はてなキーワード: 宮崎勤とは
あるいは何かを猛烈にこじらせているか、その両方みたいなイメージがある。
だって一番多感な時期をとんねるずとヒロミ見て過ごしていて、ヤンキーかファンシーが絶対正義。
要は上手に反抗できるズルさ強かさが喝采を浴びていたと。
片や、ファッション誌発の流行という「半ば強引に作った売れ筋」にはホイホイ乗る軽薄さも持ち合わせていたわけで。
これだけ取っても行儀悪すぎ頭悪すぎ。しかも典型的な内輪受けにしかなっていない印象。
音楽もB'zとかサザンとかそういうのばっかりな一方で、モー娘。が出てくるまでアイドルなんて見向きもされなかった。
アイドルついでに言うなら仮面ライダーもウルトラマンも幼少時に経験しておらず、共通言語はスーパーマリオとDQに始まりドラゴンボールとストIIとスラムダンクに至るという流れ。
そこへ宮崎勤事件と宅八郎ムーブも相まって、要するにファミコンゲーム以外のオタ系コンテンツには決定的に無理解な世代。
そんな歪さに嫌気が差したオタク連中が後年、2ちゃんねるで煽り煽られネタ投下に自作自演にくすぶるようになり、これが今のネトウヨと弱者男性のルーツだったと。
てか、オタクの中でも比較的まともだったのがエロゲに入れ込んでいた(徹夜で泣きゲークリアとかしちゃう)奴らで、結果的に最も自分だけの楽しみ方を確立してたとか終わってるだろ。
その後社会に出て上に凹まされっぱなしのカルチャーショックだらけな経験を重ねた結果、自分達の上のバブルとか団塊ほどは若い世代に辛く当たらないおっさんになったけど、一皮むけばドン引きするような粗野な部分を内包しているのは変わらない。
でも実際にはオタク産業の売上なんて
http://building-pc.cocolog-nifty.com/helicopter/2020/08/post-338d58.html
KADOKAWAもバンダイナムコもブシロードも日本企業の上位にはぜんぜん入ってない
それらの連結決算の数字を足しても三井物産やら東電には遠く及ばない
でも自分らこそ日本経済のメインストリームと思ってるオタクの皆様…
宮崎勤が叩かれまくった当時は名実ともに製造業と金融不動産が経済の中心
漫画やアニメやゲームの市場規模は世の中全体からすれば小さかった
世の中のメインストリームは体育会系価値観全開のビジネスマンだった
政治的に右か左かといえばどちらかといえば右っぽいオタクも確かにいた
ミリオタ系で軍事用語っぽい感じ熟語を乱発するのが好きな奴とか
初代マクロスを観て自衛隊に入るやつとかは1980年代当時からいた
とはいえ世の中全体からすれば自分たちはマイノリティという意識で
政治や経済の主導権を握ってる「大人」は自分らの価値観を認めず見下してる
という被害者意識があったからメンタリティ的に体制翼賛的な思想にはなりにくかった
1980年代~1990年代中期に旧ソ連を面白おかしくバカにするオタクはいたけど
だからって自民党を礼賛して保守政治家が自分らの仲間だと思うオタクは滅多にいなかった
2008年の麻生政権誕生時に「総理大臣がローゼンメイデン愛読」説が流布されたのが決定的
べつに自分と首相が同じ趣味だからって自分まで偉くなるわけでもないし
はてなーの皆様は「10万人の宮崎勤」という出来事をご存知だろうか。
ある日、コミックマーケットの取材をしていたアナウンサーが、「ここに10万人の宮崎勤(連続幼女誘拐殺人事件の犯人)がいます!」と来場者を批判したという出来事だ。
『オタクを批判的に報道するマスゴミ』の象徴的な出来事として語り継がれていた事象であり
特に当該発言を行ったと噂された東海林のり子氏はオタクからのバッシングを受け続けることとなった。
しかし、後に東海林氏はこのような発言はしておらず、コミケを取材したことすらないと打ち明けた。
今となっては高齢となったオタクの何人かは「あった」と言うものの
番組名やアナウンサー等、具体的な名前は一切出てこず、フワッとしたことばかりを話す始末。
この件に関して深堀り、検証した者もいたが、結局「10万人の宮崎勤」という出来事が起こった証拠は得ることができなかった。
