はてなキーワード: おかまとは
一晩中二人でくだらない話をして、外が白んで来た頃、部屋の南側にあるベランダでタバコを吸いながら、僕は西側に見える富士山を指差して数週間前にその部屋で起きた火事のことを話した。
「火を消し終わって、これから一体何をどうすればいいのか見当もつかないまま、同居人が『とりあえずタバコ吸おうか』って言って、ちょうど今みたいにベランダでタバコを吸っていたら、ほらあれ。あんな風に富士山がくっきり見えて、火事で部屋が焦げ付いてんのに、富士山はおかまいなしに美しくて。あれを見ながら、変わらず美しいものが我々を支えてくれてるねって話をしたんだ」と僕が冗談めかして話したら、君は笑いながら「富士山もきれいだけど、あっち!!」と僕が指した方とは反対側の空を指差した。
その時、君が指す東の空は夜と朝が混じり合った世界で一番美しい瞬間を迎えていた。
暁だろうか、東雲だろうか、太陽が夜と混ざり彩る、淡いそれはベランダの西側と東側に立つ僕らのようだと思ったし、そうじゃないのかもしれないとも思った。
世界で一番美しいところは君のようだと思ったことは黙っていたけれども、僕が君を想う気持ちも同様に世界で一番美しくて、富士山も多分世界で一番美しいんだよ、と言おうとしたけど、眠くてたまらなくて結局何も言わずに寝てしまった。言っていたら何かが変わっていたんだろうか。
君がいなくなってどれくらい経つだろう。
変わることはないと誓った僕の気持ちは、今も変わっていないけど、どんな気持ちも遷ろうことはあって、ときに影を落としてしまうこともあることは知っている。それが今は何より恐ろしい。
あの日、君は刻々と姿を変えていく空を「美しい」と言った。僕はそれと向かい合い遠い昔から変わらないものを指して「美しい」と言った。
僕は変わることが怖い。君は変わることが怖くないんだろうか。
変わることはないと誓った僕の君への気持ちも、このまま君を見つけられないままではいつか変わってしまうんだろう。あんなにしつこいくらいに僕の気持ちはずっと変わらないって誓ったのに。ごめん。
君とあの夜を超えて、目も眩むような朝を迎えてから僕は寝たままだ。やってくるのはどこかで見たような朝と夜だけ。昼は僕にとってただの蛇足だ。
僕はあれからあたらしい朝を迎えられない。
あの朝、二人で東と西の空を見ながら「キレイだね」と話した。
いつか僕が死んで、君も死んで、世界に誰もいなくなったとしても、二人であの美しい朝を迎えた、その事実だけはどんなことがあっても変わることはない。君と僕だけの永遠だ。だから、僕はそれだけでいいような気もしている。
だけど、それでもやっぱり今日も君に会いたい。
会って君の目を見て「愛しているよ」と伝えて、そして君の声を待ちたい。
君が僕にかける言葉は僕が君に誓う言葉とは違う。き美しいのだろうけど、きっと違う。
それでもいいよ。君に会いたい。
君に会って、そして、あたらしい朝を迎えたい。
一晩中二人でくだらない話をして、外が白んで来た頃、部屋の南側にあるベランダでタバコを吸いながら、僕は西側に見える富士山を指差して数週間前にその部屋で起きた火事のことを話した。
「火を消し終わって、これから一体何をどうすればいいのか見当もつかないまま、同居人が『とりあえずタバコ吸おうか』って言って、ちょうど今みたいにベランダでタバコを吸っていたら、ほらあれ。あんな風に富士山がくっきり見えて、火事で部屋が焦げ付いてんのに、富士山はおかまいなしに美しくて。あれを見ながら、変わらず美しいものが我々を支えてくれてるねって話をしたんだ」と僕が冗談めかして話したら、君は笑いながら「富士山もきれいだけど、あっち!!」と僕が指した方とは反対側の空を指差した。
その時、君が指す東の空は夜と朝が混じり合った世界で一番美しい瞬間を迎えていた。
暁だろうか、東雲だろうか、太陽が夜と混ざり彩る、淡いそれはベランダの西側と東側に立つ僕らのようだと思ったし、そうじゃないのかもしれないとも思った。
