はてなキーワード: 何かの病気とは
その子は、何かの病気の影響で極端に運動能力が低く、身長も低く、身体もみるからにガリガリだった。(小1くらいの時にすでにメガネをかけていたから視力も悪かったと思う。)
体育で50m走をする時は、その子だけ50mを走り終えるのに40、50秒とかかかっていた。
走り方をみていると頑張って走ろうとしているのはわかるのだけど、普通の人の走りと違って両足が地面から離れている時間がなかった。速度も普通の人の歩く速度と同じくらい。
校舎の改装でグラウンドが使えずに、近くのグラウンドに行く時もその子が歩きが他の人より遅いために自分のクラスだけ毎回体育の時間が短かったりした。
授業間の移動で階段を使う時も、手すりを使わないと階段が登れずにいた。(高学年になると筋肉がさらに衰えてしまったのか、エレベーターを使うようになっていた。)
高学年になると、その子は移動する時はキャスター付きの箱のようなものに体重を預け、移動を楽にしていた。
ただ頭は小学生の頃からそこそこよく、中学の受験前になっても塾では一番上から2番目くらいのクラスにいた。
高校に上がってからは全く疎遠で、会う所か連絡すらとっていない。(風の噂で、高校の階段はキャタピラのようなもので上っているという話だけ聞いたことがある。真偽はわからないが。)
大人になってこのことを思い出し、気になり筋肉関連の病気を色々調べたがそういった病気の多くは数年で亡くなるなどの記載があったため、どれも違うなと思い結局のところわからずじまいだった。
ツイッターで知り合った気の合う人に会いに、飛行機乗って数日一緒に過ごして、帰り際、前からずっと考えていた告白をついに実行した。すると派遣の仕事をしていると言っていた彼氏が「実は今まで一度も働いたことがない」と別の意味の告白をしてきた。絶望。数日号泣したが別れを惜しむ涙なのか好きな人が20代半ばでホンモノの無職だったという涙なのかわからない。
やたらLINEの返事が早かったり、毎晩数時間のLINE通話ができてたり、あまりちゃんとした仕事してないんだなとは思っていたがまさかニートだとは思ってなかった。低収入の派遣労働者と就労経験のないニートでは天と地ほどの差がある。見抜けなかった自分も悪かった、人生経験が浅かったからだろうか。わたしは都内の偏差値だいたい70の某国立大学に通う大学生で、恋愛経験も浅い。身の回りに中卒なんているわけもなく、「好きな人が無職」とは考えもしなかった。
その後、「バイト始まるまでもう会わない」とかいろいろ条件をつけて働かせようとしたが、浅はかだった。身の回りにニートがいなかったから、こんなにも働かないものとは知らなかった。彼氏は「面接に落ちることが怖い、バイトが怖い」などと言って、やっとバイトを探して1日行ったかと思ったら2日目の前日に心労で倒れたらしい。まだ彼の人柄が好きで付き合いたかったが、らちがあかないので、倒れてからしばらくしてとりあえず通話でまた告白して付き合うことになった。
精神の病を疑い、お金がないとか親に反対されるとか言うのを数ヶ月何時間も説得してやっと精神科に通わせたが、特に診断は出ず。働けない原因がわかって働けるようになれば、、そうでなくても、あわよくば障害者年金とか出たら、、という淡い希望も崩れ去る。彼氏はただの健康なニートだったらしい。終わってる。
しかも、あっけらかんとして「早く働きなさいよー!」「うるせー!」みたいな話ができるニートならよかったのだが、誇り高い陰気なニートで、自分で「無職」「ニート」「働いてない」という言葉をいちいち「こういう状態」とかお茶を濁して言うし、働けという内容のことを遠回しに遠回しに伝えても、話してる間に何も言葉を発さなくなったり過呼吸?頭痛?で話を続けられなくなったり、とにかく面倒臭い。何かの病気か?とは思うが診断はおりないし治療もできないしどうしようもない。飛行機に乗らないと会えない距離なので一緒に病院にも行けない。自分で臨床心理学を学ぼうとした時期もあったが、重圧でわたしまで病んできたので辞めた。
それでも彼氏の親が太くて生活に困っていなければまだいいのだが、彼氏だけの問題でなく家族も終わっているようで、実家暮らしの彼氏は両親と兄姉と5人で田舎の団地暮らしで60代の母、30代40代の兄姉はみな中卒や小卒(?)無職、一家の収入源は土方で過保護で非常識な頑固オヤジ(指のひび割れをアロンアルファで治す)だ。両親ともに歯なし。母と姉はスマホすら持ってない貧困家庭。これ8050問題ってやつだ初めて見た。家族に就労者という見習うべきロールモデルが少ない上、過保護な親の影響で行動を制限されることもあり、そのせいもあって高校を中退して社会からドロップアウトしたらしい。わたしが家族ごとどうにかしようとした時期もあったが、顔も見たことないジジババ一家をわたしがどうこうできるわけもないのでそれも諦めた。あと母親はネトゲで知り合った精神障害者と不倫してる。
