち冷たい雨と風とが、ぱっとガドルフの顔をうちました。その風に半分声をとられながら、ガドルフは叮寧《ていねい》に云《い》いました。
「どなたですか。今晩《こんばん》は。どなたですか。今晩は。」
向《むこ》うのぼんやり白いものは、かすかにうごいて返事もしませんでした。却《かえ》って注文《ちゅうもん》通《どお》りの電光が、そこら一面《いちめん》ひる間のようにしてくれたのです。
「ははは、百合《ゆり》の花だ。なるほど。ご返事のないのも尤《もっと》もだ。」
ガドルフの笑《わら》い声は、風といっしょに陰気《いんき》に階段をころげて昇《のぼ》って行きました。
けれども窓の外では、いっぱいに咲いた白百合《しらゆり》が、十本ばかり息もつけない嵐《あらし》の中に、その稲妻《いなずま》の八分一秒《びょう》を、まるでかがやいてじっと立っていたのです。
それからたちまち闇が戻《もど》されて眩《まぶ》しい花の姿《すがた》は消えましたので、ガドルフはせっかく一枚《まい》ぬれずに残ったフラン[※5]のシャツも、つめたい雨にあらわせながら、窓からそとにからだを出して、ほのかに揺《ゆ》らぐ花の影を、じっとみつめて次の電光を待《ま》っていました。
間もなく次の電光は、明るくサッサッと閃《ひら》めいて、庭《にわ》は幻燈《げんとう》のように青く浮《うか》び、雨の粒《つぶ》は美《うつく》しい楕円形《だえんけい》の粒になって宙《ちゅう》に停《とど》まり、そしてガドルフのいとしい花は、まっ白にかっと瞋《いか》って立ちました。
(おれの恋《こい》は、いまあの百合の花なのだ。いまあの百合の花なのだ。砕《くだ》けるなよ。)
それもほんの一瞬《いっしゅん》のこと、すぐに闇は青びかりを押《お》し戻《もど》し、花の像はぼんやりと白く大きくなり、みだれてゆらいで、時々は地面《じめん》までも屈《かが》んでいました。
そしてガドルフは自分の熱《ほて》って痛《いた》む頭の奥《おく》の、青黝《あおぐろ》い斜面《しゃめん》の上に、すこしも動《うご》かずかがやいて立つ、もう一むれの貝細工《かいざいく》の百合を、もっとはっきり見ておりました。たしかにガドルフはこの二むれの百合を、一緒に息をこらして見つめていました。
それもまた、ただしばらくのひまでした。
たちまち次の電光は、マグネシアの焔《ほのお》よりももっと明るく、菫外線《きんがいせん》[※6]の誘惑《ゆうわく》を、力いっぱい含《ふく》みながら、まっすぐに地面に落ちて来ました。
美しい百合の憤《いきどお》りは頂点《ちょうてん》に達《たっ》し、灼熱《しゃくねつ》の花弁《かべん》は雪よりも厳《いか》めしく、ガドルフはその凛《りん》と張《は》る音さえ聴《き》いたと思いました。
暗《やみ》が来たと思う間もなく、また稲妻が向うのぎざぎざの雲から、北斎《ほくさい》の山下白雨のように赤く這《は》って来て、触《ふ》れない光の手をもって、百合を擦《かす》めて過ぎました。
雨はますます烈《はげ》しくなり、かみなりはまるで空の爆破《ばくは》を企《くわだ》て出したよう、空がよくこんな暴《あば》れものを、じっと構《かま》わないでおくものだと、不思議《ふしぎ》なようにさえガドルフは思いました。
その次の電光は、実に微《かす》かにあるかないかに閃《ひら》めきました。けれどもガドルフは、その風の微光《びこう》の中で、一本の百合が、多分とうとう華奢《きゃしゃ》なその幹《みき》を折《お》られて、花が鋭《するど》く地面に曲《まが》ってとどいてしまったことを察《さっ》しました。
そして全くその通り稲光りがまた新《あた》らしく落ちて来たときその気の毒《どく》ないちばん丈の高い花が、あまりの白い興奮《こうふん》に、とうとう自分を傷《きず》つけて、きらきら顫《ふる》うしのぶぐさの上に、だまって横《よこた》わるのを見たのです。
ガドルフはまなこを庭から室の闇にそむけ、丁寧《ていねい》にがたがたの窓をしめて、背嚢のところに戻って来ました。
そして背嚢から小さな敷布《しきふ》をとり出してからだにまとい、寒《さむ》さにぶるぶるしながら階段にこしかげ、手を膝《ひざ》に組み眼をつむりました。