世界で一番美しいところは君のようだと思ったことは黙っていたけれども、僕が君を想う気持ちも同様に世界で一番美しくて、富士山も多分世界で一番美しいんだよ、と言おうとしたけど、眠くてたまらなくて結局何も言わずに寝てしまった。言っていたら何かが変わっていたんだろうか。
君がいなくなってどれくらい経つだろう。
変わることはないと誓った僕の気持ちは、今も変わっていないけど、どんな気持ちも遷ろうことはあって、ときに影を落としてしまうこともあることは知っている。それが今は何より恐ろしい。
あの日、君は刻々と姿を変えていく空を「美しい」と言った。僕はそれと向かい合い遠い昔から変わらないものを指して「美しい」と言った。
僕は変わることが怖い。君は変わることが怖くないんだろうか。
変わることはないと誓った僕の君への気持ちも、このまま君を見つけられないままではいつか変わってしまうんだろう。あんなにしつこいくらいに僕の気持ちはずっと変わらないって誓ったのに。ごめん。
君とあの夜を超えて、目も眩むような朝を迎えてから僕は寝たままだ。やってくるのはどこかで見たような朝と夜だけ。昼は僕にとってただの蛇足だ。
僕はあれからあたらしい朝を迎えられない。
あの朝、二人で東と西の空を見ながら「キレイだね」と話した。
いつか僕が死んで、君も死んで、世界に誰もいなくなったとしても、二人であの美しい朝を迎えた、その事実だけはどんなことがあっても変わることはない。君と僕だけの永遠だ。だから、僕はそれだけでいいような気もしている。
だけど、それでもやっぱり今日も君に会いたい。
会って君の目を見て「愛しているよ」と伝えて、そして君の声を待ちたい。
君が僕にかける言葉は僕が君に誓う言葉とは違う。君の声も言葉もきっと美しいのだろうけど、きっと違う。
それでもいいよ。君に会いたい。
君に会って、そして、あたらしい朝を迎えたい。
一晩中二人でくだらない話をして、外が白んで来た頃、部屋の南側にあるベランダでタバコを吸いながら、僕は西側に見える富士山を指差して数週間前にその部屋で起きた火事のことを話した。
「火を消し終わって、これから一体何をどうすればいいのか見当もつかないまま、同居人が『とりあえずタバコ吸おうか』って言って、ちょうど今みたいにベランダでタバコを吸っていたら、ほらあれ。あんな風に富士山がくっきり見えて、火事で部屋が焦げ付いてんのに、富士山はおかまいなしに美しくて。あれを見ながら、変わらず美しいものが我々を支えてくれてるねって話をしたんだ」と僕が冗談めかして話したら、君は笑いながら「富士山もきれいだけど、あっち!!」と僕が指した方とは反対側の空を指差した。
その時、君が指す東の空は夜と朝が混じり合った世界で一番美しい瞬間を迎えていた。
暁だろうか、東雲だろうか、太陽が夜と混ざり彩る、淡いそれはベランダの西側と東側に立つ僕らのようだと思ったし、そうじゃないのかもしれないとも思った。
世界で一番美しいところは君のようだと思ったことは黙っていたけれども、僕が君を想う気持ちも同様に世界で一番美しくて、富士山も多分世界で一番美しいんだよ、と言おうとしたけど、眠くてたまらなくて結局何も言わずに寝てしまった。言っていたら何かが変わっていたんだろうか。
君がいなくなってどれくらい経つだろう。
変わることはないと誓った僕の気持ちは、今も変わっていないけど、どんな気持ちも遷ろうことはあって、ときに影を落としてしまうこともあることは知っている。それが今は何より恐ろしい。
あの日、君は刻々と姿を変えていく空を「美しい」と言った。僕はそれと向かい合い遠い昔から変わらないものを指して「美しい」と言った。
僕は変わることが怖い。君は変わることが怖くないんだろうか。
変わることはないと誓った僕の君への気持ちも、このまま君を見つけられないままではいつか変わってしまうんだろう。あんなにしつこいくらいに僕の気持ちはずっと変わらないって誓ったのに。ごめん。