(「10万人の宮崎勤」はあったのか?:https://approach.yahoo.co.jp/r/QUyHCH?src=https://news.yahoo.co.jp/byline/dragoner/20170929-00075748/&preview=auto)
本件は少なくとも「東海林のり子氏が言った」というのはデマであり、時と共に無かった映像が彼らの頭の中で流れるようになってしまった事例だと言えるだろう。
本日7時18分頃、埼京線 渋谷駅~新宿駅間で運転の見合わせが発生した。
「金髪の外人男女二人が線路に立ち入った」「酔っ払った外人二人が線路に立ち入った」というような情報が広まり
(参考ツイート:
①https://twitter.com/takuto83/status/1570548329041522688?t=ZvYeePihHV0RVo5-XygRsg&s=19
②https://twitter.com/Dtm_Coffee/status/1570539885546831873?t=eBiGU1NtuN87eLcyed5how&s=09
③https://twitter.com/bassmanbo/status/1570541355633606658?t=GZ3nzMZnPIA3CYU9OrUo_w&s=19 )
また「ビールを片手に持っていた」「雑草に隠れてキスをしていた」などの情報も拡散された
(参考ツイート:
④https://twitter.com/160UG/status/1570542988492943362?t=F1Obup_8qX_EhIgy6sb5Eg&s=19 )
(https://matomebu.com/train/rail20220916-1/)
これらの情報を鵜呑みにした一部の日本人は「轢き殺せ」「強制送還してほしい」「重石付けて東京湾に放り込め」などの罵声が飛び出る事態に
(参考ツイート:
⑤https://twitter.com/hageatama_nora/status/1570561047077195777?t=os8gYTxLGSJZTUcRGK56kg&s=19
⑥https://twitter.com/appare_11/status/1570589123572027393?t=v5yJda8rqd0Pn7p9yaB9Ew&s=19 )
最早「外国人カップルが線路内に侵入した」という事実が既成のモノとなりつつあったが
今朝、埼京線の線路内に金髪の男女2人が立ち入り「駅員や警察と鬼ごっこしている」「酒を飲んだり雑草に隠れてキスしている」などとSNS上で話題になった事案について、JRや警視庁に取材しましたが、そのような事実は確認できませんでした。
沿線の警察署や鉄道警察隊にも確認しましたが、16日午前7時台に「線路内に人が立ち入っている」といった内容の通報はなく、警察官が臨場した事実はありませんでした。
と報じており、
では彼らは一体何を見たのだろうか。
今回発生した遅延そのものは「運転手が人影のようなものを発見したから」であり、
『じゃあ実際に立ち入りがあったんだろ』という反論もあり得るが
(まぁ某漫画みたいに『誰も警察を呼んでいないのである!』って状況になったかもしれんが)
ましてや「酒を飲んでいた」とか「隠れてキスをしていた」とか「警察と鬼ごっこをしていた」というのは到底あり得ない。それは通報しろ。
『事故、災害のリアルタイムな情報はTwitterで得るのが1番!』という説もかつてはあったが
このような集団幻覚を起こすこともあるので、よく注意して使いたい所だ。
当然ながら末端の別部署にいる人間は無関係なんだから罪に問われることはなく
にも関わらず元増田が逮捕者が出ればKADOKAWA即終了と短絡してるのは
でもな
それとは別個に才能はきちんと評価すべき人間はたくさんいる(いた)
ところが元増田はオタク系産業の世界は世間からケガレのレッテルを貼られないで欲しいらしい
俺だってな1989年に宮崎勤が逮捕されたときは悲しかったよ!!!!