一方でわたしも親は同じ大学の同級生の中では裕福ではないし、家賃と(勿論国立大の)学費は親に払ってもらって生活費は奨学金とバイト代から出しているが、進学のために毎月10万以上貯金している。彼氏と会うための交通費3万はその収入の中からわたしが毎回ほぼ全額出す。食事は割り勘かわたしの奢り。対して彼氏に今までもらったものはLINEスタンプや入浴剤。彼氏は貧乏で服装や持ち物があまりにボロボロなので見かねてブランドものをプレゼントしたりして、今は金銭面から2ヶ月に1度という頻度でしか会えない。遠距離恋愛に無職を掛け算すると大変だ。わたしは進学予定なのでしばらく就職はしない、あと5年もすればわたしも働いてるだろうし、大学での成績もいいし、国内トップレベルの高学歴なら多分将来安泰だろうから、数年このまま耐えれば働かない彼氏とも金銭的に困らないで生活はできそうだが、それだけ自分のメンタルがもつのか、耐える価値があるのかもわからない。しかも、彼氏は過保護な親に東京に来ることを否定されて怒鳴られてかなり参っていた。25の息子が家を出るからって怒鳴る親も親で、それでそんなに凹む息子も息子だ。
そんな中卒25歳8年間無職実家暮らし貧困遠距離彼氏だが、それでもわたしは彼のソフト面が好きである。ノリが合うし話も合ってとても優しくて、わたしより遥かに気遣いができてわたしのことが好きで、わたしの家にいる時進んで家事をしてくれて一途で毎日かわいいとか好きとか言ってくれる。わたしが将来ATMになりそうだから媚びてる、という様子ではない。(人の心は読めないのでその可能性を完全に否定することはできない)ただハード面が終わりすぎているので、話している時、「好き」とか言ってる時、ハグしてる時、ずっと「でもこの人中卒ニートだよな」と思うと心がどんより重くなる。なんなら逆に快感になってきた。ちなみに顔はかっこよくなくてガリガリで低身長。わたしと付き合うまで童貞。
ただ人生でまだ二人目の彼氏だし、多分探せば他にそうして優しくしてくれる彼氏、しかも働いてる人は、見つかるのだろう。それでもなかなか諦めがつかず未だに付き合っている。正直、けっこう別れたい。でも気がつけば「好き!」とLINEをしている。わたしも終わってる。「無職の彼氏を支える献身的な彼女」みたいな幻想に浸って自己満足しているのかもしれない。終わってる。助けて。結論、助けてほしい。1日しか働いたことなくてそれすらトラウマになってる、終わってる男を働かせる方法か、あるいは終わってる彼氏への未練を断ち切る方法を知ってる人がいれば教えてください。てかわたしを叱ってください。いや叱らないで慰めてください。年上の無職相手にずっと気を遣って説得して慰めて、金も払って、疲れた。せめてマイル貯めようかな。
(追記)
いろいろご意見、アドバイスや忠告などありがとうございます。おかげで、多少は頭と心の整理がつきます。将来の展望について色々な可能性を視野に入れつつ、やっぱりとりあえず解決策を模索しながら関係性は継続します。
子供は産みたくないので産む予定や願望はないです。結婚願望もなかったです。でも彼氏と出会ってから結婚もアリかもとなってきました(勿論わたしがクッソ働いて極太収入源になって養う前提で)。
ちなみにわたしの属性を付け加えると、東大生で、特別性格が悪いということはなくて、また特別デブスというわけでもないと思います。同性異性関わらずリアルにもネットにも友達がいて、身体は健康で155cm/40kgです。ありがたいことに同性にも異性にも容姿を褒められることがあります。高校までは恋愛に興味がなくて、大学生になって初めて彼氏ができた陰キャオタクです。(初めてできた彼氏は同じ東大生で優秀でタイプだったけど、ポケモンに興奮する性癖を隠さないので引いちゃって別れました。)サークルもバイトも勉強もそこそこで頑張っていて、都内のボロいけど大学に近いワンルームに住んで毎日自炊して節約するような、タンスの中はSHEINとGRLとGUばかりみたいな、経済的にもごく平凡な大学生だと思います。親には彼氏の存在自体隠してます(上記のような事情を言えるわけないので)。彼氏がわたしの一人暮らしの家で居候するとしたら、親に隠し通さなければいけないのでちょっと苦労しそうです。
関西弁はテレビの中でしか知らなかったので物凄いびっくりした。
私は標準語で喋っているつもりなのに、口にすると何故か関西弁になってしまう。
自分でも不気味だった。いわゆるエセ関西弁とかではなく、イントネーションも完璧だった。
もちろん周囲も驚いていて、親や教師にはちゃんと喋れと凄い怒られた。
何かの病気だったのかもしれないが、親は病院に連れて行く気はなく、いつか治るだろうと楽観的だった。私も治ると思っていた。
高校に入ってからは、中学まで関西で暮らしていたという設定を作ったため比較的受け入れられた。
親もしょうがないという感じで、それからずっと関西に暮らしている。
標準語というか、自分が意図した言葉をしっかり口にできるというのが喜びであり、そして今までの自分は何だったのだろうという不気味さがある。
【追記】
反応ありがとうございました。
あと「外国語様アクセント症候群」ではというご指摘ありがとうございます!