君とあの夜を超えて、目も眩むような朝を迎えてから僕は寝たままだ。やってくるのはどこかで見たような朝と夜だけ。昼は僕にとってただの蛇足だ。
僕はあれからあたらしい朝を迎えられない。
あの朝、二人で東と西の空を見ながら「キレイだね」と話した。
いつか僕が死んで、君も死んで、世界に誰もいなくなったとしても、二人であの美しい朝を迎えた、その事実だけはどんなことがあっても変わることはない。君と僕だけの永遠だ。だから、僕はそれだけでいいような気もしている。
だけど、それでもやっぱり今日も君に会いたい。
会って君の目を見て「愛しているよ」と伝えて、そして君の声を待ちたい。
君が僕にかける言葉は僕が君に誓う言葉とは違う。君の声も言葉もきっと美しいのだろうけど、きっと違う。
それでもいいよ。君に会いたい。
君に会って、そして、あたらしい朝を迎えたい。
最近、赤松健候補をレドマツ呼ばわりするのがニガーと同種の深刻な差別問題だという主張が頻繁にされていて、酷暑の残酷さに心を痛め後遺症を心配するところなのだが、「ニガーを当事者が言うのはOKだが外部が言うのはダメ」という言説はちょっと違うので一言言わせてくれ。
この「罵倒文句を己らの呼称として使うようになる」っていうのはアメリカの伝統なんよ。
Yankeeは元々北部のアメリカ人の事で、主に南部人(デキシー)が使う罵倒語だった。
ところがこれを北部の連中は気に入ってしまい、自分らの事をヤンキーと自称するようになった。NY州の大リーグチームはNYヤンキースだ。今ではアメリカ人=ヤンキーという使い方も一般的だ。
一方外国がヤンキーという場合は大抵が罵倒語だ。でも当のヤンキー達は気にせず使い続けた。
日本の『アルプス一万尺』はアメリカの愛国歌、ヤンキードゥードゥル Yankee Doodleの歌詞を勝手に改変したものだ。
元は独立戦争に先立つフレンチインディアン戦争時に参戦したアメリカ植民地軍を揶揄した歌だった。
軍服も揃えておらず統率も取れていない、キビキビも出来ないアメリカ人達を正規軍人の英国人達が嗤った歌詞だ。
doodleとはダラダラテレテレしてる、ボケっとしてる、暇なのでイタズラ描きするってな意味だ。特別な日にGoogleロゴが特別なモノに変わるアレもdoodleだがこれは最後の意味のイタズラ描きって意味だな。
そんなアホアメリカ人が手入れもちゃんとしてるか判らん鉄砲持ってテレテレタラタラやってきたよ、あーあ。ってな感じの歌なんだな。
「いなかっぺのキョロ充が街に行った。羽付き帽被っただけでダンディのつもりだ。イカしてるねぇ神聖モテモテ王国だねぇ」
ところがアメリカ人たちはこの侮蔑的な歌を気に入ってしまった。それで自分らの歌としてしまったのである。
独立戦争で歌われ演奏され、独立後の米国軍の行進曲にしてしまった。
ペリーが日本にやってきた時に上陸後は鼓笛隊の演奏で行進したのだが、その時の曲はヤンキードゥードゥルだったのだ。
こんな風に建国の初めからしてこうなので、「罵倒語を気に入って使い始める」というのは後にアチコチで見られるようになった。
思いつく限り列挙してみたい。
The blackとかblack manとか使われていたが、肌の色を直接に示すので差別的だった。特にトイレやバスの座席、施設の入り口の区分けなどで「black」「colored」と書かれていたので猶更である。
だが公民権運動で「ブラック イズ ビューティフル」のスローガンが使われると当事者のプライドと結びつき、やがてblack musicなど一般化された。
南部の白人の事で、農作業で首が赤く灼けた様をからかった語で、保守退嬰的、閉鎖的、進取の気性が無い、低学歴、民度が低い、反国家的など酷い意味が凝縮された罵倒語。
それは「なんでも自分らでやる」というライフスタイルへの愛着と自負で、南部の農家は食料の入手から機械の手入れ、家の修繕、家具の作成、車の修理や改造など、何でも自分でやる。これは日本の農家なども変わらない事で、全体的に器用貧乏だったり詰めが甘かったりするが都会の人間からすると広く何でも出来るスーパーマンみたいに見えるものだ。