それからたまらずまたたちあがって、手さぐりで床《ゆか》をさがし、一枚の敷物《しきもの》を見つけて敷布の上にそれを着《き》ました。
そして睡《ねむ》ろうと思ったのです。けれども電光があんまりせわしくガドルフのまぶたをかすめて過ぎ、飢《う》えとつかれとが一しょにがたがた湧《わ》きあがり、さっきからの熱った頭はまるで舞踏《ぶとう》のようでした。
(おれはいま何をとりたてて考える力もない。ただあの百合は折《お》れたのだ。おれの恋は砕けたのだ。)ガドルフは思いました。
それから遠い幾山河《いくやまかわ》の人たちを、燈籠《とうろう》のように思い浮《うか》べたり、また雷の声をいつかそのなつかしい人たちの語《ことば》に聞いたり、また昼の楊がだんだん延びて白い空までとどいたり、いろいろなことをしているうちに、いつかとろとろ睡ろうとしました。そしてまた睡っていたのでしょう。
ガドルフは、俄かにどんどんどんという音をききました。ばたんばたんという足踏《あしぶ》みの音、怒号《どごう》や潮罵《ちょうば》が烈《はげ》しく起《おこ》りました。
そんな語はとても判《わか》りもしませんでした。ただその音は、たちまち格闘《かくとう》らしくなり、やがてずんずんガドルフの頭の上にやって来て、二人の大きな男が、組み合ったりほぐれたり、けり合ったり撲《なぐ》り合ったり、烈しく烈しく叫《さけ》んで現《あら》われました。
それは丁度《ちょうど》奇麗《きれい》に光る青い坂《さか》の上のように見えました。一人は闇の中に、ありありうかぶ豹《ひょう》の毛皮《けがわ》のだぶだぶの着物をつけ、一人は烏《からす》の王のように、まっ黒くなめらかによそおっていました。そしてガドルフはその青く光る坂の下に、小さくなってそれを見上げてる自分のかたちも見たのです。
見る間に黒い方は咽喉《のど》をしめつけられて倒《たお》されました。けれどもすぐに跳ね返して立ちあがり、今度《こんど》はしたたかに豹の男のあごをけあげました。
二人はも一度組みついて、やがてぐるぐる廻《まわ》って上になったり下になったり、どっちがどっちかわからず暴れてわめいて戦《たたか》ううちに、とうとうすてきに大きな音を立てて、引っ組んだまま坂をころげて落ちて来ました。
ガドルフは急いでとび退《の》きました。それでもひどくつきあたられて倒れました。
そしてガドルフは眼を開いたのです。がたがた寒さにふるえながら立ちあがりました。
雷はちょうどいま落ちたらしく、ずうっと遠くで少しの音が思い出したように鳴《な》っているだけ、雨もやみ電光ばかりが空を亘《わた》って、雲の濃淡《のうたん》、空の地形図をはっきりと示し、また只《ただ》一本を除《のぞ》いて、嵐に勝《か》ちほこった百合の群《むれ》を、まっ白に照《て》らしました。
ガドルフは手を強く延ばしたり、またちぢめたりしながら、いそがしく足ぶみをしました。
窓の外の一本の木から、一つの雫《しずく》が見えていました。それは不思議にかすかな薔薇《ばら》いろをうつしていたのです。
(これは暁方《あけがた》の薔薇色《ばらいろ》ではない。南の蝎《さそり》の赤い光がうつったのだ。その証拠《しょうこ》にはまだ夜中にもならないのだ。雨さえ晴れたら出て行こう。街道の星あかりの中だ。次の町だってじきだろう。けれどもぬれた着物をまた引っかけて歩き出すのはずいぶんいやだ。いやだけれども仕方《しかた》ない。おれの百合は勝ったのだ。)
ガドルフはしばらくの間、しんとして斯う考えました。
上・下・左・右のすべてが付く言葉は意外に少ない。何故だろう。
まず目から行こうか。右目、左目はあるけれど、上目、下目となると意味が違ってくる。人間に目は2つしかないからか。
手もそうだ。左手右手(ひだりてみぎて・ゆんでめて)と上手下手(じょうずへた・かみてしもて)では意味が違う。
腕。右腕、左腕、上腕といい感じなのに「下腕」なる言葉は無い。
論文等の図で示すときに使うことのある、上図、下図、左図、右図。なるほど感はあるが具体例としてはフワフワしている。
なんでこんななんだろう。左右を使いたいときは左右だけ、上下に注目したいときは上下だけ、それぞれ違う概念をなんとなく似ているから上下左右とひとまとめにしてしまったのが良くないのか。