https://www.credentials.jp/2019-10/medical-diagram-201910/
次女の誕生日のあと、長女の誕生日があって、その直近の祝日、二人に誕生日プレゼントと服を買ってやるために買い物に出た。トータルで三万円くらいかかった。はぁ。
服を買う時に、ついでに長女に今のうちに生理用品とかブラを買っとこうぜ、と言うと、長女は思いの外喜んだ。
長女は11歳になったのだが、最近爆速で身長が伸びると共に体型も大人に近づきつつある。彼女は小さい頃から今に至るまで安定の痩せ体型だ。身長に合わせてズボンを買うとウエストがブカブカだったのが、今は150のズボンを履いてもずり落ちなくなった。痩せているなりに身体の厚みは増しているのだ。
最近の長女は胸が急に育って来ているのが悩みらしい。そういう事をぽつぽつ言うのだが、ブラが欲しいと自ら言う事がないので、親であるこちらから提案した方がいいんだろうなあと思った。
長女を子供の下着売り場に連れて行くと、彼女は種類の多さに圧倒されていたが、ぼくが
「ステップ1とか2とか3とかタグがついてるな。まずはステップ1でいいんじゃないか?」
と言うと、それらを物色しはじめた。
「すごーい、いっぱいあるー。こんなのが欲しかったの!」
などと言うから、可愛い色のやつを買うのかな? と背後で見ていたら、スタンダードな感じの、キャミソールと一体型の白いのを二枚選んだ。黒や紫もあるし、ブラだけ独立していて、同色のショーツとセットになったものもあるよとぼくが言っても、「絶対これがいい!」と長女は譲らなかった。まあ、白無地はアウターに響かなくていいよな。もし、ぼくがユニクロの白のエアリズムばかり着てることに影響されたのだとしたら、なんかすまないなと思うけれど。
今時の小学生女子は、他の子がどんな下着を着けているのか、気になりはしないのだろうか? ぼくが子供の頃は、女子はそういう事についてはかなり煩かった。白い「初めてのブラ」なんか着けていると、露骨に馬鹿にされたものだ。
ぼくが子供の頃、ぼくの母親はどういう訳か我が子の二次性徴について捻れた考えを持っていた。だからぼくはなかなかブラを買ってもらえなくて、確か中学に上がってしばらくはノーブラで過ごしていた。部活の時以外は胸が目立たないよう猫背で下を向いて歩きがちだったように思う。
当時はぼくの母親だけでなく、世の母親達の考えは大抵いい加減かつバラバラだったので、胸が既にかなり大きいのに「子供だから」という理由でノーブラな女子というのはしばしばいた。ぼくはそれが好きじゃなくて、自分はそうはなりたくないと思ったのだが、無駄に性に対して厳格な家庭でしかも鈍感な母親にブラが欲しいなんて強請るのはあり得ないと思って我慢していた。ただ、ぼくの場合は胸が発育しかけだとしても限りなく俎板に近い胸をしていたので、ブラを着けていないことを誤魔化すのはそんなに難しいことではなかった。
だが、体育の授業や部活の授業の前後に更衣室で着替える際だけは誤魔化しなどは利かない。
体育の時の着替えはまさに針の莚に座るような心地だったが、部活の時はそうでもなかった。更衣室では先輩達が下着姿で悪ふざけをしていたし、彼女達の下着はみなカラフルでまるで見せるためのもののようだった。たった一、二学年違うだけでどうしてこんなにも文化が違うのか不思議だった。ぼく達の学年はいつまで経っても白いペラペラの下着で、誰が一番先に「色気づいて」大人のようなブラを使い始めるのか、監視し合い足を引っ張り合っているのに。
先輩の一人が日曜日に買ったばかりだというグリーンのチェックのブラを見せびらかしている時、ぼくはホワイトボードの下にレイジと二人で潜り込んでぴったりと身を寄せ合って先輩達の馬鹿騒ぎを眺めたり、今週のジャンプの話したりしていた。ブラの自慢をしていた先輩がぼくらの所にやってきて、