以前、トラクター会社が機械部分をブラックボックス化して信頼性を上げる代わりにメーカーじゃなきゃ修理できないようにしたら大炎上した事があった。https://jfaco.jp/column/2435
「レッドネックスタイル」を理解していなかったのが原因だ。これは米国では結構大きな問題になり、欧州の「修理する権利」と結びつける形で法制化が進んでいる。
日本メーカーやアップルが欧州の「修理する権利」で叩かれて電池交換や社外インク可能にさせられているが、この背景にもこの「何でも自分でやりたい」というマインドがあるのを忘れてはいけない。金と財産権の問題にしか見えないのは飼い慣らされている為だ。
だから今では米国外で何でも自分で作ってみる、直してみるのを動画にしているDIY youtuberなどもレッドネックを自称している。
Queerは元々罵倒語で変なやつ、男性同性愛者(婉曲)とかの意味だったのだが、意味が逆転されてポジティブな意味になった。
1985年のバロウズ著『Queer』の日本語は『おかま』だ。この題は訳者の山形浩生が付けたのか?ちょっと意味が違うと思うのだが。つーか、1985年でも男性同性愛を一緒くたにおかま呼ばわりはしてなかったんじゃないか?どうも腑に落ちない邦題だ。
Wikipediaには頭でっかちな事ばかり書いてあるが、実際はドラッグクイーンとかのワザとらしい性的倒錯仕草をクィアとよんでたのが、マジのトランス女性などが世間に認められるようになると(イスラエルのDana Internationalなど)弾き出されて「LBGTに収まらない性的違和」を是認する意味になったとう感じだ。
この辺の変化、日本だと90sドラッグクイーンの代表格井原秀和円奴S(まるやっこスーパー)が女性目指すようになったのが象徴的。90sのクィアポジティブ化は米国のハウスシーンと共にあった。
ロバには馬鹿、間抜け、グズ、ウスノロ、ノロマ、うすらバカ等の含意がある。
勘違いしてはいけないのは、当初の民主党は南部の農民が支持層の保守政党で黒人奴隷解放に大反対していた。民主党、共和党共に今と支持層、支持地域が逆転しているのである。
大統領選で、そんな南部の民主党出身の大統領候補、アンドリュー・ジャクソン(Andrew Jackson)をスマートで都会的な北部の共和党の議員たちがjackassと詰って呼んでいた。jackassは雄ロバの事だが、馬鹿、間抜け、グズ、ウスノロ、ノロマ、うすらバカ等の意味もある。
これをレドマツさんじゃなかった、アンドリュー・ジャクソンは気に入ってしまい、「アンドリュー・ジャッカスです(観客ワハハ)」とか自陣の象徴として使ったのである。
それでその後もそのうすらバカでグズで間抜けの象徴であるロバを大統領選で使うようになって今に至るというわけだ。
ビデオチャットで「いい女やな~」「ぎゃ!ちんこある罠や!」っていうイタズラが元々なんだけど、すぐに生えてないなら興味ないっていう増田みたいなのが増えてtrapは売りに。
これはアメリカの伝統関係あるだろうか?3%ぐらいは関係ある気がする。付いててお得だし。
1987年のブライアン・デ・パルマ『アンタッチャブル 』では主任捜査官エリオット・ネスがガサ入れでヘマした所を記者に写真に撮られ新聞のトップ記事にされ、その記事をオフィスに貼るシーンがある。
これもアメリカの伝統があっての事なんだろう。屈辱に耐えるのではなく、「侮辱を気に入る」のだ。それが先人がしてきた事だから。
という訳で単にいつの間にか意味が逆転してしてしまうのではなくて、アメリカの場合「侮辱を気に入る」「恒久的に自分の表象にする」というコードがあるのだ。単に悪口を逆手にとって「○○ですが何か?」というのと違うのはその語をずっと使うって事だ。逆手に取るのとは違うマインドなんである。
だからニガーを当事者だけが言ってもいいというのはこのアメリカ的伝統の過渡期にある可能性があって、そのうち普通に使われるようになるかも知れないって事である。
