2017-09-16

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今回はモアイで読める受賞作品感想

可動域、いっぱい。 (モーニングゼロ2017年7月奨励賞

プロット自体は、入学したての主人公たちが部活を選ぶまでの過程を描いているだけだが、登場人物たちの掛け合いや主人公の心情描写が丁寧。

フキダシとかの多さは姦しさの演出に一役買っているけれども、文字情報としては興味深いことは書かれていないので、読んでて多少かったるい印象もあるかな

肝心のハンドボール部分での構図も寄りすぎていて、あまり躍動感がないのは残念だけれども、消極的主人公視野の狭さを表現していると前向きに解釈できなくもない。

進め! 北高吹奏楽部モーニングゼロ2017年7月奨励賞

あれこれ言語化しようとするのも、理屈っぽいことも必ずしも悪いことではない。

私は「語るより見せろ派」だけれども、だからといって分かりにくいのはダメだとも思っているし。

けれども、これは読んでてゲンナリするだけだ。

かかえている問題が複雑だから、主要人物の性格なりの補完が必要なのはからなくもないんだけれども、もう少しバランスどうにかならなかったのかなあ。

情報の過不足の是非なんて明確にあるわけじゃないけれどもさ、いくら言語化をして理屈っぽいことを並べても、読者が100%理解できることなんて稀なわけで。

削る勇気がないなら、せめて構成バランス意識して描いたほうがいいんじゃないかなあ。

デザインド、アンデザインド(第36回イブニング新人賞 優秀賞・古谷実特別賞)

やっぱりストーリー面での構成力って大事だと常々思う。

テーマプロットなど、作者の表現したいものがはっきりしていると、それだけで読んでて苦じゃなくなるから助かる。

荒い絵ながらも登場人物の所々鬼気迫る激情ポイントを抑えているし。

昼食も半ばをすぎて(第36回イブニング新人賞 優秀賞)

今回の中では一番マンガマンガしている。

構図とか、演出とか、擬音の使い方とか。

ジョークも小気味よい。

話のテーマ性が希薄というか、読んだ後「何の話だったの?」ってなる感じはちょっと気になった。

ベイビー症候群(第36回イブニング新人賞 優秀賞)

合間に合間にギャグを挟んで飽きさせないようにする工夫は感じられる。

設定に反してテーマ性が希薄から舞台装置的だし、起承転結あって構成や展開も筋は通ってはいるけれども強引であることは否めない。

終始楽しく読めたけれども、私が語れることは少ない。

瀬戸くんと中田さん(第36回イブニング新人賞 奨励賞

すごい絵が荒いなあ。

下手だけど味があるって感じでもないし。

そんな明らかなマイナスポイントを抱えながらも受賞したんだからスゴいんだろうなあ。

話に起伏があまりないけれども、主要人物のキャラクターがちゃんと出来ているから読んでて楽しくはある。

残った恋(第36回イブニング新人賞 大賞)

私はあまり表面的な表現技法については高く評価しないタイプだけれども、ちゃんとした演出意図も含まれていると感心してしまう。

序盤でそれを持ってきて読者をまず引きこもうとする目論見が上手い。

中盤でちょっと中だるみするんだけれども、終盤でまたハッとするような表現をしてくるのも良い。

表現したいことや読者に伝えたいことを絵で抽象的に、かつ分かりやすく見せるのって並大抵のことではないだろうからね。

個人的には読んでて面白いかといわれるとそこまでじゃないんだけれども、まあ大賞を取るに足るレベル作品だっていうことは分かる。

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