でもな宮崎勤は俺たちの仲間じゃないと言って切り捨てたり無視したり
漫画やアニメやゲームやラノベが好きな奴にだったクソみたいな奴はいる
ほかならぬ自分が聖人君子でないことがわかってる俺は渋々それを認める
でもそれが認められない元増田はよほど汚れない綺麗な善人様なんでしょうね
そんな綺麗な心しかない陳腐で凡庸な善人だけが作る作品が本当に面白いのやら
元増田の頭の中にあるような聖人君子しかいないオタク系クリエイター業界で
元エロゲー脚本家で変態シナリオばかり書いてた虚淵玄人みたいな鬼才の持ち主が
出てくるのだろうか
“僕は宮崎勤事件の頃の世間の空気や幕張メッセ事件も知ってるしあの時代が「オタクとコミケ最大の危機」であったという認識もあるんで、だからこそ「赤松健がいなければコミケは壊滅してた」みたいなデタラメを平気で言うヤツがいると腹がたつんですよ。あの時ほどの危機が近年いつあったってんだ。”
“これまでの「表現規制」の認識と自身から発せられる言葉が『ポリコレ腐臭』と煙たがっている層に対してだけに響く程度でエエのんかと。政治をやる態度として、あんたこれで6年議員すんのかとの疑いが日増しに強くなってます。”
『ポリコレ』言うけど、でるとこにでたときの判断ちゅうことやね。
普通にモデルになった人が裁判起こしたりしてるじゃん。プライバシー侵害と名誉毀損で。この人、表現に関わることについてこんなに無知なのを公言していいの…?
“本当にオタク界隈マジでどうかしてる。エロのために、……表現の自由を守るのを政府側に委ねるなんて、どうかしている。表現の自由の「原理的にありえない」ヤジポイ裁判を見ても、現に警察権力まで使って表現の自由を規制している”
“コミケに比べると小規模ですが、今年も逆恨みや思い込みによるデマでイベント、会場への嫌がらせが害悪オタクによって行われ、イベントが中止になってます。なお、当然×××も××党系議員も何もしませんでした(××××や××にメール相談したのに対応しなかったし)”
もう元増田は寝てしまったかも知らんが、URLリンクがいくつか貼られているからまず読んでほしい。
・はてブ コメント 「10万人の宮崎勤」はあったのか? https://news.yahoo.co.jp/byline/dragoner/20170929-00075748
ここでは一次情報にたどり着けなかったとしている。すっとぼけているのではない。想像するにあなたの周囲でバッシングするメディアを
肴にあなたの行動を咎める人間がいたんじゃないだろうか。記憶は反芻するほどに変異して強く刻まれる。
「記憶を作ろうとしている」はそのとおりで、「思い出す」とはその都度ゲシュタルトを再構築する作業にほかならない。
・togetter元記事コメント 令和元年版 犯罪白書 第4編/第8章/第1節 https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/66/nfm/n66_2_4_8_1_0.html
末尾図では人口比で各世代暴行が上がっていて、傷害も世代間で違いがあるものの刑法犯が上がっている。
・はてブ コメント 日本の犯罪件数の推移(平成30年度版) https://graphic-data.com/page/society/001
(暗数を考慮せずに)2002年をピークにそれ以降はずっと右肩下がりと書かれている。
個人的には狭義のオタクを良くも悪くも広く知らしめたのは宅八郎
https://hochi.news/articles/20201204-OHT1T50123.html?page=1
ブコメでもあるとおり、ナニかに夢中な我が子に不安を覚える日本の保護者が多い。
曰く「~ばかりしていると~になる」
これには後段があって、「だからはよ飯くえ」とか「はよ塾いけ」だ(もちろんそうでない場合もある)
あなたは何一つ間違っていない、「真」などどこにもないから「みんな」情報を提示している。
冷やかしているような反応はあるが悪意はないと思うゾ
id:ruin20である。自分のIDが出ていたのでいっちょ噛みしておこう。
たわわには巨乳ヒロインが複数登場するが、そのうち、電車の中で会える女子高生のアイちゃんをわざわざ表象に選んでいる意図が抜けている。
元増田が無知なのか無知を装ってるのかは知らんが、アイちゃんが選ばれたのは『たわわ』のシリーズヒロイン、つまりは『月曜日のたわわ』を象徴するヒロインだからだ。