だったら差別語は何言ってもいいんだな、とか言って差別発言で炎上して失職したり家が突き止められたりというバカが出るのもネットの常である。
2030年、日本は世界を見渡しても類を見ない、独自の教育方針を取っていた。
文部科学省は類人猿ボノボの生態をモデルとした教育を中心に据えた、「快楽愛教育改革」を推進した。
つまり、コミュニケーションとしての性行為の習得と、セックス主義文化の醸成を目的とした教育である。
この政策には賛否両論あったが、世論に押される形で実施された。
その第一歩として「快楽愛教育法(通称:愛育法)」と呼ばれる法案が国会に提出された。
快楽愛教育法では、「性行為知識」「初級性行為(手コキ、フェラチオ、クンニリングス)」「基礎性行為(セックス)」「応用性行為(アナルセックス、前立腺開発)」「上級性行為(SM、快楽調教)」という5つの科目を必修とし、性器の名称や特徴といった初歩的な知識から、実践的なテクニックまでを教え込むものだった。
そして、試験的に各小学校、中学校において「快楽愛教育制度」が導入された。選ばれた優秀な教師が学校に派遣され、性行為に関する実技指導を行う制度である。この制度は好評を博し、その後、高校、大学へと拡大されていった。
快楽愛教育法は社会に大きな影響を与え、特に性的嗜好に大きな変革をもたらした。それまで、タブーとされていた同性愛行為にも大きな注目が集まり、同性愛者に対する偏見も徐々に薄れていった。
また、これまで抑圧されていたサディズムやマゾヒズムについても、新たな扉が開かれたと言えるだろう。
快楽愛教育法によって生まれた新しい文化・価値観を元に、政府が主導して推進した都市開発計画だ。
その内容は、既存の繁華街や歓楽街などを排除し、快楽愛研究・教育施設を集中させた都市を作り、快楽愛教育の急速な発展を目指したものだ。
あらゆる公共機関では快楽愛関連の広告が掲げられ、公営風俗店なども次々とオープンし、快楽愛は日本の基幹産業にまで成長した。
ボノボをモデルとしたセックス・コミュニケーションによって、当初の目論見通り、日本人はより深い絆を手に入れたのだ。
公の場で性行為を行うことも合法化され、誰もが自由に快楽愛を享受できる環境が生まれた。
小学校では徹底して「喧嘩をしたらセックスで仲直りする」ことを教えられ、中学からはどんな相手も満足させる高度な性行為を学ぶようになり、校内暴力やいじめなどの問題は激減した。
また、性行為を通して友情を深め合うことから、仲間外れや無視といった陰湿な虐めもなくなっていった。
さらに、快楽愛による強い結束感を得たことで、犯罪率も大きく低下した。快楽愛教育の普及に伴って、日本は世界でも類を見ないほど安全な国となったのである。
そして今──。
2070年を迎えた日本では、誰もが「快楽愛教育」を受けている。
ーーー
「あぁ……んっ! はぁ、ああぁあん!」
教室内に響き渡る甘い喘ぎ声。その主は、小学6年生の少年だった。
彼は全裸になり、机の上で仰向けになっていた。
しかし、彼の顔に浮かぶ表情は苦痛でも羞恥でもない。むしろ、歓喜に打ち震えていた。
彼の目の前にいる女の名は、水川優菜と言った。
彼女は、快楽愛教育実習生として派遣された学生の一人であり、今日から彼を担当することになった先生でもあった。年齢は20歳と若く、スタイルも良い美人である。
優菜は少年の身体の上に跨っていた。彼女の右手にはバイブが握られており、それを挿入しようとしているところであった。
「ねぇ、もう我慢できないよぉ……早く入れてぇ」
甘えるような声で少年は懇願する。すると、優菜は彼のペニスを握ったまま言った。
「お願いします……僕のお尻の穴に入れてください……」
そう言うと、少年は自ら腰を突き上げた。その瞬間、優菜は一気にバイブを押し込んだ。
「あっ、あああーッ!」
悲鳴のような叫びを上げると同時に、少年の全身が激しく痙攣した。どうやら射精してしまったようだ。