「今日も二人、異様に仲がいいよね」
といい、ぼくはそこに含みがある事に素で気づかず、
と答えた。
レイジとは中学に上がってすぐの部活見学期間のある日に出会った。レイジは武道館の片隅に一人で体育座りをして、先輩達の稽古の様子を眺めるでもなく膝の上に顔を伏せていた。最初にレイジがぼくを見たが、話しかけたのはぼくの方からだ。当時のぼくは既にはみ出者気質を全開にしていたが、今よりは社交性があったのかもしれない。
レイジの第一印象は、大人しそうな男子、といった感じだった。目が合って、一言二言交わしただけですぐに気が合いそうだと思ったのと、ぼくと同性である事に気づいたのとは、どっちが先だったろうか。立ち上がれば性別を間違いようはない。レイジはぼくよりずっと背が高く、正面から相対すると迫力のある胸が視界を圧倒してくる。まるでモデルのように手足が長く、メリハリのある体型をしていた。
そんなレイジだが、ほとんど大人同然の背格好をしていたにも拘わらず、ぼくと同じくまだ「子供」というカテゴリーに押し込められていた。つまり中学に上がってもしばらくはノーブラで過ごした。その点でぼくにとっては類友でもあった。
いつだったか、先輩の一人がそんなぼくらを見かねて声をかけてきた。ブラをしないと恥ずかしいとか乳が垂れるぞとか、そんなことを言われ、ぼくらは「はーい」と返事をしたが、すぐに他愛ない雑談に戻った。レイジは先輩に言われたことなど全く意に介していないようだったけれど、ぼくは内心かなり気にしていて、やはり母親にブラが欲しいとお願いしなくてはならないのだろうか? と考え、まだ何も行動しないうちから屈辱に打ち負かされたような気になっていた。
記憶に間違いがなければ、ぼくらは少なくとも一年の夏休みまでは「子供」カテゴリーのままでい続け、それぞれ親の方針通りに子供の肌着を制服の下に着続けていたと思う。そのことによってレイジがどんなデメリットを被ったかはぼくは知らないが、ぼくの方には人には言えないようなデメリットがあった。
ある日、竹刀を振った瞬間に身体の内側から「ぶちっ」と音がした。腕のつけ根辺りがヒリヒリと痛くなった。家に帰ってから服を脱いで見てみると、鎖骨のすぐ下辺りに赤い皹が入っていた。まるで鋭利な刃物でひと突きしたような傷は薄い表皮で繋がっていて、出血はない。どうやら急に大きくなった胸の重さに皮下の肉が負けて裂けてしまったようだった。奇妙な傷はその後いくつも増えていき、白い痕になって残った。
肌にいくつもの傷が残るほどに、ぼくの胸はお荷物になりかけていたのだが、だからといって目立って大きいのかというと全くそんな事はなく、服を着ている限りは相変わらずの俎板に見えるほどだった。なのに、ただ普通に生活していくだけで服の下に隠れた部分が傷だらけになっていく。その原因がさして膨らんでいるようには見えない胸であるなど、親に相談出来る訳もなく、ぼくはひた隠しにした。
その件はレイジにも話した事はない。そもそもぼくとレイジは「親友」だと言い合っていたのにも拘わらず、お互いに相手の内面には踏み込もうとしなかった。ぼくらは校舎の内外を、ひとの目も気にせず手を繋いで歩き、座る時にはスズメのきょうだいのように身体をくっつけた。部活の合間の休憩時間には互いの背中を背もたれにしたり、膝枕をしあったりした。
ぼくがレイジの太ももを枕にしている時、ぼくの鼻先にはレイジの胸があるのに、そのぼくの胸の何倍も大きな肉の塊はレイジにどんなダメージを与えたのか与えなかったのかなんて知らなかったし、レイジはレイジで、ふざけて指でつついたぼくの貧相な胸がぼくにとってはけっこうな凶器だった事など知らないままだった。