本シリーズは、Twitter上で、「月曜朝の社畜諸兄にたわわをお届けします」と銘打たれて始まった。当初は巨乳少女の水着姿が中心だったが、33回目にアイちゃんが登場する。それまでいいねは1万前後だったがアイちゃんは2回目の登場で2万いいねを稼いだ。作者も(アイちゃんを)「ちょっと気に入った」と述べており、アイちゃんを連続して描くようになる。2回目、あるいは3回目にはぼかしながらも「相手」が登場し、4回目にはスーツ姿の男性らしき人物がアイちゃんの視線の先に現れるようになった。
このように、アイちゃんはシリーズにおいて始めて連続して登場した少女であり、シリーズ飛躍のきっかけになったキャラクターであり、元々はただの巨乳少女を描くだけだった本作に「たわわな女の子と男性」という二者間の関係性を描写するという枠組みを導入したキャラクターなのだ。人気アンケートを取れば当然1位になるだろう。歴史的にもコンテクスト的にも人気的にも『たわわ』の顔であり、だからこそ広告にも登場した。「電車の中で会える女子高生だからアイちゃんがおすすめ」というまとめ方は本質を外していると言わざるをえない。私はここでハンロンの剃刀ということわざを思い出すべきだろうか? 難しいところである。
元増田が無知なのか無知を装ってるのか気になるところは他にもある。
40代以降が萌え絵についていけてなくて価値観がアップデートされていないとか、
上記の根拠として元増田はリスク認知について持ち出している。一定納得するところもあるが、リスク認知が文化的影響を受けるというなら麻薬に対する不安レベルがアメリカより日本の方が高くなるのは明らかにおかしい(当該論文の図4)。レイプの発生件数や発生率はアメリカやイギリスなど先進諸国とくらべて日本が圧倒的に低いと統計的に明らかになっている(※1)が、本邦フェミニストは日本が欧米に遅れた性犯罪大国かのように喧伝する。アメリカに比べて麻薬がまったく社会問題化していない日本の方がそのリスクを感じていたり、レイプ統計を合わせて考えれば実態を伴わないイメージだけで過大にリスクを感じているだけではないのか。
また、元増田はまったく無視しているが、歳を経るごとに『たわわ』に対するイメージが悪化していくのは、若い人ほどオタクに対する偏見やネガティブイメージがなくなっていくからだという点を見逃してはならない。オタクはもともと蔑称であり、宮崎勤事件を頂点に変質者・犯罪者予備軍として社会から差別されてきた。この事件は今40歳であればだいたい10歳ごろにそれを経験している。リスク認知に文化的影響があるというならオタクに対する偏見が社会に満ちていた時代を経験した世代かどうかを無視してはならない。
2010年に行われた調査では10代女性の50.9%は自分がオタクだと回答し、35~39歳の女性は17.6%に過ぎなかった。同調査においてオタクに対するネガティブイメージは10代だと29%だったのに対し、35~39歳は40.5%だった(※2)。自身がオタクである割合が増えればオタクに対するイメージも良化する傾向にある。別の調査元ではあるが、2020年の調査では自分がオタクだと回答した10代女性は86%に増加している(※3)。これらを踏まえれば「40代以降が萌え絵についていけてなくて価値観がアップデートされていない」はむしろ正と言える。
「電車の中の女子高生を性的コンテンツとして楽しむこと」と痴漢等の具体的な性的被害への危機感がリンクするのは、主に被害の実体験を持つ者だからである。
これもありふれた理由付けである。誰かの個別的体験に配慮して表現を規制するのであればあらゆる表現が規制されねばならない。表現規制しろとまでは言ってない、と言うのだろう。しかしこれもいじめではなくからかっただけ、と同じで攻撃者が好むご飯論法だ。
誰かの権利を抑制しようとするとき、そこにはフェアネスが必要だ。オタクや萌え絵を攻撃する連中にはそれがない。
“周囲の大人は痴漢に怒ってくれる、という信頼感を自分にくれた恩人である。” この信頼感の絶対量がもっと多い世の中だったら、たわわも問題にならなかったんじゃないのかな〜と思ったりする“