クスリと笑い、優菜はバイブを引き抜いた。そして、再び同じ場所に突き刺す。
「ひゃうん!?」
絶頂直後の敏感になった状態で責められ、少年は再び悶えた。だが、そんなことはおかまいなしに、優菜はピストン運動を続ける。
「ふぅん、いい締め付けだわ。それにしても凄い量。本当に溜まってたんだね」
少年のお腹に飛び散った精液を指先ですくいながら、優菜は楽しげに笑う。一方、少年は涙を浮かべながら叫んだ。
「何言ってるの?まだまだこれからじゃない。こんなものじゃ全然足りないでしょう?」
「そ、そんなぁ……あうっ!!」
「ほら、まだ元気いっぱいみたいだし、もう一回イケそうだよね?」
「は、はいぃ……」
弱々しい返事をする少年に対し、優菜は微笑みかけた。
「いい子ね…。ご褒美に乳首も摘んであげるわ」
言い終えるとすぐに、左手で胸の先端に触れた。同時に、右胸に吸い付くように口をつける。舌で転がしたり軽く噛んでみたりと、様々な方法で刺激を与えていく。
「やぁ……だめぇ……気持ち良すぎておかしくなっちゃいます~」
「ふふふ。ちゃんとイケたわね。偉いわ」
優菜は優しく、愛でるように少年の頭を撫でる。
頭を撫でながら褒められたことが嬉しかったのか、少年は照れた様子を見せた。
「お疲れさま。アナル開発実習テストは10点満点よ。よく頑張ったわね」
「ありがとうございます。先生のおかげで毎日楽しいです」
「それは良かったわ。ところで、明日は何をするか知ってるかしら?」
「正解。今日は基礎編だったけど、次は上級編だから楽しみにしておいてね」
優菜が言う上級編とは、実際にアナルにペニスを挿入して行うアナルセックス実習のことである。
この授業は、上級生との合同で行われる。まずは、男子生徒同士でアナルセックスを行い、そのテクニックを学んでいく。その後、女子生徒を相手に同様の行為をするのだが、これがなかなか難しい。相手の性感帯を理解した上で、いかに効率良く絶頂に導くかが求められるからだ。
「それじゃあ、今日のお勉強はこれくらいにしましょう。続きはまた今度ね」
ーーー
優菜先生と別れ、家に帰った僕は夕食を済ませてから自室に戻った。
教科書には、可愛らしいイラストとともに性行為に関する知識が書かれている。
「前立腺の場所はここかな?あと、精液の採取方法とかもあるんだ。へえ、アナルセックスだとこんな感じになるんだね。なんか面白そうかも……」
独り言を言いながら、ページをめくっていく。
「今日の宿題は…エネマグラを使ったトコロテン射精の練習だったな…」
教材として指定されたエネマグラを取り出す。一見するとただの棒にしか見えないが、実は特殊な形状をした医療器具なのだ。これは、肛門に挿入することで、男性に快感を与えるためのものである。
エネマグラは、本来医療用の道具であり、前立腺を刺激したりマッサージしたりする目的で作られている。しかし、最近では性玩具としても需要があり、多くのメーカーから販売されているのだ。
「お尻の穴にエネマグラを入れて…前立腺をトントン刺激するように、ゆっくりお尻を締め付ける…」
学校で優菜先生にアナルを犯されたときのことを思い出し、前立腺が疼き始めた。
「宿題、しなきゃ…」
今日の宿題はエネマグラでアナルオナニーを行い、射精するところを撮影する内容だ。
少年は自分のアナルオナニーを記録するためにビデオカメラをセットする。
そして、パンツを脱いで靴下だけになると、アナルにローションを塗りつけ、エネマグラをゆっくりと挿入する。
最初は抵抗があったものの、すぐに慣れてきて、すんなり奥まで入ってしまった。
「ああん!あああ…これ、すごい…」
想像以上の快感だった。まるで、女の子になったような気分である
「ああっ!すごいですぅ!」
前立腺が刺激されるたびに真の体は大きく跳ねる。
「優菜せんせぇ!もっと突いて!」
いつの間にか、妄想の中で僕はペニスバンドを付けた優菜先生にアナルを犯されていた。
(ふふっ、可愛いわよ、真くん。もっともっと気持ちよくなっていいのよ?)