レイジに対してのぼくの隠し事なんて大した数はないが、ぼくにとってレイジは謎の多い奴であり続けた。真面目そうに見えてちゃらんぽらんで、部活だって、ぼくとレイジとはたった二人だけの新入部員なのに、レイジはよくサボり、ぼくを一人にした。夏休みの部活に、レイジは半分も顔を出さなかった。なのに試合に出ればそれなりに勝つのが不思議だ。何故レイジはそんなに休むのか、ぼくはしばしば先輩達から聞かれたが、わかりませんと首を振るしかない。
親友の癖にぼくはレイジの個人的な事をほとんど知らない。そのことが気にならない訳ではなかったのだが、いざレイジと顔を合わせると、数々の謎の解明などどうでもよくなってしまう。レイジとする話は好きな漫画やアニメの話ばかりで、端からみればそれは終始うわべだけの話をしつづけているだけで、それのどこが親友なのか不思議だったかもしれない。
ぼくとレイジは心が遠くにあるのを補うかのようにスキンシップだけは過剰に行った。一日の中で最初に会ったときは、相手の存在を視認したらどんなに遠く離れたところからも全力で駆け寄り、
「カーラミーア!」
「モンシェ!」
と叫ぶとひっしと抱擁し合う。隙あらば、学校内のどのカップルよりも密着して過ごした。
夏の間、ぼくはろくに飲食をせずに部活でしごかれていた。これ以上身体に無駄な肉がつくのを止めたかったし、生理の出血をなんとか止めたいと思って行った無謀なダイエットだったが、消耗したわりに効果はいまいちだった。ひと夏で顔だけげっそりしたぼくだったが、片やレイジは夏休み前と少しも変わらず飄々としており、健康そのものに見えた。実際、心ない男子がぼくらに対して目障りだ死ねと罵倒を浴びせるやそいつを蹴り倒しプロレス技をかけて泣かせるなどワイルドに暴れることもあった。
ぼくは安心した。実はぼくの母親がぼくとレイジが仲良くなったのを知り、ぼくの同級生の母親達の情報網を使ってレイジの個人情報を仕入れており、聞いてもいないのにぼくにそれを話したのだ。ママ友ネットワークをもってしてもレイジの事で確かな情報は得られず、噂程度のことしか仕入れられなかったようだ。それによれば、レイジは何らかの病気で定期的に通院しているという。だがその病気が何であるのかは誰も知らないらしい。
ぼくが知っているレイジの個人的なことといえば、レイジには兄が一人いて両親も健在で、四人家族で仲良く暮らしているということくらいだった。
「レイジのジは二番目のジってこと?」
「そそ」
「納得した」
きょうだいの二番目だから「レイジ」と名乗るレイジとぼくとは部活つながりの親友。クラスと出身小学校が違うせいでお互い相手の事で知らないことが多いかもしれないが、そんな事は関係なく、ぼくらはとても仲がいい。
秋になった。ある日、学校から帰るとぼくの部屋に大きな買い物袋が置かれていた。母親が開けてみろというので中身を見たら、「はじめてのブラ」と書かれた厚紙つきの白いブラが三着ほどと、その他下着類が入っていた。母親によれば、「ぼくに必要だから買った」というより「みんなが必要だと言うから買った」ようだ。母親は他人の言う事になにかと流される。
しかし、断られる可能性が高いと思いつつこちらから羞恥心を堪えつつ頭を下げてお願いすることもなしに、必要なものが手に入ったのは良いことだ。ぼくは「はじめてのブラ」を着けてみた。ところがサイズが全然合っていなかった。それはAカップだがアンダーが85cmもあって、上半身だけは骨の浮くほどガリガリだったぼくにはユルかった。
翌日から「はじめてのブラ」を着けて登校したが、いざ日常生活を送ってみると、ユルすぎるブラはぼくの助けになるどころか邪魔で邪魔で仕方のないものだとわかった。ちょっと身体を動かしただけで背中のホックが外れる。これまでの習慣通りに猫背にしていると外れるし、かといって背筋を伸ばしてもまた外れる。走るとどんどんブラが浮いてきて胸の上までずり上がってくる。それを狼狽しながらも誰にも気づかないよう適正な位置に引き下ろさなければならない。