元増田は上記ブコメに感銘を受けたようだが、俺に言わせれば萌えフォビアのフェミニストにこそ信頼が置けない。月曜日のたわわ、温泉むすめ、宇崎ちゃん、境ホラ、のうりん、人工知能学会表紙エトセトラエトセトラエトセトラ。連中はいくつものコンテンツを燃やしてきたが、それを批判されると反論するのではなく論点を変えてやり過ごそうとする。たわわも最初は公共の場にふさわしくないという話だったが、日経新聞というブランドでやったことが問題視され、次は「見たくない表現に触れない権利」などというものが持ち出され、どちらも論破されると「日経新聞はUN Womenのアンステレオタイプアライアンスのメンバーだから守るべき」という話にすりかわってそれも論破されると元増田のように「講談社の意図が気になる」みたいのが出てくる。もはやいたちごっこであり、誠実さの欠片もない。広告だったことが問題なのであれば何故たわわ以外のコンテンツを燃やしたのか? 主張の一貫性などどこにもない。たわわのような表現によって性犯罪が増えるという統計的裏付けがあるならまだしも出てきたのがたわわのような表現があると不安になる女性がいるから、とか言うんだから話にならない。
萌えフォビアのフェミニストにフェアネスがないのは、ananSEX特集の駅ナカ広告や宮崎県日向市のCMをスルーしたり擁護したりすることからも指摘できる。これを引き合いに出すと決まって必ず「Whataboutismだ!」などと吹き上がる連中がいるのだが、ここで問題にしているのは社会を背景に表現を批判する者が持つべきフェアネスと一貫性である。萌えフォビアのフェミニストがオタクコンテンツを燃やすとき決まって必ず社会性をまとう。私が気に食わないからという理由で攻撃しても誰もついてこないからだ。だから「公共の場所に性的と感じられるコンテンツを置くべきではない」という論調になるが、それであれば渋谷駅の駅ナカで展開されたananのSEX特集の広告など真っ先に批判されるべきだろう。しかしそれをやってるフェミニストは見たことがない。けっきょく「私」が気に入らないから攻撃しているに過ぎず、それであれば「私はそれが嫌いだから私の見えないところにそれをやれ」と言われた方がよほど誠実に感じる。
フェミニストにフェアネスと一貫性があってもっと信頼感があれば言うことを聞く人も増えるだろう。だが今はその対極にいる。その事実をまっすぐに受け止めた方が良い。
※1:https://hakusyo1.moj.go.jp/jp/64/nfm/n64_2_1_3_4_0.html
https://twitter.com/nae_auth/status/1516394011325571072
このツイートが話題となっている。スレッドの上のほうで「ゾーニング」がどうこうと言っているので、『月曜日のたわわ』の問題についての話ということでいいはずだ。
このツイートで特に問題になっているのは、「自由な娯楽を嗜むには一定以上の知性が必要で、そうでない人には自制が難しく作品に影響され自分勝手で感情的な行動をとりやすくなってしまう」という部分だ。
多い批判が「選民思想だ」みたいな話である。まあ選民的でないとは言い難いのだが、youtubeとかYahooニュースのコメントとか見ればわかると思うけど、世の中話が通じない人っていうのはかなりいる。娯楽作品を「正しく」楽しめる人っていうのは、楽観的に見て、世間の半分、いや三分の一……くらいは……いてほしいが、多分「マイノリティ(!)」である。
この主張は、要するに娯楽作品の犯罪描写に影響されて犯罪を起こす、という話に基づいている。これについてはいくつかの研究があったと記憶しているが、肯定的だったり否定的だったりする結論が出ていたはずだ。
これらの研究のどちらが正しいかという話をしたいわけではないので、まあそこはなんとも言い難い。ここで問題なのは、科学的な議論ではなく、表現の自由のような社会問題を論じるときに、このような(たぶん)科学的な研究に基づいたフリをして、賛成・反対に立つ人間が主張することである。
そういう人たちが、論文を読み比べた結果としてどちらの研究がより正しいと考えられるのでそちら側に立つ、なんて手順を踏んでいるわけがない。結論に合致する研究を持ち出すだけだ。大麻合法化とかの話もこういう議論が行われているはずで、これの良しあしがどうとかいう以前に、議論が成立するはずがない。
で、いわゆる「表現の自由戦士」(この言葉に「ネトウヨ」とかみたいに侮蔑的なニュアンスが含まれているのかもしれませんが、単に他の表現を知らないので使っている、とポリコレ的な言い訳をしておきます)の側にとってマズいのは、学者の間で、「人間は娯楽作品の表現に影響されて犯罪を起こす傾向がある」という考えがコンセンサスを得てしまうことだろう。