妄想の中の優菜先生は僕の腰を掴み、激しくピストンを繰り返す。
ーーー
時計を見ると、もう朝になっていた。
真はビデオカメラを巻き戻す。そこにはエネマグラを咥えこんだアナルを見せつけるように、いらやしくよがる自らの姿が鮮明に記録されていた。
「でも、これが普通なんだもんね。だって、みんなやっていることだから……」
真は自分に言い聞かせるように呟いた。
「そうだ、今日は学校に行かないと。このビデオを今日の授業でみんなに見てもらうんだから」
そう言うと、真は急いで制服を着た。
ーーー
「おはようございます。みなさん、元気ですか?」
「今日はアナルセックス実習の上級編をやりますよ。まずは、真くんが宿題で撮ってきてくれたビ・デ・オ。みんなで見ましょうか」
クラスメイトたちが歓声を上げる。
そして、優菜先生はリモコンを操作する。画面には昨日撮影した僕の姿が大きく映し出された。
「わあ。真くんったら、しっかりアナルの奥までエネマグラを咥えこんで…とっても偉いわね」
画面には、ぐっぽりとエネマグラをくわえこむアナルがアップになっている。
「さすが、私たちの真くんです。こんなに気持ちよさそうにエネマグラをグイグイ動かして…前立腺でとっても感じているのがよく分かりますね」
女子生徒の何人かは、テレビに映る真の姿に興奮し、下半身をもじもじとくねらせている。
「真くんったら、あんなに腰をくねらせて…よっぽどアナルが気持ちよかったのね。おちんちんも凄いことになっているわ」
「まぁ、真くんたら、なんて美味しそうなおちんちん…。あんなにパンパンにして苦しかったでしょう?今すぐ舐めてあげたくなるくらいだわ」
画面には、亀頭の先からダラダラとカウパーが流れるペニスの様子が映し出される。
エネマグラはグイグイと動き回り、そのたびに真の体とペニスがビクンと大きく跳ねる。
「ああっ!すごいですぅ!」
画面の中の真が大きな声で喘ぎ始める。
すると、真のお尻の穴がきゅっと締まり、エネマグラの動きが激しくなる。
「ああん!あああ…これ、すごい…優菜せんせぇ!もっと突いて!」
ビデオの中の真は、繰り返し優菜にアナルを犯してくれと懇願する。ペニスからはカウパーが止まらず糸を引いている。
「ふふ。本当に可愛い子ですね、真くん。私にアナルを犯される妄想をしながらビデオ撮影してくれたんですね。嬉しい……」
画面の中では、真が一際大きな声で叫ぶ。
そして、次の瞬間、ペニスからは大量の精液が発射され、アナルからはエネマグラが勢いよく飛び出した。
真の体は激しく痙攣しながら、何度も射精を繰り返す。
カメラには、絶頂を迎えるアナルやペニスがバッチリ収められていた。
「真くん、宿題をしっかりこなしてくれましたね。アナルオナニー撮影の宿題は毎年出していますが、真くんは一番素晴らしいビデオを撮影してくれたました。この調子で、今日のアナルセックス実習も期待しているわよ!」
快楽愛教育のカリキュラムにおいて、アナルセックスは応用性行為という科目に含まれている。
真が所属するクラスは「特別性開発学級」と呼ばれ、快楽愛試験で優れた成績を納めた小学生のみが集められる特別クラスだった。このクラスでは、他の小学生よりも進んだ内容の授業が行われている。
その特別クラスの中でも、真はペニス・乳首・アナルの全てにおいて感度がずば抜けており、優菜を始めとした教員達の注目を集めているのだった。
ーーー
続く
息子ちゃんはあたしの彼氏!ってやるだけならただきっっしょいだけで済むんだけど
そういうババアは間違いなくお嫁さんをいびるし、何なら実の娘でもおかまいなしにいびる
一方でママに甘やかされてる男は思考能力を奪われぽかんと口を開けながらぼんやりと霞がかった世界で漫然と生きていく
我慢の限界を迎えた嫁や姉や妹がブチ切れても、自分が甘やかされていることも彼女たちがいびられていることも自分の母親が鬼ババアなことにも気づけないので
なぜ彼女たちが怒っているかが理解できずわけもわからないまま離縁されてママと余生を過ごすことになる
増田のお母さんはちゃんと増田の気持ちを察して尊重できる人だからどっちみちいずれは適切な距離感を得ていたんじゃないか
母親があえて自ら息子の手を放すってなかなかできることじゃない、立派な人だと思う
エフ博士は科学者だったが、社会のことに無関心というわけではなかった。やがて一台のコンピューターを作り、それを使って憎悪決定業という商売をはじめた。