なんなんだこれ……。母親に苦情を言うべきではないかと思わなくもなかったが、母親がぼくにブラを買い与えた時、牽制するように「デブで胸のないお前にはサイズがそれしかない」と言ったから、解決策は何もないとぼくは思い込んだ。デブは言いがかりだ。ぼくはチビの癖に肩幅と腰幅があり、脚も太かったから、セーラー服を着るとずんぐりむっくりに見えたが、上半身はガリガリに痩せていたのだ。
何でぼくだけこんな事に……と思いつつ、部活の際に先輩達がふざけながら着替えている間は、いつもの様にぼくは部室の隅っこにレイジとぴったりくっついて体育座りで待っていた。先輩達は相変わらず可愛いブラを着けていて、それらはぼくの「はじめてのブラ」のようにズレたりホックが外れたりはしない。どうしてぼくの「はじめてのブラ」はこんなにも役に立たないのか、すぐそこに何事にもあけすけな先輩達がいるにも拘わらず、ぼくは誰にも打ち明けられない気がして、勝手に孤独に浸っていた。隣のレイジは、元からそういう話をすべき相手ではない。
その時、ツンツンと脇腹をつつかれた。隣を見れば、レイジが膝の上に半分顔を埋めたまま、いやーな顔で笑っていた。
「お前、これなんなの?」
レイジはニヤニヤしながら、ぼくのTシャツの上からブラのバックベルトを引っ張った。
「何でもいいだろ!」
ぼくは小声で身をよじりながら言った。その反応がレイジには面白かったらしく、レイジは「なんなの、なんなの」と言いながらぼくのブラのあちこちを引っ張り、脇を擽ってきた。そんなぼくらの攻防戦を先輩達はいつものじゃれ合いだと思ったらしく、「今日も二人は仲良いよねー」と言った。
その日以来、レイジはぼくがブラを着けているのを面白がり、やがて服の上からブラのホックを外すという技を会得した。レイジが通りすがりにぼくの背中を叩くと、ホックが外れる。とんでもない悪戯だが、ぼくのホックは悪戯をされなくてもしばしば外れるし、ぼくとレイジはクラスが違うので、被害を受けたところで大した事にはならない。それでぼくとレイジの仲が決裂するという事もなかった。
ただ、レイジがぼくをブラのことでイジッてくるのは意外だと思った。同級生女子の中には、他の女子が「色気づく」のを嫌って意地悪をしたり他人の足を引っ張るような事をする奴が何人もいたが、レイジはそんな陰湿な女子どもとは最も遠い存在のような気がしていた。でも、その頃レイジはまだ「子供」カテゴリーの内にいて、それをぼくなんかみたいな貧乳の方がイチ抜けしたのだから、変に執着されるのはおかしい事ではないような気もした。
人の心理としてレイジの反応は特におかしいものではない。が、ぼくらの関係性の絶妙なバランスをレイジの方から崩して来ようとするのは……逆にぼくの方から壊しにかかるなら自業自得なのでまだしも……どうしていいのかわからない。わからなさすぎたので、ぼくは何事もなかったかのように過ごす事を選んだ。
二年からはぼくとレイジは同じクラスになった。一緒に過ごす時間は益々増えた。レイジが休み時間の教室ですれ違いざまにぼくのブラを外して遊ぶ事もあったが、ぼくは責任を取ってホックを元に戻せとレイジに要求し、レイジは「はいはい」と言ってぼくの制服の背中に手を突っ込んでホックを掛け直した。
その頃にはレイジは既に「子供」カテゴリーを脱していたのだと思うが、ぼくにはその件については全然記憶がない。少なくとも、ぼくはレイジからされたようにレイジがブラを着け始めた事をからかうことはなかった。
教室が一緒だと、友達同士なら休み時間ごとにお互いの机のところを行来するものだ。ぼくは授業が終わってもすぐに教科書をしまって離席することがないから、レイジの方からぼくの席にやって来がちだった。ふとぼくが顔を上げると、視界の全面をレイジの胸が塞いでいる。よく、胸の大きな女性が「(男は)私じゃなくて私の胸に挨拶をする」と言うが、レイジの場合はぼくに胸から挨拶して来るようなものだ。ぼくはレイジに知られないよう視線を外した。だからレイジの胸がしょっちゅうぼくの目と鼻の先にあったのに、ぼくはレイジのブラ事情など全く知らない。一方レイジはといえば、ぼくをからかえるだけからかって恥ずかしい思いをさせたのに。