彼ら戦士たちは、上記のようなことはない、という立場の研究にかなり依拠して自らの主張を保持しえているのだから、もしそういうことになったら大変だ。大体学問の世界は割とリベラルが力を持っているわけで、結構危機的なんじゃないだろうか。
わざわざこんな文章を書くくらいだから、私も娯楽作品の内容に規制がかけられたくはない側の人間である。単にポリティカルにコレクトな内容の娯楽なんか読まされてもクソつまらないからというだけなので、「表現の自由戦士」のみなさんには怒られそうですが。
そういうわけで、学問の世界が(日本のクソバカな)リベラルにとって都合のいい方向に行ったときに、表現が規制されるということはこのままでは避けられないし、実際(単にクレームとそれへの対応によってではあるが)様々な「自主規制」が幅を利かせ始めている状況である。
一方で「創作に影響されて犯罪を起こすことはあり得ない」というのは、ある種創作を矮小化しているのではないか。
そこで、リベラルの理屈をひっくり返して使ってしまえばいいのだ。ここでは、「娯楽作品の犯罪描写に影響されて犯罪を起こす人がいる」という話はある程度事実だと認めてしまおう。
でもって、「自制が難しく作品に影響され自分勝手で感情的な行動をとりやすくなってしまう」「自由な娯楽を嗜む」のに必要な「一定以上の知性」がない人もいるという側面もあるにはあるだろう。(ただし、私はこういうのは「知性」というよりは、「常識」とか「(人文・社会・自然)科学的な素養」の問題なんじゃないかと思う)
宮崎勤事件の報道をリアルタイムでは知らないが、要するに宮崎勤がオタクで、ロリコンポルノに影響されて事件を起こした、という理屈がまかり通っていたはずだ。Wikipediaを読む限りはそれは否定されているようだが、有名ではなくとも、そういう事件はあったにはあっただろう。
日本で語られる「犯罪の動機」が大体警察の作文であるにしても、根っこにそういうことが潜在的にあること自体を否定するのは困難だろう。
しかし、宮崎勤事件もそうだが、センセーショナルに報道される事件というのは、無差別殺人みたいに、わかりやすく怖くて視聴率が取れる事件である。たいていの犯罪は、非常に狭い人間関係での問題か、経済的な問題によるものであって、そういう事件はレアケースなのだ。
まして「自由な娯楽を嗜む」のに必要な「一定以上の知性」がない人が、それが原因で事件を起こすというのは、世の中の犯罪のなかでも非常にレアケースで、リスクは自動車とかのほうがはるかに高いだろう。
そんなことをいちいち予防して回るのは、過保護としか言いようがない。
しかし一方で、そういうので「不安だ」とかみんな言うわけである。ちょっと違う話だが、(ポルノとかじゃなく、ガチの)性犯罪者にGPS発信機をつけて位置情報を公開すべきだ、と言う話について、「不安を解消するためには、この程度の人権の制限は必要だ」という意見が、有名人から発信されていた。個人的には、人権をそんな風にとらえる人間が同じ社会にいるのは結構「不安」なのだが……。
リベラルな人らが大好きな日本国憲法を読めば、権利の制限は「公共の福祉」に基づくべきだ、とみんな理解できるはずだ。「安心」なんてものは「公共の福祉」なんかではありえないだろう。「不安」なんてことのためにいろんなことを規制するのは、公権力がやるべきことではない。
大体、世間の人々が不安になるのは、マスメディアの報道に「影響されている」からだろう。日本はこんな社会なのに、恐ろしいことに犯罪は減少傾向だったはずだ。みんなもっと科学的思考をしてほしい。特に学問しか取り柄のないリベラルな学者のみなさんは、このような世間の風潮を批判すべきであって、それに便乗して、多くの善良な人々を、人権などクソほども守られない日本の監獄にブチこめるようにすることなんか望むのでは、「リベラル」という言葉は無意味どころか逆の意味になるじゃないか。なってるんですけどね。それも「グローバル」に。
「表現規制」に反対する側が言うべきなのは、以下のようなことだろう。
「娯楽作品には人を影響する力があるし、それによって犯罪を起こす人もいるかもしれない。でもそんなの犯罪の中ではレアケースですよ。あなたたちテレビの報道に『影響されて』言ってるんじゃないの?そんなことのために我々『一定以上の知性』がある人々から自由を取り上げるのは、『マイノリティ』の迫害だ!」