高度に分断されエコーチェンバー化が進んだ現代は、憎悪する対象を持っていないと、なんとなく気がひける時代だ。なぜこうなってしまったのかはわからないが、現実にそうなっているのだから仕方ない。
そのため、だれもかれも、憎悪する対象を持たなければとあせる。なかには、別に嫌いでもないことを、性格にあわなくてもおかまいなしに憎み始める人もでてくる。
エフ博士は、それをなんとかしようと思ったのだ。機械学習を使って、その人にぴったりの憎悪を、きめてあげようという仕事だ。
そのコンピューターはかなり大きく、RTX 3090 Tiを何枚も搭載している。チューリングテストをパスする程度の会話能力がある。精細なアバターで会話するビデオ入出力I/Fも付いている。金属製の外側は銀色をしていた。愛称はエルマという。エレクトロ・メカニカルなんとかという長い語の略なのだそうだ。
お客は毎日、ひっきりなしにZOOM面談を申し込んでくる。みな不安そうな表情だ。
「あの、ぼく、憎むものがなんにもないので、困っているんです。来年就活なんですが、一次面談の時に嫌いなものを質問されたらと、心配でなりません。『憎悪を持たない人間は自我を持たないも同然だ』と言われて不合格になり、みじめな一生をすごすことになるのかもしれないと思うと……」
「まあまあ、そう深刻に悩むことは、ありませんよ。たとえ深刻な問題だったとしても、エルマに指示してもらえば、すぐにさっぱりし元気になれます」
まずエフ博士は、お客に個人情報入力フォームのURLを渡しそれに記入させる。性別、年齢、学歴、SNSアカウント。つとめている人なら、勤務先の職種、収入、家庭状況、健康などについてだ。これらは憎悪決定の要素となる。
それから、エフ博士はエルマをZOOMに呼び出す。お客の青年が聞く。
「これから、なにがはじまるのです。どうやればいいのですか」
「このエルマが各種のことを話しかけてきます。あなたは、マイクとカメラにむかって、それに答えればいいのです。簡単なことですから、気軽にどうぞ」
コンピューターのエルマは、いろいろなことを質問してくる。また、連想テストなども行われる。お客は質問に答える。答えるまでの時間も測定される。
かくして、最後に指示が一枚のPDFとなって出てくる。それには、その本人に最もふさわしい憎悪の対象が記されているのだ。また、有料noteのリストとか、オンラインサロンのURLとかいったものも付記されている。
お客は喜び、エフ博士に料金を払ってZOOM面談を終了する。性格にぴったりの憎悪なのだから、内面化も早い。これが最適との保証つきだから、途中で自分の感情に疑問を持ってくじけてしまうこともない。
また、当人の神経の強さを考慮した上での決定だから、憎悪しすぎても人の道を踏み外したりはしない。発信者情報開示請求と損害賠償請求を受けて、貯金を失う程度で済む。
時には、頭のいい社会学者がエフ博士にDMを送り、そっと頼み込む。
「いかがでしょう、先生。我々はこんど、社会がいかに不平等かを過剰に強調した論文を公開することになりました。このことを、エルマに教えておいて下さいませんか」
「いいでしょう。それにふさわしい性格の人がいたら、その論文を読み込んでおくように指示が出るでしょう」
「いえ、じつは、エルマにちょっと手を加え、この論文をバズらせていただきたいのですよ。もちろん、お礼のほうは……」
とAmazonギフト券をちらつかせるが、エフ博士は受け取らない。そんなことをし、DMのスクリーンショットが外部にもれたら、信用にかかわる。また、こんな金をもらわなくても、けっこう繁盛しているのだ。
「わたしはいままで商売ばかりにはげみ、自分の時間を持てなかった。だが、これからは生活を楽しむことにしよう。何を憎めばいいものか、エルマに教えてもらうことにするか」
博士はお客のあいまを利用し、エルマに調べてもらった。データがそろい、最後にPDFが出力された。
見ると〈暇〉とある。
「妙な憎悪対象だな。しかしエルマのきめたことだ。間違いはないはずだ」
そして、暇をつぶすものなら目の前にある。仕事に励めばいいのだ。このようにして、エフ博士の憎悪決定業はさらに忙しくなっていった。営業を拡張しなければならなくなった。
博士はコンピューターを、もう一台作った。その時、ある実験を思いついた。いったい、エルマそのものは何を憎んでいるのだろう。新しい一台を作って、それを調べてみようと考えたのだ。
やってみると、やがてPDFが出てきた。それには〈人間社会〉と記されてあった。博士はうなずいたが、ちょっと妙な気分にもなった。