レイジは狡いと思ったが、他の女子といがみ合うようにレイジと争うのは嫌だった。レイジと喧嘩する事があるとしたら、それとは全く関係のない、取るに足らない事が原因だ。そしてベッタリと仲がいい分喧嘩するのもわりとしょっちゅうだった。大体はぼくの方から吹っ掛ける。そこにレイジは狡いという思いがなかったとは言えないと、当時を振り返って思う。
レイジは胸が大きくて手足が長くてモデルのような体型をしていたが、女としてはある意味で無敵だった。ぼくはといえば、自分の身体がなにかとコンプレックスで、わざと身体に合わないダボダボな格好ばかりしているから、本当はガリガリに痩せていたのにすんぐりむっくりのデブだと思われがちだったうえに、貧相な体つきのわりにはきっちりと女であることのデメリットを受けた。すなわち生理が異常に重くて一月のうち絶好調なのは三日ほどしかなく、あとは瀕死。
レイジは不調知らずで常に元気いっぱい走り回っていた。何かの病気で通院しているという噂はデマに過ぎないのではないかとぼくには思われた。だがレイジはよく部活をサボった。同じクラスで親友のぼくにも何も言わず、放課後になるといつの間にか姿を消している。ぼくは既にレイジはそんなものだと思っていた。部活の顧問から、来年の女子部部長は消去法でぼくに決まりだと聞いて軽く絶望した。レイジの方がぼくよりもずっと強いのに、部長は実力よりも真面目さが大事だと顧問は言う。だがぼくは顧問が思うほど真面目ではない。絶不調ながら毎日律儀に部活に出ているのはほとんど、稽古でカロリーを消費しつくせば生理にかけるエネルギーが少なくなり、来月こそは体調がましになるのでは? と期待していただけに過ぎない。
そんな馬鹿な事をしていたせいで、ぼくはある日、体育の授業中に具合が悪くなった。その日のメニューは1000メートル走だったが、ぼくは運動神経がない癖に中距離を走るのが大好きで得意だったので、生理中だというのに無理をした。酷い目眩がして手足が冷たくなり、震えが止まらなくなった。爪が真っ青になり、顔色も青を通り越して真っ白だと、ぼくを見た体育教師が言った。体育教師は厳しい人で滅多な事では生徒を休ませないのだが、ぼくが芝生に座っても一向に回復しないので、保健室に行って休めと言った。ぼくは保健委員に付き添われて保健室へ行った。ベッドに寝かされた途端に意識が落ちた。
気がついたらベッドの側にレイジがいた。
「おはよー。今どんな気分?」
「どんなって、最悪だけど。でもさっきよりはましな気がする」
「ははっ、体育の時はヤバかったな。こいつマジで死ぬんじゃね? って感じの顔してて、先生がさすがに焦ってた」
そう言うとレイジはぼくのほっぺたをつまんで引っ張った。
「ほっぺぷにぷにー。すべすべで真っ白ー。でもさっきよりはましー」
レイジはぼくの肌をすべすべで真っ白だとよく言う。小学校時代は徒歩通学で、中学に上がってからは自転車通学で、それなりに日に焼けていたから、ぼくの肌も黒くて荒れているはずだと自分では思い込んでいたが、レイジに指摘されてはじめて、ぼくは色白で肌質がいいのだと知った。少なくともレイジのほっぺたよりはぼくのほっぺたの方がすべすべで白い。
「今どんな気分?」
「君が血色が戻ったというなら、思ったよりもいいんじゃないだろうか。確かに吐き気はしないし、頭痛もしない」
「ふーん。俺にはそういうのが無いからわからないけど、まあ無理すんなよ」
レイジはいいな。ぼくと性別が同じでもぼくのような思いはしないんだ。でもぼくみたいにひ弱なのはレイジには似合わないから、それでよいのだと思った。
トラバに続く。
日付変えて同じこと書くのって何かの病気?
本日妊婦健診で、助産師さんに産後のアドバイスとして色々お話いただいた中で「男性は脳の仕組み的に察することが苦手ですから、わかってあげて下さい。」みたいなこと言われたの。
例えば、洗濯物たたんでの一言には洗濯物を畳んだあとそれぞれあるべき場所にしまうが含まれてるつもりでも、男性には洗濯物をたたむってことしか伝わってなかったりすると。
ほう…
そんな高度なことこちらも求めてないんだよね。
いや、できてたらもちろん泣いて喜ぶけど。
スタンディングオベーション。感動の渦。
まず頼んだこと、やってほしいのよ。
頼んだことをやってもらうにはどうすればいいんだろう。
上の洗濯物の例で言うとたたむという行動にたどりつかない。
たたみ方が雑とかたたむのが遅いとかどうとか私の許す質やルールでできてないとかそう言う話じゃないのよ。
でもその行動ができない理由があるなら断ってもいいと思うの。命令してるわけじゃないから。
究極忙しいからできないから自分でやってとか、めんどくさいからやだとかね。(実際言われたらムカつくだろうけど。やれるならお願いしないから
とりあえず、やらないならそう言われた方がまだましなの。
でもやるって言うから期限までにやると思ってこっちもそのつもりですすめるじゃん。
もちろん忘れられてると困るのでリマインドはする。
けど、「わかってる!うるさいな!」って言われるのでやめた。
催促ってほどじゃなくただの進捗確認なんだけど、逆ギレ?されると疲れるよね。お母さんじゃねえし。もってる仕事は自分で管理してくれよ。
で、合意して決めた期限すぎても音沙汰ないから、やった?って確認します。
案の定やっておらず、「忘れた」
で、でたー!「忘れた!」
人間誰だって忘れてしまうことはありますからね。しょうがないよね。
次こそはやると思うじゃん。
もちろん対話ベースだとまた忘れてしまうのでLINEに必要情報を再度明記します。
やらないー!(叫
「忘れてた」
まあ期間空けずに2連続で同じこと忘れるとさ、信用失うよね。
リカバリーしようとする誠意感じられないし。
何かの病気とかでないなら、約束守らなくてもどうでもいい人のお願いだから忘れるんだろうなって思っちゃうよね。
それかマジで仕事できない人として職場でハブられてないか心配になっちゃうよね。
普通にサラリーマンで仕事やってる人なら他人から受ける依頼って順序はあれど割と優先的にやるよね?期限ない依頼ならともかく。
どういう論理でやらないのかできないのか謎なの。
とにかく、やると言っていつまでもやらないおかげでこっちがやった仕事やり直しになったり、遅くなったが故に損とかするんだけど、
どうすればやってくれるのかな…
ここでなんで?もうこうなったよとかって言うと責められてると思われて必要以上に感情を刺激してしまうので真実を言うことは我慢します。
あ、全然難しいことお願いしてないのね。
いわゆる仕事丸投げ、やるべきことが不明確な指示で再度確認が必要なのとかさ。
具体的かつ明確なことお願いしてるはずなの。
例えばこの書類(中身説明済み)に○日までに名前と住所書いてねとか。
頑張って時間かけても5分くらいのやつ。
こちらも完璧な人間ではないので想定が甘いとかはあるのかもしれないけど、それはそれで社会人10年以上経験あるならこれはどうする?って相談できてほしい。
もしかして「どうするじゃないだろ?まず自分で案をもってこい」とか詰められると思って放置しちゃうのかな…
手法を変えて「こっちも頼んだこと忘れちゃうからすぐやってくれる?」ってお願いすると、「えー?いま(今日)?そんなに急ぎでやんないといけないの?まだ日にちあるじゃん。」と宣う。(ゲームしながら)
そうなんですよー。いつやろうが期限までにやってくれればいいんです!!家庭内のことで、そんな緊急なことはそうそうありません!(お願いできるかっていう問題もある)
仕事で疲れたし息抜きも必要だしゲームくらいしたっていいんですよ。そりゃあ都合あるよね。
結局その日まで待ったけど、結局やりませんでしたーー!
どうすればいいか本気で悩む…
助産師さんにはここまで長々と話してないけど、チラッと片鱗を話したらそれはもうとても気の毒そうな顔をされた…
それは…ちゃんと話し合ったほうがいいですね…と。
まあ話して解決したら悩まないんだけどさー
無駄にプライド高いのか、殿にいち農民が物申すくらいの伝え方を考えないと話にならないというか、、
よく話し合いで喧嘩になる原因として女性が感情的になって話にならないというけど自分は至って冷静に論理的に話してるとは思う。
とにかく謝って〜とか私の気持ちをじゃなくてじゃあ今後自分の対応も含めてどうすればいいか建設的な話をしたい。
ここまでくると、結局なんたってこちらに関心がないから、やるメリットがないからなのかなーと思うんだけど、家庭内でこれやってくれたらご褒美とか小学生くらいまでなのかなと思ってるんです。
中年のおじさん(夫)にごく普通の家庭内の些細な雑務に少しだけでも協力してもらうにはどういう工夫が必要なんでしょうか…
最悪協力してくれなくてもやると言ってやらない姿勢だけは変えてもらいたい。やるならやる。やらないならやらないと返事してほしい。
察してくれなくて怒るとか期待されてていいじゃん。
もう、頼んだこともまともにできないと期待もクソもないよね…
それが中身の質の問題であればこうしてあーしてあるけどさ…